(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】透明エマルジョンの製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 2/70 20060101AFI20221027BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20221027BHJP
A23D 7/005 20060101ALN20221027BHJP
【FI】
A23L2/70
A23L2/52
A23L2/00 K
A23D7/005
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514532
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(85)【翻訳文提出日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 US2020048939
(87)【国際公開番号】W WO2021046052
(87)【国際公開日】2021-03-11
(32)【優先日】2019-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】アハチ-アリ,バドレッディン
(72)【発明者】
【氏名】チョラコヴァ,スラヴカ ストヤノフ
(72)【発明者】
【氏名】デンコフ,ニコライ デンコフ
(72)【発明者】
【氏名】ツィブランスカ-ジョレヴァ,ソーニャ ルジヤノヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ガゾル-ルサノヴァ,ディレク ファーレティン
【テーマコード(参考)】
4B026
4B117
【Fターム(参考)】
4B026DC02
4B026DG20
4B026DK10
4B026DL02
4B026DL10
4B026DP01
4B117LC09
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4B117LL06
4B117LL07
4B117LP20
4B117LT05
(57)【要約】
本開示は、透明な飲料の製造に使用するための透明エマルジョン、特にプロピレングリコールなどの溶媒を含まないエマルジョンの製造方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明エマルジョンの製造方法であって、約5から約15重量%の1種以上の油を、
(a)約0.5から約20重量%の1種以上の防腐剤、
(b)所望により、約0.01から約50重量%の1種以上の酸、および
(c)約5から約25重量%の乳化剤
を含む水性組成物と混合することを含む方法。
【請求項2】
前記乳化剤が、ポリソルベートである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記乳化剤が、ポリソルベート60またはポリソルベート80である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1種以上の防腐剤が、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1種以上の酸が、クエン酸およびリンゴ酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1種以上の酸が、クエン酸である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1種以上の油が、1種以上のフレーバーオイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1種以上のフレーバーオイルが、レモン油、またはレモン油とオレンジ油との組み合わせである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エマルジョンが、約6.5から約8.5のpHを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記エマルジョンが、約1から約3のpHを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記水性組成物が、前記1種以上の防腐剤および所望により前記1種以上の酸を前記乳化剤の水溶液に添加することによって調製される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記水性組成物を約60℃の温度に加熱する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記混合が、約60℃から約90℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記混合が、高速分散機を用いて行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記混合が、約60から約90℃の温度で行われ、次いで、約0℃から約25℃の温度に冷却される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記混合が、室温で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記混合が、高圧ホモジナイザーを用いて行われる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記混合が、約0℃から約25℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記混合が、超音波処理器を用いて行われる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記透明エマルジョンが、3ヶ月まで安定である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記透明エマルジョンが、3ヶ月を超えて安定である、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
約0.5から約20重量%の1種以上の防腐剤、
所望により、約0.05から約40重量%の1種以上の酸、
約5から約25重量%の乳化剤、および
約5から約15重量%の1種以上の油
を含み、約10NTU未満の濁度を有するエマルジョン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、透明エマルジョン、特に、プロピレングリコールなどの溶媒を含まない、透明な飲料を調製するのに有用なエマルジョンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレーバーオイルを含有するエマルジョンは、ソフトドリンクを調製するために頻繁に使用される。透明な飲料が望まれる場合、エマルジョンは、調製時および貯蔵中にクリーミングまたはリング形成の兆候を示さないことが重要である。典型的には、透明度は、高レベルの乳化剤およびプロピレングリコールなどの溶媒の使用によって達成される。しかしながら、飲料配合物中のプロピレングリコールの濃度を制限する規制によって、この解決策の有用性は低下した。したがって、安定な無溶媒透明エマルジョンを調製するための代替方法が求められている。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様では、本開示は、透明エマルジョンの製造方法であって、約5から約15重量%の1種以上の油を、
(a)約0.5から約20重量%の1種以上の防腐剤、
