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特表2022-547016製品のAC回路の未承認ハードウェア改変の検出のためのシステム、装置、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】製品のAC回路の未承認ハードウェア改変の検出のためのシステム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20221102BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
G01R31/00
G01R19/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513991
(86)(22)【出願日】2020-09-02
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 IL2020050951
(87)【国際公開番号】W WO2021044412
(87)【国際公開日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】269191
(32)【優先日】2019-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522078576
【氏名又は名称】ソディボ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SODYBO LTD.
【住所又は居所原語表記】8 Chol Zanav Street, 8533800 Lehavim ISLAEL
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100180529
【弁理士】
【氏名又は名称】梶谷 美道
(72)【発明者】
【氏名】ガル、 シュムエル
(72)【発明者】
【氏名】チルリン、 アレクセイ
(72)【発明者】
【氏名】シテンデル、 ロニット
(72)【発明者】
【氏名】シテンデル、 ユバル
【テーマコード(参考)】
2G035
2G036
【Fターム(参考)】
2G035AA11
2G035AB04
2G035AC00
2G036AA28
2G036BA30
2G036BA32
2G036BA38
2G036CA08
(57)【要約】
試験対象製品を分解する必要なく、試験対象製品中の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するためのシステム、装置、および方法を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続された製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための装置であって、
コントローラと、
信号を生成するように構成された信号発生器と、
生成された信号から発生した電流を測定するように構成された電流センサと、
前記装置を前記製品に接続するように構成されたAC出力コネクタと、
装置を主電源に接続するように構成されたAC入力コネクタと、
前記信号発生器と前記電流センサを前記AC出力コネクタに接続するように構成されたアナログフロントエンドユニット(AFE)とを備えた、装置。
【請求項2】
前記装置は、前記接続された製品のオン/オフ状態を制御するように構成されたオン/オフスイッチをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、前記装置のAC出力側で低ノイズおよび/または高インピーダンス環境を作り出すように構成された電力線フィルタをさらに備える、請求項1~2のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
ローカルデータベース、処理ユニット、ユーザインターフェース(コマンドおよび制御ユニット)、電源、またはこれらの任意の組合せをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、ネットワーク接続をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記信号発生器は、約10KHz~30MHzの周波数範囲の出力信号を生成するように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記出力信号はチャープ信号である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記電流センサは、約10KHz~30MHzの入力信号の周波数範囲で電流を測定するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記AFEによって結合される入出力信号の結合周波数が、約10KHz~30MHzの範囲内である、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記電力線フィルタが、約10KHz~30MHzの周波数範囲で動作するように構成される、請求項3~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記生成された信号から発生した前記測定電流は、前記製品の前記インピーダンスフィンガープリントを決定するために使用される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記製品の前記フィンガープリントは、前記製品のオフ状態および/または前記製品のオン状態で取得される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記接続された製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出方法を実行するように構成され、前記方法は、前記接続された製品の前記インピーダンスフィンガープリントを、信頼された改変されていない対応製品から得られた対応基準インピーダンスフィンガープリントと比較することを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法であって、
製品のAC回路のインピーダンスフィンガープリントを取得するステップと、
製品のインピーダンスフィンガープリントを信頼された改変されていない対応製品(ゴールデンフィンガープリント)のACインピーダンス回路フィンガープリントと比較するステップとを含み、
比較されたフィンガープリントの値の差は、製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを示す、方法。
【請求項15】
