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特表2022-546877ばね式展開型ディスプレイ付き携帯電子デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-09
(54)【発明の名称】ばね式展開型ディスプレイ付き携帯電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20221101BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
G06F1/16 312G
G06F1/16 312S
G06F1/16 312J
H04M1/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540617
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 US2020049233
(87)【国際公開番号】W WO2021046239
(87)【国際公開日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】16/596,831
(32)【優先日】2019-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/732,938
(32)【優先日】2020-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/558,848
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522082230
【氏名又は名称】マイケル ジェイ ユアー
【氏名又は名称原語表記】URE, Michael J.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100224683
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 詩織
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジェイ ユアー
【テーマコード(参考)】
5K023
【Fターム(参考)】
5K023AA07
5K023BB11
5K023DD08
5K023HH05
5K023LL06
5K023RR09
(57)【要約】
ばね式展開型ディスプレイ付き携帯電子デバイスは、ディスプレイのサイズを、例えば3倍に、増やすことを可能にする。拡開したディスプレイはビデオコンテンツの視聴に適しており、コンテンツへのアクセスは、5G携帯電話サービスの採用により、ユビキタスとなる。一実施形態では、携帯電子デバイスは自己展開型である。望ましい減衰およびロック機能をもたらすガスばね(101A、101B)を使用することができる。携帯電子デバイスは、表を下向きにして保持され、両側側面を互いの方向にダブルプッシュできる(ステップ603)。ばねがロック解除されると、畳み込んでいるディスプレイは自己展開する(ステップ605)。別の実施形態では、デバイスは、表を下向きにして保持されるときを感知し(ステップ703)、自己展開のためにばねを電子的にロック解除する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己展開型携帯電子デバイスであって、前記デバイスは、
本体(201)と、
折り畳み状態において、前記本体の周囲に巻き付いて、前記本体の背面と重なり合う折り畳みディスプレイ(207)と、
画面伸展部およびヒンジ機構(203、205)を有する組立体と、
減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構(101A)と、
を備え、
自己展開中に、前記ばね機構のロック機能が解除され、前記画面伸展部の動きを引き起こして、ディスプレイのサイズを増大させる、
デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記少なくとも1つのばね機構は、ガスばねを有する、デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記ばね機構の前記ロック機能は、手動で制御される、デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記ばね機構の前記ロック機能は、電子的に制御される、デバイス。
【請求項5】
携帯電子デバイスであって、前記デバイスは、
