(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびこれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/271 20210101AFI20221027BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20221027BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20221027BHJP
【FI】
H01M50/271 B
H01M50/211
H01M50/507
H01M50/271 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513967
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(85)【翻訳文提出日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2021003029
(87)【国際公開番号】W WO2021221306
(87)【国際公開日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0052264
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】チャンフン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンヨプ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ソク・ジュン・バン
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ソプ・キム
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AS07
5H040AT04
5H040AT06
5H040CC05
5H040CC13
5H040CC36
5H040JJ03
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA05
5H043CA08
5H043FA04
(57)【要約】
本発明は、電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関し、本発明の一実施例による電池モジュールは、複数の電池セルが積層されている電池セル積層体と、前記電池セル積層体を囲むモジュールフレームと、前記モジュールフレームから露出する前記電池セル積層体の前後面を覆うバスバーフレームと、前記バスバーフレームを覆うエンドプレートとを含み、前記モジュールフレームは、前記電池セル積層体の下部および両側面を覆う下部フレームと、前記電池セル積層体の上部を覆う上部プレートとを含み、前記上部プレートと結合する前記下部フレームの端部には少なくとも1つの組立ガイド部が形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルが積層されている電池セル積層体と、
前記電池セル積層体を囲むモジュールフレームと、
前記モジュールフレームから露出する前記電池セル積層体の前後面を覆うバスバーフレームと、
前記バスバーフレームを覆うエンドプレートとを含み、
前記モジュールフレームは、前記電池セル積層体の下部および両側面を覆う下部フレームと、前記電池セル積層体の上部を覆う上部プレートとを含み、
前記上部プレートと結合する前記下部フレームの端部には少なくとも1つの組立ガイド部が形成される電池モジュール。
【請求項2】
前記下部フレームは、前記電池セル積層体の下部を支える底部と、前記底部の両端部から上方に延長された2つの側面部とを含み、
前記組立ガイド部は、前記側面部の上端部に形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記組立ガイド部は、一方向に突出した突起形状の支持部を含む、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記上部プレートには、前記組立ガイド部の支持部が組立てられる溝部が形成される、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記側面部の幅は、前記支持部の幅より広い、請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記溝部は、前記上部プレートの端部の一側の端が開放された構造を有する、請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記支持部は、前記側面部の水平方向の端部の一側に形成される、請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記支持部は、ベンディング部を含む、請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記ベンディング部は、前記支持部が突出した方向で曲がって前記側面部と連結される、請求項8に記載の電池モジュール。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の電池モジュールを含む電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2020年4月29日付の韓国特許出願第10-2020-0052264号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関し、より具体的には、組立性が改善された電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
