(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】ラベルを供給するための装置と方法
(51)【国際特許分類】
B65C 9/18 20060101AFI20221107BHJP
B65H 41/00 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
B65C9/18
B65H41/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022510889
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(85)【翻訳文提出日】2022-04-13
(86)【国際出願番号】 GB2020052025
(87)【国際公開番号】W WO2021038210
(87)【国際公開日】2021-03-04
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517249587
【氏名又は名称】キャッチポイント リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108338
【氏名又は名称】七條 耕司
(72)【発明者】
【氏名】クーパー、ミカエル ジョン
【テーマコード(参考)】
3E095
3F108
【Fターム(参考)】
3E095BA02
3E095CA10
3E095EA40
3E095FA30
3F108JA04
(57)【要約】
本出願が関連する発明は、通常、ライナー材層と、ラベルが形成され、その後ラベルが1つ以上の物品に貼付されるラベルサプライ材とを含むラベルサプライからライナー材層を再使用及び/又はリサイクルする方法及び装置に関するものである。本発明は、そうでなければ従来通り廃棄物として扱われるであろうライナー材層の分離、処理及びリサイクルを可能にする。本発明は、その形成に続いてラベルサプライにいかなる材料も塗布する必要なしにこれを達成することを可能にする。一実施形態では、リサイクルは、ライナー材をその後の処理のための原料に形成する形態、又は代替的に、ライナー材を粘着テープとして使用する形態、又は代替的に、ライナー材層を別のラベルサプライの一部として直接再使用する形態とすることができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルサプライラミネートを形成する場所から、ラベルが物品に貼付される離れた場所までラベルサプライを処理する方法であって、形成された前記ラベルサプライラミネートは、ラベルサプライ材層と、前記ラベルサプライ材層が接着されるライナー材層とを含み、前記ライナー材層は、前記ライナー材層から前記ラベルサプライ材層を分離する地点まで前記ラベルサプライ材層のための担体として作用し、前記分離する地点は、前記ラベルラミネートを形成する場所と物品に前記ラベルを貼付する場所の中間の場所に設定される方法。
【請求項2】
前記ラベルサプライ材層から前記ライナー材層を分離した後、前記ラベルサプライ材層は、前記物品に前記ラベルを貼付する地点への前方への移動のためにライナーレスラベルの1つ以上のリールに形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リールの前記前方への移動は、前記ラベルが前記物品に貼付される前記離れた場所までの前記リールの搬送を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ラベルサプライ材層から前記ライナー材層を分離した後、前記ライナー材層は、リサイクル設備への移動のために1つ以上のリールに形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
形成されるライナー材の前記リールは、前記ラミネートから前記ラベルサプライ材層とライナー材層が前記分離する場所に前記ラミネートが提供されるリールの外径より小さい外径である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ラベル材から前記ライナー材層が除去される場所は、前記ラベルサプライ材層において前記ラベルが印刷及び/又は変換される場所である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記印刷及び/又は変換が一度行われると、前記ライナー材層は前記ラベルサプライ材層から除去される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ライナー材層は剥離材層を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ラベル変換は、塗布された印刷画像に重なるように前記ラベルサプライ材層へ保護ワニス及び/又は耐剥離コーティングの塗布を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ワニス及び/又は耐剥離コーティングの塗布は、前記ラベルサプライ材層における前記ラベルの確定の前に行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
最終的なラベルフォーマットを確定するべく前記ラベルサプライ材層のみを切断するために、及び/又はラベル貼付け装置を介して前記物品に前記ラベルを貼付する地点で後で分離される微小なミシン目を形成するために、切断モジュールが設けられる、請求項6、9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記ライナー材層の分離とは別に、前記ラベルサプライ材の前記ラベルの確定後に残された前記ラベルサプライ材からの縁、印刷廃棄物及び/又はマトリック廃棄物を前記ラベルサプライ材層から除去する、請求項1~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記ライナー材層は、巻き戻し装置において張力をかけて前記ラベルサプライ材層から徐々に剥がされる、請求項1~12のいずれかに一項に記載の方法。
【請求項14】
前記除去は、ラミネートの前記リールの長手方向軸に実質的に平行に走る軸に沿って行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
剥離板又は転送プーリーが設けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記分離されたラベルサプライ材層のより小さなリールが同時に形成され、互いの間に空間を設けて並んで配置される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記分離されたライナー材層はリールに巻き戻される、請求項1~16のいずれかに一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ライナー材層は、前記ラベルが前記物品に貼付される場所に到達しない、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ラベルサプライ材層は、前記ライナー材層を前記ラベルサプライ材層から分離する間、前記ラベルサプライ材層を支持する接触手段によって確実に保持される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記層を分離するために使用される制御パラメータは、物品への貼付の地点で前記ライナーレスラベルサプライ材層からのラベルの分離を可能にするために使用されるパラメータと異なる、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記分離されたライナー材層は、第1の面に剥離材のコーティングを有し、反対側の面に粘着材のコーティングを有する粘着テープに形成される、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記粘着材は、活性化段階によって粘着性にされる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ラベルサプライ材層の中に確定されているラベルを有する前記ラベルサプライ材層であって、前記ラベルが貼付される物品に供給されるのと同じ方向に整列された表面切り込みのパターンを前記ラベルに有するラベルサプライ材層。
