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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-11
(54)【発明の名称】電力接点障害除去デバイス
(51)【国際特許分類】
   H02H 3/033 20060101AFI20221104BHJP
   H02H 7/00 20060101ALI20221104BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
H02H3/033 B
H02H7/00 L
H02J1/00 309R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515950
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 US2020049812
(87)【国際公開番号】W WO2021050459
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/898,783
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521336288
【氏名又は名称】アーク サプレッション テクノロジーズ
【氏名又は名称原語表記】ARC SUPPRESSION TECHNOLOGIES
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヘンケ、ラインホルト
(72)【発明者】
【氏名】ソーバス、ロバート
【テーマコード(参考)】
5G053
5G165
【Fターム(参考)】
5G053AA05
5G053BA01
5G053EC01
5G165BB05
5G165JA02
5G165LA02
(57)【要約】
電力接点障害除去デバイスは、第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子と、第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子とを含む。第2の組の切り替え可能な接点はアーク抑制器に結合されている。電流センサは、電力負荷と第2の組の切り替え可能な接点との間に接続されるように適合されている。電流センサは、電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成されている。コントローラ回路は、電流センサと第1の一対の端子及び第2の一対の端子とに動作可能に結合されている。コントローラ回路は、少なくとも電力負荷電流に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路であって、
第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子と、
アーク抑制器に結合された第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子と、
電力負荷と前記第2の組の切り替え可能な接点との間に接続されるように適合された電流センサであって、前記電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された前記電流センサと、
前記電流センサと前記第1の一対の端子及び前記第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路であって、
少なくとも前記電力負荷電流に基づいて障害状態を検出するように構成されており、
前記検出された障害状態に基づいて前記第1の組の切り替え可能な接点及び前記第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されている前記コントローラ回路と、
を備え、
前記非アクティブ化の間、前記第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、前記第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化される、電気回路。
【請求項2】
前記障害状態が電流レベルに基づいており、前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
複数の利用可能な障害処理プロファイルから障害処理プロファイルを検索し、検索された障害処理プロファイルが、事前に構成された電流閾値レベルを含むように構成されている、請求項1に記載の電気回路。
【請求項3】
前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
事前に構成された持続時間の間、前記電力負荷電流が、前記事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されている、請求項2に記載の電気回路。
【請求項4】
前記事前に構成された持続時間が、前記電力負荷に関連付けされた負荷のタイプに基づいている、請求項3に記載の電気回路。
【請求項5】
前記第2の組の切り替え可能な接点の間に接続されるように適合されており、かつ前記第2の組の切り替え可能な接点間の電圧を判定するように適合されている電圧センサをさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気回路。
【請求項6】
前記障害状態が、前記電力負荷電流及び前記第2の組の切り替え可能な接点間の前記電圧に関連付けされた電力に基づいている、請求項5に記載の電気回路。
【請求項7】
前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
前記電力負荷電流及び前記第2の組の切り替え可能な接点間の前記電圧に関連付けされた前記電力が事前に構成された電力閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されている、請求項6に記載の電気回路。
【請求項8】
前記障害状態が、前記アーク抑制器内の故障アークの存在に基づいている、請求項5に記載の電気回路。
【請求項9】
前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
前記電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されており、
前記第2の組の切り替え可能な接点間の前記電圧が事前に構成された電圧閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されている、請求項8に記載の電気回路。
【請求項10】
複数の可融性要素を含むとともに、前記第1の組の切り替え可能な接点を電力源と結合させるように構成された過電流保護回路をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気回路。
【請求項11】
接点制御信号に基づいて、前記コントローラ回路が、前記第1の組の切り替え可能な接点及び前記第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化を順序付けするように構成されており、
前記アクティブ化の間、前記第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化に先立って、前記第1の組の切り替え可能な接点がアクティブ化され、
前記非アクティブ化の間、前記第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、前記第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気回路。
【請求項12】
前記第1の一対の端子、及び前記コントローラ回路に動作可能に結合された第1の電力切り替え回路であって、前記コントローラ回路からの第1の論理状態信号に基づいて外部電力源からの電力を切り替えるように構成されており、かつ前記第1の組の切り替え可能な接点の前記アクティブ化又は前記非アクティブ化をトリガするように構成されている前記第1の電力切り替え回路をさらに含む、請求項11に記載の電気回路。
【請求項13】
前記第2の一対の端子、及び前記コントローラ回路に動作可能に結合された第2の電力切り替え回路であって、前記コントローラ回路からの第2の論理状態信号に基づいて前記外部電力源からの電力を切り替えるように構成されており、かつ前記第2の組の切り替え可能な接点の前記アクティブ化又は前記非アクティブ化をトリガするように構成されている前記第2の電力切り替え回路をさらに含む、請求項12に記載の電気回路。
【請求項14】
前記コントローラ回路からの前記第2の論理状態信号が論理ハイ状態を含むときに、前記第2の電力切り替え回路が、前記第2の一対の端子に電力を供給して、前記第2の組の切り替え可能な接点の前記アクティブ化をトリガするように構成されている、請求項13に記載の電気回路。
【請求項15】
前記コントローラ回路からの前記第2の論理状態信号が論理ロー状態を含むときに、前記第2の電力切り替え回路が、前記第2の一対の端子への電力の接続を切断して、前記第2の組の切り替え可能な接点の前記非アクティブ化をトリガするように構成されている、請求項14に記載の電気回路。
【請求項16】
前記第1の論理状態信号、及び前記第2の論理状態信号が、前記接点制御信号に基づいて生成される、請求項15に記載の電気回路。
【請求項17】
システムであって、
第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子と、
第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子と、
前記第2の組の切り替え可能な接点に結合されるように適合されたアーク抑制器と、
前記第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された電流センサと、
前記第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成された電圧センサと、
前記電流センサと、前記電圧センサと、前記第1の一対の端子及び前記第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路であって、
前記電力負荷電流及び前記接点電圧の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されており、
前記検出された障害状態に基づいて前記第1の組の切り替え可能な接点及び前記第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されている前記コントローラ回路と、を備えるシステム。
【請求項18】
前記障害状態が電流レベルに基づいており、前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
前記電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
事前に構成された持続時間の間、前記電力負荷電流が前記事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記障害状態が、前記電力負荷電流に関連付けされた電荷量に基づいており、前記障害状態を検出するために、前記コントローラ回路が、
前記電荷量が事前に構成された電荷閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されている、請求項17乃至19のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、障害のある状態を検出すると、互いに並列又は直列に接続された電気接点をオフにするタイミングの順序を制御するといったような、電気接点の順序付け(sequencing)に関する。
【背景技術】
【0002】
製品設計者、技術者、及びエンジニアは、電気機械式継電器及び接触器を選択する際に、製造者の仕様を受け入れるように訓練されている。しかしながら、これらの仕様はいずれも、電気接点アークの発生が、継電器又は接触器の平均余命に重大な影響を及ぼすことを示していない。これは、高出力(例えば、2アンペアを超える)の用途に特に当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電流接点アークの発生は、継電器及びある特定のスイッチなど、電気接点表面に有害な影響を有する可能性がある。アークの発生は、時間の経過とともに接触面を劣化させ、最終的に破壊する可能性があり、時期尚早な部品の不具合、品質性能の低下が生じ、比較的頻繁な予防保守が必要になる可能性がある。加えて、継電器、スイッチなどでのアークの発生により、電磁干渉(EMI:electromagnetic interference)放射が生じる可能性がある。電流接点アークの発生は、民生、商業、産業、自動車、及び軍事用途の分野にわたって、交流(AC)電力及び直流(DC)電力のいずれにおいても起こり得る。広く行き渡っているため、電流接点アークの発生という問題に対処するために、文字通り何百もの具体的な手段が開発されてきた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで概念の選択を導入するために、詳細な説明において以下でさらに説明する単純化された形で、様々な例を説明する。本概要は、特許請求の範囲に記載されている主題の重要な特徴又は必須の特徴を明らかにすることを意図するものではないし、特許請求の範囲に記載されている主題の範囲を限定するために用いることを意図するものでもない。
【0005】
本開示の第1の態様によれば、第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子を含む電気回路が提供されている。電気回路は、アーク抑制器に結合された第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子をさらに含む。電気回路は、電力負荷と、第2の組の切り替え可能な接点との間に接続されるように適合された電流センサをさらに含む。電流センサは、電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成されている。電気回路は、電流センサと第1の一対の端子及び第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路をさらに含む。コントローラ回路は、少なくとも電力負荷電流に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されている。非アクティブ化の間、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化される。
