(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】苦味受容体ブロッカー及びその同定方法
(51)【国際特許分類】
G01N 33/566 20060101AFI20221027BHJP
C07K 14/705 20060101ALN20221027BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20221027BHJP
【FI】
G01N33/566
C07K14/705 ZNA
C12N15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506268
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(85)【翻訳文提出日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 US2020049542
(87)【国際公開番号】W WO2021050394
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519321867
【氏名又は名称】フィルメニッヒ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Firmenich Incorporated
【住所又は居所原語表記】250 Plainsboro Road, Plainsboro, NJ 08536, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ガイ サーバント
(72)【発明者】
【氏名】マーク ウィリアムズ
(72)【発明者】
【氏名】ラン ツァン
【テーマコード(参考)】
4H045
【Fターム(参考)】
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA50
4H045EA01
(57)【要約】
本開示は、一般的に、苦味受容体、特に柑橘類抽出物に一般的に存在する特定の化合物によって活性化される苦味受容体を遮断する化合物を同定するための方法を提供する。本開示は、かかる化合物を含む組成物及びそれらの使用方法も提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
苦味を低減する化合物を同定する方法であって、
試験化合物及び苦味化合物を1つ以上の味覚受容体タンパク質に導入すること、ここで1つ以上の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号2のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号3のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号4のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号5のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、又は前記配列のいずれかに対して少なくとも90%同一であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである;並びに、
試験化合物の存在下及び非存在下での苦味化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質の活性を比較することにより試験化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定すること
を含む、苦味を低減する化合物を同定する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
導入ステップが、試験化合物及び苦味化合物を2つ以上の味覚受容体タンパク質に導入することを含み、かつ2つ以上の味覚受容体タンパク質が、独立して、配列番号2のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号4のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、配列番号5のポリペプチド配列もしくはその機能的断片、又は前記配列のいずれかに対して少なくとも90%同一であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、
測定ステップが、試験化合物の存在下及び非存在下での苦味化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質の活性を比較することにより試験化合物に対する2つ以上の味覚受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む、方法。
【請求項3】
測定した応答に基づいて苦味を低減する活性試験化合物を同定することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
苦味を低減する化合物として活性試験化合物を選択することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
試験化合物が、天然に生じる化合物又はそのグリコシル化誘導体である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
試験化合物が、天然に生じない化合物である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
苦味化合物が、センダン科(Meliaceae)からの植物又はミカン科(Rutacaea)からの植物の抽出物である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
苦味化合物が、ミカン科(Rutacaea)及びカンキツ(Citrus)属からの植物の抽出物であり、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、キンカン、ザボン、タンジェロ、アグリ、タンジェリン又はユズの木又は果実からの抽出物である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
苦味化合物が、トリテルペンである、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
苦味化合物が、テトラノルトリテルペノイドである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
苦味化合物が、リモノイドである、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
苦味化合物が、リモニン、ノミリン、ノミル酸、アザジラクチン、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
苦味化合物が、リモニンである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1つ以上の味覚受容体タンパク質が、細胞の表面上でそれぞれ発現される、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
細胞が真核細胞である、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年9月9日に出願された米国仮特許出願公開第62/897,844号明細書及び2020年4月15日に出願された米国仮特許出願公開第63/010,655号明細書、並びに2019年12月16日に出願された欧州特許出願第19216401.0号明細書の優先権の利益を主張し、それぞれの全記載内容は参照をもってその全体を本明細書に組み込まれたものとする。
【0002】
電子書式での配列表の参照
本出願は、2020年9月4日に作成した13,621バイトの大きさのSNMX054WOSEQLIST.txtというタイトルの電子配列表を提出している。電子配列表における情報は、参照をもってその全体を本明細書に組み込まれたものとする。
【0003】
技術分野
本開示は、一般的に、苦味受容体、特に柑橘類抽出物に一般的に存在する特定の化合物によって活性化される苦味受容体を遮断する化合物を同定するための方法を提供する。本開示は、かかる化合物を含む組成物及びそれらの使用方法も提供する。
【0004】
関連技術の説明
味覚システムは、外の世界の化学組成についての感覚情報を提供する。味覚伝達は、動物における化学的に誘発される感覚のより精巧な形態の1つである。味覚のシグナル伝達は、単純な後生動物から最も複雑な脊椎動物まで、動物界全体で見出される。哺乳類は、甘味、苦味、酸味、塩味、及びうま味の5つの基本的な味覚様式を有すると考えられている。
【0005】
苦味は、これら5つの味覚様式の中で最も敏感なものの1つであり、人間は一般的に苦味を不快で、鋭く、不快であると知覚する。多くの苦味化合物は、有毒であることが公知である。したがって、低濃度で苦味化合物を検出する能力は、特定の進化上の利点を提供した。それでも、多くの無毒の食品及び飲料製品、例えばコーヒー、お茶、緑の葉野菜、及び柑橘系の果物は、苦味化合物を含む。多くの人間にとって、かかる食品及び飲料中の苦味化合物の濃度は、不快な反応を誘発するレベルを下回っている。しかし、他の人は苦味を知覚するためのより低い閾値を有している可能性があり、これらの製品を消費する場合に楽しみが減少する可能性がある。かかる製品への甘味料、例えばスクロースの付加は、苦味を相殺するのに役立ちうる。しかし、甘味料の添加は、製品のカロリー量が増える可能性があり、甘味を付けずにこれらの製品の穏やかな自然の苦味に容易に耐えられる他の人にとって味が大きく変わる可能性がある。
【0006】
苦味化合物が一般に舌にある25個の異なる苦味受容体の1つ以上を活性化する場合に、人間は苦味を知覚する。これらの苦味受容体は、TAS2R(味覚受容体、2型)受容体ファミリーのメンバーである。25個の異なる苦味受容体のそれぞれはタンパク質を含み、その配列は苦味受容体ごとに異なる。これらの25個の異なる苦味受容体は、一般的に、TAS2R1、TAS2R3、TAS2R4などのように番号で呼ばれる。異なる苦味化合物は、苦味受容体の異なるグループを活性化しうる。したがって、特定の苦味化合物の苦味を遮断する化合物は、他の苦味を遮断に効果的に機能しない可能性がある。
【0007】
柑橘系の果物は、人間が一般的に苦いと知覚する種々の化合物を含んでいる。これらの化合物の多くは、柑橘系の果物の果皮又は外皮で大量に存在するが、果物の肉や果肉にも存在してよい。一部の苦味受容体遮断剤は、特定の食品又は飲料の苦味、例えばコーヒーに存在する苦味化合物の効果的な遮断に作用する。しかしこれらの化合物は、柑橘類製品の苦味の遮断にそれほど効果的ではない。したがって、特定の柑橘類製品を苦いと知覚する人間の傾向の原因となる苦味受容体を遮断することができる化合物を発見する必要があり続けている。
【0008】
要約
本開示は、柑橘類において天然に存在する特定の化合物の苦味の人間の知覚に主に関与するTAS2R味覚受容体の採取の発見に関する。
【0009】
第1の態様において、本開示は、配列番号1のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。
【0010】
第2の態様において、本開示は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。
【0011】
第3の態様において、本開示は、配列番号3のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。
【0012】
第4の態様において、本開示は、配列番号4のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。
【0013】
第5の態様において、本開示は、配列番号5のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。
【0014】
第6の態様において、本開示は、苦味を低減する化合物を同定する方法を提供し、該方法は、試験化合物及び苦味化合物を1つ以上の味覚受容体タンパク質に導入すること、ここで1つ以上の味覚受容体タンパク質が、配列番号1のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号2のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号3のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号4のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号5のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片、又は前記配列のいずれかに対して少なくとも90%同一であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである;並びに、試験化合物の存在下及び非存在下での苦味化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質の活性を比較することにより試験化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかの実施形態において、前記方法は、測定した応答に基づいて苦味を低減する活性試験化合物を同定すること、及び苦味を低減する化合物として活性試験化合物を選択することをさらに含む。
【0015】
第7の態様において、本開示は、摂取可能な組成物の苦味を低減するための、第6の態様の特定の実施形態の同定した又は選択した活性試験化合物のいずれかの使用を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかの実施形態において、同定した又は選択した活性化合物は、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFである。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0016】
第8の態様において、本開示は、1つ以上の苦味化合物の苦味を低減するための、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFの使用を提供する。そのいくつかの実施形態において、1つ以上の苦味化合物は、摂取可能な組成物によって構成される。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモノイド、例えばリモニン、ノミリン、ノミリン酸、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0017】