【請求項24】
前記表面切り込みは、以前に貼付された物品からの前記ラベルの加速された除去を促進する、請求項23に記載のラベルサプライ材層。
【請求項25】
前記切り込みは、前記ラベルに印刷されたアートワーク画像と整列して配置される、請求項23又は24に記載のラベルサプライ材層。
【請求項26】
ラミネート製造業者によって製造されたラミネートのマスターロールであって、印刷するための面、及び粘着剤の層を有する反対側の面を含む前記ラベルサプライ材層と、前記ラベルサプライ材層が前記マスターロール内で最初に接着されるライナー材層と、前記ライナー材層及びラベルサプライ材層の間の剥離システムとを含み、前記ライナー材層とラベルサプライ材層は分離可能であり、少なくとも前記ラベルサプライ材層は、そこから物品へラベルを貼付するより多くのうちの1つの地点までの前方への供給のために複数のより小さいリールに形成される、マスターロール。
【請求項27】
前記マスターロールの幅は少なくとも2メートルである、請求項26に記載のマスターロール。
【請求項28】
前記分離されたライナー材層は1つ以上のリールに形成される、請求項27に記載のマスターロール。
【請求項29】
前記ラベルサプライ材層は、前記ライナー材層から分離される場所と同じ場所で、切り裂かれ、印刷され、剥離され、コーティングされ、及び予め弱化される、請求項28に記載のマスターロール。
【請求項30】
前記ライナー材層は、分離ステップにおいて前記ラベルサプライ材層の粘着剤から分離可能であるように、より低い表面エネルギーを提供するように機械的に修正された面を有する、請求項26~29のいずれか一項に記載のマスターロール。
【請求項31】
前記ライナー材層は、表面エネルギーを低下させるように化学的に改質された面を有し、剥離化学物質は前記ライナー材のリサイクル前に除去可能である、請求項26~30のいずれか一項に記載のマスターロール。
【請求項32】
ラベルサプライ材層と、前記ラベルサプライ材層が接着されたライナー材層とを含むラベルラミネートのリールの処理のための装置であって、前記ラミネートリールが前記ライナー材層から前記ラベルサプライ材層を分離する地点まで移動されるときに、前記ライナー材層が前記ラベルサプライ材層の担体として作用することを可能にする移動手段であって、前記ライナー材層から前記ラベルサプライ材層を分離する場所は、前記ラベルラミネートを形成する場所と、前記ラベルサプライ材層に確定されたラベルを物品に貼付する地点の場所の中間地点である移動手段、及び前記分離の場所で前記装置は、前記ラベルサプライ材層から前記ライナー材層を剥がして、少なくとも前記分離されたラベルサプライ材層を、前記ラミネートリールよりも小さい幅の一連のリールに巻き取って切断するための剥離手段を含む、装置。
【請求項33】
分離されたラベルサプライ材のリールのみが前記物品への貼付地点に供給される、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
粘着テープの形成のための装置であって、前記装置は、ライナー材層と、1つ以上のラベルが確定され、該ラベルの面に粘着剤を有し、前記ライナー材層の面に塗布された剥離材に塗布されたラベルサプライ材層とを含むラベルサプライを形成する手段を含み、前記装置は、前記ライナー材層を前記ラベルサプライ材層から分離して前記ラベルサプライ材層を、ラベルがその後分離され得るライナーレスラベルサプライに形成する手段を含み、前記分離したライナー材層を1つ以上のリールに巻き取る手段、及び前記分離したライナー材層の面に粘着剤を塗布及び/又は活性化して前記分離したライナー材層を粘着テープのリールに形成する手段が提供される、装置。
【請求項35】
前記粘着剤は、前記剥離材が塗布される面と反対側のライナー材層の面に配置される、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
粘着剤を塗布するための手段は、前記ラベルサプライが形成される前に前記ライナー材層に粘着剤を非活性化式に塗布するように配置されている、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記粘着剤を塗布するための前記手段は、前記粘着剤が前記ライナー材層が前記ラベルサプライ層から分離された後、前記リールを形成する前に、前記ライナー材層の面に塗布されるように配置される、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記分離されたライナーレスラベルサプライからの前記ラベルの貼付のための装置がさらに提供され、前記装置は、前記1つ以上のラベルを除去して、該ラベルを1つ以上の物品に貼付するための手段を備える、請求項34~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
ラベルサプライを形成するためにラベルサプライ材層と組み合わせて以前に使用されたライナー材層から粘着テープを形成するための方法であって、前記方法は、前記ライナー材層に剥離材のコーティングを塗布するステップと、前記剥離材に前記ラベルサプライ材層を塗布するステップと、前記ラベルサプライ材層にラベルの印刷及び/又は形成を可能にするために変換装置に前記ラベルサプライを渡すステップとを含み、前記ライナー材層は、ラベル貼付け装置に渡された前記ラベルサプライ材層から除去され、前記分離したライナー材層は、該分離したライナー材層を粘着テープに形成するために面に塗布された粘着材を含む、方法。
【請求項40】
前記方法は、前記ライナー材層を複数のストリップに切断するステップ及び/又は前記ライナー材層をリールに巻き取るステップを含む、請求項39に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、ラベルサプライ材のリールを、ラベルが物品に貼付される場所に供給することを可能にする装置と方法の提供であり、サプライは、最初にラミネート場所で形成され、ラミネート生産者の場所からラベルサプライ材層、粘着剤、剥離コーティング及びライナー又は裏打ち材層のラミネートの組み合わせとして供給されて、次にラベルプリンタ及び変換設備の場所に渡されて、その後、物品へのラベルを貼付ける1つ以上の場所に進む。
【背景技術】
【0002】
本発明は、必ずしも排他的ではないが、特に、適切なシート材から形成されるライナーレス感圧(PS)ラベルの提供に向けられている。提供される最初のラミネートは、従来、ラベルサプライ材層に接着されたライナー又は裏打ち材層を含み、ライナー又は裏打ち材層がラベルサプライ材層から分離されるまで、その形態で搬送され、分離される場所は、従来、そのライナーレスラベルが物品に貼付されるのと同じ場所である。ライナー又は裏打ち材層がラベルサプライ材層から分離されると、ライナー又は裏打ち材層は廃棄物である。
【0003】
感圧ラベルの使用は周知であり、ラベルは現在、典型的には、ラベルを物品に貼付する場所で、ラベルを物品に貼付する時又はその直前に、シリコーン被覆ライナー材層からラベルを剥離することによって貼付される。ラベルがライナー材層から剥離されると、ライナー材層は、複数の場所に配置されている小型で様々な幅のリールの複雑な廃棄物の流れを表し、それらを収集し、次に廃棄物リサイクル場所に搬送することを困難にし、費用が掛かるものにする。その結果、何百万トンものライナー材廃棄物が埋立地に運ばれ、今後もその状態が続くと推定される。ラベルサプライ材層とライナー材層を含むこのラミネートの供給が、先進国では一人当たり年間10平方メートルから低開発国では一人当たり1平方メートル未満というような可変消費率の真にグローバルな産業であることを考えるとき、ラミネートの供給は比較的大きな多国籍メーカーによって行われている傾向があり、比較的大規模であり、そこで通常使用されている機械は、2メートル幅であり、その幅のマスターリールで、1分間に1000メートルでラミネートを製造する。
