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特表2022-547190車両内部通信システム及びこれを含む車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】車両内部通信システム及びこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/40 20060101AFI20221102BHJP
   B60R 16/023 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
H04L12/40 Z
B60R16/023 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515582
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2020012188
(87)【国際公開番号】W WO2021049879
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0111748
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】パク ス ヨン
【テーマコード(参考)】
5K032
【Fターム(参考)】
5K032AA06
5K032BA06
(57)【要約】
一実施例に係る車両内部通信システムは、車両に設置されている複数の電子装置グループ及び前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に連結されているバス(Bus)通信及び前記電子装置グループ内部の電子装置同士連結されている直列(Series)通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置を感知して作動を制御する制御部を含むことができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置されている少なくとも一つの電子装置グループ、及び
前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に信号を送信して受信するバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内で直列連結されている電子装置と順次信号を送信して受信する直列(Series)通信方式を利用して、前記電子装置グループ内の電子装置を感知して作動を制御する制御部、を含む、車両内部通信システム。
【請求項2】
前記バス通信方式は、
CAN(Controller Area Network)通信方式及びRS-485通信方式中少なくとも一つを含む、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項3】
前記直列通信方式は、
直列に連結されている電子装置を介して順次通信信号が伝達される方式を含む、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項4】
前記直列通信方式は、
UART(niversal asynchronous receiver/transmitter)通信方式、RS-232通信方式、SPI通信方式及びI2C通信方式中少なくとも一つを含む、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置に対してIDを設定した後、設定されたIDを利用して前記バス通信方式で前記電子装置を感知して作動を制御する、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項6】
前記電子装置グループは、
同じ種類の電子装置同士グループ化されている、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項7】
前記電子装置グループ内の電子装置は、同じ種類の通信方式を利用して信号を送受信する、請求項6に記載の車両内部通信システム。
【請求項8】
前記電子装置は、
DC-DCコンバータ、バッテリー管理システム(Battery Management System)及びOCB(Oil Circuit Breaker)中少なくとも一つを含む、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項9】
前記制御部は、
前記バス通信方式または前記直列通信方式の何れかの通信の作動に問題が発生した場合、正常に作動する別の通信方式で利用して前記電子装置を感知して制御する、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項10】
少なくとも一つの電子装置グループ、及び
前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に連結されているバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内部の電子装置同士連結されている直列(Series)通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置を感知して作動を制御する制御部、を含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内部通信システム及びこれを含む車両に関する発明であって、より具体的には、車両内部のメインコントローラーと車両内部に設置されている各種モジュールとの通信を効率的に行う技術に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
現代社会で自動車は、最も普遍的な移動手段であって自動車を利用する人々の数は増加している。自動車技術の発展から過去より長距離の移動が容易で、生活が便利になる等生活に多くの変化が生じている。
【0003】
車両は、運転者の便宜のためにハンズフリー装置、GPS受信機、ブルートゥース(登録商標)装置及びハイパス装置等の電子装置等が多く開発されていて、自動車関連技術分野の中で電気電子分野が新しい価値を創り出す比重が益々大きくなっている。
【0004】
近年、自動車に多くの電子装置部品が搭載されて、同時多発的に多くの電子装置部品が作動されているが、一般的にこのような場合、一つの車両用中央電子制御装置(ECU,Electronic Control Unit)がこのような電装部品を同時に管理して制御する役割をしている。
