(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】ドラムペダル
(51)【国際特許分類】
G10D 13/11 20200101AFI20221027BHJP
F16G 13/02 20060101ALI20221027BHJP
F16H 53/00 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
G10D13/11
F16G13/02 Z
F16H53/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524144
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 KR2020017551
(87)【国際公開番号】W WO2021145559
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0004631
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522164732
【氏名又は名称】チョ、ハン サン
【氏名又は名称原語表記】CHO,Han Sang
【住所又は居所原語表記】101-304,123,Seodal-ro,Dongjak-gu,Seoul 06973,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ハン サン
【テーマコード(参考)】
3J030
【Fターム(参考)】
3J030EA01
(57)【要約】
本発明の一実施例によるドラムペダルは、ベース部と、前記ベース部の前側に備えられる一対の支持部と、前記一対の支持部にメインシャフトを通じて軸結合されるカム部と、前記一対の支持部に前記メインシャフトを通じて軸結合されて前記カム部と接するように配置される打撃部と、前記ベース部の後側に一端が結合されて前記ベース部の前方に延長して形成されるペダル部、及び前記カム部と前記ペダル部との間を連結して前記ペダル部に加えられる荷重によって前記メインシャフト及び前記カム部を回転させる動力伝達部を含み、前記カム部には相互異なる少なくとも2個の動力伝達部が選択的に結合できたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部;
前記ベース部の前側に備えられる一対の支持部;
前記一対の支持部にメインシャフトを通じて軸結合されるカム部;
前記一対の支持部に前記メインシャフトを通じて軸結合され、前記カム部と接するように配置される打撃部;
前記ベース部の後側に一端が結合され、前記ベース部の前方に延長されて形成されるペダル部;及び
前記カム部と前記ペダル部との間を連結し、前記ペダル部に加えられる荷重によって前記メインシャフト及び前記カム部を回転させる動力伝達部;を含み、
前記カム部には相互異なる少なくとも2個の動力伝達部が選択的に結合できたことを特徴とするドラムペダル。
【請求項2】
前記カム部は、
前記相互異なる少なくとも2個の動力伝達部がカム部に結合する作用点の位置によって回転半径が変わって、
前記動力伝達部は、チェーン、リンク及びストラップのいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項3】
前記カム部は、
前記メインシャフトに貫通して挿入される孔が形成されたカム本体と、
前記カム本体の上部に形成され、第1固定部材によって前記チェーンまたは前記ストラップの一端が結合される第1連結部と、
前記カム部内に挿入可能で前後方向に移動可能なリンク連結ガイド部、及び
前記リンク連結ガイド部が挿入されるように前記カム本体の第1面に長方向に形成されるガイド挿入部を含み、
前記リンク連結ガイド部の前側には第2固定部材によって前記リンクの一端が結合される第2連結部が形成され、前記リンク連結ガイド部の後側には前記リンク連結ガイド部が前方に突出する時、前記カム本体に対して前記リンク連結ガイド部の後側が固定されるようにするリンク連結ガイド固定部が形成されることを特徴とする請求項2に記載のドラムペダル。
【請求項4】
前記ガイド挿入部には前記リンク連結ガイド部が挿入され、
前記ガイド挿入部の一側にはリンク連結ガイド固定ボルトが貫通されることができる長穴が形成され、
前記カム本体の第1面と反対の第2面にはリンク連結ガイド固定ナットが挿入されることができる長方向の溝が形成されることを特徴とする請求項3に記載のドラムペダル。
【請求項5】
前記リンク連結ガイド固定部にはリンク連結ガイド固定ボルトが挿入され、前記リンク連結ガイド固定ナットは前記長穴を通じて前記第2面方向に通過された前記リンク連結ガイド固定ボルトを前記カム本体に対して締結することを特徴とする請求項4に記載のドラムペダル。
【請求項6】
前記ペダル部は、
