(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】トランス-1233zd及びエタノールを含有する不燃性乾性パーソナルケア製品
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20221027BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20221027BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20221027BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20221027BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
A61K8/02
A61K8/31
A61K8/34
A61Q5/00
A61Q19/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513426
(86)(22)【出願日】2020-08-28
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020048597
(87)【国際公開番号】W WO2021041956
(87)【国際公開日】2021-03-04
(32)【優先日】2019-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】アンザローン、アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ムーア、シャンテッレ
(72)【発明者】
【氏名】スタチュラ、レオナルド、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リン、イウ、クン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AB442
4C083AC101
4C083AC102
4C083AC811
4C083AC812
4C083AD072
4C083AD242
4C083CC03
4C083CC31
4C083DD08
4C083EE03
4C083EE09
(57)【要約】
【解決手段】 使用者の毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚を処置するための活性成分を有するパーソナルケア製剤、及び活性成分のための担体を使用して毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮ケア製品を適用するためのデバイス及び方法が開示されるが、担体は、容器の用量に基づいて約4重量%~約10重量%のトランス-1233zd、及び約1重量%~5重量%未満のエタノールを含み、前記トランス-1233zdの重量比で、エタノールが少なくとも約2である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスであって、前記デバイスが、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する前記容器と、
B)前記容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)前記ユーザの前記毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚を処置するための活性成分と、
b)前記活性成分のための担体であって、前記担体が、
i)前記容器の前記内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)前記容器の前記内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、前記トランス-1233zdの前記重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)前記容器の前記内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える、デバイス。
【請求項2】
前記活性成分が、前記パーソナルケア製剤中に、約3重量%~約15重量%の量で存在するパーソナルケア油吸収成分を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記活性成分が、パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせのうちの1種以上を含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記活性成分が、パーソナルケアデンプンを含む、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記パーソナルケアデンプンが、米デンプン、タピオカデンプン、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルミニウムデンプン、及びタルク-デンプンのうちの1種以上を含み、前記トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6であり、前記トランス-1233zdの重量比で、デンプンが約0.75:1~約3:1である、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮ケア製品をユーザに適用する方法であって、
A)そこから内容物の少なくとも一部を放出するための噴霧ノズルを有する容器を提供することと、
B)前記容器内に、パーソナルケア製剤を含むことであって、
a)活性パーソナルケア成分と、
b)前記活性成分のための担体であって、前記担体が、
i.前記容器の前記内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii.前記容器の前記内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、前記トランス-1233zdの前記重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)前記容器の前記内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤を含むことと、
C)前記パーソナルケア製剤を、前記容器から前記パーソナルケア製品を受ける前記ユーザの領域上に噴霧することと、を含む、方法。
【請求項7】