メインプロセッサを収容する本体と、
ディスプレイ伸展部材と、
第1の前記ディスプレイ伸展部材および前記本体に結合されるヒンジ機構と、
前記本体および前記ディスプレイ伸展部材に結合される可撓性ディスプレイと、
を備え、
画面伸展部材は、
折り畳み状態において、前記可撓性ディスプレイの表示面が前記本体から見て外方を向くように前記本体の背面で前記本体に重なり合うように構成され、
展開状態において、展開された平坦な状態で前記可撓性ディスプレイを支持するように構成され、
前記ヒンジ機構は、ばね作用部材を有し、展開中に、前記本体の側面から離れるように外方に移動して、展開中に生ずる前記可撓性ディスプレイのたるみを取るように構成される、
デバイス。
【請求項6】
携帯電子デバイスであって、前記デバイスは、
メインプロセッサを収容する本体と、
第1のディスプレイ伸展部材と、
前記第1のディスプレイ伸展部材および前記本体に結合される第1のヒンジ機構と、
第2のディスプレイ伸展部材と、
前記第2のディスプレイ伸展部材および前記本体に結合される第2のヒンジ機構と、
前記本体、前記第1のディスプレイ伸展部材および前記第2のディスプレイ伸展部材に結合される可撓性ディスプレイと、
を備え、
第1の画面伸展部材および第2の画面伸展部材は、
折り畳み状態において、前記可撓性ディスプレイの表示面が前記本体から見て外方を向くように前記本体の背面で重なり合うように構成され、
展開状態において、展開された平坦な状態で前記可撓性ディスプレイを支持するように構成され、
前記第1のヒンジ機構および第2のヒンジ機構は、それぞれ、ばね作用部材を有し、展開中に、前記本体のそれぞれの側面から離れるように外方に移動して、展開中に生ずる前記可撓性ディスプレイのたるみを取るように構成される、
デバイス。
【請求項7】
本体と、折り畳まるおよび展開するディスプレイと、画面伸展部とを含む携帯電子デバイスの前記ディスプレイを伸展する方法であって、前記方法は、
ユーザーが、
表を下向きにして前記携帯電子デバイスを保持するステップと、
前記デバイスに対して手動動作を実施して、前記ディスプレイの展開を開始するステップと、
前記手動動作に応答して、ばねが、前記画面伸展部に対して、前記本体の端縁から離れるように展開および伸展させるステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
本体と、折り畳まるおよび展開するディスプレイと、画面伸展部とを含む携帯電子デバイスの前記ディスプレイを伸展する方法であって、前記方法は、
ユーザーが表を下向きに前記携帯電子デバイスを転回させるステップと、
前記携帯電子デバイスが前記転回を感知するステップと、
前記転回に応答して、前記携帯電子デバイスがばねを釈放して、前記画面伸展部に対して、前記本体の端縁から離れるように展開および伸展させるステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
本体と、画面伸展部と、前記本体および前記画面伸展部に結合されて折り畳まるおよび展開するディスプレイと、前記本体および前記画面伸展部に結合されるヒンジ機構とを含む携帯電子デバイスであって、前記デバイスは、さらに、前記本体内に収容される前向きカメラモジュールを備え、折り畳み状態において、前記ディスプレイの一部分は、後ろ向きであり、ユーザーに情報を表示するように動作可能であり、前記携帯電子デバイスは、前記カメラモジュールを後ろ向きに転回させ、ビューファインディングおよびカメラ制御のために前記ディスプレイの前記後ろ向きの部分を使用することによって、後ろ向きの写真を撮影するように構成される、デバイス。
【請求項10】
一体折り畳み型ディスプレイを備え、及び前向きカメラのみを備える携帯電子デバイスを使用して写真を撮影する方法であって、前記方法は、ユーザーが前記カメラを後ろ向きに転回させるステップと、ビューファインディングおよびカメラ制御のために前記折り畳み型ディスプレイの後ろ向きの部分を使用して、後ろ向きの写真を撮影するステップと、を含む、方法。
【請求項11】
本体と、折り畳みディスプレイと、画面伸展部およびヒンジ機構を有する組立体と、減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構とを備える携帯電子デバイスの自己展開を実施する方法であって、前記方法は、
ユーザーが表を下向きに前記デバイスを位置決めし、前記デバイスに圧力入力を加えて前記ばね機構のロック機能を解除するステップと、
