(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】埋込可能補綴物を送達するための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513916
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(85)【翻訳文提出日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 US2020048885
(87)【国際公開番号】W WO2021046018
(87)【国際公開日】2021-03-11
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507331221
【氏名又は名称】エリクシアー メディカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】サーハン, モタシム
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】バート, ビナヤク
(72)【発明者】
【氏名】パラスチャク, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】セルナ, ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097CC05
4C097MM09
4C097SB09
(57)【要約】
心臓弁内の弁輪にアンカを送達するためのカテーテルシステムは、位置特定カテーテルと、アンカ送達カテーテルとを含む。位置特定カテーテルは、弁輪の上面上の標的部位の近傍で弁輪の下に前進され得る、遠位端を有する。アンカ送達カテーテルは、送達経路に沿って標的部位にアンカを送達するために、弁輪にわたって前進され得る、遠位端を有する。位置特定カテーテルの遠位端は、少なくとも1つの磁性要素を有し、アンカ送達カテーテルの遠位端は、位置特定カテーテル上の少なくとも1つの磁性要素を引き付ける、少なくとも1つの磁性要素を有し、アンカ送達カテーテルの遠位端を位置特定カテーテルの遠位端に枢動可能に結合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓弁内の弁輪にアンカを送達するためのカテーテルシステムであって、前記カテーテルシステムは、
前記弁輪の上面上の標的部位の近傍で前記弁輪の下に前進されるように構成される、遠位端を有する、位置特定カテーテルと、
前記弁輪にわたって前進され、送達経路に沿って前記標的部位にアンカを送達するように構成される、遠位端を有する、アンカ送達カテーテルであって、前記位置特定カテーテルの遠位端は、少なくとも1つの磁性要素を用いて構成され、前記アンカ送達カテーテルの遠位端は、少なくとも1つの磁性要素を用いて構成され、前記位置特定カテーテル上の前記少なくとも1つの磁性要素は、前記アンカ送達カテーテル上の前記少なくとも1つの磁性要素を引き付け、前記アンカ送達カテーテルの遠位端を前記位置特定カテーテルの遠位端に枢動可能に結合し、前記送達カテーテルは、前記位置特定カテーテルから離れるように前記送達経路を配向するために、前記位置特定カテーテルに対して枢動されることができる、アンカ送達カテーテルと
を備える、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記位置特定カテーテルは、心室の中に設置されるように構成され、前記アンカ送達カテーテルは、心房内に設置されるように構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記位置特定カテーテルは、僧帽弁輪の下の左心室の中に設置されるように構成され、前記アンカ送達カテーテルは、前記僧帽弁輪の上方の左心房内に設置されるように構成される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記磁性要素のそれぞれは、磁石を備える、前記請求項のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記磁性要素のうちの一方は、磁石を備え、前記磁性要素のうちの他方は、着磁性構造を備える、請求項1-3のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
各磁石は、軸方向に極性化され、前記送達カテーテル上の前記磁石の遠位先端は、前記位置特定カテーテル上の前記磁石の遠位先端の極性と反対の極性を有する、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
前記磁石のうちの一方は、軸方向に極性化され、前記他方の磁石は、半径方向に極性化される、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記磁石のうちの少なくとも1つは、シェル磁石を備える、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
シェル磁石は、少なくとも部分的に、前記アンカ送達カテーテル上の送達管腔を囲繞する、請求項8に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記アンカ送達カテーテル上の送達管腔は、少なくとも部分的に、前記アンカ送達カテーテル上の前記磁石の管腔を通して通過する、請求項8に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
前記位置特定カテーテル上の前記磁石は、鈍先端磁石を備える、請求項4-10のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
前記位置特定カテーテルは、弁が開放するとき、弁尖と心室壁との間に嵌合するように構成され、前記心臓弁の有意な狭窄を引き起こすことなく、前記弁機能を可能にする、前記請求項のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記位置特定カテーテルは、その遠位先端において視覚的整合マーカを備え、前記視覚的整合マーカは、前記位置特定カテーテルが可視化下で前進されている間、ユーザが前記位置特定カテーテルの遠位端を前記標的部位と整合させることを可能にするように構成される、前記請求項のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記視覚的整合マーカは、光学、蛍光透視、またはエコー源性マーカを備える、請求項13に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記視覚的整合マーカは、複数の側方に延在するアームを備える、請求項13に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記側方に延在するアームは、直線である、請求項15に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記側方に延在するアームは、湾曲する、請求項15に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記湾曲したアームは、軸方向に延在可能なシャフト上にある、請求項17に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記アンカは、前記アンカ送達カテーテルの管腔内に位置する回転可能駆動シャフトに取外可能に固着される、螺旋アンカを備える、前記請求項のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
心臓弁輪にアンカを送達するための方法であって、前記方法は、
位置特定カテーテルの遠位端を心室の中に、前記弁輪上の標的部位の近傍の前記弁輪の下の場所に前進させることと、
アンカ送達カテーテルの遠位端を前記標的部位に隣接する前記弁輪の上面にわたる場所に前進させることであって、前記アンカ送達カテーテルは、アンカを送達経路に沿って送達するように構成される、ことと、
僧帽弁輪を横断して前記アンカ送達カテーテルの遠位端を前記位置特定カテーテルの遠位端に磁気的に結合することと、
前記アンカを前記送達経路に沿って前記標的部位に前進させることと
を含む、方法。
【請求項21】
前記アンカ送達カテーテルを操作し、前記送達経路を前記弁輪上の前記標的部位と整合させることをさらに含み、前記磁気結合は、前記アンカ送達カテーテルを操作しながら、前記アンカ送達カテーテルの遠位端が、前記位置特定カテーテルの遠位端に対して枢動することを可能にする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記アンカ送達カテーテルは、導入器シースを通して前記左心房の中に送達される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
操作することは、前記導入器シースを通して前記アンカ送達カテーテルを軸方向に前進および後退させ、前記アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、前記送達経路の方向を変更することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
操作することは、前記心房内で前記導入器シースの遠位端を前進および後退させ、前記アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、前記送達経路の方向を変更することを含む、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
(1)前記位置特定カテーテルの遠位端は、前記心室の壁に沿って整合され、(2)前記アンカ送達カテーテルの遠位端および前記送達経路は、前記送達経路が、前記カテーテルの半径方向に外向きに位置する標的部位において前記輪と交差するように、前記位置特定カテーテルに対して側方に外向きに指向される、請求項20-24に記載の方法。
【請求項26】
前記心臓弁輪は、僧帽弁輪を備える、請求項20-25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記心臓弁輪は、大動脈弁輪、肺動脈弁輪、または三尖弁輪を備える、請求項20-25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記位置特定カテーテルは、前記カテーテルの遠位先端に近い前記カテーテル本体から半径方向に延在する、可撓性延在部を備える、請求項20-25に記載の方法。
【請求項29】
前記可撓性延在部を可視化し、前記弁尖の下に前記位置特定カテーテルを位置付けることを支援することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記可撓性延在部は、蛍光透視を使用して可視化される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記可撓性延在部は、超音波検査を使用して可視化される、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記位置特定カテーテル上の前記延在部を可視化することは、前記心房組織アンカに結合されるインプラントを整合させるために使用される、請求項29-31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2019年9月3日に出願された、仮第62/895,388号(弁理士整理番号第32016-718.102号)および2020年3月31日に出願された、仮第63/002,580号(弁理士整理番号第32016-721.101号)の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、医療デバイスおよび方法に関し、具体的には、心臓学の分野におけるものに関する。より具体的には、本発明は、治療、修復、または置換のために心臓弁にアクセスするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
心臓弁は、形状、設計、および寸法を含む、広範囲の解剖学的構成を伴う、重要な生物学的機能を有し、障害または機能不全を引き起こし得る病状等の一連の異なる症状の影響を受ける。僧帽弁は、例えば、左心房と左心室との間の接合部に位置する前および後尖を含有する、輪から成る。弁尖は、腱索を介して左心室心臓乳頭筋に付着される。弁障害または機能障害は、弁の障害もしくは機能障害を引き起こす、弁(または輪)の形状、サイズ、および寸法、腱索の長さもしくは機能性、弁尖機能を含む、弁構成の変化によって引き起こされる、または悪化され得る。
【0004】
例えば、外科的弁形成術、人工腱索の埋込または腱索の修復、および切除弁尖外科的弁修復を含む、種々の心臓外科的手技が、日常的に実施される。これらの手技は、典型的には、長い回復時間および関連付けられる合併症を伴う危険な侵襲性手技である、患者の胸部ならびに心臓を切開することを含む、バイパス外科手術を使用して、典型的には、心臓切開を介して実施される。
【0005】
そのような心臓切開手技の代替として、低侵襲性外科的および経皮的デバイスならびに手技が、僧帽弁を置換または修復するために開発されている。弁修復のための低侵襲性外科的および経皮的選択肢は、典型的には、より侵襲性の外科的技法を再現しようと試みる。しかしながら、多くのそのようなデバイスは、大きいサイズ、複雑な使用、限定された効能、および異なる解剖学的弁構成に対する限定された適用可能性等の1つ以上の不利点を有する。
【0006】
これらの理由から、多くの経皮的および低侵襲性心臓手技、特に、僧帽弁に対して実施されるものの結果は、切開外科的弁修復手技に劣ることが証明されている。そのような劣った結果は、多くの場合、経皮的および低侵襲性心臓手技の間の心臓弁の解剖学的構造の限定された可視化からもたらされる。いかなる単一の撮像モダリティも、必要な全ての解剖学的情報を提供しない。超音波撮像方法は、組織断面を示すことに適しているが、撮像される組織に関連する介入ツールの位置を示すことに適していない。対照的に、蛍光透視撮像は、ツール位置を明確に露見させるが、組織を不良に撮像する。
【0007】
したがって、必要とされるものは、低侵襲性外科的および経皮的技法、特に、拍動する心臓に対して実施されるもの、より具体的には、僧帽弁修復ならびに置換のために実施されるものにおける、またはそれとの使用のためのデバイス、ツール、システム、および方法である。そのようなデバイス、ツール、システム、および方法は、好ましくは、現在の撮像技術の限界を克服しながら、弁逆流に対処し、デバイス移動を最小限にし、または排除し、種々の弁構成を有するより広範な患者母集団に適用可能であるべきである。本明細書の本発明は、これらの必要性のうちの少なくともいくつかを満たす。
【0008】
(背景技術のリスト)
共同所有の第PCT/US2019/032976号は、輪に取り付けられる伸長テンプレートを使用して、弁輪を再成形するためのシステムおよび方法を説明している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要約)
本発明は、身体器官、管腔、空洞、または輪の低侵襲性外科的および/または経皮的治療もしくは修復のためのデバイスならびに方法を備える。好ましい実施例では、本発明は、弁輪および弁尖から成る心臓弁の切開型外科的、低侵襲性外科的、ならびに経皮的治療または修復のためのデバイスおよび方法を備える。心臓弁の実施例は、大動脈、僧帽、肺動脈、および三尖弁を含む。ある実施例は、具体的弁を示すが、本明細書に説明および請求される本発明は、身体内の全ての弁、加えて、他の身体輪、管腔、空洞、ならびに器官に適用可能である。
【0010】
一実施例では、伸長デバイスは、本デバイスの一部の近傍の係合端または領域から延在する、ウィスカ、フラップ、フィーラ、ワイヤ、センサ、もしくは同等物等の1つ以上の位置特定要素を有する。位置特定要素は、典型的には、伸長デバイスのシャフトまたは他の本体の中心軸に対して外向きかつ遠位に延在する。位置特定要素は、外科的手技の間に組織に係合し、有利な位置においてカテーテル本体を位置特定することが可能な任意の材料から形成されてもよい。好適なポリマーは、ペバックス、ナイロン、abs、ePTFE、または同等物、ヒドロゲル、ニチノール、ステンレス鋼、コバルトクロム、または同等物を含む金属、もしくは複合材料を含む。それらは、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、タングステン、または同等物を含む、放射線不透過性添加剤を用いて構築されてもよい。それらは、白金バンド、放射線不透過性インク、または放射線不透過性添加剤を伴うポリマーの区分を含む、それらの長さに沿って配置される、放射線不透過性マーカを有してもよい。それらは、中空ガラスビーズ、エアポケット、または異なる堅性もしくは密度の2つ以上の材料を含む、エコー源性特徴を用いて構築されてもよい。それらは、ビードブラスティング、表面テクスチャ加工、または再帰反射テクスチャ(半球もしくはコーナキューブ形状を含む)を含み得る、エコー源性表面仕上げを用いて構築されてもよい。位置特定要素の寸法は、厳密な用途に依存するであろうが、概して、0.1mm~1mmの厚さ、0.5mm~2mmの幅、および1mm~20mmの長さを有するであろう。
【0011】
