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特表2022-547385対象を定めたラジオ放送音声用フィンガープリント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】対象を定めたラジオ放送音声用フィンガープリント
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20221107BHJP
   H04H 60/41 20080101ALI20221107BHJP
   H04H 60/82 20080101ALI20221107BHJP
【FI】
H04B1/16 A
H04H60/41
H04H60/82
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022503845
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 US2019042619
(87)【国際公開番号】W WO2021015716
(87)【国際公開日】2021-01-28
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517284201
【氏名又は名称】アイビクィティ デジタル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ヴェネツィア ポール
【テーマコード(参考)】
5K061
【Fターム(参考)】
5K061BB01
5K061FF11
(57)【要約】
システムは、インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームと、中間通信プラットフォームに動作可能に結合されたポート、処理回路、および、処理回路により実行されるサービスアプリケーションを含む第1のサーバと、から構成される。サービスアプリケーションは、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、地理的位置情報に従ってラジオ受信機が利用可能な1以上のラジオ放送を決定し、ラジオ放送のメタデータを送信し、メタデータはラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適するかどうかの指示を含み、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機に送信するように構成される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声メタデータをラジオ受信機へ提供するシステムであって、
インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームと、
前記中間通信プラットフォームに動作可能に結合されたポート、処理回路、及び、前記プロセッサにより実行されるサービスアプリケーションを含む第1のサーバと、
を備え、前記サービスアプリケーションは、
前記中間通信プラットフォームを介して、ラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な1以上のラジオ放送を決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ受信機に前記ラジオ放送のメタデータを送信し、前記メタデータは、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む、
ように構成される、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記第1のサーバは、複数のラジオ放送に対する前記音声フィンガープリント処理の適合性の指示表示を、前記複数のラジオ放送のメタデータと関連付けて保存するように構成され、
前記サービスアプリケーションは、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送を決定し、
前記地理的位置情報の受信に応答して、前記決定したラジオ放送に対する前記音声フィンガープリント処理の適合性の指示を含み、前記決定したラジオ放送の前記メタデータを送信する、
ように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記サービスアプリケーションは、
前記中間通信プラットフォームを介して前記ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の音声メタデータを決定し、
前記決定した音声メタデータをラジオ受信機に送信する、
ように構成される、請求項1に記載のシステム
【請求項4】
前記サービスアプリケーションは、前記中間通信プラットフォームを介して、前記決定した音声メタデータを複数のラジオ受信機に送信するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のサーバは、前記音声メタデータを音声フィンガープリント情報に関連付けて保存するように構成されるメモリを含み、前記サービスアプリケーションは、前記音声フィンガープリントを用いて、前記メモリから前記音声メタデータを取得することにより、前記音声メタデータを決定するように構成される、請求項3記載のシステム。
【請求項6】
前記音声メタデータを保存するように構成される第2のサーバと、
前記第1および第2のサーバに動作可能に結合された通信ネットワークと、を含み、
前記第1のサーバのサービスアプリケーションは、前記通信ネットワークを介して、前記第2のサーバに前記音声フィンガープリントを転送することによって、前記音声メタデータを決定し、前記第2のサーバから前記音声メタデータを受信するように構成される、
請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記サービスアプリケーションは、
前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を静的メタデータとともに送信し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の動的メタデータを決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記決定した動的メタデータを前記ラジオ受信機に送信する、
ように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記中間通信プラットフォームは携帯電話ネットワークである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記中間通信プラットフォームはテレマティクスネットワークである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ラジオ受信機であって、
ラジオ放送信号を受信するように構成される無線周波数(RF)受信機回路と、
インターネットネットワークインターフェースと、
ディスプレイと、
処理回路と、
前記処理回路により実行される命令を含むクライアントアプリケーションプログラムと、
を備え、前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、地理的位置情報を音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送のメタデータを受信し、前記メタデータは、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む、
ように構成される、
ことを特徴とする、ラジオ受信機。
【請求項11】
前記クライアントアプリケーションプログラムは
前記ラジオ放送に関連する動的メタデータが、前記ディスプレイを用いて提示するために利用できないことを決定し、
前記指示が、前記ラジオ放送の内容が前記音声フィンガープリント処理に適しているというものである場合に、前記ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成し、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記音声フィンガープリントを前記音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送に関連する動的メタデータを受信し、
前記動的メタデータに含まれる情報を表示する、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項12】
メモリを含み、前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記ラジオ放送に関連する動的メタデータが、ディスプレイを用いて提示するために利用できないことを決定し、
前記指示が、前記ラジオ放送の前記内容が音声フィンガープリント処理に適しているというものである場合に、前記ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成し、
前記生成した音声フィンガープリントを用いて前記メモリに保存されたメタデータを識別し、
前記識別したメタデータに含まれる情報を表示する、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項13】
前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記ラジオ放送に関連するメタデータが、ディスプレイを用いて提示するために利用できないことを決定し、