前記画面伸展部が前記少なくとも1つのばね機構によって移動されて、前向きのディスプレイサイズを増大させるステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
本体と、折り畳みディスプレイと、画面伸展部およびヒンジ機構を有する組立体と、減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構とを備える携帯電子デバイスの自己展開を実施する方法であって、前記方法は、
ユーザーが表を下向きに前記デバイスを位置決めするステップと、
前記デバイスが、前記デバイスの動きおよび位置決めを感知し、それに応答して前記ばね機構のロック機能を解除するステップと、
前記画面伸展部が前記少なくとも1つのばね機構によって移動されて、前向きのディスプレイサイズを増大させるステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
モジュール式携帯電子デバイスであって、前記デバイスは、
本体モジュールと、
可撓性ディスプレイを有する折り畳みディスプレイモジュールと、
前記本体モジュールおよび前記折り畳みディスプレイモジュールを接続するための1つ以上のコネクタと、
を備え、
前記折り畳みディスプレイモジュールは、
折り畳み状態において、前記可撓性ディスプレイは、前記可撓性ディスプレイの表示面が前記本体から見て外方を向くように前記本体の背面で前記本体に重なり合うように構成され、
展開状態において、前記可撓性ディスプレイは、展開された平坦な状態で支持されるように構成される、
デバイス。
【請求項14】
請求項13に記載のモジュール式携帯電子デバイスであって、前記折り畳みディスプレイモジュールは、少なくとも1つのカメラを有する、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
三つ折型携帯電子デバイスが、2012年12月6日公開の「Flexible Display Flexural Assembly」と題する米国特許出願公開第20120307423号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれるものとする。特に関心があるのはその図4である。このタイプのデバイスの更なる改良が望まれる。
【発明の概要】
【0002】
ばね式展開型ディスプレイ付き携帯電子デバイスは、ディスプレイのサイズを、例えば3倍に、増やすことを可能にする。拡開したディスプレイはビデオコンテンツの視聴に適しており、コンテンツへのアクセスは、5G携帯電話サービスの採用によりユビキタスとなる。一実施形態では、携帯電子デバイスは自己展開型である。望ましい減衰およびロック機能をもたらすガスばねを使用することができる。携帯電子デバイスは、表を下向きに保持され、両側側面を互いの方向に2回押し込むことができる。ばねがロック解除されると、畳み込んでいるディスプレイは自己展開する。別の実施形態では、デバイスは、表を下向きに保持されるときを感知し、自己展開のためにばねを電子的にロック解除する。
【0003】
一態様では、携帯電子デバイスは、メインプロセッサを収容する本体と、ディスプレイ伸展部材と、第1のディスプレイ伸展部材および本体に結合されるヒンジ機構と、本体およびディスプレイ伸展部材に結合される可撓性ディスプレイと、を備える。画面伸展部材は、折り畳み状態において、本体の周囲に巻き付き、可撓性ディスプレイの表示面が本体から見て外方を向くように本体の背面で本体に重なり合うよう構成され、展開状態において、展開された平坦な状態で可撓性ディスプレイを支持するように構成されることができる。ヒンジ機構は、ばね作用部材を有し、展開中に、本体の側面から離れるよう外方に移動して、展開中に生ずる可撓性ディスプレイのたるみを取るように構成される。
【0004】
別の態様では、携帯電子デバイスは、メインプロセッサを収容する本体と、第1のディスプレイ伸展部材と、第1のディスプレイ伸展部材および本体に結合される第1のヒンジ機構とを備える。携帯電子デバイスは、さらに、第2のディスプレイ伸展部材と、第2のディスプレイ伸展部材および本体に結合される第2のヒンジ機構と、本体、第1のディスプレイ伸展部材および第2のディスプレイ伸展部材に結合される可撓性ディスプレイと、を備える。第1および第2の画面伸展部材は、折り畳み状態において、本体の周囲に巻き付き、可撓性ディスプレイの表示面が本体から見て外方を向くように本体の背面で重なり合うように構成され、展開状態において、展開された平坦な状態で可撓性ディスプレイを支持するように構成されることができる。第1および第2のヒンジ機構は、それぞれ、ばね作用部材を有することができ、展開中に、本体のそれぞれの側面から離れるように外方に移動して、展開中に生ずる可撓性ディスプレイのたるみを取るように構成されることができる。
