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特表2022-547322治療に関連する暫定的なノードアドレス及び予想される予後関連の転帰及びリスク評価に関連する洗練されたノードアドレスを採用する臨床転帰追跡及び分析システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-11
(54)【発明の名称】治療に関連する暫定的なノードアドレス及び予想される予後関連の転帰及びリスク評価に関連する洗練されたノードアドレスを採用する臨床転帰追跡及び分析システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/20 20180101AFI20221104BHJP
【FI】
G16H50/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516019
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2022-05-11
(86)【国際出願番号】 US2020049749
(87)【国際公開番号】W WO2021050438
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/900,135
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.FIREWIRE
3.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】519171963
【氏名又は名称】コタ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ペコラ アンドリュー エル
(72)【発明者】
【氏名】ノーデン アンドリュー
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
本明細書に記載されているのは、医療提供者の治療の決定を導き、疾患と診断された患者に予想される転帰を提供するのを支援するために、暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスを使用するシステム、方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
早期治療の決定を容易にし、疾患と診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定するための方法であって、
前記対象の患者に第1の時間または第1の期間にわたって関連付けられた個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することであって、前記個人の健康情報は表現型の特徴に関する情報を含む、前記アクセスまたは受信すること、
前記受信またはそれにアクセスされた第1のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の属性を割り当てることであって、前記事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセット、及び予後または転帰関連変数のセットを含む、前記割り当てること、
この場合、属性は、前記治療関連変数のセットの少なくとも最小サブセットに割り当てられ、前記治療関連変数のセットに前記割り当てられた属性に基づいて、前記対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当て、前記暫定的なノードアドレスは、治療の決定を容易にするための所定の治療計画情報に関連付けられ、前記所定の治療計画情報は、前記暫定的なノードアドレスに具体化された属性の特定の組み合わせに合わせて調整され、
前記対象の患者の治療の決定を容易にするために、前記対象の患者の医療提供者に前記所定の治療計画情報を提供すること、
前記対象の患者に関連する更新された及び/または追加の個人の健康情報を含む第2のデータセットに、前記第1の時間または前記第1の期間より後の第2の時間または第2の期間にわたってアクセスまたは受信すること、
前記アクセスまたは受信した第2のデータセットに基づいて、前記事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てること、及び
この場合、属性は、前記治療関連変数の少なくとも前記最小サブセットと、前記予後または転帰関連変数の少なくとも前記最小サブセットに割り当てられ、
前記治療関連変数のセットに前記現在割り当てられている属性と、前記予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいて、前記対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当て、
前記対象の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスに基づいて、前記患者の前記定義されたエンドポイントイベントの発生に関して前記予想される予後関連の転帰を判定すること、を含む、前記方法。
【請求項2】
(a)前記治療関連変数の前記最小サブセットは、治療の決定を導くために患者の治療関連属性の特定の組み合わせに合わせて調整された事前に選択された治療関連情報を提供するために必要な前記事前に選択された変数のセットにおける治療関連変数であるか、
(b)前記対象の患者のための前記治療関連変数の前記最小サブセットは、少なくとも部分的に、前記対象の患者のためのがんの種類及び治療の意図に依存するか、
(c)前記治療関連変数の前記最小サブセットは、がんの種類及び治療の意図を含み、前記治療関連変数の前記最小サブセットに含まれる他の治療関連変数は、少なくとも部分的に、前記がんの種類と前記対象の患者の前記治療の意図に依存するか、
(d)第1の時間にまたは第1の期間にわたって、前記対象の患者に関連する個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することは、がんの種類及び前記対象の患者の治療の意図に関する情報にアクセスまたは受信することを含み、前記方法はさらに、前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する前記アクセスまたは受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、前記治療関連変数の前記最小サブセットを判定することをさらに含むか、
(e)前記予後または転帰関連変数の前記最小サブセットは、事前の転帰の統計分析に必要前記な事前に選択された変数のセットにおけるすべての前記予後または転帰関連変数であるか、
(f)前記第2のデータセットは、前記対象の患者の健康記録から得られたデータを含むか、
(g)前記第1のデータセットは、前記対象の患者の健康記録から得られたデータを含むか、
(h)前記方法は、前記事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに前記属性を割り当てる前に、前記第1のデータセットを評価して、それが正しいかどうかを判定することをさらに含むか、
(i)前記所定の治療計画情報が、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含み、前記所定の治療計画情報を、前記対象の患者の前記医療提供者に提供することは、前記所定の患者ケアサービスの前記1つまたは複数の束に関する情報を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(a)前記第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを前記患者及び/または前記患者の医療提供者に提示することをさらに含み、または
(b)前記第2のデータセットにアクセスまたは受信した後、前記患者に関連する個人の健康情報を含む更新されたまたは新しいデータセットに繰り返しアクセスして、各々の更新されたまたは新しいデータセットにアクセスまたは受信した後、
前記アクセスされたまたは新しいデータセットに基づいて、前記事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に属性を割り当てることをさらに含み、
この場合、属性は、前記治療関連変数の少なくとも前記最小サブセット、及び前記予後または転帰関連変数の少なくとも前記最小サブセットに割り当てられ、前記治療関連変数のセットのための現在割り当てられている属性、及び前記予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいた対象の患者に洗練されたノードアドレスまたは更新された洗練されたノードアドレスを割り当てるか、または
(c)治療関連変数の前記セット及び/または予後または転帰関連変数のセットへの1つまたは複数の変数の追加を含む、事前に選択された変数の前記セットの変更に関する情報を受信またはそれにアクセスすること、
前記対象の患者に関連する現在の個人の健康情報に基づいて、治療関連変数の前記セット及び/または予後または転帰関連変数の前記セットに追加された前記1つまたは複数の変数の少なくとも1つに属性を割り当てること、及び
前記治療関連変数及び前記予後または転帰関連変数のための前記割り当てられた属性に基づいて、前記対象の患者に異なる洗練されたノードアドレスを割り当てることをさらに含むか、または
(d)この場合、治療の決定がなされる前、または洗練された前記ノードアドレスが前記対象の患者に割り当てられる前に、前記患者に割り当てられた前記所定の治療計画情報が変化する場合、前記方法は、前記対象の患者の前記医療提供者への現在の所定の治療計画情報を提供することをさらに含むか、または
(e)前記対象の患者に割り当てられた前記暫定的なノードアドレスに関連する前記所定の治療計画情報が変更されたことを、前記対象の患者の医療提供者に警告することをさらに含むか、または
(f)前記対象 の患者に前記暫定的なノードアドレスを割り当てる前に、治療関連変数の前記セットに前記割り当てられた属性に基づいて前記暫定的なノードアドレスを生成することをさらに含むか、
(g)前記対象の患者に前記洗練されたノードアドレスを割り当てる前に、前記割り当てられた治療関連変数及び前記割り当てられた予後または転帰関連変数に基づいて前記洗練されたノードアドレスを生成することをさらに含むか、または
(h)前記対象の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスに基づいて、前記対象の患者を予後または転帰ベースの群に割り当てること、
前記予後または転帰ベースの群に割り当てられた複数の患者の複数の医療提供者それぞれの行動分散を測定すること、及び
前記医療提供者の少なくとも1名の前記測定された行動分散に寄与する、必要な治療の欠如及び/または不必要な治療の提供を識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザインターフェースは、治療関連変数の少なくとも前記最小のサブセットの入力において前記ユーザを導く、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを前記患者及び/または前記患者の医療提供者に提示すること、及び
前記対象の患者の前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する情報を受信すること、及び
前記対象の患者の前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する前記受信した情報に基づいて前記治療関連変数の前記最小サブセットを前記判定した後、前記ユーザインターフェースを介して前記治療関連変数の前記最小サブセットの残りの入力を導くことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記対象の患者の前記予想される予後関連の転帰は、前記対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
(a)前記予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰を統計的に分析して、前記対象の患者の現在予想される予後関連の転帰を判定することをさらに含むか、または
(b)前記予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰の更新された統計分析を実施して、更新された現在予想される予後関連の転帰を判定し、前記更新された現在予想される予後関連の転帰に関する情報を格納することをさらに含むか、または
(c)前記予想される予後関連の転帰に関する情報を、前記患者の医療提供者または前記対象の患者の医療費支払者に関連付けられたクライアントデバイスに送信することをさらに含むか、または
(d)前記対象の患者の治療のための請求される費用に関する情報にアクセスし、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療のための総費用を判定して、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療の前記予想される費用を、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療のための総費用と比較することをさらに含むか、または
(e)前記対象の患者の1つまたは複数の転帰を、診断時または進行時に、前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者の1つまたは複数の過去の転帰と比較し、前記対象の患者の前記1つまたは複数の転帰が前記予後または転帰ベースの群の基準から離れる傾向にあるかどうかを判断することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記現在予想される予後関連の転帰は、二次治療の開始から三次治療の開始までの進行までの時間であり、前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者は、それぞれが、前記二次治療の開始時に前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを、二次治療開始時に割り当てられた患者である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記更新された統計分析が定期的に行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
(a)前記対象の患者の転帰に関する情報にアクセスして、
前記対象の患者の前記転帰を、前記対象の患者の前記判定された予想される予後関連の転帰と比較し、
前記比較に関する情報を、前記患者の医療提供者、または前記対象の患者の医療費支払者に送信するか、または
(b)前記対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、前記予後または転帰ベースの患者群の患者全員の治療費に基づいて、臨床的に関連する期間にわたる前記疾患の前記対象の患者の予想される治療費を判定することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記対象の患者の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスは、診断から死亡または治癒までの前記疾患の関連する予想される治療費、診断から死亡または治癒までの、診断時に前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスがそれぞれ割り当てられた、前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者の以前の治療費を統計的に分析することによって、前記関連する予想治療費が判定される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記臨床的に関連する期間が診断から死亡または治癒までである、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記対象の患者の1つまたは複数の転帰が、前記予後または転帰ベースの群の前記標準から離れる傾向にあると判定され、前記対象の患者の医療提供者または医療費支払者に、前記標準から離れる傾向にある前記1つまたは複数の転帰に関する情報を含むアラートを送信することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の総治療費が、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療の前記予想される費用を、閾値超の分量超える場合、前記対象の患者の医療提供者または医療費支払者にアラートを送る場合をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
(a)前記第2のデータセットは、前記第1の時点の後または前記第1の期間の後の前記疾患の進行を示すデータを含むか、または
(b)前記第1のデータセットは、第1の診断に関する情報を含み、前記第2のデータセットは前記第1の診断後に更新された診断に関する情報を含むか、または
(c)前記第2のデータセットは、前記第1のデータセットで情報が提供されなかった、または不完全な情報が提供された属性に関する情報を含むか、または
(d)定義されたエンドポイントイベントの発生に関する前記予想される予後関連の転帰は、全生存期間、無増悪生存期間、または無病生存期間の1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
早期治療の決定を容易にし、疾患と診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定するためのシステムであって、
アプリケーションをホストし、データベース、及び前記アプリケーションを実行する1つ以上のサードパーティシステムと通信するコンピューティングシステムであって、
前記対象の患者に第1の時間または第1の期間にわたって関連付けられた個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することであって、前記個人の健康情報は表現型の特徴に関する情報を含む、前記アクセスまたは受信すること、
前記受信またはアクセスされた第1のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の属性を割り当てることであって、前記事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセット、及び予後または転帰関連変数のセットを含む、前記割り当てること、
この場合、属性は、治療関連変数の前記セットの少なくとも最小サブセット及び前記予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられ、治療関連変数の前記セットに前記割り当てられた属性に基づいて、前記対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当て、前記暫定的なノードアドレスは、治療の決定を容易にするための所定の治療計画情報に関連付けられ、前記所定の治療計画情報は、前記暫定的なノードアドレスに具体化された属性の特定の組み合わせに合わせて調整される、
前記対象の患者の医療提供者の前記1つまたは複数のサードパーティシステムの少なくとも1つのサードパーティシステムに、前記所定の治療計画情報を提供すること、
前記対象の患者に関連する更新された、または追加の個人の健康情報を含む第2のデータセットに、前記第1の時間または前記第1の期間より後の第2の時間または第2の期間にわたってアクセスまたは受信すること、
前記アクセスまたは受信した第2のデータセットに基づいて、前記事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てること、
この場合、属性は、前記治療関連変数の少なくとも前記最小サブセットと、前記予後または転帰関連変数の少なくとも前記最小サブセットに割り当てられる、
治療関連変数の前記セットに前記現在割り当てられている属性と、予後または転帰関連変数の前記セットに前記現在割り当てられている属性に基づいて、前記対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てること、
前記対象の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスに基づいて、前記対象の患者の前記定義されたエンドポイントイベントの発生に関して前記予想される予後関連の転帰を判定することを行うように構成される、前記コンピューティングシステムを含む、前記システム。
【請求項17】
(a)前記治療関連変数の前記最小サブセットは、治療の決定を導くために患者の治療関連属性の特定の組み合わせに合わせて調整された事前選択治療関連情報を提供するために必要な前記事前選択変数のセットにおける治療関連変数であるか、
(b)前記対象の患者のための前記治療関連変数の前記最小サブセットは、少なくとも部分的に、前記対象の患者のためのがんの種類及び治療の意図に依存するか、
(c)前記治療関連変数の前記最小サブセットは、がんの種類及び治療の意図を含み、前記治療関連変数の前記最小サブセットに含まれる他の治療関連変数は、少なくとも部分的に、前記がんの種類と前記対象の患者の前記治療の意図に依存するか、
(d)第1の時間にまたは第1の期間にわたって、前記対象の患者に関連する個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することは、がんの種類及び前記対象の患者の治療の意図に関する情報にアクセスまたは受信することを含み、前記方法はさらに、前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する前記アクセスまたは受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、前記治療関連変数の前記最小サブセットを判定することをさらに含むか、
(e)前記予後または転帰関連変数の前記最小サブセットは、事前の転帰の統計分析に必要前記な事前に選択された変数のセットにおけるすべての前記予後または転帰関連変数であるか、
(f)前記第2のデータセットは、前記対象の患者の健康記録から得られたデータを含むか、
(g)前記第1のデータセットは、前記対象の患者の健康記録から得られたデータを含むか、
(h)前記方法は、前記事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに前記属性を割り当てる前に、前記第1のデータセットを評価して、それが正しいかどうかを判定することをさらに含むか、
(i)前記所定の治療計画情報が、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含み、前記所定の治療計画情報を、前記対象の患者の前記医療提供者に提供することは、前記所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を提供することを含む、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
(a)前記コンピューティングシステムが、前記第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを前記患者及び/または前記患者の医療提供者に提示することをさらに含むか、または
(b)コンピューティングシステムは、前記第2のデータセットにアクセスまたは受信した後、前記患者に関連する個人の健康情報を含む更新されたまたは新しいデータセットに繰り返しアクセスまたは受信するようにさらに構成され、
各々の更新されたまたは新しいデータセットにアクセスまたは受信した後、
前記アクセスされたまたは新しいデータセットに基づいて、前記事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に属性を割り当て、
この場合、属性は、前記治療関連変数の少なくとも前記最小サブセット、及び前記予後または転帰関連変数の少なくとも前記最小サブセットに割り当てられ、前記治療関連変数のセットのための現在割り当てられている属性、及び予後または転帰関連変数の前記セットに現在割り当てられている属性に基づいて、前記対象の患者に洗練されたノードアドレスまたは更新された洗練されたノードアドレスを割り当てるか、または
(c)前記コンピューティングシステムは、
治療関連変数の前記セット及び/または予後または転帰関連変数の前記セットへの1つまたは複数の変数の追加を含む、事前に選択された変数の前記セットの変更に関する情報を受信またはそれにアクセスすること、
前記対象の患者に関連する現在の個人の健康情報に基づいて、治療関連変数の前記セット及び/または予後または転帰関連変数の前記セットに追加された前記1つまたは複数の変数の少なくとも1つに属性を割り当てること、及び
前記治療関連変数及び前記予後または転帰関連変数のための前記割り当てられた属性に基づいて、前記対象の患者に異なる洗練されたノードアドレスを割り当てることを行うようにさらに構成されるか、または
(d)治療の決定がなされる前、または洗練された前記ノードアドレスが前記対象の患者に割り当てられる前に、前記患者に割り当てられた前記所定の治療計画情報が変化する場合、前記コンピューティングシステムは、前記対象の患者の前記医療提供者への現在の所定の治療計画情報を提供するようにさらに構成されるか、または
(e)前記コンピューティングシステムが、前記対象の患者に割り当てられた前記暫定的なノードアドレスに関連する前記所定の治療計画情報が変更されたことに対し前記対象の患者の医療提供者にアラートを発するようにさらに構成されるか、または
(f)前記コンピューティングシステムが、前記対象の患者に前記暫定的なノードアドレスを割り当てる前に、治療関連変数の前記セットに前記割り当てられた属性に基づいて前記暫定的なノードアドレスを生成するようにさらに構成されるか、または
(g)前記コンピューティングシステムが、前記対象の患者に前記洗練されたノードアドレスを割り当てる前に、前記割り当てられた治療関連変数及び前記割り当てられた予後または転帰関連変数に基づいて前記洗練されたノードアドレスを生成するようにさらに構成されるか、または
(h)前記コンピューティングシステムは、
前記対象の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスに基づいて、前記対象の患者を予後または転帰ベースの群に割り当てること、
前記予後または転帰ベースの群に割り当てられた複数の患者の複数の医療提供者それぞれの行動分散を測定すること、及び
前記医療提供者の少なくとも1名の前記測定された行動分散に寄与する、必要な治療の欠如及び/または不必要な治療の提供を識別することを行うようにさらに構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザインターフェースは、治療関連変数の少なくとも前記最小サブセットの入力において前記ユーザを導く、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コンピューティングシステムは、
前記第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを前記患者及び/または前記患者の医療提供者に提示すること、及び
前記対象の患者の前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する情報を受信すること、及び
前記対象の患者の前記がんの種類及び前記対象の患者の前記治療の意図に関する前記受信した情報に基づいて前記治療関連変数の前記最小サブセットを前記判定した後、前記ユーザインターフェースを介して前記治療関連変数の前記最小サブセットの残りの入力を導くことを行うようにさらに構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記対象の患者の前記予想される予後関連の転帰は、前記対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
(a)前記コンピューティングシステムが、前記予後または転帰ベースの患者群の患者の前記以前の転帰を統計的に分析して、前記対象の患者の現在予想される予後関連の転帰を判定するようにさらに構成されるか、または
(b)前記コンピューティングシステムが、前記予後または転帰ベースの患者群の患者の前記以前の転帰の更新された統計分析を実施して、更新された現在予想される予後関連の転帰を判定し、前記更新された現在予想される予後関連の転帰に関する情報を格納するようにさらに構成されるか、または
(c)前記コンピューティングシステムが、
前記予想される予後関連の転帰に関する情報を、前記患者の医療提供者または前記対象の患者の医療費支払者に関連付けられたクライアントデバイスに送信するようにさらに構成されるか、または
(d)前記コンピューティングシステムは、前記対象の患者の治療のための請求された費用に関する情報にアクセスし、臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療のための総費用を判定して、
前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療のための前記予想される費用を、臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療のための前記総費用と比較するようにさらに構成されるか、または
(e)前記コンピューティングシステムが、
前記対象の患者の1つまたは複数の転帰を、診断時または進行時に、前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者の1つまたは複数の過去の転帰と比較し、前記対象の患者の前記1つまたは複数の転帰が前記予後または転帰ベースの群の基準から離れる傾向にあるかどうかを判断するようにさらに構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記現在予想される予後関連の転帰は、二次治療の開始から三次治療の開始までの進行までの時間であり、前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者は、それぞれが、前記二次治療の開始時に前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを、二次治療開始時に割り当てられた患者である、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
コンピューティングシステムは、前記更新された統計分析を定期的に実施するように構成される、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
前記コンピューティングシステムが、
(a)前記対象の患者の転帰に関する情報にアクセスして、
前記対象の患者の前記転帰を、前記対象の患者の前記判定された予想される予後関連の転帰と比較し、
前記比較に関する情報を、前記患者の医療提供者、または前記対象の患者の医療費支払者に送信するか、または
(b)前記対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群に割り当てられた患者全員の治療費に基づいて、臨床的に関連する期間にわたる前記疾患の前記対象の患者の予想される治療費を判定するようさらに構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記対象の患者の患者に割り当てられた前記洗練されたノードアドレスは、診断から死亡または治癒までの前記疾患の関連する予想される治療費、診断から死亡または治癒までの、診断時に前記対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスがそれぞれ割り当てられた、前記予後または転帰ベースの患者群の前記患者の以前の治療費を統計的に分析することによって、前記関連する予想治療費が判定される、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記臨床的に関連する期間が診断から死亡または治癒までである、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記コンピューティングシステムが、
前記対象の患者の1つまたは複数の転帰が前記予後または転帰ベースの群の前記標準から離れる傾向にあるかどうかが判定し、前記対象の患者の前記1つまたは複数の転帰が前記標準から離れる傾向にあると判定される場合に、前記対象の患者の医療提供者または医療費支払者に、前記標準から離れる傾向にある前記1つまたは複数の転帰に関する情報を含むアラートを送信するようさらに構成される、請求項22に記載のシステム。
【請求項29】
前記コンピューティングシステムは、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の前記総治療費が、前記臨床的に関連する期間にわたる前記対象の患者の治療の前記予想される治療費を、閾値超の分量超えるかどうか判定し、前記総治療費が前記予想される治療費を超えている場合に、前記対象の患者の医療提供者または医療費支払者にアラートを送るようさらに構成される、請求項22に記載のシステム。
【請求項30】
(a)前記第2のデータセットは、前記第1の時点の後または前記第1の期間の後の前記疾患の進行を示すデータを含むか、または
(b)前記第1のデータセットは、第1の診断に関する情報を含み、前記第2のデータセットは前記第1の診断後に更新された診断に関する情報を含むか、または
(c)前記第2のデータセットは、前記第1のデータセットで情報が提供されなかった、または不完全な情報が提供された属性に関する情報を含むか、または
(d)定義されたエンドポイントイベントの発生に関する前記予想される予後関連の転帰は、全生存期間、無増悪生存期間、または無病生存期間の1つまたは複数を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項31】
早期治療の決定を容易にし、疾患があると診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定するためのプログラム命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、1つまたは複数のプロセッサによる前記プログラム命令の実行により、前記1つまたは複数のプロセッサが、請求項1に記載の方法を実行する、前記非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年9月13日に出願された米国仮出願第62/900,135号に対する優先権の利益を主張するものであり、その全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、疾患または障害を有する患者の早期治療支援及びその後の予想される予後関連の転帰の判定を容易にするためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般の人々の長寿化のため、高齢化に伴う医療費が増加傾向にある。がんなどの疾患に関連する費用は、通常、莫大である。
【0004】
