(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-10
(54)【発明の名称】呼吸療法システム及び装置
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
A61M16/00 343
A61M16/00 311
A61M16/00 315
A61M16/00 305A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515761
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 NZ2020050100
(87)【国際公開番号】W WO2021049953
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504298349
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】シーン ジョール バベッジ
(72)【発明者】
【氏名】シメイ ゴメス ウィソスキー
(72)【発明者】
【氏名】サラ エミリー ロウ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ポール マクスウェル サルモン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ハーディング キャンベル
(72)【発明者】
【氏名】ハミッシュ チャン
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ピーター オドンネル
(57)【要約】
少なくとも第1の圧力及び第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れを患者にもたらすように構成されている呼吸療法装置を含む、呼吸療法システムが説明されている。呼吸療法装置は、呼吸に適したガスの流れをもたらすように構成されたフロー発生器、呼吸療法装置の動作を制御するための、トリガセンサに結合されたコントローラ、患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管アセンブリ、トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部を含む。コントローラは、トリガ部からの信号の検出に基づいて、少なくとも第1の圧力又は第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れをもたらすように、フロー発生器を制御するように構成されている。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の圧力及び第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れを患者にもたらすように構成された呼吸療法装置であって、前記呼吸療法装置は;
・ 前記呼吸に適したガスの流れをもたらすように構成されたフロー発生器、
・ 呼吸療法装置の動作を制御するための、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含み、
前記呼吸療法装置は、
・ 患者インターフェースを経由して、前記呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管アセンブリと、
・ 前記トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部と
で動作するように構成されており;及び
前記コントローラは、前記トリガ部からの前記信号の検出に基づいて、少なくとも前記第1の圧力又は前記第2の圧力で前記呼吸に適したガスの流れをもたらすように、前記フロー発生器を制御するように構成されている、呼吸療法装置。
【請求項2】
・ 少なくとも第1の圧力及び第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れを患者にもたらすように構成された呼吸療法装置であって;
○ 前記呼吸に適したガスの流れをもたらすように構成されたフロー発生器、
○ 呼吸療法装置の動作を制御するための、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含む、呼吸療法装置;
・ 患者インターフェースを経由して、前記呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管アセンブリ;
・ 前記トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含む、呼吸療法システムであって;及び
前記コントローラは、前記トリガ部からの前記信号の検出に基づいて、少なくとも前記第1の圧力又は前記第2の圧力で前記呼吸に適したガスの流れをもたらすように、前記フロー発生器を制御するように構成されている、呼吸療法システム。
【請求項3】
前記第2の圧力は前記第1の圧力を上回る、請求項1又は2に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項4】
前記第1の圧力は最大終末呼気圧(PEEP)に関係している、請求項1~3のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項5】
前記第2の圧力は最大吸気圧(PIP)に関係している、請求項1~4のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項6】
前記トリガ部は、偏らされたトリガ部である、請求項1~5のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項7】
前記トリガ部は、非活動位置の方へ偏らされている可動部材を含み、及び
前記コントローラは、前記可動部材が前記非活動位置にあるとき、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届けるように構成されている、請求項6に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記可動部材が前記非活動位置にあるとき、最大吸気圧(PIP)を送り届けるように構成されている、請求項6に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記トリガ部によって生じた信号の前記検出に基づいて、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届けるように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記トリガ部によって生じた信号の前記検出に基づいて、最大吸気圧(PIP)を送り届けるように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項11】
前記呼吸療法システムは、前記トリガ部が起動されている持続時間中に、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届ける、請求項9に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項12】
前記呼吸療法システムは、前記トリガ部が起動されている前記持続時間、最大吸気圧(PIP)を送り届ける、請求項10に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項13】
前記呼吸に適したガスを加湿するように構成された加湿器を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項14】
前記加湿器は前記呼吸療法装置と一体化されている、請求項13に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項15】
前記呼吸導管アセンブリは、加熱される呼吸導管を含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項16】
前記トリガ部は、トリガセンサラインを介して前記トリガセンサに接続されている、請求項1~15のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項17】
前記トリガ部は圧縮室を含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項18】
前記トリガセンサは、圧縮室圧力を示す出力を前記コントローラに提供するように構成されている、請求項17に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項19】
前記トリガセンサは、ゲージ圧、絶対圧又は差圧センサである、請求項1~18のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項20】
前記コントローラは、前記圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を下回るときは、前記第1の圧力を、及び前記圧縮室圧力が前記圧縮室圧力閾値を上回るときは、前記第2の圧力を送り届けるように、前記呼吸療法システムを制御するように構成されている、請求項18又は19に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項21】
前記コントローラは、前記圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を下回るときは、前記第2の圧力を、及び前記圧縮室圧力が前記圧縮室圧力閾値を上回るときは、前記第1の圧力を送り届けるように、前記呼吸療法システムを制御するように構成されている、請求項19又は20に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項22】
前記トリガセンサラインは、前記呼吸導管アセンブリの外部に設置されている、請求項16~21のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項23】
前記トリガセンサラインは、前記呼吸導管アセンブリの内部に設置されている、請求項16~22のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項24】
前記呼吸療法システムは、前記呼吸導管アセンブリと前記患者インターフェースとの間に配置されたコネクタ要素を含む、請求項1~23のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項25】
前記トリガ部は前記コネクタ要素上に配置されている、請求項24に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項26】
前記コネクタ要素は、前記患者インターフェースと流体連通する第1の出口、前記呼吸導管アセンブリと流体連通する入口、及び室を画成する開口を有し、且つ前記トリガ部は、前記室上に設置される、請求項24又は25に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項27】
前記トリガセンサラインの一部分は、前記コネクタ要素内の前記トリガ部で終端する、請求項16~26のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項28】
前記コネクタ要素は、「T」字形状であり、且つガス入口、ガス出口、監視ポート、及びトリガポートが設けられている中空のシリンダー状本体を含む、請求項24~27のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項29】
前記呼吸療法装置は通気口配置構成を含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項30】
前記通気口配置構成は、前記コネクタ要素又は前記呼吸導管アセンブリ上に設置される、請求項29に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項31】
前記トリガセンサは、前記呼吸導管アセンブリ又は前記患者インターフェース上に設置される、請求項1~30のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項32】
前記トリガ部は、ハウジングと可動部材とを含む空気圧式トリガ部であり、前記ハウジング及び前記可動部材が、少なくとも部分的に前記圧縮室を画成している、請求項17~31のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項33】
前記トリガ部は、前記可動部材の内側への撓みの限界を規定するために、前記圧縮室内に複数の突出部を含む、請求項32に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項34】
前記トリガ部は、前記可動部材に対するユーザの親指/指の置かれた位置に関わる触覚フィードバックを前記ユーザにもたらす突出部を含む、請求項32又は33に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項35】
前記トリガ部は少なくとも1つの電気スイッチを含む、請求項1~34のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項36】
前記スイッチは、起動すると、回路を完成し、そのため、これが前記トリガセンサ又は前記コントローラで検出される、請求項35に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項37】
前記トリガ部の作動により、前記トリガセンサで検出される電気信号を生成し、それにより、前記コントローラが前記標的ガス圧を調整するようにする、請求項35又は36に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項38】
前記トリガ部の作動により、前記トリガセンサで検出される電気信号を生成し、それにより、前記コントローラが、前記トリガ部が作動されている持続時間中に、前記コネクタ要素の前記入口にもたらされた前記標的ガス圧を調整するようにする、請求項35又は36に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項39】
前記電気スイッチは2つ以上の位置を有し、前記スイッチが前記位置のうちの一方にあるとき、電気信号が送り届けられる、請求項35~38のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項40】
前記トリガ部は2つ以上の電気スイッチを含み、ユーザが前記第1のスイッチを作動するとき、電気信号が生成され、前記電気信号の生成は、前記ユーザが第2の又は後続のスイッチを作動させるときにのみ、停止する、請求項35~38のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項41】