【0004】
産業界は、その廃棄物のフットプリントを減らす必要性を認識しており、グラシン紙及びクラフト紙の形態の廃棄物ライナー材のリサイクルは可能であるが、ライナー材の剥離層としてのシリコーンの存在は、シリコーンが汚染物質として作用するので、リサイクルをより困難にしている。それにもかかわらず、先進国市場においてさえ、ライナー材廃棄物の年間生産量の10%未満しか回収されていないと推定され、リサイクル成分を含む新しいライナー材が生産されているものの、継続するバージン繊維の需要が依然として最も顕著である。ラミネートのライナー材層は、例えば1分間に最大1000枚のラベルを停止・開始制御で高速・高頻度に貼付できるように、比較的高い引張強度を持つことも必要である。
【0005】
このように、ライナー材をリサイクルする努力がなされてきたが、公知のリサイクル方法の実用化は、非常に低い。それは、少なくとも部分的には、ライナー材を回収し、それを次にリサイクルすることができる場所まで搬送することに関連する比較的複雑な物流に起因している。
【0006】
さらなる問題は、ライナー材層はエンドユーザーの場所で、すなわちラベルが物品に貼付される場所で、ラベルサプライ材層から除去され、その地点でラベルサプライ材層及びライナー材層のラミネートが比較的小さなサイズのリールとして提供されるため、ライナー材層が除去されると、廃棄物ライナー材の比較的小さなサイズのリールが大量に生じ、これらが複数の場所で生じることが理解できることである。したがって、経済的に実行可能な方法で、複数の異なる場所から複数の小さなリールを収集して集中リサイクルの場所に搬送することは特に困難であることが判明しており、したがって、ほとんどの場合、廃棄物のリールはリサイクル場所でのリサイクルのために送り返されないことが分かっている。
【0007】
ますます魅力的な代替案は、ライナーレスラベルシート材のリール、すなわち、いかなる段階でもライナー材層が一切提供されないリールを提供することである。しかしながら、このタイプのラベルを貼付する能力は証明されているが、それは、ラベルプリンタ及び/又は変換器会社にとって比較的複雑である印刷及び変換方法の使用に基づくので、ライナーレスラベルは、包装業者にとってリール当たりより多くのラベルを製造することを可能にし、全体として原材料の使用を低減し搬送コストを低減するにもかかわらず、これだけでは少なくとも短期的にラベル需要の増大に対応できず、廃棄物を著しく低減しない。
【0008】
この種の製品の製造産業は、個々の物品に関連して装飾及び情報のために提供されるラベルの製造と、外包が完成する際に可変情報が通常印刷される物流に使用されるラベルの製造とに大別されることができる。
【0009】
後者の用途では、ダイレクトサーマル紙の進歩を利用した個々の変換器によって、長年にわたってライナーレス代替品の重要な開発が行われてきた。典型的には、毎分150メートルで400ミリ幅の感熱紙のリールが処理され、変換器はシリコーン剥離層とホットメルト感圧接着剤層を塗布し、次にそれを切り裂いて巻き戻して完成リールにし、現在、最大の大量生産は75ミリ幅のリールとなっている。適切なラベル貼付け装置の発展は、製品の包装及び搬送で使用するために向上し、典型的に、1分あたり50ケースのライン速度であり、その結果、この分野でライナーレスラベルの需要が加速し、「自己巻き」ライナーレスダイレクトサーマルマスターリールを供給し、変換器がそれをカットしてより小さなリールを作るように世界のラミネートメーカーを引き付けた。これらの主要なラミネートメーカーの生産能力は、需要を満たすために不可欠であり、この開発は、感圧ラベルを廃棄物ライナーなしで貼付できることを実証している。
【0010】
装飾的及び/又は情報的ラベリングの分野に関しては、瓶などの容器の形態の個々の物品は、典型的には、はるかにより高速でラベリングされ、例えば、クリアオンクリア印刷ラベルは、毎分1000の速度でガラスのビール瓶に貼付される。包装ラインの速度は可変であり得るが、すべての現在の感圧ラベルの貼付では、停止/開始時加速の応力に対応するため、高強度のライナー材層が必要とされている。業界は、このようなスピードと精度の要求を満たすために、十分な剛性を持つラベルをライナーから確実に分離する高速剥離シリコーンコーティングを開発した。ラベルは、ライナー材層のみに張力がかかった状態で、剥離板又はビークでシリコーンライナー材層から分離される。
【0011】
大容量の飲料ボトル及び水ボトルの貼付において、主要な貼付機械製造業者らは、これらのラベルが容器に貼付されるようにホットメルト貼付及び高速切断によるフルラップラベリングを開発した。これは異なる技術であるが、個々のパッチラベリングと比較して要求されるものは同じである。このため、フルラップラベリングにしか使用できないロール供給型接着剤付きラベル用の非常に薄くキャビテーションされたフィルム状ラップ材の開発が可能になった。
【0012】
ライナーレスラベルの使用は、例えば英国特許第2185426号明細書を参照すると本出願人によって開発されており、これは、ラベル材サプライにおける隣接するラベル間の接合部を規定するためにプリンタによって又は貼付け装置内で課される微小なミシン目のパターンを使用し、ラベルのいくつかの成形を可能にする。これは現在技術的に証明されており、例えば要求の厳しい高速ビール瓶ラベル貼付で使用されているため、感圧ラベルサプライ業界は、ライナーレスで装飾的且つ情報的なラベルを大量に生産することが課題となっている。
【0013】
従来の装飾ラベル及び情報ラベルを形成するプロセスでは、それらは一般的に、ラベル材層の外面にインクを塗布することによって印刷され、その後、内面に感圧層を塗布し、次いで粘着剤とライナー材層の間にシリコーン剥離層を配置し、さらに、ダイカット又は切り裂きを行うステーションにおいて微小なミシン目及び/又は切り込み形状を形成する。ダイレクトコーティング及びダイカットは、主に何度も使用できるプロセスシリコーンライナーの使用により、これらの特殊な機械につながる技術的な課題を提示する。リニアマトリックス廃棄物は形状を伴って生成され、また、ダイカットプロセスが高品質の微小なミシン目の切り込み及びつなぎ目を形成したことを確認するために、リニアマトリックスが上手く剥離されていない場合、ダイカットプロセスの結果が検査される。
【0014】
代替案として、ラベルプリンタは、ラミネートからライナーレスへの選択肢を採用してもよく、この際、ラベルプリンタは表面を装飾し、ダイカットの前に、画像を保護し、ライナーレスラベルの最終的な自己巻きリールにおける剥離を提供するために印刷された表面に透明フィルム状ライナーを移動ささせる。しかしながら、この代替案は、専門的な変換投資を必要とし、透明なライナー材でのみ機能することができ、これらの開発は重要であるが、ライナー材廃棄物や導入されつつある廃棄物法の強化に関して業界が直面している膨大な量の課題を解決するものではない。
【0015】
リサイクルのために戻される廃棄物ライナー材に関する別の潜在的な問題は、材料が、それ自体高価である特定のリサイクル又は廃棄物処理プロセスを経なければないことであり、またある場合には、廃物ライナー材の特定の構成要素はリサイクルできず、したがって、その構成要素が分離されない限り廃棄物ライナー材をリサイクルできないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、明確な環境上の利点を提供することに加えて、それらの利点を経済的に実行可能な方法で得ることを可能にする、ライナー廃棄物のリサイクルの実行可能性及び魅力を改善することができるようにする必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本方法及び装置の目的は、元のラミネートラベルサプライからのライナー材の効率的なリサイクルを可能にし、改善することである。さらなる目的は、廃棄物の収集が、以下のような方法で達成されることを可能にすることである、すなわち、より大量の廃棄物が収集のために一箇所で提供されることを可能にし、したがって、廃棄物が収集される必要があり得る場所の数を減らして、持続可能性と廃棄物の量の減少を改善する方法で達成されることを可能にすることである。さらなる目的は、1つの場所で十分な量の廃棄物を生成し、それによりその廃棄物ライナー材のリサイクルを同じ場所で行うことを可能にし、それによってリサイクル前の廃棄物の搬送の必要性を回避することである。
