(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】デジタル病理学のためのスライドの画像を処理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G16H 30/40 20180101AFI20221027BHJP
【FI】
G16H30/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514706
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2022-04-06
(86)【国際出願番号】 US2020049698
(87)【国際公開番号】W WO2021050421
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518307592
【氏名又は名称】ペイジ.エーアイ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PAIGE.AI, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロック, ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】スー, ジリアン
(72)【発明者】
【氏名】シェフラー, ピーター
(72)【発明者】
【氏名】イズリエタ-エレーラ, ホセ セバスチャン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA26
(57)【要約】
標的試料に対応する標的電子画像を受信することであって、標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、機械学習システムを標的電子画像に適用し、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する標的電子画像を出力することとのためのシステムおよび方法が、開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料に対応する電子画像を分析するためのコンピュータ実装方法であって、前記方法は、
標的試料に対応する標的電子画像を受信することであって、前記標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、
機械学習システムを前記標的電子画像に適用し、前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、前記機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、前記訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、
前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する前記標的電子画像を出力することと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含み、前記ヒートマップオーバーレイは、ある場所が異常を含有する、予測される尤度に基づいて、陰影および/または着色を備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含み、前記ヒートマップオーバーレイは、ある場所が異常を含有する、予測される尤度に基づいて、陰影および/または着色を備え、
前記ヒートマップオーバーレイは、透明または半透明である、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
拡大率ウィンドウを前記標的電子画像の少なくとも一部にわたって表示することと、
前記拡大率ウィンドウ内に、前記標的電子画像の拡大率レベルと異なる拡大率レベルにおいて、前記標的試料の拡大された画像を提示することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
拡大率ウィンドウを前記標的電子画像の少なくとも一部にわたって表示することと、
前記拡大率ウィンドウ内に、前記標的電子画像の拡大率レベルと異なる拡大率レベルにおいて、前記標的試料の拡大された画像を提示することと
をさらに含み、
前記拡大率ウィンドウは、前記拡大された画像上のヒートマップオーバーレイをトグルするための選択可能アイコンを備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記標的試料の概要を識別するスライドトレイツールを前記標的電子画像上に表示することと、
前記機械学習システムを前記標的電子画像に適用し、前記標的試料の一部が異常を含有するかどうかを判定することと、
前記一部が異常を含有することを判定することに応答して、前記異常のインジケータを前記スライドトレイツール内に提示することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記着目面積を識別するインジケータを備える注釈ログと、前記着目面積に関連するコンサルテーション要求とを表示することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記標的試料に対応する第2の標的電子画像を受信することと、
前記標的電子画像と関連付けられる、前記標的試料の第1の部分を判定することと、
前記第2の標的電子画像と関連付けられる、前記標的試料の第2の部分を判定することと、
前記第1の部分および前記第2の部分が同じまたは重複するかどうかを識別することと、
前記第1の部分および前記第2の部分が同じまたは重複することを識別することに応答して、前記標的電子画像の第1の表現および前記第2の標的電子画像の第2の表現を相互に所定の近接度で表示することと、
前記標的電子画像と関連付けられる着目面積および/または前記第2の標的電子画像と関連付けられる着目面積が存在するかどうかを判定することと、
前記着目面積が前記標的電子画像と関連付けられることを判定することに応答して、前記標的電子画像の第1の表現と関連付けられるインジケータを表示することと、
前記着目面積が前記第2の標的電子画像と関連付けられることを判定することに応答して、前記第2の標的電子画像の第2の表現と関連付けられるインジケータを表示することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
試料に対応する、電子画像を分析するためのシステムであって、前記システムは、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令を実行し、
標的試料に対応する標的電子画像を受信することであって、前記標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、
機械学習システムを前記標的電子画像に適用し、前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、前記機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、前記訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、
前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する前記標的電子画像を出力することと
を含むプロセスを実施する、システム。
【請求項11】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含み、前記ヒートマップオーバーレイは、ある場所が異常を含有する、予測される尤度に基づいて、陰影および/または着色を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含み、前記ヒートマップオーバーレイは、ある場所が異常を含有する、予測される尤度に基づいて、陰影および/または着色を備え、
前記ヒートマップオーバーレイは、透明または半透明である、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
拡大率ウィンドウを前記標的電子画像の少なくとも一部にわたって表示することと、
前記拡大率ウィンドウ内に、前記標的電子画像の拡大率レベルと異なる拡大率レベルにおいて、前記標的試料の拡大された画像を提示することと
をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
拡大率ウィンドウを前記標的電子画像の少なくとも一部にわたって表示することと、
前記拡大率ウィンドウ内に、前記標的電子画像の拡大率レベルと異なる拡大率レベルにおいて、前記標的試料の拡大された画像を提示することと
をさらに含み、
前記拡大率ウィンドウは、前記拡大された画像上のヒートマップオーバーレイをトグルするための選択可能アイコンを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記標的試料の概要を識別するスライドトレイツールを前記標的電子画像上に表示することと、
前記機械学習システムを前記標的電子画像に適用し、前記標的試料の一部が異常を含有するかどうかを判定することと、
前記一部が異常を含有することを判定することに応答して、前記異常のインジケータを前記スライドトレイツール内に提示することと
をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記着目面積を識別するインジケータを備える注釈ログと、前記着目面積に関連するコンサルテーション要求とを表示することをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記標的試料に対応する第2の標的電子画像を受信することと、
前記標的電子画像と関連付けられる、前記標的試料の第1の部分を判定することと、
前記第2の標的電子画像と関連付けられる、前記標的試料の第2の部分を判定することと、
前記第1の部分および前記第2の部分が同じまたは重複するかどうかを識別することと、
前記第1の部分および前記第2の部分が同じまたは重複することを識別することに応答して、前記標的電子画像の第1の表現および前記第2の標的電子画像の第2の表現を相互に所定の近接度で表示することと、
前記標的電子画像と関連付けられる着目面積および/または前記第2の標的電子画像と関連付けられる着目面積が存在するかどうかを判定することと、
前記着目面積が前記標的電子画像と関連付けられることを判定することに応答して、前記標的電子画像の第1の表現と関連付けられるインジケータを表示することと、
