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特表2022-547199ブローバック灰除去機能を有するドライヤー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】ブローバック灰除去機能を有するドライヤー
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20221102BHJP
   A45D 20/12 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
A45D20/10 101
A45D20/12 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515618
(86)(22)【出願日】2020-09-15
(85)【翻訳文提出日】2022-03-08
(86)【国際出願番号】 CN2020115283
(87)【国際公開番号】W WO2021052313
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201910870951.7
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522089907
【氏名又は名称】深▲セン▼市物種起源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN WIZEVO TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 11C Of Building 4th, Haining Qianlong Garden, Dalang Street, Longhua New District Shenzhen, Guangdong 518109 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】林源
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040CB07
3B040CF01
(57)【要約】
本願は、ハウジングと、ファンモジュールと、吸気口と、吹出口とを含むブローバック灰除去機能を有するドライヤーを開示し、ハウジングは、吸気口と吹出口との間に貫通する気流通路を形成し、ファンモジュールは、ハウジングの気流通路に設けられており、ハウジング内には、回路制御盤が設けられており、回路制御盤には、マイクロコントローラと、電源駆動モジュールとが設けられており、電源駆動モジュールは、ファンモジュールに接続されており、マイクロコントローラは、電源駆動モジュールに接続されており、ハウジングには、マイクロコントローラに接続された逆回転ボタン及び正回転ボタンが設けられており、マイクロコントローラは、正回転ボタンから出力される正回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して正回転させ、マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して逆回転させ、マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答する。本願は、灰除去効率が高いという特徴を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)と、ファンモジュール(2)と、吸気口(4)と、吹出口(5)とを含み、前記吸気口(4)と吹出口(5)は、ハウジング(1)に設けられており、前記ハウジング(1)は、吸気口(4)と吹出口(5)との間に貫通する気流通路(6)を形成し、前記ファンモジュール(2)は、ハウジング(1)の気流通路(6)に設けられているブローバック灰除去機能を有するドライヤーであって、
前記ハウジング(1)内には、ファンモジュール(2)に接続された回路制御盤(12)が設けられており、前記ハウジング(1)には、ファンモジュール(2)の正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤(12)に接続されたトリガ部が設けられている、ことを特徴とするブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項2】
前記回路制御盤(12)には、マイクロコントローラ(121)と、電源駆動モジュール(122)とが設けられており、前記電源駆動モジュール(122)は、ファンモジュール(2)に接続されており、前記マイクロコントローラ(121)は、電源駆動モジュール(122)に接続されており、前記トリガ部は、マイクロコントローラ(121)に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項3】
前記トリガ部は、ハウジングに設けられたマイクロコントローラ(121)に接続された逆回転ボタン(13)及び正回転ボタン(14)を含み、
前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)から出力される正回転信号に応答して電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して正回転させ、前記マイクロコントローラ(121)は、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答して電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して逆回転させ、ここで、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答する、ことを特徴とする請求項2に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項4】
前記ファンモジュール(2)は、ブラシレスモータ(21)及びブラシレスモータ(21)の出力軸に設けられた羽根(22)を含み、前記ブラシレスモータ(21)は、電源駆動モジュール(122)に電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項5】
前記気流通路(6)には、取付スリーブ(8)が設けられており、前記ブラシレスモータ(21)は、取付スリーブ(8)に同軸に配置されており、前記取付スリーブ(8)は、ブラシレスモータ(21)の周方向を囲んでいくつかのダクト(9)が間隔をおいて分布しており、前記ダクト(9)は、それぞれ羽根(22)及び吸気口(4)に対向している、ことを特徴とする請求項4に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項6】
前記吸気口(4)には、吸気バッフル板(10)が設けられており、前記吸気バッフル板(10)には、いくつかの吸気孔(11)が設けられており、前記吸気バッフル板(10)の内側には、スポンジ濾過網が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項7】
前記逆回転ボタン(13)は、押しボタンであり、前記マイクロコントローラ(121)は、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール(122)に出力し、電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して予め設定された回転速度で逆回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項8】
前記正回転ボタン(14)は、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール(122)に出力し、電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して調節された回転速度で正回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項9】
前記マイクロコントローラ(121)には、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、前記電流検出回路は、電源駆動モジュール(122)に接続されてファンモジュール(2)の現在の入力電流を取得するために用いられ、前記回転速度検出回路は、ファンモジュール(2)に接続されてファンモジュール(2)の現在の回転速度を取得するために用いられ、
前記マイクロコントローラ(121)は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御するために用いられ、灰除去検出モードでは、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされる場合でのファンモジュール(2)の現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュール(2)をペンディング灰除去状態に入るように制御し、
ペンディング灰除去状態において、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュール(2)を制御して予め設定された時間逆回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項10】
