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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】リフォーマーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B21D 51/26 20060101AFI20221027BHJP
   B21D 22/16 20060101ALI20221027BHJP
   B21D 45/04 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
B21D51/26 P
B21D22/16 B
B21D45/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022509635
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(85)【翻訳文提出日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 US2020045096
(87)【国際公開番号】W WO2021034506
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】16/542,378
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505257497
【氏名又は名称】ストール マシーナリ カンパニー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Stolle Machinery Company,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スコーリー,イアン ケネス
(72)【発明者】
【氏名】マーサー,リチャード ジェームズ エドワード
【テーマコード(参考)】
4E137
【Fターム(参考)】
4E137AA11
4E137BB04
4E137CA06
4E137CA24
4E137DA11
4E137EA18
4E137GA02
4E137GB17
(57)【要約】
【解決手段】
ベースリフォーマーアセンブリ100及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニット130は、略環状のチャック132と、ローラーダイ134と、ローラーダイユニット作動アセンブリ250とを含んでいる。ローラーダイ134は、チャック132内に移動可能に配置されている。ローラーダイユニット作動アセンブリ250は、ローラーダイ134を作動させるように構成されている。ローラーダイユニット作動アセンブリ250は、ローラーダイ134に動作可能に結合している。更に、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の全要素。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネッカーマシンのベースリフォーマーステーション(100)用のベースリフォーマーローラーダイユニット(130)において、
略環状のチャック(132)と、
ローラーダイ(134)であって、前記チャック(132)内に移動可能に配置されるローラーダイ(134)と、
前記ローラーダイ(134)を作動させるように構成されたローラーダイユニット作動アセンブリ(250)と、
を備えており、
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)は前記ローラーダイ(134)に動作可能に結合されており、
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)の全ての要素がロバストな断面積を有する、ベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項2】
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)は歯車を含まない、請求項1に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項3】
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)はカム作動式作動アセンブリである、請求項1に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項4】
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)はローラーダイ摩擦低減デバイス(138)を含んでおり、
前記摩擦低減デバイス(138)は密封された摩擦低減要素を含んでいる、請求項1に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項5】
前記摩擦低減デバイス(138)は密閉型スラストベアリング(139)を含む、請求項4に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項6】
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)はパラレルリンク(252)を含む、請求項1に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項7】
前記パラレルリンク(252)は、近位の第1リンク部材(260)と遠位の第2リンク部材(280)とを含んでおり、
前記第1リンク部材(260)は、第1端部(264)及び第2端部(266)を有する本体(262)を含んでおり、
前記第1リンク部材の本体の第1端部(264)と前記第1リンク部材の本体の第2端部(266)の各々は、ピボットカップリング(268)を規定し、
前記第2リンク部材(280)は、第1端部(284)及び第2端部(286)を有する本体(282)を含んでおり、
前記第2リンク部材の本体の第1端部(284)と前記第2リンク部材の本体の第2端部(286)の各々は、ピボットカップリング(288)を規定しており、
前記第1リンク部材の本体の第1端部(264)は、前記ベースリフォーマーアセンブリの支持板(120)に枢動可能に結合するように構成されており、
前記第1リンク部材の本体の第2端部(266)は、前記第2リンク部材の本体の第1端部(284)に枢動可能に結合するように構成されており、
前記第2リンク部材の本体の第1端部(284)は、前記第1リンク部材の本体の第2端部(266)に枢動可能に結合するように構成されており、
前記第2リンク部材の本体の第2端部(286)は、前記ローラーダイ(134)に回転可能に結合するように構成されている、請求項6に記載のベースリフォーマーローラーダイユニット。
【請求項8】
ネッカーマシン(10)用のベースリフォーマーステーション(100)であって、
ハウジングアセンブリ(102)と、
前記ハウジングアセンブリ(102)に回転可能に結合された駆動シャフト(104)と、
搬送アセンブリ(30)から缶ボディ(1)を受け取るように構成され缶ボディ支持部(106)と、
前記缶ボディ支持部(106)で缶ボディ(1)を軸方向に移動させるように構成された缶ボディアクチュエータアセンブリ(108)と、
支持板(120)と、複数のベースリフォーマーユニット(130)と、ローラーダイ作動アセンブリ(300)とを含むベースリフォーマーアセンブリ(110)と、
を備えており、
前記ローラーダイ作動アセンブリ(300)は、カムプレート(410)と幾つかのローラーダイユニット作動アセンブリ(400)とを含んでおり、
前記カムプレート(410)は、前記ハウジングアセンブリ(102)に固定的に結合されており、
前記カムプレート(410)は幾つかのカムチャネル(414)を規定しており、
各ベースリフォーマーユニット(130)は、前記ベースリフォーマーステーションの支持板(120)に結合しており、
各ベースリフォーマーユニット(130)は、略環状チャック(132)とローラーダイ(134)とを含んでおり、
前記カムプレート(410)は、各ローラーダイユニット作動アセンブリ(300)に動作可能に結合されており、
各ローラーダイユニット作動アセンブリ(300)は、関連するローラーダイ(134)に動作可能に結合している、ベースリフォーマーステーション。
【請求項9】
各ローラーダイユニット作動アセンブリ(300)はパラレルリンク(252)を含む、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項10】
前記ベースリフォーマーアセンブリの支持板(120)は前記駆動シャフト(104)に固定されており、
各パラレルリンク(252)は、近位の第1リンク部材(262)と、遠位の第2リンク部材(280)と、カムフォロアアセンブリ(300)とを含んでおり、
各第1リンク部材(262)は、第1端部(266)及び第2端部(268)を有する本体(264)を含んでおり、
前記第1リンク部材の本体の第1端部(264)と前記第1リンク部材の本体の第2端部(266)の各々は、ピボットカップリング(268)を規定しており、
各第2リンク部材(280)は、第1端部(284)及び第2端部(286)を有する本体(282)を含んでおり、
前記第2リンク部材の本体の第1端部(284)と前記第2リンク部材の本体の第2端部(286)の各々は、ピボットカップリング(288)を規定しており、
各第1リンク部材の本体の第1端部(264)は、前記ベースリフォーマーアセンブリの支持板(120)に枢動可能に結合しており、
各第1リンク部材の本体の第2端部(266)は、関連する第2リンク部材の本体の第1端部(284)に枢動可能に結合しており、
各第2リンク部材の本体の第2端部(286)は、関連するローラーダイ(134)に回転可能に結合しており、
各カムフォロアアセンブリ(300)は、第1カムフォロア(310)及び第2カムフォロア(320)を含んでおり、
各第1カムフォロア(310)は、関連する第2リンク部材の本体の第1端部(284)に結合しており、
各第2カムフォロア(320)は、関連する第2リンク部材の本体の第2端部(286)に結合しており、
前記カムプレート(410)は、第1カムチャネル(414A)及び第2カムチャネル(414B)を規定しており、
前記第1カムチャネル(414A)及び前記第2カムチャネル(414B)は、協働カムチャネルである、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項11】
各第2リンク部材の本体の第2端部(286)は、前記協働カムチャネル(414A、414B)に関連する作動要素であり、
各ローラーダイは選択された経路を移動する、請求項10に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項12】
前記第1カムフォロア(310)は、第1ローラー(312)と第2ローラー(314)とを含んでおり、前記第1カムフォロアの第1ローラー(312)と前記第1カムフォロアの第2ローラー(314)とは、同一の回転軸上に配置されており、
前記第1カムチャネル(414A)は、第1高さの第1カム面(420)と第2高さの第2カム面(422)とを含むデュアルレベルカムチャネルであり、
前記第1カムチャネルの第1カム面(420)は、前記第1カムフォロアの第1ローラー(312)と作動的に係合し、
前記第1カムチャネルの第2カム面(420)は、前記第1カムフォロアの第2ローラー(314)と作動的に係合し、
前記第2カムフォロア(320)は、第1ローラー(322)及び第2ローラー(324)を含んでおり、前記第2カムフォロアの第1ローラー(322)と前記第2カムフォロアの第2ローラー(322)とは同じ回転軸上に配置されており、
前記第2カムチャネル(414B)は、第1高さの第1カム面(424)と第2高さの第2カム面(426)とを含むデュアルカムチャネルであり、
前記第2カムチャネルの第1カム面(424)は、前記第2カムフォロアの第1ローラー(322)と作動的に係合しており、
前記第2カムチャネルの第2カム面(426)は、前記第2カムフォロアの第2ローラー(324)と作動的に係合している、請求項11に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項13】
前記カムプレートのカムチャネル(414)は、円状協働カムチャネル又は螺旋状/円状協働カムチャネルの何れかである、請求項10に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項14】
前記カムプレートのカムチャネル(414)は、トリプル螺旋状/円状協働カムチャネルであり、
各第2リンク部材の本体の第2端部(286)は、前記協働カムチャネルに関連する作動要素であり、
各ローラーダイ(134)は、2つの略円形の成形経路と1つの略円形のしごき経路とを含む選択された経路を移動する、請求項10に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項15】
前記カムプレート(410)は略円形であり、
前記カムプレート(410)は、前記駆動シャフト(104)が前記略円形のカムプレート(410)の略中央に配置された状態で、前記駆動シャフト(104)周りに配置されており、
前記第1カムチャネル(414A)及び前記第2カムチャネル(414B)は夫々略円形であり、共に前記駆動シャフト(104)周りに配置されている、請求項10に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項16】
前記ベースリフォーマーアセンブリ(110)は、缶ボディ排出システム(500)を含んでおり、
前記缶ボディ排出システム(500)は、加圧流体サプライ(502)、導路アセンブリ(504)、及び多数の排出ノズル(506)を含んでおり、
前記缶ボディ排出システムの加圧流体サプライ(502)は、加圧流体を供給するように構成されており、
前記缶ボディ排出システムの加圧流体サプライ(502)は、前記缶ボディ排出システムの導路アセンブリ(504)と流体連通しており、
前記缶ボディ排出システムの導路アセンブリ(504)は、前記缶ボディ排出システムの排出ノズル(506)の各々と流体連通しており、