【0006】
本開示の第2の態様によれば、第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子を含むシステムが提供されている。システムは、第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子をさらに含む。システムは、第2の組の切り替え可能な接点に結合されるように適合されたアーク抑制器をさらに含む。システムは、第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された電流センサをさらに含む。システムは、第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成された電圧センサをさらに含む。システムは、電流センサと、電圧センサと、第1の一対の端子及び第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路をさらに含む。コントローラ回路は、電力負荷電流及び接点電圧の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されている。
【0007】
本開示の第3の態様によれば、信号変換器回路を一対の端子に結合することを含む方法が提供されている。信号変換器回路は、第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の通電状況を表す信号を、論理レベル制御信号に変換するように構成されている。信号は、ドライバ回路から一対の端子を介して受信される。電流センサが第2の組の切り替え可能な接点に結合されている。電流センサは、第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成されている。電圧センサが第2の組の切り替え可能な接点に結合されている。電圧センサは、第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成されている。コントローラ回路が電流センサ及び電圧センサに結合されている。コントローラ回路は、接点電圧及び電力負荷電流の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ論理レベル制御信号及び障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化を順序付けするように構成されている。状況標識がコントローラ回路に結合されている。状況標識は、検出された障害状態の表示を提供するように構成されている。
【0008】
前述の例はどれもみな、その他の前述の例のうちのどの1つ又は複数とも組み合わせて、本開示の範囲内の新たな実施形態を生み出すことができる。
図面は、必ずしも縮尺通りに描かれておらず、様々な図面において、類似した数字は同様の構成要素を説明する場合がある。図面は、概して、限定としてではなく、例として、本明細書で検討される様々な実施形態を図示しているものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】いくつかの実施形態による、アーク抑制器を有する電力接点障害除去デバイスを含むシステムの図である。
図2】いくつかの実施形態による、アーク抑制器を有する電力接点障害除去デバイスの一例のブロック図である。
図3】いくつかの実施形態による、図2の電力接点障害除去デバイスの一例を使用して障害状態を検出することに基づいてドライ接点及びウェット接点を順序付けするためのタイミング図を描いたものである。
図4】いくつかの実施形態による、電力接点障害除去デバイスのパッケージングの一例を描いたものである。
図5】いくつかの実施形態による、電力接点障害除去デバイスの動作中に障害状態を検出するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1つ又は複数の実施形態の例証的一実装形態が以下に提供されているが、図1図5を参照しながら説明されている本開示に記載のシステム、方法、及び/又は装置は、存在が現在既知であるか、又は未知であるかを問わず、任意の数の技法を使用して実施し得ることを初めに理解されたい。本開示は、本明細書に図示及び説明されている例示的な設計及び実装形態を含む、以下に図示されている例証的実装形態、図面、及び技法に決して限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内で、それらの均等物の全範囲に沿って、修正することができる。
【0011】
以下の説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照するが、これらの図面には、例証として、実践し得る特定の実施形態が示されている。これらの実施形態は、当業者が本発明の主題を実践することが可能であるように十分に詳細に説明されており、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用してもよいし、構造的、論理的、及び電気的な変更を行ってもよいことを理解されたい。したがって、実施形態の例の以下の説明は、限定する意味合いで解釈されるものではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0012】
本明細書で使用する場合、(例えば、継電器又は接触器などのインタロックに関連して使用される場合の)「ドライ接点」という用語は、閉じたときにのみ負荷電流が流れる接点を指す。このような接点は、負荷を切り替えなくてもよいので、負荷電流下で開閉(make or break)しなくてもよい。本明細書で使用する場合、(例えば、継電器又は接触器などのインタロックに関連して使用される場合の)「ウェット接点」という用語は、閉じたときに負荷電流が流れるだけでなく、閉(make)と開(break)との移行の間に負荷電流を切り替える接点を指す。
【0013】
電力接点障害除去デバイス及び電力接点障害除去デバイスと協働してそこで利用される構成部品の例が、本明細書に開示されている。例は限定することなく提示され、開示されている実施形態は例証的なものであり、本明細書に記載の回路及びシステム設計は、回路及びシステム設計を様々な所望の状況において利用できるように、任意の適切な特定の構成部品で実施し得ることを認識し、理解されたい。このように、特定の構成部品が開示されているが、代替的な構成部品を適宜利用し得ることを認識し、理解されたい。
【0014】
単一の接触器の欠点に対処する最適な一方法は、2つの接触器又は継電器、すなわち「ウェット」接点スイッチ及び「ドライ」接点スイッチに置き換えることである。本明細書に開示されている技法は、インタロック性能の向上、及び障害状態を検出した際に、ウェット接点及びドライ接点の非アクティブ化の順序付けを確実にするための電力接点障害除去デバイスの設計及び構成に関する。より具体的には、過電流及び/又は故障アークなどの障害状態を検出すると、電力接点障害除去デバイスは、接点の非アクティブ化の順序付けを使用することで、ウェット接点が最初に閉じ、ドライ接点が最後に閉じるようにすることができる。いくつかの態様では、障害状態を検出するために、電力接点障害除去デバイスは、接点に結合された主電力負荷に流れる電流を測定する電流センサだけでなく、ウェット接点又はドライ接点間の電圧を検出するように構成された1つ又は複数の電圧センサもまた含むことができる。加えて、複数の障害状態に関連付けされた複数の障害処理プロファイルは、電力接点障害除去デバイスが、電流センサと、1つ又は複数の電圧センサとによって感知された電流及び/又は電圧に基づいて、障害処理プロファイルの1つを使用して、複数の障害状態から1つの障害状態を判定/検出できるように構成することができる。
【0015】
いくつかの態様では、開示されている電力接点障害除去デバイスは、開と閉との移行の間にアーク発生からウェット接点を保護するために、かつ接点アークの発生による有害な影響を低減するためにウェット接点に結合されたアーク抑制回路(アーク抑制器とも呼ばれる)を組み込むことができる。本明細書で検討される電力接点障害除去デバイスに組み込まれたアーク抑制器は、以下の発行済み米国特許、すなわち、米国特許第8,619,395号明細書及び米国特許第9,423,442号明細書に開示されているようなアーク抑制器を含むことができ、これらは両方とも、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。図面では、内部のアーク抑制器を有する電力接点障害除去デバイス1が描かれているが、本開示は、この点に関して限定されず、電力接点障害除去デバイス1は、外部のアーク抑制器を使用してもまたよい。
【0016】
いくつかの態様では、本明細書で検討される電力接点障害除去デバイス1は、ウェット/ドライ電力接点シーケンサ素子を含むことができる。いくつかの態様では、本明細書で検討される電力接点障害除去デバイス1は、内部のアーク抑制器、又は外部のアーク抑制器を使用するハイブリッド電力切り替え回路ブレーカである。いくつかの態様では、本明細書で検討される電力接点障害除去デバイス1は、内部のアーク抑制器、又は外部のアーク抑制器を使用するハイブリッド電力接触器である。いくつかの態様では、本明細書で検討される電力接点障害除去デバイス1は、内部のアーク抑制器、又は外部のアーク抑制器を使用するハイブリッド電力継電器である。
【0017】
図1は、いくつかの実施形態による、アーク抑制器を有する電力接点障害除去デバイス1を含むシステム100の図である。図1を参照すると、システム100は、補助電力源2に結合された電力接点障害除去デバイス1と、継電器コイルドライバ3と、主電力源4と、ドライ継電器5と、ウェット継電器6と、主電力負荷7と、データ通信インタフェース19と、を含むことができる。
【0018】
ドライ継電器5は、ドライ継電器接点に結合されたドライ継電器コイルを含むことができ、ウェット継電器6は、ウェット継電器接点に結合されたウェット継電器コイルを含むことができる。ドライ継電器5は、電力接点障害除去デバイス1を介して主電力源4に結合させることができる。ドライ継電器5は、電力接点障害除去デバイス1を介してウェット継電器6と直列に結合させることができ、ウェット継電器6は、主電力負荷7に結合させることができる。加えて、ウェット継電器6は、ウェット継電器6のウェット継電器接点を横断して結合されたアーク抑制器によって(例えば、図2に図示されているように)保護することができる。アーク抑制器が接続されていない場合には、ウェット接触器又は継電器6の接点を犠牲にして、電力接点障害除去デバイス1の通常動作の間に、ドライ接触器又は継電器5の接点を良好な状態に維持し、デバイスが、ウェット継電器接点が故障した場合の障害状態を確実に除去するようにしてもよい。
【0019】
主電力源4は、AC電力源であってもよいし、又はDC電力源であってもよい。AC電力の電力源は、発電機、交流発電機、変圧器などを含むことができる。AC電力の電力源は、正弦波電力源、非正弦波電力源、又は位相制御された電力源とすることができる。AC電力源は、送電網上(例えば、商用電力、発電所、伝送路、等々)だけでなく、レール電力用など、送電網以外においても利用することができる。DC電力の電力源は、バッテリ、太陽電池、燃料電池、キャパシタバンクなどの様々なタイプの電力貯蔵装置、並びにサーモパイル、ダイナモ、及び電源を含むことができる。DC電力のタイプは、直流電流、パルス電流、可変電流、及び交流(重畳AC電流、全波整流電流、及び半波整流電流を含む場合がある)を含むことができる。DC電力は、自動推進用途、すなわち、駆動、飛行、水上移動、匍匐、潜水、インターナル、掘削、切断、等々を行う物品に関連付けさせることができる。図1では、主電力源4が外部に設けられているように図示されているが、本開示は、この点に関して限定されず、主電力源、例えば、バッテリ又は別の電力源を内部に設けてもよい。加えて、主電力源4は、単相電力源であってもよいし、又は多相電力源であってもよい。
【0020】
図1では、継電器コイル及び継電器接点を含むドライ継電器5及びウェット継電器6に結合された電力接点障害除去デバイス1が図示されているが、本開示は、この点に関して限定されず、スイッチ、接触器、又は他のタイプのインタロック装置などの、他のタイプのインタロック構成も同様に使用することができる。いくつかの態様では、接触器は、特定の、ヘビーデューティな、高電流の継電器の実施形態とすることができる。
【0021】
図1でドライ継電器及びウェット継電器に関連付けされたドライ接点及びウェット接点はそれぞれ、電極など、一対の接点を含むことができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、消費者向け照明、コンピュータデバイス、データ転送スイッチ、等々といった、汎用負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、抵抗器、ヒータ、電気めっきデバイス、等々といった、抵抗性負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、キャパシタ、キャパシタバンク、電源、等々といった、容量性負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、インダクタ、変圧器、ソレノイド、等々といった、誘導性負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、モータ、コンプレッサ、ファン、等々といった、電動機負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、タングステンランプ、赤外線ヒータ、産業用照明、等々といった、タングステン負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、蛍光灯、ネオン灯、発光ダイオード(LED)、等々といった、安定器負荷とすることができる。いくつかの態様では、主電力負荷7は、交通信号灯、信号ビーコン、制御回路、等々といった、パイロットデューティ負荷とすることができる。
【0022】
補助電力源2は、電力接点障害除去デバイス1に従って、(それぞれ、ウェット継電器6及びドライ継電器5の)ウェット継電器コイル及びドライ継電器コイルに電力を供給する外部電力源である。第1の補助電力源のノード21は、(例えば、図2の補助電力終端及び保護回路12への)第1のコイル電力終端入力として構成することができる。第2の補助電力源のノード22は、第2のコイル電力終端入力として構成することができる。補助電力源2は、単相電力源であってもよいし、多相電力源であってもよい。加えて、コイル電力源2は、AC電力タイプであってもよいし、DC電力タイプであってもよい。