一部の公的医療費支払者(例えば、メディケア)及び一部の民間医療費支払者(例えば、保険会社)は、少なくとも部分的には、主に出来高払いベースの償還モデルから、少なくとも部分的に価値ベースモデルに移行している。支払いを臨床の質の客観的な尺度と一致させ、不必要な治療とそれに関連する不必要な費用を回避することを目的としている。例えば、一部の価値ベースのモデルには、予想される患者の転帰に償還を結び付け、予想される患者の転帰よりも不良な場合の償還を減らし、それによって医療提供者に、患者に対する予想される患者の転帰を満たすか上回るための金銭的インセンティブを提供するペイフォーパフォーマンスモデルが含まれる。別の例として、一部の価値ベースのモデルには、特定の処置または状態に関連する総治療費の単一の一括支払いを提供する包括払い/episode of care(一連の治療行為)のモデルが含まれ、それによって、効率を改善し、治療を調整し、不必要なケアとそれに関連する不必要な費用を避けるように、医療提供者に金銭的インセンティブを提供する。一部の価値ベースのモデルには、ペイフォーパフォーマンスの側面と包括払い/episode of careの側面の両方が含まれる。
【0005】
ただし、価値ベースのモデルには追加の課題がある。例えば、患者にとって予想される臨床転帰が何であるべきかを判定する現在の多くの方法は、特定の患者の臨床転帰に影響を与える可能性のある多くの変数を効率的かつ正確に説明しておらず、患者の予想される臨床的な転帰の不正確な予測に至る。別の例として、特定の処置または状態の治療のために単一の包括払いを提供する多くの現在の方法は、特定の患者の治療の過程に影響を与える可能性のある多くの変数を考慮しておらず、その結果、包括払いは、特定の患者の治療に必要となるサービスにそぐわないものになる。
【0006】
一部の医療費支払者は、リスク調整を採用したモデルを使用する。これは、保険プランの加入者の基本的な健康状態と医療費を考慮して、医療転帰や医療費を検討する統計プロセスである。しかし、現在のリスク調整の方法の多くは、治療、転帰、及びコストに関して、同様の患者を同様の患者と比較するために、統計的なプロセスで患者をどのように群化するかを、効率的かつ効果的に特定していない。
【発明の概要】
【0007】
実施形態は、早期治療の決定を導き、疾患、例えば、がんの状態と診断された対象の患者に、推定される予後関連の転帰を提供するために暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスを使用する方法、システム及びコンピュータ可読媒体を含む。
【0008】
一態様によれば、記載された発明は、早期治療の決定を容易にし、疾患と診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定するための方法であって、対象の患者に第1の時間または第1の期間にわたって関連付けられた個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することであって、個人の健康情報は表現型の特徴に関する情報を含む、アクセスまたは受信すること、受信またはそれにアクセスされた第1のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の属性を割り当てることであって、事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセット、及び予後または転帰関連変数のセットを含む、割り当てること、(この場合、属性は、治療関連変数のセットの少なくとも最小サブセットに割り当てられ、治療関連変数のセットに割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当て、暫定的なノードアドレスは、治療の決定を容易にするための所定の治療計画情報に関連付けられ、所定の治療計画情報は、暫定的なノードアドレスに具体化された属性の特定の組み合わせに合わせて調整される)、対象の患者の治療の決定を容易にするために、対象の患者の医療提供者に所定の治療計画情報を提供すること、対象の患者に関連する更新された及び/または追加の個人の健康情報を含む第2のデータセットに、第1の時間または第1の期間より後の第2の時間または第2の期間にわたってアクセスまたは受信すること、アクセスまたは受信した第2のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てること(この場合、属性は、治療関連変数の少なくとも最小サブセットと、予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられ、治療関連変数のセットに現在割り当てられている属性と、予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいて、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てる)、及び対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定すること、を含む、方法を提供する。
【0009】
方法の一実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、治療の決定を導くために患者の治療関連属性の特定の組み合わせに合わせて調整された事前選択治療関連情報を提供するために必要な事前選択変数のセットにおける治療関連変数である。いくつかの実施形態において、対象の患者のための治療関連変数の最小サブセットは、少なくとも部分的に、対象の患者のためのがんの種類及び治療の意図に依存する。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、がんの種類及び治療の意図を含み、治療関連変数の最小サブセットに含まれる他の治療関連変数に何が含まれるかは、少なくとも部分的に、がんの種類と対象の患者の治療の意図に依存する。いくつかの実施形態では、第1の時間にまたは第1の期間にわたって、対象の患者に関連する個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信するステップは、がんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する情報にアクセスまたは受信することを含み、方法はさらに、がんの種類及び対象の患者の治療の意図に関するアクセスまたは受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、治療関連変数の最小サブセットを判定することをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、この方法は、第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを患者及び/または患者の医療提供者に提示することをさらに含む。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、治療関連変数の少なくとも最小サブセットの入力においてユーザを導く。いくつかの実施形態では、この方法は、第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを患者及び/または患者の医療提供者に提示すること、対象の患者のがんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する情報を受信すること、及び対象の患者のがんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する受信した情報に基づいて治療関連変数の最小サブセットを判定した後、ユーザインターフェースを介して治療関連変数の最小サブセットの残りの入力を導くことをさらに含む。いくつかの実施形態では、予後または転帰関連変数の最小サブセットは、事前の転帰の統計分析に必要な事前に選択された変数のセットにおけるすべての予後または転帰関連変数である。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、対象の患者の健康記録から得られたデータを含む。いくつかの実施形態では、アクセスされた第2のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の更新された属性及び/または以前属性を割り当てられなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てるステップは、第2のデータセットで検出された問題を検証及び/または修正して、更新されたまたは新しい属性を判定することを含む。いくつかの実施形態では、第1のデータセットは、対象の患者の健康記録から得られたデータを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法は、事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに属性を割り当てる前に、第1のデータセットを評価して、それが正しいかどうかを判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰は、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される。いくつかの実施形態では、この方法は、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰を統計的に分析して、対象の患者の現在予想される予後関連の転帰を判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、現在予想される予後関連の転帰は、二次治療の開始から三次治療の開始までの進行までの時間であり、予後または転帰ベースの患者群の患者は、それぞれが、二次治療の開始時に対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを、二次治療開始時に割り当てられた患者である。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰の更新された統計分析を実施して、更新された現在予想される予後関連の転帰を判定し、更新された現在予想される予後関連の転帰に関する情報を格納することを含む。いくつかの実施形態では、更新された統計分析が定期的に行われる。
【0013】
いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰は、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを少なくとも一部が割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される。
【0014】
いくつかの実施形態では、この方法は、予想される予後関連の転帰に関する情報を、患者の医療提供者または対象の患者の医療費支払者に関連付けられたクライアントデバイスに送信することをさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者の転帰に関する情報にアクセスすること、対象の患者の転帰を、対象の患者の判定された予測される予後関連の転帰と比較すること、及び比較に関する情報を、患者の医療提供者または対象の患者の医療費支払者に送信することをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者全員の治療費に基づいて、臨床的に関連する期間にわたる疾患の対象の患者の予想される治療費を判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、患者、対象の患者の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスは、診断から死亡または治癒までの疾患の関連する予想される治療費を有し、この関連する予想される治療費は、診断時に対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスがそれぞれ割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の診断から死亡または治癒までの治療費を統計的に分析することによって、判定される。
【0017】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者の治療のための請求される費用に関する情報にアクセスし、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療のための総費用を判定して、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療の予想される費用を、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療のための総費用と比較することをさらに含む。いくつかの実施形態において、臨床的に関連する期間は、診断から死亡または治癒までである。
【0018】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者の1つまたは複数の転帰を、診断時または進行時に、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた予後または転帰ベースの患者群の患者の1つまたは複数の過去の転帰と比較し、対象の患者の1つまたは複数の転帰が予後または転帰ベースの群の基準から離れる傾向にあるかどうかを判断することをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者の1つまたは複数の転帰が、予後または転帰ベースの群の標準から離れる傾向にあると判定された場合、対象の患者の医療提供者または医療費支払者に、標準から遠ざかる傾向にある1つまたは複数の転帰に関する情報を含むアラートを送信することをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、この方法は、臨床的に関連する期間にわたる患者の治療費の合計が、対象の患者の予想される費用を、閾値超の分量超える場合、対象の患者の医療提供者または医療費支払者にアラートを送ることをさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、この方法は、第2のデータセットにアクセスまたは受信した後、患者に関連する個人の健康情報を含む更新されたまたは新しいデータセットに繰り返しアクセスすること、及び各々の更新されたまたは新しいデータセットにアクセスまたは受信した後、アクセスされたまたは新しいデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に属性を割り当てることをさらに含み、この場合、属性は、治療関連変数の少なくとも最小サブセット、及び予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられ、治療関連変数のセットのための現在割り当てられている属性、及び予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいた対象の患者に洗練されたノードアドレスまたは更新された洗練されたノードアドレスを割り当てる。
【0022】
いくつかの実施形態では、方法は、治療関連変数のセット及び/または予後または転帰関連変数のセットへの1つまたは複数の変数の追加を含む、事前に選択された変数のセットの変更に関する情報を受信またはそれにアクセスすること、対象の患者に関連する現在の個人の健康情報に基づいて、治療関連変数のセット及び/または予後または転帰関連変数のセットに追加された1つまたは複数の変数の少なくとも1つに属性を割り当てること、及び治療関連変数及び予後または転帰関連変数のための割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に異なる洗練されたノードアドレスを割り当てることをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、第1の時点の後または第1の期間の後の疾患の進行を示すデータを含む。いくつかの実施形態では、第1のデータセットは、第1の診断に関する情報を含み、第2のデータセットは、第1の診断後の更新された診断に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、第1のデータセットで情報が提供されなかったか、または不完全な情報が提供された属性に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、定義されたエンドポイントイベントの発生に関する予想される予後関連の転帰は、全生存期間、無増悪生存期間、または無病生存期間の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、所定の治療計画情報が、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含み、所定の治療計画情報を、対象の患者の医療提供者に提供することは、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を提供することを含む。いくつかの実施形態では、治療の決定がなされる前、または洗練されたノードアドレスが対象の患者に割り当てられる前に、対象の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報が変化する場合、この方法は、対象の患者の医療提供者への現在の所定の治療計画情報を提供することをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報が変更されたことを、対象の患者の医療提供者に警告することをさらに含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当てる前に、治療関連変数のセットに割り当てられた属性に基づいて暫定的なノードアドレスを生成することをさらに含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、方法は、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てる前に、割り当てられた治療関連変数及び割り当てられた予後または転帰関連変数に基づいて洗練されたノードアドレスを生成することをさらに含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、この方法は、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、対象の患者を予後または転帰ベースの群に割り当てること、予後または転帰ベースの群に割り当てられた複数の患者の複数の医療提供者それぞれの行動分散を測定すること、及び医療提供者の少なくとも1名の測定された行動分散に寄与する、必要な治療の欠如及び/または不必要な治療の提供を識別することをさらに含む。
【0027】
別の態様によれば、記載された発明は、早期治療の決定を容易にし、疾患と診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予後関連の予想される転帰を判定するためのシステムであって、アプリケーションをホストし、データベース、及びアプリケーションを実行する1つ以上のサードパーティシステムと通信するコンピューティングシステムであって、対象の患者に第1の時間または第1の期間にわたって関連付けられた個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたは受信することであって、個人の健康情報は表現型の特徴に関する情報を含む、アクセスまたは受信することと、アクセスまたは受信された第1のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の属性を割り当てることであって、事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセット、及び予後または転帰関連変数のセットを含む、割り当てることと(この場合、属性は、治療関連変数のセットの少なくとも最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられる)、治療関連変数のセットに割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当てることであって、暫定的なノードアドレスは、治療の決定を容易にするための所定の治療計画情報に関連付けられ、所定の治療計画情報は、暫定的なノードアドレスに具体化された属性の特定の組み合わせに合わせて調整される、割り当てることと、患者の医療提供者の1つまたは複数のサードパーティシステムの少なくとも1つのサードパーティシステムに、所定の治療計画情報を提供することと、対象の患者に関連する更新されたまたは追加の個人の健康情報を含む第2のデータセットに、第1の時間または第1の期間より後の第2の時間または第2の期間にわたってアクセスまたは受信することと、アクセスまたは受信した第2のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てることと(この場合、属性は、治療関連変数の少なくとも最小サブセットと、予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられる)、治療関連変数のセットに現在割り当てられている属性と、予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいて、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てることと、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予後関連の予想される転帰を判定することを行うように構成されるコンピューティングシステムを含む、システムを提供する。
【0028】
一実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、治療の決定を導くために患者の治療関連属性の特定の組み合わせに合わせて調整された事前選択治療関連情報を提供するために必要な事前選択変数のセットにおける治療関連変数である。いくつかの実施形態において、対象の患者のための治療関連変数の最小サブセットは、少なくとも部分的に、対象の患者のがんの種類及び治療の意図に依存する。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、がんの種類、がんの段階、及び治療の意図を含み、治療関連変数の最小サブセットに含まれる他の治療関連変数は、少なくとも部分的に、がんの種類と対象の患者の治療の意図に依存する。いくつかの実施形態では、第1の時間にまたは第1の期間にわたって、対象の患者に関連する個人の健康情報を含む第1のデータセットにアクセスまたはそれを受信することは、がんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する情報にアクセスまたはそれを受信することを含み、コンピューティングシステムはさらに、がんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する受信された情報に基づいて、治療関連変数の最小サブセットを判定するようにさらに構成される。
【0029】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを患者及び/または患者の医療提供者に提示することをさらに含む。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、治療関連変数の少なくとも最小サブセットの入力においてユーザを導く。
【0030】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、第1のデータセットにデータを入力するためのユーザインターフェースを患者及び/または患者の医療提供者に提示すること、対象の患者のがんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する情報を受信すること、及び対象の患者のがんの種類及び対象の患者の治療の意図に関する受信した情報に基づいて治療関連変数の最小サブセットを判定した後、ユーザインターフェースを介して治療関連変数の最小サブセットの残りの入力を導くことを行うように構成される。いくつかの実施形態では、予後または転帰関連変数の最小サブセットは、事前の転帰の統計分析に必要な事前に選択された変数のセットにおけるすべての予後または転帰関連変数である。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、対象の患者の健康記録から得られたデータを含む。いくつかの実施形態では、アクセスされた第2のデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部の更新された属性及び/または以前属性を割り当てられなかった事前に選択された変数に新しい属性を割り当てることは、第2のデータセットで検出された問題を検証及び/または修正して、更新されたまたは新しい属性を判定することを含む。いくつかの実施形態では、第1のデータセットは、対象の患者の健康記録から得られたデータを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに属性を割り当てるようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰は、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点にて、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される。
【0032】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムが、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰を統計的に分析して、対象の患者の現在予想される予後関連の転帰を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、現在予想される予後関連の転帰は、二次治療の開始から三次治療の開始までの進行までの時間であり、予後または転帰ベースの患者群の患者は、それぞれが、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを、二次治療開始時に割り当てられた患者である。
【0033】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムが、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の転帰の更新された統計分析を実施して、更新された現在予想される予後関連の転帰を判定し、更新された現在予想される予後関連の転帰に関する情報を格納するようにさらに構成される。
【0034】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、更新された統計分析を定期的に実行するように構成される。
【0035】
いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰は、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを少なくとも一部が割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から判定される。
【0036】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、予想される予後関連の転帰に関する情報を、患者の医療提供者または対象の患者の医療費支払者に関連付けられたクライアントデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0037】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者の転帰に関する情報にアクセスすること、対象の患者の転帰を、対象の患者の判定された予測される予後関連の転帰と比較すること、及び比較に関する情報を、患者の医療提供者または対象の患者の医療費支払者に送信することを行うようさらに構成される。
【0038】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者のように、治療及び疾患の進行の対応する時点で、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群に割り当てられた患者全員の治療費に基づいて、臨床的に関連する期間にわたる疾患の対象の患者の予想される治療費を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、患者、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスは、診断から死亡または治癒までの疾患の関連する予想される治療費を有し、この関連する予想される治療費は、診断時に対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスがそれぞれ割り当てられた、予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の診断から死亡または治癒までの治療費を統計的に分析することによって判定される。
【0039】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者の治療のための請求される費用に関する情報にアクセスし、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療のための総費用を判定して、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療の予想される費用を、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療のための総費用と比較するようにさらに構成される。いくつかの実施形態において、臨床的に関連する期間は、診断から死亡または治癒までである。
【0040】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者の1つまたは複数の転帰を、診断時または進行時に、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスをそれぞれが割り当てられた予後または転帰ベースの群の患者の1つまたは複数の過去の転帰と比較し、対象の患者の1つまたは複数の転帰が予後または転帰ベースの群の基準から離れる傾向にあるかどうかを判断するようにさらに構成される。
【0041】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者の1つまたは複数の転帰が予後または転帰ベースの群の標準から離れる傾向にあるかどうか判定し、対象の患者の1つまたは複数の転帰が標準から離れる傾向にあると判断された場合、対象の患者の医療提供者または医療費支払者に、標準から離れる傾向にある1つまたは複数の転帰に関する情報を含むアラートを送信するようさらに構成される。
【0042】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、臨床的に関連する期間にわたる患者の総治療費が、臨床的に関連する期間にわたる対象の患者の治療の予想される治療費を、閾値超の分量超えるかどうか判定し、総治療費が予想される治療費を超えている場合に、患者の医療提供者または医療費支払者にアラートを送るようさらに構成される。
【0043】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、第2のデータセットにアクセスまたは受信した後、患者に関連する個人の健康情報を含む更新されたまたは新しいデータセットに繰り返しアクセスまたは受信して、各々の更新されたまたは新しいデータセットにアクセスまたは受信した後、アクセスされたまたは新しいデータセットに基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくとも一部に更新された属性、及び/または以前に属性が割り当てられていなかった事前に選択された変数に属性を割り当てるようにさらに構成され、この場合、属性は、治療関連変数の少なくとも最小サブセット、及び予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられ、治療関連変数のセットのための現在割り当てられている属性、及び予後または転帰関連変数のセットに現在割り当てられている属性に基づいた対象の患者に洗練されたノードアドレスまたは更新された洗練されたノードアドレスを割り当てる。
【0044】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、治療関連変数のセット及び/または予後または転帰関連変数のセットへの1つまたは複数の変数の追加を含む、事前に選択された変数のセットの変更に関する情報を受信またはそれにアクセスすること、対象の患者に関連する現在の個人の健康情報に基づいて、治療関連変数のセット及び/または予後または転帰関連変数のセットに追加された1つまたは複数の変数の少なくとも1つに属性を割り当てること、及び治療関連変数及び予後または転帰関連変数のための割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に異なる洗練されたノードアドレスを割り当てることを行うようさらに構成される。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、第1の時点の後または第1の期間の後の疾患の進行を示すデータを含む。いくつかの実施形態では、第1のデータセットは、第1の診断に関する情報を含み、第2のデータセットは、第1の診断後の更新された診断に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、第2のデータセットは、第1のデータセットで情報が提供されなかったか、または不完全な情報が提供された属性に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、定義されたエンドポイントイベントの発生に関する予想される予後関連の転帰は、全生存期間、無増悪生存期間、または無病生存期間の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、所定の治療計画情報が、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含み、所定の治療計画情報を、対象の患者の医療提供者に提供することは、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を提供することを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、治療の決定がなされる前、または洗練されたノードアドレスが対象の患者に割り当てられる前に、対象の患者の暫定的なノードアドレスに関連した所定の治療計画情報が変化する場合、コンピューティングシステムは、対象の患者の医療提供者への現在の所定の治療計画情報を提供するようにさらに構成される。