前記缶ボディ排出システムの排出ノズル(506)の各々は、関連するベースリフォーマーユニット(130)に配置されている、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項17】
前記缶ボディ排出システムの導路アセンブリ(504)は、マニホールドアセンブリ(510)を含んでおり、
前記缶ボディ排出システムの導路アセンブリのマニホールドアセンブリ(510)は、固定マニホールド(512)と回転マニホールド(514)とを含んでおり、
前記固定マニホールド(512)は、前記ベースリフォーマーアセンブリの支持板(120)に隣接して前記ハウジングアセンブリ(102)に固定されており、
前記回転マニホールド(514)は、前記ベースリフォーマーアセンブリの支持板(120)に固定されており、
前記缶ボディ排出システムの加圧流体サプライ(502)は、前記固定マニホールド(512)と流体連通しており、
前記回転マニホールド(514)は、前記固定マニホールド(512)と選択的に流体連通しており、
前記回転マニホールド(514)は、前記缶ボディ排出システムの排出ノズル(506)の各々と流体連通している、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項18】
前記ローラーダイユニットの作動アセンブリ(250)は歯車を含まない、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項19】
前記ローラーダイユニットの作動アセンブリ(250)は、カム作動式作動アセンブリである、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【請求項20】
前記ローラーダイユニット作動アセンブリ(250)はローラーダイ摩擦低減デバイス(138)を含んでおり、
前記ローラーダイ摩擦低減デバイス(138)は、前記ローラーダイと前記環状チャック(132)との間に配置されており、
前記摩擦低減デバイス(138)は密封された摩擦低減要素を含んでいる、請求項8に記載のベースリフォーマーステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2019年8月16日に出願された「REFORMER ASSEMBLY」と題する米国特許出願第16/542,378号の優先権を主張する。
【0002】
<発明の分野>
開示されて特許請求の範囲に記載される概念はネッカーマシンに関しており、特に、ロバストなベースリフォーマーアセンブリがそのベースリフォーマーアセンブリの駆動アセンブリに有する要素の数が限られているネッカーマシンに関する。
【背景技術】
【0003】
缶ボディは通常、ボディメーカーで作られる。即ち、ボディメーカーは、限定ではないが円盤又はカップなどのブランクを伸ばされた缶ボディへと成形する。缶ボディは、ベースと付随する側壁とを含む。側壁は、ベースの反対側にある端部で開放している。ボディメーカーは通常、缶ボディを作るために複数のダイを通るようにブランクを移動させるラム/パンチを含む。成形後、缶ボディのベースは、缶ボディによって規定される囲まれた空間に伸びる凹んだドームを含む。缶ボディは、限定ではないが、トリミング、洗浄、印刷、フランジング、検査などの更なる処理のためにラム/パンチから排出されてパレットに置かれ、パレットは充填機に送り出される。充填機では、缶はパレットから取り出されて充填され、それに缶エンドが結合され、そして、充填された缶は、6パック及び/又は12パックケースなどに梱包される。
【0004】
缶ボディには、更にネッカーマシンで成形されるものがある。ネッカーマシンは、缶ボディの開放端の直径/半径を小さくするように構成される。即ち、開放端は、缶ボディ側壁の他の部分の直径/半径に対して小さくなる。通常、ネッカーマシンは1分間に3000個を超える缶ボディを処理する。ネッカーマシンは、直列に配置された幾つかの加工及び/又は成形ステーションを含む。更に、各成形ステーションは、複数の缶ボディを一度に処理する。例示的な実施形態では、成形ステーションは12個の成形ユニットを含む。缶ボディが成形ユニットに配置されると、その成形ユニットは、缶ボディを成形する間経路を移動する。その後、成形ユニットは缶ボディを排出し、初期位置に移動して次の缶ボディを受け取る。成形ステーションのその他の成形ユニットも同様な経路をたどり、同様な方法で動作することは理解される。故に、このようなステーションでは、行われている成形のステージが異なる幾つかの缶ボディが存在しており、缶ボディを受け取る/排出する又は次の缶ボディの受け取り位置に移動する成形ユニットの数はより制限されたものになる。
【0005】
更に、加工及び/又は成形ステーションは互いに隣接して配置され、搬送アセンブリは、隣接する加工及び/又は成形ステーション間で缶ボディを移動させる。ネッカーマシンを通って移動する際、缶ボディは概ね同一平面内に留まる。つまり、ネッカーマシンの正面から見ると、缶ボディは同じ平面内に留まりながら、例えば左から右に動く。この構成では、「スターホイール(starwheels)」を使用して、全般的な動作平面から缶ボディを出し入れすることなく、成形ステーション間で缶ボディを迅速に移動させる。つまり、この構成にすることで、搬送アセンブリを簡略化することができる。
【0006】
しかしながら、この構成はまた、成形アセンブリが限られた空間又は平面で動作する必要があることを意味する。このことは、成形アセンブリが成形要素を配置するスペースが限られていることを意味する。即ち、一般に、成形アセンブリは、ネッカーマシン(又は駆動アセンブリ)の前面と缶ボディの移動面との間に配置される。典型的には、ネッカーマシンの前面と缶ボディの移動面との間のスペースは約18インチである。故に、各成形アセンブリでは、缶ボディの移動面に対して略垂直方向の長さが制限される。この構成では、既知の問題が発生する。
【0007】
即ち、成形アセンブリは、実質的に上記のように許された限られた長さ/スペース内で成形要素及び駆動要素を構成する必要がある。これは、次に、成形/駆動要素の多くは、望まれるよりも小さいことを意味する。つまり、毎分3000個の缶ボディを成形すると、成形/駆動要素は摩耗してしまう。故に、大型でロバストな要素が一般的には望ましいが、スペースが限られているため、大抵の場合、これらの要素は所望の大きさよりも小さくなる。故に、これらの要素は大抵の場合、メンテナンスを必要とし、又は、交換される必要がある。これは問題である。
【0008】
例えば、ネッカーマシンにおけるあるステーションは通常、ベースリフォーマーである。ベースリフォーマーステーションは、ダイを用いて缶ボディのベースの形状をリフォームする、つまり、作り変えるステーションである。周知のように、上述したボディメーカーは、内向きのドーム状部分がその周囲に配置された環状リングを有するような缶ボディを作る。ベースリフォーマーステーションは、缶ボディの内側ベース形状を変化させることで環状リングをリフォームして、ベースのボディ強度を向上させるものである。これにより、缶ボディの厚みを薄くして、金属の使用量を低減することができる。従来技術では、ベースリフォーマーはローラーダイを含んでおり、当該ローラーダイは、缶ボディのドームによって規定された空間内に適合するように構成されている。缶ボディがベースリフォーマーユニットに搬送されると、成形ダイ(以下、「リフォームダイ」)がベースに対して概ね中央位置に配置される。リフォームダイの断面積はドームより小さいことから、リフォームダイは缶ボディのベース内に配置され、缶ボディのベースと接触することはない。上記のようにベースリフォーマーユニットがその経路を移動すると、リフォームダイが径方向外向きに移動し、缶ボディのベースに接触してそれをリフォームしていた。ベースリフォーマーユニットがベースをリフォームした後、リフォームダイは中央位置に戻り、缶ボディは排出されて次の成形ステーションに移動していた。
【0009】
各ベースリフォーマーユニットには様々な駆動ユニットが含まれていた。例えば、カム作動式駆動アセンブリは、中央位置から缶ボディのベースと係合するまでリフォームダイを径方向に移動させていた。そして、歯車を用いた駆動ユニットが用いられて、缶ボディのベース周りでリフォームダイを回転させていた。このような駆動アセンブリで利用可能なスペースを考えると、歯車、特に歯車の歯は、摩耗しやすいサイズを有する要素の例である。つまり、駆動アセンブリのこのような要素は、他の要素と同様に、頻繁にメンテナンス及び交換が必要なタイプの要素である。そのような要素が問題である。
【0010】
更に、ベースリフォーマーユニットのスペースが限られていることから、望ましい要素/アセンブリが含まれていないことがある。例えば、リフォームダイは、選択された平面にブッシュを用いて配置及び保持される。即ち、リフォームダイは、リフォームダイの成形部、即ち缶ボディのベースと接触する部分からオフセットした位置にて、外向きに延出するフランジを含んでいた。このフランジは、実質的に平行な2つの環状ブッシュの間に配置されていた。幾つかの実施形態では更に、リフォームダイとブッシュとの間の摩擦は、潤滑剤、例えば、グリースを用いて低減されていた。しかしながら、ブッシュは、ベースリフォーマーユニットに缶ボディが配置されていない場合、工場の雰囲気に曝されていた。そのため、ブッシュ及び/又は潤滑油は汚染物質に曝されていた。これは問題である。その上、上記のように利用可能なスペースが限られていることから、このようなブッシュの代わりに、限定ではないが密閉型スラストベアリングのような構造体は使用されていなかった。これも問題である。
【0011】
リフォームダイは、略円柱状のローラーダイであって、その半径は、ドーム半径よりも遥かに小さかったことに留意のこと。そのため、ベースリフォーム後の缶ボディの移動にリフォームダイが引っかかったり、邪魔になることはなかった。そのため、従来のベースリフォーマーアセンブリでは、缶ボディをベースリフォーマーアセンブリから移動させる際に、補助部材を追加する必要はなかった。後述するように、リフォームダイの半径が大きい場合、即ち、ドーム半径より小さいがほぼ同じ大きさの半径の場合には、リフォームダイと缶ボディとが干渉する可能性がある。つまり、缶ボディがリフォームダイとチャックの間に緩く捕らえられてしまう可能性がある。これは問題である。つまり、ベースリフォーマーアセンブリに缶ボディ排出装置がないことが問題である。
【0012】
以上のことから、ロバストな断面積を有するベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットが求められている。更に、歯車を含まないベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットが必要とされている。更に、摩擦低減要素が密閉された摩擦低減デバイスを含むベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットが必要とされている。更に、ベースリフォーマーアセンブリから缶ボディを排出することを支援する缶ボディ排出システムを含むベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットが必要とされている。
【発明の概要】
【0013】
これらの要求及び他の要求は、略環状のチャックと、ローラーダイと、ローラーダイユニット作動アセンブリとを含むベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットを提供する本発明の少なくとも一実施形態によって満たされる。ローラーダイはチャック内で移動自在に配置される。ローラーダイユニット作動アセンブリはローラーダイを作動するように構成される。ローラーダイユニット作動アセンブリはローラーダイに動作可能に結合する。更に、ローラーダイユニット作動アセンブリの全ての要素はロバストな断面積を有している。これにより、上述した課題は解決される。
【0014】
更に又は代替的な実施形態においては、ローラーダイユニット作動アセンブリは、如何なる歯車も含まない。これにより、上述した課題は解決される。更に又は代替的な実施形態においては、ローラーダイユニット作動アセンブリは、カム作動式作動アセンブリである。これにより、上述した課題は解決される。更に又は代替的な実施形態においては、ローラーダイユニット作動アセンブリは、密封された摩擦低減要素を有する摩擦低減デバイスを含む。これにより、上述した課題は解決される。更に又は代替的な実施形態においては、ベースリフォーマーアセンブリ及び/又はベースリフォーマーローラーダイユニットは、缶ボディ排出システムを含む。これにより、上述した課題は解決される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、添付図面と併せて読むことで、好適な実施形態に関する以下の説明から十分に理解することができる。
【0016】
図1図1は、缶ボディの模式的な断面図である。
図2図2は、ネッカーマシンの等角図である。
図3図3は、ネッカーマシンの別の等角図である。
図4図4は、ネッカーマシンの正面図である。
図5図5は、ベースリフォーマーステーションの部分等角図である。
図6図6は、ベースリフォーマーステーションの部分側断面図である。
図7図7は、ベースリフォーマーアセンブリの等角図である。
図8図8は、ベースリフォーマーアセンブリの正面図である。
図9図9は、ベースリフォーマーアセンブリの背面図である。
図10図10は、ベースリフォーマーアセンブリの側断面図である。
図11図11は、ベースリフォーマーローラーダイユニットの側断面図である。
図12図12は、カムプレートの等角図である。
図13図13は、カムプレートの背面図である。
図14図14は、ローラーダイユニット作動アセンブリの等角図である。
図15A図15Aは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図15B図15Bは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図15C図15Cは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図15D図15Dは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図15E図15Eは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図15F図15Fは、ローラーダイユニット作動アセンブリ要素の相対運動の概略を示す軸方向図である。