前記着目面積が前記第2の標的電子画像と関連付けられることを判定することに応答して、前記第2の標的電子画像の第2の表現と関連付けられるインジケータを表示することと
をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、試料に対応する電子画像を分析するための方法を実施させる、命令を記憶し、前記方法は、
標的試料に対応する標的電子画像を受信することであって、前記標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、
機械学習システムを前記標的電子画像に適用し、前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、前記機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、前記訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、
前記標的試料の少なくとも1つの特性および/または前記標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する前記標的電子画像を出力することと
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記着目面積を識別することは、ヒートマップオーバーレイを前記標的電子画像上に表示することを含み、前記ヒートマップオーバーレイは、ある場所が異常を含有する、予測される尤度に基づいて、陰影および/または着色を備える、請求項19に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、その開示全体が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年9月9日に出願された、米国仮出願第62/897,745号の優先権を主張する。
【0002】
(開示の分野)
本開示の種々の実施形態は、概して、画像ベースの試料分析および関連画像処理方法に関する。より具体的には、本開示の特定の実施形態は、組織試料の画像を処理することに基づいて、試料性質を識別し、統合された病理学ワークフローを提供するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
病院内または研究環境内でデジタル病理学画像を使用するためには、試料の組織タイプ、試料の入手の本質(例えば、前立腺針生検、乳房生検、乳房切除等)、および試料または画像の他の関連性質を識別およびカテゴリ化することが、重要であり得る。
【0004】
組織試料の画像の処理に基づいて、統合された病理学ワークフローを提供する方法が、所望される。以下の開示は、ワークフローの中に統合され、病理学者の作業上の解決策を促し、改良し得る、ユーザインターフェースおよび人工知能(AI)ツールを提供するためのシステムおよび方法を対象とする。
【0005】
前述の一般的説明および以下の詳細な説明詳細な説明は、例示的かつ説明的にすぎず、本開示の制限ではない。本明細書に提供される背景説明は、概して、本開示のコンテキストを提示する目的のためのものである。本明細書で別様に示されない限り、本節に説明される事項は、本節における含有によって、本願の請求項の先行技術となるものではなく、先行技術に対して容認されるものでもない、または先行技術の示唆でもない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(要約)
本開示のある側面によると、組織試料の画像の処理に基づいて、試料性質を識別し、統合された病理学ワークフローを提供するためのシステムおよび方法が、開示される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
試料に対応する、電子画像を分析するためのコンピュータ実装方法は、標的試料に対応する、標的電子画像を受信することであって、標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、機械学習システムを標的電子画像に適用し、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、訓練画像は、ヒトの画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する、標的電子画像を出力することとを含む。
【0008】
試料に対応する、電子画像を分析するためのシステムは、命令を記憶する、メモリと、命令を実行し、標的試料に対応する、標的電子画像を受信することであって、標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、機械学習システムを標的電子画像に適用し、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する、標的電子画像を出力することとを含む、プロセスを実施する、プロセッサとを含む。
【0009】
非一過性コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、試料に対応する、画像を分析するための方法を実施させる、命令を記憶し、本方法は、標的試料に対応する、標的電子画像を受信することであって、標的試料は、患者の組織サンプルを備える、ことと、機械学習システムを標的電子画像に適用し、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性を判定することであって、機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されており、訓練画像は、ヒトの画像および/またはアルゴリズム的に発生された画像を備える、ことと、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的電子画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する、標的電子画像を出力することとを含む。
【0010】
前述の一般的説明および以下の詳細な説明は両方とも、例示的かつ説明的にすぎず、請求されるような開示される実施形態の制限ではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書内に組み込まれ、その一部を構成する、付随の図面は、種々の例示的実施形態を図示し、説明とともに、開示される実施形態の原理を解説する役割を果たす。
【0012】
【
図1A】
図1Aは、本開示の例示的実施形態による、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を判定するためのシステムおよびネットワークの例示的ブロック図を図示する。
【0013】
【
図1B】
図1Bは、本開示の例示的実施形態による、疾患検出プラットフォーム100の例示的ブロック図を図示する。
【0014】
【
図1C】
図1Cは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ブロック図を図示する。
【0015】
【
図1D】
図1Dは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ブロック図を図示する。
【0016】
【
図2】
図2は、本開示の1つ以上の例示的実施形態による、着目面積を識別する、標的画像を出力するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
【0017】
【
図3】
図3は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的出力を図示する。
【0018】
【
図4】
図4は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のオーバーレイツールの例示的出力を図示する。
【0019】
【
図5】
図5は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の作業リストツールの例示的出力を図示する。
【0020】
【
図6】
図6は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドトレイツールの例示的出力を図示する。
【0021】
【
図7】
図7は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライド共有ツールの例示的出力を図示する。
【0022】
【
図8】
図8は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツールの例示的出力を図示する。
【0023】
【
図9】
図9は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツールの例示的出力を図示する。
【0024】
【
図10】
図10は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツールの例示的出力を図示する。
【0025】
【
図11】
図11は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の調査ツールの例示的出力を図示する。
【0026】
【
図12】
図12は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の調査ツールの例示的出力を図示する。
【0027】
【
図13】
図13は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ワークフローを図示する。
【0028】
【
図14A】
図14A、14B、および14Cは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドビューのための例示的出力を図示する。
【
図14B】
図14A、14B、および14Cは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドビューのための例示的出力を図示する。
【
図14C】
図14A、14B、および14Cは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドビューのための例示的出力を図示する。
【0029】
【
図15-1】
図15は、本開示の例示的実施形態による、新しいユーザのためのアカウントを作成し、コンサルテーションを要求するための例示的ワークフローを図示する。
【
図15-2】