【0023】
継電器コイルドライバ3は、電力接点障害除去デバイス1の制御に従って、ウェット継電器6のコイル及びドライ継電器5のコイルの通電状況に関する情報を提供する外部の継電器コイル信号源である。この点に関して、継電器コイルドライバ3は、制御信号を供給するように構成されている。第1の継電器コイルドライバのノード31は、(例えば、図2の継電器コイル終端及び保護回路14への)第1のコイルドライバ終端入力である。第2の継電器コイルドライバのノード32は、第2のコイルドライバ終端入力として構成することができる。継電器コイルドライバ3は、単相電力源であってもよいし、又は多相電力源であってもよい。加えて、継電器コイルドライバ3は、AC電力タイプであってもよいし、DC電力タイプであってもよい。
【0024】
データ通信インタフェース19は、1つ又は複数の通信リンク182を介して電力接点障害除去デバイス1に結合されたオプションの要素である。データ通信インタフェース19は、外部メモリに結合させることができるとともに、例えば、障害状態を検出するための障害処理プロファイル80,...,82だけでなく、障害状態を検出した際に、ドライ接点及びウェット接点の、アクティブ化又は非アクティブ化を順序付けするための障害除去アルゴリズムなどのデータもまた格納及び検索するために使用することができる。障害除去アルゴリズムの一例は、図3のタイミング図に関連して検討する。
【0025】
データ通信は、電力接点障害除去デバイス1の完全機能動作には必要ない場合がある。いくつかの態様では、データ通信インタフェース19は、以下の要素、すなわち、デジタル信号アイソレータ、内部送信データ(TxD)終端、内部受信データ(RxD)終端、外部受信データ(Ext RxD)終端、及び外部送信データ(Ext TxD)終端のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0026】
データ信号フィルタリング、過渡現象、過電圧、過電流、及びワイヤ終端は、図1及び図2のデータ通信インタフェース19の例には示されていない。いくつかの態様では、データ通信インタフェース19は、電力接点障害除去デバイス1と、以下の、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)コントローラ、イーサネット(Ethernet)(登録商標)コントローラ、汎用データインタフェース、ヒューマン-マシンインタフェース、SPIバスインタフェース、UARTインタフェース、USBコントローラ、及びワイファイ(Wi-Fi)コントローラ、のうちの1つ又は複数と、の間のインタフェースとして構成することができる。
【0027】
ドライ継電器5は、2つの区分、すなわち、ドライ継電器コイル及びドライ継電器接点を含むことができる。上述したように、「ドライ」とは、電流を流していない間に、接点間の電流の接続を開閉する、この継電器の接点の動作の特定のモードを指す。
【0028】
第1のドライ継電器のノード51は、第1のドライ継電器5のコイルの、電力接点障害除去デバイス1からの入力である。第2のドライ継電器のノード52は、第2のドライ継電器5のコイルの、電力接点障害除去デバイス1からの入力である。第3のドライ継電器のノード53は、主電力源4との第1のドライ継電器接点接続部である。第4のドライ継電器のノード56は、(例えば、ウェット継電器6との)第2のドライ継電器接点接続部である。ドライ継電器5は、単相電力源又は多相電力源で動作するように構成することができる。加えて、ドライ継電器5は、AC電力タイプであってもよいし、又はDC電力タイプであってもよい。
【0029】
ウェット継電器6は、2つの区分、すなわち、ウェット継電器コイル及びウェット継電器接点を含むことができる。上述したように、「ウェット」とは、電流を流している間に、接点間の電流の接続を開閉する、この継電器の接点の動作の特定のモードを指す。
【0030】
第1のウェット継電器のノード61は、第1のウェット継電器6のコイルの、電力接点障害除去デバイス1からの入力である。第2のウェット継電器のノード62は、第2のウェット継電器6のコイルの、電力接点障害除去デバイス1からの入力である。第3のウェット継電器のノード63は、(例えば、ドライ継電器との)第1のウェット継電器接点接続部である。第4のウェット継電器のノード66は、(例えば、電流センサ127との)第2のウェット継電器接点接続部である。ウェット継電器6は、単相電力源又は多相電力源で動作するように構成することができる。加えて、ウェット継電器6は、AC電力タイプであってもよいし、又はDC電力タイプであってもよい。
【0031】
いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1は、複数の利用可能な障害処理プロファイル80,...,82から選択された障害処理プロファイルに関連して、電流及び電圧センサのデータを使用して、障害状態を検出するように構成されている。障害状態が検出された後、電力接点障害除去デバイス1は、ウェット接点が電流下で接続を閉じる一方で、ドライ接点が無電流下で接続を閉じるようにする目的で、2つの接点(直列又は並列のいずれか)をオフにするタイミングの順序付けを制御することができる。いくつかの態様では、(障害状態を検出するために使用される)障害処理プロファイルデータ、及び(検出された障害状態に基づいて複数の接点の非アクティブ化を順序付けするために使用される)特定の電力接点障害除去アルゴリズムデータは、内部又は外部のいずれかのマイクロコントローラ/プロセッサのメモリに位置している場合がある。図1では、複数の利用可能な障害処理プロファイル80,...,82が電力接点障害除去デバイス1の外側に位置するように(例えば、外部メモリに格納することができるように)図示されているが、本開示は、この点に関して限定されず、複数の利用可能な障害処理プロファイル80,...,82を電力接点障害除去デバイス1内に格納することができる。
【0032】
いくつかの態様において、また図2で図示されているように、電流センサ(例えば、127)を使用して、ウェット継電器接点に流れる電流を感知することができる。加えて、電圧センサ(例えば、125)を使用して、ウェット継電器接点間の電圧を監視することができる。電力接点障害除去デバイス1は、電流センサ及び/又は電圧センサからのデータを使用して、複数の利用可能な障害処理プロファイル80,...,82から選択された障害処理プロファイルに基づいて障害状態(例えば、過電流、故障アーク、又は他のタイプの障害状態)を検出することができる。選択された障害処理プロファイル(例えば、障害処理プロファイル80)は、検出された電流(例えば、主電力負荷を流れる電流、又はドライ継電器接点若しくはウェット継電器接点に流れる電流)、及び/又は電圧(例えば、ウェット継電器接点間の電圧)に関連付けされた1つ又は複数の閾値(例えば、閾値84,...,86)を指定することができる。電流、電圧、電流及び電圧の組み合わせ、若しくは関数、又は他の監視されたパラメータが、障害処理プロファイルで指定された閾値(例えば、84,...,86)を超えると、障害状態が存在すると判定される。電力接点障害除去デバイス1は、障害状態が存在するという判定から数ミリ秒以内に、電力接点障害除去アルゴリズムを適用して、システムをオフにするためのウェット継電器接点及びドライ継電器接点の非アクティブ化を順序付けすることができる。
【0033】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82は、主電力負荷7として使用される負荷のタイプに基づいて構成することができる(例えば、電動機負荷、変圧器負荷、容量性負荷、等々のために様々な障害処理プロファイルを構成することができる)。
【0034】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つの障害処理プロファイル(例えば、80)は、電流及び電力負荷のタイプに基づいてもよい。例えば、一対の接点(例えば、ウェット継電器6の接点)に流れる電流を測定し、トリップ点の電流の閾値(例えば、閾値84,...,86のうちの1つ)と比較することができる。障害処理プロファイル80は、検出された電流がトリップ点の電流の閾値を上回る値に達した後xミリ秒間、処置が講じられないことを指定することができる。障害処理プロファイル80は、検出された電流がトリップ点の電流の閾値を上回る値に達した後yミリ秒後に、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化が開始されることもまた指定することができる。順序付けされた非アクティブ化は、図3に関連して検討される障害除去アルゴリズムのような障害除去アルゴリズムに基づくことができる。
【0035】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つの障害処理プロファイル(例えば、80)は、主電力負荷7が電荷制限に対して構成されている場合、(例えば、アンペア秒単位で表現される)電荷量に基づいてもよい。電荷(例えば、特定の期間の間にウェット継電器6の接点に流れる感知電流に基づいて判定されるような)が、(例えば、閾値84,...,86のうちの1つとして構成された)閾値電荷よりも高い場合には、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化が開始される。順序付けされた非アクティブ化は、図3に関連して検討される障害除去アルゴリズムのような障害除去アルゴリズムに基づくことができる。
【0036】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つの障害処理プロファイル(例えば、80)は、電力状態の障害を検出することに基づいてもよい。例えば、開かれた負荷構成に対するシステム100の電圧指定は、事前にわかっていてもよい。複素電力(例えば、VAで測定されるような)は、検出された電流(例えば、ウェット継電器6の接点に流れる測定電流)を使用して計算することができる。複素電力(例えば、感知電流及び電圧指定に基づいて判定されるような)が、(例えば、閾値84,...,86のうちの1つとして構成された)閾値電力よりも高い場合には、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化が開始される。順序付けされた非アクティブ化は、図3に関連して検討される障害除去アルゴリズムのような障害除去アルゴリズムに基づくことができる。
【0037】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つの障害処理プロファイル(例えば、80)は、エネルギー状態の障害を検出することに基づいてもよい。例えば、電力接点障害除去デバイス1は、感知電流(例えば、ウェット継電器6の接点に流れる測定電流)、及び感知電圧(例えば、ウェット継電器6の接点間の測定電圧)に基づいて(例えば、kW時又はW秒の単位で測定されるような)エネルギーを判定することができる。判定されたエネルギーが、(例えば、閾値84,...,86のうちの1つとして構成された)閾値エネルギーよりも高い場合には、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化が開始される。順序付けされた非アクティブ化は、図3に関連して検討される障害除去アルゴリズムのような障害除去アルゴリズムに基づくことができる。
【0038】
いくつかの態様では、複数の障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つの障害処理プロファイル(例えば、80)は、一対の接点間の(例えば、アーク抑制器126に結合されたウェット継電器6の接点間の)故障アークを検出することに基づいてもよい。ウェット接点が閉じられており、接点材料が溶けて、接点の上方に浮き、接点を押し離すほどに電流が大きいときに、故障アークが生じる場合がある。接点が瞬間的に離れ、接点間の電圧が十分に高い(例えば、12Vよりも高い)場合、故障アークが生じる。この点に関して、故障アークに結びつく可能性がある状態には、感知電流が100mAを超え、接点間の電圧が12Vよりも大きい状態が含まれる。このような閾値電流及び閾値電圧は、閾値84,...,86として格納することができる。感知電流及び接点(例えば、ウェット継電器6の接点)間の電圧が、故障アークの発生に関連付けされた電流閾値及び電圧閾値よりも大きいことが検出された場合には、故障アークが生じたと判定され、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化が開始される。順序付けされた非アクティブ化は、図3に関連して検討される障害除去アルゴリズムのような障害除去アルゴリズムに基づくことができる。
【0039】
電力接点障害除去デバイス1の様々な例では、スタンドアローンな動作(stand-alone-operation)は、本明細書で概説したもの以外の追加の接続、デバイス又は操作を必ずしも必要としない。いくつかの態様では、(例えば、図1及び図2に図示されているような様々な実施形態に関連する)電力接点障害除去デバイス1の様々な実装形態は、以下の機能又は特徴のうちの1つ又は複数を提供するように構成することができる。AC又はDCコイル電力、及び接点動作;認証及びライセンス管理機構;自動検出機能;サービス及びメンテナンスコールを自動生成する;自動障害検出を提供する;自動停電コイル信号バイパスを提供する;自動モード設定を提供する;棒グラフ標識を提供する;行動パターン学習によるパターン外れの検出及び表示を提供する;ブルートゥース(Bluetooth)インタフェースを提供する;すべての信号入力の履歴データ、値、及び範囲を計算し、格納し、表示する;すべての信号入力の統計データ、値、及び範囲を計算し、格納し、表示する;コード検証チップを提供する;コイル障害検出及び表示を提供する;通信アクセス制御を提供する;データ通信インタフェース及びプロトコル;日付及び時間事象ログ記録を提供する;現場外トラブルシューティングを可能にする;サイクル時間の高速化を可能にする;デューティサイクルの低減を可能にする;より軽量な接触器又は継電器でヘビーデューティな動作を可能にする;高誘電性動作を可能にする;高電力動作を可能にする;低リーク動作を可能にする;接触器から継電器への置き換えを可能にする;暗号化されたデータ送信;イーサネット(Ethernet)インタフェースを提供する;不具合アラームを提供する;障害警報を提供する;障害コード解除機構を提供する;規格外又は範囲外のパラメータ(例えば、チャタリング、サイクル時間、デューティサイクル、サイクル速度、オン継続時間、オフ継続時間、等々)の障害検出を提供する;故障表示点滅コードを提供する;障害履歴及び統計を提供する;使用時間計数器を提供する;ハイブリッド電力継電器、接触器、及び回路ブレーカを利用する;ハイブリッド電力切り替えコントローラを利用する;LAN/WAN接続を提供する;ローカルファームウェア又はリモートファームウェアのアップグレード、レジスタアクセス、システム診断、及びリモートトラブルシューティングへの接続を提供する;モード制御選択を提供する;多相構成を提供する;動作モード表示を提供する;パラメータ履歴及び統計を提供する;電力表示を提供する;プロセッサ状況表示カラーコードを提供する;継電器コイルドライバ履歴及び統計を提供する;継電器コイルドライバ障害検出及び表示を提供する;継電器コイルパラメータ履歴及び統計を提供する;継電器コイル状態表示を提供する;プロセッサ状況表示カラーコードを提供する;単相構成を提供する;電力源と電力負荷との間に高い誘電体絶縁を提供する;電力源と電力負荷との間に低リーク電流をサポートする;SPIバスインタフェースを提供する;自動サービスコールのトリガを提供する;汎用非同期受信/送信機(UART:Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)インタフェースなど、汎用データインタフェースを提供する;及びUSBインタフェース、ユーザアクセス制御、及びワイファイ(Wi-Fi)インタフェースを提供する。