【0005】
但し、このような電子装置部品を設置して制御するに当たり、類似する種類の電子装置部品は一つの群として設置されて制御されることが効率的なゆえ、近年、DC-DCコンバータやOCB(oil circuit breaker)等の装置を連結して製品群を多様に構成しようとする試みが盛んに行われている。
【0006】
但し、かかる構成を取る場合、中央電子制御装置と連結されている多様な電子装置部品が正確に作動されているか否かについて中央電子制御装置がリアルタイムで感知できるべきであって、従来技術の場合、中央電子制御装置とモジュールとの間に連結されている通信線の一部に問題が発生して通信できない場合、これを正確に知ることができる方法が存在しない問題点が存在した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明は前述した通り、従来技術が抱えている問題点を解決するために考案された発明であって、バス(Bus)方式で電子装置と通信する方法及びシリーズで連結されている電子装置の通信方式の二つを同時に利用して電子装置を制御することによって、一つの通信方式に問題が発生した場合、他の方式の通信を利用して電子装置を制御できる車両内部通信システム及びこれを含む車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例に係る車両内部通信システムは、車両に設置されている少なくとも一つの電子装置グループ及び前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に信号を送信して受信するバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内で直列連結されている電子装置と順次信号を送信して受信する直列(Series)通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置を感知して作動を制御する制御部を含むことができる。
【0009】
前記バス通信方式は、CAN(Controller Area Network)通信方式及びRS-485通信方式の少なくとも一つを含むことができる。
【0010】
前記直列通信方式は、直列に連結されている電子装置を介して順次通信信号が伝達される方式を含むことができる。
【0011】
前記直列通信方式は、UART(niversal asynchronous receiver/transmitter)通信方式、RS-232通信方式、SPI通信方式及びI2C通信方式の少なくとも一つを含むことができる。
【0012】
前記制御部は、前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置に対してIDを設定した後、設定されたIDを利用して前記バス通信方式で前記電子装置を感知して作動を制御することができる。
【0013】
前記電子装置グループは、同じ種類の電子装置同士グループ化されていることができる。
【0014】
前記電子装置グループ内の電子装置は、同じ種類の通信方式を利用して信号を送受信することができる。
【0015】
前記電子装置は、DC-DCコンバータ、バッテリー管理システム(Battery Management System)及びOCB(Oil Circuit Breaker)の少なくとも一つを含むことができる。
【0016】
前記制御部は、前記バス通信方式または前記直列通信方式の何れかの通信の作動に問題が発生した場合、正常に作動する別の通信方式で利用して前記電子装置を感知して制御することができる。
【0017】
別の実施例に係る車両は、少なくとも一つの電子装置グループ及び前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に連結されているバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内部の電子装置同士連結されている直列(Series)通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置を感知して作動を制御する制御部を含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
一実施例に係る内部通信システム及びこれを含む車両はバス通信を利用した通信の短所である各々の電子装置に対するID設定を直列連結された通信を利用して設定することによって、電子装置の配置位置に対する制約を減らすことができる効果が存在する。
【0019】
また、一実施例に係る内部通信システム及びこれを含む車両は、一つの通信に問題が発生して作動が不可能でも、別の通信方式を利用して電子装置を持続的に制御できて、これによって機能安全観点で、二重通信実現で車両に対するより高い安全等級を達成できる効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来技術に係る車両内部の通信方法を説明するためのブロック図である。
図2】さらに他の従来技術に係る車両内部の通信方法を説明するためのブロック図である。
図3】一実施例に係る車両内部通信システムの一部構成を図示したブロック図である。
図4】別の実施例に係る車両内部通信システムの一部構成を図示したブロック図である。
図5】さらに別の実施例に車両内部通信システムの一部構成を図示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は開示された発明の好ましい一例であり、本出願の出願時点において本明細書の実施例と図面を代替できる様々な変更例があり得る。
【0022】
また、本明細書で使った用語は、実施例を説明するために使われたもので、開示された発明を制限及び/または限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0023】
本明細書で、「含む」、「備える」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、工程、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の別の特徴や数字、工程、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除せず、本明細書で使った「第1」、「第2」等のように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使われることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されない。