図15は、本開示の例示的実施形態による、新しいユーザのためのアカウントを作成し、コンサルテーションを要求するための例示的ワークフローを図示する。
【0030】
【
図16A】
図16Aおよび16Bは、本開示の例示的実施形態による、病理学コンサルテーションダッシュボードのための例示的出力を図示する。
【
図16B】
図16Aおよび16Bは、本開示の例示的実施形態による、病理学コンサルテーションダッシュボードのための例示的出力を図示する。
【0031】
【
図17】
図17は、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のための症例ビューの例示的出力を図示する。
【0032】
【
図18】
図18は、本明細書に提示される技法を実行し得る、例示的システムを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
(実施形態の説明)
ここで、本開示の例示的実施形態が、詳細に参照され、その実施例が、付随の図面に図示されるであろう。可能な限り、同一参照番号が、図面全体を通して、同一または同様のパートを指すために使用されるであろう。
【0034】
本明細書に開示されるシステム、デバイス、および方法は、一例として、図を参照して、詳細に説明される。本明細書で議論される実施例は、実施例にすぎず、本明細書に説明される装置、デバイス、システム、および方法の解説を補助するために提供される。図面に示される、または下記に議論される、特徴またはコンポーネントのいずれも、具体的に必須として指定されない限り、これらのデバイス、システム、または方法のいずれかの任意の具体的実装のために必須であるものとして捉えられるべきではない。
【0035】
また、説明される任意の方法に関して、方法がフロー図と併せて説明されるかどうかにかかわらず、コンテキストによって別様に規定または要求されない限り、方法の実行の際に実施されるステップの任意の明示的または暗示的順序付けは、それらのステップが、提示される順序で実施されなければならないことを含意するものではなく、代わりに、異なる順序において、または並行して実施されてもよいことを理解されたい。
【0036】
本明細書で使用されるように、用語「例示的」は、「理想的」ではなく、「実施例」の意味において使用される。さらに、用語「a」および「an」は、本明細書では、数量の限定を示すものではなく、むしろ、言及されるアイテムのうちの1つ以上の存在を示す。
【0037】
病理学は、疾患の研究を指す。より具体的には、病理学は、疾患を診断するために使用される、試験および分析を実施することを指す。例えば、組織サンプルは、病理学者(例えば、組織サンプルを分析し、任意の異常が存在するかどうかを判定する、専門家である、医師)によって顕微鏡下で閲覧されるために、スライド上に設置され得る。すなわち、病理学試料は、病理学者が検査し、診断を与えるために、複数の断片に切断され、染色され、スライドとして調製され得る。スライド上の診断所見が不確実であるとき、病理学者は、付加的切断レベル、染色、または他の試験を発注し、さらなる情報を組織から集め得る。技術者は、次いで、新しいスライドを作成し得、これは、病理学者が診断を行う際に使用するための付加的情報を含有し得る。付加的スライドを作成する本プロセスは、組織のブロックを回収し、それを切断し、新しいスライドを作製し、次いで、スライドを染色することを伴い得るためだけではなく、また、複数の発注に関してバッチ化され得るため、時間がかかり得る。これは、病理学者が与える、最終診断を有意に遅延させ得る。加えて、遅延後も、依然として、新しいスライドが診断を与えるために十分な情報を有するであろう保証がない場合がある。
【0038】
コンピュータが、組織サンプルの画像を分析し、特定の組織サンプルについての付加的情報が必要とされ得るかどうかを迅速に識別し、および/または病理学者により詳しく調べる必要があり得る、面積をハイライトするために使用され得る。したがって、付加的染色されたスライドおよび試験を取得するプロセスは、病理学者によって精査される前に自動的に行われ得る。自動スライド区画化および染色機械とペアリングされると、これは、完全に自動化されたスライド調製パイプラインを提供し得る。本自動化は、少なくとも、(1)病理学者がスライドが診断を行うために不十分であると判定することによって使用される時間量を最小限にし、(2)付加的試験が発注される時間とそれらが生成される時間との間の付加的時間を回避することによって、試料入手から診断までの(平均総)時間を最小限にし、(3)組織ブロック(例えば、病理学試料)が切断デスク内にある間に再切断が行われることを可能にすることによって、再切断あたりの時間量および無駄にされる材料の量を低減させ、(4)スライド調製の間に必要とされる組織材料の量を低減させ、(5)部分的または完全に手技を自動化することによって、スライド調製のコストを低減させ、(6)より代表的/有益なスライドをサンプルからもたらすであろう、スライドの自動カスタマイズ切断および染色を可能にし、(7)病理学者に関する付加的試験を要求するオーバーヘッドを低減させることによって、組織ブロックあたりより大量のスライドが発生されることを可能にし、より情報量の多い/精密な診断に寄与し、および/または(8)デジタル病理学画像等の(例えば、試料タイプに関する)正しい性質を識別または照合するという利点を有する。
【0039】
コンピュータを使用して、病理学者を補助する、プロセスは、コンピュータ病理学として知られる。コンピュータ病理学のために使用されるコンピューティング方法は、限定ではないが、統計的分析、自律的または機械学習、およびAIを含み得る。AIは、限定ではないが、深層学習、ニューラルネットワーク、分類、クラスタ化、および回帰アルゴリズムを含み得る。コンピュータ病理学を使用することで、病理学者が、その診断正確度、信頼性、効率性、およびアクセス性を改良することに役立つことによって、生命が、救われ得る。例えば、コンピュータ病理学は、癌が疑わしいスライドを検出することを補助し、それによって、病理学者が、最終診断を与える前に、その初期査定をチェックおよび確認することを可能にするために使用されてもよい。
【0040】
組織病理学は、スライド上に設置されている、試料の研究を指す。例えば、デジタル病理学画像は、試料(例えば、塗抹標本)を含有する、顕微鏡スライドのデジタル化された画像から成り得る。病理学者が使用し得る、1つの方法は、スライド上の画像を分析し、核を識別し、核が正常(例えば、良性)または異常(例えば、悪性)であるかどうかを分類するためのものである。病理学者が核を識別および分類することを補助するために、組織学的染色が、細胞を可視化するために使用されてもよい。過ヨウ素酸シッフ反応、マッソントリクローム、ニッスルおよびメチレンブルー、ならびにヘマトキシリンおよびエオジン(H&E)を含む、多くの色素ベースの染色システムが、開発されている。医療診断のために、H&Eは、広く使用されている色素ベースの方法であって、ヘマトキシリンは、細胞核を青色に染色し、エオジンは、細胞質および細胞外マトリクスを桃色に染色し、他の組織領域は、これらの色の変動を帯びる。しかしながら、多くの場合、H&Eで染色された組織学的調製物は、病理学者が、診断を補助する、または治療を誘導し得る、バイオマーカを視覚的に識別するための十分な情報を提供しない。本状況では、免疫組織化学的性質(IHC)、免疫蛍光、原位置ハイブリダイゼーション(ISH)、または蛍光原位置ハイブリダイゼーション(FISH)等の技法が、使用されてもよい。IHCおよび免疫蛍光は、例えば、組織内の具体的抗原に結合し、具体的着目タンパク質を発現する、細胞の視覚的検出を可能にする、抗体の使用を伴い、これは、H&Eで染色されたスライドの分析に基づいて訓練された病理学者に確実に識別可能ではない、バイオマーカを明らかにし得る。ISHおよびFISHは、採用されるプローブのタイプ(例えば、遺伝子コピー数のためのDNAプローブおよびRNA発現の査定のためのRNAプローブ)に応じて、遺伝子のコピーの数または具体的RNA分子の存在量を査定するために採用されてもよい。これらの方法がまた、いくつかのバイオマーカを検出するために十分な情報を提供することができない場合、組織の遺伝子試験が、バイオマーカ(例えば腫瘍内の具体的タンパク質または遺伝子産物の過剰発現、癌内の所与の遺伝子の増幅)が存在するかどうかを確認するために使用されてもよい。
【0041】
デジタル化された画像は、染色された顕微鏡スライドを示すように調製されてもよく、これは、病理学者が、スライド上の画像を手動で閲覧し、画像内の染色された異常細胞の数を推定することを可能にし得る。しかしながら、本プロセスは、いくつかの異常が検出することが困難であるため、時間がかかり得、異常を識別する際にエラーにつながり得る。コンピュータプロセスおよびデバイスが、病理学者が、そうでなければ検出することが困難であり得る、異常を検出することを補助するために使用されてもよい。例えば、AIが、バイオマーカ(タンパク質および/または遺伝子産物の過剰発現、具体的遺伝子の増幅または突然変異等)をH&Eおよび他の色素ベースの方法を使用して染色された組織のデジタル画像内の顕著な領域から予測するために使用されてもよい。組織の画像は、全体的スライド画像(WSI)、マイクロアレイ内の組織コアの画像、または組織切片内の選択された着目面積であり得る。H&Eのような染色方法を使用して、これらのバイオマーカは、ヒトが、付加的試験の補助を伴わずに、視覚的に検出または定量化することが困難であり得る。AIを使用して、これらのバイオマーカを組織のデジタル画像から推測することは、患者処置を改良する潜在性を有する一方、また、より高速かつより安価である。
【0042】
検出されたバイオマーカまたは画像のみが、次いで、患者を治療するための具体的癌薬物または薬物の組み合わせ療法を推奨するために使用され得、AIが、検出されたバイオマーカと治療オプションのデータベースを相関させることによって、成功する可能性が高い薬物または薬物の組み合わせを識別し得る。これは、患者の具体的癌を標的化するための免疫療法薬物の自動推奨を促進するために使用されることができる。さらに、これは、患者の具体的サブセットおよび/またはより稀有な癌型に関して個人化された癌治療を可能にするために使用され得る。
【0043】
今日の病理学の分野では、組織病理学ワークフロー全体を通して、病理学試料調製に対する系統的品質制御(「QC」)および診断の品質に対する品質保証(「QA」)を提供することは、困難であり得る。系統的品質保証は、2人の病理学者による重複労力を要求し得ることから、リソースおよび時間集約的であるため、困難である。品質保証のためのいくつかの方法は、(1)最初の診断癌症例の第2の精査、(2)品質保証委員会による不一致または変更された診断の周期的精査、および(3)症例のサブセットのランダム精査を含む。これらは、非包括的であって、主に、遡及的であって、かつ手動である。自動化かつ系統的QCおよびQA機構を用いることで、品質は、症例毎に、ワークフロー全体を通して確実にされることができる。実験室品質制御およびデジタル病理学品質制御は、患者試料の採取、処理、診断、およびアーカイブの成功にとって重要であり得る。QCおよびQAの手動ならびにサンプリングアプローチは、実質的利点をもたらす。系統的QCおよびQAは、効率性を提供し、診断品質を改良する、潜在性を有する。