【0040】
図2は、いくつかの実施形態による、アーク抑制器を有する電力接点障害除去デバイス1の一例のブロック図である。図2を参照すると、電力接点障害除去デバイス1は、補助電力終端及び保護回路12と、継電器コイル終端及び保護回路14と、論理電源15と、コイル信号変換器16と、モード制御スイッチ17と、コントローラ(マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサとも呼ばれる)18と、データ通信インタフェース19と、状況標識110と、コード制御チップ120と、電圧センサ123と、過電流保護回路124と、電圧センサ125と、アーク抑制器126と、電流センサ127と、ドライコイル電力スイッチ111と、ドライコイル電流センサ113と、ウェットコイル電力スイッチ112と、ウェットコイル電流センサ114と、を含む。
【0041】
補助電力終端及び保護回路12は、外部のワイヤ終端及び電力接点障害除去デバイス1のすべての要素への保護を提供するように構成されている。補助電力終端及び保護回路12の第1のノード121は、論理電源15の第1の入力であり、コイル電力スイッチ111の第1の入力であり、かつコイル電力スイッチ112の第1の入力である。補助電力終端及び保護回路12の第2のノード122は、論理電源15の第2の入力であり、コイル電力スイッチ111の第2の入力であり、かつコイル電力スイッチ112の第2の入力である。
【0042】
いくつかの態様では、補助電力終端及び保護回路12は、以下の要素、すなわち、第1の継電器コイルドライバ端子、第2の継電器コイルドライバ端子、過電圧保護、過電流保護、逆極性保護、オプションの過渡及びノイズフィルタリング、オプションの電流センサ、及びオプションの電圧センサのうちの、1つ又は複数を含む。
【0043】
継電器コイル終端及び保護回路14は、電力接点障害除去デバイス1のすべての要素に外部のワイヤ終端及び保護を提供する。コイル終端及び保護回路14の第1のノード141は、コイル信号変換器回路16の第1の入力である。コイル終端及び保護回路14の第2のノード142は、コイル信号変換器16の第2の入力である。
【0044】
いくつかの態様では、継電器コイル終端及び保護回路14は、以下の要素、すなわち、第1の継電器コイルドライバ端子、第2の継電器コイルドライバ端子、過電圧保護、過電流保護、逆極性保護、オプションの過渡及びノイズフィルタリング、オプションの電流センサ、及びオプションの電圧センサのうちの、1つ又は複数を含む。
【0045】
論理電源15は、電力接点障害除去デバイス1のすべてのデジタル論理要素に論理レベル電圧を供給するように構成されている。論理電源の第1の出力151は、図2では正電力図記号によって表示された正電源端子である。論理電源の第2の出力152は、図2では接地参照記号によって表示された負電源端子である。
【0046】
いくつかの態様では、論理電源15は、以下の要素、すなわち、AC-DC変換器、入力ノイズフィルタリング及び過渡保護、入力バルクエネルギー貯蔵、出力バルクエネルギー貯蔵、出力ノイズフィルタリング、DC-DC変換器(代替)、外部電力変換器(代替)、(内部又は外部の)誘電体絶縁、(内部又は外部の)過電圧保護、(内部又は外部の)過電流保護、(内部又は外部の)製品安全性認証、及び(内部又は外部の)電磁適合性認証のうちの、1つ又は複数を含む。
【0047】
コイル信号変換器回路16は、ウェットコイル及びドライコイルの通電状況を表す継電器コイルドライバ3からの信号を、さらなる処理のためにノード187を介してコントローラ18に通信される論理レベルタイプの信号に変換する。
【0048】
いくつかの態様では、コイル信号変換器16は、以下の要素、すなわち、電流制限要素、誘電体絶縁、信号表示、信号整流、オプションの信号フィルタリング、オプションの信号整形、及びオプションの過渡及びノイズフィルタリングのうちの、1つ又は複数で構成されている。
【0049】
モード制御スイッチ17は、電力接点障害除去デバイス1の特定の動作モードの手動選択を可能にする。いくつかの態様では、モード制御スイッチ17は、以下の要素、すなわち、ハードリセット、解除又は受信確認のための押しボタン、特定の動作モードを設定するためのディップスイッチ(DIP switch)、及び(二者択一で押しボタンの代わりに)キーパッド又はキーボードスイッチのうちの、1つ又は複数を含む。
【0050】
コントローラ18は、適切な回路類、論理、インタフェース、及び/又はコードを含み、例えば、ソフトウェア/ファームウェアに基づいた動作、ルーチン、及びプログラムを通して、電力接点障害除去デバイス1の動作を制御するように構成されている。コントローラの第1のノード181は、状況標識110の接続部である。コントローラの第2のノード182は、データ通信インタフェース19の接続部である。コントローラの第3のノード183は、ドライコイル電力スイッチ111の接続部である。コントローラの第4のノード184は、ウェットコイル電力スイッチ112の接続部である。コントローラの第5のノード185は、ドライコイル電流センサ113の接続部である。コントローラの第6のノード186は、ウェットコイル電流センサ114の接続部である。コントローラの第7のノード187は、コイル信号変換器回路16の接続部である。コントローラの第8のノード188は、コード制御チップ120の接続部である。コントローラの第9のノード189は、モード制御スイッチ17の接続部である。コントローラの第10のノード1810は、過電流電圧センサ123の接続部である。コントローラの第11のノード1811は、電圧センサ125の接続部である。コントローラの第12のノード1812は、アーク抑制器126のロック接続部である。コントローラの第13のノード1813は、電流センサ127の第1の接続部である。コントローラの第14のノード1814は、電流センサ127の第2の接続部である。
【0051】
いくつかの態様では、コントローラ18は、電力接点障害除去デバイス1に関連付けされた以下の動作、すなわち、動作管理;認証コード制御処理;自動検出動作;自動検出機能;常閉接点形式又は常開接点形式自動検出;自動モード設定;コイルサイクル(オフ、メイク、オン、ブレイク、オフ)のタイミング、履歴、及び統計;コイル遅延管理;履歴管理;接点順序付け;コイルドライバ信号のチャタリング履歴及び統計;データ管理(例えば、監視、検出、記録、ログ記録、表示、及び処理);現在データ値、最終データ値、過去データ値、最大データ値、最小データ値、算術平均(mean)データ値、平均(average)データ値、標準偏差値、等々のレジスタ;日付及び時間フォーマット化、ログ記録、及び記録;クロック発生、パワーオンリセット、及びウォッチドッグタイマを有する組み込み型マイクロコントローラ;エラー、障害、及び不具合の管理;工場出荷時デフォルト値復元管理;ファームウェアアップグレード管理;点滅コード生成;障害表示解除;障害レジスタリセット;ハードリセット;遮断管理;ライセンスコード制御管理;電力オン管理;電力アップ順序付け;電力ホールドオーバ管理;電力ターンオン管理;入力、メモリ、又はレジスタからの読み取り;アドレス編成を登録する;データの工場出荷時のデフォルト値を登録する;データ値のアドレスを登録する;マップ編成を登録する;ソフトリセット管理;SPIバスリンク管理;統計管理;システムアクセス管理;システム診断管理;UART通信リンク管理;ウェット/ドライ継電器コイル管理;及びメモリ、出力、及びレジスタへの書き込みのうちの、1つ又は複数を制御するように構成することができる。
【0052】
状況標識110は、特定の色又は点滅パターンを介しての動作上、健全性、障害、コード表示を通して、可聴式、視覚的、又は他のユーザへの警報発信方法を提供する。いくつかの態様では、状況標識110は、以下のタイプの表示、すなわち、棒グラフ、グラフィック表示、LED、コイルドライバ障害表示、コイル状態表示、ドライコイル障害表示、動作モード表示、プロセッサの健全性表示、及びウェットコイル障害表示のうちの、1つ又は複数を提供することができる。
【0053】
ドライコイル電力スイッチ111は、コマンド出力ノード183を介してコントローラ18から出力される信号に基づいて、ノード51及び52を介して、外部から供給されるコイル電力をドライ継電器コイル5に接続する。いくつかの態様では、ドライコイル電力スイッチ111は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、電流制限要素、及びオプションの電気機械式継電器のうちの、1つ又は複数を含む。
【0054】
ウェットコイル電力スイッチ112は、コマンド出力ノード184を介してコントローラ18から出力される信号に基づいて、ノード61及び62を介して、外部から供給されるコイル電力をウェット継電器コイル6に接続する。いくつかの態様では、ウェットコイル電力スイッチ112は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、電流制限要素、及びオプションの電気機械式継電器のうちの、1つ又は複数を含む。
【0055】
ドライコイル電流センサ113は、ドライ継電器コイル5の電流の値、及び/又は存在の有無を感知するように構成されている。いくつかの態様では、ドライコイル電流センサ113は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、逆極性保護要素、光アイソレータ、光結合子、リード継電器及び/又はホール効果センサ(オプション)、SSR AC入力若しくはDC入力(代替)、並びにSSR AC出力若しくはDC出力(代替)のうちの、1つ又は複数を含む。
【0056】
ウェットコイル電流センサ114は、ドライ継電器コイル6の電流の値、及び/又は存在の有無を感知するように構成されている。いくつかの態様では、ウェットコイル電流センサ114は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、逆極性保護要素、光アイソレータ、光結合子、リード継電器及び/又はホール効果センサ(オプション)、SSR AC入力若しくはDC入力(代替)、並びにSSR AC出力若しくはDC出力(代替)のうちの、1つ又は複数を含む。
【0057】
コード制御チップ120は、電力接点障害除去デバイス1のオプションの要素であり、デバイスの完全機能動作には必要ない。いくつかの態様では、コード制御チップ120は、暗号化データ若しくは非暗号化データの機密保護を有する用途又はカスタマに特定のコードを含むように構成することができる。いくつかの態様では、コード制御チップ120の機能は、データ通信インタフェース19を介して外部から実装することができる。いくつかの態様では、コード制御チップ120は、以下の情報、すなわち、アクセス制御コード及びデータ、警報制御コード及びデータ、認証制御コード及びデータ、暗号化制御コード及びデータ、チップ制御コード及びデータ、ライセンス制御コード及びデータ、検証制御コード及びデータ、並びに/又は、チェックサム制御コード及びデータを格納するように構成することができる。いくつかの態様では、コード制御チップ120は、コントローラ18の内部の構成要素として実装してもよいし、(例えば、図2に図示されているような)又はコントローラ18の外部の別個の回路であってもよい。
【0058】
電圧センサ123は、過電流保護124の状態を監視するように構成されている。いくつかの態様では、電圧センサ123は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、ブリッジ整流器、電流制限器、抵抗器、キャパシタ、逆極性保護要素、光アイソレータ、光結合子、リード継電器及びアナログ-デジタル変換器(オプション)のうちの、1つ又は複数を含む。
【0059】
過電流保護回路124は、過電流状態の場合に、破壊から電力接点障害除去デバイス1を保護するように構成されている。いくつかの態様では、過電流保護回路124は、以下の要素、すなわち、可融性要素、可融性プリント回路基板トレース、ヒューズ、及び回路ブレーカのうちの、1つ又は複数を含む。
【0060】
電圧センサ125は、ウェット継電器6の接点間の電圧を監視するように構成されている。いくつかの態様では、電圧センサ125は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、ブリッジ整流器、電流制限器、抵抗器、キャパシタ、逆極性保護要素、並びに光アイソレータ、光結合子、ソリッドステート継電器、リード継電器、及びアナログ-デジタル変換器など、代替又はオプションの要素のうちの、1つ又は複数を含む。
【0061】
アーク抑制器126は、ウェット継電器6の接点のアーク抑制を提供するように構成されている。アーク抑制器126は、電力接点障害除去デバイス1の外部にあるか、又はその代わりに、電力接点障害除去デバイス1の一体化された部分として実装されるか、のいずれかとすることができる。アーク抑制器126は、単相電力源又は多相電力源で動作するように構成することができる。加えて、アーク抑制器8は、AC電力タイプであってもよいし、DC電力タイプであってもよい。
【0062】
いくつかの態様では、アーク抑制器126は、通常の負荷状態に対して配備される場合がある。いくつかの態様では、アーク抑制器126は、過電流状態又は接点過負荷状態での接点故障アークを抑制するように設計されている場合もあれば、又は設計されていない場合もある。
