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特表2022-547381画像取得速度が調整可能なデジタル暗視装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】画像取得速度が調整可能なデジタル暗視装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20221107BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20221107BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20221107BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20221107BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
H04N7/18 N
G09G5/00 510A
G09G5/00 550C
G09G5/00 520Z
G09G5/10 B
G09G5/36 520D
G09G5/00 530H
G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022501357
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(85)【翻訳文提出日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 FR2020051230
(87)【国際公開番号】W WO2021005309
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】1907714
(32)【優先日】2019-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517348189
【氏名又は名称】フォトニス フランス
【氏名又は名称原語表記】PHOTONIS FRANCE
【住所又は居所原語表記】Avenue Roger Roncier, 19100 Brive, France
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デルテル,ジョフロア
【テーマコード(参考)】
2H199
5C054
5C182
【Fターム(参考)】
2H199CA02
2H199CA04
2H199CA05
2H199CA89
5C054CA04
5C054CA05
5C054CC02
5C054CD03
5C054CH00
5C054FA07
5C054HA00
5C182AA03
5C182AB33
5C182BA14
5C182BA25
5C182BA27
5C182BA29
5C182BA45
5C182BC43
5C182CA01
5C182CA11
5C182CB14
5C182CC24
5C182DA66
(57)【要約】
暗視装置(100)が、少なくとも1つのセンサアレイ(120)と、当該センサアレイを用いて得られた画像を表示するためのディスプレイスクリーン(130)と、センサアレイ(120)及びディスプレイスクリーン(130)と一体的に取り付けられた速度測定装置(140)と、制御装置(150)とを備えている。
制御装置(150)は、速度測定装置(140)により提供される速度測定値を入力として受け取り、そしてこれに応答して、センサアレイ(120)による画像取得の周波数を、速度測定値が増大したときに画像取得の周波数が増大するように制御するように構成されている。
このようにして、本発明は、従来のセンサアレイを使用したまま、平均消費電力を抑えながらも、ユーザの頭部が動いているときのユーザのあらゆる不快感を防止する暗視装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ(100)の頭部に装着されることが意図された暗視装置(100)であって、
-少なくとも1つのセンサアレイ(120)と、
-前記センサアレイを用いて得られた画像を表示するように構成されたディスプレイスクリーン(130)と、を備えた前記暗視装置(100)において、さらに、
-少なくとも前記センサアレイ(120)及び前記ディスプレイスクリーン(130)を含むアセンブリと一体的に取り付けられた速度測定装置(140)と、
-制御装置(150)であって、前記速度測定装置(140)により提供される少なくとも1つの速度測定値(V(t))を入力として受け取り、これに応答して、前記センサアレイ(120)による画像取得の周波数を、前記速度測定値が増大したときに画像取得の前記周波数が増大するように制御するように構成されている制御装置(150)と、を備えることを特徴とする、暗視装置(100)。
【請求項2】
前記速度測定装置(140)が少なくとも1つの回転速度センサを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の暗視装置(100)。
【請求項3】
前記制御装置(150)が、画像取得の前記周波数を、前記速度測定装置(140)により提供された前記速度測定値(V(t))に応じた値に設定するように構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の暗視装置(100)。