【0024】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施例について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。尚、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略する。
【0025】
図1図2は、従来技術に係る車両内部通信方法を説明するためのブロック図である。
【0026】
車両には、車両の作動及び使用者の便宜のための多くの電子装置部品が搭載され、このような電子装置部品は、一般的に車両内部に設置されている一つの中央処理装置(ECU,Electronic Control Unit)を介して状態が感知されて、同時に作動が制御される。尚電子技術が発達するにつれ車両に搭載される電子装置部品の個数と種類が益々多くなっているが、これを個別的に中央処理装置が全て管理するのは、中央処理装置の負荷を招くようになるが、このような電子装置を効率的に管理できる方法の必要性が益々台頭している実情である。
【0027】
従って、車両の中央処理装置が車両に搭載されている電子装置部品を効率的に管理するためには、中央処理装置と電子装置との間に信号の送信と受信が円滑に何の問題もなく作動されているかリアルタイムで判断すべきであるが、従来技術の場合、中央処理装置と電子装置との間では、通信方式が一つ方式だけでなり、これを正確に判断することはできない問題が存在した。
【0028】
これを具体的に調べると、従来技術の場合、図1に図示されたように中央処理装置10と車両に設置されている複数個の電子装置が個別的に信号を送信して受信する構造を取っている。
【0029】
ここで、第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール11、12、13、14と第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール21、22、23、24は複数の電子装置を意味して、第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール11、12、13、14は、同じ種類の電子装置のグループを意味して、第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール21、22、23、24はさらに別の同じ種類の電子装置のグループを意味することになる。
【0030】
即ち、従来技術の場合、中央処理装置10が各々の下位モジュール11、12、13、14、21、22、23、24と個別的に信号を送信して受信する方式で各々の下位モジュール11、12、13、14、21、22、23、24を制御したが、いずれか一つの通信線に問題が生じて通信が行われない場合、通信が行われない下位モジュールを制御することはできない問題が存在した。
【0031】
また、従来技術の場合、さらに別の方式で図2に図示されたような構造を取っているが、図2に図示された構造の場合、中央処理装置10が各々の下位モジュール11、12、13、14、21、22、23、24と個別的に信号を送信する方式でない順次信号を送信して受信することができる。
【0032】
具体的に、このような通信方式の場合、同じ種類の電子装置が順次連結されてグループをなしていて、受信受けた信号を直列的に連結されている次のモジュールで伝達する方式で通信を行う。
【0033】
例えば、中央処理装置10が、第1-1下位モジュール11にA信号を送信した場合、第1-1下位モジュール11は、これを受信した後、次のモジュールである第1-2下位モジュール12にA信号を送信して、再び第1-2下位モジュール12はA信号を第1-3下位モジュール13に、再び第1-3下位モジュール13はA信号を第1-4下位モジュール14に送信する方法で通信が行われる。
【0034】
このような通信方式の場合、同じグループのモジュールが互いに連結されているが、より効率よく信号を送信して受信できる長所が存在するが、連結されるモジュールの個数が多くなるほど通信時間が長くなる問題が発生する可能性があり、いずれか一つの通信ラインに問題が発生した場合、直列に連結されているすべてのモジュールに対する通信が不可能になる問題が発生する可能性がある。
【0035】
従って、一実施例に係る車両内部通信システム及びこれを含む車両の場合、かかる問題点を解決すると同時に車両内部の通信性能を安定的に向上させることができる方法を提供する。以下図面を介して具体的に調べる。
【0036】
図3は、一実施例に係る車両内部通信システムの一部構成を図示したブロック図であり、図4は、図3の実施例に係る車両内部通信システムの変更例を図示した図面である。
【0037】
図3で、第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール110、120、130、140と第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール210、220、230、240は複数の電子装置を意味して、第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール110、120、130、140は、同じ種類の電子装置のグループを意味して、第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール210、220、230、240はさらに別の同じ種類の電子装置のグループを意味する。また、図4で、3-1下位モジュール310と3-2下位モジュール320のような種類の電子装置のグループを意味して、第4-1下位モジュール410と4-2下位モジュール420はさらに別同じ種類の電子装置のグループを意味する。
【0038】
また、中央処理装置は、車両のECUに該当する装置であって、以下説明の便宜のために制御部100を基準に記述する。図3では、下位モジュールのグループを第1モジュールと第2モジュールの二つを基準に説明したが、これに限定されず図4に図示されたようにモジュールの種類はさらに多く設定できて、モジュールの個数も多様に変更されることができる。
【0039】