【0018】
さらなる目的は、ライナー材のリールを、切り刻み段階及びリサイクル段階を通過させることなく特定の用途に適合させることを可能にすることによって、リサイクルのための廃棄物ライナー材の改良された戻りの提供による環境上の利益をさらに前進させることである。
【0019】
本発明の第1の態様では、ラベルサプライラミネートを形成する場所から、ラベルが物品に貼付される離れた場所までラベルサプライを処理する方法が提供され、形成された前記ラベルサプライラミネートは、ラベルサプライ材層と、前記ラベルサプライ材層が接着されるライナー材層とを含み、前記ライナー材層は、前記ライナー材層から前記ラベルサプライ材層を分離する地点まで前記ラベルサプライ材層のための担体として作用し、前記分離する地点は、前記ラベルラミネートを形成する場所と物品をラベルに貼付する場所の中間の場所に設定される。
【0020】
一実施形態では、ラベルサプライ材層からライナー材層を分離した後、ラベルサプライは、貼付する地点への前方への搬送のためにライナーレスラベルの1つ以上のリールに形成される。
【0021】
一実施形態では、ラベルサプライ材層からライナー材層を分離した後、ライナー材層は、リサイクル設備への移動のために1つ以上のリールに形成される。一実施形態では、プリンタは、ライナーレスラベル材層の完成したリールを除去するために印刷を停止し得るが、その後、ラミネートの同じ元のマスターリールから同じ又は新しいラベル画像をさらに製造し続け、実質的にマスターロールからそのライナー材層のすべてを収集用の廃棄物ライナー材の1つのリールに巻き戻し得る。
【0022】
一実施形態では、形成されるラベルサプライ材層の前記リールは、ラベルサプライとライナー材が分離する場所にラミネートが提供されるリールの外径より小さい外径である。
【0023】
一実施形態では、ラベル材からライナー材が除去される場所は、ラベルサプライ材においてラベルが印刷及び/又は変換される場所であり、印刷及び/又は変換が行われると、ライナー材層はラベルサプライ材層から除去され、ラベルサプライ材層は前方への供給とその後の物品への貼付のために新しいリールに巻き取られる。
【0024】
一実施形態では、ラベルサプライ材層のリールの後続のサプライは、ラベルが物品に貼付される別の場所へのリールの搬送を含む。
【0025】
一実施形態では、ライナー材層は、一実施形態ではシリコーン材である剥離層を含む。
【0026】
一実施形態では、ラベル変換段階において、保護ワニス及び/又は耐剥離コーティングが、典型的には塗布された印刷画像の上に、ダイカット又は切り裂きなどによるラベルサプライ材層におけるラベルの確定の前に、ラベルサプライ材層に塗布される。一実施形態では、1つ以上のコーティング層の塗布は、印刷プレス機又は別個のラベルリール仕上げ機で実施することができる。
【0027】
一実施形態では、ダイツール又は回転式スリッターなどの切断モジュールが、ラベルサプライ材層のみを切断して、最終ラベルフォーマットを確定するために、及び/又は、ラベル貼付け装置を介して物品にラベルを貼付する地点でその後分離される微小なミシン目を形成するために、提供される。
【0028】
一実施形態では、ラベル変換器は、典型的には巻き戻し装置において張力をかけてラベルサプライ材層から徐々に剥がされるライナー材層の全幅の除去段階に対する分離する段階として、ラベルの確定部分が除去された後に残されたラベルサプライ材層から縁エッジ印刷廃棄物及び/又はマトリックス廃棄物を剥がす。一実施形態では、除去は、ラミネートのリールの長手方向軸に実質的に平行に延びる線に沿って行われる。
【0029】
一実施形態では、剥離板又は転送プーリーが設けられ、分離され今やライナーレスのラベルサプライ材層のより小さなリールが同時に形成され、典型的には線状表面材廃棄物の除去から生じる間の空間を設けて並んで配置される。
【0030】
典型的には、今や廃棄物であるライナー材層は、リサイクルのために便利に搬送できるようにリールに巻き直され、したがって、本発明によれば、ライナー材層は、ラベルが物品に貼付される場所に到達せず、その場所は一実施形態では地理的に離れた場所であり得る。
【0031】
一実施形態では、ライナーレスラベルのレーン又は経路は、ライナー材がそこから剥がされる又は分離されるまでライナー材によって担持され、これは、自己巻きライナーレスラベルサプライの個々のリールが完成する前に、連続的にライナー材からの分離を達成するために必要な力を作り出す速度及び張力でラベルの粘着面又は適切なニップ組立体で動作するプラズマ被覆駆動プーリーによって支援されてもよい。これらの完成したリールは、最小限の張力で巻かれ、これらのリールの端から粘着剤が漏れる危険性を排除する。
【0032】
一実施形態では、その上に弱化線が形成されたライナーレスラベルサプライは、ライナーからの分離の際に支持される。一実施形態では、ライナーレスラベルサプライ材層の表面は、一実施形態では、典型的には、変換により定められたウェブ速度で動作する回転シリンダであり得る接触手段の真空セグメントによって確実に保持される。一実施形態では、真空はシリンダの外面で選択的に遮断され、それによりライナー材層が同様に保持又は制御されず、ラベルサプライ材層表面が支持されている間、剥離板又は従動経路プーリーで張力下に剥がされるようにし、ライナー材層が剥がされる際にライナーレスラベルサプライ材層の弱化線に張力がかからないことを保証する。
【0033】
一実施形態では、ラベルは、ラベルサプライ材層に微細なミシン目をダイカット又はその他の方法で形成することによって確定され、一実施形態では、切断された材料の量はラベル輪郭の全幅の75%であり、本発明に従ってここに記載したようにラベルサプライ材層からライナー材を分離することによって、切断の割合をさらに増加させ、それにより真空パッド転写によるなど物品へのラベルの代替貼付手段を促進することも可能である場合がある。
【0034】
一実施形態では、使用されるライナー材層は、低下した引張強度を有する紙ベースのライナーであり、適切な引張強度のラベルサプライ材層が剥離されることが保証される。一実施形態では、ライナー材は、シリコーン剥離コーティングよりも容易にリサイクルされる剥離コーティングを含む。一実施形態では、前記剥離コーティングは、ライナー材料のリサイクルの容易さをさらに向上させるために、その後ライナー材から除去又は洗い流すことができる水溶性コーティングである。
【0035】
典型的には、従来のライナー材から物品に感圧ラベルを分離して貼付するために使用される制御パラメータは、リサイクル可能なライナー材からラベルサプライ材層を張力下で分離するために必要なパラメータと異なる。
【0036】
ラベルサプライシート材からのライナー材の比較的高いストリッピング速度を用いた剥離力測定は、典型的には>50m/分であり、これに対して低速剥離は、0.3メートル/分の比較的遅いストリッピングを用いた力測定である。45gsmのグラシンライナーの引張強度は引張強度MD(kN/m)4.5であり、51ミクロンのカリパスを持つ58gsmは6.4であり、ほとんどの紙ライナーもこの範囲である。
【0037】
これらの前述の特徴と組み合わせて又はそれとは独立して使用することができる本発明の一態様では、ラベルがそこに確定されているラベルサプライシート材は、ラベルが貼付されるべき物品に供給されるのと同じ方向に整列されている前記ラベルの表面切り込みのパターンを有する。
【0038】