前記指示が、前記ラジオ放送信号の内容が前記音声フィンガープリント処理に適していないというものである場合に、前記ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成しない、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項14】
前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記地理的位置情報に対する前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送のメタデータを受信し、
各利用可能なラジオ放送に対する、前記ラジオ放送の内容が前記音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を受信する、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項15】
前記インターネットネットワークインターフェースは携帯電話ネットワークである、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項16】
前記インターネットネットワークインターフェースはテレマティクスネットワークである、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項17】
サーバの処理回路により実行されるときに処理回路に行為を実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、当該行為は、
インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームを介して、ラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送を決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ放送のメタデータを前記ラジオ受信機に送信し、前記メタデータは、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む、
ことを含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送を決定し、
前記地理的位置情報の受信に応答して、前記決定したラジオ放送の前記音声フィンガープリント処理の適合性の前記指示を含む、前記決定したラジオ放送の前記メタデータを送信する、
ことを含む行為を、前記処理回路に実行させる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の音声メタデータを決定し、
前記決定した音声メタデータを前記ラジオ受信機に送信する、
ことを含む行為を、前記処理回路に実行させる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記ラジオ受信機から受信した前記音声フィンガープリントに従って決定した前記音声メタデータを、前記中間通信プラットフォームを介して、複数の他のラジオ受信機に送信することを含む行為を、前記処理回路に実行させる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許文献に記載された技術は、無線ラジオ放送信号に関連する補足データ(例えば、メタデータ)を提供するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ラジオ放送信号は、様々な番組内容(例えば、音声など)をラジオ受信機システムに配信するために使用される。このような無線ラジオ放送信号は、従来のAM(振幅変調)およびFM(周波数変調)アナログ放送信号、デジタルラジオ放送信号、ハイブリッドアナログデジタル放送信号、または他の放送信号を含むことができる。ハイブリッドラジオ放送技術やデジタルラジオ放送技術は、携帯、ポータブル、および固定受信機に音声やデータのサービスを配信することができる。
【0003】
マルチメディア番組を含むサービスデータは、ラジオ放送に含めることができる。サービスデータの放送は、主要なまたは主ラジオ番組内容に関連するマルチメディア内容を含むように企業により契約される場合がある。しかし、ラジオ放送では、サービスデータが常に利用可能とは限らない。この場合、放送されている音声内容を識別し、サービスデータを音声内容と照合させることが望ましい場合がある。現在のラジオ放送内容情報システムの中には、音声内容のデジタル「フィンガープリント」に依存しているものがある。しかし、音声フィンガープリント処理は、ラジオ受信機の大量のメモリを消費する可能性があり、フィンガープリントの識別サービスは、コストの面でも、ラジオ受信機のメモリリソースやプロセッサリソースなどのリソースの面でも、高価になり得る。
【発明の概要】
【0004】
本概要は、以下の「詳細な説明」でさらに説明される概念の一部を簡略化して紹介するために提供される。本概要は、請求項の主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また請求項の主題の範囲を限定するために使用されることを意図したものでもない。
【0005】
一般に、ラジオ放送メタデータ配信システムおよび方法の実施形態は、ラジオ放送に関連する音声メタデータを取得するためにフィンガープリントを使用する前に、受信した音声がフィンガープリントに適しているかどうかを決定する。例示的なラジオシステムは、インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームと、中間通信プラットフォームに動作可能に結合されたポート、処理回路、処理回路により実行されるためのサービスアプリケーション、を含む第1のサーバと、を含む。サービスアプリケーションは、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、地理的位置情報に従って、ラジオ受信機が利用可能な1以上のラジオ放送を決定し、中間通信プラットフォームを介して、ラジオ放送のメタデータをラジオ受信機に送信するように構成され、メタデータはラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む。
【0006】
ラジオ受信機の一例は、無線周波数(RF)受信回路と、インターネットネットワークインターフェースと、ディスプレイと、処理回路と、および処理回路により実行される命令を含むクライアントアプリケーションプログラムとを含む。RF回路は、ラジオ放送信号を受信するように構成される。クライアントアプリケーションプログラムは、インターネットネットワークインターフェースを介して、地理的位置情報を音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、インターネットネットワークインターフェースを介して、ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送のメタデータを受信するように構成され、メタデータは、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む。
【0007】
代替の実施形態が可能であり、本明細書で論じられるステップおよび要素は、特定の実施形態に応じて、変更、追加、または除外され得ることに留意されたい。これらの代替の実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなく、使用され得る代替のステップおよび代替の要素、ならびに行われ得る構造的な変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面では、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、同じ様な数字が、異なる視点から見た類似の要素を表している場合がある。また、異なる文字の接尾辞を有する同様の数字は、類似の要素の異なる例を表す場合がある。図面は、限定ではなく例として、本書で論じられる様々な実施形態を概略的に示すものである。
【0009】
図1】無線システムの実施形態の概要を示すブロック図である。
図2】インターネットプロトコルストリームをラジオ受信機に提供するためのサーバの一例のブロック図である。
図3】メタデータをラジオ受信機に配信する方法の一例を示す流れ図である。
図4】ラジオ受信機の一例の一部のブロック図である。
【0010】
[詳細な説明]
以下、本発明に係るラジオ放送メタデータ配信システムの実施形態の説明において、添付の図面を参照する。これらの図面は、メタデータ配信システムの実施形態をどのように実施することができるかについての具体例を例示として示している。他の実施形態が利用されてもよく、請求項の主題の範囲から逸脱することなく構造的な変更がなされてもよいことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