【0005】
別の態様では、本体と、折り畳まるおよび展開するディスプレイと、画面伸展部とを含む携帯電子デバイスのディスプレイを伸展する方法が提供される。この方法によれば、ユーザーが表を下向きにして携帯電子デバイスを保持し、デバイスに対して手動動作を実施してディスプレイの展開を開始する。手動動作に応答して、ばねが、画面伸展部に対して、本体の端縁から離れるように展開および伸展させて、前向きのディスプレイサイズを増大させる。
【0006】
別の態様では、本体と、折り畳まるおよび展開するディスプレイと、画面伸展部とを含む携帯電子デバイスのディスプレイを伸展する方法が提供される。本方法によれば、ユーザーが表を下向きに携帯電子デバイスを転回させる。携帯電子デバイスは転回を感知し、転回に応答して、携帯電子デバイスがばねを釈放して、画面伸展部に対して、本体の端縁から離れるよう展開および伸展させ、これにより前向きのディスプレイのサイズを増大させる。
【0007】
別の態様では、携帯電子デバイスは、本体と、画面伸展部と、本体および画面伸展部に結合されて折り畳まるおよび展開するディスプレイと、本体および画面伸展部に結合されるヒンジ機構とを含む。携帯電子デバイスは、さらに、本体内に収容される前向きカメラモジュールを含み、折り畳み状態において、ディスプレイの一部分は、後ろ向きであり、ユーザーに情報を表示するように動作可能であり、携帯電子デバイスは、カメラモジュールを後ろ向きに転回させ、ビューファインディング(view finding)およびカメラ制御のためにディスプレイの後ろ向きの部分を使用することによって、後ろ向きの写真を撮影するように構成される。
【0008】
別の態様では、一体折り畳み型ディスプレイを含み、及び前向きカメラのみを含む携帯電子デバイスを使用して写真を撮影する方法が提供される。本方法によれば、ユーザーは、カメラを後ろ向きに転回させ、ビューファインディングおよびカメラ制御のために折り畳み型ディスプレイの後ろ向きの部分を使用して、後ろ向きの写真を撮影する。
【0009】
別の態様では、自己展開型携帯電子デバイスは、本体と、折り畳み状態において、本体の周囲に巻き付いて本体の背面と重なり合う折り畳みディスプレイと、画面伸展部およびヒンジ機構を含む組立体と、減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構とを含む。自己展開中、ばね機構のロック機能が解除され、画面伸展部の動きを引き起こして、前向きのディスプレイサイズを増大させる。少なくとも1つのばね機構は、ガスばねを含むことができる。ばね機構のロック機能は、手動で制御されることができる。代案として、ばね機構のロック機能は、電子的に制御されることができる。
【0010】
別の態様では、本体と、折り畳みディスプレイと、画面伸展部およびヒンジ機構を含む組立体と、減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構とを有する携帯電子デバイスの自己展開を実施する方法が提供される。本方法によれば、ユーザーが表を下向きにデバイスを位置決めし、圧力入力をデバイスに加えて、ばね機構のロック機能を解除する。画面伸展部が少なくとも1つのばね機構によって移動され、これにより前向きのディスプレイサイズを増大させる。
【0011】
別の態様では、本体と、折り畳みディスプレイと、画面伸展部およびヒンジ機構を含む組立体と、減衰機能およびロック機能がある少なくとも1つのばね機構とを有する携帯電子デバイスの自己展開を実施する方法が提供される。この方法によれば、ユーザーが表を下向きにデバイスを位置決めする。デバイスは、デバイスの動きおよび位置決めを感知し、これに応答して、ばね機構のロック機能を解除する。画面伸展部は、少なくとも1つのばね機構によって移動され、これにより前向きのディスプレイサイズを増大させる。
【0012】
別の態様では、モジュール式携帯電子デバイスは、本体モジュールと、可撓性ディスプレイを含む折り畳みディスプレイモジュールと、本体モジュールおよび折り畳みディスプレイモジュールを接続するための1つ以上のコネクタとを含む。折り畳みディスプレイモジュールは、折り畳み状態において、可撓性ディスプレイは、可撓性ディスプレイの表示面が本体から見て外方を向くように本体の背面で本体に重なり合うように構成され、展開状態において、可撓性ディスプレイは展開された平坦な状態で支持されるように構成される。折り畳みディスプレイモジュールは、少なくとも1つのカメラを含むことができる。
