(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】読み取り可能かつ記録可能な印を有するコネクタ記録システム
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20221107BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20221107BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20221107BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20221107BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R43/00 Z
G06K19/06 037
G06K7/14 017
G06K7/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515637
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 US2020049870
(87)【国際公開番号】W WO2021050499
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522092262
【氏名又は名称】ロイヤル プリシジョン プロダクツ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100196449
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】デジャン、ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ナッター、ブラントリー
【テーマコード(参考)】
5E021
5E051
【Fターム(参考)】
5E021FB07
5E021FC38
5E021JA05
5E021KA06
5E021KA15
5E051GA09
5E051GB09
5E051GB10
(57)【要約】
本発明は、概して、コネクタ記録システム又はプラットフォームを提供し、これは、印を読み取り、次いで、設置された構成要素又はデバイス内のコネクタシステムの位置付けと関連付けられた情報を転送、記憶、及び表示するために、コネクタシステムと相互作用するように設計された記録システムを含む。コネクタシステムは、オスハウジングアセンブリと、接続状態にあるオスハウジングアセンブリに結合されたメスハウジングアセンブリと、印及びロック位置とロック解除位置との間で移動可能なロック部材を有するコネクタ位置保証アセンブリと、を含む。ロック位置において、ロック部材は、オスハウジングアセンブリをメスハウジングアセンブリに固定し、印は、コネクタ位置保証アセンブリがロック位置にあることを信号伝達するためにスキャナによって読み取られ得る。ロック解除位置において、印は、スキャナが印から情報を取得することを可能にしない状態にある。
【選択図】
図43B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み取り可能な印を有するコネクタ記録プラットフォームであって、前記コネクタ記録プラットフォームが、
スキャナを含む記録システムと、
コネクタシステムであって、
オスハウジングアセンブリの前壁に結合されているオス係合部材を有する、前記オスハウジングアセンブリと、
接続状態で前記オスハウジングアセンブリに結合されているメス係合部材を有する、メスハウジングアセンブリと、
印及び前記オスハウジングアセンブリに結合されているロック部材を有する、コネクタ位置保証アセンブリであって、前記ロック部材が、ロック位置とロック解除位置との間で移動可能である、コネクタ位置保証アセンブリと、を含む、コネクタシステムと、を備え、
前記ロック部材が前記ロック位置にあるとき、前記ロック部材が、前記コネクタシステムが前記接続状態にあるときに、前記オスハウジングアセンブリを前記メスハウジングアセンブリに固定し、
前記ロック部材が前記ロック位置にあるとき、前記印が、前記スキャナが前記印から情報を取得することを可能にする状態にあり、前記情報が、前記コネクタシステムが前記接続状態にあり、前記コネクタ位置保証アセンブリが前記ロック位置にあることを設置者に通知することが可能であり、
前記ロック部材が前記ロック解除位置にあるとき、前記印が、前記スキャナが前記印から情報を取得することを可能にしない状態にある、コネクタ記録プラットフォーム。
【請求項2】
前記印から取得した前記情報が、前記コネクタシステムのタイプと、前記コネクタシステムの製造元と、を含む、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項3】
前記記録システムの前記スキャナが、前記印から取得した前記情報を、前記印から取得されていない情報と関連付けて、コネクタデータセットを形成するように構成されている、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項4】
前記コネクタデータセットが、前記印が、前記スキャナによって、いつ及びどこで読み取られたかに対応する時間及び場所を含む、請求項3に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項5】
前記記録システムが、記憶のために、前記コネクタデータセットを外部データベースに送信するように構成されている、請求項3に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項6】
