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特表2022-546585試験デバイス、アセンブリ、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】試験デバイス、アセンブリ、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/78 20060101AFI20221027BHJP
   G01N 35/02 20060101ALN20221027BHJP
【FI】
G01N21/78 A
G01N35/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514606
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2022-04-28
(86)【国際出願番号】 US2020049116
(87)【国際公開番号】W WO2021046164
(87)【国際公開日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】62/895,165
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/932,124
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501138600
【氏名又は名称】チャーム・サイエンシズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グラハム,ポール
(72)【発明者】
【氏名】マルコフスキー,ロバート・ジェイ
【テーマコード(参考)】
2G054
2G058
【Fターム(参考)】
2G054AA02
2G054AA04
2G054AA07
2G054AB02
2G054AB10
2G054BB13
2G054CA20
2G054CA21
2G054CA30
2G054CE02
2G054EA04
2G054EA05
2G054EB02
2G054EB04
2G054EB05
2G054FA01
2G054FA10
2G054FA12
2G054FA17
2G054FA32
2G054FA33
2G054FA36
2G054FA39
2G054FA44
2G054FA45
2G054FA46
2G054FA50
2G054FB03
2G054FB07
2G054GA03
2G054GB01
2G054GB10
2G054GE01
2G054GE06
2G054GE08
2G054JA01
2G054JA02
2G054JA07
2G054JA11
2G054JA20
2G058CC09
2G058GA01
(57)【要約】
分析物試験デバイス、アセンブリ、方法、動作、およびシステムを示し、説明する。一実施形態では、試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成する装置は、アッセイをオフセット試験位置に位置整合させるための非平面光学モジュールを含む。モジュール式インターフェースアセンブリは、マザーボードおよび少なくとも1つの非平面光学モジュールを支持することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成する装置であって、
a.オフセット位置に前記アッセイを位置整合させるように適合された非平面光学モジュールと、
b.前記アッセイをインキュベートするように適合されたインキュベータと、
c.前記オフセット位置において前記アッセイを撮像するように適合された光学検出器と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記光学モジュールは、前記光学モジュールの周りに突出する前記アッセイの近接部分を動作位置に位置整合させるように適合されたオーバーハングリップを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光学モジュールは、実質的に平面状の近接部分および対向する実質的に非平面状の遠位部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記近接部分および前記遠位部分が、試験位置において前記アッセイの周りに非平面流路を画定する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記近接部分および前記遠位部分が、試験位置において前記アッセイの周りに上昇した流路を画定する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記遠位部分が、前記近接部分から約10度~約30度オフセットされている、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記遠位部分が、前記近接部分から約20度オフセットされている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記光学モジュールは、近接部分と対向する遠位部分との間に位置整合された屈曲部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
開口キャリア熱ブロックを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記光学モジュールが近接スイッチを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、インキュベーション、前記アッセイの周りの光の透過の検出、および前記アッセイ上での撮像からなる群から選択される少なくとも1つの状態をトリガするように適合されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、前記アッセイの少なくとも2つの画像検出を実施するように適合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記光学検出器が、前記アッセイを受け取った後に少なくとも1つの試験前パラメータを監視する、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
アッセイから試験結果を生成するアセンブリ内の、光学モジュールであって、
a.前記アッセイを受け入れるように適合されたオフセットフレームであって、前記フレームは、下層プラットフォームの周りに角度を付けてオフセットされた上層プラットフォームを含む、オフセットフレームと、
b.前記フレームの周りに位置整合された光学系開口と、
を備える、光学モジュール。
【請求項15】
前記オフセットフレームが、前記アセンブリの外側の前記アッセイの近接部分を動作位置に位置整合させるように適合されている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記上層プラットフォームは、旋回点を中心として前記下層プラットフォームの周りにオフセットして位置整合されている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記オフセットフレームが、第1の実質的に平面状の進入位置において前記アッセイの一部分を受け入れる、請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
前記オフセットフレームが、第2の実質的に非平面状の試験位置に前記アッセイの一部分を位置整合する、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記光学モジュールは、試験位置において前記アッセイの周りの屈曲部に隣接して前記アッセイを撮像するように適合されている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項20】
アッセイから試験結果を生成する装置内の、モジュール式インターフェースであって、
a.前記アッセイをオフセット位置に位置整合させるように適合されたハウジングと、
b.前記ハウジング内に位置整合されたマザーボード支持体と、
c.光学ストリップ検出器と、
d.光レベル検出器と、
e.撮像デバイスと、
f.光源と、
g.統合インキュベータと、
を備える、モジュール式インターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年9月3日に出願された米国仮特許出願第62/895165号および2019年11月7日に出願された米国仮特許出願第62/932124号の利益を主張し、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して分析試験に関し、より詳細には、オフセット試験デバイス、システム、およびアセンブリにおける分析物の検出の改善に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
試薬ストリップおよびフィルムは、臨床化学、分析医学および食品衛生診断の分野において有用な分析ツールであることが多い。例えば、血清および尿などの体液、ならびに肉生成物、果物、野菜、牛乳、蜂蜜などの食品を含む様々なマトリックスを定量的または定性的方法によって判定または試験することが有利である。そのようなマトリックスは、材料中もしくは材料の表面上のいずれかの様々な化学物質、生化学物質および生物学的分子、例えば細菌、抗生物質、例えばサルファ剤、テトラサイクリン、ベータラクタム剤、アフラトキシン、ゼアラロノン、オクラトキシン、T-2およびボミトキシンなどの毒素、有機リン酸エステルおよびカルバメートなどの殺有害生物剤、ならびに活性代謝産物、またはそれらの組み合わせを含む様々な分析物について試験することができる。
【0004】
概して、ラテラルフローアッセイは、目的の分析物を含有すると疑われる試料が膜ストリップの一端またはその近くに配置される膜ベースの試験デバイスである。試料は、例えば毛管作用によって膜ストリップを横断する移動相によって膜ストリップの対向端に運ばれる。膜ストリップを横断している間、試験試料中の分析物は、存在する場合、1つ以上の試薬に遭遇する。試薬は、分析物に対する結合剤を含むことができる。結合剤は可動性であり得、したがって、試料とともに流動し得るか、または捕捉剤として試験ストリップ上に固定化され得る。試験構成に応じて、試験システム内の分析物結合剤、分析物自体、または何らかの他の試薬のいずれかが、固定化された捕捉剤によって捕捉され、それによって検出可能な信号を生成する。信号は、アッセイ内に提供される標識によって生成され得る。検出可能な信号は、光学読み取り装置などによって測定することができる。
【0005】
試薬ストリップ上の分析物の存在および場合によっては濃度を、ストリップ上の展開領域からの光反射率を測定することによって判定することができる。例えば、ストリップ上の展開領域は、発色領域であってもよい。反射率パーセントは、結果を判定するために使用することができる。
【0006】
試験は、実験室などの制御された環境で一般的に行われるが、非実験室環境での試験も一般的である。いくつかの用途では、速度および使いやすさが特に重要である。例えば、食品加工では、プロセッサは結果を待たなければならないため、試験を非実験室設定で実行することが有利である。さらに、物品の輸送中にトラック上で試験を実行することも有利である。そのため、試験の速度を加速し、機器および試験のコストを削減し、装置の耐久性を改善し、使いやすさおよび操作の単純さを向上させることが有利である。さらに、試験結果が有効であるという信頼性を有することが有利である。したがって、本明細書のシステム、方法およびデバイスはまた、真の試料ではなく事前に実行された既知の陰性アッセイが不正に使用されること、または試料の真の性質を反映しない陰性結果をもたらすと予めマークされたアッセイが使用されることを防止するのに役立つ。アッセイ、システムおよび試験手順の耐久性を高めることも望ましい。
【0007】
したがって、本出願人らは、従来のシステムおよび方法によって示される欠点のない分析物検出のためのシステムおよび方法を所望する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要
本開示は、特に少なくとも1つの分析物の存否を検出するために使用される場合、ユーザにとって簡便、効率的かつ安全な改善された分析物検出を提供する。
【0009】
一実施形態では、試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成する装置は、オフセット位置にアッセイを位置整合させるように適合された非平面光学モジュールと、アッセイをインキュベートするように適合されたインキュベータと、オフセット位置においてアッセイを撮像するように適合された光学検出器とを備える。
【0010】
特定の例では、光学モジュールは、光学モジュールの周りに突出するアッセイの近接部分を動作位置に位置整合させるためのオーバーハングリップを含む。光学モジュールは、実質的に平面状の近接部分および対向する非平面遠位部分を含むことができる。平面近接部分および非平面遠位部分は、試験位置においてアッセイの周りに非平面状の流路を画定することができる。平面近接部分および非平面遠位部分は、試験位置においてアッセイの周りに上昇した流路を画定することができる。非平面遠位部分は、平面近接部分から約10度~約30度オフセットすることができる。非平面遠位部分は、平面近接部分から約20度オフセットすることができる。
【0011】
特定の例では、装置は、平面近接部分と非平面遠位部分との間に位置整合した旋回点を含むことができる。装置は、開口キャリア熱ブロックを含むことができる。光学モジュールは、近接スイッチを含むことができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、インキュベーション、アッセイの周りの光の透過の検出、およびアッセイ上での撮像からなる群から選択される少なくとも1つの状態をトリガすることができる。装置は、アッセイの少なくとも2回の画像検出を実施することができる。光学検出器は、アッセイを受けた後の少なくとも1つの試験前パラメータを監視することができる。
【0012】
一実施形態において、アッセイから試験結果を生成するアセンブリは、アッセイを受け入れるように適合されたオフセットフレームであって、フレームは、下層プラットフォームの周りに角度を付けてオフセットされた上層プラットフォームを含む、オフセットフレームと、フレームの周りに位置整合された光学系開口とを含む。
【0013】
一例では、オフセットフレームは、アセンブリの外側のアッセイの近接部分を動作位置に位置整合させる。上層プラットフォームは、旋回点を中心として下層プラットフォームの周りにオフセットして位置整合することができる。オフセットフレームは、第1の実質的に平面状の位置においてアッセイの一部分を受け入れることができる。オフセットフレームは、第2の実質的に非平面状の位置にアッセイの一部分を位置整合することができる。光学モジュールは、動作位置においてアッセイの周りの屈曲部に隣接してアッセイを撮像することができる。
【0014】
一実施形態では、アッセイから試験結果を生成する装置において、モジュール式インターフェースは、アッセイをオフセット位置に位置整合させるように適合されたハウジングと、ハウジング内に位置整合されたマザーボード支持体と、光学ストリップ検出器と、光レベル検出器と、撮像デバイスと、光源と、統合インキュベータとを含む。
【0015】
一実施形態では、試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成する装置は、オフセット位置にアッセイを位置整合させる非平面光学モジュールと、アッセイをインキュベートするインキュベータと、アッセイ上の光の透過を検出する光学検出器とを含み、アッセイのインキュベーションおよびアッセイ上の光の透過の検出が試験結果を生成する。
【0016】
特定の例では、光学モジュールは、実質的に平面状の近接部分および対向する非平面遠位部分を含む。平面近接部分および非平面遠位部分は、非平面状の流路を画定することができる。平面近接部分および非平面遠位部分は、上昇した非平面状の流路を画定することができる。装置は、平面近接部分と非平面遠位部分との間に位置整合した旋回点を含むことができる。装置は、非平面キャビティを含むことができる。キャビティは、細長いチャネルを含むことができる。開口キャリアは、キャビティ内に位置付けることができる。光学モジュールは、下側支持体を含むことができる。光学モジュールは、インターフェースシェルを含むことができる。光学モジュールは、滴受けを含むことができる。光学モジュールは、絶縁基部を含むことができる。光学モジュールは、上側カバーを含むことができる。光学モジュールは、近接スイッチを含むことができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、インキュベーションをトリガすることができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、アッセイを通過した光の透過の検出をトリガすることができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、アッセイ上での撮像をトリガすることができる。
【0017】