第9の態様において、本開示は、摂取可能な組成物に第6の態様の特定の実施形態の同定した又は選択した活性試験化合物のいずれかのある量(例えば苦味低減効果のある量)を導入することを含む、摂取可能な組成物の苦味を低減する方法を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する1つ以上の化合物を含む。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかの実施形態において、同定又は選択した活性化合物は、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFである。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0018】
第10の態様において、本開示は、摂取可能な組成物にポリメトキシフラボン(PMF)のある量(例えば苦味低減効果のある量)を導入することを含む、摂取可能な組成物の苦味を低減する方法を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、1つ以上の苦味化合物を含む。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモノイド、例えばリモニン、ノミリン、ノミリン酸、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0019】
第11の態様において、本開示は、第6の態様の特定の実施形態の同定した又は選択した活性試験化合物のいずれかを含む摂取可能な組成物を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する1つ以上の化合物を含む。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。
【0020】
第12の態様において、本開示は、1つ以上のポリメトキシフラボン(PMF)を含む摂取可能な組成物を提供する。いくつかの実施形態において、1つ以上のPMFは、苦味を低減する有効量で摂取可能な組成物中に存在する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、1つ以上の苦味化合物を含む。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモノイド、例えばリモニン、ノミリン、ノミリン酸、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0021】
第13の態様において、本開示は、第11の態様の摂取可能な組成物を含む、フレーバー付与した製品を提供する。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、飲料製品、例えばソーダ、フレーバーウォーター、及び茶などである。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、食品である。
【0022】
第14の態様において、本開示は、第12の態様の摂取可能な組成物を含む、フレーバー付与した製品を提供する。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、飲料製品、例えばソーダ、フレーバーウォーター、及び茶などである。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、食品である。
【0023】
第15の態様において、本開示は、カンキツグリーニング病を有する柑橘類の果物に由来する柑橘組成物の苦味を低減するための方法であって、(a)柑橘類の果物から柑橘組成物を得ること、ここで、柑橘類の果物の少なくとも一部は、カンキツグリーニング病を有する、(b)ポリメトキシフラボン(PMF)、例えばある量(例えば苦味低減効果のある量)のポリメトキシフラボン(PMF)を含む、苦味低減組成物を柑橘組成物に導入することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態において、柑橘組成物は、異常に高濃度の1つ以上の苦味化合物を含む。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモノイド、例えばリモニン、ノミリン、ノミリン酸、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、苦味低減組成物は、柑橘類の廃棄物に由来する。
【0024】
さらなる態様、及びその実施形態は、以下の詳細な説明、図面、要約、及び特許請求の範囲に記載される。
【0025】
以下の図面は、本明細書において開示される組成物及び方法の種々の実施形態を説明する目的で提供される。図面は、例示のみを目的として提供されており、好ましい組成物もしくは好ましい方法を説明すること、又は特許請求される発明の範囲に対する任意の制限の源として役立つことを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、柑橘類における苦味化合物の活性に拮抗する活性を有することが発見された6つのポリメトキシフラボン(PMF)を示す。
【0027】
発明の詳細な説明
以下の詳細な説明は、本明細書において提供される種々の態様及び実施形態を説明する。説明は、関連技術における当業者の観点から読まれるべきである。したがって、かかる当業者に周知である情報は必ずしも含まれていない。
【0028】
定義
以下の用語及び語句は、本明細書において特に規定されない限り、以下に示す意味を有する。本開示は、本明細書において明確に定義されていない他の用語及び語句を使用してもよい。かかる他の用語及び語句は、当業者に対する本開示の記載内容内でそれらが持ちうる意味を有する。ある場合において、用語又は語句は、単数形又は複数形で定義されうる。かかる場合に、特に反対の指示がない限り、単数形の任意の用語は、その複数形の対照物を含んでよく、その逆であってよいことが理解される。
【0029】
「苦味化合物」は、対象において検出可能な苦味フレーバーを誘発する化合物、例えば、in vitroでTAS2R受容体を活性化する化合物をいう。「苦味受容体遮断剤」又は「苦味遮断剤」は、苦味化合物によるin vitroでの1つ以上のTAS2R受容体の活性化に拮抗する化合物をいう。
【0030】
「ポリメトキシフラボン」は、3、5、6、7、8、2’、3’、4’、5’及び6’の位置で3つ以上、又は4つ以上、又は5つ以上のメトキシ置換基を有するフラボン誘導体をいい、ここで番号付けは、以下に示すように、通常のフラボンの番号付けに従う:
【化1】
【0031】
制限のない例は、以下の化合物を含み、左の列は一般名を示し、右の列は代替名を示す。
【化2】
【0032】
「機能的断片」は、苦味化合物が結合するポリペプチド配列の一部をいう。ポリペプチド配列は、しばしば、結合に積極的に関与しないが、他の目的に役立ちうる特定のアミノ酸を含む。場合により、ポリペプチド配列のこれらの機能的でない部分は、配列の機能的部分を無傷のままにしながら、除去又は部分的に置換できる。これらの改質したタンパク質は、元のポリペプチド配列の機能的断片を含むと言われる。
【0033】
本明細書において使用される場合に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、記載内容が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「置換基」への言及は、単一の置換基及び2つ以上の置換基などを包含する。本明細書において使用される場合に、「例えば(for example)」、「例えば(for instance)」、「例えば、~のように(such as)」、又は「含む(including)」は、より一般的な主題をさらに明確にする例を紹介することを意味する。特に明記しない限り、かかる例は、本開示に示される実施形態を理解するための補助としてのみ提供され、いかなる方法でも限定することを意味するものではない。また、これらの語句は、開示された実施形態についてあらゆる種類の優先も示さない。
【0034】
本明細書において使用される場合に、「含有する(comprise)」又は「含有する(comprises)」又は「含有している(comprising)」又は「~から構成される(comprised of)」は、オープングループをいい、そのグループは、明示的に記載されたものに加えて追加の構成要素を含むことができることを意味する。例えば、「Aを含む」という語句は、Aが存在する必要があるが、他の構成要素も存在できることを意味する。「含む(include)」、「有する(have)」、及び「から構成される(composed of)」という用語及びそれらの文法上の変形は同一の意味を有する。対照的に、「からなる(consist of)」又は「からなる(consists of)」又は「からなる(consisting of)」は、閉じられた群をいう。例えば、「Aからなる」という語句は、A及びAのみが存在することを意味する。
【0035】
本明細書において使用される場合に、「任意に」は、その後に記載される事象が生じる場合も生じない場合もあることを意味する。いくつかの実施形態において、任意の事象は生じない。他のいくつかの実施形態において、任意の事象は1回以上生じる。
【0036】
本明細書において使用される場合に、「又は」は、その最も広い合理的な解釈が与えられるべきであり、いずれか/又はの構造に限定されるべきではない。したがって、「A又はBを含む」という語句は、Aが存在しBが存在しないこと、Bが存在しAが存在しないこと、又はA及びBが双方とも存在することを意味する。さらに、例えばAが複数の構成要素、例えばA1及びA2を有しうる分類を定義する場合に、該分類の1つ以上の構成要素が同時に存在しうる。
【0037】
他の用語は、このサブセクションに含まれていないが、この説明の他の部分で定義されている。
【0038】
苦味化合物によって活性化されるポリペプチド配列
本開示は、特定のヒト苦味受容体が経口摂取した場合にかかる化合物に対して示すであろう応答をin vitroでのシミュレートに有用である特定のポリペプチド配列を提供する。
【0039】
第1の態様において、本開示は、配列番号1のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。配列番号1に対応するポリペプチド配列は、本明細書内で綴じ込まれ、かつ参照をもって組み込まれる配列表の中に示される。明確性の目的のために、及びあらゆる混乱を避けるために、配列番号1に対応するポリペプチド配列は、そのN末端から始まって、標準の1文字表記のアミノ酸コードを使用して、MFSPADNIFIILITGEFILGILGNGYIALVNWIDWIKKKKISTVDYILTNLVIARICLISVMVVNGIVIVLNPDVYTKNKQQIVIFTFWTFANYLNMWITTCLNVFYFLKIASSSHPLFLWLKWKIDMVVHWILLGCFAISLLVSLIAAIVLSCDYRFHAIAKHKRNITEMFHVSKIPYFEPLTLFNLFAIVPFIVSLISFFLLVRSLWRHTKQIKLYATGSRDPSTEVHVRAIKTMTSFIFFFFLYYISSILMTFSYLMTKYKLAVEFGEIAAILYPLGHSLILIVLNNKLRQTFVRMLTCRKIACMIである。
【0040】
第2の態様において、本開示は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。配列番号2に対応するポリペプチド配列は、本明細書内で綴じ込まれ、かつ参照をもって組み込まれる配列表の中に示される。明確性の目的のために、及びあらゆる混乱を避けるために、配列番号2に対応するポリペプチド配列は、そのN末端から始まって、標準の1文字表記のアミノ酸コードを使用して、MITFLPIIFSILIVVIFVIGNFANGFIALVNSIEWVKRQKISFVDQILTALAVSRVGLLWVLLLHWYATQLNPAFYSVEVRITAYNVWAVTNHFSSWLATSLSMFYLLRIANFSNLIFLRIKRRVKSVVLVILLGPLLFLVCHLFVINMDETVWTKEYEGNVTWKIKLRSAMYHSNMTLTMLANFVPLTLTLISFLLLICSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSTKVHIKALQTVTSFLLLCAIYFLSMIISVCNLGRLEKQPVFMFCQAIIFSYPSTHPFILILGNKKLKQIFLSVLRHVRYWVKDRSLRLHRFTRGALCVFである。
【0041】
第3の態様において、本開示は、配列番号3のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。配列番号3に対応するポリペプチド配列は、本明細書内で綴じ込まれ、かつ参照をもって組み込まれる配列表の中に示される。明確性の目的のために、及びあらゆる混乱を避けるために、配列番号3に対応するポリペプチド配列は、そのN末端から始まって、標準の1文字表記のアミノ酸コードを使用して、MLTLTRIRTVSYEVRSTFLFISVLEFAVGFLTNAFVFLVNFWDVVKRQPLSNSDCVLLCLSISRLFLHGLLFLSAIQLTHFQKLSEPLNHSYQAIIMLWMIANQANLWLAACLSLLYCSKLIRFSHTFLICLASWVSRKISQMLLGIILCSCICTVLCVWCFFSRPHFTVTTVLFMNNNTRLNWQIKDLNLFYSFLFCYLWSVPPFLLFLVSSGMLTVSLGRHMRTMKVYTRNSRDPSLEAHIKALKSLVSFFCFFVISSCAAFISVPLLILWRDGVMVCVGIMAACPSGHAAVLISGNAKLRRAVMTILLWAQSSLKVRADHKADSRTLCである。
【0042】
第4の態様において、本開示は、配列番号4のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。配列番号4に対応するポリペプチド配列は、本明細書内で綴じ込まれ、かつ参照をもって組み込まれる配列表の中に示される。明確性の目的のために、及びあらゆる混乱を避けるために、配列番号4に対応するポリペプチド配列は、そのN末端から始まって、標準の1文字表記のアミノ酸コードを使用して、MMCFLLIISSILVVFAFVLGNVANGFIALVNIIDWVNTRKISSAEQILTALVVSRIGLLWVMLFLWYATVFNSALYGLEVRIVASNAWAVTNHFSMWLAASLSIFCLLKIANFSNLISLHLKKRIKSVVLVILLGPLVFLICNLAVITMDERVWTKEYEGNVTWKIKLRNAIHLSSLTVTTLANLIPFTLSLICFLLLICSLCKHLKKMRLHSKGSQDPSTKVHIKALQTVTSFLMLFAIYFLCIITSTWNLRTQQSKLVLLLCQTVAIMYPSFHSFILIMGSRKLKQTFLSVLWQMTRである。
