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特表2022-546222機械式時計の設定を支援する方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】機械式時計の設定を支援する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G04D 7/00 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
G04D7/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507824
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 IB2020058024
(87)【国際公開番号】W WO2021038496
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】01089/19
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501099611
【氏名又は名称】パテック フィリップ ソシエテ アノニム ジュネーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンディーニ・アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー・フレデリク
(57)【要約】
【課題】機械式時計の任意の機構の設定を支援する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、機械式時計(10)の機構の設定を支援する、コンピュータ端末で使用される方法に関するものである。この方法は、i)画像取得装置(22)と表示領域(24)を備えた計算装置(20)を用いて、機械式時計(10)の画像又は一連の画像を取得するステップと、ii)画像又は一連の画像に応じて行うべき設定を決定するステップと、iii)計算装置(20)の表示領域(24)に、機構の設定用の指示のシーケンスを表示するステップとを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械式時計(10)の機構の設定を支援する、コンピュータ端末で実行される方法であって、以下の
画像取得装置(22)と表示領域(24)とを備える計算装置(20)を用いて、機械式時計(10)の画像又は一連の画像を取得するステップと、
前記画像又は一連の画像に関連して行われるべき設定を決定するステップと、
計算装置(20)の表示領域(24)に、前記機構の設定用の指示のシーケンスを表示するステップと
を備える特徴とする、前記方法。
【請求項2】
機械式時計(10)の型式を識別するステップを含み、前記型式により指示のシーケンスを決定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時計(10)の型式の前記識別は、前記画像又は一連の画像からの画像認識によって行われることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザが設定可能な時計(10)の複数の機構のうち、どの機構を設定するかを決定するステップを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
行われる設定が決定されて設定される前記機構の表示器の位置が、ユーザによって指示された基準時間、又は自動的に決定された基準時間に相当することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
基準時間は、計算装置(20)の時計によって、又はリモートサーバ(30)によって与えられることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
識別された時計の(10)の型式が、機構を設定する指示のシーケンスとともに、計算装置(20)の表示領域(24)に表示されることを特徴とする、請求項2から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記指示のシーケンスは、前記計算装置によって事前に記録され、再生されるテキスト又は動画を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記指示のシーケンスは、前記画像又は前記画像のシーケンスから動的に生成されるテキスト又は動画を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記指示のシーケンスは、1つ又はそれより多いリューズと、1つ又はそれより多い巻き取りロッドと、1つ又はそれより多い修正ボタンとのような設定部材で実行する一連の操作を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記指示のシーケンスは、時計(10)の型式が識別された状態で、拡張現実に表示される説明テキストの形で表示されることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記指示のシーケンスは、1つ又は複数のリューズと、1つ以上の巻上げロッドと、1つ以上の修正ボタンとを備える設定部材のグループから選択された1つ以上の設定部材に対して実行される動作を示すように、時計(10)の型式のモデリング画像のアニメーションで構成されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