【請求項4】
前記制御装置(150)が、前記速度測定装置(140)により提供された前記速度測定値(V(t))を速度閾値(Vs)と比較し、前記速度測定値が前記速度閾値よりも低い場合に、画像取得の前記周波数を第1の所定の低値に設定するように構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の暗視装置(100)。
【請求項5】
前記制御装置(150)が、前記速度測定値(V(t))が前記速度閾値(Vs)よりも大きい場合に、画像取得の前記周波数を、前記第1の所定の低値よりも厳密に高い所定の高値に設定するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の暗視装置(100)。
【請求項6】
前記制御装置(150)が、前記速度測定値(V(t))が前記速度閾値(Vs)よりも大きい場合に、画像取得の前記周波数を、前記速度測定装置(140)により提供された前記速度測定値(V(t))に応じた値に設定するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の暗視装置(100)。
【請求項7】
前記制御装置(150)が、進行中の運動の現在の持続時間を、前記速度測定装置(140)により提供される速度測定値から判断し、前記現在の持続時間を持続時間閾値と比較し、前記現在の持続時間が前記持続時間閾値よりも低い限りにおいて、画像取得の前記周波数を第2の所定の低値に設定するように構成されていることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項8】
前記ディスプレイスクリーン(130)に表示される前記画像の画像リフレッシュの周波数が、前記センサアレイ(120)による画像取得の前記周波数とは無相関であることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項9】
画像リフレッシュの前記周波数が、前記センサアレイ(120)による画像取得の前記周波数の最大値に等しいことを特徴とする、請求項8に記載の暗視装置(100)。
【請求項10】
前記制御装置(150)が、さらに、前記ディスプレイスクリーン(130)による前記表示の輝度を、画像取得の前記周波数に応じて制御するように構成されており、前記輝度が画像取得の前記周波数に応じて増大することを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項11】
前記制御装置(150)が、前記センサアレイ(120)上で読み取られるセンサの個数を画像取得の前記周波数に応じて制御するように構成されており、画像取得の前記周波数が増大した場合、読み取られるセンサの個数が減少することを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項12】
前記センサアレイ(120)が、前記センサの列ごとの読み取りが実行されるように構成されており、且つ、前記制御装置が、前記センサアレイによる画像取得の前記周波数を、前記センサアレイ上の読み取られる前記センサの列数の制御により制御するように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載の暗視装置(100)。
【請求項13】
前記制御装置(150)が、前記ディスプレイスクリーン(130)上でアクティブにされる画素の個数を、画像取得の前記周波数に応じて制御するように構成されており、画像取得の前記周波数が増大すると、アクティブにされる画素の前記個数が減少することを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項14】
周囲光度測定値を取得するように構成された光度測定素子を含み、且つ、前記制御装置(150)が、前記周囲光度測定値を入力として受け取り、これに応答して、前記センサアレイ(120)による画像取得の前記周波数を、前記周囲光度測定値の値が増大したときに画像取得の前記周波数が増大するように制御するように構成されていることを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の暗視装置(100)。
【請求項15】
ユーザ(200)の頭部に装着される請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の暗視装置(100)において実行される、画像取得の周波数を調整する方法であって、
-前記速度測定装置(140)を用いて、少なくとも前記センサアレイ(120)及び前記ディスプレイスクリーン(130)を含む前記アセンブリの少なくとも1つの速度(V(t))を測定するステップと、
-前記制御装置(150)を用いて、前記センサアレイ(120)による画像取得の前記周波数を、前記速度測定値(V(t))が増大したときに画像取得の前記周波数が増大するように制御するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル暗視装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術において、周囲のシーン(光景)の観察を、前記シーンの照明が暗くてもリアルタイムで可能にする、ユーザの頭部に装着するための暗視装置が、大きく分けて2種類ある。