【0013】
本発明は、添付の図面を参照して理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】折り畳み携帯電子デバイスの正面図である。
図2図1のデバイスの端面図である。
図3】展開状態における図1のデバイスの正面図である。
図4図3のデバイスの背面図である。
図5図3のデバイスの端面図である。
図6】自己展開動作のフローチャートである。
図7】別の自己展開動作のフローチャートである。
図8】別の折り畳み携帯電子デバイスの正面図である。
図9図8のデバイスと同様のデバイスを使用して写真撮影するフローチャートである。
図10】モジュール式携帯電子デバイスの図である。
図11図10のモジュール式携帯電子デバイスにおける別の図である。
図12図11のモジュール式携帯電子デバイスの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで図1を参照すると、折り畳んだ状態におけるばね式展開型ディスプレイ付き携帯電子デバイス100の正面図が示される。図示の実施形態では、携帯電子デバイスは、既知のタイプの可撓性タッチディスプレイを設けた「三つ折り、折り畳み」デバイスである。携帯電子デバイスが展開されるとき、表示面積が3倍に増加する。携帯電子デバイスは、ディスプレイが(本のように内向きに畳み込むのではなく)巻物のように外向きに折り畳まるように構成される。
【0016】
携帯電子デバイスの本体内に、ばね(101A、101B)を設ける。幾つかの実施形態では、単一のばねを設けることができる。
【0017】
図1の携帯電子デバイスの端面図を図2に示す。本体201は、ヒンジ機構(203A、203B)および画面伸展部材(「画面伸展部」、205A、205B)を含む組立体が両側に隣接する。画面伸展部は、ディスプレイの折り畳み及び展開する部分に対する支持を行う。図示のように折り畳んだ状態において、画面伸展部は本体の背面で重なり合う。折り畳み可能ディスプレイ207は、本体によって携帯電子デバイスの前面で支持され、ヒンジ部材の周りに巻き付き、本体の背面で重なり合い、重なり合う画面伸展部によって支持される。この構成では、折り畳み可能ディスプレイのアクティブ表示側面は、前向きおよび後向きの方である。
【0018】
展開した状態における図1の携帯電子デバイスの正面図を図3に示す。破線は表示面積の3倍増加を示すために使用されるが、折り畳み可能ディスプレイ207は連続的で途切れることはない。
【0019】
展開状態における図1の携帯電子デバイスの背面図を図4に示す。展開状態では、組立体203A/205Aおよび203B/205Bは、画面伸展部(205A、205B)が本体の背面で重なり合う代わりに、本体201の前面で画定される平面内で外方に伸展されるように配置される。ヒンジ機構(203A、203B)は、ロッドによって支持され、展開中に生じるディスプレイのたるみを取るために、ある距離だけ本体201から離間される。展開中に、ヒンジ機構は、本体の側面から徐々に離れるように動いて、図4に示される最終位置をとる。
【0020】
一実施形態では、ばねは、減衰及びロック機能を有する双方向ガスばねとすることができる。ロック状態において、ロッドはシリンダ内に保持される。ロック状態が解除されると、ロッドは、減衰された動きで外方に強制的に移動させられる。ロッドのロック解除は、ロッドに対する軽いプッシュ、または「ダブルプッシュ(二回押し)」で生じることができる。このタイプのばねは、例えば、中華人民共和国福建省廈門市のHXLガススプリング会社から入手可能である。
【0021】
他の実施形態では、ロック解除は電子的に生じる。電流は、ロックを解除するような方法で膨張または収縮するシリンダ内の要素に印加される。
【0022】
他の実施形態では、ばねは、巻きばねまたは他タイプのばねとすることができる。
【0023】
図1図5の携帯電子デバイスは、本明細書で説明されるように「自己展開型」とすることができる。
【0024】
図6を参照すると、一態様によれば、デバイスは、縦長で表を下向きにして保持される(ステップ601)。次に、ユーザーは、デバイスの両側側面を互いの方向に向けてダブルプッシュする(ステップ603)。次に、ユーザーは、自分の手を平らに保持して、デバイスを展開することを可能にする(ステップ605)。ダブルプッシュに応答して、ガスばねのロッドは釈放され、デバイスが完全に展開されるまで減衰様態で伸展する。次に、ユーザーは、デバイスを把持して、デバイスを前向きに転回させて使用する(ステップ607)。
【0025】