(b)所望により、約0.01から約50重量%の1種以上の酸、および
(c)約5から約25重量%の乳化剤
を含む水性組成物と混合することを含む方法を提供する。
【0004】
第1の態様の第1の実施形態では、乳化剤はポリソルベートである。第1の態様の第2の実施形態では、乳化剤はポリソルベート60またはポリソルベート80である。
【0005】
第1の態様の第3の実施形態では、1種以上の防腐剤は、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、およびソルビン酸カリウムからなる群から選択される。
【0006】
第1の態様の第4の実施形態では、1種以上の酸は、クエン酸およびリンゴ酸からなる群から選択される。第1の態様の第5の実施形態では、1種以上の酸はクエン酸である。
【0007】
第1の態様の第6の実施形態では、1種以上の油は、1種以上のフレーバーオイルを含む。第1の態様の第7の実施形態では、1種以上のフレーバーオイルは、レモン油、またはレモン油とオレンジ油との組み合わせである。
【0008】
第1の態様の第8の実施形態では、エマルジョンは、約6.5から約8.5のpHを有する。第1の態様の第9の実施形態では、エマルジョンは、約1から約3のpHを有する。
【0009】
第1の態様の第10の実施形態では、水性組成物は、乳化剤の水溶液に、1種以上の防腐剤および所望により1種以上の酸を添加することによって調製される。第1の態様の第11の実施形態では、水性組成物は、約60℃の温度に加熱される。
【0010】
第1の態様の第12の実施形態では、上記混合は、約60℃から約90℃の温度で行われる。第1の態様の第13の実施形態では、上記混合は、高速分散機を用いて行われる。
【0011】
第1の態様の第14の実施形態では、上記混合は、約60から約90℃の温度で行われ、次いで、約0℃から約25℃の温度まで冷却される。
【0012】
第1の態様の第15の実施形態では、上記混合は室温で行われる。第1の態様の第16の実施形態では、上記混合は高圧ホモジナイザーで行われる。
【0013】
第1の態様の第17の実施形態では、上記混合は、約0℃から約25℃の温度で行われる。第1の態様の第18の実施形態では、上記混合は、超音波処理器を用いて行われる。
【0014】
第1の態様の第19の実施形態では、透明エマルジョンは、3ヶ月まで安定である。第1の態様の第20の実施形態では、透明エマルジョンは、3ヶ月を超えて安定である。
【0015】
第2の態様では、本開示は、
約0.5から約20重量%の1種以上の防腐剤、
所望により、約0.05から約40重量%の1種以上の酸、
5から約25重量%の乳化剤、および
約5から約15重量%の1種以上の油
を含むエマルジョンであって、約10NTU未満の濁度を有するエマルジョンを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、エマルジョンの透明度のスコアを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
定義
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈において別途明確に規定されていない限り、複数の指示対象を含む。
【0018】
本明細書で使用されるとき、「または」という用語は、論理的な分岐(すなわち、および/または)であり、「いずれか」、「でない限り」、「代替的に」という用語、および同様の効果の語でそのように明示的に示されない限り、排他的な分岐を示すものではない。
【0019】
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、特に指定がない限り、かつ範囲の上限が組成物の100%を超えない限り、記載された値の±10%を指し、その場合、その範囲の上限は、99.9%に限定される。したがって、単なる例として、約10重量%の所与の成分を含む組成物は、化合物の9~11重量%を有し得る。同様に、約95重量%の所与の成分を含む組成物は、組成物中の成分の85.5~99.9重量%を有し得る。
【0020】
本明細書で使用される場合、「酸」という用語は、適切な食品用の酸を指す。適切な食品用の酸は、リン酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、酢酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、吉草酸、カプロン酸、アスコルビン酸、マロン酸、アコニット酸、アミノ酸、およびそれらの組み合わせなどの水溶性酸であるが、これらに限定されない。このような酸は、食料または飲料のpHを調整するのに好適である。
【0021】
本明細書で使用される場合、「乳化剤」という用語は、水相と油相とを混合してエマルジョンにすることを可能にする薬剤を指す。乳化剤の例としては、ガム、例えば、アラビアゴム、変性デンプン、カルボキシメチルセルロース、トラガカントゴム、ガティガム、およびそれらの組み合わせ、ならびにポリソルベート、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の恩恵を受ければ、食品または飲料製造の当業者には、乳化剤の更なる例は明らかであろう。
【0022】
本明細書で使用される場合、「フレーバーオイル」という用語は、食品または飲料に風味を与える任意の油を意味する。フレーバーオイルの例としては、ベリー油(ストラットベリー油など)、ココア油、シナモン油、ナツメグ油、コリアンダー油、ネロリ油、レモン油、ライム油、オレンジ油、グレープフルーツ油、バニラ油、リンゴ油、キウイ油、バナナ油、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される場合、「防腐剤」という用語は、食品または飲料組成物での使用が承認された全ての適切な防腐剤を指す。防腐剤の例としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウムおよび安息香酸カリウムなどの安息香酸塩;ソルビン酸ナトリウム、カルシウム、およびソルビン酸カリウムなどのソルビン酸塩;クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウムなどのクエン酸塩、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
本明細書で使用される場合、「透明」という用語は、光学的透明度を指す。組成物の透明度または濁りの程度は、濁度計、例えば、HACH濁度計(モデル2100AN、Hach Company、Loveland、Colo.)を使用して20±2℃で定量的に求めることができる。濁度計は、濁度の測定値をネフェロメ濁度単位(NTU)で提供する。0.1NTU~7500NTUの範囲の濁度を有するサンプルを含む、STABLCAL Calibrationキットを使用して、機器を較正することができる。試験サンプルは、濁度計のガラス瓶内で測定することができ、NTU値は、30秒の安定化期間後に読み取ることができる。透明エマルジョンまたは飲料は、約5NTU未満の濁度を有するエマルジョンまたは飲料である。
【0025】
本明細書において提供される全ての百分率は、特に明記されていない限り、重量百分率である。
組成物
【0026】