製品群による適用の容易性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車またはハイブリッド自動車、電力貯蔵装置などに普遍的に応用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させることができるという一次的なメリットだけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点で環境にやさしくおよびエネルギー効率性アップのための新たなエネルギー源として注目されている。
【0004】
小型モバイル機器にはデバイス1台あたり1個または2、3個の電池セルが用いられるのに対し、自動車などのような中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に連結した中大型電池モジュールが用いられる。
【0005】
中大型電池モジュールはできるだけ小さい大きさと重量で製造されることが好ましいので、高い集積度で積層可能であり、容量対比重量の小さい角形電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に用いられている。一方、電池モジュールは、セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するフレーム部材を含むことができる。
【0006】
図1は、従来のモジュールフレームを有する電池モジュールを示す斜視図である。
図2は、
図1のxz平面に沿った断面図を示す図である。
【0007】
図1および
図2を参照すれば、電池モジュールは、複数の電池セル11が積層されて形成された電池セル積層体12を覆うように前面と後面が開放されたモジュールフレーム10と、モジュールフレーム10の前面と後面を覆うエンドプレート20とを含むことができる。モジュールフレーム10は、U字状フレーム10aと、U字状フレーム10aの開放された上部を覆う上部プレート10bとを含むことができる。U字状フレーム10aは、電池セル積層体12の下面を覆う底部10a1と、底部10a1の両側から上方に突出した構造である2つの側面部10a2とを含むことができる。エンドプレート20は、モジュールフレーム10の一側を覆う前面プレート20aと、モジュールフレーム10の他の一側を覆う後面プレート20bとを含むことができる。
【0008】
このような電池モジュールを形成するために、電池セル積層体12がモジュールフレーム10の内部に装着された状態で、モジュールフレーム10のU字状フレーム10aと上部プレート10bとを結合するために溶接などを行うことができる。この時、U字状フレーム10a上に上部プレート10bが載せられる組立過程で組立不良が発生しうる。特に、上部プレート10bとU字状フレーム10aの側面部との間に溶接部WPを形成する時、組立整列のためのガイドの不在によって不良が発生しうる。特に、
図2に示すように、電池セル11の厚さ公差によってU字状フレーム10aの側面部10a2が開いて組立不良の発生の可能性が大きい。
【0009】
したがって、従来技術のこのような問題を解決できる技術が必要であるのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、組立性が改善された電池モジュールおよびこれを含む電池パックを提供することである。
【0011】
しかし、本発明の実施例が解決しようとする課題は上述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張可能である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施例による電池モジュールは、複数の電池セルが積層されている電池セル積層体と、前記電池セル積層体を囲むモジュールフレームと、前記モジュールフレームから露出する前記電池セル積層体の前後面を覆うバスバーフレームと、前記バスバーフレームを覆うエンドプレートとを含み、前記モジュールフレームは、前記電池セル積層体の下部および両側面を覆う下部フレームと、前記電池セル積層体の上部を覆う上部プレートとを含み、前記上部プレートと結合する前記下部フレームの端部には少なくとも1つの組立ガイド部が形成される。
【0013】
前記下部フレームは、前記電池セル積層体の下部を支える底部と、前記底部の両端部から上方に延長された2つの側面部とを含み、前記組立ガイド部は、前記側面部の上端部に形成される。
【0014】
前記組立ガイド部は、一方向に突出した突起形状の支持部を含むことができる。
【0015】
前記上部プレートには、前記組立ガイド部の支持部が組立てられる溝部が形成される。
【0016】
前記側面部の幅は、前記支持部の幅より広い。
【0017】
前記溝部は、前記上部プレートの端部の一側の端が開放された構造を有することができる。
【0018】
前記支持部は、前記側面部の水平方向の端部の一側に形成される。
【0019】
前記支持部は、ベンディング部を含むことができる。
【0020】
前記ベンディング部は、前記支持部が突出した方向で曲がって前記側面部と連結される。
【0021】
本発明の他の実施例による電池パックは、上記で説明した電池モジュールを含む。
【発明の効果】
【0022】