図16図16は、缶ボディ排出システムを部分的に破断した等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面に示されており、以下の説明に記載されている具体的な要素は単に、開示される概念の例示的な実施形態に過ぎず、例示のためだけに非限定的な例として提供されることは理解される。従って、特定の寸法、向き、アセンブリ、使用される構成要素の数、実施形態の構成、及び本明細書に開示される実施形態のその他の物理的特性は、開示される概念の範囲に関する限定とみなされるべきではない。
【0018】
本明細書で使用される方向表現、例えば、時計回り、反時計回り、左、右、上、下、上方、下方、及びその派生語は、図示される要素の向きに関連しており、請求項に明示されない限り請求項を限定するものではない。
【0019】
本明細書では、「ある」及び「その」の単数形は、文脈上特に明示されない限り、複数形を含む。
【0020】
本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、特定された要素又はアセンブリが、特定された動詞を実行するように形成された、サイズ決めされた、配置された、結合された、及び/又は構成された構造を有することを意味する。例えば、「動くように構成された」部材は、別の要素に動作可能に結合されており、その部材を動かす要素を含んでいるか、或いは、当該部材は、別のやり方で別の要素又はアセンブリに応答して動くように構成されている。よって、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、機能ではなく構造を述べている。更に、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、特定された要素又はアセンブリが、特定された動詞を実行するように意図及び設計されることを意味する。よって、特定された動詞を単に実行できるだけで、特定された動詞を実行するように意図及び設計されていない要素は、「[動詞]するように構成され」ていない。
【0021】
本明細書では、「関連する」は、要素が同じアセンブリの一部である、及び/又は共に動作する、又は何らかの方法で相互に作用することを意味する。例えば、自動車は4つのタイヤと4つのハブキャップとを有する。全ての要素が自動車の部品と結合されているが、各ハブキャップは特定のタイヤと「関連する」と理解される。
【0022】
本明細書では、「結合アセンブリ」は、2つの又は2つを超えるカップリング若しくはカップリング構成要素を含む。カップリング又は結合アセンブリの構成要素は概して、同じ要素又は他の構成要素の一部ではない。よって、「結合アセンブリ」の構成要素は、以下の説明で同時に記載されないことがある。
【0023】
本明細書では、「カップリング」又は「カップリング構成要素」は、結合アセンブリの1又は複数の構成要素である。つまり、結合アセンブリは、互いに結合するように構成された少なくとも2つの構成要素を含む。結合アセンブリの構成要素は、相互に適合可能であると理解される。例えば、結合アセンブリでは、一方のカップリング構成要素がスナップソケットである場合には、他方のカップリング構成要素はスナッププラグであって、一方のカップリング構成要素がボルトである場合には、他方のカップリング構成要素はナット又はネジ穴である。更に、要素の通路は、「カップリング」又は「カップリング構成要素」の一部である。例えば、2枚の木製のボードが、それらの通路を通って延びるナット及びボルトによって結合されているアセンブリにおいて、ナット、ボルト、及び2つの通路は夫々「カップリング」又は「カップリング構成要素」である。
【0024】
本明細書では、「締結具」は、2つ以上の要素を結合するように構成された別個の構成要素である。よって、例えば、ボルトは「締結具」であるが、さねはぎ(tongue-and-groove)継ぎは「締結具」ではない。つまり、さねはぎ要素は、結合されている要素の一部であって、別個の構成要素ではない。
【0025】
本明細書では、2つ以上の部品又は構成要素が「結合する」という表現は、リンクが発生する限り、それらの部品が、直接的、又は間接的に、即ち、1つ以上の中間部品又は構成要素を介して、共に連結される又は動作することを意味する。本明細書では、「直接結合する」は、2つの要素が互いに直接接触することを意味する。本明細書では、「固定的に結合する」又は「固定される」は、2つの構成要素が、互いに対して一定の向きを維持しながら移動するように結合することを意味する。本明細書では、「調節可能に固定される」は、2つの構成要素が互いに一定の全体的な向き又は位置を維持しながら1つのものとして移動するように結合し、限られた範囲又は1つの軸を中心に動くことができることを意味する。例えば、ドアノブはドアに対して「調節可能に固定」されており、ドアノブは回転可能であるが、通常、ドアノブはドアに対して1つの位置に固定される。更に、リトラクタブルペンのカートリッジ(ペン先及びインクタンク)は、ハウジングに対して「調節可能に固定」されており、カートリッジは収納位置と伸長位置の間を移動するが、ハウジングに対する姿勢は概ね維持される。従って、2つの要素が結合すると、これらの要素の全ての部分が結合する。しかしながら、第1要素の特定の部分が第2要素に結合する、例えば、車軸の第1端部が第1車輪に結合するというような記載は、第1要素の特定の部分が、第1要素の他の部分に比べて第2要素により近く配置されることを意味する。更に、重力によってのみ別の物体上の適所に載置されている物体は、上側の物体がそれ以外の方法でほぼ適所に保持されない限り、下側の物体に「結合」されていない。つまり、例えば、テーブル上の本はテーブルに結合されていないが、テーブルに糊付けされた本はテーブルに結合されている。
【0026】
本明細書では、「着脱可能に結合する」又は「一時的に結合する」という表現は、ある構成要素が別の構成要素に実質的に一時的に結合することを意味する。つまり、2つの構成要素は、構成要素どうしの連結又は分離が容易であり、構成要素にダメージを及ぼさないように結合する。例えば、限られた数の、容易にアクセス可能な締結具、即ち、アクセスが難しくない締結具によって相互に固定された2つの構成要素は、「着脱可能に結合され」ており、溶接された、又はアクセスが困難な締結具によって連結された2つの構成要素は、「着脱可能に結合され」ていない。「アクセスが困難な締結具」は、締結具へのアクセス前に1又は複数の他の構成要素を取り外す必要がある締結具のことであり、「他の構成要素」は、限定はされないが、例えばドアなどのアクセス手段ではない。
【0027】
本明細書では、「動作可能に結合する」は、第1位置と第2位置の間で、又は第1配置と第2配置の間で移動可能な複数の要素又はアセンブリが、第1要素が一方の位置/配置から他方の位置/配置に動き、第2要素も両者の位置/配置間で動くように結合することを意味する。なお、逆が成り立たないように、第1要素が別の要素に「動作可能に結合され」てもよい。
【0028】
本明細書では、「機能的に結合する」は、幾つかの要素又はアセンブリが互いに結合されており、その結果、1つの要素/アセンブリの特徴及び/又は機能が他の要素/アセンブリによって連絡され、又は使用可能であることを意味する。例えば、延長コードの特性は、電気を伝達する機能である。2本の延長コードが「機能的に結合する」場合、2本の延長コードは、電気が両方の延長コードを通って伝達できるように結合する。別の例では、データを通信する特徴を有する2つの無線ルーターは、両方のルーターを介してデータが通信可能であるように互いに繋がっている(物理的には互いに結合されていない)場合、「機能的に結合する」。
【0029】
本明細書では、2つの又は2つを超える部品又は構成要素が相互に「係合する」という表現は、それらの要素が、直接的に、或いは、1又は複数の中間要素若しくは構成要素を介して相互に力を及ぼすこと、又は付勢することを意味する。更に、移動する部品について、本明細書では、移動する部品は、ある位置から別の位置への移動中に別の要素に「係合し」てよく、及び/又は、一旦記載された位置に至ると別の要素に「係合し」てよい。故に、「要素Aは、要素の第1位置に移動すると、要素Bに係合する」と、「要素Aは、要素の第1位置にあると、要素Bに係合する」とは等価の表現であり、この表現は、要素Aは、要素の第1位置に移動する間に要素Bに係合する、及び/又は要素の第1位置にある間、要素Bに係合することを意味すると理解される。
【0030】
本明細書では、「作動的に係合する」は、「係合し、移動する」ことを意味する。つまり、「作動的に係合する」は、移動可能又は回転可能な第2構成要素を動かすように構成された第1構成要素について使用される場合、第1構成要素が、第2構成要素を動かすために十分な力を加えることを意味する。例えば、ネジ回しは、ネジと接触させて配置できる。力がネジ回しに加えられないと、ネジ回しは、単にネジに「一時的に結合する」だけである。軸方向の力がネジ回しに加えられると、ネジ回しがネジに押しつけられて、ネジに「係合する」。しかしながら、回転力がネジ回しに加えられると、ネジ回しは、ネジに「作動的に係合し」て、ネジを回転させる。更に、電子部品の場合、「作動的に係合する」とは、ある部品が制御信号又は電流によって別の部品を制御することを意味する。
【0031】
本明細書では、「一時的に配置される」は、第1要素を分離すること又はそれ以外の形で操作することなく第1要素/アセンブリを動かせるように、第1要素又はアセンブリが第2要素又はアセンブリにあることを意味する。例えば、テーブルに単に載っている本、即ち、テーブルに糊付け又は固定されていない本は、テーブルに「一時的に配置される」。
【0032】
本明細書では、「対応する」は、2つの構造構成要素が相互に類似したサイズと形状を有し、最小摩擦量で結合できることを示す。故に、部材に「対応する」開口は、その部材が最小摩擦量で開口を通過できるように、部材よりも僅かに大きいサイズを有する。この定義は、2つの構成要素が「ぴったりと」嵌まる場合には変更される。かかる状況では、構成要素間の寸法差が更に小さくなることで、摩擦量が増加する。開口を画定する要素及び/又は開口に挿入される構成要素が、変形可能又は圧縮可能な材料から作られている場合、開口は、開口に挿入される構成要素よりも僅かに小さくてよい。表面、形状、及び線に関して、2つ以上の「対応する」表面、形状、又は線はほぼ同一のサイズ、形状、及び輪郭を有する。
【0033】
本明細書では、「移動経路」又は「経路」は、移動する要素に関連して使用される場合、移動中に要素が通る空間を含む。よって、移動する要素は、「移動経路」又は「経路」を本質的に有する。更に、「移動経路」又は「経路」は、識別可能な1つの構造体における、別の物体に対する全体としての動きに関連している。例えば、道路が完全に滑らかであると仮定すると、自動車の回転する車輪(識別可能な構造体)は、自動車の車体(別の物体)に対してほとんど移動しない。即ち、車輪は全体として、例えば隣接するフェンダーに対して位置を変えない。故に、回転する車輪には、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」はない。逆に、その車輪の空気吸入弁(識別可能な構造体)には、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」がある。つまり、車輪が回転して動いている間、吸気弁全体は、自動車の車体に対して移動する。
【0034】
本明細書では、「一体型」という文言は、単一の片又はユニットとして作製されている構成要素を意味する。つまり、別個に作製された後に互いにユニットとして結合された複数の片を含む構成要素は、「一体型」構成要素又は「一体型」構造体ではない。
【0035】
本明細書では、「幾つかの」という用語は、1又はそれを超える整数(即ち、複数)を意味する。即ち、例えば、「幾つかの要素」という語句は、1つの要素又は複数の要素を意味する。「幾つかの[x]」は、単一の[x]を含むことに特に留意のこと。
【0036】
本明細書では、「[x]が第1位置と第2位置との間を移動する」、又は「[y]が、第1位置と第2位置との間で[x]を移動させるように構成される」という表現において、「[x]」は、要素又はアセンブリの名称である。更に、[x]が複数の位置の間で移動する要素又はアセンブリである場合、「その」という代名詞は、「[x]」、即ち、「その」という代名詞の後に言及される要素又はアセンブリを意味する。
【0037】
本明細書では、円状体又は円柱体の「径方向側面/面」は、その中心又は中心を通る高さ線の周りに延びる、或いは、その中心又は中心を通る高さ線を囲む側面/面である。本明細書では、円状体又は円柱体の「軸方向側面/面」は、円柱の中心を通る高さ線にほぼ垂直に延びる平面内に延びる面である。つまり、一般的には、円柱状スープ缶の場合、「径方向側面/面」は略円状側壁であり、「軸方向側面/面」はスープ缶の頂部と底部である。更に、本明細書では、「径方向に延びる」は、半径方向に延びる、又は、半径方向線に沿って延びることを意味する。即ち、例えば、「径方向に延びる」線は、円又は円柱の中心から径方向側面/面へ向けて延びる。更に、本明細書では、「軸方向に延びる」は、軸方向に延びる、又は、軸線に沿って延びることを意味する。即ち、例えば、「軸方向に延びる」線は、円柱の底部から円柱の頂部へ向かって、円柱の長手方向中心軸と略平行に延びる。
【0038】
本明細書では、「略曲線状」は、複数の曲線部、曲線部及び平坦部の組合せ、或いは、相互に角度を成すように配置されて曲線を形成する複数の平坦部又はセグメントを有する要素である。
【0039】
本明細書では、「板状体」又は「板状部材」は、概ね薄い要素であって、対向しており、広くて略平行な表面、即ち、板状部材の平面と、広い平行な表面の間で延びるより細い端面とを含んでいる。即ち、本明細書では、「板状」要素が2つの対向する平面を有することが本質的である。外周、そして端面は、例えば長方形の板状部材の場合のように概ね真っ直ぐな部分を含んでよく、又は円盤の場合のように曲ってよく、又は他の任意の形状を有してよい。
【0040】