【0046】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムが、対象の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報が変更されたことに対し対象の患者の医療提供者にアラートを発するようにさらに構成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムが、対象の患者に暫定的なノードアドレスを割り当てる前に、治療関連変数のセットに割り当てられた属性に基づいて暫定的なノードアドレスを生成するようにさらに構成される。
【0048】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムが、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てる前に、割り当てられた治療関連変数及び割り当てられた予後または転帰関連変数に基づいて洗練されたノードアドレスを生成するようにさらに構成される。
【0049】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、対象の患者を予後または転帰ベースの群に割り当てること、予後または転帰ベースの群に割り当てられた複数の患者の複数の医療提供者それぞれの行動分散を測定すること、及び医療提供者の少なくとも1名の測定された行動分散に寄与する、必要な治療の欠如及び/または不必要な治療の提供を識別することを行うよう、さらに構成される。
【0050】
別の態様によれば、記載されている発明は、早期治療の決定を容易にし、疾患があると診断された対象の患者の定義されたエンドポイントイベントの発生に関して予想される予後関連の転帰を判定するためのプログラム命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、1つまたは複数のプロセッサによるプログラム命令の実行により、1つまたは複数のプロセッサが、請求項1から40のいずれか一項に記載の方法を実行する、非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。
【0051】
図面は、本明細書で説明される教示を示すことを意図され、相対的な大きさと寸法を示すことを意図しておらず、実施例または実施形態の範囲を限定することを意図していない。図面では、同じ番号が図面全体で使用され、同様の特徴及び同様の機能の構成要素を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、臨床転帰追跡及び分析(COTA)モジュールをユーザコンピューティングデバイスに提供するためのネットワークの図を概略的に示す。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、COTAモジュールによって提供されるいくつかの機能を概略的に示す。
図3A】本開示の実施形態による、結腸癌患者に関連するデータを分類するためのCOTAモジュールの使用を示すブロック図である。
図3B】本開示の実施形態による、ノードアドレスに対応する属性の固有の組み合わせを使用することによってデータを分類するCOTAモジュールの態様を概略的に示す。
図3C】本開示のいくつかの実施形態による、ノードアドレス指定の表現型特性を表す数字の列を判定するための有向グラフを示すブロック図である。
図4A】いくつかの実施形態による、対象の患者に暫定的なノードアドレス及び/または洗練されたノードアドレスを割り当て、割り当てられた暫定的ノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに基づいて所定の治療計画情報を提供する方法を概略的に示すフローチャートである。
図4B】いくつかの実施形態に従って、対象の患者の更新されたまたは追加されたデータにアクセスまたはそれを受信し、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てるか、または割り当てられた洗練されたノードアドレスを更新し、予想される予後関連の転帰を、洗練されたノードアドレスに基づいて判定し、対象の患者のために判定された予後関連の転帰情報を提供することを含む方法を概略的に示すフローチャートである。
図4C】各患者の各医療費提供者の行動分散を測定し、いくつかの実施形態に従って提供される必要な治療の欠如及び/または不必要な治療を識別することを含む方法を示すフローチャートである。
図4D】いくつかの実施形態による、暫定的なノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の変更を判定し、事前に選択された変数の変化に基づいて対象の患者に改善された暫定的なノードアドレスを割り当てることを含む方法を示すフローチャートである。
図4E】いくつかの実施形態による、洗練されたノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の変更を判定し、事前に選択された変更に基づいて対象の患者に改善された洗練されたノードアドレスを割り当てることを含む方法を示すフローチャートである。
図5】本開示の実施形態による、トリガーに応答してアラートを送信するCOTAモジュールの流れ図を示す。
図6】本開示の実施形態による、受信したアラートを編成するモバイルデバイスを概略的に示している。
図7】本開示の実施形態による、COTAモジュールによって提供されるがんのサブタイプによる疾患の発生率のグラフ表示を示す。
図8】本開示の実施形態による、COTAモジュールに入力された変数によって洗練された検索のグラフ表示である。
図9】本開示の実施形態による、特定の疾患に関連する複数の変数のリストを含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図10】本開示の実施形態による、膵臓癌の信頼区間を有するリアルタイムのカプランマイヤー曲線を含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図11】本開示の実施形態による、疾患の進行によるカプランマイヤー曲線を含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図12】本開示の実施形態による、2つの当事者間の転帰のリアルタイムベンチマークのグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図13】本開示の実施形態による、コストに基づいて治療医師の関数としての転帰のプロットを示すコストレポートのグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図14A】本開示の実施形態による、治療に影響を与える患者の決定に基づく転帰を示す治療インターフェースのグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図14B】本開示の実施形態による、治療に影響を与える患者の決定に基づく転帰を示す治療インターフェースのグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図15】本開示の実施形態による、転帰画面のグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。
図16】本開示の実施形態による、肺癌の治療費と転帰、特に生存との関係を示す、治療詳細報告画面のグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図17】本開示の実施形態による、毒性及びコストを比較する分析画面のグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図18】本開示の実施形態による、治療法と生活の質を比較する分析画面のグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図19】本開示のいくつかの実施形態に従って医療専門家に提供されるフィードバックサポートの流れ図である。
図20】本開示のいくつかの実施形態による、異なる診断タイプの治療関連変数及び予後または転帰関連変数を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図21】本開示のいくつかの実施形態による、異なる診断タイプの治療関連変数及び予後または転帰関連変数を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図22】本開示のいくつかの実施形態による、異なる診断タイプの治療関連変数及び予後または転帰関連変数を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図23】本開示の一実施形態による、COTAモジュールのデータ生成と乳房腫瘍学の分類を示すグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示している。浸潤性乳管癌に関する2008年から2013年の組織学の乳癌であり、Her2neuの状態を転帰(すなわち、全生存)と相関させている。
図24】本開示の実施形態による、COTAモジュールのデータ生成及び乳房腫瘍学のための分類を示すグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。2008年から2013年までの乳癌の腫瘍のグレードと病期である。
図25】本開示の実施形態による、COTAモジュールのデータ生成及び乳癌のための分類を示すグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。2008年から2013年までのステージIIBの乳癌である。
図26】本開示の実施形態による、乳癌患者の全生存転帰を示すグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図27】本開示の実施形態による、乳癌の転帰、具体的には2つの当事者間の比較を示すグラフ表示を含むグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図28】本開示の一実施形態によるクライアントデバイスを概略的に示している。
図29】本開示の一実施形態によるコンピュータの内部アーキテクチャを概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
次に、本願に付随する図面を参照して、実施形態についてより詳細に説明する。添付の図面において、類似及び/または対応する要素は、類似の参照符号によって参照されている。
【0054】
本明細書で説明されるのは、対象の患者の治療の決定を導くための治療計画情報を提供する際に医療提供者を支援するために、対象の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスを使用し、対象の患者の予想される転帰を判定する際にそれぞれ使用できる1つ以上の洗練されたノードアドレスを採用するシステム、方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体である。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスを使用して、リスクを調整した、予想される転帰に基づいて支払者が支払いの決定を行うのを支援することができる。いくつかの実施形態では、システム、方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体は、暫定的なノードアドレスを生成及び割り当て、患者の洗練されたノードアドレスを生成、割り当て、及び更新する。いくつかの実施形態では、方法及びシステムは、医療提供者が、対象の患者に関連する最初の暫定的なノードアドレスに基づいて早期治療の決定を行うために必要な情報を統合する。いくつかの実施形態では、システム及び方法は、治療の決定を行うために必要な情報及び洗練されたノードアドレスの患者の予想される予後関連の転帰に関連する情報を統合し、患者の予想される予後関連の転帰を判定する。いくつかの実施形態では、システム及び方法は、患者集団の実際原価に関する情報を統合し、保険提供者の支払いの決定に関する調整された予想される転帰をリスクにさらすコストを判定する。さらに、いくつかの実施形態では、システム及び方法は、システムで利用可能な最新の情報に基づいて、洗練されたノードアドレスを更新する(例えば、自動的に更新する、または定期的に更新する)。この点で、システム及び方法は、従来のシステムと比較して運用効率を高め、従来のシステムとは異なり、治療及び支払いの決定を判定するための様々な異なるシステムからの反復的な照会及び情報検索の必要性を減らす。
【0055】
本明細書に記載の実施形態は、1つの統合された方法またはシステムにおいて少なくとも2つの異なるタイプの機能を有益に提供する。本明細書に記載の方法及びシステムで採用されている暫定的なノードアドレスは、患者の早期の治療の決定を促進する。例えば、いくつかの実施形態では、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスは、暫定的なノードアドレスによって表される治療関連属性またはパラメータの組み合わせにとって固有である所定の治療計画情報に関連付けられている。本明細書で使用される場合、「属性」という用語は、所定の変数の値を指し、それらの組み合わせは、洗練されたノードアドレス及び/または暫定的なノードアドレスを判定するために使用される。治療計画情報は、以下に説明するように、患者の治療関連変数または属性のすべてに固有の治療計画及び/または治療戦略に関する情報を含み得る。いくつかの実施形態では、治療計画情報は、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含む。例えば、いくつかの実施形態では、所定の治療計画情報は、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報であり得る。所定の患者ケアサービスの束には、治療関連変数またはパラメータに対する患者固有の属性に合わせて調整された推奨される治療コースが含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報は、患者の医療提供者または患者の医療費支払者に提供される。さらに、いくつかの実施形態では、患者の治療に関連する追加または更新された情報が、患者に洗練されたノードアドレスを割り当てる前に、また患者に対する治療の決定がなされる前に受け取られると、暫定的なノードアドレスは、治療に関連する追加または更新された情報に基づいて、必要に応じて更新または変更される。更新または変更されたノードアドレスが、所定の患者ケアサービスの異なる束などの異なる治療関連情報に関連付けられている場合、所定の患者ケアサービスの異なる束に関する情報などの、異なる治療関連情報に関する情報は、患者の医療提供者または患者の医療費支払者に提供される。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、洗練されたノードアドレスがまだ割り当てられていないときに、早期または初期の治療の決定に(例えば、診断後の短期間内に)のみ使用され、後に患者に対して割り当てられる洗練されたノードアドレスは、洗練されたノードアドレスの割り当て後に治療の決定を導くために使用される。
【0056】
いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、診断から2日以内、診断から3日以内、診断から4日以内、診断から5日以内、診断から6日以内、診断から7日以内、診断から8日以内、診断から9日以内、診断から10日以内、診断から11日以内、診断から12日以内、または診断から13日以内に割り当てられる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスは、診断から14日以内、診断から18日以内、診断から22日以内、診断から26日以内、診断から30日以内、診断から34日以内、38日またはそれより多い日数以内に割り当てられる。
【0057】
いくつかの実施形態では、患者に関する初期データは、患者の診断時または診断直後(例えば、診断から2日以内、診断から3日以内、診断から4日以内、診断から5日以内、診断から6日以内、診断から7日以内、診断から8日以内、診断から9日以内、診断から10日以内、診断から11日以内、診断から12日以内、または診断から13日以内)に、システムまたは方法に提供される。暫定的なノードアドレスが割り当てられた時点で、提供、受信、またはアクセスされた患者データには、患者に対して推奨される治療のコースを判定するまたは判定に導くための十分な情報が含まれている可能性があるが、患者の定められたエンドポイントイベント(例えば、全生存期間、無増悪生存期間、または無病生存期間)の発生に関する予後関連の予測される転帰を提供するには情報が不十分である。予想される予後関連の転帰に関連するが、早期治療の推奨には関連しない情報を受け取るのを待つ代わりに、推奨される治療コースを判定するためのノードアドレスを患者に割り当てる前に、患者の治療関連情報を組み込んだだけの暫定的なノードアドレスを割り当てることは、特に診断後の疾患プロセスの初期に、患者の治療の決定を誘導するのに医療提供者または医療費支払者を支援するためのシステムまたは方法を可能にする。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスを割り当てるために使用される患者に関する個人の健康情報を含む第1のデータセットは、特許から、及び患者の医療提供者から、またはその両方からのユーザインターフェースを介して取得される。ユーザインターフェースは、暫定的なノードアドレスの割り当てのための治療関連変数の少なくとも最小セットに関する情報を提供する際に、患者または医療提供者を導くように構成され得る。これにより、暫定的なノードアドレスの迅速またはオンデマンドの割り当て、及び暫定的なノードアドレスに関連付けられた治療情報への迅速なアクセスが可能になり得る。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスの割り当てのための治療関連変数の最小セットに含まれる変数の少なくともいくつかは、患者の治療関連変数のいくつかの値に依存し得る(例えば、がんの種類及び治療の意図)。いくつかの実施形態では、第1のデータセットは、患者の健康記録から得られたデータを含む。
【0058】
追加の機能は、洗練されたノードアドレスを使用することにより、システムまたは方法によって付与される。いくつかの実施形態では、予想される予後関連の転帰に関連する少なくとも最小の量の情報を含む、患者に関する追加情報がアクセスまたは受信された後、患者には、患者の予想される予後関連の転帰を判定するために使用される洗練されたノードアドレスが割り当てられる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスは、患者のリスク調整された予想される転帰を判定するために使用される。いくつかの実施形態では、システムまたは方法が洗練されたノードアドレスを割り当てるのに十分な初期情報を受信またはそれにアクセスする場合でも、診断時または診断直後に暫定的なノードアドレスが患者に割り当てられ、暫定的なノードアドレスは治療の決定を導くために使用される。他の実施形態では、提供される初期情報が患者に洗練されたノードアドレスを割り当てるのに十分である場合、洗練されたノードアドレスが患者に割り当てられ、治療関連変数を含む洗練されたノードアドレスの一部のみが患者の医療提供者または患者の医療費支払者へ所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)を提供するために使用される。
【0059】
いくつかの実施形態では、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスは、予後または転帰ベースの患者群に関連付けられる。いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰は、転帰に基づいているかまたは予後に基づいている群の患者に関する先行の予後関連の転帰を統計的に分析することによって判定される。いくつかの実施形態では、予後または転帰ベースの患者群は、対象の患者のような各患者の疾患の進行(例えば、がんによる進行)における対応する点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた、または割り当てられている患者を含む。いくつかの実施形態では、1つの洗練されたノードアドレスのみが、予後または転帰ベースの患者群に関連付けられている。例えば、いくつかの実施形態では、対象の患者の予想される予後関連の転帰を判定するための予後または転帰ベースの患者群の各患者は、対象の患者のような治療及び疾患の進行における対応する点での対象の患者と、同じ特定の洗練されたノードアドレスを割り当てられている、または割り当てられた。他の実施形態では、2つ以上の洗練されたノードアドレスが、対象の患者の予想される予後関連の転帰を判定するために、同じ予後または転帰ベースの患者群に関連付けられる。例えば、洗練されたノードアドレスが割り当てられた先行する患者の数が比較的少ない場合、特定の洗練されたノードアドレスが割り当てられた、予後または転帰にあまり関連しない変数において違いがある複数の洗練されたノードアドレスが割り当てられた先行する患者のみに基づいた統計的な分析で、信頼性に大きな影響を与える少数の患者は、分析のために1つの予後または転帰ベースの患者群に組み合わせることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに関連する転帰に基づくまたは予後に基づいた群の患者の実際原価の統計分析を使用して、治療期間にわたる患者の治療に対する予想される費用を判定する。いくつかの実施形態では、単一の洗練されたノードアドレスが割り当てられた患者の治療に基づく統計分析を実施するために、不十分な数の先行する患者に単一の洗練されたノードアドレスが割り当てられていた可能性がある。そのような実施形態では、暫定的なノードアドレスで使用される変数に対して同じ属性を有する先行する患者、または同じ暫定的なノードアドレスが割り当てられた先行する患者の治療に基づく統計分析は、異なる洗練されたノードアドレスに割り当てられた患者が共通の治療関連の変数と属性を備え得る、及び/または同じ暫定的なノードアドレスが割り当てられている可能性があり、統計分析を実施することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、治療に基づく統計分析は、複数の洗練されたノードアドレスに関連付けられた治療に基づく群に基づいて実施することができ、複数の洗練されたノードアドレスで属性が異なる変数は、治療に関連しないか、または治療にあまり関連していない。
【0061】
本願は、対象の患者に関連する個人の健康情報から事前に選択された変数に割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスを割り当てることを説明する。これは、患者を暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに割り当てることとして説明することもできる。いくつかの実施形態では、これはまた、対象の患者に関連する個人の健康情報に暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスを割り当てることとして説明され得る。
【0062】
様々な実施形態が本明細書に開示されている。しかし、示される開示された実施形態及びユーザインターフェースは、様々な形態で具体化することができる開示の単なる例示であることが理解されるべきである。さらに、様々な実施形態に関連して与えられた各例は、例示を意図したものであり、限定的なものではない。さらに、図は必ずしも縮尺どおりのものではなく、特定のコンポーネントの細部を示すために一部の機能が誇張されている場合がある(図に示されているいずれのサイズ、材料、及び同様の詳細も、例示を目的としたものであり、限定的なものではない)。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的詳細は、限定するものではなく、単に当業者が開示されている実施形態を様々に採用することを教示するための代表的な基礎として解釈されたい。
【0063】
以下に、方法及びシステムのブロック図及び動作図を参照して、実施形態を説明する。ブロック図または操作図の各ブロック、及びブロック図または操作図のブロックの組み合わせは、アナログまたはデジタルのハードウェア及びコンピュータプログラム命令によって実施できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、ASIC、または1つまたは複数の他のプログラム可能データ処理装置の1つまたは複数のプロセッサに設けることができ、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置(複数可)の1つまたは複数のプロセッサを介して実行する命令は、ブロック図または1つまたは複数の操作ブロックに定められる機能/行為を実施する。
【0064】
一部の代替的な実施態様では、ブロックに示されている機能/動作が、操作図に示されている順序とは異なる場合がある。例えば、連続して示されている2つのブロックが、時に、伴う機能/動作次第で逆の順序で実行され得る。さらに、本開示においてフローチャートとして提示及び説明される方法の実施形態は、技術のより完全に近い理解をもたらすために、例として示される。開示される方法は、本明細書に提示される操作及び論理フローに限定されない。様々な操作の順序が変更され、より大きな操作の一部であると説明されている副次的な操作が独立して実行される代替の実施形態が企図されている。
【0065】
がんの状態に関して説明されているが、説明されている臨床転帰の治療分析は、心血管疾患、代謝性疾患(糖尿病)、免疫性疾患(ループス、関節リウマチなど)、臓器移植、神経変性疾患、肺疾患、感染症、及び肝障害など、あらゆる臨床状態に使用できる。開業医であれば、そのような各状態のパラメータを知っていよう。いくつかの実施形態では、方法及びシステムは、がんの状態に固有である。
【0066】
明細書及び特許請求の範囲を通じて、用語は、明示的に述べられた意味を超えて、文脈において示唆または暗示されている微妙な意味を有する可能性がある。同様に、本明細書で使用される「一実施形態で」という句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らず、本明細書で使用されている「別の実施形態で」という句は、必ずしも異なる実施形態を指すとは限らない。例えば、特許請求された主題は、全体的または部分的に、例示的な実施形態の組み合わせを含むことが意図されている。
【0067】
一般に、用語は、文脈での使われ方から、少なくとも部分的に理解することができる。例えば、本明細書で使用される「及び」、「または」、または「及び/または」などの用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存し得る様々な意味を含み得る。通常、「または」は、A、B、またはCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、ここで包括的意味で使用されるA、B、及びC、ならびにここで排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することを意図している。さらに、本明細書で使用される「1つまたは複数」という用語は、少なくとも部分的に文脈に応じて、単数の意味で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用され得るか、または複数の意味で特徴、構造、または特性の組み合わせを説明するために使用され得る。同様に、「a」、「an」、または「the」などの用語はやはり、少なくとも部分的に文脈に応じて、単数形の使用法を伝える、または複数形の使用法を伝えると理解することができる。さらに、「に基づく」という用語は、排他的な一連の要因を伝えることを必ずしも意図するものではなく、代わりに、やはり少なくとも部分的に文脈に応じて、必ずしも明示的に説明されてはいない追加の要因が存在していることを可能にし得ると理解され得る。
【0068】
本明細書で使用される場合、対象の患者は、個人の健康情報がアクセスまたは受信され、暫定的及び/または洗練されたノードアドレスが割り当てられているか、または暫定的及び/または洗練されたノードアドレスに割り当てられている患者を指す。「対象の」という句は、単に、当該の患者を、予後または転帰ベースの患者群に含まれ得る他の患者から区別するために使用される(例えば、対象の患者の予後関連の期待される転帰を判定するために)。
【0069】
図1は、本明細書に記載の実施形態に関連して使用することができるコンピューティングシステム、デバイス、ネットワーク、及びデータベースのネットワークの図を概略的に示している。図示のネットワークの図は、一実施形態による、ユーザコンピューティングデバイス210へ臨床転帰追跡及び分析(COTA)モジュール220を備えるネットワーク215を介してユーザコンピューティングデバイス(本明細書ではクライアントデバイスとも呼ばれる)210と通信するコンピューティングシステム205(以下、サーバ205とも呼ばれる)を示す。コンピューティングシステム205は、例えば、インターネットなどのネットワーク215を介してユーザコンピューティングデバイス210のブラウザ(図示せず)によって表示されるウェブページなどのコンテンツを生成及び/または提供することができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、ウェブページであり(またはウェブページの一部であり)、ウェブブラウザを介してユーザコンピューティングデバイス210のユーザによってアクセスされる。別の実施形態では、COTAモジュール220は、ソフトウェアアプリケーション、例えば、コンピューティングシステム205または第三者コンピューティングシステムからユーザコンピューティングデバイス210にダウンロードすることができる、ユーザコンピューティングデバイスまたはモバイル「アプリ」にインストールされたソフトウェアである。さらなる実施形態では、COTAモジュール220は、ユーザコンピューティングデバイス210で実行されるときに、本明細書で説明される機能を可能にするためのグラフィカルユーザインターフェースを提供する。例として、コンピューティングシステム205は、COTAモジュール220をホストすることができ、ユーザコンピューティングデバイス210は、COTAモジュールのインスタンスを実行することができる。COTAモジュール220は、ウェブベースのアプリケーションまたは非ウェブベースのアプリケーションであり得る。いくつかの実施形態では、ユーザコンピューティングデバイスは、医療提供者、医療システム、医療支払いシステム、または患者のコンピューティングデバイスである。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220の異なる態様は、すべてが医療提供者などの1つのエンティティに関連付けられ得る、または患者に関連付けられたクライアントデバイスと医療提供者に関連付けられた別のクライアントデバイスなどの異なるエンティティに関連付けられ得る、複数の異なるユーザコンピューティングデバイスで実行され得る。
【0070】
コンピューティングシステム205及び/またはユーザコンピューティングデバイス210として完全にまたは部分的に具体化されたコンピューティングデバイスは、有線または無線ネットワークなどを介して信号を送信または受信することができるか、または物理メモリ状態としてメモリなどにて、信号を処理または格納できることがある。コンピューティングシステム205として動作することができるデバイス及びシステムには、例として、専用のラックマウントサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、前述のデバイスなど2つ以上の機能などの様々な機能を組み合わせた統合されたデバイスが含まれるが、これらに限定されない。コンピューティングシステム205の実施形態は、構成または機能が大きく異なる場合があるが、一般に、1つまたは複数の中央処理装置及びメモリを含むことができる。コンピューティングシステム205はまた、1つ以上の大容量記憶装置、1つ以上の電源、1つ以上の有線または無線ネットワークインターフェース、1つ以上の入力/出力インターフェース、または1つ以上のオペレーティングシステム(例えば、Windows(登録商標)サーバ、Mac(登録商標)OS X(登録商標)、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSD(登録商標)などを含み得る。コンピューティングシステム205は、複数の異なるコンピューティングデバイスを含み得る。コンピューティングシステム205は、互いにネットワーク化された複数のコンピューティングデバイスを含み得る。コンピューティングシステム205は、プロセッサのネットワークを含み得るか、または処理のためにリモートプロセッサのネットワークを使用し得る(例えば、クラウドコンピューティング)。
【0071】
コンピューティングシステム205は、ネットワークを介して別のデバイスにコンテンツを提供するための構成を含むデバイスを含むことができる。コンピューティングシステム205は、ウェブサービス、サードパーティサービス、オーディオサービス、ビデオサービス、電子メールサービス、インスタントメッセージング(IM)サービス、SMSサービス、MMSサービス、FTPサービス、Voice over IP(VOIP)サービス、カレンダーサービス、写真サービスなどを含むがこれらに限定されない様々なサービスをさらに提供することができる。コンテンツの例には、テキスト、画像、オーディオ、ビデオなどが含まれ得て、これらは、例えば、電気信号などの物理信号の形で処理され得るか、または、例えば、物理的状態としてメモリに格納され得る。コンピューティングシステム205として動作し得るか、またはコンピューティングシステム205に含まれ得るデバイスの例には、デスクトップコンピュータ、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサタイプまたはプログラム可能な家庭用電化製品などが含まれる。
【0072】
一実施形態では、コンピューティングシステム205は、1つまたは複数のデータベース240a、240bをホストするか、またはそれらと通信している。データベース(複数可)240a、240bは、コンピューティングシステム205からローカルにまたはリモートに格納され得る。一実施形態では、COTAモジュール220は、データベース(複数可)240a、240bに格納されているデータにアクセスするか、検索するか、またはソートする。COTAモジュール220はまた、ネットワーク215を介して(例えば、インターネットから)情報を検索することができる。データベース240a、240bは、患者データまたは他の関連する医療情報を個別にまたは集合的に格納することができる。例えば、データベースに保存されている、またはCOTAモジュールによって取得されている他の関連する医療情報には、疾患または障害の治療または予後に関連する事前に選択された変数の定義または識別に関連する情報を含めることができる。いくつかの実施形態では、疾患または障害の治療または予後に関連する事前に選択された変数の識別に関連する情報は、それぞれの分野の専門家(例えば、5、10、15、20、30などの経験年数を超える腫瘍学者)からの情報に基づくことができる。いくつかの実施形態では、データは、データベース(複数可)240a、240b及び/またはCOTAモジュール220に手動で、自動的に、またはその両方で入力される。データベース(複数可)240a、240bは、個別にまたは集合的に、患者群の各患者に関連する複数の個人の健康情報(PHI)の1つまたは、事前に選択された変数、事前に選択された変数の属性、所定の患者ケアサービスの束、診断情報、暫定的なノードアドレス、洗練されたノードアドレス、及び予後または転帰ベースの群の情報を格納するように構成することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデータベース240a、240bは、複数の異なるデータベースを含むことができる。複数の異なるデータベースは、情報の異なるサブセット、異なるタイプの情報、異なる医療提供者からの情報、異なるタイプのシステムからの情報、または情報の他のいずれかの区分を格納できる。いくつかの実施形態では、データベース(複数可)240a、240bは、複数の異なるストレージにわたって格納される。いくつかの実施形態では、データベース240a、240bは、互いに離れた1つまたは複数のストレージに格納されている。複数の異なるデータベースまたはストレージは、直接または間接的に、COTAモジュール220によってそれぞれアクセスされ、及び/またはそれに情報を提供することができる。