前記活性成分が、前記ユーザの前記毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚から油を吸収するために、前記容器の前記内容物の重量に基づいて、約2重量%~8重量%のデンプンを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記パーソナルケア油吸収成分が、約3重量%~約15重量%の量で前記パーソナルケア製剤中に存在する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記デンプンが、米デンプン、タピオカデンプン、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルミニウムデンプン、及びタルク-デンプンのうちの1種以上を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6であり、前記トランス-1233zdの重量比で、デンプンが約0.75:1~約3:1である、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第62/892,947号(2019年8月28日出願)の優先的な利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
多くのパーソナルケア製品は、ヘアスプレー、ドライシャンプー、脱臭剤、及び制汗剤を含む噴霧の形態で適用される。このような製品は、一般に、皮膚、毛髪、又は頭皮に適用される場合に意図される機能を提供する活性成分又は成分を含む。多くの重要な用途では、意図された機能は、処置される表面から油を除去する。このような製品はまた、一般に、有効成分が、その容器から処置されるユーザの表面に効果的に輸送され得るように、有効成分を溶媒和、分散、及び/又は乳化する担体を含む。多くの用途では、容器は、スプレーの形態で、処置される表面に活性物/担体を推進するために噴射剤又はその他の手段を含む。意図された方法で組成物を適用する結果として、活性成分は、その意図された利益を提供することができ、担体は、通常、担体の蒸発によって表面を離れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、本発明のこの種類のパーソナルケア製品は、ユーザの皮膚、毛髪、及び/又は頭皮から迅速に乾燥する、良好に形成された噴霧の形態で、有効成分を送達することが望ましい。また、低オゾン層破壊係数、低地球温暖化係数、及び低揮発性有機物含有量を有するなど、担体、及び使用される場合は噴射剤が比較的小さい負の環境的影響を有することがますます望まれるようになっている。製剤が不燃性である多くの用途にも非常に望ましい。
【0004】
このような用途において一般的に使用されてきた1つの担体は、エタノールである。出願人は、このような製品に対する重要かつ予想外の改善が、環境的影響が低く、繰り返し使用される噴霧ノズルから確実に射出され得る不燃性である良好に形成された噴霧を提供し得る噴霧塗布パーソナルケア製剤において、担体と噴射剤との新規の組み合わせを含む新規の担体を使用して、このような製品に対する重要かつ予想外の改善を達成し得ることを理解するものである。
【0005】
出願人は、本発明の好ましいパーソナルケア組成物、製品、及び方法が、特に、また好ましくは、活性成分が油吸収成分を含む場合に、パーソナルケア組成物の活性成分ための担体としてエタノールとトランス-1-クロロ、3,3,3-トリフルオロプロペン(トランス1233zd)との組み合わせを使用することによって、不燃性かつ更に多数回の噴霧にわたって噴霧可能であることが確実であるという予想外の利点を有し、担体中に存在するエタノール及びトランス1233zdの量が本明細書に記載されるとおりであることを見出した。
【0006】
出願人は、本明細書に記載される好ましい最小量未満のエタノールの量で動作することを予想外に見出したが、特に、また好ましくは、活性成分が油吸収成分を含み、かつ本明細書に記載される好ましい最大量を超えるエタノールの量で動作することで材料が可燃性になる傾向がある場合に、パーソナルケア製品が容器から確実かつ繰り返し放出される能力に有意な問題が生じる。
【0007】
好ましい実施形態では、パーソナルケア製品の活性成分は、油吸収成分を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる。本明細書で使用される場合、用語「油吸収成分」とは、処置される皮膚、頭皮、若しくは毛髪上又はその中に存在する油のうちの1種以上を除去する傾向の機能がある成分又は成分の組み合わせを意味する。
【0008】
好ましい実施形態では、パーソナルケア製品は、パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせのうちの1種以上を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる、油吸収成分を含む。本明細書で使用される場合、「パーソナルケアデンプン」、「パーソナルケアクレンジングポリマー」、「パーソナルケアシリカ」、「パーソナルケア粘土」は、パーソナルケア噴霧製剤での使用に好適かつ効果的である当業者によって理解される形態のそれぞれの成分を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明のパーソナルケア製剤を含有する代表的な容器の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
活性成分
上記のように、本発明のパーソナルケア組成物は、活性成分を含む。広く言われているように、本発明は、多種多様な活性成分に関するものであるが、好ましい実施形態では、活性成分は、ユーザの皮膚、頭皮、及び/又は毛髪からの油(複数可)の除去をその機能として有するパーソナルケア油吸収成分を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる。いくつかの好ましい実施形態では、例えば、より完全に以下に記載されるように、油吸収成分はまた、ユーザに関連して望ましい又は有益である1つ以上の追加の機能を有し得る。
【0011】
一般的に言えば、特に、活性成分及び油吸収成分の量は、関与する特定の用途に基づいて広い範囲で変えることができる。好ましい実施形態では、本発明のパーソナルケア組成物は、約3重量%~約15重量%の油吸収成分、より好ましくは約3重量%~約10重量%の油吸収成分、更により好ましくは約3%~約8%の油吸収成分を含む。
デンプン
【0012】