設定される機構の種類が、単純カレンダー、年次カレンダー、又は永久カレンダーの時、分、秒の表示と、第2タイムゾーンと、月の位相と、天球図と、さらにはアラームの作動/停止と、アラーム時刻の設定と、天文機能とを備える機構のグループから選択されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記指示のシーケンスが、単純カレンダー、年次カレンダー、又は永久カレンダーの時刻及び日付に対する修正のシーケンスで構成されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記指示のシーケンスが、前記時計によって表示される時刻及び日付を、前記画像によって表される位置から、前記計算装置(20)によって決定されるか、あるいは前記計算装置を使用するユーザによって選択される時刻及び日付に対応する位置にするために、1つ又は複数のリューズと、1つ又は複数の巻き上げロッドと、1つ又は複数の修正ボタンとのような設定部材で実行される操作のシーケンスを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
計算装置(20)が、スマートフォン、デジタルタブレット、又はコンピュータであることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
プロセッサと、
プログラムが計算装置(20)のプロセッサによって実行されると請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実行させる指示を含むコンピュータプログラムを格納するメモリと
を備える、計算装置(20)、特にスマートフォン又はデジタルタブレット。
【請求項18】
計算装置(20)、特にスマートフォン又はデジタルタブレットにダウンロード可能なコンピュータアプリケーションであって、コンピュータアプリケーションが計算装置によって実行されるときに、計算装置に請求項1から16のいずれかに記載の方法を実行させる指示を備えるコンピュータアプリケーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式時計の各種機構の設定を支援する方法と、その方法を実行可能なシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの機械式時計、特に非常に複雑な機構の時計は、ユーザによる様々な機構の設定が必要であり、それは面倒であったり複雑であったりする。設定には、例えば、ユニバーサルタイム機構やミニッツリピーターの設定、アラームの設定など、時計や複雑さの種類に応じた操作がある。前記機構の設定には、例えばリューズやプッシュボタンなどの設定装置を用いて時計に行う一連の操作が含まれ、設定する機構だけでなく、時計の型式によっても異なる。
【0003】
特定の機構の設定では、所望の設定を得るために、また機構の破損するおそれを回避するために、この一連の操作を事前に決められた順序に従って実行することが不可欠である。そのために、この時計は、各機構の設定方法が正確に記載された使用説明書と共に販売される。時計の設定に取扱説明書を使用することは、それでも面倒で複雑な作業になる。
【0004】
また、スマートフォンを使ったアナログ電子時計により表示された時刻を自動設定するシステムもある。
【0005】
特許文献1(EP2458458)は、視覚的ディスプレイ装置を備える腕時計の精度を測定方法に関するものであり、それによると
-前記ディスプレイが第1の画像に対応する第1の表示位置にある第1の瞬間を、対応する時間基準ソースを使って記憶する。前記第1の画像に対応する第1の表示値を決定し、前記第1の瞬間との相関において記憶手段に記憶して、
-決められた時間間隔後に、前記ディスプレイが第2の画像に対応する第2の表示位置にある第2の瞬間を、前記対応するソースを使って記憶する。前記第2の画像に対応する第2の表示値を決定し、前記第2の瞬間との相関において前記記憶手段に記憶して、
-前記ディスプレイの歩度の変動を計算し、目視手段上に表示する、
という方法である。
【0006】
この方法は、時計の動作性能を確認し、その精度の測定を目的としている。しかし、この性能を修正したり、機構を設定したりするためのユーザへの手助けは一切ない。
【0007】
特許文献2(WO2018/007978)は、人の身体活動に関連するデータを測定し表示する方法に関し、以下の
-人が装着した腕時計に機械式センサを使用する人の身体活動量と関連するデータを測定することと、
-時計の文字板に測定データを表示することと、