【0063】
いくつかの態様では、(例えば、継電器コイルドライバ信号がアクティブであるときに)アーク抑制器を使用可能に(ロック解除)するために、又は、(例えば、継電器コイルドライバ信号が非アクティブであるときに)アーク抑制器を使用不可に(ロック)するために、アーク抑制器126のロックとコントローラ18との間の接続部1812を使用することができる。
【0064】
いくつかの態様では、アーク抑制器126は、ウェット継電器6の接点で形成された故障アークを検出することができ、ウェット継電器接点及びドライ継電器接点の順序付けされた非アクティブ化を開始するために、コントローラ18に故障アークの通知を送ることができる。他の態様では、コントローラ18は、障害保護プロファイル80,...,82のうちの1つを使用することに基づいて(例えば、閾値を上回っている電流センサ127からの電流と、電圧センサ125からの電圧とに基づいて)、故障アークが(障害状態として)存在していると判定することができる。
【0065】
いくつかの態様では、アーク抑制器126は、単相のアーク抑制器であってもよいし、又は多相のアーク抑制器であってもよい。加えて、アーク抑制器は、AC電力タイプであってもよいし、又はDC電力タイプであってもよい。
【0066】
電流センサ127は、ウェット継電器6の接点に流れる電流を監視するように構成されている。いくつかの態様では、電流センサ126は、以下の要素、すなわち、ソリッドステート継電器、ブリッジ整流器、電流制限器、抵抗器、キャパシタ、逆極性保護要素、並びに光アイソレータ、光結合子、リード継電器、及びアナログ-デジタル変換器など、代替又はオプションの要素のうちの、1つ又は複数を含む。
【0067】
いくつかの態様では、コントローラ18の状況標識出力ピン(SIO:status indicator output)ピン181は、論理状態を状況標識110に送信する。SIOは、状況標識出力が「ハイ(high)」のときの論理ラベル状態であり、/SIOは、状況標識出力が「ロー(low)」のときの論理ラベル状態である。
【0068】
いくつかの態様では、コントローラ18のデータ通信インタフェース接続部(TXD/RXD)182は、データの論理状態をデータ通信インタフェース19に送信する。RXDは、受信データ通信マークを識別する論理ラベル状態であり、/RXDは、受信データ通信空間を識別する論理ラベル状態である。TXDは、送信データ通信マークを識別する論理ラベル状態であり、/TXDは、送信データ通信空間を識別する論理ラベル状態である。
【0069】
いくつかの態様では、コントローラ18のドライコイル出力(DCO:dry coil output)ピン183は、論理状態をドライコイル電力スイッチ111に送信する。DCOは、ドライコイル出力が通電されているときの論理ラベル状態であり、/DCOは、ドライコイル出力が電源を切られているときの論理ラベル状態である。
【0070】
いくつかの態様では、コントローラ18のウェットコイル出力ピン(WCO:wet coil output)184は、論理状態をウェットコイル電力スイッチ112に送信する。WCOは、ウェットコイル出力が通電されているときの論理状態であり、/WCOは、ウェットコイル出力が電源を切られているときの論理状態である。
【0071】
いくつかの態様では、コントローラ18のドライコイル入力ピン(DCI:dry coil input)185は、ドライコイル電流センサ113の論理状態を受信する。DCIは、ドライコイル電流が存在しないときの論理状態であり、/DCIは、ドライコイル電流が存在するときの論理状態である。
【0072】
いくつかの態様では、コントローラ18のウェットコイル入力ピン(WCI:wet coil input)186は、ウェットコイル電流センサ114の論理状態を受信する。WCIは、ウェットコイル電流が存在しないときの論理ラベル状態であり、/WCIは、ウェットコイル電流が存在するときの論理ラベル状態である。
【0073】
いくつかの態様では、コントローラ18のコイルドライバ入力ピン(CDI:coil driver input)187は、コイル信号変換器16の論理状態を受信する。CDIは、電源が切られているコイルドライバの論理状態である。/CDIは、通電されているコイルドライバの論理状態である。
【0074】
いくつかの態様では、コントローラ18のコード制御接続部(CCC:code control connection)188は、コード制御チップ120の論理状態を受信及び送信する。CCRは、受信データ論理ハイを識別する論理ラベル状態であり、/CCRは、受信データ論理ローを識別する論理ラベル状態である。CCTは、送信データ論理ハイを識別する論理ラベル状態であり、/CCTは、送信データ論理ローを識別する論理ラベル状態である。
【0075】
いくつかの態様では、コントローラ18のモード制御スイッチ入力ピン(S)189は、モード制御スイッチ17から論理状態を受信する。Sは、モード制御スイッチが開いた論理状態を表し、/Sは、モード制御スイッチが閉じた論理状態を表す。
【0076】
いくつかの態様では、コントローラ18の接続部1810は、過電流保護(OCP:overcurrent protection)電圧センサ123から論理状態を受信する。OCPVSは、OCPが溶断されていないときの論理ラベル状態であり、/OCPVSは、OCPが溶断されているときの論理ラベル状態である。
【0077】
いくつかの態様では、コントローラ18の接続部1811は、ウェット接点電圧センサ(VS:voltage sensor)125から論理状態を受信する。WCVSは、VSが論理ハイを送信しているときの論理ラベル状態であり、/WCVSは、VSが論理ローを送信しているときの論理ラベル状態である。
【0078】
いくつかの態様では、コントローラ18の接続部1812は、論理状態をアーク抑制器126のロックに送信する。ASLは、ロックがロックされているときの論理ラベル状態であり、/ASLは、ロックがロック解除されているときの論理ラベル状態である。
【0079】
いくつかの態様では、コントローラ18の接続部1813及び1814は、接点電流センサ127から論理状態を受信する。CCSは、接点電流が存在しないときの論理ラベル状態であり、/CCSは、接点電流が存在するときの論理ラベル状態である。
【0080】
いくつかの態様では、コントローラ18は、(例えば、障害状態を検出すること、及びウェット接点及びドライ接点の非アクティブ化を順序付けすることに関連して)1つ又は複数のタイマを構成することができる。タイマラベルの例、及びコントローラ18によって構成され得る様々なタイマの定義は、以下のタイマのうちの1つ又は複数を含む。
【0081】
いくつかの態様では、コイルドライバ入力遅延タイマは、コイルドライバ入力信号の論理状態の処理を遅延させる。COIL_DRIVER_INPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0082】
いくつかの態様では、スイッチデバウンス(switch debounce)タイマは、スイッチ入力信号の論理状態の処理を遅延させる。SWITCH_DEBOUNCE_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0083】
いくつかの態様では、受信データタイマは、受信データ入力信号の論理状態の処理を遅延させる。RECEIVE_DATA_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0084】
いくつかの態様では、送信データタイマは、送信データ出力信号の論理状態の処理を遅延させる。TRANSMIT_DATA_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0085】
いくつかの態様では、ウェットコイル出力タイマは、ウェットコイル出力信号の論理状態の処理を遅延させる。WET_COIL_OUTPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0086】
いくつかの態様では、ウェット電流入力タイマは、ウェット電流入力信号の論理状態の処理を遅延させる。WET_CURRENT_INPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0087】
いくつかの態様では、ドライコイル出力タイマは、ドライコイル出力信号の論理状態の処理を遅延させる。DRY_COIL_OUTPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0088】
いくつかの態様では、ドライ電流入力タイマは、ドライ電流入力信号の論理状態の処理を遅延させる。DRY_CURRENT_INPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0089】
いくつかの態様では、信号標識出力遅延タイマは、信号標識出力の論理状態の処理を遅延させる。SIGNAL_INDICATOR_OUTPUT_DELAY_TIMERは、タイマが作動中であるときのラベルである。
【0090】
図3は、いくつかの実施形態による、図2の電力接点障害除去デバイスの例を使用して障害状態を検出することに基づいて、ドライ接点及びウェット接点を順序付けするためのタイミング図300を描いたものである。図3を参照すると、タイミング図300は、負荷電流302、継電器コイルドライバ入力304、ドライ継電器コイル出力306、及び継電器コイル出力308でのタイミングを含む。
【0091】
時間T1よりも前には、(継電器コイルドライバ3からの)継電器コイルドライバ入力304は、(接点がアイドルであり、非通電状態であることを表示する)オフである。時間T1において、継電器コイルドライバ入力304は、(接点がアクティブであり、通電状態であることを表示する)オンである。短時間の伝播遅延(tpd1)の後、ドライ継電器コイル出力306は、オフからオンに変わり、ドライ継電器接点は閉じる。ウェット継電器コイルのオン時間遅延(td_wet_on)の後、時間T2において、ウェット継電器コイル出力308は、オフからオンに変わり、ウェット継電器接点は閉じる。時間T2において、負荷電流302は、「存在しない」から「存在する」に変わる。
【0092】
負荷電流が「存在する」状態の間に、過電流障害状態が生じる。短時間の伝播遅延(tpd2)の後、負荷電流302は、障害レベルトリップ点310をアクティブ化するのに十分な大きさであり(例えば、電流レベルは、障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つにおける閾値よりも高い)、その結果、過電流が検出される。接点の短絡電流定格によって、その時点で故障アークが発生した場合もあれば、又は発生しなかった場合もある。短時間の伝播遅延(tpd3)の後、時間T3において、ウェット継電器コイル出力308は、オンからオフに変わる。アーク抑制されたウェット継電器6の接点が開き、故障電流を遮断する(起こり得る故障アークもまた遮断する)。時間T3において、負荷電流は、「存在する」から「存在しない」に変わる。ドライコイルのオフ時間遅延(td_dry_off)の後に、時間T4において、ドライ継電器5のコイル出力306は、オンからオフに変わる。時間T4の後、ウェット接点及びドライ接点は両方とも、誘電体の絶縁が高く、リーク電流が極めて低い開接点状態を示している。電力接点障害除去デバイス1は、このように過電流障害状態を除去した。
【0093】
いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1のレジスタは、コントローラ18の内部に位置していてもよいし、又は外部に位置していてもよい。例えば、コード制御チップ120は、以下に説明する電力接点障害除去デバイス1のレジスタを格納するように構成することができる。
【0094】
いくつかの態様では、アドレス及びデータは、UART、SPIのいずれか、又は任意の他のプロセッサ通信方法を使用して、通信インタフェースを通してレジスタに書き込み、又はレジスタから読み出しすることができる。
【0095】
いくつかの態様では、レジスタは、以下の動作のためのデータを含むことができる。すなわち、計算は、数学的演算を実行することを伴うと理解することができる;制御は、入力データを処理して所望の出力データを生成することを伴うと理解することができる;検出は、定常状態の変化に気付くこと、又はそれ以外の方法で検出することを伴うと理解することができる;表示は、ユーザに通知を出すことを伴うと理解することができる;ログ記録は、日付、時間、及び事象を関連付けすることを伴うと理解することができる;測定は、物理的なパラメータに関するデータ値を取得することを伴うと理解することができる;監視は、定常状態に変化がないかを観察することを伴うと理解することができる;処理は、1つ又は複数の事象に対してコントローラ又はプロセッサのタスクを実行することを伴うと理解することができる;そして、記録は、関心事象をマップされたレジスタに書き込み、及び格納することを伴うと理解することができる。
【0096】
いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1のレジスタは、データアレイ、データビット、データバイト、データマトリックス、データポインタ、データ範囲、及びデータ値を含むことができる。
【0097】
いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1のレジスタは、制御データ、デフォルトデータ、機能データ、履歴データ、動作データ、及び統計データを格納することができる。いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1のレジスタは、認証情報、暗号化情報、処理情報、生産情報、セキュリティ情報、及び検証情報を含むことができる。いくつかの態様では、電力接点障害除去デバイス1のレジスタは、外部制御、外部データ処理、工場ユース、フューチャユース、内部制御、内部データ処理、及びユーザタスクに関連して使用することができる。
【0098】
いくつかの態様では、特定のレジスタのバイト、複数のバイト、又はビットを読み出しすることにより、値をゼロ(0)にリセットすることができる。
以下は、電力接点障害除去デバイス1用に構成し得るレジスタの例である。
【0099】