前記ハウジング(1)には、マイクロコントローラ(121)に接続された切替スイッチ(15)がさらに設けられており、前記切替スイッチ(15)は、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されており、
手動灰除去モードでは、逆回転ボタン(13)は、手動で起動されることができ、
自動灰除去モードでは、前記マイクロコントローラ(121)は、該ドライヤーを前記灰除去検出モードに入るように制御する、ことを特徴とする請求項9に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ヘアケア装置の技術分野に関し、特に、ブローバック灰除去機能を有するドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアケアのヘアドライ及びヘアスタイリングを行う時に、ヘアドライヤーというヘアケア器具の利用が一般的である。現在、市販されているドライヤーは、ハウジング、ハウジング内に設けられたブラシモータ、羽根、加熱抵抗ワイヤ及びスイッチから構成されており、ハウジングには、吸気口と、吹出口とを備えており、吸気口には、吸気バッフル板が設けられており、吸気バッフル板には、いくつかの吸気孔が設けられている。ドライヤーが商用電源に接続されると、スイッチをオンにし、ブラシモータにより羽根を回転させて空気を推進し、通電された加熱抵抗ワイヤにより空気を加熱し、最終的に、吹出口から空気を吹き出してヘアドライ、ヘアスタイリングなどの目的を達成する。
【0003】
しかし、長期間使用下のドライヤーは、毛髪、ほこりなどの異物が吸気バッフル板の吸気孔を塞ぎ、ハウジングの吸気風量が減少することが多いため、吸気口の流暢を保つために、ユーザは吸気孔上の毛髪、ほこりなどの異物を清掃しなければならず、しかし、吸気孔の数が多く、ユーザが1つずつ吸気孔を疎通する必要があるため、灰除去効率が比較的低くなり、いくつかの改善点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の不足に対して、本願の目的は、灰除去効率が高いという特徴を有するブローバック灰除去機能を有するドライヤーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の上記技術目的は、以下の技術案によって実現される。
ハウジングと、ファンモジュールと、吸気口と、吹出口とを含むブローバック灰除去機能を有するドライヤーであって、前記吸気口と吹出口は、ハウジングに設けられており、前記ハウジングは、吸気口と吹出口との間に貫通する気流通路を形成し、前記ファンモジュールは、ハウジングの気流通路に設けられており、前記ハウジング内には、ファンモジュールに接続された回路制御盤が設けられており、前記ハウジングには、ファンモジュールの正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤に接続されたトリガ部が設けられている。
【0006】
上記技術案によれば、トリガによりファンモジュールの正回転を制御することができ、ファンモジュールが吸気口から空気を導入して吹出口から吹き出し、髪を乾かすという目的を達成する。毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、トリガ部によりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になり、従来ユーザが手動で吸気口を清掃する方式を捨てることで、吸気口の灰除去効率を向上させる。
【0007】
好ましくは、前記回路制御盤には、マイクロコントローラと、電源駆動モジュールとが設けられており、前記電源駆動モジュールは、ファンモジュールに接続されており、前記マイクロコントローラは、電源駆動モジュールに接続されており、前記トリガ部は、マイクロコントローラに接続されている。
【0008】
上記技術案によれば、マイクロコントローラと電源駆動モジュールとの配置により、ユーザがトリガ部をトリガする時に、マイクロコントローラが電源駆動モジュールを介してファンモジュールを回転させることができる。
【0009】
好ましくは、前記トリガ部は、ハウジングに設けられたマイクロコントローラに接続された逆回転ボタン及び正回転ボタンを含み、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンから出力される正回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して正回転させ、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して逆回転させ、ここで、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答する。
【0010】
上記技術案によれば、正回転ボタンは、ファンモジュールを正回転させるようにトリガされ、ファンモジュールにより、吸気口から空気を導入して吹出口から吹き出す。毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、逆回転ボタンをトリガすることにより、逆回転ボタンによりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になる。正回転ボタンと逆回転ボタンとの別々の配置は、ユーザの操作便利性を向上させる。
【0011】
好ましくは、前記ファンモジュールは、ブラシレスモータ及びブラシレスモータの出力軸に設けられた羽根を含み、前記ブラシレスモータは、電源駆動モジュールに電気的に接続されている。
【0012】
上記技術案によれば、電源駆動モジュールは、ブラシレスモータを高速で正回転又は逆回転させ、さらに羽根を通じて空気の流れを形成することができ、吸気口から吸気し、吹出口から吹き出すという空気の正方向流れ、及び吹出口から吸気し、吸気口から吹き出すという空気の逆方向流れを実現し、それによって、空気の正方向流れにおいて、ドライヤー送風機能の利用、及び空気の逆方向流れにおいて、ドライヤーの吸気口へのブローバック灰除去機能の利用を実現する。
【0013】
好ましくは、前記気流通路には、取付スリーブが設けられており、前記ブラシレスモータは、取付スリーブに同軸に配置されており、前記取付スリーブは、ブラシレスモータの周方向を囲んでいくつかのダクトが間隔をおいて分布しており、前記ダクトは、それぞれ羽根及び吸気口に対向している。
【0014】
上記技術案によれば、ブラシレスモータにより羽根を駆動して正回転及び逆回転させる場合、全ての空気はダクトに流入し、ダクトの配置により空気流れを収束及び引導し、風量の集中性を向上させることができ、ドライヤーによる送風時に、吹出口風量の集束性を保証した。ドライヤーがブローバック灰除去を行う時に、ブローバック風量の集束性を向上させることによって、吸気口のほこり、毛髪などの異物を効果的に吹き落すことができる。
【0015】
好ましくは、前記吸気口には、吸気バッフル板が設けられており、前記吸気バッフル板には、いくつかの吸気孔が設けられており、前記吸気バッフル板の内側には、スポンジ濾過網が設けられている。
【0016】
上記技術案によれば、ファンモジュールが正回転する時に、空気が吸気口から流入し、大径粒子の異物が吸気孔で外に遮蔽され、ほこり、毛髪などの微細な柔らかい異物がスポンジ濾過網で外に遮蔽され、これにより、ファンモジュールが逆回転する時に、空気は吸気口から吹き出し、それによって、遮蔽された異物がスポンジ濾過網及び吸気孔から吹き落されることが容易になる。
【0017】
好ましくは、前記逆回転ボタンは、押しボタンであり、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して予め設定された回転速度で逆回転させる。
【0018】
上記技術案によれば、逆回転ボタンがトリガされる時に、ファンモジュールは、予め設定された回転速度で逆回転することができ、それによって、一定の回転速度でブローバック灰除去を実現し、構造が簡単で、操作が便利である。
【0019】
好ましくは、前記逆回転ボタンは、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して調節された回転速度で逆回転させる。
【0020】
上記技術案によれば、逆回転ボタンが無段調節スイッチである場合、ファンモジュールが逆回転する時に、無段調節スイッチの調節に伴って逆回転の回転速度の調節制御を実現することによって、ユーザが異物の詰まりの状況に応じて逆回転風速の合理的な調節を行うことを容易にし、ブローバック灰除去強度の調節を実現し、適応性が高い。
【0021】
好ましくは、前記正回転ボタンは、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンから出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して調節された回転速度で正回転させる。
【0022】
上記技術案によれば、正回転ボタンは、無段調節スイッチである配置とし、正回転ボタンの配置により、正回転の回転速度の調節制御、吹出口風速の調節を実現することができ、適応性が高い。
【0023】
好ましくは、前記マイクロコントローラには、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、前記電流検出回路は、電源駆動モジュールに接続されてファンモジュールの現在の入力電流を取得するために用いられ、前記回転速度検出回路は、ファンモジュールに接続されてファンモジュールの現在の回転速度を取得するために用いられ、