本開示は、透明な飲料を調製するのに有用な透明エマルジョンを提供する。特定の実施形態では、本開示のエマルジョンは、プロピレングリコールなどの溶媒を含まない。本開示のエマルジョンは、1種以上の油および水性組成物を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の油は、1種以上のフレーバーオイルを含む。いくつかの実施形態では、1種以上のフレーバーオイルは、イチゴ油、リンゴ油、キウイ油、バナナ油、ネロリ油、レモン油、ライム油、オレンジ油、およびグレープフルーツ油、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上のフレーバーオイルは、ネロリ油、レモン油、ライム油、グレープフルーツ油、オレンジ油、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の油は、レモン油およびオレンジ油からなる群から選択される。特定の実施形態では、1種以上の油は、レモン油である。いくつかの実施形態では、1種以上の油は、レモン油とオレンジ油との組み合わせである。
【0027】
特定の実施形態では、エマルジョンは、約5%から約15%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%から約14%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%から約13%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%から約12%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%から約11%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%から約10%の1種以上の油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%または約15%の1種以上の油を含む。特定の実施形態では、エマルジョンは、約5%から約10%のレモン油を含む。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約10%のレモン油を含む。
【0028】
特定の実施形態では、エマルジョンは、オレンジ油とレモン油との組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、オレンジ油とレモン油の比(重量:重量)は、約1:99から約99:1である。いくつかの実施形態では、オレンジ油とレモン油の比は、約85:15から約15:85である。いくつかの実施形態では、オレンジ油とレモン油の比は、約75:25から約25:75である。いくつかの実施形態では、オレンジ油とレモン油の比は、約65:45から約45:65である。いくつかの実施形態では、オレンジ油とレモン油の比は、約50:50である。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、オレンジ油とレモン油の約1:1混合物を約10%含む。
【0029】
本明細書に記載のエマルジョンは、水性組成物、すなわち、水および1種以上の添加剤を含む組成物を含み、添加剤は1種以上の防腐剤、1種以上の酸および1種以上の乳化剤などであるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、水性組成物は、1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の防腐剤は、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、ソルビン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の防腐剤は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態では、防腐剤は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせである。
【0030】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約20%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約14%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約13%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約12%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約11%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約10%の1種以上の防腐剤を含む。特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約9%の1種以上の防腐剤を含む。特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約8%の1種以上の防腐剤を含む。特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約7%の1種以上の防腐剤を含む。特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約6%の1種以上の防腐剤を含む。特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約5%の1種以上の防腐剤を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、水性組成物は、約5%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約6%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約7%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約8%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約15%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約14%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約13%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約12%の1種以上の防腐剤を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約10.5%、約11%、約11.5%、約12%、約12.5%、約13%、約13.5%、約14%、約14.5%、または約15%の1種以上の防腐剤を含む。
【0033】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約10%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約9%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約8%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約7%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約6%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約1%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約2%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約3%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%クエン酸ナトリウムを含む。