前記印が、前記オスハウジングアセンブリの上及び前記メスハウジングアセンブリの後方に配置されているQRコードである、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項7】
前記印が、前記コネクタシステムの静止した移動不能範囲上に配置されている、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項8】
第1の方向において配向された結合力が、前記オスハウジングアセンブリに加えられて、前記メスハウジングアセンブリを前記オスハウジングアセンブリに前記接続状態で結合し、
前記スキャナが、前記印から前記情報を取得するために、スキャン方向を提供するように配向されており、前記第1の方向及び前記スキャン方向が、実質的に平行である、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項9】
前記オスハウジングアセンブリ内に配置されているオス端子本体と、ばね部材と、を更に備え、前記ばね部材が、前記オス端子本体の範囲で第1の方向において配向された付勢力を加え、
前記スキャナが、前記印から前記情報を取得するために、スキャン方向を提供するように配向されており、前記第1の方向及び前記スキャン方向が、実質的に平行である、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項10】
前記ロック部材が前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動するときに、前記ロック部材が、前記オスハウジングアセンブリの大部分と重なり合う、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項11】
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達するときに、前記オス係合部材が、弾性的に変形される、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項12】
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達するときに、可聴音が提供される、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項13】
前記コネクタシステムが、PCTR準拠である、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項14】
前記コネクタシステムが、T4/V4/S3/D2/M2準拠である、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項15】
前記コネクタシステムが、前記接続状態に到達するために、前記オスハウジングアセンブリの前記メスハウジングアセンブリへの前記結合を補助するハンドルを含まない、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項16】
前記コネクタ位置保証アセンブリが、前記記録システムの前記スキャナによって、異なる方向から読み取られ得る、複数の印を含む、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項17】
前記印が、前記メスハウジングアセンブリ上に配置された第1の印と、前記ロック部材上に配置された第2の印と、を備える、請求項1に記載のコネクタ記録プラットフォーム。
【請求項18】
コネクタ記録システムであって、
コネクタシステムを備え、前記コネクタシステムが、
オスハウジングアセンブリと、
接続状態で前記オスハウジングアセンブリに結合されたメスハウジングアセンブリと、
(i)前記接続状態で前記オスハウジング上及び前記メスハウジングの後方に位置付けられている印と、(ii)ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であるロック部材と、を有する、コネクタ位置保証アセンブリと、を含み、
前記ロック位置において、(a)前記コネクタシステムが前記接続状態にあるときに、前記ロック部材が、前記オスハウジングアセンブリを前記メスハウジングアセンブリに固定し、(b)前記印が、前記コネクタ位置保証アセンブリと、前記オスハウジングアセンブリと、前記メスアセンブリと、の相対位置により、読み取り可能状態にあり、
前記ロック解除位置において、前記印が、前記コネクタ位置保証アセンブリと、オスハウジングアセンブリと、前記メスアセンブリと、の相対位置により、読み取り不能状態にある、コネクタ記録システム。
【請求項19】
スキャナを含む記録システムを更に備え、
前記ロック位置において、前記印が、前記スキャナが前記印から情報を取得することを可能にする状態にあり、前記情報が、前記コネクタが前記接続状態にあり、前記コネクタ位置保証アセンブリが前記ロック位置にあることを設置者に通知することが可能である、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項20】
前記記録システムの前記スキャナが、前記印から取得された前記情報を前記印から取得されていない情報と関連付けて、コネクタデータセットを形成するように構成されている、請求項19に記載のコネクタ記録システム。
【請求項21】
前記コネクタデータセットが、前記印が、前記スキャナによって、いつ及びどこで読み取られたかに対応する時間及び場所を含む、請求項20に記載のコネクタ記録システム。
【請求項22】
前記記録システムが、記憶のために、前記コネクタデータセットを外部データベースに送信するように構成されている、請求項20に記載のコネクタ記録システム。
