(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】倉庫シャトル車両
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
B65G1/04 555A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513329
(86)(22)【出願日】2020-04-01
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020082701
(87)【国際公開番号】W WO2021047167
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910857686.9
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】何 ▲偉▼全
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE04
3F022EE09
3F022FF01
3F022JJ13
3F022KK14
3F022MM01
(57)【要約】
本開示は、倉庫シャトル車両に関する。倉庫シャトル車両は、車両本体(12)と、車両本体から伸長または車両本体に後退するように車両本体(12)に対して可動であるパレットフォーク(15)であって、パレットフォーク(15)が、水平方向に並んで配置された2つの板状構成要素を含み、2つの板状構成要素が、2つの板状構成要素の間に物品をクランプするように間隔を置いて対向するように配置されている、パレットフォーク(15)と、パレットフォーク(15)の各板状構成要素に取り付けられ、第1の状態と第2の状態との間で切り替わるように板状構成要素に対して可動である折り畳み式シフティングフォーク(14)であって、折り畳み式シフティングフォーク(14)が、第1のブロッキング構成要素と第1のブロッキング構成要素(2)に連結された第2のブロッキング構成要素(1)とを含み、第1の状態では、第1のブロッキング構成要素(2)および第2のブロッキング構成要素(1)が、板状構成要素と交差する第1の方向に続いており、第2の状態では、第1のブロッキング構成要素(2)および第2のブロッキング構成要素(1)が、積み重ねられ、ともに板状構成要素の内側に配置される、折り畳み式シフティングフォーク(14)と、を備え、それによって、シフティングフォークの高さが倉庫の保管密度に影響を与えるという従来技術での問題が改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体(12)と、
前記車両本体(12)から伸長または前記車両本体(12)に後退するように前記車両本体(12)に対して可動であるパレットフォーク(15)であって、前記パレットフォーク(15)が、水平方向に並んで配置された2つの板状構成要素を含み、前記2つの板状構成要素が、前記2つの板状構成要素の間に物品をクランプするように間隔を置いて対向するように配置されている、パレットフォーク(15)と、
前記パレットフォーク(15)の前記板状構成要素に取り付けられ、第1の状態と第2の状態との間で切り替わるように前記板状構成要素に対して可動である折り畳み式シフティングフォーク(14)であって、前記折り畳み式シフティングフォーク(14)が、第1のブロッキング構成要素(2)と前記第1のブロッキング構成要素(2)に連結された第2のブロッキング構成要素(1)とを含み、前記第1の状態では、前記第1のブロッキング構成要素(2)および前記第2のブロッキング構成要素(1)が、前記板状構成要素と交差する第1の方向に続けて配置され、前記第2の状態では、前記第1のブロッキング構成要素(2)および前記第2のブロッキング構成要素(1)が、積み重ねられ、前記板状構成要素にはめ込まれる、折り畳み式シフティングフォーク(14)と、
を備える、倉庫シャトル車両。
【請求項2】
前記第2のブロッキング構成要素(1)が、前記第1のブロッキング構成要素(2)に連結され、前記第1のブロッキング構成要素(2)に対して回転可能である、請求項1に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項3】
前記倉庫シャトル車両が、前記パレットフォーク(15)に対して動くように前記折り畳み式シフティングフォーク(14)を駆動するように構成された駆動部をさらに備え、前記駆動部が、
前記板状構成要素に取り付けられた支持体(9)と、