実施例によれば、モジュールフレームにスロット型組立ガイド構造を形成することによって、モジュールフレームの組立時に誤整列が発生するのを防止することができる。このような組立性の改善によりモジュールフレームの溶接結合時に溶接不良が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】従来のモジュールフレームを有する電池モジュールを示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例による電池モジュールを示す分解斜視図である。
【
図4】
図3の電池モジュールに含まれている下部フレームを示す斜視図である。
【
図5】
図3の電池モジュールに含まれている上部プレートを示す斜視図である。
【
図6】本発明の一実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【
図7】本発明の他の実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本発明の様々な実施例について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0025】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0026】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図示のところに限定されない。図面において様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0027】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるとする時、これは、他の部分の「直上に」ある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上に」あるとする時には、中間に他の部分がないことを意味する。さらに、基準となる部分の「上に」あるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に向かって「上に」位置することを意味するわけではない。
【0028】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0029】
さらに、明細書全体において、「平面上」とする時、これは、対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」とする時、これは、対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0030】
図3は、本発明の一実施例による電池モジュールを示す分解斜視図である。
【0031】
図3を参照すれば、本発明の一実施例による電池モジュールは、複数の電池セル110が積層されている電池セル積層体100と、電池セル積層体100を収容するモジュールフレーム200と、電池セル積層体100の前後面に形成されたバスバーフレーム400と、電池セル積層体100を基準としてバスバーフレーム400の外側をカバーするエンドプレート600とを含む。
【0032】
本実施例による電池セル110は、二次電池として、パウチ型二次電池で構成される。このような電池セル110は複数個で構成され、複数の電池セル110は、相互電気的に連結できるように相互積層されて電池セル積層体100を形成することができる。複数の電池セル110はそれぞれ、電極組立体と、セルケースと、電極組立体から突出した電極リードとを含むことができる。
【0033】
バスバーフレーム400にはバスバー411およびコネクタ500が装着される。コネクタ500は、バスバーフレーム400に装着されたバスバーまたはサーミスタから電圧および温度をセンシングしてBMS(Battery Management System)に伝達することができる。電池セル積層体100の前後面に形成されたバスバーフレーム400のうち、電池セル積層体100の前面に位置するバスバーフレーム400には第1コネクタ510が形成され、電池セル積層体100の後面に位置するバスバーフレーム400には第2コネクタ520が形成される。
【0034】
従来は、電池セル積層体100の前後面に形成された2つのバスバーフレームのうちの1つのバスバーフレーム部分にのみコネクタが形成され、コネクタが形成されていないバスバーフレーム部分は、軟性平板ケーブルを介して電池セル積層体を基準として反対側に位置したコネクタに電圧および温度センシング情報を伝達した。この時、軟性平板ケーブルが電池セル積層体の上側に位置することによって、軟性平板ケーブルを組立てる工程および軟性平板ケーブルを介した連結に問題がないかを確認する工程を別途に必要としていた。
【0035】
本発明の一実施例によれば、電池セル積層体100の前後面に形成されたバスバーフレーム400それぞれの一側に第1、第2コネクタ510、520が別途に形成されることによって、軟性平板ケーブルを別途に組立てる必要なく各バスバーフレーム400に形成されたコネクタを介してセンシングされた電圧および温度を双方向にBMSに伝送することができる。これによって、電池モジュールの製造コストを節減することができ、電池モジュールの構造が単純化できる。また、軟性平板ケーブルの組立工程および連結不良確認工程が省かれて電池モジュールの製造工程が単純化できる。
【0036】
モジュールフレーム200内に電池セル積層体100が配置される。本実施例によれば、モジュールフレーム200は、電池セル積層体100の下面および両側面をカバーする下部フレーム210と、電池セル積層体100の上面をカバーする上部プレート220とを含むことができる。