【0043】
第5の態様において、本開示は、配列番号5のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を提供する。配列番号5に対応するポリペプチド配列は、本明細書内で綴じ込まれ、かつ参照をもって組み込まれる配列表の中に示される。明確性の目的のために、及びあらゆる混乱を避けるために、配列番号5に対応するポリペプチド配列は、そのN末端から始まって、標準の1文字表記のアミノ酸コードを使用して、MITFLPIIFSILIVVTFVIGNFANGFIALVNSIEWFKRQKISFADQILTALAVSRVGLLWVLVLNWYATELNPAFNSIEVRITAYNVWAVINHFSNWLATSLSIFYLLKIANFSNLIFLHLKRRVKSVVLVILLGPLLFLVCHLFVINMNQIIWTKEYEGNMTWKIKLRSAMYLSNTTVTILANLVPFTLTLISFLLLICSLCKHLKKMQLHGKGSQDPSMKVHIKALQTVTSFLLLCAIYFLSIIMSVWSFESLENKPVFMFCEAIAFSYPSTHPFILIWGNKKLKQTFLSVLWHVRYWVKGEKPSSSである。
【0044】
前記態様及び実施形態のポリペプチド配列は、任意の適した組成物で存在しうる。いくつかの実施形態において、前記態様及び実施形態の1つ以上のポリペプチド配列は、in vitroアッセイのような天然に生じない組成物中に存在する。いくつかのさらなるかかる実施形態において、前記態様及び実施形態のポリペプチド配列は、細胞の表面上で、例えば真核細胞株の細胞で発現される。
【0045】
スクリーニング方法
第6の態様において、本開示は、苦味を低減する化合物を同定する方法を提供し、該方法は、試験化合物及び苦味化合物を1つ以上の味覚受容体タンパク質に導入すること、ここで1つ以上の味覚受容体タンパク質が、配列番号1のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号2のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号3のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号4のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片又は配列番号5のポリペプチド配列もしくはそれらの機能的断片、又は前記配列のいずれかに対して少なくとも90%同一であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである;並びに、試験化合物の存在下及び非存在下での苦味化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質の活性を比較することにより試験化合物に対する1つ以上の味覚受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。
【0046】
いくつかのそれらの実施形態において、導入ステップは、味覚受容体タンパク質に試験化合物及び苦味化合物を導入することを含み、ここで味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかのさらなる実施形態において、味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、又はそれらに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかの実施形態において、配列番号1のポリペプチド配列は、hT2R80といわれてよい。
【0047】
前記実施形態のいずれかのいくつかのさらなる実施形態において、導入ステップは、さらに味覚受容体タンパク質に試験化合物及び苦味化合物を導入することを含み、ここで味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかのさらなる実施形態において、味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、又はそれらに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかの実施形態において、配列番号2のポリペプチド配列は、hT2R44といわれてよい。
【0048】
前記実施形態のいずれかのいくつかのさらなる実施形態において、導入ステップは、さらに味覚受容体タンパク質に試験化合物及び苦味化合物を導入することを含み、ここで味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかのさらなる実施形態において、味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、又はそれらに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかの実施形態において、配列番号3のポリペプチド配列は、hT2R51といわれてよい。
【0049】
前記実施形態のいずれかのいくつかのさらなる実施形態において、導入ステップは、さらに味覚受容体タンパク質に試験化合物及び苦味化合物を導入することを含み、ここで味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかのさらなる実施形態において、味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、又はそれらに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかの実施形態において、配列番号4のポリペプチド配列は、hT2R65といわれてよい。
【0050】
前記実施形態のいずれかのいくつかのさらなる実施形態において、導入ステップは、さらに味覚受容体タンパク質に試験化合物及び苦味化合物を導入することを含み、ここで味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかのさらなる実施形態において、味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、又はそれらに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドである。いくつかの実施形態において、配列番号5のポリペプチド配列は、hT2R75である。
【0051】
導入ステップは、試験化合物及び苦味化合物を、前述の5つの段落のペプチド配列の任意の組み合わせに導入することを含みうることに留意されたい。これは、任意の適した方法で実施できる。例えば、いくつかの制限のない例において、試験化合物及び苦味化合物を2つ以上の異なる味覚受容体タンパク質に導入する場合に、この導入は、単一細胞ベースのアッセイで実施できる。しかし、いくつかの他の制限のない例において、試験化合物及び苦味化合物を2つ以上の異なる味覚受容体タンパク質に導入する場合に、この導入は、2つ以上の細胞ベースのアッセイ、例えばそれぞれの味覚受容体タンパク質について1つの別個のアッセイで実施できる。
【0052】
本開示は、本明細書において記載した5つの異なるポリペプチド配列のそれぞれに関連する2つ以上、又は3つ以上、又は4つ以上、又は5つの異なる味覚受容体タンパク質の任意の組み合わせに対して試験化合物をスクリーニングすることを検討する。
【0053】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0054】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0055】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0056】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0057】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0058】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0059】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0060】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0061】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0062】
したがって、いくつかの実施形態において、導入は、試験化合物及び苦味化合物を第1の味覚受容体タンパク質及び第2の味覚受容体タンパク質のそれぞれに(例えば同一のアッセイ又は異なるアッセイで)導入することを含み、ここで、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列、その機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を含むポリペプチドであり、かつ測定は、試験化合物の存在下及び非存在下で苦味化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの活性を比較することによって、試験化合物に対する第1の受容体タンパク質及び第2の受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、第1の味覚受容体タンパク質は、配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドであり、かつ第2の味覚受容体タンパク質は、配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、又は配列がそれに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチドである。
【0063】
同様に、導入及び測定は、以下のような3つの異なる味覚受容体タンパク質の任意の組み合わせを含みうる:
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド。
【0064】
同様に、導入及び測定は、以下のような4つの異なる味覚受容体タンパク質の任意の組み合わせを含みうる:
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;又は
配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド。
【0065】
同様に、導入及び測定は、以下のような5つの異なる味覚受容体タンパク質を含みうる:
配列番号1のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;配列番号3のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号4のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド;及び配列番号5のポリペプチド配列を含むポリペプチド、その機能的断片、又は配列が前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド。
【0066】
前記実施形態は、試験化合物の存在下及び非存在下での苦味化合物に対する味覚受容体タンパク質の活性を比較することによって、試験化合物に対する味覚受容体タンパク質のそれぞれの応答を測定することを含む。この測定は、任意の適した手段によって実施できる。例えば、いくつかの実施形態において、それぞれの味覚受容体タンパク質を、細胞の表面上で発現させ、苦味化合物を含む組成物を(試験化合物の存在下及び非存在下の双方で)、標準的な細胞アッセイにおいて味覚受容体タンパク質を発現する細胞に対してスクリーニングする。結合の測定を、細胞アッセイでタンパク質結合を決定することにおいて典型的に使用される任意の適した手段によって実施できる。適した方法は、蛍光色素、カルシウム指示薬タンパク質、蛍光cAMP指示薬などの使用を含むが、これらに制限されない。試験化合物の活性は、1つ以上の味覚受容体タンパク質への苦味化合物の結合に拮抗するその能力によって決定される。
【0067】
前記実施形態のいずれかのいくつかのさらなる実施形態において、前記方法は、測定した応答に基づいて苦味を低減する活性試験化合物を同定することをさらに含む。前記実施形態に従って、同定した活性試験化合物は、味覚受容体タンパク質の1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つへの苦味化合物の結合に拮抗するものである。例えば、いくつかの実施形態において、同定した活性試験化合物は、前記味覚受容体タンパク質の1つへの苦味化合物の結合に拮抗する化合物である。いくつかの他の実施形態において、同定した活性試験化合物は、味覚受容体タンパク質の前記した異なる組み合わせのうちの2つへの苦味化合物の結合に拮抗する化合物である。いくつかの他の実施形態において、同定した活性試験化合物は、味覚受容体タンパク質の前記した異なる組み合わせのうちの3つへの苦味化合物の結合に拮抗する化合物である。
【0068】
前記実施形態のいずれかのいくつかの実施形態において、試験化合物は、苦味化合物の結合活性の少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%に拮抗するため、活性化合物であると決定される。
【0069】
いくつかのさらなる実施形態において、前記方法は、苦味を低減する化合物として活性試験化合物を選択することをさらに含む。活性試験化合物を同定してから任意の適した手段によって選択を実施できる。
【0070】
試験化合物は、細胞スクリーニングアッセイにおける使用に適した任意の適切な化合物であってよい。例えば、いくつかの実施形態において、試験化合物は有機化合物である。いくつかの実施形態において、試験化合物は、天然に生じる化合物又はそのグリコシル化誘導体である。いくつかの他の実施形態において、試験化合物は、天然に生じない化合物である。
【0071】
