(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】液体又は気体媒体の配管を接続するためのプラグコネクタ
(51)【国際特許分類】
F16L 37/088 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
F16L37/088
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022514237
(86)(22)【出願日】2020-09-01
(85)【翻訳文提出日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 AT2020060327
(87)【国際公開番号】W WO2021042148
(87)【国際公開日】2021-03-11
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514248880
【氏名又は名称】ヘン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ボルフガング バルドライヒ
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BD01
3J106BE25
3J106BE26
3J106ED34
3J106EF20
(57)【要約】
本発明は、コネクタ本体(5)と、プラグコネクタ(2)を差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素(6)とを備える、液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ(2)に関する。さらに、表示要素(24)と、この表示要素(24)を移動可能に受容するための案内受容部(25)とが形成されており、表示要素(24)は案内受容部(25)に、表示要素(24)が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、表示要素(24)は、表示要素(24)の表示位置では見えるが、表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面(30)を有し、表示面(30)は見えているときに、プラグコネクタ(2)が差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されていること、及び/又はロック要素(6)が正しくロックされていることを合図するように働く。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ(2)であって、
差込プラグコネクタ(3)の一部を受容するための受容室(19)を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクション(9)を有し、前記第1ジャケットセクション(9)内に少なくとも2つの貫通孔(20)が形成されているコネクタ本体(5)と、
前記プラグコネクタ(2)を前記差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素(6)とを備え、前記コネクタ本体(5)の前記第1ジャケットセクション(9)内の前記貫通孔(20)は前記ロック要素(6)を受容するように働く、プラグコネクタ(2)において、
表示要素(24)が形成されており、前記表示要素(24)を移動可能に受容するための案内受容部(25)が形成されていて、前記表示要素(24)は前記案内受容部(25)に、前記表示要素(24)が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面(30)を有し、前記表示面(30)は見えているときに、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されていること、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていることを合図するように働くことを特徴とする、プラグコネクタ(2)。
【請求項2】
前記表示要素(24)はその静止位置では前記案内受容部(25)内に配置され、その表示位置で前記案内受容部(25)に対して少なくとも部分的に突出することを特徴とする、請求項1に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項3】
前記表示要素(24)は、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されていると、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていると、自動的に静止位置から表示位置に移動するように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項4】
前記表示要素(24)は、前記ロック要素(6)の保持領域(23)に配置されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項5】
前記案内受容部(25)は、前記ロック要素(6)の保持領域(23)と結合された、特に溶接されたガイドスリーブの形態で形成されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項6】
前記案内受容部(25)は、シート成形品として形成されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項7】
ばね要素(28)が形成されており、このばね要素(28)によって前記表示要素(24)がその静止位置に付勢されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項8】
前記表示要素(24)は、前記差込プラグコネクタ(3)の固定溝(21)の溝幅(31)よりも大きい操作領域(27)と結合されており、操作領域(27)は固定溝(21)の外側領域(29)に当接するように形成されていて、前記ロック要素(6)の全ての係止領域(22)が前記差込プラグコネクタ(3)の固定溝(21)内に係合すると、前記表示要素(24)を表示位置に押し付けることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項9】
前記第1ジャケットセクション(9)に操作凹部(26)が形成されていて、それを通って操作領域(27)が前記受容室(19)内に突入することを特徴とする、請求項8に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項10】