【請求項23】
前記印から取得された情報が、前記コネクタシステムのタイプと、前記コネクタシステムの製造元と、を含む、請求項19に記載のコネクタ記録システム。
【請求項24】
前記印が、前記オスハウジングアセンブリの上及び前記メスハウジングアセンブリの後方に配置されたQRコードである、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項25】
前記印が、前記コネクタシステムの静止した移動不能範囲上に配置されている、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項26】
第1の方向において配向された結合力が、前記オスハウジングアセンブリに加えられ、前記メスハウジングアセンブリを前記オスハウジングアセンブリに前記接続状態で結合し、
前記スキャナが、前記印から前記情報を取得するために、スキャン方向を提供するように配向されており、前記第1の方向及び前記スキャン方向が、実質的に平行である、請求項19に記載のコネクタ記録システム。
【請求項27】
オス端子本体と、前記オスハウジングアセンブリ内に配置されたばね部材と、を更に備え、前記ばね部材が、前記オス端子本体の範囲で第1の方向において配向された付勢力を加え、
前記スキャナが、前記印から前記情報を取得するために、スキャン方向を提供するように配向されており、前記第1の方向及び前記スキャン方向が、実質的に平行である、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項28】
前記ロック部材が、前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動すると、前記ロック部材が前記オスハウジングアセンブリの大部分と重なり合う、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項29】
前記オスハウジングアセンブリが、前記オスハウジングアセンブリの前壁に結合されているオス係合部材を含み、
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達すると、前記オス係合部材が弾性的に変形される、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項30】
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達するとき、可聴音が提供される、請求項29に記載のコネクタ記録システム。
【請求項31】
前記コネクタシステムが、PCTR準拠である、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項32】
前記コネクタシステムが、T4/V4/S3/D2/M2準拠である、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項33】
前記コネクタシステムが、前記接続状態に到達するために前記オスハウジングアセンブリの前記メスハウジングアセンブリへの前記結合を補助するハンドルを含まない、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項34】
前記コネクタ位置保証アセンブリが、前記記録システムの前記スキャナによって異なる方向から読み取られ得る複数の印を含む、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項35】
前記印が、前記メスハウジングアセンブリ上に配置された第1の印と、前記ロック部材上に配置された第2の印と、を備える、請求項18に記載のコネクタ記録システム。
【請求項36】
車両内の構成要素の設置を読み取り、記録するためのコネクタ記録システムであって、
(i)オス係合部材及び窓を有するオスハウジングアセンブリと、(ii)メス係合部材を有するメスハウジングアセンブリと、(iii)その上に配置された印を有する可動ロック部材を有するコネクタ位置保証アセンブリと、を含むコネクタシステムを備え、
第1の方向において配向された結合力が、前記オスハウジングアセンブリに加えられて、前記オス及びメスハウジングアセンブリの接続状態を規定するために前記メスハウジングアセンブリを前記オスハウジングアセンブリに結合し、
前記接続状態において、前記可動ロック部材が、前記コネクタ位置保証アセンブリのロック位置を規定するように変位され、
前記印が、(a)前記コネクタ位置保証アセンブリが前記ロック位置にあるとき、第2の方向から前記オスハウジングアセンブリの前記窓を通じて読み取り可能であり、前記第2の方向が前記第1の方向に実質的に垂直であり、(b)前記コネクタ位置保証アセンブリがロック解除位置にあるとき、前記オスハウジングアセンブリの前記窓を通じて読み取り不能である、コネクタ記録システム。
【請求項37】
スキャナを含む記録システムを更に備え、
前記ロック位置において、前記印が、前記スキャナが前記印から情報を取得することを可能にする状態にあり、前記情報が、前記コネクタが前記接続状態にあり、前記コネクタ位置保証アセンブリが前記ロック位置にあることを設置者に通知することを可能にする状態にある、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項38】
前記記録システムの前記スキャナが、前記印から取得された前記情報を、コネクタデータセットを形成するために、前記印から取得されていない情報と関連付けるように構成されている、請求項37に記載のコネクタ記録システム。
【請求項39】
前記コネクタデータセットが、前記印が、前記スキャナによって、いつ及びどこで読み取られたかに対応する時間及び場所を含む、請求項37に記載のコネクタ記録システム。