前記マイクロコントローラは、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御するために用いられ、灰除去検出モードでは、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされる場合でのファンモジュールの現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュールをペンディング灰除去状態に入るように制御し、
ペンディング灰除去状態において、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュールを制御して予め設定された時間逆回転させる。
【0024】
上記技術案によれば、電流検出回路は、ファンモジュールの現在の入力電流をリアルタイムで検出するために用いられ、回転速度検出回路は、ファンモジュールの現在の回転速度を検出するために用いられる。マイクロコントローラが該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御する時に、マイクロコントローラは、現在の回転速度及び現在の入力電流を定格回転速度及び定格入力電流と比較することができる。ファンモジュールは、一定の回転速度で回転するため、気流通路における風抵抗が高くなると、ファンモジュールの現在の回転速度が低下し、マイクロコントローラは、現在の回転速度を定格回転速度以下に維持し、それによってファンモジュールの現在の入力電流を増加させる。この場合、現在の入力電流と定格入力電流とを比較すると、現在の入力電流が定格入力電流の誤差範囲を超えた場合、吸気口がほこり、毛髪などの異物で詰まったことが示され、気流通路内の風抵抗が高くなる。
【0025】
ペンディング灰除去状態である場合、マイクロコントローラは、ドライヤーが予め設定された時間送風しなかった後に、吸気口上の毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すようにファンモジュールを予め設定された時間逆回転させて、ブローバック灰除去の目的を達成する。
【0026】
好ましくは、前記ハウジングには、マイクロコントローラに接続された切替スイッチがさらに設けられており、前記切替スイッチは、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されており、
手動灰除去モードでは、逆回転ボタンは、手動で起動されることができ、
自動灰除去モードでは、前記マイクロコントローラは、該ドライヤーを前記灰除去検出モードに入るように制御する。
【0027】
上記技術案によれば、ユーザは、灰除去モードを自主的に選択することができ、それによってドライヤーのブローバック灰除去機能の利用便利性を向上させる。
【0028】
好ましくは、前記電源駆動モジュールは、整流ユニットと、フィルターユニットと、インバータユニットとを含み、前記インバータユニットは、フィルターユニット及びファンモジュールにそれぞれ接続され、前記インバータユニットは、マイクロコントローラによって出力される変調制御信号を受信してファンモジュールの動作を制御する。
【0029】
上記技術案によれば、マイクロコントローラは、変調制御信号をインバータユニットに出力し、インバータユニットを介してファンモジュールの正回転、逆回転及び回転速度の調節を制御することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本願は、従来技術に比べて、以下の有益な効果がある。
毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、本願は、逆回転ボタンをトリガすることにより、逆回転ボタンによりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になり、従来ユーザが手動で吸気口を清掃する方式を捨てることで、吸気口の灰除去効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本願の一実施形態による、ドライヤーの第一の一体構造模式図である。
図2】本願の一実施形態による、ドライヤーの第二の一体構造模式図である。
図3】本願の一実施形態による、ドライヤーの断面図である。
図4】本願の一実施形態による、切替スイッチを備えたドライヤーの構造模式図である。
図5】本願の一実施形態による、回路制御盤の回路図である。
図6】本願の一実施形態による、電源駆動モジュールの回路図である。
【符号の説明】
【0032】
1...ハウジング、2...ファンモジュール、21...ブラシレスモータ、22...羽根、3...加熱モジュール、4...吸気口、5...吹出口、6...気流通路、7...防振ゴムブッシュ、8...取付スリーブ、9...ダクト、10...吸気バッフル板、11...吸気孔、12...回路制御盤、121...マイクロコントローラ、122...電源駆動モジュール、13...逆回転ボタン、14...正回転ボタン、15...切替スイッチ。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下は、本願の実施例における添付図面を結び付けながら、本願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者によって得られたすべての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0034】
図1及び図3に関連して示したように、ハウジング1と、ファンモジュール2と、加熱モジュール3と、吸気口4と、吹出口5とを含むブローバック灰除去機能を有するドライヤーである。ハウジング1は、円柱体状を呈し、吸気口4は、ハウジング1の下端に設けられており、吹出口5は、ハウジング1の上端に設けられており、ハウジング1は、吸気口4と吹出口5との間に貫通する気流通路6を形成し、加熱モジュール3とファンモジュール2は、ハウジング1の気流通路6に順次設けられており、ファンモジュール2は、吸気口4側に近接しており、加熱モジュール3は、吹出口5側に近接している。
【0035】
ファンモジュール2は、ブラシレスモータ21及びブラシレスモータ21の出力軸に設けられた羽根22を含む。一実施形態では、ブラシレスモータ21は、高エネルギー密度のネオジム鉄ホウ素外回転子ブラシレスモータ21であり、羽根22は、複合材料から構成されている。ブラシレスモータ21は、単層0.2mmの超薄シリコン鋼板層部材からなる固定子及び複数枚のネオジム鉄ホウ素磁石からなるモータ回転子を有し、フェライト磁石のカーボンブラシモータに比べて、同出力の場合、体積を10倍以上縮小することができる。
【0036】
気流通路6には、防振ゴムブッシュ7が設けられており、防振ゴムブッシュ7には、取付スリーブ8が設けられており、ブラシレスモータ21は、取付スリーブ8に同軸に配置されており、取付スリーブ8は、ブラシレスモータ21の周方向を囲んでいくつかのダクト9が間隔をおいて分布しており、ダクト9は、それぞれ羽根22及び吸気口4に対向している。一実施形態では、吸気口4には、吸気バッフル板10がネジにより設けられており、吸気バッフル板10には、いくつかの吸気孔11が設けられており、吸気バッフル板10の内側には、スポンジ濾過網が設けられており、吸気バッフル板10は、大径粒子の異物を外に遮蔽することができ、スポンジ濾過網は、ほこり、毛髪などの微細な柔らかい小径粒子の異物を外に遮蔽することができる。
【0037】
そのため、ドライヤーの長期間使用後、ほこり、毛髪などの小径粒子の異物は、スポンジ濾過網の外側に比較的多く付着し、吸気口4の吸気量が低下し、吹出口5の吹出量に影響を与える。ほこり、毛髪などの小径粒子の異物がスポンジ濾過網の外側の表面に付着するため、吸気孔11へ1つずつ挿入して毛髪を挟んで取り出す場合、手間がかかる。このため、本願は、この問題を解決するために以下のようなブローバック灰除去機能を有するドライヤーを提案する。
【0038】
具体的には、図3及び図5に関連して示したように、ハウジング1内には、回路制御盤12が固定して設けられており、回路制御盤12は、吸気口4とファンモジュール2との間に位置しており、空気は、吸気口4から流入する時に回路制御盤12を通過し、回路制御盤12を冷却させることができる。そのうち、回路制御盤12は、ファンモジュール2に接続されており、ハウジング1には、ファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤12に接続されたトリガ部が設けられている。
【0039】
トリガ部は、ファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御することができ、ファンモジュール2が正回転する時に、空気は、吸気口から導入して吹出口から吹き出し、逆に、ファンモジュール2が逆回転する時に、空気は、吹出口から導入して吸気口から吹き出す。トリガ部によりファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御する形態は限定しない。一実施形態では、トリガ部は、物理ボタンを用いて、トリガ部を1回押下することによりファンモジュールを制御して正回転させ、トリガ部を迅速に2回押下することによりファンモジュール2を制御して逆回転させることができる。別の実施形態では、トリガ部は、タッチボタンを用いてもよく、ファンモジュール2を制御して正回転又は逆回転させるロジックは、ユーザの要求に応じてカスタマイズ設定してもよい。
【0040】