無線ラジオ放送信号は、一般に、様々な番組内容(例えば、音声など)をラジオ受信機システムに配信するために使用される。主番組サービス(MPS)データおよび補足番組サービス(SPS)データを、ラジオ放送受信機システムに提供することができる。番組内容に関連するメタデータは、無線ラジオ放送信号を介して、MPSデータまたはSPSデータで配信することができる。メタデータは、主無線信号の副搬送波に含むことができる。IBOCラジオでは、ラジオ放送は、ストリーミングされたアナログ放送およびデジタル音声放送を含むことができるハイブリッドラジオ信号であることができる。主チャンネル放送の副搬送波は、テキストまたは数値情報などのデジタル情報を含むことができ、メタデータは、副搬送波のデジタル情報に含めることができる。したがって、ハイブリッド無線ラジオ放送は、アナログ音声放送、デジタル音声放送、および無線放送とともに流されるメタデータなどの他のテキストおよび数値のデジタル情報を含むことができる。番組内容は、DAB規格、デジタルラジオモンディエール(DRM)規格、ラジオデータシステム(RDS)プロトコル、ラジオ放送データシステム(RBDS)プロトコル、または高精細(HD)IBOCラジオプロトコルに従って放送することができる。
【0012】
メタデータは、「静的」メタデータと「動的」メタデータの両方を含むことができる。静的メタデータは滅多に変更しないか、または変更しない。静的メタデータには、ラジオ局の呼出符号、名前、ロゴ(例えば、解像度がより高いかより低いロゴ)、標語、局のフォーマット、局のジャンル、言語、ウェブページの統一URL、ソーシャルメディア(例えば、Facebook、Twitter)のURL、電話番号、ショートメッセージサービス(SMS)番号、SMSショートコード、プログラム識別(PI)コード、国、またはその他の情報を含むことができる。
【0013】
動的メタデータは、比較的頻繁に変更する。動的メタデータには、曲名、アーティスト名、アルバム名、アルバム画像、アーティスト画像(例えば、現在放送で再生中の内容に関連する)、広告、拡張広告(例えば、タイトル、タグライン、画像、電話番号、SMS番号、URL、検索用語)、番組スケジュール(画像、時間枠、タイトル、アーティスト名、DJ名、電話番号、URL)、サービスフォローデータ、またはその他の情報を含むことができる。ラジオ受信機システムが、特定のラジオ局からの無線ラジオ放送信号を受信しているとき、受信機システムは、静的メタデータと動的メタデータの両方を受信することができる。
【0014】
サービスデータを提供する別の手法は、無線(OTA)ラジオ放送情報をインターネットプロトコル(IP)配信内容と組み合わせて、改良されたユーザ体験を提供することである。この種のサービスの例として、OTAアナログ/デジタルAM/FMラジオとIP配信内容とを組み合わせたDTS Connected Radioサービスがある。この組み合わせたサービスは、地方ラジオ放送局から直接動的メタデータ(アーティスト情報や曲名、放送中のラジオ番組情報、放送局の連絡先情報など)を受信し、IP配信内容(メタデータなど)と組み合わせて、車内に表示する。DTS Connected Radioサービスは、アナログ、DAB、DAB+、HD Radioを含む、すべての世界の放送規格に対応している。車両のラジオ受信機は、インターネットサービスからのデータを放送音声と統合して、豊かなメディア体験を生み出す。提供されるインターネットサービスの1つには、ラジオ局が現在再生中のものや再生したものに関する情報がある。
【0015】
本明細書で前述したように、サービスデータは、ラジオ放送と共に常に利用可能とは限らず、音声フィンガープリントを送信して、放送中の無線ラジオ放送の内容を識別し、識別したラジオ放送のメタデータを受信して、ユーザに提示することが望ましい場合がある。放送中のラジオ放送の内容を識別するため、車載ラジオ受信機から自動内容認識(ACR)を実行するサーバに、音声フィンガープリントを送信することができる。
【0016】
しかし、デジタルフィンガープリントと音声フィンガープリントの識別は、サービスのコストの観点から、およびプロセッサやメモリの使用といったラジオ受信機のリソースの観点からも、高価になる可能性がある。ラジオ受信機により受信する放送音声が、ACRフィンガープリントおよび識別処理に適していない場合、これらのリソースは無駄になる可能性がある。例えば、放送音声に音楽が含まれていない場合、ACR処理は失敗する可能性がある。これは、放送音声がトーク番組や広告の内容を含んでいる場合に発生する可能性がある。改善策としては、処理を開始する前に、放送音声がACRフィンガープリントおよび識別に適していることを確認することである。
【0017】
図1は、無線システムの実施形態の概要を示すブロック図である。従来のラジオ放送局100は、車載ラジオ受信機110にOTA音声信号105を送信する。OTA音声信号105は、アナログ音声信号、デジタル音声信号、またはハイブリッド音声信号とすることができる。提供される無線サービスは、OTAとIPを組み合わせた無線サービスであり、車載ラジオ受信機110は、OTA音声信号105とIPストリームの両方を受信することができる。IPストリームを、中間通信プラットフォーム108を介して1以上のサーバ120から受信する。中間通信プラットフォーム108は、携帯電話ネットワークまたはテレマティクスネットワークであることができる。
【0018】
図2は、ラジオ受信機にIPストリームを提供するための無線システムサーバの一例のブロック図である。サーバ220は、処理回路272と、メモリ274と、処理回路272により実行されるためのサービスアプリケーション276またはアプリケーションプログラムインターフェース(API)とを含む。サービスアプリケーション276は、サーバ220のオペレーティングシステムソフトウェアを使用して動作するソフトウェアを含むことができる。サーバ220は、IPストリームを提供し、ラジオ受信機から情報を受信する中間通信プラットフォーム208へのインターフェースに動作可能に結合されたポート270を含む。
【0019】
図1に戻ると、ラジオ放送のメタデータを受信するために、車載ラジオ受信機110は、地理的位置情報をサーバ120のサービスアプリケーションに送信する。1以上のサーバは、地理的位置情報に従って、ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送を決定し、サービスアプリケーションは、中間通信プラットフォームを介して決定したラジオ放送のメタデータをラジオ受信機に送信する。また、1以上のサーバは、フィンガープリント処理に対するラジオ放送の内容の適合性の指示も送信する。指示はメタデータに含めることができる(例えば、メタデータの指定されたフィールドに)。指示は内容が音声フィンガープリントに適しているか、適していないかのいずれかを示す。適合性の指示は、ラジオ受信機が利用可能であると判断したラジオ放送の各ラジオ放送に対して送信される。適合性の指示は、ラジオ放送用にメモリに保存されているフラグまたはデジタルコードワードとすることができる。変形例では、フィンガープリントの適合性の指示は、ラジオ放送のメタデータに関連して保存することができる。
【0020】
車両のラジオ受信機110がその後、ラジオ受信機110がメタデータ(例えば、動的メタデータ)を有さないラジオ放送に同調する場合、ラジオ受信機110は、ラジオ放送の内容のフィンガープリントへの適合性の指示を確認する。ラジオ放送のための指示が、内容がフィンガープリント処理に適するというものである場合、ラジオ受信機は音声フィンガープリントを生成し、音声フィンガープリント130をサービスアプリケーションに送信する。サービスアプリケーションは、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の音声メタデータを決定し、決定した音声メタデータ125をラジオ受信機110に送信する。サービスアプリケーションは、複数のラジオ受信機によって同調されているラジオ放送を追跡することができる。第1のラジオ受信機によって提供される音声フィンガープリントから音声メタデータを決定することに応答して、サービスアプリケーションは、ラジオ放送を受信する複数のラジオ受信機に音声メタデータを送信することができる。音声メタデータは、中間通信プラットフォーム108を使用して送信することができる。
【0021】
ラジオ放送のための指示が、内容がフィンガープリント処理に適さないというものである場合、ラジオ受信機は音声フィンガープリントを生成しない。ラジオ受信機110は、何もしないか、または通信プロトコルに従って中間通信プラットフォーム108を介して肯定応答を単に送り返すことができる。ラジオ受信機110は、利用可能なメタデータ(例えば、静的メタデータ)を表示することができる。ラジオ受信機のリソースは、ACRフィンガープリント識別処理に失敗するようなデジタルフィンガープリントを生成し送信することにより無駄にされることはない。
【0022】
いくつかの実施形態では、受信音声フィンガープリントに対応する音声メタデータを決定するために、サーバ120は、サーバメモリ内の音声フィンガープリント情報に関連付けて音声メタデータを保存する、フィンガープリントデータベースを保存することができるメモリを含む。サービスアプリケーションは、音声フィンガープリントを使用してメモリから音声メタデータを取得することにより、音声メタデータを決定する。
【0023】
いくつかの実施形態では、サービスアプリケーションは、音声識別ソース150から音声メタデータを受信する。第1のサーバ120のサービスアプリケーションは、ラジオ受信機110から音声フィンガープリント130を受信し、音声フィンガープリント140を音声識別ソース150に転送する。第1のサーバおよび音声識別ソースは、通信ネットワークを使用して通信することができる。通信ネットワークは、中間通信プラットフォーム108または他の通信ネットワークであり得る。図2の例に示すように、サーバ220は、インターネットネットワークインターフェース215に動作可能に結合された第2ポート260を含むことができる。特定の実施形態では、インターネットネットワークインターフェース215は、インターネットアクセスポイント(例えば、モデム)を含み、ポート260は、(他の選択肢の中でも)通信(COMM)ポート、またはユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを含むことができる。