付加的実施例では、位置特定要素は、調節可能な直径を有するバスケットの形態をとってもよい。バスケットは、組織アンカの近位または部分的に近位に配置され、弁輪の近傍の組織、典型的には、心臓の小室の壁、典型的には、右心房の壁と相互作用するように構成されてもよい。バスケットの半径は、最小5mm~最大20mmに調節可能であり得、伸長デバイスの中心組織アンカ送達区分の可視性を向上させるために、エコー源性特徴を含んでもよい。バスケットの半径を調節することは、心臓の小室の相互作用する組織または壁から所望の距離に伸長デバイスの組織アンカ送達区分を位置付けることができる。
【0012】
さらなる実施例では、1つ以上の半剛性位置特定要素が、伸長デバイスの組織アンカ送達区分を位置特定するために、心臓の1つ以上の小室の壁と相互作用することを促す形状をとるように展開されることができる。典型的には、1つの半剛性位置特定要素は、位置特定組織特徴から伸長デバイスの組織アンカ送達区分までの固定された距離および/または角度を確立するであろう。また、第2、第3、またはより多い数の半剛性位置特定要素が、弁尖、弁輪、隣接する小室の壁、腱索、乳頭筋、および同等物を含む、弁輪の領域における他の解剖学的特徴上の接点を確立するであろうことが可能性として考えられる。2つ以上の位置特定要素の組み合わせは、本方式で、標的組織、典型的には、弁輪に対する有利な角度整合および場所において伸長デバイスの軸を位置特定し得る。
【0013】
1つのさらなる実施例では、組織アンカを送達するために構成される伸長デバイスが、取り付けられる磁石または磁性材料を有する。伸長位置特定標的デバイスは、標的組織の近傍の身体管腔または空洞内に標的磁石もしくは磁性材料を設置する。本空洞は、典型的には、心臓の小室であり、右心室もしくは左心室および/または右心房もしくは左心房を含んでもよい。組織アンカを送達するための伸長デバイスは、位置特定標的デバイスの標的磁石の磁場の中にもたらされ、それによって、組織アンカを設置するための場所において安定化される。
【0014】
第1の側面では、心臓弁内の弁輪にアンカを送達するための本発明の原理によるカテーテルシステムは、典型的には、心室に前進され、その中に位置付けられるように構成される、位置特定カテーテルと、典型的には、心房に前進され、その中に位置付けられるように構成される、アンカ送達カテーテルとを備える。位置特定カテーテルは、典型的には、弁輪上の標的部位の近傍で弁輪の下に前進されるように構成される、遠位端を有する一方、アンカ送達カテーテルは、典型的には、弁輪の近くに前進され、送達経路に沿って標的部位にアンカを送達するように構成される、遠位端を有する。位置特定カテーテルの遠位端は、少なくとも1つの磁性要素を用いて構成され、アンカ送達カテーテルの遠位端もまた、少なくとも1つの磁性要素を用いて構成され、位置特定カテーテル上の少なくとも1つの磁性要素は、アンカ送達カテーテル上の少なくとも1つの磁性要素を引き付ける。特定の実施例では、アンカ送達カテーテルの遠位端は、位置特定カテーテルの遠位端に磁気的に結合し、アンカが、輪の内周に付着した弁尖の基部から外向きに離間される弁輪の中心部分において埋込され得るように、送達カテーテルが、位置特定カテーテルに対して枢動され、送達経路を位置特定カテーテルから離れるように、かつ弁輪に向かって、典型的には、側方に外向きの方向において(大動脈の根本または中隔から離れるように)配向し得る、「仮想支点」を形成する。
【0015】
特定の実施例では、本発明のカテーテルシステムの位置特定カテーテルは、心室の中に設置されるように構成されてもよく、アンカ送達カテーテルは、心房内に設置されるように構成されてもよく、より具体的には、位置特定カテーテルは、僧帽弁輪(および多くの場合、隣接する後尖)の下の左心室の中に設置されるように構成されてもよく、アンカ送達カテーテルは、僧帽弁輪の上方の左心房内に設置されるように構成される。
【0016】
本発明のシステムの磁性要素は、種々の方法で配列されてもよい。多くの場合、磁性要素のそれぞれは、磁石を備えるが、他の事例では、磁性要素のうちの一方は、磁石を備えてもよく、磁性要素のうちの他方は、着磁性構造を備えてもよい。いくつかの事例では、各磁石は、軸方向に極性化され、例えば、送達カテーテル上の磁石の遠位先端は、位置特定カテーテル上の磁石の遠位先端の極性と反対の極性を有してもよい。他の事例では、磁石のうちの一方は、軸方向に極性化されてもよく、他方の磁石は、半径方向に極性化される。いくつかの実施例では、磁石のうちの少なくとも1つは、シェル磁石を備え、例えば、シェル磁石は、少なくとも部分的に、アンカ送達カテーテル上の送達管腔を囲繞する。いくつかの実施例では、アンカ送達カテーテル上の送達管腔は、少なくとも部分的に、アンカ送達カテーテル上の磁石の管腔を通して通過する。多くの事例では、位置特定カテーテル上の磁石は、鈍先端磁石を備える。
【0017】
ある事例では、位置特定カテーテルの遠位端は、弁が開放するとき、弁尖と心室壁との間に嵌合するように構成され、心臓弁の有意な狭窄を引き起こすことなく、弁機能を可能にし得る。位置特定カテーテルは、その遠位先端において視覚的整合マーカを備えてもよく、視覚的整合マーカは、典型的には、位置特定カテーテルが、可視化下で前進されている間、ユーザが位置特定カテーテルの遠位端を標的部位と整合させることを可能にするように構成される。そのような視覚的整合マーカは、光学、蛍光透視、またはエコー源性マーカを備えてもよい。そのような視覚的整合マーカは、加えて、または代替として、複数の側方に延在するアームを備えてもよい。そのような側方に延在するアームは、直線であってもよい、湾曲してもよい、直線および湾曲領域の両方を有してもよい、または多くの他の特定の幾何学形状を有してもよい。湾曲した、または他のアームは、軸方向に延在可能なシャフト上にあってもよい。
【0018】
他の事例では、アンカ送達カテーテルによって送達されるアンカは、アンカ送達カテーテルの管腔内に位置する回転可能駆動シャフトに取外可能に固着される、1つ以上の螺旋アンカを備えてもよい。
【0019】
第2の側面では、心臓弁輪にアンカを送達するための本発明の原理による方法は、位置特定カテーテルの遠位端を心室の中に、弁輪上の標的部位の近傍の弁輪の下の場所に前進させることを含む。アンカ送達カテーテルの遠位端は、標的部位に隣接する弁の上面にわたる場所に前進され、アンカ送達カテーテルは、螺旋または他のアンカを送達経路に沿って送達するように構成される。アンカ送達カテーテルの遠位端は、僧帽弁を横断して位置特定カテーテルの遠位端に磁気的に結合され、アンカは、送達経路に沿って標的部位に前進される。
【0020】
具体的事例では、アンカ送達カテーテルは、送達経路を弁輪上の標的部位と整合させるように操作され、磁気結合は、アンカ送達カテーテルを操作しながら、アンカ送達カテーテルの遠位端が、位置特定カテーテルの遠位端に対して枢動することを可能にする。下記により詳細に解説されるように、弁尖の付着場所の近傍の弁輪を横断する磁性要素の結合は、所望の枢動操作を可能にし、弁輪内の所望の標的部位への送達経路の「照準」を可能にする、「仮想支点」を形成する。
【0021】
いくつかの事例では、アンカ送達カテーテルは、導入器シースを通して左心房の中に送達される。導入器を使用するとき、操作することは、導入器シースを通してアンカ送達カテーテルを軸方向に前進および後退させ、アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、送達経路の方向を変更することを含んでもよい。多くの場合、操作することは、心房内で導入器シースの遠位端を前進および後退させ、アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、送達経路の方向を変更することを含んでもよい。特定の事例では、(1)位置特定カテーテルの遠位端は、心室の壁に沿って整合されてもよく、(2)アンカ送達カテーテルの遠位端および送達経路は、送達経路が、カテーテルの半径方向に外向きに位置する標的部位において輪と交差するように、位置特定カテーテルに対して側方に外向きに指向されてもよい。さらなる特定の事例では、心臓弁輪は、僧帽弁輪から成ってもよい。他の特定の事例では、心臓弁輪は、大動脈弁輪、肺動脈弁輪、または三尖弁輪から成ってもよい。
【0022】
送達は、少なくとも1つの螺旋アンカを回転させ、アンカを環状組織の中に埋込することを含んでもよい。代替として、アンカは、返し、フック、tタグ、縫合糸、およびその他、ならびに種々の方法でアンカ送達カテーテルの遠位端から埋込され得る他のデバイスを備えてもよい。
【0023】
多くの場合、本発明によるアンカを送達するための方法は、可視化下で実施されてもよい。例えば、位置特定カテーテルは、カテーテルの遠位先端に近いカテーテル本体から半径方向に延在する、可撓性延在部を備えてもよく、可撓性延在部は、弁尖の下に位置特定カテーテルを位置付けることを支援するために可視化される。可撓性延在部は、蛍光透視を使用して、および/または超音波検査を使用して可視化されてもよく、位置特定カテーテル上の延在部を可視化することは、心房組織アンカに結合されるインプラントを整合させるために使用される。
【0024】
多くの場合、本発明は、心室位置特定カテーテルと、心房アンカ送達カテーテルとを備える、僧帽弁輪アンカ送達カテーテルシステムを提供する。心室位置特定カテーテルは、僧帽弁輪の上面上の標的部位の近傍で僧帽弁輪の下に前進されるように構成される、遠位端を有する。心房アンカ送達カテーテルは、僧帽弁輪にわたって前進され、標的部位にアンカを送達するように構成される、遠位端を有する。心室位置特定カテーテルの遠位端および心房アンカ送達カテーテルの遠位端は、心房アンカ送達カテーテルの遠位端を配向し、アンカを側方に外向きの方向に、かつ僧帽弁輪の中に送達するために、相互に引き付ける、磁性要素を用いて構成される。下記にアンカ送達方法に関してさらに説明されるように、そのような磁気結合は、枢軸またはヒンジとして作用し、ユーザが、定常心室位置特定カテーテルに対する心房アンカ送達カテーテルの送達方向または経路を再配向することを可能にする。いくつかの事例では、アンカは、心房アンカ送達カテーテルが、標的部位を位置特定する間、心室位置特定カテーテルから送達されてもよい。
【0025】
典型的には、位置特定カテーテルおよびアンカ送達カテーテルのうちの少なくとも一方は、典型的には、その遠位端の近傍に少なくとも1つの磁性要素を備えるであろう一方、カテーテルのうちの他方は、少なくとも1つの磁性または「着磁性」要素を備えるであろう。着磁性要素は、鉄、コバルト、ニッケル、および希土類金属等の強磁性材料、ネオジム、ストロンチウム、およびイットリウム等の常磁性材料、ならびにフェライト等のフェリ磁性化合物、1つ以上のポリマーおよびエポキシ内に埋設されるこれらの着磁性材料の粒子、ならびに酸化鉄および炭酸ストロンチウムまたはネオジウム鉄およびボロンの化合物等のこれらの材料を含む化合物を含む、磁石に引き付けられる材料から成る。磁性要素は、通常、ネオジム、希土類、サマリウムコバルト、アルニコ、フェライト/セラミック磁石、または当技術分野で公知のその他等の永久磁石を備えるが、また、電磁石も含むであろう。
【0026】
磁気結合構造は、種々の形態をとることができる。いくつかの事例では、磁性要素は、両方とも磁石である。いくつかの事例では、磁性要素のうちの一方は、磁石を備えてもよく、他方は、着磁性要素を備える。各カテーテル上の磁石の場合では、両方の磁石は、各個別の遠位先端において反対の極を伴って軸方向に極性化されてもよく、磁石のうちの一方は、軸方向に極性化されてもよく、他方は、半径方向に極性化されてもよく、両方の磁石は、各個別の遠位先端の一方の表面において反対の極を伴って半径方向に極性化されてもよく、いずれか一方または両方の磁石は、シェル磁石を備え、心室位置特定カテーテル上の磁石は、鈍先端磁石を備えてもよい。
【0027】
なおも他の事例では、心室位置特定カテーテルは、その遠位先端において視覚的整合マーカを備え、視覚的整合マーカは、光学、蛍光透視、またはエコー源性マーカを備えてもよい。具体的事例では、視覚的整合マーカは、側方に延在するアームの対を備えてもよく、アームは、直線であってもよい、湾曲してもよい、または他の構成を有してもよい。湾曲した、および他のアームは、別個のシャフト、例えば、カテーテルの管腔内に配置される、軸方向に延在可能なシャフト上に展開されてもよい。具体的実装では、アンカは、心房アンカ送達カテーテルの管腔内に位置する回転可能駆動シャフト上の螺旋アンカを備える。
【0028】
本発明はなおもさらに、僧帽弁輪アンカにアンカを送達するための方法を提供する。心室位置特定カテーテルの遠位端が、僧帽弁輪の上面上の標的部位の近傍の僧帽弁輪の下の場所に前進される。心房アンカ送達カテーテルの遠位端が、標的部位に隣接する僧帽弁輪の上面にわたる場所に前進され、心房アンカ送達カテーテルは、アンカを送達経路に沿って送達するように構成される。心房アンカ送達カテーテルの遠位端は、僧帽弁輪を横断して心室位置特定カテーテルの遠位端に磁気的に結合される。心房アンカ送達カテーテルは、次いで、弁輪上の標的部位に送達経路を向けるように操作されることができ、磁気結合は、心房アンカ送達カテーテルの遠位端が、心室位置特定カテーテルの遠位端に対して枢動することを可能にする。いったん送達経路が、適切に整合されると、アンカは、送達経路に沿って標的部位に進み得る。特定の実施形態では、心房アンカ送達カテーテルは、導入器シースを通して左心房の中に送達されてもよい。そのような事例では、心房アンカ送達カテーテルを操作することは、送達シースを通して心房アンカ送達カテーテルを軸方向に前進および後退させ、心房アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、送達経路の方向を変更することを含んでもよい。加えて、または代替として、心房アンカ送達カテーテルを操作することは、心房内で送達シースの遠位端を前進および後退させ、心房アンカ送達カテーテルの遠位端を枢動させ、送達経路の方向を変更することを含んでもよい。なおもさらに、(1)心室位置特定カテーテルの遠位端は、心室の壁に沿って整合されてもよく、(2)心房アンカ送達カテーテルの遠位端および送達経路は、送達経路が、カテーテルの半径方向に外向きに位置する標的部位において輪と交差するように、頭尾方向に対して側方に外向きに指向される。
【0029】
別の実施例では、典型的には、3つ以上の多数の半剛性ワイヤから形成されるバスケットが、安定した構成において弁輪に対して位置することができる。バスケットのワイヤのうちの1つ以上は、次いで、少なくとも1つの半剛性ワイヤに摺動可能に結合されるアンカガイドの使用を通して、組織アンカ送達デバイスを誘導するために使用されることができる。アンカガイドが、例えば、アンカガイドを2つ以上の略平行半剛性ワイヤに結合することによって、少なくとも1つのワイヤに対して回転して固定されることが有利であり得る。回転固定はまた、アンカガイドを、非円形断面形状、例えば、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、および同等物を有する、少なくとも1つの半剛性ワイヤに結合することによって達成されることができる。代替として、回転固定は、結合器を、湾曲したワイヤとの3つの非線形接触点を有するために十分に長くすることによって、半剛性の結合されたワイヤの曲率を利用することによって達成されることができる。
【0030】
付加的側面では、組織アンカは、アンカを組織の中に螺合し、必要な場合、組織からアンカを螺合解除し、これを除去するために十分なトルクを支持することが可能である可撓性トルクワイヤを介して組織に係留するように旋回される。レーザ切断された螺旋が、管を可撓性にするために使用されることができるが、そのような螺旋は、反対方向(例えば、反時計回り)よりも1つの方向(例えば、時計回り)においてより多くのトルクを支持する、実質的なトルク強度非対称性を呈する。螺旋上の自己相互係止特徴は、螺旋の隣接する巻の相対的運動を防止することによって、本トルク強度非対称性を低減させることができる。ジグザク、歯、オフセット螺旋切断、および同等物等の切断形状は、自己相互係止特徴を作成することができる。代替として、軸外で、または軸に対してある角度で螺旋を切断することもまた、螺旋切断内に自己相互係止幾何学形状を作成することができる。切断形状は、可撓性トルクワイヤのトルク抵抗をさらに改良するために、軸外切断および/または軸に対してある角度における切断と組み合わせられることができる。
【0031】
さらなる実施例では、プローブ要素は、それらの蛍光透視可視性を向上させるために、例えば、ストリップ、層、特徴、パターン、および同等物の形態における放射線不透過性材料を含有してもよい。なおもさらなる実施例では、プローブ要素は、超音波撮像技法に対するそれらの可視性を改良するために、エコー源性特徴を含有してもよい。例えば、エコー源性特徴は、以下、すなわち、再帰反射表面テクスチャ、気泡、中空ガラスビーズ、閉鎖セル発泡体構造、もしくは有意に異なる堅性を伴う材料の混合物のうちの1つ以上を含んでもよい。好ましい実施例では、プローブ要素は、放射線不透過性材料およびエコー源性特徴の両方を組み込むであろう。
【0032】
いくつかの実施例では、プローブ要素は、シースに取り付けられる。他の実施例では、プローブ要素は、シースを通して通過する療法、診断、位置特定/位置付け、またはマーキングデバイスに取り付けられる。他の実施例では、プローブ要素は、埋込可能デバイスに取り付けられる。さらなる実施例では、埋込可能デバイスは、標的組織と結合する、螺旋アンカである。なおもさらなる実施例では、プローブ要素は、埋込後に組織が治癒する間、組織に並置して埋込可能デバイスを保持する、または安定させるように構成および配列される。なおもさらなる実施例では、プローブ要素は、埋込後に組織が治癒する間、埋込可能デバイスによって組織に並置して保持されるように構成および配列される。
【0033】
いくつかの実施例では、標的組織は、僧帽弁輪から成る。他の実施例では、標的組織は、大動脈弁輪から成る。なおも他の実施例では、標的組織は、三尖弁輪から成る。また他の実施例では、標的組織は、肺動脈弁輪から成り、さらなる実施例では、標的組織は、1つ以上の静脈弁から成る。