任意の適した組成物を使用して、苦味化合物を提供してよい。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、センダン科(Meliaceae family)からの植物又はミカン科(Rutacaea family)からの植物の抽出物である。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物は、ミカン科及びカンキツ属(Citrus genus)からの植物の抽出物であり、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、キンカン、ザボン、タンジェロ、アグリ、タンジェリン又はユズの木又は果実からの抽出物である。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はトリテルペンである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はテトラノルトリテルペノイドである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はリモノイドである。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモニン、ノミリン、ノミル酸、アザジラクチン、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はリモニンである。
【0072】
使用及び方法
他の態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物の使用を提供する。特定の関連する態様において、本開示は、摂取可能な組成物の甘味を増強するために、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物の使用を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、甘味料、例えばカロリー甘味料を含む。特定の他の関連する態様において、本開示は、摂取可能な組成物の酸味を低減するために、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物の使用を提供する。いくつかの実施形態において、同定又は選択した活性化合物は、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFである。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0073】
特定の関連する態様において、本開示は、1つ以上の苦味化合物の苦味を低減するための、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFの使用を提供する。そのいくつかの実施形態において、1つ以上の苦味化合物は、摂取可能な組成物によって構成される。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0074】
苦味化合物は、天然食品に一般的に見出される任意の適した苦味化合物であってよい。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。
【0075】
いくつかの実施形態において、苦味化合物は、センダン科からの植物又はミカン科からの植物の抽出した化合物である。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物は、ミカン科及びカンキツ属からの植物の抽出物であり、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、キンカン、ザボン、タンジェロ、アグリ、タンジェリン又はユズの木又は果実からの抽出物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物はトリテルペンである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はテトラノルトリテルペノイドである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はリモノイドである。いくつかのかかる実施形態において、苦味化合物は、リモニン、ノミリン、ノミル酸、アザジラクチン、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はリモニンである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はノミリンである。
【0076】
本開示は、前記使用のそれぞれに対応する方法も提供する。したがって、特定の関連する態様において、本開示は、摂取可能な組成物に、前記した任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様のいずれかの同定した又は選択した活性化合物のある量(例えば甘味増強効果のある量)を導入することを含む、摂取可能な組成物の甘味を増強する方法を提供する。いくつかの他の関連する態様において、本開示は、摂取可能な組成物に、前記した任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様のいずれかの同定した又は選択した活性化合物のある量(例えば苦味低減効果のある量)を導入することを含む、摂取可能な組成物の苦味を低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、同定又は選択した活性化合物は、ポリメトキシフラボン(PMF)、例えば柑橘類に由来するPMFである。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0077】
特定の関連する態様において、本開示は、摂取可能な組成物にポリメトキシフラボン(PMF)のある量(例えば苦味低減効果のある量)を導入することを含む、摂取可能な組成物の苦味を低減する方法を提供する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、1つ以上の苦味化合物を含む。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0078】
苦味化合物は、天然食品に一般的に見出される任意の適した苦味化合物であってよい。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。
【0079】
いくつかの実施形態において、苦味化合物は、センダン科からの植物又はミカン科からの植物の抽出した化合物である。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物は、ミカン科及びカンキツ属からの植物の抽出物であり、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、キンカン、ザボン、タンジェロ、アグリ、タンジェリン又はユズの木又は果実からの抽出物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物はトリテルペンである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はテトラノルトリテルペノイドである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はリモノイドである。いくつかのかかる実施形態において、苦味化合物は、リモニン、ノミリン、ノミル酸、アザジラクチン、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はリモニンである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はノミリンである。
【0080】
前記使用及び方法は、一般的に、1つ以上の追加の成分を含む組成物における同定した又は選択した活性化合物又はPMFの使用を含む。例えば、少なくとも1つの態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物を含む組成物を提供し、その際、同定した又は選択した活性化合物は、乾燥質量に対して(例えば、あらゆる液体キャリヤーの質量を除いた組成物の合計質量に対して)組成物の少なくとも50%を構成する。関連する態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物を含む固体状組成物を提供し、その際、同定した又は選択した活性化合物は、組成物の合計質量に対して、固体状組成物の少なくとも50%を構成する。他の関連する態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物を含む摂取可能な組成物を提供し、その際、摂取可能な組成物における同定した又は選択した活性化合物の濃度は、200ppm以下である。他の関連する態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物を含む摂取可能な組成物を提供し、その際、摂取可能な組成物は、1000ppm、又は900ppm以下、又は800ppm以下、又は700ppm以下、又は600ppm以下、又は500ppm以下、又は400ppm以下、又は300ppm以下、又は200ppm以下、又は100ppm以下、又は50ppm以下のステビオールグリコシド(レバウディオサイドAを含む)を含む。他の関連する態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物を含む摂取可能な組成物を提供し、その際、摂取可能な組成物は、カロリー甘味料、例えばスクロース、フルクトース、キシリトール、エリスリトール、又はそれらの組み合わせを含む。他の関連する態様において、本開示は、前記した、任意の実施形態又はそれらの実施形態の組み合わせを含む、前記態様の任意の同定した又は選択した活性化合物と甘味料とを含む濃縮した甘味組成物を提供する。
【0081】
摂取可能な組成物を言及する本明細書において記載した任意の態様及び実施形態の特定の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じていない製品、例えばフレーバー付与した製品、例えば食品又は飲料製品の製造のために特別に製造した組成物である。
【0082】
特定の態様において、本開示は、1つ以上のポリメトキシフラボン(PMF)を含む摂取可能な組成物を提供する。いくつかの実施形態において、1つ以上のPMFは、苦味を低減する有効量で摂取可能な組成物中に存在する。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、1つ以上の苦味化合物を含む。そのいくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、柑橘系の果物に由来する組成物である。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じる組成物である。いくつかの他の実施形態において、摂取可能な組成物は、天然に生じない組成物である。いくつかのかかる実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0083】
苦味化合物は、天然食品に一般的に見出される任意の適した苦味化合物であってよい。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。
【0084】
いくつかの実施形態において、苦味化合物は、センダン科からの植物又はミカン科からの植物の抽出した化合物である。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物は、ミカン科及びカンキツ属からの植物の抽出物であり、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、キンカン、ザボン、タンジェロ、アグリ、タンジェリン又はユズの木又は果実からの抽出物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物はトリテルペンである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はテトラノルトリテルペノイドである。いくつかのさらなる実施形態において、苦味化合物はリモノイドである。いくつかのかかる実施形態において、苦味化合物は、リモニン、ノミリン、ノミル酸、アザジラクチン、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はリモニンである。いくつかの実施形態において、苦味化合物はノミリンである。
【0085】
前記態様において、又は摂取可能な組成物を指す他の任意の態様において、PMFは、任意の適した濃度で組成物中に存在してよい。例えば、いくつかの実施形態において、PMFは、1ppm~1000ppm、又は1ppm~900ppm、又は1ppm~800ppm、又は1ppm~700ppm、又は1ppm~600ppm、又は1ppm~500ppm、又は1ppm~400ppm、又は1ppm~300ppm、又は1ppm~250ppm、又は1ppm~200ppm、又は1ppm~150ppm、又は1ppm~100ppm、又は1ppm~80ppm、又は1ppm~70ppm、又は1ppm~60ppm、又は1ppm~50ppm、又は1ppm~40ppm、又は1ppm~30ppm、又は1ppm~20ppm、又は5ppm~1000ppm、又は5ppm~900ppm、又は5ppm~800ppm、又は5ppm~700ppm、又は5ppm~600ppm、又は5ppm~500ppm、又は5ppm~400ppm、又は5ppm~300ppm、又は5ppm~250ppm、又は5ppm~200ppm、又は5ppm~150ppm、又は5ppm~100ppm、又は5ppm~80ppm、又は5ppm~70ppm、又は5ppm~60ppm、又は5ppm~50ppm、又は5ppm~40ppm、又は5ppm~30ppm、又は5ppm~20ppmの範囲の濃度で摂取可能な組成物中に存在する。いくつかの実施形態において、少なくともPMFのタンパク質(例えば、少なくとも10質量%、又は少なくとも20質量%、又は少なくとも30質量%)を、摂取可能な組成物に導入し、例えばPMFの濃度は、天然生成物の抽出物中に存在しうる濃度よりも高い。
【0086】
一般的に、本明細書において開示及び記載した化合物を、個々に又は組み合わせて、組成物、例えば摂取可能な組成物において提供できる。一実施形態において、本明細書において開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、本明細書において開示及び記載した1つ以上の化合物と1つ以上の甘味料とを甘味組成物中で組み合わせることによって、甘味料組成物に対してより糖のような時間的プロフィール又はフレーバープロフィールを付与できる。他の実施形態において、本明細書において開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、組成物と本明細書において開示及び記載した化合物とを接触させて改変した組成物を形成することにより、組成物の甘味を増加又は増強できる。