前記表示要素(24)をその表示位置に付勢している操作ばね要素(35)が形成されており、前記表示要素(24)はトリガ機構(36)によってその静止位置にロックされていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項11】
トリガ機構(36)はロック突起(37)を有し、トリガ機構(36)は、プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されると、ロック突起(37)が操作されてトリガ機構(36)がトリガするように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項12】
前記表示面(30)は、少なくとも部分的に緑などの相応の信号色で形成されていること、及び/又は前記表示面(30)に「OK」などの文字列が配置されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項13】
前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われているコーディング面(33)を有し、コーディング面(33)は、データマトリックスコードなどの機械可読コード(34)を有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項14】
液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ(2)と差込プラグコネクタ(3)との間のプラグ接続を作成する方法であって、
前記差込プラグコネクタ(3)の一部を受容するための受容室(19)を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクション(9)を有し、前記第1ジャケットセクション(9)内に少なくとも2つの貫通孔(20)が形成されているコネクタ本体と、プラグコネクタ(2)を前記差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素(6)とを備えるプラグコネクタ(2)を準備する方法ステップと、コネクタ本体(5)の前記第1ジャケットセクション(9)内の前記貫通孔(20)は前記ロック要素(6)を受容するように働き、
前記差込プラグコネクタ(3)を準備する方法ステップと、
前記差込プラグコネクタ(3)を前記プラグコネクタ(2)の前記受容室(19)に挿入する方法ステップと、
前記差込プラグコネクタ(3)を前記プラグコネクタ(2)の前記受容室(19)内に前記ロック要素(6)によって固定する方法ステップと、を備える方法において、
表示要素(24)が形成されており、前記表示要素(24)を移動可能に受容するための案内受容部(25)が形成されていて、前記表示要素(24)は前記案内受容部(25)に、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされると、前記表示要素(24)が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面(30)を有し、前記表示面(30)は、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていることを合図するように働くことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていると、前記表示要素(24)にコーディング面(33)が見え、コーディング面(33)に配置された機械可読コード(34)が読取装置によって検出されて、データ処理システムに保存されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ロック要素(6)が開くと、前記表示要素(24)は自動的に表示位置から休止位置に戻ることを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ、及びプラグコネクタと差込プラグコネクタとの間のプラグ接続を作成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(国際公開第2018/144902号)、特許文献2(国際公開第2018/102213号)、及び、特許文献3(欧州特許出願公開第3179148号明細書)から様々なプラグコネクタが知られている。これらの文献から知られているプラグコネクタは、プラグコネクタが互いに正しく接続されているか明確に確認できないという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/144902号
【特許文献2】国際公開第2018/102213号
【特許文献3】欧州特許出願公開第3179148号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服し、正しい接続の点検可能性を改善する、プラグコネクタ、及びプラグコネクタと差込プラグコネクタとの間のプラグ接続を作成するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、特許請求の範囲に記載の装置及び方法によって解決される。
【0006】
本発明によれば、液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタが構成されている。このプラグコネクタは、
差込プラグコネクタの一部を受容するための受容室を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクションを有し、第1ジャケットセクション内に少なくとも2つの貫通孔が形成されているコネクタ本体と、
プラグコネクタを差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素とを備え、コネクタ本体の第1ジャケットセクション内の貫通孔はロック要素を受容する働きをする。さらに表示要素が形成されており、この表示要素を移動可能に受容するための案内受容部が形成されていて、表示要素は案内受容部に、表示要素が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、表示要素は、表示要素の表示位置では見えるが、表示要素の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面を有し、表示面は見えているときに、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されていること、及び/又はロック要素が正しくロックされていることを合図するように働く。