【0073】
ネットワークは、例えば、サーバとクライアントデバイス間、または例えば無線ネットワークを介して結合された無線デバイス間を含む他のタイプのデバイスとの間など、通信が交換され得るようにデバイスを結合し得る。ネットワークはまた、例えば、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、または他の形態のコンピュータまたは機械可読媒体などの大容量記憶装置を含み得る。ネットワークには、インターネット、1つまたは複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、1つまたは複数のワイドエリアネットワーク(WAN)、有線タイプの接続、ワイヤレスタイプの接続、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる場合がある。同様に、異なるアーキテクチャを採用するか、異なるプロトコルに準拠または互換性があるサブネットワークは、より大きなネットワーク内で相互運用することができる。例えば、様々なタイプのデバイスを利用して、様々なアーキテクチャまたはプロトコルに相互運用可能な機能を設けることができる。1つの説明的な例として、ルータは、そうでなければ別個の独立したLANの間にリンクを設けることができる。
【0074】
通信リンクまたはチャネルには、例えば、アナログ電話回線、例えばツイストワイヤペア、同軸ケーブル、T1、T2、T3、またはT4タイプの回線を含むフルまたはフラクショナルデジタル回線、Integrated Services Digital Networks(ISDN)、デジタル加入者線(DSL)、衛星リンクを含む無線リンク、または他の通信リンクまたはチャネル、例えば当業者に知られている可能性があるものが含まれる場合がある。さらに、コンピューティングデバイスまたは他の関連する電子デバイスは、例えば、電話回線またはリンクを介するなどにより、ネットワークに遠隔的に結合され得る。
【0075】
無線ネットワークは、クライアントデバイスをネットワーク215と結合することができる。無線ネットワーク215は、スタンドアロンアドホックネットワーク、メッシュネットワーク、無線LAN(WLAN)ネットワーク、セルラーネットワークなどを採用することができる。無線ネットワーク215は、無線のラジオリンクなどによって結合された端末、ゲートウェイ、ルータなどのシステムをさらに含み得、これらは、自由に、ランダムに移動でき、または任意に組織化され得、ネットワークトポロジーが時々急速にさえ変化し得る。無線ネットワーク215は、長期進化(LTE)、WLAN、無線ルータ(WR)メッシュ、または第2、第3、または第4世代(2G、3G、または4G)のセルラー技術などを含む複数のネットワークアクセス技術をさらに使用することができる。ネットワークアクセステクノロジーは、例えば、様々な程度のモビリティを備えたクライアントデバイスなどのデバイスの広域カバレッジを可能にする場合がある。
【0076】
例えば、ネットワーク215は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、一般パケット無線サービス(GPRS)、拡張データGSM環境(EDGE)、3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、ワイドバンドコードディビジョンマルチアクセス(WCDMA(登録商標))、Bluetooth、802.11b/g/nなどの、1つまたは複数のネットワークアクセス技術を介したRFまたは無線タイプの通信を可能にすることができる。無線ネットワークは、信号がクライアントデバイスまたはコンピューティングデバイスなどのデバイス間で、ネットワーク間またはネットワーク内などで通信され得る、事実上任意のタイプの無線通信メカニズムを含み得る。
【0077】
一実施形態では、ユーザコンピューティングデバイス210はコンピュータである。一実施形態では、ユーザコンピューティングデバイス210は、コンピュータシステム用の端末である。一実施形態では、ユーザコンピューティングデバイス210はタブレットである。一実施形態では、ユーザコンピューティングデバイス210はスマートフォンである。ユーザコンピューティングデバイス210は、他の任意の適切なコンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステムであり得る。
【0078】
一実施形態では、COTAモジュール220の一部またはすべては、「クラウドコンピューティング」環境で、または「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS)として実装され得る。例えば、動作のうちの少なくともいくつかは、1群のコンピュータ(プロセッサを含む機械の例として)によって実施されることができ、これらの動作がネットワーク(例えば、インターネット)を介して、及び1つ以上の適当なインターフェース(例えば、API)を介してアクセス可能である。例示的な実施形態は、デジタル電子回路網で、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアでまたはその組み合わせで実施されてよい。例示的な実施形態は、少なくとも1つのコンピュータプログラム製品、例えば、情報キャリア、例えば、データ処理装置による実行のための、またはデータ処理装置の動作を制御するための機械可読媒体において、例えば、プログラム可能なプロセッサ、1台または複数のコンピュータにおいて触知できる具体化されたコンピュータプログラムを使用して実施され得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、患者ケアの効果的な管理を可能にし、制御されたコストでより良い臨床転帰をもたらす。一実施形態では、COTAモジュール220は、第三者と、医療提供者を含む医療専門家(例えば、腫瘍学者)との間のコネクタまたはインターフェースである。一実施形態では、COTAモジュール220は、がん及びがん患者を、治療の決定に関連し、予後関連の予測転帰に関連する最高レベルの臨床的及び分子的忠実度に分類するように構成される分析ツールである。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、転帰をリアルタイムで追跡する。例えば、全生存(OS)(診断日またはがんなどの疾患の治療の開始のいずれかからの時間の長さを意味し、疾患と診断された患者が依然生存していて、それに対するエンドポイントのイベントが何らかの原因による死亡である)、無増悪生存期間(PFS)(がんなどの疾患の治療中及び治療後、患者がその疾患とともに生きる期間を意味するが、それは悪化することはなく、例えば、腫瘍の増殖や進展など、疾患の進行をエンドポイントとして使用する)、無病生存期間(がんでは、がんの一次治療が終了して患者がそのがんのいずれかの兆候や症状なしに生存する時間の長さを意味し、それに対しエンドポイントイベントが再発である)が挙げられる。いくつかの実施形態では、方法及びシステムは、暫定的なノードアドレスを生成及び割り当て、洗練されたノードアドレスを生成、割り当て、及び更新して、診断直後に早期の治療の決定をするのを含め、医療提供者が治療の決定を行うのを支援し、医療提供者及び/または医療支払者を、患者に固有の予想される予後関連の転帰に関する情報を提供することにより、支援する。いくつかの実施形態において、予想される予後関連の転帰は、治療の支払いに関する決定を行う際の、転帰で調整されたリスク分析に使用することができる。
【0080】
上記のように、ユーザコンピューティングデバイス210、または複数のコンピューティングデバイス210のうちの1つは、様々な実施形態において、患者、医療提供者システム、支払者(例えば、保険会社)、及び医療専門家のいずれかによって操作され得る。患者、医療提供者システム、医療専門家、または保険会社は、ユーザコンピューティングデバイス210でCOTAモジュール220のインスタンスを実行して、コンピューティングシステム205とインターフェースすることができる。COTAモジュール220は、ディスプレイ245上にGUI250をレンダリングすることができる。いくつかの実施形態では、GUI250は、ユーザのタイプごとに異なり得ることが理解され得る。例えば、いくつかの実施形態では、患者、医療提供者システム、医療専門家、または保険会社は、それぞれ異なるGUI250を提示され得る。いくつかの実施形態では、システムまたは方法のいくつかの態様は、医療提供者に関連付けられたユーザコンピューティングデバイス210上で実行され得、システムまたは方法の他の態様は、患者または医療費支払者に関連付けられるユーザコンピュータデバイス210で実行され得る。
【0081】
一実施形態では、COTAモジュール220は、関連情報を提供するために、重要な瞬間にユーザコンピューティングデバイス210(例えば、医療専門家、医療提供者、医療システム、医療費支払者)のユーザに警告することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220はまた、医療専門家、医療システム、医療費支払者システム、ならびにコンテンツ公開(例えば、医療専門家または医療システムによる)の間の通信及びコラボレーションを可能にすることができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、医療専門家が支払者とのリスクのある契約(例えば、包括払い)を実行することを可能にすることができる。
【0082】
COTAモジュール220、システム及び方法は、がんに関して本明細書に記載されているが、COTAモジュール220、システム及び方法は、上記で説明したように、任意の疾患または状態を管理するために有利に利用することができる。
【0083】
図2は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供されるいくつかの機能300を示すブロック図である。一実施形態では、COTAモジュール220は、分類/グループ化310を実行し、これは、1つまたは複数のパラメータを満たす患者を分類、グループ化、及び/または識別する。パラメータは、患者の治療方針の判定に関連するパラメータ、患者の予想されるまたは実際の転帰に関連するパラメータ、患者に提供される治療に関連するパラメータ、患者に対する医療提供者または医療費支払者に関連するパラメータ、または他の潜在的に関連するパラメータであり得る。パラメータには、例えば、人口統計パラメータ、例えば、性別、年齢、民族性、併存疾患、喫煙、医療記録番号、保険の出所、プライマリケア医療専門家、紹介医療専門家、病院、承認されたサービスベンダー(例えば、薬局)、疾患固有の臨床的及び分子的表現型、治療の意図、疾患の進行に関する治療の段階、及びバイオマーカーが含まれる場合がある。パラメータは、単純な指標(例えば、陽性、陰性、アクセスされていない)、数値ベースのパラメータ(例えば、腫瘍の大きさ)、標準ベースのパラメータ(例えば、腫瘍のグレード)などであり得る。いくつかの実施形態において、パラメータは、ユーザが選択した入力としてCOTAモジュール220によって受信され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、1人または複数名の患者の医療提供者、1人または複数名の患者を治療する医療専門家、1人または複数名の患者の医療提供者システム、1人または複数名の患者の医療サービスの支払者または患者であり得る。いくつかの実施形態では、グループ化またはソートのためのパラメータは、ユーザが選択した入力以外の方法で(例えば、別のシステムからのクエリに基づいて、またはデータベースに格納されている情報に基づいて自動的に、または定期的に)COTAモジュール220により受信またはそれにアクセスされ得る。いくつかの実施形態では、ユーザが選択した入力は患者を識別し、分類、グループ化、または識別は、特定された患者と同じ治療関連パラメータを有する患者群(例えば、治療に基づく患者群)を識別する。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、群内の患者に関するいずれかの個人を特定できる情報を提供することなく、特定された患者と同じ治療関連パラメータを有する患者群の患者に関する個人/及びまたは集合情報を提供し得る。いくつか の実施形態では、ユーザが選択した入力は、患者(例えば、対象の患者)を識別し得、分類、グループ化、または識別は、特定された患者と同じ予後または転機に関するパラメータを有する患者群(例えば、予後または転帰ベースの患者群)を識別できる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、群内の患者に関するいずれかの個人を特定できる情報を提供することなく、特定された患者と同じ予後または転機のパラメータを有する患者群の患者に関する個人/及びまたは集合情報を提供し得る。いくつかの実施形態では、分類またはグループ化は、以下でさらに詳細に説明されるように、少なくとも部分的に、特定された患者または対象の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに基づく。いくつかの実施形態では、分類またはグループは、以下でさらに詳細に説明するように、少なくとも部分的に、特定された患者または疾患の進行のある時点で対象の患者に割り当てられる、または割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づく。いくつかの実施形態では、分類またはグループ化は、少なくとも部分的に、疾患の進行のある時点で特定された患者または対象の患者に割り当てられる、または割り当てられた暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに基づくことができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、方法及びシステムは、各患者が予想される転帰に関連する異なる死亡率、罹患率、治療及び費用を有するため、COTAモジュール220の分類またはグループ化機能310を使用して、患者を最高レベルの臨床的及び/または分子的忠実度に分類し得る。「最高レベルの臨床的及び/または分子的忠実度」という用語は、関連分野で受け入れられている最新の科学的及び/または医学的ガイドラインに従って利用可能な最高レベルの患者の情報を指す。例えば、肺癌に利用できる例えば10の検査がある場合、10の検査の結果は、肺癌の臨床的及び/または分子的忠実度の最高レベルを表す。COTAモジュール220は、これらの10の結果の任意の組み合わせで肺癌の患者を分類することができる。COTAモジュール220は、追加の科学的及び/または医学的ガイドラインが関連分野で受け入れられるようになると、それを含めることができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、最新の科学的及び/または医学的ガイドラインに基づいて、患者の生存及び/または予後及び/または治療に影響を与えるすべての情報を収集する。いくつかの実施形態では、分類は、以下に説明するように、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスを使用して実行される。いくつかの実施形態では、診断時に、予後または転帰に関連するいくつかの情報は知られていない可能性があるが、患者は、COTAモジュール220の分類またはグループ化機能310を使用する暫定的なノードアドレスを使用した早期の治療の決定に関するパラメータまたは変数の臨床的及び/または分子的な忠実度の最高ランクに、依然分類され得る。いくつかの実施形態では、診断時または診断直後に、より長い時間スケールでの治療に関連し、予後または転帰に関連するいくつかの情報が利用できない場合がある。この情報は一部の治療の決定に関連している可能性があるが、この情報が利用可能になるのを待って、早期治療の決定のガイダンスを保留するべきではない。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、分類またはグループ化機能310を使用して、治療関連変数の最小サブセットに関する情報に基づいて、患者を分類または推奨治療のガイダンスに一致させることを可能にする。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスにより、患者は、分類またはグループ化機能310を使用して分類され、予後及び転帰関連変数の最小サブセットを含む情報に関して、COTAモジュールの予想される転帰機能160を使用して分析され得る。いくつかの実施形態では、変数は、治療関連変数と、予後及び転帰に関連する変数の両方であり得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、診断時または診断直後に患者に割り当てられ、洗練されたノードアドレスは、診断後、及び少なくともその後の特定された各疾患の進行時に患者に割り当てられる。したがって、異なる洗練されたノードアドレスが、経時的に患者に割り当てられる可能性がある(例えば、疾患が進行するとき、治療の意図が変化するときなど)。分析中、対象の患者に関連するノードアドレスは、分析の特定の目標によって異なる。例えば、対象の患者が二次治療の開始から三次治療の開始まで進行する予想時間に関心がある場合、関連する洗練されたノードアドレスは、対象の患者の二次治療開始時の洗練されたノードアドレスである。同様に、当該の問題に対処するために履歴データが分析される患者の転帰または予後に基づくグループの場合、いくつかの実施形態では、患者の転帰または予後に基づくグループの各患者は、その患者の二次治療の開始時に対象の患者と同じ洗練されたノードアドレスを有する。
【0086】
いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、特許のすべての治療関連属性または変数に固有の患者ケア計画情報314を提供する。いくつかの実施形態では、患者ケア計画情報は、暫定的なノードアドレスによって表される治療関連属性またはパラメータの組み合わせに固有の所定の治療計画情報である。所定の治療計画情報は、以下に説明するように、患者の治療関連変数または属性のすべて、または少なくとも治療関連属性の最小サブセットに固有の治療計画及び/または治療戦略に関する情報を含み得る。いくつかの実施形態では、治療計画情報は、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含む。所定の患者ケアサービスの束には、治療関連変数またはパラメータに対する患者固有の属性に合わせて調整された推奨される治療コースが含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報は、対象の患者の医療提供者または患者の医療費支払者に提供される。本明細書で使用される場合、「治療関連変数」という用語は、早期の治療の決定を導くために関連する変数を指す。治療関連変数の最小サブセットは、ある時点で利用可能な患者の情報及び治療の意図に合わせて調整された推奨治療コースを提供するために必要な治療関連変数のサブセットである。治療に関連する可能性があって予後または治療に関連しているが、厳密な推奨治療コースを施す必要はなく、また診断後すぐに利用できる可能性とできない可能性がある変数は、治療に必要な最小サブセットではない治療関連変数で予後または転帰ベースの変数とみなされる可能性があり、または単に予後または転帰ベースの変数とみなされる可能性がある。COTAモジュールは、以下でさらに説明するように、患者に関連付けられた個人の健康情報を含む受信またはそれにアクセスされたデータに基づいて、暫定的なノードアドレスと洗練されたノードアドレスを患者に割り当てる。
【0087】
いくつかの実施形態では、各暫定的なノードアドレスは、所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束)に関連付けられている。いくつかの実施形態では、1つの暫定的なノードアドレスのみが、特定の所定の治療計画情報に関連付けられている。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の暫定的なノードアドレスは、同じ所定の治療計画情報(例えば、患者ケアサービスの特定の1つまたは複数の束に関する情報)に関連付けられている。いくつかの実施形態では、各洗練されたノードアドレスは、所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)に関連付けられている。いくつかの実施形態では、2つ以上の洗練されたノードアドレスは、同一の所定の治療計画情報(例えば、同一の所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)に関連付けられている。暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに関連付けられた所定の治療計画情報は、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに対応する治療関連属性の特定の組み合わせを有する患者の治療に関する現在の基準とガイドラインを反映するように、必要に応じて経時的に更新される。
【0088】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、患者の特定化にアクセスまたはそれを受信すると、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスを判定または特定し、暫定的なノードアドレス(患者ケアプラン機能314)に関連付けられた所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービス)の1つまたは複数の束に関する情報)を提供する。いくつかの実施形態では、特定の分析の特定の開始日に洗練されたノードアドレスを割り当てるのに十分な初期情報がシステムによって提供またはアクセスされる場合、COTAモジュール220は、当該の時の洗練されたノードアドレスに関連付けられた、所定の治療計画情報(例えば、事前に定義された患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)を提供する。上述のように、治療計画情報は、以下に説明するように、患者の治療関連変数または属性のすべてに固有の治療計画/及びまたは治療戦略に関する情報を含み得る。いくつかの実施形態では、治療計画情報は、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、COTAモジュール220の予想される転帰機能316を介して、特定の患者の予後及び転帰に関連する変数及び属性に固有の予想される予後関連の転帰情報を提供する。予想される予後関連の転帰情報は、対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、対象の患者について判定され得る。予想される予後関連の転帰の場合、転帰は定義されたエンドポイントの発生に関するものである。例えば、予想される予後関連の転帰が全生存期間である場合、定義されたエンドポイントはあらゆる原因による死亡である。別の例として、予想される予後関連の転帰が無増悪生存期間である場合、エンドポイントは疾患の進行、例えば腫瘍の増殖または進展である。別の例として、予想される予後関連の転帰が無病生存である場合、エンドポイントは再燃である。
【0090】
さらに、いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、転帰の追跡及び分析320を実行する。いくつかの実施形態では、予想される予後関連の転帰情報316を提供することは、転帰の追跡及び分析320の一部である。他の実施形態では、予想される予後関連の転帰情報316を提供することは、転帰の追跡及び分析320とは別個であり得る。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、転帰をリアルタイムで追跡する。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、転帰を定期的に追跡する。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、要求に応じて、または必要に応じて、転帰を追跡する。一実施形態では、転帰の追跡は、無増悪生存期間、全生存期間、パフォーマンスのステータス/生活の質の測定基準、毒性の発生率/重症度(例えば、物質または薬物が個人に障害を与える可能性がある程度)、死亡、及び薬物利用(例えば、送達された用量の強度、投与の間隔及び治療期間)のパラメータのいずれかまたはすべてを含む。他のタイプの転帰も企図される。
【0091】
全生存期間は試験のエンドポイントである可能性があり、これは通常、期間(生存期間)、例えば月単位で表される。多くの場合、中央値は、対象の50%がエンドポイントに到達したときに、試験のエンドポイントを計算できるようにするために使用される。例は無病生存期間であり、これは通常、外科手術、または外科手術と補助療法など、患者を明らかに無病にする限局性疾患の治療結果を分析するために、使用される。無病生存では、イベントは死ではなく再燃である。再燃した人々は、依然として生存しているが、もはや無病とは見なされていない。
【0092】
無進行生存期間は、治療されている疾患(例えば、がん)が悪化しない、投薬または治療中及びそれらの後の時間の長さである。これは、新しい治療法がどれだけうまく機能しているかを判断するために、疾患を患う者の健康状態を調査するための指標として使用されることがある。
【0093】
要素のECOGパフォーマンスステータス/生活の質の測定基準は、患者の生活の質を経時的に追跡できる方法を指す。これは、人口統計パラメータの疾患固有の臨床分子表現型の一部、つまり、治療開始時の患者の健康状態であり、分類に使用できる。例えば、ECOGパフォーマンスステータスは、患者の疾患がどのように進行しているかを評価し、疾患が患者の日常生活能力にどのように影響するかを評価し、適切な治療と予後を判定するために医師と研究者が使用する尺度と基準を指す。Oken, MM, et al, “Toxicity and response criteria of the eastern cooperative oncology group,” Am. J. Clin. Oncol. (1982) 5: 649-55を参照されたい。ECOGの値は0~5であり、0は患者が完全に活動的であり、すべての疾患前のパフォーマンスを制限なしで実行できることを意味し、1は、身体的に激しい活動が制限されるが、歩行可能で、軽いまたは座った姿勢の性質の労働、例えば、軽い家事、事務作業を実行できることを意味し、2は、歩行可能で、すべてのセルフケアが可能であるが、起床時間の約50%以上、何らかの作業、活動を実行できないことを意味し、3は、限られたセルフケアしかできず、起床時間の50%以上がベッドまたは椅子に限定されていることを意味し、4は完全に障害があり、いずれのセルフケアも行うことができず、完全にベッドまたは椅子に制限されていることを意味し、5は死亡したことを意味する。治療開始時のECOGと治療後のECOGの比較は、治療効果のいくつかの側面を反映している。
【0094】
一実施形態では、治療に対する転帰毒性の例示的なパラメータは、発生率及び重症度である。
【0095】
一実施形態では、システム及び方法は、支払者と提供者との間のリスクのある金融契約の精度を高めることを可能にするので、当事者は、治療の変動性、無駄及び非効率性を減らす一方で、意図された転帰を依然もたらすことができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220はまた、アラート330などの通信を、医療専門家(例えば、医師)(または、別の実施形態では、患者の保険会社または任意の他の支払者エンティティ)に、リアルタイムで、重要なポイントで、例えば、診断時、進行時、用量の変更/薬剤の変更/毒性時、及び/または望ましいまたは予想される転帰からの変動に向かう傾向などで、送信することができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、医療専門家が検索している特定の患者を識別する医療専門家にアラートを発する。例えば、COTAモジュール220は、特定の(例えば、新しい)薬物または薬物候補を投与するために特定の患者を探している製薬会社に、リアルタイムでアラートを発することができる。アラートは、特定の薬の適切な候補である特定の患者を識別する場合がある。別の例として、アラートは、患者の治療のレビュー及び患者の治療の可能な修正ができるように、患者の転帰が同様の治療及び予後関連パラメータを有する患者の予想される転帰から逸脱していることを医療提供者に通知するために提供され得る。
【0097】
本明細書で使用される場合、「リアルタイム」という用語は、収集または処理の直後に配信される、知覚可能な遅延または情報なしを意味する。これらの用語には、自動処理によって導入された時間の遅延(例えば、ほぼリアルタイム)も含まれる。
【0098】
図3Aは、一実施形態による、結腸癌患者に関連するデータの分類を示すブロック図である。結腸癌に関して説明されているが、説明及び図は、任意のタイプのがん、または別の実施形態では、患者に関連するデータが存在する任意のタイプの疾患に適用することができる。
【0099】
がん患者に関連するデータ410は、すべてのがんについて(または、別の実施形態では、複数のタイプのがんについて、または、他の実施形態では、すべての心血管疾患、または肺疾患、または胃腸の疾患、または神経疾患などについて)収集され、このデータ410は、例えば、結腸癌の患者に関連するサブセット420に狭められている。一実施形態では、結腸癌に関連するデータのサブセット420は、次に、COTAモジュール220によって分析及び分類されて、分類された結腸癌データセット430を生成する。ソートされた結腸癌データセット430は、1つまたは複数のグループを含むことができ、各グループは、同じタイプの特定の結腸癌を有する患者に関連するデータを含む。したがって、COTAモジュール220は、同様のがんを有する患者の分類、及び同様のがんを有する患者からのデータを、診断、治療、及び予後に関連する最高レベルの忠実度まで分類することを可能にする。
【0100】
COTAモジュール220は、ノードアドレスに具体化される、事前に選択された変数の値または属性の組み合わせに基づいて、患者のタイプのグループ化を類別、分類、及び促進する。事前に選択された変数には、治療関連変数と、予後または転帰関連変数を含めることができる。COTAモジュール220は、事前に選択された変数の値の一意の組み合わせを具体化する、一意の暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスを生成及び割り当てることができる。患者に割り当てられた、または患者が割り当てられた暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスは、事前に選択された変数の値の特定の組み合わせを具体化する。暫定的なノードアドレスの場合、暫定的なノードアドレスには、事前に選択された分類変数、例えば、医療専門家がポイントオブケアで早期治療の決定を下すサブセットのみの値が含まれる場合がある。
【0101】
各患者の個人的な健康情報は、事前に選択された変数の値を判定するために使用される。これらの変数は、本明細書では属性と呼ばれ、患者の暫定的なノードアドレスと洗練されたノードアドレスを割り当てるために使用される。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスの割り当てのための初期治療関連情報などの個人的な健康情報の少なくともいくつかは、構造化された形式で、医療サービス提供者によって、入力または提供され得る。いくつかの実施形態では、個人の健康情報の少なくともいくつかは、患者の健康記録からのデータからアクセスされ得る。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスの属性を決定するために使用される個人の健康情報の少なくともいくつかは、患者の健康記録からアクセスされる、または得られる。
【0102】
通常、患者の情報は電子医療記録(EMR)に保存される。ただし、EMRには多くの情報が含まれていることが多いため、医療専門家がEMRに保存されている大量の情報から対象の特定の情報を特定することは困難である。さらに、EMRの情報のほとんどは、医療専門家が検索している情報とは関係ない。目標が、診療所に入る患者と診療所を出る患者に関連するデータのすべてまたはほとんどをキャプチャすることであるEMRとは異なり、COTAモジュール220は、ユーザが特定の患者に関連する診断及び予後に関連する特定のデータを特定することを可能にするので、モジュール220が標的とされる。
【0103】
いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスを判定するための治療関連変数のためにアクセスまたは受信される情報は、ユーザの選択によって(例えば、ウェブブラウザ、クライアントデバイス上で実行されるソフトウェア、またはアプリを介して)受信され得る。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220が受信するデータの少なくとも一部は、ウェブページを介しており、離散的である(例えば、典型的には、メニューの1つまたは複数の選択肢を選択するユーザによって、1つまたは複数のチェックボックスまたはボタンなどを介して提供される)。いくつかの実施形態では、患者データの少なくとも一部は、構造化されたフィールドのデータとして受け取られる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスを判定するための変数に関連してアクセスまたは受信された情報は、部分的に、患者の医療記録からのデータとして提供され得る。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、構造化されていない個人の健康情報にアクセスし、診断及び予後に関連するデータを識別し、選択的に抽出する。例えば、2018年5月3日に公開された「SYSTEM AND METHOD FOR EXTRACTING ONCOLOGICAL INFORMATION OF PROGNOSTIC SIGNIFICANT FROM NATURAL LANGUAGE」と題された米国 特許出願公開第2018/0121618号(A1) を参照されたい。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、診断後に初期データを取得するための方法は、少なくとも部分的に、予後または転帰に関連する後のデータを取得するための方法とは異なる場合がある。