前記ベース部の後側に結合されて前後方向に移動可能なヒール部と、
前記ヒール部に対して回転できるように備えられるペダルボード、及び
前記ペダルボードの前側に形成され、第3固定部材によって前記動力伝達部の他端が結合される第3連結部を含むことを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項7】
前記メインシャフトに固定されるクランク、及び前記クランクに一端が連結されて前記一対の支持部のいずれか一つと結合されるテンション調節部材に他端が連結される弾性部を含む復元部をさらに含み、
前記復元部は前記ペダル部に加えられる荷重が解除されると、前記ペダル部と前記打撃部が元の位置に復元されるように前記メインシャフトに弾性力を与えることを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項8】
ベースドラムを支持するために前記ベース部の前側に形成されるクランピング部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドラムペダルに係り、詳細には、ドラムペダルを取り替えなくても足場部とカムとの間の結合を多様に変更できるドラムペダルに関する。
【背景技術】
【0002】
ドラムペダル(Drum Pedal)は、一般にベースドラムを演奏する時使われるペダルを意味する。ドラム演奏者は足でドラムペダルを踏んでベースドラム(base drum)を演奏することができる。
【0003】
ドラムペダルを構成する要素の中で、カム(Cam)と足場部を連結する構成によって前記ドラムペダルは、大きくチェーンタイプ(Chain type)、ストラップタイプ(Strap type)、リンクタイプ(Link Type)などに分けられる。
【0004】
各々のタイプは剛性及び抗張力(演奏者が足場部を踏むことによって発生する張力に抵抗する力)に差があり得るし、演奏者が足場部を踏むとき、カムの回転半径の大きさに差があり得る。
【0005】
一方、ドラム演奏者が追い求める音楽的趣向や体付きなどが皆異なるため、特定演奏者に適するドラムペダルであっても他の演奏者には合わない場合がある。
【0006】
従来提示されたドラムペダルの場合、演奏者の嗜好によってドラムペダルのタイプを変更するためには、ドラムペダル自体を他のタイプに入れ替えなければならない煩わしさ及び費用問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前述した問題点を解決するために案出されたものであって、ドラムペダルを入れ替えずに、カムとペダル部との間の結合を多様に変更できるドラムペダルを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例によるドラムペダルは、ベース部と、前記ベース部の前側に備えられる一対の支持部と、前記一対の支持部にメインシャフトを通じて軸結合されるカム部と、前記一対の支持部に前記メインシャフトを通じて軸結合され、前記カム部と接するように配置される打撃部と、前記ベース部の後側に一端が結合され、前記ベース部の前方に延長されて形成されるペダル部、及び前記カム部と前記ペダル部との間を連結して前記ペダル部に加えられる荷重によって前記メインシャフト及び前記カム部を回転させる動力伝達部を含み、前記カム部には相互異なる少なくとも2個の動力伝達部が選択的に結合できることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記カム部は前記相互異なる少なくとも2個の動力伝達部がカム部に結合する作用点の位置によって回転半径が変わり、前記動力伝達部はチェーン、リンク及びストラップの中でいずれか一つであることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記カム部は前記メインシャフトに貫通して挿入される孔が形成されたカム本体と、前記カム本体の上部に形成されて第1固定部材によって前記チェーンまたは前記ストラップの一端が結合される第1連結部と、前記カム部内に挿入可能で前後方向に移動可能なリンク連結ガイド部、及び前記リンク連結ガイド部が挿入されるように長方向に形成されるガイド挿入部を含み、前記リンク連結ガイド部の前側には第2固定部材によって前記リンクの一端が結合される第2連結部が形成され、前記リンク連結ガイド部の後側には前記リンク連結ガイド部が前方に突出する時、前記カム部に対して前記リンク連結ガイド部の後側が固定されるようにするリンク連結ガイド固定部が形成されることを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記ガイド挿入部には前記リンク連結ガイド部が挿入され、前記ガイド挿入部の一側にはリンク連結ガイド固定ボルトが貫通されることができる長穴が形成され、