典型的には、前記表面切り込みは、最も典型的には物品とラベルの組み合わせのその後のリサイクルプロセスの一部として、以前に貼付された物品からのラベルの除去を加速することを容易にする。一実施形態では、前記表面切り込みは、ラベルからの粘着剤の洗い流しを可能にし、それによってラベルの除去速度を向上させるように、除去液の浸入を可能にする。したがって、これらの切り込みは、典型的には、ラベルサプライ材層への弱化線のダイカットと同時に、又はその後に最終ラベルに提供され、場合によっては、ラミネート製造業者によってプリンタに送り届けられる元のラベルサプライ材には提供されない。
【0039】
一実施形態では、水ベースの又は代替の液体洗い流し手順が、物品リサイクルにおいて使用される。一実施形態では、前記切り込みは、ラベル上のアートワーク画像との整列によって偽装されるか又は隠される。
【0040】
一実施形態では、ライナー材は、完全に回収されたライナーをラミネート製造に必要な元のワイドウェブフォーマットに完全に再加工できるように、非シリコーン剥離材で被覆されたフィルム状ライナーである。
【0041】
一実施形態では、弱化線内の微小ミシン目のつなぎ目が変化しているラベルサプライ材層、及び/又は表面ラベル切り込みパターンが、一実施形態では、貼付されたラベルの拡大図の下でのみ明らかにできる偽造防止パターン変化を提供するラベルサプライ材層が提供されている。
【0042】
一実施形態では、ラベルサプライ材層に使用される粘着剤は、ラベルサプライ材層の面に対して比較的高い凝集力と比較的強い親和性を有し、ライナー材層に対して低い親和性を有する。
【0043】
一実施形態では、前記分離されたライナー材層は、第1の面に剥離材のコーティングを有し、反対側の面に粘着材のコーティングを有する粘着テープに形成される。
【0044】
本発明のさらなる態様では、ラミネート製造業者によって製造されたラミネートのマスターロールが提供され、このマスターロールは、その上に印刷するための面と、粘着剤の層を有する反対側の面とを含むラベルサプライ材層と、ラベルサプライ材層がマスターロール内で最初に接着されるライナー材層と、ライナー材層及びラベルサプライ材層の間の剥離システムとを含み、前記ライナー材層とラベルサプライ材層は分離可能であり、少なくともラベルサプライ材層は、そこから物品へラベルを貼付するより多くのうちの1つの地点への前方への供給のための複数のより小さなリールに形成される。
【0045】
一実施形態では、マスターロールは少なくとも2メートルの幅がある。
【0046】
典型的には、分離されたライナー材層は、有用な材料となるように回収及びリサイクルされ、一実施形態では、前記材料のリールに形成される。
【0047】
典型的には、マスターロールは、ライナー材層とラベルサプライ材層の分離が生じるのと同じ場所で、ダイカットなどにより、切り裂かれ、印刷され、剥離コーティングされ、及び予め弱化される。
【0048】
別の実施形態では、紙又はフィルムであり得るライナー材は、ラミネートを損傷することなく分離ステップで粘着剤から分離可能であるように、比較的低い表面エネルギーを提供するように機械的に修正された面を備えている。この方法では、ライナーは化学的改質を受けず、新しいライナー又はより有用な製品の製造のいずれかに直接リサイクルされることが可能である。
【0049】
別の実施形態では、その表面エネルギーを低下させて剥離可能にするようにその面が化学的に改質された紙又はフィルムのライナー材が提供される。好ましくは、改質は、ライナー材が汚染されていないか又は軽微な汚染を有すると考えられるようなものであり、潜在的な後続の使用流れにリサイクルすることができる。
【0050】
さらなる実施形態において、ライナー材を有用に追加できる選択肢の数を増加させるように、リサイクル前に除去され得る剥離化学物質で処理された紙又はフィルムであるライナー材料が提供される。
【0051】
一実施形態では、剥離コーティング材は、リサイクル前にミリングなどの機械的研磨によるなどして、洗い流すか又は他の方法で除去することができるタイプのものである。
【0052】
本発明のさらなる態様では、ラベルサプライ材層と、前記ラベルサプライが接着されたライナー材層とを含むラベルラミネートの処理のための装置が提供され、装置は、ラミネートがライナー材からラベルサプライを分離する地点まで移動されるときに、前記ライナー材がラベルサプライの担体として働くことを可能にする移動手段であって、ライナー材からラベルサプライを分離する地点が、ラベルラミネートの形成と、ラベルサプライ材層に確定されたラベルを物品に貼付する地点の中間地点である移動手段、及び、分離手段が、ラベルサプライ材層からライナー材を剥がして、少なくともラベルサプライ材層を、ラミネートが供給される前記リールよりも小さい幅の一連のリールに巻き取って切断するための剥離手段を含む。
【0053】
一実施形態では、分離後、ラベルサプライ材層内に確定されたラベルのみが、物品への貼付地点までリールで供給される。
【0054】
本発明のさらなる態様では、粘着テープが提供され、前記粘着テープは、第1の面に剥離材のコーティングを有し、反対側の面に粘着材のコーティングを有する少なくとも1つのシート材層を含む。
【0055】
一実施形態では、前記粘着材は、活性化段階によって粘着性にされる。
【0056】
一実施形態では、第1のモードにおいて、前記シート材層は、ラベルサプライの一部として先に提供されたライナー材によって形成される。典型的には、したがって、前記シート材層は、ラベルサプライを形成するために前記剥離コーティングにラベルサプライ層が先に塗布されたものである。一実施形態では、前記ラベルサプライ層は、直線軸に沿って確定された複数のラベルを有し、前記ラベルサプライ層は、前記シート材層から除去されてライナーレスラベルサプライを形成し、その後の段階で、ラベルは、ライナーレスラベルサプライからその前縁から順次分離される。
【0057】
本発明のさらなる態様では、粘着テープの形成のための装置が提供され、前記装置は、ライナー材層と、1つ以上のラベルが確定され、その面に粘着剤を有し、ライナー材層の面に塗布された剥離材に塗布されたラベルサプライ材層とを含むラベルサプライを形成する手段を含み、前記装置は、ライナー材層をラベルサプライ材層から分離してラベルサプライ材層を、ラベルがその後分離され得るライナーレスラベルサプライに形成する手段を含み、分離したライナー材層を1つ以上のリールに巻き取る手段、及び前記分離したライナー材層の面に粘着剤を塗布及び/又は活性化し、これを粘着テープのリールに形成する手段が提供される。
【0058】
一実施形態では、前記粘着剤は、前記剥離材が塗布される面と反対側のライナー材層の面に配置される。
【0059】
一実施形態では、粘着剤を塗布するための手段は、ラベルサプライが形成される前にライナー材層に粘着剤を非活性化式に塗布するように配置されている。
【0060】
代替の実施形態では、粘着剤を塗布するための手段は、ライナー材層がラベルサプライ層から分離された後に粘着剤がライナー材層の面に塗布されるように配置される。
【0061】
典型的には、ラベルサプライ層又は裏打ち層、前記粘着テープサプライを形成するように粘着剤のコーティングを塗布するための手段が設けられている。
【0062】
一実施形態では、ライナーレスラベルサプライからのラベルの貼付のための装置がさらに提供され、前記装置は、前記1つ以上のラベルを除去して、それを1つ以上の物品に貼付するための手段を備える。
【0063】
一実施形態では、したがって、ライナー材を、典型的には化学的に、元のモノマーにリサイクルすることを可能にするために、ラベルサプライ変換器におけるライナー材の回収のための能力が提供される。
【0064】
本発明のさらなる態様では、ラベルサプライを形成するためにラベルサプライ材層と組み合わせて以前に使用されたライナー材層から粘着テープを形成するための方法が提供され、前記方法は、ライナー材層に剥離材のコーティングを塗布するステップと、前記剥離材にラベルサプライ材層を塗布するステップと、ラベルサプライ材層にラベルの印刷及び/又は形成を可能にするために変換装置にラベルサプライを渡すステップとを含み、前記ライナー材層は、ラベル貼付け装置に渡されたラベルサプライ材層から除去され、前記分離したライナー材層は、これを粘着テープに形成するために面に塗布された粘着材を含む、方法。