本明細書では、境界を共有する任意の隣接範囲、例えば、0%~5%と5%~10%、或いは、0.05インチ~0.10インチと0.001インチ~0.05インチに関して、より低い範囲の上限、即ち先の例の低い範囲では5%及び0.05インチは、その特定されている境界よりも僅かに小さいことを意味する。即ち、先の例では、0%~5%の範囲は0%~4.999999%を意味し、0.001インチ~0.05インチの範囲は0.001インチ~0.04999999インチを意味する。
【0041】
本明細書では、「上向きに付随する」とは、別の要素から上向きに略垂直に延びる要素を意味する。
【0042】
本明細書では、「缶」及び「容器」という用語は、任意の既知の又は適切な容器を指すためにほぼ置換可能に使用され、中身(限定ではなく、例えば、液体、食品やその他の適切な物質)を収容するように構成され、限定ではないが、ビールやソーダ缶などの飲料缶だけでなく食料缶も明確に含む。
【0043】
本明細書では、「缶ボディ」は、底部と、付随する、又は上向きに付随する側壁とを有する。「缶ボディ」は一体型である。この構成では、「缶ボディ」は概ね閉じた空間を規定する。故に、「缶ボディ」、即ち底部及び側壁は、外面及び内面も含む。従って、例えば、「缶ボディ」は、側壁内面及び側壁外面を含む。
【0044】
本明細書では、「[要素、点、又は軸]を中心に配置される」、又は「[要素、点、又は軸]を中心に延びる」、又は「[要素、点、又は軸]を中心に[X]度」などの表現における「中心に」は、それを中心に囲う、延びる、又は測定されることを意味する。測定値に関連して又はそれに類似した状況で使用される場合、「約」は、「おおよそ」、即ち、当業者によって理解される、測定値に関する近似的な範囲を意味する。
【0045】
本明細書では、「延設された」要素は、延出方向に延びる長手方向軸及び/又は長手方向線を本質的に含む。
【0046】
本明細書では、「一般的に」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して「一般的な方法で」を意味する。
【0047】
本明細書では、「実質的に」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して「ほとんど」を意味する。
【0048】
本明細書では、「にて」は、当業者によって理解されるように、修飾される用語に関連して位置及びその近傍を意味する。
【0049】
本明細書では、金属を「成形」するとは、金属製の構造体の形状を変えることを意味する。
【0050】
本明細書では、「成形距離」とは、2つのダイの間の距離であって、ダイの少なくとも一部がダイの間の材料に接触してそれを成形するのに十分な狭い距離のことである。
【0051】
金属と係合する可動ダイは、先に定義したような「経路」を移動する。ダイ経路によってダイが金属の成形を行う、即ち金属の形状/輪郭を変化させる場合、その経路は、本明細書では、「成形経路」である。「しごき経路」は、「成形経路」の一種である。即ち、ダイ経路が金属の表面を平滑化するが、金属の形状/輪郭を変化させない場合、その経路を、本明細書では、「しごき経路」と呼ぶ。
【0052】
本明細書では、ボルトなどの結合部品以外の要素の「ロバストな(robust)」断面又は断面積は、「小さい」断面又は断面積よりも大きい断面又は断面積を意味する。本明細書では、「小さい」断面又は断面積とは、0.1699999in.未満の断面又は断面積のことである。本明細書では、用語「ロバスト」について、「断面積」は、要素の表面に対して略垂直又は法線方向にあって、要素の中心を通る平面で測定される。故に、球形要素以外の要素は1又は複数の「断面積」を有すると理解される。要素の何れかの「断面積」が0.1699999in.未満である場合、その要素は、本明細書で言うところの「ロバストな」断面積を有しない。更に、「要素」とは、一つの纏まった識別可能な構成要素を意味する。例えば、平歯車は、略円筒状のホイール又はディスク状の本体を有しており、その外周に歯が配置されている。(「平歯車」が「放射状の歯車を備えた歯車」として定義されているMerriam-Webster Online Dictionary、https://www.merriam-webster.com/dictionary/spur%20gearを参照のこと)。故に、歯車本体と歯とは、平歯車の識別できる構造体である。逆に、平歯車の「歯先」は、「一つのまとまった」識別できる構造体ではない。つまり、ある項目が他の要素の一部として識別される場合、それは「一つのまとまった」識別可能な構成要素ではない。
【0053】
本明細書では、「ローラーダイユニット作動アセンブリの全要素」とは、限定ではないが、ボルト、ナット、ピボットピン、車軸などの結合部品を除いた全要素を意味する。つまり、以下に説明するように又は一実施形態では、ローラーダイユニット作動アセンブリ250はパラレルリンク252を含んでおり、パラレルリンク252は、近位の第1リンク部材260と、遠位の第2リンク部材280と、カムフォロアアセンブリ300と、幾つかの結合部品/ピボットピン(符号なし)とを含むアセンブリである。故に、本実施形態では、「ローラーダイユニット作動アセンブリの全ての要素」とは、第1リンク部材260、第2リンク部材280及びカムフォロアアセンブリ300を意味しており、結合部品/ピボットピンは含まない。他の又は更なる要素を有する実施形態では、用語「ローラーダイユニット作動アセンブリの全要素」は、結合部品を除く全要素を意味することは理解される。
【0054】
本明細書では、「カム作動式作動アセンブリ」とは、全ての動作が幾つかのカムとカムフォロアの相互作用によって生成及び/又は引き起こされる作動アセンブリを意味する。
【0055】
本明細書では、「摩擦低減デバイス」とは、2つ以上の他の要素間の摩擦を低減するように構成された一体型構造体又はアセンブリである。「摩擦低減デバイス」には、ブッシュ及びベアリングアセンブリが含まれるが、これらに限定されない。「摩擦低減デバイス」は、潤滑剤自体を意味しない。即ち、ある種のベアリングアセンブリは潤滑剤を含んでおり、そのようなベアリングアセンブリは「摩擦低減デバイス」である。更に、本明細書では、全ての「摩擦低減デバイス」は「摩擦低減要素」を含んでいる。例えば、可動要素に当たるブッシュの表面は、「摩擦低減要素」である。更に、環状ボールベアリングアセンブリのボール及び潤滑剤は、「摩擦低減要素」である。本明細書では、「密閉型」摩擦低減デバイスは、摩擦低減要素がほとんど大気に曝されていない摩擦低減デバイスである。即ち、非密閉型環状ボールベアリングアセンブリは、第1レース、第2レース、及びボールベアリングを含んでいる。ボールベアリングは、第1レースと第2レースの間に配置される。更に、第1レースと第2レースの間にはギャップが存在する。そのため、ボールベアリング、即ち「摩擦低減要素」は大気に曝されている。密閉型ボールベアリングアセンブリでは、シールなどの構造体が、第1レースと第2レースの間のギャップを埋める。故に、ボールベアリング、即ち「摩擦低減要素」は大気に曝されない。本明細書では、「密閉型」の定義に関して、「ほとんど大気に曝されない」という語句は、気密又は密封シールを意味するのではなく、限定ではないが、塵や粒状物質などの固体の通過を防止するシールを意味する。
【0056】
本明細書では、「パラレルリンク」とは、複数のリンク部材とピボット要素とを含んでおり、成形ダイを略平面内で移動させるように構成されたリンクを意味する。更に、リンク部材は、ダイ動作の平面内で、及び/又はダイ動作の平面と略平行な平面内で移動する。本明細書では、「リンク部材」とは、枢動する要素及び/又は枢動を規定する要素を意味する。本明細書では、「ピボット要素」は、リンク部材の回転軸を規定する要素を意味し、ピボットピンを含むが、これに限定されない。「ピボット要素」は「リンク部材」ではない。
【0057】
本明細書では、「ピボット」カップリングとは、「ピボット」カップリングによって結合された要素が360°未満で回転する回転結合を意味する。同様に、本明細書では、「回動可能に」結合するとは、回転可能に結合するが、「回動可能に」結合された要素の可動範囲が360°未満であることを意味する。つまり、「ピボット」カップリングは回転カップリングであるが、そこに結合する要素の可動範囲は制限されている。故に、結合の特徴は、結合そのものではなく、結合されている要素によって決定される。
【0058】
本明細書では、「カムチャネル」は、チャネルを規定する少なくとも1つの表面がカム面となるように構成された溝又は同様の構造を意味する。本明細書では、「サイドカムチャネル」とは、チャネルのベース(又は底部)ではなく、チャネルの側面(又は側面部)を規定する表面がカム面である構造を有する「カムチャネル」のことをいう。本明細書では、「デュアルカムチャネル」とは、概ね対向しており略平行な側面を含んでおり、「カムチャネル」の両側面がカム面であるように構成されている「カムチャネル」を意味する。
【0059】
本明細書では、「デュアルレベル」カムチャネルは、カムチャネルの一方の側面がカムフォロアを一方向に動かす第1カム面を規定し、カムチャネルの他方の側面がカムフォロアを他方向に動かす第2カム面を規定する「デュアルサイドカムチャネル」を意味する。例えば、カムチャネルが略真っ直ぐであれば、第1カム面はカムフォロアを横方向に右に、第2カム面はカムフォロアを横方向に左に移動させる。或いは、カム溝が略円状である場合、第1カム面はカムフォロアを径方向外向きに移動させ、第2カム面はカムフォロアを径方向内向きに移動させる。更に、本明細書では、「デュアルレベル」カムチャネルにでは、第1カム面はカムチャネルの底面に対して第1高さにあり、第2カム面はカムチャネルベースに対して第2高さにある。更に、この構成では、第1カム面に対向する面と第2カム面に対向する面とは、カムフォロアに影響を及ぼさず、従って、第1/第2カム面と係合するカムフォロアから離れているように構成される。或いは、第1カム面に対向する面と第2カム面に対向する面とは存在しない。「デュアルレベル」カムチャネルにおいて、第1/第2カム面に対向する面がなくても、「カムサイドチャネル」としての性質は変らない。即ち、対向する2つのカム面は存在するが、それらカム面は互いに異なる高さにある。本明細書では、カムチャネルのカム面について、「高さ」は、カムチャネルの底面に対する相対的な距離である。
【0060】
本明細書では、「協働カムチャネル」とは、少なくとも2つの細長いリンク部材及び複数のカムフォロアと相互作用するように構成された複数のカムチャネルであって、カムチャネル、カムフォロア、及びリンク機構の間の相互作用により、リンク部材の一部が、選択した、即ち意図した経路にわたって移動するような複数のカムチャネルを意味する。本明細書では、「リンク部材の一部」は、限定ではないが、リンク部材の端部のような識別可能な部分を意味する。更に、本明細書では、選択された経路を移動する「リンク部材の一部」は、「作動要素」としても特定される。故に、本明細書では、全ての「協働カムチャネル」は、本質的に、関連する幾つかの「作動要素」を有する。本明細書では、「円状協働カムチャネル」とは、リンク部材の一部を略円状の経路で移動させる「協働カムチャネル」を意味する。本明細書では、「螺旋状/円状協働カムチャネル」とは、最初は起点から選択された半径まで外向きに螺旋状に動き、少なくとも1回転は円状の経路をたどり、その後起点まで内向きに螺旋状に動く経路でリンク部材の一部を移動させる「協働カムチャネル」を意味する。本明細書では、「[X]円状協働カムチャネル」又は「[X]螺旋状/円状協働カムチャネル」は、約[X]回の円状回転を含む経路でリンク部材の一部を移動させる「円状協働カムチャネル」又は「螺旋状/円状協働カムチャネル」を意味する。[X]は、「シングル」、「ダブル」、「トリプル」などの数を示す用語であるが、これらに限定されないことは理解される。即ち、例えば、「トリプル螺旋状/円状協働カムチャネル」という用語は、最初は起点から選択された半径まで外向きに螺旋状に動き、約3回転は円状の経路をたどり、その後起点まで内向きに螺旋状に動く経路でリンク部材の一部を移動させる「協働カムチャネル」を意味する。従って、螺旋状の部分は1回転にカウントされない。更に、[X]は、「協働カムチャネル」の数を特定しない。つまり、用語「トリプル螺旋状/円状協働カムチャネル」は、3つの「協働カムチャネル」があることを意味していない。
【0061】
以下の説明では、様々な要素を表現するために、複数の形容詞及び/又は名詞付加語を使用している。例えば、後述するある要素の正式名称は、「ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200」である。本明細書では、要素の完全名称は、形容詞及び/又は名詞付加語の1又は複数を削除することによって縮小することができる。故に、本明細書では、「ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200」は、「ローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200」とも特定され得る。つまり、「ベースリフォーマーユニット」という最初の名詞付加語が削除されている。この命名法は、形容詞及び/又は名詞付加語によって識別される全ての要素に適用される。
【0062】
図1乃至図4に示すように、ネッカーマシン10は、缶ボディ1の一部の直径を小さくするように構成されている。本明細書では、「ネッキングする」とは、缶ボディ1の一部の直径/半径を小さくすることを意味する。即ち、缶ボディ1は、上向きに付随する側壁3を有するベース2を含む。缶ボディベース2及び缶ボディ側壁3は、概ね囲まれた空間4を規定する。後述する実施形態では、缶ボディ1は、略円状及び/又は細長い円筒である。これはある例示的な形状であって、缶ボディ1が他の形状を有していてもよいことは理解される。缶ボディは長手方向軸5を有する。缶ボディ側壁3は、第1端部6及び第2端部7を有する。缶ボディベース2は第2端部7にある。缶ボディの第1端部6は、開放している。缶ボディの第1端部6は、当初は、缶ボディ側壁3と実質的に同じ半径/直径を有する。ネッカーマシン10での成形工程に続いて、缶ボディの第1端部6の半径/直径は、缶ボディ側壁3の他の部分の半径/直径よりも小さくなっている。
【0063】
ネッカーマシン10は、送込アセンブリ11と、複数の加工/成形ステーション20と、搬送アセンブリ30と、駆動アセンブリ40とを含む。以下、加工/成形ステーション20は、用語「加工ステーション20」で特定し、汎用的な加工ステーション20を示す。「加工ステーション20」という集合グループに含まれる特定の加工ステーションについては、後述し、別の符号を付する。加工ステーション20の各々は、他の全ての加工ステーション20と概ね同じ幅を有する。故に、ネッカーマシン10が占める長さ/空間は、加工ステーション20の数によって決定される。