前記トリガ部は、前記コネクタ要素に取り外し自在に取り付けられ、及び前記トリガ部は、
i) 呼吸療法装置又はシステム、
ii) コネクタ要素、又は
iii) (i)及び(ii)
と相互作用するように構成されている、請求項1~40のいずれか1項に記載の呼吸療法装置又はシステム。
【請求項42】
蘇生及び/又は呼吸補助を必要としている患者へガスを伝える呼吸療法システムと一緒に使用するためのコネクタ要素であって、前記コネクタ要素は、
ハウジングであって、
呼吸に適したガスの供給を行う呼吸療法装置と流体連通するか又はそれと一体化されるように適合された入口、
患者インターフェースと流体連通するように適合された出口、
前記呼吸療法装置上又はその内部にあるトリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含む、ハウジング
を含み、
前記呼吸療法装置は、前記トリガ部からの前記信号に基づいて、前記入口にもたらされるガス圧を制御するように構成されたコントローラを含む、コネクタ要素。
【請求項43】
前記トリガ部は、トリガセンサラインを介して前記トリガセンサに接続されている、請求項42に記載のコネクタ要素。
【請求項44】
前記トリガ部は前記コネクタ要素に取り外し自在に接続されている、請求項42又は43に記載のコネクタ要素。
【請求項45】
前記トリガ部は前記ハウジングから分離可能である、請求項44に記載のコネクタ要素。
【請求項46】
前記トリガ部は、拡張可能なセンサラインを含む、請求項44又は45に記載のコネクタ要素。
【請求項47】
前記センサラインは、前記トリガ部が前記コネクタ要素に接続される(すなわち取り付けられる)とき、前記コネクタ要素上に取り付けられるか又は前記コネクタ要素内に収容される、請求項44~46のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項48】
前記トリガ部は、無線信号、例えばWi-Fi、Bluetooth(登録商標)、光又は赤外線信号を使用することによって、前記トリガセンサへ送信する、請求項44又は45に記載のコネクタ要素。
【請求項49】
前記信号は、前記トリガ部が作動されていることを示している、請求項42~48のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項50】
前記呼吸療法装置と流体連通している呼吸導管アセンブリに取り外し自在に接続されるように構成されている、請求項42~49のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項51】
前記患者インターフェースに取り外し自在に接続されるように構成されている、請求項42~50のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項52】
監視ポートを含む、請求項42~51のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項53】
通気口配置構成を含み、前記通気口配置構成は、前記コネクタ要素内から大気への開口を提供する、請求項42~52のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項54】
前記通気口配置構成は、前記トリガ部のごく近くに設置される、請求項42~53のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項55】
前記通気口配置構成は、前記監視ポートのごく近くに設置される、請求項42~54のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項56】
前記通気口配置構成は1つ以上の孔を含む、請求項42~55のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項57】
前記通気口配置構成に隣接して1つ以上の突出部を含み、前記1つ以上の突出部は、前記ユーザが前記通気口配置構成をうっかり塞ぐのを防ぐ、請求項42~56のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項58】
「t」、「T」、又は「Y」字形状を有する、請求項42~57のいずれか1項に記載のコネクタ要素。
【請求項59】
患者に圧力療法を施す方法であって;
・ フロー発生器とトリガ部とを含む呼吸療法システムを経由して、呼吸に適したガスを患者に伝えること、
・ 前記トリガ部によって生じた信号を検出すること、及び
・ 前記検出された信号に応答して、前記患者に最大終末呼気圧(PEEP)又は最大吸気圧(PIP)をもたらすこと
を含む、方法。
【請求項60】
患者に圧力療法を施す方法であって;
・ 少なくとも最大終末呼気圧(PEEP)及び最大吸気圧(PIP)をもたらすように構成された呼吸療法システムであって、呼吸に適したガスを患者に供給するように構成されたフロー発生器と、少なくとも1つのトリガセンサと、呼吸療法システムの動作を制御するために、前記トリガセンサに結合されたコントローラとを含む、呼吸療法システム、
・ 患者インターフェースを経由して、前記呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管アセンブリ、
・ 前記トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を提供すること;及び
前記患者インターフェースにおいて、少なくとも最大終末呼気圧(PEEP)及び最大吸気圧(PIP)を送り届けるように前記呼吸療法装置を動作させることであって、前記コントローラは、前記トリガ部の使用に基づいて、少なくともPEEP又はPIPを送り届けるように前記フロー発生器を調整するように構成されていること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸療法システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸、蘇生又は補助呼吸(換気)を行っている期間中に、呼気終末陽圧(PEEP:Positive End Expiratory Pressure)及び/又は最大吸気圧(PIP:Peak Inspiratory Pressure)を患者に制御可能な状態で加え得る。PEEPは、陽圧換気の呼気相の間中ずっと大気圧を上回っている、気道中の圧力である。PIPは、吸息中に肺に加えられる、望まれる最も高い圧力である。患者は、呼吸補助又は蘇生を必要とする新生児や乳児とし得る。PEEPをかける際、患者の上気道及び肺は、加えられた圧力によって広げられた状態に維持される。
【0003】
そのような呼吸療法装置の一例は、特許文献1(国際公開第03/066146号)において提供されており、そこでは、乳児又は新生児の蘇生のための呼吸療法装置において使用するためのコネクタが開示されている。コネクタは、入口及び2つの出口が設けられているマニホールドを有する圧力調整器を含む。第1の出口は、乳児に呼吸ガスを供給する。第2の出口は、ユーザ(すなわちヘルスケア専門家)が、例えばユーザの指を使用することによりオリフィスを手動で塞ぐことによって、指定PIPとPEEPとの間で圧力を変えるために使用され得る。また、弁の使用も説明されており、その弁は、入口とオリフィスとの間に載置されており、予め決められた流量で開放し、それによりマニホールド内の圧力を一定レベルに維持するのを支援する。
【0004】
別の例は、特許文献2(国際公開第2012/030232号)によって提供されており、そこでは、患者が息を吸いこんだり吐いたりしているときを知らせる呼吸表示器を含む、特許文献1(国際公開第03/066146号)のものと同様の装置が開示されている。ここでも、ヘルスケア専門家は、PIPとPEEPとの間で圧力を変えるためにオリフィスを手動で塞ぎ、且つ呼吸表示器を観察して、乳児の呼吸を監視できるようにする。
【0005】
別の例は、特許文献1(国際公開第03/066146号)のものと同様の装置が開示されている特許文献3(国際公開第2014/003578号)によって与えられる。ここでも、圧力調整器が、オリフィスの選択的な閉塞によって、例えばその上側に被さるように指を置くことによってPIPとPEEPとの間の圧力を変えるために、使用され得る。さらに、弁が動作する圧力は、弁座の相対的な位置を調整することによって、調整され得る。
【0006】
本明細書では、特許明細書及び他の文書を含む外部情報源を参照した場合、これは、一般的に、本発明の特徴を説明するための内容を提供するためのものである。別段の定めをした場合を除き、そのような情報源への言及は、いずれの法域においても、そのような情報源が先行技術であること又は当業界において周知の一般技術の一部をなすことの承認とみなされるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第03/066146号
【特許文献2】国際公開第2012/030232号
【特許文献3】国際公開第2014/003578号
【特許文献4】国際公開第2016/207838号
【特許文献5】国際公開第2013/009193号
【特許文献6】国際公開第2012/164407号
【特許文献7】国際公開第2017/077485号
【特許文献8】国際公開第2017/037660号
【発明の概要】
【0008】
第1の態様では、本開示は、大気圧超に上昇した圧力で、呼吸に適したガスを患者へ供給するように構成された呼吸療法システムの使用による、患者への換気の実施に関し、及び
呼吸療法システムは、送り届けられるガス圧間を選択するトリガ部の使用に基づいて、少なくとも第1及び第2の圧力でガスを供給するように構成されている。
【0009】
さらなる態様では、本開示は呼吸療法システムに関し、呼吸療法システムは:
患者に少なくとも第1の圧力及び第2の圧力をもたらすように構成された呼吸療法装置であって、
呼吸に適したガスを患者に供給するように構成されたフロー発生器、
トリガセンサ、
呼吸療法装置の動作を制御するために、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含む、呼吸療法装置;
患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管;
トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含み;及び
コントローラは、トリガ部の使用に基づいて、少なくとも第1の圧力又は第2の圧力を送り届けるように、フロー発生器を調整するように構成されている。
【0010】
さらなる態様では、本開示は呼吸療法システムに関し、呼吸療法システムは:
少なくとも第1の圧力及び第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れを患者にもたらすように構成された呼吸療法装置であって、
呼吸に適したガスの流れをもたらすように構成されたフロー発生器、
呼吸療法装置の動作を制御するための、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含む、呼吸療法装置;
患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管;
トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含み;及び
コントローラは、トリガ部から信号の検出に基づいて、少なくとも第1の圧力又は第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れをもたらすように、フロー発生器を調整するように構成されている。
【0011】
好ましくは、第1の圧力は最大終末呼気圧(peak end expiratory pressure)である。好ましくは、第2の圧力は最大吸気圧である。
【0012】
さらなる態様では、本開示は呼吸療法システムに関し、呼吸療法システムは:
少なくとも最大終末呼気圧(PEEP)及び最大吸気圧(PIP)をもたらすように構成された呼吸療法装置であって、
呼吸に適したガスを患者に供給するように構成されたフロー発生器、
トリガセンサ、
呼吸療法装置の動作を制御するために、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含む、呼吸療法装置;
患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管;
トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含み;及び
コントローラは、トリガ部の使用に基づいて、少なくともPEEP又はPIPを送り届けるように、フロー発生器を調整するように構成されている。
【0013】
さらなる態様では、本開示は、少なくとも第1の圧力及び第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れを患者にもたらすように構成された呼吸療法装置に関し、呼吸療法装置は;
・ 呼吸に適したガスの流れをもたらすように構成されたフロー発生器、
・ 呼吸療法装置の動作を制御するための、トリガセンサに結合されたコントローラ
を含み、
呼吸療法装置は、
・ 患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管アセンブリと、
・ トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部と
で動作するように構成されており;及び
コントローラは、トリガ部からの信号の検出に基づいて、少なくとも第1の圧力又は第2の圧力で、呼吸に適したガスの流れをもたらすように、フロー発生器を制御するように構成されている。
【0014】
さらなる態様では、本開示は、蘇生及び/又は呼吸補助を必要としている患者へガスを伝える呼吸療法システムと一緒に使用するためのコネクタ要素に関し、コネクタ要素は、
ハウジングであって、
呼吸に適したガスの供給を行う呼吸療法装置と流体連通するか又はそれと一体化されるように適合された入口、
患者インターフェースと流体連通するように適合された出口、
呼吸療法装置上又はその内部にあるトリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部
を含む、ハウジング
を含み、
呼吸療法装置は、トリガ部の使用に基づいて、入口にもたらされるガス圧を調整するように構成されたコントローラを含む。
【0015】
さらなる態様では、本開示は、
フロー発生器を含む呼吸療法装置、及びトリガ部を経由して、呼吸に適したガスを患者へ伝えること、
トリガ部によって生じた信号を検出すること、及び
検出された信号に応答して、患者に、最大終末呼気圧(PEEP)又は最大吸気圧(PIP)をもたらすこと
を含む、患者へ呼吸療法を施す方法に関する。
【0016】
さらなる態様では、本開示は、
・ 以下を提供すること