前記カム本体の第1面と反対の第2面にはリンク連結ガイド固定ナットが挿入されることができる長方向の溝が形成されることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記リンク連結ガイド固定部にはリンク連結ガイド固定ボルトが挿入され、前記リンク連結ガイド固定ナットは前記長穴を通じて前記第2面方向に通過された前記リンク連結ガイド固定ボルトを前記カム本体に対して締結することを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記ペダル部は前記ベース部の後側に結合されて前後方向に移動可能なヒール部と、前記ヒール部に対して回転できるように備えられるペダルボード、及び前記ペダルボードの前側に形成されて第3固定部材によって前記動力伝達部の他端が結合される第3連結部を含むことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記メインシャフトに固定されるクランク、及び前記クランクに一端が連結され、前記一対の支持部のいずれか一つと結合されるテンション調節部材に他端が連結される弾性部を含む復元部をさらに含み、前記復元部は前記ペダル部に加えられる荷重が解除されると前記ペダル部と前記打撃部が元の位置に復元されるように前記メインシャフトに弾性力を与えることを特徴とする。
【0015】
好ましくは、ベースドラムを支持するために前記ベース部の前側に形成されるクランピング部をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施例によると、カム部とペダル部との間の結合方式を多様に変更することができて、ドラムペダルを取り替えなくても簡単に使用者の要求に応じてドラムペダルの操作方式や操作範囲を多様に調節できるようにする。
【0017】
なお、ドラムペダルを取り替えなくても多様な種類のドラムペダルを踏む感じを使用者に提供することができるので費用が節減される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例によるチェーンタイプのドラムペダルを示す図面である。
【
図3】本発明の一実施例によるリンクタイプのドラムペダルを示す図面である。
【
図5】本発明の一実施例によるストラップタイプのドラムペダルを示す図面である。
【
図7】本発明の一実施例によるカム部を詳細に示す図面である。
【
図8】本発明の一実施例によるカム部を詳細に示す図面である。
【
図9】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【
図10a】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【
図10b】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【
図10c】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【
図10d】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【
図10e】本発明の一実施例によるペダル部を詳細に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。まず、各図面の構成要素に参照符号を付するにあたり、同一構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても可能な限り同一符号を持つようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、関連公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。また、以下で本発明の好ましい実施例を説明するが、本発明の技術的思想はこれに限定したり制限されることなく、当業者によって変形されて多様に実施され得ることは勿論である。
【0020】
図1は本発明の一実施例によるチェーンタイプのドラムペダルを示す図面で、
図2は
図1のA部分を拡大した図面であり、
図3は本発明の一実施例によるリンクタイプのドラムペダルを示す図面で、
図4は
図3のB部分を拡大した図面であり、
図5は本発明の一実施例によるストラップタイプのドラムペダルを示す図面で、
図6は
図5のC部分を拡大した図面であり、
図7及び
図8は本発明の一実施例によるカム部を詳細に示す図面である。
【0021】