【0064】
周知のように、加工ステーション20は、互いに隣接して直列に配置される。即ち、ネッカーマシン10で処理される缶ボディ1の各々は、上流側の場所から一連の加工ステーション20を同じ順番で移動する。缶ボディ1は、経路(以後「作業経路9」)をたどる。即ち、ネッカーマシン10は、缶ボディ1が「上流側」の場所から「下流側」の場所に移動する作業経路9を規定し、本明細書では、「上流側」はネッカーマシン送込アセンブリ11に近いことを概して意味しており、「下流側」は出口アセンブリ(符号なし)に近いことを意味している。作業経路9を規定する要素に関して、それらの要素の各々は、「上流側」端部及び「下流側端部」を有し、缶ボディは、「上流側」端部から「下流側端部」へと移動する。故に、本明細書では、「上流側」又は「下流側」の要素又はアセンブリとしての、或いは、「上流側」又は「下流側」の場所にあるという要素、アセンブリ、サブアセンブリ等の性質/識別は、固有のものである。更に、本明細書では、「上流側」又は「下流側」の要素又はアセンブリとしての、或いは、「上流側」又は「下流側」の場所にあるという要素、アセンブリ、サブアセンブリ等の性質/識別は、相対的な用語である。
【0065】
上述したように、加工ステーション20の各々は同様な幅を有しており、缶ボディ1が幅を横切って移動する際に、缶ボディ1は加工及び/又は成形(又は部分的に成形)される。一般に、加工/成形は、タレット22で行われる。つまり、用語「タレット22」、汎用のタレットを特定するものである。後述するように、加工ステーション20の各々は、非真空式スターホイール24を含む。本明細書では、「非真空式スターホイール」とは、後述するスターホイールポケット34に真空を適用するように構成された真空アセンブリを含まない又はそれに関連していないスターホイールを意味する。更に、加工ステーション20の各々は典型的には、1つのタレット22と、1つの非真空式スターホイール24又は缶ボディ1用の別の支持体とを含む。搬送アセンブリ30は、隣接する加工ステーション20の間で缶ボディ1を移動させるように構成されている。
【0066】
これを達成するために、ネッカーマシン10は、複数の加工ステーション20が取り外し可能に結合するフレームアセンブリ12を含む。或いは、フレームアセンブリ12は、複数の加工ステーション20が一時的に互いに結合するように構成するようにして複数の加工ステーション20の各々に組み込まれる要素を含む。フレームアセンブリ12は、上流側端部14及び下流側端部16を有する。更に、フレームアセンブリ12は、細長い部材、パネル部材(何れも符号なし)、又はそれら両方の組合せを含む。周知のように、互いに結合された又は細長い部材に結合されたパネル部材は、ハウジングを形成する。従って、本明細書では、ハウジングは、「フレームアセンブリ12」としても特定される。
【0067】
ベースリフォーマーステーション100の上流側又は下流側の加工ステーション20の具体的な特徴は、本開示には関係しない。搬送アセンブリ30は、一連の缶ボディ1を、一度に1つずつベースリフォーマーステーション100に供給することは理解される。ベースリフォーマーステーション100は、缶ボディベース2を、例示的な実施形態では更に缶ボディのベース2に隣接する缶ボディ側壁3を作るように構成されている。
【0068】
図5に示すように、ベースリフォーマーステーション100は、ハウジングアセンブリ102、駆動シャフト104、缶ボディ支持部106、缶ボディアクチュエータアセンブリ108、及びベースリフォーマーアセンブリ110を含む。ベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102は、フレームアセンブリ12に結合、直接結合、又は固定されるように構成されている。即ち、ベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102は、フレームアセンブリ12に対してほとんど動かない固定された構造体である。ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104(本明細書では、「駆動シャフト」104とも特定される)は、ベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102に回転可能に結合するように構成されている。故に、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104は、ベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102に対して相対的に回転するように構成されている。例示的な実施形態では、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104は、延設された略円柱状の本体105を含む。駆動アセンブリ40は、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に回転運動を発生させるように構成されている。駆動アセンブリ40は、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に動作可能に結合されて、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104をその長手方向軸回りに回転させる。
【0069】
ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、缶ボディがベースリフォーマーステーション100を通って移動する際に缶ボディ1を支持するように構成されている。更に、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、搬送アセンブリ30から缶ボディ1を受け取るように構成されている。即ち、搬送アセンブリ30は、ベースリフォーマーステーションの缶ボディ支持部106に缶ボディ1を一度に一つずつ移送する。ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、例示的な実施形態では、非真空式スターホイール24又は同様な構造体である。ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に結合、直接結合、又は固定されており、それと共に回転する。例示的な実施形態では、缶ボディ1は、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106によって受け取られて、約272°の弧にわたって移動する。更に、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は略円形であって、各缶ボディ1用のポケットを含んでいる。
【0070】
ベースリフォーマーステーション缶ボディアクチュエータアセンブリ108は、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106上で缶ボディ1を軸方向に移動させるように構成されている。即ち、ベースリフォーマーステーション缶ボディアクチュエータアセンブリ108は、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106上の第1の受け取り位置から、各缶ボディ1が配置されてベースリフォーマーアセンブリ110と係合して成形される第2の成形位置へと缶ボディ1を移動させるように構成されている。ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、後述するベースリフォーマーアセンブリの支持板120に対向して配置されていることは理解される。故に、第1位置では、缶ボディ1は、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120から離れて配置されており、第2位置では、缶ボディ1は、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120の直ぐ隣に配置される。
【0071】
図7乃至図10に示すように、ベースリフォーマーステーションベースリフォーマーアセンブリ110(以下「ベースリフォーマーアセンブリ」110)は、缶ボディベース2と、例示的な実施形態では缶ボディベース2に隣接する缶ボディ側壁3とを作るように構成されている。ベースリフォーマーアセンブリ110は、支持板120と、幾つかのベースリフォーマーローラーダイユニット130と、ローラーダイ作動アセンブリ400とを含む。ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、例示的な実施形態では、略環状又はディスク状の物体122である。ベースリフォーマーアセンブリの支持板本体122は、第1成形/前面124と第2操作/後面126とを有する。更に、ベースリフォーマーアセンブリの支持板本体122は幾つかの開口128を規定しており、開口128の各々はベースリフォーマーアセンブリベースリフォーマーローラーダイユニット130に概ね対応している。例示的な実施形態では、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、12個のベースリフォーマーアセンブリベースリフォーマーローラーダイユニット130を支持する。故に、本実施形態では、12個のベースリフォーマーアセンブリの支持板本体開口128が設けられている。ベースリフォーマーアセンブリの支持板120はまた、他の要素が結合する符号が付されていない幾つかの通路、即ち取り付け通路を規定しており、当該通路は例えばネジ孔であるが、これに限定されない。更に、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、後述する缶ボディ排出システム500の一部である幾つかの流体通路、即ち空気通路を規定している。ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に固定されて、これと一緒に回転する。即ち、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、後述するようにベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に固定されたローラーダイ作動アセンブリ取付板430に結合、直接結合、又は固定されている。上述したように、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120は、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106に対向して配置される。即ち、ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106とベースリフォーマーアセンブリの支持板120の両方がベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に固定されて、ベースリフォーマーアセンブリの支持板の第1面124がベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106に対向している。
【0072】
図11に示すように、ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々は実質的に同じであるので、本明細書では一つだけ説明する。ベースリフォーマーローラーダイユニット130の成形要素、即ち缶ボディ1を成形する要素は、略環状のハウジング131と、略円形、即ち円盤状のチャック132と、ローラーダイ134とを含む。図13に示すように、ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々は、ローラーダイユニット作動アセンブリ250を更に含む。ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々はまた、ローラーダイ作動アセンブリ400の一部とみなされ、以下で説明される。ベースリフォーマーローラーダイユニット130は、レベリングカラー(leveling collar)136と、ローラーダイ摩擦低減デバイス138と、保持カラー140とを更に含む。
【0073】
ベースリフォーマーローラーダイユニットハウジング131は、略環状の本体150を含む。従って、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150は、略円形の通路152を規定している。例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150は、背面(ベースリフォーマーアセンブリの支持板120から離れている側)に、径方向内向きに延びるフランジ154を含んでいる。故に、ベースリフォーマーユニットハウジングフランジ154におけるベースリフォーマーユニットハウジング通路152は、ベースリフォーマーユニットハウジング通路152の残りの部分よりも小さな半径を有している。更に、この構成では、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150の内面156は、概ね囲まれた空間158を規定している。ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面156は、例示的な実施形態では、リフォーマーユニットハウジング本体通路152の半径が減少する幾つかのレッジ(ledges)160、162、164(以下では3つが説明される)を含む/規定する。最も後ろのレッジ164はベースリフォーマーユニットハウジングフランジ154によって規定されることに留意のこと。更に、詳細に説明しないが、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面156は、選択された要素が結合するネジ部を規定している。更に、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150には、図示のように、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150の前面側の外周周りに配置される結合通路(符号なし)が規定されている。例示的な実施形態では、締結具は、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150の結合通路の各々を通り、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120の結合部、例えば、ネジ孔(図示せず)に通される。