上記のように、パーソナルケアデンプンは、当業者に周知の任意のパーソナルケアデンプンであり得る。好ましい実施形態では、パーソナルケアデンプンは、米デンプン、タピオカデンプン、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルミニウムデンプン、及びタルク-デンプンのうちの1種以上を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる。本明細書で使用される場合、パーソナルケアデンプン成分のそれぞれは、天然デンプン及び改変されたバージョンであるデンプンの両方を含むことが意図される。例えば、用語米デンプンとは、天然の米デンプンだけではなく、二デンプンリン酸塩修飾デンプンも含むことを意図している。周知のように、デンプンは、アミロース及びアミロペクチン単位からなる天然多糖類である。変性デンプンは、例えば、リン酸基と架橋された天然デンプン分子からなり得る(例えば、CAS番号55963-33-2 として、変性米デンプン(二リン酸デンプン)を参照のこと)。本発明に従って使用するためのジャガイモデンプンの例は、TeraSorb(商標)の商品名でActera Ingredientsから入手可能である。
【0013】
本発明は、活性成分が、約30マイクロメートル未満、又は20マイクロメートル未満、又は10マイクロメートル未満の平均粒径を有するパーソナルケアデンプンであり、約10マイクロメートル未満の平均粒径を有するデンプンが、いくつかの製剤において好ましい、製剤を含む。
【0014】
好ましい実施形態では、本発明のパーソナルケア組成物は、約1重量%~約10重量%のパーソナルケアデンプン、より好ましくは約2%~約8%のパーソナルケアデンプン、更により好ましくは約2%~約6%のパーソナルケアデンプンを含む。
ポリマー
【0015】
パーソナルケアポリマーは、皮膚、毛髪、及び/又は頭皮から油を吸収するための当業者に周知の任意のパーソナルケアポリマーであり得る。好ましい実施形態では、パーソナルケアポリマーは、ポリビニルピロリドン(PVP)及びメチルメタクリレートクロスポリマー(PMMA)のうちの1つ以上を含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる。PVPパーソナルケアポリマーの一例は、Ashlandから商品名Advantage Revive(商標)の商品名で入手可能である。好ましい実施形態では、本発明のパーソナルケア組成物は、約1重量%~約10重量%のパーソナルケアポリマー、より好ましくは約1%~約8%のパーソナルケアポリマー、更により好ましくは約1%~約6%のパーソナルケアポリマーを含む。
シリカ
【0016】
パーソナルケアシリカは、皮膚、毛髪、及び/又は頭皮から油を吸収するための当業者に周知の任意のパーソナルケアシリカであり得る。好ましい実施形態では、シリカは、水和シリカ及び/又は非晶質シリカ及び/又はヒュームドシリカである。ヒュームドパーソナルケアシリカの例は、Cabot CorporationからCAB-O-SIL M5の商品名で入手可能である。
【0017】
好ましい実施形態では、本発明のパーソナルケア組成物は、約1重量%~約10重量%のパーソナルケアシリカ、より好ましくは約1%~約8%のパーソナルケアシリカ、更により好ましくは約1%~約6%のパーソナルケアシリカを含む。
粘土
【0018】
パーソナルケア粘度は、皮膚、毛髪、及び/又は頭皮から油を吸収するための当業者に周知の任意のパーソナルケア粘度であり得る。好ましい実施形態では、パーソナルケア粘土は、カオリン粘土及び/又はモンモリロナイト粘土及び/又はイライト粘土のうちの1つ以上を含むか、それから本質的になるか、又はそれらからなる。
【0019】
好ましい実施形態では、本発明のパーソナルケア組成物は、約1重量%~約10重量%のパーソナルケア粘土、より好ましくは約1%~約8%のパーソナルケア粘土、更により好ましくは約1%~約6%のパーソナルケア粘土を含む。
送達デバイス
【0020】
代表的なエアゾール噴霧デバイスが、本明細書の
図1に開示されている。図に示されるように、容器(典型的には、圧力下で流体を保持することができる金属キャニスタ)は、噴霧ノズルAで閉鎖された開口部を有する。ノズルAは、弁部分10及びアクチュエータ11を含む。噴射剤のガス状部分によって占有される蒸気空間は、パーソナルケア組成物の液体成分に圧力を加える。アクチュエータ11がバネ12の閉鎖力に抗してユーザによって押し下げられた場合、弁が開放され、噴射剤によって加えられた圧力が、液体を、ディップチューブBを通してエアゾール噴霧の形態で弁から押し出す。ユーザがアクチュエータボタン11を解放した場合、バネは弁を元の位置に戻し、流体の流れが停止する。
【0021】
出願人らは、本発明の好ましい実施形態が、パーソナルケア噴霧製品の信頼性の高い動作を達成するという予想外の利点を有し、同時に不燃性である噴霧を生成することを見出した。特に、動作の特定の理論に拘束されることなく、出願人らは、担体が本明細書に記載される好ましい最小量エタノール未満を含有する場合に、活性成分が、特に、パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなる本実施形態に関する製剤の活性成分が、膨張する及び/又は、さもなければノズルの弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり得ることを見出した。この不利な結果は、噴霧デバイスの動作の信頼性を実質的に落とし得る。一方、出願人は、本明細書に記載される最大の好ましい量を超える量を含むが、排出された噴霧を可燃性にする場合があることを見出した。
【0022】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスを提供し、当該デバイスは、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する容器と、
B)当該容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)ユーザの毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚を処置するための活性成分と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える。
【0023】
本明細書で使用される場合、用語「噴射剤」は(
図1を含む)、噴射剤として使用される単一の成分、及び噴射剤として使用される2つ以上の成分のブレンドを意図する、と理解されている。同様に、本明細書で使用される用語「担体」及び「活性成分」とは、担体又は活性成分として使用される単一の成分、及び担体として使用される2つ以上の活性成分のブレンド又は2つ以上の成分のブレンドを意図する。
【0024】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスを提供し、当該デバイスは、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する容器と、