具体的には、回路制御盤12には、マイクロコントローラ121と、電源駆動モジュール122とが設けられており、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2に接続されており、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2のブラシレスモータ21に電気的に接続されている。
【0041】
マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122に接続されている。図1及び図2を参照すると、トリガ部が物理ボタンである場合、トリガ部は、ハウジング1に設けられてマイクロコントローラ121に接続された逆回転ボタン13及び正回転ボタン14を含んでもよい。これにより、正回転ボタン14がトリガされる時に、マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して正回転させるために、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力する。逆回転ボタン13がトリガされる時に、マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して逆回転させるために、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力する。特に、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答し、即ち、ユーザが正回転ボタン14を押下してファンモジュール2を制御して正回転させ、この場合、ユーザが逆回転ボタン13をトリガしても、マイクロコントローラ121が逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答してファンモジュール2を制御して動作させない。つまり、マイクロコントローラ121の正回転信号に対する優先レベルは、逆回転信号よりも高い。
【0042】
なお、ファンモジュール2が正回転する時に、空気は、吸気口4から流入し、吹出口5から流出し、気流通路6に正方向に流れる気流を形成することによって、ドライヤーの送風機能の利用を達成する。逆に、ファンモジュール2が逆回転する時に、空気は、吹出口5から流入し、吸気口4から流出し、気流通路6に逆方向に流れる気流を形成し、この気流は、スポンジ濾過網及び吸気バッフル板10へ衝撃を与えることができ、さらにスポンジ濾過網と吸気バッフル板10の外側にあるほこり、毛髪などの異物を吹き落し、逆方向灰除去の機能を達成する。
【0043】
以下、ファンモジュール2の正回転、逆回転について詳細に説明する。
【0044】
図5及び図6に関連して示したように、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2に電力を供給し、マイクロコントローラ121から出力される変調制御信号(PWM信号)に応答してファンの回転を駆動するために用いられる。電源駆動モジュール122は、整流ユニットと、フィルターユニットと、インバータユニットとを含み、整流ユニットは、入力端及び出力端を有し、整流ユニットの入力端は、プラグを介して220V交流商用電源に接続されており、整流ユニットの出力端は、フィルターユニットに結合されている。
【0045】
一実施形態では、インバータユニットは、6つのパワートランジスタ(Q1~Q6)からなり、インバータユニットは、入力端、出力端及び制御端を有し、インバータユニットの入力端は、フィルターユニットに結合され、インバータユニットの出力端は、ファンモジュール2のブラシレスモータ21に結合され、インバータユニットの制御端は、マイクロコントローラ121に結合されて変調制御信号を受信してファンモジュール2の動作を制御する。なお、ブラシレスモータ21には、回転子が位置する位置を検出するためのホールセンサが設けられている。ブラシレスモータ21を回転させるために、マイクロコントローラ121は、ホールセンサにより回転子が位置する位置を検出し、さらに固定子巻線に基づいてインバータユニットにおけるパワートランジスタのオン(又はオフ)順序を決定し、電流をモータ巻線に順次流れて正方向(又は逆方向)回転磁界を発生させ、そして回転子の磁石と相互作用することにより、ブラシレスモータ21の時計回り/反時計回り(正方向/逆方向)回転を実現する。また、マイクロコントローラ121は、その出力された変調制御信号を変調することで固定子回転磁界の周波数を変更させることができ、それによって回転子の回転速度を変更させ、ファンモジュール2の回転速度の制御を実現することができる。
【0046】
そのため、インバータユニットは、ブラシレスモータ21の使用のために、整流ユニット、フィルターユニットで変換された直流電力を交流電力に逆変換することができ、マイクロコントローラ121から出力される変調制御信号に基づいて、ファンモジュール2の正回転、逆回転及び回転速度の制御を実現する。
【0047】
一実施形態では、正回転ボタン14は、無段調節スイッチであり、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して調節された回転速度で正回転させる。別の実施形態では、正回転ボタン14は、複数変速段スイッチであり、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して各変速段の回転速度で正回転させる。
【0048】
一実施形態では、逆回転ボタン13は、押しボタンであり、マイクロコントローラ121は、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して予め設定された回転速度で逆回転させる。別の実施形態では、逆回転ボタン13は、無段調節スイッチであり、マイクロコントローラ121は、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して調節された回転速度で逆回転させる。
【0049】
これにより、毛髪、ほこりなどの異物が吸気口4に詰まって吹出口5の風量が小さくなる場合、逆回転ボタン13をトリガすることにより、ファンモジュール2を制御して高速逆回転させることができ、さらにファンモジュール2は、吹出口5から空気を導入して吸気口4から吹き出すことができ、それによって吸気口4に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落し、従来ユーザが手動で吸気口4を清掃する方式を捨てることで、吸気口4の灰除去効率を向上させる。
【0050】
図4及び図5に関連して示したように、一実施形態では、ハウジング1には、マイクロコントローラ121に接続された切替スイッチ15がさらに設けられており、切替スイッチ15は、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されている。手動灰除去モードでは、逆回転ボタン13は、手動で起動されることができ、ユーザは、逆回転ボタン13を手動でトリガすることにより、ファンモジュール2を制御して逆回転させることができる。
【0051】
自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御し、以下、自動灰除去モードにおける灰除去検出モードについて詳細に説明する。
【0052】
マイクロコントローラ121には、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、電流検出回路は、電源駆動モジュール122に接続されてファンモジュール2の現在の入力電流を取得するために用いられ、回転速度検出回路は、ファンモジュール2に接続されてファンモジュール2の現在の回転速度を取得するために用いられ、ホールセンサは、ファンモジュール2でのブラシレスモータ21の回転子の回転位置を検出することができ、さらに回転速度検出回路は、ホールセンサに基づいてファンモジュール2の現在の回転速度を取得することができる。
【0053】
自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御し、灰除去検出モードでは、マイクロコントローラ121は、現在の回転速度及び現在の入力電流に対して計算判断を行う。マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされる場合でのファンモジュール2の現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュール2をペンディング灰除去状態に入るように制御する。
【0054】
具体的には、ブラシレスモータ21の出力と回転速度との関係は、P=T*n/9550であり、ここで、Pは定格出力、nは定格回転速度(分/回転)、Tは定格トルクであり、定格出力=定格電圧*定格電流である。これにより、ブラシレスモータ21の回転速度を一定に制御する場合、ブラシレスモータ21の回転速度が低下すると、ブラシレスモータ21の回転速度を維持するためにブラシレスモータ21の出力が向上する。
【0055】
ユーザが正回転ボタン14をトリガした後に、ファンモジュール2の回転を制御し、ファンモジュール2の回転速度を正回転ボタン14により調節された回転速度とする。以下、正回転ボタン14が調節変速段のうちの1つに位置する場合を例として説明し、ここで、正回転ボタン14は、その調節変速段下で定格回転速度及び定格入力電流を有する。
【0056】