【0034】
プローブ要素は、種々の方法で、例えば、標的組織に係合することに応答して偏向することによって、標的組織と相互作用してもよい。他の実施例では、プローブ要素相互作用は、電気的に標的組織と接触する、結合する、またはそれを感知することを含んでもよい。なおも他の実施例では、プローブ要素は、例えば、血液または他の流体流動、印加電流、もしくは他の刺激に応答して、組織と接触していないとき、振動する、発振する、または別様に移動するように構成されてもよい。そのような場合では、組織接触は、プローブ要素が、組織接触に応答するときに移動を停止するときに検出されることができる。
【0035】
付加的実施例では、プローブ要素は、伸長デバイスに取り付けられ、標的組織と伸長デバイス上の場所との間の距離を示す様式で標的組織と相互作用するように構成される。さらなる実施例では、プローブ要素は、伸長デバイスとプローブ要素との間の距離が、増加または減少されるにつれて、標的組織と異なるように相互作用する。他の実施例では、異なる個々のプローブ要素またはプローブ要素のセットは、標的組織と伸長デバイスとの間の距離に応じて、標的組織と異なるように相互作用し、例えば、より長いプローブ要素は、より短いプローブ要素よりも早く組織に係合することに応答して偏向してもよく、伸長デバイスに対して特定の角度において配向されるプローブ要素は、他のプローブ要素よりも早く組織に係合することに応答して偏向してもよく、異なる形状(線形、非線形、正弦、二分岐、三分岐等)を有するプローブ要素は、より短いプローブ要素と異なる時間に組織に係合することに応答して偏向してもよい。
【0036】
いくつかの実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、静脈系を横断してもよい。他の実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、下大静脈を横断してもよい。さらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、右心房と左心房との間の中隔を横切る。なおもさらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、卵円窩の領域において右心房と左心房との間の中隔を横切る。
【0037】
いくつかの実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、動脈系を横断する。さらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、大動脈を横断する。またさらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、左心室に進入する。なおもさらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、左心室から左心房に横切る。他の実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、僧帽弁の弁尖の間で左心室から左心房に横切る。
【0038】
第1の側面では、本発明は、外科的位置特定ツールの形態における装置を提供する。外科的位置特定ツールは、種々の外科的手技、特に、視覚的アクセスが限定され、典型的には、蛍光透視、超音波、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)、光学カメラ、および同等物に依拠する、低侵襲性ならびに経皮的外科的手技において使用されてもよい。本発明の外科的位置特定ツールは、位置特定ツールが、多くの場合、標的場所が、外部ビジョンニング能力を使用して適正に可視化されることができない、患者組織部位上の標的場所に接近し、それに係合する際、位置フィードバックを提供することができる。特に、位置フィードバックは、下記により詳細に説明されるであろうように、外科的位置特定ツール上の1つ以上のプローブ要素によって提供されてもよい。
【0039】
本発明の原理に従って構築される、例示的外科的位置特定ツールは、それに結合される1つ以上のプローブ要素を有する、シャフトを備える。シャフトは、典型的には、係合端を有し、シャフトは、通常、内部組織表面にインプラントを送達する、またはそれに対して介入ツールを係合させるように構成されるであろう。1つ以上のプローブ要素は、シャフトの係合端から外向きに延在するように結合される、もしくは別様に構成されてもよく、プローブ要素は、典型的には、内部組織表面に対して、またはそれと近接して係合されると、検出可能に偏向するように構成される。
【0040】
いくつかの事例では、プローブ要素は、蛍光透視、超音波、OCT、またはそのような低侵襲性もしくは経皮的外科的手技を実施する際に一般的に採用されるタイプの他の光学撮像システムのうちのいずれかを含む、医療撮像デバイスによって撮像されるように構成されてもよい。より具体的には、プローブ要素は、それらが、蛍光透視下で撮像可能であるように、放射線不透過性であり、典型的には、放射線不透過性マーカを組み込む、またはそれに取り付けられてもよい。代替として、プローブ要素は、超音波観察下の撮像を向上させるために、音響的に不透明であってもよい。なおも他の事例では、プローブ要素は、組織標的部位に近接する他のデバイス上に設置される、カメラ、CCD、および同等物による視認等、光学撮像センサを使用して光学的に可視であってもよい。なおもさらなる事例では、偏向は、応力センサ、歪みセンサ、位置エンコーダ、および同等物等のプローブ要素に取り付けられるセンサによって検出されてもよい。
【0041】
なおも他の事例では、本発明の外科的位置特定ツールのシャフトは、インプラントを標的組織部位に送達するように構成されるであろう。例えば、シャフトは、シャフトの係合端まで延在する、またはそれに開放する、チャネルを有してもよい。チャネルは、シャフトを通して、またはその中に途中までしか延在しない、容器もしくは他の空洞であってもよい。しかしながら、殆どの事例では、チャネルは、係合端が、標的外科的部位に隣接して位置した後、インプラントが、シャフトを通して送達され得るように、シャフトの全長に延在するであろう。
【0042】
また他の事例では、シャフトのチャネルまたは他の特徴は、電気外科的デバイス、組織アブレーションデバイス、組織切除デバイス、もしくは同等物等の介入ツールを位置付けるように構成されてもよい。そのような事例では、シャフトは、別個の介入ツールを位置付けるように構成されてもよい、または代替として、シャフト自体が、介入ツールを組み込んでもよい、すなわち、介入ツールもしくはデバイスは、介入能力を組み込むために、位置特定ツールと統合されてもよい。
【0043】
ある事例では、本発明の位置特定ツールは、シャフトの係合端において複数のプローブ要素、典型的には、2~24個のプローブ要素を有するであろう。プローブ要素は、シャフトの軸方向中心線を中心として対称または非対称に配列されてもよい。プローブ要素は、同一または異なる長さを有してもよい。プローブ要素は、同一または異なる形状を有してもよい。プローブ要素は、シャフトの係合端から離れるような方向において半径方向に外向きにテーパ状になるように集合的に配列されてもよい、例えば、円錐の大きい端部がシャフトの係合端から離れるように離間される、略円錐形構成において配列されてもよい。なおも他の事例では、プローブ要素は、シャフトの軸方向中心線に対して同一または異なる角度において配向されてもよく、角度は、プローブ要素の近位端もしくは区分からプローブ要素の遠位端または区分に向かう方向において変動してもよい。プローブ要素は、一定の断面積または形状を有してもよい、もしくはそれらの長さに沿って変動する断面積または形状を有してもよい。別の事例では、プローブ要素は、主として、それらがシャフトに取り付けられる基部端において偏向するように構成されてもよい、またはそれらの長さに沿って分散される偏向を有するように構成されてもよい。
【0044】
第2の側面では、本発明は、患者の内部組織表面を位置特定および修正するための方法を提供する。本方法は、内部組織表面上の標的場所に対してシャフトの係合端上もしくはその近傍の1つ以上のプローブ要素を係合させることを含む。プローブ要素のうちの1つ以上の偏向が、次いで、標的場所に対するシャフトの係合端の位置を判定するために観察される。組織修正事象が、次いで、シャフトの係合端が、組織上の標的場所に対して所望の位置にあるとき、開始されてもよい。
【0045】
具体的事例では、プローブ要素を観察することは、蛍光透視撮像、超音波撮像、および光学撮像のうちの少なくとも1つを含んでもよい。蛍光透視撮像の場合では、1つ以上のプローブ要素は、放射線不透過性である、部分的に放射線不透過性である、もしくはプローブ要素の長さに沿って配置される、放射線不透過性要素またはマーカを含んでもよい。超音波撮像の場合では、1つ以上のプローブ要素は、音響的に不透明である、反射性である、もしくはエコー源性であってもよい。光学撮像の場合では、プローブ要素は、標的組織の場所の近傍のツール上のカメラによって撮像されてもよい。他の事例では、プローブ要素は、OCTまたは他の外科的撮像方法によって撮像されてもよい。撮像の代替として、プローブ要素の偏向は、応力トランスデューサ、歪みトランスデューサ、位置エンコーダ、および同等物等のプローブ要素に取り付けられる、または結合される運動センサを使用して検出されてもよい。
【0046】
組織修正事象を開始することは、シャフトから標的場所またはその近傍の組織にインプラントを送達することを含んでもよい。例えば、インプラントは、僧帽弁輪等の心臓弁輪上に埋込されるように意図される、襞形成先端または他の要素を備えてもよい。
【0047】
他の事例では、組織修正事象を開始することは、標的組織に対して介入ツールを係合させるようにシャフトを位置付けることを含んでもよい。例えば、介入ツールは、シャフトを通して、標的組織場所に近接して保持されているツールの係合端の近傍の位置に前進されてもよい。他の事例では、介入ツールは、位置特定ツールのシャフトと統合されてもよい。
【0048】
本発明の方法のさらなる事例では、複数のプローブ要素が、内部ツール表面上の標的場所に対して係合されるであろう。複数のものは、典型的には、2~24個のプローブ要素の範囲内である、2つ以上のプローブ要素を備えてもよい。プローブ要素は、シャフトの中心線を中心として対称または非対称に配列されてもよい。プローブ要素は、全て同一の長さを有してもよい、または異なる長さを有してもよい。プローブ要素は、典型的には、異なる時間において、またはシャフトの異なる位置場所において組織に係合するために、相互と交互嵌合される、もしくは別様に散在する、より長いプローブ要素と、より短いプローブ要素とを備えてもよい。プローブ要素は、シャフトの係合端から離れるような遠位方向において半径方向に外向きに、例えば、半径方向に外向きの円錐形パターンにおいてテーパ状になってもよい。プローブ要素の形状は、線形、非線形、蛇行、および同等物を含め、変動してもよい。プローブ要素は、類似する角度または異なる角度においてプローブシャフトの中心線から半径方向に外向きに偏向してもよい。プローブ要素は、一定の断面形状または面積を有してもよい、もしくは断面形状または面積は、異なる個々のプローブ要素もしくはその群の間で変動してもよい。プローブ要素は、主として、それらがシャフトに取り付けられる基部端において偏向するように構成されてもよく、例えば、基部端は、プローブ要素の偏向のための枢軸または支点として作用してもよい。他の事例では、プローブ要素は、それらの長さに沿って可撓性であり、自由空間においてシャフトに取り付けられる基部端と遠位端との間で分散様式で偏向するように構成されてもよい。
【0049】
(参照による組み込み)
本明細書に言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照することによって組み込まれることが具体的かつ個々に示される場合と同程度に、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
本発明の新規の特徴が、添付される請求項に詳細に記載される。本発明の特徴および利点のより深い理解が、本発明の原理が利用される、例証的実施形態を記載する以下の詳細な説明、ならびに付随の図面を参照することによって取得されるであろう。
【0051】
【
図1】
図1は、プロービング要素が遠位かつ外向きに延在する、伸長デバイスを示す。プローブ要素の幅に応じて、それらは、より高い堅性を有するフラップと見なされることができ、以降でプローブ要素と見なされるであろう。
【0052】
【
図2】
図2は、プロービング要素および一体中心チャネルを伴う伸長デバイスの端面図を示す。
【0053】
【
図3】
図3は、プロービング要素が本デバイスと一直線に遠位に延在する、伸長デバイスを示す。
【0054】
【0055】
【
図5】
図5は、ある角度において組織壁に接近し、組織壁が、移動可能組織区画、例えば、弁尖を有する、
図1の伸長デバイスを示す。
【0056】
【
図6】
図6は、プロービング要素が偏向され、標的組織と接触する、壁と接触する
図5の伸長デバイスを示す。
【0057】
【
図7】
図7は、プロービング要素が、これが移動する際に移動可能組織区画と接触したままである、
図6の伸長デバイスを示す。
【0058】
【
図8】
図8は、様々な長さのプローブ要素を有する、伸長デバイスの端面図を示す。
【0059】
【
図9】
図9は、主として、伸長デバイスから外向きに延在するプローブ要素を有する、伸長デバイスの側面図を示す。
【0060】
【
図10】
図10は、可変断面を伴うプローブ要素を有する、伸長デバイスの端面図を示す。示されるように、断面は、より薄くなり、したがって、伸長デバイスの近傍でより可撓性であり、ヒンジ効果を生成する。
【0061】
【
図11】
図11は、可変断面を伴うプローブ要素を有する、伸長デバイスの端面図を示す。示されるように、断面は、プローブ要素の先端に向かって厚さが変化し、1つ以上のプローブ要素上に、より緩やかなより可撓性の先端を作成する。
【0062】
【
図12】
図12は、架橋区画によって端部において接続されるプローブ要素を有する、伸長デバイスの端面図を示す。
【0063】
【
図13】
図13は、プローブ要素のうちの少なくともいくつかの上に分岐構造を伴うプローブ要素を有する、伸長デバイスの端面図を示す。
【0064】
【
図14】
図14は、プローブ要素の長さに沿って変化する伸長デバイスに対する角度を伴うプローブ要素を有する、伸長デバイスの側面図を示す。
【0065】
【
図15】
図15は、内向きかつ遠位に指向されるプローブ区画を作成するように分岐するプローブ要素を有する、伸長デバイスの側面図を示す。
【0066】
【
図16】
図16は、内向きかつ近位に指向されるプローブ区画を作成するように分岐するプローブ要素を有する、伸長デバイスの側面図を示す。
【0067】
【
図17】
図17は、接続およびプローブ要素が、より小さい直径に内向きに移動し得るように、接続が、接続が部分的に折畳することを可能にする形状を有する、2つの隣接する接続されたプローブ要素を示す。
【0068】
【
図18】
図18は、中心チャネルを通した係留デバイスを伴う、断面図におけるプローブ要素を伴う伸長デバイスを示す。係留デバイスは、標的組織に結合される。
【0069】
【
図19】
図19は、プローブ要素を伴う伸長デバイス、および組織に結合される係留デバイス、ならびに係留デバイスに結合される組織成形テンプレートを示す。
【0070】
【
図20】
図20は、プローブ要素のアレイがその長さに沿って配列される、伸長デバイスを示す。
【0071】
【
図21】
図21は、プローブ要素が中実中心支持体を有する、伸長デバイスを示す。
【0072】
【
図22】
図22は、伸長デバイスに関するいくつかの代替断面を示す。
【0073】
【
図23】
図23A-23Bは、伸長デバイスが、一方の部材を他方の部材に対して近位または遠位に移動させることによって本デバイスの高さもしくは直径が変化することを可能にする、内部構造を有する、プローブ要素を伴う伸長デバイスを示す。
【0074】
【
図24】
図24A-24Bは、バスケットを形成するために遠位端において接続するプローブ要素を有する、伸長デバイスを示す。バスケットの一方の端部を他方の端部に対して近位または遠位に移動させることは、バスケットの直径を調節する。
【0075】
【
図25】
図25は、伸長デバイスが、標的組織に対する2つのプローブ要素の配向を変化させるために、軸を中心として回転するように構成される、2つのプローブ要素を有する、簡略化された伸長デバイスを示す。
【0076】
【
図26】
図26は、少なくとも2つの明確に異なる材料から成る、2つのプローブ要素を有する、伸長デバイスを示す。
【0077】
【
図27】
図27A-27Bは、プローブ要素と、外側シースとを有する、伸長デバイスを示す。プローブ要素を外側シースに対して近位または遠位に移動させることは、プローブ要素の有効長を調節する。
【0078】
【
図28】
図28A-28Cは、異なる長さのプローブ要素および標的組織に送達されるべき組織結合アンカを伴う入れ子式伸長デバイスのシステムを示す。
【0079】
【
図29】
図29は、複数の独立したプローブ要素を伴い、そのうちの1つ以上が、その他のうちの1つ以上に対して近位および遠位に移動され得る、伸長デバイスを示す。
【0080】
【
図30】
図30は、組織アンカを送達するためのカテーテルを示し、カテーテルは、組織アンカを弁に誘導するために、心房および/または心室壁と相互作用する、1つ以上のアームを含む。
【0081】
【
図31A】