【0087】
したがって、いくつかの実施形態において、前記態様のいずれか(いずれかの使用又は方法を含む)に記載の組成物は、同定した又は選択した活性化合物と甘味料とを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、賦形剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、賦形剤は水である。いくつかの実施形態において、同定した又は選択した活性化合物は、その甘味認識閾値以下の濃度で存在する。
【0088】
例えば、いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約12質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.2質量%~約10質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.3質量%~約8質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.4質量%~約6質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.5質量%~約5質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約1質量%~約2質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約5質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約4質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約3質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約2質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約1質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.1質量%~約0.5質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約0.5質量%~約10質量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、約2質量%~約8質量%の量で存在する。この段落に記載した実施形態のいくつかのさらなる実施形態において、甘味料は、スクロース、フルクトース、グルコース、キシリトール、エリスリトール、又はそれらの組み合わせである。
【0089】
いくつかの他の実施形態において、甘味料は、10ppm~1000ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、20ppm~800ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、30ppm~600ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、40ppm~500ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、50ppm~400ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、50ppm~300ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、50ppm~200ppmの量で存在する。いくつかの実施形態において、甘味料は、50ppm~150ppmの量で存在する。この段落に記載した実施形態のいくつかのさらなる実施形態において、甘味料は、ステビオールグリコシド、モグロシド、前記したもののいずれかの誘導体、例えばグリコシド誘導体(例えば、グルコシレート)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、甘味料は、ステビオールグリコシド、例えばレバウジオシドA、レバウジオシドM、レバウジオシドD、レバウジオシドB、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、甘味料は、モグロシド、例えばモグロシドV、イソモグロシドV、イソモグロシドIVE、モグロシドIIIE、シアメノシドI、シアメノシドIのアルファ異性体、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、甘味料は、スクロース、フルクトース、グルコース、アルロース、エリスリトール、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0090】
組成物は、任意の適した甘味料又は甘味料の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、慣用的な糖甘味料、例えばスクロース、フルクトース、グルコース、及び天然糖を含む甘味料組成物、例えばコーンシロップ(高フルクトースコーンシロップを含む)又は他のシロップ、又は天然の果物及び野菜源に由来する甘味料濃縮物である。いくつかの実施形態において、甘味料は、スクロース、フルクトース、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、甘味料はスクロースである。いくつかの他の実施形態において、甘味料は、D-アロース、D-プシコース、L-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アルビノース、D-ツラノース、及びD-ロイクロースを含む希少な天然糖から選択される。いくつかの実施形態において、甘味料は、半合成「糖アルコール」甘味料、例えばエリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルトデキストリンなどから選択される。いくつかの実施形態において、甘味料は、人工甘味料、例えばアスパルテーム、サッカリン、アセスルファムK、シクラメート、スクラロース、及びアリテームから選択される。いくつかの実施形態において、甘味料は、シクラミン酸、モグロシド、タガトース、ガラクトース、マンノース、スクロース、フルクトース、ラクトース、ネオテーム及び他のアスパルテーム誘導体アスパルテームグルコース、グルコース、D-トリプトファン、グリシン、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、水素化グルコースシロップ(HGS)、水素化デンプン加水分解物(HSH)、ステビオシド、レバウジオシドA、他の甘いステビアベースのグリコシド、化学的に改変させたステビオールグリコシド(例えば、グルコシル化ステビオールグリコシド)、モグロシド、化学的に改変したモグロシド(例えば、グルコシル化モグロシド)、カレラメ及び他のグアニジンベースの甘味料からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、甘味料は、この段落に記載した甘味料の2つ以上の組み合わせである。いくつかの実施形態において、甘味料は、本明細書において開示した甘味料の2つ、3つ、4つ又は5つの組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は糖であってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、1つ以上の糖と他の天然及び人工の甘味料との組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は糖である。いくつかの実施形態において、糖はショ糖である。いくつかの実施形態において、糖はテンサイ糖である。いくつかの実施形態において、糖は、スクロース、フルクトース、グルコース、又はそれらの組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、糖は、スクロースであってよい。いくつかの実施形態において、糖は、フルクトースとグルコースの組み合わせであってよい。
【0091】
甘味料はまた、例えば、1つ以上の天然又は合成の炭水化物、例えばコーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、高マルトースコーンシロップ、グルコースシロップ、スクラロースシロップ、水素化グルコースシロップ(HGS)、水素化デンプン加水分解物(HSH)、又は天然の果物及び野菜源に由来する他のシロップもしくは甘味料濃縮物、又は半合成「糖アルコール」甘味料、例えばポリオールを含む甘味料組成物も含みうる。いくつかの実施形態におけるポリオールの制限のない例は、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、スレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元型イソマルトオリゴ糖、還元型キシロ-オリゴ糖、還元型ゲンチオ-オリゴ糖、還元型マルトースシロップ、還元型グルコースシロップ、イソマルツロース、マルトデキストリンなど、及び糖アルコール又はその他の炭水化物、又は味に悪影響を及ぼさない還元可能なそれらの組み合わせを含む。
【0092】
甘味料は、以下を含む天然又は合成の甘味料であってよいが、これらに制限されない:アガベイヌリン、アガベネクター、アガベシロップ、甘酒、ブラゼイン、玄米シロップ、ココナッツクリスタル、ココナッツシュガー、ココナッツシロップ、ナツメヤシシュガー、フルクタン(イヌリン繊維、フラクトオリゴ糖、又はオリゴ-フルクトースともいわれる)、グリーンステビア粉末、ステビアレバウジアナ、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、レバウジオシドI、レバウジオシドH、レバウジオシドL、レバウジオシドK、レバウジオシドJ、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドM及び他の甘いステビアベースのグリコシド、ステビオシド、ステビオシド抽出物、ハチミツ、キクイモ(Jerusalem artichoke)シロップ、カンゾウ根、ラカンカ(果実、粉末、又は抽出物)、ルクマ(果実、粉末、又は抽出物)、カエデの樹液(例えば、サトウカエデ(Acer saccharum)、クロカエデ(Acer nigrum)、アメリカハナノキ(Acer rubrum)、シルバーメープル(Acer saccharinum)、ノルウェーカエデ(Acer platanoides)、トネリコバノカエデ(Acer negundo)、ヒロハカエデ(Acer macrophyllum)、オオキレハカエデ(Acer grandidentatum)、ロッキーヤマモミジ(Acer glabrum)、イタヤカエデ(Acer mono)から抽出された樹液を含む)、メープルシロップ、メープルシュガー、クルミの樹液(例えば、ホワイトクルミ(Juglans cinerea)、クロクルミ(Juglans nigra)、オニグルミ(Juglans ailatifolia)、テウチグルミ(Juglans regia)から抽出された樹液を含む)、シラカバの樹液(例えば、アメリカシラカンバ(Betula papyrifera)、キハダカンバ(Betula alleghaniensis)、アメリカミズメ(Betula lenta)、リバーバーチ(Betula nigra)、ハイイロカンバ(Betula populifolia)、オウシュウシラカンバ(Betula pendula)から抽出された樹液を含む)、サイカモアカエデの樹液(例えば、アメリカスズカケノキ(Platanus occidentalis)から抽出された樹液)、アイアンウッドの樹液(例えば、アメリカアサダ(Ostrya virginiana)から抽出された樹液)、マスコバド、糖蜜(例えば、廃糖蜜)、糖蜜糖、モナチン、モネリン、ショ糖(天然糖、未精製のショ糖、又はスクロースともいわれる)、パーム糖、粗糖、ピロンシーヨ、ラパドゥラ、生砂糖、米水飴、ソルガム、ソルガムシロップ、キャッサバシロップ(タピオカシロップともいわれる)、タウマチン、ヤーコン根、麦芽シロップ、大麦麦芽シロップ、大麦麦芽粉末、テンサイ糖、ショ糖、クリスタリンジュースクリスタル(crystalline juice crystals)、カラメル、カルビトール、イナゴマメシロップ、ヒマシ糖、水素化デンプン加水分解物、加水分解缶ジュース、加水分解デンプン、転化糖、アネトール、アラビノガラクタン、アロープ、シロップ、P-4000、アセスルファムカリウム(アセスルファムK又はace-Kともいわれる)、アリテーム(アクラメともいわれる)、アドバンテーム、アスパルテーム、バイユノシド、ネオテーム、ベンズアミド誘導体、ベルナダム、カンデレル、カレラメ及び他のグアニジンベースの甘味料、植物繊維、コーンシュガー、カップリングシュガー、クルクリン、シクラメート、シクロカリオシドI、デメララ、デキストラン、デキストリン、糖化性麦芽、ズルチン、スクロール、バルジン、ダルコシドA、ダルコシドB、エムリン、エノキソロン、マルトデキストリン、サッカリン、エストラゴール、エチルマルトール、グルシン、グルコン酸、グルコノラクトン、グルコサミン、グルコロン酸、グリセロール、グリシン、グリチフィリン、グリチルリジン、グリチルレチン酸モノグルクロニド、ゴールデンシュガー、イエローシュガー、ゴールデンシロップ、グラニュー糖、アマチャヅル、ヘルナンドゥルシン、異性化液糖、ジャラブ、チコリ根食物繊維、キヌレニン誘導体(N’-ホルミル-キヌレニン、N’-アセチル-キヌレニン、6-クロロ-キヌレニンを含む)、ガラクチトール、リテッセ、リジカン、リカシン、ラグドゥネーム、グアニジン、ファレルナム、マビンリンI、マビンリンII、マルトール、マルチソルブ、マルトデキストリン、マルトトリオール、マンノサミン、ミラクリン、水飴、モグロシド(例えば、モグロシドIV、モグロシドV、及びネオモグロシドを含む)、ムクロジオシド、ナノシュガー、ナリンギンジヒドロカルコン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ニブシュガー、ニゲロオリゴ糖、ノルブ、オルジェーシロップ、オスラジン、ペクメズ、ペンタジン、ペリアンドリンI、ペリルアルデヒド、ペリラルチン、ペトフィラム、フェニルアラニン、フロミソシドI、フロロジジン、フィロズルチン、ポリグリシトールシロップ、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、レビアナ、リファイナーシロップ、ラブシロップ、ルブソシド、セリゲアインA、シュグル、シャメノシドI、ラカンカ(siraitia grosvenorii)、大豆オリゴ糖、Splenda、SRIオキシムV、ステビオールグリコシド、ステビオールビオシド、ステビオシド、ストロギン1、2及び4、スクロン酸、スクロノネート、砂糖、スオサン、フロリジン、スーパーアスパルテーム、四糖、トレイトール、トリークル、トリロブテン、トリプトファン及び誘導体(6-トリフルオロメチル-トリプトファン、6-クロロ-D-トリプトファン)、バニラシュガー、ボレミトール、バーチシロップ、アスパルテーム-アセスルファム、アスグリン、並びにそれらの任意の2つ以上の組み合わせ又はブレンド。