【0007】
本発明によるプラグコネクタは、本発明による表示要素の構成によって、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されているかどうか、及び/又はロック要素が正しくロックされているかどうかを明確に識別できるという驚くべき利点を伴う。
【0008】
さらに、表示要素がその静止位置で案内受容部内に配置され、その表示位置で案内受容部に対して少なくとも部分的に突出すると好都合であり得る。この方策により、表示要素の表示位置は驚くほど簡単に実現できる。さらに、これは表示要素の表示位置の識別しやすさを改善するのに役立つ。
【0009】
さらに、表示要素は、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されていると、及び/又はロック要素が正しくロックされていると、自動的に静止位置から表示位置に移動するように構成されているようにすることができる。これは、差込プラグコネクタとプラグコネクタとの間の正しい接続、若しくはロック要素の正しいロックの表示を簡単に示すことができるという利点を伴う。
【0010】
さらに、表示要素がロック要素の保持領域に配置されているようにすることができる。特に表示要素のこのような配置においては、ロック要素が正しくロックされており、同時にプラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されていると表示することができる。したがってこの方策により、プラグコネクタと差込プラグコネクタとの間の正しい接続に関して最大限の確実性を達成できる。
【0011】
案内受容部がロック要素の保持領域と結合された、特に溶接されたガイドスリーブの形態で形成されているようにすることができる構成形態も有利である。特に表示要素のこのような配置においては、ロック要素が正しくロックされており、同時にプラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されていると表示することができる。したがってこの方策により、プラグコネクタと差込プラグコネクタとの間の正しい接続に関して最大限の確実性を達成できる。
【0012】
そのような溶接接続は、例えばスポット溶接によって作成することができる。特にこの場合、案内受容部とロック要素を互いに押し付けて電流を流すことができる。
【0013】
別の代替策では、溶接接続を、例えばレーザー溶接によって作成することも考えられる。
【0014】
代替的な実施形態では、案内受容部がプラスチック部品から形成されていることも考えられる。この場合、案内受容部はロック要素による係止接続によって接続できる。
【0015】
変形例により、案内受容部がシート成形品として形成されていることが可能である。これは、シート成形品として形成された案内受容部は量産において容易に製造でき、さらに十分な製造公差を持つことができるので、表示要素の正しい機能を達成できるという利点を伴う。特にそれによって、表示要素が案内受容部内を軽快に移動できることが達成される。
【0016】
さらに、ばね要素が形成されており、このばね要素によって表示要素がその静止位置に付勢されていると好都合であり得る。この方策により、ロック要素が再び開くと、若しくは差込プラグコネクタがプラグコネクタから外れると、表示要素が再び静止位置に押し戻されて、プラグコネクタと差込プラグコネクタはもはや互いに正しく結合されていないことを見えるようにすることができる。
【0017】
さらに、表示要素は、差込プラグコネクタの固定溝の溝幅よりも大きい操作領域と結合されており、操作領域は固定溝の外側領域に当接するように形成されていて、ロック要素の全ての係止領域が差込プラグコネクタの固定溝内に係合すると、表示要素を表示位置に押し付けるようにすることができる。特に表示要素のこのような配置においては、ロック要素が正しくロックされており、同時にプラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されていると表示することができる。したがってこの方策により、プラグコネクタと差込プラグコネクタとの間の正しい接続に関して最大限の確実性を達成できる。
【0018】
第1ジャケットセクションに操作凹部が形成されていて、それを通って操作領域が受容室内に突入するようにできる。これは、表示要素、特に表示要素の操作領域を差込プラグコネクタと当接させることができ、その結果として差込プラグコネクタがプラグコネクタ内で正しくロックされていること、若しくはロック要素が正しくロックされていることを表示することができる。
【0019】
特別の構成形態によれば、表示要素をその表示位置に付勢している操作ばね要素が形成されており、表示要素はトリガ機構によってその静止位置にロックされていることが可能である。そのような実施形態では、差込プラグコネクタをプラグコネクタに対して正しく位置決めすると、若しくはロック要素が正しくロックされると、表示要素がその表示位置に移動することが確保され得る。
【0020】
有利な変形例によれば、トリガ機構はロック突起を有し、トリガ機構は、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されると、ロック突起が操作されてトリガ機構がトリガするように構成されているようにすることができる。そのような実施形態では、差込プラグコネクタをプラグコネクタに対して正しく位置決めすると、若しくはロック要素が正しくロックされると、表示要素がその表示位置に移動することが確保され得る。
【0021】
特に、表示面が少なくとも部分的に緑などの相応の信号色で形成され、及び/又は表示面に「OK」などの文字列が配置されていると有利であり得る。この方策により、専門知識がないか訓練を受けていない人も、ロック要素の正しいロック若しくは差込プラグコネクタとプラグコネクタとの正しい結合を認識できるようになる。
【0022】
さらに、表示要素が、表示要素の表示位置では見えるが、表示要素の静止位置では少なくとも部分的に覆われているコーディング面を有し、このコーディング面は、データマトリックスコードなどの機械可読コードを有するようにすることができる。この方策により、機械オペレーターにより正しい位置決めの視覚的検査を行うことができるだけでなく、機械可読検査を行うことができ、若しくは情報を適切に保存することもできる。
【0023】
さらに、機械可読検査からの情報を保存して、後続の製造方法ステップを解除若しくは禁止するために利用することも考えられる。それにより、オペレーターのミスをほぼ排除することを達成できる。