【0034】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約15%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約14%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約14%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約13%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約11%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約10%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約10.5%、約11%、約11.5%、約12%、約12.5%、約13%、約13.5%、約14%、約14.5%、または約15%の安息香酸ナトリウムを含む。
【0035】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約15%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約14%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約14%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約13%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約11%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%から約10%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約10.5%、約11%、約11.5%、約12%、約12.5%、約13%、約13.5%、約14%、約14.5%、または約15%のソルビン酸カリウムを含む。
【0036】
特定の実施形態では、水性組成物は、約5%から約15%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約6%から約14%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約7%から約13%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約11%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約10.5%、約11%、約11.5%、約12%、約12.5%、約13%、約13.5%、約14%、約14.5%、または約15%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。特定の実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比(重量:重量)は、約9:1から約1:9である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約8:1から約1:8である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約7:1から約1:7である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約6:1から約1:6である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約5:1から約1:5である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約4:1から約1:4である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約3:1から約1:3である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は、約2:1から約1:2である。いくつかの実施形態では、安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムの比は約1:1である。
【0037】
特定の実施形態では、水性組成物は、約5%から約15%の1:1(重量:重量)安息香酸ナトリウム:ソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約8%から約12%の1:1比の安息香酸ナトリウム:ソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約9%から約11%の1:1比の安息香酸ナトリウム:ソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、約10%、約10.5%、約11%、約11.5%、約12%、約12.5%、約13%、約13.5%、約14%、約14.5%、または約15%の1:1比の安息香酸ナトリウム:ソルビン酸カリウムを含む。
【0038】
本明細書に記載の水性組成物は、所望により1種以上の酸を含む。特定の実施形態では、酸は、水性組成物に完全にあるいは実質的に存在しない。本明細書で使用される場合、「実質的に存在しない」とは、水性組成物が約0.1%未満、または約0.05%未満、または約0.01%未満の酸を含むことを意味する。他の実施形態では、水性組成物は、1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の酸は、ソルビン酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、酢酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、吉草酸、カプロン酸、マロン酸、アコニット酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の酸は、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の酸は、クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの組み合わせである。
【0039】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.01%から約60%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.01%から約20%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約15%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約10%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約5%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約1%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.5%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.1%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%または約0.1%の1種以上の酸を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約60%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約50%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約20%から約40%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%から約40%の1種以上の酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、または約40%の1種以上の酸を含む。