前記インピーダンスフィンガープリントを取得することは、前記製品のAC回路上に信号を印加し、前記発生した電流を測定し、前記インピーダンスフィンガープリントを作成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記信号がチャープ信号である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記チャープの周波数範囲が、約10KHz~30MHzの範囲である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記フィンガープリントが、前記製品のオフ状態および/またはオン状態で得られる、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記ゴールデンフィンガープリントおよび/または前記製品フィンガープリントが、前記信頼された改変されていない製品の前記AC回路上に信号を印加し、発生した電流を測定して前記ゴールデンフィンガープリントを作成することによって作成される、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記フィンガープリントは、サーバ上に作成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記フィンガープリントは、前記装置内に作成される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記ゴールデンフィンガープリントがデータベースから取得される、請求項14~19のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
前記方法が、前記製品フィンガープリントおよび/またはゴールデンフィンガープリントをデータベース上に格納することをさらに含む、請求項14~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記データベースは、前記製品に接続され、前記製品のAC回路上に前記信号を印加し、発生した電流を測定するように構成された検出装置のローカルデータベースである、請求項14~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記データベースは、サーバに接続されたネットワークデータベースである、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記フィンガープリントの生成は、サーバ上で行われる、請求項14~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記フィンガープリントの生成は、前記装置によって実行される、請求項24~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記フィンガープリントを比較することは、前記ゴールデンフィンガープリントをロードすることと、前記試験対象製品の前記インピーダンスフィンガープリントをロードすることと、前記ゴールデンフィンガープリントと前記試験対象製品の前記インピーダンスフィンガープリントとを比較することとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項29】
前記フィンガープリントを比較することは、前記試験結果を保存することおよび/または表示することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記サーバに接続された前記ネットワークデータベースからゴールデンフィンガープリントがロードされる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
ゴールデンフィンガープリントが、前記検出装置内の前記ローカルデータベースからロードされる、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントが、前記サーバに接続された前記ネットワークデータベースからロードされる、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントが、前記検出装置内の前記ローカルデータベースからロードされる、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記比較プロセスが、前記サーバによって、または前記検出装置によって実行される、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記試験結果は、前記ローカルデータベースおよび/または前記ネットワークデータベースに保存される、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記試験結果は、前記検出装置および/または前記サーバに表示される、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するためのシステムであって、
サーバと、データベースと、検出装置とを備え、
前記検出装置は、
コントローラと、
信号を生成するように構成された信号発生器と、
生成された信号から発生した電流を測定するように構成された電流センサと、
前記装置を前記製品に接続するように構成されたAC出力コネクタと、
前記装置を主電源に接続するように構成されたAC入力コネクタ、および信号発生器と電流センサをAC出力コネクタに接続するように構成されたアナログフロントエンドユニット(AFE)とを含む、システム。
【請求項38】
前記検出装置は、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出のための方法を実行するように構成され、前記方法は、前記製品のインピーダンスフィンガープリントを、信頼された改変されていない対応製品のACインピーダンス回路フィンガープリント(ゴールデンフィンガープリント)と比較することを含み、前記比較されたフィンガープリントの値の差は、前記製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを示す、請求項37に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、未承認ハードウェア改変の分野に関する。より具体的には、開示されたシステム、装置および方法は、製品のAC回路の未承認のハードウェア改変の検出のために使用される。
【背景技術】
【0002】
昨今は製品のハードウェア設計がより複雑になっているため、そのような製品における未承認のハードウェア改変を検出することは非常に困難である。場合によっては、未承認のハードウェア改変は、トロイの木馬として機能する電力線通信モジュールの埋め込みであり得る。このようなトロイの木馬は、盗聴、サイバー攻撃などに使用することができる。そのため、多くの企業や組織では、使用する製品にハードウェアの改変がないことを確認することが不可欠となっており、場合によっては、これらの製品を使用する前に、改変がないことの確認が不可欠である。
【0003】
現在、いくつかの方法が、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するために用いられている。
【0004】
1つの方法は、(信頼できる改変されていない対応製品と比較して)ハードウェアの目に見える改変をチェックする試験対象製品の目視検査を実行することであるが、この方法の欠点の一つは、そのような検査が非常に長い時間を要し、また、試験対象製品の解体を必要とする可能性があるという事実である。
【0005】
もう1つの方法は、試験対象製品の消費電力を監視し、同じシナリオの下で、信頼できる改変されていない対応製品の消費電力と比較することである。この方法の欠点の一つは、電力消費の差異が自然ベースの電力消費の分散によるものか、電力線通信モジュールの存在によるものかを決定する能力が制限されていることである。