図31A-31Cは、組織アンカを弁輪に誘導するために、心室壁、心房壁、弁尖、および/または弁輪と相互作用する、複数の可撓性ワイヤから成る、組織アンカを送達するためのデバイスを示す。
【
図31B】
図31A-31Cは、組織アンカを弁輪に誘導するために、心室壁、心房壁、弁尖、および/または弁輪と相互作用する、複数の可撓性ワイヤから成る、組織アンカを送達するためのデバイスを示す。
【
図31C】
図31A-31Cは、組織アンカを弁輪に誘導するために、心室壁、心房壁、弁尖、および/または弁輪と相互作用する、複数の可撓性ワイヤから成る、組織アンカを送達するためのデバイスを示す。
【0082】
【
図32】
図32は、湾曲したワイヤに対するアンカガイドの軸方向回転を防止しながら、湾曲したワイヤに沿って摺動する、アンカガイドを示す。
【0083】
【
図33】
図33は、組織アンカを弁輪に誘導するために、弁輪を囲繞する組織と相互作用する、複数の可撓性アームを含む、組織アンカを送達するためのデバイスを示す。
【0084】
【
図34】
図34は、可撓性アームが、少なくとも部分的に、アンカの少なくとも一部を囲繞し、送達デバイスのために要求される直径および/または長さ空間を縮小する、
図33のデバイスの代替実施形態を示す。
【0085】
【
図35】
図35は、弁輪に対してアンカ送達カテーテルを位置付けるために磁石を使用する、カテーテルのシステムを示す。
【0086】
【
図36A】
図36A-36Bは、アンカに遠位の磁石を用いてガイドシースを通して送達される、代替アンカ送達カテーテルを示す。磁石は、送達カテーテルに並んで第2の位置に移動可能であり、これは、アンカを弁輪に誘導するために、弁の反対側上に設置される磁石に対して送達カテーテルを整合させる。
【
図36B】
図36A-36Bは、アンカに遠位の磁石を用いてガイドシースを通して送達される、代替アンカ送達カテーテルを示す。磁石は、送達カテーテルに並んで第2の位置に移動可能であり、これは、アンカを弁輪に誘導するために、弁の反対側上に設置される磁石に対して送達カテーテルを整合させる。
【0087】
【
図37】
図37は、軸方向に極性化される、円筒形磁石を示す。
【0088】
【
図38】
図38は、半径方向に極性化される、円筒形磁石を示す。
【0089】
【
図39】
図39は、軸方向に極性化される、リング磁石を示す。
【0090】
【
図40】
図40は、半径方向に極性化される、リング磁石を示す。
【0091】
【
図41】
図41は、外周の周囲に配列される複数の磁極を伴うリング磁石を示す。
【0092】
【
図42】
図42は、自己係止螺旋切断を伴う螺旋トルク印加管を示す。
【0093】
【
図43-1】
図43A-43Hは、心臓弁に隣接した定位置に半径方向に極性化された半円形アンカ磁石を伴う、標的磁石カテーテルと、アンカ送達カテーテルとを備える、磁性アンカ設置システムを示す。
【
図43-2】
図43A-43Hは、心臓弁に隣接した定位置に半径方向に極性化された半円形アンカ磁石を伴う、標的磁石カテーテルと、アンカ送達カテーテルとを備える、磁性アンカ設置システムを示す。
【
図43-3】
図43A-43Hは、心臓弁に隣接した定位置に半径方向に極性化された半円形アンカ磁石を伴う、標的磁石カテーテルと、アンカ送達カテーテルとを備える、磁性アンカ設置システムを示す。
【0094】
【
図44】
図44は、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置の第2の磁石カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁のグラフィック図である。磁気引力が、2つのカテーテルを整合させる。
【0095】
【
図45】
図45は、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置の第2の磁石カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁を示し、カテーテルの2つの磁性構成要素は、それらの遠位端に反対の極を伴って、軸方向極性を有し、2つのカテーテルの間の磁気引力を生成する。
【0096】
【
図46】
図46は、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置のアンカ送達カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁を示し、心房カテーテルは、磁化されていないが強磁性の材料から作製された先端を有し、2つのカテーテルの間の磁気引力を生成する。心房カテーテルは、僧帽弁輪に螺旋コイル組織アンカを送達して示される。
【0097】
【
図47】
図47は、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置の第2の磁石カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁を示し、心室カテーテルの磁性構成要素は、軸方向極性を有し、心房磁石の磁性構成要素は、半径方向極性を有し、心室磁石の最遠位極と反対の極が、心室磁石に向かって配向されるように回転され、2つのカテーテルの間の磁気引力を生成する。
【0098】
【
図48A】
図48Aおよび48Bは、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置の第2の磁石カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁を示す。位置特定(心室)カテーテルの磁性構成要素は、(矢印によって示されるような)軸方向極性を有し、アンカ送達(心房)カテーテルの磁性構成要素は、アンカ送達カテーテルの片側のみに結合され、(矢印によって示されるような)半径方向極性を有し、各磁石の極は、アンカ送達カテーテルが回転されることを可能にし、反対の磁石極を整合させるように配向され、輪を横断してカテーテルの遠位端を磁気的に結合する。
図48Bは、アンカ送達カテーテルからの、アンカ送達カテーテルの遠位端の配向によって画定される経路に沿った、弁輪の中への螺旋アンカの前進を図示する、カテーテルの遠位端の詳細図である。
【
図48B】
図48Aおよび48Bは、後僧帽弁輪の下の心室内で定位置の1つの磁性カテーテルと、後僧帽弁輪の上方の心房内で定位置の第2の磁石カテーテルとを伴う、心臓の左心房および僧帽弁を示す。位置特定(心室)カテーテルの磁性構成要素は、(矢印によって示されるような)軸方向極性を有し、アンカ送達(心房)カテーテルの磁性構成要素は、アンカ送達カテーテルの片側のみに結合され、(矢印によって示されるような)半径方向極性を有し、各磁石の極は、アンカ送達カテーテルが回転されることを可能にし、反対の磁石極を整合させるように配向され、輪を横断してカテーテルの遠位端を磁気的に結合する。
図48Bは、アンカ送達カテーテルからの、アンカ送達カテーテルの遠位端の配向によって画定される経路に沿った、弁輪の中への螺旋アンカの前進を図示する、カテーテルの遠位端の詳細図である。
【0099】
【
図49】
図49は、磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、完全に閉鎖される。磁性先端に近位のカテーテルは、湾曲した解剖学的構造を辿るように可撓性であってもよい、または所望の位置に能動的に操向可能であってもよい。
【0100】
【
図50】
図50は、磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、カテーテルの中心管腔と連通する管腔を有する。本管腔は、カテーテルがガイドワイヤにわたって位置付けられることを可能にし得る、または標的解剖学的構造へのアンカ、ガイドワイヤ、造影剤、もしくは他の望ましい物質またはデバイスの送達を可能にし得る。磁性先端に近位のカテーテルは、湾曲した解剖学的構造を辿るように可撓性であってもよい、または所望の位置に能動的に操向可能であってもよい。
【0101】
【
図51】
図51は、心臓小室内の弁輪に隣接して設置される磁性先端を伴うカテーテルを示す。示されるように、2つのアームが、磁石から延在し、アームは、エコー源性、放射線不透過性、または2つの組み合わせであるように構築される。そのように延在されるアームは、心臓の隣接する小室内に設置されるインプラントの回転整合に関する画像基準を作成する。
【0102】
【
図52】
図52は、心臓小室内の弁輪に隣接して設置される磁性先端を伴うカテーテルを示す。示されるように、2つのアームが、磁石から延在し、アームは、エコー源性、放射線不透過性、または2つの組み合わせであるように構築される。アームは、磁石を少なくとも部分的に囲繞する定常リングによって遠位端において接続され、少なくとも部分的にカテーテルの周囲にある移動可能リングによって近位端において接続される。アームの近位端は、直接、または移動可能リングを介してのいずれかで、少なくとも1つのアクチュエータ(図示せず)に接続される。アクチュエータを移動させることは、アームを、例えば、心臓小室への、またはそれからの挿入もしくは除去のために磁石により近接して移動させるか、または改良された可視化のために磁石からより遠くに延在させるかのいずれかである。そのように延在されるアームは、心臓の隣接する小室内に設置されるインプラントの回転整合に関する画像基準を作成する。
【0103】
【
図53】
図53は、磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、カテーテルの管腔と連通する管腔を有する。1つ以上のガイドワイヤが、本管腔を通して延在し、1つ以上の側に湾曲する。ガイドワイヤまたは複数のガイドワイヤを撮像することは、隣接する解剖学的構造内の1つ以上の空間とのデバイス整合を示し、したがって、近傍の解剖学的場所内に設置されるインプラントの回転整合に関する画像基準を作成する。
【0104】
【
図54】
図54は、磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、カテーテルの中心管腔と連通する管腔を有する。ガイドワイヤが、本管腔を通して延在し、ガイドワイヤは、拡張可能なアームの対を有する。示されるように、2つのアームが、ガイドワイヤから延在し、アームは、エコー源性、放射線不透過性、または2つの組み合わせであるように構築される。アームは、ガイドワイヤのコアを少なくとも部分的に囲繞する定常リングによって遠位端において接続され、少なくとも部分的にガイドワイヤのコアの周囲にある移動可能リングによって近位端において接続される。アームの近位端は、直接、または移動可能リングを介してのいずれかで、ガイドワイヤの外側スリーブに接続される。ガイドワイヤのコアに対してガイドワイヤの外側コイルを移動させることは、アームを、例えば、磁石カテーテルへの、またはそれからの挿入もしくは除去のためにガイドワイヤのコアにより近接して移動させるか、または改良された可視化のためにガイドワイヤのコアからより遠くに延在させるかのいずれかである。そのように延在されるアームは、隣接する解剖学的構造内に設置されるインプラントの回転整合に関する画像基準を作成する。
【0105】
【
図55】
図55は、主要シャフト、付属管腔、および磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、付属管腔と連通する管腔を有する。本付属管腔は、カテーテルがガイドワイヤにわたって位置付けられることを可能にし得る、または標的解剖学的構造へのアンカ、ガイドワイヤ、造影剤、もしくは他の望ましい物質またはデバイスの送達を可能にし得る。磁性先端は、主要シャフトに結合され、これは、少なくとも部分的に、磁性先端の管腔を通して通過する。主要シャフトは、湾曲した解剖学的構造を辿るように可撓性であってもよい、または所望の位置に能動的に操向可能であってもよい。
【0106】
【
図56】
図56は、主要シャフト、付属管腔、および磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、付属管腔と結合される部分的管腔を有する。本付属管腔は、カテーテルがガイドワイヤにわたって位置付けられることを可能にし得る、または標的解剖学的構造へのアンカ、ガイドワイヤ、造影剤、もしくは他の望ましい物質またはデバイスの送達を可能にし得る。磁性先端は、主要シャフトに結合され、これは、少なくとも部分的に、磁性先端の管腔を通して通過する。主要シャフトは、湾曲した解剖学的構造を辿るように可撓性であってもよい、または所望の位置に能動的に操向可能であってもよい。
【0107】
【
図57】
図57は、磁性先端を伴うカテーテルを示し、磁性先端は、カテーテル先端に近位の側面ポートからカテーテルの管腔と連通する管腔を有する。1つ以上のガイドワイヤが、本管腔を通して延在し、1つ以上の側に湾曲する。ガイドワイヤまたは複数のガイドワイヤを撮像することは、隣接する解剖学的構造内の1つ以上の空間とのデバイス整合を示し、したがって、近傍の解剖学的場所内に設置されるインプラントの回転整合に関する画像基準を作成する。
【発明を実施するための形態】
【0108】
(発明の詳細な説明)
本明細書および請求項に使用されるような語句「弁輪」は、弁の弁尖を支持する、心臓弁の基部における開口部を囲繞するリング様組織構造を意味する。例えば、僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁、静脈弁の輪、および身体内の弁の他の輪である。僧帽弁では、輪は、典型的には、僧帽弁の弁尖を支持する鞍形構造である。
【0109】
弁輪に適用されるような、本明細書および請求項に使用されるような語句「周壁」は、弁輪の組織の表面もしくは一部および/または弁輪に隣接する組織の一部を意味する。
【0110】
本明細書および請求項に使用されるように、「インプラント」は、切開外科手術、血管内外科的方法、経皮的外科的方法、および最小侵襲性または他の方法を含む、外科的方法によって、患者の身体の中に導入され、その中に定位置に残される、物品またはデバイスを意味する。例えば、大動脈弁置換インプラント、冠状動脈ステントインプラント、または他のタイプのインプラントである。
【0111】
図1に示されるように、伸長デバイス101は、1つ以上のプローブ要素103の中に延在する、プローブ要素接合部102を有する。
図1では、8つのプローブ要素103が、伸長デバイス101から遠位かつ外向きに延在するが、しかしながら、他の形状および数のプローブ要素も、有利であり得る。
【0112】
プローブ要素は、例えば、1つ以上のプローブ要素をともにインサート成型し、伸長デバイスに取り付けることによって、プローブ要素材料から形成される管をレーザ切断することによって、もしくは所望のプローブ要素パターンを平面において切断し、伸長デバイスに適合するように(必要とされる場合)これを成形することによって、光化学エッチングによって、またはこれらのプロセスの組み合わせによって形成されることができる。プローブ要素は、(特に、射出成型された変形の場合に)処理の間に成形される、切断後に形状に合わせて屈曲される、または後処理において最終形状に熱設定されることができる。ヒンジ点、センサ、伝導性パッド、またはワイヤ等の付加的特徴が、接合、溶接、圧着、および同等物を含む、プロセスによって取り付けられることができる。
【0113】
図2は、プローブ要素の内面202および中心チャネル201を示す、
図1からの伸長デバイス101の端面図を示す。中心チャネル201は、標的組織部位への療法または診断デバイスもしくは物質の送達のために使用されてもよい。インプラントが、中心チャネル201を通して設置されてもよい。中心チャネル201はまた、マーカを組織の中に設置する、またはプローブ要素に隣接する組織、管腔、もしくは体腔を撮像するための造影剤を注入するために使用されてもよい。中心チャネル201はまた、標的組織を生検または除去するために使用されてもよい。
【0114】
図3は、プローブ要素接合部302と、伸長デバイス301の方向に遠位に延在する、1つ以上のプローブ要素303とを有する、伸長デバイス301を示す。本構成におけるプローブ要素303は、伸長デバイス301と同一のサイズのチャネルを通して送達可能である。本構成においてプローブ要素303を形成すること、または標的組織部位への送達のために本構成において外向きに指向されるプローブ要素(例えば、
図2に示されるプローブ要素202)を一時的に拘束することが、有利であり得る。
【0115】
図4は、約45度の角度において伸長デバイスから外向きかつ遠位に延在する、1つ以上のプローブ要素402を有する、伸長デバイス401の側面図を示す。
【0116】
図5は、約45度の角度において標的組織501に接近する、
図4の伸長デバイス401を示す。本角度において、上部プローブ要素503は、略直角において標的組織に接近し、底部プローブ要素504は、標的組織に略平行である。標的組織の可動性区画502は、標的組織に略平行である。
【0117】
図6は、約45度の角度において標的組織601に接近する、
図4の伸長デバイス401を示す。伸長デバイス401および標的組織601が、接近して保持されるとき、上部プローブ要素603は、標的組織に略平行に上向きに延在するように偏向し、底部プローブ要素604は、標的組織に略平行に下向きに指向されたままである。標的組織の可動性区画602は、標的組織に略平行である。
【0118】
図7は、約45度の角度において標的組織701に接近する、
図4の伸長デバイス401を示す。本図では、標的組織の可動性区画702は、標的組織701に略垂直な位置に移動している。伸長デバイス401および標的組織701が、接近して保持されるとき、上部プローブ要素703は、標的組織に略平行に上向きに偏向されたままであり、底部プローブ要素704は、可動性組織区画702とともに偏向する。本構成では、プローブ要素704の運動を示す画像が、標的組織の可動性区画702の運動を推論するために使用されることができる。プローブ要素704の運動を示す画像はまた、標的組織の可動性区画702に対する伸長デバイス401の場所を推論するために使用されることができる。