図1を参照すれば本発明の一実施例によるドラムペダル100は、ベース部10と、ベース部10の前側に形成されてベース部10に対して 略垂直方向に結合される一対の支持部20と、一対の支持部20にメインシャフト30を通じて軸結合されるカム部40と、一対の支持部20にメインシャフト30を通じて軸結合されてカム部40と接するように配置される打撃部50と、ベース部10の後側に一端が結合されてベース部10の前方に延長されて形成されるペダル部60と、カム部40とペダル部60との間を連結してペダル部60に加えられる荷重によってメインシャフト30及びカム部40を回転させる動力伝達部80を含むことができる。
【0022】
ベース部10は金属材質またはその他合成プラスチック材質で形成されることができるし、好ましくは2mmないし4mm厚さのアルミニウムまたは鉄の材質で形成されることができる。また、ベース部10は前述した一対の支持部20、ペダル部60などを支持して使用者がドラムペダル100を操作する時の安定感を与えることができる。
【0023】
また、一対の支持部20の各孔にはメインシャフト30の両端がメインシャフト軸受け31によって支持され、回転できるように結合されることができる。
【0024】
打撃部50はベースドラム(base drum、未図示)のヘッドを打撃してベースドラムから音を発生させる構成であって、
図1に示されるように、メインシャフト30に一端が軸結合されたロッド部と、前記ロッド部の他端に結合されてベースドラムを打撃するハンマー(hammer)部を含むことができる。
【0025】
前述した打撃部50は使用者がペダル部60を踏んでペダル部60に荷重を加えると、ペダル部60と連結された動力伝達部80がカム部40を回転させながら発生されるメインシャフト30の回転によってベースドラムを打撃することができる。
【0026】
ペダル部60は
図1に示されるように、ベース部20の後側に結合されて前後方向に移動可能なヒール部61と、ヒール部61とヒンジ結合され、ヒール部61と結合された軸を中心として上下に回動可能なペダルボード62を含み、ペダルボード62の前側には動力伝達部80の他端が結合されることができる。
【0027】
ヒール部61には使用者のかかとが位置されることができるし、ペダルボード62にはかかとを除いた使用者の足が位置される。前述したペダル部60の細部構成については、
図9及び
図10を参照して後述するように詳細に説明する。
【0028】
カム部40には、
図1ないし
図8に示されるように動力伝達部80の一端が結合され、カム部40は他端がペダルボード62に結合された、動力伝達部80から伝達される動力によって回転されることができる。
【0029】
カム部40は回転中心からの距離が違うように形成された複数の結合位置を含み、動力伝達部80がカム部40に結合する作用点の位置によって回転半径が変わることがある。
【0030】
このとき、動力伝達部80は
図1及び
図2に示されるように、チェーン81、
図3及び
図4に示されるように、リンク82、または
図5及び
図6に示されるように、ストラップ83である。
【0031】
図1ないし
図6に示されるように、動力伝達部80がカム本体41及びペダルボード62に結合された状態で、動力伝達部80はカム本体41の外周面の一部分(カム本体41の曲面部分)を包む形態で位置されることができる。
【0032】
また、動力伝達部80をチェーン81またはリンク82で構成する場合、ペダル部60の上下運動によってチェーン81またはリンク82が作動されながらカム本体41の曲面部分にぶつかることによって発生される騷音を最小化するために、前記カム本体41の曲面部分には布またはゴム材質の騷音防止用部材(未図示)が附着されることができる。
【0033】
カム部40はメインシャフト30に貫通して挿入される孔が形成されたカム本体41と、カム本体41の上部に形成されて第1固定部材aによってチェーン81またはストラップ83の一端が結合される第1連結部42を含むことができる。このとき、第1連結部42は前述した複数の結合位置の中で第1結合位置である。
【0034】
このとき、第1固定部材aはボルトまたはピンなどの素材であってもよいが、これに限定されない。
【0035】
このとき、カム本体41はカム部40の中心から外周面までの半径が同一であるか、またはカム部40の中心から相互異なる外周面までの半径が同一でないこともある(偏心カムの場合)。
【0036】
チェーン81またはストラップ83の他端は、ペダルボード62の前側に形成される第3連結部63に第3固定部材cによって結合されることができる。このとき、第3固定部材cは第1固定部材aと同一素材で形成されることができる。
【0037】
これによって
図1及び
図2に示されるように、動力伝達部80をチェーン81で構成する場合、使用者がペダル部60を踏んでペダル部60に荷重を加えるとペダルボード62と連結されたチェーン81がカム部40を回転させることができるし、カム部40の回転によってメインシャフト30が回転されてメインシャフト30に軸結合された打撃部50がベースドラム方向に回転されてベースドラムを打撃することができる。
【0038】
又は、