【0104】
一実施形態では、データは、人間のユーザまたは技術的プロセス、例えば、APIを介してシステムに取り込むことができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220の層は、データが取り込まれるときにデータを解析及び評価することができる。例えば、COTAモジュール220は、データが正しいか、破損しているか、データの完全性、データのフォーマット、スペリング、及びデータの完全性を検証するための他の要因を、チェックすることができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、データに関して検出された問題を修正することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、データを評価し、例えば、それが正しいかどうか、データが破損しているかどうか、どの情報がそこにあるか、どの情報が情報に欠けている/穴があるか、どのようにフォーマットされるか、綴りなどを評価し、これまでに検出した情報のいずれかの問題を修正する。いくつかの実施形態では、データで検出された問題のチェック、検証、及び/または修正は、少なくとも部分的に、データの取り込み中に行われる。いくつかの実施形態では、データで検出された問題のチェック、検証、及び/または修正は、少なくとも部分的に、データの取り込み後に行われる。COTAモジュール220は、取り込んだデータをデータベース(複数可)240a、240bに格納することができる。入力データをチェック及び検証するためのいくつかの方法は、米国特許出願公開第2018/0121618号(A1)に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスを判定するための変数に関連してアクセスまたは受信されたデータは、医療記録からのデータの取り込みの前及び/または後に、データで検出された問題のチェック、検証、及び/または修正を受けることができる。
【0105】
データで検出された問題のチェック、検証、及び/または修正のレベルは、暫定的なノードアドレスの初期判定のために提供またはアクセスされたデータと、洗練されたノードアドレスの判定とで異なる場合がある。これは、いくつかの実施形態では、2つの異なるタイプのノードアドレスのデータを入力または取得するための異なるフォーマット、方法、またはメカニズムに部分的に起因する可能性がある。いくつかの実施形態では、上記のように、治療関連変数の情報を最初に取得するために、より構造化されたフォーマットを使用することができる。これにより、暫定的なノードアドレスの効率的な割り当てと、早期の治療判定(例えば、診断時、診断直後、診断後の最初の予約中)を導くための暫定的なノードアドレスに関連付けられる可能性のある所定の治療計画情報(例えば、1つ以上の所定の患者サービスの束)への迅速または即時のオンデマンドアクセスが容易になり得る。また、いくつかの実施形態では、構造化されたフォーマットを使用して、ユーザがいくつかの予後または転帰関連変数に関する情報を入力することもできる。他の実施形態では、予後または転帰関連変数のデータの少なくとも一部は、非構造化フォーマットのデータを含み得る医療記録データとして提供され得る。このタイプのデータでは、データで検出された問題のチェック、検証、及び/または修正がさらに必要になる場合がある。さらに、洗練されたノードアドレスの最初の割り当ては、早期の治療の決定を導くために使用されていないため、時間の影響を受けにくい可能性がある。いくつかの実施形態では、受信またはアクセスされる初期情報が、少なくとも治療関連変数の最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報を含む場合、洗練されたノードアドレスを、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスなしで、患者に割り当てることができる。
【0106】
COTAモジュール220は、暫定的なノードアドレス及び/または洗練されたノードアドレスを、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の、属性と呼ばれる値に基づいて、患者に関する個人の健康情報のセットに割り当てる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスが割り当てられた後、暫定的なノードアドレスはもはや使用されない。例えば、暫定的なノードアドレスは、診断直後のケアの時点で治療の決定を行う医療専門家を導くためにのみ使用される。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスが割り当てられた後、洗練されたノードアドレスを使用して、患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに関連付けられた所定の治療計画情報にアクセスすることができる。
【0107】
上記のように、事前に選択された変数には、治療関連変数と、予後または転帰関連変数を含めることができる。いくつかの実施形態では、少なくともいくつかの治療関連変数はまた、予後または転帰関連変数である。暫定的なノードアドレスには、治療に関連する事前に選択された変数の少なくとも最小サブセットに対応する属性が含まれる。患者、または患者に関連付けられたデータレコードに割り当てられる暫定的なノードアドレスの場合、システムまたは方法に提供されるか、システムまたは方法によってアクセスされる患者に関連付けられた個人の健康情報には、少なくとも治療関連変数の最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報が含まれている必要がある。いくつかの実施形態では、以下に説明されるように、治療関連変数の最小サブセットに含まれる変数は、がんの種類及びそれ以上のがんの病期及び治療の意図に依存する。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、全治療関連変数よりも少なく、すべての治療関連変数が割り当てられているわけではない場合でも、少なくとも治療関連変数の最小サブセットが割り当てられているとき、暫定的なノードアドレスが割り当てられる。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小サブセットは、治療関連変数のすべてであり、暫定的なノードアドレスが割り当てられるためには、属性が治療関連変数のすべてに割り当てられなければならない。上で説明したように、治療に関連する(例えば、治療の後期に関連する)が、診断時または診断直後(例えば、診断から数日以内)に値が利用できない可能性があり、正確な早期治療の推奨を決めるのに必要ない変数は、いくつかの実施形態では最小サブセットに含まれない治療関連変数と見なされ得る。変数がまた予後及び転帰に関連する場合、治療関連変数の最小サブセットがすべての治療関連変数を含むいくつかの実施形態では、この変数は、たとえ治療とある程度関連性があるとしても、治療関連変数ではなく、予後及び転帰関連変数のみであると見なされ得る。したがって、変数が、事前に選択された変数のセットの治療関連変数、及び/または治療関連変数の最小サブセットの一部として見なされるかどうかの決定は、変数が治療の過程の正確な推奨を行うことに関連する程度、及び変数に関する情報が早期の治療の決定を導くために時間内にほとんどの患者に利用可能になる可能性次第であり、また、一部のがん、がんの種類などの1つまたは複数の他の変数の値、及び治療の意図に依存する場合もある。早期治療の決定は、診断から3日以内、診断から5日以内、診断から7日以内、診断から10日以内、診断から1週間以内、診断から2週間以内、診断から3週間以内、または診断から1か月以内に行われる治療の決定であり得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、治療関連変数、予後または転帰関連変数、あるいはその両方は、定期的に(例えば、毎月)会う国内専門家のグループ(例えば、準・専門家の全国的なパネル)によって選択される。これらの専門家は、疾患のすべての主要な文献とすべての主要なバイオマーカーを認識しており、公開された文献と自身の専門知識に基づいて判定された、事前に選択された変数のリストを維持する。いくつかの実施形態では、専門家は、事前に選択された変数を、治療、または予後または転帰、あるいはその両方に関連するものとして分類する。変数が治療に関連し、予後または転帰に関連する場合、治療関連変数の少なくとも最小サブセットが割り当てられているかどうかを判断する目的、及び暫定的なノードアドレスを割り当てる目的がある治療関連変数と見なされる。
【0109】
患者に関連する更新された及び/または追加の個人の健康情報は、システムに提供されるか、システムによって受信されるか、または最初のノードアドレスが割り当てられた後、後の時点において、または後の期間にわたって、システムによってアクセスされる。いくつかの実施形態では、初期のノードアドレスは、治療関連変数の少なくとも最小サブセットであるが、予後または転帰関連変数の最小サブセット未満が割り当てられる暫定的なノードアドレスであり得るか、または治療関連変数の少なくとも最小サブセットと、予後または転帰関連変数の最小サブセットが割り当てられる洗練されたノードアドレスである可能性がある。割り当てられた最初のノードアドレスが暫定的なノードアドレスであり、更新及び/または追加の個人情報が、治療関連変数の少なくとも最小サブセット及び予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報を含んでいる場合、患者、または患者に関連付けられている個人の健康情報には、洗練されたノードアドレスが割り当てられる。
【0110】
いくつかの実施形態では、新しいまたは更新された属性が、新しいまたは更新された個人の健康情報に基づいて治療関連変数の少なくともいくつかに割り当てられるが、最初の個人の健康情報と組み合わされる更新された及び/または追加の個人の健康情報により少なくとも予後または転帰に関連する属性の最小サブセットに属性を割り当てることができない場合、患者には更新された暫定的なノードアドレスが割り当てられる。他の実施形態では、新たなまたは更新された属性が、新たなまたは更新された個人の健康情報に基づいて変数の少なくとも一部に割り当てられるが、更新及び/または追加の個人の健康情報が、少なくとも予後または転帰関連変数の最小サブセットに属性を割り当てることを可能にしない場合、システムまたは方法は、更新された暫定的なノードアドレスを割り当てないが、代わりに、それを以前に受信またはそれにアクセスした情報と組み合わせれば洗練されたノードアドレスを割り当てるのに十分になる、追加の情報を待つ。割り当てられた最初のノードアドレスが、洗練されたノードアドレスであり、新しいまたは更新された個人の健康情報に、治療関連変数または予後または転帰関連変数の1つ以上の新しい値または更新された値が含まれる場合、患者には、新しい値または更新された値に基づく更新された洗練されたノードアドレスが割り当てられる。
【0111】
経時的に追加のその後の個人の健康情報を受信すると、洗練されたノードアドレスが患者に割り当てられ得る(患者が以前に洗練されたノードアドレスを割り当てられなかった場合)か、または患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスが更新され得る。
【0112】
例えば、一実施形態では、対象の患者に関する個人の健康情報は、患者の診断時またはその直後に、方法またはシステムに提供されるか、または方法またはシステムによってアクセスされ、提供される個人の健康情報は、少なくとも治療に関連する事前に選択された変数の最小サブセットの変数に関する情報が含まれるが、ただし、予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に関する情報が含まれる。暫定的なノードアドレスは、治療関連変数の属性に基づいて、対象の患者に割り当てられる。後で、対象の患者に関する追加の個人の健康情報(例えば、追加の検査結果)が、方法またはシステムに提供されるか、またはそれによってアクセスされ、追加の個人の健康情報は、治療関連変数の属性及び予後または転帰関連変数の属性に基づいて、洗練されたノードアドレスが割り当てられた対象の患者の予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットの属性に関する十分な情報を含み、対象の患者は、追加の個人の健康情報のみに基づいて、または最初の個人の健康情報と組み合わせて、洗練されたノードアドレスが割り当てられる。
【0113】
一実施形態では、暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスを使用して、同様のデータまたは同様の患者を分類する。例えば、同じ暫定的なノードアドレスを割り当てられた患者はすべて、治療関連変数に対して同じ属性を持っているため、同じ暫定的なノードアドレスを割り当てられたすべての患者の以前または現在の治療の分析により、治療に関して同様の患者を比較できる。いくつかの実施形態では、分析は、治療関連グループに関して実行され得、治療関連グループの各患者は、患者に割り当てられる、または割り当てられた暫定的なノードアドレスに基づいて、治療関連グループに含められる。いくつかの実施形態において、患者は、代わりに、診断時または診断直後、または分析に関連する疾患の進行の他のある時点で患者に割り当てられる洗練されたノードアドレスの治療関連変数に基づいて、治療関連グループに割り当てられ得る。以下でさらに詳細に説明するように、治療関連グループまたは予後または転帰関連グループに含まれる患者は、治療関連グループまたは予後または転帰関連グループの分析の目標に基づいて判定される、患者の疾患の進行における特定の時点または段階で患者に割り当てられたノードアドレス(例えば、洗練されたノードアドレス)に基づいて割り当てられる。
【0114】
別の例として、同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられた患者はすべて、治療関連変数と予後または転帰関連変数に対して同じ属性を持っているため、疾患の進行の特定の時点で同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられる、または割り当てられたすべての患者に関する以前または現在の転帰の分析は、転帰に対する生物学的変動の影響を低減または排除し、医療提供者のパフォーマンスを、転帰の変動の主な原因として残す。さらに、対象の患者の予想される予後関連の転帰の判定は、予後または転帰ベースの患者群の以前の転帰に基づくことができ、予後または転帰ベースのグループの各患者は、対象の患者の疾患の進行の対応する時点での、対象の患者と同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられている。いくつかの実施形態では、複数の洗練されたノードアドレスが、以前または現在の転帰の分析のためにグループに含まれ得る。例えば、治療関連パラメータが転帰に関連しない場合、治療関連パラメータの値が異なる様々な洗練されたノードアドレスをグループ化して分析することができる。いくつかの実施形態では、予後または転帰ベースの患者群は、対象の患者に割り当てられたものとは疾患の進行の対応する時点で異なる洗練されたノードアドレスが割り当てられた一部の患者を含み得、ここで、異なる洗練されたノードアドレスは予後または転帰、あるいは特定のタイプの予後または転帰に関連しない、または関連性が低い1つまたは複数の変数の異なる値を有する。
【0115】
例えば、診断検査を命じて転帰を待つという性質のため、治療に関連している可能性があるが、予後または転帰により関連している検査結果の一部は、診断時または診断直後に利用できない場合がある(例えば、診断から数日以内または診断から1週間以内)。それにもかかわらず、情報が提供されるか、少なくとも治療関連変数の最小サブセットの属性に関してアクセスできると仮定して、利用可能な治療属性の限定されたサブセットに基づいて、暫定的なノードアドレスを患者に割り当てることができる。いくつかの実施形態では、診断時または診断時直後に一般的に利用できない検査結果は、予後または転帰関連変数として特徴付けられ得る。後で追加の検査結果が利用可能になったときに、追加の検査結果からの情報に基づいて、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てることができる。経時的に、追加の患者情報が利用可能になる可能性がある。これは、治療、予後(疾患がどこまで進行したかを示し、生存率と相関させることができる)、及び治療の実際原価に関連する。したがって、各暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスは、特定の時点または特定の期間における患者のスナップショットのように、特定の時点または特定の期間における患者の識別子である。暫定的なノードアドレスの割り当て後、患者には、患者の新規または変更された個人の健康情報に基づいて経時的に更新される追加情報に基づいて、洗練されたノードアドレスが割り当てられる。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスにより、ユーザは、分析中の治療及び/または予後または転帰関連変数に関して、同様の患者を同様の患者と容易かつ効率的に比較することができる。この比較の特異性により、分析中の転帰の生物学的変動を最小限に抑えることができ、その結果、治療薬、治療、または転帰に対する介入の効果に関してより高い精度が得られる可能性がある。
【0116】
洗練されたノードアドレス及び暫定的なノードアドレスは、1つまたは複数のデータベース240a、240bに格納することができる。特定の患者に割り当てられた暫定的なノードアドレス及びまたは特定の患者に割り当てられ、患者の疾患の進行の時点または期間に対応する洗練されたノードアドレスに関する情報は、1つまたは複数のデータベース240a、240bに格納することができる。実際原価の情報を含む可能性のある他の患者に関する情報も、1つまたは複数のデータベース240a、240bに格納することができる。COTAモジュール220は、各暫定的なノードアドレスを、少なくとも治療関連変数の最小サブセット内の各治療関連変数の属性の指定された組み合わせに関連付け、各洗練されたノードアドレスを、少なくとも治療関連変数の最小サブセットの各治療関連変数、及び少なくとも予後または転帰関連変数の最小サブセット内の各予後または転帰関連変数の属性の指定された組み合わせに関連付ける。
【0117】
暫定的なノードアドレスは、定義上、治療関連変数の属性のみに基づいている。上記のように、いくつかの実施形態では、治療関連変数は、治療の決定に影響を与える専門家のパネル及び公表された文献の専門知識に基づいて選択される。一般に、暫定的なノードアドレスを割り当てるために必要な治療関連変数の最小セットには、診断時または診断時直後に治療の決定に関連する値がわかっている変数が含まれる。上記のように、治療関連変数の最小サブセットに含まれる変数は、1つまたは複数の治療関連変数の値に依存する可能性がある。例えば、がんの場合、治療関連変数の最小サブセットは、がんの種類、がんの病期、及び/または治療の意図に依存し得る。予後または転帰関連変数の少なくとも一部の値は、診断時に不明である可能性がある。上記のように、いくつかの変数は、治療関連変数と予後または転帰関連変数の両方である可能性がある。
【0118】
経時的に治療の決定に影響を与える患者に関する追加の個人の健康情報の取得、受信、またはアクセスに基づいて、いくつかの実施形態では、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスは、治療関連変数の新しい値または変更された値に基づいて更新される。いくつかの実施形態では、追加の個人の健康情報の取得、受信、またはアクセスに基づいて、洗練されたノードアドレスまたは更新・洗練されたものが、治療関連変数の値/属性及び予後または転帰関連変数の属性/値に基づいて、患者に割り当てられる。予想される転帰は、疾患の進行の対応する時点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられた、または割り当てられている患者の以前の転帰データを使用して、患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて判定できる。さらに、対象の患者の予想治療費は、対象の患者と疾患の進行の同じ時点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた他の患者の過去の費用データに基づいて判定することができる。いくつかの実施形態では、比較は、疾患の進行及び治療において、対象の患者と同じ時点で、対象の患者と同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者との比較である。いくつかの実施形態では、予想される治療費総計が判定され、「総費用」は、診断から死亡または治癒までの治療費である。対象の患者と同じ疾患進行の対応する時点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者の実際原価の情報を使用して予想される総治療費を判定することにより、判定された予想される総治療費は、対象の患者の治療と予後及び転帰関連属性の特定の組み合わせに関連するリスクを鑑みる。
【0119】
上で説明したように、いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、各ノードアドレス(例えば、暫定的なノードアドレス及び/または洗練されたノードアドレス)を、事前に選択された変数の少なくともいくつかについて指定された属性の組み合わせと関連付ける。上で説明したように、暫定的なノードアドレスには治療関連変数のみの属性が含まれるが、洗練されたノードアドレスには治療関連変数と予後または転帰関連変数の属性が含まれる。事前に選択された変数は、患者に関連する要因、及び患者に関連するがんなどの疾患である可能性がある。事前に選択された変数には、特定の疾患または障害、類似の疾患または障害の群化、または疾患または障害のカテゴリーの診断、治療、及び予後に関連する変数を含めることができる。例として、いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、診断、人口統計、転帰、表現型などを含むことができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、関連分野(複数可)の専門家の群によって定義または識別される(例えば、5、10、15、20、30年以上の経験を有する腫瘍学者)。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、少なくとも部分的に、現在の医学的知識及び治療に関する情報及び/または関連分野の専門家からの情報に基づいて定義または識別される。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の定義または識別は、現在の医学知識及び治療に関する新しい情報及び/またはこの分野の専門家からの更新された情報に基づいて更新される。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数の定義または識別は、定期的なスケジュールで更新される。いくつかの実施形態では、定義または識別は、新たに利用可能な情報に基づいて、必要に応じて更新される。
【0121】
COTAモジュール220は、事前に選択された変数の定義または識別を1つまたは複数のデータベース240a、240bに格納することができる。事前に選択された変数の定義は、いずれかの特定の疾患に対して経時的に変化する可能性があることを理解できる。事前に選択された変数には、上記及び以下でより詳細に説明するように、治療関連変数及び予後または転帰関連変数が含まれる。
【0122】
事前に選択された変数の定義または識別は、疾患または障害に固有である可能性がある。いくつかの実施形態では、治療関連変数及び予後または転帰関連変数は、がんの種類(例えば、乳癌、結腸癌、前立腺癌、直腸癌、肺癌など)に固有であり得る。例えば、乳癌の場合、治療関連変数には、エストロゲン受容体(ER)の状態、ヒト上皮成長因子2(HER2)の状態、病期、及びECOGが含まれる場合がある。予後または転帰関連変数には、Ocotype DXスコアなどの遺伝子検査結果に関する情報、または併存疾患に関する情報が含まれる場合がある。いくつかの実施形態では、診断直後には利用できない可能性が高いOcotype DXスコアなどの遺伝子検査の結果は、予後または転帰関連変数と見なされ得るが、治療関連変数とは見なされない。
【0123】
上記のように、どの変数が治療関連変数の最小サブセットに含まれるかは、がん、がんの種類、病期、及び/または治療の意図など、いくつかの治療関連変数に依存する可能性がある。乳癌などの単一の特定の疾患または障害の場合でも、治療関連変数の最小セットの特定は、病期及び/または治療の意図に固有である可能性がある。
【0124】
例えば、乳癌の場合、治療関連変数の最小セットは、治療の意図が補助療法であるかどうか(一次治療後に追加のがん治療を行って、がんが再発するリスクを下げることを意味する。補助療法には化学療法、放射線療法、ホルモン療法、標的療法、または生物学的療法が含まれる場合がある)、ネオアジュバント療法であるか(通常は手術である主な治療が行われる前に腫瘍を縮小するための最初のステップとして行われる治療を意味する。ネオアジュバント療法の例には、化学療法、放射線療法、及びホルモン療法が含まれる)、または転移性がんの治療であるかどうかによって異なる。例えば、治療の意図が補助療法である乳癌の治療変数の最小セットは、治療の種類、性別、腫瘍ノード転移(TNM)の病期、ECOGの状態、治療に関連する併存疾患の種類(治療の転帰に影響を与える主要な診断以外の疾患を意味する)、組織学的グレード、組織学、ヒト表皮成長因子受容体2(Her2)の状態、(エストロゲン受容体(ER)の状態、プロゲステロン受容体(PR)の状態、広範なリンパ管浸潤があるかどうかということ、及び閉経の状態を含む。例えば、治療に関連する併存疾患のタイプに関しては、重度の基礎となるCOPDの患者は肺悪性部の切除に適した候補ではないため、治癒の可能性は低くなる。同様に、うっ血性心不全の診断は、いくつかのがん治療を排除する。併存性の指標の概略は、例えば、the Charlson Index, Adult Comorbidity Evaluation 27 (ACE-27)が様々な疾患の複合的な影響を評価しようとする。Geraci, JM et al, J. Clin. Oncol. (2005) 23(30): 7399-7404を参照されたい。これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。追加の予後または転帰関連変数には、治療に対する患者の好み、BRCA1変異状態、BRCA2変異状態などのゲノム検査結果、及びBRCA2(PALB2)変異状態のパートナー及びローカライザー、Oncotype DX再発スコア(浸潤性乳癌の場合)、OncotypeDXDCIS(非浸潤性乳管がん(DCIS)のみの場合)、及び乳癌指数検査(患者がアフリカ系アメリカ人かどうか、及び年齢)などの遺伝子検査の結果を含み得る。いくつかの実施形態では、BRCA1の変異状態、BRCA2の変異状態、及びPALB2の変異状態、及びOncotype DX再発スコア(浸潤性乳癌の場合)、OncotypeDXDCIS(インサイチュでの腺管癌(DCIS)のみ)、及び乳癌指数検査などの遺伝子検査結果)などの1つまたは複数などの前述の変数の一部は、予後または転帰関連変数であることに加えて、治療関連変数の必要な最小サブセットに含まれない治療関連変数と見なすことができる。これらの変数に属性が割り当てられていない場合でも、暫定的なノードアドレスが割り当てられる可能性がある。他の実施形態では、BRCA1の変異状態、BRCA2の変異状態、及びPALB2の変異状態、及びOncotype DX再発スコア(浸潤性乳癌の場合)、Oncotype DX DCIS(インサイチュでの腺管癌(DCIS)のみ)、及び乳癌指数検査などの遺伝子検査の結果などの遺伝子検査の結果は、予後及び転帰関連変数のみであり、治療関連変数とは見なすことができない。
【0125】
別の例として、治療の意図がネオアジュバント療法である場合の乳癌の治療関連変数の最小セットには、治療の種類、性別、TNM病期(患者の体Tの中のがんの量と広がりを記述するシステムを意味し、腫瘍のサイズと近くの組織へのがんのいずれかの進展を表し、Nは近くのリンパ節へのがんの進展を表し、Mは体の他の部分へのがんの転移または進展を表す)、ECOGステータス、治療関連の併存疾患タイプ、Her2のステータス、ERのステータス、PRのステータス、及び閉経のステータスを含み得る。追加の予後または転帰関連変数には、治療に対する患者の好み、BRCA1突然変異状態、BRCA2突然変異状態、PALB2突然変異状態などのゲノム検査の結果、乳癌指数検査などの遺伝子検査の結果、患者がアフリカ系アメリカ人であるかどうかということ、年齢、組織学的グレード、組織学、及び広範なリンパ管浸潤があるかどうかということを含み得る。
【0126】
別の例として、治療の意図が転移性がんの治療である場合の乳癌の治療関連変数の最小セットには、性別、ECOGの状態、治療関連の併存疾患タイプ、Her2の状態、ERの状態、PRの状態、及び閉経の状態が含まれる場合がある。予後または転帰関連変数には、治療に対する患者の好み、BRCA1変異の状態、BRCA2変異の状態、PALB2変異の状態、患者がアフリカ系アメリカ人かどうかということ、年齢、転移部位などのゲノム検査の結果が含まれ得る。
【0127】
別の例として、ステージI~IIICの前立腺癌の補助療法の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNMステージ、グリーソンスコアが含まれる。これは1~5の範囲に及び、生検から、がんがどれほど、健常な組織(低いスコア)または異常な組織(高いスコア)、及び前立腺特異抗原(PSA)検査結果のように見えるかを説明する。転移性前立腺癌の治療の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNMステージ、及び進行トラックが含まれる場合がある。
【0128】
別の例として、ステージII以外の結腸癌の補助療法の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGのステータス、TNMの病期、及び併存疾患の種類が含まれる場合がある。ステージIIの結腸癌の補助療法の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNMの病期、併存疾患タイプ、マイクロサテライト不安定性(MSI)ステータス(DNAミスマッチ修復活性の喪失によって引き起こされる超可変表現型を意味する、Boland, CR and Goel, A., Gastroenterology (2010) 138(6): 2073-87;doi: 10.1053/j.gastro.2009.12.064)を参照)、12未満のノードがサンプリングされたかどうかということ、閉塞、穿孔、及びT病期が含まれ得る。T0(上皮内がんまたは粘膜内がん(Tis)は、がんが結腸または直腸(colonorrectum)の内層(粘膜)を超えて増殖していないことを意味する。T1は、がんが粘膜筋板を通って粘膜下組織(T1)に増殖したことを意味する。T2は、がんがまた筋層にまで増殖したことを意味する。N0は、がんが近くのリンパ節に拡がっていないことを意味する。M0は、がんが遠くの部位に拡がっていないことを意味する。T3とは、がんが結腸または直腸の最外層に増殖したが、それらを通過しておらず、近くの臓器に到達しておらず、近くのリンパ節(N0)に広がっておらず、遠くの部位(M0)に広がっていないことを意味する。T4aは、がんが結腸または直腸の壁を介して増殖したが、他の近くの組織または臓器(T4a)には増殖しておらず、近くのリンパ節(N0)または離れた部位(M0)にはまだ広がっていないことを意味する。T4(b)とは、がんが結腸または直腸の壁を介して増殖し、他の近くの組織または臓器に付着または増殖しており(T4b)、まだ近くのリンパ節(N0)または離れた場所(M0)に広がっていないことを意味する。(https://www.cancer.org/cancer/colon-rectal-cancer/detection-diagnosis-staging/staged.html)。転移性結腸癌の治療の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNM病期、進行トラック、MSIステータス、KRAS変異ステータス、NRAS変異ステータス、BRAF変異ステータス、及び腫瘍の側性が含まれる。
【0129】
別の例として、直腸癌のネオアジュバント及びアジュバント療法の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNM病期、及び場所が含まれる場合がある。転移性結腸癌の治療の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、TNM病期、進行トラック、MSIステータス、KRAS変異ステータス、NRAS変異ステータス、BRAF変異ステータスが含まれ得る。
【0130】
別の例として、非小細胞肺癌(NSCLC)のアジュバントまたはネオアジュバント治療の場合、治療関連変数の最小セットには、TNM病期、組織学、ECOGステータス、及び併存疾患が含まれる場合がある。症候性で即時治療が必要な転移性NSCLCの治療では、治療関連変数の最小セットには、組織学、併存疾患、及びECOGステータスが含まれる場合がある。症候性ではない、及び/または即時治療を必要としないNSCLCの治療の場合、治療関連変数の最小セットには、組織学、併存疾患、ECOGステータス、プログラムされたデスリガンド1(PD-L1)の発現、EGFR変異ステータス、及び未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の変異状態が含まれ得る。小細胞肺癌(SCLC)の治療の場合、治療関連変数の最小セットには、ECOGステータス、併存疾患、及びTNM病期が含まれる場合がある。
【0131】
図3Bは、いくつかの実施形態による、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスを割り当てる流れ図である。一実施形態では、上記のように、COTAモジュール220は、データを取り込み、データの完全性を確認し、データを検証及び/または修正し、洗練されたノードアドレスを割り当てる前にデータベース240a、240bにデータを格納することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、使用者の選択を介してデータ入力を受信またはそれにアクセスし、暫定的なノードアドレスの割り当ての前に、データのより限定された確認及び検証を実行することができる。
【0132】