【0074】
ベースリフォーマーユニットチャック132(以下、「チャック」)の各々はまた、略環状の本体170を含む。チャック本体170は、チャック本体170の径方向内面である成形面172を規定する。更に、チャック本体170は、外周面にネジ山(符号なし)を有しており、軸方向に延びるカラー174を含む。タイプが異なる缶ボディ1の各々は、関連するベースリフォーマーユニットチャック132を有することは理解される。即ち、ベースリフォーマーユニットチャック132は、処理する缶ボディ1の種類に応じて、別のベースリフォーマーユニットチャック132と入れ替えられる。
【0075】
ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136の各々はまた、略環状の本体180を含む。ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180の各々は、略円筒状の部分182と、径方向外向きに延びるフランジ184とを含む。ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180の各々は、中央通路186を規定する。ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体中央通路186の各々は、ネジ部(符号なし)を含んでいる。更に、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184は、幾つかの結合通路(符号なし)を規定する。ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ結合通路の各々の軸は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体中央通路186の軸に略平行に延びている。
【0076】
ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス138の各々は、保護カバーアセンブリ190と、幾つかのローラーベアリングアセンブリ200、201(2つを図示)とを含む。例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリ190の各々は、2つの略環状のカバー192、194と、2つのシール196、198とを含む。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194の各々は、略L字状の断面を有する。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリシール196、198の各々は、関連するベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194に結合する。2つのベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194は、互いの鏡像として配置される。後述するように、2つのベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194は、互いに離間して配置されている。この構成では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194は、部分的に囲まれた空間を規定する。
【0077】
ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201の各々は、対向する2つのレース202、204と、複数のボールベアリング206とを含む。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリレース202、204の各々は、環状の本体(符号なし)を含む。2つのベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリレース202、204の各々は、ボールベアリング206が配置されるトラックを規定する。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス138の組立てについては、後述する。
【0078】
ベースリフォーマーユニット保持カラー140の各々は、略環状の本体210を含む。ベースリフォーマーユニット保持カラー本体210の各々は、略L字状の断面を有しており、概ね径方向内向きに延びる保持フランジ212と、概ね軸方向に延びる結合フランジ214とを規定する。例示的な実施形態では、各ベースリフォーマーユニット保持カラー結合フランジ214の外面は、ネジ切りされており、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面156に結合するように構成されている。
【0079】
各ベースリフォーマーユニットローラーダイ134の各々は、略環状の本体220を含む。各ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220は略L字型の断面を有し、概ね半径方向に延びるフランジ222と概ね軸方向に延びるフランジ224とを規定する。ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体軸方向延在フランジ224は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向延在フランジ222の外周に配置される。故に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220の各々は、概ね囲まれた空間225を規定する。更に、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134の各々は、ベアリングアセンブリ226を含む。図示のように、ベースリフォーマーユニットローラーダイベアリングアセンブリ226は、一般的なボールベアリングアセンブリである。ベースリフォーマーユニットローラーダイベアリングアセンブリ226の各々は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体の囲まれた空間225に配置される。更に、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向延在フランジ222の径方向外側表面は、成形面228である。図示のように、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向延在フランジの成形面228の径方向外側表面は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体軸方向延在フランジ224に対して径方向外向きに延びている。更に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220の各々は、前面に、即ちベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106に向く側に凹部230を規定する。ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体凹部230の各々は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220が形成する通路周りに配置されている。
【0080】
ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々は、以下のように組み立てられる。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201の各々は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184の両側に配置される。次に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリカバー192、194が、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201の各々に配置されて、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリシール196、198がベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184に隣接して又は直ぐ隣に配置される。上述した要素のアセンブリは、ベースリフォーマーユニットハウジング本体の囲まれた空間158内に配置される。ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリの最も内側のカバー194の軸方向表面は、ベースリフォーマーユニットハウジング本体フランジ154に対して配置されて、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面の最も内側のレッジ164に径方向外面が接している。例示的な実施形態では、スペーサ208は、上述した要素の挿入に先立って、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面のレッジ164の軸方向表面に配置される。
【0081】
ベースリフォーマーユニット保持カラー140は、ベースリフォーマーユニットハウジング本体150に結合、直接結合、又は固定される。例示的な実施形態では、上述したように、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面156は、ネジ部を規定しており、ベースリフォーマーユニット保持カラー結合フランジ214の各々の外面は、ネジ切りされている。ベースリフォーマーユニット保持カラー140は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136とベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス138とをベースリフォーマーユニットハウジング本体の囲まれた空間158に閉じ込めている。更に、この構成では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201は、実質的に密閉される。即ち、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス138は、密閉型摩擦低減要素を含む。これにより、上述の問題を解決することができる。即ち、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201は、ほとんど大気に曝されない。更に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201を含む囲まれた空間に最も入りやすいゴミの経路は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス保護カバーアセンブリシール196、198とベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184の係合により密閉される。更に、この構成では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイス138の各々は、密閉型スラストベアリング139を規定する、又は含む。
【0082】
更に、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184は、ベースリフォーマーユニット保持カラー140によって規定される空間よりも小さい径方向断面積を有することに留意のこと。このように、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180の各々は、ベースリフォーマーユニット保持カラー140に対して相対的に動くように構成されている。更に、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184の両側に配置されたベースリフォーマーユニットローラーダイ摩擦低減デバイスローラーベアリングアセンブリ200、201により、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136の中心軸137(環状本体の中心を通って延びる軸)に対する捻れ、即ちヨーイング/ピッチングは、実質的に防止される。このように、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180は、それ自身の中心軸に対して実質的に横でのみ動くように構成されている。即ち、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180の中心軸に対して略垂直に広がる平面内でのみ動くように構成されている。更に、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180に結合、直接結合、又は固定されている如何なる要素も、平行な平面内での運動に制限される。
【0083】