【0093】
さらに他の実施形態において、甘味料は、化学的に又は酵素により改変させた天然の高力価甘味料であってよい。改変させた天然の高力価甘味料は、グリコシル化した天然の高力価甘味料、例えばグリコシド残基1~50個を含む、グルコシル誘導体、ガラクトシル誘導体又はフルクトシル誘導体を含む。グリコシル化した天然の高力価甘味料は、糖転移活性を呈する種々の酵素によって触媒化した酵素による糖転移反応により調製されうる。いくつかの実施形態において、改質した甘味料は、置換又は非置換であってよい。
【0094】
追加の甘味料は、前記甘味料のいずれか2つ以上の任意の組み合わせも含む。いくつかの実施形態において、甘味料は、本明細書において開示した甘味料の2つ、3つ、4つ又は5つの組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、甘味料は糖であってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、1つ以上の糖と他の天然及び人工の甘味料との組み合わせであってよい。いくつかの実施形態において、甘味料は、カロリー甘味料、例えばスクロース、フルクトース、キシリトール、エリスリトール、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、ステビア由来の甘味料を含まない又は(いくつかの実施形態において)実質的に含まないもの、例えばステビオールグリコシド、グルコシル化ステビオールグリコシド、又はレバウジオシドである。例えば、いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、ステビア由来の甘味料を含まないか、又はステビア由来の甘味料を1000ppm以下、又は500ppm以下、又は200ppm以下、又は100ppm以下、又は50ppm以下、又は20ppm以下、又は10ppm以下、又は5ppm以下、又は3ppm以下、又は1ppm以下の濃度で含むかのいずれかである。
【0095】
同定した又は選択した活性化合物は、任意の適した量で摂取可能な組成物中に存在しうる。いくつかの実施形態において、同定した又は選択した活性化合物は、組成物の味を増強する(例えば、甘味を増強する、酸味を低減する、又は苦味を低減する)ために十分な量で存在する。したがって、いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、200ppm以下、又は150ppm以下、又は100ppm以下、又は50ppm以下、又は40ppm以下、又は30ppm以下、又は20ppm以下の濃度で同定した又は選択した活性化合物を含む。いくつかの実施形態において、同定した又は選択した活性化合物は、最小量、例えば、1ppm又は5ppmで存在する。したがって、いくつかの実施形態において、摂取可能な組成物は、1ppm~200ppm、又は1ppm~150ppm、又は1ppm~100ppm、又は1ppm~50ppm、又は1ppm~40ppm、又は1ppm~30ppm、又は1ppm~20ppm、又は5ppm~200ppm、又は5ppm~150ppm、又は5ppm~100ppm、又は5ppm~50ppm、又は5ppm~40ppm、又は5ppm~30ppm、又は5ppm~20ppmの範囲の濃度で同定した又は選択した活性化合物を含む。甘味料、例えばスクロース又はフルクトースが存在する実施形態において、摂取可能な組成物における甘味料と同定した又は選択した活性化合物との質量対質量比は、1000:1~5000:1、又は1000:1~10000:1、又は2000:1~8000:1の範囲である。
【0096】
摂取可能な組成物又は甘味料濃縮物は、特定の実施形態において、以下を含む食品及び飲料製品において慣用的に使用されるような任意の追加の成分又は成分の組み合わせを含んでよいが、これらに限定されない:
例えば、クエン酸、リン酸、アスコルビン酸、酸性硫酸ナトリウム、乳酸、又は酒石酸を含む酸;
例えば、カフェイン、キニン、緑茶、カテキン、ポリフェノール、グリーンロブスタコーヒー抽出物、グリーンコーヒー抽出物、塩化カリウム、メントール、又はタンパク質(例えば植物、藻類又は真菌に由来するタンパク質及びタンパク質単離物)を含む苦味成分;
例えば、カラメル色素、赤#40、黄#5、黄#6、青#1、赤#3、紫ニンジン、黒ニンジンジュース、紫スイートポテト、野菜ジュース、フルーツジュース、ベータカロチン、ターメリッククルクミン、又は二酸化チタンを含む着色剤;
例えば、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、メタ重硫酸ナトリウム、ソルビン酸、又は安息香酸を含む保存剤;
例えば、アスコルビン酸、EDTAカルシウム二ナトリウム、アルファトコフェロール、混合トコフェロール、ローズマリー抽出物、グレープシード抽出物、レスベラトロール、又はヘキサメタリン酸ナトリウムを含む酸化防止剤;
ビタミン又は機能性成分、例えば、レスベラトロール、Co-Q10、オメガ3脂肪酸、テアニン、塩化コリン(シトコリン)、ファイバーソル、イヌリン(チコリ根)、タウリン、オタネニンジン抽出物、グアナナ抽出物、ショウガ抽出物、L-フェニルアラニン、L-カルニチン、L-酒石酸塩、D-グルコロノラクトン、イノシトール、バイオフラボノイド、エキナセア、イチョウ(ginko biloba)、イェルバ・マテ(yerba mate)、亜麻仁油、ガルシニアカンボジア皮(garcinia cambogia rind)抽出物、白茶抽出物、リボース、オオアザミ(milk thistle)抽出物、グレープシード抽出物、ピロジキシンHCl(ビタミンB6)、シアノバラミン(ビタミンB12)、ナイアシンアミド(ビタミンB3)、ビオチン、乳酸カルシウム、パントテン酸カルシウム(パントテン酸)、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化クロム、ポリニコチン酸クロム、硫酸第二鉄、葉酸、ピロリン酸第二鉄、鉄、乳酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸一カリウム、リン酸一ナトリウム、リン、ヨウ化カリウム、リン酸カリウム、リボフラビン、硫酸ナトリウム、
グルコン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、一硝酸チアミン、ビタミンD3、パルミチン酸ビタミンA、グルコン酸亜鉛、乳酸塩亜鉛、又は硫酸亜鉛を含むビタミン又は機能性成分;
例えば、エステルガン、臭素化植物油(BVO)、又はイソ酪酸酢酸スクロース(SAIB)を含む起雲剤;
例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、又は塩を含む緩衝液;
例えば、プロピレングリコール、エチルアルコール、グリセリン、アラビアガム(アカシアガム)、マルトデキストリン、加工コーンスターチ、デキストロース、天然フレーバー、他の天然フレーバーを有する天然フレーバー(天然フレーバーWONF)、天然及び人工フレーバー、人工フレーバー、二酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、又はリン酸三カルシウムを含むフレーバー;又は
例えば、ペクチン、キサンタンガム、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、ポリソルベート60、ポリソルベート80、中鎖トリグリセリド、セルロースゲル、セルロースガム、カゼインナトリウム、化工食品デンプン、アラビアガム(アラビアガム)、イヌリン、又はカラギーナンを含むデンプン及び安定剤。
【0097】
摂取可能な組成物又は甘味料濃縮物は、任意の適したpHを有しうる。いくつかの実施形態において、同定した又は選択した活性化合物は、広範囲のpH、例えばより低いpH~中性pHの甘味料の甘味を増強する。より低かつ中性のpHは、約2.5~約8.5、約3.0~約8.0、約3.5~約7.5、約4.0~約7のpHを含むが、これらに制限されない。特定の実施形態において、本明細書において開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、低~中性の双方のpH値で、約50μM、40μM、30μM、20μM、又は10μMの化合物濃度での味覚試験において固定濃度の甘味料の知覚される甘味を増強できる。特定の実施形態において、より低いpHでの、個々に又は組み合わせた、本明細書において開示及び記載した化合物の増強因子は、中性pHでの化合物の増強因子と実質的に類似している。広範囲のpH下でのそのような一貫した甘味増強特性は、本明細書において開示及び記載した化合物の多種多様な食品及び飲料において、個々に又は組み合わせて幅広い使用を可能にする。
【0098】
前記実施形態のいずれかに従って示される摂取可能な組成物は、特定の実施形態において、1つ以上の追加の同定した又は選択した活性化合物、例えば甘味を増強する化合物(例えば、ヘスペレチン、ナリンゲニン、グルコシル化ステビオールグリコシドなど)、苦味を遮断する化合物、うま味を増強する化合物、酸味又はカンゾウの味を低減する化合物、塩味を増強する化合物、冷却効果を増強する化合物、又は前記したものの任意の組み合わせを含む。
【0099】
フレーバー付与した製品及び濃縮物
特定の態様において、本開示は、前記態様のいずれかの組成物を含む、フレーバー付与した製品を提供する。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、飲料製品、例えばソーダ、フレーバーウォーター、及び茶などである。いくつかの実施形態において、フレーバー付与した製品は、食品、例えばヨーグルトである。
【0100】
フレーバー付与した製品が飲料である実施形態において、飲料は、強化したスパークリング飲料、コーラ、レモンライム風味のスパークリング飲料、オレンジ風味のスパークリング飲料、ブドウ風味のスパークリング飲料、イチゴ風味のスパークリング飲料、パイナップル風味のスパークリング飲料、ジンジャーエール、ルートビール、フルーツジュース、フルーツ風味のジュース、ジュースドリンク、ネクター、野菜ジュース、野菜風味のジュース、スポーツドリンク、エナジードリンク、強化水ドリンク、ビタミンを含む強化水、ニアウォータードリンク、ココナッツウォーター、ティータイプドリンク、コーヒー、ココアドリンク、乳成分を含む飲料、シリアル抽出物を含む飲料、及びスムージーからなる群から選択されうる。いくつかの実施形態において、飲料はソフトドリンクであってよい。
【0101】
フレーバー付与した製品を言及する本明細書において記載した任意の態様及び実施形態の特定の実施形態において、フレーバー付与した製品は、天然に生じていない製品、例えば包装された食品又は飲料製品である。
【0102】
食品及び飲料製品又は配合物のさらなる制限のない例は、かかる製品のための甘いコーティング、フロスティングもしくはグレーズ、又はスープカテゴリー、乾燥加工食品カテゴリー、飲料カテゴリー、調理済み食品カテゴリー、缶詰食品もしくは保存食品カテゴリー、冷凍加工食品カテゴリー、冷蔵加工食品カテゴリー、スナック食品カテゴリー、焼き菓子カテゴリー、菓子カテゴリー、乳製品カテゴリー、アイスクリームカテゴリー、食事代替カテゴリー、パスタ及びヌードルカテゴリー、並びにソース、ドレッシング、調味料カテゴリー、ベビーフードカテゴリー、及び/又はスプレッドカテゴリーに含まれる任意の実体を含む。
【0103】
食品及び飲料製品又は配合物のさらなる制限のない例は、かかる製品のための甘いコーティング、フロスティングもしくはグレーズ、又はスープカテゴリー、乾燥加工食品カテゴリー、飲料カテゴリー、レディミールカテゴリー、缶詰食品もしくは保存食品カテゴリー、冷凍加工食品カテゴリー、冷蔵加工食品カテゴリー、スナック食品カテゴリー、焼き菓子カテゴリー、菓子カテゴリー、乳製品カテゴリー、アイスクリームカテゴリー、食事代替カテゴリー、パスタ及び麺カテゴリー、並びにソース、ドレッシング、調味料カテゴリー、ベビーフードカテゴリー、及び/又はスプレッドカテゴリーに含まれる任意の実体を含む。
【0104】
一般的に、スープカテゴリーは、缶詰/保存、脱水、インスタント、冷蔵、UHT、及び冷凍のスープをいう。この定義の目的のために、スープは、肉、鶏肉、魚、野菜、穀物、果物及び他の材料から調製され、これらの成分の一部又は全ての目に見える部分を含みうる液体で調理された食品を意味する。それは、透明な(ブイヨンのような)又は濃厚な(チャウダーのような)、滑らか、ピューレ状又は塊になった、すぐに使える、半凝縮又は凝縮されたものであってよく、食事の最初のコースとして又はメインのコースとして、又は食事の合間のスナック(飲み物のようにすする)としてホット又はコールドで提供されてよい。スープは、他の食事の材料を準備するための成分として使用されてよく、ブイヨン(コンソメ)からソース(クリーム又はチーズベースのスープ)まで変化しうる。
【0105】
脱水及び調理用食品のカテゴリーは、通常以下を意味する:(i)調理補助製品、例えば:粉末、顆粒、ペースト、濃縮液体製品(完成品として又は製品内の成分として個別に販売されている、濃縮ブイヨン、ブイヨン、及び圧縮キューブ、タブレット、粉末もしくは顆粒の形のブイヨン様製品を含む)、ソース及びレシピミックス(技術に関係ない);(ii)ミールソリューション製品、例えば:脱水及び凍結乾燥スープ(脱水スープミックス、脱水インスタントスープ、脱水調理済みスープ、調理済み料理の脱水又は周囲調理を含む)、食事及びシングルサーブのアントレ(パスタ、ポテト及びライス料理を含む);及び(iii)食事装飾製品、例えば:調味料、マリネ、サラダドレッシング、サラダトッピング、ディップ、パン、バッターミックス、貯蔵安定スプレッド、バーベキューソース、液体レシピミックス、濃縮物、ソース又はソースミックス(脱水、液体又は冷凍を問わず完成品として又は製品内の成分として販売される、サラダ用のレシピミックスを含む)。
【0106】