図5、
図6に示されるように、動力伝達部80をストラップ83で構成する場合も動力伝達部80をチェーン81で構成する場合と同様の作動方式でベースドラムを打撃することができる。
【0039】
このとき、動力伝達部80をチェーン81またはストラップ83で構成する場合、いずれもチェーン81またはストラップ83の一端が第1連結部42に結合され、チェーン81またはストラップ83の他端が第3連結部63に結合されることは同一である。
【0040】
一方、前述したカム部40は、
図3、
図4、
図7及び
図8に示されるように、カム部40内に挿入可能で前後方向に移動可能なリンク連結ガイド部43、及びリンク連結ガイド部43が挿入されるようにカム本体41の第1面に長方向に形成されるガイド挿入部44をさらに含むことができる。このとき、カム本体41の第1面は
図8(a)及び
図8(b)が示すカム本体41の一側面である。
【0041】
リンク連結ガイド部43の前側には
図3及び
図4に示されるように、第2固定部材bによってリンク82の一端が結合される第2連結部45が形成され、
図7、
図8(a)、
図8(b)に示されるように、リンク連結ガイド部43の後側にはリンク連結ガイド部43が前方に突出する時、カム本体41に対してリンク連結ガイド部43の後側が固定されるようにするリンク連結ガイド固定部46が形成される。このとき、第2連結部42は前述した複数の結合位置のうち、第2結合位置である。
【0042】
このとき、第2固定部材bは第1固定部材a及び第3固定部材cと同一素材で形成されることができる。
【0043】
リンク連結ガイド部43は
図8に示されるように、ガイド挿入部44にカム本体41の前面方向(カム本体41の曲面部分)から後面方向に挿入される。
【0044】
また、
図7及び
図8(b)に示されるようにガイド挿入部44の一側にはリンク連結ガイド固定ボルト49aが貫通されることができる長穴47が形成され、
図7及び
図8(c)に示されるように、カム本体41の第1面と反対の第2面にはリンク連結ガイド固定ナット49bが挿入されることができる長方向の溝48が形成される。このとき、カム本体41の第2面は、
図8(c)が示すカム本体41の他側面である。
【0045】
一方、リンク連結ガイド部43は前述したガイド挿入部44内に挿入されて自由に移動可能である。
【0046】
このとき、リンク連結ガイド部43の後側をカム本体41に対して固定する前に、リンク連結ガイド部43がカム本体41の外部へと任意の長さの分突出されるようにリンク連結ガイド部43をガイド挿入部44内に移動させることができる。例えば、
図8(b)に示されるように、リンク連結ガイド固定部46がガイド挿入部44の中間ぐらいに位置されるようにリンク連結ガイド部43をカム本体41の外部に突出させることができる。
【0047】
リンク連結ガイド固定部46をガイド挿入部44の任意の位置に配置した状態でリンク連結ガイド固定部46にリンク連結ガイド固定ボルト49aを挿入すれば、リンク連結ガイド固定ボルト49aは長穴47を通じてカム本体41の第2面方向に通過されることができる。
【0048】
このとき、前述したリンク連結ガイド固定ナット49bは、長穴を通じてカム本体41の第2面方向に通過されたリンク連結ガイド固定ボルト49aをカム本体41に対して締結することができる。リンク連結ガイド固定ボルト49aが前述したように、カム本体41に対して締結されると、リンク連結ガイド部43の前後移動が拘束される。
【0049】
このようにリンク連結ガイド部43をカム本体41のガイド挿入部44内で自由に移動できるようにして使用者が望むぐらいリンク連結ガイド部43をカム本体41の外部に突出させることができる。
【0050】
このとき、リンク連結ガイド部43のカム本体41からの突出長さによってカム本体41に対する第2連結部45の相対的な位置も変更されることができるし、第2連結部45の位置変化によってカム本体41に対するリンク(83、第2連結部45に一端が連結される)の相対的位置も変更される。したがって、ペダル部60に同一な荷重を加えてもカム部40の回転半径が変わることがあるし、これによって打撃部50がベースドラムを打撃する強さが変わることがある。
【0051】
したがって、リンク連結ガイド部43の突出の長さを調整して使用者の演奏好みによって簡単にベースドラムを打撃する強さを調節することができる。
【0052】
また、
図3及び
図4に示されるように、リンク82の他端はチェーン81またはストラップ83と同様、ペダルボード62の前側に形成される第3連結部63に第3固定部材cによって結合されることができる。
【0053】
一方、本発明の実施例によるドラムペダル100は動力伝達部80をチェーン81またはストラップ83で構成する場合は、
図1、
図2、
図5及び