【0119】
図8は、1つ以上の短いプローブ要素802と、1つ以上の長いプローブ要素803A-Bとを有する、伸長デバイス801の端面図を示す。使用時、長いプローブ要素803A-Bは、伸長デバイス801からの第1の距離(線804によって示される)において移動する組織とともに移動するであろう一方、短いプローブ要素802は、該第1の距離における組織運動による影響を受けないであろう。伸長デバイス801が、移動する組織により近接して、該第1の距離を下回る第2の距離(線805によって示される)まで移動されると、短いプローブ要素802および長いプローブ要素803Aならびに803Bの両方が、組織運動による影響を受けるであろう。同様に、3つの異なる長さ、4つの異なる長さ、またはそれを上回るもののプローブ要素が、移動する組織に対する伸長デバイスの位置を示すために使用され得る。プローブ要素は、類似する方式で定常組織特徴(例えば、壁における管腔開口部)と相互作用し、長いプローブ要素803は、最初に定常組織特徴に反応し、短いプローブ要素802は、伸長デバイス801が、定常組織特徴により近接して移動されるときにのみ反応することができる。
【0120】
図9は、伸長デバイス901から外向きに延在する1つ以上のプローブ要素902を有する、伸長デバイス901の端面図を示す。プローブ要素902と伸長デバイス901の長軸との間の角度は、垂直に近づく。本構成では、プローブ要素902は、標的組織の表面における隆起または曲線に応答して移動するであろう。
【0121】
図10は、様々な断面を伴う1つ以上のプローブ要素1001を有する、伸長デバイスの端面図を示す。示されるように、プローブ要素1001および伸長デバイスの接合部の近傍に縮小された断面1002が、存在する。本縮小された断面1002は、より可撓性の「ヒンジ」領域を作成し、標的組織と相互作用するとき、プローブ要素1001がとる形状に対する増加された制御をもたらす。
【0122】
図11は、様々な断面を伴う1つ以上のプローブ要素1101を有する、伸長デバイスの端面図を示す。示されるように、プローブ要素1101の遠位端の近傍に縮小された断面1102が、存在する。本縮小された断面1102は、より可撓性の先端領域を作成し、標的組織と相互作用するとき、プローブ要素1101がとる形状に対する増加された制御をもたらす。
【0123】
図12は、1つ以上の分岐部1202がプローブ要素1201のうちの1つ以上から延在し、隣接するプローブ要素1201のうちの1つ以上に接続する、2つ以上のプローブ要素1201を有する、伸長デバイスの端面図を示す。示されるように、分岐部1202は、8つのプローブ要素1201のそれぞれの端部から延在し、隣接するプローブ要素1201のそれぞれを接続し、連続的リングを形成する。分岐部1202をプローブ要素1201の先端の近位の場所から延在させること、またはプローブ要素1201のサブセットを接続し、その他を接続されないままにすることが、有利であり得る。
【0124】
図13は、プローブ要素のうちの1つ以上から延在する、叉状分岐部1302と、単一の分岐部1303とを有する、1つ以上のプローブ要素1301を有する、伸長デバイスの端面図を示す。各プローブ要素1301は、いかなる分岐部も有していない、1つ以上の叉状分岐部1302を有する、1つ以上の単一の分岐部1303を有する、もしくは叉状分岐部1302および単一の分岐部1303の組み合わせを有することができる。叉状分岐部1302および単一の分岐部1303は、プローブ要素1301まで略平面に延在する、または伸長デバイスに対してプローブ要素1301から内向きもしくは外向きに偏向されることができる。
【0125】
図14は、伸長デバイス1401の長軸に対して、第1の角度において伸長デバイス1401から延在する近位区画1402と、第2の角度において近位区画1402から延在するプローブ要素の遠位区画1403とを有する、1つ以上のプローブ要素を有する、伸長デバイス1401を示す。示されるように、第2の角度は、第1の角度と比較して、伸長デバイス1401に対してより浅い角度である。異なる角度における近位区画1402および遠位区画1403を有するプローブ要素は、直線状プローブ要素と異なる方法で標的組織と相互作用し、直線状プローブ要素がもたらすであろうものと異なる標的組織の場所および運動についての情報をもたらすであろう。同一の伸長デバイスにおいて直線状プローブ要素および異なる角度における近位区画1402ならびに遠位区画1403を有するプローブ要素の両方を組み合わせることが、さらに有利であり得る。
【0126】
図15は、伸長デバイス1501の長軸に対する第1の角度において配置され、1つ以上の分岐部1505が伸長デバイス1501の長軸に対する第2の角度において配置される、1つ以上のプローブ要素1502を有する、伸長デバイス1501の側面図を示す。示されるように、分岐部1505は、分岐点から遠位かつ内向きに延在する。分岐部1505が、分岐点から遠位かつ外向きに延在する、またはプローブ要素1502と実質的に同一の平面内に留まることが、有利であり得る。
【0127】
図16は、伸長デバイス1601の長軸に対する第1の角度において配置され、1つ以上の分岐部1605が伸長デバイス1601の長軸に対する第2の角度において配置される、1つ以上のプローブ要素1602を有する、伸長デバイス1601の側面図を示す。示されるように、分岐部1605は、分岐点から近位かつ内向きに延在する。1つ以上の分岐部1605が、分岐点から近位かつ外向きに延在する、またはプローブ要素1602と実質的に同一の平面内に留まることが、有利であり得る。
【0128】
図17は、屈曲部1703を有する接続分岐部1702によって接続される、2つの隣接するプローブ要素1701Aおよび1701Bを示す。屈曲部1703は、プローブ要素1701Aおよび1701Bが、相互に対して移動する際、折畳することができる。小径送達構成では、接続分岐部1702は、屈曲部1703においてそれ自体に折畳され、プローブ要素1701Aおよび1701Bは、相互に接近し、アセンブリが、標的身体面積へのアクセスのために適切に定寸されたカテーテルを通して通過することを可能にするであろう。
【0129】
図18は、標的組織1803と接触する1つ以上のプローブ要素1802を有する、伸長デバイス1801の断面図を示す。標的組織1803に対する伸長デバイス1801の場所が、1つ以上のプローブ要素1802によって補助される撮像方法によって検証されると、組織結合アンカ1804が、伸長デバイス1801の中心チャネルを通して設置され、所望の場所において標的組織に結合される。プローブ要素1802は、種々の撮像モダリティと組み合わせて、標的組織1803の可視性を向上させ、標的組織1803に対して組織結合アンカ1804を正確に設置することを補助するために使用されることができる。
【0130】
図19は、標的組織1903と接触する1つ以上のプローブ要素1902を有する、伸長デバイス1901の等角図を示す。伸長デバイス1901の中心チャネル内に配置されるものは、組織結合アンカ1904である。組織結合アンカに結合されるものは、組織成形テンプレート1905であり、これは、標的組織を所望の構成に再成形する。プローブ要素1902は、種々の撮像モダリティと組み合わせて、標的組織1903の可視性を向上させ、標的組織に対して正しい回転配向において組織成形テンプレート1905を設置することを補助するために使用されることができる。組織成形テンプレート1905の設置後、プローブ要素1902は、組織の再成形および運動が標的パラメータ以内であることを検証するために使用されることができる。
【0131】
図20は、その長さに沿って配置されるプローブ要素群2002のアレイを有する、伸長デバイス2001を示す。個々のプローブ要素群2002の変位および運動は、伸長デバイス2001の長軸に対してある組織特徴を位置特定するために、または別の組織特徴に対して1つを上回る組織特徴を位置特定するために使用されることができる。
【0132】
図21は、1つ以上のプローブ要素2102と、中実中心断面2103とを有する、伸長デバイス2101を示す。断面2103は、小さい管腔にアクセスするために、または他の器具に並んで適合するために、伸長デバイス2101の外形を可能な限り小さくするように最適化されることができる。
【0133】
図22は、多角形2201、管状2202、円形2203、平坦2204、切り抜き2205、正方形2206を含む、伸長デバイスに関する一連の可能性として考えられる断面を示す。密接に関連する形状、例えば、異なる数の辺を伴う多角形、複数の管腔を伴う管、楕円、弓形区画、長方形等もまた、伸長デバイスに関する断面として利点を有し得る。
【0134】
図23は、可変高さまたは直径を伴う伸長デバイス2300を示す。伸長デバイス2300は、1つ以上のプローブ要素2303を有する第1の伸長区画2301と、1つ以上のプローブ要素2304を有する第2の伸長区画2302とを備え、2つの伸長区画2301および2302は、伸長区画2301ならびに2302を相互に対して近位もしくは遠位に移動させることによって、それらの間の分離距離、したがって、高さまたは直径が、変化し得るように、段2305のアレイによって接続される。
図23Aは、幅狭で小径の低い構成における本デバイスを示し、
図23Bは、幅広で大径の高い構成における本デバイスを示す。
【0135】
図24は、遠位ハブ2402および近位ハブ2403に継合され、遠位ハブがシャフト2404に結合され、近位ハブがシャフト2404に摺動可能に係合される、1つ以上のプローブ要素2401を伴う伸長デバイスを示す。ハブ2402および2403が、ともにより近づけられると、プローブ要素2401は、より屈曲し、増加された直径(
図24Aに示されるような)を有する。ハブ2402および2403が、より遠くに離れるように移動されると、プローブ要素2401は、直線化し、減少された直径(
図24Bに示されるような)を有する。本変化可能な直径は、体腔、嚢、動脈瘤、または他の組織特徴の形状およびサイズを可視化するために使用されることができる。
【0136】
図25は、軸2504の周囲で時計回りまたは反時計回りに回転(2503)され得る、1つ以上のプローブ要素2502を有する、伸長デバイス2501を示す
【0137】
図26は、二次特徴2503を伴う1つ以上のプローブ要素2602を有する、伸長デバイス2601を示す。二次特徴は、向上された撮像性質を伴う第2の材料(例えば、エコー源性層)または伸長デバイス2601を通して戻るように延在する接続を伴う感知要素(例えば、圧力センサ、歪みセンサ、圧電材料、マイクロホン、酸素センサ、電極、もしくは他の類似する感知機器)であり得る。そのようなセンサは、付加的情報をユーザにもたらし得、例えば、プローブ要素2602における血液酸素化は、これが静脈または動脈血液系にあるかどうかを示し得る。
【0138】
図27は、1つ以上のプローブ要素2702と、伸長デバイス2701の周囲に配置される摺動可能スリーブ2703とを有する、伸長デバイス2701を示す。
【0139】
図27Aは、プローブ要素2702に対して近位に後退される摺動可能スリーブ2703を示し、プローブ要素2702の第1の長さが、摺動可能スリーブ2703から遠位に延在する。本構成では、プローブ要素2702は、伸長デバイス2701を標的組織の略近傍に誘導するために使用され得る。
【0140】
図27Bは、プローブ要素2702に対して遠位に延在される摺動可能スリーブ2703を示し、プローブ要素2702の第2の長さが、摺動可能スリーブ2703から遠位に延在する。本第2の長さは、
図27Aに図示される第1の長さよりも短い。本構成では、プローブ要素2702は、
図27Aに示される構成を上回る精度で伸長デバイス2701を標的組織に誘導するために使用され得る。
【0141】
図28は、外側シース2801と、内側シース2802と、組織結合アンカ2806に結合されるアンカシャフト2803とから成る、伸長デバイスを示す。
【0142】
図28Aは、外側シース2801が、内側シース2802の遠位端および組織結合アンカ2806の両方を被覆する、
図28のデバイスを示す。外側シース2801は、第1の長さを有する、1つ以上のプローブ要素2804を有する。
【0143】
図28Bは、内側シース2802の遠位端が、外側シース2801の遠位端から遠位に延在するように、内側シース2802が、外側シース2801に対して遠位に移動される、
図28のデバイスを示す。内側シース2802は、内側シースの遠位端上に第2の長さを有する、内側プローブ要素2805を有する。内側プローブ要素2805の第2の長さは、外側シース2801のプローブ要素2804と異なる。異なる長さの要素は、異なるサイズの特徴を解決するために使用されることができる。加えて、より長いプローブ要素は、標的組織の近傍に接近するために使用されることができ、より短いプローブ要素は、その位置付けを精緻化するために使用されることができる。
【0144】
図28Cは、内側シース2802および外側シース2803の両方から遠位に延在する組織結合アンカ2806を示す。本構成では、組織結合アンカは、標的組織に結合されることができる。
【0145】
図29は、少なくとも1つの延在可能プローブ要素2902A、2902B、または2902Cを有する、伸長デバイス2901を示す。少なくとも1つのプローブ要素2902Aは、少なくとも1つの他のプローブ要素2902Bに対して近位または遠位に延在もしくは後退されることができる。プローブ要素2902Aは、分岐部2903Aとともに示され、これは、標的組織に対する分岐部の位置を示す方法で定常組織、移動可能組織、または流体流動と相互作用することができる。2つのプローブ要素2902Aおよび2902Bの相対的位置を調節することによって、ユーザは、標的組織における線形構造、例えば、弁輪の区画を可視化することができる。3つの独立したプローブ要素2902A、2902B、および2902Cの相対的位置を調節することによって、ユーザは、標的組織における平面構造、例えば、弁輪を可視化することができる。
【0146】
図30は、組織アンカ3007を弁輪3001に送達するためのカテーテル3005を示す。図示されるように、弁は、心室壁3003を有する心室から心房壁3002を有する心房を分離し、弁は、少なくとも1つの弁尖3004を有する。カテーテル3005は、先端3006として少なくとも1つのアーム3008に取り付けられ、これは、心房壁3002と相互作用する。示されるように、アーム3008は、非外傷性先端3009を有する。カテーテル先端はまた、心室壁3003と相互作用するように構成される、第2のアーム3010に取り付けられてもよい。示されるように、本アーム3010もまた、非外傷性先端3011を有する。アーム3010は、設置の間に弁尖3004の周囲に空間を残すように構成される。アーム3008および3010の構成は、カテーテル3005を、組織アンカ3007が弁輪3001に取り付けられることを可能にする位置に誘導することを支援する。
【0147】
図31Aは、弁3102の輪と相互作用する、複数のアーム3103A-3103Cを有する、カテーテル3101を示す。1つのアーム3103Cは、アンカガイド3104に摺動可能に取り付けられ、これは、アンカ3105を弁3102の輪に向かって誘導する。アンカ制御ワイヤ3106が、アンカ3105、カテーテル3101、およびアンカガイド3104に結合される。
【0148】
図31Bは、弁3102内で定位置のカテーテル3101を示し、弁は、断面図において示される。本図では、アンカ制御ワイヤ3106およびアンカ3105の螺旋コイルは、可視である。
【0149】
図31Cは、弁3102内で定位置のカテーテル3101を示し、カテーテル3101は、弁3102の輪と相互作用する、複数のアーム3103A-3103Cを有する。1つのアーム3103Cは、弁3102の弁尖を圧縮し、弁3102の輪に対してアンカ3105を位置特定する。アーム3103Aおよび313Bは、弁交連と相互作用し、弁尖の最小変位を有するものとして図示される。
【0150】
図32は、それを通して湾曲したワイヤ3201が通過する、ワイヤスライド3202に結合される、アンカガイド3203の詳細図を示す。アンカワイヤ3205が、アンカガイド3203およびアンカ3204に結合される。螺旋アンカの場合では、アンカワイヤ3205は、アンカガイド3203内で回転することが可能であり、アンカ3204に回転して固定され、アンカワイヤ3205が、例えば、身体の外側から遠隔で旋回される際、アンカ3204が組織の中に螺合することを可能にするであろう。
【0151】
図33は、複数のアーム3302を伴うカテーテル3301を示す。アーム3303のうちの少なくとも1つが、弁輪3306に向かってアンカ3305を指向することに役立つために、弁面積3304を囲繞する組織と相互作用する。アーム3302の遠位端を前進または後退させることによって、アーム3302によって形成される構造の直径は、弁輪3306に対するアンカ3305の位置に影響を及ぼすように調節されることができる。構造は、超弾性または形状記憶ニチノール、ピアノまたはばねステンレス鋼、形状記憶プラスチックから作製される管類もしくはワイヤからレーザ切断される。構造の形状は、球形、長円形、涙滴形、またはこれが展開される心房もしくは心室の解剖学的構造のために好適と見なされる他の形状であり得る。構造は、カテーテルの全周囲(すなわち、360度)、または限定ではないが、カテーテルの片側上のみ(すなわち、180度)等のカテーテルの部分的周囲で外に向くアームを有することができる。プルおよびプッシュワイヤまたは管が、構造直径の調節ならびにその除去のために構造に取り付けられることができる。