【0044】
上記に説明されるように、本開示のコンピュータ病理学プロセスおよびデバイスは、実験室情報システム(LIS)と統合しながら、統合されたプラットフォームを提供し、ウェブブラウザまたは他のユーザインターフェースを介して、デジタル病理学画像のデータ採取、処理、および閲覧を含む、完全に自動化されたプロセスを可能にし得る。さらに、臨床情報は、患者データのクラウドベースのデータ分析を使用して、集約されてもよい。データは、病院、医院、現場研究者等から由来し得、機械学習、コンピュータビジョン、自然言語処理、および/または統計的アルゴリズムによって分析され、複数の地理的特異性レベルにおいて、健康パターンのリアルタイム監視および予想を行ってもよい。
【0045】
本開示は、1つのワークステーションにおいて、例えば、スライド評価、タスク、画像分析および癌検出AI、注釈、コンサルテーション、および推奨を統合する、ワークフローを提供することによって、疾患検出および/または癌診断を促進するための統合されたワークフローを提示する。本開示は、ワークフロー内で利用可能な種々の例示的ユーザインターフェース、ならびにワークフローの中に統合され、病理学者の作業を促し、補助し得る、AIツールを説明する。
【0046】
図1Aは、本開示の例示的実施形態による、機械学習を使用して、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を判定および出力するための、ワークフローを提供するためのシステムおよびネットワークのブロック図を図示する。
【0047】
具体的には、
図1Aは、病院、実験室、および/または医師のオフィス等におけるサーバに接続され得る、電子ネットワーク120を図示する。例えば、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125等がそれぞれ、1つ以上のコンピュータ、サーバ、ならびに/もしくはハンドヘルドモバイルデバイスを通して、インターネット等の電子ネットワーク120に接続されてもよい。本願の例示的実施形態によると、電子ネットワーク120はまた、サーバシステム127に接続されてもよく、これは、本開示の例示的実施形態による、疾患検出プラットフォーム100を実装するように構成される、処理デバイスを含み得、これは、機械学習を使用して、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を判定および出力するための閲覧アプリケーションツール101を含む。
【0048】
医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、1つ以上の患者の細胞診試料、組織病理学試料、細胞診試料のスライド、組織病理学試料のスライドのデジタル化された画像、もしくはそれらの任意の組み合わせの画像を作成または別様に取得してもよい。医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125はまた、年齢、医療既往歴、癌治療既往歴、家族歴、過去の生検または細胞診情報等の患者特有の情報の任意の組み合わせを取得してもよい。医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、電子ネットワーク120を経由して、デジタル化されたスライド画像ならびに/もしくは患者特有の情報をサーバシステム127に伝送してもよい。サーバシステム127は、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの少なくとも1つから受信される、画像およびデータを記憶するための1つ以上の記憶デバイス126を含んでもよい。サーバシステム127はまた、記憶デバイス126内に記憶される、画像およびデータを処理するための処理デバイスを含んでもよい。サーバシステム127はさらに、1つ以上の機械学習ツールまたは能力を含んでもよい。例えば、処理デバイスは、一実施形態による、疾患検出プラットフォーム100のための機械学習ツールを含んでもよい。代替として、または加えて、本開示(または本開示のシステムおよび方法の一部)は、ローカル処理デバイス(例えば、ラップトップ)上に実施されてもよい。
【0049】
医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、スライドの画像を精査するために病理学者によって使用される、システムを指す。病院設定では、組織タイプ情報は、LIS125内に記憶されてもよい。しかしながら、正しい組織分類情報が、常時、画像コンテンツとペアリングされるわけではない。加えて、LISが、デジタル病理学画像に関する試料タイプにアクセスするために使用される場合でも、本標識が、LISの多くのコンポーネントが手動で入力され、大許容誤差を残し得るという事実に起因して、正しくない場合がある。本開示の例示的実施形態によると、試料タイプおよび/または他の試料情報は、LIS125にアクセスすることを必要とせずに、識別され得る、または、可能性として、正しいLIS125に対して識別され得る。例えば、第三者は、LIS内に記憶される対応する試料タイプ標識を伴わずに、画像コンテンツへの匿名化されたアクセスを与えられてもよい。加えて、LISコンテンツへのアクセスは、その取扱に注意を要するコンテンツに起因して、限定されてもよい。
【0050】
図1Bは、機械学習を使用して、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を判定および出力するための、疾患検出プラットフォーム100の例示的ブロック図を図示する。
【0051】
具体的には、
図1Bは、一実施形態による、疾患検出プラットフォーム100のコンポーネントを描写する。例えば、疾患検出プラットフォーム100は、閲覧アプリケーションツール101、データ採取ツール102、スライド取込ツール103、スライドスキャナ104、スライド管理装置105、および/または記憶装置106を含んでもよい。
【0052】
下記に説明されるような閲覧アプリケーションツール101は、例示的実施形態による、ユーザ(例えば、病理学者)にデジタル病理学画像に関する試料性質および/または画像性質情報を提供するためのプロセスおよびシステムを指し得る。情報は、種々の出力インターフェース(例えば、画面、モニタ、記憶デバイス、および/またはウェブブラウザ等)を通して、提供されてもよい。
【0053】
データ採取ツール102は、例示的実施形態による、デジタル病理学画像を分類および処理するために使用される、種々のツール、モジュール、コンポーネント、およびデバイスへのデジタル病理学画像の転送を促進するためのプロセスおよびシステムを指す。
【0054】
スライド取込ツール103は、例示的実施形態による、病理学画像を走査し、それらをデジタル形態に変換するためのプロセスおよびシステムを指す。スライドは、スライドスキャナ104を用いて走査されてもよく、スライド管理装置105は、スライド上の画像をデジタル化された病理学画像に処理し、デジタル化された画像を記憶装置106内に記憶してもよい。
【0055】
閲覧アプリケーションツール101およびそのコンポーネントはそれぞれ、デジタル化されたスライド画像および/または患者情報を、ネットワーク120を経由して、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、ならびに/もしくは実験室情報システム125に伝送し、および/またはそこから受信してもよい。さらに、サーバシステム127は、閲覧アプリケーションツール101、データ採取ツール102、スライド取込ツール103、スライドスキャナ104、および/またはスライド管理装置105のうちの少なくとも1つから受信される、画像およびデータを記憶するための記憶デバイスを含んでもよい。サーバシステム127はまた、記憶デバイス内に記憶される画像およびデータを処理するための処理デバイスを含んでもよい。サーバシステム127はさらに、例えば、処理デバイスに起因して、1つ以上の機械学習ツールまたは能力を含んでもよい。代替として、または加えて、本開示(または本開示のシステムおよび方法の一部)は、ローカル処理デバイス(例えば、ラップトップ)上で実施されてもよい。
【0056】
上記のデバイス、ツール、およびモジュールのいずれかは、1つ以上のコンピュータ、サーバ、および/またはハンドヘルドモバイルデバイスを通して、インターネットもしくはクラウドサービスプロバイダ等の電子ネットワーク120に接続され得る、デバイス上に位置してもよい。
【0057】
図1Cは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ブロック図を図示する。閲覧アプリケーションツール101は、作業リストツール107、スライドトレイツール108、スライド共有ツール109、および注釈ツール110、調査ツール111、および/またはオーバーレイツール112を含んでもよい。作業リストツール107は、スライド閲覧および/または症例管理のためのエンドツーエンドワークフローの概要を提供してもよい。スライドトレイツール108は、症例のスライドをパートに編成し、症例番号、人口統計情報等を含む、高レベル症例情報を提供してもよい。スライド共有ツール109は、ユーザに、種々のスライドを共有し、共有の本質についての簡単な注釈を含む、および/または書き込む能力を提供してもよい。注釈ツール110は、ブラシツール、自動ブラシツール、軌跡ツール、ピン留めツール、矢印ツール、テキストフィールドツール、詳細面積ツール、ROIツール、予測ツール、測定ツール、多測定ツール、注釈ツール、および/またはスクリーンショットツールを含んでもよい。調査ツール111は、標的画像に関する着目面積の拡大ビューを特徴とする、調査ウィンドウを提供してもよい。オーバーレイツールは、ヒートマップオーバーレイを標的画像に関する着目面積の拡大ビュー上に提供し、標的画像の拡大ビューの組織試料上の着目面積を識別してもよい。
【0058】
図1Dは、本開示の例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ブロック図を図示する。閲覧アプリケーションツール101は、訓練画像プラットフォーム131および/または標的画像プラットフォーム135を含んでもよい。