【0006】
もう1つの方法は、試験対象製品から来る電力線通信信号の存在を感知し、検出することである。この方法の欠点の1つは、試験対象製品内の電力線通信モジュールによって開始される伝送の発生に依存することである(伝送がない場合、センサは電力線通信モジュールを検出しない)。
【0007】
したがって、当技術分野では、試験対象製品の分解を必要とせずに、試験対象製品(場合によっては、製品の使用が許可される前でも)における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するために使用することができる、信頼性があり、効率的なシステム、装置、および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、その実施形態において、試験対象製品を分解する必要なしに、試験対象製品中の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを、非常に信頼性が高く効率的に検出することを可能にするシステム、装置、および方法を提供する。
【0009】
このような製品は、例えば、コンピュータ関連製品(例えば、PC、ディスプレイスクリーン、ルータ、プリンタなど)、家電製品(例えば、コーヒーマシン、マイクロ波、トースターオーブンなど)、ラボ機器(例えば、スペクトルアナライザ、オシロスコープ、信号発生器など)、または主電源に接続可能な任意の他の製品であり得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、接続された製品内の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出のための装置が提供される。該装置は、コントローラと、信号を生成するように構成された信号発生器と、生成された信号から発生した電流を測定するように構成された電流センサと、該装置を該製品に接続するように構成されたAC出力コネクタと、該装置を主電源に接続するように構成されたAC入力コネクタと、該信号発生器および電流センサをAC出力コネクタに結合するように構成されたアナログフロントエンドユニット(AFE)とを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、装置は、接続された製品のオン/オフ状態を制御するように構成されたオン/オフスイッチをさらに含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、装置は、装置のAC出力側で低ノイズおよび/または高インピーダンス環境を生成するように構成された電力線フィルタをさらに含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、装置は、ローカルデータベース、処理ユニット、ユーザインターフェース(コマンドおよび/または制御ユニット)、電源、またはそれらの任意の組合せをさらに含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、装置は、ネットワーク接続をさらに含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、信号発生器は、約10KHz~30MHzの周波数範囲の出力信号を生成するように構成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、信号発生器の出力信号はチャープであってもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、電流センサは、約10KHz~30MHzの入力信号の周波数範囲で電流を測定するように構成されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、AFEによって結合される入出力信号の結合周波数は、約10KHz~30MHzの範囲であってもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、電力線フィルタは、約10KHz~30MHzの周波数範囲で動作するように構成されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、生成された信号から発生した測定電流を使用して、製品のインピーダンスフィンガープリントを決定してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、製品のフィンガープリントは、製品のオフ状態および/または製品のオン状態で得られてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、装置は、接続された製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出方法を実行するように構成されてもよい。この方法は、接続された製品のインピーダンスフィンガープリントを、信頼された改変されていない対応製品から得られる対応基準インピーダンスフィンガープリントと比較することを含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、製品内の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法が提供される。この方法は、製品のAC回路のインピーダンスフィンガープリントを取得するステップと、製品のインピーダンスフィンガープリントを信頼された改変されていない対応製品のACインピーダンス回路フィンガープリント(ゴールデンフィンガープリント)と比較するステップのうちの1つまたは複数を含むことができる。比較されたフィンガープリントの値の差は、製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを示す。
【0024】
いくつかの実施形態では、インピーダンスフィンガープリントを取得することは、製品のAC回路上に信号を印加し、発生した電流を測定し、インピーダンスフィンガープリントを作成することを含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、信号はチャープであってもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、チャープの周波数範囲は、約10KHz~30MHzの範囲であってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、フィンガープリントは、製品のオフ状態および/またはオン状態で取得されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、ゴールデンフィンガープリントおよび/または製品のフィンガープリントは、例えば、信頼できる改変されていない製品のAC回路上に信号を印加し、発生した電流を測定してゴールデンフィンガーポイントを作成することによって作成されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、フィンガープリントは、サーバ上に作成されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、フィンガープリントは、装置内に作成されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントは、データベースから取得され得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、本方法は、製品フィンガープリントおよび/またはゴールデンフィンガープリントをデータベース上に格納するステップをさらに含むことができる。