【0003】
暗視装置の第1の種類は、画像増倍技術に基づいたアナログ装置のグループである。この技術は、入射光子束を一次電子束に変換できるフォトカソードを備えた画像増倍管を使用する。前記一次電子束は増倍手段に伝播する。増殖手段に入射した各電子は複数の二次電子を放出させる。こうして強力な電子束が生成される。強力な電子束はリンスクリーンにより受け取られ、リンスクリーンは前記強力な電子束を強力な光子束に変換する。前記強力な光子束は、フォトカソードに入射する光子束に対応するが、より強力である。周囲のシーンの変化と、暗視装置により形成された画像上での周囲のシーンの置き換え(又は変換)との間のレイテンシ(遅延時間)はわずかに1ミリ秒程度である。
【0004】
暗視(又は低光量)装置の第2の種類は、デジタル装置のグループであり、これらの装置は、センサアレイを用いた画像取得と、取得した画像のディスプレイスクリーン上での復元とに基づいている。センサアレイは入射光束を電気信号に変換する。そしてこの電気信号はディスプレイスクリーン(例えば液晶ディスプレイ型)に転送され、センサアレイに入射した光束の分布を表す画像を表示する。センサアレイは、可視スペクトル及び/又は赤外スペクトルに感度を有するセンサから成り、薄暗いシーンの画像(拡大若しくは非拡大)、又は、前記シーンの赤外線画像を取得する。
【0005】
前記第2技術の、運動中の使用(特にはユーザの頭部に装着した場合)に関する適合性には、ユーザが感じ得る吐き気により限界がある。前記吐き気は、特に、周囲のシーンの変化と、ディスプレイスクリーンに形成された画像上でのその置き換え(又は変換)との間のレイテンシにより誘発される。このレイテンシは、センサアレイによる画像取得の周波数に関連している。前記取得周波数は、ほぼ25Hzに等しいか又は約50Hzであり、これは40ms又は約20msのレイテンシに相当する。前記レイテンシが長いと、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動くとき、特に頭部を回転させるときにユーザに不快感を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的の1つは、デジタル暗視装置であって、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いたとき、特にユーザが頭部を回転させたときの不快感を防止することを可能にするデジタル暗視装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的は、ユーザの頭部に装着されることが意図された暗視装置により達成される。この暗視装置は、
-少なくとも1つのセンサアレイと、
-前記センサアレイを用いて得られた画像を表示するように構成されたディスプレイスクリーンと、を備えている。
【0008】
本発明によれば、前記暗視装置はさらに、
-少なくとも前記センサアレイ及び前記ディスプレイスクリーンを含むアセンブリと一体的に取り付けられた速度測定装置と、
-制御装置であって、前記速度測定装置により提供される少なくとも1つの速度測定値を入力として受け取り、これに応答して、前記センサアレイによる画像取得の周波数を、前記速度測定値が増大したときに画像取得の前記周波数が増大するように制御するように構成されている制御装置と、を備えている。
【0009】
デジタル暗視装置に関し、前記センサアレイが、可視スペクトルに高感度を有するセンサ、及び/又は、赤外スペクトルに高感度を有するセンサを、薄暗いシーンの画像及び/又は前記シーンの赤外線画像を取得するために含むことが理解されよう。赤外スペクトルとは、具体的には、700nm~0.1mmの波長範囲を指す。
【0010】
ユーザがユーザの頭部を周囲のシーンに対して相対的に動かしたときにどのような不快感も防止するための1つの明確な解決策は、暗視装置の使用条件に関わらず、レイテンシを低減することを含むであろう。しかし、レイテンシが低いと、センサアレイによる取得周波数が速くなるため、前記センサの積分時間が短くなり、これは、暗視装置との関連で必要な高感度とは相反することになる。
【0011】
本発明の基盤となる構想は、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いているときに、ユーザが、ディスプレイスクリーン上で見られる画像の詳細にほとんど注意を払わないことに着目したことにある。従って、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して動かないか又は相対的にほとんど動かない期間と比べれば、前記画像品質の低下は許容範囲である。
【0012】
従って、本発明による暗視装置は、センサアレイによる画像取得の前記周波数を、前記周囲のシーンに対するユーザの頭部の相対的な運動の速度に適応させるように構成されている。ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動かないか、ほとんど動かないときには、画像取得の周波数は遅く、これが、周囲のシーンの良質な画像の取得を、照明条件が悪くても可能にする(センサアレイのセンサの積分時間が長く、従って、信号対ノイズ比が良好)。ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いているときは、画像取得の周波数が増大し、これによりユーザへの不快感を防止できる。画像取得の前記周波数の前記増大により、センサアレイにより取得される画像の品質が低下する結果になる。しかし、上述の理由により、前記画像品質の低下は、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いている場合にのみ発生するため、許容される。