【0059】
一実施形態によると、訓練画像プラットフォーム131は、訓練画像取込モジュール132および/または画像分析モジュール133を含んでもよい。
【0060】
訓練画像プラットフォーム131は、一実施形態によると、機械学習システムを訓練し、デジタル病理学画像を効果的に分析および分類するために使用される、訓練画像を作成または受信してもよい。例えば、訓練画像は、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。訓練するために使用される画像は、実源(例えば、ヒト、動物等)に由来してもよい、または合成源(例えば、グラフィックレンダリングエンジン、3Dモデル等)に由来してもよい。デジタル病理学画像の実施例は、(a)(限定ではないが)H&E、ヘマトキシリンのみ、IHC、分子病理学等の種々の染色で染色される、デジタル化されたスライド、および/または(b)マイクロCT等の3D撮像デバイスからのデジタル化された組織サンプルを含んでもよい。
【0061】
訓練画像取込モジュール132は、ヒト組織の画像およびグラフィック的に/合成的にレンダリングされる画像の一方または両方に対応する、1つ以上の訓練画像を備える、データセットを作成または受信してもよい。例えば、訓練画像は、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。本データセットは、デジタル記憶デバイス上に保たれてもよい。画像分析モジュール133は、画像を分析し、試料性質および/または画像性質情報(例えば、試料タイプ、試料の切断の全体的品質、ガラス病理学スライド自体の全体的品質、ならびに/もしくは組織形態構造特性)を識別してもよい
【0062】
一実施形態によると、標的画像プラットフォーム135は、標的画像取込モジュール136、試料検出モジュール137、および出力インターフェース138を含んでもよい。標的画像プラットフォーム135は、標的画像を受信し、機械学習システムを受信される標的画像に適用し、標的試料の特性を判定してもよい。例えば、標的画像は、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。標的画像取込モジュール136は、標的試料に対応する、標的画像を受信してもよい。試料検出モジュール137は、機械学習システムを標的画像に適用し、標的試料の特性および/または標的画像の特性を判定してもよい。例えば、試料検出モジュール137は、標的試料の試料タイプを検出してもよい。さらに、試料検出モジュール137は、機械学習システムを適用し、試料の面積が1つ以上の異常を含むかどうかを判定してもよい。
【0063】
出力インターフェース138は、標的画像および標的試料についての情報を(例えば、画面、モニタ、記憶デバイス、ウェブブラウザ等に)出力するために使用されてもよい。
【0064】
図2は、本開示の例示的実施形態による、試料情報を識別するための閲覧アプリケーションツール101を提供し、試料情報を閲覧するためのユーザインターフェースを提供する、例示的方法を図示する、フローチャートである。例えば、例示的方法200(例えば、ステップ202-206)は、自動的に、またはユーザ(例えば、医師、病理学者、技術者等)からの要求に応答して、閲覧アプリケーションツール101によって実施されてもよい。
【0065】
一実施形態によると、試料情報を識別し、試料情報を閲覧するためのユーザインターフェースを提供するための例示的方法200は、以下のステップのうちの1つ以上を含んでもよい。ステップ202では、本方法は、標的試料に対応する、標的画像を受信することを含んでもよく、標的試料は、患者の組織サンプルを備える。例えば、標的画像は、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。
【0066】
ステップ204では、本方法は、機械学習システムを標的画像に適用し、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的画像の少なくとも1つの特性を判定することを含んでもよい。標的試料の特性を判定することは、標的試料の試料情報を判定することを含んでもよい。例えば、特性を判定することは、異常が標的試料内に存在するかどうかを判定することを含んでもよい。
【0067】
機械学習システムは、複数の訓練画像を処理し、少なくとも1つの特性を予測することによって発生されていてもよく、訓練画像は、ヒト組織の画像および/またはアルゴリズム的に/合成的に発生された画像を含んでもよい。機械学習システムは、分類および回帰のための機械学習方法を使用して実装されてもよい。訓練入力は、実または合成画像を含み得る。訓練入力は、増強されている(例えば、雑音を追加する、または反転/歪曲による入力のバリアントを作成する)場合とそうではない場合がある。例示的機械学習システムは、限定ではないが、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、ランダムフォレスト、ロジスティック回帰、および最近傍法のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせを含んでもよい。畳み込みニューラルネットワークは、直接、特性を判別するために必要な画像特徴表現を学習することができ、これは、試料毎に訓練すべき大量のデータが存在するとき、非常に良好に機能し得る一方、他の方法は、従来のコンピュータビジョン特徴、例えば、スピードアップロバスト特徴(SURF)またはスケール不変特徴変換(SIFT)、もしくは訓練された畳み込みニューラルネットワークによって生成される、学習された埋込(例えば、記述子)のいずれかと併用されることができ、これは、訓練すべき小量のデータのみが存在するとき、利点をもたらし得る。訓練画像は、サーバシステム127、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。本データセットは、デジタル記憶デバイス上に保たれてもよい。訓練のために使用される画像は、実源(例えば、ヒト、動物等)に由来してもよい、または合成源(例えば、グラフィックレンダリングエンジン、3Dモデル等)に由来してもよい。デジタル病理学画像の実施例は、(a)(限定ではないが)H&E、IHC、分子病理学等の種々の染色で染色される、デジタル化されたスライド、および/または(b)マイクロCT等の3D撮像デバイスからのデジタル化された組織サンプルを含んでもよい。
【0068】
ステップ206では、本方法は、標的試料の少なくとも1つの特性および/または標的画像の少なくとも1つの特性に基づいて、着目面積を識別する、標的画像を出力することを含んでもよい。
【0069】
機械学習アルゴリズムおよび/またはアーキテクチャを実装するための異なる方法は、限定ではないが、(1)CNN(畳み込みニューラルネットワーク)、(2)MIL(複数インスタンス学習)、(3)RNN(回帰型ニューラルネットワーク)、(4)CNNを介した特徴集約、および/または(5)特徴抽出に続く、アンサンブル方法(例えば、ランダムフォレスト)、線形/非線形分類子(例えば、SVM(サポートベクトルマシン)、MLP(多層パーセプトロン)、および/または次元低減技法(例えば、PCA(主成分分析)、LDA(線形判別分析)等)を含んでもよい。例示的特徴は、CNNからのベクトル埋込、CNNからの単一/マルチクラス出力、および/またはCNNからの多次元出力(例えば、元々の画像のマスクオーバーレイ)を含んでもよい。CNNは、直接ピクセルからの分類タスクのために、特徴表現を学習してもよく、これは、より良好な診断性能につながり得る。領域またはピクセル毎標識のための詳細な注釈が、利用可能であるとき、大量の標識されたデータが存在する場合、CNNは、直接、訓練されてもよい。しかしながら、標識が、全体的スライドレベルにおいて、または群内のスライドの集合(病理学では、「パート」と呼ばれ得る)にわたってのみであるとき、MILが、CNNまたは別のニューラルネットワーク分類子を訓練するために使用されてもよく、MILは、分類タスクのための診断である、画像領域を学習し、包括的注釈を伴わずに学習する能力につながる。RNNは、複数の画像領域(例えば、タイル)から抽出される、特徴上で使用されてもよく、これは、次いで、処理を行い、予測を行う。他の機械学習方法、例えば、ランダムフォレスト、SVM、および多数のその他は、CNN、MILを伴うCNNによって、または手作業で作られた画像特徴(例えば、SIFTまたはSURF)を使用して、分類タスクを行うことによって、学習された特徴のいずれかと併用されてもよいが、それらは、直接ピクセルから訓練されるとき、不良に性能を発揮し得る。これらの方法は、利用可能な大量の注釈が付けられた訓練データが存在するとき、CNNベースのシステムと比較して、不良に性能を発揮し得る。次元低減技法は、述べられた分類子のいずれかを使用する前の前処理ステップとして使用され得、これは、利用可能なデータが殆ど存在しない場合に有用であり得る。
【0070】
1つ以上の実施形態によると、上記のアルゴリズム、アーキテクチャ、方法論、属性、ならびに/もしくは特徴のいずれかは、他のアルゴリズム、アーキテクチャ、方法論、属性、および/または特徴の任意または全てと組み合わせられてもよい。例えば、機械学習アルゴリズムおよび/またはアーキテクチャ(例えば、ニューラルネットワーク方法、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、回帰型ニューラルネットワーク(RNN)等)のいずれかは、訓練方法論(例えば、複数インスタンス学習、強化学習、活性学習等)のいずれかを用いて訓練されてもよい。
【0071】
下記の用語の説明は、単に、例示的であって、いかようにも、用語を限定することを意図するものではない。
【0072】
標識は、アルゴリズムが予測するように試みる、機械学習アルゴリズムへの入力についての情報を指し得る。
【0073】
N×Mの所与の画像サイズに関して、区画化は、元々の画像内のピクセル毎に、そのピクセルのクラスまたはタイプを説明する、数を割り当てる、サイズN×Mの別の画像であり得る。例えば、WSIでは、マスク内の要素は、入力画像内の各ピクセルを、例えば、背景、組織、および/または未知のクラスに属するものとしてカテゴリ化し得る。
【0074】
スライドレベル情報は、一般に、スライドについての情報、必ずしもではないが、スライド内のその情報の具体的場所を指し得る。
【0075】
ヒューリスティックは、入力を前提として、出力を決定的に生成する、論理ルールまたは関数を指し得る。例えば、スライドが異常を有する、予測が、存在する場合、1を出力し、該当しない場合、0を出力する。
【0076】