特定の例では、装置は、アッセイ上での連続画像検出を実施する。さらに、インキュベーション環境は、加熱環境を含んでもよい。インキュベーション環境は、冷却環境を含んでもよい。インキュベーション環境は、一定の温度に維持された環境を含んでもよい。光学検出器は、アッセイ上で少なくとも1つの画像検出を取得した後の、少なくとも1つの試験前パラメータを監視することができる。画像検出は、光学反射率値を含むことができる。アッセイは、少なくとも1つの試験ラインおよび少なくとも1つの対照ラインを有する試験ストリップを含むことができ、以て、理論反射率値は、試験ラインにおける反射率値と対照ラインにおける反射率値との間の比較である。試験ラインおよび対照ラインは、動作位置において非平面遠位部分に位置付けることができる。装置は、ディスプレイボードを有するユーザインターフェースを含むことができる。
【0018】
アッセイから試験結果を生成するアセンブリの別の実施形態では、光学モジュールは、基部の周りに取り付け可能であり、アッセイを受け入れるように適合されたオフセットフレームを含み、フレームは、下層プラットフォームの周りに角度を付けてオフセットされた上層プラットフォームと、フレーム内に位置整合された光学系開口とを含む。
【0019】
特定の例では、上層プラットフォームは、旋回点を中心として下層プラットフォームの周りにオフセットして位置整合される。オフセットフレームは、第1の実質的に平面状の位置においてアッセイを受け入れることができる。オフセットフレームは、第2の実質的に非平面状の位置にアッセイを位置整合することができる。デバイスは、ハウジングを含むことができる。アセンブリは、試験結果を生成するためにアッセイの連続画像検出を実施することができる。デバイスは、アッセイをインキュベートするためのインキュベータを含むことができる。デバイスは、アッセイ上の光の透過を検出するための光学検出器を含むことができる。アッセイのインキュベーションおよびアッセイ上の光の透過の検出が、試験結果を生成する。デバイスは、絶縁基部を含むことができる。デバイスは、上側カバーを含むことができる。デバイスは、近接スイッチを含むことができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、インキュベーションをトリガすることができる。近接スイッチは、光インタラプタの経路を遮断して、アッセイを通過した光の透過の検出をトリガすることができる。近接スイッチデバイスは、光インタラプタの経路を遮断して、アッセイ上での撮像をトリガすることができる。近接スイッチデバイスは、試験を開始することができ、インキュベータはすでに必要な温度を維持しているか、またはインキュベータは非アクティブであり、デバイスは読み取り専用モードにある。
【0020】
別の実施形態において、アッセイから試験結果を生成するモジュール式インターフェースは、マザーボード支持体と、マザーボード支持体の周りに位置付け可能な少なくとも1つの非平面光学モジュールとを含む。
【0021】
特定の例では、デバイスは少なくとも1つの試験ユニットを含む。
一実施形態では、インラインを含むがこれに限定されない試験・生成物送達アセンブリは、少なくとも1つの出口を有する生成物供給部と、生成物供給部と流体連通する試料給送部と、読み取り装置と、供給部出口と流体連通し、送達出力弁を有する送達ラインとを含む。特定の実施形態では、読み取り装置は、試料給送部から試料を受け取り、分析物の存否を検出するためのアッセイから試験結果を生成する。読み取り装置は、アッセイ上の少なくとも第1の光を撮像するための光学検出器と、アッセイをインキュベートするためのインキュベータとを有することができる。特定の実施形態では、分析物の検出は送達出力弁の閉鎖をトリガし、一方、分析物の不在の検出は、送達ラインを通る供給を解放するために送達出力弁の開放をトリガする。
【0022】
一例では、読み取り装置は、単回使用迅速アッセイを取り外し可能に受け入れるためのフードを含み、フードは、アッセイを穿刺するために突出する穿刺先端部を備える。さらに、フードは、試料をアッセイに分注するために試料給送部と流体連通する試料供給ラインを含むことができる。例えば、迅速な試験を増加させるために、試料給送部を穿刺先端部に隣接して位置整合させて、穿刺部においてアッセイに試料を分注することができる。
【0023】
特定の例では、読み取り装置は、アッセイを受け入れて傾斜試験位置に維持するための細長いチャネルを有する傾斜キャビティを含む。傾斜キャビティは、近接部分および対向する遠位部分を含むことができ、遠位部分は、約45度などの傾斜で近接部分の上方に位置付いた。さらなる例は、45度未満の傾斜で近接部分の上方に位置付けられた遠位部分を含む。
【0024】
特定の例では、読み取り装置は、約15秒~約1分以内に最終的な試験結果を生成し、例えば、読み取り装置は、約30秒以内に最終的な試験結果を生成する。他の特定の例では、読み取り装置は、約10秒~約15分以内に最終的な試験結果を生成する。さらに、アセンブリは、概して試料給送部と流体連通するオートサンプラを含むことができる。アセンブリは、本明細書に示され説明されるシステム要素および実施形態のいずれかと流体連通するドリップサンプラを含むことができる。試料給送部は、生成物供給部を中心とする閉ループ再循環システムであってもよい。アセンブリは、試料放出弁において閉ループシステムと流体連通するオートサンプラを含むことができ、再循環ループは、出口と流体連通し、生成物供給部と流体連通する再進入口を有する。再循環ループの少なくとも一部分は、単回使用使い捨て導管および/または洗浄可能導管であってもよい。
【0025】
特定の例では、読み取り装置の光学検出器は、アッセイ上の最初の光の伝達を検出し、アッセイ上の少なくとも1回のその後の光の透過を検出し、アッセイのインキュベーションおよびアッセイ上の光の透過の検出が、試験結果を生成する。さらに、読み取り装置は、少なくとも1つの境界線試験結果を生成することができる。
【0026】
別の実施形態では、非平面試験・生成物送達システムは、少なくとも1つの出口を有する生成物供給部であって、出口は、少なくとも1つの弁閉鎖部と、弁閉鎖部の下流の送達ラインとを含む、生成物供給部と、出口および供給部と流体連通する再循環閉ループと、分析物の存否を検出するための単回使用アッセイから迅速試験結果を生成するように適合された読み取り装置と、試料を読み取り装置に提供するために再循環閉ループと流体連通するサンプラとを含む。特定の例では、読み取り装置は、アッセイを受け入れて傾斜試験位置に維持するための傾斜キャビティと、アッセイを穿刺するための穿刺先端部とを有する。特定の実施形態では、分析物の検出は、送達ラインの上流の弁閉鎖部の閉鎖をトリガし、分析物の不在の検出は、送達ラインへの供給の解放を可能にする。
【0027】
特定の迅速試験結果の例では、単回使用アッセイは、ニトロセルロース膜上の結合剤被着領域の約3ミリメートルの重複を含む。さらに、単回使用アッセイは、約31ミリメートルの長さの吸収パッドを含むことができる。
【0028】
別の実施形態では、供給タンク、試料給送部、および下流送達部を有する非平面試験・生成物送達装置において、読み取り装置は、供給タンクと下流送達部との間の生成物のアクセスを制御し、単回使用アッセイを受け入れるための傾斜キャビティと、試料給送部と流体連通し、キャビティ内に位置整合されたアッセイと位置整合する試料ポータルと、アッセイを穿刺するためにキャビティ内に延在する穿刺先端部と、アッセイを監視するように適合された光学検出器と、アッセイをインキュベートするためのインキュベータとを含む。
【0029】
さらなる実施形態では、非平面試験・生成物送達アセンブリは、少なくとも1つの出口を有する生成物供給部と、出口と流体連通し、生成物供給部と流体連通する再進入口を有する再循環ループと、生成物供給部から試料を受け取るオートサンプラと、オートサンプラから試料を受け取り、分析物の存否を検出するためのアッセイから試験結果を生成するように適合された読み取り装置と、生成物供給部と流体連通し、少なくとも1つの弁閉鎖部を有する送達ラインとを含み、読み取り装置によって生成された陽性試験結果は弁閉鎖を可能にし、読み取り装置によって生成された陰性試験結果は生成物を下流送達部に放出する。
【0030】
特定の例では、生成物供給部はミルクタンクを含む。分析物は、毒素、抗生物質、化学物質、生化学物質、殺有害生物剤、活性代謝産物、およびそれらの組み合わせであってもよい。例えば、分析物は、マイコトキシン、アフラトキシン、ゼアラロノン、オクラトキシン、T-2、ボミトキシン、およびそれらの組み合わせであってもよい。読み取り装置は、約15秒~約1分以内、例えば約30秒以内に最終的な試験結果を生成することができる。特定の例では、読み取り装置は、約30秒以内に最終的なマイコトキシン試験結果を生成する。
【0031】
いくつかの例では、オートサンプラは、再循環ループと流体連通して位置整合される。オートサンプラは、ドリップサンプラであってもよい。送達供給ラインは、再循環ループと流体連通して位置整合することができる。再循環ループは閉鎖弁を含むことができる。使い捨て導管、洗浄可能導管などである再循環ループ。再循環ループはポンプを含むことができる。アセンブリは、複数の補助導管を含むことができる。
【0032】
特定の例では、読み取り装置はインキュベータを含む。読み取り装置は、インキュベータがアッセイをインキュベートすると同時にアッセイに対して診断試験を実施することができる。読み取り装置は、少なくとも1つの境界線試験結果を生成することができる。読み取り装置は、診断試験の最初の読み取りを実施した後に、1回以上の後続の連続読み取りを実施して試験結果を生成することができる。読み取り装置は、診断試験の最初の読み取りを実施した後に、1回以上の後続の連続読み取りを実施し、アッセイのインキュベーションを延長して最終的な試験結果を生成することができる。
【0033】
特定の例では、試料を受け取ることは、生成物を自動サンプリングすることを含む。本方法は、再循環ループからの自動サンプリングを含むことができる。本方法は、生成物の下流送達を阻止することを含むことができ、送達弁閉鎖を可能にすることを含む。生成物を放出することは、再循環弁閉鎖を可能にすることを含むことができる。試験結果を生成することは、アッセイをインキュベートすることを含むことができる。試験結果を生成することは、インキュベータがアッセイをインキュベートすると同時に、アッセイ上の診断試験を読み取ることを含み得る。試験結果を生成することは、少なくとも1つの境界線試験結果を生成することを含むことができる。試験結果を生成することは、診断試験の1回以上の後続の連続読み取りを実施することを含むことができる。試験結果を生成することは、診断試験の最初の読み取りを実施した後にアッセイのインキュベーションを延長することを含むことができる。試験結果を生成することは、診断試験の最初の読み取りを実施した後にアッセイのインキュベーションを延長して最終的な試験結果を生成することを含むことができる。
【0034】
特定の例では、診断試験を読み取ることは、約30秒の診断読み取りを実施することを含む。さらに、試験結果を生成することは、対照ライン上の反射率値と試験ライン上の反射率値との間の所定の差を読み取ることを含むことができる。最終的な試験結果を生成することは、対照ラインの反射率値と試験ラインの反射率値との間の所定の差、および対照ライン上の所定の反射率値を読み取ることを含むことができる。
【0035】
特定の例では、本方法は、アッセイ上の試験前分析を監視すること、および/または、アッセイ上の参照コーディングを復号することを含むことができる。例えば、マルチチャネル読み取り装置の対応するチャネルを活性化し、アッセイのインキュベーションを活性化するため。さらに、本方法は、アッセイに沿った流動前展開を監視することを含むことができる。本方法は、試験結果を生成するためにアッセイの継続的な画像検出を実施するように光学検出器にシグナリングすることを含むことができ、試験結果は境界線試験結果である。さらに、本方法は、境界線試験結果の後続の画像検出を展開して、最終的な存否試験結果を生成することを含むことができる。
【0036】
さらに別の実施形態では、アッセイの境界線試験を分析する方法は、最終的な存否試験結果を提供するためのアッセイのいくつかの画像検出を含む。一例では、本方法は、インキュベーション環境内でアッセイをインキュベートすることと、光路内の光学検出器をアッセイと位置整合することと、第1の画像検出を実施するように光学検出器にシグナリングすることと、第2の画像検出を実施するように光学検出器にシグナリングすることとを含む。典型的には、アッセイの第1の画像検出を実施するように光学検出器にシグナリングすることにより、境界線試験結果が生成される。さらに、本方法は、典型的には、アッセイの少なくとも第2の後続の画像検出を実施して最終的な存否試験結果を生成するように光学検出器にシグナリングすることを含む。他の例は、本明細書に示され説明されるような様々な後続の画像検出を含む。
【0037】
さらに他の実施形態では、アッセイから分析物を検出する方法は、光路内の光学検出器をアッセイと位置整合することと、アッセイの継続的な画像検出を実施して最終的な存否試験結果を生成するように光学検出器にシグナリングすることと、境界試験結果のための診断試験のさらなる画像検出を展開することとを含む。いくつかの例では、方法は、光学検出器がアッセイの継続的な画像検出を行うのと同時に、インキュベーション環境内でアッセイをインキュベートすることを含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、本方法は、1分間の画像検出を実施するように光学検出器にシグナリングすることを含む。典型的には、最終的な存在試験結果を検出することは、システムを停止することを含む。同様に、最終的な陰性試験結果を検出することは、システムを停止することを含む。
【0038】
別の実施形態において、分析物の存否を検出するためのアッセイから最終的な試験結果を生成する方法は、インキュベーション環境内でアッセイをインキュベートすることと、インキュベータがアッセイをインキュベートするのと同時にアッセイ上の診断試験を読み取ることと、診断試験を連続的に読み取り、境界線試験結果のアッセイをインキュベートして最終的な試験結果を生成することとを含む。特定の例では、診断試験を読み取ることは、1分間の診断読み取りを実施することを含む。典型的には、最終的な陽性試験を検出することは、システムを停止することを含む。同様に、最終的な陰性試験を検出することは、システムを停止することを含む。最終的な試験結果を生成することは、対照ライン上の反射率値と試験ライン上の反射率値との間の所定の差を読み取ることを含むことができる。同様に、最終的な試験結果を生成することは、対照ラインの反射率値と試験ラインの反射率値との間の所定の差、および対照ライン上の所定の反射率値を読み取ることを含むことができる。
【0039】
他の例において、本方法は、アッセイに対する試験前分析を監視することを含む。さらに、本方法は、アッセイ上の参照コーディングを復号することを含むことができる。加えて、本方法は、マルチチャネル読み取り装置内の対応するチャネルを活性化すること、および/または、アッセイのインキュベーションを活性化することを含むことができる。本方法はまた、アッセイに沿った流動前展開を監視することも含むことができる。
【0040】
本開示の別の態様において、アッセイから診断試験結果を生成するアッセイ測定装置は、光学検出器およびマイクロプロセッサを含む。光学検出器は、光路内でアッセイと位置整合させることができる。光学検出器は、アッセイ上の収差に起因するアッセイ上の画像検出を取得するように適合することができる。マイクロプロセッサは、光学検出器と通信することができる。マイクロプロセッサは、アッセイの連続画像検出を実施して診断試験結果を生成するように光学検出器にシグナリングするように適合することができる。
【0041】
光学検出器は、アッセイと位置整合し、アッセイ上の参照コーディングを復号するように適合された復号センサを備えることができる。特定の例では、復号センサおよび光学読み取り装置は単一のデバイスである。しかしながら、本開示の利益を有する当業者は、他の例には復号センサが含まれており、光学読み取り装置は別個の、または分離可能なデバイスであってもよいことを認識する。参照コーディングは、光学検出器内の対応する診断試験を作動させることができる。装置は、マルチチャネル読み取り装置を含むことができ、参照コーディングは、マルチチャネル読み取り装置内の対応するチャネルを活性化することができる。装置はインキュベータを含むことができ、参照コーディングは対応するインキュベーション温度を活性化することができる。
【0042】
復号センサは、色センサであってもよい。色センサは、赤色、青色、緑色、およびそれらの組み合わせから選択される波長に対する感受性を有するフォトダイオードであってもよい。復号センサはRFID読み取り装置であってもよい。復号センサは、バーコード読み取り装置であってもよい。
【0043】
復号は、本明細書に示され記載されるシステムおよび例のいずれかの分析のためのバイナリ標識化を生成するために、文字認識、例えばOCRなどの、アッセイを閾値化するアルゴリズムを用いて達成することができる。本開示の利益を有する当業者は、追加のOCR機構および方法論を認識する。
【0044】
一例では、装置は光源を含む。光源は、離散光源のアレイであってもよい。例えば、離散光源は、1つの発光ダイオードおよび/または複数の発光ダイオードを含んでもよい。発光ダイオードは、赤色、緑色、青色、およびそれらの組み合わせから選択される着色ダイオードであってもよい。光源は、試験ストリップアッセイ上で反射するのに適した照明プロファイルを含むことができる。光源は、アッセイ上で光源からの光を露出させる光開口と位置整合されてもよい。第1のミラーが、光開口の下方にあってもよい。集束レンズが、第1のミラーから光を受け取ることができる。第2のミラーを、集束レンズからの光を光学検出器に導くように位置付けることができる。照明プロセッサを、所望のパターンの光を放射するように光源をトリガするように適合させることができる。照明プロセッサは、所望の発光パターンのためのデータ記憶装置を含むことができる。