【0024】
音声識別ソース150は、図1においてクラウドに存在するものとして示している。本明細書では、用語「クラウド」は、ハードウェアを抽象化したものを指すために使用する。音声フィンガープリント処理をして音声メタデータを返す1つの専用サーバの代わりに、音声フィンガープリントをクラウドに送信することは、データセンタまたは処理センタに音声フィンガープリントを送信することを含むことができる。音声ファイルの内容情報を処理するために使用する実際のサーバは、データセンタまたは処理センタにおいて交換可能である。音声識別ソース150は、フィンガープリントデータベースを含む第2のサーバを含むことができる。音声識別ソース150は、第1のサーバから転送された音声フィンガープリント140を受信し、音声メタデータ160を第1のサーバに返し、他の関連メタデータを第1のサーバ120に送信することができる。第1のサーバ120は、音声メタデータ125をラジオ受信機110に送信する。
【0025】
図3は、ラジオ受信機にメタデータを提供する方法300の一例の流れ図である。この方法は、例えばDTS Connected Radioシステムなど、OTAラジオ放送とIP配信内容を組み合わせたラジオシステムに接する車両に関するものである。本方法は、車両のラジオ受信機のクライアントプログラムを使用して実行することができる。305で、車載ラジオ受信機はラジオ局に同調し、ラジオ受信機は、ラジオ局が現在放送している番組に関連する動的メタデータを欠いている。310で、ラジオ受信機は、ラジオ放送の局の静的メタデータをラジオサービスシステムに照会している。ラジオサービスシステムは、ラジオサービスシステムのサーバ上で実行されるアプリケーションプログラムインターフェース(API)またはサービスアプリケーションを含むことができる。
【0026】
ラジオ受信機は、地理的位置情報をクエリと共にラジオシステムに送信することができ、APIは、ラジオ受信機が受信可能な任意のラジオ放送の静的メタデータを送信する。APIは、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリントと識別に適しているかどうかのラジオ放送の指示も、メタデータに含む。
【0027】
315で、ラジオ受信機は、ラジオ放送がACRフィンガープリントおよび識別に適しているという動的メタデータが欠落しているラジオ放送のAPIからの指示を受信している。その指示のため、320で、ラジオ受信機は音声フィンガープリントを生成し、音声フィンガープリントをAPIに送信する。ACRフィンガープリント処理は、クライアントプログラムにより、またはラジオ受信機の他のソフトウェアにより、実行することができる。
【0028】
ラジオ受信機は、インターネット接続を使用して、無線システムに音声フィンガープリントを送信する。無線システムは、音声フィンガープリントに対応する音声プログラムを識別し、音声プログラムに関連する音声メタデータを決定する。325で、APIは、ラジオ受信機に動的メタデータを配信し、および、ラジオ放送を受信している他のラジオ受信機に動的メタデータを配信することができる(例えば、中間通信プラットフォームを介して)。いくつかの実施形態では、動的メタデータを、受信機が同調しているラジオ局に関係なく、ラジオ放送を受信することができるラジオ受信機に配信する。
【0029】
いくつかの実施形態では、ラジオ受信機は、音声フィンガープリントデータベースを保存することができ、音声フィンガープリントを無線システムに送信する前に、330で、ラジオ受信機は、欠落している動的メタデータをローカルに保存しているかどうかを最初に決定することができる。例えば、ラジオ受信機は、以前の音声フィンガープリントの結果を保存し、対応する音声プログラムが以前に識別されたかどうかを確認するために、データベースを確認することができる。音声フィンガープリントがローカルのデータベースで見つかった場合、ラジオ受信機は、ラジオ放送に対応する動的メタデータを使用する。これにより、音声メタデータを決定する際に、ラジオ受信機で消費するリソースが削減される。
【0030】
340で、ラジオ放送のクエリに応答して、ラジオ受信機は、ラジオ放送の内容がACRフィンガープリントに適していないという指示をAPIから受信する。この場合、345でラジオ受信機のクライアントプログラムは、ラジオ放送のデジタルフィンガープリントを生成し送信する際に、処理帯域幅、メモリスペース、通信時間などのラジオ受信機のリソースを消費しない。ラジオ受信機は、利用可能なメタデータ(例えば、静的メタデータ)を表示することができる。
【0031】
図4は、ラジオ受信機400の一例の一部を示すブロック図である。ラジオ受信機は、OTAラジオ放送を受信することができ、IP配信内容を受信することができる。ある変形例では、ラジオ受信機は、DTS Connected Radio受信機である。ラジオ受信機400は、図1の実施例に示す車両のラジオ受信機110であり得る。ラジオ受信機400は、無線IPを介して、メタデータを受信するための無線インターネットネットワークインターフェース440と、無線ラジオ放送信号を受信するための他の構成要素とを含む。インターネットネットワークインターフェース440および受信機コントローラ430は、ラジオ受信機の無線インターネットプロトコルハードウェア通信モジュールと総称されることがある。
【0032】
ラジオ受信機400は、アンテナ454に接続された入力452を有するチューナ456を含む無線周波数(RF)受信機回路を含む。アンテナ454、チューナ456、およびベースバンドプロセッサ451は、まとめて、ラジオ受信機の無線ラジオ放送ハードウェア通信モジュールと呼ばれることがある。RF回路は、音声放送信号を受信するように構成される。
【0033】
ベースバンドプロセッサ451内で、チューナ456からの中間周波数信号457をアナログ‐デジタル変換器およびデジタルダウン変換器458に提供し、出力460で一連の複素信号サンプルを含むベースバンド信号を生成する。信号サンプルは、各サンプルが「実数」成分と「虚数」成分で構成されるという点で複素数である。アナログ復調器462は、ベースバンド信号のアナログ変調部分を復調して、ライン464上にアナログ音声信号を生成する。サンプリングされたベースバンド信号のデジタル変調部分は、受信したOFDM信号に存在する副搬送波f1~fnの集合を含む通過帯域周波数応答を有する分離フィルタ466によってフィルタリングされる。第1の隣接キャンセラ(FAC)468は、第1の隣接干渉源の影響を抑制する。複素信号469は、取得モジュール470の入力に送信され、取得モジュール470は、受信した複素信号469で表されるように、受信したOFDMシンボルからOFDMシンボルタイミングのオフセット/エラーおよび搬送周波数のオフセット/エラーを取得または回復する。取得モジュール470は、シンボルタイミングのオフセットΔtおよび搬送周波数のオフセットΔf、ならびにステータスおよび制御情報を展開する。次に、信号を復調し(ブロック472)、ベースバンド信号のデジタル変調した部分を復調する。デジタル信号は、デインターリーバ474によってデインターリーブされ、ビタビ復号器476によって復号される。サービス分波器478は、主番組信号および補足番組信号をデータ信号から分離する。補足番組信号は、IBOC DABラジオ放送信号で受信したデジタル音声ファイルを含むことができる。
【0034】
音声プロセッサ480は、受信信号を処理して、ライン482およびMPSD/SPSD481上に音声信号を生成する。実施形態では、ブロック484に示すように、アナログおよび主デジタル音声信号を混合し、または補足番組信号を通過し、ライン486上に音声出力を生成する。データプロセッサ488は、受信データ信号を処理し、ライン490、492、および494上にデータ出力信号を生成する。データライン490、492、および494は、I2C、SPI、UART、またはUSBなどの適切なバス上に一緒に多重化することができる。データ信号は、例えば、ラジオ受信機でレンダリングされるメタデータを表すデータを含むことができる。
【0035】
インターネットネットワークインターフェース440は、受信機コントローラ430により管理することができる。図4に示されるように、インターネットネットワークインターフェース440と受信機コントローラ430は、ライン442を介して動作可能に結合され、インターネットネットワークインターフェース440と受信機コントローラ430の間で送信されるデータは、このライン442を介して送信される。セレクタ420は、インターネットネットワークインターフェース440から受信した特定のデータを選択するために、ライン436を介して受信機コントローラ430に接続することができる。データは、メタデータ(例えば、テキスト、画像、映像など)を含むことができ、IBOC DABラジオ信号で無線受信した主または補足の番組内容をレンダリングするのと実質的に同時にレンダリングすることができる。
【0036】