【0065】
一実施形態では、方法は、ライナーシート材を複数のストリップに切断するステップ及び/又はライナーシート材をリールに巻き取るステップを含む。
【0066】
したがって、本発明は、ライナー材及び他の廃棄物の効率的な収集及びリサイクルを可能にする。
【0067】
次に、本発明の具体的な実施形態を、添付の図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】物品に貼付する地点までラミネート及びラベルを提供するための従来方法を示す。
【
図2】一実施形態における本発明による方法を示す。
【
図3】本発明による変換システム及び装置の例を示す。
【
図4】本発明による装置のさらなる実施形態を示す。
【
図5】本発明で使用されるためにラミネートの異なる形態を作ることができる方法を示す。
【
図6】本発明の一実施形態によるラベルサプライ材層に確定されたラベルを示す。
【
図7】本発明の一実施形態による第1の状態によるラベルサプライを平面図で示す。
【
図8】
図7のラベルサプライを線AAに沿った断面で示す。
【
図9】本発明の一実施形態による粘着テープを平面図で示す。
【
図10】線BBに沿った
図9の粘着テープの断面を示す。
【
図11】
図7のラベルサプライから
図9の粘着テープまでの形成の実施形態を概略的に示す。
【
図12a】本発明によるプロセスのさらなる実施形態を示す。
【
図12b】本発明によるプロセスのさらなる実施形態を示す。
【
図12c】本発明によるプロセスのさらなる実施形態を示す。
【
図12d】本発明によるプロセスのさらなる実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1に関して、従来のラベルラミネートが図示されており、これは、ラミネート製造業者によって製造され、典型的には2メートル以上の幅であり、ラベルサプライ材層を担持し、ラベルサプライ材層が付着されたライナー材層を含むラミネートのマスターロール2の提供を使用する。
【0070】
ラミネートのマスターロール2は、次に、その幅に沿って間隔を置いて切断が施され、典型的には外径1メートルのラミネートの一連のより小さいリール4を形成し、これらのリールは次に、プリンタ及びラベル変換会社の場所に供給されて、そこでラベルがラミネートに印刷され、次に再びラベルラミネートのより小さいリール6に切断される。通常、このプロセスの間、約10%のラミネートが廃棄される。次に、これらのより小さいリール6は「包装」会社に渡され、「包装」会社は、ラミネートのリールを、ラベルを物品に貼付して通常小売パッケージを形成するその会社の1つ以上の場所に分配し、ラベルサプライ材層は、従来、ラベルが物品に貼付されるときにライナー材から分離される。現在廃棄物となっているライナー材は、シリコーン剥離コーティング材により容易に伸縮することができる廃棄物リール8として提供される。その目的は、これらを回収し、リサイクルのために搬送することであるが、実際には、このようなことはほとんどない。
【0071】
本発明は、新しいラミネートタイプの可能性も含め、廃棄物フットプリントとラミネートサプライロジスティックスを大幅に改善すべく、この問題を克服する。
【0072】
図2に示すように、本発明の第1の段階は、ここでも、製造業者からラミネートのマスターリール10を供給することであり、マスターリールはより小さなリール12に切断されてプリンタ及び変換器の場所に供給され、ラベルサプライ材層のライナー材からの分離はこの時点でこの場所で行われる。したがって、これは、プリンタ及び変換器の場所から、ラベル貼付会社の1つ以上の場所にライナーレスラベルサプライ材のリール14が供給されることを意味する。ライナー材はこの時点で、この場所で廃棄物であり、ラベル貼付場所に渡されず、むしろリサイクルのために回収され得るリール16として典型的に利用可能であり得る。したがって、従来の方法と比較して、廃棄物ライナー材のリール16のサイズはより大きく、廃棄物のリールが配置される場所の数は大幅に減少し、したがって、廃棄物ライナー材の回収、ひいてはリサイクルが行われる可能性は、従来の方法よりも高いことが理解されよう。
【0073】
ラベルサプライ材層からライナー材を分離することを可能にするために提供される装置は、特定の要件に適合するようにいくつかの形態をとることができる。この方法は、プリンタ変換器の場所でリールの全幅にわたってラベル材からライニング材を分離することを導入し、その後、巻き戻し及び分離技術を使用して、ライナーレスラベルサプライ材層をリール14の中に確実に固定するものである。
【0074】
図3において、リール12は変換器の場所で供給され、表面印刷され、それに剥離コーティング層22が塗布され、ラベルサプライ材のあらゆる線状エッジ及び形状廃棄物が除去される24。任意選択のシリンダ20がステーション26に配置され、これは、ラベル貼付場所への前方への移動のためにライナーレスラベルサプライ材のリール14に形成されるラベルサプライ材層28の分離を補助する。分離されたライナー材30は、ライナー材廃棄物リール16を形成するためにリール化される。リール12が、ライナーレスラベルサプライシート材の3つの経路32、34、36を提供するために漸進的に処理され、それぞれがそれぞれのリール14を形成するために巻き取られる様子も図示されている。
【0075】
プレス機又はオフライン仕上げ機へのライナー分離及び巻取りの追加により、従来のラベルを製造する場合、ラベル変換器は、ライナー材廃棄物とは別にこのエッジスリップ廃棄物を巻き戻すことができる。この方法は、一般に、エッジライナーをバックスリットし、このトリムをすべてのマトリックス廃棄物と共に回収する。
図3及び
図4の装置の例に示すような任意選択のセグメント真空シリンダ20は、アップグレードされた装置でライナーレス又は従来のラベルを製造する際に、線状及びライナー材マトリックス廃棄物除去のための代替経路ガイドとして使用することが可能である。この例では、特定の場所で真空によって非粘着材を保持する回転シリンダ20内の真空セグメント18によって、ダイカット及び面状廃棄物ストリップウェブの移送を制御することができる。したがって、異なる実施形態において、廃棄物は、真空シリンダの場所の前又は後でラベルサプライシート材から分離され得る。真空が作用する特定の場所は、シリンダ自体に予め設定することができ、或いは、真空効果が不要な場所でシリンダの面にテープ又は他のブランキング材料を塗布するなどして、特定の使用要件に合わせて定めることができる。このように、シリンダの真空セグメントのパターンは、ラミネートの線状エッジ及び形状ラベル廃棄物パターンに合わせて構成することができ、ライナー材に支持されたまま個々のライナーレスラベルサプライ材経路の真空制御が失われないようにすることができる。この回転シリンダの前で線状ストリップ廃棄物を除去することによって露出する可能性があるライナー材剥離面は、真空の影響を受けない。
【0076】
それは、支持されたラベルサプライ材が真空セグメントを出る前に、全リール幅の剥離板で都合よく剥がされる。このラベルサプライ材は、ライナーレスラベルサプライ材経路がリール巻取りの方に向けられると、この同じシリンダで今分離された線状ストリップ廃棄物を保持し得る。このようにして、この方法は、真空セグメントの後、及びライナー材の全幅ストリッピングの後に、ライナーレスラベルサプライ材を真空制御から解放し、すべての自己巻きライナーレスラベルサプライ材リールに最適に用いられる低いリール張力の下で再び巻き取ることができる。
【0077】
これらの代替実施形態は、ラベルを定めるためにラベルサプライ材層中の微小なミシン目によって作られた弱化線が、剥離板又は従動経路ローラ代替物を用いてラベルサプライ材層からライナー材層が剥離される際に応力を受けないことを確実にする。
【0078】
これにより、ラベルサプライ材及びPS接着剤の生産と生産量とが依然として実行可能であることが保証される。
【0079】