【0045】
別の例では、光学検出器は、復号センサが参照コーディングを復号するまで試験結果を生成しない。光学検出器は、光-電圧センサであってもよい。光学検出器は、集積回路に結合されたアッセイを有する光路内のフォトダイオードを含んでもよい。集積回路は、モノリシック集積回路であってもよい。光学検出器は、増幅器を含んでもよい。増幅器は、透光性増幅器であってもよい。
【0046】
装置は、画像検出のための撮像パラメータに対応する情報を記憶するように適合されたメモリを含むことができる。復号センサは、色センサ、RFID読み取り装置、バーコード読み取り装置、およびそれらの組み合わせから選択されてもよい。光学検出器は、デブリが光学検出器と接触するのを阻止するように適合された光学窓を含むことができる。光学検出器は、光学検出器を封入し、デブリが光学検出器と接触するのを阻止するように適合された光学系ハウジングを含むことができる。光学検出器は、診断試験の進行を監視することができる。光学検出器は、診断試験結果を生成する前に試験前パラメータを監視することができる。光学検出器は、光学検出器がアッセイ上での少なくとも1つの画像検出を取得した後に、少なくとも1つの試験前パラメータを監視することができる。
【0047】
別の実施形態では、撮像検出器およびマイクロプロセッサを有するアッセイ測定装置において、マイクロプロセッサと通信し、撮像パラメータに対応する情報を記憶するように適合されたメモリ。メモリは、アッセイの試験前分析を監視するための命令を含むことができる。メモリは、アッセイの診断試験結果を生成するための命令を含むことができる。試験前パラメータは、理論反射率値を含むことができる。
【0048】
一例において、アッセイは、少なくとも1つの試験ラインおよび少なくとも1つの対照ラインを含むことができ、以て、理論反射率値は、試験ラインにおける反射率値と対照ラインにおける反射率値との間の比較である。理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の不適切な流れを示すことができる。不適切な流れは、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。特定の例では、結果なし応答のデータは、本明細書に示され説明される例および実施形態のいずれかのように維持され記録される。理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の以前の分析物展開を示し得る。反射率値は、以前の分析物展開が、検出可能な信号をトリガしてアッセイ測定装置を停止させ得ることを示唆し得る。理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、汚染された光路を示すことができる。
【0049】
汚染された光路は、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。試験結果を生成するための命令は、アッセイ上の画像検出に対応し得る。画像検出は、光学反射率値であってもよく、または透過率値であってもよい。アッセイは、少なくとも1つの試験ラインおよび少なくとも1つの対照ラインを含むことができ、以て、光学反射率値は、試験ラインにおける反射率値と対照ラインにおける反射率値との間の比較である。装置は、アッセイ上での連続画像検出を実施するように適合することができる。アッセイは、ラテラルフローアッセイであってもよい。アッセイはまた、側方毛細管流長尺試験ストリップであってもよい。
【0050】
試験結果は、光学検出器の起動から約30秒以内に判定することができる。試験結果は、光学検出器の起動から約60秒以内に判定することができる。装置は、電源を含むことができる。電源は、車両バッテリであってもよい。さらに、光学検出器は、車載システムと通信することができる。
【0051】
他の実施形態において、アッセイから試験結果を生成するアッセイ測定装置は、撮像検出器と、マイクロプロセッサと通信する関連メモリを有するマイクロプロセッサとを含むことができる。撮像検出器は、アッセイ上の参照コーディングを復号し、アッセイ上の収差に起因するアッセイ上の画像検出を取得するように適合することができる。マイクロプロセッサは、試験結果を生成するように撮像検出器にシグナリングするように適合することができる。メモリは、マイクロプロセッサと通信することができ、複数の撮像パラメータに対応する情報を記憶するように適合することができる。メモリは、アッセイの試験前分析を監視するためのパラメータを含むことができる。メモリは、アッセイから診断試験結果を生成するためのパラメータを含むことができる。
【0052】
参照コーディングは、光学検出器内の対応する診断試験を作動させることができる。マルチチャネル読み取り装置および参照コーディングは、マルチチャネル読み取り装置内の対応するチャネルを活性化することができる。装置はインキュベータを含むことができ、参照コーディングは対応するインキュベーション温度を活性化することができる。
【0053】
撮像検出器は、試験参照コーディングを復号し、復号センサを備えるように適合することができる。復号センサは、色センサであってもよい。特定の例では、復号センサはOCRセンサなどであってもよい。色センサは、赤色、青色、緑色、およびそれらの組み合わせから選択される波長に対する感受性を有するフォトダイオードであってもよい。復号センサはRFID読み取り装置であってもよい。復号センサはまた、バーコード読み取り装置であってもよい。
【0054】
典型的には、装置は光源を含む。光源は、離散光源のアレイであってもよい。離散光源は、発光ダイオードを含んでもよい。発光ダイオードは、赤色、緑色、青色、およびそれらの組み合わせから選択される着色ダイオードであってもよい。光源は、試験ストリップアッセイ上で反射するのに適した照明プロファイルを含むことができる。光源は、アッセイ上で光源を露出させる光開口と位置整合されてもよい。光源は、光開口の下方の第1のミラーを含んでもよい。集束レンズが、第1のミラーから光を受け取ることができる。第2のミラーを、集束レンズからの光を光学検出器に導くように位置付けることができる。照明プロセッサを、所望のパターンの光を放射するように光源をトリガするように適合させることができる。照明プロセッサは、所望の発光パターンのためのデータ記憶装置を含むことができる。光学検出器は、復号センサが参照コーディングを復号するまで試験結果を生成せず、または、さらには試験の読み取りの開始すらしなくてもよい。
【0055】
光学検出器は、光-電圧センサであってもよい。光学検出器は、カメラであってもよい。光学検出器は、アッセイを有する光路内の集積回路に結合されたフォトダイオードを含んでもよい。集積回路は、モノリシック集積回路であってもよい。光学検出器は、増幅器を含んでもよい。増幅器は、透光性増幅器であってもよい。光学検出器は、デブリが光学検出器と接触するのを阻止するように適合された光学窓を含むことができる。光学検出器はまた、光学検出器を封入し、デブリが光学検出器と接触するのを阻止するように適合された光学系ハウジングを含むことができる。
【0056】
いくつかの例において、光学検出器は、診断試験の進行を監視することができる。光学検出器は、診断試験結果を生成する前に試験前パラメータを監視することができる。さらに、光学検出器は、光学検出器がアッセイ上での少なくとも1つの画像検出を取得した後に、少なくとも1つの試験前パラメータを監視することができる。試験前パラメータは、理論反射率値を含むことができる。アッセイは、少なくとも1つの試験ラインおよび少なくとも1つの対照ラインを含むことができ、以て、理論反射率値は、試験ラインにおける反射率値と対照ラインにおける反射率値との間の比較である。理論反射率値はまた、対照ラインまたは試験ラインの事前設定プリセットパラメータ値であってもよい。例えば、対照ラインは、理論反射率値であってもよい。理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の不適切な流れを示すことができる。不適切な流れは、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。さらに、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の以前の分析物展開を示し得る。以前の分析物展開は、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。またさらに、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、汚染された光路を示すことができる。汚染された光路は、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答読み値を得、および/またはアッセイ測定装置を停止させ得る。
【0057】
試験結果を生成するための命令は、アッセイ上の画像検出に対応し得る。画像検出は、光学反射率値とすることができる。アッセイは、少なくとも1つの試験ラインおよび少なくとも1つの対照ラインを含むことができ、以て、光学反射率値は、試験ラインにおける反射率値と対照ラインにおける反射率値との間の比較である。装置は、アッセイ上での連続画像検出を実施するように適合することができる。アッセイは、ラテラルフローアッセイであってもよい。例えば、アッセイは、側方毛細管流長尺試験ストリップであってもよい。さらに、装置は、電源のための手段を含むことができる。
【0058】
さらに別の実施形態において、分析物を検出するためのラテラルフローアッセイであって、試験ゾーンおよび対照ゾーン、反射率プロファイルを有する表面を有するラテラルフローアッセイは、少なくとも1つの流動基準および少なくとも1つの試験結果基準を含む。少なくとも1つの流動基準領域は、アッセイに沿った流動前展開の監視を可能にするように適合することができる。少なくとも1つの試験結果基準領域は、アッセイ上での分析物の試験前検出を監視することを可能にするように適合することができる。
【0059】
反射率プロファイルは、理論光反射率測定値を含んでもよい。理論光反射率測定値は、非流動展開理論値を含むことができる。非流動展開値は、約85の反射率値であってもよい。約85を超える反射率値は、分析物の検出を停止させるための信号を生成することができる。流動基準領域は、少なくとも1つの下流流動基準ラインを含むことができる。下流流動基準ラインは、流動基準ラインがその上で試薬流を受け取った後の理論反射率値を含むことができる。流動基準領域は、中間流動基準ラインと下流流動基準ラインの両方を含むことができる。中間流動基準ラインは、流動基準ラインがその上で試薬流を受け取った後の理論反射率値を含むことができる。理論光反射率測定値は、非分析物試験前展開理論値を含むことができる。流動基準はまた、対照ゾーンであってもよい。
【0060】
試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの試験ラインを含むことができる。試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインを含むことができる。試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの試験ラインと、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインとを含むことができる。少なくとも1つの試験ラインの理論反射率値と少なくとも1つの対照ラインの理論反射率値との間の予め設定された差は、試験結果を活性化させることができる。さらに、少なくとも1つの試験ラインの理論反射率値と少なくとも1つの対照ラインの理論反射率値との間の予め設定された差は、エラーをトリガし得る。エラーによって、試験結果が開示されない場合がある。
【0061】
他の実施形態では、側方毛細管流長尺試験ストリップは、試験ゾーン、対照ゾーン、および反射率プロファイルを有する表面を含む。側方毛細管流長尺試験ストリップは、試料中の少なくとも1つの分析物を検出するための少なくとも1つの試薬を有することができる。試験ゾーンには、少なくとも1つの試薬を捕捉するように適合された試験ゾーン捕捉剤がその上に固定されていてもよい。対照ゾーンは、少なくとも1つの試薬に対して異なる結合親和性を有する少なくとも1つの対照ゾーン捕捉剤を含むことができる。反射率プロファイルは、分析物の検出まで連続的に試験ストリップの監視を可能にするように適合することができる。典型的には、試験ストリップは、試料中の分析物を検出するための検出可能な信号を生成する。いくつかの例では、例えば対照ラインでの反射率および/または透過率による不十分な対照ラインの展開が、エラーをトリガする可能性がある。これらの例では、エラーは信号をトリガして結果なし応答を生成し得る。
【0062】
試験ストリップは、対応する試験シーケンスを有する少なくとも1つの参照コードを有するコーディングシステムを備えることができる。試験シーケンスは、少なくとも1つの温度調整パラメータを含むことができる。さらに、試験シーケンスは、光学読み取り装置試験パラメータを含むことができる。光学読み取り装置試験パラメータは、読み取り装置チャネル選択を含むことができる。読み取り装置試験パラメータは、標準曲線、用量応答曲線およびそれらの組み合わせから選択される関連する特徴を含むことができる。読み取り装置試験パラメータは、少なくとも1つの関連する陽性対照点および少なくとも1つの関連する陰性対照点を含むことができる。コーディングシステムは、カラーマトリックスを含むことができる。カラーマトリックスは、赤色、青色、緑色、およびそれらの組み合わせから選択される色を含むことができる。カラーマトリックスは、対応する診断試験に関連付けることができる。コーディングシステムはバーコードを含んでもよい。コーディングシステムは、RFIDタグを含んでもよい。
【0063】
試験ストリップは、試料吸収材料を有する第1の端部を含むことができる。試験ストリップは、試料を試料吸収材料上に導入するための剥離ストリップを含むことができる。剥離ストリップは、剥離ストリップを動かすのを容易にするために、剥離ストリップの一端にある剥離タブを含むことができる。試料吸収材料は、約0.1~約1.0mLの流体を受け入れるように適合することができる。試料吸収材料は、乾燥セルロース材料を含んでもよい。さらに、試験ストリップは、反応物検出材料を有する対向する第2の端部を含むことができる。試験ストリップは、少なくとも1つの分析物のための移動相受容体を有する放出領域を含むことができる。試験ストリップは、試験ストリップキャビティ内に封入されるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。さらに、試験ストリップは、取り外し可能インキュベーションモジュールの試験ストリップキャビティ内に封入されるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。特定の例において、試験ストリップは、取り外し可能インキュベーションおよび光学モジュールの試験ストリップキャビティ内に封入されるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。特定の例では、試験ストリップは、抗生物質分析物、毒性分析物、分析物クラス、それらの組み合わせなどから選択される診断試験群の検出を選択するように適合される。
【0064】
試験ゾーンは、理論反射率値を有する少なくとも1つの分析物基準ラインを含むことができる。理論反射率値は、試験ストリップ上の流動パラメータに関連付けることができる。試験ゾーン表面は、第1の理論反射率値を有する第1の分析物基準ラインと、第2の理論反射率値を有する第2の分析物基準ラインとを含むことができる。対照ゾーン表面は、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインを含むことができる。例えば、理論反射率値は光学反射率値であってもよい。対照ゾーンは、第1の理論反射率値を有する第1の対照ラインと、第2の理論反射率値を有する第2の対照ラインとを含むことができる。いくつかの例において、反射率プロファイルは、分析物の検出前に試験ストリップの監視を可能にするように適合される。さらに、試験結果は、約30~約60秒以内に検出することができる。
【0065】
さらに別の実施形態では、側方毛細管流長尺試験ストリップは、少なくとも1つの結合剤を捕捉するように適合された試験ゾーン捕捉剤をその上に固定化された試験ゾーンと、少なくとも1つの結合剤に対して異なる結合親和性を有する少なくとも1つの対照ゾーン捕捉剤を含む対照ゾーンと、試験ストリップの監視を可能にするように適合された反射率プロファイルを有する表面と、少なくとも1つのコーディング信号、例えば試験ストリップを特徴付ける試験シーケンスに対応するコーディングを有するコーディングシステムとを含む。反射率プロファイルは、アッセイに沿った流動展開の監視を可能にするように適合された少なくとも1つの流動基準領域と、アッセイ上の分析物の検出の監視を可能にするように適合された少なくとも1つの監視基準領域とを含むことができる。
【0066】
試験シーケンスは、少なくとも1つの温度調整パラメータを含むことができる。試験シーケンスは、光学読み取り装置試験パラメータを含むことができる。光学読み取り装置試験パラメータは、読み取り装置チャネル選択を含むことができる。光学読み取り装置試験パラメータは、標準曲線、用量応答曲線およびそれらの組み合わせから選択される関連する特徴を含むことができる。さらに、光学読み取り装置試験パラメータは、少なくとも1つの関連する陽性対照点および少なくとも1つの関連する陰性対照点を含むことができる。コーディングシステムは、カラーマトリックスを含むことができる。カラーマトリックスは、対応する診断試験に関連付けることができる。コーディングシステムはバーコードを含んでもよい。コーディングシステムは、RFIDタグを含んでもよい。