-電子装置のカメラを使用した時計の文字板のイメージを取得することと、
-データ決定するためのイメージを分析することと、
-分析データを決定するためのデータを処理することと、
-電子計算機のスクリーンに処理データを表示することと
を含む方法である。
【0008】
この方法では、機械式時計の文字板に表示されたデータを電子計算機に転送可能であるが、時計の機構をどのように設定するかをユーザは決定できない。
【0009】
例えば特許文献3(WO2018210029)は、スマートフォンを介してアナログ表示の電子時計の時刻を自動修正するシステムを開示している。これは、スマートフォンのカメラを起動して文字板を撮影し、撮影した画像を解析して文字板の表示時刻を取得し、表示時刻と撮影時刻を比較して時間差を取得し、この時間差を、無線通信モジュールを介して電子時計に送信することで、撮影時刻に応じて針の位置を調整するコンピュータアプリケーションを含む。
【0010】
このタイプの自動修正は、時計の時刻を設定できるだけであり、スマートフォンと通信可能な電子時計に限られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第2458458号明細書
【特許文献2】国際出願公開第2018/007978号
【特許文献3】国際出願公開第2018/210029号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の課題の1つは、機械式時計の任意の機構の設定を支援する方法を提供することである。
【0013】
本発明の別の課題は、機械式時計の設定を補助する容易な方法を提供することである。
【0014】
本発明の別の課題は、本発明による方法を実施するコンピュータプログラムを有するコンピュータデータ媒体を提供することである。
【0015】
これらの目標は、機械式時計の機構の設定を支援する、コンピュータ端末によって実行される方法であって、画像取得装置と表示領域を備えた計算装置によって機械式時計の画像又は一連の画像を取得するステップと、前記画像又は一連の画像の関数として行うべき設定を決定するステップと、前記機構の設定用の指示のシーケンスを計算装置の表示領域に表示するステップとを含む方法によって達成される。
【0016】
この方法は、機構の初期状態と所望の最終状態とに応じてカスタマイズされた指示を表示可能であるという有利点があり、例えば、所望の設定を実現するためにリューズを何回回すか、あるいは何回押すかを推奨可能である。
【0017】
本方法は、時計の型式を識別するステップを備えることがある。
【0018】
この時計のモデルの識別は、前記画像又は一連の画像からの画像認識によって実行できる。
【0019】
指示の順序は、そのように識別された型式によって決まることがある。
【0020】
一実施形態によれば、撮影された時計の型式の識別は、計算装置のメモリ又はその装置によってアクセス可能なリモートサーバのメモリに格納されたデータベースに記録されている時計の型式が、撮影された時計の画像とどのように対応するかを決定するように構成されている画像識別システムによって実行される。
【0021】
この時計の型式の識別は、ユーザインタフェースを介してユーザが入力した指示、例えばメニューの選択に基づいて行うようにしてよい。
【0022】
指示のシーケンスは、例えば、前記計算装置によって再生される事前に記録されたテキスト又は動画を備え得る。
【0023】
指示のシーケンスは、前記画像又は一連の画像から動的に生成されるテキスト又は動画を備えることがある。この場合、指示のシーケンスは、カスタマイズされ、時計に表示される表示に依存する。
【0024】
指示のシーケンスは、1つ又はそれより多いリューズと、1つ又はそれより多い巻取りロッドと、1つ又はそれより多い修正ボタンのような設定部材で実行される一連の操作を備えることがある。例えば、指示のシーケンスは、時計を、その時計の表示器で表される第1の状態から別の所望の状態にするために、設定部材を用いて行う一連の操作を備えることがある。
【0025】
時計の型式の識別は、複数のモデルが表示されたメニューからの選択で行える。
【0026】
時計の型式の識別は、時計のどの機構が設定可能かの決定に使用し得る。
【0027】
時計の型式の識別によって、どのシーケンスの指示を表示すべきかを決定できる。
【0028】
時計の型式の識別は、対応する指示シーケンスを用いて、計算装置の表示領域に時計の型式の表示用に使用され得る。
【0029】
例えば、複数の異なる時計の型式が、美的特性のみが異なる場合や、同じコレクションの一部である場合など、所定の設定の実行用の同じ指示のシーケンスに関連付けられ得る。
【0030】
本方法は、時計の複数の機構のうち、どの機構が設定されるかを決定するステップを含むことがある。
【0031】
一実施形態によれば、設定される機構にリンクされている表示器の初期位置が計算装置によって自動的に検出される。この検出には、画像認識を含むことがある。
【0032】
一実施形態によれば、設定される機構に関連する表示器の初期位置は、ユーザインタフェースを介してユーザの手動で指示される。
【0033】