受信機コントローラ430は、データ信号を受信して処理する。受信機コントローラ430は、ユーザーインターフェース432およびメモリ434に動作可能に結合されたマイクロコントローラを含むことができる。マイクロコントローラは、8ビットRISCマイクロプロセッサ、高度RISCマシン32ビットマイクロプロセッサ、または任意の他の適切なマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラであることができる。さらに、受信機コントローラ430の機能の一部または全部を、ベースバンドプロセッサ(例えば、音声プロセッサ480および/またはデータプロセッサ488)において実行することができる。ユーザーインターフェース432は、ディスプレイ444を制御する入力/出力(I/O)プロセッサを含むことができ、このディスプレイは、LCDまたはLEDディスプレイなどの任意の適切な視覚的表示であることができる。特定の実施形態では、ユーザーインターフェース432はまた、タッチスクリーンディスプレイを介してユーザ入力要素を制御することができる。特定の実施形態では、ユーザーインターフェース432は、キーボード、ダイヤル、ノブ、または他の適切な入力からのユーザ入力を制御することもできる。メモリ434は、RAM、フラッシュROM(例えば、SDメモリカード)、および/またはハードディスクドライブなどの任意の適切なデータ記憶媒体を含むことができる。ラジオ受信機400はまた、GPS座標を受信するための全地球測位システム(GPS)受信機496も含むことができる。
【0037】
受信機コントローラ430の処理回路は、ラジオ受信機にインストールされたクライアントアプリケーションプログラムまたは「クライアント」に含まれる命令を実行するように構成される。クライアント446は、RF受信機回路を介して受信した音声放送から音声フィンガープリントを生成することができる。クライアント446はまた、インターネットネットワークインターフェース440を介して、音声メタデータサービスアプリケーションに地理的位置情報を送信する。ラジオ受信機は、GPS受信機496を含むことができ、クライアントは、地理的位置情報としてGPS座標を送信することができる。地理的情報の送信に応答して、クライアント446は、その示された地理的位置においてラジオ受信機が利用可能な任意のラジオ放送のメタデータを受信する。このメタデータに含まれるのは、各ラジオ放送について、ラジオ放送の内容がACRフィンガープリントおよび識別処理に適しているかどうかの指示である。
【0038】
本明細書で上述したように、ラジオ受信機が同調している現在のラジオ放送の音声メタデータが欠落しているかまたは利用できない場合であって、そのラジオ放送の指示が、その内容が音声フィンガープリント処理に適しているというものである場合、クライアントは、そのラジオ放送の音声フィンガープリントを生成する。クライアント446は、インターネットネットワークインターフェースを介して、生成された音声フィンガープリントを音声メタデータサービスアプリケーションに送信する。音声フィンガープリントは、サービスアプリケーションにより処理し、クライアント446は、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送に関連する動的メタデータを受信する。動的メタデータは、インターネットネットワークを介して受信できる。特定の実施形態では、動的メタデータを、主番組のOTA放送の1以上の副搬送波を介して受信する。クライアント446は、受信した動的メタデータに含まれる情報を表示する。
【0039】
指示がラジオ放送信号の内容が音声フィンガープリント処理に適していないというものである場合、クライアント446は、音声フィンガープリントを生成しない。クライアント446は、欠落した音声メタデータに応答して何もしないか、または利用可能なメタデータ(例えば、動的メタデータの代わりに静的メタデータ)を表示することができる。
【0040】
記載されたシステム、装置、および方法は、車載ラジオ受信機にメタデータを提供する。ラジオ受信機は音声フィンガープリントを実行することができるが、システム、装置、および方法は、ラジオ放送の内容がフィンガープリントおよび識別処理に適していない場合に、ラジオ受信機が音声フィンガープリントを実行して音声フィンガープリントの識別を要求することを防止する。これにより、ラジオ受信機の計算リソースおよび通信帯域幅を大幅に節約できる。
[代替実施形態と例示的な動作環境]
【0041】
実施例1では、インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームと、第1のサーバとを含む主題(音声メタデータをラジオ受信機に提供するシステムなど)を含む。第1のサーバは、中間通信プラットフォームに動作可能に結合されたポートと、処理回路と、処理回路により実行されるためのサービスアプリケーションとを含む。サービスアプリケーションは、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、地理的位置情報に従ってラジオ受信機が利用できる1以上のラジオ放送を決定し、中間通信プラットフォームを介して、ラジオ放送のメタデータをラジオ受信機に送信するように構成される。メタデータは、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む。
【0042】
実施例2では、実施例1の主題は、複数のラジオ放送の音声フィンガープリント処理の適合性の指示を、複数のラジオ放送のメタデータと関連付けて保存するように構成されたサーバと、地理的位置情報に従ってラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送を決定し、地理的位置情報の受信に応答して決定したラジオ放送の音声フィンガープリント処理の適合性の指示を含む、決定したラジオ放送のメタデータを送信するように構成されるサービスアプリケーションとを任意に含む。
【0043】
実施例3では、実施例1および実施例2の一方または両方の主題は、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の音声メタデータを決定し、決定した音声メタデータをラジオ受信機に送信するように構成される、サービスアプリケーションを任意に含む。
【0044】
実施例4では、実施例1~3の1または任意の組み合わせの主題は、中間通信プラットフォームを介して、決定した音声メタデータを複数のラジオ受信機に送信するように構成される、サービスアプリケーションを任意に含む。
【0045】
実施例5では、実施例1~4の1または任意の組み合わせの主題は、音声メタデータを音声フィンガープリント情報と関連付けて保存するように構成されるメモリと、音声フィンガープリントを使用してメモリから音声メタデータを取得することにより、音声メタデータを決定するように構成されるサービスアプリケーションとを含む、サーバを任意に含む。
【0046】
実施例6では、実施例1~4の1または任意の組み合わせの主題は、音声メタデータを保存するように構成された第2のサーバと、第1および第2のサーバに動作可能に結合された通信ネットワークとを任意に含む。第1のサーバのサービスアプリケーションは、通信ネットワークを介して、第2のサーバに音声フィンガープリントを転送することによって音声メタデータを決定し、第2のサーバから音声メタデータを受信するように構成される。
【0047】
実施例7では、実施例1~6の1または任意の組み合わせの主題は、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を静的メタデータと共に送信し、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の動的メタデータを決定し、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機へ決定した動的メタデータを送信するように構成されるサービスアプリケーションを任意に含む。
【0048】
実施例8では、実施例1~7の1または任意の組み合わせの主題は、中間通信プラットフォームが携帯電話ネットワークであることを任意に含む。
【0049】
実施例9では、実施例1~7の1つまたは任意の組み合わせの主題は、中間通信プラットフォームがテレマティクスネットワークであることを任意に含む。
【0050】
実施例10では、主題(ラジオ受信機など)を含むことができ、または、ラジオ放送信号を受信するように構成される無線周波数(RF)受信回路と、インターネットネットワークインターフェースと、ディスプレイと、処理回路と、および処理回路により実行される命令を含むクライアントアプリケーションプログラムと、を含むそのような主題を含むように、実施例1~9の1または任意の組み合わせを任意に組み合わせることができる。クライアントアプリケーションプログラムは、インターネットネットワークインターフェースを介して、地理的位置情報を音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、インターネットネットワークインターフェースを介して、ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送のメタデータを受信し、メタデータはラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含むように構成される。
【0051】