図5は、本発明で使用するために異なる形態のラミネートを製造することができる態様を示す。ラミネート40は、必要な剛性パラメータを満たす紙又はフィルム42のラベルサプライ材層、感圧接着剤44、高速シリコーン剥離層46及び紙又はフィルム48のライナー材層を含む、従来のラミネートである。
【0080】
本発明によれば、代替ラミネート50の実施形態を使用することができ、そのうちの1つは、より薄い表面紙又はフィルム52の形態のラベルサプライ材層と、低コート重量接着層54と、リサイクル目的に特に適したライナー材層58及び剥離コーティング56とを有する。
【0081】
この方法の影響は、物流革新を支援し、潜在的に、ブランドが、廃棄物から解放され効率を高めるライナーレスラベルへの変更を採用するために、新しい表面材及び接着剤を評価及び承認する必要がないことを意味する。生産ラインの大部分は、既存の在庫を使い果たし、通常のサイクルでアートワークを変更しながら、ラベル貼付け装置をライナーレス形式に都合よく適合させることができるので、ラベル貼付場所へのライナーレスラベルサプライ材の供給は、大きな影響を与えないはずだと予想され、廃棄物への関心が高まった状況において、そのインセンティブは重要である。
【0082】
ライナーレス変換への変更は、プリンタ変換器でははるかに単純であり、ウェブ印刷と最終変換を分離する業界の傾向にさらなる弾みをつけるものである。ジャストインタイムデジタル印刷の成長は、より速いセットアップによって全体的なラミネート材の節約に寄与しているが、物品へのラベルの貼付時点におけるライナー廃棄物の発生を排除しておらず、それゆえ、低いリサイクル率が続いている。
【0083】
ラミネートサプライヤーは、包装業者及び作成されたPSライナーレスのブランドに対する最初の応答として影響を受けず、既存のラベルリール巻取りシステムが有利にこれをアップグレードする前に、プリンタが廃棄物ライナーストリッピングとそれを巻き戻すことを追加することを必要とする。完了すると、強化されたリサイクル物流のためのライナー廃棄物収集の利点は直ぐにもたらされる。
【0084】
ラベルプリンタにとって、ライナーレスラベルサプライ材の変換は、記載したこれまでの選択肢よりもはるかに単純である。接着剤の全範囲は、現在のすべてのラベル貼付を満たすように指定されて供給され、ほとんどのラベルはワニスによって保護され、シリコーン変性剥離代替品による置換が実用的である。ダイカットは従来通りであり、ライナーは剥がされ、ラベル貼付にはもはや必要ないため、ライナーへの小さな損傷が品質に関連する廃棄物を発生させないという、ラミネートからライナーレスへの大きな利点を有する。
【0085】
ラミネート供給業者にとって、ライナーの完全に回収された量は、サプライにおけるリサイクル材料の混合を有利に増加させる可能性を高める。本発明の方法は、ラミネートコミュニティが最小限の投資で彼ら自身の現在の資産で製造することができ、現在ではリサイクルのためにより特別に設計することができる新しいラミネート構造の可能性を導入する。
【0086】
ライナーレスラベル貼付方法が従来のラベルの剛性を必要としないという事実を利用するために、減少した表面材52を有するラミネートが提供され、紙剥離ライナーの減少した仕様を有するラミネートは、このライナーが現在担体及び接着剤に面した材料の保護としてのみ使用されるという事実を利用することができ、剥離機能の変更を有するラミネートは、剥離が現在、両方とも制御された張力の下で、ラベルの連続ウェブからライナーを剥がすことにのみ関係しているという事実を利用する。
【0087】
本発明によれば、ライナー及びライナーレスラベルのウェブは、すべて連続的であり、ライナー剥離コーティングにおける剥離値を超えなければならない張力の下で分離される。これらのウェブ内のラベルが、増加した剥離力の下で分離しないことを確実にするために、補助が必要とされる場合がある。
【0088】
12マイクロメートル以下の低減された接着剤コーティング重量を有するラミネートは、ダイカッティングにおける現在の保護度が低下し、より薄い表面材料又はPSライナーレスラベルが容器又はパッケージに固定されるために必要とする接着剤がより少ないという事実を利用することができる。
【0089】
剥離層コーティングとしてのシリコーンを、例えば、廃棄紙の最終的な再パルプ化の前に水によって洗い流すことができるコーティングによって置き換えることは、リサイクルプロセスをさらに支援する。スリップ剤又はシリコーンの代替物を使用したシリコーンコーティングのないフィルム状ライナーは、便利に再粉砕及び再加工することができる。このため、ライナー材のリサイクルは、ラミネーターによって効率的に発生した廃棄物に責を負うプリンタ/変換器によって促され、1つのブランドを供給する複数のプリンタの従来の複雑な物流を回避することができ、これは従来先進国市場でライナー材廃棄物の10%未満がリサイクルされる大きな理由である。これは、パッケージリサイクルのために容器やパッケージからラベルを最終的に除去することの改善を促すものである。
【0090】
図6に示されるように、ラベルサプライ材層の印刷画像に隣接して又はその中に設けることができるラベルサプライ材層60中の切り込み又はスリット62の偽装ラベル表面切り込みパターンは、切り込み又はスリットが、ラベルが貼付される物品の購入者又は使用者に容易に明らかにならないことを意味している。切り込み又はスリット62は、移動方向64にのみ平行であるように課され、したがって、これらの切り込みは、ライナーからのラベル分離又はラベルが貼付されるときに応力を受けない。切り込み又はスリット62は、低減された接着剤層への浸透を有利にするために、洗い流しプロセスを改善する。さらに、ライナーレスラベルサプライシート材に対する簡略化されたダイカットライン又は弱化の提供は、キャッチポイントフォーマットラベル間の微小なミシン目のパターンに対する定期的な変更によって利用可能な偽造防止機能を利用することをブランドに奨励する。これらのパターン及び任意の表面スリットに対するマイナーでほとんど見えない変更は、ダイ工具の変更を必要とするだけであり、方法及び新しいラミネートによって確保される改善は、多くの偽造防止代替品と比較して商業的に魅力的となるであろう。
【0091】
ここで
図7及び
図8を参照すると、本発明のさらなる実施形態による第1の状態によるラベルサプライ102が図示されている。
【0092】
ラベルサプライは、ライナーとして機能するライナー材層104を含み、ライナー材層104は剥離材106が塗布された面を有し、反対側の面には、粘着材108の層が塗布されている、又は後で塗布される。
【0093】
ラベルサプライ材層110が提供され、そこでは複数のラベル112が、典型的には変換場所で、切断線114によって画定され、図示のようなラベルマトリックスを形成し、及び/又は印刷を塗布する。前記ラベルサプライ材層110は、粘着剤115を有し、これは、ラベルサプライを形成するようにライナー材層104の剥離コーティング106に塗布され、これは、典型的には、変換場所への搬送のためにロール形態に巻かれる。
【0094】
図9及び
図10に示すように、分離されたライナー材層104は、「上」面を形成する剥離層106を有し、反対面には粘着材が塗布され、それによって粘着テープ122を形成している。また、ライナー材層104の分離の段階で、それをその長さに沿って切断して、2つ、又はそれ以上の幅を縮小した粘着テープ122、122’を形成できることを示す破線121が示されているが、このステップは任意選択であり、ライナー材層104の幅123と形成すべき粘着テープの所望の幅との関係で決定することができる。
【0095】
次に
図11に目を向けると、本発明のプロセスのいくつかの選択肢が概略的に示されている。第1の段階116は、ラベルサプライを製造することであり、次に第2の段階は、ラベルサプライを典型的に段階118で切断及び/又は印刷によって
図7及び
図8に示す形態に変換することである。ラベルサプライが形成されると、それは、典型的には、収納のためのロールに形成され、及び/又はラベルプリンタ118に搬送され、一実施形態では、その上に塗布された粘着材を既に有していてもよく、それは、ライナー材層が処理されるときにラベルプリンタによってPS機能に対して活性化され、20mmから70mmの間の典型的なテープ幅に切り裂かれ、その後リールに形成されてもよい。後続の使用のためのこれらのテープのリールの巻き戻しは、従来の粘着テープのリールと変わらないであろうことが想定される。