埋込は、低次元データの概念的高次元数値表現を指し得る。例えば、WSIが、CNN訓練を通して通過され、組織タイプを分類する場合、ネットワークの最後の層上の数は、スライドについての情報(例えば、組織のタイプについての情報)を含有する、一連(例えば、約数千)の数を提供し得る。
【0077】
スライドレベル予測は、全体としてのスライドについての具象予測を指し得る。例えば、スライドレベル予測は、スライドが異常を含有することであり得る。さらに、スライドレベル予測は、定義されたクラスのセットにわたる個々の確率予測を指し得る。
【0078】
分類子は、入力データをとり、それとカテゴリを関連付けるように訓練される、モデルおよび/またはシステムを指し得る。
【0079】
1つ以上の実施形態によると、機械学習モデルおよび/またはシステムは、異なる方法で訓練されてもよい。例えば、機械学習モデルの訓練は、教師あり訓練、半教師あり訓練、教師なし訓練、分類子訓練、混合訓練、および/または不確実性推定のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせによって実施されてもよい。使用される訓練のタイプは、データの量、データのタイプ、および/またはデータの品質に依存し得る。下記の表1は、いくつかのタイプの訓練および対応する特徴の非限定的リストを説明する。
【表1】
【0080】
教師あり訓練は、少量のデータと併用され、機械学習モデルのためのシードを提供してもよい。教師あり訓練では、機械学習モデルは、具体的アイテム(例えば、泡、組織襞等)を探し、スライドにフラグし、具体的アイテムがスライド内に存在する量を定量化してもよい。
【0081】
一実施形態によると、例示的完全教師あり訓練は、入力として、WSIをとってもよく、区画化の標識を含んでもよい。完全教師あり訓練のためのパイプラインは、(1)1、(2)1、ヒューリスティック、(3)1、4、ヒューリスティック、(4)1、4、5、ヒューリスティック、および/または(5)1、5、ヒューリスティックを含んでもよい。完全教師あり訓練の利点は、(1)より少ないスライドを要求し得、および/または(2)診断に寄与した画像の面積が把握され得るため、出力が解説可能であることであり得る。完全教師あり訓練を使用する不利点は、入手することが困難であり得る、大量の区画化を要求し得ることであり得る。
【0082】
一実施形態によると、例示的半教師あり(例えば、弱教師あり)訓練は、入力として、WSIをとってもよく、スライドレベル情報の標識を含んでもよい。半教師あり訓練のためのパイプラインは、(1)2、(2)2、ヒューリスティック、(3)2、4、ヒューリスティック、(4)2、4、5、ヒューリスティック、および/または(5)2、5、ヒューリスティックを含んでもよい。半教師あり訓練を使用する利点は、(1)要求される標識のタイプが、多くの病院記録内に存在し得、(2)最も診断に寄与した画像の面積が把握され得るため、出力が解説可能であることであり得る。半教師あり訓練を使用する不利点は、訓練することが困難であり得ることである。例えば、本システムは、複数インスタンス学習、活性化学習、および/または分散型訓練等の訓練スキームを使用して、決定につながるはずである情報がある、スライド内の場所についての情報が限定されるという事実を考慮する必要があり得る。
【0083】
一実施形態によると、例示的教師なし訓練は、入力として、WSIをとってもよく、標識を要求しなくてもよい。教師なし訓練のためのパイプラインは、(1)3、4、および/または(2)3、4、ヒューリスティックを含んでもよい。教師なし訓練の利点は、任意の標識を要求しないことであり得る。教師なし訓練を使用する不利点は、(1)訓練することが困難であり得ることであり得る。例えば、複数インスタンス学習、活性化学習、および/または分散型訓練等の訓練スキームを使用して、決定につながるはずである情報がある、スライド内の場所についての情報が限定されるという事実を考慮する必要があり得、(2)付加的スライドを要求し得、および/または(3)予測が行われた理由を解説することなく、予測および確率を出力し得るため、あまり解説可能ではあり得ない。
【0084】
一実施形態によると、例示的混合訓練は、完全教師あり訓練、半教師あり訓練、および/または教師なし訓練に関して上記に説明される例示的パイプラインのいずれかを訓練することを含み、次いで、結果として生じるモデルを訓練方法のいずれかのための初期点として使用してもよい。混合訓練の利点は、(1)あまりデータを要求し得ず、(2)改良された性能を有し得、および/または(3)異なるレベルの標識の混合を可能にし得る(例えば、区画化、スライドレベル情報、情報なし)ことであり得る。混合訓練の不利点は、(1)訓練がより複雑および/または高価であり得、ならびに/もしくは(2)潜在的バグの数および複雑性を増加させ得る、より多くのコードを要求し得ることであり得る。
【0085】
一実施形態によると、例示的不確実性推定は、パイプラインの終端における不確実性推定を使用したスライドデータに関連する任意のタスクのために、完全教師あり訓練、半教師あり訓練、および/または教師なし訓練に関して上記に説明される例示的パイプラインのいずれかを訓練することを含んでもよい。さらに、ヒューリスティックまたは分類子が、試験の予測における不確実性の量に基づいて、スライドが異常を有するかどうかを予測するために使用されてもよい。不確実性推定の利点は、分布外データに対してロバストであることであり得る。例えば、熟知されていないデータが提示されるとき、依然として、不確実であることを正しく予測し得る。不確実性推定の不利点は、(1)より多くのデータが必要とされ得、(2)不良な全体的性能を有し得、および/または(3)モデルが、必ずしも、スライドまたはスライド埋込が異常である程度を識別しない場合があるため、あまり解説可能ではあり得ないことであり得る。
【0086】
一実施形態によると、アンサンブル訓練は、同時に、上記に説明される例示的パイプラインのいずれかによって生成されるモデルを起動させ、ヒューリスティックまたは分類子によって、出力を組み合わせ、ロバストかつ正確な結果を生成することを含んでもよい。アンサンブル訓練の利点は、(1)分布外データに対してロバストであって、および/または(2)他のモデルの利点および不利点を組み合わせ、不利点の最小限化をもたらし得ることであり得る(例えば、不確実性推定モデルと組み合わせられた教師あり訓練モデル、および着信データが分布内にあるとき、教師ありモデルを使用して、データが分布外であるとき、不確実性モデルを使用する、ヒューリスティック等)。アンサンブル訓練の不利点は、(1)より複雑であり得、および/または(2)訓練および起動が高価であり得ることであり得る。
【0087】
本明細書で議論される訓練技法はまた、段階的に進められ得、より多くの注釈を伴う画像が、最初に、訓練のために使用され、これは、より少ない注釈を有する、より少ない教師付き等のスライドを使用した、より効果的後の訓練を可能にし得る。
【0088】
訓練は、使用され得る全ての訓練スライド画像と比較して、最も完全に注釈が付けられたスライドを使用して開始してもよい。例えば、訓練は、教師あり学習を使用して開始してもよい。第1のスライド画像のセットが、関連付けられる注釈とともに受信される、またはそれを用いて判定されてもよい。各スライドは、マークおよび/またはマスクされた領域を有してもよく、スライドが異常を有するかどうか等の情報を含んでもよい。第1のスライドのセットは、訓練アルゴリズム、例えば、CNNに提供されてもよく、これは、第1のスライドのセットとその関連付けられる注釈との間の相関を判定してもよい。
【0089】
第1の画像のセットを用いた訓練が、完了された後、第2のスライド画像のセットが、第1のセットより少ない注釈を有する、例えば、部分的注釈とともに、受信される、またはそれを用いて判定されてもよい。一実施形態では、注釈は、スライドが、診断またはそれと関連付けられる品質問題点を有することのみを示し得、見出され得る疾患またはその場所等を規定し得ない。第2のスライド画像のセットは、第1のもの、例えば、複数インスタンス学習と異なる訓練アルゴリズムを使用して訓練されてもよい。第1の訓練データのセットは、システムを部分的に訓練するために使用されてもよく、第2の訓練工程を正確なアルゴリズムを生成する際により効果的にし得る。
【0090】
このように、訓練は、任意の数のアルゴリズムを使用して、訓練スライド画像の品質およびタイプに基づいて、任意の数の段階において進められてもよい。これらの技法は、変動する品質、注釈レベル、および/または注釈タイプであり得る、複数の訓練画像のセットが受信される、状況において利用されてもよい。
【0091】
図3は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的出力300を図示する。
図3に図示されるように、閲覧アプリケーションツール101は、作業リストツール107のための作業リストビュー、スライドトレイツール108およびスライド共有ツール109のためのスライドビュー、注釈ツール110、調査ツール111、および/またはオーバーレイツール112のためのオーバーレイトグルにナビゲートするためのナビゲーションメニュー301を含んでもよい。ナビゲーションメニュー301はまた、ビューを調節する(例えば、画面を分割し、複数のスライドおよび/または染色を一度に閲覧する)ためのビューモード入力を含んでもよい。ズームメニュー302は、標的画像303のズームレベルを迅速に調節するために使用されてもよい。標的画像は、任意の色で表示されてもよい。例えば、暗い中性配色が、標的画像303の詳細を表示するために使用されてもよい。閲覧アプリケーションツール101は、可能性として考えられる疾患が画像内の(x,y)座標に存在するかどうかに関する正/負のインジケータを含んでもよい。加えて、正/負のインジケータの確認および/または編集が、ユーザによって実施されてもよい。
【0092】
スライドは、標的画像内で識別された特性に基づいて、優先順位化特徴を使用して、優先順位化されてもよい。スライドは、デフォルトシステムおよびカスタムシステムを含む、フォルダシステムを使用して、編成されてもよい。閲覧アプリケーションツール101は、結果、メモ、添付、患者情報、およびステータスアイコンを含み得る、症例ビューを含んでもよい。症例内のスライドは、タイプ別に編成されてもよく、色分けされてもよい。症例共有機能は、安全かつ信頼されるように設計されてもよい。症例は、アーカイブされ、必要記憶空間を提供してもよい。単一スライド内の腫瘤間で切り替えるための機能性が、存在してもよい。閲覧アプリケーションツール101は、新しいメッセージおよび/または新しいスライドのための通知を提供してもよい。ステータスアイコンは、症例および/またはスライドが、新しいかどうかと、共有ならびに/もしくは発注されたかどうかとを示してもよい。症例、患者、および/またはプロジェクトを検索するための機能性が、存在してもよい。閲覧アプリケーションツール101は、患者待ち行列および/またはコンサルティング待ち行列を含んでもよい。