【請求項40】
前記記録システムが、記憶のために、前記コネクタデータセットを外部データベースに送信するように構成されている、請求項37に記載のコネクタ記録システム。
【請求項41】
前記印から取得された前記情報が、前記コネクタシステムのタイプと、前記コネクタシステムの製造元と、を含む、請求項37に記載のコネクタ記録システム。
【請求項42】
前記印が、前記オスハウジングアセンブリ上、かつ前記メスハウジングアセンブリの後方に配置されているQRコードであり、前記接続状態にある、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項43】
第2の印が、前記コネクタシステムの静止した移動不能範囲に配置されている、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項44】
オス端子本体と、前記オス端子ハウジング内に配置されたばね部材と、を更に備え、前記ばね部材が、前記オス端子本体の範囲上で第1の方向において配向された付勢力を加え、
前記スキャナが、前記印から前記情報を取得するために、スキャン方向を提供するように配向されており、前記第1の方向及び前記スキャン方向が、実質的に平行である、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項46】
前記ロック部材が、前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動すると、前記ロック部材が前記オスハウジングアセンブリの大部分と重なり合う、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項47】
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達するときに、前記オス係合部材が弾性的に変形されている、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項48】
前記オスハウジングアセンブリが前記メスハウジングアセンブリに結合されて、前記接続状態に到達するときに、可聴音が提供されている、請求項47に記載のコネクタ記録システム。
【請求項49】
前記コネクタシステムが、PCTR準拠である、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項50】
前記コネクタシステムが、T4/V4/S3/D2/M2準拠である、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項51】
前記コネクタシステムが、前記接続状態に到達するために、前記オスハウジングアセンブリの前記メスハウジングアセンブリへの前記結合において、補助するハンドルを含まない、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項52】
前記コネクタ位置保証アセンブリが、前記記録システムの前記スキャナによって異なる方向から読み取られ得る複数の印を含む、請求項36に記載のコネクタ記録システム。
【請求項53】
前記複数の印が、前記メスハウジングアセンブリ上に配置された第1の印と、前記ロック部材上に配置された第2の印と、を備える、請求項52に記載のコネクタ記録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、記録システム及びコネクタシステムを含むコネクタ記録システムに関する。コネクタシステムは、メスハウジングアセンブリと、オスハウジングアセンブリと、印を有するコネクタ位置決めアセンブリを有する複数構成要素コネクタアセンブリと、を含み、この印は、コネクタアセンブリが設置されている構成要素又はデバイスに関する設置状態を検出するために、記録システムによって読み取られる。
関連出願の相互参照
【0002】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を成す、2019年9月9日に出願された米国仮特許出願第62/897,658号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
過去数十年にわたり、自動車、並びにピックアップトラック、商用バン及びトラック、トラックトレーラ、自動二輪車、全地形型車両、及びスポーツユーティリティ車両などの他のオンロード及びオフロード車両(集合的に「自動車」)で使用される電気構成要素の数は劇的に増加した。電気構成要素は、限定されるものではないが、車両性能、排出量、安全性の監視、改善、及び/又は制御を含む、様々な理由で自動車に使用され、自動車の乗員に快適性を生み出す。自動車市場の様々な必要性及び複雑性を満たす配電構成要素を開発するために、かなりの時間、リソース、及びエネルギーが費やされてきたが、従来の配電構成要素には、様々な欠点がある。
【0004】
既存のコネクタシステムは、コネクタアセンブリを検査して、これらのアセンブリが別の構成要素又はデバイスに適切に嵌合又は固定されているかを判定し、次いで、アセンブリがその構成要素又はデバイスに適切に嵌合/固定されているかどうかを記録するために、オペレータ又は技術者などの人間を必要とする。この人間による検証プロセスは、この判定及び記録を行う際にエラーを生じやすく、結果として、経時的(例えば、作業シフトの間)に不十分な精度になりやすい。人間による検証システムは、80%以上の精度はなく、これは、重要な信号接続(例えば、自動車用のエアバッグ、バッテリ、バッテリパック、及び高度な運転者支援システム(ADAS))、並びに重要な高出力システムといった、様々な構成要素又はデバイスの用途及び設置のためには不十分である。人間による検証システムの固有の限界により、コネクタ構成要素の複数の検査が設置プロセス中に実施されなければならず、このことが、設置プロセスの効率を低減させ、コストを増加させる。また、人間による検証システムが不適切な接続を検出しない場合、設置されたデバイスは、アーク発生及び間欠現象といった関連する構成要素又はデバイスの動作中に機能不全を受けやすく、このことは、設置された構成要素又はデバイスの機能性及び寿命に影響を与える。