【0041】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.01%から約60%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約10%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約5%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約1%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.5%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.1%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%または約0.1%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約40%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約40%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約20%から約40%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%から約40%のクエン酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、または約40%のクエン酸を含む。
【0042】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.01%から約60%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約30%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約20%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約1%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.5%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.10%、約0.11%、約0.12%、約0.13%、約0.14%、約0.15%、約0.16%、約0.17%、約0.18%、約0.19%または約0.2%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約40%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約30%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約25%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、または約25%のリンゴ酸を含む。
【0043】
特定の実施形態では、水性組成物は、約20%から約40%の1種以上の酸および約0.5%から約5%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約20%から約40%のクエン酸、ならびに安息香酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群から選択される約0.5%から約5%の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%から約40%のクエン酸および約0.5%から約1.25%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約25%から約40%のクエン酸および約3%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。
【0044】
特定の実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約1%の1種以上の酸および約8%から約12%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約1%のクエン酸、および安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される約8%から約12%の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。
【0045】
典型的には、本明細書に記載のエマルジョンは乳化剤を含む。特定の実施形態では、乳化剤はポリソルベートである。いくつかの実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート60、ポリソルベート80、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート60である。いくつかの実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート80である。
【0046】
ある特定の実施形態では、水性組成物は、約5%から約25%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約10%から約25%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約25%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約24%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約23%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約22%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約21%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%の乳化剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、または約25%の乳化剤を含む。
【0047】