いくつかの態様では、(表1に示されている)モードレジスタは、選択されたシーケンサモードのデータビットを含むように構成することができる。例えば、シーケンサは、電流引き込みを最小レベルに低減するために、停止させることができる。シーケンサを停止することにより、コントローラ18を含めた電力接点障害除去デバイス1のすべてのアクティブな構成部品の電力を落とす。このモードでは、モジュールは、どんな外部入力にも通信コマンドにも応答しなくてもよい。電力接点障害除去デバイス1を通常動作に戻すためには、シーケンサの外部リセットスイッチ/ピンで一時的にハイ状態に移行する必要がある。電力接点障害除去デバイス1には、レジスタのデフォルト設定を事前にローディングすることができる。デフォルトモードでは、電力接点障害除去デバイス1は、工場出荷時デフォルト設定によって指示される通りにスタンドアローンで、かつ独立して動作することができる。
【0100】
いくつかの態様では、モードレジスタに関連して、以下の「Read(読み出し)」及び「Write(書き込み)」コマンド、すなわち、Read@0x60、及びWrite@0x20を使用することができる。
【0101】
【表1】
いくつかの態様では、(表2に示されている)警報レジスタは、選択される警報発信方法のデータビットを含むように構成することができる。
【0102】
いくつかの態様では、警報レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x61、Write@0x21を使用することができる。
【0103】
【表2】
いくつかの態様では、(表3に示されている)コード制御レジスタは、選択されるコードタイプのデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0104】
いくつかの態様では、コード制御レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x62、Write@0x22を使用することができる。
【0105】
【表3】
いくつかの態様では、(表4に示されている)接点リミットレジスタは、選択される接点リミット指定のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0106】
いくつかの態様では、接点リミットレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x63、Write@0x23を使用することができる。
【0107】
【表4】
いくつかの態様では、(表5に示されている)データ通信レジスタは、選択されるデータ通信方法のデータビットを含むように構成することができる。
【0108】
いくつかの態様では、データ通信レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x64、Write@0x24を使用することができる。
【0109】
【表5】
いくつかの態様では、(表6に示されている)コイルドライバのパラメータレジスタは、選択されるコイルドライバのパラメータ指定のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0110】
いくつかの態様では、コイルドライバのパラメータレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x65、Write@0x25を使用することができる。
【0111】
【表6】
いくつかの態様では、(表7に示されている)コイルドライバのパターンレジスタは、選択されるコイルドライバのパターン状態のデータビットを含むように構成することができる。
【0112】
いくつかの態様では、コイルドライバのパターンレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x66、Write@0x26を使用することができる。
【0113】
【表7】
いくつかの態様では、(表8に示されている)ドライコイルの出力遅延タイマレジスタは、ドライ遅延タイミングの値を含むように構成することができる。
【0114】
いくつかの態様では、ドライ継電器のレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x67、Write@0x27を使用することができる。
【0115】
【表8】
いくつかの態様では、(表9に示されている)障害レジスタは、選択される障害状態のデータビットを含むように構成することができる。
【0116】
いくつかの態様では、障害レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x68、Write@0x28を使用することができる。
【0117】
【表9】
いくつかの態様では、(表10に示されている)点滅コードレジスタは、選択されるLED点滅コードカラーのデータビットを含むように構成することができる。
【0118】
いくつかの態様では、点滅コードレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x69、Write@0x29を使用することができる。
【0119】
【表10】
いくつかの態様では、(表11に示されている)履歴レジスタは、選択される履歴情報のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0120】
いくつかの態様では、履歴レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6A、Write@0x2Aを使用することができる。
【0121】
【表11】
いくつかの態様では、(表12に示されている)入力レジスタは、選択される入力状況のデータビットを含むように構成することができる。
【0122】
いくつかの態様では、入力レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6B、Write@0x2Bを使用することができる。
【0123】
【表12】
いくつかの態様では、(表13に示されている)LEDカラーレジスタは、選択されるLEDカラーのデータビットを含むように構成することができる。
【0124】
いくつかの態様では、LEDカラーレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6C、Write@0x2Cを使用することができる。
【0125】
【表13】
いくつかの態様では、(表14に示されている)出力レジスタは、選択される出力状況のデータビットを含むように構成することができる。
【0126】
いくつかの態様では、出力レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6D、Write@0x2Dを使用することができる。
【0127】
【表14】
いくつかの態様では、(表15に示されている)状態レジスタは、選択される状態情報のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0128】
いくつかの態様では、状態レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6E、Write@0x2Eを使用することができる。
【0129】
【表15】
いくつかの態様では、(表16に示されている)統計レジスタは、選択される統計情報のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0130】
いくつかの態様では、統計レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x6F、Write@0x2Fを使用することができる。
【0131】
【表16】
いくつかの態様では、(表17に示されている)状況レジスタは、選択される状況情報のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0132】
いくつかの態様では、状況レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x70、Write@0x30を使用することができる。
【0133】
【表17】
いくつかの態様では、(表18に示されている)バージョンレジスタは、バージョン情報のデータアレイポインタを含むように構成することができる。
【0134】
いくつかの態様では、バージョンレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x71、Write@0x31を使用することができる。
【0135】
【表18】
いくつかの態様では、(表19に示されている)ウェットコイル出力遅延タイマレジスタは、ウェット遅延タイミングの値を含むように構成することができる。
【0136】
いくつかの態様では、ウェットコイル出力遅延タイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x72、Write@0x32を使用することができる。
【0137】
【表19】
いくつかの態様では、(表20に示されている)スイッチデバウンスタイマレジスタは、スイッチデバウンスタイミングの値を含むように構成することができる。
【0138】
いくつかの態様では、スイッチデバウンスタイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x73、Write@0x33を使用することができる。
【0139】
【表20】
いくつかの態様では、(表21に示されている)受信データタイマレジスタは、受信データタイミングの値を含むように構成することができる。
【0140】
いくつかの態様では、受信データタイマモードレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x74、Write@0x34を使用することができる。
【0141】
【表21】
いくつかの態様では、(表22に示されている)送信データ遅延タイマレジスタは、送信データタイミングの値を含むように構成することができる。
【0142】
いくつかの態様では、送信データ遅延タイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x75、Write@0x35を使用することができる。
【0143】
【表22】
いくつかの態様では、(表23に示されている)ウェットコイル電流入力遅延タイマレジスタは、ウェットコイル出力タイミングの値を含むように構成することができる。
【0144】
いくつかの態様では、ウェットコイル電流入力遅延タイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x76、Write@0x36を使用することができる。
【0145】
【表23】
いくつかの態様では、(表24に示されている)ドライコイル電流入力遅延タイマレジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。
【0146】
いくつかの態様では、ドライコイル電流入力遅延タイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x77、Write@0x37を使用することができる。
【0147】
【表24】
いくつかの態様では、(表25に示されている)信号標識出力遅延タイマレジスタは、任意の1以上のバイト値を含むように構成することができる。
【0148】
いくつかの態様では、信号標識出力遅延タイマレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x78、Write@0x38を使用することができる。
【0149】
【表25】
いくつかの態様では、(表26に示されている)センサ入力レジスタは、選択されるセンサ状況のデータビットを含むように構成することができる。
【0150】
いくつかの態様では、センサ入力レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x79、Write@0x39を使用することができる。
【0151】
【表26】
いくつかの態様では、(表27に示されている)過電流保護電圧センサレジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。
【0152】
いくつかの態様では、過電流保護(OCP)電圧センサレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7A、Write@0x3Aを使用することができる。
【0153】
【表27】
いくつかの態様では、(表28に示されている)ウェット接点電圧センサレジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値、又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0154】
いくつかの態様では、ウェット接点電圧センサレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7B、Write@0x3Bを使用することができる。
【0155】
【表28】
いくつかの態様では、(表29に示されている)ウェット接点電流センサレジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0156】
いくつかの態様では、ウェット接点電流センサレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7C、Write@0x3Cを使用することができる。
【0157】
【表29】
いくつかの態様では、(表30に示されている)故障アークパラメータレジスタは、選択されるセンサ状況のデータビットを含むように構成することができる。
【0158】
いくつかの態様では、故障アークパラメータレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7D、Write@0x3Dを使用することができる。
【0159】
【表30】
いくつかの態様では、(表31に示されている)アンペア数トリップ点レジスタは、特定のトリップ点設定に対して1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0160】
いくつかの態様では、アンペア数トリップ点レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7E、Write@0x3Eを使用することができる。
【0161】
【表31】
いくつかの態様では、(表32に示されている)アンペア数トリップ遅延レジスタは、特定のトリップ点設定に対して1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0162】