前記支持体(9)に回転可能に取り付けられ、前記第1のブロッキング構成要素(2)の回転を引き起こすように前記第1のブロッキング構成要素(2)に連結された回転シャフト(8)と、
前記支持体(9)に固定的に連結された第1の伝動輪(7)と、
前記第1のブロッキング構成要素(2)に回転可能に取り付けられ、前記第2のブロッキング構成要素(1)に固定的に連結され、前記第1の伝動輪(7)に駆動連結された第2の伝動輪(5)と、
を備える、
請求項1に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項4】
前記第1の伝動輪(7)と前記第2の伝動輪(5)とを連結するように構成された可撓性伝動構成要素(6)をさらに備える、請求項3に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項5】
前記第1の伝動輪(7)および前記第2の伝動輪(5)がともに同期ベルト輪であり、前記可撓性伝動構成要素(6)が同期ベルトである、または、
前記第1の伝動輪(7)および前記第2の伝動輪(5)がともにチェーン輪であり、前記可撓性伝動構成要素(6)が伝動チェーンである、または、
前記第1の伝動輪(7)および前記第2の伝動輪(5)がともに歯車であり、前記第1の伝動輪(7)と前記第2の伝動輪(5)とが係合される、または、
前記第1の伝動輪(7)および前記第2の伝動輪(5)がともにベルトプーリであり、前記可撓性伝動構成要素(6)が伝動ベルトである、
請求項4に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項6】
前記第2の伝動輪(5)と前記第1の伝動輪(7)とのギヤ比が、1:2である、請求項5に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項7】
前記第1のブロッキング構成要素(2)の第1の端部が、前記回転シャフト(8)に連結され、前記第2の伝動輪(5)が、前記第1のブロッキング構成要素(2)の第2の端部に取り付けられる、請求項3に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項8】
前記折り畳み式シフティングフォーク(14)の前記第1のブロッキング構成要素(2)および前記第2のブロッキング構成要素(1)が、前記第2の状態において、前記板状構成要素に対して平行な方向に並んで配置される、請求項1に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項9】
前記折り畳み式シフティングフォーク(14)の前記第1のブロッキング構成要素(2)および前記第2のブロッキング構成要素(1)が、前記第2の状態において、前記板状構成要素の厚さ方向に並んで配置される、請求項1に記載の倉庫シャトル車両。
【請求項10】
前記板状構成要素が、前記第2の状態にある前記折り畳み式シフティングフォーク(14)を受容する凹部を備える、請求項1に記載の倉庫シャトル車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、参照によりその全体を本開示に組み込む、2019年9月9日出願の中国特許出願第201910857686.9号に基づいており、その優先権を主張する。
【0002】
本開示は、倉庫輸送機器の分野に関し、詳細には、倉庫シャトル車両に関する。
【背景技術】
【0003】
図1は、従来技術における倉庫内の棚に、ある物品を輸送する倉庫シャトル車両(warehouse shuttle vehicle)を示す。
図1に示されるように、従来技術の倉庫シャトル車両は、車両本体1、車両本体1から伸長または車両本体1に後退するように車両本体1に対して可動のパレットフォーク2、およびパレットフォーク2上に取り付けられたシフティングフォーク3を含む。パレットフォーク2は、互いに対向して間隔を置いて配置された2つの板状構成要素を含む。板状構成要素の長さ方向は、パレットフォーク2の移動方向と同じであり、水平方向である。シフティングフォーク3は、第1の位置と第2の位置との間で切り替わるように板状構成要素に対して回転することができる。第1の位置では、シフティングフォーク3は板状構成要素に対して垂直であり、したがって物品4は車両本体1に対してパレットフォーク2とともに動くことができ、それによって物品4は、棚からシャトル車両へ、またはシャトル車両から棚へ動かされる。第2の位置では、シフティングフォーク3は、板状構成要素の内側に直立する。
【0004】