特定の実施形態では、水性組成物は、約5%から約20%の乳化剤、約20%から約40%の1種以上の酸、および約0.5%から約5%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%の乳化剤、約20%から約40%の1種以上の酸、および約0.5%から約5%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、ポリソルベート80およびポリソルベート60からなる群から選択される約15%から約20%の乳化剤、約20%から約40%のクエン酸、ならびに安息香酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群から選択される約0.5%から約5%の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約20%から約40%のクエン酸、および約0.5%から約1.25%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%のポリソルベート60、約20%から約40%のクエン酸、および約0.5%から約1.25%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、ポリソルベート80およびポリソルベート60からなる群から選択される約15%から約20%の乳化剤、約20%から約40%のクエン酸、および約3%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約25%から約40%のクエン酸、および約3%から約5%のクエン酸ナトリウムを含む。
【0048】
特定の実施形態では、水性組成物は、ポリソルベート80およびポリソルベート60からなる群から選択される約15%から約20%の乳化剤および約15%から約20%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約20%のポリソルベート80および約20%のリンゴ酸を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%のポリソルベート60および約15%から約20%のリンゴ酸を含む。
【0049】
特定の実施形態では、水性組成物は、約5%から約20%の乳化剤、約0.05%から約1%の1種以上の酸および約8%から約12%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%の乳化剤、約0.05%から約1%の1種以上の酸および約8%から約12%の1種以上の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、ポリソルベート80およびポリソルベート60からなる群から選択される約15%から約20%の乳化剤、クエン酸およびリンゴ酸からなる群から選択される約0.05%から約1%の酸、ならびに安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される約8%から約12%の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約0.05%から約0.25%のクエン酸、および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80、約0.05%から約0.25%のリンゴ酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60、約0.05%から約0.25%のクエン酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60、約0.05%から約0.25%のリンゴ酸および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。
【0050】
特定の実施形態では、水性組成物は、ポリソルベート80およびポリソルベート60からなる群から選択される約15%から約20%の乳化剤、ならびに安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される約8%から約12%の防腐剤を含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80および約8%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60および約8%から約12%のソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート80および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水性組成物は、約15%から約20%のポリソルベート60および約8%から約12%の安息香酸ナトリウムとソルビン酸カリウムとの組み合わせを含む。
【0051】
本明細書に記載のエマルジョンは、典型的には、室温で保存した場合に安定である。本明細書で使用される場合、「安定な」とは、約3ヶ月以上、例えば約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月以上などの長期保存後であっても、本明細書に記載の手順に従って測定した場合に、エマルジョンの濁度が約10NTUを超えないことを意味する。あるいは、安定なエマルジョンでは、濁度が低下し得、かつ/またはエマルジョンの濁度は、約3ヶ月以上、例えば約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月以上などの長期保存にわたって同じままであり得る。特定の実施形態では、エマルジョンの透明度は、室温で約3ヶ月間貯蔵すると増加し得る。いくつかの実施形態では、エマルジョンの透明度は、約18℃から約27℃で約3ヶ月間保存しても変化しない。いくつかの実施形態では、エマルジョンの透明度は、約18から約27℃で貯蔵すると低下する。ただし、これらの例では、エマルジョンはクリーム化しないか、沈殿物を形成せず、希釈すると透明な飲料を提供する。特定の実施形態では、エマルジョンは、約18℃から約27℃で少なくとも約1ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約18℃から約27℃で少なくとも約3ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約18℃から約27℃で少なくとも約6ヶ月間安定である。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約18℃から約27℃で少なくとも約12ヶ月間安定である。
プロセス
【0052】
本明細書に記載の透明エマルジョンは、いくつかの方法に従って調製することができる。特定の実施形態では、1種以上の安定剤および所望により1種以上の酸を乳化剤の水溶液に添加することができる。いくつかの実施形態では、得られた混合物を撹拌し、所望により必要に応じて60℃に加熱して添加剤および乳化剤を確実に溶解させて、水性組成物を得ることができる。特定の実施形態では、1種以上の油を水性組成物に添加することができ、得られた油と水性組成物の混合物(「プレエマルジョン」)を撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約15分間から約60分間撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを撹拌しながら約60℃および約100℃の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを撹拌しながら約80℃から約100℃の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを撹拌しながら約90℃から約100℃の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約70℃から約90℃の温度に加熱することができる。特定の理論に束縛されるものではないが、より高い濃度の乳化剤および酸を有するプレエマルジョンは、約70℃まで加熱することによって透明エマルジョンを生成する一方で、より低い濃度の乳化剤および/または酸を有するものは、約80℃から約90℃の温度で透明エマルジョンを生成すると考えられる。この混合および加熱プロセスの後、プレエマルジョンは乳化される。プレエマルジョンを加熱し撹拌した後、典型的にはそれを冷却して透明エマルジョンを得る。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約0℃から約10℃の温度の氷浴や水浴中で冷却することができる。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、約10℃から約20℃の温度の冷水浴中で冷却することができる。いくつかの実施形態では、エマルジョンは、サーモスタットによって約0.33℃/分の速度で約0℃の温度まで冷却することができる。冷却は、当業者に既知の他の方法によって行うこともできることを理解されたい。