【0024】
表示面は同時にコーディング面として用いることができる。したがって機械可読コードを表示面に直接的に配置することができる。
【0025】
本発明によれば、液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタと差込プラグコネクタとの間のプラグ接続を作成する方法が設けられている。この方法は、
差込プラグコネクタの一部を受容するための受容室を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクションを有し、この第1ジャケットセクション内に少なくとも2つの貫通孔が形成されているコネクタ本体と、プラグコネクタを差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素とを備えたプラグコネクタを準備する方法ステップと、ここで、コネクタ本体の第1ジャケットセクション内の貫通孔はロック要素を受容する働きをし、
差込プラグコネクタを準備する方法ステップと、
差込プラグコネクタをプラグコネクタの受容室に挿入する方法ステップと、
差込プラグコネクタをプラグコネクタの受容室内にロック要素によって固定する方法ステップと、を備える。
さらに、表示要素が形成されており、この表示要素を移動可能に受容するための案内受容部が形成されていて、表示要素は案内受容部に、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入され、及び/又はロック要素が正しくロックされると、表示要素が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、表示要素は、表示要素の表示位置では見えるが、表示要素の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面を有し、この表示面は、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入され、及び/又はロック要素が正しくロックされていることを合図する働きをする。
【0026】
本発明による方法の利点は、本発明による表示要素を使用することにより、プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されているかどうか、及び/又はロック要素が正しくロックされているかどうかを明確に識別できることである。
【0027】
プラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入され、及び/又はロック要素が正しくロックされていると、表示要素にコーディング面が見え、コーディング面に配置された機械可読コードが読取装置によって検出されて、データ処理システムに保存される。この方策により、機械オペレーターにより正しい位置決めの光学的検査を行うことができるだけでなく、機械可読検査を行うことができ、若しくは情報を適切に保存することもできる。
【0028】
変形例によれば、ロック要素が開くと、表示要素は自動的に表示位置から休止位置に戻ることが可能である。この方策により、ロック要素が再び開くと、若しくは差込プラグコネクタがプラグコネクタから外れると、表示要素が再び静止位置に押し戻されて、プラグコネクタと差込プラグコネクタはもはや互いに正しく結合されていないことを見えるようにすることができる。
【0029】
さらに、表示要素が、案内受容部に対して相対的にプラグコネクタの長手軸線に平行に移動可能であるようにすることができる。
【0030】
代替的な実施形態において、表示要素が、案内受容部に対して相対的にプラグコネクタの長手軸線に対して横断方向に移動可能であるようにすることができる。
【0031】
さらに、コネクタ本体は、断面でプラグコネクタの中央の長手軸線を取り囲むスリーブ形状の第1ジャケットセクションと、断面で中央の長手軸線を取り囲むプラグコネクタのスリーブ形状の第2ジャケットセクションとの間にある環状室を有するようにすることができ、第1ジャケットセクションは第2ジャケットセクションによって取り囲まれており、コネクタ本体の第1ジャケットセクションは第1端部セクションで第1端壁セクションによって第2ジャケットセクションと接続されており、これらのジャケットセクションは第2端部セクションで互いに開いている。
【0032】
さらに、表示要素がプラスチックから形成されているようにすることができる。特に、表示要素は射出成形品として形成されているようにすることができる。
【0033】
表示要素の表示面がその静止位置で少なくとも部分的に覆われているということは、表示面は部分的に見ることができるが、プラグコネクタが差込プラグコネクタにまだ正しく挿入されていないこと、及び/又はロックエレメントがまだ正しくロックされていないことを明確に認識できることを意味する。例えば機械可読コードが部分的に覆われて、読み取ることができない場合がある。
【0034】
本発明をよりよく理解するために、以下の図を参照して詳細に説明する。
【0035】
図は、それぞれ著しく簡略化された模式的表現で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、プラグアセンブリの第1実施形態の4分の1断面斜視図である。
【
図2】
図2は、固定要素の領域で切断したプラグコネクタの第1実施形態の断面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態の4分の1断面斜視図である。
【
図4】
図4は、表示要素が表示位置にある、プラグコネクタの第1実施形態の詳細図である。
【
図5】
図5は、ロック要素が部分的に断面で示されている、プラグコネクタの第1実施形態の詳細図である。
【
図6】
図6は、表示要素がその静止位置にある、プラグアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【
図7】
図7は、表示要素がその表示位置にある、プラグアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【
図8】
図8は、表示要素がその静止位置にある、プラグアセンブリの第3実施形態の斜視図である。
【
図9】
図9は、表示要素がその表示位置にある、プラグアセンブリの第4実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