図6に示されるように第2連結部45及びリンク連結ガイド固定部46を含むリンク連結ガイド部43をカム本体41の外部に突出させない。
【0054】
このとき、チェーン81またはストラップ83の一端は第1固定部材aを通じて第1連結部42に結合させ、チェーン81またはストラップ83の他端は第3固定部材cを通じて第3連結部63に結合させることでカム部40とペダル部60との間の連結を容易にすることができる。
【0055】
また、ドラムペダル100の動力伝達部80をリンク82で構成する場合は、
図3及び
図4に示されるようにリンク連結ガイド部43をガイド挿入部44の任意の位置に適切に配置した後、リンク連結ガイド部43の後側をカム本体41に対して締結し、リンク82の一端をカム本体41の外部に露出された第2連結部45に第2固定部材bを通じて第2連結部82に結合し、リンク82の他端を第3連結部63に第3固定部材cを通じて結合することによってカム部40とペダル部60との間を連結することができる。
【0056】
したがって、本発明の実施例によるドラムペダル100は、ドラムペダル自体の交替またはカム部40を取り替えなくてもカム部40に相互異なる方式の動力伝達部80を結合させることができて、ドラムペダルを取り替えなくても簡単に多様な種類のドラムペダルを踏む感じを使用者に提供することができるし、これによって費用が節減される効果がある。
【0057】
また、動力伝達部80をそれぞれチェーン81、リンク82またはストラップ83で構成する場合、ペダル部60に荷重を加えることによって打撃部50がベースドラムを打撃する強さ及び速度が違うことがあるので、使用者の演奏趣向によって多様な種類のドラムペダルを提供することができる。
【0058】
一方、
図1、
図3及び
図5に示されるように、本発明の実施例によるドラムペダル100は復元部70をさらに含むことができる。
【0059】
復元部70はメインシャフト30に固定されて回動できるように形成されるクランク71、及びクランク71とクランク71に一端が連結され、一対の支持部20のいずれか一つと結合されるテンション調節部材73に他端が連結される弾性部72を含むことができる。
【0060】
弾性部72はスプリングの一種であり、弾性部72の他端に連結されたテンション調節部材73の調節(締めと緩み)によって弾性部72のテンションを調節することができる。このとき、クランク71はメインシャフト30に軸結合されるので、テンション調節部材73を通じた弾性部72のテンションを調節することによってペダル部60に荷重を加える時、使用者がペダル部60を踏む感じが違うようすることができる。また、ペダル部60に加えられる荷重を解除する時、ペダル部60が元の位置に復帰される度合いを異にすることができる。
【0061】
一方、ペダル部60に荷重が加えられる時、クランク71が回転されながら弾性部72は引張されることができ、ペダル部60の上下回転によって動力伝達部80を通じてカム部40に回転力が伝達されるし、カム部40の回転によって打撃部50も回転されてベースドラムを打撃することができる。
【0062】
ペダル部60に加えられる荷重が解除されると、クランク71はペダル部60に荷重が加えられる時と反対方向に回転されることができるし、このとき、弾性部72は元の状態に圧縮されながらペダル部60と打撃部50が元の位置に復元されるようにメインシャフト30に弾性力を与えることができる。
【0063】
また、
図1、
図3及び
図5に示されるように、本発明の実施例によるドラムペダル100はクランピング部90をさらに含むことができる。
【0064】
クランピング部90は
図3に示されるように、ベース部10をベースドラムのフープ(hoop、未図示)に固定させるクランプ(clamp、91)と、クランプ91の下側を支持するレバー93と、レバー93の一側に結合されるクランプ締結ねじ92を含むことができる。
【0065】
図3に示されるクランプ91は、ベースドラムのフープに固定されてベース部10が動かずに安定的に固定されるようにする。
【0066】
クランプ91をベースドラムのフープに固定させる場合、レバー93をクランプ91の下側を支持するように位置させ、レバー93の一側に結合されたクランプ締結ねじ92を締めてレバー93を持ち上げることで、クランプ91の前側が下降されるようにしてクランプ91がベースドラムのフープから離脱されないようにすることができる。
【0067】
クランプ91をベースドラムのフープから分離させる場合、クランプ締結ねじ92を解くと、レバー93が下降されながらクランプ91の前側が上昇し、これによってクランプ91がベースドラムのフープから分離されることができる。
【0068】
また、使用者の便宜のためにクランプ締結ねじ92はベース部10の前側面に位置されることができるし、示されてはいないが、クランプ91の略中央にはクランプ高さ調節部材(未図示)が形成されてベースドラムのフープの厚さによってクランプ91の高さを調節することができる。