図3を参考すると、制御部100は、電子装置に該当する第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール110、120、130、140及び第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール210、220、230、240と二つの方式によって通信信号を送信して受信することができる。
【0040】
具体的に、制御部100は、車両内部で成り立つバス(BUS)通信ライン200を介して、各々の第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール110、120、130、140及び第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール210、220、230、240と個別的に通信を行うことができて、これと当時に直列に連結されている通信ラインを介して順次第1-1下位モジュール~1-4下位モジュール110、120、130、140及び第2-1下位モジュール~2-4下位モジュール210、220、230、240と通信を別に行うことができる。
【0041】
ここでバス通信ライン200の場合、一般的に車両内部で利用されるCAN通信及びRS-485通信方式等を含むことができ、直列通信方式の場合UART(niversal asynchronous receiver/transmitter)通信方式、RS-232通信方式、SPI通信方式、I2C通信方式等を含むことができる。
【0042】
制御部100は、各々のモジュールの状態情報を感知して必要な場合、制御をするべきであるが、一般的にはBUS通信ライン200を利用してモジュールの状態を感知することができる。
【0043】
尚かかる場合、各々のモジュール別に別途の設定が必要であるが、このような情報は制御部100と直列連結されている通信ラインを利用して設定することができる。
【0044】
従って、一実施例に係る車両内部通信システムは、かかる構成を有しているので、制御部100がモジュールを制御するということにおいて二重で通信を行うことができるところ車両に設置されたモジュールの作動安定性を向上させることができる効果が存在する。
【0045】
また、制御部100は、バス通信ライン200を利用して車両に設置されている各種モジュールを制御できるが、バス通信ラインの場合、個別的な一つのラインを利用するのではなく、図面に表示された通り共通した通信ライン200を利用するので、各々のモジュールに同時に信号を送信できる長所が存在する。
【0046】
また、バス通信を利用して通信を行う場合、一つのモジュールに異常が発生しても、このような問題が他のモジュール間の通信を邪魔するのではないので、他のモジュールとの通信を安定的に行うことができる長所が存在する。
【0047】
しかし、仮にバス通信ラインだけを利用して通信を行う場合、バス通信の特性上各々のモジュール別に予め定義されたIDが必要であるが、バス通信ラインだけを利用するなら、これに対応してモジュールの位置が固定されなければならない問題が存在する。
【0048】
しかし一実施例に係る車両内部通信システムの場合、バス通信方式と別個で直列連結通信方式でモジュールと通信実行が可能なゆえ、制御部100で通信を利用して各々のモジュール別に位置を把握して設定を進行できるので、モジュールの位置が固定されなければならない問題点が消えることができ、さらにモジュール別に一つの下位モジュールだけ管理すれば良い長所が存在する。
【0049】
また、バス通信を利用して通信を行う場合、各モジュールに対するID設定をバス通信を利用して実行しなければならないため、多くの問題点があったが、一実施例に係る車両内部通信システムの場合、ID設定を直列に連結されている通信を利用して設定できるため、より効率よくID設定を行うことができて、同時に各モジュールに対する位置の制約がなくなる効果も存在する。
【0050】
また、一実施例に係る車両内部通信システムは、バス通信方式と直列通信方式の何れかの通信に問題が発生しても、別の通信方式を利用して各モジュールと通信を行うことができて、モジュールの制御を持続的にできて、これによって車両に設置された各種モジュールを安定的に作動させることができる車両の安全等級をより高く受けることができる長所が存在する。
【0051】
図5は、さらに別の実施例に車両内部通信システムの一部構成を図示したブロック図である。
【0052】
図5を参照すると、一般的な構造と通信実行方法は、図3で説明した構造及び方法と同様であるため、重複する部分は省略してモジュール間の特性について説明する。
【0053】
一実施例に係る制御部100は、車両内設置されているモジュールをグループ別に設定するに当たり同じ種類のモジュールを同じグループに設定することができる。例えば、DC-DCコンバータシステムでコンバータを同じグループに設定することができて、バッテリー管理システム(Battery Management System)でも、バッテリーを同じグループに設定できて、OCB(Oil Circuit Breaker)システムでも遮断機等を同じグループに設定することができて、かかる場合、同じ種類のモジュールは、互いに同じ方式で通信を行うことができる。
【0054】
具体的に、図5に図示されたように第1-1下位モジュール110が、制御部100から信号を受信する受信部110aと第1-2下位モジュール120に送信する送信部110bは、同じ種類の通信インターフェースで構成されることができる。即ち、第1-1下位モジュール110の送信部110aと受信部110b、第1-2下位モジュール120の送信部120aと受信部120b、第1-3下位モジュール130の送信部130aと受信部130bは、同じ種類の通信インターフェースで構成されることができる。
【0055】
同様に、第2-1下位モジュール210が制御部100から信号を受信する受信部210aと第2-2下位モジュール220に送信する送信部210bは、同じ種類の通信インターフェースで構成されることができる。即ち、第2-1下位モジュール210の送信部210aと受信部210b、第2-2下位モジュール220の送信部220aと受信部220b、第2-3下位モジュール230の送信部230aと受信部230bは、同じ種類の通信インターフェースで構成されることができる。
【0056】
尚かかる構成を有する場合、従来バス通信を利用した通信の短所であるID設定を直列連結された通信を利用して効果的に設定できるので、モジュールの位置配置に対する制約が減る効果が発生する。
【0057】