○ 少なくとも最大終末呼気圧(PEEP)及び最大吸気圧(PIP)をもたらすように構成された呼吸療法装置であって、呼吸に適したガスを患者に供給するように構成されたフロー発生器と、少なくとも1つのトリガセンサと、呼吸療法装置の動作を制御するために、トリガセンサに結合されたコントローラとを含む、呼吸療法装置、及び
○ 患者インターフェースを経由して、呼吸に適したガスを患者に運ぶ呼吸導管、
○ トリガセンサで検出可能な信号を生じるトリガ部を提供すること;及び
・ 少なくとも最大終末呼気圧及び最大吸気圧を送り届けるように、呼吸療法装置を動作させることであって、コントローラは、トリガ機構の使用に基づいて、少なくともPEEP又はPIPを送り届けるように、フロー発生器を調整するように構成されていること
を含む、患者へ呼吸療法を施す方法に関する。
【0017】
以下の実施形態のうちのいずれか1つ以上は、本明細書で説明する態様のいずれか又はそれらの任意の組み合わせに関し得る。
【0018】
好ましくは、第2の圧力は第1の圧力を上回る。
【0019】
好ましくは、コネクタ要素は中空のシリンダー状本体を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、コネクタ要素は監視ポートを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、監視ポートは、弁を受け入れるような形状にされている。
【0022】
好ましくは、トリガ部は、偏らされたトリガ部である。
【0023】
一実施形態では、トリガ部は、非活動位置の方へ偏らされており、コントローラは、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届けるように構成されている。
【0024】
代替的な実施形態では、トリガ部は、非活動位置の方へ偏らされており、コントローラは、最大吸気圧(PIP)を送り届けるように構成されている。
【0025】
一実施形態では、トリガセンサで検出可能な信号の生成は、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届けるように呼吸療法装置を制御するコントローラと相関する。
【0026】
代替的な実施形態では、トリガセンサで検出可能な信号の生成は、最大吸気圧(PIP)を送り届けるように呼吸療法装置を制御するコントローラと相関する。
【0027】
一実施形態では、呼吸療法装置は、トリガ部が起動されている持続時間中に、最大終末呼気圧(PEEP)を送り届ける。
【0028】
代替的な実施形態では、呼吸療法装置は、トリガ部が起動されている持続時間中に、最大吸気圧(PIP)を送り届ける。
【0029】
好ましくは、コントローラは、制御ループ機構の使用によって、呼吸療法装置によって送り届けられるガス圧を調整する。一層好ましくは、前記制御ループ機構は、ガス流路内に少なくとも圧力センサを含むフィードバックを用いる。
【0030】
一実施形態では、呼吸療法装置は、呼吸導管と患者インターフェースとの間に配置されたコネクタを含む。この実施形態では、トリガ機構は、コネクタ上に配置され得る。
【0031】
一実施形態では、呼吸療法装置は、呼吸に適したガスを加湿するように構成された加湿器を含む。
【0032】
一実施形態では、加湿器は呼吸療法装置と一体化されている。
【0033】
一実施形態では、呼吸導管アセンブリは、加熱された導管を含む。一層好ましくは、加熱された導管は、ヒータ線を含む。好ましくは、ヒータ線はコントローラに接続されている。
【0034】
一実施形態では、トリガ部は、センサラインを介してトリガセンサに接続されている。一層好ましくは、センサラインは、空気圧ライン又は電線から選択される。
【0035】
一実施形態では、トリガ部は、トリガセンサで検出される信号を生じ、信号は電気信号である。
【0036】
一実施形態では、信号は、トリガ部が作動されていることを示している。
【0037】
一実施形態では、トリガ部はスイッチであり、起動すると、回路を完成し、そのため、それがトリガセンサ又はコントローラで検出される。
【0038】
一実施形態では、トリガセンサは、トリガ部が作動されるときに生成される電気信号を検出し得る。
【0039】
一実施形態では、トリガ部の作動により、トリガセンサで検出される電気信号を生成し、それにより、コントローラが標的ガス圧を調整するようにする。
【0040】
一実施形態では、トリガ部の作動は、トリガセンサで検出される電気信号を生成し得、それにより、コントローラが、トリガ部が作動されている持続時間中に、コネクタ要素の入口にもたらされる標的ガス圧を第1の圧力レベルに調整するようにする。
【0041】
一実施形態では、電気スイッチは2つ以上の位置を有し得、スイッチがそれら位置のうちの一方にあるとき、電気信号が送り届けられる。
【0042】
一実施形態では、トリガ部は2つ以上の電気スイッチを含み得、ユーザが第1のスイッチを作動するとき、電気信号が生成され、電気信号の生成は、ユーザが第2の又は後続のスイッチを作動させるときにのみ、停止する。
【0043】
一実施形態では、センサラインは呼吸導管の外部に設置されている。
【0044】
好ましくは、センサラインはコネクタ要素の内部に設置されている。
【0045】
好ましくは、トリガセンサは圧力センサである。
【0046】
一実施形態では、トリガセンサは、患者インターフェースのごく近くの呼吸導管上又はその内部に設置されている。
【0047】
代替的な実施形態では、トリガセンサは、患者インターフェース上又はその内部に設置されている。
【0048】
代替的な実施形態では、トリガセンサは、呼吸療法装置上に設置されている。
【0049】
一実施形態では、トリガ部は圧縮室である。
【0050】
好ましくは、圧縮室の圧縮は、トリガセンサで検出される。好ましくは、トリガセンサは差圧センサである。
【0051】
好ましくは、圧縮室は、トリガ部及びトリガセンサラインによって形成される。
【0052】
好ましくは、トリガセンサは、圧縮室圧力を示す出力をコントローラに提供するように構成されている。
【0053】
好ましくは、トリガセンサは、ゲージ圧、絶対圧又は差圧センサである。
【0054】
好ましくは、コントローラは、圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を下回るときは、第1の圧力を、及び圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を上回るときは、第2の圧力を送り届けるように、呼吸療法システムを制御するように構成されている。
【0055】
好ましくは、コントローラは、圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を下回るときは、第2の圧力を、及び圧縮室圧力が圧縮室圧力閾値を上回るときは、第1の圧力を送り届けるように、呼吸療法システムを制御するように構成されている。
【0056】
一実施形態では、呼吸療法装置はコネクタ要素を含み、コネクタ要素は、患者インターフェースと流体連通する第1の出口、呼吸導管と流体連通する入口、及び室を画成するアパーチャを有し、且つトリガ部は、室上に設置される。
【0057】
一実施形態では、トリガセンサラインの一部分は、コネクタ要素内のトリガ部で終端する。
【0058】
一実施形態では、コネクタ要素は、「T」字形状であり、且つガス入口、ガス出口、監視ポート、及びトリガポートが設けられた中空のシリンダー状本体を含む。
【0059】
一実施形態では、コネクタ要素は監視ポートを含む。
【0060】
好ましくは、呼吸療法装置は通気口配置構成を含む。
【0061】
好ましくは、通気口配置構成は、コネクタ要素内又は呼吸導管アセンブリ内に設置される。
【0062】
好ましくは、コントローラは、呼吸療法装置及び加湿器の双方の動作を制御する。
【0063】
好ましくは、呼吸療法装置は、
a) 純酸素、又は
b) 周囲空気、又は
c) 純酸素と周囲空気との組み合わせ
から選択されたガスを提供するように適合されている。
【0064】
一実施形態では、呼吸療法装置にもたらされる酸素は、低圧源又は高圧源によってもたらされる。
【0065】
好ましくは、コントローラは、患者への患者インターフェースの取付(fitment)を検出するように構成されている。
【0066】
好ましくは、コントローラは、患者へのマスクの取付を検出すると、最大終末呼気圧をもたらすように呼吸療法装置を起動する。一実施形態では、コントローラは、患者へのマスクの取付の表示としてフローコンダクタンス(flow conductance)を検出する。
【0067】
好ましくは、呼吸療法装置は、患者へのマスクの取付を検出すると、患者へ第1の圧力レベルのガスをもたらす。好ましくは、第1の圧力レベルは、最大終末呼気圧にほぼ等しい。
【0068】
好ましくは、トリガセンサは、第1の圧力レベルのガスを検出する。一実施形態では、トリガセンサは、呼吸療法装置内に設置される。代替的な実施形態では、トリガセンサは、呼吸導管又は患者インターフェース内に設置されている。
【0069】
好ましくは、呼吸療法装置は、トリガセンサによってトリガを検出すると、患者へ第2の圧力レベルのガスをもたらす。好ましくは、第2の圧力レベルは、最大終末呼気圧にほぼ等しい。
【0070】
好ましくは、呼吸療法装置は、患者インターフェース内での漏出を検出するように構成されている。
【0071】
一実施形態では、トリガ部は、可動部材を含む空気圧式トリガ部である。
【0072】
一実施形態では、トリガ部は、ハウジングと可動部材とを含む空気圧式トリガ部であり、ハウジング及び可動部材が組み合わせて、圧縮室を画成している。
【0073】
一実施形態では、トリガ部は、可動部材の内側への撓みの限界を規定するために、室内に複数の突出部を含む。
【0074】
一実施形態では、トリガ部は、可動部材に対するユーザの親指/指の置かれた位置に関わる触覚フィードバックをユーザにもたらす突出部を含む。
【0075】
一実施形態では、センサラインは、開口を通って室に接続する。
【0076】
好ましくは、トリガ部は、誤トリガを阻止する周囲基準開口を含む。
【0077】
好ましくは、呼吸導管アセンブリは、トリガセンサラインを保持するための1つ以上の保持機構を含む。一実施形態では、保持機構は、呼吸導管アセンブリの呼吸導管の内径内に配置されている。代替的な実施形態では、保持機構は、呼吸導管アセンブリの呼吸導管の外面に設置されている。
【0078】
好ましくは、呼吸療法装置は、新生児の蘇生用である。
【0079】
好ましくは、カルシウム源回復剤(reverting agent)は、過リン酸回復剤混合物の約2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0又は9.5重量%であり、及び好適な範囲は、これらの値のいずれか間から選択され得る。一層好ましくは、マグネシウム源回復剤は、過リン酸回復剤混合物の約4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5又は9重量%であり、及び好適な範囲は、これらの値のいずれか間から選択され得る。
【0080】
本明細書で開示する数字の範囲(例えば、1~10)への言及は、その範囲内の全ての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9及び10)、並びにまた、その範囲内のいずれかの範囲の有理数(例えば、2~8、1.5~5.5及び3.1~4.7)への言及も組み込むものとする。
【0081】
本発明はまた、本出願の明細書で言及されるか又は表示される部分、要素及び特徴に、個別に又はまとめてあると、並びに前記部分、要素又は特徴のいずれか2つ以上のいずれか又は全ての組み合わせにあると、広く言われ得、且つ特定の整数は、本発明が関係する当業界において等価であると知られている本明細書で述べられ、そのような公知の等価物は、個別に説明されるかのように、本明細書に組み込まれるとみなされる。
【0082】
本明細書では、用語「~を含む(comprising)」は、「少なくとも一部には、~からなる」を意味する。本明細書において、その用語を含むステートメントを解釈するとき、各ステートメントにおけるその用語の前に来る特徴は、全て存在する必要があるが、他の特徴も存在し得る。関連用語、例えば「~を含む(comprise)」及び「~を含んだ、~で構成された(comprised)」も、同じように解釈される。
【0083】
本明細書では、語句「呼吸療法システム」及び「呼吸補助システム」は、区別しないで使われる。
【0084】
本開示を、ここで、例としてのみ、及び図面を参照して、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【
図1B】
図1Bは、呼吸導管アセンブリ、コネクタ要素及び患者インターフェースを示す。
【
図2A】加湿器室が適所にあり、且つハンドル/レバーが持ち上げられている、呼吸療法装置の前面図である。
【
図3】
図3は、アセンブリを通るガス流路を矢印によって概略的に示す、モータ及び/又はセンサアセンブリの構成要素の分解斜視図である。
【
図4】
図4は、患者側末端コネクタ、及び呼吸導管(その一部を示す)内を通っているセンサラインの側面図である。
【
図5】
図5は、コネクタ要素、保護キャップ及び患者インターフェースを示す実施形態の分解図である。
【
図6】
図6は、患者側末端コネクタ、及びインターフェース又は呼吸導管(その一部を示す)内を通っているセンサラインの断面図である。
【
図7A】
図7Aは、説明するような一実施形態のセンサラインコネクタの側面図及び前面図である。
【
図7B】
図7Bは、説明するような一実施形態のセンサラインコネクタの側面図及び前面図である。
【
図9A】
図9Aは、説明するような一実施形態の患者インターフェースの側面図及び前面図である。
【
図9B】
図9Bは、説明するような一実施形態の患者インターフェースの側面図及び前面図である。
【
図10】
図10は、説明するような一実施形態のコネクタ要素の側面図である。
【
図11】
図11は、説明するような一実施形態のトリガ部の分解図である。
【
図13】
図13は、説明するような一実施形態のセンサラインコネクタを示す。
【
図14】
図14は、説明するような一実施形態のトリガセンサライン保持機構を示す。
【
図16】
図16は、説明するような一実施形態のユニット末端コネクタの側面図である。
【
図17】
図17は、説明するような一実施形態のガス出口の斜視図である。
【
図18】
図18は、説明したような呼吸療法装置が用いられるときにユーザインターフェース上に表示される出力を示す出力を示す。
【
図19A】
図19Aは、説明するような一実施形態のコネクタ要素及びトリガ部の斜視図である。
【
図19B】
図19Bは、通気口配置構成の設けられたコネクタ要素の側面図及び斜視図である。
【
図19C】
図19Cは、通気口配置構成の設けられたコネクタ要素の側面図及び斜視図である。
【
図20】
図20は、説明するような一実施形態のインターフェースコネクタ斜視図である。
【
図21】
図21は、説明するような一実施形態のセンサポートハウジングの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