吸気口4がほこり、毛髪などの異物で詰まって、気流通路6内の風抵抗が高くなると、ファンモジュール2が回転困難となり、さらにファンモジュール2の現在の回転速度が低下する。現在の回転速度を定格回転速度に維持するために、マイクロコントローラ121は、ファンモジュール2の現在の入力電流を増加させ、ファンモジュール2の出力を向上させてファンモジュール2の現在の回転速度を定格回転速度に維持する。これにより、現在の入力電流と定格入力電流とを比較し、現在の入力電流が定格入力電流の誤差範囲を超えた場合、吸気口4がほこり、毛髪などの異物で詰まったことが示され、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーをペンディング灰除去状態に入るように制御する。
【0057】
ペンディング灰除去状態において、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュール2を制御して予め設定された時間逆回転させる。一実施形態では、正回転ボタン14がトリガされていない予め設定された時間は、5分間であり、ファンモジュール2の逆回転の予め設定された時間は、5秒である。
【0058】
切替スイッチ15の配置により、ユーザが自主的に選択できるようにし、自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、ユーザが単独で逆回転ボタン13をトリガすることなく、ブローバック灰除去機能を自動的に実行するように該ドライヤーを制御し、ブローバック灰除去機能の利用便利性を向上させる。
【0059】
上記は、本願の例示的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するものではなく、本願の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)と、ファンモジュール(2)と、吸気口(4)と、吹出口(5)とを含み、前記吸気口(4)と吹出口(5)は、ハウジング(1)に設けられており、前記ハウジング(1)は、吸気口(4)と吹出口(5)との間に貫通する気流通路(6)を形成し、前記ファンモジュール(2)は、ハウジング(1)の気流通路(6)に設けられているブローバック灰除去機能を有するドライヤーであって、
前記ハウジング(1)内には、ファンモジュール(2)に接続された回路制御盤(12)が設けられており、前記ハウジング(1)には、ファンモジュール(2)の正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤(12)に接続されたトリガ部が設けられている、ことを特徴とするブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項2】
前記回路制御盤(12)には、マイクロコントローラ(121)が設けられており、前記ハウジング(1)内には、電源駆動モジュール(122)が設けられており、前記電源駆動モジュール(122)は、ファンモジュール(2)に接続されており、前記マイクロコントローラ(121)は、電源駆動モジュール(122)に接続されており、前記トリガ部は、マイクロコントローラ(121)に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項3】
前記トリガ部は、ハウジングに設けられたマイクロコントローラ(121)に接続された逆回転ボタン(13)及び正回転ボタン(14)を含み、
前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)から出力される正回転信号に応答して電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して正回転させ、前記マイクロコントローラ(121)は、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答して電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して逆回転させ、ここで、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答する、ことを特徴とする請求項2に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項4】
前記ファンモジュール(2)は、駆動モータ(21)及び駆動モータ(21)の出力軸に設けられた羽根(22)を含み、前記駆動モータ(21)は、電源駆動モジュール(122)に電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項5】
前記気流通路(6)には、取付スリーブ(8)が設けられており、前記駆動モータ(21)は、取付スリーブ(8)に配置されている、ことを特徴とする請求項4に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項6】
前記吸気口(4)には、吸気バッフル板(10)が設けられており、前記吸気バッフル板(10)には、いくつかの吸気孔(11)が設けられており、前記吸気バッフル板(10)の内側には、スポンジ濾過網が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項7】
前記逆回転ボタン(13)は、押しボタンであり、前記マイクロコントローラ(121)は、逆回転ボタン(13)から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール(122)に出力し、電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して予め設定された回転速度で逆回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項8】
前記正回転ボタン(14)は、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール(122)に出力し、電源駆動モジュール(122)を介してファンモジュール(2)を制御して調節された回転速度で正回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項9】
前記マイクロコントローラ(121)には、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、前記電流検出回路は、電源駆動モジュール(122)に接続されてファンモジュール(2)の現在の入力電流を取得するために用いられ、前記回転速度検出回路は、ファンモジュール(2)に接続されてファンモジュール(2)の現在の回転速度を取得するために用いられ、
前記マイクロコントローラ(121)は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御するために用いられ、灰除去検出モードでは、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされる場合でのファンモジュール(2)の現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュール(2)をペンディング灰除去状態に入るように制御し、
ペンディング灰除去状態において、前記マイクロコントローラ(121)は、正回転ボタン(14)がトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュール(2)を制御して予め設定された時間逆回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【請求項10】
前記ハウジング(1)には、マイクロコントローラ(121)に接続された切替スイッチ(15)がさらに設けられており、前記切替スイッチ(15)は、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されており、
手動灰除去モードでは、逆回転ボタン(13)は、手動で起動されることができ、
自動灰除去モードでは、前記マイクロコントローラ(121)は、該ドライヤーを前記灰除去検出モードに入るように制御する、ことを特徴とする請求項9に記載のブローバック灰除去機能を有するドライヤー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ヘアケア装置の技術分野に関し、特に、ブローバック灰除去機能を有するドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアケアのヘアドライ及びヘアスタイリングを行う時に、ヘアドライヤーというヘアケア器具の利用が一般的である。現在、市販されているドライヤーは、ハウジング、ハウジング内に設けられたブラシモータ、羽根、加熱抵抗ワイヤ及びスイッチから構成されており、ハウジングには、吸気口と、吹出口とを備えており、吸気口には、吸気バッフル板が設けられており、吸気バッフル板には、いくつかの吸気孔が設けられている。ドライヤーが商用電源に接続されると、スイッチをオンにし、ブラシモータにより羽根を回転させて空気を推進し、通電された加熱抵抗ワイヤにより空気を加熱し、最終的に、吹出口から空気を吹き出してヘアドライ、ヘアスタイリングなどの目的を達成する。
【0003】
しかし、長期間使用下のドライヤーは、毛髪、ほこりなどの異物が吸気バッフル板の吸気孔を塞ぎ、ハウジングの吸気風量が減少することが多いため、吸気口の流暢を保つために、ユーザは吸気孔上の毛髪、ほこりなどの異物を清掃しなければならず、しかし、吸気孔の数が多く、ユーザが1つずつ吸気孔を疎通する必要があるため、灰除去効率が比較的低くなり、いくつかの改善点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の不足に対して、本願の目的は、灰除去効率が高いという特徴を有するブローバック灰除去機能を有するドライヤーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の上記技術目的は、以下の技術案によって実現される。