COTAモジュールによって取り込まれた、またはアクセスされたデータには、患者に関連付けられた個人の健康情報(PHI)が含まれる。本明細書で使用される場合、PHIは、個々の患者を識別するために使用でき、診断または治療などの医療サービスを提供する過程で作成、使用、または開示された医療記録または指定された記録セットの情報を指す。PHIの個人識別子の例には、名前、通りの住所、市、郡、地区、郵便番号など、州よりも小さいすべての地理的細分、生年月日、入院した日、退院日、死亡した日、年齢を含む、個人に直接関連する日付のための日付のすべての要素(年を除く)、及びそのような年齢を示す日付のすべての要素(年を含む)、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレス、社会保障番号、医療記録の番号、健康保険の受益者番号、口座番号、証明書/ライセンスの番号、ナンバープレート番号を含む車両識別子とシリアル番号、デバイス識別子とシリアル番号、ウェブでのユニバーサルリソースロケーター(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス番号、指紋や声紋を含む生体認証識別子、フルフェイスの写真画像及びいずれかの同等の画像、及びその他いずれかの一意の識別番号、特性、またはコード(ただし、データをコーディングするために調査員によって割り当てられた一意のコードではない)が含まれるが、これらに限定されない。PHIには、患者の表現型の特徴を含めることができる。表現型は、形態、発達、生化学的または生理学的特性、生物季節学、行動、及び行動の産物など、人の観察可能な特性または性質の複合体である。表現型は、人の遺伝子の発現、ならびに環境的な要因の影響、及び2つの間の相互作用から生じる。
【0133】
いくつかの実施形態では、医療提供者、患者、または支払者/保険会社などのユーザは、COTAモジュール220によってレンダリングされたGUI250に患者のPHIを入力することができる。例として、PHIは指定されたファイル形式を使用してアップロードできる。いくつかの実施形態では、PHIの少なくとも一部は、例えば、ウェブブラウザ、アプリケーション、またはモバイルアプリのグラフィカルユーザインターフェースのオプションからの選択を介して、少なくともいくつかの変数の値のユーザの選択に基づいて、受信またはそれにアクセスすることができる。コンピューティングシステム205は、COTAモジュール220を介してPHIを受信し、PHIをデータベースに格納することができる。他の実施形態では、COTAモジュールは、1人または複数の患者に関するPHIのコピーを含むストレージにアクセスすることができ、この方法で1人または複数の患者に関するPHIを取得することができる。COTAモジュール220は、患者のPHIの初期セットを受信またはそれにアクセスし、その後、更新されたPHIのセットを受信することができる。
【0134】
例えば、患者のPHIは、少なくとも部分的にブラウザに入力できる。他の実施形態では、PHIの少なくとも一部は、格納された患者のデータを含むデータベースから検索される。いくつかの実施形態では、PHIは、PHIに基づいて所定の変数の少なくともいくつかの属性を判定する分類層に送られる。いくつかの実施形態では、分類層はまた、属性の判定の前または判定中に、データの少なくともいくつかのチェック、検証、及び修正を実行する。所定の変数の少なくともいくつかの属性に基づいて、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスが患者のデータに対して判定され、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスが患者に割り当てられる。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスが割り当てられると、ユーザがCOTAモジュールにアクセスするたびに、COTAモジュールは、患者に関する個人の健康情報、及び(例えば、グラフィカルユーザインターフェースを介して)PHIに基づき患者に割り当てられたノードアドレスの関連付けに関する情報、またはノードアドレス自体に関する情報へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、特定の患者に関するPHIを、特定の患者として進行中の対応する時点でノードアドレスに符号化された所定の変数のいくつかまたはすべてについて同様の属性を有するまたは有していた他の患者に関する情報との効率的な比較を可能にする。いくつかの実施形態では、比較は、疾患の進行及び治療の両方の対応する時点で特定の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた他の患者との比較である。
【0135】
一実施形態では、COTAモジュール220は、患者のPHIの初期のセットにアクセスまたは受信することができる。COTAモジュール220は、事前に選択された変数に対してPHIの値に基づいて、事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに対する属性を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、属性は、事前に選択された変数に割り当てられた指定された入力であり得る。例えば、属性は、指定されたリストまたはメニューからの1つ以上の選択にすることができる。または、属性を英数字で入力することもできる。上記のように、いくつかの実施形態では、属性は、少なくとも部分的に、自然言語の1つまたは複数の非構造化文書に含まれるPHIから判定される。
【0136】
図3Bは、一実施形態による、属性の異なる固有の組み合わせを具体化するノードアドレスの作成による、上記のようなCOTA類別及び分類の流れ図である。図3Bに示されるように、例として、図3Bを参照すると、事前に選択された変数のセットは、性別440(変数A)、人種445(変数B)、識別されない変数C、D、E、及びF、及びKRAS450(変数G)を含むことができる。K-Rasは、ヒトにおいてKRAS遺伝子によってコードされるタンパク質である。正常なKRAS遺伝子のタンパク質産物は、正常な組織のシグナル伝達において重要な機能を果たしており、KRAS遺伝子の変異は多くのがんの発症における重要なステップである。
【0137】
いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、事前選択された変数のセット(例えば、変数440、445、450)の属性の組み合わせに関して類別及び分類されたデータ430を分析して、類別及び分類されたデータにおける属性の固有の組み合わせをそれぞれ識別する。属性455のそれぞれの固有の組み合わせは、固有のノードアドレスで具体化されるか、またはそれによって表される。いくつかの実施形態では、ノードアドレスのフォーマットは、一意の組み合わせに対して事前に選択された変数の各属性の値を示す。特定の時点または特定の期間に対応する特定の患者のデータには、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスのいずれかの一意のノードアドレスの1つが割り当てられる。複数の異なる患者に、同じ暫定的なノードアドレスまたは同じ洗練されたノードアドレスを割り当てることができる。上で説明したように、ノードアドレスを使用してデータをフィルタリング及び分類できる。変数には、例えば、診断、人口統計、転帰、表現型などが含まれる場合がある。表現型は、形態、発達、生化学的または生理学的特性、生物季節学、行動、及び行動の産物など、人の観察可能な特性または性質の複合体である。表現型は、人の遺伝子の発現、ならびに環境的な要因の影響、及び2つの間の相互作用から生じる。いくつかの実施形態では、ノードアドレスは、データを臨床的に関連する群に効率的に分割することを可能にする。
【0138】
上記のように、事前に選択された変数455の属性の一意の組み合わせは、COTAモジュール220内のノードアドレスとして表される。一実施形態では、ノードアドレスは、所定の変数の属性のリストとして表される(変数を表す文字、及びその変数の属性の選択を表す数字の関数として)。例えば、図3Bに示すように、ノードアドレスとして表される属性455の一意の組み合わせには、性別変数Aの女性変数と男性変数の両方の周りにあるブロックで示されるA1-2(Aは性別変数を表し、1-2は女性と男性の患者を表す)が含まれる。属性455の一意の組み合わせには、B1-4がまた含まれ、Bは人種変数を表し、1~4は人種変数の様々な選択肢を表す。属性455の固有の組み合わせには、KRAS変数を表すGと、KRAS変数の異なる選択肢を表す番号1~3も含まれる。したがって、いくつかの実施形態では、変数455の一意の組み合わせは、A1~2、B1~4、…G1~G3(例えば、A1、B2、...G1)というノードアドレスを有することができる。
【0139】
別の実施形態では、洗練されたノードアドレスまたは暫定的なノードアドレスは、ピリオドで区切られた複数の数字の文字列として表され、数字の各文字列は、1つまたは複数の事前に選択された変数及び変数に割り当てられた属性(例えば、疾患、表現型、治療のタイプ、進行/追跡、性別など)を示す。例えば、最初の数字列は特定の疾患を表し、2番目の数字列は疾患のタイプを表し、3番目の数字列は疾患のサブタイプを示し、4番目の数字列は表現型を示すことができる。したがって、この例では、最初の文字列はがんを示す01であり、2番目の文字列は乳房腫瘍を示す02であり、3番目の文字列は乳癌を示す01であり、4番目の文字列は表現型の特定の特性を表す1201である可能性があり、そのためノードアドレスが01.02.01.1201となる。洗練されたノードアドレスまたは暫定的なノードアドレスは、任意の数の数字の文字列を含むことができ、4つの文字列に限定されないことを理解されたい。さらに、洗練されたノードアドレス及び暫定的なノードアドレスは、数字の文字列によって表されることに限定されない。暫定的なノードアドレスと洗練されたノードアドレスは、ノードアドレスによって表される事前に選択された変数の属性の組み合わせを特徴づけて識別する情報を、フォーマットが伝達する限り、任意のフォーマットで表すことができる。
【0140】
一実施形態では、表現型を表す数字の文字列は、表現型の特徴を有向グラフとして表すことによって提供することができる。図3Cは、一実施形態による、表現型を表す数字の文字列を提供するための表現型の特徴を示す有向グラフ460を概略的に示す。有向グラフ460は、表現型を表す楕円形として描かれるノードと、ノード間の関係を表すエッジとを含む。グラフは、ルート「開始」ノードから、選択した表現型のノードまでトレースされる。各エッジは番号に関連付けられている。ノードアドレスの表現型を表す数字の文字列は、数字の組み合わせとして提供される。例えば、男性と白人の選択された表現型の特徴の数字の文字列は、11として表される。他のタイプの組み合わせも使用することができる。有利なことに、表現型の特徴を有向グラフとして表すことにより、構造全体を変更することなく、他の表現型に対応する他のノードを追加することができる。図3Cは、有向グラフをグラフィカルに描写する1つの方法を含む。当業者は、有向グラフが異なる方法でグラフィカルに描かれ得ることを理解するであろう。
【0141】
属性455の固有の組み合わせを表すノードアドレスは、COTAモジュール220に、関連する場合、各表現型に固有のリソース及びアラートを照合する能力を与える。リソースは、情報、コンテンツ、ライブサポートへのリンクなどである。いくつかの実施形態では、各患者は、患者を分類するのに十分なPHIが提供されると仮定して、1つまたは複数の洗練されたノードアドレス及び/または暫定的なノードアドレスに分類される。一実施形態では、リソースは、適切で関連性のあるノードアドレスで「タグ付け」される。いくつかの実施形態では、ノードアドレスは、科学的/医学的進歩を最新に保つために、経時的に代替可能である。
【0142】
上で説明したように、個人の健康情報(PHI)が最初に対象の患者に、または患者によって提供される場合、PHIは、洗練されたノードアドレス内のすべての所定の変数の属性を判定するのに十分な情報を含まない場合がある。ただし、PHIには、治療関連変数の少なくとも最小サブセットの属性を判定するのに十分な情報が含まれている場合がある。暫定的なノードアドレスは、治療関連変数の少なくとも最小サブセットの属性に基づいて、対象の患者に割り当てることができる。この暫定的なノードアドレスを使用して、対象の患者に関連する治療情報を提供し、洗練されたノードアドレスに関連付けられるすべての所定の変数の値が不明であっても、対象の患者の治療を類似の患者の治療と比較できる。暫定的なノードアドレスには、治療関連変数の最小サブセットにない治療関連変数の1つ以上の不完全または不在の属性を含めることができる。治療関連変数の最小サブセットは、割り当てられた属性を持つ治療関連変数の指定されたサブセットである可能性がある。上で説明したように、どの治療関連変数が治療関連変数の最小サブセットに含まれるかは、治療関連変数の少なくともいくつか、例えば、がんの種類、がんの病期、及び/または治療の意図に依存し得る。
【0143】
上記のように、洗練されたノードアドレスは、割り当てられた属性を持つ治療関連変数の少なくとも最小数のサブセット、及び割り当てられた属性を持つ予後または転帰関連変数の少なくとも最小サブセットを具体化することができる。治療関連変数の最小サブセットは、割り当てられた属性を有する治療関連変数の指定されたサブセットであり得、割り当てられた属性を有する予後または転帰関連変数の最小サブセットは、予後または転帰関連変数の指定されたサブセットであり得る。
【0144】
上記のように、COTAモジュール220は、患者のために受け取られた最初のPHIに基づいて、事前に選択された変数のいくつかまたはすべてに属性を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、属性が治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられているが、属性が予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられていることを判定することができる。属性が治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられているが、予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられていると判断することに応答して、COTAモジュール220は、データベース240からの治療関連変数の最小サブセットに割り当てられた属性に基づいて、患者に暫定的なノードアドレスを割り当てることができる。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、割り当てられていない属性を有する1つまたは複数の治療関連の事前選択された変数を含むことができる。いくつかの実施形態では、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスは、別の患者からの個人の健康情報に基づいて以前に生成された。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、患者に割り当てられた属性に基づいて新たに生成され、次に、新たに生成された暫定的なノードアドレスが患者に割り当てられる。
【0145】
各暫定的なノードアドレス及び/または洗練されたノードアドレスは、所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束)に関連付けることができる。上で説明したように、いくつかの実施形態では、1つの暫定的なノードアドレスのみ及び/または1つの洗練されたノードアドレスのみが、特定の所定の治療計画情報に関連付けられる。他の実施形態では、2つ以上の洗練されたノードアドレスが、特定の所定の治療計画情報に関連付けられている。所定の治療計画情報が所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束を含む場合、各束はまた、1つまたは複数の暫定的なノードアドレス、または1つまたは複数の洗練されたノードアドレスに関連付けられ得る。所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの各束のサービス)は、患者の治療及び/または費用を最適化するために、1人または複数の医療専門家、病院、集団、支払者(例えば、保険会社など)によって判定され得る。一例では、束は、画像スキャンの数、薬物または薬物の選択、薬物を投与する時期のスケジュール、操作または手順、フォローアップ訪問の回数及び頻度などを示し得る。患者の治療サービスを束にすることは、リスク契約に特に役立つ場合がある。例えば、(特定の疾患に関連する)暫定的または洗練されたノードアドレスに対応する各束は、ユーザ(例えば、医師、患者など)が適切な束を選択することを可能にする所定のコストを有し得る。費用は、その特定の疾患に関連する履歴データ、または洗練された、または暫定的なノードアドレスに基づいて判定または交渉される場合がある。
【0146】
上記のように、ヘルスサービスの支払いに関する価値ベースのモデルの課題には、特定の患者の臨床転帰に影響を与える可能性のあるケア関連ではない変数を考慮に入れた、患者の正確な予期される転帰を判定することの難しさ、及び患者の予想治療費の正確な見積もりの判定の難しさが含まれる。治療と予後に関連するすべての変数に関する情報を組み込むか具体化することにより、洗練されたノードアドレスを使用して、患者の予後関連の転帰を確実に推定できる。COTAモジュールは、疾患の進行の特定の時点で群内の患者に割り当てられる1つ以上の洗練されたノードアドレスに基づいて群化された予後ベースまたは転帰ベースのコホート(群として扱われる人々の群)に関する以前に取得した情報を使用して、洗練されたノードアドレスの信頼できる予後関連の転帰情報と推定コスト情報を生成する。このコホートからの以前のデータの分析は、洗練されたノードアドレスに関連する推定転帰と、洗練されたノードアドレスに関連する治療の様々な時点での推定コストを提供する。いくつかの実施形態では、群の以前の転帰の統計分析は、必要に応じて動的に行われる。いくつかの実施形態では、統計分析は、群内の患者に関する新しい関連情報が取得されたとき、または新しい患者が群に追加されたときに、実行することができる。いくつかの実施形態では、群の以前の転帰の統計分析は、定期的に実施されて保存されるか、または要求に応じて実施される。統計分析が実行される時期または頻度は、多様な転帰に対して多様になる場合がある。
【0147】
有利なことに、いくつかの実施形態では、所定の治療計画情報(例えば、サービスの束)は、特定の疾患について保険会社及び/または病院に費用の確実性を提供する。これにより、記録の処理と維持のコストも削減される可能性がある。さらに、医療専門家は事前に所定の治療方針を知っているため、医師はより低コストでより良い転帰を得るインセンティブを得る。
【0148】
一実施形態では、COTAモジュール220は、データベース240から、それぞれの暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに関連する所定の治療計画情報を検索することができる。COTAモジュール220は、所定の治療計画(例えば、所定のケアサービスの束に関する情報)を、対象の患者の医療提供者に送信することができる。例として、医療提供者は、ユーザコンピューティングデバイス210でCOTAモジュール220のインスタンスを実行することができる。COTAモジュール220は、医療提供者のためにユーザコンピューティングデバイス210にGUI250をレンダリングすることができる。コンピューティングシステム205は、COTAモジュール220を使用して、所定の治療計画情報(例えば、所定のケアサービスの束に関する情報)を医療提供者に送信することができる。所定の治療計画情報は、医療提供者のためのユーザコンピューティングデバイス210のGUI250でレンダリングすることができる。あるいは、またはさらに、所定の治療計画情報は、1つまたは複数の送信された文書として、ダウンロード用の1つまたは複数の文書として、電子通信への添付として提供される1つまたは複数の文書として、またはいずれかのその他の適切なフォーマット、または任意の他の適切な方法で、提供され得る。
【0149】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、経時的に患者のために更新された及び/または新しいPHIを受け取ることができる。COTAモジュール220は、患者の更新された及び/または新しいPHIに基づいて、事前に選択された変数に割り当てられた属性を更新することができる。事前に選択された変数に割り当てられた更新された属性に基づいて、COTAモジュール220は、新しいまたは異なる暫定的なノードアドレス、または新しいまたは異なる洗練されたノードアドレスを患者に割り当てることができる。いくつかの実施形態では、新しいまたは異なる暫定的なノードアドレスまたは新しいまたは異なる洗練されたノードアドレスが以前に生成された。いくつかの実施形態では、新しいまたは異なる暫定的なノードアドレスまたは新しいまたは異なる洗練されたノードアドレスが、事前に選択された変数に割り当てられた更新された属性に基づいて、新たに生成される。一実施形態では、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに関連付けられた所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束)を更新または変更することができる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスまたは暫定的なノードアドレスに関連する所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)が更新または変更されるたびに、COTAモジュール220は、更新または変更された所定の治療計画情報に関する情報を、1つまたは複数の所定の患者ケアサービスの更新または変更された束に関連付けられた洗練されたまたは暫定的なノードアドレスを現在割り当てられている患者の医療提供者へ、自動的に送信することができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、例えば、疾患に関連する変数に関する理解の変化のために、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに含まれるべき所定の変数が変化する。例えば、専門家グループは、論文や出版物で報告された自身の経験や開発に基づいて、新しい変数または異なる変数を治療関連変数または予後または転帰関連変数に含めるべきであると判断する場合がある。そのような場合、患者は、所定の変数の新しいセットに基づいて、新しい現在の改訂された洗練されたノードアドレスまたは新しい現在の改訂された暫定的なノードアドレスを再度割り当てられ得る。いくつかの実施形態では、改訂された洗練されたノードアドレスまたは改訂された暫定的なノードアドレスは、将来ベースでのみ使用され、改訂されたノードアドレスは、患者の過去の時点に割り当てられない。いくつかの実施形態では、システムまたは方法は、以前のノードアドレスが改訂されたノードアドレスにどのように関連するかについてのマッピングを維持し、以前のノードアドレスを含む過去の患者データに基づく分析を可能にする。他の実施形態では、システムは、過去の患者データを再評価し、患者または複数の患者の過去または古い医療情報に対応する、改訂されたノードアドレスを、割り当てることができる。
【0151】
図4Aは、例示的な実施形態によるCOTAモジュール220によって実行される例示的なプロセスを示すフローチャートである。操作500において、COTAモジュール220は、初期データセットにアクセスまたは受信し、これは、対象の患者のためのPHIを含む第1のデータセットとして記述され得る。初期データセットには、最初に、または第1の期間にわたって、対象の患者に関連付けられるPHIが含まれる。PHIには、患者の表現型の特徴に関連する情報を含めることができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、データベース240a、240bに格納された初期データセットにアクセスまたはそれを受信する。いくつかの実施形態では、初期データセットの少なくとも一部は、患者、医療提供者、または保険会社によって操作されているユーザコンピューティングデバイス210から送信される。操作502において、COTAモジュール220は、対象の患者の初期データセットのPHIを使用して、事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに属性を割り当てる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、データベース240または異なるデータベースから、特定の疾患または疾患の群について事前に選択された変数を検索することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、初期データセット内の少なくともいくつかのデータの入力を案内するグラフィカルユーザインターフェースを使用する。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセットと、予後または転帰関連変数のセットを含むことができる。操作504において、COTAモジュール220は、属性が、治療関連変数のセットの少なくとも最小のサブセットに割り当てられているかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、治療関連変数の最小サブセットについて少なくともいくつかのデータの入力を案内するグラフィカルユーザインターフェースを使用する。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小セットの1つまたは複数(例えば、がんの種類、がんの病期、及び/または治療の意図)のデータの入力は、どの変数が、上及び下で説明されるように、治療関連変数の最小セットの他のものに含まれるかを判定し得る。いくつかの実施形態では、方法は、操作505を含み、これにおいて、COTAモジュール220は、属性が、予後または転帰関連変数のセットの少なくとも最小のサブセットに割り当てられているかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、操作504及び操作505は、1つの操作に組み合わせることができる。
【0152】
治療関連変数の最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセットの識別または定義を事前定義することができ、データベースに保存することができる。いくつかの実施形態では、どの変数が治療関連変数の最小サブセットに含まれるかは、治療関連変数の1つまたは複数の値に依存し得る。例えば、がんにおいて、どの変数が治療関連変数の最小サブセットに含まれるかは、少なくとも部分的に、がんの種類、がんの病期、及び/または治療の意図に依存し得る。いくつかの実施形態では、システムまたは方法は、異なるがんの種類、がんの病期、治療の意図、または前述の組み合わせの治療関連変数の最小サブセットに含まれる異なる変数の保存された識別に依存し得る。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小セットの識別または定義は、少なくとも部分的に、現在の医学的知識に基づいて判定され得る。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小セットの識別または定義は、少なくとも部分的に、1人または複数の医療専門家によって判定され得る。
【0153】
いくつかの実施形態では、属性が、操作504で治療の決定を行うために必要な治療関連変数の最小サブセットに割り当てられていないと判断された場合、方法は操作506に進み、COTAモジュール220は、治療関連変数の最小サブセットに追加の属性を割り当てるため対象の患者のPHIを含む追加のデータを受信、アクセス、または取得するのを待機する。いくつかの実施形態では、操作506において、COTAモジュール220は、患者のPHIに関連するいずれかの新しいまたは更新された情報があるかどうかを確認することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、患者のPHIに関連する新しいまたは更新された情報を受け取る。いくつかの実施形態では、新規または更新された情報は、COTAモジュールにプッシュされる。いくつかの実施形態では、患者のPHIに関連する新しいまたは更新された情報が、COTAモジュールによりプルされる。いくつかの実施形態では、属性が、操作504において治療関連変数の最小サブセット未満に割り当てられている場合、システムまたは方法は、暫定的なノードアドレスを割り当てるには不十分な情報が提供されていたシステムのユーザ(例えば、医療提供者または支払者)に、通知または情報を提供することができる。
【0154】
いくつかの実施形態では、属性が操作504において治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられていると判定される場合、方法は操作508に直接進み、暫定的なノードアドレスが対象の患者に割り当てられる。他の実施形態では、属性が操作504において治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられていると判定される場合、方法はさらに、操作505において、属性が予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられているかどうかを判定する。属性が、操作504で治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられ、504で予後または転帰関連変数の最小サブセット未満に割り当てられている場合、方法は操作508に進み、治療関連変数に基づいている暫定的なノードアドレスが、対象の患者に割り当てられる。
【0155】
いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、別の患者のために事前に選択された変数に割り当てられた特定の属性に基づいて以前に生成された。以前に生成された暫定的なノードアドレスは、データベース240に格納することができる。COTAモジュール220は、治療関連変数の最小サブセットに割り当てられた属性を使用してデータベース240を照会して、暫定的なノードアドレスを検索することができる。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、事前に選択された変数に割り当てられた特定の属性に基づいて新たに生成される。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、治療に関連する事前に選択された変数の1つまたは複数がまだ割り当てられていない、及び/または欠落しているという表示を含む。患者に関する初期情報が診断時または診断直後にCOTAモジュールに提供される場合、提供される初期情報には、多くの場合、治療関連変数の少なくとも最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報が含まれるが、少なくとも予後または転帰関連変数の最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報は含まれておらず、操作508の初期情報に基づいて暫定的なノードアドレスが患者に割り当てられるに至る。
【0156】
暫定的なノードアドレスは、所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)に関連付けることができる。COTAモジュール220は、割り当てられた暫定的なノードアドレスに基づいて、データベース240から所定の治療計画情報に関する情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)を検索することができる。操作510において、COTAモジュール220は、患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関連する所定の治療計画情報を、対象の患者の医療提供者に送信及び/または提供することができる。例として、COTAモジュール220は、所定の治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)を、COTAモジュール220のインスタンスを実行するユーザコンピューティングデバイス210を操作する対象の患者の医療提供者に送信することができる。
【0157】
初期データセットに、治療関連変数の最小サブセットに属性を割り当て、少なくとも予後または転帰関連変数の最小サブセットに属性を割り当てるのに十分な情報が含まれている場合、洗練されたノードアドレスが、いくつかの実施形態による、操作509において、対象の患者に割り当てられる。具体的には、属性が操作504で治療関連変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられ、属性が505で予後または転帰ベースの変数の少なくとも最小サブセットに割り当てられている場合、洗練されたノードアドレスを、いくつかの実施形態において暫定的なノードアドレスが割り当てられずに、対象の患者に割り当てられ得る509。暫定的なノードアドレスのように、洗練されたノードアドレスは、所定の治療計画の情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)に関連付けることができる。洗練されたノードアドレスの割り当て509後、操作510において、COTAモジュール220は、対象の患者に割り当てられる洗練されたノードアドレスに関連する事前定義された治療計画情報(例えば、所定の患者ケアサービスの1つまたは複数の束に関する情報)を提供及び/または送信することができる。そのような実施形態では、所定の治療計画情報510は、対象の患者に割り当てられる洗練されたノードアドレスに基づいて、提供され得る。
【0158】
所定の治療計画情報が操作510で提供された後、方法は、図4Bに示されるフローチャートまで継続する512。操作514において、洗練されたノードアドレスが対象の患者に割り当てられている場合、方法は、操作516において対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、対象の患者の予想される予後関連の転帰を判定することに進む。いくつかの実施形態では、判定された予想される予後関連の転帰情報は、操作526に基づき、対象の患者の医療提供者、対象の患者の医療費支払者、及び/または対象の患者に提供され得る。
【0159】
操作518において、COTAモジュール220は、対象の患者のPHIに関連する新しいまたは更新された情報にアクセスまたは受信する。例えば、システムは、対象の患者に関連する更新された及び/または追加の個人の健康情報を含む第2のデータセットに、初期のデータに対応する第1の時間または第1の期間より後の、第2の期間または第2の期間にわたって、アクセスするまたは受信することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、患者のPHIに関連する新しいまたは更新された情報を受信する。いくつかの実施形態では、新規または更新された情報は、COTAモジュールにプッシュされる。いくつかの実施形態では、患者のPHIに関連する新しいまたは更新された情報が、COTAモジュールによりプルされる。操作518における、対象の患者のPHIとの関連付いた新規または更新された情報のアクセス及び/または受信に応答して、またはそれらの後、プロセスは、操作520に進むことができ、これにおいて、COTAモジュール220は、新規または更新されたPHIに基づいて、事前に選択された変数の属性を割り当てる。COTAモジュール220は、事前に選択された変数にすでに割り当てられている属性を変更し、及び/または図4Aの操作502で以前に割り当てられなかった事前に選択された変数に、属性を割り当てることができることを理解できる。属性が、操作522において、少なくとも治療関連変数の最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセットに割り当てられていない場合、方法は、操作518における対象の患者の更新または追加データへのアクセスまたは受信に再び進む。