これまで図面に基づいて、車両内部通信システムの構成及び効果について調べた。
【0058】
従来技術に仮に車両内部通信システムの場合、連結されている通信線の一部に問題が発生して通信できない場合、これを正確に知ることができる方法が存在しない問題点が存在した。
【0059】
しかし一実施例に係る内部通信システム及びこれを含む車両はバス通信を利用した通信の短所である各電子装置に対するID設定を直列連結された通信を利用して設定することによって、電子装置の配置位置に対する制約を減らすことができる効果が存在する。
【0060】
また、一実施例に係る内部通信システム及びこれを含む車両は、一つの通信に問題が発生して作動が不可能でも、別の通信方式を利用して電子装置を持続的に制御できて、これによって機能安全観点で、二重通信の実現で車両に対するより高い安全等級を達成できる効果が存在する。
【0061】
これまで実施例がたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野において通常の知識を有する者なら、前記記載から多様な修正及び変更が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行されたり、及び/または説明されたシステム、構造、装置、回路等の構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合わせられたり、別の構成要素または均等物によって代替したり置き換えても適切な結果が達成できる。従って、別の実施例及び特許請求範囲と均等なものも後述する特許請求範囲の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-03-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置されている少なくとも一つの電子装置グループ、及び
前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に信号を送信して受信するバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内で直列連結されている電子装置と順次信号を送信して受信する直列(Series)通信方式を利用して、前記電子装置グループ内の電子装置を感知して制御する制御部、を含む、車両内部通信システム。
【請求項2】
前記バス通信方式は、
CAN(Controller Area Network)通信方式及びRS-485通信方式中少なくとも一つを含む、請求項1に記載の車両内部通信システム。
【請求項3】
前記直列通信方式は、
直列に連結されている電子装置を介して順次通信信号が伝達される方式を含む、請求項1または2に記載の車両内部通信システム。
【請求項4】
前記直列通信方式は、
UART(niversal asynchronous receiver/transmitter)通信方式、RS-232通信方式、SPI通信方式及びI2C通信方式中少なくとも一つを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置に対してIDを設定した後、設定されたIDを利用して前記バス通信方式で前記電子装置を感知して制御する、請求項1~4のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項6】
前記制御部は、
前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置の位置を感知する、請求項1~5のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項7】
前記制御部は、
前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置のうち一つの電子装置の位置を感知する、請求項1~6のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項8】
前記電子装置グループは、
同じ種類の電子装置同士グループ化されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項9】
前記電子装置グループ内の電子装置は、同じ種類の通信方式を利用して信号を送受信する、請求項1~8のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項10】
前記電子装置グループ内の電子装置は、
送信部と受信部が同じ種類の通信インターフェースを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項11】
前記電子装置は、
DC-DCコンバータ、バッテリー管理システム(Battery Management System)及びOCB(Oil Circuit Breaker)中少なくとも一つを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項12】
前記制御部は、
前記バス通信方式または前記直列通信方式の何れかの通信の作動に問題が発生した場合、正常に作動する別の通信方式で利用して前記電子装置を感知して制御する、請求項1~11のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項13】
前記電子装置グループは第1電子装置グループ及び第2電子装置グループを含み、
前記制御部は、
前記バス通信方式を利用して前記第1電子装置グループ内の電子装置及び前記第2電子装置グループ内の電子装置と連結され、前記直列通信方式を利用して前記第1電子装置グループ内の電子装置のうち一つの電子装置及び前記第2電子装置グループ内の電子装置のうち一つの電子装置と各々連結される、請求項1~12のいずれか一項に記載の車両内部通信システム。
【請求項14】
少なくとも一つの電子装置グループ、及び
前記電子装置グループ内の電子装置と個別的に連結されているバス(Bus)通信方式及び前記電子装置グループ内部の電子装置同士連結されている直列(Series)通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置を感知して制御する制御部、を含む、車両。
【請求項15】
前記制御部は、
前記直列通信方式を利用して前記電子装置グループ内の電子装置に対してIDを設定した後、設定されたIDを利用して前記バス通信方式で前記電子装置を感知して制御する、請求項14に記載の車両。
【国際調査報告】