【0013】
このように、本発明は、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に運動するときのユーザのあらゆる不快感を、暗視装置が提供する暗視の知覚の質を低下させずに防止できるデジタル暗視装置を提供する。
【0014】
本発明の任意選択的な特徴が、従属請求項に記載されている。
【0015】
また、本発明は、ユーザの頭部に装着された本発明による暗視装置において実行される画像取得の周波数を調整する方法も含む。この方法は、
-前記速度測定装置を用いて、少なくとも前記センサアレイ及び前記ディスプレイスクリーンを含む前記アセンブリの少なくとも1つの速度を測定するステップと、
-前記制御装置を用いて、前記センサアレイによる画像取得の前記周波数を、前記速度測定値が増大したときに画像取得の前記周波数が増大するように制御するステップと、を含む。
【0016】
本発明は、純粋に指示的で非限定的な例として与えられた実施形態の例の説明を、添付図面を参照しつつ読むことにより、より良好に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】本発明による暗視装置がユーザの頭部に装着された状態を概略的に示した図である。
図1B】本発明による暗視装置を概略的に示した図である。
図2A】本発明による暗視装置で実施される方法の第1実施形態を概略的に示した図である。
図2B】本発明による暗視装置で実施される方法の第2実施形態を概略的に示した図である。
図2C】本発明による暗視装置で実施される方法の第3実施形態を概略的に示した図である。
図3】本発明による暗視装置においてユーザの頭部が動いているときの画像取得を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1Aは、本発明による暗視装置100がユーザ200の頭部に装着された状態を概略的に示している。暗視装置100は、ユーザ200の頭部に、ユーザ200の顔の少なくとも一部を目の高さで覆うことにより装着可能なポータブルデバイスを形成している。暗視装置100は、暗視装置の要素を組み込んだ、例えばゴーグル、マスク、又はヘルメットの形態で提示される。使用中、暗視装置100はユーザ200の頭部に対して相対的に静止している。
【0019】
図1Bは、暗視装置100を概略的に示した図である。暗視装置100は、具体的には、周囲のシーンにおける光信号の分布を、ユーザが見ることのできる画像に変換させる変換モジュール110を備えている。
【0020】
変換モジュール110は、ここでは、センサアレイ120及びディスプレイスクリーン130を含む。
【0021】
センサアレイ120は、規則的なメッシング(例えば、非限定的に行と列)に従って分布された複数のセンサ121を含む。
【0022】
センサ121は、各々、入射光束を電気信号に変換できる。
【0023】
センサ121は、可視スペクトル(400nm~700nm)に感度を有する高感度センサ、及び/又は、赤外スペクトル(例えば700nm~1700nmの範囲、700nm~1100nmの範囲、700nm~900nmの範囲、又は、8μm~12μmの範囲)のスペクトルバンドにわたる感度を有するセンサを含む。
【0024】
各センサ121は、以下の要素により形成され得る。すなわち、
-非常に弱い強度の光線を検出できる、低光量(LLL)として知られているCMOSセンサ、又は、
-EB-CMOSとして知られている電子衝撃型CMOSセンサ(入射光子束を電子束に変換するフォトカソードと、入射電子束を電気的測定信号に変換するCMOSセンサとを含む)、又は、
-増強CMOS(I-CMOS)として知られているセンサ、又は、
-赤外線フォトダイオード、などである。
【0025】
センサアレイ120は、複数のタイプの(例えばスペクトル感度帯域が異なる)センサを含むことができ、これらのセンサは、互いに絡み合わされ又は並置(隣り合って配置)された複数の基本アレイに分布されている。図示されていない1つの変形例によれば、本発明による暗視装置は、複数の異なる並置されたセンサアレイを備え、これらのセンサアレイは、それらを構成しているセンサのタイプにより異なり、様々なタイプのセンサが、そのスペクトル感度帯域により互いに区別される。前記2つの変形例において、少なくとも1つのセンサアレイが処理モジュールに接続されており、この処理モジュールは、少なくとも1つのセンサアレイの各センサにより提供される電気信号を入力として受け取り、そして、前記信号を使用して、マージ画像として知られている、様々なスペクトル検出バンドに関連するデータをグループ化する画像を形成するように構成されている。
【0026】
ディスプレイスクリーン130はセンサアレイ120に接続されており、センサアレイから直接的又は間接的に来る電気信号の受信に応答して、画像を可視光で表示するように構成されている。ディスプレイスクリーンは、具体的には400nm~700nmの範囲の波長で発光する。
【0027】