【0067】
いくつかの例において、試験ストリップは、試料吸収材料を有する第1の端部を含むことができる。試験ストリップは、試料を試料吸収材料上に導入するための剥離ストリップを含むことができる。剥離ストリップは、剥離ストリップを動かすのを容易にするために、剥離ストリップの一端にある剥離タブを含むことができる。試料吸収材料は、約0.1~約1.0mLの流体を受け入れるように適合することができる。試料吸収材料は、乾燥セルロース材料を含んでもよい。試験ストリップは、反応物検出材料を有する対向する第2の端部を含むことができる。試験ストリップは、少なくとも1つの分析物のための移動相受容体を有する放出領域を含むことができる。試験ストリップは、試験ストリップキャビティ内に封入されるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。さらに、試験ストリップは、取り外し可能インキュベーションおよび光学モジュールの試験ストリップキャビティ内に封入されるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。典型的には、試験ストリップは、定量的、定性的または両方のいずれかの、抗生物質分析物、毒性分析物、分析物クラス、それらの組み合わせなどから選択される診断試験群の検出を選択するように適合される。
【0068】
試験ゾーンは、理論反射率値を有する少なくとも1つの分析物基準ラインを含むことができる。典型的には、理論反射率値は、試験ストリップ上の流動パラメータに関連付けられる。試験ゾーンは、第1の理論反射率値を有する第1の分析物基準ラインと、第2の理論反射率値を有する第2の分析物基準ラインとを含むことができる。対照ゾーンは、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインを含むことができる。理論反射率値は光学反射率値であってもよい。対照ゾーンは、第1の理論反射率値を有する第1の対照ラインと、第2の理論反射率値を有する第2の対照ラインとを含むことができる。理論光反射率測定値は、非流動展開理論値を含むことができる。非流動展開値は、約85の反射率値であってもよい。約85を超える反射率値は、分析物の検出を停止させるための信号を生成することができる。
【0069】
他の例において、流動基準領域は、少なくとも1つの下流流動基準ラインを含むことができる。下流流動基準ラインは、流動基準ラインがその上で試薬流を受け取った後の理論反射率値を含むことができる。流動基準領域は、中間流動基準ラインおよび下流流動基準ラインを含むことができる。中間流動基準ラインは、流動基準ラインがその上で試薬流を受け取った後の理論反射率値を含むことができる。理論光反射率測定値は、非分析物試験前展開理論値を含むことができる。試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの試験ラインを含むことができる。試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインを含むことができる。試験結果基準領域は、理論反射率値を有する少なくとも1つの試験ラインと、理論反射率値を有する少なくとも1つの対照ラインとを含むことができる。少なくとも1つの試験ラインの理論反射率値と少なくとも1つの対照ラインの理論反射率値との間の予め設定された差は、試験結果を活性化させることができる。さらに、少なくとも1つの試験ラインの理論反射率値と少なくとも1つの対照ラインの理論反射率値との間の予め設定された差は、エラーをトリガし得る。典型的には、エラーによって、結果なし応答の生成を含む試験結果が開示されない。
【0070】
さらに別の実施形態では、アッセイから試験結果を生成するインキュベータおよび読み取り装置を有するアッセイシステムにおいて、センサは、インキュベータがアッセイをインキュベートし、読み取り装置が試験結果を生成する間、アッセイを連続的に監視するように適合することができる。センサは、センサがアッセイ上の収差を検出したときにインキュベータを停止させるように適合させることができる。センサは、光学検出器であってもよい。光学検出器は、反射率値を検出するように適合することができる。アッセイは、少なくとも1つの試験ゾーンおよび少なくとも1つの対照ゾーンを含むことができ、以て、反射率値は、試験ゾーンにおける反射率値と対照ゾーンにおける反射率値との間の比較である。さらに、読み取り装置および/またはインキュベータフードがインキュベーションまたは読み取り中に開かれた場合、信号は結果なし応答を生成し得る。さらに、試験結果が生成される前にアッセイが除去される場合、信号は結果なし応答を生成し得る。
【0071】
いくつかの例では、センサが、アッセイ上の所定の理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値を検出すると、アッセイを停止することができる。例えば、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の不適切な流れを示すことができる。さらに、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の以前の分析物展開を示し得る。同様に、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、汚染された光路を示すことができる。
【0072】
他の例において、センサは、センサがアッセイ上の収差を検出したときに読み取り装置を停止させるように適合させることができる。センサは、光学検出器であってもよい。光学検出器は、反射率値を検出するように適合することができる。アッセイは、少なくとも1つの試験ゾーンおよび少なくとも1つの対照ゾーンを含むことができ、以て、反射率値は、試験ゾーンにおける反射率値と対照ゾーンにおける反射率値との間の比較である。センサが、アッセイ上の所定の理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値を検出すると、結果なし応答が生成され得る。理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の不適切な流れを示すことができる。さらに、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の以前の分析物展開を示し得る。同様に、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、汚染された光路を示すことができる。
【0073】
センサは、復号センサであってもよい。復号センサは、色センサ、RFID読み取り装置、OCR読み取り装置、バーコード読み取り装置、およびそれらの組み合わせから選択されてもよい。典型的には、センサは、フードセンサ、インキュベータセンサ、近接スイッチ、トリガスイッチ、およびそれらの組み合わせから選択される作動要素によってトリガされる。
【0074】
装置は、読み取り装置およびインキュベータを実質的に封入するように適合されたハウジングを含むことができる。ハウジングは、インキュベーション中の変形に耐えるように適合された絶縁体を含むことができる。ハウジングはまた、アッセイを固定し、読み取り装置から光を受け取るように適合されたキャビティを含むことができる。キャビティは、読み取り装置から光を受け取るための光学開口を含むことができる。キャビティは、読み取り装置を有する光路内にキャビティを位置付けるように適合された調整可能な締結具を含むことができる。キャビティは、インキュベーション期間中の変形に耐えるように適合された絶縁体を含むことができる。アッセイは、側方毛細管流試験ストリップであってもよい。
【0075】
特定の例では、システムはユーザインターフェースを含むことができる。ユーザインターフェースは、例えばディスプレイボードを支持するための集積回路基板を含むことができる。ユーザインターフェースはまた、流動展開を見るように適合することもできる。同様に、ユーザインターフェースは、結果なし応答を含む試験結果を見るように適合することができる。ユーザインターフェースはまた、読み取り装置がアッセイ上で少なくとも1つの流動展開を検出した後に流動展開を見るように適合することもできる。
【0076】
別の実施形態では、アッセイから試験結果を生成するラテラルフローアッセイシステムは、アッセイをインキュベートするように適合されたインキュベータと、アッセイ上で診断試験を読み取るように適合された読み取り装置とを含む。アッセイは、試料と接触したときに変化を受けて、試験結果を生成することができる。
【0077】
いくつかの例では、システムは取り外し可能アッセイモジュールを含む。取り外し可能アッセイモジュールは、アッセイを読み取り装置と位置整合するように適合されたアッセイキャビティを含むことができる。アッセイは、ラテラルフロー試験ストリップであってもよい。それにより、アッセイキャビティは、ラテラルフロー試験ストリップを受け入れるようなサイズにすることができる。取り外し可能アッセイモジュールは、フードを含むことができる。フードは、閉試験位置においてアッセイを封入し、オープンアクセス位置においてアッセイを露出させることができる。
【0078】
さらに、取り外し可能アッセイモジュールは、読み取り装置上の少なくとも1つの光開口と位置整合するように適合された底面を含むことができる。底面は、アッセイキャビティを読み取り装置と光学的に位置整合させて固定するように適合された調整締結具を含むことができる。底面はまた、底面を読み取り装置と位置付けるための係合リップを含むことができる。取り外し可能アッセイモジュールは、少なくとも1つの光学窓を含むことができる。取り外し可能アッセイモジュールは、システムから取り外され、デブリを洗浄し落とされるように適合することができる。
【0079】
いくつかの例では、インキュベータは絶縁基部を含む。インキュベータは、温度調整可能なインキュベータであってもよい。温度調整可能なインキュベータは、少なくとも1つの温度制御部を含むことができる。それにより、温度調整可能なインキュベータは、局所的な温度変動を含み得る。例えば、インキュベータは、局所的な温度変動を補償することができる。インキュベータは、アナログ比例回路によって局所的な温度変動を補償することができる。他の例では、インキュベータは、デジタル制御回路によって、例えばPIDアルゴリズムまたはPIDコントローラを利用することによって、局所的な温度変動を補償することができる。さらに、温度調整可能なインキュベータは、内蔵温度センサを含むことができる。温度調整可能なインキュベータは、ポテンショメータを含むことができる。インキュベータは、ヒータを含むことができる。ヒータは、セラミックヒータ、抵抗加熱素子などから選択されてもよい。同様に、インキュベータは、冷却システムを含むことができる。さらに他の例では、インキュベータは、インキュベーション環境を作成するための手段においてアッセイをインキュベートする。
【0080】
読み取り装置は、試験結果を生成するためにアッセイの連続画像検出を実施することができる。連続画像検出は、アッセイに沿った過剰な流れおよび不適切な流れを監視することを含む、アッセイに沿った流動前展開を監視することを含むことができる。読み取り装置は、アッセイに対して所定のパターンで配向された光源を含むことができる。光源は、光源の下方の第1のミラーを含んでもよい。光源は、第1のミラーから光を受け取るように適合された集束レンズを含むことができる。さらに、光源は、集束レンズからの光を読み取り装置に導くように位置付けられた第2のミラーを含むことができる。
【0081】
特定の例では、読み取り装置はセンサを含むことができる。センサは、アッセイを通る光の透過を検出するために光源と位置整合された光学検出器であってもよい。例えば、本明細書の透過実施形態は、アッセイからの屈折光の分析を含むことができる。センサは、復号センサであってもよい。復号センサは、アッセイ上の対応する試験シーケンスを有する少なくとも1つの参照コードを復号するように適合することができる。さらに、読み取り装置は複数のチャネルを含むことができる。各チャネルは、標準曲線、用量応答曲線、陽性カットオフ値、陰性カットオフ値などから選択される関連する特徴を含むことができる。
【0082】
またさらなる実施形態では、アッセイから試験結果を生成する方法は、インキュベーション環境内でアッセイをインキュベートすることと、インキュベータがアッセイをインキュベートするのと同時に、アッセイの診断試験を読み取ることとを含む。本方法は、インキュベータがアッセイをインキュベートしている間にアッセイを連続的に検知することを含み得る。本方法は、アッセイ上の収差を検知したときにアッセイを不活性化することを含むことができる。本方法は、例えばデブリなどを洗浄するために取り外し可能アッセイモジュールをアッセイモジュールから取り外すことを含むことができる。本方法は、試験試料を試験媒体に添加してアッセイを作成することを含むことができる。方法はまた、試験媒体を読み取り装置内に封入することを含むことができる。本方法は、試験媒体上の変化がセンサによって検出可能であるように、試験媒体に対してセンサを位置付けることを含むことができる。本方法は、アッセイ上の参照コーディングを復号することを含むことができる。それにより、本方法は、アッセイ上の参照コーディングに対応する読み取り装置内のチャネルを選択することを含むことができる。さらに、本方法は、アッセイ上の参照コーディングに従ってインキュベータ内でアッセイをインキュベートすることを含み得る。
【0083】
一実施形態では、試験データを管理するための方法は、試験機器読み取り装置から試験結果を生成することと、パートナーデバイス上のアプリケーションを試験機器に連携させることであって、以て、試験機器とパートナーデバイスとの間で試験結果出力通信を可能にする、連携させることと、機器からの第1の試験結果出力をパートナーデバイスにサブスクライブすることと、第1の出力に関連し、オペレータ識別情報、試料識別情報、ロット番号、地理的位置、地理的座標、試料注記、および試験結果注記からなる群から選択される少なくとも1つの第2の結果出力を送信することとを含む。
【0084】
特定の例では、本方法は、機器とパートナーデバイスとの間に認可された接続を確立することを含む。さらに、パートナーデバイスアプリケーションは、有効な試験機器をスキャンすることができる。本方法は、試験機器からの結果出力のリアルタイムエクスポートを含むことができる。特定の例では、本方法は、パートナーデバイスからの結果出力を外部記憶構成に中継することを含む。特定の例では、本方法は、複数の試験機器を含むことができる。
【0085】
別の実施形態では、試験機器上で試料から生成される試験データを中継するための方法は、試験機器上で診断試験を実施することと、試験機器との有効なデータ通信を確立するために、試験機器を対応するデータ通信インターフェースを有するモバイルパートナーデバイスとインターフェースすることと、試験結果を送信に適した結果出力形式に変換し、試験機器とパートナーデバイスとの間で結果出力のデータ通信交換を確立することと、結果出力をパートナーデバイスから外部記憶構成に中継することとを含む。特定の例では、試験機器は、ハウジング、試料装置上で試料を受け入れるための受け入れポート、試料装置から試験結果を生成するための読み取りデバイス、およびデータ通信インターフェースのうちの1つ以上を含むことができる。
【0086】
特定の例では、本方法は、例えばパートナーデバイス上のアプリケーションを試験機器に連携させるなど、試験機器とパートナーデバイスとの間のデータ通信を確立することを含む。パートナーアプリケーションは、有効な試験機器をスキャンすることができる。パートナーアプリケーションは、試験機器からデータをサブスクライブすることができる。本方法は、複数の後続の試料結果出力を記録するために試験機器からの結果出力をリアルタイムでエクスポートすることを含むことができる。さらに、本方法は、複数の試料結果出力および関連する地理的位置をマージすることと、複数の結果出力をマッピングすることとを含むことができる。また、特定の例では、本方法は、毒素マッピング発生を示すマップ表示を生成することを含むことができる。本方法は、例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)、ドングル、または同様のシステムを用いて、試験機器とパートナーデバイスとの間に認可された無線接続を確立することを含むことができる。本方法は、パートナーデバイスと外部記憶構成との間にホストIPアドレス接続を確立することを含むことができる。
【0087】
いくつかの例では、診断試験を実施することは、試験ストリップ試料装置を受け取ることと、試験結果を生成するために試験ストリップ試料装置を撮像することとを含む。いくつかの例では、診断試験を実施することは、試料装置をインキュベートすることを含む。特定の例では、本方法は、オペレータ識別情報、装置識別情報、試料識別情報、ロット番号、地理的位置、地理的座標、試料注記、および試験結果注記からなる群から選択される個々の試料試験結果に対応する少なくとも1つの試料識別子を送信することを含む。特定の例では、外部記憶装置へ中継することは、リモートホストウェブサイトに送信することを含む。さらに、特定の例では、外部記憶装置へ中継することは、リモートホストサーバに送信することを含む。特定の例では、パートナーデバイスは、ダウンロード可能なアプリケーションプログラムとしてデータ処理プログラムを有するスマートフォンを備える。パートナーデバイスは、インジケータを有することができ、起動されるとペアリング信号を提供し、インジケータは、ペアリングの視覚的表示を試験機器に提供する。本方法はまた、試験機器とパートナーデバイスとの間の二次メッセージングデータ通信交換を確立することを含むことができる。