【0093】
閲覧アプリケーションツール101は、閲覧オプションを含んでもよく、これは、閲覧モード、ウィンドウ、回転、スケールバー、および/またはオーバーレイを含んでもよい。閲覧アプリケーションツール101の例示的出力は、患者情報、スライド情報(例えば、画像概要)、および/またはファイル情報(例えば、スライドマップ)を含んでもよい。閲覧モードは、デフォルトビューおよび異なる比率のための閲覧モードを含んでもよい。閲覧アプリケーションツール101は、蛍光モード、拡大鏡ビュー、スケールバー、パンおよびズーム機能、画像回転機能、着目病巣、および/または他のスライドアクション(例えば、新しい染色を発注する)を含んでもよい。閲覧アプリケーションは、画像を分析し、患者の生存率を判定してもよい。
【0094】
閲覧アプリケーションツール101は、スライドおよびレベルを順序付けるためと、スライドを推奨するためとの機能性を含んでもよい。例えば、閲覧アプリケーションツール101は、スライドタイプを選択する、新しいスライド発注を送信する、スライド発注確認を受信する、スライド順序付けインジケータ、新しいスライドを閲覧する、および/または新しいスライドと前のスライドを比較するためのオプションを含んでもよい。閲覧アプリケーションツール101はまた、レベルを推奨し、レベルを選択するための機能性を含んでもよい。
【0095】
閲覧アプリケーションツール101は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101を用いて類似症例を検索するための機能性を含んでもよい。例えば、着目面積が、識別されてもよく、着目面積は、回転および定量化されてもよく、類似着目面積を伴う症例は、識別され、患者症例に結び付けられてもよい。
【0096】
閲覧アプリケーションツール101は、有糸分裂カウントを提供するための機能性を含んでもよい。例えば、着目面積が、識別されてもよく、着目面積は、移動/回転および定量化されてもよく、類似着目面積を伴う症例は、識別され、患者症例に結び付けられてもよい。閲覧アプリケーションツール101は、有糸分裂の数および/または視覚的マーカを含む、カウント結果を表示してもよい。識別された領域は、拡大されてもよく、カウント結果は、ユーザによって確認および/または編集されてもよい。結果は、本システムを横断して共有されてもよい。
【0097】
図4は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のオーバーレイツール112の例示的出力400を図示する。オーバーレイツール112は、ヒートマップオーバーレイ401を標的画像303上に提供してもよい。ヒートマップオーバーレイは、標的画像の組織試料上の着目面積を識別してもよい。例えば、ヒートマップオーバーレイは、その中でAIシステムが組織試料内に異常が存在し得ることを予測する、面積を識別してもよい。予測ヒートマップオーバーレイ可視化は、ナビゲーションメニュー301を使用して、オンおよびオフにトグルされてもよい。例えば、ユーザは、ナビゲーションメニュー上のオーバーレイアイコンを選択し、ヒートマップオーバーレイをオンまたはオフにトグルしてもよい。予測ヒートマップインターフェースは、ユーザ(例えば、病理学者)に、ユーザが調査すべきである、組織上の1つ以上の面積を示してもよい。ヒートマップオーバーレイは、透明および/または半透明であってもよく、したがって、ユーザには、ヒートマップオーバーレイを閲覧しながら、下層組織が見え得る。ヒートマップオーバーレイは、異なる色および/または陰影を含み、検出された疾患の重症度を示してもよい。他のタイプのオーバーレイも、閲覧されている組織のタイプに対するコンテキストにおいて利用可能であってもよい。例えば、
図4は、前立腺生検を図示する。しかしながら、他の疾患は、異なる可視化またはそれらに関連するAIシステムを要求し得る。
【0098】
図5は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の作業リストツール107の例示的出力500を図示する。
図5に図示されるように、閲覧アプリケーションツール101は、ナビゲーションメニュー301内の作業リストアイコンを選択することによって開かれ得る、作業リスト501を含んでもよい。メインナビゲーションメニュー301は、スライド閲覧および/または症例管理のためのエンドツーエンドワークフローの概要を提供してもよい。例えば、概要は、全てのユーザ(例えば、病理学者)の症例を表示し得る、作業リスト501を含んでもよい。これは、作業リストパネルを開くことによって、閲覧者ユーザインターフェース(UI)からアクセスされてもよい。作業リストパネル内では、病理学者は、患者の医療記録番号(MRN)、患者ID番号、患者名、疑われる疾患のタイプ、症例のステータス、外科手術日を閲覧し、種々の症例アクションから、症例詳細の閲覧、症例共有、および/または検索する等を選択してもよい。
【0099】
図6は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドトレイツール108の例示的出力600を図示する。
図6に図示されるように、ナビゲーションメニュー301内のスライドアイコンは、ドロワー/ドロップダウンとしてのスライドトレイ601を画面の左のメニューから開いてもよい。メニューは、症例番号、人口統計情報等を含む、高レベル症例情報を提示してもよい。症例のスライドは、パートに編成され、濃灰色における親タブとして、スライドトレイ601内に表されてもよい。各パートは、その中にスライドを表示するように拡張してもよい。故に、サンプルの所定の面積または患者の所定のサンプル面積であり得る、同一パートと関連付けられることが判定されるスライドが、相互に所定の近接度内に表示されてもよい。異なる色または異なる形状のインジケータであり得る、赤色ドット602は、あるパート上に、AIシステムが、可能性として考えられる疾患(例えば、癌)をそのパート内のある場所に見出していることを示し得る。スライド上の赤色ドット603は、AIシステムが、可能性として考えられる疾患をそのスライド上のある場所に見出していることを示し得る。AIシステムが可能性として考えられる疾患を見出している、これらのパートおよびスライドは、ユーザ(例えば、病理学者)による即時閲覧のために、リストの上部に持って来られてもよい。本ワークフローは、病理学者が、疾患をより迅速に識別することを補助し得る。
【0100】
図7は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライド共有ツール109の例示的出力700を図示する。スライドパネルから、ユーザは、「共有」ボタンを選択し、共有するための単一、複数、および/または全てのスライドを選択してもよい。スライド共有パネル701は、スライドトレイ601の右に位置付けられてもよく、ユーザが、共有する受信者を打ち込み、含める種々のスライドを選択し、および/または共有の本質についての簡単な注釈を書き込むことを可能にしてもよい。いったん送信ボタンが、選択されると、スライドおよび簡単な注釈は、受信者に送信され得、その人物は、通知を受信し、これらのスライドおよび/または注釈をその閲覧アプリケーション内で閲覧してもよい。ユーザ間の対話は、下記に説明されるログ内に捕捉されてもよい。
【0101】
図8は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツール110の例示的出力800を図示する。行われる注釈毎に、注釈ログ801が、行われた実際の注釈の外観、注釈のタイプ、任意の測定値、注釈、注釈を行なったユーザ、および/または注釈の時間を捕捉してもよい。注釈ログ801は、注釈または着目面積のコンテキスト内で精査されるべきコンサルテーションおよび情報共有のための一元型ビューとしての役割を果たし得る。コンサルテーションを要求するユーザ(例えば、病理学者)およびコンサルティングを行う病理学者は、注釈を読み、注釈を行い、および/または各注釈に特有の継続対話を有し得、それぞれ、タイムスタンプを伴う。ユーザはまた、注釈ログ801内のサムネイルを選択し、その着目面積をメイン閲覧者ウィンドウ内の大縮尺で閲覧してもよい。
【0102】
図9は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツール110の例示的出力を図示する。例えば、
図9に図示される注釈ログは、スライドについて議論するための病理学者間の対話を含む。病理学者は、スライド上の任意の着目面積について迅速にコンサルティングを行うために、注釈が付けられた画像とともに、メモを送信してもよい。
【0103】
図10は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の注釈ツール110の例示的出力1000を図示する。閲覧アプリケーションは、注釈メニュー1001に図示される、種々の注釈ツールを含んでもよい。例えば、注釈ツールは、ブラシツール、自動ブラシツール、軌跡ツール、ピン留めツール、矢印ツール、テキストフィールドツール、詳細面積ツール、ROIツール、予測ツール、測定ツール、多測定ツール、病巣面積描画ツール、着目領域ツール、タグ追加ツール、注釈ツール、および/またはスクリーンショットツールを含んでもよい。注釈は、研究目的のために、および/または臨床設定において使用されてもよい。例えば、病理学者は、注釈を行い、注釈を書き込み、および/またはセカンドオピニオンを得るために、それを同僚と共有してもよい。注釈はまた、診断の裏付証拠として、最終診断報告において使用されてもよい(例えば、腫瘍は、xの長さである、y数の有糸分裂カウントを有する等)
【0104】
図11は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の調査ツール111の例示的出力1100を図示する。調査ツール111は、標的画像のための着目面積の拡大ビューを特徴とする、調査ウィンドウ1101を含んでもよい。ユーザ入力に基づいて、調査ウィンドウは、画像を迅速に調べるために、画像を横断してドラッグされてもよい。したがって、病理学者は、スライドが顕微鏡検査内で現在移動されている速度に類似する方式において、スライドを横断して迅速に移動させることが可能であり得る。ユーザは、調査ツール111を通して閲覧しながら、予測ヒートマップオーバーレイをオンおよびオフに迅速にスイッチまたはトグルしてもよい。ユーザは、調査ツール内で閲覧可能な組織のスクリーンショットを撮影し、スクリーンショットを迅速に共有してもよい。測定ツールおよび/または面積のハイライト等、異なる注釈ツールもまた、調査ツールとともに利用可能であってもよい。加えて、ユーザは、メインスライドの拡大率レベルから独立して、調査ツール内の拡大率を増加および減少させてもよい。