一実施形態によれば、設定される機構に関連する表示器の終了位置は、計算装置によって自動的に検出される。この検出には、基準時間、例えば、表示器が現在の時間の要素の指示を意図しているときでは現在時間を決定することを、含み得る。
【0034】
一実施形態によれば、基準時間は、計算装置の時計又はリモートサーバによって与えられる。
【0035】
一実施形態によれば、指示のシーケンスは、識別された時計の型式の隣に説明文として表示される。
【0036】
一実施形態によれば、指示のシーケンスは、1つ又はそれより多いリューズと、1つ又はそれより多いロッド巻き上げ機構と、1つ又はそれより多い修正ボタンとを備える設定部材のグループから選択される1つ又はそれより設定部材に対して実行される動作を示す一連の画像で構成されている。
【0037】
画像取得装置で撮影した時計の画像の上に、拡張現実(AR)で指示のシーケンスを表示し得る。
【0038】
一実施形態によれば、設定される機構の種類は、時間表示、単純又は永久カレンダーと、タイムゾーン選択機構と、月の位相表示機構と、夜空設定と、アラームの作動/停止と、アラーム時刻の設定と、天文機構との少なくとも1つを備える機構群から選択される。
【0039】
例えば、指示のシーケンスは、単純カレンダー、年次カレンダー、永久カレンダーの、時刻及び日付修正のシーケンスから構成されていることがある。
【0040】
一実施形態によれば、指示のシーケンスは、時計が表示する時刻及び日付を、前記画像が表す初期位置から、前記計算装置が決定した時刻及び日付、又は前記計算装置を使用するユーザが選択した時刻及び日付に対応する位置にするために、1つ又はそれより多いリューズと、1つ又はそれより多い巻き上げ部と、1つ又はそれより多い修正ボタンなどの設定部材で実行される操作のシーケンスで構成される。
【0041】
一実施形態によると、計算装置は、スマートフォン又はデジタルタブレット又はコンピュータである。
【0042】
本発明の別の態様は、プロセッサと、プログラムが計算装置のプロセッサによって実行されると計算装置に上述の方法を実行させる指示を含むコンピュータプログラムを格納するメモリとを備える、計算装置、特にスマートフォン又はデジタルタブレットに関するものである。
【0043】
本発明の別の態様は、計算装置、特にスマートフォン又はデジタルタブレットにダウンロード可能なコンピュータプログラムであって、プログラムが計算装置によって実行されたときに計算装置に上述の方法を実行させる指示を含むコンピュータプログラムに関するものである。
【0044】
本発明の複数の実施例が、添付の図に描かれている記載内で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1aから図1cは、永久カレンダー時計の時計ケースの上面図を示す。
図2図2は、計算装置、特にスマートフォンによる時計の画像の捕捉を示す模式図である。
図3図3は、本発明の一実施形態による、捕捉された画像と画面上に表示された指示のシーケンスを持つ、図2の計算装置の画面側の模式図である。
図4図4は、本発明の一実施形態によるリモートサーバと通信している図3の計算装置を示す。
図5図5は、本発明の別の実施形態による、捕捉された画像と画面上に表示された指示のシーケンスを持つ画面側の図2の計算装置の概略図を示す。
図6図6は、本発明の別の実施形態によるユーザインタフェースの概略図を示す。
図7図7は、時計を設定する指示のシーケンスを表示する、計算装置によって実行される処理の様々なステップを例として示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本願発明では、設定される機構は、時、分、秒の表示以外の機能を表示する任意の時計の複雑機構で構成可能である。手巻きでも自動巻きでも対応可能である。本発明による設定機構は、例えば、世界時、特定の都市の時間、曜日、月、第2タイムゾーン、パワーリザーブ表示、月の満ち欠けなどの表示を意図しているものであり得る。設定される機構は、また例えば、アラームの作動や停止機能、アラーム時刻の設定機能、ミニッツリピーター機能、あるいは、所与の場所の天球図、週番号、永久カレンダーなどの天文機能を有するものであってもよい。
【0047】
さらに、本願の文脈では、表示器とは、その位置を基準時間又は期間に対応して修正可能な、ある機構の任意の1部材である。表示器は、例えば、時、分、秒、第2タイムゾーン、日付、曜日、月を表示する針の形のものがあり得る。また、表示器は、例えば、日付、曜日、月、月の満ち欠けなどを開口部から表示するための円盤状のものがあり得る。また、ある場所の天球図を表示するときのように、文字板に直接表示されるディスプレイであり得る。
【0048】
図1aから図1cに描かれている1実施形態では、機構設定を支援する方法を、永久カレンダーとムーンフェイズ表示機構を備える永久カレンダーに対して実施する。
【0049】
機構を設定するには、通常、時計と共に供給される使用説明書を参照するが、その使用説明書には、例えば、図1aから図1cを参照して以下のような表示が含まれている。
【0050】