シャトル車両は、立体倉庫棚上を長手方向に前後に移動し、物品を取ってくるまたは保管するために、パレットフォーク2の横方向の伸長および後退とシフティングフォーク3の上げ下げとによって棚保管場所から物品を引き出す、または中に押し込む。従来技術では、シフティングフォーク3は、第2の位置では、板状構成要素の内側に直立し、したがって第2の位置におけるシフティングフォークの高さは、倉庫の2つの側の棚同士の間の空間よりも低い必要がある。立体的な倉庫の保管空間を十分に活用するために、立体倉庫棚の段の高さをより低くし全体の棚の層をより多くすると、より多くの物品を保管することができる。したがって、立体倉庫棚の段の高さを決めるシャトル車両の高さは、立体倉庫の保管密度も決定する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、
車両本体と、
車両本体から伸長または車両本体に後退するように車両本体に対して可動であるパレットフォークであって、パレットフォークが、水平方向に並んで配置された2つの板状構成要素を含み、2つの板状構成要素が、2つの板状構成要素の間に物品をクランプするように間隔を置いて対向するように配置されている、パレットフォークと、
パレットフォークの各板状構成要素に取り付けられ、第1の状態と第2の状態との間で切り替わるように板状構成要素に対して可動である折り畳み式シフティングフォークであって、折り畳み式シフティングフォークが、第1のブロッキング構成要素と第1のブロッキング構成要素に連結された第2のブロッキング構成要素とを含み、第1の状態では、第1のブロッキング構成要素および第2のブロッキング構成要素が、板状構成要素と交差する第1の方向に続いており、第2の状態では、第1のブロッキング構成要素および第2のブロッキング構成要素が積み重ねられ、板状構成要素にはめ込まれる、折り畳み式シフティングフォークと、
を含む、倉庫シャトル車両が提供される。
【0006】
いくつかの実施形態では、第2のブロッキング構成要素が、第1のブロッキング構成要素に連結され、第1のブロッキング構成要素に対して回転可能である。
【0007】
いくつかの実施形態では、倉庫シャトル車両は、パレットフォークに対して動くようにシフティングフォークを駆動するように構成された駆動部をさらに含み、駆動部が、
板状構成要素に取り付けられた支持体と、
支持体に回転可能に取り付けられ、第1のブロッキング構成要素の回転を引き起こすように第1のブロッキング構成要素に連結された回転シャフトと、
支持体に固定的に連結された第1の伝動輪と、
第1のブロッキング構成要素に回転可能に取り付けられ、第2のブロッキング構成要素に固定的に連結され、第1の伝動輪に駆動連結された、第2の伝動輪と、
を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、倉庫シャトル車両は、第1の伝動輪と第2の伝動輪とを連結するように構成された可撓性伝動構成要素をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、
第1の伝動輪および第2の伝動輪がともに同期輪であり、可撓性伝動構成要素が同期ベルトである、または、
第1の伝動輪および第2の伝動輪がともにチェーン輪であり、可撓性伝動構成要素が伝動チェーンである、または、
第1の伝動輪および第2の伝動輪がともに歯車であり、第1の伝動輪と第2の伝動輪とが係合される、または、
第1の伝動輪および第2の伝動輪がともにベルトプーリであり、可撓性伝動構成要素が伝動ベルトである。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の伝動輪と第1の伝動輪とのギヤ比が、1:2である。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1のブロッキング構成要素の第1の端部が、回転シャフトに連結され、第2の伝動輪が、第1のブロッキング構成要素の第2の端部に取り付けられる。
【0012】
いくつかの実施形態では、シフティングフォークの第1のブロッキング構成要素および第2のブロッキング構成要素が、第2の状態において、板状構成要素に対して平行な方向に並んで配置される。
【0013】
いくつかの実施形態では、シフティングフォークの第1のブロッキング構成要素および第2のブロッキング構成要素が、第2の状態において、板状構成要素の厚さ方向に並んで配置される。
【0014】
いくつかの実施形態では、板状構成要素が、第2の状態にあるシフティングフォークを受容する凹部を備える。
【0015】