【0160】
属性が、操作522において、少なくとも治療関連変数の最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセットに割り当てられている場合、方法は、操作524において対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当て、操作526において洗練されたノードアドレスに基づいて対象の患者の予想される予後関連の転帰を判定することに進む。いくつかの実施形態では、予想される予後関連の転帰に関する情報は、対象の患者の医療提供者または操作526における対象の患者の医療費支払者に提供または表示される。
【0161】
いくつかの実施形態では、この方法は、COTAモジュール220が、操作518における対象の患者の新規または更新された個人の健康情報にアクセスまたはそれを受信することを継続する。COTAモジュール220が患者のPHIに関連する更新されたまたは新しいデータにアクセス、検索、または受信するたびに、COTAモジュール220は、事前に選択された変数に更新されたまたは新しい属性を割り当てることができ、新しいまたは更新された洗練されたノードアドレスは、事前に選択された変数に割り当てられた更新された属性または新しい属性に基づいて、操作524で対象の患者に割り当てることができる。いくつかの実施形態では、更新された予想される予後関連の転帰は、操作516における新しいまたは更新された洗練されたノードアドレスに基づいて判定される。いくつかの実施形態では、判定された更新された予後関連の出力情報は、対象の患者の医療提供者に提供され得る。いくつかの実施形態では、属性のこの更新及び洗練されたノードアドレスは、患者の治療中または患者の生涯を通じて継続する。いくつかの実施形態では、患者のいずれかの新規または更新されたPHIデータへのアクセス、受信、または検索の失敗に応答して、COTAモジュール220は、プロセスを終了することができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、定期的またはスケジュールに従って、いずれかの利用可能な追加データをチェックし、アクセスし、または提供される。いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、スケジュールに従って定期的に、または対象の患者のために追加のデータがアクセスまたは受信されるたびに、更新または追加のデータに基づいて洗練されたノードアドレスを更新する追加の反復を実行する。
【0162】
一実施形態では、COTAモジュール220によって受信、アクセス、または検索された、患者のPHIに関連する初期情報は、第1の時点での患者のPHIであり得、患者のPHIに関連付けられる後続的に受信、アクセス、または検索される新規または更新された情報は、最初の時点より後の第2の時点での患者のPHIであり得る。患者のPHIに関連する、その後に受信、アクセス、または検索される新しいまたは更新された情報は、対象の患者が診断されるがんなどの疾患の進行である可能性がある。
【0163】
一実施形態では、COTAモジュール220によって受信、アクセス、または検索された、患者のPHIに関連付けられた初期情報は、患者の初期診断に関連付けられ、患者のPHIに関連付けられる後続的に受信、アクセス、または検索される新規または更新された情報は、その後の診断情報に関連付けることができる。
【0164】
COTAモジュール220が患者のPHIに関連する更新されたまたは新しい情報にアクセス、検索、または受信するたびに、COTAモジュール220は、事前に選択された変数に更新されたまたは新しい属性を割り当てることができ、更新された暫定的なノードアドレスを、対象の患者に割り当てることができる(ポイントオブケアでの治療の決定が行われておらず、洗練されたノードアドレスが患者に割り当てられていない場合)か、洗練されたノードアドレスまたは事前に選択された変数に割り当てられた更新されたまたは新しい属性に基づいた更新された洗練されたノードアドレスを、対象の患者に割り当てることができることを理解されたい。さらに、新しい所定の治療計画情報または新しい予想される予後関連の転帰は、対象の患者に割り当てられた更新された暫定的なノードアドレスまたは新しいまたは更新されたノードアドレスに基づいて、対象の患者の医療提供者または対象の患者の医療費支払者に提供することができる。患者に割り当てられた新しいまたは更新された洗練されたまたは暫定的なアドレスは、治療関連変数及び/または予後または転帰変数に割り当てられた特定の属性に対して以前に生成できることを理解できる。
【0165】
上記のように、洗練されたノードアドレスを使用して、操作516において、疾患と診断された患者の定義されたエンドポイントのイベントの発生に関して、予想される予後関連の転帰を判定することができる。図4Bの操作516では、対象の患者の判定された予想される予後関連の転帰は、関連する分析の対象の患者のものとして、疾患の進行の対応する時点、または治療と疾患の進行の両方で対応する時点において対象の患者に割り当てられた同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられた予後または転帰ベースの患者群の患者の以前の予後関連の転帰の統計分析から取得できる。例えば、システムまたは方法は、予後または転帰ベースの患者群の患者の履歴データにアクセスできる場合がある。いくつかの実施形態では、予後または転帰ベースの患者群の各患者は、関連する分析のために、対象の患者のものとして、疾患進行の対応する点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられているかまたは割り当てられた。他の実施形態では、予後または転帰ベースの患者群の患者の少なくとも一部、ただし全員ではない者が、関連する分析のためのものとして、疾患の進行の対応する時点で対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられるかまたは割り当てられた。
【0166】
疾患の進行における関連ポイント、または患者が転帰ベースの分析のために洗練されたノードアドレスを割り当てられている、または割り当てられていた疾患の進行及び治療における関連ポイントは、特定の目標または分析のタイプによって異なる。例えば、上記のように、対象の患者が二次治療の開始から三次治療の開始まで進行する予想時間に関心がある場合、関連する洗練されたノードアドレスは、対象の患者の二次治療開始時の洗練されたノードアドレスである。同様に、当該の問題に対処するために履歴データが分析される転帰または予後に基づく患者群の場合、いくつかの実施形態では、転帰または予後に基づく患者群の各患者は、その個々の患者の二次治療の開始時に対象の患者と同じ洗練されたノードアドレスを有する。
【0167】
いくつかの実施形態では、リスク調整を判定するとき、方法またはシステムは、対象の患者として、疾患の進行の対応する点として、または治療と疾患の進行の両方において、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスが全員に割り当てられた、または割り当てられている患者群を使用する。いくつかの実施形態では、患者群は、洗練されたノードアドレスの違いがリスク調整分析に有意に影響を及ぼさない場合に、複数の洗練されたノードアドレスを含み得る。いくつかの実施形態では、疾患の進行の特定の時点で対象の患者と同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられた予後または転帰ベースの患者群の過去の予後関連転帰の統計分析を使用して、疾患の進行の特定の時点で洗練されたノードアドレスを割り当てられた対象の患者の予想される予後関連の転帰を提供することができる。同様に、治療及び疾患の進行の特定の時点で洗練されたノードアドレスが割り当てられた予後または転帰ベースの患者群の治療の特定の時点での実際原価のデータの統計分析は、治療及び疾患の進行の対応する特定の時点で同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた対象の患者の治療の対応する特定の時点での予想されるコストに関する情報を提供できる。いくつかの実施形態では、以前の転帰の統計分析は、必要に応じて動的に実行される。いくつかの実施形態では、特定の洗練されたノードアドレスが割り当てられた患者に関連する以前の転帰の統計分析を保存することができる。いくつかの実施形態では、統計分析は、定期的に、異なる間隔で、または要求に応じて実行することができる。
【0168】
上述のように、一実施形態では、COTAモジュール220によって受信、アクセス、または検索された、患者のPHIに関連する初期情報は、第1の時点または第1の期間での患者のPHIであり得、患者のPHIに関連付けられる後続的に受信、アクセス、または検索される新規または更新された情報は、第1の時点または第1の期間より後の第2の時点または第2の期間での患者のPHIであり得る。患者のPHIに関連する、その後に受信、アクセス、または検索される新しいまたは更新された情報は、患者が診断されるがんなどの疾患の進行に関する情報を含み得る。
【0169】
一実施形態では、COTAモジュール220によって受信、アクセス、または検索された、患者のPHIに関連付けられた初期情報は、患者の初期診断に関連付けられ、患者のPHIに関連付けられる後続的に受信、アクセス、または検索される新規または更新された情報は、その後の診断情報と含むことができる。
【0170】
いくつかの実施形態では、方法は、対象の患者の1つまたは複数の転帰を、診断時または進行時に、対象の患者に割り当てられたものと同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた予後または転帰ベースの群の患者の1つまたは複数、1つまたは複数の過去の転帰と比較することをさらに含み、対象の患者の1つまたは複数の転帰が予後または転帰ベースの群の基準から離れる傾向にあるかどうかを判断する。いくつかの実施形態では、対象の患者の1つまたは複数の転帰が、予後または転帰ベースの群の標準から離れる傾向にあると判定され、方法はまた、対象の患者の医療提供者または医療費支払者に、標準から遠ざかる傾向にある1つまたは複数の転帰に関する情報を含め、アラートを送信することを含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、治療、試験、フォローアップ、処方された薬の順守、及び/または、いくつかの実施形態に従って、洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者集団の各患者の費用において、ある医療提供者と別の医療提供者(複数可)の違いを比較することにより、予後または転帰ベースの群の各患者の各医療提供者の行動の分散を測定できる。疾患の進行の同じ時点で同じ洗練されたノードアドレスが割り当てられたいずれかの2人の患者は、定義上、同じ関連する生物学的属性を持っていたため、患者間の生物学的差異は除かれる。したがって、特定の時点でのこれらの患者の転帰のいずれかの違いは、治療されている方法に起因する可能性がある。システムまたは方法を使用して、洗練されたノードアドレスAが割り当てられたまたは割り当てられる患者を治療している医師Yと、ノードアドレスAが割り当てられたまたは割り当てられる患者を治療している医師Zを比較する場合、医師Yによって治療された患者は共通の洗練されたノードアドレスのために、両方の群で同じ予想される予後にもかかわらず、医師Zによって治療された患者とは統計的に異なる臨床転帰になり得る。ある医療提供者と別の医療提供者の間の転帰の違い(治療、検査、フォローアップ、処方薬の遵守におけるもの)は、医療提供者間の違いに寄与する必要な治療の欠如と不要なケアの存在を識別するために使用される。アラートは、標準から逸脱している医療提供者に提供され、以前は存在しなかった必要な治療を提供することによって、及び/または標準に到達するための不必要な治療を減らすことによって、医療提供者が自己修正できるようにする。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、医療提供者の少なくとも1名の測定された行動分散に寄与する、必要な治療の欠如及び/または不必要な治療の提供を識別することができる。いくつかの実施形態によれば、同じ洗練されたノードアドレスにある患者が群化されるので、同様の患者は、治療、転帰、及びコストに関して同様の患者と比較することができる。例えば、それぞれが同じ洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者全体のコストと転帰の両方を比較することにより、システムを使用して、治療コストが群よりもはるかに高いが、転帰が群ほど良好ではない特定の患者を特定できる。システムは、治療費が高い特定の患者の医療費支払者に、より低い費用で同じ転帰を達成できる可能性があるという警告を送信することができる。
【0172】
図4Cは、いくつかの実施形態による、医療提供者によって提供される必要な治療の欠如/及びまたは不必要な治療を識別するための方法のフローチャートである。対象の患者は、上記のように、操作536においてノードアドレスに割り当てられる。次に、対象の患者は、上記のように、操作538において対象の患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて、予後または転帰ベースの群に割り当てられる。予後または転帰ベースの群に割り当てられた複数の患者の複数の医療提供者のそれぞれの行動分散が、操作542で測定される。行動の分散に基づいて、医療提供者の少なくとも1人の測定された行動の分散に寄与する、必要な治療の欠如、及び/または不必要な治療が提供されていることが、操作544で識別される。
【0173】
図4Dは、例示的な実施形態によるCOTAモジュール220によって実行されるプロセスを示すフローチャートである。上記のように、暫定的なノードアドレスは、治療に関連する事前に選択された変数の値または属性を具体化することができる。上述のように、いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、関連分野(複数可)の専門家の群によって定義または識別される(例えば、5、10、15、20、30年以上の経験を有する腫瘍学者)。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、少なくとも部分的に、現在の医学的知識及び治療に関する情報及び/または関連分野の専門家からの情報に基づいて定義または識別される。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレス及び洗練されたノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の定義または識別は、前進する基準の現在の医学知識及び治療に関する新しい情報及び/またはこの分野の専門家からの更新された情報に基づいて更新される。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数の定義または識別は、定期的なスケジュールで更新される。いくつかの実施形態では、定義または識別は、新たに利用可能な情報に基づいて、必要に応じて更新される。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数は、治療及び支払いの決定を行う際の支援を提供するために属性が必要である治療及び予後または転帰関連変数を含むことができる。
【0174】
操作550において、COTAモジュール220は、患者のPHIを含む初期データセットにアクセスすることができる。操作552において、COTAモジュール220は、患者のPHIを使用して、事前に選択された変数のセットの少なくともいくつかに属性を割り当て得る。COTAモジュール220は、データベース240から特定の疾患について事前に選択された変数を検索することができる。事前に選択された変数のセットは、治療関連変数のセットと、予後または転帰関連変数のセットを含むことができる。
【0175】
操作554において、COTAモジュール220が、治療関連変数のセットの最小サブセット、及び予後または転帰関連変数の最小よりも少ないサブセットに属性を割り当てられ得ることに応答して、COTAモジュール220は、治療関連変数のセットに割り当てられた属性に基づいて、患者に暫定的なノードアドレスを割り当てることができる。操作556において、COTAモジュール220は、治療の決定がポイントオブケアでなされる前に、またはいくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスが割り当てられる前に、患者の特定の疾患(すなわち、がん)について事前に選択された変数の変更が発生したと判断するか、または事前に選択された変数の変更が発生したという情報にアクセスする、またはそれを受信する。変更は、暫定的なノードアドレスの治療関連変数のセットまたは治療関連変数の最小セットへの追加または変更である可能性がある。例えば、事前に選択された変数は、新しいデータ、新しい科学的発見、または治療の新しい開発に基づいて、将来的に更新される可能性がある。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数への更新は、ユーザコンピューティングデバイス210で実行されるCOTAモジュール220のインスタンスを介して入力され得る。いくつかの実施形態では、事前に選択された変数への更新は、別の方法を使用して事前に選択された変数を含むデータベースに対して行われ得、更新に関する情報がCOTAモジュールに提供される。あるいは、またはさらに、いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、事前に選択された変数を更新する様々なソースから入力を受信することができる。
【0176】
操作558において、COTAモジュール220は、COTAモジュール220に利用可能な患者のPHIに関連する最新の情報に基づいて、事前に選択された変数に追加された治療関連変数の1つまたは複数の属性を割り当てることができる。事前に選択された変数に追加された1つまたは複数の治療関連変数に属性を割り当てることに応答して、プロセスは操作559に進むことができ、その時点で、COTAモジュール220は、治療の決定がまだ行われていない場合、またはいくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスがまだ割り当てられていない場合、新しく追加された治療関連変数に割り当てられた属性に基づいて、修正された暫定的なノードアドレスを患者に対して割り当てることができる。COTAモジュール220は、治療の決定がまだなされていない場合、またはいくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスが割り当てられる前に、暫定的なノードアドレスの事前に選択された治療関連変数が変更されるたびに、改訂された暫定的なノードアドレスを患者に割り当てることができることを理解されたい。COTAモジュール220は、必要に応じて、修正された暫定的なノードアドレスを患者に割り当てる前に、改正された暫定的なノードアドレスを生成することができることを理解することができる。例えば、いくつかの実施形態では、改訂された暫定的なノードアドレスは、治療関連変数に対して同じ値を有する他の患者に対してすでに生成されている可能性があり、以前に生成された改訂された暫定的なノードアドレスは、対象の患者に割り当てられる。
【0177】
図4Eは、例示的な実施形態によるCOTAモジュール220によって実行されるプロセスを示すフローチャートである。上記のように、洗練されたノードアドレスは、治療関連変数の少なくとも最小のサブセット、及び事前に選択された変数の予後または転帰関連変数の少なくとも最小のサブセットを具体化することができる。事前に選択された変数は、上記のように定義または選択できる。事前に選択された変数は、治療及び支払いの決定を行う際の支援を提供するために属性が必要である治療及び予後または転帰関連変数を含むことができる。
【0178】
操作570において、COTAモジュール220は、上で説明したように、少なくとも治療関連変数の最小サブセット及び予後または転帰関連変数の最小サブセットに割り当てられた属性に基づいて、対象の患者に洗練されたノードアドレスを割り当てる。操作572において、COTAモジュール220は、患者の特定の疾患(すなわち、がん)について事前に選択された変数の変更が発生したかどうか、または洗練されたノードアドレスに含まれる事前に選択された変数の変更に関する情報を受信またはそれにアクセスできるかどうかを判定することができる。変更は、治療関連変数のセット及び/または予後または転帰関連変数のセットへの追加である可能性がある。所定の変数は、上記のように将来的に更新することができる。操作574において、COTAモジュール220は、COTAモジュール220に利用可能な患者のPHIに関連する最新の情報に基づいて、事前に選択された変数に追加された治療関連変数または予後または転帰関連変数の1つまたは複数の属性を割り当てることができる。事前に選択された変数に追加された1つまたは複数の治療及び/または予後または転帰関連変数に属性を割り当てることに応答して、プロセスは操作570に戻ることができ、その時点で、COTAモジュール220は、改訂された洗練されたノードアドレスを、事前に選択された変数に対する新たに追加された治療及び/または予後または転帰関連変数に割り当てられた属性に基づいて、今後対象の患者に割り当てることができる。いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、特定の分析の開始日、及び特定の変数の属性がいかに変更されたかということに応じて、診断時及びその後の各進行時に、将来的に患者に改訂された洗練されたノードアドレスを割り当てることができるという旨が理解できる。
【0179】
患者の一部の個人の健康情報は変更されない。患者のその他の個人的な健康情報は、経時的に変わる。いくつかの実施形態では、COTAモジュールは、関連する時点または関連する期間によって個人の健康情報を群化し、関連する時点または関連する期間に関する群化された情報に暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスを割り当てる。いくつかの実施形態では、暫定的なノードアドレスは、洗練されたノードアドレスが割り当てられるまでのみ使用される。洗練されたノードアドレスの割り当て後、暫定的なノードアドレスはもはや使用されなくなり、疾患の進行に関するそれ以降のすべての時点またはそれ以降の期間には、適切な洗練されたノードアドレスが割り当てられる。
【0180】
いくつかの実施形態では、異なる時点または期間に関連する群化された個人の健康情報は、特定の分析の開始日及び所定の変数の属性がどのように変わったかということに応じて、同じ洗練されたノードアドレスまたは異なる洗練されたノードアドレスに割り当てられ得る。したがって、いくつかの実施形態では、割り当てられた暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスは、ある時点または期間で患者に関連付けられたまたは割り当てられたノードアドレス、またはある時点またはある期間の患者の個人の健康情報に関連付けられたまたは割り当てられたノードアドレスとして記述され得る。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスは、少なくとも、診断時または診断直後、及びその後の特定された各疾患の進行時に、患者に割り当てられる。関連する時点または期間による個人の健康情報のこの群化、及びその時点での関連する健康情報に基づくノードアドレスの割り当てにより、それぞれの患者の疾患の進行における関連する対応する時点での関連する変数が同じ値である、または同じ値であった同様の患者の間の比較が、たとえ、経時的に変化する患者の変数の値に基づいて、異なる洗練されたノードアドレスが患者に割り当てられた、または後に割り当てられる場合であっても、容易になる。疾患の進行における関連する対応する時点は、使用されている分析のタイプによって異なる。
【0181】
いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスは、臨床的に関連する患者群を分析のために識別することを可能にする。データ記録の分析には、疾患を患っている患者の臨床転帰の追跡(例えば、リアルタイム)が含まれる場合がある。転帰には、例えば、送達される投与の強度、投与された治療薬、用量、投与間隔、及び投与期間、毒性の発生率及び重症度、費用、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効率などが含まれ得る。COTAモジュール220は、患者間で追跡された転帰を比較することができる。COTAモジュール220はまた、追跡に基づいて、追跡された患者に関連する特定の医師が、他の(類似の)患者を治療する他の医師の治療技術に従って患者を治療しているかどうかを判定し得る。一実施形態では、COTAモジュール220は、患者に割り当てられた暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに基づいて類似性が判定される多くの患者の転帰に基づいて、これを判定する。
【0182】
別の例では、洗練されたノードアドレスに基づく分析は、上記のように、洗練されたノードアドレスに関連する予想される予後関連の転帰を提供することができる。いくつかの実施形態では、洗練されたノードアドレスについてのこの予想される予後関連の転帰は、洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者が、標準的な予後関連の転帰よりも良いまたは悪い予後関連の転帰を有する可能性が高いかどうかを判断する(例えば、悪い、良い、平均、または平均より良い)ための様々な異なる関連する生物学的要因を有する集団の平均、中央値、または他の統計的に判定される値または範囲である、標準的な予想される予後関連の転帰と比較できる。
【0183】
転帰ベースの支払いモデルでは、支払者は好ましい転帰にインセンティブを与えることを目指している。ただし、予想される転帰がすべての関連する生物学的要因に基づいているのではなく、代わりに様々な異なる関連する生物学的要因を持つ集団の平均のみに基づいている場合、提供者は、患者が予想される転帰を達成できない原因が生物学的要因によるものであり、患者の治療やケアによるものではない場合、平均的な予想される転帰を達成していない患者に対して罰せられる可能性がある。同様に、患者が予想よりも優れている結果の原因が生物学的要因によるものであり、患者の治療やケアではない場合、提供者は予想よりも優れた転帰に対してボーナスを受け取ることができる。利用可能なすべての関連する治療関連変数及びすべての利用可能な予後または転帰関連変数に関する情報を含む、洗練されたノードアドレスに基づく分析を採用する場合、患者を群化及び分析して、生物学的に関連する変数の患者の組み合わせに固有の理にかなった正確な予想される転帰を判定し、これにより、支払者は、患者に合わせた理にかなった正確な予想される転帰の達成または達成の失敗に基づいて、支払いを増減することができる。いくつかの実施形態では、生物学的に関連する変数の値が異なる患者に基づく標準的な転帰を使用することができ、洗練されたノードアドレスは、洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者の予想される転帰が標準的な転帰とほぼ同じ、標準的な転帰より悪い、または標準的な転帰より良いという可能性を判定するのに使用した。
【0184】
上記のように、洗練されたノードアドレスに基づく分析は、洗練されたノードアドレスに関連する治療の様々な時点での予想される治療コストも提供することができる。これにより、システム/方法は、合理的な包括払い/episode of careモデルを実装するために支払者が使用できる生物学的に関連する変数の患者の特定の組み合わせに固有のコストの見積もりを提供できる。
【0185】
上記のように、医療の償還のためのいくつかの値ベースのモデルは、患者の予後関連転帰及び/または臨床的に関連する期間にわたる患者の予想される治療費の判定を必要とする。残念ながら、一部の従来のシステムは、予想される転帰を請求コードのみに基づかせ、これは、特定の疾患の患者に平均的な予想される転帰を提供するのに役立つ場合があるが、患者間の生物学的な違いに基づく予後のケア及び治療関連ではない違いを考慮しない。このようなシステムには、乳癌などの特定の疾患を患う個々の患者に正確な予後を提供することができない。例えば、乳癌患者の集団などの1つの集団は、生存に対する期待が異なる複数の下位群で構成することができる。生存に対するこれらの予想は、予後不良、良好、平均、または平均よりも良好と相関する可能性がある。個々の患者の転帰とすべての乳癌患者の転帰の平均との比較に支払いが基づいている場合、これは、最初に予後が不良な患者であっても、転帰が平均よりも劣るすべての患者の補償が不足する結果になり、予後が良好であっても、転帰が平均よりも良いすべての患者に対して過剰補償になる結果になる。同様に、そのようなシステムは、そのような予後を得るために必要な治療費の正確な見積もりを提供することができない。
【0186】
洗練されたノードアドレスは、洗練されたノードアドレスが割り当てられた患者の治療と予後に関連するすべての生物学的変数を具体化して要約する。洗練されたノードアドレスにより、治療と診断に関連する変数による患者の群化、及び全員が同じリスク/予後である対応する患者の群化が可能になる。患者の適切な群化のために履歴データを分析することにより、患者の治療及び予後に関連する属性に固有の予想される転帰を得ることができる。いくつかの実施形態では、同様の予後を有する疾患が経過する間に複数の異なる洗練されたノードアドレスを割り当てられた患者は、低リスク、平均リスク、または高リスク群などの単一の予後または転帰ベースの群に組み合わせることができる。さらに、患者群に関する履歴データに実際原価の情報が含まれている場合、臨床的に関連する期間にわたるケアのコストの見積もりを判定することができる。
【0187】
治療と予後に関連する属性に基づいて患者を群化することにより、洗練されたノードアドレスにより、予後とコストの正確で理にかなった予想の値を判定できるため、支払者は、患者自身の基本的な生物学的要因に関連するのではなく、患者のケアに関連する達成した結果に基づいて、支払いを増減できる。
【0188】
別の実施形態では、データレコードの分析は、追跡された転帰に基づいてデータレコードの少なくともいくつかを(例えば、リアルタイムで)更新することを含み得る。例えば、COTAモジュール220は、患者ABCが結腸癌を有し、処方され、2年間XYZの投薬をし、現時点で過去3年間寛解している状態であると判定することができる。COTAモジュール220が患者ABCの追跡からこの情報を判定する場合、モジュール220は、この情報で患者ABCに関連するデータレコードを更新することができる。さらに、COTAモジュール220は、患者ABCの治療に関連する費用に関する情報を受け取り、患者ABCの治療の費用に関する記録を経時的に更新することができる。
【0189】
他の実施形態では、データ記録の分析は、例えば、カプランマイヤー曲線を作成することによって、患者の生存率を判定するための分析を実行することを含む。カプランマイヤー曲線は、例えば1人の医師(または医療専門家)または医師の群(または医療専門家ら)に対して展開させることができる5年生存率を示す曲線である。カプランマイヤー曲線は、全生存期間及び/または無増悪生存期間に対して作成できる。他のタイプの分析も考えられる。いくつかの実施形態では、比較されるデータレコードは、各患者のデータレコードに割り当てられた、または疾患の経過している所与の時点で各患者に割り当てられた洗練されたノードアドレスに基づいて選択され得、疾患の進行または治療の同じ時点での特定の疾患または障害の治療または予後に関連する同様の属性を有する患者との比較を制限する。
【0190】
分析を容易にするために、COTAモジュール220はまた、ユーザコンピューティングデバイス210によって実行され得るか、またはそれを介してアクセスされ得る分析ツールを含み得る。この分析ツールは、ウェブページ、既存のウェブページのタブ、ソフトウェアアプリケーション、アプリなどを介してアクセス可能なユーザインターフェースであり得る。本明細書の図面に示されるようなユーザインターフェースは例示的なものである。この分析ツールにより、ユーザはデータレコードを比較、分析、またはさらに分類することができる。
【0191】
いくつかの実施形態では、COTAモジュール220は、分析に基づく通信を提供する。通信は、ユーザへのアラートの形式である場合がある。一実施形態では、COTAモジュール220は、類別及び分類されたデータレコード及び/または更新されたデータレコードをユーザコンピューティングデバイス210に通信することができる。例えば、COTAモジュール220は、ユーザが分類または更新されたデータレコードにアクセスすることを可能にするテーブル、チャート、リスト、リンクなどを通信する。別の実施形態では、COTAモジュール220は、データレコードに関する(例えば、関連する)広告をユーザコンピューティングデバイス210に送信することができる。他の実施形態では、COTAモジュール220は、特定の患者を特定の治療または薬物の候補として特定することができる。この情報は、例えば、製薬会社、健康保険、マネージドケアコンソーシアム、保険会社などにとって価値があり得る。COTAモジュール220は、通信をユーザコンピューティングデバイス210または他の任意のエンティティに(例えば、ネットワーク215を介して)送信し得る。
【0192】
図5は、実施形態による、COTAモジュール220によって提供されるアラートの流れ図600を示している。一実施形態では、医師または他の医療専門家は、自分の好みに基づいてアラートを受ける。これらの好みは、医療専門家/医師によって設定することができ、例えば、アラートのトリガー610及び/またはアラートを提供するために使用される技術を含めることができる。例として、医師または他の医療専門家は、それぞれのユーザコンピューティングデバイス210で実行されるCOTAモジュール220を使用して好みを設定することができる。アラートのトリガーには、例えば、新しい患者の診断615で、診断の更新、リアルタイムのスケジュールされたイベント、群のメンバーシップの変更(例えば、群化を変更する可能性のある識別された新しい遺伝子、及び/または誰かが群を去ること)、毒性及び/または用量の強度の変化620、疾患の進行625、特定の薬物の投与、所望の転帰630からの変動に向かう傾向、及び/または予想される時間またはサイクルに依存するアラート635(例えば、副作用アラート及び/または診断検査のリマインダー)が含まれ得る。アラートは、ユーザコンピューティングデバイス210に送信されるテキストメッセージ640または電子メール645を含み得る。他のタイプのアラートは、例えば、ユーザコンピューティングデバイス210への電話、ウェブページの更新、ソーシャルメディアの更新、例えばTwitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、または他のソーシャルメディアサイトを使用して送信されたメッセージ、ソフトウェアライブラリまたはウェブページへのコンテンツの追加、及び/またはユーザコンピューティングデバイス210に送信またはアクセスされた他のいずれかのメッセージまたは通信も企図される。アラートを提供するものとして上で説明したが、トリガーは、COTAモジュール220が他のいずれかのアクションを実行する結果となる任意のアクションであり得る。