日付4を修正するには、時計ケースの11時と12時の間にある修正ボタンBを、希望する日付が表示されるまで何度も押す。月表示5とうるう年表示6を同時に修正するには、12時と1時の間にある修正ボタンCを、希望する月と年の数字が表示されるまで何度でも押す(4=うるう年、1=うるう年明け1年目、2=うるう年明け2年目、3=うるう年明け3年目)。月の位相の修正は、6時位置の修正ボタンDを押すたびに、ムーンディスク8が1日分進み、新しい位相になる。まずムーンディスクを前進させ、月がそのままの形で開口部の中央に現れるようにする。月の位相を正確に合わせるには、前回の満月からの経過日数分だけ修正ボタンを押す。
【0051】
例えば、月の位相表示の修正は、専用のユーザインタフェースのフィールドに日、月、年を入力した後、ムーンフェイズディスクの角度位置を示す計算機を使って行えるが、設定用に提供される多くの指示を考慮すると、操作説明書を入手したり、インターネットに接続する必要があるため、特定の機構の設定は面倒である。
【0052】
任意の型式の機構、例えば上述の機構、及び任意の型式の機械式時計10の設定を、より簡潔に、より簡単に、より正確に、そして問題なく、容易に実施できるようにするために、本発明の第1観点による設定支援方法は、コンピュータ端末、特に図2及び図3に例示されているように、好ましくはスマートフォン20、又はデジタルタブレットやコンピュータの助けを借りて、機構の設定を可能にする。スマートフォン20又はデジタルタブレットは、画像取得装置22と、表示領域24を備える画面とを備え、従来の方法で、機械式時計10の様々な機構の設定を支援する専用のコンピュータアプリケーションを格納可能なメモリと、コンピュータアプリケーションを実行すると、機械式時計10の様々な機構の設定を支援する方法を実行できるプロセッサとを備えている。
【0053】
この支援方法では、計算装置20の画面上に表示され、所望の設定を達成するにはどの設定要素をどのように操作すればよいかを説明する指示のシーケンス、すなわち、時計10の設定要素の操作シーケンスの表示又は再生を可能にする。
【0054】
時計10を設定する指示のシーケンスを決定する方法のステップが、図7に描かれている。これらのステップは、コンピュータ機器20と、そのような機器とリモートサーバを備えるシステムとの少なくとも一方によって実施され得る。
【0055】
ステップ100では、例えば表示器の位置を修正するなど、時計の機構の設定を希望するユーザは、自分の計算装置上でコンピュータアプリケーション、例えば時計製造者により利用可能になっている修正アプリケーションを起動する。
【0056】
ステップ102において、アプリケーションは、コンピュータ機器20の表示領域24に、その機器の画像取得装置22を用いて設定する機械式時計10の動画を取る又は写真を撮って、時計10の1画像又は好ましくは一連の画像を撮影するように、招待状を表示する。
【0057】
ステップ104において、アプリケーションは、画像取得装置22で撮影された画像が、時計10の画像、例えば、時計10の正面の画像に相当するか否かを判断する。本アプリケーションはさらに、画像シーケンスの品質が許容範囲内であるかどうか、例えば、視界が遠すぎる、近すぎる、ぼやけている、十分に明るくない、十分なコントラストがない、十分に安定していない、加えてあるいは選択的に、画角軸線と時計の前面との間の角度が垂直から離れすぎているかどうか、などを判断する。ユーザは、好ましくは、ステップ106の間に、例えば、画像取得装置22を移動させることによって、画角が許容可能であり、これらの欠陥なしに十分な数の画像を捕捉可能であろうと想定されるまで、捕捉を修正するよう促される。また、ユーザは、複数の方向から時計10の複数の画角を撮影するよう促されることがある。例えば、正面の垂直方向の画角と、斜め方向から撮影した画角と、時計の側面や背面の画角との少なくとも1つなどである。このような複数の方向からの視点を持つことで、例えば、時計の3次元モデルの構築が容易になり、また、時計の底面にこの型式又はこの型式に対応する表示が記されている場合には、時計の型式の認識が容易になる。
【0058】
ステップ108では、許容できる品質の画像又は画像シーケンスを保存した後、前処理を行う。この前処理は、許容できる撮像の検出の前に、少なくとも部分的に行われることもある。前処理としては、例えば、輝度補正、コントラスト補正、ホワイトバランス補正、クロッピングなどが含まれることがある。
【0059】
ステップ110では、一連の捕捉画像から時計10の2次元又は好ましくは3次元モデルを生成する。
【0060】
ステップ112では、モデルから、あるいは1つ又はそれより多い画像から直接、時計の特徴と、この部分の表示器との少なくとも一方を抽出する。これらの特徴は、例えば、文字板の中央、表示器の端、画像の他の部分など、時計の重要な部分に対応している。
【0061】
ステップ114では、次に、例えば、以前に決定された型式と、抽出された特徴との少なくとも一方に基づいて、時計モデル10が識別される。
【0062】