本開示の技術的解決策の適用において、シフティングフォークが第2の状態にあるとき、第1のブロッキング構成要素と第2のブロッキング構成要素とは積み重ねられ、ともに板状構成要素の内側に配置され、第2の状態でのシフティングフォークの第1のブロッキング構成要素および第2のブロッキング構成要素は、鉛直方向に重なり合い、それによってシフティングフォークの高さが減少し、シフティングフォークの高さが倉庫の保管密度に影響を及ぼすという従来技術における問題が改善される。
【0016】
本開示の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態または従来技術の説明において使用される図面が以下において簡単に紹介される。当然、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施形態を示すだけであり、当業者は、創造的な作業をすることなくこれらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】従来技術の倉庫シャトル車両の立体構造図である。
【
図2】シフティングフォークが第1の状態にある、本開示の一実施形態における倉庫シャトル車両の構造図である。
【
図4】
図2に示される倉庫シャトル車両の上面構造図である。
【
図5】本発明の一実施形態における
図2に示される倉庫シャトル車両のシフティングフォークの立体構造図である。
【
図6】
図5に示されるシフティングフォークの断面構造図である。
【
図7】シフティングフォークが第2の状態にある、本開示の一実施形態における倉庫シャトル車両の構造図である。
【
図8】
図7に示される倉庫シャトル車両の上面構造図である。
【
図9】
図7に示される倉庫シャトル車両のシフティングフォークの立体構造図である。
【
図10】
図9に示されるシフティングフォークの断面構造図である。
【
図11】第1の状態と第2の状態との間で切り替わる本開示の一実施形態におけるシフティングフォークの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本開示の実施形態における添付の図面と関連して、本開示の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。当然、記載の実施形態は、本開示の実施形態のすべてではなく単なる一部である。少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、実際、例示に過ぎず、本開示およびその適用または使用における限定としての役割は一切果たさない。創造的な作業をすることなく本開示の実施形態に基づいて当業者によって行われるすべての他の実施形態は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0019】
図2から
図11に示されるように、この実施形態の倉庫シャトル車両は、車両本体12、車両本体12から伸長または車両本体12に後退するように車両本体12に対して可動のパレットフォーク15、およびパレットフォーク15に取り付けられる折り畳み式シフティングフォーク14を含む。
【0020】
パレットフォーク15は、水平方向に並んで配置される2つの板状構成要素を含む。この2つの板状構成要素は、2つの板状構成要素の間に物品をクランプするように間隔を置いて対向して配置される。
【0021】
シフティングフォーク14は、第1の状態と第2の状態との間で切り替わるようにパレットフォーク15の板状構成要素に対して動くことができる。
図2から
図6に示されるように、シフティングフォーク14は、第1のブロッキング構成要素2、および第1のブロッキング構成要素2に連結される第2のブロッキング構成要素1を含む。シフティングフォーク14が第1の状態にあるとき、パレットフォーク15の運動により物品を動かすことができるように、第1のブロッキング構成要素2および第2のブロッキング構成要素1は、パレットフォーク15の板状構成要素と交差する方向に続いている。
【0022】
図7から
図10に示されるように、シフティングフォーク14が第2の状態にあるとき、第1のブロッキング構成要素2と第2のブロッキング構成要素1とは積み重ねられ、板状構成要素にはめ込まれ、第2の状態でのシフティングフォーク14の第1のブロッキング構成要素2と第2のブロッキング構成要素1とは、鉛直方向に重なり合い、それによってシフティングフォーク14の高さが減少し、シフティングフォーク14の高さが倉庫の保管密度に影響を及ぼすという従来技術における問題が改善される。
【0023】
図5および