【0088】
さらに別の実施形態では、試験機器および試験結果データをサポートするように適合されたホストサイトによって使用するための方法は、試料に対して少なくとも1つの試験を実施する第1の動作モードを有する有効な試験機器に接続することであって、第2のモードにおいて、機器は、結果出力送信を通信するデータ通信インターフェースを有する、接続することと、認可された結果出力送信を受信することと、複数の結果出力をデータ表示に変換することとを含む。
【0089】
特定の例では、本方法は、複数の結果出力データを第1のデータベースに記憶することを含む。結果出力通信を確立することは、最初にパートナーデバイスとのデータ通信を確立することを含むことができる。例えば、パートナーデバイスは、携帯電話、タブレット、汎用コンピュータ、PDA、デジタルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、無線情報デバイスなどであってもよい。いくつかの例では、データは、試験結果に応じて、適切に試験された食品が、割り当てられた目的地に最も効率的に送達されることを保証することができる。他の例では、データは、複数の場所およびソースから収集することができ、例示のみを目的として、低コストツールおよび既存の試験機器を使用して単一のデータベースに結合することができる。
【0090】
本開示のさらに別の実施形態は、中央局外部記憶構成、例えばウェブホストされた外部記憶構成である中央局を含む。特定の例では、外部記憶構成には、利用可能な場合に、利用可能な展開済み機器のいずれかが試験データを送信する公開静的IPアドレスが割り当てられる。
【0091】
本開示の別の実施形態は、オペレータの介入を最小限に抑えたデータ処理の統合システムを含む。いくつかの例では、機器におけるセットアップは、スマートフォンにアプリをダウンロードしてインストールすることと、blue-toothアダプタを電源に取り付けることと、Bluetooth(登録商標)デバイスなどのデバイスをスマートフォンにペアリングすることと、次いでアプリを起動することとを必要とする。スマートフォン上での試験データのリアルタイム表示は、試験データが電話機に適切に送信されたことをユーザに提示することができ、本明細書で図示および説明されるように注記を試験データに添付することを可能にする。
【0092】
特定の例では、スマートフォン内でGPSが有効にされている場合、試験データは、試験が実施された緯度および経度を含むことができる。これらの方法では、試験データパケットが電話機に収集されると、アプリは、適切な信号強度が利用可能であるときに転送を試みるホスト中央局との通信を処理する。統合通信プロトコルは、ホストからの信号が収集の成功を示すまで、データが電話機にバッファされたままであることを保証する。
【0093】
一実施形態では、送達システムにおける生成物の移行を阻止する方法は、診断試験を実施することと、試験結果を外部管理者ポータルに中継することと、プロトコル変換器において実質的に連続した動作信号を生成し、信号を管理者ポータルに送信することと、プロトコル変換器において、存在する場合には管理者ポータルからトリガ条件を受信することと、生成物の下流への移行を阻止するように適合されたリレーをトリガすることとを含む。試験機器は、試料装置上で試料を受け入れるための受け入れポートと、試料装置から試験結果を生成する読み取りデバイスと、データ通信インターフェースとを有することができる。
【0094】
いくつかの例では、トリガ条件を受信することは、少なくとも1つの陽性試験結果を受信することを含む。診断試験を実施することは、試験ストリップ試料装置を受け取ることと、試験結果を生成するために試験ストリップ試料装置を撮像することとを含むことができる。
【0095】
さらに、診断試験を実施することは、プレート試料装置を受け取ることと、試験結果を生成するためにプレート試料装置を撮像することとを含むことができる。さらに、診断試験を実施することは、スワブ試料装置を受け取ることと、試験結果を生成するためにスワブ試料装置を分析することとを含むことができる。
【0096】
特定の例では、試験機器をモバイルパートナーデバイスとインターフェースすることは、試験機器との有効なデータ通信を確立することを含む。本方法は、試験機器から、複数の後続の試料結果出力を記録する結果出力をリアルタイムでエクスポートすることを含むことができる。さらに、生成物の移行を阻止することは、例えば可聴インジケータ、視覚インジケータ、アクセスアーム、バリアゲート、ソレノイドバルブ、それらの組み合わせなどのリレートリガイベントを作動させることを含むことができる。
【0097】
一実施形態では、通信プロトコル変換器は、データ通信インターフェースと、外部管理者ポータルとデータ通信する周辺プロセッサプラットフォームと、プロセッサプラットフォームおよび少なくとも1つの外部周辺機器と電気的に通信する少なくとも1つのリレーモジュールとを含み、外部管理者ポータルからのトリガ条件送信が、少なくとも1つのリレーモジュールを起動する。
【0098】
特定の例では、デバイスは、周辺プロセッサプラットフォームおよびリレーモジュールを封入する筐体を含む。筐体は、概して試験機器のデータ通信範囲内に位置付けられた金属筐体を有することができる。データ通信インターフェースは、WI-FI接続を含んでもよい。データ通信インターフェースは、Ethernet(Ethernetは登録商標)接続を含んでもよい。リレーモジュールは、単極双投リレーを含むことができる。単極双投リレーは、2つの独立して制御される接点リレーを含むことができる。単極双投リレーは、2つのドライ接点リレーを含むことができる。他の例では、リレーモジュールは、二重単極双投ラッチングリレーを含む。リレーモジュールは、リレーをトリガするように適合された入出力ポートを含むことができる。プロセッサプラットフォームは、センサ、識別デバイスなどを含む任意の数の周辺機器をインターフェースすることができる。デバイスは、電源を含むことができる。さらに、デバイスは、ユーザインターフェースを含むことができる。
【0099】
別の実施形態は、生成物送達アセンブリであって、試験機器と、試験機器によって生成される試験結果データをサポートするように適合されたホストデータベースと、ホストデータベースとデータ通信する通信プロトコル変換器と、生成物移行阻止手段とを有し、生成物移行阻止手段は、トリガ条件を受信した後にプロトコル変換器によって起動される、生成物送達アセンブリを含む。
【0100】
さらなる代替的な実施形態では、試験データを管理するための方法は、試験機器から試験結果を生成することと、パートナーデバイス上のアプリケーションを試験機器に連携させることであって、以て、試験機器とパートナーデバイスとの間で試験結果出力通信を可能にする、連携させることと、機器からの第1の試験結果出力をパートナーデバイスにサブスクライブすることと、第1の出力に関連し、オペレータ識別情報、試料識別情報、ロット番号、地理的位置、地理的座標、試料注記、および試験結果注記からなる群から選択される少なくとも1つの第2の結果出力を送信することとを含む。
【0101】
特定の例では、本方法は、機器とパートナーデバイスとの間に認可された接続を確立することを含む。さらに、パートナーデバイスアプリケーションは、有効な試験機器をスキャンすることができる。本方法は、試験機器からの結果出力のリアルタイムエクスポートを含むことができる。
【0102】
特定の例では、本方法は、パートナーデバイスからの結果出力を外部記憶構成に中継することを含む。
【0103】
別の実施形態では、試験機器上で試料から生成される試験データを中継するための方法は、試験機器上で診断試験を実施することと、試験機器との有効なデータ通信を確立するために、試験機器を対応するデータ通信インターフェースを有するモバイルパートナーデバイスとインターフェースすることと、試験結果を送信に適した結果出力形式に変換し、試験機器とパートナーデバイスとの間で結果出力のデータ通信交換を確立することと、結果出力をパートナーデバイスから外部記憶構成に中継することとを含む。特定の例では、試験機器は、ハウジング、試料装置上で試料を受け入れるための受け入れポート、試料装置から試験結果を生成するための読み取りデバイス、およびデータ通信インターフェースのうちの1つ以上を含むことができる。
【0104】
特定の例では、本方法は、例えばパートナーデバイス上のアプリケーションを試験機器に連携させるなど、試験機器とパートナーデバイスとの間のデータ通信を確立することを含む。パートナーアプリケーションは、有効な試験機器をスキャンすることができる。パートナーアプリケーションは、試験機器からデータをサブスクライブすることができる。本方法は、複数の後続の試料結果出力を記録するために試験機器からの結果出力をリアルタイムでエクスポートすることを含むことができる。さらに、本方法は、複数の試料結果出力および関連する地理的位置をマージすることと、複数の結果出力をマッピングすることとを含むことができる。また、特定の例では、本方法は、毒素マッピング発生を示すマップ表示を生成することを含むことができる。本方法は、例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)、ドングル、または同様のシステムを用いて、試験機器とパートナーデバイスとの間に認可された無線接続を確立することを含むことができる。本方法は、パートナーデバイスと外部記憶構成との間にホストIPアドレス接続を確立することを含むことができる。
【0105】
上記の概要は、本開示の特定の実施形態を要約することを意図した。実施形態は、図面および下記の実施形態の説明においてより詳細に記載される。しかしながら、実施形態の説明は、本発明を限定することを意図するものではなく、その範囲は添付の特許請求の範囲によって適切に決定されるべきであることは明らかである。
【0106】
図面の簡単な説明
本開示の実施形態は、図面の検討と共に実施形態の説明を読むことによってよりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0107】
図1】明確にするために要素を取り除いた、ラテラルフローアッセイシステムの一実施形態の正面斜視図である。
図1a図1に紹介された実施形態の上面斜視図である。
図2】ラテラルフローアッセイアセンブリの一実施形態の正面斜視図である。
図3図1に紹介された実施形態の側面図である。
図4】ラテラルフローアッセイシステムの一実施形態の分解図である。
図5】明確にするために要素を取り除いた、動作位置にある図1に紹介された実施形態の分離側面斜視図である。
図5a図1に紹介された1つの閉鎖実施形態の分離斜視図である。
図5b図5aに示す実施形態の分解斜視図である。
図5c図1に紹介された1つの閉鎖実施形態の分離斜視図である。
図5d図5cに示す実施形態の分解斜視図である。
図6】試験後のラテラルフローアッセイの一実施形態の分離側面斜視図である。
図7】明確にするために要素を取り除いた、図1に紹介された実施形態の分離上面斜視図である。
図7a図7に示す実施形態の側面斜視図である。
図8】明確にするために要素を取り除いた、図1に紹介された実施形態の上面図である。
図9】本明細書に示され記載される発明のいずれかに有用なアッセイ構成要素の一実施形態の正面斜視図である。
図10】本開示の一実施形態による全般的なシステム概要のブロック図である。
図11図10で紹介されたリレーモジュールの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0108】
実施形態の説明
以下の説明において、同様の参照符号は、いくつかの図全体を通して同様のまたは対応する部分を示す。また、以下の説明において、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「上方に」、「下方に」などの用語は、便宜上の単語であり、限定的な用語として解釈されるべきではないことを理解されたい。例示は、本開示の実施形態を説明するためのものであり、本開示または任意の発明をそれに限定することを意図するものではないことが理解されよう。
【0109】
いくつかの実施形態では、試験機器は、アッセイ試料装置を受け取り、アッセイを分析して診断試験結果を生成するように構成されたラテラルフローアッセイシステムである。典型的には、アッセイ試料装置はラテラルフロー試験ストリップである。しかしながら、本明細書のアッセイ装置のいずれかが、限定ではないが、毛細管流試験ストリップを含む、側方以外のアッセイであることは、本開示の思想の範囲内である。さらに、本明細書に示され記載される読み取り装置、インキュベータ、複合読み取り装置/インキュベータデバイスおよびシステムのいずれも、任意の光学分析読み取り装置を含むことができ、光学分析読み取り装置は、撮像デバイスと、光源と、光源からの光がアッセイに照射され、次いで撮像センサ上に撮像/反射されるように位置整合されたセンサを含む撮像検出器とを含むことが多い。本明細書の実施形態において有用な読み取り装置構成要素の一例は、2011年8月25日に出願されたPCT/US2011/49170および2000年9月26日に発行された米国特許第6,124,585号(不均一な色を有するストリップの反射率を測定するための装置(Apparatus for measuring the reflectance of strips having non-uniform color))に記載されており、両方ともその全体が参照により本明細書に組み込まれる。典型的には、アッセイ上の分析物の存在および場合によっては濃度を、例えば、アッセイ上の展開領域からの撮像、光反射率などを測定することによって判定することができる。いくつかの例において、反射率パーセントは、結果を判定するために使用することができる。他の例では、透過率を使用して結果を検出することができる。例えば、アッセイは透明であってもよく、後述する反射率プロファイルと同様の透過率プロファイルを有する表面を含んでもよい。これらの引用文献に記載されているこの構造および機能は、機能ユニットを得るために本明細書の開示に従って当業者によって適合され得る。
【0110】
多くの場合、アッセイへの過吸引または他の試料送達は、アッセイのフラッディングを引き起こし、信頼できない不正確な試験結果を生成し得る。図1図8は、試料フラッディングの不確実性および望ましくない結果を最小化または排除するために、本明細書に示され説明される読み取り装置要素特徴のいずれかと互換性のあるオフセット、非平面などの光学モジュール500の要素および実施形態を紹介する。本出願人らは、予期せぬことに、非平面アッセイの展開および試験がこれらの問題の多くを軽減することを発見した。
【0111】
図1および図3に紹介されるように、非平面光学モジュール500は、概して、近接部分530に隣接して位置整合され、近接部分から実質的にオフセットされた遠位部分532を含む。遠位部分532は、例えば装填および取り出し中に、デバイスについて本明細書に示され説明される任意のアッセイを操作するための効率的かつ簡便なアクセスのための突出したオーバーハングリップ525を含むことができる。オーバーハングリップ525は、ユーザが、動作位置において光学モジュールの周りに延在するようにアッセイの近接部分を好都合に位置整合させることを可能にし、例えば、アッセイの近接部分はデバイスの外部に突出してもよい。
【0112】
特定の実施形態では、図1図4に示すように、非平面光学モジュール500は、電源スイッチ700、電気通信ポート702、下側支持体502、インターフェースシェル504、ブラケット506、および非平面位置付けを可能にするためにオフセットフレーム512の位置付けを支持する基部508を含むことができる。本明細書に示され説明される光学系のいずれかを位置整合させる開口キャリア510が、概して、オフセットフレーム512内に支持される。オフセットフレーム512は、概して、例えば旋回点516において、対向する上層プラットフォーム522と位置整合された下層プラットフォーム520を含む。カバー514などが、本明細書に示され説明される要素のいずれかを固定することができる。特定の実施形態では、カバー514はばね付勢カバーである。図5aおよび図5bに紹介されているように、ばね付勢カバーは、デバイスの周りでアッセイを位置整合/除去するためのアクセスを容易にするために、カバー514aとオフセットスライドフレーム512との間に位置整合されたばね付勢支持体534を含むことができる。カバーの他の実施形態は、本明細書に示され記載される例のいずれかにおいて、デバイスの周りでアッセイを位置整合/除去するためのアクセスを提供するための、少なくとも実質的に一体型のカバー(複数可)を含む、単一のカバー(複数可)を含む。図5cおよび図5dに紹介されるように、一体型カバーの実施形態は、オフセットスライドフレーム512の周りで一体型支持体534bと位置整合されたカバー514bを含む。本開示の利益を有する当業者は、動作中にアッセイへのアクセスを提供する、および/またはアッセイを隠す、収容するなどのための追加のカバー、ラッチ、ドア、窓などの特徴を認識するであろう。
【0113】