【0005】
したがって、人間による検証システムの欠点に対処する改善されたコネクタ記録システムに対する満たされていない必要性があり、改善されたコネクタ記録システムは、多種多様な構成要素、デバイス、製品、用途、及び産業に対する、多くの利点及び改善をもたらす。背景技術のセクションで提供される説明は、それが単に、背景技術セクションで言及されているか、又はそれと関連付けられているという理由で先行技術であると仮定されるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、コネクタの様々な設置状態の読み取り及び記録を可能にする読み取り可能かつ記録可能な印を含む、機械的及び電気的コネクタシステム又はプラットフォームに関する。コネクタ記録システムは、航空機、自動車、軍用車両(例えば、戦車、人員搬送車、ヘビーデューティトラック、及び部隊搬送車)、バス、機関車、トラクタ、海洋用途(例えば、貨物船、タンカー、プレジャーボート、潜水艦及び帆走ヨット)、電気通信ハードウェア(例えば、サーバ)、バッテリパック、高電力用途、高電流用途、及び/又は高電圧用途用の24~48ボルトシステムにおいて見られる機械的及び電気的に接続する構成要素又はデバイス(例えば、オルタネータ、電力モジュール、及びバッテリパック)での使用に好適である。したがって、コネクタ記録システムは、構成要素、デバイス、及び車両の信頼性が高い長期的な性能及び動作を確実にするために、これらの車両に設置された構成要素又はデバイスを電気的かつ機械的に接続するのに十分に好適である。
【0007】
一実施形態では、コネクタ記録プラットフォームは、スキャナ及びコネクタシステムを含む記録システムを備えている。コネクタシステムは、オスハウジングアセンブリの前壁に結合されているオス係合部材を有するオスハウジングアセンブリと、接続された状態にあるオスハウジングアセンブリに結合されているメス係合部材を有するメスハウジングアセンブリと、印、及びオスハウジングアセンブリに結合されているロック部材を有し、ロック部材がロック位置とロック解除位置との間で移動可能である、コネクタ位置保証アセンブリと、を含む。ロック部材がロック位置にあるとき、ロック部材は、コネクタシステムが接続状態にあるときに、オスハウジングアセンブリをメスハウジングアセンブリに固定する。ロック部材がロック位置にあるとき、この印は、スキャナが印から情報を取得することを可能にする状態にあり、前述の情報は、コネクタが接続状態にあり、コネクタ位置保証アセンブリがロック位置にあるということを設置者に通知することが可能である。ロック部材がロック解除位置にあるとき、印は、スキャナが印から情報を取得することを可能にしない状態にある。
【0008】
コネクタシステムは、単一の人物又は機械がオスコネクタアセンブリをメスコネクタアセンブリに嵌合するためにのみ必要とされる。人又は設置者がオスコネクタアセンブリをメスコネクタアセンブリと係合させるように変位した後、コネクタ位置保証(CPA)アセンブリが作動され、次いで、所定の位置にロックされると、「クリック」などの可聴音を発生させる。人は小さな力を働かせ、これらはコネクタアセンブリ上の「タグ」であると見なすことができ、それらが適切に共に結合されていることを確実にする。小さなタグ力がオス及びメスのコネクタアセンブリの接続解除になる場合、事前接続は適切に実施されておらず、オスコネクタアセンブリは再びメスコネクタアセンブリと嵌合される。コネクタが「タグ」工程に合格すると、コネクタシステムは読み取られ得る。システムの読み取り値は、(i)コネクタシステム、及びコネクタシステムが設置されている構成要素又はデバイス環境と関連付けられた情報を記録し、及び(ii)オスコネクタアセンブリがメスコネクタアセンブリと適切に嵌合されていることを設置者に通知することが意図されている。したがって、コネクタシステムは、特定の業界規格に従った「PCTR」(プッシュ、クリック、タグ、読み取り)準拠である。
【0009】
本システムの追加の構造的及び機能的な態様及び利点は、発明を実施するための形態及び図面において開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の描画又は図面は、説明と共に開示された実施形態を例示し、開示された実施形態の原理を説明する働きをする。図面では、同様の参照番号は、図面全体を通して同一又は同様の要素を指す。これらの描画において、
【0011】
【
図1A】コネクタシステム及びマルチ構成要素記録システムを含む、コネクタ記録システムの概略図である。
【0012】
【
図1B】用途/構成要素/デバイスと動作可能に一体化されたコネクタ記録システムの概略図である。
【0013】
【
図2】構成要素又はデバイスに関するコネクタ記録システムの設置及び使用プロセスを示すフロー図である。
【0014】
【
図3】読み取り可能、かつ記録可能な印を含む、コネクタ位置保証(CPA)アセンブリを有するコネクタシステムの第1の実施形態の分解図である。
【0015】
【
図4】
図3のコネクタシステムの第1の側面図である。
【0016】
【
図5】
図3のコネクタシステムの第2の側面図である。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【