図6と関連して、倉庫シャトル車両は、パレットフォーク15に対して動くようにシフティングフォーク14を駆動するよう構成される駆動部をさらに含む。駆動部は、パレットフォーク15の板状構成要素に取り付けられる支持体9、支持体9に回転可能に取り付けられる回転シャフト8、支持体9に固定的に連結される第1の伝動輪7、第1のブロッキング構成要素2に回転可能に取り付けられる第2の伝動輪5、および第1の伝動輪7と第2の伝動輪5とを連結するように構成される可撓性伝動構成要素6を含む。
【0024】
回転シャフト8は、回転シャフト8の回転により第1のブロッキング構成要素2が板状構成要素の内側で直立する位置から板状構成要素に対して垂直な位置へと回転することができるように、第1のブロッキング構成要素2の回転を引き起こすように第1のブロッキング構成要素2に固定的に連結される。
【0025】
第2の伝動輪5は、第1の伝動輪7と伝動協働(transmission cooperation)し、第2のブロッキング構成要素1に固定的に連結され、第2の伝動輪5の軸は、回転シャフト8の軸に対して平行に間隔を置いて配置される。固定的に第2の伝動輪5と支持体9に固定された第1の伝動輪7とが可撓性伝動構成要素によって連結されているので、第2の伝動輪5が回転シャフト8周りに第1のブロッキング構成要素2とともに回転する間、第2の伝動輪5は自転し第2のブロッキング構成要素1を駆動して第1のブロッキング構成要素2に対して回転させることができる。
【0026】
したがって、第1のブロッキング構成要素2とともに回転しながら、第2のブロッキング構成要素1はさらに自転する第2の伝動輪5によって駆動されて第1のブロッキング構成要素2に対して回転することができ、したがって、第2のブロッキング構成要素1は、第1のブロッキング構成要素2とともに折り畳まれる第1の相対位置から、上述した第1の方向に第1のブロッキング構成要素2と並ぶ第2の相対位置へと回転する。
【0027】
駆動部は、支持体9に連結されるモータ11をさらに含む。モータ11は、回転シャフト8の回転を引き起こすように構成される。好ましくは、モータ11は、回転シャフト8と共軸である。支持体9は、回転シャフト8が貫通することができる貫通孔を備え、回転シャフト8は、第1の軸受10によって支持体9の取付孔に固定される。
【0028】
第1の伝動輪7は、回転シャフト8におけるモータ11から離れた端部に配置され、支持体9に固定的に連結される。回転シャフト8は、第1の伝動輪7の貫通孔を貫通し、第1のブロッキング構成要素2の第1の端部に連結される。第2の伝動輪5は、第1のブロッキング構成要素2の第2の端部に取り付けられる。ピンシャフト4は、第1のブロッキング構成要素2の第2の端部に取り付けられ、第2の軸受3は、ピンシャフト4上に套設され、第2の伝動輪5は、第2の軸受3上に套設され、第2の軸受3の内側リングはピンシャフト4に連結され、第2の軸受3の外側リングは第2の伝動輪5に連結される。
【0029】
第2のブロッキング構成要素1の一端部は、第2の伝動輪5に連結され、回転シャフト8は、第1のブロッキング構成要素2の回転を引き起こすように回転し、固定的に第1のブロッキング構成要素2とともに回転する間、第2のブロッキング構成要素1は自転する第2の伝動輪5によって駆動されて回転し、第1のブロッキング構成要素2と積み重なった位置から第1の方向に第1のブロッキング構成要素2と並ぶ位置の方に向けて回転し、したがってシフティングフォーク14が第2の状態から第1の状態に切り替わる。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の伝動輪7および第2の伝動輪5はともに同期輪であり、可撓性伝動構成要素6は同期ベルトである。他の実施形態では、第1の伝動輪7および第2の伝動輪5はともにチェーン輪であり、可撓性伝動構成要素6は伝動チェーンである。他の実施形態では、第1の伝動輪7および第2の伝動輪5はともに歯車であり、第1の伝動輪7および第2の伝動輪5は係合され、他の実施形態では、第1の伝動輪7および第2の伝動輪5はともにベルトプーリであり、可撓性伝動構成要素6は伝動ベルトである。
【0031】
第2の伝動輪5と第1伝動輪7とのギヤ比は、1:2である。第1のブロッキング構成要素2が鉛直方向から板状構成要素に対して垂直な方向に回転する間、第2のブロッキング構成要素1は、第1のブロッキング構成要素2と積み重なった状態から、板状構成要素に対して垂直な方向に第1のブロッキング構成要素2と並んで配置される状態へ回転する。
【0032】
図8から