【0105】
図12は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の調査ツール111の例示的出力1200を図示する。
図12に図示されるように、調査ウィンドウ1201は、診断の検証および補助のために、AI出力を拡大ビュー内に表示してもよい。調査ウィンドウ1201は、AIシステムによって予測される組織試料の特性を表示する、ヒートマップオーバーレイを含んでもよい。例えば、ヒートマップオーバーレイは、その中でAIシステムが組織試料内に異常が存在し得ることを予測する、面積を識別してもよい。
【0106】
図13は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101の例示的ワークフローを図示する。ワークフローは、ユーザ(例えば、病理学者)のワークフロー内のモードとして、作業リスト、症例ビュー、および/またはスライドビューを含んでもよい。
図13に図示されるように、診断報告は、症例ビューから出力されてもよく、これは、デジタル署名のために必要な情報を含んでもよい。
【0107】
図14A、14B、および14Cは、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のスライドビューのための例示的出力を図示する。例えば、
図14Aの下側に図示されるように、スライドビューツールバー1401は、スライドの垂直配向を伴って、ディスプレイの下側に位置付けられてもよい。スライドは、パート別に群化されてもよく、そのコンテキスト内で関連症例情報を表示してもよい。
図14Bに図示されるように、ツールバー1401は、ディスプレイの左側に位置付けられてもよく、その中にツールバーは、ツール、ズーム機能、およびサムネイルスライド等のメニューアイテムを含んでもよい。
図14Cに図示されるように、2つの垂直ツールバー1401および1402が、画面の左および右側上に位置付けられてもよく、これは、タッチスクリーンデバイス(例えば、ツールおよび/またはビュー)のための種々の機能への容易なアクセスを可能にし得る。
【0108】
図15は、例示的実施形態による、新しいユーザ(例えば、患者、医師等)がコンサルテーションを要求および受信するためのアカウントを作成するための、例示的ワークフローを図示する。新しいアカウントを作成するための要求は、病院ウェブサイトを通して、および/または閲覧アプリケーションツール101を通して、提出されてもよい。いったんアカウントが、作成されると、病理学者は、スライド上の任意の着目面積について迅速にコンサルティングを行うために、注釈が付けられた画像とともに、メモを送信してもよい。患者はまた、病理学者からのコンサルティング情報および/またはその症例に関連する請求情報を受信してもよい。ユーザが、医師である場合、請求オプションは、請求される当事者が、委託医師、患者、および/または保険会社であるかどうかに基づいて、異なり得る。ユーザが、患者である場合、患者は、直接、または保険会社を通して、請求されてもよい。
【0109】
図16Aおよび16Bは、例示的実施形態による、病理学コンサルテーションダッシュボードのための例示的出力を図示する。
図16Aに図示されるように、新しい要求および登録されたコンサルティングは、患者名、委託医師、外部ID、内部ID、施設、要求日、ステータス、更新日、および/または付加的詳細へのリンクを含んでもよい。コンサルテーションダッシュボードは、送信すべきスライドを選択するための機能性、送信スライド対話ボックス、コンサルティング要求メモ、コンサルティング添付、および/またはコンサルテーションログを含んでもよい。
図16Bに図示されるように、コンサルテーション要求は、患者名、委託医師、施設、要求日、ステータス、更新日、および/または要求についてのさらなる詳細へのリンクを含んでもよい。
【0110】
図17は、例示的実施形態による、閲覧アプリケーションツール101のための症例ビューの例示的出力を図示する。症例ビューは、デジタル印鑑ワークフローのための必要な情報の全てを含んでもよい。加えて、
図17に図示されるように、注釈ログは、症例ビューの中に統合されてもよい。
【0111】
図18に示されるように、デバイス1800は、中央処理ユニット(CPU)1820を含んでもよい。CPU1820は、例えば、任意のタイプの特殊目的または汎用マイクロプロセッサデバイスを含む、任意のタイプのプロセッサデバイスであってもよい。当業者によって理解されるであろうように、CPU1820はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステム内の単一プロセッサであってもよく、そのようなシステムは、単独で、またはクラスタもしくはサーバファーム内で動作するコンピューティングデバイスのクラスタ内で動作する。CPU1820は、データ通信インフラストラクチャ1810、例えば、バス、メッセージ待ち行列、ネットワーク、またはマルチコアメッセージ通過スキームに接続されてもよい。
【0112】
デバイス1800はまた、メインメモリ1840、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよく、また、二次メモリ1830を含んでもよい。二次メモリ1830、例えば、読取専用メモリ(ROM)は、例えば、ハードディスクドライブまたはリムーバブル記憶ドライブであってもよい。そのようなリムーバブル記憶ドライブは、例えば、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ、または同等物を備えてもよい。リムーバブル記憶ドライブは、本実施例では、周知の様式において、リムーバブル記憶ユニットから読み取られ、および/またはその中に書き込まれる。リムーバブル記憶ユニットは、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク等を備えてもよく、これは、リムーバブル記憶ドライブによって読み取られ、書き込まれる。当業者によって理解されるであろうように、そのようなリムーバブル記憶ユニットは、概して、その中に記憶されるコンピュータソフトウェアおよび/またはデータを有する、コンピュータ使用可能な記憶媒体を含む。
【0113】
代替実装では、二次メモリ1830は、コンピュータプログラムまたは他の命令がデバイス1800の中にロードされることを可能にするための他の類似手段を含んでもよい。そのような手段の実施例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見出されるもの等)、リムーバブルメモリチップ(EPROMまたはPROM等)および関連付けられるソケット、および他のリムーバブル記憶ユニットならびにインターフェースを含んでもよく、これは、ソフトウェアおよびデータがリムーバブル記憶ユニットからデバイス1800に転送されることを可能にする。
【0114】
デバイス1800はまた、通信インターフェース(「COM」)1860を含んでもよい。通信インターフェース1860は、ソフトウェアおよびデータがデバイス1800と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース1860は、モデム、ネットワークインターフェース(Ethernet(登録商標)カード等)、通信ポート、PCMCIAスロットおよびカード、または同等物を含んでもよい。通信インターフェース1860を介して転送されるソフトウェアおよびデータは、信号の形態であってもよく、これは、通信インターフェース1860によって受信されることが可能な電子、電磁、光学、または他の信号であってもよい。これらの信号は、デバイス1800の通信経路を介して、通信インターフェース1860に提供されてもよく、これは、例えば、ワイヤまたはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、または他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0115】
そのような機器のハードウェア要素、オペレーティングシステム、およびプログラミング言語は、性質上、従来のものであって、当業者は、それを十分に熟知していることが想定される。デバイス1800はまた、入力および出力ポート1850を含み、キーボード、マウス、タッチスクリーン、モニタ、ディスプレイ等の入力および出力デバイスと接続してもよい。当然ながら、種々のサーバ機能は、いくつかの類似プラットフォーム上に分散方式で実装され、処理負荷を分散させてもよい。代替として、サーバは、1つのコンピュータハードウェアプラットフォームの適切なプログラミングによって実装されてもよい。
【0116】
本開示全体を通して、コンポーネントまたはモジュールの言及は、概して、機能または関連機能の群を実施するように論理的にともに群化され得る、アイテムを指す。同様の参照番号は、概して、同一または類似コンポーネントを指すように意図される。コンポーネントおよびモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせ内に実装されることができる。
【0117】
上記に説明されるツール、モジュール、および機能は、1つ以上のプロセッサによって実施されてもよい。「記憶」タイプ媒体は、コンピュータ、プロセッサ、または同等物の有形メモリ、もしくは種々の半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ、および同等物等のその関連付けられるモジュールのいずれかまたは全てを含んでもよく、これは、ソフトウェアプログラミングのための随時の非一過性記憶装置を提供してもよい。
【0118】
ソフトウェアは、インターネット、クラウドサービスプロバイダ、または他の電気通信ネットワークを通して、通信されてもよい。例えば、通信は、ソフトウェアを1つのコンピュータまたはプロセッサから別のものの中にロードすることを可能にし得る。本明細書で使用されるように、非一過性に制限されない限り、用語コンピュータまたは機械「可読媒体」等の有形「記憶」媒体は、命令を実行のためにプロセッサに提供する際に関わる、任意の媒体を指す。
【0119】
前述の一般的説明は、例示的かつ説明的にすぎず、本開示の制限ではない。本発明の他の実施形態は、明細書の考慮および本明細書に開示される本発明の実践から当業者に明白となるであろう。明細書および実施例は、例示にすぎないと見なされることが意図される。
【国際調査報告】