【0037】
電池セル積層体100の前後面にバスバーフレーム400が装着された状態で電池セル積層体100を下部フレーム210に配置することができる。以後、電池セル積層体100の上部を覆うように上部プレート220を組立てることができる。この時、上部プレート220と下部フレーム210の固定により電池セル積層体100がモジュールフレーム200内で安定的に配置できるようにする。
【0038】
電池セル積層体100を収納するモジュールフレーム200の下部フレーム210は、U字状フレームであってもよい。U字状フレーム210は、底部210aと、底部210aの両端部から上方に延長された2つの側面部210bとを含むことができる。底部210aは、電池セル積層体100の下面(z軸の反対方向)をカバーすることができ、側面部210bは、電池セル積層体100の両側面(x軸方向とその反対方向)をカバーすることができる。
【0039】
上部プレート220は、U字状フレーム210によって囲まれる前記下面および前記両側面を除いた残りの上面(z軸方向)を囲む1つの板状型構造で形成される。上部プレート220とU字状フレーム210は、互いに対応する端部が接触した状態で、溶接などによって結合されることによって、電池セル積層体100を上下左右にカバーする構造を形成することができる。上部プレート220とU字状フレーム210を介して電池セル積層体100を物理的に保護できる。このために、上部プレート220とU字状フレーム210は、所定の強度を有する金属材料を含むことができる。
【0040】
先に
図1および
図2を参照して説明したように、電池セル積層体100がモジュールフレーム200の内部に装着された状態で、モジュールフレーム200のU字状フレーム210と上部プレート220とを結合するために溶接などを行うことができる。この時、溶接部を形成するためには、U字状フレーム210の側面部210bと上部プレート220の接合面が互いに対応して位置するようにU字状フレーム210と上部プレート220を固定させる必要がある。ただし、U字状フレーム210と上部プレート220とが互いに綿密に対応するように固定することに限界があり、これによって前記溶接が円滑に行われない問題がある。
【0041】
また、前記溶接のためにレーザ溶接を実施できるが、溶接過程で貫通したレーザ自体や溶接のスパッタ(weld spatter)によって電池セルをはじめとする内部部品に損傷が加えられることがある。この時、U字状フレーム210上に上部プレート220が載せられる組立過程で組立不良が発生すると、溶接ラインも誤整列されて溶接不良が発生しうる。それだけでなく、溶接スパッタがはるかに多く電池セルの位置する電池モジュールの内部に流入するので、より大きな問題が発生しうる。
【0042】
このような問題を低減するために、本実施例による電池モジュールは、スロット型組立ガイド構造を有する下部フレームを含むことによって、下部フレームと上部プレートとの組立性を改善し、これによって溶接不良も防止することができる。これについて、
図4~
図6を参照して詳しく説明する。
【0043】
図4は、
図3の電池モジュールに含まれている下部フレームを示す斜視図である。
図5は、
図3の電池モジュールに含まれている上部プレートを示す斜視図である。
図6は、本発明の一実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【0044】
図4を参照すれば、本実施例によるU字状フレーム210の側面部210bの上端部には組立ガイド部210Gが形成される。組立ガイド部210Gは、U字状フレーム210の側面部210bの上端部に少なくとも1つ形成される。複数の組立ガイド部210Gは、一定の間隔を有しかつ、互いに離隔して形成される。
【0045】
本実施例による組立ガイド部210Gは、z軸方向に突出した突起形状の支持部210Pを含むことができる。
【0046】
図5を参照すれば、本実施例による上部プレート220には、U字状フレーム210に形成された組立ガイド部210Gに対応する溝部220Sが形成される。溝部220Sは、U字状フレーム210の組立ガイド部210Gが上部プレート220と組立てられるように上部プレート220の両角に隣接した部分から上部プレート220をz軸方向に貫通する構造を有することができる。溝部220Sは、組立ガイド部210Gの支持部210Pに対応する形状に形成され、長方形、円形などの多様な形態を有することができる。
【0047】
図5および
図6を参照すれば、下部フレーム210の側面部210bに形成された支持部210Pが上部プレート220に形成された溝部220Sに挿入される。側面部210bと上部プレート220の一側面が一致した状態で組立てられるようにx軸方向に沿って定義される支持部210Pの幅は、x軸方向に沿って定義される下部フレーム210の側面部210bの幅より狭い。本明細書上で用いられるx軸方向は、
図3の電池セル110が積層される方向と同一であってもよく、y軸方向は、電池セル110が積層される方向と垂直であってもよいし、z軸方向は、xy平面に垂直であってもよい。
【0048】
本実施例によれば、x軸方向およびy軸方向への位置固定をすることにより、組立性を向上させるだけでなく、電池モジュールの耐久性も向上させることができる。
【0049】
図3に示すように、本発明の一実施例による電池セル積層体100のように積層される電池セル110の個数が、