図10に示されるように、シフティングフォーク14の第1のブロッキング構成要素2および第2のブロッキング構成要素1は、第2の状態では、板状構成要素に対して平行な方向に並んで配置される。板状構成要素は、第2の状態にあるシフティングフォーク14を受容する凹部を備える。シフティングフォーク14は、第2の位置にあるとき、上述の凹部内に配置される。
【0033】
任意選択の他の実施形態では、シフティングフォーク14の第1のブロッキング構成要素2および第2のブロッキング構成要素1は、第2の状態では、板状構成要素の厚さ方向に並んで配置される。
【0034】
図2から
図11に示されるように、少なくとも2つのシフティングフォーク14は、倉庫シャトル車両のパレットフォーク15の2つの板状構成要素のそれぞれに取り付けられ、シフティングフォーク14は、物品を取ってくるもしくは保管するために、物品を棚保管場所からシャトル車両に引き出す、または、シャトル車両上の物品を棚保管場所内に押し込むことを達成するために、第2の状態へ上げられる、かつ第1の状態へと下げられ得る。各シフティングフォーク14は、上げられるとパレットフォーク15の内部へと折り畳まれ、下げられると完全に伸長され得る。シフティングフォークアセンブリは、第2のブロッキング構成要素1、第1のブロッキング構成要素2、第2の軸受3、ピンシャフト4、第2の伝動輪5、可撓性伝動構成要素6、第1の伝動輪7、回転シャフト8、支持体9、第1の軸受10およびモータ11を含み、支持体9は、パレットフォーク15の伸長可能な板状構成要素に固定的に連結され、モータ11は、支持体9に固定的に連結され、第1の軸受10は、支持体9の内孔に取り付けられ、第1の伝動輪7は、支持体9に固定的に取り付けられ、回転シャフト8は、第1の軸受10の内側リング内に取り付けられ、回転シャフト8は、モータ11の出力シャフトに連結され、支持体9に固定的に取り付けられた第1の伝動輪7の内孔を貫通し、第1のブロッキング構成要素2の第1の端部に固定的に連結される。
【0035】
ピンシャフト4は、第1のブロッキング構成要素2の第2の端部に固定的に連結され、第2の軸受3は、ピンシャフト4に取り付けられ、第2の伝動輪5は、第2の軸受3の外側リング上に套設され、第2の伝動輪5は、ピンシャフト4周りを第2の軸受3により回転することができる。第2のブロッキング構成要素1は、第2の伝動輪5に固定的に連結され、第2の伝動輪5とともに回転することができ、可撓性伝動構成要素6は、伝動対を形成するように第2の伝動輪5と第1の伝動輪7とに巻き付けられる。
【0036】
シフティングフォークを下がった伸長状態から上がった折り畳み状態に変える動作は、モータ11が駆動し、回転シャフト8によって第1のブロッキング構成要素2が90度回転させられ、第1のブロッキング構成要素2に固定的に連結されている第2の伝動輪5が、第1のブロッキング構成要素2とともに回転シャフト8の軸周りに90度回転し、それと同時に、第2の伝動輪5が、第2の伝動輪5、可撓性伝動構成要素6および第1の伝動輪7によって形成される伝動対の作用により自転し、それによって第2の伝動輪5に固定的に連結されている第2のブロッキング構成要素1が一緒に回転し、第2の伝動輪5と第1の伝動輪7とのギヤ比は1:2に設定されているので、第1のブロッキング構成要素2が90度回転すると第2のブロッキング構成要素1が反対方向に180度回転し、したがって第2のブロッキング構成要素1が折り畳まれた後に第1のブロッキング構成要素2と重なり合うようなやり方で実施され、それによってシフティングフォーク機構の高さ全体が減少し、それらがパレットの内部に入るので、車両本体の高さは増加しない。
【0037】
シフティングフォークを上がった折り畳み状態から下がった伸長状態に変える動作は、上述の動作を逆に実施する。
【0038】
上記の説明は、本開示の限定を意図しない本開示の例示的な実施形態に過ぎず、本開示の趣旨および原理の範囲に入るすべての修正、均等な置換および改良は、本開示の保護範囲内に包含されるべきである。
【0039】
上記の説明は、本開示の限定を意図しない本開示の例示的な実施形態に過ぎず、本開示の趣旨および原理の範囲に入るすべての修正、均等な置換および改良は、本開示の保護範囲内に包含されるべきである。
【符号の説明】
【0040】
1 第2のブロッキング構成要素
2 第1のブロッキング構成要素
3 第2の軸受
4 ピンシャフト
5 第2の伝動輪
6 可撓性伝動構成要素
7 第1の伝動輪
8 回転シャフト
9 支持体
10 第1の軸受
11 モータ
12 車両本体
14 シフティングフォーク
15 パレットフォーク
【国際調査報告】