【0096】
ラミネート段階でライナー材層に粘着剤を設けることの代替として、粘着剤は、ラベルサプライ材層からライナー材層を除去する時に、典型的にはラベル印刷段階で、又はその直後に、例えばホットメルトコーティング装置を介してなど、塗布することができる。
【0097】
さらに、例えばプラズマ剥離コーティングを施したPPライナー材を提供することは、粘着剤からの剥離として機能する。
【0098】
一旦テープ122が形成されると、本発明により利用可能な多くの異なる選択肢が存在する。
【0099】
破線120で示される第1の選択肢は、粘着テープ122を使用地点に直接移動させるためのものである。テープは、必要に応じて、粘着剤108を活性化してそれが粘着特性を有するようにし、かくして粘着テープ122が必要な方法で貼付されるようにするために必要な熱及び/又は圧力及び/又は任意の他の手段を適用するように設計された活性化手段124を過ぎて移動されることが可能である。使用される特定の活性化手段は、使用される特定の粘着剤に依存することを理解されたい。この実施形態では、活性化は、ラベル変換装置118又は粘着テープ貼付装置126で行われるか又はそれに隣接して行われ、粘着テープ貼付装置126を介して粘着テープのストリップが分離されて物品に従来の方法で貼付されることができる。或いは、粘着層は、この段階でテープに塗布することができる。
【0100】
破線128で示される代替実施形態では、粘着テープ122は再度、粘着剤活性化又は粘着剤塗布手段124に渡すことが可能である。しかしながら、この段階でテープを貼付するのではなく、粘着テープリールは収納部130に移動され、次いで収納部130から粘着テープ貼付装置126に移動されて貼付される。
【0101】
破線132で示される第3の選択肢は、粘着テープ122が段階134でリールに巻かれ、その後収納部130に移動されることであり、使用のために収納から取り出されると、テープ122は、その段階で粘着剤層108を活性化するために活性化手段124を過ぎて移動され、その後そこから粘着剤のストリップを貼付するために粘着テープ貼付装置126に移動される。いずれの実施形態においても、ライナー材層に使用されるフィルム状材料は、材料の初期モノマーに変更することができ、それによって材料のその後のリサイクル又は再利用を支援することができる。したがって、ライナー材層を回収するための費用対効果の高い方法が提供される。さらに、これにより、ライナー材層がラベル材層から分離される場所で、典型的には最終ラベル貼付場所ではなくラベル変換器の場所で、及びライナー材の量が比較的少なく、その結果、収集が不経済になるであろう場所で、ライナー材層を経済的に、また搬送要件を減らして、比較的大量に収集及び回収することが可能になる。このことは、PETなどのプラスチックのコスト効率の良いリサイクルを可能にし、例えば、PETライナー材を回収して解重合し、次に再重合してバージンPETを形成することを可能にする技術が急速に出現しつつあることに関連して特に重要である。これにより、真の循環型経済が実現し、実質的にライナー材層は何度も使用され、比較的薄いシリコーン剥離層だけがその都度消費される。この解決策は、ライナー材層を回収するためのコスト効率の良いルートに依存しており、これは本発明においてここで提供される。その理由は、本発明により、ラベルサプライ変換器場所など中間場所でライナー材層を回収することが可能になり、これは通常100を超えるラベル貼付場所に対応しているのではるかにより集中した場所であり、したがって、変換器場所で除去されたライナー材のレベルははるかにより高く、回収場所の数は大幅に減らされ、そしてリサイクルの見込みを経済的に実行可能にするからである。
【0102】
図12a~
図12dは、本発明によるライナー材層を再利用するためのプロセスのさらなる実施形態を示す。
【0103】
図12aでは、1メートルのウェブ幅204で高速印刷ユニットにおいていくつかのラベル変換器によって現在完了された透明フィルム状ラベルサプライ材層206の裏面214の初期印刷段階202が示されている。この印刷プロセスは、従来のフォイリング技術に関連する廃棄物なしに、高品質の装飾効果のためのメタリックインクの使用を可能にする。
図12bにおいて、印刷されたラベルサプライ材層206は、ローラ208から、従来のラミネートラベルサプライ216にそれを移動させるために渡され、変換は、プレシリコーン化PET材層210の使用と、ラベルサプライ材層206の開放面への高速剥離シリコーン212のコーティングとによって従来の方法よりも改善され、透明な感圧剤218を元のPETプレシリコーン化ライナーへコーティングすること、及びライナー材層210を印刷面214にラミネートすることにより従来のラベルを形成するためにダイカットする準備ができているラミネートラベルサプライ216を作り、またこれは粘着剤の層をラベルサプライ材層の面214に転移させる。
【0104】
ここで、このプロセスは、繰り返し再利用されるプレシリコーン化PETライナー材層210を使用し、その結果、シリコーンコーティング能力を変更して、印刷されたラベルサプライ材層206の面をコーティングするとともに、同じ透明PS粘着剤を追加する。この手段により、プロセスは最終的なライナーレスラベルの剥離面を作り、
図12cに示すようにプレシリコーン化ライナー材層210を除去することを可能にし、
図12cでは、ライナー材層210が場所220でラベルサプライ材層206から分離され、ライナー材層210が
図12bに示す段階で矢印222で示すように新しいラミネートに再利用するために戻される。
【0105】
ラベルサプライ材層206における従来のラベルのダイカットは、典型的には500mm幅のウェブにおけるものであり、それ故、元の1m幅のラミネートは、場所224において2つの幅226、228に切り裂かれ、典型的なスリッターリワインドにおける従来のラベルのダイカットプロセス及び仕上げの前に、別々のリールに移動される。
【0106】
図12dは、本発明によるライナーレスラベルの代替案を詳述するものであり、新たな変換プロセスにおいて、元の1メートル幅のプレシリコーン化PETライナー材層210は継続的に再利用するために分離され、剥離層で被覆されたラベルサプライ材層206のみが切り裂かれる。新しい変換の中で、その上に粘着剤層を有する分離されたラベルサプライ材層206は、2つの幅226、228を形成するために切り裂かれ、ラベルサプライ材層部分226、228を担持する再使用PETシリコーン化ライナーの他のリールの500mm幅リールにラミネートされるが、ライナー材層210が分離され、ライナーレスのラベルサプライ材層部分226、228が独立してリールに巻かれる前に、形状及び又は微小なミシン目パターンを課すためのダイカットプロセス230を通る。プレシリコーン化ライナーのこの二次的な使用は、最終的なダイカットプロセスにおける同様の頻繁な再利用を可能にし、新しい変換プロセスは、実績ある装飾的な魅力を保持しながら、大規模市場でライナーレスラベルの効率を実現する。
【0107】
したがって、本発明により、ラベルサプライライナー材からの再使用及び/又はリサイクルのための方法及び装置が提供され、本方法及び装置はしたがって、通常であれば廃棄物として扱われるであろう材料を利用し、その形成後にラベルストックにいかなる材料も塗布する必要なしに同じことを達成する。さらに、リサイクルの観点からは、これは、ライナー材を粘着テープとして使用し、例えば段ボール箱に貼付した場合、ライナー廃棄物がそれ自体であれば特別廃棄物として分類され、その場合にはかなりの書類と時間を必要とするのと比較して、欧州規制が国間の移動を制限しない包装廃棄物として分類される段ボール廃棄物の一部となり得ることを意味する。また、本発明は、ライナー材が“再利用”されるため、リサイクルのために回収する必要がないという利点を追加する。
【国際調査報告】