飲料カテゴリーは、通常、飲料、飲料ミックス及び濃縮物を意味し、これらに制限されないが、炭酸飲料及び非炭酸飲料、アルコール飲料及び非アルコール飲料、レディトゥドリンク飲料、飲料、例えばソーダを調製するための液体濃縮配合物、及び乾燥粉末飲料前駆体ミックスを含む。飲料カテゴリーは、アルコール飲料、ソフトドリンク、スポーツドリンク、等張飲料、及びホットドリンクも含まれる。アルコール飲料は、ビール、サイダー/ペリー、FAB、ワイン、及びスピリッツを含むが、これらに制限されない。ソフトドリンクは、炭酸、例えばコーラ及びコーラでない炭酸;フルーツジュース、例えばジュース、ネクター、ジュース飲料、フルーツ風味の飲料;スパークリングウォーター、スプリングウォーター、及び精製水/テーブルウォーターを含むボトル入り飲料水;炭酸飲料又は蒸留飲料であってよく、スポーツドリンク、エナジードリンク又はエリキシルドリンクを含む機能性飲料;濃縮物、例えばすぐに飲める量の液体及び粉末濃縮物を含むが、これらに制限されない。ホット又はコールドのいずれかのドリンクは、コーヒー又はアイスコーヒー、例えばフレッシュコーヒー、インスタントコーヒー及び組み合わせたコーヒー;ティー又はアイスティー、例えば紅茶、緑茶、白茶、ウーロン茶、フレーバーティー;フレーバー、麦芽、又は植物ベースの粉末、顆粒、ブロック、又はミルクや水と混合したタブレットを含む他の飲み物を含むが、これらに制限されない。
【0107】
スナック食品のカテゴリーは、一般的に、これらに制限されないが、甘く風味のあるスナック及びスナックバーを含む、軽いカジュアルな食事になりうるあらゆる食品をいう。スナック食品の例は、フルーツスナック、チップス/クリスプ、押し出しスナック、トルティーヤ/コーンチップス、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、及び他の甘く風味のあるスナックを含むが、これらに制限されない。スナックバーの例は、グラノーラバー/ミューズリーバー、朝食バー、エネルギーバー、フルーツバー、及び他のスナックバーを含むが、これらに制限されない。
【0108】
焼き菓子のカテゴリーは、一般的に、熱又は過度の日光への暴露を伴う調製のプロセスを含むあらゆる食用製品をいう。焼き菓子の例は、パン、バン、クッキー、マフィン、シリアル、トースターペストリー、ペストリー、ワッフル、トルティーヤ、ビスケット、パイ、ベーグル、タルト、キッシュ、ケーキ、あらゆる焼き菓子、及びそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに制限されない。
【0109】
アイスクリームのカテゴリーは、一般的に、クリーム及び砂糖及び香料を含む冷菓をいう。アイスクリームの例は、インパルスアイスクリーム;持ち帰り用アイスクリーム;フローズンヨーグルト及び職人技のアイスクリーム;大豆、オーツ麦、豆(例えば小豆泳ぎ緑豆)、米をベースとしたアイスクリームを含むが、これらに制限されない。
【0110】
菓子のカテゴリーは、一般的に甘い味の食用製品をいう。菓子の例は、キャンディー、ゼラチン、チョコレート菓子、砂糖菓子、ガムなど、及び任意に組み合わせた製品を含むが、これらに制限されない。
【0111】
食事代替カテゴリーは、一般的に、特に健康又はフィットネスに関心がある人々のために、通常の食事を置き換えることを目的としたあらゆる食品をいう。食事代替の例は、痩身製品及び回復期の製品を含むが、これらに制限されない。
【0112】
レディミールカテゴリーは、一般的に、大量の準備又は加工なしに食事として提供できるあらゆる食品をいう。レディミールは、製造者により添付されたレシピの「スキル」を有する商品が含まれ、高い程度の準備、完成度及び利便性をもたらす。レディミールの例は、缶詰/保存、冷凍、乾燥、冷蔵のレディミール;ディナーミックス;冷凍ピザ;冷蔵ピザ;及び調理済みサラダを含むが、これらに制限されない。
【0113】
パスタ及び麺カテゴリーは、これらに制限されないが、缶詰、乾燥、冷蔵/生のパスタ;及びプレーン、インスタント、冷凍、冷蔵、スナックの麺を含む、パスタ及び/又は麺を含む。
【0114】
缶詰/保存食品カテゴリーは、缶詰/保存した肉及び肉製品、魚/シーフード、野菜、トマト、豆、果物、レディミール、スープ、パスタ、及び他の缶詰/保存した食品を含むが、これらに制限されない。
【0115】
冷凍加工食品カテゴリーは、冷凍加工した赤身肉、加工した鶏肉、加工した魚/シーフード、加工した野菜、代替肉、加工したジャガイモ、ベーカリー製品、デザート、レディミール、ピザ、スープ、麺、及び他の冷凍食品を含むが、これらに制限されない。
【0116】
乾燥加工食品カテゴリーは、米、デザートミックス、乾燥レディミール、脱水スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーン麺、及びインスタント麺を含むが、これらに制限されない。冷蔵加工食品のカテゴリーには、冷蔵加工した肉、加工した魚/シーフード製品、ランチキット、新鮮なカットフルーツ、レディミール、ピザ、調理済みサラダ、スープ、生パスタ及び麺を含むが、これらに制限されない。
【0117】
ソース、ドレッシング及び調味料のカテゴリーは、トマトペースト及びピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ハーブ及びスパイス、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、テーブルソース、大豆ベースのソース、パスタソース、ウェット/クッキングソース、乾燥ソース/粉末ミックス、ケチャップ、マヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、ヴィネグレット、ディップ、漬物、並びに他のソース、ドレッシング及び調味料を含むが、これらに制限されない。
【0118】
ベビーフードカテゴリーは、ミルクベース又は大豆ベースの調合乳;及び調理済みの、乾燥させた及び他のベビーフードを含むが、これらに制限されない。
【0119】
スプレッドカテゴリーは、ジャム及び砂糖漬け、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、及びイーストベースのスプレッドを含むが、これらに制限されない。
【0120】
乳製品カテゴリーは、一般的に哺乳類のミルクから製造された食用製品をいう。乳製品の例は、ミルク製品、チーズ、ヨーグルト及びサワーミルク飲料、及び他の乳製品を含むが、これらに制限されない。
【0121】
フレーバー付与した製品、特に食品及び飲料製品又は配合物の追加の例を以下に示す。例示的な摂取可能な組成物は、1つ以上の菓子、チョコレート菓子、タブレット、カウントライン、袋詰めのセルフライン/ソフトライン、箱入りの詰め合わせ、標準的な箱入りの詰め合わせ、ツイストラップしたミニチュア、季節のチョコレート、おもちゃのチョコレート、アルファホーレス、他のチョコレート菓子、ミント、標準ミント、パワーミント、ゆで菓子、パスティーユ、ガム、ゼリー及びチュー、タフィー、キャラメル及びヌガー、薬用菓子、ロリポップ、リコリス、他の砂糖菓子、パン、袋詰めした/工場製パン、袋詰めした/工場製のパン、ペストリー、ケーキ、袋詰めした/工場製ケーキ、袋詰めした/工場製のケーキ、クッキー、チョコレートコーティングビスケット、サンドイッチビスケット、フィルドビスケット、風味付けしたビスケット及びクラッカー、パン代用品、朝食用シリアル、rteシリアル、家族用朝食用シリアル、フレーク、ミューズリ、他のシリアル、子供の朝食用シリアル、ホットシリアル、アイスクリーム、インパルスアイスクリーム、シングルポーション乳性アイスクリーム、シングルポーション水性アイスクリーム、マルチパック乳性アイスクリーム、マルチパック水性アイスクリーム、持ち帰りアイスクリーム、持ち帰り用乳性アイスクリーム、アイスクリームデザート、バルクアイスクリーム、持ち帰り用水性アイスクリーム、フローズンヨーグルト、職人製のアイスクリーム、乳製品、ミルク、生/低温殺菌ミルク、全脂肪生/低温殺菌ミルク、セミスキムフレッシュ/低温殺菌ミルク、長期保存/uhtミルク、全脂肪長期保存/uhtミルク、セミスキム長期保存/uhtミルク、無脂肪長期保存/uhtミルク、ヤギミルク、濃縮/蒸発ミルク、プレーン濃縮/蒸発ミルク、フレーバー付与した、機能性及び他の濃縮ミルク、フレーバー付与したミルクドリンク、乳製品のみのフレーバー付与したミルクドリンク、フルーツジュース入りのフレーバー付与したミルクドリンク、大豆ミルク、サワーミルクドリンク、発酵乳飲料、コーヒーホワイトナー、パウダーミルク、フレーバー付与した粉末ミルクドリンク、クリーム、チーズ、プロセスチーズ、スプレッドできるプロセスチーズ、スプレッドできないプロセスチーズ、未加工チーズ、スプレッドできる未加工チーズ、ハードチーズ、包装されたハードチーズ、包装されていないハードチーズ、ヨーグルト、プレーン/ナチュラルヨーグルト、フレーバーヨーグルト、フルーツヨーグルト、プロバイオティクスヨーグルト、飲用ヨーグルト、通常の飲用ヨーグルト、プロバイオティック飲用ヨーグルト、冷蔵及び貯蔵安定性のあるデザート、乳製品ベースのデザート、大豆ベースのデザート、冷蔵スナック、フロマージュフライ及びクォーク、プレーンフロマージュフライ及びクォーク、フレーバーフロマージュフライ及びクォーク、風味付けしたフロマージュフライ及びクォーク、甘くて風味付けしたスナック、フルーツスナック、チップス/クリスプ、押し出しスナック、トルティーヤ/コーンチップス、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、甘くて風味付けしたスナック、スナックバー、グラノーラバー、朝食バー、エネルギーバー、フルーツバー、他のスナックバー、食事代替品、痩身製品、回復ドリンク、レディミール、缶詰レディミール、冷凍レディミール、乾燥レディミール、冷蔵レディミール、ディナーミックス、冷凍ピザ、冷蔵ピザ、スープ、缶詰スープ、脱水スープ、インスタントスープ、冷蔵スープ、温かいスープ、冷凍スープ、パスタ、缶詰パスタ、乾燥パスタ、冷蔵/フレッシュパスタ、麺、プレーン麺、インスタント麺、カップ/ボウルインスタント麺、ポーチインスタント麺、チルド麺、スナック麺、缶詰食品、缶詰肉及び肉製品、缶詰魚/シーフード、缶詰野菜、缶詰トマト、缶詰豆、缶詰果物、缶詰レディミール、缶詰スープ、缶詰パスタ、他の缶詰食品、冷凍食品、赤肉の冷凍加工、冷凍加工家禽、冷凍加工魚/魚、冷凍加工野菜、冷凍代用肉、冷凍ポテト、オーブン焼きポテトチップス、他のオーブン焼きジャガイモ製品、オーブン焼き以外の冷凍ポテト、冷凍ベーカリー製品、冷凍デザート、冷凍レディミール、冷凍ピザ、冷凍スープ、冷凍麺、他の冷凍食品、乾燥食品、デザートミックス、乾燥レディミール、脱水スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーン麺、インスタント麺、カップ/ボウルインスタントラーメン、ポーチインスタントラーメン、冷蔵食品、冷蔵加工肉、冷蔵魚/シーフード製品、冷蔵加工魚、冷蔵コーティング魚、冷蔵スモークフィッシュ、冷蔵ランチキット、冷蔵レディミール、冷蔵ピザ、冷蔵スープ、冷蔵/フレッシュパスタ、冷蔵麺、油脂、オリーブオイル、植物油及び種子油、調理用脂肪、バター、マーガリン、スプレッドオイル及び脂肪、機能性スプレッドオイル及び脂肪、ソース、ドレッシング及び調味料、トマトペースト及びピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ストックキューブ、グレービー顆粒、液体ストック及びフォン、ハーブ及びスパイス、発酵ソース、大豆ベースのソース、パスタソース、ウェットソース、ドライソース/パウダーミックス、ケチャップ、マヨネーズ、レギュラーマヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、通常のサラダドレッシング、低脂肪サラダドレッシング、ヴィネグレット、ディップ、漬物、他のソース、ドレッシング及び調味料、粉ミルク、調合乳、標準調合乳、フォローミルク調合乳、幼児用調合乳、低アレルギー性調合乳、調理済み離乳食、乾燥離乳食、他の離乳食、スプレッド、ジャム及び砂糖漬け、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、酵母ベースのスプレッドを含む。例示的な摂取可能な組成物は、菓子、ベーカリー製品、アイスクリーム、乳製品、甘く風味付けしたスナック、スナックバー、代替食品、レディミール、スープ、パスタ、麺類、缶詰食品、冷凍食品、乾燥食品、冷蔵食品、油脂、ベビーフード、又はスプレッド、又はそれらの混合物も含む。例示的な摂取可能な組成物は、理想的には既知の糖甘味料又は人工甘味料の濃度の低減を可能にするための、朝食用シリアル、甘味飲料、又は飲料を調製するための固体もしくは液体濃縮物組成物も含む。
【0122】
いくつかの実施形態は、飲み込むことを意図されている場合もされていない場合もあるチュアブル組成物を提供する。いくつかの実施形態において、チュアブル組成物は、個々に又は組み合わせて本明細書に開示及び記載される化合物を含むガム、チューインガム、糖化ガム、無糖ガム、機能性ガム、バブルガムであってよい。
【0123】
典型的に、本発明の化合物の1つ以上の、少なくとも甘味受容体調節量、甘味受容体リガンド調節量、甘味フレーバー調節量、甘味フレーバー付与剤量、甘味フレーバー増強量、又は治療有効量は、任意に甘味料の存在下で、摂取可能な組成物に添加され、その結果、甘味が改変された摂取可能な組成物は、当該技術分野において一般的に公知の手順を介して、人間又は動物一般によって判断される場合に、又は製剤試験の場合に少なくとも8人の人間の味覚試験者のパネルの過半数によって判断される場合に、本発明の化合物なしで調製された摂取可能な組成物と比較して、甘味が増している。
【0124】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、他の天然又は合成の甘味味物質、及びそれから作製される摂取可能な組成物の甘味又は他の味特性を調節する。一実施形態において、本明細書に開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、そのリガンド増強濃度で使用又は提供されうる。例えば、本明細書に開示及び記載した化合物は、個々に又は組み合わせて、0.001ppm~100ppmの量で、又は0.1ppm~50ppm、0.01ppm~40ppm、0.05ppm~30ppm、0.01ppm~25ppm、又は0.1ppm~30ppm、又は0.1ppm~25ppm、又は1ppm~30ppm、又は1ppm~25ppmのより狭い代わりの範囲で存在してよい。