好ましくは、ディスプレイスクリーン130は、グレーのレベルで画像を表示するように構成されている。グレーのレベルの画像は、光の強さによってのみ異なる画素で構成される。実際には、グレーのレベルで知られている画像が緑色に見えることもある。ディスプレイスクリーン130は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)である。
【0028】
ここでは、ディスプレイスクリーン130は、センサアレイ120により直接提供される電気信号を入力として受け取るように構成されている。図示されていない変形例によれば、ディスプレイスクリーン130は、少なくとも1つのセンサアレイから間接的に来る電気信号を入力として受け取るように構成される。そして、前記電気信号は、少なくとも1つのセンサアレイの出力として提供される第1の電気信号を、スクリーン130に送信される第2の電気信号に変換する処理モジュール、すなわちプロセッサにより提供される。当該処理モジュールは、例えば上述したような処理モジュールであり、様々なスペクトル検出範囲に関するデータをマージするように構成されている。詳細には、センサアレイ120は、そのそれぞれのスペクトル感度範囲により異なる様々なタイプのセンサを含むことができ、処理モジュールは、各タイプのセンサから来るデータを専用のアルゴリズムに従ってマージするように構成されている。こうして生成されたマージ画像がスクリーン130により表示される。
【0029】
こうして、暗視装置100は、薄暗いシーンのデジタル検出に基づくデジタル装置を形成する。
【0030】
変換モジュール110の多くの変形例を、本発明の範囲から逸脱せずに実現し得る。例えば、センサアレイは、そのスペクトル感度範囲が赤外スペクトルだけでなく赤外スペクトル以外の範囲にも及ぶセンサを含み得る。センサアレイは、それぞれのスペクトル感度範囲が異なる様々なタイプのセンサを含み得る。或いは、センサアレイの全てのセンサが同一タイプのセンサであり、具体的には、可視スペクトルに感度を有する高感度センサ、又は、赤外スペクトルに属する同じスペクトル帯域にわたり感度を有するセンサである。その他の変形例によれば、センサアレイは、また、可視スペクトル(400nm~700nm)に感度を有するセンサ、及び/又は、近紫外スペクトル(200nm~400nm)に感度を有するセンサ、及び/又は、紫外スペクトル(10nm~200nm)に感度を有するセンサも含み、好ましくは、センサアレイのセンサの大部分が、赤外スペクトルに感度を有するセンサ又は高感度センサである。
【0031】
本発明によれば、暗視装置100は、さらに、速度測定装置140と、センサアレイ120による画像取得の周波数を制御するための制御装置150とを備えている。
【0032】
速度測定装置140は、少なくともセンサアレイ120及びスクリーン130を含むアセンブリと一体的に取り付けられている。
【0033】
従って、動作中、暗視装置100がユーザの頭部に配置されているとき、速度測定装置140は、地上の基準フレームに対するユーザの頭部の相対的な運動の速度を測定することを可能にする。
【0034】
速度測定装置140は、少なくとも1つの線形速度及び/又は少なくとも1つの回転速度を測定するように構成されている。速度測定装置140は、加速度計タイプの少なくとも1つの線形速度センサ、及び/又は、ジャイロメータタイプの少なくとも1つの回転速度センサを含み得る。速度測定装置140は、例えば、正規直交座標系の3つの軸の各々に沿った線形速度を測定するための3つの線形速度センサと、前記3つの軸の各々を中心とした回転速度を測定するための3つの回転速度センサとを含む。速度測定装置140が複数の速度センサを含む場合、速度測定装置140は、有利には、前記センサの各々が提供する測定値を組み合わせて単一の速度測定値を出力として提供するように構成されたプロセッサを含む。
【0035】
制御装置150は、好ましくは、メモリに保存されたプログラムを実行するプロセッサを有する中央ユニットを含む。制御装置150は、以下を実行するように構成されている。すなわち、
-速度測定装置140により提供される速度測定値を入力として受け取る、
-前記速度測定値の処理を、センサアレイ120による(上述のように複数のセンサアレイが存在する場合にはそれぞれのセンサアレイによる)画像取得の周波数に対する設定点値を決定するように行う、そして、
-センサアレイ120による画像取得の周波数(上述のように複数のセンサアレイが存在する場合には、それぞれのセンサアレイによる画像取得の周波数のそれぞれ)を前記設定点値に設定する。
【0036】
センサアレイ120による画像取得の周波数は、センサアレイ120が周囲のシーンにおける光信号の分布を電気信号の分布に変換する速度を変換(又は反映)する、単位時間あたりの画像数である。前記周波数は、前記アレイが周囲のシーンの所与の画像を取得するために必要な持続時間の逆数に等しい。
【0037】
本発明によれば、制御装置150は、前記設定点値を、速度センサが測定した速度の高値がセンサアレイによる画像取得の高い周波数に対応し、そしてその逆も同様であるように定めるように構成される。従って、ユーザの頭部が動いているときにはセンサアレイ120による画像取得の周波数が増大し、これにより、ユーザへのあらゆる不快感が防止される。
【0038】
好ましくは、センサアレイ120は、暗視の分野における従来のセンサアレイであり、100Hzよりも低い画像取得の公称周波数(例えば50Hz又は25Hz)で動作するように提供される。