【0069】
図9及び
図10は本発明の一実施例によるペダル部60を詳細に示す図面である。
【0070】
ここで、
図9は本発明の一実施例によるドラムペダル100を側面から見た斜視図で、
図10(a)はペダル部60の一部構成を下側から見た図面で、
図10(b)はベース部10とレール65との結合を示す図面である。
【0071】
図9を参照すれば、ペダル部60はベース部10の後側に結合され、前後方向に位置調整が可能なヒール部61、及びヒール部61に対して回転できるように備えられるペダルボード62を含むことができる。
【0072】
蝶番部66は
図10(a)及び
図10(c)に示されるように、ヒンジ軸受け662によって支持されて回転できるように形成されるヒンジ軸661と、ヒンジ軸661の一側に形成されてペダルボード62と結合されるボード結合部663、及びヒンジ軸661の他側に形成されてヒール部61と結合されるヒール結合部664を含むことができる。
【0073】
したがって、ペダルボード62は蝶番部66によってヒール部61とヒンジ結合され、蝶番部66を中心にして上下に回動できる。
【0074】
また、前述したベース部10の後側には、
図10(b)に示されるようにレール65が備えられることができるし、ペダル部60は
図10(a)に示されるようにヒール部61の下側に形成されて前記レール65が挿入されるレールガイド64をさらに含むことができる。
【0075】
レール65はベース部10に固定された状態で備えられるが、一実施例で前述したレール65は、
図10(b)に示されるようにレール固定部651によってベース部10に固定されることができるし、レールガイド64の垂直方向の断面形状は円筒状のレール65に対応されるように略円形で形成されることができる。ただし、本発明の実施例において、レール65は熔接のような方式でベース部10に固定されることも可能であり、その形状も円筒状だけでなくレールガイド64によって挿入されることができる形状であれば他の形状でもかまわない。
【0076】
このとき、レール65がレールガイド64によってレール65の後側から長手方向にヒール部61に挿入されるので、ヒール部61がレール65に沿ってベース部10の前後方向に移動されることができる。
【0077】
一方、ヒール部61の前側には
図10(c)に示されるように、ヒール部61の上部から下方に貫いて形成される第1ストッパー67が形成されることができるし、第1ストッパー67はヒール部61がベース部10の前方に移動する時、ヒール部61の下端と接することになってヒール部61の前方への一定距離以上の移動を制限することができる。したがって、ヒール部61がベース部10の前方に移動する時、第1ストッパー67の構成によってヒール部61がレール65の前側から離脱されることを防ぐことができる。
【0078】
また、レール65の後側には、
図10(c)ないし
図10(e)に示されるように、ヒール部61がベース部10の後方に移動する時、ヒール部61の離脱を防ぐ第2ストッパー68が結合されることができる。第2ストッパー68はワッシャーの一種であるが、これに限定されない。
【0079】
また、
図10(c)ないし
図10(e)に示されるように、ヒール部61にはヒール部61がレール65に沿ってベース部10の前後方向に移動する時、その位置を固定させるヒール部固定部材611が多数形成されることができる。
【0080】
図面上に示されていないが、レール65上にはヒール部固定部材611が挿入される多数の固定溝が形成されることができるし、ヒール部固定部材611は、ねじであってもよく、使用者が望む位置にヒール部61を移動させた後、ヒール部固定部材611をヒール部61に挿入してヒール部61をレール65に対して固定させることができる。これによって使用者は望む位置にヒール部61を移動させた後、ヒール部固定部材611を通じてヒール部61の位置を固定させた後で安定的な演奏ができる。
【0081】
したがって、本発明の実施例によるドラムペダル100はヒール部61の位置を一定巨の範囲内で自由に調整することができる。
【0082】
また、ヒール部61の前後方向への移動によってヒール部61に連結されたペダルボード62も前後方向に移動可能であるため、ヒール部61がベース部10の前側に移動する時、ペダルボード62の前側に結合された動力伝達部80の回転半径が大きくなるので、ヒール部61が元の位置に位置された状態と比べて相互異なるドラムペダル100を作動させる感じを使用者に与えることができる。よって、使用者の嗜好によってヒール部61の位置を調節することで、使用者に多様な種類のドラムペダル100を踏む感じを与えることができる。
【0083】
一方、
図9に示されるように、ペダルボード62には重さ調節部材(未図示)を挿入できる少なくとも一つの重さ調節部材安着溝621が形成されることができる。重さ調節部材は初期にペダルボード62に装着された状態であってもよい。