【0152】
図34は、複数のアーム3402を伴うカテーテル3401を示す。アーム3402は、それらの遠位側面3403において、少なくとも部分的に、アンカ3404を囲繞するように構成される。本構成では、アンカ3404の一部は、アーム3402と同一の軸方向空間内に存在し、潜在的に、アーム3402およびアンカ3404の全長を縮小する。アーム3402はまた、アンカ3404よりも小さい直径を伴う送達構成を有するように設計され、弁輪へのカテーテル3401の送達のために要求されるシースの直径を縮小してもよい。
【0153】
図35は、その遠位先端またはその近傍に配列される第1の磁石3502を有する、アンカ送達カテーテル3501と、その遠位先端またはその近傍に配列される第2の磁石3505を有する、標的カテーテル3504とを示し、磁石3502ならびに3505は、弁輪3503に向かってアンカ3510を指向するために、弁の組織3506を通してカテーテル3501および3504の2つの先端を相互に引き付けるように極性化される。磁性材料は、希土類サマリウムコバルト、ネオジム、または同等物から作製されることができる。1つを上回る磁石が、各側面上で使用されることができ、磁気ならびに反発引力を用いてアンカの場所を配向するように配列されることができる。磁石が、その厚さを通して極性化されることができ、ならびに直径または幅が、弁尖から離れるようなある場所にアンカを指向するために使用されることができる。標的カテーテル3504または第2のカテーテル3501のいずれかの上の磁石のうちの1つは、磁化されている場合とそうではない場合がある鉄等の磁性材料から作製されることができる。
【0154】
図36Aは、それを通して、その遠位先端またはその近傍に移動可能に配列される第1の磁石3602および磁石制御ワイヤ3607を有する、アンカ送達カテーテル3601が通過する、シース3600と、その遠位先端またはその近傍に配列される第2の磁石3605を有する、標的カテーテル3604とを示し、磁石3602ならびに3605は、弁の組織3606を通してカテーテル3601および3604の2つの先端を相互に反発させるように極性化される。プルワイヤが、磁石3601を後退させるときのみ、ここで標的カテーテルに向かって面する磁石3608の表面は、標的カテーテルの先端の近傍の磁石3605を引き付けるであろう。磁石3605に向かう磁石3601を伴うカテーテル先端の前進は、弁輪3603に向かってアンカ3610を指向するために使用される。アンカ送達カテーテル3601は、示されるような送達構成において磁石3602に少なくとも部分的に近位であるアンカ3610を格納する。磁性材料は、希土類サマリウムコバルト、ネオジム、または同等物から作製されることができる。1つを上回る磁石が、各側面上で使用されることができ、磁気ならびに反発引力を用いてアンカの場所を配向するように配列されることができる。磁石が、その厚さを通して極性化されることができ、ならびに直径または幅が、弁尖から離れるようなある場所にアンカを指向するために使用されることができる。
【0155】
図36Bは、張力が、磁石制御ワイヤ3607に印加されており、磁石3602を、磁石3602がアンカ送達カテーテル3601の傍にあり、アンカ3610が弁輪3603に向かって前進され得るアクティブ化位置に枢動させる、
図36Aのデバイスを示す。
【0156】
図37は、軸方向に極性化される、円筒形磁石を示す。本構成における磁石は、カテーテルを介して弁または弁輪の片側に一時的に設置され、同様の磁極を反発させる、および/または弁もしくは弁輪の反対側上の反対の磁極を引き付けるために、所望の極(北または南)が弁を横断して指向されるように配列され得る。そのような磁石はまた、弁または弁輪の反対側の磁化されていない強磁性材料(例えば、鉄もしくはニッケル化合物)を引き付け得る。
【0157】
図38は、軸方向に垂直に極性化される、円筒形磁石を示す。本構成における磁石は、カテーテルを介して弁または弁輪の片側に一時的に設置され、弁もしくは弁輪の反対側の磁化されていない強磁性材料(例えば、鉄またはニッケル化合物)を引き付けるために、両方の極を有する端部が弁を横断して指向されるように配列され得る。そのような磁石はまた、弁または弁輪の反対側のある望ましい配向における磁石と相互作用するであろう。
【0158】
図39は、軸方向に極性化される、リング磁石を示す。本構成における磁石は、カテーテルを介して弁または弁輪の片側に一時的に設置され、同様の磁極を反発させる、および/または弁もしくは弁輪の反対側の反対の磁極を引き付けるために、所望の極(北または南)が弁を横断して指向されるように配列され得る。組織アンカ、ガイドワイヤ、または他のインプラントもしくはツールが、リング磁石の中心を通して通過し、所望の整合に影響を及ぼし得る。そのような磁石はまた、弁または弁輪の反対側の磁化されていない強磁性材料(例えば、鉄もしくはニッケル化合物)を引き付け得る。
【0159】
図40は、軸方向に垂直に極性化される、リング磁石を示す。本構成における磁石は、カテーテルを介して弁または弁輪の片側に一時的に設置され、弁もしくは弁輪の反対側の磁化されていない強磁性材料(例えば、鉄またはニッケル化合物)を引き付けるために、両方の極を有する端部が弁を横断して指向されるように配列され得る。そのような磁石はまた、弁または弁輪の反対側のある望ましい配向における磁石と相互作用するであろう。
【0160】
図41は、その円周に沿って偶数の極を伴って極性化される、リング磁石を示す。本構成における磁石は、カテーテルを介して弁または弁輪の片側に一時的に設置され、回転および場所整合を達成するために、弁もしくは弁輪の反対側の磁石と相互作用するように配列され得る。そのような磁石はまた、弁または弁輪の反対側のある望ましい配向における磁石と相互作用するであろう。組織アンカ、ガイドワイヤ、または他のインプラントもしくはツールが、リング磁石の中心を通して通過し、所望の整合に影響を及ぼし得る。
【0161】
図42は、非切断管よりも可撓性であり、管の一方の端部、例えば、身体から外に延在する端部において管の他方の端部に印加される軸方向力およびトルクを送達することが可能なままであるために、螺旋4202を伴って切断される管4201を示す。螺旋4202は、自己係止特徴を作成し、管4201が、故障に先立って単純な螺旋よりも多くのトルクを伝達することを可能にする、互い違いの切断4203を有する。
【0162】
図43Aは、弁輪4302に隣接する心室4304内に設置される標的磁石4305を有し、心房4301内のアンカ送達カテーテル4309の磁性先端4310を引き付ける、心臓4300を治療するためのシステムを示す。標的磁石4305は、第1の磁極が、標的磁石4305の遠位端上でアクティブであるように、軸方向に極性化される一方、アンカ送達カテーテル4308の磁性先端4310は、(標的磁石4305の遠位端における第1の磁極と反対の極性の)磁性先端4310の第2の極が、所望の位置および配向において標的磁石4305に向かって指し示されるように、半径方向に極性化される。
【0163】
図43Bは、心房4301、弁輪4302、弁尖4303、および心室4304を有する、心臓4300の概略表現を示す。
【0164】
図43Cは、標的磁石4305が心室4304内の弁尖4303の下に設置される標的磁石カテーテル4306に取り付けられる、
図43Bの心臓4300を示す。
【0165】
図43Dは、心房4301内の定位置に経中隔アクセスシース4307を伴う
図43Cの心臓を示す。
【0166】
図43Eは、アンカ送達カテーテル4308が、経中隔シース4307を通して設置され、アンカ送達カテーテル4308が、磁性先端4310と、アンカ管4309とを有する、
図43Dの心臓4300を示す。磁性先端4310は、弁尖4303を通して標的磁石4305に磁気的に引き付けられる。アンカ送達カテーテル4308の遠位端の方向および配向は、これが弁輪4302に向かって指し示すように、経中隔シース4307および/またはアンカ送達カテーテル4308を移動させることによって調節されることができる。
【0167】
図43Fは、螺旋組織アンカ4311が、弁輪に送達されている、
図43Eの心臓4300を示す。
【0168】
図43Gは、アンカ4311の送達、および経中隔シース4307、アンカ送達カテーテル4308、ならびに標的磁石カテーテル4306の除去後の
図43Fの心臓4300を示す。アンカ4311は、伸長制御部材4312に取り付けられたままである。本構成では、伸長制御部材4312は、インプラント、電極、付加的アンカ等を設置することを含む、手技の異なる側面を指示するために使用されることができる。
【0169】
図43Hは、伸長制御部材4312の除去後の
図43Gの心臓4300を示す。アンカ4311は、弁輪内に留まる。殆どの状況では、アンカは、組織再成形インプラント(図示せず)に結合されるであろう。
【0170】
図44に示されるように、グラフィック図が、心臓の小室内で定位置のカテーテルのシステムを描写する。心室カテーテル4401が、大動脈(図示せず)を通して通過し、僧帽弁尖4404および4405の下、かつ後僧帽弁輪4403に隣接する左心室内に存在する。心房カテーテル4402が、右心房と左心房との間の中隔を横切ることによって、静脈系を通して左心房に進入する。磁気引力が、2つのカテーテルを整合させる、または(それらが、直線ではなく、鋭角であり得るため)相互に隣接してそれらを位置付ける。
【0171】
図45に示されるように、標的磁石4501を伴う心室カテーテルおよび位置特定磁石4502を伴う心房カテーテルが、僧帽弁輪4403に隣接する僧帽弁尖の反対側に存在する。標的磁石4501は、遠位端に配列される第1の磁極を伴って軸方向に極性化され、位置特定磁石4502は、遠位端に第2の磁極を伴って軸方向に極性化される。磁石4501および4502のそれぞれの遠位端における磁極は、極性において反対であり、心房カテーテルが、実質的に僧帽弁輪4403の方向に向けられるとき、磁石を相互に引き付けさせる。
【0172】
図46に示されるように、標的磁石4501を伴う心室カテーテルおよび磁化されていない強磁性材料から構築される位置特定先端4602を伴う心房カテーテルが、僧帽弁輪4403に隣接する僧帽弁尖の反対側に存在する。標的磁石4501は、軸方向に極性化され、位置特定先端4602は、磁化されていない。本配列は、標的磁石4501および位置特定先端4602を、それらの精密な配向にかかわらず、相互に引き付けさせる。螺旋組織アンカ4604が、心房カテーテルの遠位端から延在し、僧帽弁輪4403の方向に指向されることができる。
【0173】
図47に示されるように、標的磁石4501を伴う心室カテーテルおよび位置特定磁石4702を伴う心房カテーテルが、僧帽弁輪4403に隣接する僧帽弁尖の反対側に存在する。標的磁石4501は、遠位端に配列される第1の磁極を伴って軸方向に極性化され、位置特定磁石4702は、片側に第2の磁極を伴って半径方向に極性化される。位置特定磁石4702は、心房カテーテルの管腔を実質的に囲繞する。磁石4501および4702のそれぞれの磁極は、極性において反対であり、第2の極が、標的磁石4501に面し、これが、実質的に僧帽弁輪4403の方向に向けられるように、心房カテーテルが、回転されるとき、磁石を相互に引き付けさせる。
【0174】
図48Aに示されるように、患者の心室Vの中への前進のために構成される位置特定カテーテル4800が、その遠位端において標的磁石4501を有する。患者の心房Aの中への前進のために構成されるアンカ送達カテーテル4801が、その遠位端において磁石4802を有する。標的磁石4501および位置付け磁石4802は、僧帽弁輪4403に隣接する僧帽弁尖MVLの反対側に存在するように構成される。標的磁石4501は、遠位端に向かって配向される第1の磁極性を有する極を伴って矢印A1によって示されるように軸方向に極性化される。位置付け磁石4802は、片側に沿って第2の磁極性を有する極を伴って矢印A2によって示されるように半径方向に極性化される。第1および第2の磁極性は、カテーテルの遠位端が、
図48Bに示されるように引き付けられ、自己配向するように、相互に反対である。磁気引力は、輪4403への弁尖MVLの付着基部の近傍の場所であるFに仮想支点を作成し、これは、カテーテルシャフトに対する押動および引動(軸方向前進ならびに後退)を可能にし、アンカ送達カテーテルの遠位端を、支点を中心として枢動させ、送達経路4806を、輪4403内の標的領域に向けさせる。位置特定カテーテル4800は、随意に、螺旋または他のアンカ4805と位置付け磁石4802との間の整合を維持する、アンカガイド4804を組み込んでもよい。
【0175】
位置付け磁石4802は、アンカ送達カテーテル4801のアンカ送達管腔を部分的に囲繞する、「半円筒形」設計(例えば、120°~210°の弧に対する)を有する。そのような設計は、ガイドカテーテル内のアンカ送達管腔を半径方向にオフセットすることによって、標的磁石4501に対して螺旋または他の組織アンカ4805を指向するとき、中空円筒形磁石と比較して有利であり得る。したがって、アンカ送達カテーテル4801が、その縦方向軸を中心として回転され、第1の極を位置付け磁石4501上の第2の極と整合させるとき、オフセットは、輪標的4403に向かって送達経路を向けることを促進する。設計はまた、製造、出荷、または使用の間の位置付け磁石4502の損傷のリスクを低減させ得る。半円筒形設計のより厚い部分的厚さは、同一の外径を有するより薄い全円筒形(管状)磁石を用いて利用可能であるよりも強い磁場を提供し得る。
【0176】
図48Bに示されるように、
図48Aのカテーテルシステムは、螺旋または他のアンカ4805を僧帽弁輪4403に送達するために使用される。アンカ4805は、アンカガイド4804から送達経路4806に沿った軸方向前進によって展開されてもよい。好ましい送達経路4806が、支点Fから側方に外向きに延在し、そこで、アンカ送達カテーテル4801の遠位端は、位置特定カテーテル4800の遠位端に磁気的に結合される。示されるように、輪4403は、アンカ送達カテーテル磁石4501に対して半径方向に外向きに(中隔または大動脈の根本から離れるような方向A3に)配置される。本配列は、標的磁石4501が、標的組織、この場合では、僧帽弁輪4403を含有しない体腔(示されるような左心室)内に存在するときに有利であり得る。
【0177】
図49に示されるように、カテーテル4901が、カテーテル4901の遠位端を完全に閉鎖する、磁性先端4902を有する。磁性先端は、軸方向に、半径方向に、軸に対してある角度に、またはより複雑なパターンの極性化区域を伴って極性化されてもよい。例えば、本カテーテルは、隣接する小室内の第2のカテーテルのための誘引標的カテーテルとして作用するために、心臓の小室の中に挿入されてもよい。
【0178】
図50に示されるように、カテーテル4901が、カテーテル4901の遠位端に結合される、磁性先端5002を有する。管腔5003が、実質的に磁性先端5002を通して延在し、カテーテル4901の内側管腔と連通する。管腔5003は、心臓または他の有利な解剖学的構造内の所望の場所におけるカテーテル4901および磁性先端5002の設置を支援し得る、ガイドワイヤの通過を可能にし得る。カテーテル4901は、ある標的解剖学的構造にアクセスする際に有利であり得る、示されるような曲率を有する。曲率は、カテーテル4901の伸縮性材料に形成されてもよい、カテーテル4901内の内側張力および圧縮部材によって能動的に調節されてもよい、または他の手段(図示せず)によって原位置で形状に合わせて屈曲されてもよい。1つ以上の管腔(図示せず)を伴う外側管もまた、カテーテル管状本体に隣接する磁石の近位端から延在することができる。
【0179】
図51に示されるように、カテーテル4901が、輪4403に隣接する心臓小室内の標的位置に磁性先端5102を送達する。アーム5103Aおよび5103Bが、略反対方向において磁性先端5102から外向きに延在し、弁輪4403に対して整合される画像基準を形成し、心臓の隣接する小室内でテンプレートを配向および設置することを支援する。アーム5103Aおよび5103Bは、アーム5103Aならびに5103Bの構築において放射線不透過性材料、エコー源性材料、もしくは1つ以上の材料の組み合わせを含むことによって、超音波もしくは蛍光透視等の心臓撮像技法下で可視であるように構築される。
【0180】
図52に示されるように、カテーテル4901が、輪4403に隣接する心臓小室内の標的位置に磁性先端5202を送達する。屈曲アーム5203Aおよび5203Bが、略反対方向において磁性先端5202から外向きに延在し、弁輪4403に対して整合される画像基準を形成し、心臓の隣接する小室内でテンプレートを配向および設置することを支援する。屈曲アーム5203Aおよび5203Bは、アーム5203Aならびに5203Bの構築において放射線不透過性材料、エコー源性材料、もしくは1つ以上の材料の組み合わせを含むことによって、超音波もしくは蛍光透視等の心臓撮像技法下で可視であるように構築される。屈曲アーム5203Aおよび5203Bは、屈曲アーム5203Aおよび5203Bが、配向のための視覚的基準を提供するために、磁性先端5202から延在される、または解剖学的構造内の標的部位へのアクセスおよびそれからの除去のために、磁性先端5202に対して後退され得るように、遠位端において固定リング5205によって接続され、近位端において移動可能リング5206によって接続される。
【0181】