B)当該容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)ユーザの毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚から油を吸収するための活性成分の約1重量%~約10重量%と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える。
【0025】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスを提供し、当該デバイスは、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する容器と、
B)当該容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)ユーザの毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚から油を吸収するための活性成分の約1重量%~約10重量%と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2超であり、当該トランス-1233 zdの重量比で、活性成分が約0.75:1~約3:1である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える。
【0026】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスを提供し、当該デバイスは、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する容器と、
B)当該容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む、約1重量%~約10重量%の油吸収パーソナルケア活性成分と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールを含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える。
【0027】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスを提供し、当該デバイスは、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する容器と、
B)当該容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む、約1重量%~約10重量%の油吸収パーソナルケア活性成分と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量のトランス-1233zd%と、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える。
【0028】
本明細書に記載される好ましい実施形態によれば、パーソナルケア製品は、乾性又は乾燥感触のパーソナルケア製品噴霧である。当業者には理解されるように、このような製品は、使用者に到達する際に実質的に乾燥しており、かつ/又は適用時に乾燥感触を伴って使用されるように十分に乾燥している製品の等級である。このような製品には、乾燥シャンプー製品、乾燥スキンクレンザー、乾燥顔面クリーナー等が含まれる。
方法
【0029】
本発明の好ましい実施形態は、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用方法を提供し、
A)そこから内容物の少なくとも一部を放出するための噴霧ノズルを有する容器を提供することと、
B)当該容器内に、パーソナルケア製剤であって、
a)ユーザの毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚を処理するための活性成分と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含むパーソナルケア製剤を含むことと、
C)当該製剤を、使用者の毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮上に噴霧することと、を含む。
【0030】
本発明の方法では、容器から放出される成分の濃度は、容器内の成分の濃度と同じである必要はないが、多くの製剤では、濃度は実質的に同じであり得ることに留意されたい。
【0031】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用方法を提供し、
A)そこから内容物の少なくとも一部を放出するための噴霧ノズルを有する容器を提供することと、
B)当該容器内に、パーソナルケア製剤であって、
a)ユーザの毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚から油を吸収するための活性成分の約1重量%~約10重量%と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含むパーソナルケア製剤を含むことと、
C)当該製剤を、使用者の毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮上に噴霧することと、を含む。
【0032】
本発明はまた、毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用方法を提供し、
A)そこから内容物の少なくとも一部を放出するための噴霧ノズルを有する容器を提供することと、
B)当該容器内に、パーソナルケア製剤であって、
a)パーソナルケアデンプン、パーソナルケアクレンジングポリマー、パーソナルケアシリカ、パーソナルケア粘土、及びこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む、約1重量%~約10重量%の油吸収パーソナルケア活性成分と、
b)活性成分のための担体であって、当該担体が、
i)容器の内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)容器の内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、トランス-1233zdの重量比で、エタノールが約2~約6である、担体と、
c)容器の内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含むパーソナルケア製剤を含むことと、
C)当該製剤を、使用者の毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮上に噴霧することと、を含む。
【実施例】
【0033】
実施例1.