そして、ベースリフォーマーユニットチャック132が、ベースリフォーマーローラーダイユニットハウジング131に結合、直接結合、又は固定される。上述のように、また、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットハウジング本体内面156はネジ部を規定し、チャック本体軸方向延在カラー174の外面はネジ山を含む。そして、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134がベースリフォーマーユニットチャック132内に配置され、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136に結合する。例示的な実施形態では、限定ではないが保持ボルト135のような締結具が、様々な環状要素131、150、170、180、210、220によって規定される中央通路を通過し、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体中央通路186のネジ部に結合する。ベースリフォーマーユニットローラーダイベアリングアセンブリ226は、保持ボルト135とベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220との間に配置される。更に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134がベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体180に結合されていることから、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体の中心軸137に略垂直に延びる平面と平行な平面内でのみ動くように構成されている。更に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向延在フランジの成形面228は、チャック本体の成形面172に概ね対向して配置される。
【0084】
上述したように、ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々は、ローラーダイユニット作動アセンブリ250を更に含む。ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々はまた、ローラーダイ作動アセンブリ400の一部とみなされる。ローラーダイ作動アセンブリ400は、図12に示すように、カムプレート410と、取付板430と、図14に示すように、幾つかのローラーダイユニット作動アセンブリ250とを含む。ローラーダイ作動アセンブリカムプレート410(以下、本明細書では、「カムプレート」410)は、幾つかのカムチャネル414を規定する略平面状の環状本体412を含む。別の例示的な実施形態では、カムプレート本体412は、略円状又は円盤状である。更に、例示的な実施形態では、2つのカムチャネル、第1カムチャネル414A及び第2カムチャネル414Bが存在する。2つのカムチャネル414A、414Bは、協働カムチャネルである。一実施形態では、2つのカムチャネル414A、414Bは、円状協働カムチャネル又は螺旋状/円状協働カムチャネルのうちの一つである。或いは、2つのカムチャネル414A、414Bは、トリプル螺旋状/円状協働カムチャネルである。例示的実施形態では、第1カムチャネル414Aは、第1高さの第1カム面420と第2高さの第2カム面422とを含むデュアルレベルカムチャネルである。同様に、第2カムチャネル414Bは、第1高さの第1カム面424と第2高さの第2カム面426とを含むデュアルレベルカムチャネルである。
【0085】
更に、2つのカムチャネル414A、414Bの各々は略円形であり、共に駆動シャフト104周りに配置される。即ち、カムプレート410は、駆動シャフト104がカムプレート410を貫通して延びる状態で、ベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102に結合、直接結合、又は固定される。更に、カムプレート410は、2つのカムチャネル414A、414Bがベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106に向くように向けられる。
【0086】
ローラーダイ作動アセンブリ取付板430(図9及び図10)(以下、本明細書では「取付板」430)は、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々を枢動可能又は回転可能に支持するように構成されている。即ち、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々は、取付板430に枢動又は回転可能に結合する。取付板430は、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に結合、直接結合、又は固定されており、これと共に回転する。即ち、ベースリフォーマーステーション駆動シャフト104及び取付板430の両方は、軸方向に延びるキー溝(符号なし)、即ちチャネルを規定する。剛性キー(符号なし)が2つのキー溝に配置されることで、取付板430がベースリフォーマーステーション駆動シャフト104に固定される。例示的な実施形態において、取付板430は、概ね平坦で環状の第1部材434と、概ね平坦で環状の第2部材436と、概ね平坦で環状の第3部材438とを有する本体432を含んでいる。図示のように、取付板本体432は一体の物体であり、そのため、取付板本体の第1部材434、第2部材436、及び第3部材438はまた本明細書では「部分」として認識される。
【0087】
取付板の第1及び第3部材434、438は、例示的な実施形態では、ほぼ同じ外径を有する。取付板の第2部材436の半径は、取付板の第1及び第3部材434、438よりも小さい。取付板の部材434、436、438の各々の内径は、概ね又は実質的にベースリフォーマーステーション駆動シャフト104と同じである。取付板の第2部材436は、取付板の第1及び第3部材434、438の間に配置される。例示的な実施形態では、組み立てられると、取付板の第1部材434は、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120と概ね同一平面に配置されるように構成されている。即ち、取付板の第1部材434は、環状ベースリフォーマーアセンブリの支持板本体122の中央開口に嵌まるように構成されている。取付板の第3部材438は、カムプレート本体412と概ね同一平面に配置されるように構成されている。即ち、取付板の第3部材438は、環状ベースリフォーマーアセンブリカムプレート本体412の中央開口に嵌まるように構成されている。例示的な実施形態では、ローラーダイユニット作動アセンブリ250は、取付板の第3部材438に枢動可能又は回転可能に結合する。
【0088】
上述した2つのカムチャネル414A、414Bは、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々に動作可能に結合する。ローラーダイユニット作動アセンブリの各々は実質的に同じであるので、本明細書では1つのみを説明する。ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々はパラレルリンク252を含んでおり、パラレルリンク252は、近位の第1リンク部材260と、遠位の第2リンク部材280と、カムフォロアアセンブリ300と、幾つかの結合部品/ピボットピン(符号なし)を含むアセンブリである。
【0089】
第1リンク部材260の各々は、第1端部264及び第2端部266を有する細長い本体262を含む。第1リンク部材本体の第1端部264及び第2端部266の各々は、ピボットカップリング268、270を規定する。例示的な実施形態では、第1リンク部材本体第1及び第2端部のピボットカップリング268、270は、略円形の断面を有する通路(符号なし)である。同様に、第2リンク部材280の各々は、第1端部284及び第2端部286を有する細長い本体282を含む。第2リンク部材本体の第1端部284及び第2端部286の各々は、ピボットカップリング288、290を規定する。更に、第2リンク部材本体の第2端部286は、幾つかのネジ付き孔(符号なし)を規定する。例示的な実施形態では、第1リンク部材本体第1及び第2端部のピボットカップリング268、270は、略円形の断面を有する通路(符号なし)である。故に、第1リンク部材本体の第1端部264は、取付板430(代替的な実施形態では、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120)に枢動可能又は回転可能に結合するように構成されており、第1リンク部材本体の第2端部266は、第2リンク部材本体に第1端部284に枢動可能に結合するように構成されており(逆に、第2リンク部材本体の第1端部284が、第1リンク部材本体の第2端部266に枢動可能に結合するように構成されており)、第2リンク部材本体の第2端部286はローラーダイ134に回転可能に結合するように構成されている。
【0090】
カムフォロアアセンブリ300は、第1カムフォロア310と第2カムフォロア320とを含む。例示的な実施形態において、第1カムフォロア310は、第1ローラー312及び第2ローラー314を含む。本明細書では、カムの「ローラー」は、車輪又は同様な略円形/円筒形の構造体を意味する。更に、第1カムフォロアの第1ローラー312と第1カムフォロアの第2ローラー314とは、同一の回転軸上に回転可能に配置されている。同様に、第2カムフォロア320は、同一の回転軸上に回転可能に配置された第1ローラー322及び第2ローラー324を含む。
【0091】
ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々は、以下のように組み立てられる。第1リンク部材260の各々は、取付板430の中央通路に隣接して取付板430(又はベースリフォーマーアセンブリの支持板の第2側面126)に回動可能に結合する。即ち、第1リンク部材本体の第1端部264の各々は、取付板430に回動可能に結合する。第1リンク部材本体の第2端部266の各々は、関連する第2リンク部材本体の第1端部284に枢動可能に結合する。第1カムフォロア310の各々は、第2リンク部材本体の第1端部284に回転可能に結合する。第1カムフォロアの第1ローラー312及び第1カムフォロアの第2ローラー314の回転軸は、第2リンク部材本体の第1端部284にてピボットカップリングによって規定される回転軸と同じであることは理解される。第2カムフォロアの第1ローラー322及び第2カムフォロアの第2ローラー324は、第2リンク部材本体の第2端部286に回転可能に結合する。第2カムフォロアの第1ローラー322及び第2カムフォロアの第2ローラー324の各々の回転軸は、第1カムフォロアの第1ローラー312及び第1カムフォロアの第2ローラー314の回転軸に対して実質的に平行である。
【0092】
第2リンク部材本体の第2端部286は、更に、ベースリフォーマーローラーダイユニット130に結合、直接結合、又は固定される。即ち、(ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が取り付けられていない場合)締結具(符号なし)は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー本体フランジ184の結合通路を通って、第2リンク部材本体の第2端部286のネジ孔に通される。
【0093】
ローラーダイ作動アセンブリ400は、以下のように組み立てられる。(ベースリフォーマーローラーダイユニット130を支持する)ベースリフォーマーアセンブリの支持板120が駆動シャフト104に配置される。取付板430が駆動シャフト104に配置され、ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々がベースリフォーマーアセンブリの支持板本体の開口128に配置されるまで、その軸方向に移動する。この構成では、第1カムフォロア310及び第2カムフォロア320は、カムプレート410に隣接して、即ちローラーダイユニット作動アセンブリ250に向く側に配置される。そして、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120及び取付板430は、第1カムフォロア310及び第2カムフォロア320が夫々第1カムチャネル414A及び第2カムチャネル414Bに配置されるまでベースリフォーマーステーション駆動シャフト104上を軸方向に移動する。
【0094】
即ち、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120及び取付板430がカムプレート410に向かって移動して、第1カムフォロア310が第1カムチャネル414Aに配置され、第2カムフォロア320が第2カムチャネル414Bに配置される。この構成では、第1カムチャネルの第1カム面420は、第1カムフォロアの第1ローラー312に動作可能に結合するように構成されることは理解される。同様に、第1カムチャネルの第2カム面422は、第1カムフォロアの第2ローラー314に動作可能に結合するように構成されており、第2カムチャネルの第1カム面424は、第2カムフォロアの第1ローラー322に動作可能に結合するように構成されており、第2カムチャネルの第2カム面426は、第2カムフォロアの第2ローラー324に動作可能に結合するように構成されている。
【0095】
故に、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120及び取付板430が駆動シャフト104と共に回転すると、カムフォロア310、320の各々は、関連するカムチャネル414A、414Bを通って移動し、関連するカム面420、422、424、426と選択的に係合する。即ち、選択的な係合により、カムフォロア310、320の各々は所望のパターンで移動する。上述したように、2つのカムチャネル414A、414Bは、協働カムチャネルである。故に、選択的な係合により、カムフォロア310、320の各々とパラレルリンク252とを、「作動要素」に所望の動きを生じさせるように動かすことができる。例示的な実施形態では、第2リンク部材本体の第2端部286は、所望の経路を移動する「作動要素」である。更に、ローラーダイ134は第2リンク部材本体の第2端部286に結合していることから、ローラーダイ134も選択された経路を移動する。更に上述したように、ある実施形態では、カムチャネル414A、414Bは、トリプル螺旋状/円状協働カムチャネルである。本実施形態では、ローラーダイ134の各々は、2つの略円状の成形経路と1つの略円状のしごき経路とを含む経路を移動する。更に、例示的な実施形態において、ローラーダイ134が螺旋状に進入/退出する経路は、約0°と約90°の間で延びる曲線にわたって延びている。この例示的な実施形態では、ローラーダイ134は、最初に約50°にて缶ボディベース2に係合して、完全なバイアス/力を加えて90°にて缶ボディベース2を成形する。即ち、ローラーダイ134は、90°の円弧を移動する前に缶ボディベース2を成形するのに十分なバイアス/力を加えるが、ローラーダイ134が約90°の円弧を移動する際に、完全な侵入深さになって、即ちローラーダイ134は最大半径にある。