図9】非接続状態S
DCにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0021】
【
図10】
図9の線10-10で取ったコネクタシステムの斜視断面図である。
【0022】
【
図11A】
図9の線11-11で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0023】
【0024】
【
図12】非接続状態S
DCにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0025】
【
図13】
図12の線13-13で取ったコネクタシステムの斜視断面図である。
【0026】
【
図14A】
図12の線14-14で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0027】
【0028】
【
図15】接続状態S
Cにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0029】
【
図16】
図15の線16-16で取ったコネクタシステムの斜視断面図である。
【0030】
【
図17A】
図15の線17-17で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0031】
【0032】
【
図18】接続状態S
Cにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0033】
【
図19】
図18の線19-19で取ったコネクタシステムの斜視断面図である。
【0034】
【
図20A】
図18の線20-20で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0035】
【0036】
【
図21】接続状態S
Cにある
図3のコネクタシステムの側面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0037】
【
図22】
図21の線22-22で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0038】
【
図23A】接続状態S
Cにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0039】
【0040】
【
図24A】接続状態S
Cにある
図3のコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0041】
【0042】
【
図25A】読み取り可能かつ記録可能な印を含むCPAアセンブリを有するコネクタシステムの第2の実施形態の上面図であり、コネクタシステムは、接続状態S
Cにあり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0043】
【0044】
【
図26A】接続状態S
Cにある
図25Aのコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0045】
【0046】
【
図27A】記録可能な印を含むCPAアセンブリを有するコネクタシステムの第3の実施形態の上面図であり、コネクタシステムは、接続状態S
Cにあり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0047】
【0048】
【
図28A】接続状態S
Cにある
図27Aのコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0049】
【0050】
【
図29】読み取り可能かつ記録可能な印を含むCPAアセンブリを有するコネクタシステムの第4の実施形態の正面図であり、コネクタシステムは、非接続状態S
DCにあり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0051】
【
図30】接続状態S
Cにある
図29のコネクタシステムの正面であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0052】
【0053】
【
図31B】
図29のコネクタシステムのCPAアセンブリのオス係合部材の拡大図である。
【0054】
【
図32】非接続状態S
DCにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0055】
【
図33】
図32の線33-33で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0056】
【
図34A】非接続状態S
DCにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0057】
【0058】
【
図35】非接続状態S
DCにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0059】
【
図36】
図35の線36-36で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0060】
【
図37A】非接続状態S
DCにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0061】
【0062】
【
図38】接続状態S
Cにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0063】
【
図39】
図38の線39-39で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0064】