【0034】
以下の表1に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成された。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止した後、示された噴射剤を、弁を通して添加した。次に、ノズルが周囲条件下(約73F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価した。製剤が特定の適合性試験に合格した後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認した。指定された密閉空間試験を、当業者に周知であり、またウェブ:http://www.unece.org/trans/danger/publi/ghs/ghs_rev00/00files_e.htmlで利用可能である、エアゾールに関する、化学物質の分類と表示に関する世界的に調和されたシステム(Global Harmonization System of Classification and Labeling of Chemicals(GHS))に従って実施して、製剤がGHSの要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価した。
【表1】
実施例2
【0035】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用したことを除いて、実施例1を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表2に報告する。
【表2】
【0036】
実施例2に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤2A及び製剤2Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例3
【0037】
以下の表3に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例2を繰り返す。
【表3】
【0038】
実施例3の結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤3A及び製剤3Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤3B、製剤3C、及び製剤3Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
実施例4
【0039】
以下の表4に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成される。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止し、次に、示された噴射剤を、弁を通して添加する。次に、ノズルが周囲条件下(約73°F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価する。製剤が特定の適合性試験に晒された後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認する。エアロゾルについてのGHSに従って、製剤がGHS要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価するために、指定された密閉空間試験が実施される。
【表4】
実施例5
【0040】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用することを除いて、実施例4を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表5に報告する。
【表5】
【0041】
実施例5に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤5A及び製剤5Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例6A
【0042】
以下の表6-1に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例5を繰り返す。
【表6】
【0043】
実施例6Aの結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤6A及び製剤6Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤6B、製剤6C、及び製剤6Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
実施例6B
【0044】
以下の表6-2に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例5を繰り返す。
【表7】
【0045】
この実施例6Bの結果は、8%ほど高い活性成分濃度と、先の5%の活性成分実施例と比較して相対的により低い噴霧剤の濃度と、5%のエタノール濃度(1233zd:エタノールの重量比が2)と、を有する場合であっても、GHSによって測定されるような不燃性噴霧が生成されるが、爆燃の兆候が観察され、その製剤の濃度が可燃限界危機にあることを示している。
実施例7.
【0046】
以下の表7に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成される。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止し、次に、示された噴射剤を、弁を通して添加する。次に、ノズルが周囲条件下(約73°F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価する。製剤が特定の適合性試験に晒された後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認する。エアロゾルについてのGHSに従って、製剤がGHS要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価するために、指定された密閉空間試験が実施される。
【表8】
実施例8
【0047】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用することを除いて、実施例7を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表8に報告する。
【表9】
【0048】
実施例8に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤8A及び製剤8Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例9
【0049】
以下の表9に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例8を繰り返す。
【表10】
【0050】
実施例9の結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤9A及び製剤9Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤9B、製剤9C、及び製剤9Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
実施例10
【0051】
以下の表10に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成される。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止し、次に、示された噴射剤を、弁を通して添加する。次に、ノズルが周囲条件下(約73°F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価する。製剤が特定の適合性試験に晒された後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認する。エアロゾルについてのGHSに従って、製剤がGHS要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価するために、指定された密閉空間試験が実施される。