いくつかの態様では、アンペア数トリップ遅延レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x7F、Write@0x3Fを使用することができる。
【0163】
【表32】
いくつかの態様では、(表33に示されている)故障アーク電圧レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0164】
いくつかの態様では、故障アーク電圧レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x80、Write@0x40を使用することができる。
【0165】
【表33】
いくつかの態様では、(表34に示されている)故障アーク電圧傾度レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0166】
いくつかの態様では、故障アーク電圧傾度レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x81、Write@0x41を使用することができる。
【0167】
【表34】
いくつかの態様では、(表35に示されている)故障アーク電流レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0168】
いくつかの態様では、故障アーク電流レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x82、Write@0x42を使用することができる。
【0169】
【表35】
いくつかの態様では、(表36に示されている)故障アーク抵抗レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0170】
いくつかの態様では、故障アーク抵抗レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x83、Write@0x43を使用することができる。
【0171】
【表36】
いくつかの態様では、(表37に示されている)故障アーク抵抗傾度レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0172】
いくつかの態様では、故障アーク抵抗傾度レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x84、Write@0x44を使用することができる。
【0173】
【表37】
いくつかの態様では、(表38に示されている)故障アーク電力レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0174】
いくつかの態様では、故障アーク電力レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x85、Write@0x45を使用することができる。
【0175】
【表38】
いくつかの態様では、(表39に示されている)故障アーク継続時間レジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0176】
いくつかの態様では、故障アーク継続時間レジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x86、Write@0x46を使用することができる。
【0177】
【表39】
いくつかの態様では、(表40に示されている)故障アークエネルギーレジスタは、1以上のバイト値を含むように構成することができる。値は、例えば、平均値、算術平均値、中央値、rms値又はピーク値として表現することができるが、これらに限定されない。
【0178】
いくつかの態様では、故障アークエネルギーレジスタに関連して、以下の「Read」及び「Write」コマンド、すなわち、Read@0x87、Write@0x47を使用することができる。
【0179】
【表40】
図4は、いくつかの実施形態による、電力接点障害除去デバイス1のパッケージングの一例を描いたものである。
【0180】
図5は、いくつかの実施形態による、電力接点障害除去デバイスの動作中に障害状態を検出するための方法500のフローチャートである。動作502において、信号変換器回路(例えば、16)が一対の端子(例えば、継電器コイルドライバ3に結合された端子)に結合される。信号変換器回路は、第1の組の切り替え可能な接点(例えば、ドライ継電器5の接点)及び第2の組の切り替え可能な接点(例えば、ウェット継電器6の接点)の通電状態を表す信号を、論理レベル制御信号に変換するように構成されている。通電状況を表す信号は、ドライバ回路(例えば、3)から一対の端子を介して受信される。
【0181】
動作504において、電流センサ(例えば、127)が第2の組の切り替え可能な接点(例えば、ウェット継電器6の接点)に結合される。電流センサは、第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷(例えば、7)に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成されている。
【0182】
動作506において、電圧センサ(例えば、125)が第2の組の切り替え可能な接点に結合される。電圧センサは、第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成されている。
【0183】
動作508において、コントローラ回路(例えば、18)が電流センサ(例えば、127)及び電圧センサ(例えば、125)に結合される。コントローラ回路は、接点電圧及び電力負荷電流の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されている。例えば、コントローラ回路18は、障害処理プロファイル80,...,82のうちの1つ又は複数を対応する閾値(例えば、84,...,86)とともに使用して、障害状態を検出することができる。次に、コントローラ回路は、論理レベル制御信号及び検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化を順序付けすることができる。
【0184】
動作510において、状況標識(例えば、110)がコントローラ回路に結合される。状況標識は、検出された障害状態の表示、及び/又は、障害状態の結果として接点が非アクティブ化されたときの表示を提供するように構成することができる。
【0185】
追加の例
様々な実施形態の説明は、事実上、単なる例示であるため、これらの例の要旨及び本明細書の詳細な説明から逸脱しない変形例は、本開示の範囲内にあることを意図している。このような変形例は、本開示の主旨及び範囲からの逸脱とは見なされないものとする。
【0186】
例1は、電気回路であって、第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子と、アーク抑制器に結合された第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子と、電力負荷と、第2の組の切り替え可能な接点との間に接続されるように適合された電流センサであって、電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された電流センサと、電流センサと第1の一対の端子及び第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路であって、少なくとも電力負荷電流に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されたコントローラ回路と、を含み、非アクティブ化の間、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化される電気回路である。
【0187】
例2では、例1の主題には、障害状態が電流レベルに基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、複数の利用可能な障害処理プロファイルから障害処理プロファイルを検索し、検索された障害処理プロファイルが、事前に構成された電流閾値レベルを含むように構成されていることが含まれる。
【0188】
例3では、例2の主題には、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、事前に構成された持続時間の間、電力負荷電流が、事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0189】
例4では、例3の主題には、事前に構成された持続時間が、電力負荷に関連付けされた負荷のタイプに基づくことが含まれる。
例5では、例1~4の主題には、障害状態が、電力負荷電流に関連付けされた電荷量に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電荷量が事前に構成された電荷閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0190】
例6では、例1~5の主題には、障害状態が、電力負荷電流に関連付けされた電力状態に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流及び電気回路の電圧指定に関連付けされた電力が事前に構成された電力閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0191】
例7では、例1~6の主題には、第2の組の切り替え可能な接点の間に接続されるように適合されており、かつ第2の組の切り替え可能な接点間の電圧を判定するように適合されている電圧センサが含まれる。
【0192】
例8では、例7の主題には、障害状態が、電力負荷電流に関連付けされた電力、及び第2の組の切り替え可能な接点間の電圧に基づいていることが含まれる。
例9では、例8の主題には、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流及び第2の組の切り替え可能な接点間の電圧に関連付けされた電力が事前に構成された電力閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0193】
例10では、例7~9の主題には、障害状態が、アーク抑制器内の故障アークの存在に基づいていることが含まれる。
例11では、例10の主題には、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されており、かつ第2の組の切り替え可能な接点間の電圧が事前に構成された電圧閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0194】
例12では、例1~11の主題には、複数の可融性要素を含むとともに、第1の組の切り替え可能な接点を電力源と結合させるように構成された過電流保護回路が含まれる。
例13では、例1~12の主題には、接点制御信号に基づいて、コントローラ回路が第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化を順序付けするように構成されており、アクティブ化の間、第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化に先立って、第1の組の切り替え可能な接点がアクティブ化され、非アクティブ化の間、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化されることが含まれる。
【0195】
例14では、例13の主題には、第1の一対の端子、及びコントローラ回路に動作可能に結合された第1の電力切り替え回路であって、コントローラ回路からの第1の論理状態信号に基づいて外部電力源からの電力を切り替えるように構成されており、かつ第1の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化をトリガするように構成された第1の電力切り替え回路が含まれる。
【0196】
例15では、例14の主題には、コントローラ回路からの第1の論理状態信号が論理ハイ状態を含むときに、第1の電力切り替え回路が第1の一対の端子に電力を供給して、第1の組の切り替え可能な接点のアクティブ化をトリガするように構成されていることが含まれる。
【0197】
例16では、例14~15の主題には、コントローラ回路からの第1の論理状態信号が論理ロー状態を含むときに、第1の電力切り替え回路が第1の一対の端子への電力の接続を切断して、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化をトリガするように構成されていることが含まれる。
【0198】
例17では、例14~16の主題には、第2の一対の端子、及びコントローラ回路に動作可能に結合された第2の電力切り替え回路であって、コントローラ回路からの第2の論理状態信号に基づいて外部電力源からの電力を切り替えるように構成されており、かつ第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化をトリガするように構成されている第2の電力切り替え回路が含まれる。
【0199】
例18では、例17の主題には、コントローラ回路からの第2の論理状態信号が論理ハイ状態を含むときに、第2の電力切り替え回路が第2の一対の端子に電力を供給して、第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化をトリガするように構成されていることが含まれる。
【0200】
例19では、例18の主題には、コントローラ回路からの第2の論理状態信号が論理ロー状態を含むときに、第2の電力切り替え回路が第2の一対の端子への電力の接続を切断して、第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化をトリガするように構成されていることが含まれる。
【0201】
例20では、例19の主題には、第1の論理状態信号、及び第2の論理状態信号が、接点制御信号に基づいて生成されることが含まれる。
例21では、例17~20の主題には、コントローラ回路が、接点制御信号が第1及び第2の組の切り替え可能な接点が通電されている状態を表示しており、第1及び第2の組の切り替え可能な接点が非通電であるときに、第1の組の切り替え可能な接点のアクティブ化をトリガするように第1の論理状態信号を構成するように構成されており、第1の組の切り替え可能な接点のアクティブ化に基づいて第1のタイマを開始するように構成されており、かつ第1のタイマの時間が終了したときに、第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化をトリガするように第2の論理状態信号を構成するように構成されていることが含まれる。