最初に確認しておくと、記載された異なる実施形態において同じ部材には同じ参照符号若しくは同じ部材名称を付す。この場合、説明全体に含まれている開示内容は同じ参照符号若しくは同じ部材名称を有する同じ部材に準用できるものとする。説明の中で選択された位置を表す言葉、例えば上、下、横なども直接的に説明及び表示された図を基準としており、これらの位置を表す言葉は位置が変化した場合には新しい位置に準用されるものとする。
【0038】
図1は、プラグコネクタ2を備えたプラグアセンブリ1の斜視図を示しており、4分の1の断面で切断されて示されている。さらに、
図1にはプラグアセンブリ1と接続可能な差込プラグコネクタ3が概略的に示されている。プラグアセンブリ1と差込プラグコネクタ3との間の相互作用は、オーストリア特許出願AT509196B1号に十分に記載されている。
【0039】
さらに、プラグコネクタ2を結合することができるパイプ4が概略的に示されている。パイプ4は、例えばプラスチック配管などの剛性要素であり得る。別の実施形態ではパイプ4は、ゴム素材で作られた可撓管として設計することができる。
【0040】
プラグコネクタ2はコネクタ本体5を備え、これは特にステンレス鋼板から一体成形品として、例えば深絞り部品として形成されていることが好ましい。
【0041】
プラグアセンブリ1は、好ましくは車両、特に乗用車やトラックなど内燃機関を備えた道路走行車両で使用される。
【0042】
当然のことながら、プラグアセンブリ1がそれ以外の用途、特に内燃機関の別の用途で使用されることも考えられる。これは、例えば固定ユニット、船舶エンジン、航空機エンジン、建設機械などでプラグアセンブリ1を使用することであり得る。
【0043】
特に、プラグアセンブリ1は外気供給の様々な構成要素を内燃機関に接続するために使用することができる。例えばターボチャージャの吸気領域で2つの部品を接続するために、プラグコネクタ2とこれに対応する差込プラグコネクタ3が設けられているようにすることができる。さらに、例えばターボチャージャから出る圧力側で2つの部品を接続するためにそのようなプラグアセンブリ1が使用されるようにすることもできる。
【0044】
図2は、プラグコネクタ2の断面を示しており、切断線はプラグコネクタ2と差込プラグコネクタ3を互いに固定するためにプラグコネクタ2に取り付けられたロック要素6が見えるように選択されている。
【0045】
ロック要素6は、容易に作動及び解除できるように構成されているので、プラグコネクタ2と差込プラグコネクタ3は、必要に応じて互いに分離したり接続したりすることができる。ロック要素6は、プラグコネクタ2と差込プラグコネクタ3が互いに固定されている係止位置に入れることができる。さらに、ロック要素6は、差込プラグコネクタ3をプラグコネクタ2に挿入でき、又はプラグコネクタ2から取り出すことができる解放位置に入れることができる。特に、ロック要素6はばね要素の形態で構成されているようにすることができる。
【0046】
特に、差込プラグコネクタ3はプラグコネクタ2の長手軸線7に対して回転対称に形成されているようにすることができる。
【0047】
図1に明らかなように、プラグコネクタ2は、コネクタ本体5に加えて、コネクタ本体5に受容されているプラグシール8を備えることができる。プラグシール8は、プラグコネクタを差込プラグコネクタ3に挿入された状態で十分にシールできるように働く。
【0048】
図1に見られるように、コネクタ本体5にはプラグコネクタ2の中央の長手軸線7をスリーブ状に取り囲む第1ジャケットセクション9が形成されている。言い換えれば、第1ジャケットセクション9は、回転対称の中空円筒である。
【0049】
第1ジャケットセクション9は、内周面10と外周面11を有する。第1ジャケットセクション9は、同様に中央の長手軸線7に対して回転対称に形成された第2ジャケットセクション12によって囲まれている。第1ジャケットセクション9は第1端部セクション13で第1端壁セクション14によって第2ジャケットセクション12と接続されている。第1端壁セクション14は、様々な形態で構成することができる。特に、第1端壁セクション14は、さねはぎの形で構成されているようにすることができ、第2ジャケットセクション12は、第1ジャケットセクション9に対して約180°折り返されており、それにより第2ジャケットセクション12は第1ジャケットセクション9を取り囲むように配置されている。
【0050】
第1ジャケットセクション9と同様に、第2ジャケットセクション12も内周面15と外周面16を有する。
【0051】
第1ジャケットセクション9は図示の実施形態では段状に形成されている。ここで、プラグコネクタ2の第1端部セクション13とは反対側で第1ジャケットセクション9に、同様にコネクタ本体5内に成形されたシール受容部17が接続している。このようなシール受容部17内にプラグシール8を受容することができる。さらに、第1ジャケットセクション9と第2ジャケットセクション12との間にパイプ4を受容するための環状室18が形成されているようにすることができる。
【0052】
コネクタ本体5は、好ましくは深絞り法で製造され、コネクタ本体5のジャケットセクションの全ての壁厚はほぼ同じ大きさとすることができる。
【0053】
プラグコネクタ2は、第1ジャケットセクション9の領域に受容室19を有する。受容室19は、第1ジャケットセクション9によって包囲され、差込プラグコネクタ3の一部を受容する働きをする。
【0054】
コネクタ本体5は、周方向に互いに間隔を置いて配置され、第1ジャケットセクション9と、存在する場合は第2ジャケットセクション12も貫通する複数の貫通孔20を有する。ロック要素6が挿入されロックされたときに占める係止位置において、ロック要素6はそれぞれの貫通孔20を通って受容室19内に突入する。このセクションでロック要素6は差込プラグコネクタ3の固定溝21と相互作用する。
【0055】
図2に明らかなように、ロック要素6は、例えばコネクタ本体5の貫通孔20を貫通して突入するように形成された4つの係止領域22を有することができる。したがって係止領域22は、内側に突出するV字形の要素として形成されている。
【0056】
さらに、ロック要素6は、コネクタ本体5に挿入されて係止位置と解放位置との間で動けるように把持することできる保持領域23を有することができる。
【0057】
ロック要素6がその係止位置にあるときは、係止領域22は受容室19内に突入して、差込プラグコネクタ3は、プラグコネクタ2に対して軸方向に固定されている。ロック要素6がその解放位置にあるときは、係止領域22は受容室19内になく、差込プラグコネクタ3はプラグコネクタ2に対して相対的に軸方向に動くことができる。
【0058】
図1及び