実施例11では、実施例10の主題は、ラジオ放送に関連付けられた動的メタデータがディスプレイを使用して提示するために利用できないことを決定し、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているという指示である場合に、ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成し、インターネットネットワークインターフェイスを介して、音声フィンガープリントを音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送に関連付けられた動的メタデータを受信し、動的メタデータに含まれる情報を表示するように構成されるクライアントアプリケーションプログラムを任意に含む。
【0052】
実施例12では、主題または実施例10および実施例11の一方もしくは両方は、メモリと、ラジオ放送に関連付けられた動的メタデータがディスプレイを使用して提示するために利用できないことを決定し、ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているという指示である場合に、ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成し、生成した音声フィンガープリントを使用してメモリに保存されているメタデータを識別し、識別したメタデータに含まれている情報を表示するように構成されるクライアントアプリケーションプログラムと、を任意に含む。
【0053】
実施例13では、実施例10~12の1または任意の組み合わせの主題は、ラジオ放送に関連するメタデータがディスプレイを使用して提示するために利用できないことを決定し、ラジオ放送信号の内容が音声フィンガープリント処理に適していないという指示である場合に、ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成しないように構成されるクライアントアプリケーションプログラムを任意に含む。
【0054】
実施例14では、実施例10~13の1または任意の組み合わせの主題は、インターネットネットワークインターフェースを介して、地理的位置情報に対してラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送のメタデータを受信し、利用可能なラジオ放送ごとに、そのラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を受信するよう構成されるクライアントアプリケーションプログラムを任意に含む。
【0055】
実施例15では、実施例10~14の1または任意の組み合わせの主題は、携帯電話ネットワークであるインターネットネットワークインターフェースを任意に含む。
【0056】
実施例16では、実施例10~14の1または任意の組み合わせの主題は、テレマティクスネットワークであるインターネットネットワークインターフェースを含む。
【0057】
実施例17では、サーバの処理回路により実行されると、インターネットネットワークとのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、地理的位置情報に従ってラジオ受信機が利用可能なラジオ放送を決定し、中間通信プラットフォームを介してラジオ受信機にラジオ放送のメタデータを送信し、メタデータはラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む、ことを含む行為を処理回路により実行させる命令を含む、コンピュータ可読媒体などの主題を含むことができ、またはそのような主題を含むように実施例1~16の1または任意の組み合わせを任意に組み合わせることができる。
【0058】
実施例18では、実施例17の主題は、地理的位置情報に従って、ラジオ受信機が利用可能なすべてのラジオ放送を決定することと、および地理的位置情報の受信に応答して、決定したラジオ放送に対する音声フィンガープリント処理の適合性の指示を含み、決定したラジオ放送のメタデータを送信することと、を含む行為を処理回路により実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体を任意に含む。
【0059】
実施例19では、実施例17および実施例18の一方または両方の主題は、ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信することと、音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の音声メタデータを決定することと、決定した音声メタデータをラジオ受信機に送信することと、を含む行為を処理回路により実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体を任意に含む。
【0060】
実施例20では、実施例17~19の1つまたは任意の組み合わせの主題は、ラジオ受信機から受信した音声フィンガープリントに従って決定した音声メタデータを、中間通信プラットフォームを介して複数の他のラジオ受信機に送信すること、を含む行為を処理回路に実行させる命令を含む、コンピュータ可読ストレージ媒体を任意に含む。
【0061】
これらの非限定的な実施例は、任意の順列または組み合わせで組み合わせることができる。本明細書に記載されたものよりも多くの他の変形例が、本書から明らかになるであろう。例えば、実施形態に応じて、本明細書に記載された方法およびアルゴリズムのいずれかの特定の行為、事象、または機能は、異なる順序で実行することができ、追加、合併、または完全に除外することができる(記載されたすべての行為または事象が、方法およびアルゴリズムの実施に必要でないように)。さらに、特定の実施形態では、行為または事象は、順次ではなく、マルチスレッド処理、割り込み処理、または複数のプロセッサもしくはプロセッサコアを通じて、または他の並列アーキテクチャ上でなど、同時に実行することができる。さらに、様々なタスクまたは処理は、一緒に機能することができる様々なマシンおよび計算システムにより実行することができる。
【0062】
本明細書に開示される実施形態に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、方法、およびアルゴリズムの処理およびシーケンスは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組み合わせとして実装することができる。ハードウェアとソフトウェアのこの可換性を明確に説明するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、および処理行為が、一般的にそれらの機能性の観点から上述されてきた。このような機能がハードウェアとして実装されるかソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課される特定の用途と設計上の制約に依存する。説明されている機能は、特定の用途ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本書の範囲から逸脱するものとして解釈されるべきではない。
【0063】
本明細書に開示される実施形態に関連して説明される様々な例示的な論理ブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、プロセッサ装置、1以上のプロセッサ装置を有する計算装置、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラム可能論理装置、分散型ゲートまたはトランジスタ論理、分散型ハードウェア構成要素、若しくは本明細書で説明された機能を実行するために設計されたそれらの任意の組み合わせなどのマシンによって実装または実行することができる。汎用プロセッサおよびプロセッサ装置は、マイクロプロセッサであることができるが、代替的に、プロセッサは、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシン、これらの組み合わせ、または同様のものであることができる。プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成などの計算装置の組み合わせとして実装することもできる。
【0064】
本明細書に記載された標的型フィンガープリント無線システムおよび方法の実施形態は、多くの種類の汎用または特殊目的の計算システム環境または構成内で動作することができる。一般に、計算環境は、いくつか挙げると、1以上のマイクロプロセッサに基づく計算機システム、メインフレーム計算機、デジタル信号プロセッサ、ポータブル計算機、パーソナルオーガナイザ、デバイスコントローラ、家電製品内の計算エンジン、携帯電話、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、および組み込み計算機を有する家電製品を含むが、これに限らない任意の種類の計算機システムを含むことができる。
【0065】
このような計算機は典型的には、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド計算機、ラップトップまたはモバイルコンピュータ、携帯電話およびPDAなどの通信機器、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラム可能な家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、音声またはビデオメディアプレーヤなど、少なくともいくつかの最低限の計算機能を有する機器に見られるが、これだけに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、計算機は、1以上のプロセッサを含むことになる。各プロセッサは、デジタル信号プロセッサ(DSP)、超長命令語(VLIW)、または他のマイクロコントローラなどの特殊なマイクロプロセッサであってもよいし、マルチコアCPUにおける特殊なグラフィックスプロセッサユニット(GPU)ベースのコアを含む、1以上のプロセッサコアを有する従来の中央プロセッサ装置(CPU)であってもよい。