時計モデルの識別には、撮影された又は撮影された時計モデルを決定するための画像認識処理が含まれてもよい。例えば、画像認識処理は、時計の画像又は一連の画像、あるいはその画像から抽出された特徴の1つを、計算装置20のメモリに格納されたデータベースに格納されている一連の時計の型式からの相当するデータと比較してもよい。
【0063】
また、型式又は型式の特徴を、無線通信モジュールを介してコンピュータ端末からアクセス可能なリモートサーバ30のメモリに格納されたデータベース25の対応するデータと比較することによって、時計の型式を決定してもよい(図4)。この場合、サーバ30は、サーバ30のメモリに格納されているデータベース25に記録された基準データに基づいて、例えばニューラルネットワークに基づく分類プログラムを実行して、受信したデータを分類し、どの時計型式に対応するかを判断する。こうしてサーバは、対応する機種を特定し、特定した機種に関するデータをコンピュータ端末20に送信する。
【0064】
別の実施形態では、時計モデルは、例えば、一覧表からユーザによって選択されるか、ユーザプロファイル又はユーザが保有する時計型式を示すファイルに基づいて初期設定で決定されるか、又は、アプリケーションの起動時に暗黙的に決定される。
【0065】
ステップ116において、コンピュータアプリケーションは、識別された時計モデルのための指示のシーケンスの生成を可能にするモジュールを有しているかどうかを調べる。そのようなモジュールがある場合は、後述のステップ124に進む。対応するコンピュータモジュールがコンピュータ端末で利用できない場合、アプリケーションはそのモジュールがダウンロード可能かどうかを調べる(ステップ118)。利用可能なモジュールがない場合、例えば、識別された時計型式の電子操作説明書が存在しないため、アプリケーションはステップ120で停止する。そうでない場合は、ステップ122で、ユーザに対して自動的かつ見える形で、又は確認後に、不足しているモジュールがダウンロードされる。本モジュールのダウンロードに課金される場合がある。
【0066】
次にステップ124において、アプリケーションは、ユーザインタフェースを介して、識別された時計型式の複数の機構の中から設定すべき機構のタイプを選択する。この決定は、例えば、識別された型式が、設定を許容する単一の複雑機構を備えている場合や、所与の時点で設定が必要な単一の機構を備えている場合など、暗黙のうちに行われることがある。
【0067】
行うべき設定は、例えば、表示器の位置の修正を目的とすることがあり、例えば、この表示器が基準時間、例えば、現在の時間、又は他のタイムゾーンの現在時間を表示するようにしてよい。
【0068】
また、他のタイムゾーンの時刻、アラーム時刻、タイムゾーンの選択など、ユーザが選択した時刻を表示するように、表示器の位置の変更も修正の対象となる。
【0069】
ステップ126において、アプリケーションは、例えば、機構の1つ又は複数の表示器の初期位置を決定することによって、選択された機構の初期状態を決定する。例えば、修正すべき機構が現在の時刻表示機構である場合、このステップは、時計が表示する時刻の決定を含んでもよい。この決定は、捕捉画像、型式、又はこれら画像から抽出された特徴を分析することによって行える。
【0070】
例えば、図1aから図1cによれば、時針及び分針12a,12b、ムーンフェイズディスク8、及び日付、曜日、年の月、24時間表示をそれぞれ示す針15、16、17、18の位置は、画像解析によって自動的に決定されてもよいし、ステップ110で決定されたパターンから抽出された特徴から決定されてもよい。
【0071】
1つ又はそれより多い表示器の自動的に決定された初期位置は、例えば、認識システムが、例えば、視差誤差に起因する不正確な又は誤った表示を検出した場合に、手動で修正されてもよい。
【0072】
しかしながら、本発明により、表示器の初期位置を、手動による検証よりも高い精度で決定可能である場合が多いことに留意すべきである。例えば、月の表示器の位置は当日まで判断がつかないことが多く、ユーザは正確な修正が必要なことに気づかないことがある。その代わりに、コンピュータ機器で撮影した画像を拡大し、角度や面積を計測することで、この初期位置をかなりの精度で決定可能なので、不適切な修正を提案するおそれを回避できる。
【0073】
代替的又は任意選択的に、ユーザは、ユーザインタフェースを介して、設定すべき1つ又は複数の表示器の初期位置の表示を手動で入力するようにしてよい。例えば、図6によると、時間、日付、曜日、年の月は、ユーザがユーザインタフェース28の対応するフィールドに手動で入力可能である。
【0074】
ステップ128では、アプリケーションは、修正によって機構を持っていく最終的な状態を決定する。この最終的な状態は、例えば、特に機構が時刻を表示しているとき、基準時刻に相当し得る。
【0075】
基準時刻は、例えば、ユーザの所在地、又は別の場所での現在の時刻に対応していてもよい。この現在の時刻は、例えば、コンピュータ端末20の内部時計によって与えられ、画像取得装置22によって画像又は画像列が撮影された時刻に対応していてもよいし、現在の時刻に対応していてもよい。代替的な実施形態によれば、基準時間データは、リモートサーバ、例えば図4に例示されているように識別された時計10の型式データを持っているサーバ30によってコンピュータ端末20に送信されてもよい。