図2に示されているプラグコネクタ2の本実施形態では、ロック要素6の保持領域23に、ロック要素6が正しくロックされているかどうかを合図するように働く表示要素24が配置されている。特に、表示要素24を移動可能に受容する働きをする案内受容部25が形成されている。表示要素24は案内受容部25に、表示要素24が静止位置と表示位置との間で移動できるように受容されている。
【0059】
図2による表現では、表示要素24はその静止位置にある。
図2による表現で表示要素24が静止位置にあるのは、差込プラグコネクタ3がプラグコネクタ2の受容室19に受容されていないからである。さらに
図2から見て取れるように、案内受容部25はシート成形品として形成されており、表示要素24は案内受容部25によって少なくとも部分的に包囲されている。
【0060】
特に、案内受容部25は2つのラグを有する打抜き加工品として形成されて、両ラグがスリーブ状構成物に曲げられるようにすることができる。
【0061】
さらに
図2から見て取れるように、第1ジャケットセクション9又は第2ジャケットセクション12に操作凹部26が形成されていて、それを通って表示要素24に形成された操作領域27が受容室19内に突入するようにすることができる。
【0062】
操作領域27は、表示要素24に一体的に成形することができる。特に、表示要素24と操作領域27は、射出成形部品として一体的に形成されているようにすることができる。
【0063】
図3による詳細図では、表示要素24はその静止位置にある状態で示されている。見やするするために、
図3にはロック要素6のみが保持領域23に固定された案内受容部25及び表示要素24と共に示されている。
【0064】
さらに
図3から見て取れるように、表示要素24にばね要素28が結合され、このばね要素28によって表示要素24がその静止位置に押し付けられ若しくは付勢されているようにすることができる。ばね要素28も同様に表示要素24と一体的に形成することができる。
【0065】
図4に、表示要素24がその表示位置に示されている。表示要素24の機能を分かりやすく説明するために、
図4では差込プラグコネクタ3が固定溝21の領域で断面図によって示されている。さらに
図4から見て取れるように、示されている図ではロック要素6の係止領域22が固定溝21内に位置決めされており、したがってロック要素6は正しくロックされている。この状態で操作領域27は差込プラグコネクタ3の外側領域29に当接しており、それにより表示要素24はばね要素28のばね力に抗してその表示位置に押し付けられる。その結果、表示要素24は案内受容部25から部分的に押し出されて、表示要素24の表示面30が見えるようになる。
【0066】
さらに
図4から見て取れるように、表示要素24の表示面30は同時にコード34が配置されたコーディング面33として働くようにすることができる。
【0067】
表示面30は、ロック要素6が正しくロックされていることを合図ができるように、緑色などの信号色を有することができる。代替又は追加として、表示面30に文字列を配置することや、表示面30に文字列を相応に散在させることも考えられ、これもまたロック要素6が正しくロックされていることを合図する。
【0068】
表示要素24がばね要素28のばね力に抗してその表示位置に押し付けられるのは、表示要素24の操作領域27が固定溝21内に押し入れられないように、固定溝21の溝幅31の寸法を小さくすることによって達成できる。
【0069】
図5には、表示要素24、案内受容部25、及び部分的に断面図で表現されたロック要素6が斜視図で示されている。表示要素24は、
図5による表現ではその静止位置にある。
図5から明らかなように、案内受容部25は、表示要素24の操作領域27に対応するガイドピン32を有するようにすることができる。特に、表示要素24は、ガイドピン32によってより良好に案内されるようにすることができる。
【0070】
図1~
図5に示されているプラグコネクタ2の実施形態が有する利点は、表示要素24をロック要素6に配置することにより、若しくは操作領域27を構成することにより、プラグコネクタが差込プラグコネクタ3に挿入された上に、ロック要素6が正しくロックされているときのみ、表示要素24がその表示位置に押し付けられることを達成できることである。
【0071】
以下に
図1~
図5を併せて参照し、プラグコネクタ2と差込プラグコネクタ3との組立について説明する。
【0072】
最初の方法ステップで、プラグコネクタ2と差込プラグコネクタ3を準備し、特にプラグコネクタ2でロック要素6を、差込プラグコネクタ3がプラグコネクタ2の受容室19に簡単に挿入され得る位置に入れる。
【0073】
いま、差込プラグコネクタ3がプラグコネクタ2の受容室19に挿入されて正しく位置決めされたら、ロック要素6はその係止位置にもたらされて、ロック要素6の係止領域22が差込プラグコネクタ3の固定溝21に係合する。このとき操作領域27は差込プラグコネクタ3の外側領域29に当接し、それにより表示要素24はその表示位置に押し付けられて、組立工はプラグコネクタが差込プラグコネクタに正しく挿入されてロック要素6が正しくロックされていることを検出できる。
【0074】
図6及び
図7には、プラグアセンブリ1の別の、場合によってはそれ自体独自の実施形態が示されており、ここでも前出の
図1~
図5と同じ部材には同じ参照番号若しくは部材名称を使用する。不必要な繰返しを避けるために、前出の
図1~
図5における詳細な説明の参照を求め、若しくはこれに準拠する。
【0075】
図6及び
図7の実施形態から見て取れるように、表示要素24はプラグコネクタ2の長手軸線7に対して平行に移動可能に案内受容部25に受容されているようにすることができる。この場合、案内受容部25はプラグコネクタ2のコネクタ本体5の外周に配置することができる。
【0076】
さらに
図6及び
図7から見て取れるように、操作ばね要素35が構成されて、それによって表示要素24がその表示位置に付勢され又は押し付けられているようにすることができる。さらに、表示要素24はトリガ機構36を備え、それによって表示要素24がその静止位置に保持されるようにすることができる。特に、ロック突起37が設けられていて、ロック要素6がこれに係合する。
【0077】
いま、差込プラグコネクタ3がプラグコネクタ2に挿入されると、ロック要素6は外側に押されて表示要素24のロック突起37上を滑る。それにより表示要素24は操作ばね要素35の付勢に従って動いて解放され、
図6に示されている静止位置から、
図7に示されている表示位置に移行される。その結果、表示要素24の表示面30が見えるようになる。
【0078】
図8に、プラグアセンブリ1の別の、場合によってはそれ自体独自の実施形態が示されており、ここでも前出の