図53に示されるように、カテーテル4901が、カテーテル4901の遠位端に結合される、磁性先端5302を有する。管腔5303が、実質的に磁性先端5302を通して延在し、カテーテル4901の内側管腔または外側管(図示せず)の管腔と連通する。管腔5303は、脈管または弁を通してカテーテルを誘導し、心臓もしくは他の有利な解剖学的構造内の所望の場所におけるカテーテル4901および磁性先端5302の設置を支援し得る、1つ以上のガイドワイヤ5304の通過を可能にし得る。1つ以上のガイドワイヤ5304(1つが示される)は、ガイドワイヤ5304の湾曲が、ガイドワイヤ5304の湾曲に対して設置されるインプラントの配向に対する視覚的ガイドを提示し得るように、エコー源性材料、放射線不透過性材料、構造材料、もしくは1つ以上のそのような材料の組み合わせを用いて構築されてもよい。1つを上回るガイドワイヤが、使用されるとき、それらは、角度先端が、略反対方向に湾曲するように、結合されることができる。略反対方向に屈曲するように付勢される複数のフィラメントから成る先端を伴う単一のガイドワイヤが、類似する有用性をもたらす。
【0182】
図54に示されるように、カテーテル4901が、カテーテル4901の遠位端に結合される、磁性先端5302を有する。管腔5303が、実質的に磁性先端5302を通して延在し、カテーテル4901の内側管腔または外側管(図示せず)の管腔と連通する。管腔5303は、心臓または他の有利な解剖学的構造内の所望の場所におけるカテーテル4901および磁性先端5302の設置を支援し得る、ガイドワイヤ5404の通過を可能にし得る。指示デバイス5404は、指示デバイス5404の屈曲アーム5405Aおよび5405Bが、指示デバイス5404の湾曲に対して設置されるインプラントの配向に対する視覚的ガイドを提示し得るように、エコー源性材料、放射線不透過性材料、構造材料、もしくは1つ以上のそのような材料の組み合わせを用いて構築されてもよい。屈曲アーム5405Aおよび5405Bは、屈曲アーム5405Aおよび5405Bが、配向のための視覚的基準を提供するために、外向きに延在される、またはカテーテル4901を通した通過のために、内向きに後退され得るように、遠位端において移動可能ワイヤ5407に接続され、近位端において定常管腔5404に接続される。
【0183】
図55に示されるように、カテーテルが、主要シャフト5501と、付属管腔5502と、磁性先端5503とを有する。磁性先端5503は、実質的にこれを通して延在し、付属管腔5502と連通する、管腔5504を有する。磁性先端5503は、主要シャフト5501に結合される。主要シャフト5501は、標的解剖学的構造に適合するように湾曲する、標的解剖学的構造に適合するように操向可能である、または標的解剖学的構造に到達するために、脈管および心臓弁を通したアクセスが可能であるように可撓性であってもよい。
【0184】
図56に示されるように、カテーテルが、主要シャフト5501と、付属管腔5602と、磁性先端5603とを有する。磁性先端5603は、磁性先端5603の少なくとも一部を通して延在し、付属管腔5602と連通する、部分的管腔5604を有する。磁性先端5603は、主要シャフト5501に結合される。主要シャフト5501は、標的解剖学的構造に適合するように湾曲する、標的解剖学的構造に適合するように操向可能である、または標的解剖学的構造に到達するために、脈管および心臓弁を通したアクセスが可能であるように可撓性であってもよい。
【0185】
図57に示されるように、カテーテルが、側面ポート5702と、磁性先端5703とを有する、主要シャフト5501を有する。磁性先端5703は、磁性先端5703の少なくとも一部を通して延在し、側面ポート5702と連通する、管腔5704を有する。磁性先端5703は、主要シャフト5501に結合される。主要シャフト5501は、標的解剖学的構造に適合するように湾曲する、標的解剖学的構造に適合するように操向可能である、または標的解剖学的構造に到達するために、脈管および心臓弁を通したアクセスが可能であるように可撓性であってもよい。ガイドワイヤ5705が、側面ポート5702および管腔5704を通して設置される。ガイドワイヤ5705は、カテーテルの設置、ならびに近傍の解剖学的場所内に設置されるインプラントの整合のための撮像基準の提供に役立ち得る。
【0186】
(実施例)
一実施例では、伸長デバイスが、遠位端において1つ以上の位置特定要素に取り付けられる。さらなる実施例では、位置特定要素は、組織に接触し、それらの組織に対して伸長デバイスの遠位端を位置付ける。さらなる実施例では、位置特定要素は、放射線不透過性であり、蛍光透視検査上でそれらを可視にする。別の実施例では、位置特定要素は、エコー源性特徴を含む。さらなる実施例では、エコー源性特徴は、再帰反射表面テクスチャである。別の実施例では、エコー源性特徴は、音波を散乱させる表面テクスチャである。別の実施例では、エコー源性材料は、位置特定要素内の異なる密度の材料である。さらなる実施例では、エコー源性材料は、位置特定要素の材料内に含有される中空細孔である。別の実施例では、エコー源性材料は、位置特定要素の材料内に含有される中空ビーズである。別の実施例では、位置特定要素は、異なる密度を有する材料の層から構築される。
【0187】
一実施例では、組織アンカ送達カテーテルが、導入器シースを通した通過のための小径構成および延在された組織位置特定アームを伴う第2の構成を伴う先端を有する。さらなる実施例では、これらの組織位置特定アームは、弁または弁輪の反対側の組織と相互作用するための異なる形状を有する。さらなる実施例では、組織アームは、アームの端部上に直接形成される、または別個に作製され、アームの遠位端に取り付けられ得る、非外傷性先端を有する。さらなる実施例では、アームのうちの1つ以上は、これが、弁尖を含む、他の弁構造の周囲を進み、心房の壁、心室の壁、弁輪、もしくは他の近傍の構造を含む、代替心臓構造を圧迫することを可能にする構成を有する。さらなる実施例では、カテーテル先端は、組織係留機構を通過させることが可能な内部管腔を有する。
【0188】
一実施例では、組織アンカ送達カテーテルが、標的解剖学的構造の少なくとも一部に対してカテーテルの少なくとも一部を位置特定するように偏向する、2つ以上の位置特定ワイヤを有する。好ましい実施例では、送達カテーテルは、3つの位置特定ワイヤを有する。さらなる実施例では、少なくとも1つのアンカガイドが、少なくとも部分的に、位置特定ワイヤのうちの少なくとも1つの周囲に配置され、位置特定ワイヤに対して摺動可能である。さらなる実施例では、位置特定ワイヤは、アンカガイドと係合される面積において湾曲する。さらなる実施例では、アンカガイドは、ワイヤの湾曲が、アンカガイドを位置特定ワイヤおよび標的解剖学的構造に対する所望の回転整合に押勢するように、1つの方向における湾曲したワイヤの通過を可能にするための空間を有する。さらなる実施例では、組織アンカは、可撓性アンカ制御ワイヤを介してアンカガイドと係合される。さらなる実施例では、アンカ制御ワイヤは、近位端において印加されたトルクを遠位端において配置されるアンカに伝達する。
【0189】
一実施例では、外側上の涙滴形超弾性ニチノールバスケット構造およびその管腔内のアンカを伴う6.5Fr操向可能カテーテルが、折畳され、心房壁を経中隔的に横切った13.8Fr導入器シースの中に挿入される。シースからの退出に応じて、バスケットは、心房輪のすぐ上の心房壁に類似する曲線を有する涙滴形状に開放される。カテーテル先端は、バスケットの縁が、後心房壁と断続的に接触している間、輪に向かって指向される。カテーテル先端が、輪に到達し、壁に対してバスケットによって安定されると、バスケットサイズは、プルワイヤを用いて調節され、カテーテルは、カテーテルの先端が、輪と整合されるように偏向される。アンカは、次いで、バスケットの半径によって判定される心房壁からのある距離において輪の中に展開される。そのバスケットを伴うカテーテルは、13.8Frカテーテルから除去される。組織成形テンプレートまたは他のインプラントが、次いで、アンカに取り付けられることができる。
【0190】
別の実施例では、磁石先端を伴う標的カテーテルである、操向可能8Frカテーテルが、大腿動脈の中に挿入され、大動脈を通して逆行して前進される。カテーテルの先端は、左心室の後壁に向かって、かつ後僧帽弁尖の下で上に指向される。これは、次いで、心室側上の輪に対して楔着され、P2僧帽弁尖に隣接して定位置に保持される。
図36に表示されるもの等の位置特定磁性先端を伴う操向可能カテーテルが、次いで、心房壁を横断して経中隔的に設置される経中隔アクセスシースを通して、左心房の中に挿入される。位置特定磁性先端は、次いで、P2弁尖に隣接する輪内に指向される。引き紐が、標的磁石カテーテルの遠位端に向かって引力を有する磁石の反対端を暴露するために、磁石に取り付けられる。反対の極を有する、2つの磁石の磁場が、その間に輪組織を伴って相互に引き付けられると、それらは、ともに結束し、滑動を殆ど伴わずに定位置にカテーテル先端を保持し、心臓の収縮によって引き起こされる運動に対してカテーテル位置を安定させる。アンカは、次いで、磁石に隣接する輪の中に展開されることができる。係留後、位置特定カテーテルは、経中隔アクセスシースから除去される。組織成形テンプレートまたは他のインプラントが、次いで、アンカに取り付けられることができる。
【0191】
一実施例では、アンカ制御ワイヤが、管の具体的可撓性区画における増加された可撓性を可能にするために、レーザ切断特徴を伴う管から形成される。さらなる実施例では、レーザ切断特徴は、螺旋切断を含む。さらなる実施例では、螺旋切断は、トルクが、制御ワイヤの少なくとも一方の端部に印加されると相互係止する、互い違いの切断区分を含む。さらなる実施例では、レーザ切断特徴は、管の軸に対してある角度にある。付加的実施例では、レーザ切断特徴は、管の軸と交差しない線に沿って形成される。
【0192】
一実施例では、伸長デバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられる。さらなる実施例では、プローブ要素は、身体組織と接触して偏向する。さらなる実施例では、プローブ要素は、放射線不透過性であり、蛍光透視検査上でそれらを可視にする。別の実施例では、プローブ要素は、エコー源性特徴を含む。さらなる実施例では、エコー源性特徴は、再帰反射表面テクスチャである。別の実施例では、エコー源性特徴は、音波を散乱させる表面テクスチャである。別の実施例では、エコー源性特徴は、プローブ要素内の異なる密度の材料である。さらなる実施例では、エコー源性材料は、プローブ要素の材料内に含有される中空細孔である。別の実施例では、エコー源性材料は、プローブ要素の材料内に含有される中空ビーズである。別の実施例では、プローブ要素は、異なる密度を有する材料の層から構築される。
【0193】
一実施例では、プローブ要素は、縮小された外形に内向きに折畳するように構成され、プローブ要素を伴う伸長デバイスが、プローブ要素が延在されるときよりも小さい管腔を通して通過することを可能にする。さらなる実施例では、要素は、遠位かつ内向きに折畳する。別の実施例では、要素は、近位かつ内向きに折畳する。
【0194】
一実施例では、伸長デバイスは、標的組織を治療する、それに係留する、それをマーキングする、または別様にそれに影響を及ぼすためのデバイスを送達するための器具チャネルを含む。別の実施例では、器具チャネルは、伸長デバイス内に心合される。別の実施例では、伸長デバイスは、1つを上回る器具チャネルを含有する。
【0195】
一実施例では、プローブ要素は、伸長デバイス先端が、標的組織の区分に接近する際、変形するように構成される。さらなる実施例では、本変形は、1つ以上の撮像モダリティ(すなわち、超音波検査、蛍光透視、CT走査、MRI等)を介して可視であろう。さらなる実施例では、プローブ要素は、組織移動に応答して撓曲し、1つ以上の撮像モダリティ上で可視の組織運動のインジケーションを与える。
【0196】
一実施例では、プローブ要素の全ては、実質的に同一の長さである。別の実施例では、伸長デバイスは、2つ以上の異なる長さを有するプローブ要素を含む。さらなる実施例では、1つ以上のプローブ要素は、長い長さを有し、1つ以上のプローブ要素は、短い長さを有する。さらなる実施例では、プローブ要素は、3つ以上の明確に異なる長さを有する。別の実施例では、2つ以上のプローブ要素は、それぞれ、明確に異なる長さを有する。別の実施例では、伸長デバイスは、所望の構成のプローブ要素を標的組織と整合させ、位置付けを精緻化するために、標的組織に対して回転されることができる。
【0197】
一実施例では、プローブ要素は、それらの長さに沿って実質的に一貫した断面を有する。さらなる実施例では、プローブ要素は、縮小された断面の1つ以上の区分を有する。別の実施例では、プローブ要素は、要素の長さに沿って変動する断面を有する。
【0198】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスから要素の遠位端まで単一のバンドを形成する。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、第2の遠位もしくは近位端点を作成する側から延在する、1つ以上の分岐部を有する。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、プローブ要素の端部から延在する、1つ以上の分岐部を有する。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、プローブ要素の側面もしくは端部から延在し、1つ以上の隣接するプローブ要素に接続する、分岐部を有する。別の実施例では、2つの隣接するプローブ要素は、遠位端において接続され、質量における実質的な増加を伴わずに、組織とのさらなる接触を可能にする。さらなる実施例では、2つの隣接するプローブ要素は、折畳可能分岐部によって遠位端において接続され、これは、隣接するプローブ要素の遠位端が、延在構成におけるものよりも小さい直径を通して送達され得るように、相互により近接して移動することを可能にする。
【0199】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスとの接合部の近傍で屈曲し、略直線方向において要素の遠位端まで続く。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスとの接合部からある距離において配置される、屈曲部を有する。好ましい実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスの接合部の近傍の第1の屈曲部と、第1の屈曲部の遠位の実質的に同一の方向における第2の屈曲部とを有する。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスの接合部の近傍の第1の屈曲部と、第1の屈曲部の遠位の実質的に反対方向における第2の屈曲部とを有する。別の実施例では、1つ以上のプローブ要素は、それらの長さの実質的な部分に沿って連続的屈曲部を有する。
【0200】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、分岐点の近傍で屈曲するプローブ区画を作成するように分岐する。好ましい実施例では、プローブ区画は、分岐点から内向きかつ遠位に延在する。別の実施例では、プローブ区画は、分岐点から内向きかつ近位に延在する。別の実施例では、プローブ区画は、分岐点から外向きかつ遠位に延在する。別の実施例では、プローブ区画は、分岐点から外向きかつ近位に延在する。
【0201】
一実施例では、各要素は、要素が、定位置に、または異なる位置に移動もしくは操作され得るように、伸長構造に結合される。さらなる実施例では、伸長構造は、縫合糸、ワイヤ、または同等物を備える。別の実施例では、各プローブ要素は、独立して移動可能である。
【0202】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、遠隔で作動される伸長構造に取り付けられる。別の実施例では、2つ以上の伸長構造が、独立して遠隔で作動される。さらなる実施例では、1つ以上のプローブ要素は、遠隔で読み取られ得る、センサを含む。
【0203】
一実施例では、少なくとも1つの中空チャネルを有する伸長デバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられる。さらなる実施例では、伸長デバイスは、シースである。さらなる実施例では、シースは、止血弁を含む。さらなる実施例では、シースは、身体の外側に位置する制御装置によって操向されることができる。
【0204】
一実施例では、少なくとも1つの中空チャネルを有する伸長デバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、拡張可能構造が、中空チャネル内に含有される。さらなる実施例では、拡張可能構造は、伸長デバイスからこれを解放するために遠位に押動される。さらなる実施例では、拡張可能構造は、伸長デバイスからの解放に応じて、自己拡張する。別の実施例では、拡張可能構造は、ステントである。別の実施例では、拡張可能構造は、人工弁を含有する。
【0205】
一実施例では、伸長デバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、伸長デバイスは、少なくとも部分的に、外側伸長デバイスを通して設置される。さらなる実施例では、外側伸長デバイスは、シースである。さらなる実施例では、外側伸長デバイスは、拡張可能構造を含有する。さらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、少なくとも部分的に、拡張可能構造内に配置される。別の実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、拡張可能構造に並んで配置される。
【0206】