【0039】
ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動かない場合、センサアレイによる画像取得の周波数は、画像取得の前記公称周波数と等しくなり、これが、良好な品質の画像の取得を可能にする。
【0040】
ユーザの頭が周囲のシーンに対して相対的に動いている場合、例えば、ユーザが頭部を回転させる、頭部を上げ下げなどするときには、センサアレイによる画像取得の周波数が大幅に増大され、これにより、ユーザへのあらゆる不快感が防止される。このとき、センサアレイにより取得される画像は、品質の低下した画像になる。しかし、前記画像の品質の低下は、ユーザが見ている画像の品質にユーザが注意を払っていない瞬間に生じる。
【0041】
このようにして、本発明は、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いているときにユーザへの不快感を防止することを、リーズナブルなコストの従来のセンサアレイを使用しつつ可能にする。さらに、センサアレイによる画像取得の周波数の増大は、明確に定められた時間の間だけであるため、本発明による暗視装置の平均エネルギー消費量は制限されたままである。
【0042】
センサアレイによる画像取得の周波数は最大で1kHzの範囲の値に達することができ、これはアナログの暗視装置のレイテンシと同等のレイテンシに相当する。
【0043】
各瞬間において、スクリーン130上での画像リフレッシュの周波数は、センサアレイ120による画像取得の周波数と少なくとも等しい。有利には、スクリーン130により表示される画像のための画像リフレッシュの周波数は、センサアレイによる画像取得の周波数とは無相関である。そして、スクリーン130は、センサアレイ120による画像取得の周波数の最大値以上の一定の画像リフレッシュの周波数を有し得る。このようにして、ユーザの視覚的快適性が改善される。また同時に、ユーザが見る画像が所定の周波数で次々に続くことを保証することで、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いた場合でも不快感を防止することができる。
【0044】
図2Aは、図1Bに示した暗視装置において実行される方法の第1実施形態を概略的に示した図である。
【0045】
第1ステップ21Aにおいて、速度測定装置140が、少なくともセンサアレイ120及びディスプレイスクリーン130を含むアセンブリの速度V(t)を測定し、当該速度測定値V(t)を制御装置150に提供する。速度V(t)は、速度測定装置140の複数の速度センサにより測定された複数の速度の組合せであってもよい。
【0046】
第2ステップ22Aにおいて、制御装置150が、前記速度測定値V(t)を用いて、センサアレイによる画像取得の周波数の設定点値を定め、センサアレイ120ごとの画像取得の周波数を前記設定点値に設定する。前記設定点値は、速度測定値V(t)の一次関数(線形関数)であり得る。
【0047】
図2Bは、図1Bに示した暗視装置において実行される方法の第2実施形態を概略的に示した図である。
【0048】
第1ステップ21Bは、図2Aに関して説明したステップ21Aに対応している。
【0049】
第2ステップ22Bにおいて、制御装置150が、速度測定値V(t)を速度閾値Vsと比較する。当該閾値Vsは、好ましくは制御装置150のメモリに記憶されている。
【0050】
制御装置150は、速度測定値V(t)が速度閾値Vs以下であると判断した場合、第1の所定の低値Fb1に対応する設定点値を定め、センサアレイ120の画像取得の周波数を、当該設定点値に設定する(ステップ23B)。
【0051】
これとは逆に、制御装置150が、速度測定値V(t)が速度閾値Vsよりも大きいと判断した場合、制御装置150は、速度測定値V(t)に応じた設定点値を定め、センサアレイ120による画像取得の周波数を当該説定点値に設定する(ステップ23B)。前記設定点値と速度測定値V(t)との関係は線形であり得るが、それは必須ではない。
【0052】
このように、画像取得の周波数が安定化されて、ユーザに不快感を与えそうにない遅い運動、又は、遅すぎてユーザが見る画像を品質低下させるような運動を無視することが可能になる。
【0053】
図2Cは、本発明による方法の第3の実施形態を概略的に示した図であり、図2Bの方法との相対的な違いについてのみ説明している。
【0054】
ステップ21C~ステップ23Cは、図2Bに関して説明したステップ21B~ステップ23Bにそれぞれ対応している。
【0055】
制御装置150は、速度測定値V(t)が速度閾値Vs以上であると判断すると、Fb1よりも厳密に大きい所定の高値Fhに対応する設定点値を定め、センサアレイ120による画像取得の周波数を当該設定点値に設定する(ステップ23C)。
【0056】
前記実施形態は、センサアレイによる画像取得の周波数の1つの値に各々が関連付けられた2つの動作モードを含むだけであるという点で、とりわけ単純である。
【0057】
有利な一変形例によれば、本発明による制御装置は、周囲のシーンに対するユーザの頭部の進行中の運動の現在の持続時間を判断するように構成され得る。すなわち、これは、周囲のシーンに対するユーザの頭部の相対的な運動の開始からの経過時間をリアルタイムで判断することに関する。前記持続時間は、速度測定装置により提供される測定値を用いて、速度測定値が所定の速度閾値よりも大きくなったときに運動が開始され、速度測定値が前記所定の速度閾値よりも大きい限りにおいて前記運動が継続していると考えることにより判断される。