本開示は呼吸療法システムに関する。
【0087】
呼吸療法装置100、呼吸導管アセンブリ200、トリガ部アセンブリ320及び患者インターフェース340を有する、呼吸療法システム1の使用が説明されている。
【0088】
加圧されたガスの流れを発生させるフロー発生器110を含む呼吸療法装置100には、典型的な壁面源の使用と比べていくつかの利点がある。例えば、与えられた圧力を変化させることができる。患者インターフェース340における漏出を検出及び/又は軽減する能力を提供し、且つまた、ある範囲ケア又はある範囲の呼吸療法を施すために必要とされる装置がより少数となることを意味している。さらに、統合加湿器120を有する呼吸療法装置100は、単一のコントローラ130によって制御されることができ、これにより、様々な流れ及び/又は圧力のパラメータの監視及び制御を可能にする。呼吸療法システム1は、他の形式の治療法を施すことができるかもしれず、それにより、装置の連続したケアを充実させ、且つ患者の状態が変化するときに、異なるタイプの呼吸補助間を簡単に移行できるようにする。装置を組み合わせることによって、さらに、ヘルスケア提供者の設備投資を削減するという恩恵をもたらす。
【0089】
1.概要
呼吸療法システム1が
図1に示されている。大まかに言えば、呼吸療法システム1は、呼吸療法装置100(フロー発生器110、トリガセンサ33、及びコントローラ130を含み得る)、呼吸導管アセンブリ200、トリガ部320、及び患者インターフェース340を含む。少なくとも1つの形態では、フロー発生器110は、送風器110の形をし得る。
【0090】
図1Bに示すように、呼吸療法システム1はまた、コネクタ要素310を含み得る。コネクタ要素310は、存在するとき、患者インターフェース340を呼吸導管アセンブリ200に接続する。呼吸導管アセンブリ200は、呼吸導管210を含み得る。呼吸導管210は、ホース及び1つ以上のホース末端コネクタを含み得る。呼吸導管210は、ホースと1つ以上のホース末端コネクタとのアセンブリとし得る。1つ以上のホース末端コネクタは、ホースのそれぞれの末端に配置され得る。ホース末端コネクタは、呼吸導管210が他の構成要素(例えば患者インターフェース340、呼吸療法装置100、コネクタ要素310など)に空気圧で及び/又は電気的に接続できるようにし得る。呼吸導管210は、ホースの第1の末端に第1のホース末端コネクタ、及びホースの第2の末端に第2のホース末端コネクタを含み得る。呼吸導管アセンブリ200は、インターフェース導管312を含み得る。図示の呼吸導管アセンブリ200は、インターフェース導管312及び呼吸導管210を含む。呼吸導管アセンブリ200はまた、患者側末端コネクタ212を含み得る。患者側末端コネクタ212は、呼吸導管210とインターフェース導管312とのインターフェースを取り得るか又はそれらを接続し得る。換言すると、患者側末端コネクタ212は、呼吸導管210へのインターフェース導管312の接続を容易にし得る。
【0091】
トリガ部320は、コントローラ130へ信号を提供するように構成されたトリガセンサライン230に接続し得る。
【0092】
呼吸療法装置100はまた、フロー発生器110と流体接続する加湿器120を含み得る。
【0093】
また、コントローラ130、及びユーザインターフェース140(例えば、ディスプレイ、及び1つ又は複数の入力装置、例えば1つ又は複数のボタン、タッチスクリーンなど)が含まれている。コントローラ130は、呼吸療法システム1の構成要素を制御するように構成又はプログラムされている。コントローラ130は、呼吸療法装置100の構成要素を制御する及び/又はそれらと対話するように構成又はプログラムされており、例えば:患者へ送給するためのガスの流れ(ガスフロー)を生み出すようにフロー発生器110を動作させる、発生させたガスフローを加湿及び/又は加熱するように加湿器120(存在する場合)を動作させる、呼吸療法装置100の再構成及び/又はユーザ定義動作のためにセンサ及び/又はユーザインターフェース140から1つ以上の入力を受信する、並びにユーザへの情報を(例えばディスプレイに)出力する。統合加湿器を備える呼吸療法装置100の例は、特許文献4(国際公開第2016/207838号)に説明されており、これを参照することにより援用する。患者へもたらされるガスフローは、標的流量でもたらされ得る。その代わりに、患者へもたらされるガスフローは、標的圧力でもたらされ得る。ユーザは、患者(すなわち呼吸療法を受けている)、ヘルスケア専門家、又は呼吸療法システム1の使用に関心がある他の誰かとし得る。
【0094】
患者インターフェースは、いくつかの呼吸器疾患又は状態のいずれかを患っている人の気道に呼吸療法を施すために使用される。そのような治療法は、限定されるものではないが、乳児蘇生、気道陽圧(PAP:positive airway pressure)療法、持続気道陽圧(CPAP:continuous positive airway pressure)療法、非侵襲的換気(NIV:non-invasive ventilation)、ネーザルハイフロー(NHF:nasal high flow)療法又は他の治療法を含み得る。
【0095】
乳児蘇生に関して、子宮内にいるとき、胎児の肺は流体で満たされており、且つ酸素は胎盤の血管によってもたらされる。生まれた時点で、連続的な出生後呼吸への移行が起こり、これは、産道による肺の圧縮に起因する、肺中での陰圧の発生によって支援すなわち補助される。また、乳児が呼吸をするのを支援するものは、肺胞を覆ってその表面張力を低くする界面活性物質の存在である。乳児蘇生に必要なものは、ある範囲の環境で起こり得る。
【0096】
ほとんどの乳児は、平均的な陣痛の持続期間中の、産道の通過に耐えられるが、耐えられない少数の乳児は、出生時に正常な呼吸を確立するために手助けを必要とし得る。蘇生はまた、分娩時に胎児状態が著しく不良(significant fetal compromise)の乳児、すなわち妊娠35週前に出産されている乳児(特に、妊娠24週まで界面活性物質産生が始まっておらず、且つ妊娠34週まで続いているため)、骨盤位、母体感染及び多胎妊娠により経膣分娩されている乳児によって必要とされ得る。さらに、帝王切開による分娩は、特に妊娠39週前の出産では、出生時に、医学的介入を必要とする呼吸の移行の問題のリスクの上昇に関連付けられている。
【0097】
上述の通り、呼吸療法システム1の呼吸療法装置100によって発生される、加湿され得るガスフローは、呼吸導管アセンブリ200を経由して、患者インターフェース340の患者側終端部26を通って患者へ送給される。
【0098】
少なくとも1つの形態では、患者インターフェース340は、封止された患者インターフェースの形をし得る。少なくとも1つの形態では、患者インターフェース340は、呼吸マスクの形をし得る。患者インターフェース340は、患者側終端部26の、患者の鼻及び/又は口やその周りに気密シールを形成するシール又はクッションを経由して、患者の気道へ陽圧の空気を供給するように構成され得る。患者インターフェース340は、フルフェイス、ネーザル、ダイレクトネーザル及び/又はオーラル型の患者インターフェースとし得、これは、患者側終端部26と患者の鼻及び/又は口との間に気密シールを作り出す。少なくとも1つの形式では、シール又はクッションは、ヘッドギアによって患者の顔の上で適所に保持され得る。少なくとも1つの形式では、患者インターフェース340は、ユーザ又はヘルスケア専門家によって患者の顔の上で適所に保持され得る。そのような封止された患者インターフェースは、患者に圧力療法を実施するために使用され得る。代替的な患者インターフェース、例えば鼻プロングを含むものが使用され得る。いくつかの例では、鼻プロングは、封止式でも又は非封止式でもよい。
【0099】
呼吸導管210は、呼吸導管210を通って患者まで通過するガスフローを加熱するために加熱素子220を有し得る。1つの形式では、加熱素子220はヒータ線とし得る。加熱素子220は、ある長さの導線の形をし得る。導線は、予め決められた抵抗を有し得る。加熱素子220は、コントローラが中央制御装置(例えばコントローラ130)であるか又は補助コントローラであるかに関わらず、コントローラの制御下にあるとし得る。
【0100】
呼吸導管アセンブリ200及び/又は患者インターフェース340は、呼吸療法システム1の一部であるとみなされ得る。或いは、呼吸導管アセンブリ200及び/又は患者インターフェース340は、呼吸療法システム1の周辺機器であるとみなされ得る。呼吸療法装置100、呼吸導管アセンブリ200、及び患者インターフェース340は一緒に、呼吸療法システム1の少なくとも一部を形成し得る。換言すると、呼吸療法システム1は、呼吸療法装置100、呼吸導管アセンブリ200、及び患者インターフェース340を含み得る。1つの形式では、呼吸療法装置100、呼吸導管アセンブリ200、及び患者インターフェース340は一緒に、呼吸療法システム1を形成する。トリガ部320及び/又はコネクタ要素310は、呼吸療法システム1の周辺機器であるとみなされ得る。
【0101】
コントローラ130は、ガスフローを所望の圧力で発生させるように呼吸療法装置100を制御し得る。コントローラ130は、ガスフローを所望の流量で発生させるように呼吸療法装置100を制御し得る。特に、コントローラ130は、ガスフローを所望の圧力及び/又は流量で発生させるようにフロー発生器110を制御し得る。
【0102】
一実施形態では、コントローラ130は、空気と酸素又は他の代替的なガスとの混合を制御するために、1つ以上の弁を制御する。
【0103】
コントローラ130は、適切なレベルまでガスフローを加湿する及び/又はガスフローを加熱するために、加湿器120(存在する場合)を制御する。ガスフローは、呼吸導管アセンブリ200及び患者インターフェース340を通って患者へと方向付けられる。コントローラ130はまた、所望の温度までガスを加熱する及び/又は所望の温度にガスを維持するために、加湿器120の加湿器加熱素子220及び/又は呼吸導管210の加熱素子220を制御できる。コントローラ130は、ガスフローの好適な標的温度及び/又は湿度にプログラムされ得るか又はそれを決定し得る。コントローラ130は、ガスフローの好適な標的温度及び/又は湿度にプログラムされ得るか又はそれを決定し得、且つ加熱素子220、加湿器加熱素子220及びフロー発生器110の1つ以上を使用して、標的温度及び/又は湿度までフローすなわち流れ及び/又は圧力を制御し得る。加熱されたガスの標的温度及び/又は湿度は、患者に対する所望のレベルの治療法及び/又は快適さを達成するように設定され得る。
【0104】
動作センサ30、31及び32、例えばフロー、温度、湿度、及び/又は圧力センサが、呼吸療法装置100及び/又は呼吸導管アセンブリ200及び/又は患者インターフェース340内の様々な箇所に置かれ得る。センサ30、31及び32からの1つ以上の出力は、最適な治療法を施すように呼吸療法システム1を動作させるのを支援するために、コントローラ130によって監視され得る。いくつかの形態では、最適な治療法を施すことは、患者の吸気要求量(inspiratory demand)を満たすことを含む。少なくとも1つの形態では、最適な治療法を施すことは、1回目に患者に第1の標的圧力を、及び2回目に患者に第2の標的圧力をもたらすことを含む。第2の標的圧力は第1の標的圧力を上回るとし得る。第2の標的圧力は、吸気圧目標を達成するように設定され得る。第1の標的圧力は、呼気圧目標を達成するように設定され得る。第1の標的圧力は第2の標的圧力を上回るとし得る。第1の標的圧力は、吸気圧目標を達成するように設定され得る。第2の標的圧力は、呼気圧目標を達成するように設定され得る。
【0105】
呼吸療法装置100は、コントローラ130が、センサから送信された信号を受信できるように及び/又は呼吸療法システム1の様々な構成要素を制御できるようにするために、送信機150、受信機150、及び/又は送受信機150を有し得る。コントローラ130は、限定されるものではないが、フロー発生器110、加湿器120、加湿器加熱素子220、又は呼吸療法装置100、例えば呼吸導管アセンブリ200に関連付けられる付属品若しくは周辺機器を含む構成要素に関連する、センサから送信された信号を受信し得るか、又はそれらの構成要素を制御し得る。例えば、送信された信号は、構成要素の制御に関連し得るか、又は構成要素の制御を命令するように処理される。それに加えて、又はその代わりに、送信機150、受信機150及び/又は送受信機150は、リモートサーバへデータを送り届け得るか、又は呼吸療法システム1の遠隔制御を可能にし得る。
【0106】
呼吸療法システム1は、呼吸療法を施すように構成されている。呼吸療法は、呼吸を補助する及び/又は呼吸障害を治療するために患者に送り届けられるすなわち実施される、CPAP又はバブルCPAP又は経鼻的CPAPのような圧力療法とし得る。圧力療法は、患者に、又はその近くに、1つ以上の時間窓で1つ以上の標的圧力で圧力をもたらす呼吸療法システム1を要し得る。圧力療法は、乳児蘇生療法、気道陽圧療法(PAP)、持続気道陽圧療法(CPAP)、両レベル設定気道陽圧療法、非侵襲的換気、バブルCPAP療法又は別の形式の圧力療法とし得る。いくつかの形態では、図示の通り、装置は、乳児蘇生を達成するために、両レベル設定気道陽圧療法を施し得る。
【0107】
本開示では、「圧力療法」は、約4cmH2O以上の圧力で、患者へ圧力を送り届けることを指し得る。いくつかの形態では、「圧力療法」は、約20cmH2O~約30cmH2O、又は約21cmH2O~約30cmH2O、又は約22cmH2O~約30cmH2O、又は約23cmH2O及び約30cmH2O、又は約24cmH2O~約30cmH2O、又は約25cmH2O~約30cmH2O、又は約20cmH2O及び約25cmH2O、又は約21cmH2O~約25cmH2O、又は約22cmH2O~約25cmH2Oの圧力で、患者へガスを送給することを指し得る。
【0108】
いくつかの形態では、患者へ送給されるガスは、酸素であるか又は酸素を含む。いくつかの形態では、ガスは、酸素又は酸素富化ガスと、周囲空気とのブレンドを含む。いくつかの形態では、送給されるガス中の酸素の百分率は、約20%~約100%、又は約30%~約100%、又は約40%~約100%、又は約50%~約100%、又は約60%~約100%、又は約70%~約100%、又は約80%~約100%、又は約90%~約100%、又は約100%、又は100%とし得る。少なくとも1つの形態では、送給されるガスは、大気組成のものとし得る。少なくとも1つの形態では、送給されるガスは、周囲空気とし得る。
【0109】
下記で説明する
図2及び
図3に示すように、呼吸療法装置100は、呼吸療法装置100の機能、使用、及び/又は形態を支援するために、様々な特徴を有する。
【0110】
圧力は、呼吸療法装置100のフロー発生器110を、患者インターフェース340の患者側終端部26で所望の圧力を供給するために求められる速度で駆動することによって、制御され、且つコントローラ130は、これを達成するためにフロー発生器110の調整用に使用される。
【0111】