代案として、「自己展開」は電子的に制御されることができる。図7を参照すると、一態様によれば、ユーザーは、縦長で表を下向きにデバイスを転回させる(ステップ701)。デバイスのこの配置は、デバイスによって認識される運動ジェスチャーを構成する。デバイスは、ジェスチャーを認識して、ばねをロック解除する(ステップ703)。次に、ユーザーは、自分の手を平らに保持して、デバイスを展開することを可能にする(ステップ705)。ロック解除に応答して、ガスばねのロッドは釈放され、デバイスが完全に展開されるまで減衰様態で伸展する。次に、ユーザーは、デバイスを把持して、デバイスを前向きに転回させて使用する(ステップ707)。
【0026】
図8を参照すると、別の態様による携帯電子デバイス800が示されている。デバイスには、カメラモジュール803を設けることができる。カメラモジュール803は、最新技術のスマートフォンに見られるカメラの幾つかの部分または全部を組み込むことができる。特に、カメラモジュールは、最新技術のスマートフォンにおいて後ろ向きであり得るカメラを組み込むことができる。逆にカメラを前向きにして作成することは、折り畳みディスプレイによる干渉を回避する。
【0027】
デバイスには、図1のデバイスと同様に、ばね801Aおよび801Bを設けることができる。カメラモジュール803からの信号は、ばね801Aの周囲に経路付けられることができる。
【0028】
カメラモジュール803は、その上面に沿って、スピーカー、マイク、ボタン、ポートなどを所望に応じて含むことができる。また、カメラモジュール803は、さらに、アンテナを含むこともできる。
【0029】
幾つかの事例では、前向き写真および後ろ向き写真を撮影するために、同じカメラモジュール803を使用することができる。カメラが可変焦点カメラである場合、デバイスは、デバイスの方向(前向きまたは後ろ向き)を感知して、それに応じて焦点を調整することができる。
【0030】
図9を参照すると、後ろ向きの写真を撮影するために、ユーザーは、タッチディスプレイを使用して「カメラ」を選択し、次に、「後ろ向き」を選択する(ステップ901)。ユーザーは、ここで、通常前向きのカメラモジュールが後ろ向きになるように電話機を転回させる(ステップ903)。ディスプレイの後向き部分であったのが今や前向きになっており、ビューファイディング及び制御のために作動される(ステップ905)。次に、ユーザーは、通常のやり方で写真を撮影する(ステップ907)。
【0031】
幾つかの事例では、より進化した能力を有する別個の後向きカメラモジュールは、ディスプレイが折り畳まれるときにカメラが覆われるように設けることもできる。ディスプレイの展開中、カメラは、写真撮影の準備のためにデフォルトで起動されることができる。縦長と横長との間の切り替えは、デバイスの向きを変更することなく、タッチ入力またはジェスチャーによって実施することができる。
【0032】
図10を参照すると、モジュール式携帯電子デバイスの背面展開図が示されている。1つのモジュール1001は、メインプロセッサを含む本体とすることができる。別のモジュール1003は、折り畳み画面モジュールとすることができる。折り畳み画面モジュールは、主として前述の実施形態のように配置される画面伸展部、ヒンジ機構およびばねを含むことができる。また、折り畳み画面モジュールは、図9に関連して説明されるようなカメラモジュールを含むこともできる。また、折り畳み画面モジュールは、スナップ嵌合コネクタ1005Aおよび1005Bを含むことができる。本体1001は、折り畳み画面モジュールにスナップ嵌合することを可能にする相補的なスナップ嵌合コネクタを含むことができる。図11は、本体がスナップ嵌合された携帯電子デバイスを示す。いずれかのモジュールが損傷した場合、モジュールは容易に交換されることができる。損傷したモジュールは、修理のために送られることができる。本体は、完全に一体化されたデバイスの場合に可能であり得るよりも高い防水性を可能にする。図12は、図11のデバイスの正面図を示す。
【0033】
本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施され得ることが当業者には理解されよう。したがって、前記の説明は、すべての点で例示であり、限定ではないことを意図する。本発明の範囲は、上述した説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、その均等物の意味および範囲内に入るすべての変更はその中に包含されることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】