本明細書の例および実施形態のいずれにおいても、平面近接部分530は、アッセイ要素を全般的に平面状の位置に位置整合させることができ、一方、非平面遠位部分532は、アッセイ要素を全般的に非平面状の位置に位置整合させる。例えば、本明細書に示され説明されるように、試験ライン40、対照ライン42、およびそれらの組み合わせのいずれかが、クレードルモジュール内のアッセイ位置付けによって生成される旋回点516’において、その上方に、またはそれに実質的に隣接して、を含め、旋回点に隣接して位置整合することができる。特定の例において、非平面遠位部分532は、平面近接部分530から約10度~約30度オフセットして位置整合される。例えば、非平面遠位部分532は、平面近接部分530から約20度オフセットして位置整合することができる。他の例は、遠位部分532と近接部分530との間の様々な程度のオフセットを含む。特例の例において、光学モジュールは、例えば、点516’において、動作位置においてアッセイ内の屈曲部に隣接してアッセイを撮像することができる。
【0114】
図示のように、概して平面状のアッセイ試験ストリップは、クレードルモジュール500内に、すなわち、近接部分530に沿って挿入され、次いで、アッセイ試験ストリップが非平面遠位部分532内に突出するにつれて、概して非平面状に屈曲する。予期せぬことに、本出願人らは、ウィッキングおよびフロー要素が、例えば重力に逆らってアッセイストリップに沿って近接部分530へと試料の流れを進めることを可能にし、一方、例えば旋回点に対する非平面位置整合が、遠位部分532の試験領域への過剰な試料の流れを防止することを発見した。特定の例では、アッセイ試験ストリップの長さの約60%を含む約40%~約70%が、本明細書に示され説明される動作位置において非平面遠位部分532に位置整合されてもよい。他の例は、例えば、本開示の利益を有する当業者によって認識されるように、現場試験条件、複数の試験および対照ライン展開、関心のある分析物試験などに対して調整するために、遠位部分532と近接部分530との間の様々な長さ比を含む。
【0115】
図8に紹介されているように、ラテラルフローアッセイシステムの有用な要素は、試験位置における適用のために示されている。本明細書に示され記載されるラテラルフローアッセイシステムは、典型的には、読み取り装置、複合読み取り装置およびインキュベータなどを含む。読み取り装置は、センサなどの撮像カメラ、デバイス、検出器などを含むことができ、一方、本明細書のインキュベータ実施形態のいずれかは、所望の試験温度を送達し維持するために、絶縁基部、熱シールド、または同様のインキュベーション環境構成要素をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、絶縁基部は取り外し可能アッセイモジュールである。特定の例では、読み取り装置は、最初に、流量、以前の分析物の展開およびデブリを含む1つ以上の監視値についてアッセイを監視する。様々な例において、適切な監視値がシステムによって検出された場合、インキュベータはアッセイをインキュベートし、読み取り装置は試験結果を生成する。
【0116】
図8に示すように、ラテラルフローアッセイシステムは、アッセイを受け取り、そのアッセイを分析して診断試験結果を生成するように構成される。典型的には、アッセイはラテラルフロー試験ストリップである。しかしながら、本明細書中の任意のアッセイが他のフローアッセイであることは、本開示の思想の範囲内である。
【0117】
任意の様々なハウジングが、一体型診断ユニットとして光学モジュール500、読み取り装置、および/またはインキュベータを封入してもよい。他の実施形態は、ラテラルフローアッセイシステムの構成要素を部分的に封入するハウジングを含む。特定の例では、キャビティは、キャビティを絶縁するために、例えばDelrin(DELRINはDuPontの登録商標である)として知られるポリオキシメチレンなどの熱可塑性樹脂などのプラスチック材料などの絶縁材料によって囲まれ、試験結果を生成するのに必要な温度に加熱されたときに変形しない。
【0118】
本出願人らは、予期せぬことに、以下に記載され、図9に紹介されるように、例えば多分析物検出試験ストリップに沿って、試験ストリップ上の様々な領域に複数のライン展開を有する試験ストリップを動作させる場合に、本明細書の非平面システムおよびアセンブリの利点を発見した。例えば、複数の薬物ファミリーなどを試験する多分析物検出試験ストリップは、過吸引、試料プール、不適切な流れなどによって影響を受ける結合制限の迅速性による、様々な結合剤強度を支持することができる。
【0119】
本明細書に示され説明される読み取り装置のいずれかは、例えばデバイスの傾斜ピッチに沿って位置整合されたライトバー(複数可)、白熱電球、蛍光管、発光ダイオードなどを含む様々な光源を備えることができる。いくつかの例では、光源は、離散光源、例えば、赤色、緑色、青色およびそれらの組み合わせから選択される着色発光ダイオードのアレイであってもよい。さらに他の例では、光源は、個々の光源、例えば単数のダイオードであってもよい。典型的には、光源は、例えば長尺試験ストリップに沿ってアッセイに反射するのに適した照明パターンを放出するように構成され、電流駆動される。特定の例では、例えばキャビティを介して開口511を通じて、光をアッセイに向けることができる。特定の例では、光は、アッセイから反射され、キャビティ開口を通って戻り、光学検出器に向けられてもよい。
【0120】
一例では、光学系回路基板は、例えば発光開口の周りに所定のパターンで、その上に取り付けられた複数の発光ダイオード(LED)を有することができる。LEDは、光学系回路基板の片側に取り付けられてもよい。光学検出器アレイが、同じ光学系回路基板の裏側に取り付けられてもよい。さらに、第1のミラーが、回路基板に対して所定の角度、例えば約315度で発光開口の下方に位置付けられてもよい。第2のミラーが、第1のミラーと第2のミラーとの間に実質的に90度の角度が存在するように、例えば回路基板に対して約220度の角度で光学検出器の下に位置付けられてもよい。集束レンズが、第1のミラーと第2のミラーとの間に位置付けられてもよい。それにより、LEDアレイから発せられた光がアッセイを照射することができ、次いで光はそこから発光開口を通じて、例えば第1のミラーに、第1のミラーから集束レンズを通じて第2のミラーに、および第2のミラーから光学検出器に反射される。その点において、光学検出器に当たる光は、光学検出器に測定可能な電圧を生成させることができる。追加の例では、光源を作動させ、各光に適切な電流を供給して所望の発光パターンを生成するために、光プロセッサを光源に結合することができる。光プロセッサを使用して、光学検出器からデータを読み取って記憶することができる。光プロセッサはまた、光検出器アレイに当たる発光パターンが均一な強度を有するように、離散光源のアレイの出力を調整するために使用することができる。照明プロセッサは、所望の発光パターンのためのデータ記憶装置を含むことができる。
【0121】
さらに、光源は、単一のパッケージ内に赤色、緑色、青色LEDデバイスを含むLED光源であってもよい。例えば、色センサのLED光源は、3つの別個のLEDであってもよい。同様に、赤色、緑色、および青色の波長において狭帯域幅応答を有する単一の白色LEDおよび3つの別個のフォトダイオードを、検出器フロントエンドとして使用することができる。
【0122】
さらに他の例では、1つのLEDが任意選択のフィードバックループと共に使用される。フィードバックループは、フォトダイオードを使用して、単一のLEDからの光出力変動を検知することができる。光出力が変化すると、例えばLEDへの電流の増減など、適切な調整を行うことができるように信号が送られる。反射率の変化は、金ビーズなどの着色粒子を含む標識の結合の結果であり得る。反射率の変化はまた、光路内の汚染物質および干渉の結果であり得る。
【0123】
いくつかの実施形態は、モジュール式インターフェース600(例えば、図2に示す)の周りに位置付け可能な複数の読み取り装置を含み、および/または、読み取り装置は、各々が関連する診断試験に関連する別個のパラメータを有することができる複数のチャネルによってプログラムすることができる。各チャネル選択パラメータは、標準曲線、用量応答曲線などを含むことができる。特定の例は、マザーボード、例えば、同時に複数の試験に有益な複数の光学ユニットを支持するためのスロット552の周りに位置付けられた任意の様々なオフセット位置整合クレードル500を含む。例えば、特定のモジュールは、同一の仕様を有する複数の試験ストリップ、または固有のインキュベーション温度、インキュベーション時間枠、試験展開仕様、監視仕様を有する試験ストリップのための特定の試験パラメータを提供する。モジュール式インターフェースは、本開示の利益を有する当業者によって理解されるように、滴受け556、ストリップホルダ554、レンズ機構などを含む任意の様々な試験要素をさらに収容することができる。
【0124】
実施形態は、限定ではないが、ハンドヘルドデバイス、電話機、コンピュータ、例えばバッチピックアップ中の車載式車両分析、車両ディスプレイなどを含む、読み取り装置、モジュール式インターフェース、または接線電子機器上の任意の様々なユーザインターフェースを含む。特定の例では、ユーザインターフェースは、ディスプレイボードを支持する集積回路基板を含む。一例では、ユーザインターフェースは、ユーザが流動展開を見ることを可能にする。さらに、ユーザインターフェースは、読み取り装置がアッセイ上で少なくとも1つの流動展開を検出した後に、ユーザが後続の流動展開を監視することを可能にすることができる。同様に、ユーザインターフェースは、結果なし応答を含む最終試験結果を表示することができる。
【0125】
図9は、すべて参照により本明細書に組み込まれる、2008年8月12日に発行された米国特許第7,410,808号、2006年8月29日に発行された米国特許第7,097,983号、2002年11月5日に発行された米国特許第6,475,805号、2001年11月20日に発行された米国特許第6,319,466号、1999年11月16日に発行された米国特許第5,985,675号、および2007年8月6日に出願された米国特許出願第11/883,784号に記載のものを含む、本明細書の実施形態に有用な構成要素を有する特定の診断試験のためのアッセイ要素の一実施形態を示す。
【0126】
特定の実施形態では、本明細書の発明のいずれかは、例えば陽性試験結果によってトリガされる汚染されたおよび/または低品質の生成物の、良好な生成物の混合物、例えば陰性試験結果生成物への移行を阻止することができる。本明細書の例によってトリガされるインジケータの一例は、例えば、受け入れベイ内に、またはプロセスラインの様々な点に沿って位置付けられて陽性試験結果生成物の検出を警告する可聴および/または視覚インジケータを含む。さらなる阻止手段は、ゲートアクセス制御アーム、バリアゲートを介してタンクローリーが受け入れベイにアクセスするのを防止すること、またはソレノイドバルブを介して生成物の流れを阻止することを含むことができる。本開示の利益を有する当業者は、本明細書に示され記載される実施例および実施形態のいずれかによって作動されるさらなる阻止手段を認識するであろう。
【0127】
例えば、様々な実施形態は、データ交換およびトリガイベントを本明細書に示し説明した生成物移行阻止手段のいずれかに提供するために、管理者ポータル、データベース、ソフトウェアなどとデータ通信する通信プロトコル変換器を含む。図10は、ディスプレイ、周辺プロセッサプラットフォーム14、限定ではないが、WiFiインターフェース20、Ethernetインターフェース22を含む複数のデータ通信インターフェース、リレーモジュール18、18’を受け入れるためのチャネル接続28、28’を有する1つの通信プラットフォーム実施形態の構成要素を示す。
【0128】
特定の例では、プラグインモジュール18、18’は、単極双投リレーであってもよい。単極双投リレーは、2つの独立して制御されるドライ接点リレーを有することができる。特定の例では、単極双投リレーは、本明細書に示され説明されるインジケータのいずれかを作動させることができる。他の例では、プラグインモジュール18、18’は、二重単極双投ラッチングリレーであってもよく、リレーは、電流の長期活性化を低減または最小化するようにラッチする。さらに、リレーは、16アンペアの電流で250VACに定格されてもよく、一方、他の例は、特定の現場の需要を満たすための追加の負荷および電流を含む。
【0129】
特定の例では、システムは、全体的な健全性を判定して、
本明細書に示され説明される動作信号のいずれかを生成するオンボード診断を含む。「陽性」試験結果などのポータルからのプログラム可能なトリガ条件が、阻止動作を行うための送信を開始することができる。さらに、管理者ポータルなどは、デバイスのIPアドレスエントリを許可することができる。各チャネルは、独立した制御を有することができ、管理者ポータルは、任意の様々なデバイスおよびシステムをカタログ化/操作することができる。
【0130】
特定のモジュールにおいて、試験機器は、対応するデータ通信インターフェースを有するモバイルパートナーデバイスとインターフェースし、それによって、試験機器との、本明細書に示し説明したデータ通信システムのいずれかを含む、有効な、すなわち承認された、認可された、および/または利用可能なデータ通信を確立する。試験結果出力を外部記憶構成に中継する前に、試験結果データ通信を受信するパートナーデバイスの一例。特定の例では、モジュールは、パートナーデバイス上のアプリケーション、例えばダウンロード可能なプログラムアプリケーションを試験機器に連携させることを含むことができる。さらに、モジュールは、試験機器とパートナーデバイスとの間の結果出力のデータ通信交換を確立することを含むことができる。またさらに、モジュールは、限定ではないが、電子メール、テキストなどの、試験機器とパートナーデバイスとの間の二次メッセージ交換を含む、二次メッセージングデータ通信を確立することを含む。
【0131】
本明細書の試験機器のいずれかは、試験結果を外部記憶構成などに中継するためにパートナーデバイスとインターフェースすることができ、または、代替形態において、試験機器は、本明細書に示され説明された利点のいずれかを提供するために、外部記憶構成と直接インターフェースすることができる。特定の例では、パートナーデバイスはスマートフォンであるが、他のパートナーデバイスは、タブレット、汎用コンピュータ、PDA、デジタルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、無線情報デバイスなどを含んでもよい。
【0132】
本開示、ならびに組み込まれた試験機器および試料装置の利益を有する当業者は、パートナーデバイスと試験デバイスとの間の追加のインターフェース構成、パートナーデバイスと外部記憶構成との間の通信交換、試験機器と外部記憶構成との間の直接交換、ならびに本発明の思想の範囲内の他のデータ通信および記憶機構を認識するであろう。
【0133】
概して、ラテラルフローアッセイ21は、目的の分析物を含有すると疑われる試料が膜ストリップの一端またはその近くに配置される、本明細書に示し説明する例のいずれかにおける動作/試験の前の、概して平面状の膜ベースの試験デバイスである。試料は、例えば毛管作用によって膜ストリップを横断する移動相によって膜ストリップの対向端に運ばれる。膜ストリップを横断している間、試験試料中の分析物は、存在する場合、1つ以上の試薬に遭遇する。試薬は、分析物に対する結合剤を含むことができる。結合剤は可動性であり得、したがって、試料とともに流動し得るか、または捕捉剤として試験ストリップ上に固定化され得る。試験構成に応じて、試験システム内の分析物結合剤、分析物自体、または何らかの他の試薬のいずれかが、固定化された捕捉剤によって捕捉され、それによって検出可能な信号を生成する。信号は、アッセイ内に提供される標識によって生成され得る。検出可能な信号は、光学読み取り装置などによって測定することができる。本明細書に示され記載されるように、本出願人らは、予期せぬことに、アッセイまたはその一部分を非平面位置に位置整合させて、アッセイに沿って移動相が移動する間の滴下などを含むインライン試料送達の影響を最小限に抑えるという利点を発見した。
【0134】
アッセイ21は、試験ゾーン内の少なくとも1つの試験ライン40および対照ゾーン内の少なくとも1つの対照ライン42を含むことができる。理論反射率値は、試験ライン40における反射率値と対照ライン42における反射率値との間の比較であり得る。試験ライン40における理論反射率値と対照ライン42における理論反射率値との間の予め設定された差は、試験結果を生成するために、読み取り装置を含むラテラルフローアッセイシステムを作動させることができる。さらに、試験ライン40における理論反射率値と対照ライン42における理論反射率値との間の別個の予め設定された差が、エラーをトリガし得る。エラーのトリガにより、マイクロプロセッサは、結果なし応答の生成、または読み取り装置および/もしくはインキュベータの停止を含め、試験結果を開示しない場合がある。他の実施形態は、試験ライン40における透過率値と対照ライン42における反射率値との間の比較を含んでもよい。
【0135】
迅速結果アッセイは、本明細書に示され記載される非平面試験の例および実施形態のいずれにも有益である。例えば、迅速結果アッセイは、約30秒以内の最終的な試験結果を含む、約15秒~約1分以内の最終的な試験結果を提供する。他の例では、読み取り装置は、約10秒~約15分以内に試験結果を生成する。試験結果の速度を高めるために、本出願人は、予期せぬことに、アッセイにおいてニトロセルロース膜上の結合剤被着領域の重複を最適化することにより、本明細書に示され記載される非平面試験プロセスおよび実施形態のいずれにも有益な最終的な試験結果が可能になることを発見した。一例では、ニトロセルロース膜上の結合剤被着領域の3ミリメートルの重複が、結合剤被着領域とニトロセルロース膜との間の接触表面積を最適化して、試料の流れおよび放出を増加させて、本明細書の30秒の試験を達成する。特定の実施形態では、結合剤被着領域は、例えば、固体支持体に取り付けられたPOREX(登録商標)(POREXは、米国ジョージア州のPorex Technologies Corpの登録商標である)であってもよい。さらに、特定の実施形態では、ニトロセルロース膜は、本明細書の30秒の迅速試験を達成するように最適化することができ、例えば、ニトロセルロース膜は、本明細書に示され記載される迅速試験結果分析を生成するために、試料が膜全体にわたって効率的かつ迅速に適切に吸い上げられることを確実にすることができる。しかしながら、本開示の利益を有する当業者は、追加の結合剤被着領域材料および/またはニトロセルロース膜の周りの結合剤被着領域の間隔を認識するであろう。