ハウジングと、ファンモジュールと、吸気口と、吹出口とを含むブローバック灰除去機能を有するドライヤーであって、前記吸気口と吹出口は、ハウジングに設けられており、前記ハウジングは、吸気口と吹出口との間に貫通する気流通路を形成し、前記ファンモジュールは、ハウジングの気流通路に設けられており、前記ハウジング内には、ファンモジュールに接続された回路制御盤が設けられており、前記ハウジングには、ファンモジュールの正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤に接続されたトリガ部が設けられている。
【0006】
上記技術案によれば、トリガによりファンモジュールの正回転を制御することができ、ファンモジュールが吸気口から空気を導入して吹出口から吹き出し、髪を乾かすという目的を達成する。毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、トリガ部によりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になり、従来ユーザが手動で吸気口を清掃する方式を捨てることで、吸気口の灰除去効率を向上させる。
【0007】
好ましくは、前記回路制御盤には、マイクロコントローラが設けられており、前記ハウジング内には、電源駆動モジュールが設けられており、前記電源駆動モジュールは、ファンモジュールに接続されており、前記マイクロコントローラは、電源駆動モジュールに接続されており、前記トリガ部は、マイクロコントローラに接続されている。
【0008】
上記技術案によれば、マイクロコントローラと電源駆動モジュールとの配置により、ユーザがトリガ部をトリガする時に、マイクロコントローラが電源駆動モジュールを介してファンモジュールを回転させることができる。
【0009】
好ましくは、前記トリガ部は、ハウジングに設けられたマイクロコントローラに接続された逆回転ボタン及び正回転ボタンを含み、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンから出力される正回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して正回転させ、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して逆回転させ、ここで、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答する。
【0010】
上記技術案によれば、正回転ボタンは、ファンモジュールを正回転させるようにトリガされ、ファンモジュールにより、吸気口から空気を導入して吹出口から吹き出す。毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、逆回転ボタンをトリガすることにより、逆回転ボタンによりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になる。正回転ボタンと逆回転ボタンとの別々の配置は、ユーザの操作便利性を向上させる。
【0011】
好ましくは、前記ファンモジュールは、駆動モータ及び駆動モータの出力軸に設けられた羽根を含み、前記駆動モータは、電源駆動モジュールに電気的に接続されている。
【0012】
上記技術案によれば、電源駆動モジュールは、駆動モータを高速で正回転又は逆回転させ、さらに羽根を通じて空気の流れを形成することができ、吸気口から吸気し、吹出口から吹き出すという空気の正方向流れ、及び吹出口から吸気し、吸気口から吹き出すという空気の逆方向流れを実現し、それによって、空気の正方向流れにおいて、ドライヤー送風機能の利用、及び空気の逆方向流れにおいて、ドライヤーの吸気口へのブローバック灰除去機能の利用を実現する。
【0013】
好ましくは、前記気流通路には、取付スリーブが設けられており、前記駆動モータは、取付スリーブに配置されている
【0014】
上記技術案によれば、取付スリーブは駆動モータを保護するという役割を果たすことができる。
【0015】
好ましくは、前記吸気口には、吸気バッフル板が設けられており、前記吸気バッフル板には、いくつかの吸気孔が設けられており、前記吸気バッフル板の内側には、スポンジ濾過網が設けられている。
【0016】
上記技術案によれば、ファンモジュールが正回転する時に、空気が吸気口から流入し、大径粒子の異物が吸気孔で外に遮蔽され、ほこり、毛髪などの微細な柔らかい異物がスポンジ濾過網で外に遮蔽され、これにより、ファンモジュールが逆回転する時に、空気は吸気口から吹き出し、それによって、遮蔽された異物がスポンジ濾過網及び吸気孔から吹き落されることが容易になる。
【0017】
好ましくは、前記逆回転ボタンは、押しボタンであり、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して予め設定された回転速度で逆回転させる。
【0018】
上記技術案によれば、逆回転ボタンがトリガされる時に、ファンモジュールは、予め設定された回転速度で逆回転することができ、それによって、一定の回転速度でブローバック灰除去を実現し、構造が簡単で、操作が便利である。
【0019】
好ましくは、前記逆回転ボタンは、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラは、逆回転ボタンから出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して調節された回転速度で逆回転させる。
【0020】
上記技術案によれば、逆回転ボタンが無段調節スイッチである場合、ファンモジュールが逆回転する時に、無段調節スイッチの調節に伴って逆回転の回転速度の調節制御を実現することによって、ユーザが異物の詰まりの状況に応じて逆回転風速の合理的な調節を行うことを容易にし、ブローバック灰除去強度の調節を実現し、適応性が高い。
【0021】
好ましくは、前記正回転ボタンは、無段調節スイッチであり、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンから出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュールに出力し、電源駆動モジュールを介してファンモジュールを制御して調節された回転速度で正回転させる。
【0022】
上記技術案によれば、正回転ボタンは、無段調節スイッチである配置とし、正回転ボタンの配置により、正回転の回転速度の調節制御、吹出口風速の調節を実現することができ、適応性が高い。
【0023】
好ましくは、前記マイクロコントローラには、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、前記電流検出回路は、電源駆動モジュールに接続されてファンモジュールの現在の入力電流を取得するために用いられ、前記回転速度検出回路は、ファンモジュールに接続されてファンモジュールの現在の回転速度を取得するために用いられ、
前記マイクロコントローラは、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御するために用いられ、灰除去検出モードでは、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされる場合でのファンモジュールの現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュールをペンディング灰除去状態に入るように制御し、
ペンディング灰除去状態において、前記マイクロコントローラは、正回転ボタンがトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュールを制御して予め設定された時間逆回転させる。
【0024】
上記技術案によれば、電流検出回路は、ファンモジュールの現在の入力電流をリアルタイムで検出するために用いられ、回転速度検出回路は、ファンモジュールの現在の回転速度を検出するために用いられる。マイクロコントローラが該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御する時に、マイクロコントローラは、現在の回転速度及び現在の入力電流を定格回転速度及び定格入力電流と比較することができる。ファンモジュールは、一定の回転速度で回転するため、気流通路における風抵抗が高くなると、ファンモジュールの現在の回転速度が低下し、マイクロコントローラは、現在の回転速度を定格回転速度以下に維持し、それによってファンモジュールの現在の入力電流を増加させる。この場合、現在の入力電流と定格入力電流とを比較すると、現在の入力電流が定格入力電流の誤差範囲を超えた場合、吸気口がほこり、毛髪などの異物で詰まったことが示され、気流通路内の風抵抗が高くなる。
【0025】
ペンディング灰除去状態である場合、マイクロコントローラは、ドライヤーが予め設定された時間送風しなかった後に、吸気口上の毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すようにファンモジュールを予め設定された時間逆回転させて、ブローバック灰除去の目的を達成する。
【0026】