【0033】
一部の実施形態では、データベースは、製品に接続され、製品のAC回路上に信号を印加し、発生した電流を測定するように構成された検出装置のローカルデータベースであってもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、データベースは、サーバに接続されたネットワークデータベースであってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、フィンガープリントの生成は、サーバ上で行われてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、フィンガープリントの生成は、装置によって実行されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態において、フィンガープリント同士を比較することは、ゴールデンフィンガープリントをロードすること、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントをロードすること、および、ゴールデンフィンガープリントと試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントとを比較することを含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、フィンガープリント同士の比較は、試験結果を保存および/または表示することをさらに含むことができる。
【0039】
いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントは、サーバに接続されたネットワークデータベースからロードされてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、ゴールデンフィンガープリントは、検出装置内のローカルデータベースからロードされてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、比較プロセスは、サーバによって、または検出装置によって実行されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、試験結果は、ローカルデータベースおよび/またはネットワークデータベース上に保存されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、試験結果は、検出装置および/またはサーバに表示されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するためのシステムが提供される。システムは、サーバと、データベースと、検出装置とを含むことができる。検出装置は、
コントローラと、
信号を生成するように構成された信号発生器と、生成された信号から発生した電流を測定するように構成された電流センサと、装置を製品に接続するように構成されたAC出力コネクタと、
装置を主電源に接続するように構成されたAC入力コネクタと、前記信号発生器と前記電流センサを前記AC出力コネクタに接続するように構成されたアナログフロントエンドユニット(AFE)とを備えてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、システムの検出装置は、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法を実行するように構成されてもよい。本方法は、製品のインピーダンスフィンガープリントを、信頼できる改変されていない対応製品(ゴールデンフィンガープリント)のACインピーダンス回路フィンガープリントと比較することを含み得る。比較されたフィンガープリントの値の差は、製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを示すことができる。
【0046】
本開示の特定の実施形態は、上記の利点の一部または全部を含んでも良いし、いずれも含まなくても良い。1つ以上の他の技術的利点は、本明細書に含まれる図、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に明らかであり得る。さらに、特定の利点が上に列挙されているが、様々な実施形態は、列挙された利点のすべてまたは一部を含んでも良いし、いずれも含まなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
例示的な実施形態は、参照される図に示される。図中に示される構成要素および特徴の寸法は、一般に、表示の便宜および明瞭さのために選択され、必ずしも縮尺通りに示されない。図は、以下に列挙されている。
図1】いくつかの実施形態による、信頼された改変されていない製品のゴールデンフィンガープリントを取得するためのシステムの一般的なスキーム。
図2】いくつかの実施形態による、信頼された改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリントを取得するための方法におけるステップのフローチャート。
図3】いくつかの実施形態による、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するためのシステムの一般的なスキーム。
図4】いくつかの実施形態による、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法におけるステップのフローチャート。
図5】一部の実施形態による、(周波数領域における)例示的なインピーダンスフィンガープリントのグラフ。
図6】いくつかの実施形態に従った、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の差異(周波数領域における)を示すグラフ。
図7】いくつかの実施形態による、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための装置のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本明細書の教示の原理、使用および実装は、添付の説明および図を参照してより良く理解され得る。本明細書中に存在する説明および図を参照すると、当業者は、過度の努力または実験なしに本明細書中の教示を実施することができるであろう。図中、同一の参照番号は、全体にわたって同一の部分を指す。
【0049】
以下の説明では、本発明の様々な態様について説明する。説明のために、本発明の完全な理解を提供するために、具体的な詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、本発明が、本明細書に具体的な詳細を提示することなく実施され得ることも明らかであろう。さらに、本発明を不明瞭にしないために、周知の特徴を省略または簡略化することができる。