【0136】
さらに、本出願人は、予期せぬことに、アッセイの遠位部分における吸収パッドの長さを最適化することにより、毛細管作用が増強されて、非平面試験、例えば本明細書の30秒の迅速試験の要求を満たすように試料の流れの速度が調整されることを発見した。一例では、31ミリメートルの長さの吸収パッドがアッセイに沿った試料の流れを最適化する。
【0137】
理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の移動相における不適切な流れを示すことができる。例えば、アッセイ21は、対応する理論光反射率測定値を有する流動ライン44を有することができる。非流動展開値は、反射率スケールで約85の反射率値であってもよい。そのような不適切な流れは、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。さらなる例は、読み取り装置および/またはインキュベータの停止を含む、ラテラルフローアッセイシステム1の停止を含む。他の例では、流動基準領域は、対応する理論反射率値を有する中間流動基準ライン46と流動基準ライン44の両方を含むことができる。
【0138】
同様に、理論反射率値と一致しないアッセイ上の反射率値は、アッセイ上の以前の分析物展開も示し得る。そのような以前の分析物展開は、検出可能な信号をトリガして、結果なし応答を生成し得る。さらに、試験結果を生成する前にアッセイが除去される場合、システムは無応答結果を生成し得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、アッセイ21はまた、ラテラルフローアッセイシステムのための対応する試験シーケンスを有するコーディング参照構成要素を含む。コーディングは、例えば、英数字コーディング、色分け、バーコード、RFIDタグなどであってもよく、復号器センサが例えばアッセイの表面上で参照コードを復号することができるように、アッセイに沿った任意の場所に位置付けられてもよい。例えば、いくつかの例では、コーディング参照は、アッセイ21の遠位端に沿って位置付けられる。試験ストリップ上のコーディングのタイプに応じて、読み取り装置は、統合復号センサ、例えばバーコード読み取り装置、RFID復号器または色センサを必要とする場合がある。
【0140】
特定の例では、試験シーケンスは、インキュベータ内の少なくとも1つの温度調整パラメータおよび/または読み取り装置のチャネル選択である。さらに、読み取り装置試験パラメータは、標準曲線、用量応答曲線などから選択される関連する特徴を含むことができる。他の実施形態は、アッセイ上で実行されている関連する診断試験のための様々な試験シーケンスパラメータを含む。
【0141】
いくつかの例では、赤色、青色、緑色、およびそれらの組み合わせから選択される色を含む1つ以上のカラーマトリックスの参照コーディングを、対応する診断試験パラメータに関連付けることができる。アッセイ21上で色分けが使用される場合、色は、読み取り装置によって、別個の光学読み取りシステムまたは試験結果を読み取る同じシステムのいずれかによって読み取ることができる。すなわち、アッセイは、システム内への封入および試験開始後に、読み取り装置チャネルおよび/または適切なインキュベータ温度を決定するために色センサによって読み取られる着色部分を含むことができる。例えば、検出器として、赤色、緑色、および青色の波長に対して広いダイナミックレンジの感度を有するフォトダイオードを使用することができる。光源として、赤色、緑色、青色のLEDを使用することができる。各LEDは順次オンにすることができ、検出器は各色の反射率を決定するために使用される。黒色表面(色を含まないため完全に吸収性)は、所与のLED波長の反射率を生成せず、したがって、検出器はロー出力読み値を生成する。白色表面は、3つすべてのLEDの最大反射率を生成する。様々な色(測定される表面のその含有量に応じて)が、様々なレベルで検出器からの出力を生成する。
【0142】
そのような色センサ構成要素は、システム内の別個の検知構成要素として、または試験ストリップ結果を読み取るために使用されるセンサに応じて、試験ストリップ上の展開と色分けの両方を検出する単一の構成要素として構成されてもよい。様々な例において、アッセイは、実行されている試験を定義する色によってコーディングすることができる。例えば、赤色は、ベータラクタム抗生物質を検出するために使用される試験ストリップを示すことができる。表色系によって様々なマトリックスを描くこともできる。赤色の例では、システムが試験ストリップ上で赤色を検出した後、例えばインキュベータの温度調整および読み取り装置内の適切な反射率試験パラメータの選択によって、読み取り装置および/またはインキュベータをその特定のアッセイ21向けに自動的に構成することができる。したがって、いくつかの実施形態では、システムは、アッセイ上の特定の参照コーディングによってトリガされる一体型診断試験ユニットであってもよい。
【0143】
他の例では、コーディング参照は、無線周波数識別(RFID)タグを含んでもよい。このような無線周波数信号は、タグから復号RFIDセンサモジュールに信号を送信する。この信号は、読み取り装置および/またはインキュベータ内の分析試験シーケンス、イベント、チャネル、温度などを開始するために使用することができる。同様に、参照コーディングはバーコードであってもよく、バーコードはアッセイ上に配置され、バーコード読み取り装置は参照コーディングおよび関連する試験シーケンス情報を復号する。
【0144】
閉試験位置の特定の例では、加熱要素、インキュベータなどは、インキュベーション環境内でアッセイ21をインキュベートすることができる。例えば、インキュベータは、対応するアッセイおよび診断試験のための適切なインキュベーション環境を提供するために、アッセイ21を加熱および/または冷却することができる。典型的には、インキュベータはキャビティに連通しており、所定の速度で加熱または冷却することによってキャビティ内の一定の温度を維持することができる。いくつかの例では、インキュベータは絶縁基部を含む。他の例では、インキュベータは、以下に記載されるように、取り外し可能アッセイモジュールをインキュベートする。インキュベータは、温度調整可能なインキュベータであってもよい。これらの例において、温度調整可能なインキュベータは、温度制御部を含むことができる。さらなる実施形態では、温度調整可能なインキュベータは、局所的な温度変化を可能にし得る。
【0145】
インキュベータは、ヒータを含むことができる。ヒータは、セラミックヒータ、抵抗加熱素子などであってもよい。特定の例では、ヒータが最小限の電流だけを引き込めばよいように、キャビティは小さくなるように設計されている。このようにして、必須の領域のみを加熱し、それらの領域の周りに絶縁を提供することにより、電力要件が最小限に抑えられる。様々な加熱アルゴリズムの使用が有用であり得る。例えば、比例積分微分(PID)を使用することができる。他の例では、インキュベータは、選択された目標温度、例えば対応する試験シーケンスによる目標温度からの局所的な温度変動を補償することができる。インキュベータはまた、アナログ比例制御回路によって局所的な温度変動を補償することもできる。他の例では、インキュベータはまた、デジタル制御回路によって、例えばPIDアルゴリズムまたはPIDコントローラを利用することによって、局所的な温度変動を補償することもできる。さらに、当業者は、PI、PD、PまたはIコントローラ、および/またはアルゴリズムが、本明細書の発明のいずれをも排除しないことを認識するであろう。例えば、温度調整可能なインキュベータは、マイクロプロセッサが温度を選択することを可能にするデジタル制御ポテンショメータを含むことができる。他の例では、アルゴリズムは、試験結果がわずかな温度変動の影響を受ける場合に特に有用である。実施形態は、正確な温度報告と、マイクロコントローラがスタンドアロンのアナログインキュベータ制御回路を調整することができる機構との両方を提供する組み込みデジタル温度センサおよびデジタルポテンショメータの使用による手動調整の必要性を排除するインキュベータ制御システムを含む。図7aに示す特定の一実施形態では、例えば温度ヒューズおよび温度センサを備えた一体型ヒータ708が、本明細書に示し説明したインキュベーション環境のいずれかでアッセイをインキュベートすることができる。
【0146】
さらなる実施形態では、冷却は、例えば、インキュベーション前に試験媒体および/または試料の環境を安定化するために、インキュベーション環境温度を低下させるのに有利であり得る。
【0147】
特定の例において、試験ストリップ21は、試料吸収材料を有する第1の端部を含むことができる。さらに、試験ストリップ21は、試料を試料吸収材料上に導入するための剥離ストリップ50を有することができる。剥離ストリップ50は、剥離ストリップ50を動かすのを容易にするために、剥離ストリップ50の一端にある剥離タブを含むことができる。試料吸収材料50は、約0.1~約1.0mLの流体を受け入れるようなサイズにすることができ、そのように適合することができる。さらに、試料吸収材料は、乾燥セルロース材料から構成されもよい。試料吸収材料は、平面状または非平面状であってもよい。他の実施形態は、試料吸収材料の他の材料を含む。
【0148】
典型的には、アッセイ21はまた、反応物検出材料を有する対向する第2の端部をも含む。アッセイ21は、少なくとも1つの分析物のための移動相受容体を有する放出領域を支持することができる。典型的には、アッセイ21は、抗生物質分析物、毒性分析物、分析物クラス、それらの組み合わせなどから選択される診断試験群の検出を選択するように適合される。
【0149】
特定の実施形態では、光学検出器は、光路内でアッセイと位置整合され、アッセイ上で画像検出を取得するように適合され、アッセイの連続画像検出取得を実施している。図7aに示す特定の一実施形態では、ハウジング508は、例えば基板からカメラリボン上に支持されたカメラ706を支持することができる。さらに、例えば図7aに示すライトバー710などの任意の照明装置が、アッセイの撮像を向上させることができる。光レベル検出器706は、動作中に内部照明レベルを検出して、アッセイに関する一貫した照明の維持、すなわちフィードバックなどをトリガして、撮像を強化し、および/または望ましくない影の発生を最小限に抑えることができる。予期せぬことに、本出願人は、撮像デバイスに隣接する壁基礎および白色反射材料を追加することによって、望ましくない影の発生がさらに最小限に抑えられて、本明細書に示され記載された試験のいずれかが改善することを発見した。
【0150】
センサは、単一のカメラ、複数のカメラ、単一のフォトダイオード、複数のフォトダイオード、線形フォトダイオードアレイ、電荷結合素子、相補型金属酸化膜半導体、およびそれらの組み合わせであってもよい。したがって、インキュベーションおよび流れと同時に、またはインキュベーションおよび流れが完了する前もしくは後に、光学センサはアッセイを監視し、反射率および/または透過率読み値などの光学読み値を比較して、試料の流れ、光路内のデブリなどによる光路との干渉、ラインの展開および試験結果を含む様々な態様を決定することができる。アッセイおよびライン展開が事前設定のパラメータ内に入るとき、試験は完了まで継続し、最終結果を提供することができる。試験完了前に光学センサによってアッセイをチェックすることにより、試験が適切に処理されたというさらなる確信をユーザに提供することができる。
【0151】
特定の実施形態では、出力は、信号調整回路によって決定される光強度に比例する電圧、電流、またはデジタル出力であってもよい。読み取り装置のいくつかの例は、TAOS(Texas Advanced Optolectronic Solutions)から入手可能なTSL12TおよびTSL13Tセンサを含む。TSL12TおよびTSL13Tセンサは、コストが最適化された高度に集積化された光-電圧光学センサであり、各々が単一のモノリシック集積回路上にフォトダイオードおよびトランスインピーダンス増幅器(フィードバック抵抗=それぞれ80MΩおよび20MΩ)を組み合わせている。フォトダイオードの活性面積は0.5mm×0.5mmであり、センサは320nm~1050nmの範囲内の光に応答する。出力電圧は、広いダイナミックレンジにわたってセンサに入射する光強度(放射照度)に対して線形である。
【0152】
いくつかの例では、マイクロプロセッサは、光学検出器、特にセンサと通信することができる。他の例では、光学検出器は他の論理手段に出力する。さらに、マイクロプロセッサは、アッセイの連続画像検出を実施して診断試験結果を生成するように光学検出器にシグナリングするように適合することができる。マイクロプロセッサは、撮像パラメータに対応する情報を記憶するためのメモリを含んでもよく、または、当該メモリに関連付けられていてもよい。メモリは、アッセイの試験前分析を監視し、アッセイの診断試験結果を生成する命令を含むことができる。
【0153】
本明細書で論じるように、コーディング参照を有するアッセイを有するいくつかの実施形態では、光学検出器は、アッセイ上で参照コードを復号する復号能力を有することができる。それにより、復号センサは、それによって読み取り装置内の対応する診断試験をアクティブにすることができる。例えば、復号センサは、マルチチャネル読み取り装置内の対応するチャネルを活性化し、および/または、インキュベータ内の対応するインキュベーション温度プロファイルを活性化することができる。
【0154】
復号センサは、色センサであってもよい。例えば、色センサは、赤色、青色、緑色、およびそれらの組み合わせから選択される波長に対する感受性を有するフォトダイオードであってもよい。そのような例では、各々が特定のカラーフィルタを有するフォトダイオードの配列を読み取る色が復号センサとして使用され、白色LED(3つの帯域幅(赤色、緑色および青色)を通して広いスペクトルの光を提供する)が光源として使用される。LEDがオンにされると、その特定の色の反射率を決定するために、各フォトダイオードからの出力が取得される。復号センサはまた、RFID読み取り装置またはバーコード読み取り装置であってもよい。
【0155】
本明細書では光反射率および光反射率読み取り装置を参照することが多いが、例えば、透過率読み取り装置、蛍光計、光度計、バーコード読み取り装置、放射線検出器(シンチレーションカウンタなど)、UV検出器、赤外線検出器、電気化学検出器、または、分光光度計などの光学読み取り装置を含む様々な読み取り装置を有用に利用することができ、電荷結合素子(CCD)または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を画像センサとして使用することができる。光反射率読み取り装置は、1次元の1×128個の読み値ではなく、2次元読み値によって試験ストリップを分析するようにプログラムすることができる。これは例えば、5×128または512×492マトリックスの「ピクセル」。このような2次元読み値は、試験ストリップの側面から直接的に反射率を捕捉するように反射率捕捉領域を広げる。
【0156】
他の例では、紫外可視近赤外(UV-Vis-NIR)分光法などの透過率読み取り装置が、アッセイの吸収、透過および/または反射の特性化を可能にすることができる。例えば、そのような分析技法は、所与の波長でアッセイで吸収された光の量を測定することができる。当業者は、分子または分子の一部分が吸収によって励起され得ることを理解するであろう。典型的には、スペクトルのUVまたは可視部分内で強く吸収する有機発色団は、ほぼ常に、C=C、C=OまたはC=Nなどの多重結合を含む。この分子励起エネルギーは、分子が基底状態に戻るときに、励起された分子が別の分子、例えば溶媒分子と衝突することによって、熱、例えば運動エネルギーとして散逸され得る。他の実施形態では、励起エネルギーは、蛍光を介した光の放出によって散逸され得る。プロセスに関係なく、励起された分子は、例えば量子力学の法則によって説明されるように、離散エネルギー量のセットのいずれか1つを保持し得る。本明細書の例では、主要なエネルギーレベルは、主に電子の可能な空間分布によって決定され、程度は低いが、分子の様々な振動モードから生じる振動エネルギーレベルによって決定され得る。
【0157】
したがって、本明細書の特定の例では、吸光度測定値は、アッセイにおける溶質の濃度によって決定され得る。例えば、読み取り装置内の分光光度計を使用してそのような化学反応の進行を追跡して、反応物または生成物のいずれかの濃度を経時的に測定することができる。他の例では、透過分光法を固体、液体、および気体のサンプリングに使用することができる。典型的には、光がアッセイを通過し、通過しなかった光と比較される。得られるスペクトルは、経路長または試料厚さ、試料の吸収係数、試料の反射率、入射角、入射放射の偏光、ならびに粒子状物質については、粒径および配向に依存し得る。
【0158】