【0066】
本明細書に開示される実施形態に関連して説明される方法、処理、またはアルゴリズムの処理動作または操作は、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはその2つの任意の組み合わせにおいて直接具現化されることができる。 ソフトウェアモジュールは、コンピューティングデバイスによってアクセスすることができるコンピュータ可読媒体に含まれることができる。 コンピュータ可読媒体は、取り外し可能、非取り出し可能、またはそれらの組み合わせのいずれかである揮発性および不揮発性の両方の媒体を含む。 コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読またはコンピュータ実行可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を保存するために使用される。 例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体から構成されてもよい。
【0067】
コンピュータ記憶媒体には、ブルーレイディスク(BD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、フロッピーディスク、テープドライブ、ハードドライブ、光学ドライブ、固体記憶装置、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶装置、あるいは所望の情報を保存するのに使用でき、1以上のコンピュータ装置によってアクセスできる他の装置などのコンピュータまたは機械読み取り可能媒体、記憶デバイスなどがあるが、それらに限定はされない。
【0068】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体、媒体、または物理的コンピュータストレージに存在することが可能である。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合され得る。代替案として、記憶媒体は、プロセッサと一体であることも可能である。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に存在することができる。ASICは、ユーザ端末に存在することができる。代替的に、プロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末にディスクリートコンポーネントとして存在することができる。
【0069】
本書で使用される「非一時的」という語句は、「永続的または長期的な」という意味である。フレーズ「非一時的なコンピュータ可読媒体」は、一時的な伝播する信号を唯一の例外として、任意のおよびすべてのコンピュータ可読媒体を含む。これには、例として、限定するものではないが、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの非一時的なコンピュータ可読媒体が含まれる。「音声信号」という語は、物理的な音を代表する信号である。
【0070】
コンピュータ可読またはコンピュータ実行可能な命令、データ構造、プログラムモジュールなどの情報の保持は、1つ以上の変調データ信号、電磁波(搬送波など)、または他の輸送メカニズムまたは通信プロトコルを符号化するために様々な通信媒体を使用することによっても達成でき、任意の有線または無線情報配信メカニズムも含まれる。一般に、これらの通信メディアは、信号内の情報または命令を符号化するような方法でその特性の1つ以上が設定または変更された信号を指す。例えば、通信媒体には、1以上の変調データ信号を伝送する有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、および1つ以上の変調データ信号または電磁波を送信、受信、またはその両方を行う音響、無線周波数(RF)、赤外線、レーザーなどの無線媒体などが含まれる。上記のいずれかの組み合わせも、通信媒体の範囲に含まれるものとする。
【0071】
さらに、本明細書に記載された車載ライブガイド生成システムおよび方法の様々な実施形態の一部または全部を具体化するソフトウェア、プログラム、コンピュータプログラム製品の1または任意の組み合わせ、またはその一部は、コンピュータ実行可能命令または他のデータ構造の形態でコンピュータまたは機械読み取り可能媒体または記憶装置および通信媒体の任意の所望の組み合わせから記憶、受信、送信または読み取りされてもよい。
【0072】
本明細書に記載される車載ライブガイド生成システムおよび方法の実施形態は、プログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令がコンピューティングデバイスによって実行されるという一般的な文脈でさらに説明され得る。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象的なデータ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。 本明細書で説明する実施形態は、1つまたは複数の通信ネットワークを介してリンクされる1つまたは複数のリモートプロセッサデバイスによって、または1つまたは複数のデバイスのクラウド内でタスクが実行される分散コンピューティング環境でも実施されることができる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メディア記憶装置を含むローカルおよびリモートのコンピュータ記憶媒体の両方に配置されてもよい。さらに、前述の命令は、一部または全部が、プロセッサを含んでも含まなくてもよいハードウェア論理回路として実装されてもよい。
【0073】
特に、「できる(can)」、「してもよい(might)」、「できる、得る(may)」、「例えば(e.g.)」などの本明細書で使用される条件付き言語は、特に明記されていない限り、または使用される文脈内で理解されない限り、一般に特定の実施形態が特定の特徴、要素および/または状態を含み、他の実施形態が含まないことを伝えることを意図する。したがって、そのような条件付き言語は、特徴、要素、および/または状態が1つまたは複数の実施形態に何らかの形で必要であること、または1つまたは複数の実施形態が、これらの特徴、要素、および/または状態が任意の特定の実施形態に含まれるかどうか、または実行されるかどうかを、著者入力または促しありまたはなしで決定するための論理を必ずしも含むことを意味すると一般に意図しない。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などは同義であり、包括的に、開放的に使用され、追加の要素、特徴、行為、操作などを除外することはない。また、用語「or(または)」は、その包括的な意味で使用され(排他的な意味ではない)、例えば、要素のリストを接続するために使用される場合、用語「or(または)」は、リスト内の1つ、いくつか、またはすべての要素を意味するようにされる。
【0074】
上記の詳細な説明は、様々な実施形態に適用される新規な特徴を示し、説明し、指摘したが、図示した装置またはアルゴリズムの形態および詳細における様々な省略、置換、および変更は、本開示の範囲から逸脱することなく行うことができることは理解されよう。 認識されるように、本明細書に記載される発明の特定の実施形態は、いくつかの特徴が他のものと別々に使用または実施され得るので、本明細書に規定される特徴および利点のすべてを提供しない形態内で具現化され得る。
【符号の説明】
【0075】
100 従来のラジオ局
105 OTA音声信号
108 中間通信プラットフォーム
110 車載ラジオ受信機
120 サーバ
125 音声メタデータを返す
130 音声識別
140 音声識別
150 音声識別ソース(フィンガープリントデータベース)
160 音声メタデータ
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-03-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声メタデータをラジオ受信機へ提供するシステムであって、
インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームと、
前記中間通信プラットフォームに動作可能に結合されたポート、処理回路、及び、前記処理回路により実行されるサービスアプリケーションを含む第1のサーバと、
を備え、前記サービスアプリケーションは、
前記中間通信プラットフォームを介して、ラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な1以上のラジオ放送を決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ受信機に前記1以上のラジオ放送のメタデータを送信し、前記メタデータは前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示を静的メタデータと共に送信し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の動的音声メタデータを決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記決定した動的音声メタデータを前記ラジオ受信機に送信する、