【0058】
制御装置150は、各瞬間にて前記持続時間を持続時間閾値と比較し、そして、現在の運動の持続時間が持続時間閾値よりも低い限りにおいて、画像取得の周波数を第2の低値Fb2に設定するように構成されている。第1の閾値Fb1と第2の閾値Fb2とは同一であっても、又は異なっていてもよい。
【0059】
このようにして、特に短い持続時間で発生する運動(例えばユーザの顔面痙攣に関するような)を無視することを可能にする安定性が得られる。
【0060】
センサアレイによる画像取得の周波数が増大すると、前記アレイのセンサの積分時間(センサが入射光信号に露出される時間)が短くなることがある。すると、前記センサの各々は、より少ない光信号を積分し、従って、より低い電気信号を出力として提供する。従って、その後にスクリーン130により表示される画像が暗すぎないように、スクリーンの輝度を上げて、前記積分時間の減少を補償することが有利である。そして、制御装置150は、スクリーン130による表示の輝度をさらに制御するように構成されている。具体的には、制御装置150は、センサアレイによる画像取得の周波数を増大させるのと同時に、前記輝度を増大させるように構成されており、その逆もまた同様である。スクリーンの輝度の増大は、前記スクリーンにより入力として受信される電気信号の増幅に対応している。スクリーン130に表示される画像は、特にコントラストに関して品質が低下したままであるが、この画像は、ユーザの頭部が動いていない状態でスクリーンに表示される画像の輝度と同様に、良好な視覚的快適性を提供する輝度を有する(ユーザに、輝度の変化を感じさせない)。
【0061】
別の有利な変形例によれば、制御装置150は、センサアレイ上の読み取られるセンサの個数を調整するように構成され得る。そして、制御装置150は、センサアレイによる画像取得の周波数を増大させるのと同時に、読み取られるセンサの前記個数を減少させるように構成され、また、その逆も可能である。こうして、センサアレイによる所与の画像の取得に関する電気消費量を低減し、その結果、センサアレイによる画像取得の周波数の増大に関する暗視装置の電気消費量の増大を少なくとも部分的に補償することが可能である。読み取られるセンサの個数の減少は、センサアレイを用いて取得される画像の解像度の低下に相応する。しかし、解像度の前記低下が発生するのは、ユーザが見ている画像の品質がそれほど感じられない瞬間である。
【0062】
読み取られるセンサは、センサアレイ120上に一定の間隔で分布されている。例えば、N列のセンサごとに1列のセンサが読み取られる(Nは2以上の整数)。図3は、本発明による暗視装置のセンサアレイ120を概略的に示す図であり、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動いているときに、センサの列l(黒で表示)が読み取られ、センサの列l(白で表示)は読み取られない。或いは、隣り合うM個のセンサの群ごとに1つのセンサが読み取られる(Mは2以上の整数)。センサアレイの様々なセンサを交互に読み取ることが可能であり、従って、各画像取得においてセンサアレイのいくつかのセンサのみが読み取られ、J回の画像取得後にセンサアレイの全てのセンサが少なくとも1回読み取られている(Jは2以上の整数)。本文全体を通じて、用語「行」と「列」とは逆であってもよい。
【0063】
センサアレイは、グローバルシャッターセンサアレイであってもよく、この場合、センサの全てが同時に周囲光に露出され(積分)、それぞれの電気信号を読み取るために一緒にシャッターが切られる。
【0064】
或いは、センサアレイはローリングシャッターセンサアレイであってもよく、この場合、センサの列が次々に周囲光に露出され、或るセンサ列の電気信号が次のセンサ列の露出と同時に読み取られる。この場合、センサアレイ上の読み取られるセンサ列の個数が減れば、センサアレイによる画像取得の時間が自動的に短縮される。換言すれば、センサアレイ上の読み取られるセンサ列の個数が減少すると、センサアレイによる画像取得の周波数が自動的に増大することになる。有利には、本発明による制御装置は、センサアレイによる画像取得の周波数を、前記センサアレイ上の読み取られるセンサ列の個数の制御(N列のセンサごとに1列、Nは2以上の整数)を介して制御するように構成される。こうして、センサアレイによる画像取得の周波数が増大しても、暗視装置の相応する電気消費量の増大が自動的に少なくとも部分的に補償される。前記実施形態において、センサアレイによる画像取得の周波数が増大すると、取得される画像の解像度は低下するが画像の輝度は低下しないことに留意されたい。
【0065】
追加的又は代替的に、制御装置150は、スクリーン130上でアクティブにされる画素の個数をさらに調整するように構成され得る。そして、制御装置150は、センサアレイによる画像取得の周波数を増大させるのと同時に、アクティブにされる画素の前記個数を減少させるように構成され、その逆もまた同様である。従って、センサアレイによる画像取得の周波数の増大に関連する暗視装置の電気消費量の増大を少なくとも部分的に補償できる。スクリーン130の、センサアレイの読み取られるセンサに関連する画素のみをアクティブにすることが可能である。或いは、スクリーン130上でアクティブにされる画素の個数は、センサアレイ上の読み取られるセンサの個数とは無相関である。