図2に示された電池セル積層体12での電池セル11の個数より多くなる大面積モジュールの場合、電池モジュールの水平方向の長さが長くなる。大面積モジュールでは、電池モジュールの水平方向の長さが長くなった構造であるので、中心部位での荷重が大きくて反り変形の可能性が高まる。ここで、水平方向の長さとは、電池セルが積層された方向への長さを意味することができる。前記反り変形によってU字状フレーム210と上部プレート220との結合構造が電池モジュールの使用条件によって歪むことがあるが、本実施例によれば、x軸方向およびy軸方向の両方向への強い位置固定によってU字状フレーム210と上部プレート220との結合保持力を向上させることができる。
【0050】
再び
図3を参照すれば、本実施例による電池モジュールは、電池セル積層体100の前後面をカバーするエンドプレート600をさらに含むことができる。先に説明したモジュールフレーム200を介して内部に配置された電池セル積層体100を物理的に保護できる。エンドプレート600は、電池セル積層体100の前面(y軸の反対方向)および後面(y軸方向)に位置することができる。このようなエンドプレート600は、電池セル積層体100をカバーするように形成されて、外部の衝撃から電池セル積層体100およびその他の電装品を物理的に保護できる。
【0051】
一方、具体的に示さないが、電池セル積層体100とエンドプレート600との間には、バスバー411が装着されるバスバーフレーム400および電気的絶縁のための絶縁カバーなどが位置することができる。
【0052】
図7は、本発明の他の実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【0053】
図7を参照すれば、下部フレームの側面部210b’を部分加工してyz平面上で切断した断面がL字状である側面部210b’を形成することができる。側面部210b’は、組立ガイド部として、側面部210b’の上端部に形成された突起形状の支持部210P’を含むことができる。本実施例による上部プレート220’にはy軸方向への一側に溝部220S’が形成され、溝部220S’は、y軸方向への一側部が開放された構造を有することができる。言い換えれば、溝部220S’は、上部プレート220’の端部の一側の端が開放される。
【0054】
本実施例による支持部210P’は、y軸方向への側面部210b’の一側に形成され、y軸方向の反対方向に側面部210b’を移動しながら支持部220P’が上部プレート220’の溝部220S’に組立てられるようにできる。この時、側面部210b’と上部プレート220’の一側面とが一致した状態で組立てられる。言い換えれば、支持部210P’は、側面部210b’の水平方向の端部の一側に形成される。ここで、水平方向とは、y軸方向と同一であってもよい。
【0055】
図8は、本発明のさらに他の実施例による電池モジュールにおいて、上部プレートと下部フレームとの組立部を示す部分斜視図である。
【0056】
図8の実施例は、
図7の実施例と大部分同一であり、以下では差異がある部分についてのみ説明する。下記の差異を除いて
図7の実施例で説明した内容は、本実施例にすべて適用可能である。
【0057】
図8を参照すれば、本実施例による下部フレームの側面部210b’は、曲げ加工によりベンディング部210Bを有する支持部210P’を含むことができる。ベンディング部210Bは、支持部210P’が突出した方向で曲がって側面部210b’と連結される。側面部210b’は、組立ガイド部として、側面部210b’の上端部に形成された突起形状の支持部210P’を含むことができる。本実施例による上部プレート220’にはy軸方向への一側に溝部220S’が形成され、溝部220S’は、y軸方向への一側部が開放された構造を有することができる。
【0058】
本実施例による支持部210P’は、y軸方向への側面部210b’の一側に形成され、y軸方向の反対方向に側面部210b’を移動しながら支持部220P’が上部プレート220’の溝部220S’に組立てられるようにできる。この時、側面部210b’と上部プレート220’の一側面とが一致した状態で組立てられる。
【0059】
一方、本発明の実施例による電池モジュールは、1つまたはそれ以上がパックケース内にパッケージングされて電池パックを形成することができる。電池パックは、1つ以上の電池モジュールがBMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムとともに装着されて形成される。
【0060】
上記で説明した電池モジュールおよびこれを含む電池パックは、多様なデバイスに適用可能である。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用可能であるが、本発明はこれに制限されず、電池モジュールおよびこれを含む電池パックを使用できる多様なデバイスに適用可能であり、これも本発明の権利範囲に属する。
【0061】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0062】
10:モジュールフレーム
10a1:底部
10a2:側面部
10b:上部プレート
11:電池セル
12:電池セル積層体
20:エンドプレート
100:電池セル積層体
110:電池セル
200:モジュールフレーム
210:下部フレーム
210a:底部
210b:側面部
210B:ベンディング部
210b’:側面部
210G:組立ガイド部
210P:支持部
210P’:支持部
220P’:支持部
220:上部プレート
220’:上部プレート
220S:溝部
220S’:溝部
400:バスバーフレーム
411:バスバー
600:エンドプレート
【国際調査報告】