好ましくは、前記ハウジングには、マイクロコントローラに接続された切替スイッチがさらに設けられており、前記切替スイッチは、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されており、
手動灰除去モードでは、逆回転ボタンは、手動で起動されることができ、
自動灰除去モードでは、前記マイクロコントローラは、該ドライヤーを前記灰除去検出モードに入るように制御する。
【0027】
上記技術案によれば、ユーザは、灰除去モードを自主的に選択することができ、それによってドライヤーのブローバック灰除去機能の利用便利性を向上させる。
【0028】
好ましくは、前記電源駆動モジュールは、整流ユニットと、フィルターユニットと、インバータユニットとを含み、前記インバータユニットは、フィルターユニット及びファンモジュールにそれぞれ接続され、前記インバータユニットは、マイクロコントローラによって出力される変調制御信号を受信してファンモジュールの動作を制御する。
【0029】
上記技術案によれば、マイクロコントローラは、変調制御信号をインバータユニットに出力し、インバータユニットを介してファンモジュールの正回転、逆回転及び回転速度の調節を制御することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本願は、従来技術に比べて、以下の有益な効果がある。
毛髪、ほこりなどの異物が吸気口に詰まって吹出口の風量が小さくなる場合、本願は、逆回転ボタンをトリガすることにより、逆回転ボタンによりファンモジュールを制御して逆回転させることができ、さらにファンモジュールは吹出口から空気を導入して吸気口から吹き出すことができ、それによって吸気口に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落すことが容易になり、従来ユーザが手動で吸気口を清掃する方式を捨てることで、吸気口の灰除去効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本願の一実施形態による、ドライヤーの第一の一体構造模式図である。
図2】本願の一実施形態による、ドライヤーの第二の一体構造模式図である。
図3】本願の一実施形態による、ドライヤーの断面図である。
図4】本願の一実施形態による、切替スイッチを備えたドライヤーの構造模式図である。
図5】本願の一実施形態による、回路制御盤の回路図である。
図6】本願の一実施形態による、電源駆動モジュールの回路図である。
【符号の説明】
【0032】
1...ハウジング、2...ファンモジュール、21...駆動モータ、22...羽根、3...加熱モジュール、4...吸気口、5...吹出口、6...気流通路、7...防振ゴムブッシュ、8...取付スリーブ、9...ダクト、10...吸気バッフル板、11...吸気孔、12...回路制御盤、121...マイクロコントローラ、122...電源駆動モジュール、13...逆回転ボタン、14...正回転ボタン、15...切替スイッチ。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下は、本願の実施例における添付図面を結び付けながら、本願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者によって得られたすべての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0034】
図1及び図3に関連して示したように、ハウジング1と、ファンモジュール2と、加熱モジュール3と、吸気口4と、吹出口5とを含むブローバック灰除去機能を有するドライヤーである。ハウジング1は、円柱体状を呈し、吸気口4は、ハウジング1の下端に設けられており、吹出口5は、ハウジング1の上端に設けられており、ハウジング1は、吸気口4と吹出口5との間に貫通する気流通路6を形成し、加熱モジュール3とファンモジュール2は、ハウジング1の気流通路6に順次設けられており、ファンモジュール2は、吸気口4側に近接しており、加熱モジュール3は、吹出口5側に近接している。
【0035】
ファンモジュール2は、駆動モータ21及び駆動モータ21の出力軸に設けられた羽根22を含む。一実施形態では、駆動モータ21は、ブラシレスモータ21であり、ブラシレスモータ21は、高エネルギー密度のネオジム鉄ホウ素外回転子ブラシレスモータ21であり、羽根22は、複合材料から構成されている。ブラシレスモータ21は、単層0.2mmの超薄シリコン鋼板層部材からなる固定子及び複数枚のネオジム鉄ホウ素磁石からなるモータ回転子を有し、フェライト磁石のカーボンブラシモータに比べて、同出力の場合、体積を10倍以上縮小することができる。別の実施形態では、駆動モータ21は、ブラシ付きモータであり、本実施形態では特に限定しない
【0036】
気流通路6には、防振ゴムブッシュ7が設けられており、防振ゴムブッシュ7には、取付スリーブ8が設けられており、駆動モータ21は、取付スリーブ8に同軸に配置されており、取付スリーブ8は、駆動モータ21の周方向を囲んでいくつかのダクト9が間隔をおいて分布しており、ダクト9は、それぞれ羽根22及び吸気口4に対向している。一実施形態では、吸気口4には、吸気バッフル板10がネジにより設けられており、吸気バッフル板10には、いくつかの吸気孔11が設けられており、吸気バッフル板10の内側には、スポンジ濾過網が設けられており、吸気バッフル板10は、大径粒子の異物を外に遮蔽することができ、スポンジ濾過網は、ほこり、毛髪などの微細な柔らかい小径粒子の異物を外に遮蔽することができる。
【0037】
そのため、ドライヤーの長期間使用後、ほこり、毛髪などの小径粒子の異物は、スポンジ濾過網の外側に比較的多く付着し、吸気口4の吸気量が低下し、吹出口5の吹出量に影響を与える。ほこり、毛髪などの小径粒子の異物がスポンジ濾過網の外側の表面に付着するため、吸気孔11へ1つずつ挿入して毛髪を挟んで取り出す場合、手間がかかる。このため、本願は、この問題を解決するために以下のようなブローバック灰除去機能を有するドライヤーを提案する。
【0038】
具体的には、図3及び図5に関連して示したように、ハウジング1内には、回路制御盤12が固定して設けられており、回路制御盤12は、吸気口4とファンモジュール2との間に位置しており、空気は、吸気口4から流入する時に回路制御盤12を通過し、回路制御盤12を冷却させることができる。そのうち、回路制御盤12は、ファンモジュール2に接続されており、ハウジング1には、ファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御するために回路制御盤12に接続されたトリガ部が設けられている。
【0039】
トリガ部は、ファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御することができ、ファンモジュール2が正回転する時に、空気は、吸気口から導入して吹出口から吹き出し、逆に、ファンモジュール2が逆回転する時に、空気は、吹出口から導入して吸気口から吹き出す。トリガ部によりファンモジュール2の正回転又は逆回転を制御する形態は限定しない。一実施形態では、トリガ部は、物理ボタンを用いて、トリガ部を1回押下することによりファンモジュールを制御して正回転させ、トリガ部を迅速に2回押下することによりファンモジュール2を制御して逆回転させることができる。別の実施形態では、トリガ部は、タッチボタンを用いてもよく、ファンモジュール2を制御して正回転又は逆回転させるロジックは、ユーザの要求に応じてカスタマイズ設定してもよい。
【0040】
具体的には、一実施形態では、回路制御盤12には、マイクロコントローラ121が設けられており、ハウジング1内には、電源駆動モジュール122が設けられており、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2に接続されており、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2の駆動モータ21に電気的に接続されている。別の実施形態では、電源駆動モジュール122及びマイクロコントローラ121は、回路制御盤12に配置されている。電源駆動モジュール122の配置位置は、必要に応じて調整することができ、本実施形態では特に限定しない。
【0041】
マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122に接続されている。図1及び図2を参照すると、トリガ部が物理ボタンである場合、トリガ部は、ハウジング1に設けられてマイクロコントローラ121に接続された逆回転ボタン13及び正回転ボタン14を含んでもよい。これにより、正回転ボタン14がトリガされる時に、マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して正回転させるために、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力する。逆回転ボタン13がトリガされる時に、マイクロコントローラ121は、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して逆回転させるために、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力する。特に、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされていない場合にのみ、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答し、即ち、ユーザが正回転ボタン14を押下してファンモジュール2を制御して正回転させ、この場合、ユーザが逆回転ボタン13をトリガしても、マイクロコントローラ121が逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答してファンモジュール2を制御して動作させない。つまり、マイクロコントローラ121の正回転信号に対する優先レベルは、逆回転信号よりも高い。