フローコンダクタンスの尺度が、マスクが患者上にあるかどうかを決定するために使用され得る。少なくとも1つの形態では、呼吸療法システム1は、漏出検出システムを使用して、マスクが患者上にあるか否かを推定し得る。漏出検出システムは、コントローラ130によって実装され得る。漏出検出システムは、最大許容流れ閾値を含み得る。コントローラ130は、呼吸療法システム1を通るガスフローを監視するように構成され得る。コントローラ130は、フローセンサに動作可能に結合され得る。フローセンサは、コントローラ130へ、呼吸療法システム1を通る被測定流量の表示を提供するように構成され得る。コントローラ130は、被測定流量を最大許容流れ閾値と比較して、被測定流量が漏出条件を満たす場合には、漏出出力を提供するように構成されている。漏出条件は、ある時間窓の間、被測定流量が最大許容流れ閾値を連続的に上回ることとし得る。時間窓は200msとし得る。
【0112】
最大許容流れ閾値は一定とし得る。或いは、最大許容流れ閾値は、被測定圧力及び被測定圧力微分に相関し得る。最大許容流れ閾値は、さらに、通気口配置構成25のコンダクタンスを示す通気口コンダクタンス、被測定流量での最大許容漏出に匹敵する仮定の漏出を示す最大漏出コンダクタンス(Cmax)、及び呼吸療法システム1と流体連通しているユーザの呼吸系(ユーザの気道及び/又は肺)のコンプライアンスを示す肺コンプライアンスに相関し得る。最大漏出コンダクタンスは、被測定流量及び被測定圧力に相関し得る。例えば、最大漏出コンダクタンスは:
【数1】
とし得る。
【0113】
過大な漏出を検出すると、呼吸療法システム1は、可視的又は可聴的な警報の形式で漏出出力を提供し得る。過大な漏出が、患者インターフェース340が患者から切り離されたことの表示として使用され得る。過大な漏出の変化、例えば過大な漏出から許容できる漏出レベルへの移行が、患者インターフェース340が患者の顔の上に正しく位置決めされたことの表示として使用され得る。漏出出力は、例えば過大な漏出条件を満たしていることを検出すると鳴る、第1の可聴音とし得る。漏出条件を満たしていない条件から、漏出条件を満たしている条件への移行が、患者インターフェース340が患者の顔から切り離されたことの表示として使用され得る。この場合、漏出出力は、この移行を検出すると鳴る第2の可聴音とし得る。第1の可聴音は、第2の可聴音とは異なる周波数とし得る。
【0114】
いくつかの実施形態では、第1の圧力レベルが、1回目に又は第1の時間窓中に患者側終端部26に又はその近くに送り届けられる。第1の圧力レベルは、ひとたびマスクのフィットすなわち正しい位置への取付(fit)が確認されたら、患者側終端部26に又はその近くに送り届けられ得る。コントローラ130は、比例-積分-微分(PID:proportional-integral-derivative)制御システムを使用して第1の圧力レベルを試み、且つ制御し得る。第2の圧力レベルは、2回目に又は第2の時間窓中に患者側終端部26に又はその近くに送り届けられ得る。第2の圧力レベルは、ひとたびマスクのフィットが確認されたら、患者側終端部26に又はその近くに送り届けられ得、及びトリガ信号が、呼吸療法装置100又は呼吸療法システム1によって受信される。コントローラ130は、PID制御システムを使用して第2の圧力レベルを試み、且つ連続的に制御し得る。或いは、コントローラ130は、第2のPID制御システムを使用して第2の圧力レベルを試み、且つ制御し得る。
【0115】
一実施形態では、第1の圧力レベルは、所望のPEEPに等しい。好ましくは、第1の圧力は、1、2、3、4、5、6、7又は8cmH2Oであり、及び有効範囲は、これらの値のいずれ間で選択され得る(例えば、約1~約8、約1~約7、約1~約6、約1~約5、約2~約8、約2~約6、約2~約5、約3~約8、約3~約5、約4~約8、約4~約7、約4~約5、約5~約8又は約6~約8cmH2O)。一層好ましくは、第1の圧力は約5cmH2Oである。
【0116】
好ましくは、この圧力は、呼吸療法装置100内にある圧力センサを使用して測定され得る。或いは、この圧力は、患者インターフェース340で又はその近くで測定され得る。或いは、圧力は、呼吸導管アセンブリ200内で測定され得る。圧力は、その後、コントローラ130のメモリに記憶され得る。
【0117】
呼吸療法装置100は、第2の圧力レベルを送り届けることによって、トリガ信号に応答するように構成され得る。
【0118】
トリガ信号がコントローラ130で検出される場合、第2の圧力レベルは、患者側終端部26に又はその近くに送り届けられる。少なくとも1つの実施形態では、第2の圧力レベルは所望のPIPに等しい。好ましくは、第2の圧力は、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30cmH2Oであり、及び有効範囲は、これらの値のいずれ間で選択され得る(例えば約20~約30、約30~約28、約20~約25、約21~約30、約21~約27、約21~約25、約22~約30、約22~約29、約22~約25、約23~約30、約23~約28、約23~約26、約24~約30、約24~約29、約24~約28、約24~約26又は約25~約30cmH2O)。
【0119】
いくつかの実施形態では、1分当たり40、42、44、46、48、50、52、54、56、58又は60回の膨張が患者に行われ、及び有効範囲は、これらの値のいずれ間で選択され得る。膨張は、0.30、0.32、0.34、0.36、0.38、0.40、0.42、0.44、0.46、0.48又は0.50秒の吸気時間で行われ得、及び有効範囲は、これらの値のいずれ間で選択され得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、より高い圧力が、患者に、1回目、2回目、3回目、4回目又は5回目の膨張で加えられ得る。
【0121】
少なくとも1つの実施形態では、トリガ信号は、トリガ部320の作動によってもたらされる。
【0122】
上述の通り、コントローラ130は、ひとたびさらなる信号が検出されると、又は信号が停止すると、第1の圧力レベルに戻り得る。ひとたびトリガ信号がコントローラ130によって受信されると、コントローラ130は、標的圧力を第1の圧力レベルから第2の圧力レベルへ変えてもよいし、又はトリガ信号がコントローラ130によって受信され続けている持続時間中は、標的圧力を第2の圧力レベルに維持してもよい。ひとたび作動中のトリガ部320が停止されると、又はトリガ部320の信号の発生が停止すると、コントローラ130は、標的圧力を第1の圧力レベルへ戻し得る。
【0123】
逆のことも起こり得る。すなわち、標的圧力は、トリガ信号がコントローラ130によって受信されている持続時間中は、第1の圧力レベルに設定され、その後、ひとたびトリガ信号がもはや受信されなくなると、第2の圧力レベルに設定され得る。
【0124】
一形態では、トリガ信号は、初期作動中のトリガ部320を示し得、このトリガ信号は、トリガ部320が作動された状態にある持続時間中、連続的には続いていない。標的圧力は、初めに第1の圧力レベルに設定され、その後、トリガ信号がコントローラ130によって受信されると、第2の圧力レベルへ変更され得る。そのため、トリガ信号は、トリガ部が作動された後に、再び送信されるだけとし得る。そのため、コントローラ130は、作動信号を受信すると、標的圧力レベルを第1の圧力レベルへ戻し得る。
【0125】
一形態では、トリガ部320は、2つの別個のトリガ信号に対応する少なくとも2つの別々のトリガ部を含み得る。コントローラ130は、一方のトリガ信号が受信されると、標的圧力を1つの圧力レベルに設定し、その後、他方のトリガ信号がコントローラ130によって受信されると、標的圧力を異なる圧力レベルに設定し得る。
【0126】
トリガ信号が、患者の自動換気を開始するために使用され得る。例えば、トリガ部のさらなる作動を要求することはない。そのような場合には、ひとたび自動換気が始まると、呼吸療法システムは、所望の呼吸速度すなわち呼吸数に基づいて、一定の時間間隔でPEEPとPIPとの間を循環し得る。所望の呼吸速度は、ユーザによって設定されても、又はコントローラ130内に記憶されている設定として設定されてもよい。
【0127】
ユーザ及び/又は呼吸療法システム1はまた、患者の呼吸速度を監視し、流体を取り除くために吸引し、且つ肺虚脱の傾向を低下させるために界面活性物質を送給し得る。少なくとも1つの形態では、界面活性物質は、ガスフローで患者にもたらされ得る。
【0128】
少なくとも1つの実施形態では、呼吸療法システム1は、呼吸療法システム1が置かれ得る高度を補償するために、フロー発生器110を制御するように構成され得る。コントローラ130は、高度を推定するか又は呼吸療法システム1の高度パラメータを計算するために、センサ30、31及び32、例えばフロー、温度、湿度、及び/又は圧力センサのうちの1つ以上によってもたらされた信号を使用するように構成され得る。高度パラメータは、使用中の呼吸療法システム1の高度を示し得る。コントローラ130は、フロー発生器110の動作を調整するために、推定された高度及び/又は高度パラメータを使用するように構成され得る。これにより、より正確なPIP及びPEEPを患者へ送り届けることができるようにする。
【0129】
PIP及びPEEPの圧力レベルは、一般に、周囲圧力と比べて決定又は測定されるため、高度及び/又は周囲圧力の補償は、PEEP/PIPの制御をより正確にし得る。
【0130】
呼吸療法システム1は、周囲圧力を補償し得、いずれの圧力レベル設定も、周囲圧力に対するものであるようにする。これは、圧力制御アルゴリズム内でゲージ圧センサを使用することによって達成され得、ここでは、ゲージ圧センサは、ガスの流れ内の圧力と周囲圧力との間の差を測定する。或いは、使用される圧力信号は、一方は周囲空気に曝されており且つ他方はガス流路に配置されている2つの絶対圧センサの測定値間の差とし得る。
【0131】
少なくとも1つの実施形態では、呼吸療法システム1は、患者の心拍数を監視するように構成され得る。少なくとも1つの実施形態では、呼吸療法システム1は、患者の血中酸素濃度(例えば、末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2))を監視するように構成され得る。呼吸療法システム1は、患者の心拍数と血中酸素濃度を同時に監視し得る。患者の心拍数及び/又は血中酸素濃度は、パルスオキシメータを使用して測定され得る。呼吸療法システム1は、心拍数及び/又は血中酸素濃度データを受信するために、パルスオキシメータと通信するように構成され得る。呼吸療法システム1は、パルスオキシメータに直接、又は無線で接続するように構成され得る。例えば、呼吸療法装置100は、パルスオキシメータと無線で、又は直接(すなわち物理的な電気接続、例えば有線接続によって)、通信するように構成され得る。心拍数及び/又は血中酸素濃度は、ユーザインターフェース140上に表示され得る。
【0132】
2.呼吸療法装置100
呼吸療法装置100の例が
図2及び
図3に示されている。呼吸療法装置100は、上側シャーシ102及び主ハウジング下側シャーシ202を有する主ハウジングを含む。
【0133】
主ハウジング上側シャーシ102は、周壁配置構成106を有する。周壁配置構成106は、取り外し自在な液室300を受け入れるための加湿器又は液室用ベイ(liquid chamber bay)108を画成する。取り外し自在な液室300は、患者へ送給されるガスを加湿する好適な液体、例えば水を入れている。
【0134】
図示の形式では、主ハウジング上側シャーシ102の周壁配置構成106は、実質的に垂直の左側外壁115を含む。周壁配置構成106は、実質的に垂直の左側内壁112を含む。周壁配置構成106は相互接続壁114を含む。左側外壁115は、主ハウジングの前後方向に向けられている。左側内壁112は、主ハウジングの前後方向に向けられている。相互接続壁114は、左側内壁及び外壁115、112の上方端間に延在し、且つそれらを相互接続する。主ハウジング上側シャーシ102は、さらに、実質的に垂直の右側外壁116を含む。右側外壁116は、呼吸療法装置100の前後方向に向けられている。主ハウジング上側シャーシ102は、実質的に垂直の右側内壁118を含む。実質的に垂直の右側内壁118は、主ハウジングの前後方向に向けられている。主ハウジング上側シャーシ102は第2の相互接続壁120を含む。第2の相互接続壁120は、右側内壁及び外壁116、118の上方端間に延在し、且つそれらを相互接続する。相互接続壁114、120は、主ハウジングのそれぞれの外縁の方へ向かって角度が付けられている。或いは、相互接続壁114、120は、実質的に水平とし得るか又は内向きに角度が付けられ得る。
【0135】
主ハウジング上側シャーシ102は、さらに、実質的に垂直の後側外壁122を含む。主ハウジング上側シャーシ102の上方部分は、前方に角度が付けられた面124を含む。面124は、ユーザインターフェース140を受け入れるための凹部を有する。1つの形式では、ユーザインターフェース140は、ディスプレイを含み得る。1つの形式では、ユーザインターフェース140は、ユーザインターフェースモジュールの形をし得る。第3の相互接続壁128が、後側外壁122の上方端と面124の後縁との間に延在し、且つそれらを相互接続する。
【0136】
実質的に垂直の壁部分が、面124の前端から下方に延在する。実質的に水平の壁部分が、その壁部分の下方端から前方に延在して、棚を形成する。実質的に垂直の壁部分が、壁部分の前端から下方に延在し、且つ液室用ベイの実質的に水平の床部分で終端する。左側内壁112、右側内壁118、壁部分、及び床部分は一緒に、液室用ベイを画成する。液室用ベイの床部分は、ヒータ配置構成を受け入れるための凹部が設けられている。ヒータ配置構成は、加湿器加熱素子を含み得る。ヒータ配置構成は、加湿プロセス中に使用するための液室300内の液体を加熱するために、加熱板又は他の好適な1つ又は複数の加熱素子を含み得る。加熱板は、加湿器加熱素子と熱伝達し得る。それゆえ、加湿器加熱素子は、加熱板へ熱を伝え得る。それにより、加熱板は、加湿器加熱素子から液室300へ熱を伝え得る。加湿器加熱素子は、1つ以上の抵抗加熱部品を含み得る。加湿器加熱素子は、1つ以上の抵抗加熱軌道を含み得る。
【0137】
呼吸療法装置100は、加湿器120を経由して患者インターフェースへガスを送給するように動作する羽根車を備えるモータ402で一般的に構成されたフロー発生器110を含む。取り外し自在な液室300は、液溜めを画成する外側ハウジング302、液溜めと流体連通している液室ガス入口ポート306、及び液溜めと流体連通している液室ガス出口ポート308を含む。呼吸療法装置100は、室用ベイ(chamber bay)108への及び/又はそこからの液室300の挿入及び/又は保持及び/又は取り外しを支援するハンドル/レバー500を含む。異なる形態が、室用ベイ108への及び/又はそこからの液室300の挿入、保持、取り外しのうちの1つ、2つ、又は全てを支援するために構成され得る。ハンドル/レバー500は、主ハウジング100に旋回式に取り付けられる。
【0138】