【0125】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示及び記載した同定した又は選択した活性化合物は、個々に又は組み合わせて、フレーバー濃縮配合物中で提供されてよく、例えば、すぐに使用できる(すなわちすぐに供給できる)製品を生成するためのその後の処理に適している。「フレーバー濃縮配合物」に関して、すぐに使用できる組成物となるために1つ以上の希釈媒体で再構成されるべき配合物を意味する。「すぐに使用できる組成物」という用語は、本明細書において「摂取可能な組成物」と交換可能に使用され、これは、単独で又は他の物質と一緒に、消費を意図するかどうかにかかわらず、経口摂取できるあらゆる物質を意味する。一実施形態において、すぐに使用できる組成物は、人間又は動物によって直接消費されてよい組成物を含む。フレーバー濃縮配合物は、典型的に、1つ以上の希釈媒体、例えば、あらゆる消費可能又は摂取可能な成分又は製品と混合又は希釈して、1つ以上のフレーバーを希釈媒体に付与又は改質することによって使用される。かかる使用プロセスは、しばしば再構成といわれる。再構成は、家庭用又は産業用の設定で実施できる。例えば、冷凍フルーツジュース濃縮物を、消費者によって台所で水又は他の水性媒体で再構成して、すぐに使用できるフルーツジュース飲料を得ることができる。他の例において、ソフトドリンクシロップ濃縮物は、大規模な工業規模での製造業者によって水又は他の水性媒体で再構成されて、すぐに使用できるソフトドリンクを製造することができる。フレーバー濃縮配合物は、すぐに使用できる組成物よりも高い濃度でフレーバー付与剤又はフレーバー改質剤を含むため、フレーバー濃縮配合物は、典型的に、再構成せずに直接消費するためには適していない。フレーバー濃縮配合物を使用及び製造することには多くの利点がある。例えば、1つの利点は、フレーバー濃縮配合物が使用時に適した溶媒、固体又は液体の添加によって再構成されるうるため、輸送のための重量及び体積における減少である。
【0126】
前記実施形態のいずれかに従って示されるフレーバー付与した製品は、特定の実施形態において、1つ以上の追加のフレーバー改質化合物、例えば甘味を増強する化合物(例えば、ヘスペレチン、ナリンゲニン、グルコシル化ステビオールグリコシドなど)、苦味を遮断する化合物、うま味を増強する化合物、酸味を低減する化合物、塩味を増強する化合物、冷却効果を増強する化合物、又は前記したものの任意の組み合わせを含む。
【0127】
甘味又はフレーバー付与濃縮物を言及する本明細書において記載した任意の態様及び実施形態の特定の実施形態において、甘味又はフレーバー付与濃縮物は、天然に生じていない製品、例えばフレーバー付与した製品、例えば食品又は飲料製品の製造のために特別に製造した組成物である。
【0128】
一実施形態において、フレーバー濃縮配合物は、i)個々に又は組み合わせて、本明細書において開示及び記載した化合物、ii)キャリヤー、及びiii)任意に少なくとも1つの補助剤を含む。「キャリヤー」という用語は、通常は不活性な補助的な物質、例えば溶媒、結合剤、又は他の不活性媒体を意味し、本発明の化合物及び1つ以上の任意の補助剤と組み合わせて使用して配合物を形成する。例えば、水又はデンプンは、フレーバー濃縮配合物のキャリヤーであってよい。いくつかの実施形態において、キャリヤーは、フレーバーの濃縮配合物を再構成するための希釈媒体と同一であり、他の実施形態において、キャリヤーは、希釈媒体とは異なる。本明細書において使用される「キャリヤー」という用語は、摂取可能に許容されるキャリヤーを含むが、これに制限されない。
【0129】
「補助剤」という用語は、有効成分、例えば本発明の化合物の意図された機能又は有効性を補足、安定化、維持、又は増強する添加剤を意味する。一実施形態において、少なくとも1つの補助剤は、1つ以上のフレーバー付与剤を含む。フレーバー付与剤は、当業者又は消費者に公知のあらゆるフレーバー、例えばチョコレート、コーヒー、紅茶、モカ、フレンチバニラ、ピーナッツバター、チャイ、又はそれらの組み合わせのフレーバーであってよい。他の実施形態において、少なくとも1つの補助剤は、1つ以上の甘味料を含む。1つ以上の甘味料は、本願において記載した甘味料のいずれかであってよい。他の実施形態において、少なくとも1つの補助剤は、乳化剤、安定剤、抗菌防腐剤、酸化防止剤、ビタミン、ミネラル、脂肪、デンプン、タンパク質濃縮物及び単離物、塩、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の成分を含む。乳化剤、安定剤、抗菌防腐剤、酸化防止剤、ビタミン、ミネラル、脂肪、デンプン、タンパク質濃縮物及び単離物、並びに塩の例は、米国特許第6,468,576号明細書に記載されており、その内容は、あらゆる目的のために参照を持ってその全体を組み込んだものとする。
【0130】
一実施形態において、本発明のフレーバー濃縮配合物は、溶液及び懸濁液を含む液体、固体、発泡性材料、ペースト、ゲル、クリーム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される形、例えば一定量の固形分を含む液体であってよい。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、約0.85未満の水分活性を有する。いくつかの実施形態において、本発明のフレーバー濃縮配合物は、炭酸化は非炭酸であってよい。
【0131】
フレーバー濃縮配合物は、少なくとも1つの補助剤として、凝固点降下剤、核剤、又はその双方をさらに含んでよい。凝固点降下剤は、化合物又は薬剤を添加した液体又は溶媒の凝固点を低下させることができる、摂取可能な許容できる化合物又は薬剤である。すなわち、凝固点降下剤を含む液体又は溶液は、凝固点降下剤を含まない液体又は溶媒よりも低い凝固点を有する。開始凝固点を低下させることに加えて、凝固点降下剤は、フレーバー濃縮配合物の水分活性も低下させてもよい。凝固点降下剤の例は、炭水化物、油、エチルアルコール、ポリオール、例えばグリセロール、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに制限されない。核形成剤は、核形成を促進できる摂取可能な化合物又は薬剤を意味する。フレーバー濃縮物配合物中における核剤の存在は、フローズンスラッシュのフローズンブラッシュ(frozen Blushes)の口当たりを改善し、所望の氷結晶化中心の数を増加することにより凍結温度でのスラッシュの物理的な特性及び性能を維持するのを助けることができる。核剤の例は、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに制限されない。
【0132】
一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、貯蔵寿命を延ばすために水分活性を低く配合される。水分活性は、同一温度での純水の蒸気圧に対する配合物中の水の蒸気圧の比率である。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、約0.85未満の水分活性を有する。他の実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、約0.80未満の水分活性を有する。他の実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、約0.75未満の水分活性を有する。
【0133】
一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも2倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも5倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも10倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも15倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも20倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも30倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも40倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも50倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の少なくとも60倍である濃度で本発明の化合物を有する。一実施形態において、フレーバー濃縮物配合物は、すぐに使用できる組成物中の化合物の濃度の100倍までである濃度で本発明の化合物を有する。
【0134】
前記実施形態のいずれかに従って示される甘味又はフレーバー濃縮物は、特定の実施形態において、1つ以上の追加のフレーバー改質化合物、例えば甘味を増強する化合物(例えば、ヘスペレチン、ナリンゲニン、グルコシル化ステビオールグリコシドなど)、苦味を遮断する化合物(例えば、エリオジクチオール、ホモエリオジクチオール、ステルビン、及びそれらの塩又はグリコシド誘導体、並びにバニリルリグナン、例えばマタイレシノール及び国際公開第2012/146584号において記載される他の化合物)、うま味を増強する化合物(例えば、ルベマミン、ルベセナミン、(E)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)-N-(4-メトキシフェネチル)アクリルアミドなど)、酸味及び/又はカンゾウの味を低減する化合物、塩味を増強する化合物、冷却効果を増強する化合物、又は前記したものの任意の組み合わせを含む。
【0135】
病気にかかった柑橘類の組成物の処理
第15の態様において、本開示は、カンキツグリーニング病を有する柑橘類の果物に由来する柑橘組成物の苦味を低減するための方法であって、(a)柑橘類の果物から柑橘組成物を得ること、ここで、柑橘類の果物の少なくとも一部は、カンキツグリーニング病を有する、(b)ポリメトキシフラボン(PMF)、例えばある量(例えば苦味低減効果のある量)のポリメトキシフラボン(PMF)を含む、苦味低減組成物を柑橘組成物に導入することを含む方法を提供する。
【0136】
いくつかの実施形態において、柑橘組成物は、異常に高濃度の1つ以上の苦味化合物、例えば異常に高いレベルのリモニン又はノミリンを含む。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、配列番号2のポリペプチド配列、又はその機能的断片、又は前記いずれかに対して少なくとも90%同等、もしくは少なくとも95%同等、もしくは少なくとも97%同等であるポリペプチド配列を調節する(活性化する)化合物である。いくつかの実施形態において、苦味化合物は、リモノイド、例えばリモニン、ノミリン、ノミリン酸、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0137】
任意の適したPMFを使用できる。いくつかの実施形態において、PMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、PMFを含む苦味低減組成物は、柑橘類の廃棄物に由来する。
【0138】
医薬品APIにおける苦味の遮断
多くの薬剤化合物は苦味を付与し、したがってそれらを処方及び投与できる方法が制限される。したがって、特定の態様において、本開示は、苦味のある医薬有効成分及び1つ以上のポリメトキシフラボン(PMF)を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、1つ以上のPMFは、シネンセチン、4’-ヒドロキシ-シネンセチン、ケルセトゲチン、ノビレチン、タンゲレチン、ヘプタメトキシフラボン、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。かかる医薬組成物は、経口投与に適した任意の形、例えば錠剤、トローチ剤、カプセル、粉末、液体溶液、液体懸濁液などであってよい。かかる医薬組成物は、任意の適した医薬賦形剤、バインダーなど、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciencesにおいて挙げられている物を含みうる。いくつかの実施形態において、苦味のある医薬有効成分は、イオンチャネル阻害剤、例えばプロトンチャネル阻害剤である。1つ以上のPMFによって苦味が低減される苦味のあるAPIの他の例は、アトロピン、ブリンゾラミド、クロラムフェニコール、クロロキン、クリンダマイシン、デキサメタゾン、ジゴキシン、ジルチアゼム、ジフェンヒドラミン、ドキュセート、ドルゾラミド、ドキセピン、ドキシラミン、エナラプリル、エリスロマイシン、エソメプラゾール、ファモチジン、ガバペンチン、ギンコライドA、グアイフェネシン、L-ヒスチジン、ロメフロキサシン、メチルプレドニゾロン、オフロキサシン、オレウロペイン、オキシフェノニウム、ピレンゼピン、プレドニゾン、ラニチジン、トラピジル、トリメトプリム、及びセチリジンを含むが、これらに制限されない。
【0139】
実施例
本発明をさらに説明するために、以下の実施例が含まれる。もちろん、これらの例は、本発明を具体的に限定するものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲内のこれらの実施例の変形は、当業者の範囲内であり、記載された本発明の範囲内及び本明細書において請求した本発明の範囲内にあると見なされる。読者は、本開示を備えた当業者が、網羅的な例なしに本発明を準備及び使用することができることを認識するであろう。
【0140】
実施例1 - 味覚受容体の同定
乱雑なGタンパク質(promiscuous G protein)(G16g44)を発現する細胞を、TransIT-293(Mirus)を使用して、22個の機能的な苦味受容体cDNAをコードする発現ベクターで、トランスフェクションごとに1つの受容体でトランスフェクトした。細胞を、384ウェルフォーマットの高密度プレートに直接トランスフェクトし、そして28時間インキュベートした。その後、細胞にCaに特異的な色素Fluo4-AMをロードした。60分インキュベートした後に、過剰な色素を洗い流し、FLIPR装置を使用して細胞内蛍光における変化を同時に記録しながら、細胞をそれぞれの苦味アゴニストで刺激する。苦味アゴニスト及び応答受容体を同定し、そしてそれぞれの安定な苦味受容体細胞株を同一のアッセイで使用して、それぞれの苦味アゴニストで完全な用量反応分析を実施した。
【0141】
前記プロトコルを、苦味アゴニストの制限のない例としてリモニンを使用して実施した。リモニンを使用した場合に、正の用量反応を、細胞において発現させた5つの異なる苦味受容体タンパク質について12.5μM~50μMの濃度範囲で記録した。5つの発現させた受容体タンパク質は、本明細書において配列番号1、2、3、4、及び5として同定したアミノ酸配列に対応する。
【0142】
実施例2 - 苦味の拮抗作用
特定のPMFについて、本明細書において配列番号2として同定したポリペプチドを発現する細胞へのリモニンの結合に拮抗するそれらの能力を試験した。表1は、試験アンタゴニストの非存在下、及び50μM~200μMの範囲の濃度での試験アンタゴニストの存在下での双方の25μMの濃度でのポリペプチドに対するリモニンのパーセント活性を示す。
【0143】
【配列表】
【国際調査報告】