【0042】
なお、ファンモジュール2が正回転する時に、空気は、吸気口4から流入し、吹出口5から流出し、気流通路6に正方向に流れる気流を形成することによって、ドライヤーの送風機能の利用を達成する。逆に、ファンモジュール2が逆回転する時に、空気は、吹出口5から流入し、吸気口4から流出し、気流通路6に逆方向に流れる気流を形成し、この気流は、スポンジ濾過網及び吸気バッフル板10へ衝撃を与えることができ、さらにスポンジ濾過網と吸気バッフル板10の外側にあるほこり、毛髪などの異物を吹き落し、逆方向灰除去の機能を達成する。
【0043】
以下、ファンモジュール2の正回転、逆回転について詳細に説明する。
【0044】
図5及び図6に関連して示したように、電源駆動モジュール122は、ファンモジュール2に電力を供給し、マイクロコントローラ121から出力される変調制御信号(PWM信号)に応答してファンの回転を駆動するために用いられる。電源駆動モジュール122は、整流ユニットと、フィルターユニットと、インバータユニットとを含み、整流ユニットは、入力端及び出力端を有し、整流ユニットの入力端は、プラグを介して220V交流商用電源に接続されており、整流ユニットの出力端は、フィルターユニットに結合されている。
【0045】
一実施形態では、インバータユニットは、6つのパワートランジスタ(Q1~Q6)からなり、インバータユニットは、入力端、出力端及び制御端を有し、インバータユニットの入力端は、フィルターユニットに結合され、インバータユニットの出力端は、ファンモジュール2の駆動モータ21に結合され、インバータユニットの制御端は、マイクロコントローラ121に結合されて変調制御信号を受信してファンモジュール2の動作を制御する。なお、駆動モータ21には、回転子が位置する位置を検出するためのホールセンサが設けられている。駆動モータ21を回転させるために、マイクロコントローラ121は、ホールセンサにより回転子が位置する位置を検出し、さらに固定子巻線に基づいてインバータユニットにおけるパワートランジスタのオン(又はオフ)順序を決定し、電流をモータ巻線に順次流れて正方向(又は逆方向)回転磁界を発生させ、そして回転子の磁石と相互作用することにより、駆動モータ21の時計回り/反時計回り(正方向/逆方向)回転を実現する。また、マイクロコントローラ121は、その出力された変調制御信号を変調することで固定子回転磁界の周波数を変更させることができ、それによって回転子の回転速度を変更させ、ファンモジュール2の回転速度の制御を実現することができる。
【0046】
そのため、インバータユニットは、駆動モータ21の使用のために、整流ユニット、フィルターユニットで変換された直流電力を交流電力に逆変換することができ、マイクロコントローラ121から出力される変調制御信号に基づいて、ファンモジュール2の正回転、逆回転及び回転速度の制御を実現する。
【0047】
一実施形態では、正回転ボタン14は、無段調節スイッチであり、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して調節された回転速度で正回転させる。別の実施形態では、正回転ボタン14は、複数変速段スイッチであり、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14から出力される正回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して各変速段の回転速度で正回転させる。
【0048】
一実施形態では、逆回転ボタン13は、押しボタンであり、マイクロコントローラ121は、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して予め設定された回転速度で逆回転させる。別の実施形態では、逆回転ボタン13は、無段調節スイッチであり、マイクロコントローラ121は、逆回転ボタン13から出力される逆回転信号に応答して変調制御信号を電源駆動モジュール122に出力し、電源駆動モジュール122を介してファンモジュール2を制御して調節された回転速度で逆回転させる。
【0049】
これにより、毛髪、ほこりなどの異物が吸気口4に詰まって吹出口5の風量が小さくなる場合、逆回転ボタン13をトリガすることにより、ファンモジュール2を制御して高速逆回転させることができ、さらにファンモジュール2は、吹出口5から空気を導入して吸気口4から吹き出すことができ、それによって吸気口4に阻まれた毛髪、ほこりなどの異物を逆方向に吹き落し、従来ユーザが手動で吸気口4を清掃する方式を捨てることで、吸気口4の灰除去効率を向上させる。
【0050】
図4及び図5に関連して示したように、一実施形態では、ハウジング1には、マイクロコントローラ121に接続された切替スイッチ15がさらに設けられており、切替スイッチ15は、自動灰除去モードと手動灰除去モードとを有するように構成されている。手動灰除去モードでは、逆回転ボタン13は、手動で起動されることができ、ユーザは、逆回転ボタン13を手動でトリガすることにより、ファンモジュール2を制御して逆回転させることができる。
【0051】
自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御し、以下、自動灰除去モードにおける灰除去検出モードについて詳細に説明する。
【0052】
マイクロコントローラ121には、電流検出回路及び回転速度検出回路が接続されており、電流検出回路は、電源駆動モジュール122に接続されてファンモジュール2の現在の入力電流を取得するために用いられ、回転速度検出回路は、ファンモジュール2に接続されてファンモジュール2の現在の回転速度を取得するために用いられ、ホールセンサは、ファンモジュール2での駆動モータ21の回転子の回転位置を検出することができ、さらに回転速度検出回路は、ホールセンサに基づいてファンモジュール2の現在の回転速度を取得することができる。
【0053】
自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーを灰除去検出モードに入るように制御し、灰除去検出モードでは、マイクロコントローラ121は、現在の回転速度及び現在の入力電流に対して計算判断を行う。マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされる場合でのファンモジュール2の現在の回転速度及び現在の入力電流に基づき、現在の回転速度での現在の入力電流と定格回転速度での定格入力電流とを比較して、ファンモジュール2をペンディング灰除去状態に入るように制御する。
【0054】
具体的には、駆動モータ21の出力と回転速度との関係は、P=T*n/9550であり、ここで、Pは定格出力、nは定格回転速度(分/回転)、Tは定格トルクであり、定格出力=定格電圧*定格電流である。これにより、駆動モータ21の回転速度を一定に制御する場合、駆動モータ21の回転速度が低下すると、駆動モータ21の回転速度を維持するために駆動モータ21の出力が向上する。
【0055】
ユーザが正回転ボタン14をトリガした後に、ファンモジュール2の回転を制御し、ファンモジュール2の回転速度を正回転ボタン14により調節された回転速度とする。以下、正回転ボタン14が調節変速段のうちの1つに位置する場合を例として説明し、ここで、正回転ボタン14は、その調節変速段下で定格回転速度及び定格入力電流を有する。
【0056】
吸気口4がほこり、毛髪などの異物で詰まって、気流通路6内の風抵抗が高くなると、ファンモジュール2が回転困難となり、さらにファンモジュール2の現在の回転速度が低下する。現在の回転速度を定格回転速度に維持するために、マイクロコントローラ121は、ファンモジュール2の現在の入力電流を増加させ、ファンモジュール2の出力を向上させてファンモジュール2の現在の回転速度を定格回転速度に維持する。これにより、現在の入力電流と定格入力電流とを比較し、現在の入力電流が定格入力電流の誤差範囲を超えた場合、吸気口4がほこり、毛髪などの異物で詰まったことが示され、マイクロコントローラ121は、該ドライヤーをペンディング灰除去状態に入るように制御する。
【0057】
ペンディング灰除去状態において、マイクロコントローラ121は、正回転ボタン14がトリガされていない予め設定された時間後に、ファンモジュール2を制御して予め設定された時間逆回転させる。一実施形態では、正回転ボタン14がトリガされていない予め設定された時間は、5分間であり、ファンモジュール2の逆回転の予め設定された時間は、5秒である。
【0058】
切替スイッチ15の配置により、ユーザが自主的に選択できるようにし、自動灰除去モードでは、マイクロコントローラ121は、ユーザが単独で逆回転ボタン13をトリガすることなく、ブローバック灰除去機能を自動的に実行するように該ドライヤーを制御し、ブローバック灰除去機能の利用便利性を向上させる。
【0059】
上記は、本願の例示的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するものではなく、本願の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定される。
【国際調査報告】