図1~
図7と同じ部材には同じ参照番号若しくは部材名称を使用する。不必要な繰返しを避けるために、前出の
図1~
図7における詳細な説明の参照を求め、若しくはこれに準拠する。
【0079】
図8から見て取れるように、案内受容部25は直接的にロック要素6に配置されており、したがってロック要素6と共に移動できるようにすることができる。
図1~
図5の実施形態のように、案内受容部25が差込プラグコネクタ3の固定溝21に係合すると、表示要素24はその静止位置から案内受容部25に対して相対的に表示位置に押されることができる。
【0080】
図8による実施形態では、案内受容部25はプラスチック部品から形成されているようにすることができる。この場合、案内受容部25はロック要素6と係止接続によって接続されていることができる。
【0081】
図9には、プラグアセンブリ1の別の、場合によってはそれ自体独自の実施形態が示されており、ここでも前出の
図1~
図8と同じ部材には同じ参照番号若しくは部材名称を使用する。不必要な繰返しを避けるために、前出の
図1~
図8における詳細な説明の参照を求め、若しくはこれに準拠する。
【0082】
図9から見て取れるように、操作ばね要素35によって付勢された表示要素24のトリガ機構36のロック突起37は受容室19内に突入し、差込プラグコネクタ3に挿入されると作動されて、表示要素24はその静止位置から表示位置に移行される。この場合、操作ばね要素35は、表示要素24をその静止位置に付勢する引張ばねとして設計されている。
【0083】
表示要素24は、差込プラグコネクタ3をロック突起37に押し付けることにより、その表示位置に移動する。
【0084】
以上の実施形態は可能な実施態様を示すものであり、この箇所で注記すると、本発明は特別に図示された本発明の実施態様に制限されておらず、むしろ個々の実施態様を互いに種々組み合わせることが可能であり、この変形可能性は本発明による技術的行為に関する教示に基づき当該技術分野に従事する当業者の能力の範囲内にある。
【0085】
保護の範囲は請求項によって規定されている。しかしながら請求項を解釈するために詳細な説明と図面が援用される。図示及び説明された種々の実施例に基づく個別特徴又は特徴の組合せは、それ自体で独自の発明による解決をなすことができる。独自の発明による解決の根底にある課題は、詳細な説明から読み取ることができる。
【0086】
本発明の説明において値の範囲に関する全ての表示は、当該範囲内の全ての任意の部分範囲を含むものと理解すべきである。例えば1~10という指示には、下限1を起点として上限10に至るまでの全ての部分範囲が含まれていると理解すべきである。即ち、全ての部分範囲は、例えば1~1.7又は3.2~8.1又は5.5~10のように、下限の1又はそれ以上から始まって上限の10又はそれ以下で終わる。
【0087】
最後に形式的に指摘しておくと、構造を理解しやすくするために、部材は一部縮尺通りではなく、及び/又は拡大して、及び/又は縮小して表現された。
【符号の説明】
【0088】
1 プラグアセンブリ
2 プラグコネクタ
3 差込プラグコネクタ
4 パイプ
5 コネクタ本体
6 ロック要素
7 プラグコネクタの長手軸線
8 プラグシール
9 第1ジャケットセクション
10 内周面
11 外周面
12 第2ジャケットセクション
13 プラグコネクタの第1端部セクション
14 端壁セクション
15 内周面
16 外周面
17 プラグコネクタのシール受容部
18 環状室
19 受容室
20 貫通孔
21 固定溝
22 係止領域
23 保持領域
24 表示要素
25 案内受容部
26 操作凹部
27 操作領域
28 ばね要素
29 外側領域
30 表示面
31 溝幅
32 ガイドピン
33 コーディング面
34 コード
35 操作ばね要素
36 トリガ機構
37 ロック突起
【手続補正書】
【提出日】2021-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
特許文献1(国際公開第2018/144902号)、特許文献2(国際公開第2018/102213号)、及び、特許文献3(欧州特許出願公開第3179148号明細書)から様々なプラグコネクタが知られている。これらの文献から知られているプラグコネクタは、プラグコネクタが互いに正しく接続されているか明確に確認できないという欠点がある。特許文献4(欧州特許出願公開第3527867号明細書)、特許文献5(国際公開第2011/106805号)、及び、特許文献6(欧州特許出願公開第2251581号明細書)から、さらなるプラグコネクタが知られている。
〔先行技術文献〕
〔特許文献〕
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2018/144902号
【特許文献2】国際公開第2018/102213号
【特許文献3】欧州特許出願公開第3179148号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第3527867号明細書
【特許文献5】国際公開第2011/106805号
【特許文献6】欧州特許出願公開第2251581号明細書
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ(2)であって、
差込プラグコネクタ(3)の一部を受容するための受容室(19)を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクション(9)を有し、前記第1ジャケットセクション(9)内に少なくとも2つの貫通孔(20)が形成されているコネクタ本体(5)と、
前記プラグコネクタ(2)を前記差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素(6)とを備え、前記コネクタ本体(5)の前記第1ジャケットセクション(9)内の前記貫通孔(20)は前記ロック要素(6)を受容するように働
き、
表示要素(24)が形成されており、前記表示要素(24)を移動可能に受容するための案内受容部(25)が形成されていて、前記表示要素(24)は前記案内受容部(25)に、前記表示要素(24)が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面(30)を有
する、プラグコネクタ(2)において、
前記表示面(30)は見えているときに、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されていること、及び
、前記ロック要素(6)が正しくロックされていることを合図するように働