【0050】
好ましい実施形態の以下の説明は、本質的に単なる例示に過ぎず、決して本発明、その適用、または使用を限定することを意図するものではない。
【0051】
本発明の原理による例示的な実施形態の説明は、添付の図面に関連して読まれることが意図されており、これは、書面による説明全体の一部と見なされるべきである。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、試験対象製品を分解する必要なしに、試験対象製品中の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを、非常に信頼性高く、かつ効率的に検出することを可能にするシステム、装置、および方法が提供される。
【0053】
理解を容易にするために、以下の用語が定義される。
本明細書で使用される用語「インピーダンスフィンガープリント」は、製品のAC回路インピーダンス振幅および位相値対周波数を指す。
本明細書で使用される用語「ゴールデンフィンガープリント」は、信頼された改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリントを指す。
本明細書で使用される「対応製品」という用語は、特に製品のAC回路に関して、同一の製品を指す。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、製品は、(直接的または間接的に)主電源に接続することができる任意の製品とすることができる。いくつかの例示的な実施形態によれば、製品は、コンピュータ関連製品(例えば、PC、ディスプレイスクリーン、ルータ、プリンタなど);家電製品(例えば、コーヒーマシン、マイクロ波、トースターオーブンなど);ラボ機器(例えば、スペクトルアナライザ、オシロスコープ、信号発生器など)などから選択され得るが、これらに限定されない。各可能性は、別個の実施形態である。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、いかなる理論または機構にも拘束されることを望まないが、電力線通信モジュールが電力線に接続され、その結果、製品内部の電力線通信モジュールの埋め込み(認可または非認可)によって、製品のインピーダンスフィンガープリントが変化する。したがって、本明細書に開示されるように、電力線通信モジュールの埋め込みの検出は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを、対応製品のゴールデンフィンガープリントと比較することによって達成され得る。
【0056】
図1を参照すると、いくつかの実施形態によれば、信頼された改変されていない製品のゴールデンフィンガープリントを得るためのシステムの一般的なスキームが示されている。図1に示すように、信頼できる改変されていない製品(102)は、検出装置(101)に接続され(かつ、それによって給電される)。検出装置(101)は、主電源(100)に接続されており、また、通信ネットワーク(103)を介してサーバ(104)にオプションで接続されてもよい。サーバは、データベース(105)にさらに接続されてもよい。検出装置は、とりわけ、以下に詳述するように、製品(試験製品、標準製品、修正製品、非修正製品など)に接続するように構成されたA/C出力接続、および装置を主電源に接続するように構成されたA/C入力接続を含むことができる。
【0057】
ここで、いくつかの実施形態に従う、信頼できる改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリントを得るための方法におけるステップのフローチャートを示す図2を参照する。ステップ200において、信頼された改変されていない製品が検出装置に接続される。次に、ステップ201において、検出装置は、信頼された改変されていない製品への電力をオフにするように構成される。次に、ステップ202で、例えば、製品のAC回路上にチャープ信号を印加し、発生した電流を測定することによって、信頼できる改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリント(電源オフ状態で)が得られる。電流の測定値は、検出装置(または接続されたサーバ(該当する場合)によって、信頼された改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリント(電源オフ状態)を作成するために使用することができる。次に、ステップ203において、検出装置は、信頼された改変されていない製品への電力をオンにするように構成される。次に、ステップ204で、例えば、製品のAC回路上にチャープ信号を印加し、発生した電流を測定することによって、信頼できる改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリント(電源投入時の状態)が得られる。電流の測定値は、検出装置(またはサーバ)によって、信頼された改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリント(電源投入時)を作成するために使用することができる。最後のステップ(205)で、信頼された改変されていない製品のインピーダンスフィンガープリントを、ローカルデータベース(検出装置内)および/またはネットワークデータベース(例えば、サーバに接続される)に格納/保存することができる。
【0058】
図3を参照すると、いくつかの実施形態による、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出のためのシステムの一般的なスキームが示される。図3に示すように、試験対象製品(302)は、検出装置(301)に接続され(これにより給電されるように構成される)。ここで詳述するように、製品は、主電源に接続可能な任意のタイプの製品を含むことができる。試験対象製品は、検出装置のAC出力接続を介して検出装置に接続されてもよい。ここで詳述するように、検出装置301は、(AC入力接続を介して)主電源300に接続されており、また、オプションとして、通信ネットワーク303を介してサーバ304に接続されてもよい。サーバはさらに、オプションでデータベース(305)に接続されてもよい。
【0059】