【0084】
本発明のペダルボード62では、前述した重さ調節部材安着溝621に位置された重さ調節部材を取り除くことでペダルボード62の重さを減らすことができるし、これによってもっと早くベースドラムに打撃を与えることができる。
【0085】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換可能である。したがって、本発明に開示された実施例及び添付の図面は本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのものであり、このような実施例及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されることではない。本発明の保護範囲は以下の請求範囲によって解釈しなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈しなければならない。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部;
前記ベース部の前側に備えられる一対の支持部;
前記一対の支持部にメインシャフトを通じて軸結合されるカム部;
前記一対の支持部に前記メインシャフトを通じて軸結合され、前記カム部と接するように配置される打撃部;
前記ベース部の後側に一端が結合され、前記ベース部の前方に延長されて形成されるペダル部;及び
前記カム部と前記ペダル部との間を連結し、前記ペダル部に加えられる荷重によって前記メインシャフト及び前記カム部を回転させる動力伝達部;を含み、
前記カム部には相互異なる少なくとも2個の動力伝達部が選択的に結合
可能であり、
前記カム部は、
前記メインシャフトに貫通して挿入される孔が形成されたカム本体と、
前記カム部内に挿入可能で、前後方向に移動可能なリンク連結ガイド部、及び
前記リンク連結ガイド部が挿入されるように前記カム本体の第1面に長方向に形成されるガイド挿入部を含むことを特徴とするドラムペダル。
【請求項2】
前記カム部は、
前記相互異なる少なくとも2個の動力伝達部がカム部に結合する作用点の位置によって回転半径が変わって、
前記動力伝達部は、チェーン、リンク及びストラップのいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項3】
前記カム部は、
前記
カム本体の上部に形成され、第1固定部材によって前記チェーンまたは前記ストラップの一端が結合される第1連結部をさらに含み、
前記リンク連結ガイド部の前側には第2固定部材によって前記リンクの一端が結合される第2連結部が形成され、前記リンク連結ガイド部の後側には前記リンク連結ガイド部が前方に突出する時、前記カム本体に対して前記リンク連結ガイド部の後側が固定されるようにするリンク連結ガイド固定部が形成されることを特徴とする請求項2に記載のドラムペダル。
【請求項4】
前記ガイド挿入部には前記リンク連結ガイド部が挿入され、
前記ガイド挿入部の一側にはリンク連結ガイド固定ボルトが貫通されることができる長穴が形成され、
前記カム本体の第1面と反対の第2面にはリンク連結ガイド固定ナットが挿入されることができる長方向の溝が形成されることを特徴とする請求項3に記載のドラムペダル。
【請求項5】
前記リンク連結ガイド固定部にはリンク連結ガイド固定ボルトが挿入され、前記リンク連結ガイド固定ナットは前記長穴を通じて前記第2面方向に通過された前記リンク連結ガイド固定ボルトを前記カム本体に対して締結することを特徴とする請求項4に記載のドラムペダル。
【請求項6】
前記ペダル部は、
前記ベース部の後側に結合されて前後方向に移動可能なヒール部と、
前記ヒール部に対して回転できるように備えられるペダルボード、及び
前記ペダルボードの前側に形成され、第3固定部材によって前記動力伝達部の他端が結合される第3連結部を含むことを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項7】
前記メインシャフトに固定されるクランク、及び前記クランクに一端が連結されて前記一対の支持部のいずれか一つと結合されるテンション調節部材に他端が連結される弾性部を含む復元部をさらに含み、
前記復元部は前記ペダル部に加えられる荷重が解除されると、前記ペダル部と前記打撃部が元の位置に復元されるように前記メインシャフトに弾性力を与えることを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【請求項8】
ベースドラムを支持するために前記ベース部の前側に形成されるクランピング部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のドラムペダル。
【国際調査報告】