【0076】
次にコンピュータアプリケーションは、ステップ130において、選択された機構を設定する指示26のシーケンスの決定が可能である。シーケンス26は、識別された時計のモデルに応じて、例えば、機能の少なくとも1つの表示器の位置が、以前に決定された最終状態に相当するように決定される。シーケンス26は、例えば、複数のボタンを何回押すか、リューズを何回転させるかなど、その操作の順番を示す。
【0077】
この指示のシーケンスは、時計の初期状態と最終状態に応じて動的に生成してもよい。また、初期状態や最終状態とは独立して、事前に録画されていることもある。
【0078】
この指示26のシーケンスは、ステップ132において、計算装置20の表示領域24に表示される。
【0079】
有利な1実施形態では、コンピュータアプリケーションは、選択された機構の表示器の初期位置を自動的に見つけ、選択された機能の表示器の位置によって与えられる時間と基準時間との間の差に基づいて、その機構用の指示のシーケンスを表示するように構成されている。
【0080】
機能の表示器の位置が基準時間に相当するように、識別された時計10の型式に応じて選択された機構を設定する指示のシーケンスの表示は、様々な形態をとり得る。例えば、図3に示したように、識別された時計10の型式の横に、指示のシーケンスを説明文の形で表示してもよい。別の実施形態では、指示のシーケンスは、パターンのシーケンスを備えることがある。さらに別の実施形態では、指示シーケンスは、例えば、選択された時計モデルと、選択された機構と、修正されるべき表示器の初期位置と、その表示器の最終位置との少なくとも1つに基づいて自動的に生成される動画のシーケンスを備えることがある。この動画では、例えば、時計の様々な制御器官で行われる動作(プッシュボタンの押下、リューズの回転、巻き上げ軸の軸方向変位など)や、これらの動作が時計の表示器に与える影響を表示し得る。加えて、これらの設定の指示は、画像を伴った音声表示があり得るし、画像を伴わない音声表示があり得る。
【0081】
指示は、有利には、時計の画像の上に拡張現実で表示される。指示の位置は、好ましくは、画像内での時計の位置や向きを考慮して適合される。例えば、指示には、時計の画像上で、操作されるべき部材など(例えば、リューズやプッシュボタン)や観察されるべき部材(例えば、表示器)を強調表示が含まれる。
【0082】
指示のシーケンスは、例えば、テキストと、絵文字と、画像との少なくともいずれかのシーケンスなど、アニメーションとして表現されてもよい。このアニメーションは、部品の画像に重ねて表示され得る。アニメーションは自動的にスクロールすることもあれば、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)要素でスクロールを制御することもある。
【0083】
アニメーションのスクロールは、捕捉された画像と同期させてもよく、ある指示に従って時計を操作すると、次の指示が表示される。
【0084】
代替例によれば、図5に描かれるように、指示26のシーケンスは、説明文がどの設定部分を参照しているかを示すために、表示された型式に関連して配置された表示27と組み合わせて、識別された時計10の型式の横に説明文として表示される。
【0085】
ステップ132で表示を終了する。
【0086】
本方法は、行われた修正を自動的に認証するステップ136を含んでもよい。そのために、コンピュータアプリケーションは、ユーザに修正後の時計を撮影するよう促し、修正後の表示器の位置を調べて、その位置が最終的に選択された位置又は調べた時の現在時刻と一致していることを確認するようにしてもよい。
【0087】
1実施形態では、時計は、修正されるべき表示器の初期位置と、最終位置との少なくとも一方の決定を容易にするように特別に設計されている。そのために、表示器や文字板には、それらの検出や相対的な位置の決定を容易にするために特別に作られたマーキングが施されている。これらのマーキングは、ユーザにとってあまり目立たない波長で行われてもよい。
【0088】
本方法は、ステップ138で終了する。
【0089】
上記ステップのいくつかは選択的であり、少なくとも請求項1に記載されていないステップは選択的である。さらに、これらのステップの順序を変更してもよい。
【0090】
本発明の別の観点によれば、コンピュータアプリケーションは、計算装置20の画像取得装置22によって撮影された一連の画像から、時計に固有のコード、例えばシリアルナンバーを識別するようにさらに構成される。この識別は、例えば、製造年や購入場所に基づいて基準となるタイムゾーンを決定したり、時計の部品の型式やユーザ、購入場所や購入日に応じてその他の設定を行うなど、個人向けの指示のシーケンスの決定に使用される場合がある。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1機能を持つ機械式時計(10)の機構の設定においてユーザを支援する、コンピュータ端末で実行される方法であって、以下の
画像取得装置(22)と表示領域(24)とを備える計算装置(20)を用いて、機械式時計(10)の画像又は一連の画像を取得するステップと、