図4を参照すると、いくつかの実施形態によれば、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法におけるステップのフローチャートが示される。最初のステップ(400)では、試験対象製品を検出装置に接続する。次のステップ(401)で、対応する製品のゴールデンフィンガープリントがロードされる。ゴールデンフィンガープリントは、ローカルデータベース(検出装置に接続)またはネットワークデータベース(サーバに接続)のいずれかから、サーバまたは検出装置によって/からロードできる。次に、ステップ402において、検出装置は、例えば、製品のAC回路上にチャープ信号を印加し、発生した電流を測定することによって、試験対象製品への電力をスイッチオフ(ターンオフ)し、試験対象製品のフィンガープリントを取得するように構成される。電流の測定値は、検出装置によって、またはサーバによって、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを作成/形成するために(電源オフ状態で)使用することができる。次に、ステップ403において、検出装置は、例えば、製品のAC回路上にチャープ信号を印加し、発生した電流を測定することによって、試験対象製品に電源を投入し、試験対象製品のフィンガープリントを取得するように構成される(電源投入時の状態)。電流の測定値を検出装置またはサーバが使用することにより、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを作成することができる(電源投入時の状態)。次のステップ(404)では、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントが、対応するゴールデンフィンガープリントと比較される。比較処理は、検出装置またはサーバによって行うことができる。比較処理は、例えば、インピーダンスの時間領域および/または周波数領域で行うことができる。比較試験(406)が成功した場合(すなわち、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントが対応するゴールデンフィンガープリントに類似している場合)、試験対象製品のハードウェア改変が検出されなかったことを意味する(405)。比較試験(406)が失敗した場合(すなわち、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントが対応するゴールデンフィンガープリントと異なる場合)、試験対象製品のハードウェア改変が検出されたことを意味する(407)。最後のステップ(408)で、試験結果は、ローカルデータベース(検出装置に接続されている)および/またはネットワークデータベース(サーバに接続されている)の検出装置および/またはサーバによって保存および/または表示される。
【0060】
いくつかの実施形態では、インピーダンスフィンガープリント間の「類似」または「異なる」の決定は、所定の閾値に基づいてもよい。例えば、「類似」は、約90~100%の範囲の類似性または同一性を含み得る。例えば、「類似」の結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の100%の同一性であり得る。例えば、「類似」の結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の95~100%の同一性であり得る。例えば、「類似」の結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の90%を超える同一性であり得る。例えば、「異なる」は、約90%~100%未満の範囲の同一性の類似性を含み得る。例えば、「異なる」結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の100%未満の同一性であり得る。例えば、「異なる」結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の約99%未満の同一性であり得る。例えば、「異なる結果」は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の約95%未満の同一性であり得る。例えば、「異なる」結果は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの間の約90%未満の同一性であり得る。
【0061】
いくつかの実施形態による、インピーダンスフィンガープリントグラフ(周波数領域における)の例を示す図5を参照する。図5に示されるように、グラフ500は、内部に埋め込まれた未承認の電力線通信モジュールを有する、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントである。グラフ501は、未登録製品の対応するゴールデンフィンガープリントである。503および504としてマークされたセクションでは、2つのグラフは類似しているが、セクション502のグラフの差異は、試験対象製品が未承認の電力線通信モジュールの埋め込みを含むことを示している。
【0062】
いくつかの実施形態による、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントと対応するゴールデンフィンガープリントとの差グラフ(周波数領域)を示す図6を参照する。図6に示すように、グラフのセクション600および602では、グラフ間の差異は0.6dB未満(大部分は0.2dB未満)であるが、セクション601でのグラフ間の差異ははるかに高い(ピックが3.5dB以上)。このような差異は、試験対象製品が未承認の電力線通信モジュールの埋め込みを含むことを示している。
【0063】
図7を参照すると、いくつかの実施形態によれば、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための装置のブロック図が示される。図7に示すように、装置(700)は、コントローラ(704)、ローカルデータベース(701)、処理ユニット(707)、信号発生器(705)、電流センサ(708)、コマンドおよび制御ユニット(GUIインターフェース)(702)、AC入力コネクタ(710)、AC出力コネクタ(709)、アナログフロントエンド(AFE)ブロック/要素/ユニット(706)、電源(711)のうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態(図7に示すように)では、装置は、電力線フィルタ(712)、オン/オフスイッチ(713)、およびネットワーク接続(703)をさらに含むことができる。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、コマンドおよび制御ユニット(702)は、ユーザがコマンドを開始すること(例えば、キーボード、プッシュボタン等を使用すること)およびステータスおよび試験結果を受信すること(例えば、表示画面、LED等を使用すること)を可能にするグラフィックユーザインターフェース(GUI)を提供する。いくつかの実施形態において、コマンドおよび制御ユニット機能のいくつか(またはすべて)は、(例えば、ネットワーク接続(703)を介して)遠隔から開始することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、信号発生器(705)および電流センサ(708)は、製品のインピーダンスフィンガープリントを得るために使用される。いくつかの実施形態によれば、信号発生器は、適切な信号を生成するように構成される。例えば、電流センサ(708)が発生した電流を測定/決定/検出するように構成されている間、チャープ信号(例えば、約10KHz~30MHzの範囲内)が信号発生器(705)によって印加されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、電流の測定値は、処理ユニット(707)内で処理され、製品のインピーダンスフィンガープリントを作成する。あるいは、いくつかの実施形態によれば、電流測定値(元の値または処理ユニット(707)による部分的処理の後のいずれか)は、(ネットワーク接続(703)を介して)サーバに転送することができ、サーバは、製品のインピーダンスフィンガープリントを生成することができる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、装置の外部にある。