【
図40A】接続状態S
Cにある
図29のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0065】
【0066】
【
図41】接続状態S
Cにある
図27のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0067】
【
図42】
図41の線42-42で取ったコネクタシステムの断面図である。
【0068】
【
図43A】接続状態S
Cにある
図27のコネクタシステムの正面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0069】
【0070】
【
図44A】読み取り可能かつ記録可能な印を含むCPAアセンブリを有するコネクタシステムの第5の実施形態の正面図であり、コネクタシステムは、接続状態S
Cにあり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0071】
【
図44B】
図44のCPAアセンブリに焦点を合わせた、領域Iの拡大図である。
【0072】
【
図45A】読み取り可能かつ記録可能な印を含むCPAアセンブリを有するコネクタシステムの第6の実施形態の断面図であり、コネクタシステムは、非接続状態S
DCにあり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0073】
【0074】
【0075】
【
図47A】接続状態S
Cにある
図45Aのコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【0076】
【0077】
【
図48A】互いに角度を付けて配置されたデュアルコネクタシステムを特徴とする第7の実施形態の正面図であり、各コネクタシステムが、読み取り可能、かつ記録可能な印を含むCPAアセンブリを有しており、コネクタシステムは接続状態S
Cにあり、CPAアセンブリはロック解除位置P
Uにある。
【0078】
【
図48B】接続状態S
Cにある
図48Aのデュアルコネクタシステムの上面図であり、CPAアセンブリはロック位置P
Lにある。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下の発明を実施するための形態では関連する教示の完全な理解を提供するために、例として多くの具体的な詳細が示されている。しかしながら、本発明の教示がそのような詳細を伴わずに実施され得ることは、当業者には明らかであるはずである。他の事例では、本発明の教示の態様を不必要に不明瞭にすることを回避するために、周知の方法、手順、構成要素、及び/又は回路が、詳細を伴わずに比較的高いレベルで説明されている。図面では、同様の参照番号は、図面全体を通して同一又は同様の要素を指している。
【0080】
図面は、記録システム3を含むコネクタ記録システム又はプラットフォーム1を示しており、記録システム3は、コネクタシステム10、1010、2010、3010、4010、5010、6010の様々な実施形態と相互作用し、それと共に機能するように設計されている。記録システム3は、複数の構成部品を含み、これらは相互作用して、コネクタシステム10と関連付けられた情報と、コネクタシステム10が設置又は結合される環境、用途、構成部品、又はデバイスと関連付けられた情報と、を読み取り、取得し、転送し、記憶し、かつ表示する。コネクタ記録システム1は、記録システム3及びコネクタシステム10、1010、2010、3010、4010、5010、6010によって提供される一体化された構成部品、機能、及び技術のプラットフォームを構成する。代替的に、記録システム3は省略され、コネクタ記録システム1は、コネクタシステム10、1010、2010、3010、4010、5010、6010によって提供される一体化された構成要素、機能、及び技術のプラットフォームである。
【0081】
コネクタ記録システム1のコネクタシステム10の設置状況を記録し、文書化する能力は、コネクタシステム10が最初に設置されてから十分な時間が経った場合を含み、コネクタシステム10が、(i)長い動作寿命を有する構成要素又はデバイス7と一体化されているか、又は設置されている場合、(ii)より広範の構成要素、製品、用途、若しくは環境の中に設置されている場合、並びに/又は(iii)遵守しなければならない業界規格及び/若しくは政府規制下で生産若しくは操作された場合に特に重要である。例えば、コネクタ記録システム1は、コネクタシステム10の不適切な機械的及び/又は電気的設置を検出することができるか、又はコネクタシステム10の適正な機械的及び/又は電気的設置を示す確認結果を検出して提供することができ、業界規格及び/又は政府規制を満たし、この表示は、設置後のレビュー又は調査中に行われる。設置の正確な記録を提供するコネクタ記録システム1の能力は、コネクタ記録システム1が、特に、規制進行中に起きる不当な申し立て、設置結果の監査、又はコネクタシステム10若しくはその構成要素の申し立てられた不正設置又は性能に焦点を当てた法的紛争に対する防御の文脈において、業界規格及び政府規制の遵守を確実にするための長期にわたる利点を提供することを可能にする。
【0082】
図に示されるように、コネクタシステム10は、(i)デバイス(例えば、ラジエータファン、温熱シート、配電構成要素、又は別の電流引き込み構成要素)への電源(例えば、オルタネータ又はバッテリ)又は(ii)バスバーを用いた別の電源(例えば、オルタネータ又はバッテリ)への電源(例えば、オルタネータ又はバッテリ)などの構成要素又はデバイス7における機械的及び電気的結合を提供するように設計されている。