【0202】
例22では、例21の主題には、コントローラ回路が、接点制御信号が第1及び第2の組の切り替え可能な接点の電源が切られている状態を表示しており、第1及び第2の組の切り替え可能な接点が外部電力源を介して電源供給されているときに、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化をトリガするように第2の論理状態信号を構成するためのものであり、第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に基づいて第2のタイマを開始するためのものであり、かつ第2のタイマの時間が終了したときに、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化をトリガするように第1の論理状態信号を構成するためのものであることが含まれる。
【0203】
例23では、例1~22の主題には、第1の組の切り替え可能な接点が、無電流下で第1の接続部を開いたり、閉じたりするように構成されており、第2の組の切り替え可能な接点が、電流下で第2の接続部を開いたり、閉じたりするように構成されていることが含まれる。
【0204】
例24では、例1~23の主題には、第1の組の切り替え可能な接点が、第1の継電器コイル及び第1の継電器接点を含み、第2の組の切り替え可能な接点が、第2の継電器コイル及び第2の継電器接点を含み、第2の継電器接点がアーク抑制器に結合されていることが含まれる。
【0205】
例25では、例13~24の主題には、接点制御信号が論理レベル制御信号であり、電気回路が、第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の通電状況を表す信号を、論理レベル制御信号に変換するように構成された信号変換器回路をさらに含むことが含まれる。
【0206】
例26では、例25の主題には、信号変換器回路が、ブリッジ整流器に結合された複数の電流制限要素を含むことが含まれる。
例27では、例1~26の主題には、第1の一対の端子に動作可能に結合された第1の電流センサであって、第1の組の切り替え可能な接点間で検出された電流に関連付けされた第1の感知電流信号を生成するように構成された第1の電流センサと、第2の一対の端子に動作可能に結合された第2の電流センサであって、第2の組の切り替え可能な接点間で検出された電流に関連付けされた第2の感知電流信号を生成するように構成された第2の電流センサと、が含まれる。
【0207】
例28では、例27の主題には、第1の感知電流信号が、第1の組の切り替え可能な接点間で検出された電流の大きさを表すものであり、第2の感知電流信号が、第2の組の切り替え可能な接点間で検出された電流の大きさを表すものであることが含まれる。
【0208】
例29では、例27~28の主題には、第1の感知電流信号が、第1の組の切り替え可能な接点間の電流の存在の有無を表すものであり、第2の感知電流信号が、第2の組の切り替え可能な接点間の電流の存在の有無を表すものであることが含まれる。
【0209】
例30では、例27~29の主題には、第1の電流センサが、第1のソリッドステート継電器に結合された第1の逆極性保護要素を含むとともに、第1のソリッドステート継電器が、第1の感知電流信号を出力するように構成されていることが含まれる。
【0210】
例31では、例30の主題には、第2の電流センサが、第2のソリッドステート継電器に結合された第2の逆極性保護要素を含むとともに、第2のソリッドステート継電器が、第2の感知電流信号を出力するように構成されていることが含まれる。
【0211】
例32では、例1~31の主題には、コントローラ回路に結合された状況標識であって、検出された障害状態の表示を提供するように構成された状況標識が含まれる。
例33は、システムであって、第1の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第1の一対の端子と、第2の組の切り替え可能な接点間に接続されるように適合された第2の一対の端子と、第2の組の切り替え可能な接点に結合されるように適合されたアーク抑制器と、第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された電流センサと、第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成された電圧センサと、電流センサと、電圧センサと、第1の一対の端子及び第2の一対の端子とに動作可能に結合されたコントローラ回路であって、電力負荷電流及び接点電圧の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ検出された障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化を順序付けするように構成されているコントローラ回路と、を含むシステムである。
【0212】
例34では、例33の主題には、障害状態が電流レベルに基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0213】
例35では、例34の主題には、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、事前に構成された持続時間の間、電力負荷電流が、事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0214】
例36では、例33~35の主題には、障害状態が、電力負荷電流に関連付けされた電荷量に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電荷量が事前に構成された電荷閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0215】
例37では、例33~36の主題には、障害状態が、電力負荷電流に関連付けされた電力状態に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流及び第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の電圧指定に関連付けされた電力が事前に構成された電力閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0216】
例38では、例33~37の主題には、障害状態が電力負荷電流に関連付けされた電力、及び第2の組の切り替え可能な接点間の電圧に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流及び第2の組の切り替え可能な接点間の電圧に関連付けされた電力が事前に構成された電力閾値レベルよりも大きいことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0217】
例39では、例33~38の主題には、障害状態が、アーク抑制器内の故障アークの存在に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されており、かつ第2の組の切り替え可能な接点間の電圧が事前に構成された電圧閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0218】
例40では、例33~39の主題には、非アクティブ化の間、第1の組の切り替え可能な接点の非アクティブ化に先立って、第2の組の切り替え可能な接点が非アクティブ化されることが含まれる。
【0219】
例41は、方法であって、信号変換器回路であって、第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点の通電状況を表す信号を、論理レベル制御信号であって、一対の端子を介してドライバ回路から受信される信号に変換するように構成された信号変換器回路を一対の端子に結合することと、電流センサであって、第2の組の切り替え可能な接点に結合された電力負荷に関連付けされた電力負荷電流を測定するように構成された電流センサを第2の組の切り替え可能な接点に結合することと、電圧センサであって、第2の組の切り替え可能な接点間の接点電圧を測定するように構成された電圧センサを第2の組の切り替え可能な接点に結合することと、コントローラ回路であって、接点電圧及び電力負荷電流の一方、又は両方に基づいて障害状態を検出するように構成されており、かつ論理レベル制御信号及び障害状態に基づいて第1の組の切り替え可能な接点及び第2の組の切り替え可能な接点のアクティブ化又は非アクティブ化を順序付けするように構成されているコントローラ回路を電流センサ及び電圧センサに結合することと、状況標識であって、検出された障害状態の表示を提供するように構成された状況標識をコントローラ回路に結合することと、を含む方法である。
【0220】
例42では、例41の主題には、アーク抑制器を第2の組の切り替え可能な接点と並列に結合することが含まれる。
例43では、例42の主題には、障害状態が、アーク抑制器内の故障アークの存在に基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されており、かつ第2の組の切り替え可能な接点間の電圧が事前に構成された電圧閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0221】
例44では、例41~43の主題には、障害状態が電流レベルに基づいており、障害状態を検出するために、コントローラ回路が、電力負荷電流が事前に構成された電流閾値レベルよりも高いことを判定するように構成されていることが含まれる。
【0222】
例45は、処理回路類によって実行されたときに、処理回路類に動作を実行させて、例1~44のうちのいずれかを実施する命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体である。
例46は、例1~44のうちのいずれかを実施する手段を含む装置である。
【0223】
例47は、例1~44のうちのいずれかを実施するシステムである。
例48は、例1~44のうちのいずれかを実施する方法である。
上記の詳細な説明は、この詳細な説明の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、例証として、特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「例」とも呼ばれる。このような例は、図示、及び説明したものに加えて、要素を含むことができる。しかしながら、本発明者は、図示、及び説明した要素だけが設けられる例もまた企図している。
【0224】
本明細書で言及したすべての出版物、特許、及び特許文献は、あたかも参照によって個々に組み込まれているかのように、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本明細書と、参照によって組み込まれた文献との間で使用法が矛盾している場合には、組み込まれている参考文献における使用法は、本明細書の使用法の補足であると見なされるものとする。すなわち、相容れない矛盾については、本明細書における使用法が支配する。
【0225】
本明細書において、「a(1つ)」又は「an(1つ)」という用語は、特許文献で一般に使用されているように、1つ以上を含むように使用され、「at least one(少なくとも1つ)」又は「one or more(1つ又は複数)」の任意の他の事例又は使用法とは別に使用される。本明細書では、「or(又は)」という用語は、包括的でないものを指すために使用され、又は「A又はB」は、別段の指示がない限り、「AであるがBでない」と、「BであるがAでない」と、「A及びB」と、を含むように使用される。添付の特許請求の範囲では、「including(含む)」及び「in which(において)」という用語は、簡易化法律英語における「comprising(備える)」及び「wherein(において)」という用語にそれぞれ相当するものとして使用される。同様に、以下の特許請求の範囲では、「including(含む)」及び「comprising(備える)」という用語は、オープンエンドであり、すなわち、特許請求の範囲において、このような用語の後に列挙された用語に加えて、要素を含むシステム、デバイス、物品、又はプロセスは、やはりその特許請求の範囲内に入ると見なされる。なおまた、以下の特許請求の範囲では、「first(第1の)」、「second(第2の)」、及び「third(第3の)」等々という用語は、単に標識として使用されており、それら対象物に対して数字的な要件を課すことを意図するものではない。
【0226】
加えて、様々な実施形態において離散的又は別個であるものとして説明及び図示された技法、システム、サブシステム、及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技法、又は方法と組み合わせるか、又は統合することができる。結合、若しくは直接接続されているもの、又は互いに通信するものとして示されるか、又は検討される他の項目が、電気的にであれ、機械的にであれ、又はそれ以外であれ、何らかのインタフェース、デバイス、又は介在構成要素を通して間接的に結合、又は通信することができる。変更、置き換え、及び改変の他の例は、当業者であれば確認することができ、本明細書に開示されている範囲から逸脱することなく、実施することができる。
【0227】
上記の説明は、限定的でないことを意図するものである。例えば、上記の例(又はそれらの態様の1つ又は複数)は、互いに組み合わせて使用することができる。例えば当業者によって、上記の説明を再検討したときに他の実施形態も使用することができる。要約書は、読者が技術的な開示の性質を迅速に確認できるようにするために、米国特許法規則第1.72条(b)に準拠して提出されている。要約書は、特許請求の範囲若しくは意味を解釈、又は限定するためには使用されないという理解に基づいて提出されている。加えて、上記の詳細な説明において、様々な特徴は、本開示を簡素化するためにまとめてグループ化することができる。これは、特許請求の範囲に記載されていない開示特徴が、すべての特許請求の範囲に必須であることを意図していると解釈されないものとする。むしろ、本発明の主題は、開示されている特定の実施形態のすべての特徴よりも少ない場合がある。したがって、以下の特許請求の範囲は、これによって、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態としてそれ自体で存在している。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】