【表11】
実施例11
【0052】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用することを除いて、実施例10を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表11に報告する。
【表12】
【0053】
実施例11に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤11A及び製剤11Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例12
【0054】
以下の表12に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例11を繰り返す。
【表13】
【0055】
実施例12の結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤12A及び製剤12Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤12B、製剤12C、及び製剤12Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
実施例13
【0056】
以下の表13に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成される。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止し、次に、示された噴射剤を、弁を通して添加する。次に、ノズルが周囲条件下(約73°F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価する。製剤が特定の適合性試験に晒された後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認する。エアロゾルについてのGHSに従って、製剤がGHS要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価するために、指定された密閉空間試験が実施される。
【表14】
実施例14
【0057】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用することを除いて、実施例13を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表14に報告する。
【表15】
【0058】
実施例14に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤14A及び製剤14Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例15
【0059】
以下の表15に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例14を繰り返す。
【表16】
【0060】
実施例15の結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤15A及び製剤15Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤15B、製剤15C、及び製剤15Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
実施例16
【0061】
以下の表16に示される製剤は、噴射剤を除いて、示された成分を混合し、それらをエアゾール噴霧缶内へと導入することによって形成される。エアゾール缶を弁/アクチュエータ配置で封止し、次に、示された噴射剤を、弁を通して添加する。次に、ノズルが周囲条件下(約73°F及び66の相対湿度)に保持されている間、製剤噴霧パターンを評価する。製剤が特定の適合性試験に晒された後(すなわち、エアロゾルをそれぞれ2回、5秒間作動させた)、次に、製剤を室温で1週間エージングして、蒸気圧及び重量減少を確認する。エアロゾルについてのGHSに従って、製剤がGHS要件下で可燃性と見なされるかどうかを評価するために、指定された密閉空間試験が実施される。
【表17】
実施例17
【0062】
トランス-1233zdをエタノールの代わりに担体として使用することを除いて、実施例16を繰り返す。試験した製剤及び得られた結果を以下の表17に報告する。
【表18】
【0063】
実施例17に報告されている試験研究の結果から分かるように、噴射剤がトランス-1234zeからなり、担体がトランス-1233zdからなる製剤17A及び製剤17Bの配合適合性は、このような製剤が、弁を少なくとも部分的に開放位置に固着させる傾向があり、それによって、繰り返しの使用の場合に、製剤を確実に放出する能力に悪影響を及ぼすことを見出したために、損なわれる。しかしながら、製剤中に1%未満のGHS分類可燃性成分が存在するため、製剤は、GHS分類に従って不燃性として依然として分類される。
実施例18
【0064】
以下の表18に示される配合に従って、担体が、可燃性成分であるエタノール及びトランス-1233zdを含むか、それから本質的になるか、又はそれからなるように配合されることを除いて、実施例17を繰り返す。
【表19】
【0065】
実施例18の結果は、担体がトランス-1233zdとの共担体としてエタノールを含む場合に達成される予想外の利点を示す。特に、出願人は、適切な適合性を有する製剤が、製剤18A及び製剤18Eによって形成されるが、放出される不燃性材料を生成するにはエタノールの量が多すぎることを発見した。予想外に、製剤18B、製剤18C、及び製剤18Dは、不燃性として分類され、GHS密閉空間試験に合格することができる。したがって、出願人は、本明細書に記載される有益な特性のそれぞれを一度に達成することができるように、これら2つの成分の重要な範囲を発見した。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮のケア製品をユーザに適用するためのデバイスであって、前記デバイスが、
A)容器を交互に開閉するための噴霧ノズルを有し、開放した際に、そこから内容物の少なくとも一部を放出する前記容器と、
B)前記容器内のパーソナルケア製剤であって、
a)前記ユーザの前記毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚を処理するための活性パーソナルケア成分と、
b)前記活性成分のための担体であって、前記担体が、
i)前記容器の前記内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii)前記容器の前記内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、前記トランス-1233zdの前記重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)前記容器の前記内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤と、を備える、デバイス。
【請求項2】
毛髪及び/又は皮膚及び/又は頭皮ケア製品をユーザに適用する方法であって、
A)そこから内容物の少なくとも一部を放出するための噴霧ノズルを有する容器を提供することと、
B)前記容器内に、パーソナルケア製剤を含むことであって、
a)活性パーソナルケア成分と、
b)前記活性成分のための担体であって、前記担体が、
i.前記容器の前記内容物に基づいて、約4重量%~約10重量%のトランス-1233zdと、
ii.前記容器の前記内容物に基づいて、約1重量%~5重量%未満のエタノールと、を含み、前記トランス-1233zdの前記重量比で、エタノールが少なくとも約2である、担体と、
c)前記容器の前記内容物に基づいて、少なくとも約70重量%の不燃性噴射剤と、を含む、パーソナルケア製剤を含むことと、
C)前記パーソナルケア製剤を、前記容器から、前記パーソナルケア製品を受ける前記ユーザの領域上に噴霧することと、を含む、方法。
【請求項3】
前記活性パーソナルケア成分が、前記パーソナルケア製剤中に、約3重量%~約15重量%の量で存在するパーソナルケア油吸収成分を含む、請求項1に記載のデバイス又は請求項6に記載の方法。
【国際調査報告】