前記画像又は一連の画像に関連してその機能の機構に対して行われるべき設定を決定するステップと、
計算装置(20)の表示領域(24)に、前記機構の設定用の、ユーザによって前記機械式時計上で実行されるべき指示のシーケンスを表示するステップと
を備える特徴とする、前記方法。
【請求項2】
機械式時計(10)の型式を識別するステップを含み、前記型式により指示のシーケンスを決定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時計(10)の型式の前記識別は、前記画像又は一連の画像からの画像認識によって行われることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザが設定可能な時計(10)の複数の機構のうち、どの機構を設定するかを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
行われる設定が決定されて設定される前記機構の表示器の位置が、ユーザによって指示された基準時間、又は自動的に決定された基準時間に相当することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
基準時間は、計算装置(20)の時計によって、又はリモートサーバ(30)によって与えられることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
識別された時計の(10)の型式が、機構を設定する指示のシーケンスとともに、計算装置(20)の表示領域(24)に表示されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記指示のシーケンスは、前記計算装置によって事前に記録され、再生されるテキスト又は動画を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記指示のシーケンスは、前記画像又は前記画像のシーケンスから動的に生成されるテキスト又は動画を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記指示のシーケンスは、1つ又はそれより多いリューズと、1つ又はそれより多い巻き取りロッドと、1つ又はそれより多い修正ボタンとのような設定部材で実行する一連の操作を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記指示のシーケンスは、時計(10)の型式が識別された状態で、拡張現実に表示される説明テキストの形で表示されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記指示のシーケンスは、1つ又は複数のリューズと、1つ以上の巻上げロッドと、1つ以上の修正ボタンとを備える設定部材のグループから選択された1つ以上の設定部材に対して実行される動作を示すように、時計(10)の型式のモデリング画像のアニメーションで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
設定される機構の種類が、単純カレンダー、年次カレンダー、又は永久カレンダーの時、分、秒の表示と、第2タイムゾーンと、月の位相と、天球図と、さらにはアラームの作動/停止と、アラーム時刻の設定と、天文機能とを備える機構のグループから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記指示のシーケンスが、単純カレンダー、年次カレンダー、又は永久カレンダーの時刻及び日付に対する修正のシーケンスで構成されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記指示のシーケンスが、前記時計によって表示される時刻及び日付を、前記画像によって表される位置から、前記計算装置(20)によって決定されるか、あるいは前記計算装置(20)を使用するユーザによって選択される時刻及び日付に対応する位置にするために、1つ又は複数のリューズと、1つ又は複数の巻き上げロッドと、1つ又は複数の修正ボタンとのような設定部材で実行される操作のシーケンスを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
計算装置(20)が、スマートフォン、デジタルタブレット、又はコンピュータであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
プロセッサと、
プログラムが計算装置(20)のプロセッサによって実行されると請求項1に記載の方法を実行させる指示を含むコンピュータプログラムを格納するメモリと
を備える、計算装置(20)、特にスマートフォン又はデジタルタブレット。
【請求項18】
計算装置(20)、特にスマートフォン又はデジタルタブレットにダウンロード可能なコンピュータアプリケーションであって、コンピュータアプリケーションが計算装置によって実行されるときに、計算装置に請求項1に記載の方法を実行させる指示を備えるコンピュータアプリケーション。
【国際調査報告】