【0096】
ローラーダイユニット作動アセンブリ250の動きの例示的な図は、図15A~15Fに示されている。即ち、図15A~15Fは、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120及び取付板430が駆動シャフト104と共に回転する際に、カムチャネル414A、414Bが、ローラーダイユニット作動アセンブリの第1リンク部材260及びローラーダイユニット作動アセンブリの第2リンク部材280を互いに相対移動させる模様を示している。分かりやすくするために、図15A~15Fでは、取付板430のみを示している。ローラーダイユニット作動アセンブリの第1リンク部材260の長手方向軸の角度は、駆動シャフト104から径方向に延びる線に対して概ね又は実質的に垂直に延びる基準線(RL)に対して測定される。ローラーダイユニット作動アセンブリ第2リンク部材280の長手方向軸の角度は、ローラーダイユニット作動アセンブリ第1リンク部材260の長手方向軸に対して測定される。図15Aは、缶ボディ1がベースリフォーマーローラーダイユニット130に配置された際におけるローラーダイユニット作動アセンブリ第1リンク部材260とローラーダイユニット作動アセンブリ第2リンク部材280の位置を示す。図15Bは、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が缶ボディに最初に係合する際におけるローラーダイユニット作動アセンブリ第1リンク部材260とローラーダイユニット作動アセンブリ第2リンク部材280の位置を示す。図15C図15Fは夫々、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が缶ボディベース2の90°、180°、270°、360°にわたって移動する際におけるローラーダイユニット作動アセンブリ第1リンク部材260及びローラーダイユニット作動アセンブリ第2リンク部材280の位置を示す。後述するが、図15A図15Fには示されていないが、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120及び取付板430が駆動シャフト104と共に回転し続けることによって、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が更に缶ボディベース2を成形する。
【0097】
即ち、缶ボディ1はネッカーマシン10を通って移動し、搬送アセンブリ30は缶ボディ1をベースリフォーマーステーション100に、より具体的には缶ボディ支持部106に供給する。そこに到達すると、缶ボディ1が缶ボディアクチュエータアセンブリ108によって移動して、缶ボディベース2がベースリフォーマーローラーダイユニット130に配置される。即ち、缶ボディベース2は、チャック本体成形面172とベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向延在フランジ成形面228との間に配置される。
【0098】
ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106が駆動シャフト104と共に回転すると、ローラーダイ作動アセンブリ400は、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134を作動させる。即ち、上述したように、移動しているベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106は、第1カムフォロア310及び第2カムフォロア320を静止しているカムチャネル414A、414Bを通って移動させる。これによって、次に、作動要素、即ち、第2リンク部材本体の第2端部286は、選択された経路を移動する。ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、第2リンク部材本体の第2端部286に結合しており、これと共に移動する。故に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134も作動要素であって、選択された経路を移動する。例示的な実施形態では、カムチャネル414A、414Bは、トリプル螺旋状/円状協働カムチャネルである。故に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は最初、ドーム状缶ボディベース2の概ね中央に位置する起点に配置される。即ち、この位置では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、ベースリフォーマーユニットチャック132から概ね離れて配置されている。ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が作動すると、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体径方向に延びるフランジ成形面228は、外向きに螺旋状に動いて、缶ボディベース2の径方向内面に当たる。同時に、チャック本体成形面172は、缶ボディベース2の径方向外面に当たる。その後、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、円形パターンで3回動く。ベースリフォーマーユニットローラーダイ134の最初の2回転の間に、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、缶ボディベース2を成形する。最後の回転で、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134は、缶ボディベース2をしごく。缶ボディベース2は、その後、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134が起点に戻るまで、内向きに螺旋状に動く。この時点で、缶ボディベース2はリフォームされて、缶ボディ1は搬送アセンブリ30に渡されて、別の加工ステーション20に移動する。
【0099】
この構成では、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々は、もっぱらカムフォロアアセンブリ300によって作動されることに留意のこと。故に、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の各々は、カム作動式作動アセンブリである。更に、この構成では、カム作動式作動アセンブリ、ひいてはベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々とベースリフォーマーアセンブリ110の各々とは、歯車を含まない。更に、カム作動式作動アセンブリの要素と、ベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々に加えてベースリフォーマーアセンブリ110の各々とは、例えば歯車の歯と比較して相対的に大きいので、ローラーダイユニット作動アセンブリ250の全ての要素は、ロバストな断面積を有する。このように、上述したベースリフォーマーローラーダイユニット130は、上述した課題を解決するものである。
【0100】
この構成において、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220は、先行技術のローラーダイと比較して、より大きな直径を有することに留意のこと。このように、ベースリフォーマーユニットローラーダイ本体220は、缶ボディ1がベースリフォーマーローラーダイユニット130から搬送アセンブリ30に移動する時点で、缶ボディ1と接触する又は当たる可能性を有する。この潜在的な問題を克服するために、ベースリフォーマーステーション100は、図14に示すように缶ボディ排出システム500を更に含む。例示的な実施形態では、缶ボディ排出システム500は、加圧流体サプライ502と、導路アセンブリ504と、幾つかの排出ノズル506とを含む。加圧流体サプライ502は、加圧された空気又は他の気体を供給するように構成されている。加圧流体サプライ502は、導路アセンブリ504と流体連通しており、故に、加圧ガスは導路アセンブリ504内を移動する。各排出ノズル506は、導路アセンブリ504と流体連通している。更に、排出ノズル506の各々は、例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットローラーダイ134及び/又はベースリフォーマーアセンブリベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々に配置される。
【0101】
即ち、例示的な実施形態では、缶ボディ排出システム導路アセンブリ504はマニホールドアセンブリ510を含む。缶ボディ排出システム導路アセンブリマニホールドアセンブリ510(以下、「マニホールドアセンブリ」510)は、固定マニホールド512及び回転マニホールド514を含む。固定マニホールド512は、断面が略長方形であって、幾つかの入口ポート522を有する略環状の本体520を含む。固定マニホールド本体520の前面(ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106に最も近い面)は、固定マニホールド本体520の前側軸面にわたって延びる溝524を規定する。即ち、固定マニホールド本体の溝524は略円状である。回転マニホールド514はまた、断面が略長方形である略環状の本体530と幾つかの出口ポート532とを含む。回転マニホールド本体530はまた、溝534を含む。回転マニホールド本体溝534は、回転マニホールド本体530の軸方向後面(ベースリフォーマーステーション缶ボディ支持部106から最も遠い面)に配置される。回転マニホールド本体出口ポート532は、ベースリフォーマーアセンブリベースリフォーマーローラーダイユニット130の各々に対して1つの回転マニホールド本体出口ポート532で回転マニホールド本体530周りに概ね均等に配置される。回転マニホールド本体出口ポート532の各々は、回転マニホールド本体の溝534と流体連通している。固定マニホールド本体520及び回転マニホールド本体530の内径及び外径は、概ね同じである。更に、固定マニホールド本体溝524及び回転マニホールド本体溝534の半径は、実質的に同じである。
【0102】
缶ボディ排出システム導路アセンブリ504は、限定ではないがホース508のような導路を更に含む。更に、本実施形態では、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136と保持ボルト135とは夫々、通路186と通路(符号なし)とを規定している。例示的な実施形態では、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー136の通路は径方向に延びる通路であり、保持ボルト135の通路は軸方向に延びる通路である。
【0103】
ホース508は、回転マニホールド本体530の間で延びる。即ち、回転マニホールド本体530は、各ホース508と流体連通する。ホース508の各々は、ベースリフォーマーユニットレベリングカラー通路186と流体連通する。ベースリフォーマーユニットレベリングカラー通路186の各々は、保持ボルト135の通路と流体連通する。保持ボルト135の各々の通路は排出ノズル506を規定する。即ち、保持ボルト135の各々の通路は保持ボルト135を貫通して延び、その前側が開放している。
【0104】
缶ボディ排出システム500は、以下のように組み立てられる。固定マニホールド512は、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120に隣接してベースリフォーマーステーションハウジングアセンブリ102に結合、直接結合、又は固定される。例示的な実施形態において、固定マニホールド512は、カムプレート410に結合され、直接結合され、又は固定される。回転マニホールド514は、ベースリフォーマーアセンブリの支持板120に結合、直接結合、又は固定される。更に、回転マニホールド514の後面は固定マニホールド512の前面に接しており、固定マニホールド本体溝524と回転マニホールド本体溝534が揃えられることで導路(符号なし)が形成される。周知のように、固定マニホールド512と回転マニホールド514の間には、必要に応じてシール又は同様な構造体が配置される。缶ボディ排出システム加圧流体サプライ502は、固定マニホールド512と、より具体的には、固定マニホールド本体溝524及びそれによって規定される導路と流体連通する。回転マニホールド514は、固定マニホールド512と選択的に流体連通する。即ち、回転マニホールド本体の溝534の長さは、缶ボディ1の排出がベースリフォーマーステーション100のタイミング要件と一致するように調整可能である。上述したように、回転マニホールド514は各ホース508と流体連通する。各ホース508は関連する排出ノズル506と流体連通する。
【0105】
この構成では、加圧流体サプライ502は各排出ノズル506と流体連通する。このように、缶ボディ排出システム500は、缶ボディベース2の成形に続いて、缶ボディベース2の各々に正圧を供給する。即ち、缶ボディ排出システム500は、ベースリフォーマーステーションベースリフォーマーアセンブリ110から搬送アセンブリ30への各缶ボディの搬送を補助する。これにより、上述した課題は解決される。
【0106】
発明の具体的な実施形態が詳細に説明されたが、本開示の全体的な教示に照らしてそれらの詳細に対する様々な修正及び代替がなされ得ることは当業者には理解されるであろう。従って、開示された特定の構成は、例示であることのみを意図されており、添付の特許請求の範囲及びその任意の且つ全ての均等物の全範囲として与えられる本発明の範囲に対する限定ではない。
図1
図2
図3
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図6
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【国際調査報告】