さらに、センサは、不適切な試料体積がアッセイ21に適用されたか否か、または過剰な体積が適用されたか否かを評価するために、アッセイ21に沿った流動展開を監視することができる。例えば、試験結果を決定する前に、センサは、流動ライン44に沿ったアッセイ21上の流動進行を監視することができる。他の例では、センサは、流動ライン44において、および、アッセイに沿っての両方で、例えば中間流動ライン46において流動進行を監視する。センサは、アッセイ21がキャビティ内にあった間にアッセイ21上で試薬の適切な流れが生じたか否か、および/または、アッセイ21を試験される試料と接触させる前に、アッセイ21上に1つ以上のライン、すなわち反射率または透過率値が存在したか否かを検知するように構成することができる。
【0159】
特定の実施形態は、アッセイ21の同時のインキュベーションおよび読み取りを可能にするようにラテラルフローアッセイシステムを構成することを含む。この組み合わせは、試験結果を検出するためだけでなく、アッセイ上で流れが発生したか否か、およびそのような流れが適切な試験結果を引き起こしたか否かを示し得るパラメータをチェックするためにセンサを使用することを可能にする。すなわち、対象の可能性のある1つ以上の分析物を含む試料がアッセイ21状で流れており、結合が移動相内およびアッセイ21上で発生している間、アッセイはインキュベートされている。読み取り装置およびインキュベータをそのような一体型診断ユニットに組み合わせることにより、試験ストリップまたは他の試験媒体などのアッセイが1つのデバイス内でインキュベートされ、次いで読み取りのために別個のデバイスに移動される場合よりも迅速に結果を達成することができる。例えば、結果までの速度は、例えば、わずか約60秒未満、またはさらには約30秒未満に向上させることができる。概して、そのような複合システムは、未使用のまたは完全に展開されていないアッセイのどこかで反射率および/または透過率が低下した領域を探すことによって、それらが起こるときのアッセイの変化を動的に検知することができる。
【0160】
前に実行されたアッセイが読み取られる(例えば、読み取り装置は、例えば流動ライン44、中間流動ライン44、試験ライン40および/または対照ライン42におけるライン展開が、試料流がそのようなラインに到達した時点よりも前に発生したか否かを判定する)のを防止し、デブリまたはシステム光学系との同様の干渉によって引き起こされる誤った読み取りを防止するために、一定レベルの保護が提供される。
【0161】
様々なトリガが、本明細書のシステムおよびアセンブリのいずれかのアッセイ分析を開始し得る。例えば、試験ストリップパッケージをホルダ500に挿入し、試料を試料ウェルにピペットで入れる(または別の方法で送達する)ことができる。ホルダ500への挿入は、例えば、本明細書に示され説明されるインキュベーション時間または読み取りの作動をトリガするために、光インタラプタの経路を遮断する近接スイッチをトリップすることができる。さらに、本明細書で紹介されるように、読み取り装置が適切な流れを検出しない場合、読み取り装置は試験シーケンスの中断をトリガすることができ、特定の例ではエラーメッセージを送達する。
【0162】
アッセイ21が適切に検出された場合、本明細書に示され記載される任意の読み取りシーケンスが開始され得る。例えば、アッセイ21から反射された光を検出するなどのための光学測定は、アッセイ21の特定の領域における平均反射率値などの値を利用することができる。最初に、システムはアッセイを分析して、光路にデブリなどからの干渉がないか否かを判定することができる。デブリは、アッセイ21またはアッセイ容器上を含む光路内の任意の数の位置にあり得る。デブリに関する光路の分析と同時に、またはそれに続いて、システムはアッセイを分析して、ライン展開がすでに生じているか否かを判定することができる。すなわち、適切なアッセイがキャビティに挿入されているか否かである。例えば、試験ラインおよび対照ラインなどの特定の領域内で展開するように構成された試験ストリップは、分析物および移動相がそれらに到達するのに十分な時間を有する前に、それらの領域内で展開すべきではない。
【0163】
いくつかの例では、試薬および試料と接触したときに反射率および/または透過率の変化を展開するように構成されたラインは、試料および試薬の流れが到達し、結合が生じるまで展開すべきではない。その流れは、最初の、例えば約3秒間の読み取り時には到達していない。したがって、最初のアッセイ分析でライン展開が検出された場合、エラーメッセージがユーザに送達され、さらなる読み取り、例えばさらなる光学測定を中止することができる。このようにして、この機構は、前に実行された(既知の陰性)アッセイまたは前にマークされたアッセイの使用を検出することができる。概して、ライン展開の存在またはベースラインから離れたアッセイの他の暗化のいずれかによって、未使用のアッセイ上で反射率が低下すると、反射率の低下は、アッセイまたは光路のいずれかで何かが発生しており、したがって、その結果は許容されるべきではないことをユーザに知らせることができる。
【0164】
最初の光学的読み値が満足のいくものであることが分かり、適切な読み取り装置パラメータおよびインキュベータ温度が手動または自動のいずれかで選択された後、さらなる光学読み値、例えば試料が適用されてから約15秒後の光学読み値を使用して、適切な流れが生じたか否かを判定することができる。例えば、光学読み値は、試薬が試料適用領域と試験ラインなどの下流ラインとの間を流れたか否かを判定することができる。
【0165】
移動相中を流れる着色粒子、例えば金ゾルビーズなどの標識の存在、および結果として生じる試料適用領域と第1の試験ラインとの間のアッセイ上の反射率の変化は、流れが発生していることをユーザに知らせ、流れが検出されない場合はエラーメッセージを返すことができる。予測可能な反射率の変化を欠くアッセイは、試料の流れがないか、または試料の流れが不十分であった可能性がある。特定の測定値はまた、過剰な体積の試料が試験ストリップに適用され、試薬に起因する可能な反射率変化が過剰な試料体積によって圧倒される場合のように、過剰な流れが発生したか否かを示すことができる。試料適用領域と、試験ラインおよび対照ラインなどの結果検出領域との間の反射率の変化は一時的であり、移動相が流れるにつれて消失し得る。光学測定が行われる場合、そのような一時的/非恒久的な変化を検出することができる。
【0166】
試験ストリップまたは他の種類のアッセイを含むアッセイが予備読み取りに合格した場合、システムは読み取りを開始して試験結果を生成することができる。例えば、約30秒後に、試験ラインおよび対照ラインの分析を開始することができる。試験と対照との間に十分な差、例えば反射率パーセント差がある場合、結果を提供することができる。典型的には、陰性結果およびより極端な結果はより早く提供することができ、閾値レベルに近い結果はより長い時間がかかる。例えば、試験ライン上の反射率値が分析物の量に反比例する試験の場合、試験ラインの反射率が一定レベルまで低下すると、陰性結果が判定され得る。いくつかの例では、読み取り装置がアッセイを読み取っている間にフード2が開かれた場合、信号は結果なし応答を生成し得る。
【0167】
読み取り装置および/またはインキュベータは、電源によって電力供給することができる。例えば厳しい環境での現場分析のいくつかの例では、電源は車両バッテリであってもよい。さらに、読み取り装置のフットプリントは、例えば、バッチピックアップ、送達などの間の強化された効率的な試験のために、車載システムとの使用および通信を強化するための多くの従来のシステムよりも小さい。
【0168】
特定の実施形態では、ソフトウェアアプリケーション、計装、システム、およびアセンブリは、Bluetooth(登録商標)インターフェースなど、アダプタおよび広く利用されている電話機、ならびに同様のパーソナルデバイス技術を含むデータ通信交換を使用して、現場データを含むがこれに限定されない試験データのリアルタイムデータ収集を可能にすることができる。例えば、1つの機器中継実施形態は、本明細書に示され説明される試験機器読み取り装置のうちの任意の1つ以上に対して試験結果を生成することと、試験結果をパートナーデバイスモジュールに通信することと、試験結果出力を外部ホストモジュールに中継することとを含むことができる。さらに、本明細書の試験機器読み取り装置のいずれかは、外部記憶構成と直接的にインターフェースすることができる。特定の例では、パートナーデバイスはスマートフォンであるが、他のパートナーデバイスは、タブレット、汎用コンピュータ、PDA、デジタルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、無線情報デバイスなどを含んでもよい。
【0169】
パートナーデバイスは、様々なモードで外部記憶構成に接続することができる。リモートアクセスモードでは、パートナーデバイスは、利用可能な試験機器にリンクし、システムが試験データを外部記憶構成に送達することを可能にする。パートナーデバイスは、インジケータを有することができ、起動されるとペアリング信号を提供し、インジケータは、ペアリングの視覚的表示を試験機器読み取り装置に提供する。
【0170】
特定の実施形態では、パートナーデバイスは、1つ以上の試験機器と、無線Bluetooth(登録商標)送信/受信など、ローカルデータ通信している。さらに、パートナーデバイスは、外部ホストと、Wi-Fi、3G/4G/5G接続などの任意の移動通信技術を含め、ホスト交換通信している。特定のモジュールにおいて、試験機器は、対応するデータ通信インターフェースを有するモバイルパートナーデバイスとインターフェースし、それによって、試験機器との有効な、すなわち承認された、認可された、および/または利用可能なデータ通信を確立する。特定の例では、モジュールは、パートナーデバイス上のアプリケーション、例えばダウンロード可能なプログラムアプリケーションを試験機器に連携させることを含むことができる。さらに、モジュールは、試験機器とパートナーデバイスとの間の結果出力のデータ通信交換を確立することを含むことができる。またさらに、モジュールは、限定ではないが、電子メール、テキストなどの、試験機器とパートナーデバイスとの間の二次メッセージ交換を含む、二次メッセージングデータ通信を確立することを含むことができる。
【0171】
典型的には、パートナーデバイスは、外部記憶構成に結果出力を中継する。特定の例では、外部記憶構成へ中継することは、リモートホストウェブサイトに送信することを含む。他の例では、外部記憶装置へ中継することは、リモートホストサーバに送信することを含む。さらに他の例では、外部記憶装置へ中継することは、データ記憶および管理のために2つ以上のホストプロバイダに送信することを含む。
【0172】
特定の実施形態において、試験機器は、対応するデータ通信インターフェースを有するモバイルパートナーデバイスとインターフェースし、それによって、試験機器との有効な、すなわち承認された、認可された、および/または利用可能なデータ通信を確立する。特定の例では、モジュールは、パートナーデバイス上のアプリケーション、例えばダウンロード可能なプログラムアプリケーションを試験機器に連携させることを含むことができる。さらに、モジュールは、試験機器とパートナーデバイスとの間の結果出力のデータ通信交換を確立することを含むことができる。またさらに、モジュールは、限定ではないが、電子メール、テキストなどの、試験機器とパートナーデバイスとの間の二次メッセージ交換を含む、二次メッセージングデータ通信を確立することを含む。パートナーデバイスは、外部記憶構成に結果出力を中継することができる。特定の例では、外部記憶構成へ中継することは、リモートホストウェブサイトに送信することを含む。他の例では、外部記憶装置へ中継することは、リモートホストサーバに送信することを含む。さらに他の例では、外部記憶装置へ中継することは、データ記憶および管理のために2つ以上のホストプロバイダに送信することを含む。
【0173】
分析物分析のための特定の方法は、例えば上記に示したまたは記載した実施形態のいずれかを含む、アッセイをインキュベートすることと、例えば上記に示したまたは記載した実施形態のいずれかを含む、試験結果を生成するためにアッセイを読み取ることとを含む。特定の例では、試験試料中の分析物を検出するための診断試験方法は、アッセイを作成するために試験試料をラテラルフロー試験ストリップなどの試験媒体に添加することであって、試験媒体は、試験試料とのインキュベーション後に検出可能な試験結果を提供するように構成されている、添加することと、試験媒体をフード内に封入することであって、フードは、キャビティを封入するように構成されており、キャビティは、試験媒体を受け入れるように構成され、温度制御源と接続され、温度制御源は、一定の温度を維持することができる、封入することと、試験媒体上の変化がセンサによって検出可能であるように、試験媒体から、反射率を読み取ることが可能な光学センサなどのセンサを試験媒体に対して位置付けることと、フードを閉じることなどによってセンサを作動させることであって、作動させることにより、センサが試験媒体を事前設定パラメータと比較する、作動させることとを含む。試験媒体が事前設定パラメータ内にない場合、試験結果は提供されず、試験媒体が事前設定パラメータ内にある場合、試験結果が試験媒体から判定され、試験結果は、試験試料中で分析物が検出されたか否かを示す。
【0174】
本方法の他の実施形態では、事前設定パラメータを使用して、試験ストリップがキャビティ内にある間に試験ストリップ上で適切な試薬の流れが生じたか否か、および、試験試料と接触する前に1つ以上の試験ラインが試験ストリップ上に存在するか否かのいずれかまたは両方を判定することができる。そうするために、センサは、試験結果が生じるまで試験媒体上の変化を連続的に分析するように構成することができる。試験結果は、試験ストリップ上の第1のライン、例えば試験ライン、および第2のライン、例えば対照ラインにおける反射率変化などの変化間の比較によって決定することができる。
【0175】
特定の実施形態では、試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成する装置は、アッセイをインキュベートするように適合されたインキュベータと、アッセイ上で生じる光の第1の透過を検出するように適合され、アッセイ上で生じる光の少なくともその後の透過を検出するように適合された光学検出器とを含み、アッセイのインキュベーションおよびアッセイ上の光の透過の検出が試験結果を生成する。
【0176】
特定の実施形態では、試料と接触したときにアッセイから試験結果を生成するインキュベートされた装置において、読み取り装置は、アッセイ上の光の第1の透過を撮像するように適合され、アッセイ上の光の複数のその後の透過を撮像するように適合された光学検出器を含み、アッセイのインキュベーションおよびアッセイ上の光の透過の撮像が試験結果を生成する。
【0177】
特定の実施形態では、抗生物質分析物アッセイから試験結果を生成する車載システムは、試料と接触したときに分析物アッセイ上の光の透過を車載試験環境における試験結果の展開と同期させるために、車両マイクロプロセッサアセンブリと通信する光学検出器読み取り装置を含む。
【0178】
特定の実施形態では、抗生物質分析物アッセイから抗生物質試験結果を生成する車載システムであって、抗生物質試験結果を生成するために、試料と接触したときに抗生物質分析物アッセイ上の光の透過を検出するために、車両アセンブリと試験結果を通信する光学検出器読み取り装置を備えるシステム。
【0179】
特定の実施形態では、抗生物質分析物アッセイから抗生物質試験結果を生成する車載システムであって、車載試験環境内で試料と接触したときに抗生物質試験結果展開の進行を光検出と同期させるために、車両アセンブリと試験結果を通信する光学検出器読み取り装置を備えるシステム。
【0180】
方法のさらなる例は、試料適用前を含む、その上に試料が流れる前に、試験ストリップを使用されている実際のストリップと比較するために事前設定パラメータを使用することを含む。例えば、試薬の流れの前または試料被着の前のブランクストリップは、予測可能な範囲内の理論反射率プロファイルを有する。ストリップ上の試料/試薬の流れから生じたものではない反射率の低下した領域が検出された場合、試験ストリップで不都合なことが発生した可能性があるだけでなく、光路が汚染されており、洗浄を必要とする可能性もある。そのような汚染は、ストリップ上または読み取り装置内にあり得る。概して、未使用の試験ストリップは、反射率が低下した領域を有しないはずである。そのような領域はいずれも、汚れ/デブリ、すでに実行された試験ストリップの使用などから問題を示す可能性がある。いずれの場合も、試験結果が有効でない可能性がある。
【0181】
構造および機能の詳細と共に、多数の特徴および利点が前述の説明に記載されている。新規な特徴の多くは、添付の特許請求の範囲において指摘されている。しかしながら、本開示は例示的なものにすぎず、本開示の原理の範囲内で、全体的な特許請求の範囲が表現される用語の広い一般的な意味によって示される最大の範囲まで、特に部品の形状、サイズ、および配置の点で詳細に変更を行うことができる。本出願で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、1つの指示対象に明示的かつ明確に限定されない限り、複数の指示対象を含むことにさらに留意されたい。
図1
図1a
図2
図3
図4
図5
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図6
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図8
図9
図10
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【国際調査報告】