【0193】
一実施形態では、アラートはまた、例えば進行時に、患者に割り当てられている新しい洗練されたノードアドレスに関する情報、及び/またはそれによってトリガーされる情報を含むことができる。追加的または代替的に、アラートは、新規または更新された暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスの変更、または、暫定的なノードアドレスまたは洗練されたノードアドレスに関連付けられた所定の治療計画情報(例えば、1つ以上の患者ケアサービスの束に関する情報)の変更のいずれかに基づいて、患者に関する新しい所定の治療計画情報に関し、及び/またはそれによってトリガーされる情報を含み得る。いくつかの実施形態では、アラートは、特定の疾患について事前に選択された変数の変更によってトリガーすることができる。
【0194】
図6は、一実施形態による、デバイス705によって受信されたアラートを編成するモバイルデバイス705(例えば、ユーザコンピューティングデバイス210)を示すグラフ表示である。図7に示すように、受信したCOTAアラートは、タイトルまたは件名ごとに一覧表示される。例えば、新しい結腸CA710、新しい腎細胞CA715、用量調整720、薬剤中止725、新しい進行730、新しい乳房CA735、CHOP第3サイクルアラート740、好中球減少症リスクアラート745、及び利用可能な臨床試験750などである。CHOPは、化学療法で使用される薬物の組み合わせの略称であり、シクロホスファミド(Cytoxan/Neosar)、ドキソルビシン(またはアドリアマイシン)、ビンクリスチン(Oncovin)、及びプレドニゾロンが含まれ、例えば、非ホジキンリンパ腫の治療に使用される。
【0195】
COTAモジュール220は、例えば、疾患の発生率(例えば、COTAソートによる)、進行状態による無増悪生存期間、及び/または全生存期間を含む、特定の疾患データセット(例えば、オンデマンド及びリアルタイムで)を提供することができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、完全または部分的な治療、毒性、及び/または治療の変更に関連するデータなどの薬物利用データセットを提供することができる。
【0196】
図7は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供され得るがんのサブタイプによる疾患の発生率のグラフ表示800を示している。ここで、COTAグラフ800は、2010年から2013年までのリンパ腫に関するものである。ユーザは、グラフ検索入力セクション810を利用して、グラフ化される情報を絞り込むことができる。グラフ検索入力セクション810は、例えば、何を報告するかの選択を含むことができる(例えば、最小限の診断、完全診断、及び/または監査された患者、診断タイプ、がんの部位/サブタイプ、ICD9(国際疾病分類、第9の改訂)コード、併存疾患、疾患の進行、性別、年齢、日付の範囲、人種、糖尿病、タバコ使用歴、過去の化学療法歴または放射線療法歴など)。
【0197】
図8は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供され得るCOTAモジュール220に入力された変数に基づく一種のグラフ表示900を示している。グラフ表示900は、2010年から2013年までのホジキンリンパ腫のCOTAグラフを男女で分けて示している。グラフ表示900は、表示900でグラフ化された、この疾患を患った異なる患者の統計910を示している。図9は、一実施形態による、特定の疾患に関連する複数の臨床的及び分子的変数1005(ここでは、示される変数はリンパ腫に関するものである)の例示的なリストを示す。
【0198】
図10は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供され得る膵臓癌の信頼区間を有するリアルタイムのカプランマイヤー曲線を含むグラフ表示1100を示している。上述のように、カプランマイヤー曲線は、例えば1人の医師(または医療専門家)または医師の群(または医療専門家ら)に対して展開させることができる5年生存率を示す曲線である。カプランマイヤー曲線は、全生存期間及び/または無増悪生存期間に対して作成できる。ユーザは、グラフ検索入力セクション1110で自分のグラフ検索のための変数を示す。
【0199】
図11は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供され得る疾患の進行のカプランマイヤー曲線を示すグラフ表示1200である。行1205はすべての膵臓癌用であり、太字の行1210は最初の進行を伴うもの用である。
【0200】
図12は、一実施形態による、COTAモジュール220によって提供され得る2つの当事者間の転帰のリアルタイムのベンチマークのグラフ表示1300である。グラフ1300には、膵臓癌を治療する医師であるJohn Doe医師の転帰の曲線1305、膵臓癌を治療するその他の医師の転帰の曲線1310、及び John Doe医師の転帰は、陽性に追跡されているかどうか陰性に追跡されているかどうかを測定するメーター1320が含まれている。
【0201】
図13~18は、転帰の測定に関連している。図13は、一実施形態による、COTAモジュール220に関連する(例えば、それにより提供される)コストレポート1400のグラフ表示である。コストレポート1400は、図12のコストタブ1220に関連付けられ得る。コストレポート1400は、例えば、治療のコスト(複数可)を見積もる、知識を取り込む、及び/または知識を特定の実装に変換する際に使用することができる。一実施形態では、COTAモジュール220は、様々な治療、医師、病院などの費用をリアルタイムで追跡する。図14に示されるように、コストレポート1400は、医師と収益センター(例えば、病院)あたりの平均コストとの間の比較を含む転帰のグラフを示している。コストレポート1400には、他の比較も含まれる場合がある。例えば、ドルとパーセントで表した病院貢献マージン、病院の平均収益とコスト(例えば、患者あたりの平均収益、患者あたりの平均コスト)、ケースあたりの医師の平均コスト(例えば、各医師のケースあたりの平均コスト、加重平均)、収益あたりの医師の平均コスト(例えば、イメージング、ラボでの作業、評価と管理、医薬品、医薬供給品、及び各医師のその他の歳出の平均コスト)などがある。転帰ベースの支払いモデルでは、支払者は好ましい転帰にインセンティブを与えることを目指している。利用可能なすべての治療要素と利用可能なすべての進行要素を含む洗練されたノードアドレスを使用して患者を分類することにより、進行の予測が理にかなっている患者群が作成される。いくつかの実施形態では、これは、予後及び転帰に影響を与える患者の生物学的属性に基づいて支払いを増減するのではなく、治療及びケアに関連する実際に達成された転帰に基づいて、支払者からの支払いを増減することを可能にする。
【0202】
図14A及び14Bは、一実施形態による、転帰と治療との間の接続を容易にするためのCOTAモジュール220に関連する(例えば、それにより提供される)治療インターフェース1500のグラフ表示である。図14A及び14Bは、治療に影響を与える患者の決定に基づく転帰を示している。図14Aに示されるように、治療インターフェース1500は、例えば、外科手術、抗腫瘍薬、細胞療法、放射線療法などの、乳癌の患者に投与される(または拒否される)異なるタイプの治療のリストを含み得る。治療は、疾患の進行に応じて手配することができる。例えば、腫瘍学の薬物は通常、サイクルで投与され、任意の1サイクルで、任意の数の薬物を投与できる。一実施形態では、ユーザは、進行(例えば、進行0から進行4として表される)を選択することができ、進行0は、最初の診断、サイクルの後であり、複数のカテゴリーから薬物を選択することができる。
【0203】
図14Bでは、別の実施形態で、治療インターフェース1510は、1つまたは複数の治療のための治療レジメンを含み得、治療インターフェース1510にタブ1515としてグラフで表されている。治療インターフェース1510は、レジメン、用量の強度、治療の説明、薬物の特定のブランドなどの開始及び終了データを示すフィールドを含み得る。治療レジメンは、表1520の治療のリストとしてグラフで要約または表され得る。表1520は、各治療のためのアクションアイコン1505を含み得る。アクションアイコン1505は、例えば、編集、閉じる、コンポーネントの表示などのアクションを容易にすることができる。一実施形態では、アクションアイコン1505は、単一の選択で複雑なタスク(例えば、複数のクリックまたは選択を必要とする)を実行するためのショートカットであり得る。例えば、診断行のアイコンを使用すると、ユーザを診断画面に誘導できる。
【0204】
図15は、一実施形態による転帰追跡を容易にするための転帰画面1600のグラフ表示である。転帰画面1600は、例えば、診断(すなわち、進行ゼロ)、第1の進行、第2の進行から第4の進行までの転帰の追跡を容易にし得、各進行は異なる疾患と見なされる。転帰画面タブには、(例えば、1つ以上のドロップダウンメニューまたは他のフィールドに)診断日、治療の開始日と終了日、治療への応答(例えば、完全、部分的、安定)、及び応答日、応答に関するメモの入力フィールド(例えば、部分フィールド、CR-RA-Pet Negativeフィールド、CRフィールドなど)、及び最後の接触と死亡のフィールドを含み得る追跡終了データを含めることができる。転帰画面1600はまた、例えば、薬物治療の毒性、何が生じたかの入力を可能にする入力領域(例えば、中止、継続、変更なし、薬物投与量の変更、及び回数)、遅延の数、薬物変更数、及び/または減少数などの他のフィールドを含み得る。一実施形態では、COTAモジュール220のユーザは、患者にフラグを立てることができる。
【0205】
図16は、一実施形態による、費用と転帰との間の比較を示す、治療詳細レポート画面1700のグラフ表示である。具体的には、レポートのグラフは、肺癌の治療費のコストと転帰を示している。グラフの曲線1705、1710、1715は、様々な範囲の費用が費やされた肺癌のカプランマイヤー生存曲線である。治療詳細レポート画面1700は、治療費を転帰と相関させて、治療の価値を最適化する。費用及び財務データは、病院、医師などによって、特定の期間(例えば、5年間)にわたって収集及び分析される場合がある。費用及び財務データは、1つまたは複数の費用の範囲で表すことができる。一実施形態では、費用の範囲は、25,000ドルを超える費用の場合は範囲1705、10,000ドルから25,000ドルの費用の場合は範囲1710、及び10,000ドル未満の費用の場合は範囲1715を含む。プロット内の様々な費用の範囲の曲線1702、1710、1715に示されているように、コストがより高いことは、経時的に生存率が向上することに関連する。臨床データと組み合わせると、COTAモジュール220は、異なる臨床の種類に基づいて、所与の期間の異なる治療のコストデータを提供することができる。
【0206】
図17は、一実施形態による毒性とコストとの間の比較を示す、COTAモジュール220によって提供される分析画面1800のグラフ表示である。分析画面1800は、毒性の発生率及び重症度を、ケアのコスト及びケアの転帰に相関させる。分析画面1800は、乳癌患者の補助療法の毒性のグレード対治療費を示す棒グラフを含む。毒性は、数値(例えば、範囲内)、標準(例えば、グレード)などで表すことができる。例えば、図17に示すように、毒性は、Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)の分類に基づいて、毒性グレード1~4として表される。毒性のグレードは、コストとグラフで比較される。示されているように、より高い治療費は、毒性の増加及び対応する時間の質の低下と関連付けられ得る。分析画面1800は、ケアの価値及び有効性を最適化するために使用され得、価値は有効性/費用である。一実施形態では、COTAモジュール220は、高い効力及び低コストを得ようとする。
【0207】
図18は、COTAモジュール220によって提供される分析画面1900のグラフ表示であり、乳癌に対する様々な補助療法に対する生活の質を比較するグラフを含む。治療は、分析画面1900の治療薬によって表され得る。しかし、例えば、外科手術、手技などの他の形態の治療も企図される。一実施形態では、治療は、治療の発生率、重症度、及び毒性を含む。生活の質は、グレード0(すなわち、完全に活動的)からグレード5(すなわち、死亡)までの平均ECOG(Eastern Cooperative Oncology Group)のスケールに基づいて測定することができる。生活の質はまた、適切な測定基準を使用して測定することができる。分析画面1900は、患者の疾患がどのように進行しているか、疾患が患者の日常生活能力にどのように影響するか、及び適切な治療及び予後の評価を容易にすることができる。描写されているグラフに示されているように、ECOGはハーセプチンで最も高く、次にアリミデックス、ACタキソール、ACタキソテール、及びTACが続く。
【0208】
図19は、いくつかの実施形態による、医療専門家、医療提供者のシステム、または支払者、または支払者のシステムにアラートを提供するCOTAモジュールのアラートシステムを示す、流れ図2000である。一実施形態では、アラートの情報は、ユーザが将来の行動に関する決定を下すのに役立つ。一実施形態では、アラートの情報は、過去の行動、過去の結果、または状態の変化に関するものである。一実施形態では、提供される情報は、ユーザの決定に積極的に影響を及ぼし、過去1週間、月、四半期などに医療関係者がどのように行ったかのダイジェストレポートを反応として提供する。一実施形態では、異なるユーザに対して異なるアラートがある。その各々は、ユーザが行う決定に影響を与え得る。アラートは、例えば、投与された治療が所望の転帰から逸脱する場合など、最良の価値を推進するためのリアルタイムの経過修正に使用することができる。ブロック2005では、臨床データに基づいて定義がトリガーされる。定義は、例えば、新しい疾患の診断、疾患の進行、患者の反応、患者の特徴の変化、用量の変化/薬物毒性の変化、望まれる転帰からの変動の傾向などの任意の基準を使用してトリガーすることができる。基準は疾患とそのパラメータに基づいて調整される。トリガーされた定義に基づいて、アラート2010-A、2010-B、2010-C(まとめてアラート2010と呼ばれる)が送信される。アラート2010には、任意の数のアラートが含まれる場合があることを理解するべきである。アラート2010には、コンテンツまたはコンテンツへのリンクが含まれる場合がある。アラート2010は、担当医、他の医療専門家、病院、製薬会社、医療サービスの支払者、またはその他いずれかの個人や団体に送信される場合がある。
【0209】
コンテンツ2015-A、2015-B、2015-C(まとめてコンテンツ2015と呼ばれる)が表示される。例えば、ユーザコンピューティングデバイス210を使用してアラートを提供する。コンテンツ2015には、アラート2010、比較、またはその他いずれかの関連コンテンツに関連する患者データが含まれる場合がある。一実施形態では、比較は、例えば、医師間、1人の医師の患者と全患者集団の間、1人の医師と特定の場所にいるすべての医師の間などであり得る。比較は、治療がどこで行われる傾向があるか、コースから外れているか(つまり、結果が標準ほど良くない)を示す傾向分析に基づくことができる。比較は、グラフ上に1つまたは複数の曲線としてグラフで表示される場合がある。一実施形態では、COTAモジュール220は、クラウドベースのコンピューティングで利用される。COTAモジュール220は、病院の記録への接続を有効化または利用することもできる。
【0210】
一実施形態では、コンテンツ2015は、医療専門家へのフィードバックサポートを含み得る。いくつかの実施形態では、フィードバックは、グラフィカルな記号またはインジケータであり得る。例えば、フィードバックは、ディスプレイ上の信号機フィードバックインジケータ(図示せず)を含み得る。例えば、青は非常に優れたパフォーマンス(つまり、標準よりも優れている)を意味し、緑は標準のパフォーマンスを意味し、黄色は十分なパフォーマンスであるが注意が必要ということを意味し、赤はユーザがこの疾患に対する医療専門家のアプローチに関する何かに注意を払う必要がある場合があるということを意味することが可能である。フィードバックインジケータの他の実装も使用できる。
【0211】
図20~22は、1つまたは複数の実施形態による、異なる診断タイプのグラフ表示を示す。図20は、胃腸腫瘍学(例えば、結腸癌)の診断画面2100を示している。補助療法の意図がある結腸癌の場合、ECOGステータス、病期、及び併存疾患は、暫定的なノードアドレスの割り当てのための属性を持たなければならない治療関連変数の最小サブセットになる。併存疾患とがんの部位に関する情報は、入手可能な唯一の情報である。したがって、治療関連変数の最小よりも少ないサブセットに属性があり、患者に割り当てられる暫定的なノードアドレスについてより多くの情報を提供する必要がある。図21は、乳房腫瘍学(例えば、乳癌)の診断画面2200を示している。乳癌の補助療法の意図では、治療関連変数の最小サブセットには、治療の種類、性別、TNM、ECOGステータス、治療に関連する併存疾患、組織学的グレード、組織学、Her2のステータス、ERのステータス、PRのステータス、脈管侵襲、更年期の状態が含まれる。併存疾患とがんの部位に関する情報は、示されるような、入手可能な唯一の情報である。したがって、治療関連変数の最小よりも少ないサブセットがその患者にとって価値があり、患者に暫定的なノードアドレスを割り当てられるのにより多くの情報を提供する必要がある。図22は、胸部腫瘍学(例えば、肺癌)の診断画面2300を示している。補助療法/ネオアジュバントの治療の意図がある非小細胞肺癌(NSCLC)の場合、病期、組織学、ECOG、及び併存疾患は、治療関連変数の最小サブセットになる。併存疾患とがんの部位に関する情報は、入手可能な唯一の情報である。したがって、治療関連の変数の最小よりも少ないサブセットがその患者にとって価値があり、患者に暫定的なノードアドレスを割り当てられるのにより多くの情報を提供する必要がある。診断画面2100、2200、2300は、検査または疾患の様相などのいくつかの異なるパラメータを含む。パラメータは、単純なインジケータ、数値ベースのパラメータ、標準ベースのパラメータなどとして表すことができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、診断画面は、治療関連変数の最小サブセットに含まれる他の値を判定する最初の所定の変数の値を選択または入力するためのガイド、領域、またはメニューを含み得、所定の変数の最小サブセットに対する他の変数の値を選択または入力するためのガイド、領域、ウィンドウ、またはメニューは、最初の所定の変数に対して選択された値に基づいて提示され得る。例えば、いくつかの実施形態では、初期画面または画面のセクションは、がんの部位/サブタイプ及び治療の意図の値を入力するためのアクティブなガイド、ウィンドウ、メニューまたは領域を含み得、所定の治療関連変数の最小サブセットの他のものの値を入力するためのガイド、ウィンドウ、メニューまたは領域は、がんの部位/サブタイプ及び治療の意図に対して入力された値に応答して、またはそれに基づいて表示されるか、またはアクティブになり得る。いくつかの実施形態では、治療関連変数の最小サブセットの値を入力するためのガイド、ウィンドウ、メニューまたは領域は、治療関連変数の最小サブセットの一部ではない所定の変数の値を入力するためのガイド、ウィンドウ、メニューまたは領域から分離または視覚的に区別することができる。このようにして、いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、治療関連変数の最小サブセットに関する情報の入力をガイドすることができる。
【0213】
図23は、COTAモジュール220のデータ生成及び乳房腫瘍学のための分類を示すレポート画面2400のグラフ表示を示している。レポート画面2400は、一実施形態による、組織学によって、すなわち浸潤性乳管がんを伴う、2008年から2013年までの乳癌を示す。組織学は、補助療法の治療の意図に対する乳癌の治療関連変数の例であり、ネオアジュバント治療の意図の転帰要素である。グラフは浸潤性乳管がん患者のHer2neu状態を示し、表はHer2neu状態を転帰(すなわち、全生存/生存)と相関させる。Her2neuが陰性の患者の72%が生存していたのに対し、すべてのHer2neu陽性患者の16.8%は生存していたということである。したがって、組織型(浸潤性乳管がん)と腫瘍のHer2neu状態が一緒になって予後の指標となる。レポート画面2400は、各患者の洗練されたノードアドレスを使用して、病期、年齢、進行、または他の任意のパラメータに基づいてリアルタイムで乳癌患者を選択することを可能にする。有利なことに、レポート画面2400は、臨床的に適切な方法で分類することを可能にする。
【0214】
図24は、COTAモジュールのデータ生成及び乳房腫瘍学のための分類を示すレポート画面2500のグラフ表示を示している。レポート画面2500は、一実施形態による、病期による、2008年から2013年までの腫瘍の全グレード2の乳癌を示す。乳癌の病期は、乳癌の治療関連変数の例であり、予後または転帰関連変数でもある(列の見出し-生存を参照)。乳癌の病期はまた予後の変数または属性である。
【0215】
図25は、COTAモジュール220のデータ生成及び乳癌のための分類を示すレポート画面2600のグラフ表示を示している。レポート画面2600は、一実施形態による、2008年から2013年までのすべての病期IIBの乳癌を示す。レポート画面2600のグラフ2605は、プロゲステロン受容体の状態ごとにすべてのステージIIBの乳癌を示している。プロゲステロン受容体の状態は、乳癌の治療関連変数の例であり、予後または転帰関連変数でもある(列の見出し-生存を参照)。
【0216】
図26は、一実施形態による、乳癌患者の全生存転帰を示す分析画面2700のグラフ表示を示す。これは、洗練されたノードアドレス、または洗練されたノードアドレスに関連付けられた予後または転帰ベースの群に固有ではない、乳癌の標準的な予想される転帰の例である。
【0217】
図27は、一実施形態による、John Doe医師(太線)と集合体(太くない線)との間の比較としての乳癌の生存転帰を示すグラフ表示2800を示している。この画面は、提供者間の治療の違いなどの非生物学的要因が患者の転帰に及ぼす影響を分析する方法を示している。これを使用して、転帰が標準から離れる傾向にある提供者を特定できる。
【0218】
一実施形態では、上記の「ノード」データ要素またはノードアドレスは、1つまたは複数のグラフ表示(例えば、図20~26の1つまたは複数)に示される変数のすべての順列を表すことができる。いくつかの実施形態では、上記のノードデータ要素またはノードアドレスは、COTAモジュールによってアクセスされるかまたは利用可能な患者データに現れる変数のすべての順列を表すことができる。
【0219】
図28の例に示されるように、クライアントデバイス2905は、少なくとも1つのコンピュータバス2925とインターフェースする1つまたは複数の処理ユニット(本明細書ではCPUとも呼ばれる)2922を含み得る。クライアントデバイス2905は、例えば、ユーザコンピューティングデバイス210またはコンピューティングシステム205の一部であり得る。メモリ2930は、永続的な記憶装置であり得、コンピュータバス2925とインターフェースすることができる。メモリ2930は、RAM2932及びROM2934を含む。ROM2934にはBIOS2940が含まれている。メモリ2930は、コンピュータバス2925とインターフェースして、オペレーティングシステム2941、アプリケーションプログラム2942、デバイスドライバ、及びプログラムコードを含むソフトウェアモジュール2943、2945、及び/または本明細書に記載の機能、例えば、本明細書に記載のプロセスフローのうちの1つまたは複数を組み込んだ、コンピュータ実行可能なプロセスステップなどのソフトウェアプログラムの実行中に、メモリ2930に格納された情報をCPU2922に提供する。CPU2922は、最初に、記憶装置、例えば、メモリ2932、データ記憶媒体/媒体2944、リムーバブルメディアドライブ、及び/または他の記憶装置からコンピュータが実行可能なプロセスステップをロードする。次に、CPU2922は、ロードされたコンピュータ実行可能プロセスステップを実行するために、格納されたプロセスステップを実行することができる。保存されたデータ、例えば、記憶装置によって保存されたデータは、コンピュータが実行可能なプロセスステップの実行中にCPU2922によってアクセスされ得る。
【0220】
永続的な記憶媒体/媒体2944は、ソフトウェア及びデータ、例えば、オペレーティングシステム及び1つまたは複数のアプリケーションプログラムを記憶するために使用することができるコンピュータ可読記憶媒体(複数可)である。永続的な記憶媒体/媒体2944はまた、デジタルカメラドライバー、モニタードライバー、プリンタードライバー、スキャナードライバー、またはその他のデバイスドライバ、ウェブページ、コンテンツファイル、プレイリスト、その他のファイルの1つ以上などのデバイスドライバを保存するために使用できる。永続的な記憶媒体/媒体2206は、本開示の1つまたは複数の実施形態を実施するために使用されるプログラムモジュール及びデータファイルをさらに含むことができる。
【0221】
本開示の目的のために、コンピュータ可読媒体は、コンピュータデータを格納し、そのデータは、コンピュータによって実行可能なコンピュータプログラムコードを機械可読形式で含むことができる。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、データの有形または固定記憶のためのコンピュータ可読記憶媒体、またはコード含有信号の一時的な解釈のための通信媒体を含み得る。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、(信号ではなく)物理的または有形の記憶装置を指し、情報の有形の保存のための任意の方法または技術で実装された揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブルの媒体を含むが、これらに限定されず、例えばコンピュータで読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータが含まれる。
【0222】
コンピュータ可読記憶媒体は、これに限定されないが、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のソリッドステートのメモリ技術、CDーROM、DVD、もしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、またはコンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る所望の情報またはデータまたは命令を有形で記憶するために使用され得る、任意の他の物理的、または物質的媒体を含む。
【0223】
クライアントデバイス2905はまた、電源2926、ネットワークインターフェース2950、オーディオインターフェース2952、ディスプレイ2954(例えば、図2に示されるようなディスプレイ245)、キーパッド2956、照明器2958、I/Oインターフェース2960、ハプティックインターフェース2962、GPS2964、マイク2966、ビデオカメラ、TV/ラジオチューナー、オーディオ/ビデオキャプチャカード、サウンドカード、A/Dコンバータ付きアナログオーディオ入力、モデム、デジタルメディア入力(HDMI(登録商標)、光リンク)、デジタルI/Oポート(RS232、USB、FireWire、Thunderbolt)、拡張スロット(PCMCIA、ExpressCard、PCI、PCIe)のうちの1つ以上を含むことができる。
【0224】
本開示の目的のために、モジュールは、本明細書に記載のプロセス、特徴、及び/または機能を(人間の相互作用または増強の有無にかかわらず)実行または促進するソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェア(またはそれらの組み合わせ)システム、プロセスまたは機能、またはそれらのコンポーネントである。モジュールにはサブモジュールを含めることができる。モジュールのソフトウェアコンポーネントは、コンピュータ可読媒体に保存することができる。モジュールは、1つ以上のサーバに統合されている場合もあれば、1つ以上のサーバによってロード及び実行される場合もある。1つまたは複数のモジュールをエンジンまたはアプリケーションに群化できる。
【0225】
図28は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、コンピューティングシステム205及び/またはユーザコンピューティングデバイス210などのコンピュータの例の内部アーキテクチャを示すブロック図である。本明細書で言及されるコンピュータは、論理またはコード化された命令を実行することができる1つまたは複数のプロセッサを備えた任意のデバイスを指し、そのようなデバイスを少数挙げると、サーバ、パーソナルコンピュータ、セットトップボックス、タブレット、スマートフォン、パッドコンピュータまたはメディアデバイスであり得る。図29の例に示されるように、内部アーキテクチャ3000は、1つまたは複数の処理ユニット(本明細書ではCPUとも呼ばれる)3012を含み、これらは、少なくとも1つのコンピュータバス3002とインターフェースする。また、コンピュータバス3002とインターフェースするのは、永続的記憶媒体/媒体3006、ネットワークインターフェース3014、メモリ3004、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ランタイムトランジェントメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)など、フロッピー、CD-ROM、DVDメディアなどのリムーバブルメディアを含むメディアの読み取り及び/または書き込みが可能なドライブのインターフェースとしてのメディアディスクドライブインターフェース2308、モニターまたは他のディスプレイデバイスのインターフェースとしてのディスプレイインターフェース3010、キーボード用のインターフェースとしてのキーボードインターフェース3016、マウスまたは他のポインティングデバイス用のインターフェースとしてのポインティングデバイスインターフェース3018、及びパラレル及びシリアルポートインターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースなど、個別に示されていないその他のインターフェースである。
【0226】
メモリ3004は、コンピュータバス3002とインターフェースして、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、デバイスドライバ、及びプログラムコードを含むソフトウェアモジュール、及び/または本明細書に記載の機能、例えば、本明細書に記載のプロセスフローのうちの1つまたは複数を組み込んだ、コンピュータ実行可能なプロセスステップなどのソフトウェアプログラムの実行中に、メモリ3004に格納された情報をCPU3012に提供する。CPU3012は、最初に、記憶装置、例えば、メモリ3004、データ記憶媒体/媒体3006、リムーバブルメディアドライブ、及び/または他の記憶装置からコンピュータが実行可能なプロセスステップをロードする。次に、CPU3012は、ロードされたコンピュータ実行可能プロセスステップを実行するために、格納されたプロセスステップを実行することができる。保存されたデータ、例えば、記憶装置によって保存されたデータは、コンピュータが実行可能なプロセスステップの実行中にCPU3012によってアクセスされ得る。
【0227】
前述のように、永続的な記憶媒体/媒体3006は、ソフトウェア及びデータ、例えば、オペレーティングシステム及び1つまたは複数のアプリケーションプログラムを記憶するために使用することができるコンピュータ可読記憶媒体(複数可)である。永続的な記憶媒体/媒体3006はまた、デジタルカメラドライバー、モニタードライバー、プリンタードライバー、スキャナードライバー、またはその他のデバイスドライバ、ウェブページ、コンテンツファイル、プレイリスト、その他のファイルの1つ以上などのデバイスドライバを保存するために使用できる。永続的な記憶媒体/媒体3006は、本開示の1つまたは複数の実施形態を実施するために使用されるプログラムモジュール及びデータファイルをさらに含むことができる。
【0228】
コンピュータの内部アーキテクチャ3000は、(上記のように)、マイク、ビデオカメラ、TV/ラジオチューナー、オーディオ/ビデオキャプチャカード、サウンドカード、A/Dコンバータを備えたアナログオーディオ入力、モデム、デジタルメディア入力(HDMI(登録商標)、光リンク)、デジタルI/Oポート(RS232、USB、FireWire、Thunderbolt)、及び/または拡張スロット(PCMCIA、ExpressCard、PCI、PCIe)を含み得る。
【0229】
当業者は、本開示の方法及びシステムが多くの方法で実施され得、したがって、前述の例示的な実施形態及び実施例によって限定されるべきではないことを認識するであろう。言い換えれば、ハードウェアとソフトウェアまたはファームウェアの様々な組み合わせで、単一または複数のコンポーネントによって実行される機能要素、及び個々の機能は、ユーザコンピューティングデバイスまたはサーバ、あるいはその両方のソフトウェアアプリケーション間で分散され得る。これに関して、本明細書に記載の異なる実施形態の任意の数の特徴を組み合わせて単一または複数の実施形態にすることができ、本明細書に記載の特徴のすべてより少ない、またはより多い特徴を有する代替の実施形態が可能である。機能性はまた、現在知られている、または知られるようになる方法で、全体的または部分的に、複数の構成要素に分散され得る。したがって、無数のソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアの組み合わせが、ここで説明されている機能、特徴、インターフェース、及び設定を達成するために可能である。さらに、本開示の範囲は、現在及び今後の当業者によって理解されるように、記載された特徴及び機能及びインターフェースを実行するための従来の既知の方法、ならびに本明細書に記載されたハードウェアまたはソフトウェアまたはファームウェアコンポーネントに対して行われ得るそれらの変形及び修正を網羅する。システム及び方法が、1つまたは複数の実施形態に関して説明されてきたが、本開示は、開示された実施形態に限定される必要はないことを理解されたい。クレームの精神と範囲に含まれる様々な修正と同様の取り決めを網羅することを意図しており、その範囲は、そのようなすべての修正と類似の構造を包含するように最も広い解釈を与えられるべきである。本開示は、以下の特許請求の範囲のありとあらゆる実施形態を含む。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D-E】
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【国際調査報告】