【0067】
いくつかの実施形態では、アナログフロントエンドブロック(AFE)(706)は、信号発生器および電流センサをAC出力接続(709)に結合するように構成される。AC出力は、装置を製品に接続するために使用される。いくつかの実施形態によれば、結合は、例えば、10KHz~30MHzの周波数範囲であり得る。
【0068】
いくつかの実施形態において、電力線フィルタ(712)は、例えば、10KHz~30MHzの周波数範囲において、AC出力側(709)で低ノイズかつ高インピーダンス環境を生成するように構成されてもよい。このようなフィルタ処理された環境は、装置のAC入力側(710)におけるノイズおよび/またはインピーダンス条件の変化による、製品のフィンガープリントの測定における潜在的なバイアスを除去することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、オン/オフスイッチ(713)を使用して、試験対象製品の電源オンおよび電源オフ状態を制御することができ、したがって、電源オンおよび/または電源オフ状態における製品のインピーダンスフィンガープリントを得ることができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、コントローラ(704)を使用して、検出装置の要素/構成要素/ユニット間を通信および調整し、ネットワーク接続(703)を介して遠隔要素(例えば、遠隔サーバ)と通信することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、試験対象製品内の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みの検出のための装置が提供される。この装置は、コントローラ、ローカルデータベース、処理ユニット、信号発生器、電流センサ、コマンドおよび制御ユニット、AC入力コネクタ、AC出力コネクタ、アナログフロントエンド(AFE)および電源のうちの1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置は、電力線フィルタ、オン/オフスイッチ、ネットワーク接続、またはこれらの任意の組合せをさらに含むことができる。各可能性は、別個の実施形態である。
【0072】
いくつかの実施形態では、信号発生器の周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。いくつかの実施形態では、電流センサの周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。いくつかの実施形態では、アナログフロントエンドの周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。いくつかの実施形態では、電力線フィルタの周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。
【0073】
いくつかの実施形態では、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法が提供される。この方法は、製品のAC回路インピーダンスの完全性検証を含むことができる。いくつかの実施形態では、製品のAC回路インピーダンスの完全性検証は、信頼された改変されていない対応製品(ゴールデンフィンガープリント)のインピーダンスフィンガープリントを取得するステップと、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを取得するステップと、試験対象製品のゴールデンフィンガープリントとフィンガープリントとを比較するステップとを含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、ゴールデンフィンガープリントを取得することは、信頼できる改変されていない製品を検出装置に接続すること、製品のAC回路上に信号を印加すること、そこから発生した電流を測定すること、およびインピーダンスフィンガープリントを作成することを含んでもよい。
【0075】
一部の実施形態では、印加される信号はチャープ信号である。いくつかの実施形態では、チャープの周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。
【0076】
いくつかの実施形態では、電流測定値を使用して、ゴールデンフィンガープリントを作成することができる。いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントの作成は、検出装置上で行うことができる。いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントの作成は、サーバ上で行うことができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、ゴールデンフィンガープリントを取得する方法は、信頼された改変されていない製品が電源から切り離されている間(電源オフ状態)に実行されてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、ゴールデンフィンガープリントを取得する方法は、信頼された改変されていない製品が電源に接続されている間(電源オン状態)に実行されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントを取得する方法は、ゴールデンフィンガープリントをデータベースに保存することをさらに含むことができる。
【0080】
いくつかの実施形態において、データベースは、ローカルデータベース(検出装置内)および/またはネットワークデータベース(サーバに接続)であってもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを得るステップは、試験対象製品を検出装置に接続するステップと、製品のAC回路上に信号を印加するステップと、発生した電流を測定するステップと、インピーダンスフィンガープリントを作成するステップとを含んでもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、チャープの周波数範囲は、約10KHz~30MHzである。
【0083】
一部の実施形態では、電流測定値を使用して、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを作成することができる。
【0084】
いくつかの実施形態において、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントの作成は、検出装置上で行うことができる。
【0085】