き、
前記案内受容部(25)は、前記ロック要素(6)の保持領域(23)と結合された、ガイドスリーブの形態で形成されており、
前記表示要素(24)はその静止位置では前記案内受容部(25)内に配置され、その表示位置で前記案内受容部(25)に対して少なくとも部分的に突出しており、
前記表示要素(24)は、前記差込プラグコネクタ(3)の固定溝(21)の溝幅(31)よりも大きい操作領域(27)と結合されており、前記操作領域(27)は前記固定溝(21)の外側領域(29)に当接するように形成されていて、前記ロック要素(6)の全ての係止領域(22)が前記差込プラグコネクタ(3)の前記固定溝(21)内に係合すると、前記表示要素(24)を表示位置に押し付けることを特徴とする、プラグコネクタ(2)。
【請求項2】
前記表示要素(24)は、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されていると、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていると、自動的に静止位置から表示位置に移動するように構成されていることを特徴とする、請求項
1に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項3】
前記表示要素(24)は、前記ロック要素(6)の保持領域(23)に配置されていることを特徴とする、請求項1
又は2に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項4】
前記案内受容部(25)は、シート成形品として形成されていることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項5】
ばね要素(28)が形成されており、このばね要素(28)によって前記表示要素(24)がその静止位置に付勢されていることを特徴とする、請求項1~
4のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項6】
前記第1ジャケットセクション(9)に操作凹部(26)が形成されていて、それを通って
前記操作領域(27)が前記受容室(19)内に突入することを特徴とする、請求項
5に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項7】
前記表示要素(24)をその表示位置に付勢している操作ばね要素(35)が形成されており、前記表示要素(24)はトリガ機構(36)によってその静止位置にロックされていることを特徴とする、請求項1~
5のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項8】
トリガ機構(36)はロック突起(37)を有し、トリガ機構(36)は、プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入されると、ロック突起(37)が操作されてトリガ機構(36)がトリガするように構成されていることを特徴とする、請求項
7に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項9】
前記表示面(30)は、少なくとも部分的に緑などの相応の信号色で形成されていること、及び/又は前記表示面(30)に「OK」などの文字列が配置されていることを特徴とする、請求項1~
8のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項10】
前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われているコーディング面(33)を有し、コーディング面(33)は、データマトリックスコードなどの機械可読コード(34)を有することを特徴とする、請求項1~
9のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(2)。
【請求項11】
液体又は気体媒体用の配管を接続するためのプラグコネクタ(2)と差込プラグコネクタ(3)との間のプラグ接続を作成する方法であって、
前記差込プラグコネクタ(3)の一部を受容するための受容室(19)を形成する少なくとも1つの第1ジャケットセクション(9)を有し、前記第1ジャケットセクション(9)内に少なくとも2つの貫通孔(20)が形成されているコネクタ本体と、プラグコネクタ(2)を前記差込プラグコネクタに対して固定するために設けられたロック要素(6)とを備えるプラグコネクタ(2)を準備する方法ステップと、コネクタ本体(5)の前記第1ジャケットセクション(9)内の前記貫通孔(20)は前記ロック要素(6)を受容するように働き、
前記差込プラグコネクタ(3)を準備する方法ステップと、
前記差込プラグコネクタ(3)を前記プラグコネクタ(2)の前記受容室(19)に挿入する方法ステップと、
前記差込プラグコネクタ(3)を前記プラグコネクタ(2)の前記受容室(19)内に前記ロック要素(6)によって固定する方法ステップと、を備え
、
表示要素(24)が形成されており、前記表示要素(24)を移動可能に受容するための案内受容部(25)が形成されていて、前記表示要素(24)は前記案内受容部(25)に、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び
、前記ロック要素(6)が正しくロックされると、前記表示要素(24)が静止位置と表示位置との間で移動可能であるように受容されており、前記表示要素(24)は、前記表示要素(24)の表示位置では見えるが、前記表示要素(24)の静止位置では少なくとも部分的に覆われている表示面(30)を有
する、
方法において、
前記表示面(30)は、前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び
、前記ロック要素(6)が正しくロックされていることを合図するように働くことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記プラグコネクタ(2)が前記差込プラグコネクタ(3)に正しく挿入され、及び/又は前記ロック要素(6)が正しくロックされていると、前記表示要素(24)にコーディング面(33)が見え、コーディング面(33)に配置された機械可読コード(34)が読取装置によって検出されて、データ処理システムに保存されることを特徴とする請求項1
1に記載の方法。
【請求項13】
前記ロック要素(6)が開くと、前記表示要素(24)は自動的に表示位置から休止位置に戻ることを特徴とする請求項1
1又は1
2に記載の方法。
【国際調査報告】