【0053】
本開示のエマルジョンを調製するために、撹拌のための代替方法を使用することができる。特定の実施形態では、エマルジョンは、高速分散機でプレエマルジョンを撹拌することによって調製することができる。高速分散機の例としては、Ultra Turrax(登録商標)分散機、Ross(登録商標)高速分散機およびHockmeyer(登録商標)高速分散機が挙げられる。当業者は、高速分散機およびそれらを購入する場所について精通しているであろう。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを高速分散機で撹拌しながら加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを少なくとも50℃の温度まで加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンは、約60℃から約90℃の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンは、約60°から約80℃の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態では、分散機のロータ速度は、約13000rpmから約25000rpmであり得る。いくつかの実施形態では、分散機のロータ速度は、約13000rpmから約20500rpmであり得る。いくつかの実施形態では、分散機のロータ速度は、約13000rpmから約14000rpmであり得る。いくつかの実施形態では、分散機のロータ速度は、約13500rpmであり得る。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約1分から約10分間撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約2分から約9分間撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約3分から約8分撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約3分から約7分撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約4分間から約6分間撹拌することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約5分間撹拌することができる。
【0054】
特定の実施形態では、エマルジョンは、プレエマルジョンを超音波処理することによって調製することができる。超音波処理は当業者に既知である。ただし、典型的には、SKL1500-IIDN超音波処理器(Ningbo Haishu Sklon Development Co.,Ltd.、中国)を使用することができる。特定の実施形態では、プレエマルジョンを約0℃から約10℃の温度に冷却して、パルスソニケーターで超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、パルスは約0.5秒から約2秒の長さである。いくつかの実施形態では、パルスは約0.5秒から1.5秒の長さである。いくつかの実施形態では、パルスは約1秒の長さである。いくつかの実施形態では、パルス間の時間は、約0.25から約1秒である。いくつかの実施形態では、パルス間の時間は、約0.25から約0.75秒である。いくつかの実施形態では、パルス間の時間は約0.5秒である。
【0055】
超音波処理の強度は、超音波処理器の出力レベルを調整することによってプロセス全体にわたって変動させることができる。特定の実施形態では、超音波処理器の出力レベルは、約100ワットから約200ワットに設定することができる。いくつかの実施形態では、超音波処理器の出力レベルは、約250ワットから約350ワットに設定することができる。いくつかの実施形態では、超音波処理器の出力レベルは、約1100ワットから約1300ワットに設定することができる。いくつかの実施形態では、超音波処理器の出力レベルは、約150ワットに設定し、次いで約300ワットに増加させ、次いで約1200ワットに増加させることができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約1分から約24時間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約1分から約1時間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約1分から約30分間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約1分から約10分間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約2分間から約9分間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約3分間から約8分間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約3分間から約7分間超音波処理することができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンを約4から約6分間超音波処理することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、高圧均質化を使用して、本開示のエマルジョンを調製することができる。高圧均質化は当業者に既知である。ただし、典型的には、PandaPLUS2000(GEA Niro Soavi)高圧ホモジナイザーを使用することができる。特定の実施形態では、高圧ホモジナイザーの圧力は、約100バールから約2200バールに設定することができる。いくつかの実施形態では、高圧ホモジナイザーの圧力は、約200バールから約2000バールに設定することができる。いくつかの実施形態では、高圧ホモジナイザーの圧力は、約400バールから約1700バールに設定することができる。いくつかの実施形態では、この圧力を、約900バールから約1100バールに設定することができる。いくつかの実施形態では、この圧力を、約250、500、750または1000バールに設定することができる。特定の実施形態では、プレエマルジョンを高圧ホモジナイザーに約1回から約10回通過させることができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンをホモジナイザーに約2回から約9回通過させることができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンをホモジナイザーに約3回から約8回通すことができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンをホモジナイザーに約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回通すことができる。いくつかの実施形態では、プレエマルジョンをホモジナイザーに11回以上通すことができる。