いくつかの実施形態において、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントの作成は、サーバ上で行うことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを得る方法は、製品が電源から切断されている間(電源オフ状態)に実行されてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを得る方法は、製品が電力(電源オン状態)に接続されている間に実行されてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態において、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントを得る方法は、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントをデータベースに保存することをさらに含むことができる。
【0089】
いくつかの実施形態において、データベースは、ローカルデータベース(検出装置内)および/またはネットワークデータベース(サーバに接続)であってもよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリントと試験対象製品のフィンガープリントとを比較するステップは、ゴールデンフィンガープリントをロードするステップと、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントをロードするステップと、試験対象製品のインピーダンスフィンガープリントをゴールデンフィンガープリントと比較するステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、比較は、試験結果を保存および/または表示することをさらに含むことができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、(比較試験で使用される)ゴールデンフィンガープリントは、(サーバに接続された)ネットワークデータベースからロードすることができる。
【0092】
いくつかの実施形態において、ゴールデンフィンガープリント(比較試験において使用される)は、(検出装置内の)ローカルデータベースからロードされ得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、試験対象製品(比較試験で使用される)のインピーダンスフィンガープリントは、(サーバに接続された)ネットワークデータベースからロードすることができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、試験対象製品(比較試験で使用される)のインピーダンスフィンガープリントは、(検出装置内の)ローカルデータベースからロードすることができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、比較処理は、サーバによって、または検出装置によって実行される。
【0096】
いくつかの実施形態では、試験結果は、検出装置および/またはサーバに保存および/または表示することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを伴う製品の試験結果を、電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを伴う類似の製品の試験結果と比較することができ、そのような比較の肯定的な結果は、おそらく同じ電力線通信モジュールが、同じ未承認のプランタ(埋め込みの実施者)によって埋め込まれたことを示唆し得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、試験対象製品中の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するためのシステムが提供される。このシステムは、試験対象製品中の電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法を実行することができるサーバ、データベースおよび検出装置を含むことができる。この装置は、コントローラ、ローカルデータベース、処理ユニット、信号発生器、電流センサ、コマンドおよび制御ユニット、AC入力コネクタ、AC出力コネクタ、アナログフロントエンドおよび電源を含むことができる。いくつかの実施形態では、前記装置は、電力線フィルタと、オン/オフスイッチと、ネットワーク接続とをさらに含むことができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、サーバは、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出するための方法を実行することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、装置は、製品のAC回路インピーダンスの完全性検証を決定することによって、試験対象製品における電力線通信モジュールの未承認の埋め込みを検出する方法を実行するように構成されてもよい
【0101】
本明細書で使用されるように、用語「約」は、所与の(記載された)値の近傍における値の連続範囲内への量またはパラメータの値を指定するために使用され得る。いくつかの実施形態によれば、「約」は、パラメータの値を、所与の値の80%から120%の間であるように指定することができる。いくつかの実施形態によれば、「約」は、パラメータの値を、所与の値の90%から110%の間であるように指定することができる。いくつかの実施形態によれば、「約」は、パラメータの値を所与の値の95%から105%の間であるように指定することができる。
【0102】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。矛盾する場合は、定義を含む特許明細書が支配する。本明細書で使用される不定冠詞「a」および「an」は、文脈が別段の明確な指示をしない限り、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。本明細書に提示されるプロセスおよびディスプレイは、いかなる特定のコンピュータまたは他の装置にも本質的に関連していない。様々な汎用システムが、本明細書の教示に従ってプログラムに従って使用されてもよく、または所望の方法を実行するために、より特殊化された装置を構築することが好都合であることが証明されてもよい。以下の説明から、様々なこれらのシステムの所望の構造が示される。さらに、本開示の実施形態は、任意の特定のプログラミング言語を参照して記載されていない。様々なプログラミング言語が、本明細書に記載される本開示の教示を実施するために使用され得ることが理解されるであろう。
【0103】
いくつかの実施形態による方法のステップは、特定の順序で記載され得るが、本開示の方法は、異なる順序で実施される記載されたステップの一部または全部を含み得る。本開示の方法は、記載されたステップのうちのいくつか、または記載されたステップのすべてを含み得る。開示された方法における特定のステップは、そのように明示的に指定されない限り、その方法の必須のステップと見なされるべきではない。
【0104】
本発明は、本明細書に記載の特定の実施態様に限定されるものではない。実際、本明細書に記載されるものに加えて、本発明の様々な修正が、前述の説明および添付の図面から当業者に明らかになるであろう。このような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】