図2Aに示す呼吸療法装置100はまた、固定L字継手を介して、フロー発生器からのガスフロー通路と流体連通しているマニホールドガス出口ポート352を含む接続マニホールド配置構成351を含む。接続マニホールド配置構成351は、さらに、取り外し自在なL字継手として供されるマニホールドガス入口ポート350(加湿ガスの戻り)を含む。
【0139】
図2Cには、呼吸療法装置100の下面が示されている。呼吸療法装置100は、取り外し自在であるモータアセンブリ400を受け入れるような形状にされた室を提供する。凹部の内壁は、凹部内でのモータ400の位置決定及び/又は取り付けを支援するために、ガイド及び/又は取付特徴を備えてもよい。モータアセンブリ400は、送風器であり、且つ液室300を経由して患者インターフェース340へガスを送給するための送風器として動作する羽根車を備えるモータ402を含む。モータアセンブリ400の形状次第で室の形状は変わり得ることが認識されるであろう。
【0140】
図3に示す形式では、モータアセンブリ400は、3つの主要構成要素;ベース403、ベース403の上方に位置決めされた出口ガス流路及び感知構成要素層420、及びカバー層440の積み重ねられた配置構成を含む。感知構成要素層420は、感知ユニット又は感知モジュールとし得るか、又はそれを含み得る。ベース403、感知構成要素層420、及びカバー層440を組み立てて、モータ及び/又はセンサアセンブリ400を形成し、この形状は、モータ凹部の形状と相補的であるため、モータアセンブリ及び/又はセンサ400は、モータ凹部内に受け入れられ得る。モータ402は、羽根車を入れる羽根車室を画成する本体408を有する。モータは、任意の好適なガス送風器モータとし得、且つ例えば公開されているPCT明細書である特許文献5(国際公開第2013/009193号)に説明されているタイプのモータ及び羽根車アセンブリとし得る。
図4は、羽根車を通って、ガス出口ポート452を経由してモータから出るガスの通路を示し、その後、ガスは加湿器120へ移る。
【0141】
呼吸導管アセンブリ200が呼吸療法装置100のガスフロー出力344に結合され、且つ患者インターフェース340に結合される。
【0142】
3.呼吸導管アセンブリ200
呼吸導管アセンブリ200は、空気の流れを呼吸療法装置100から患者インターフェース340へ導く。
【0143】
大まかに言って、呼吸導管アセンブリ200は、呼吸療法装置100に接続し、且つ患者インターフェース340に接続するように適合されたチューブを含む。呼吸導管アセンブリ200は、呼吸療法装置100と患者インターフェース340との間に空気圧接続をもたらすように構成されている。呼吸導管アセンブリ200は、一般に、例えば呼吸導管210を通って延在する加熱素子220を使用することによって内部結露を減少させるために、加熱される呼吸導管210を含む。加熱される呼吸導管の例が、特許文献6(国際公開第2012/164407号(参照することによって援用される))として公開されているPCT特許出願に示されている。患者インターフェース340は、呼吸導管アセンブリ200に取り外し自在に接続し得る。
【0144】
呼吸導管アセンブリ200を呼吸療法装置100及び/又は患者インターフェース340に接続するための様々なコネクタが、特許文献7(国際公開第2017/077485号(参照することによって援用される))として公開されているPCT特許出願に説明されている。
【0145】
4.患者インターフェース340
上述の通り、呼吸療法システム1は、呼吸療法装置100から加湿ガスを受け入れ且つガスフローを患者インターフェース340の方へ向かって方向付けるための呼吸導管アセンブリ200を含む。
【0146】
患者インターフェース340への言及は、以下のタイプのいずれか1つ又は組み合わせを含み得るが、このリストは、限定とみなされるべきではないと認識されるべきである:患者の顔を少なくとも部分的に又は好ましくは実質的に封止するように構成されたフェイスマスク、患者の口やその周りを少なくとも部分的に又は好ましくは実質的に封止するように構成された口腔マスク、患者の口やその周り、及び患者の1つ以上の外鼻孔やその周り、若しくは患者の鼻の周りを少なくとも部分的に又は好ましくは実質的に封止するように構成された口鼻マスク、患者の1つ以上の外鼻孔やその周り、若しくは患者の鼻の周りを少なくとも部分的に又は好ましくは実質的に封止するように構成された鼻マスク、1つ又は一対の鼻プロング、気管内チューブ、T字形の部品の甦生器呼吸療法装置100、これらの1つ以上のいずれかに関連付けられるガスフローレギュレータ若しくはガス圧調整器。1つの形式では、1つ又は一対の鼻プロングは、患者の1つ以上の外鼻孔やその周りを少なくとも部分的に又は好ましくは実質的に封止するように構成され得る。
【0147】
新生児のインターフェースは、新生児で使用されるように構成される、上述したような任意のインターフェースとし得る。新生児のインターフェースは、患者の鼻及び口の周りを少なくとも部分的に及び好ましくは実質的に封止するように構成され得る。
【0148】
呼吸療法システム1の使用は、例えば、ガスの流れをもたらすために壁面源を使用する呼吸療法システムと比べて、治療法のための機能を改善する。それゆえ、上述したような呼吸療法システム1の組立構成は、蘇生のための機能を改善する。例えば、上述したような呼吸療法装置100の使用は、過大な漏出条件の検出を行い得、ユーザが患者インターフェース漏出を軽減できるようにするユーザ通知を可能にする。患者インターフェース漏出は、患者の鼻及び/又は口とは直接関わらない、患者側終端部26における流れの部分である。患者インターフェース漏出の検出は、患者への適切な及び/又は効果的な治療法の実施を確実にする手助けをする。例えば、過大な漏出が患者インターフェースにおいて検出される場合、患者インターフェース340は調整又は交換される必要があるかもしれない。呼吸療法システム1はまた、患者インターフェース340が調整又は交換される必要があるかどうかを決定できるようにする機能を含み得、そのため交換された場合、この機能により、1つ以上の部品の自動発注を実施するか、又は点検修理のサービスのリクエストを生成する。患者インターフェース340が調整又は交換される必要があるかどうかを決定することに関し、呼吸療法装置100のコントローラ130は、ユーザに、ユーザインターフェース140上に表示するための1つ以上のメッセージを生成し得る。1つ以上のメッセージは、患者インターフェースのフィットを改善するための助言及び/又は提案を含み得る。少なくとも1つの形式では、呼吸療法システム1は、患者インターフェース漏出が許容できるレベル(例えば標的漏出流量範囲)内であることを示す可聴信号を生成し得る。例えば、呼吸療法装置100は可聴信号を生成し得る。可聴信号は、第1の周波数の又は第1の周波数範囲内のノイズとし得る。呼吸療法の呼吸療法装置100は、マスク漏出が許容できるレベル(例えば標的漏出流量範囲)外であることを示す漏出可聴信号を生成し得る。マスク漏出が許容できるレベル外であることを示す漏出可聴信号は、患者インターフェース漏出が許容できるレベル内であることを示す可聴信号とは異なる周波数とし得る。
【0149】
5.コネクタ要素310
一実施形態では、呼吸療法システム1と一緒に使用するためのコネクタ要素310が提供され、コネクタ要素310は、蘇生及び/又は呼吸補助を必要とする患者にガスを伝える。コネクタ要素310は:
・ 呼吸に適したガスの供給を行う呼吸療法装置100と流体連通するか又はそれと一体化されるように適合された入口314、
・ 患者インターフェース340と流体連通するように適合された出口316、及び
・ 呼吸療法装置100上又はその内部にあるトリガセンサ33で検出可能な信号を生じるトリガ部320
を含む、ハウジングを含む。
【0150】
トリガ信号を検出すると(直接[例えば空気圧又は電気信号]、又は間接的に[例えば無線式]かに関わらず)、呼吸療法装置100のコントローラ130は、コネクタ要素310の入口にもたらされる標的ガス圧を調整するように構成されている。
【0151】
コネクタ要素310は、呼吸導管アセンブリ200に取り外し自在に接続されるように構成され得る。コネクタ要素310は、患者インターフェース340に取り外し自在に接続されるように構成され得る。コネクタ要素310は、例えば呼吸導管210に接続されることによって、呼吸導管アセンブリ200に直接接続され得る。
図9Aに示す説明の形態では、コネクタ要素310は、インターフェース導管312に接続されるように構成され得る。インターフェース導管312は、コネクタ要素310と呼吸導管210との間の中間導管を規定する。インターフェース導管312は、呼吸導管210に取り外し自在に接続されるように構成され得る。
【0152】
インターフェース導管312は、呼吸導管210とは異なる直径を有し得る。インターフェース導管312の外径及び/又は断面積は、呼吸導管210の内径よりも小さいとし得る。インターフェース導管312の外径は、呼吸導管210の外径よりも小さいとし得る。インターフェース導管312の内径は、呼吸導管210の内径よりも小さいとし得る。一実施形態では、呼吸導管アセンブリ200は患者側末端コネクタ212を含む。患者側末端コネクタ212は、インターフェース導管312と呼吸導管210をつなげて連続的なガス流路を保証するために、インターフェース導管312と呼吸導管210との境界にあるとし得る。
【0153】
コネクタ要素310は、さらに、通気口配置構成25を含み得る。通気口配置構成25は、1つ以上の孔を含み得る。通気口配置構成25は、コネクタ要素310の内部から大気への開口を提供する。それゆえ、通気口配置構成25は、コネクタ要素310の内部から大気へガスを抜くことができるように構成され得る。通気口配置構成25は、呼吸回路からの熱フラッシングを支援し得(例えばフロー発生器によって生成され得る過度の熱をフラッシングする)、患者によるCO2の再呼吸を低減させ、且つ呼吸導管アセンブリ200中の酸素濃度を安定した状態に維持する。
【0154】
通気口配置構成25が複数の孔のある形態では、孔は同じサイズとし得る。或いは、孔は、ある範囲のサイズのものとし得る。いくつかの形態では、通気口配置構成25は、1つ以上の円形の孔を含む。いくつかの形態では、通気口配置構成25は、1つ以上の楕円形の孔を含む。通気口配置構成25は、コネクタ要素310の1つ以上の部位に設置され得る。例えば、通気口配置構成は、コネクタ要素310の反対側に、及び/又は入口314や出口316の辺りのコネクタ要素310の面に設置され得る。通気口配置構成25は、コネクタ要素出口316の方へ向かって設置され得る。或いは、通気口配置構成25は、トリガ部320のごく近くに設置され得る。
【0155】
コネクタ要素310は監視ポート317を含み得る。監視ポート317は、コネクタ要素310の内部空間へアクセスできるようにして、例えばコネクタ要素310中のガスのサンプリングを可能にするか、又はコネクタ要素310内への組成物、例えば薬物(例えば界面活性物質)の導入を可能にする。
【0156】
コネクタ要素の具体的な実施形態は
図10に示されている。コネクタ要素310は、ガス入口314、ガス出口316、及びトリガポート321を備える中空のシリンダー状本体313を含む。ガス入口314は、ガス出口316に流体接続されている。
図10には監視ポート317も示されている。螺旋状リブ315がガス入口314の外部に設置されて、インターフェース導管312を取り付けることができるようにする。他の取り付け形式、例えば締り嵌め、押込み嵌め、スナップフィット又は磁気接続が可能である。例えば特許文献1(国際公開第03/066146号(参照することにより援用する))に説明されているように、監視ポート317は、弁、ダックビル弁311を受け入れるような形状にされている。
【0157】
ガス出口316にある同心の環状リムが、患者インターフェース340の取り付けを可能にする。ガス出口316が患者インターフェース340に取り付け可能である限り、ガス出口316のリムに他の形状が予想される。インターフェース導管312は、ガス流入口314に取り外し自在に接続され得る。インターフェース導管312は、例えば、締り嵌め、押込み嵌め、スナップフィット、ねじ込み又は磁気接続によって、コネクタ要素310に取り外し自在に接続され得る。或いは、インターフェース導管312は、ガス入口314に永久的に接続され得る。
【0158】
図5に示すように、コネクタ要素310は保護キャップ331を含み得る。保護キャップ331は、コネクタ要素310と患者インターフェース340とが結合される前に、取り外される。
【0159】
図10に示すように、通気口配置構成5は、トリガポート321に設置される。通気口配置構成25は、ガスを排出できるという条件で、コネクタ要素310の別の部分に設置され得ることが認識されるであろう。例えば、通気口配置構成25は、ガス入口314及び/又はガス出口316に設置され得る。一実施形態では、通気口配置構成25は、中空のシリンダー状本体313に設置されてもよい。少なくとも1つの形態では、通気口配置構成25は監視ポート317に設置され得る。少なくとも1つの形態では、コネクタ要素310は、2つ以上の通気口配置構成25を含み得る。例えば、ガス入口314、ガス出口316、監視ポート317及びトリガポート321のうちの1つ以上が、それぞれの通気口配置構成25を含み得る。
【0160】
コネクタ要素310は1つ以上の突起322、323を含む。少なくとも1つの形態では、トリガポート321は1つ以上の突起322、323を含む。
図10に示す形態では、コネクタ要素310は4個の突起322、323を含む。突起は、コネクタ要素310へのトリガ部320の接続を容易にする。いくつかの実施形態では、通気口配置構成25は、患者インターフェースの外面に対してトリガ部320の真下に位置するユーザの手によって塞がれないようにする。換言すると、通気口配置構成25は、トリガ部320によって遮蔽され得る。少なくとも1つの形態では、通気口配置構成25は、トリガ部320の壁によって遮蔽される。壁と通気口配置構成との間には空間が設けられているため、通気口配置構成25は、大気と流体接続されたままとなる。
【0161】
図18B及び
図18Cは、通気口配置構成25の代替的なロケーションを示す。これらの実施形態内では、リブ又は他の突出した特徴319は、ユーザが通気口配置構成25をうっかり塞ぐことを妨げる。
【0162】
一実施形態では、コネクタ要素310は、「t」、「T」、又は「Y」字形状である。好ましくは、トリガポート321及びガス入口314は、「t」、「T」又は「Y」のアームを規定する。好ましくは、ガス出口316は、「t」、「T」又は「Y」のステムを規定する。いくつかの実施形態では、コネクタ要素310のステムは、ウェスト領域、又は小径ゾーンを含み、そのウェスト又はゾーンは、トリガポート321及びガス入口314がガス出口316とつながる箇所である。好ましくは、「t」、「T」、又は「Y」字形状コネクタ要素310のアーム領域及びステム領域の横断面は円形である。
【0163】