【実施例】
【0057】
乳化剤
全ての溶液は、Elix5浄水システム(Millipore、米国)から得られた脱イオン水を用いて調製した。
【表1】
方法
実施例1:熱処理を用いた乳化の一般的手順
【0058】
水相は、乳化剤を水に溶解し、酸および/または防腐剤などの適切な添加剤を添加することによって調製した。得られた混合物を、添加剤および乳化剤の溶解のために、必要な場合は所望により60℃に加熱しながらマグネチックスターラーを用いて撹拌した。油(典型的にはフレーバーオイル)を添加し、得られたプレエマルジョンを水浴に移し、90℃に加熱し、900rpmで15分間撹拌した。熱処理の直後に、エマルジョンを冷水浴(約18~20℃)中で絶えず軽く振盪しながら冷却した。得られたエマルジョンを、液滴サイズ、濁度および安定性に関して分析した。
実施例2:高速分散を用いた乳化のための一般的手順
【0059】
水相は、乳化剤を水に溶解し、酸および/または防腐剤などの適切な添加剤を添加することによって調製した。得られた混合物を、必要に応じて添加剤および乳化剤の溶解のために60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで撹拌した。油(典型的にはフレーバーオイル)を添加し、得られたプレエマルジョンを50℃、60℃、70℃または80℃に加熱した水浴に移した。プレエマルジョンをUltra Turrax,UT高速分散機(Janke&Kunkel GmbH&Co,IKA-Labortechnik)にて13500rpmで5分間撹拌し、次いで、冷水浴(約18~20℃)で絶えず軽く振盪しながら直ちに冷却した。得られたエマルジョンを、液滴サイズ、濁度および安定性に関して分析した。
実施例3:超音波処理による乳化の一般手順
【0060】
水相は、乳化剤を水に溶解し、酸および/または防腐剤などの適切な添加剤を添加することによって調製した。得られた混合物を、必要に応じて添加剤および乳化剤の溶解のために60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで撹拌した。油(典型的にはフレーバーオイル)を添加し、得られたプレエマルジョンを氷水浴に移した。超音波処理器(SKL1500-IIDN、Ningbo Haishu Sklon Development Co.,Ltd、中国)を、0.5秒間オフで1秒間の長さのパルスに設定し、直径20mmのソノトロードを装置に取り付けた。プレエマルジョンを以下の工程に従って超音波処理した。
1.絶えず振盪しながら10%出力(150W)を30秒間印加して、溶液中に油を取り込んだ。
2.次いで、試料を更に均質化するために、軽く振盪しながら20%出力(300W)を1分間印加した。
3.軽く振盪しながら80%出力(1200W)を4分間印加した。
実施例4:高圧均質化による乳化の一般的手順
【0061】
水相は、乳化剤を水に溶解し、酸および/または防腐剤などの適切な添加剤を添加することによって調製した。得られた混合物を、必要に応じて添加剤および乳化剤の溶解のために60℃に加熱しながらマグネチックスターラーで撹拌した。油(典型的にはフレーバーオイル)を添加し、得られたプレエマルジョンを、スプーンを用いて手で混合した。ホモジナイザー(PandaPLUS2000、GEA Niro Soavi)の圧力を250バール、500バール、750バール、または1000バールに固定し、プレエマルジョンをホモジナイザーに(各実験について示す)数回通した。得られたエマルジョンを、液滴サイズ、濁度および安定性に関して分析した。
実施例5:濃縮エマルジョンの透明度をスコアリングするための一般的手順
【0062】
濃縮エマルジョンの透明度を定量するために、
図1に示すように、0~10の値を有するスコアを各エマルジョンに帰属させた。スコアが10から4に低下するにつれて、エマルジョンの透明度は徐々に低下した。0から3のスコアは、クリーミング液滴のリングの存在を示した。リングのサイズは、スコアが3から0に減少するにつれて有意に増加した。
希釈(飲料)エマルジョンの一般的調製手順
【0063】
1ヶ月の貯蔵後、エマルジョンを以下の手順に従って0.5Lのプラスチック(PET)ボトルの中で希釈した。
【0064】
1.プレシロップを、スクロース、アスコルビン酸および熱水を混合することによって調製した。各成分の量を表2に示す。その後、固体が完全に溶解するまで、溶液をマグネチックスターラーで撹拌した。スクロースを含まない飲料エマルジョンについては、0.0131重量%アスコルビン酸溶液を調製した。
【0065】
2.7.5重量%のクエン酸および0.75重量%の安息香酸ナトリウムの溶液も併せて調製した。濃縮エマルジョンの組成に応じて、一定量をこれらの溶液から採取し、ボトル内でプレシロップと混合した。
【0066】
3.0.547gの濃縮エマルジョンをプレシロップに添加し、総重量500gになるまで水を加えることによってボトルを充填した。希釈後の異なる成分の濃度を表3に示す。
【0067】
4.希釈したエマルジョンを慎重に均質化し、ボトルを室温(20~25℃)で直立状態にて保存した。サンプルの透明度の変化を観察し、ボトルの写真を希釈したその日のうちに撮影した。
【表2】
【表3】
*希釈エマルジョン中の防腐剤の酸性度およびレベルは、ステップ2で述べたクエン酸および安息香酸ナトリウムの濃縮溶液を使用することによって固定した。例えば、濃縮エマルジョンがリンゴ酸およびソルビン酸カリウムを含む場合、7.5%クエン酸および0.75%安息香酸ナトリウムの溶液の添加量を、表3に示す酸(リンゴ酸およびクエン酸)および防腐剤(ソルビン酸カリウムおよび安息香酸ナトリウム)の総量が得られるように再計算した。調製した全ての希釈エマルジョンのpHは2.5であった。
結果
【0068】
マグネチックスターラーを用いて、加熱処理を伴って用いて行われた実験からの代表的な結果を以下の表4にまとめた。1ヶ月および3ヶ月の貯蔵後に得られた(実施例5に記載のように割り当てた)スコアが提示されており、視覚的外観に生じた有意な変化を示した。1を超えるスコアの変化は、サンプルの視覚的外観の注目すべき変化としてカウントし、スコア形成の誤差の範囲内であるとは考えなかった。表4および5に示すエマルジョンの各々を、1ヶ月の貯蔵後に本明細書に記載の手順を使用して希釈して模擬飲料とした。「
*」を含むエマルジョンは、最初に調製したときに濁っていたが、数日から1週間にわたって清澄化した。他の全てのエマルジョンは透明な飲料を生成した。
【表4】
【表5】
【0069】
これらの結果は、乳化剤、1種以上の防腐剤および所望により1種以上の酸を含む安定で透明な無溶媒エマルジョンを、いくつかの異なる方法を用いて調製することができることを示している。
【0070】
本開示の広がりおよび範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではないが、続く特許請求の範囲およびそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【0071】
本出願に記載または参照された全ての特許、特許出願および他の参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】