一実施例では、伸長デバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、伸長デバイスは、少なくとも部分的に、シースを通して設置される。さらなる実施例では、シースは、インプラントを含有する。さらなる実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、少なくとも部分的に、インプラント内に配置される。別の実施例では、プローブ要素を伴う伸長デバイスは、インプラントに並んで配置される。
【0207】
一実施例では、インプラントが、プローブ要素に取り付けられる。さらなる実施例では、インプラントは、送達構成と、埋込構成とを有する。さらなる実施例では、プローブ要素は、インプラントが、展開構成にあるとき、組織と相互作用するように偏向する。さらなる実施例では、プローブ要素は、インプラントが、埋込構成にあるとき、組織に対して保持される。一実施例では、器具チャネルを有する伸長デバイスが、その遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、組織結合アンカが、少なくとも部分的に、器具チャネル内に含有される。さらなる実施例では、伸長デバイスは、プローブ要素が、標的組織と伸長デバイスとの間の位置関係を可視化することを補助している間に、標的組織と並置して設置される。さらなる実施例では、組織結合アンカは、インプラント部分と、送達部分とから成る。さらなる実施例では、組織結合アンカを近位に後退させることは、これをプローブ要素に近位にさせる。さらなる実施例では、組織結合アンカを近位に後退させることは、器具チャネル内に組織結合アンカの遠位端を位置付け、組織結合アンカを遠位に延在させることは、組織結合アンカの遠位先端を標的組織と並置するように設置する。さらなる実施例では、送達部分を旋回させることは、インプラント部分を旋回させ、これに標的組織を螺旋状に貫通させる。さらなる実施例では、組織結合アンカの送達部分は、インプラント部分から取り外されることができる。
【0208】
一実施例では、伸長デバイスが、その遠位端に取り付けられるプローブ要素を有し、少なくとも部分的に、組織成形テンプレートを含有し、伸長デバイスおよび組織成形テンプレートは、標的組織に結合される組織結合アンカの周囲に摺動可能に配置される。さらなる実施例では、伸長デバイスおよび組織成形テンプレートは、プローブ要素が、標的組織と接触して偏向するまで、組織結合アンカにわたって遠位に前進される。さらなる実施例では、組織成形テンプレートを含有する伸長デバイスは、組織結合アンカを中心として回転され、組織成形テンプレートを標的組織と整合させる。さらなる実施例では、組織成形テンプレートは、組織結合アンカに結合され、伸長デバイスから解放される。さらなる実施例では、伸長デバイスは、プローブ要素が、組織成形テンプレートによって成形された組織に接触するように、回転、前進、および/または後退され、成形された組織の可視化ならびに所望の組織成形効果の検証を補助する。
【0209】
一実施例では、伸長デバイスが、その長さの少なくとも一部に沿って配置される、プローブ要素のアレイを有し、伸長デバイスは、標的組織に隣接して設置される。さらなる実施例では、標的組織の第1の特徴が、伸長デバイス上のプローブ要素の第1の領域を偏向させ、標的組織の本第1の特徴の場所を示す。さらなる実施例では、標的組織の第2の特徴が、伸長デバイス上のプローブ要素の第2の領域を偏向させ、標的組織の本第2の特徴の場所ならびに第1の特徴と第2の特徴との間の距離を示す。さらなる実施例では、標的組織の少なくとも1つの特徴は、弁である。
【0210】
一実施例では、伸長デバイスが、その遠位端に結合される、1つ以上のプローブ要素を有し、伸長デバイスは、1つの管腔を有する、1つを上回る管腔を有する、またはいかなる管腔も有していない、断面を有する。さらなる実施例では、いかなる管腔も有していない断面は、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、またはより多い数の辺を有する多角形である形状を有する。別の実施例では、いかなる管腔も有していない断面は、円形、長円形、楕円形、または別の主に丸形の形状である。別の実施例では、いかなる管腔も有していない断面は、弓形形状、「L字」形状、「C字」形状を有する、または部分的に開放するチャネルを備える。
【0211】
一実施例では、伸長デバイスが、その遠位端に結合される、1つ以上のプローブ要素を有し、角度付き段によって相互に接続される、2つ以上の伸長区分から成る。さらなる実施例では、伸長区分の相対的位置を近位-遠位方向において変化させることは、伸長区分の高さ、または幅、もしくは直径を変化させる。
【0212】
一実施例では、伸長デバイスが、1つ以上のプローブ要素の少なくとも1つの端部に結合される、定常ハブに結合され、プローブ要素のうちの少なくとも1つの別の端部は、伸長デバイスと摺動可能に係合される、移動可能ハブに結合される。さらなる実施例では、1つ以上のプローブ要素は、伸長デバイスから離れるように外向きに屈曲し、膨らみを形成する。さらなる実施例では、移動可能ハブを定常ハブに向かって移動させることは、膨らみの直径を増加させ、移動可能ハブを定常ハブから離れるように移動させることは、膨らみの直径を減少させる。さらなる実施例では、膨らみの調節可能直径は、身体構造の直径を可視化するために使用される。
【0213】
一実施例では、伸長デバイスが、伸長デバイスの遠位端またはその近傍における少なくとも1つのプローブ要素に取り付けられ、少なくとも1つのプローブ要素は、第1の材料と、第2の材料とから成る。さらなる実施例では、2つの材料の間の性質の差異は、プローブ要素の撮像を向上させる。別の実施例では、2つの材料の間の異なる電気性質は、プローブの領域における条件についての情報を身体の外側に位置するディスプレイに送信する。さらなる実施例では、情報は、以下、すなわち、プローブ要素における歪み、圧力、温度、電気伝導率、酸素飽和度のうちの1つ以上を含む。別の実施例では、第2の材料自体は、情報を身体の外側に位置するディスプレイに送信することが可能な感知デバイスを備える。さらなる実施例では、感知デバイスがディスプレイに送信する情報は、以下、すなわち、プローブ要素における歪み、圧力、温度、電気伝導率、酸素飽和度のうちの1つ以上を含む。別の実施例では、プローブ要素の材料のうちの1つは、導電性であり、EKG測定値等の電気情報を身体の外側に位置するディスプレイに通信する。
【0214】
一実施例では、伸長デバイスが、少なくとも1つのプローブ要素に取り付けられ、調節部材が、伸長デバイスに摺動可能に結合され、1つ以上のプローブ要素に接触する。さらなる実施例では、プローブ要素に対する調節部材の近位-遠位位置を調節することは、プローブ要素の有効長を変化させる。さらなる実施例では、プローブ要素に対して遠位に調節部材を移動させることは、プローブ要素の有効長をより短くし、プローブ要素に対して近位に調節部材を移動させることは、プローブ要素の有効長をより長くする。さらなる実施例では、プローブ要素の有効長は、標的組織に対する伸長部材の初期位置付けの間に比較的に長い位置に調節され、最終位置付けの間に比較的により短い位置に調節され、必要に応じて、可変位置精度を可能にする。
【0215】
一実施例では、その遠位端に結合される第1の長さを有する1つ以上のプローブ要素を有する、第1の伸長デバイスが、その遠位端に結合される第2の長さを有する1つ以上のプローブ要素を有する、第2の伸長デバイスに摺動可能に結合される。さらなる実施例では、第1の伸長デバイスのプローブ要素は、第2の伸長デバイスのプローブ要素に対して遠位に延在されることができる、または第2の伸長デバイスのプローブ要素に対して近位に後退されることができる。さらなる実施例では、第1の伸長デバイスのプローブ要素は、第2の伸長デバイスのプローブ要素よりも長い。さらなる実施例では、第1の伸長デバイスは、標的組織に対する結合される伸長デバイスの初期位置付けに関して最遠位であるように配列され、次いで、第2の伸長デバイスは、結合される伸長デバイスの精密な最終位置付けに関して最遠位であるように配列される。さらなる実施例では、組織結合アンカが、結合される伸長部材に摺動可能に結合され、いったん最終位置付けが、達成されると、標的組織に結合するように構成される。
【0216】
一実施例では、伸長デバイスが、それらの長さに沿って配置されるプローブ要素を有する、2つ以上の独立して位置付け可能なアームを含有する。さらなる実施例では、プローブ要素を有するアームは、標的組織における線形構造を位置特定するために使用される。別の実施例では、伸長デバイスが、それらの長さに沿って配置されるプローブ要素を有する、3つ以上の独立して位置付け可能なアームを含有する。さらなる実施例では、プローブ要素を有する3つのアームは、標的組織における平面構造を位置特定するために使用される。さらなる実施例では、平面構造は、心臓弁である。別の実施例では、伸長デバイスは、1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、独立して制御可能なアームのうちの1つとして作用する。
【0217】
別の実施例では、デバイスが、プローブ要素に取り付けられる。なおもさらなる実施例では、本デバイスは、療法デバイスである。別の実施例では、本デバイスは、診断デバイスである。また別の実施例では、本デバイスは、位置特定または位置付けデバイスである。さらなる実施例では、本デバイスは、少なくとも1つの療法、診断、位置付け、位置特定、またはマーキングデバイスを送達することが可能なチャネルを伴うシースである。
【0218】
好ましい実施例では、標的磁石は、標的組織に隣接する送達のために標的カテーテルに結合される。さらなる実施例では、標的磁石は、標的組織と整合する特徴を含む。さらなる実施例では、これらの整合特徴は、蛍光透視、超音波撮像、または2つの組み合わせの下で可視である。さらなる実施例では、整合特徴は、標的磁石に直接結合される。さらなる実施例では、整合特徴は、標的磁石から外向きかつそれに向かって内向きに延在可能であるように構成される。好ましい実施例では、整合特徴は、超弾性ニチノールから成る構造的構成要素と、ePTFEまたは編成/織成ポリエステルから成るエコー源性構成要素とを有する。別の実施例では、整合特徴は、標的カテーテルの管腔を通して通過されるワイヤに結合され、ワイヤは、ワイヤが、標的磁石内の管腔を通して遠位に前進されるとき、標的磁石から離れるように延在する、少なくとも1つの湾曲した区画を有する。別の実施例では、ワイヤは、外側コイルに対して近位に内側コイルを移動させることによって、アームが、外向きに屈曲し、外側コイルに対して遠位に内側コアを移動させることによって、アームが、それらが標的磁石内の管腔を通して通過し得るように、直線化するように、1つ以上の延在可能アームの遠位端に結合される内側コアと、1つ以上のアームの近位端に結合される外側コイルを用いて構築される。
【0219】
別の実施例では、標的カテーテルは、主要シャフトと、少なくとも部分的に、標的磁石を通して延在する、付属管腔とを有する。
【0220】
好ましい実施例では、患者は、手術台上にその背面で設置される。大腿動脈および大腿静脈の両方が、切り落とされ、脈管へのアクセスが、遂行される。経食道エコー(TEE)プローブが、食道内に設置され、外科的ビューにおける短軸、長軸、円周、および面積等の僧帽弁輪の測定が、経皮的介入に先立って実施される。大腿動脈は、導入器(例えば、14F×13cm Cook Performer導入器)を用いてアクセスされる一方、大腿静脈は、より大きい導入器(例えば、18F×13cm Cook performer導入器)を用いてアクセスされる。0.035インチ直径のガイドワイヤが、蛍光透視ガイダンスを用いて大動脈弁を横断して位置付けられる。ピッグテールが、次いで、心室の中に送達される。蛍光透視鏡のCアームは、心房および心室の両方の小室が、大動脈流出によって妨げられないように、心臓の左側の長軸ビューが見えるように配向される。ガイドワイヤの除去に応じて、心室造影が、シネラジオグラフィ(CINE)が入手されている間に左心室の中に50%染料造影剤を注入することによって実施される。CINE入手の精査は、スローモーションで再生され、長軸ビューにおいて左心室側から僧帽弁輪を示す1つ以上のフレームが、選定され、それによって、僧帽弁尖は、閉鎖の時点にある。これらのフレームは、参照としてライブ蛍光透視鏡ビデオ画面の隣接する画面上に保存されることができる。0.035インチのガイドワイヤは、ピッグテールの遠位先端を越えて前進され、ピッグテールは、除去される。その遠位端に取り付けられる標的磁石を伴う心室カテーテルが、大腿動脈の中に逆行して導入され、その管腔内のガイドワイヤを用いて大動脈弁を横切ることを可能にされる。カテーテルは、次いで、P2等の後弁尖と心室壁との間に遠位標的磁石を設置するように偏向される。磁石の遠位面は、蛍光透視およびTEEガイダンスを用いて、後僧帽弁輪の下方にさらに位置付けられ、それに隣接して密接に接触する。角度先端拡張器を伴う外側操向可能誘導シース(例えば、13.8F Oscor Destino Twist操向可能誘導シース)が、0.035インチのガイドワイヤを用いて大腿静脈から上大静脈の中に前進される。ガイドワイヤは、除去され、ブロッケンブロウ針等の経中隔アクセスデバイスが、拡張器の中に挿入される。針は、次いで、蛍光透視およびTEEガイダンス下で卵円窩に向かって拡張器の先端に前進される。針先端は、中隔を穿刺するように前進され、ガイドワイヤは、中隔を越えて前進される。アクセスデバイスは、抜去され、誘導シースが続く拡張器の先端は、ガイドワイヤを用いて中隔を通して前進される。拡張器およびガイドワイヤは、シースから除去される。必要な場合、50%染料造影剤で充填されたシリンジが、シースの中に、かつカテーテルの先端から外に染料を注入し、シースの遠位端が左心房内にあることを確実にするために使用されることができる。外科的ビューから僧帽弁輪を観察するTEEを用いて、13.8Fシースの先端は、P2等の所望の後環状場所に向かって偏向される。シースのハンドルは、次いで、安定性基部上の結合スライドに接続され、係止される。安定性基部上の制御レールの傾斜の角度は、患者の中への進入のアクセス点に合致するように調節されることができる。トルク管に結合される位置特定螺旋組織アンカを伴う心房カテーテルが、操向可能シース(例えば、7F Oscor Destino Twist操向可能誘導シース)の管腔の中に挿入される。心房カテーテルおよびシースの組み合わせは、位置特定磁石が、外側操向可能シースの遠位端から退出するまで前進される。必要な場合、外側操向可能シースは、心房カテーテル導入が、その場所を変更した場合、所望の後環状場所に向かって再調節されてもよい。心房カテーテルは、次いで、位置特定磁石および標的磁石の両方の表面が、それらの反対の極性に起因して引き付けられ、磁気的に結合されるまで、標的磁石の近傍に前進ならびに操向される。心房カテーテルは、次いで、位置特定磁石が、標的磁石に対する枢軸またはヒンジとして作用するように操作され、蛍光透視ビュー下で輪に向かって、かつそれに隣接して埋込されるべき螺旋アンカに関する接近の最適な角度を提供するように、ユーザが、定常心室カテーテルに対する心房カテーテルの送達方向または経路を再配向することを可能にすることができる。螺旋アンカは、次いで、前進され、トルク管は、アンカを環状組織の中に固着させるように回転される。螺旋アンカが組織内に来た後、心房カテーテルおよび誘導シースは、外側シースから抜去され、アンカに結合されたトルク管を残す。角度先端を伴うガイドワイヤが、次いで、心室カテーテルの管腔を通して前進される。湾曲先端が、磁石のその先端から退出すると、ガイドワイヤ先端の軸方向配向は、先端が隣接する後弁尖の開口部によって常に押動されていることに起因して、輪に沿ってそれ自体を自然に配向する。ジョーのセットに一時的に取り付けられたテンプレートを伴う送達カテーテルは、次いで、外側操向可能シースを通して前進され、ガイドとしてのトルク管とともに心房に進入する。トルク管は、テンプレートの中心開口部から進入し、送達カテーテルの迅速交換側面ポートから退出する。二重咬持トルカデバイスが、拡張可能要素が、本デバイス内にあるように、トルク管の端部に取り付けられる。トルカは、本デバイスをトルク管に固着させるために締付される。輪を上方から見るためにRAO 30等の適切なCアーム角度を使用して、テンプレートは、輪に向かって前進され、アームは、近位に偏向される。テンプレートの軸方向線は、通気管内のガイドワイヤ先端によって提供される環状線に合致するように回転され、テンプレートの中に引動され、定位置に取り付けられ、螺旋アンカの近位端上のタブによって固着される。結果として、テンプレートは、環状組織をその頂点に引動する。ガイドワイヤの軸方向線に対するテンプレートの軸方向線のわずかな調節を用いて、アームは、遠位に偏向されず、螺旋アンカの両側上の輪の上に設置される。トルク管と結合される側面アンカは、次いで、組織の中に旋回され、側面アンカを輪の中に固着させる。テンプレートは、次いで、送達カテーテルのジョーから解放される。側面アンカは、それらの個別のロックワイヤを引動することによって解放される。二重咬持トルカデバイス上のロックボスが、解放されると、近位ハンドルは、拡張可能要素が延伸されるまで、本デバイスの示される方向に旋回され、ロックワイヤを近位に移動させ、螺旋アンカからトルク管を結合解除する。送達カテーテルおよびトルク管は、外側カテーテルから除去される。TEE測定が、輪の移動を判定するために行われる。測定は、短軸が、前方に向かって40%移動し、輪の面積が、20%変化したことを示す。13.8Fカテーテルは、大腿静脈から除去され、心室カテーテルは、大腿動脈から除去される。導入器シースは、次いで、除去され、止血が、達成される。患者は、手技から回復することを可能にされる。
【国際調査報告】