【0066】
その他の変形例によれば、本発明による暗視装置は、暗視装置の外部環境における周囲光度の測定値を取得するように構成された光度測定素子を含む。そして、制御装置150は、前記光度測定素子を用いて取得された光度測定値を入力として受け取り、これに応答して、センサアレイ120による画像取得の周波数を、周囲光度測定値が増大したときに画像取得の周波数が増大するように制御するように構成される。周囲光度に依存した画像取得の周波数の前記制御は、好ましくは、装置140により提供される速度測定値に応じた前記同一の周波数の制御に加えて実行される。具体的には、制御装置150が、画像取得の公称周波数を周囲光度に依存して以下のように設定するように構成され得る。すなわち、画像取得の前記公称周波数は光度が増大すると増大する(その逆も同様)。また、画像取得の前記公称周波数は、ユーザの頭部が周囲のシーンに対して相対的に動かない(測定される速度がゼロ又は所定の閾値よりも低い)ときには、画像取得の周波数に対応する。その後、画像取得の周波数は、画像取得の前記公称周波数と、装置140により提供される速度測定値とに依存する。詳細には、効率的に実行される画像取得の周波数は、装置140により提供される速度測定値が増大すると、画像取得の前記公称周波数に対して相対的に増大する。光度測定素子は、追加のセンサ(可視スペクトルに感度を有するフォトダイオードなど)により形成されても、或いは、センサアレイ120の少なくとも一部により形成されてもよい。前記変形例においても、制御装置は、さらに、画像取得の周波数に応じて、ディスプレイスクリーンによる表示の輝度、及び/又は、センサアレイ120上で読み取られるセンサの個数、及び/又は、ディスプレイスクリーン上でアクティブにされる画素の個数を制御するように構成されることができ、この制御は、周囲光度に応じた画像取得の公称周波数に依存する。
【0067】
また、本発明は、本発明による暗視装置において実行される画像取得の周波数を調整するための方法も含む。この方法は、
-速度測定装置を用いて、少なくともセンサアレイ及びディスプレイスクリーンを含むアセンブリの速度を測定するステップと、
-制御装置を用いて、センサアレイによる画像取得の周波数を、前記速度測定値が増大したときに画像取得の周波数が増大するように制御するステップと、を含む。
【0068】
画像取得の前記周波数を制御するステップは、画像取得の周波数を、速度測定装置により提供された速度測定値に(線形的に又は非線形的に)応じた値に調整させ得る。
【0069】
本発明による方法は、速度測定装置により提供される速度測定値と速度閾値とを比較するステップを含み、画像取得の前記周波数を制御するステップが、前記速度測定値が速度閾値よりも低い場合に、画像取得の周波数を第1の所定の低値へと調整させ得る。
【0070】
適用可能であれば、画像取得の前記周波数を制御するステップは、前記速度測定値が速度閾値よりも大きい場合に、画像取得の周波数を、第1の所定の低値よりも厳密に高い所定の高値へと調整させ得る。
【0071】
或いは、画像取得の前記周波数を制御するステップは、前記速度測定値が速度閾値よりも大きい場合に、画像取得の周波数を、速度測定装置が提供する速度測定値に(線形的に又は非線形的に)応じた値へと調整させ得る。
【0072】
本発明による方法は、進行中の運動の現在の持続時間を、速度測定装置により提供される速度測定値から判断するステップと、前記現在の持続時間を持続時間の閾値と比較するステップとを含み得る。前記現在の持続時間が持続時間の閾値よりも低い限りにおいて、画像取得の前記周波数を制御するステップが、画像取得の周波数を第2の所定の低値に設定する。
【0073】
本発明による方法は、ディスプレイスクリーンに表示される画像のリフレッシュを実施でき、ディスプレイスクリーンに表示される画像の画像リフレッシュの周波数は、センサアレイによる画像取得の周波数とは無相関である。また、前記画像リフレッシュの周波数は、センサアレイによる画像取得の周波数の最大値に等しくてよい。
【0074】
本発明による方法は、ディスプレイスクリーンによる表示の輝度を、画像取得の周波数に応じて制御するステップを含み得、輝度は、画像取得の周波数に応じて増大する。
【0075】
本発明による方法は、センサアレイ上の読み取られるセンサの個数を画像取得の周波数に応じて制御するステップを含み得、画像取得の周波数が増大すると、読み取られるセンサの個数が減少する。
【0076】
適用可能であれば、センサアレイは、センサの読み取りが列ごとに実行されるように構成され、センサアレイによる画像取得の周波数を制御するステップは、センサアレイ上の読み取られるセンサの列数の制御により実施される。
【0077】
本発明による方法は、ディスプレイスクリーン上でアクティブにされる画素の個数を、画像取得の周波数に応じて制御するステップを含み得、画像取得の周波数が高くなるとアクティブにされる画素の個数が減少する。
【符号の説明】
【0078】
100 暗視装置
110 変換モジュール
120 センサアレイ
130 ディスプレイスクリーン
140 速度測定装置
150 制御装置
200 ユーザ
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
【国際調査報告】