代替的な説明として、コネクタ要素310は、様々な直径の2つ以上のゾーンを有するシリンダー状本体として形成され得る。好ましくは、ガス出口316の近位側のゾーンの直径は、ガス出口316の遠位側のゾーンよりも大きい。好ましくは、トリガポート321及びガス入口314は、シリンダー状であり、且つコネクタ要素310の中央部分を規定する小径ゾーンにおいて、コネクタ要素310のシリンダー状本体に接続する。
【0164】
監視ポート317を含む実施形態では、監視ポート317は、コネクタ要素310のシリンダー状本体の延長部として存在し得る。例えば、監視ポート317は、コネクタ要素310の中央部分から延在し得る。好ましくは、監視ポート317は、円形突出部としてコネクタ要素310の中央部分から延在し得る。好ましくは、監視ポート317を画成する突出部の直径は、ガス出口316、ガス入口314及びトリガポート321の直径よりも小さい。一実施形態では、監視ポート317は、監視ポート317の円形突出部の周囲に延在する棚を含む。
【0165】
いくつかの実施形態では、
図19Bに示すように、通気配置構成25は、コネクタ要素310のウェスト領域に設置される。すなわち、通気配置構成25は、コネクタ要素310のシリンダー状本体に設置され、ここで、シリンダー状本体の直径は減少されている。例えば、通気配置構成25は、コネクタ要素310の中央部分に設置され得、ここで、ガス入口314及びトリガポート321はコネクタ要素310のシリンダー状本体につながっている。通気配置構成25は、コネクタ要素310のシリンダー状本体のウェスト領域の周りの1つ以上の孔として存在し得る。一実施形態では、通気配置構成25は、離間した孔が同心リング状になるように配置される。
【0166】
いくつかの実施形態では、
図19Cに示すように、通気配置構成25は、監視ポート317の円形突出部の周囲に延在する棚に設置される。すなわち、通気配置構成25は監視ポートのベースに設置され、ここで、コネクタ要素310の中央領域に接続する。通気配置構成25は、棚内にある1つ以上の孔として存在し得る。一実施形態では、通気配置構成25は、棚内にある離間した孔の同心リングとして配置される。
【0167】
一実施形態では、コネクタ要素310は、通気配置構成25に隣接した又はそのごく近くのリブ又は他の突出した特徴319を含む。例えば、突出した特徴319は、通気配置構成25の上、下、又は上及び下の双方に、置かれ得る。
図19Bに示すように、突出した特徴319は、通気配置構成25の上に設置される。突出した特徴319は、コネクタ要素310のシリンダー状本体の周りに同心円状に、任意選択的に
図19Bに示すような連続的突出部として、又は一連の非連続的突出部として、延在し得る。
【0168】
図19Cに示すように、突出した特徴319は、監視ポート317の棚上に設置される通気配置構成25に隣接して又はそのごく近くに延在し得る。突出した特徴319は、
図19Cに示すような連続的突出部として、又は一連の非連続的突出部として、同心円状に延在し得る。
【0169】
6.トリガ部アセンブリ及びセンサ
上述の通り、呼吸療法システム1はトリガ部320を含む。トリガ部320は、コントローラ130と通信するトリガセンサ33で検出される信号を生じるように構成されている。ひとたびコントローラ130が、トリガセンサによって信号が検出されたと決定すると、コントローラ130は、トリガ部320の使用に基づいて、少なくとも第1の圧力又は第2の圧力を送り届けるようにフロー発生器110を制御するように構成されている。
【0170】
一実施形態では、トリガ部320はトリガセンサライン230に接続し、トリガセンサライン230は、トリガセンサ33へ信号を提供する。
【0171】
一実施形態では、トリガ部の起動によって、トリガセンサライン230を経由してトリガセンサ33へ空気圧信号を提供する。トリガセンサライン230は、トリガセンサ33に分離可能に接続可能とし得る。
【0172】
トリガセンサライン230は、トリガセンサライン230の内部ルーメンの少なくともその一部分に補強リブを含み得る。補強リブの恩恵は、これにより、圧縮力が加えられる場合に、トリガセンサライン230の全体的な又は部分閉塞を阻止し得ることである。
【0173】
空気圧式トリガ部320の一実施形態は、
図11~13に示されている。図示のトリガ部320は、ハウジング326及び可動部材332を含み、これらは一緒に、圧縮室341を画成する。
図11に示す実施形態では、可動部材332はエラストマー系ボタンである。圧縮室341はまた、第1のトリガ開口328及び第2のトリガ開口329を含む。トリガセンサライン230は、第1のトリガ開口328を経由して圧縮室341に接続する。第2のトリガ開口329は、周囲条件への圧縮室341の開口を提供する。第1のトリガ開口328及び第2のトリガ開口329を通るガス経路は、
図12Aにおいてガスフロー「A」によって示される。第2のトリガ開口329は、周囲条件を基準として使用することによって、温度又は圧力の変化による誤トリガを阻止する。
【0174】
可動部材332が点「B」まで押し下げられると(
図12Bに示すように)、可動部材332は第2のトリガ開口329を塞ぐ。引き続き可動部材332が点「C」まで動くことによって、圧縮室341内での圧力の上昇をもたらし、空気圧トリガ信号を生成し、これが、第1のトリガ開口328に接続されたトリガセンサライン230を経由してトリガセンサで検出される。換言すると、コントローラ130は、トリガセンサ33を使用して、圧縮室341及びトリガセンサライン230内の圧力を監視するように構成されている。圧縮室341及びセンサライン230内のトリガ圧力は、トリガ圧力閾値を上回って、トリガ部320の起動を示し得る。コントローラ130は、トリガ圧力を監視し、且つトリガ圧力がトリガ圧力閾値を上回るときに出力を提供するように構成され得る。
【0175】
いくつかの実施形態では、トリガ部320は、トリガ部320をトリガポート321に保持する取付装置327を、ハウジング326上に含む。
図11に示すように、取付装置327は、トリガポート321上にある対応する保持要素と対となって係合する1つ以上のクリップを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、トリガ部320は、ハウジング326を囲んで載置される外側ハウジング324を含む。好ましくは、外側ハウジング324は、ハウジング326と外側ハウジング324を接続するハウジング保持部材325を含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、可動部材332はフィードバック突出部333を含む。フィードバック突出部は、可動部材332の上面上にあるとし得る。フィードバック突出部333は、可動部材332の上面に対するユーザの親指/指の置かれた位置に関わる触覚フィードバックをユーザにもたらす。フィードバック突出部333は、中心点の存在位置を示し得る任意の幾何学的形状、例えば十字、角の丸い四角形(squircle)又は半球とし得ることが認識されるべきである。フィードバック突出部333の存在はまた、把持面を機能的にすることにより親指/指の置かれた位置での安定性を高め得る。
【0178】
いくつかの実施形態では、トリガ部320は、ハウジング326上に突出カラー330を含む。好ましくは、突出カラー330は、ハウジング上に可動部材332を保持する。換言すると、可動部材332は突出カラー330に接続し得る。可動部材332は、突出カラー330に取り外し自在に接続され得る。可動部材332は、突出カラー330に永久的に接続され得る。
【0179】
フィードバック突出部333の表面はテクスチャー加工されて、把持面を提供し得る。トリガセンサライン230は、第1のトリガ開口328を通って圧縮室341に接続する。特に、第1のトリガ開口328は、第1のトリガ開口カラー328aによって少なくとも部分的に画成され得る。トリガセンサライン230は、第1のトリガポート開口カラー328aに接続し得る。トリガセンサライン230は、第1のトリガポート開口カラー328aに、締り嵌め、スナップフィットなどによって、取り外し自在に又は永久的に接続し得る。
【0180】
信号が空気圧信号である実施形態では、トリガセンサ33は、圧力の変化を検出する圧力センサとし得る。或いは、トリガ部320は、空気圧を電気信号に変換する空気圧スイッチとし得、その電気信号は、その後、コントローラ130と通信するセンサで検出される。トリガ部320の起動は、センサラインによる差圧センサによって検出され、それにより、トリガ信号を生じさせる。代替例として、差圧センサは、患者インターフェース340に、又は呼吸導管アセンブリ200に沿った呼吸療法装置100と患者インターフェース340との間のどこかに配置され得る。
【0181】
差圧センサが呼吸療法システム1内に配置されない場合、信号は、差圧センサによって生成され、且つ呼吸療法システム1へ送られ得るため、信号は、無線式に又はいずれかの別の適切な手段によって送信される。
【0182】
トリガ部320は、呼吸療法装置100、呼吸導管200、コネクタ要素310、又は患者インターフェース340上に設置され得る。代替的な実施形態では、トリガ部320は、呼吸療法装置100、呼吸導管アセンブリ200、コネクタ要素310、又は患者インターフェース340から離れたところに設置され得る。例えば、トリガ部は、呼吸療法装置100に直接(すなわち有線で)又は間接的に(すなわち取り外し自在なプラグ)、電気的に結合され得る。或いは、トリガ部320は、例えばWi-Fi、Bluetooth(登録商標)、光又は赤外線などの無線信号の使用によって、流量呼吸療法装置100へ送信し得る。
【0183】
トリガ部320は、トリガセンサ33で検出される信号を生じるように構成され得、及び信号は電気信号である。
図15A~15Dに示すように、トリガ部320はスイッチとし得、スイッチは起動すると、回路を完成し、そのため、それが、トリガセンサ33又はコントローラ130で検出される。
図15A~15Dを参照して説明すると、コネクタ要素310は、例えば、ハウジング326上に設置されるスイッチの形式のトリガ部320を含み得る。そのため、ハウジング326は、コネクタ要素310上に設置される外側ハウジング324上に設置され得る。ハウジング326及び外側ハウジング324は、単一のユニタリー構成要素として形成され得る。別々の構成要素として形成される場合、同心の環状リング330が、ハウジング326を外側ハウジング324に取り付けるために使用され得る。同心の環状リング330は、外側ハウジング324の対応する機構と対となる取付機構335を含み得る。取付機構335は、締り嵌め、押込み嵌め、スナップフィット又は磁気接続の形をし得る。ハウジング326は、同心の環状リング330と外側ハウジング324との間に挟まれることによって、適所に保持され得る。外側ハウジング324は螺旋状リブを含み、対応する螺旋状リブを有するハウジング326を、外側ハウジング324にねじ式に取り付けることができるようにし得る。
【0184】
上述の通り、コネクタ要素は、ガスの排出を可能にするために、中空のシリンダー状本体313上に設置される通気口配置構成25を含み得る。
図15Cに示すように、外側ハウジング324は、通気口配置構成25に適応する凹部337を含み得、凹部337を経由してガスを排出できるようにする。
【0185】
外側ハウジング324は、コネクタ要素310へのその取り付け(トリガ部320の構成要素として)を、例えばコネクタ要素310上にある対応する取付機構322を介してもたらす保持機構334を含み得る。これにより、トリガ部320をコネクタ要素310に取り外し自在に接続できるようにする。
図15Cに示すように、外側ハウジング324は、コネクタ要素310上にある1つ以上の突起322と対となって係合するクリップ又はタブの形式の保持機構334を含み得る。例えば、保持機構334のクリップ又はタブは、コネクタ要素310上にある1つ以上の突起322に対する保持機構334の取り付け及び分離を可能にするために、弾性的に変形可能とし得る。クリップ又はタブは、外側ハウジング324をコネクタ要素310に対して保持するために、1つ以上の突起322の周りに位置する取付面336を含み得る。一実施形態では、ラッチ面336の遠位側でクリップ又はタブに加えられる圧力によって、外側ハウジング324の本体を、ラッチ面336の周りのゾーン内で撓ませ得る。このゾーン内での外側ハウジング324の本体の撓みによって、1つ以上の突出部322から保持機構334を少なくとも部分的に係合解除し得、トリガ部320をコネクタ要素310から取り外すことができるようにする。トリガ部320の取り外しは、コネクタ要素310に対して垂直方向とし得る。すなわち、中空のシリンダー状本体313の回転軸に対して平行な方向である。ある範囲の保持機構、例えば締り嵌め、押込み嵌め、スナップフィット又は磁気接続が使用され得ることが認識されるであろう。保持機構334は、コネクタ要素310からのトリガ部320の不注意な切り離し又は変位も防止することも認識されるであろう。
【0186】
トリガ部320は、コネクタ要素310上に設置され得る。トリガ部320は、コネクタ要素310上に設置されるとき、好ましくは、トリガポート321に設置される。トリガ部320は、トリガポート321から分離可能とし得る。
【0187】
トリガ部320及びその構成要素(すなわちハウジング326及び/又は存在する場合、外側ハウジング324)を取り外し自在に接続可能にすることによって、トリガ部320を使用後に再処理できるようにし、それゆえ、その後に再使用できるようにし得る。
【0188】
取り外し自在に接続可能なトリガ部320はまた、コネクタ要素310から離れた位置からトリガ部320を作動できるようにする。例えば、使用条件では、一人目が、患者の口及び/又は鼻(適切なように)の上側に被さるように患者インターフェース340を適所に保持し、そのとき、二人目がトリガ部320の作動を制御してもよい。トリガ部320は拡張可能なセンサラインを含み得、このセンサラインは、例えば、引っ込められた位置にあるとき、コネクタ要素310内又はその上側にコイル状を維持し得る。
【0189】
上述の通り、トリガセンサ33は、トリガ部320が作動されると生成される電気信号を検出し得る。電気信号は、トリガ部320が作動されるときのみ生成し得、このトリガ部320の後続の各作動が、トリガセンサ33用の電気信号を提供する。例えば、トリガ部320の作動は、トリガセンサ33で検出される電気信号を生成し得、これにより、呼吸療法装置100のコントローラ130が、コネクタ要素310の入口にもたらされる標的ガス圧を第1の圧力レベルへ調整するようにする。トリガ部320の後続の作動は、トリガセンサ33で検出される電気信号を生成し得、これにより、呼吸療法装置100のコントローラ130が、コネクタ要素310の入口にもたらされる標的ガス圧を第2の圧力レベルへ調整するようにする。
【0190】
或いは、トリガ部320の作動は、トリガセンサ33で検出される電気信号を生成し得、これにより、呼吸療法装置100のコントローラ130が、コネクタ要素310の入口へもたらされる標的ガス圧を、トリガ部320が作動されている持続時間中に、第1の圧力レベルへ調整するようにする。すなわち、ひとたびトリガ部320がもはや作動されなくなると、コントローラ130は、コネクタ要素310の入口へもたらされる標的ガス圧を第2の圧力レベルへ調整する。