ように構成される、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記第1のサーバは、複数のラジオ放送に対する前記音声フィンガープリント処理の適合性の指示を、前記複数のラジオ放送のメタデータと関連付けて保存するように構成され、
前記サービスアプリケーションは、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送を決定し、
前記地理的位置情報の受信に応答して、前記決定したラジオ放送に対する前記音声フィンガープリント処理の適合性の指示を含み、前記決定したラジオ放送の前記メタデータを送信する、
ように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記サービスアプリケーションは、前記中間通信プラットフォームを介して、前記決定した音声メタデータを複数のラジオ受信機に送信するように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のサーバは、前記音声メタデータを音声フィンガープリント情報に関連付けて保存するように構成されるメモリを含み、前記サービスアプリケーションは、前記音声フィンガープリントを用いて、前記メモリから前記音声メタデータを取得することにより、前記音声メタデータを決定するように構成される、請求項記載のシステム。
【請求項5】
前記音声メタデータを保存するように構成される第2のサーバと、
前記第1および第2のサーバに動作可能に結合された通信ネットワークと、を含み、
前記第1のサーバのサービスアプリケーションは、前記通信ネットワークを介して、前記第2のサーバに前記音声フィンガープリントを転送することによって、前記音声メタデータを決定し、前記第2のサーバから前記音声メタデータを受信するように構成される、
請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記中間通信プラットフォームは携帯電話ネットワークである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記中間通信プラットフォームはテレマティクスネットワークである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ラジオ放送が音楽を含む場合、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示は肯定的である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ラジオ放送がトーク番組または広告の内容を含む場合、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示は否定的である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ラジオ受信機であって、
ラジオ放送信号を受信するように構成される無線周波数(RF)受信機回路と、
インターネットネットワークインターフェースと、
ディスプレイと、
処理回路と、
前記処理回路により実行される命令を含むクライアントアプリケーションプログラムと、
を備え、前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、地理的位置情報を音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送のメタデータを受信し、前記メタデータは、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含
前記ラジオ放送に関連する動的メタデータが前記ディスプレイを用いて表示するために利用できないことを決定し、
前記指示が、前記ラジオ放送の内容が前記音声フィンガープリント処理に適しているというものである場合に、前記ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成し、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記音声フィンガープリントを前記音声メタデータサービスアプリケーションに送信し、前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送に関連する動的メタデータを受信し、または生成された音声フィンガープリントを用いてラジオ受信機のメモリに保存された動的メタデータを識別し、
前記動的メタデータに含まれる情報を表示する、
ように構成される、
ことを特徴とする、ラジオ受信機。
【請求項11】
前記ラジオ放送が音楽を含む場合、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示は肯定的である、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項12】
前記ラジオ放送がトーク番組または広告の内容を含む場合、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示は否定的である、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項13】
前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記ラジオ放送に関連するメタデータが、ディスプレイを用いて提示するために利用できないことを決定し、
前記指示が、前記ラジオ放送信号の内容が前記音声フィンガープリント処理に適しているというものである場合に、前記ラジオ放送の音声フィンガープリントを生成しない、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項14】
前記クライアントアプリケーションプログラムは、
前記インターネットネットワークインターフェースを介して、前記地理的位置情報に対する前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送のメタデータを受信し、
各利用可能なラジオ放送に対する、前記ラジオ放送の内容が前記音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を受信する、
ように構成される、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項15】
前記インターネットネットワークインターフェースは携帯電話ネットワークである、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項16】
前記インターネットネットワークインターフェースはテレマティクスネットワークである、請求項10に記載のラジオ受信機。
【請求項17】
サーバの処理回路によって実行されるときに処理回路に行為を実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、当該行為は、
インターネットネットワークへのインターフェースを提供する中間通信プラットフォームを介して、ラジオ受信機の地理的位置情報を受信し、
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能なラジオ放送を決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ放送のメタデータを前記ラジオ受信機に送信し、前記メタデータは、前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの指示を含む前記ラジオ放送の内容が音声フィンガープリント処理に適しているかどうかの前記指示を静的メタデータと共に送信し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記ラジオ受信機から音声フィンガープリントを受信し、
前記音声フィンガープリントに対応するラジオ放送の動的音声メタデータを決定し、
前記中間通信プラットフォームを介して、前記決定した動的音声メタデータを前記ラジオ受信機に送信する、
ことを含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記地理的位置情報に従って、前記ラジオ受信機が利用可能な全てのラジオ放送を決定し、
前記地理的位置情報の受信に応答して、前記決定したラジオ放送の前記音声フィンガープリント処理の適合性の前記指示を含む、前記決定したラジオ放送の前記メタデータを送信する、
ことを含む行為を、前記処理回路に実行させる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記ラジオ受信機から受信した前記音声フィンガープリントに従って決定した前記音声メタデータを、前記中間通信プラットフォームを介して、複数の他のラジオ受信機に送信することを含む行為を、前記処理回路に実行させる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記音声メタデータを音声フィンガープリント情報と関連付けて保存するように前記サーバのメモリを構成することと、前記音声フィンガープリントを用いて、前記メモリから前記音声メタデータを取得することにより前記音声メタデータを決定することと、を含む行為を、前記処理回路に行わせる命令を含む、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】