【0191】
電気スイッチは2つ以上の位置を有し得、電気信号は、スイッチがそれらの位置のうちの1つにあるときに、送り届けられる。スイッチは、デフォルト位置に偏らされていてもよく、デフォルト位置から動くことによって電気信号を生成し、コントローラ130が標的ガス圧を第1の圧力レベルへ調整するようにする。スイッチを解除することによって、スイッチをデフォルト位置へ戻し、コントローラ130が標的ガス圧を第2の圧力レベルへ調整するようにしてもよい。スイッチは偏らされていなくてもよく、代わりに、ユーザがスイッチを2つ以上の位置間で動かす必要がある。
【0192】
トリガ部320は2つ以上の電気スイッチを含み得、電気信号は、ユーザが第1のスイッチを作動させると生成され、電気信号の生成は、ユーザが第2の又は後続のスイッチを作動させるときにのみ、停止する。すなわち、電気信号は、コントローラ130が標的ガス圧を第1の圧力レベルへ調整するようにし、且つ信号生成が停止すると第2の圧力レベルへ調整する。
【0193】
電気スイッチを使用しているとき、これには、トリガ部が正しく接続されたときをコントローラ130が自動的に決定できるという恩恵があるとし得る。例えば、コントローラ130は、検出された抵抗を記憶されている基準と比較することによって、正しく接続されているかどうかを決定するために、回路内の抵抗を検出し得る。
【0194】
トリガセンサライン230の一部分が、インターフェース導管312の少なくとも一部分を通過して、コネクタ要素310内のトリガ部320で終端し得る。トリガセンサライン230の一部分をインターフェース導管312内に含むことは、ユーザへ影響する障害物を最小限にすることによって、患者インターフェースの有用性を高める。代替的な実施形態は、患者インターフェース340の外部に配置されているトリガセンサライン230を含み得る。これは、主ガス経路への流れに対する抵抗を低下させるのを支援し得る。代替的な実施形態では、インターフェース導管312はマルチルーメンラインとし得、及びセンサラインは、ルーメン層間を通過する。
【0195】
一実施形態では、トリガ部320は空気圧式であり、トリガ部320は、圧縮室341の形を取る。
【0196】
図18A~18Cは、上述したものの代替的なコネクタ要素310を示す。
図18A~18Cのコネクタ要素310は、可動部材332に大気基準オリフィス329を含むことによって、周囲基準に関する代替的な経路を提供する。この実施形態では、ハウジング326及び可動部材332は一緒に、圧縮室341を画成する。
図11に示すように、可動部材332は、その上面にフィードバック突出部333を含み得る。フィードバック突出部333は、可動部材332の上面に対するユーザの親指/指の置かれた位置に関する触覚フィードバックをユーザにもたらす。フィードバック突出部333は、中心点の存在位置を示し得る任意の幾何学的形状、例えば十字、角の丸い四角形又は半球とし得ることを認識されるべきである。フィードバック突出部333の存在はまた、把持面を機能的にすることにより親指/指の置かれた位置内での安定性も高める。それゆえ、ユーザが可動部材332上にユーザの親指又は指を置いて信号を生成するとき、指や親指はまた、大気基準オリフィス329を塞ぐ。
【0197】
いくつかの実施形態では、トリガ部320が呼吸導管アセンブリ200又はコネクタ要素310又は患者インターフェース340上に設置されるとき、トリガセンサライン230は、呼吸導管アセンブリ200の外面上、又はその一部分に延在し得る。そのような実施形態では、呼吸導管アセンブリ200は、トリガセンサライン230を保持する保持要素を含み得る。保持要素は、トリガセンサライン230を呼吸導管アセンブリ200に対して保持するクリップ又はスリーブとし得る。
【0198】
図4に示すように、好ましい実施形態では、トリガセンサライン230は、第1のトリガ開口328(又は第1のトリガポート開口カラー328a)から、インターフェース導管312を通り、インターフェース導管312の側壁を通って出てL字継手231へ、及び呼吸導管210の長さ部分を通ってセンサポート161まで延在する。
【0199】
いくつかの実施形態では、トリガ部320が呼吸導管210、コネクタ要素310又は患者インターフェース340上に設置されるとき、トリガセンサライン230は、呼吸導管210内、又はその一部分に延在し得る。
【0200】
好ましくは、トリガセンサライン230は、いずれの周辺機器のコネクタ要素310へのアクセスも妨害しない。これは、特に
図13に示されており、ここでは、トリガ部320の向きによって、トリガセンサライン230がいずれの周辺機器のダックビル弁及び/又は監視ポートを通るアクセスも妨害しないようなオリフィス328の向きとなっている。
【0201】
一実施形態では、呼吸療法システム1は、センサラインコネクタ240を含む。センサラインコネクタ240の例は、
図7A及び
図7Bに示されている。
図7A及び
図7Bから分かるように、センサラインコネクタ240は、センサラインコネクタガス入口241及びセンサラインコネクタガス出口242を備え、さらにライン接続ポート243を含む、シリンダー状の中空本体を含む。ガス入口の内径は、インターフェースコネクタ211のガス出口の外径と実質的に同様であり、これにより、同軸接続を可能にする。ガス出口242の外径は螺旋状リブ244を含み、そのピッチは、インターフェースチューブ312の任意選択的なビーズと実質的に同様であり、それにより、インターフェースチューブをセンサラインコネクタ240上で回して進めることによって、同軸接続を可能にする。トリガセンサライン230は、第1のセンサライン部分及び第2のセンサライン部分を含み得る。第1のセンサライン部分は、第1のトリガ開口238に接続するように構成され得る。第2のセンサライン部分は、センサポート161に接続するように構成され得る。ライン接続ポート243からのセンサラインコネクタのルーメン内のセンサラインポート245は、第1のセンサライン部分と第2のセンサライン部分との間の空気圧経路を提供する。センサラインポート245は、主ガス経路24に加えられる流れ抵抗を最小限にするような形状にされる。
図8に示すようなセンサラインコネクタの断面は、トリガセンサライン230用の空気圧経路247を強調している。
【0202】
図4に示すような少なくとも1つの実施形態では、患者インターフェース340とインターフェース導管312との間を接続するためにセンサラインコネクタ240が提供される。
図6に矢印「D」によって示すように、呼吸に適したガス経路の主経路は、患者側末端コネクタ212を経由して、呼吸導管アセンブリ200の内部部分を通る。他の患者側末端コネクタ212が特許文献8(国際公開第2017/037660号)に説明されており、これを参照することにより援用する。この実施形態では、トリガセンサライン230は、呼吸導管210内に設置されるセンサライン接続部に至るL字継手コネクタ231まで、外部を通過する。
【0203】
それゆえ、第1のセンサライン部分248は、少なくとも部分的にインターフェース導管312内に配置される。いくつかの実施形態では、これは、さらに、実質的に同軸とし得る。
【0204】
上述の通り、代替的な実施形態では、トリガセンサライン230は、インターフェース導管312の外部にあってもよい。インターフェース導管312と呼吸導管210との間を接続するために、インターフェースコネクタ211及び患者側末端コネクタ212が利用される。図示のような一実施形態では、インターフェースコネクタ211及び患者側末端コネクタ212は、別々の要素である。代替的な実施形態では、インターフェースコネクタ211及び患者側末端コネクタ212は、ユニタリーなインターフェースコネクタ及び患者側末端コネクタとして形成され得る。さらに、インターフェースコネクタ211及び患者側末端コネクタ212はまた、センサラインコネクタ240を組み込んでいてもよい。
【0205】
患者側末端コネクタ212は、呼吸導管アセンブリ200、及び電熱線220が終端する箇所である。呼吸導管アセンブリ200は、さらに、導管センサ32を含み得る。導管センサ32は、患者側末端コネクタ212の近くのガスの温度の表示をもたらすように構成され得る。コントローラ130は、導管センサ32を監視するように構成されている。インターフェース導管312と呼吸導管210の直径は似ていないとし得る。或いは、インターフェース導管312と呼吸導管210の断面プロファイルは似ていないとし得る。インターフェースコネクタ211は、主に、インターフェース導管312と呼吸導管210との似ていない断面プロファイル間の接続を可能にする。インターフェース導管312の断面プロファイルは、呼吸導管210の断面プロファイルよりも小さいとし得る。換言すると、インターフェース導管312の断面積は、呼吸導管210の断面積よりも小さいとし得る。少なくとも1つの形態では、インターフェース導管312の直径は、呼吸導管210の直径よりも小さいとし得る。
【0206】
他のインターフェースコネクタが特許文献9(国際公開第2013/022356号)に説明されており、これを参照することにより援用する。
【0207】
一実施形態では、呼吸療法装置100は、取り外し自在なガス出口160を含む。
図17に示すように、取り外し自在なガス出口160はセンサポート161を含む。装置センサ33は、センサポート161に動作可能に結合される。それゆえ、装置センサ33は、センサポート161における測定可能なパラメータの表示をもたらし得る。装置センサ33は、コントローラ13に動作可能に結合される。それゆえ、コントローラ13は、装置センサ33を使用して測定可能なパラメータの表示を受信し得る。この実施形態の装置センサ33は差圧センサである。装置センサ33は、圧縮室内の圧力を測定するために第1のポート162を含む。装置センサ33は、周囲圧力基準を規定するために第2のポート163を含む。取り外し自在なガス出口160は、センサポート161と第1のポート162との間にトリガセンサライン230を含む。この装置センサ33は、電気接続164によってコントローラ130に接続される。トリガセンサライン230は、装置センサ33に動作可能に結合され得る。例えば、トリガセンサライン230は、センサポート161に接続し得る。
【0208】
図20に、さらに、センサラインコネクタ240の特徴を含む代替的なインターフェースコネクタ211が示されている。代替的なインターフェースコネクタ211は、トリガセンサライン230を代替的なインターフェースコネクタ211の外部から代替的なインターフェースコネクタ211の内部へと移行させるL字継手240を含む。一実施形態では、代替的なインターフェースコネクタ211は内部導管246を含む。好ましくは、センサラインは内部導管246内を通過している。インターフェースコネクタ211の内径は、インターフェース導管312の外径と実質的に同様であり、これにより同軸接続を可能にする。
【0209】
一実施形態では、トリガ部は、偏らされたトリガ部とし得る。すなわち、可動部材332は、第1の位置と第2の位置との間で可動とし、且つ第1の位置の方へ偏り得る。
【0210】
それゆえ、トリガ部320は、活動停止状態と活動状態との間で可動である。好ましくは、活動状態は、トリガ部320が信号又はトリガセンサ33による検出を生成するときである。好ましくは、トリガ部320が活動位置にあるとき、呼吸療法装置100は、もたらされたガス圧を第1の圧力から第2の圧力へ調整する。一層好ましくは、トリガ部320が活動位置にあるとき、ガス圧はPEEPからPIPへ調整される。活動位置は、トリガ部320の活動状態に対応し得る。非活動位置は、トリガ部320の非活動状態に対応し得る。可動部材332は、活動位置と非活動位置との間で可動とし得る。活動停止位置は第1の位置と対応し得る。活動位置は第2の位置と対応し得る。
【0211】
一実施形態では、トリガ部320の起動は、30、35、40、45、50、55、60回の呼吸/分で連続する自動呼吸を開始し、及び有効範囲は、これらの値のいずれ間で選択され得る(例えば、約30~約60、約30~約50、約30~約45、約35~約60、約35~約45、約40~約60、約45~約60回の呼吸/分)。
【0212】
一実施形態では、トリガ部の起動は、トリガ部が再度起動されるまで、連続する自動呼吸をもたらす。一実施形態では、トリガ部の起動は、患者インターフェースが取り外されるまで、連続する自動呼吸をもたらす。一実施形態では、トリガ部の起動は、トリガ部が連続的に起動される持続時間、連続する自動呼吸をもたらす。
【0213】
7.ユーザインターフェース
ユーザインターフェースは、患者及び/又はユーザに可視的な出力を与えるように構成されている。ユーザインターフェース140は、呼吸療法システム1の状態又は治療法パラメータを表す可視的な出力を与えるように構成され得る。ユーザインターフェースは、患者及び/又はユーザへメッセージを送り届けるように構成されている。ユーザインターフェースは、無線通信システム、又はタブレットなどのリモートコンピュータを含み得る。
【0214】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース140は、呼吸療法システム1の患者又はユーザに情報を提供するタッチスクリーンディスプレイを含み得る。いくつかの実施形態では、情報は、呼吸療法システム1若しくはその構成要素のステータス、施されている治療法のステータス、患者のステータス、及び/又は呼吸療法システム1に関わる付属品若しくは周辺機器のステータスに関するとし得る。ディスプレイは1つ以上の目印を含み得、目印はそれぞれ、治療法のそれぞれの観点についての情報を提供する;例えばガスの温度、酸素濃度、ガスの流量、血中酸素濃度(SpO2)、及び心拍数。他の目印も提供され得る。目印はまた、タッチスクリーンの「ボタン」の機能を果たし得、目印のうちの1つを押すことによって、ユーザは、治療法、呼吸療法システム1、及び/又は呼吸療法システム1に関わる付属品若しくは周辺機器の観点の設定を変更でき、それにより、その後、コントローラ130が、呼吸療法システム1又は付属品若しくは周辺機器を新しい設定へ調整するようにする。
【0215】
図18に、装置100の動作を監督及び制御するために使用されるタッチスクリーンを含むユーザインターフェース140の例が示されている。好適なユーザインターフェースは、特許文献10(国際公開第2019/112447号(参照することにより援用する))に説明されており、この文献は、呼吸療法装置100を制御するグラフィカルユーザインターフェースの開示を提供している。
【0216】
提案したシステム内で、タッチスクリーンは、使用中、終端部26において患者へ送り届けられる圧力のグラフィカルリアルタイムディスプレイを提供し得、その例が
図18に示されている。実線の波形は、送り届けられた圧力の表示、点線は、所望のPIP502及びPEEP501の表示を提供する。タッチスクリーンは、さらに、治療法を開始又は中断するための開始/停止ボタン、送り届けられるPIPを規定するための標的PIP設定、送り届けられるPEEPを規定するための標的PEEP設定、及びユーザがPIPの送り届けをトリガする速度に基づいて送り届けられる呼吸速度の表示を含み得る。
【国際調査報告】