コネクタシステム10は、配電システムなどの別の構成要素又はデバイス7内で使用されることができ、航空機、自動車、軍用車両(例えば、戦車、人員搬送車、ヘビーデューティトラック、及び部隊搬送車)、バス、機関車、トラクタ、ボート、潜水艦、バッテリパック、高出力用途用の、高電流用途用の、高電圧用途用の24~48ボルトシステム内に設置され得る。これらの用途では、配電構成要素は、配電システム及び自動車の業界規格、製造及び性能要件を満たすために不可欠である。複数のコネクタシステム10が、単一の環境、用途、製品、構成要素、又はデバイスに使用され得ることを理解されたい。コネクタシステム10は、「PCTR」(プッシュ、クリック、タグ、読み取り)準拠であり、USCAR-12、USCAR-25、及びUSCAR-2を含むUSCAR規格を一貫して満たすことも理解されたい。
【0083】
コネクタシステム10は、少なくとも1つの読み取り可能な印354を有するCPAアセンブリ350を含む。印354は、コネクタシステム10及びCPAアセンブリ350の配列に応じて2つの異なる構成又は設置状態に置かれるように構成され、1つの構成では、印354は、記録システム3によって読み取り不能であり、第2の構成では、印354は、記録システム3によって読み取り可能である。「読み取り可能」という用語は、記録システム3が、印354内によって提供されるか、又はその中に含まれる情報を閲覧及び/又は復号できることを意味する。同様に、「読み取り不能」という用語は、記録システム3が、印354によって提供されるか、又はその中に含まれる情報を閲覧及び/又は復号できないことを意味する。印354が読み取り不能であるとき、CPAアセンブリ350は、ロック解除位置PUにある。ロック解除位置PUにおいて、コネクタシステム10の程度が、印354が、(i)アクセス不能、隠蔽され、及び/若しくは閲覧不能になる、又は(ii)部分的にアクセス不能、部分的に隠蔽され、及び/若しくは完全には視認可能でなくなる。言い換えれば、印354は、(i)アクセス不能、隠蔽され、及び/又は閲覧不能であるとき、並びに/若しくは(ii)部分的にアクセス不能、部分的に隠蔽され、及び/又は完全には視認可能でないとき、読み取り不能である。コネクタシステム10は、CPAアセンブリ350がロック位置PLにあるときのみに印354が読み取り可能であるように構成されている。言い換えれば、コネクタシステム10の設計は、CPAアセンブリ350がロック位置PLにないときに印354が読み取り不能であるように構成されている。印354をロック位置PLのみで読み取り可能にすることは、オス端子アセンブリ430が、メス端子アセンブリ800と機械的かつ電気的に接続されることができ、それにより、電流がシステム10を通過することができるために望ましい。したがって、設置者は、組み立て工程において次の工程に進む前に、CPA350がロック解除位置PUにあることを認識しない場合があり、このことは、構成要素、製品、又は用途の動作中のコネクタの後の時間において故障につながり得る。
【0084】
更に、印354は、(i)コネクタシステム10が接続状態SCにあるとき、及び(ii)CPAアセンブリがロック位置PLにあるとき、に読み取り可能である。これらの条件は、コネクタシステム10の範囲が印354を読み取り不能にしたために生じる。特定の実施形態では、印354は、コネクタシステム10が接続状態SCにないが、CPAアセンブリがロック位置PLにあるときに読み取り可能になり得、このことは、記録システム3に偽陽性接続読み取り値を記録させることになり得ることが理解されるべきである。しかしながら、この偽陽性接続読み取り値は、オス端子アセンブリ430がメス端子アセンブリ800と適切に嵌合せず、したがって、電流がコネクタシステム10を通って流れることができないため、設置者によって容易に識別されるべきである。したがって、設置者は、構成要素、製品、又は用途を通って流れるときに、電流が検出され得ないという事実により、コネクタシステム10が適切に嵌合又は接続されていないことを認識する及び知ることになる。他の実施形態では、コネクタシステム10は、記録システム3が偽陽性読み取り値を記録することを可能にしない代替的な構成を有し得る。
【0085】
本開示は、多くの異なる形態におけるいくつかの実施形態を含むが、本開示が、開示される方法及びシステムの原理の例示として見な考慮され、かつ開示された概念の広義の態様を、例示される実施形態に限定することを意図するものではないという理解と共に、特定の実施形態が、図面において示され、本明細書において詳細に説明される。認識されるように、開示された方法及びシステムは、他の異なる構成が可能であり、すべてが開示された方法及びシステムの範囲から逸脱することなく、いくつかの詳細が変更されることが可能である。例えば、以下の実施形態のうちの1つ以上は、その一部又は全体で、開示された方法及びシステムと一貫して組み合わされ得る。したがって、描画及び詳細な説明は、制限的又は限定的ではない、本質的に例示的なものと見なされるべきである。
【0086】
図1を参照すると、コネクタ記録システム1は、印読み取りデバイス又はスキャナ4、及びデータベース5を含む。印読み取りデバイス又はスキャナ4は、印354内に収容された情報を復号化するように構成されている。このように、印読み取りデバイス4は、(
図1に示すように)ハンドヘルド式であり得るか、又は設置環境内に収容された構造又は機械に固定される。印読み取りデバイス4がハンドヘルド式でない場合、設置者が、デバイス4を操作して印354を適切に読み取ることが必要になり得る。代替的に、印読み取りデバイス4は、設置者によって操作されない場合があり、代わりに、ある距離から印354を遠隔で読み取ることができる。例えば、アセンブリラインの複数の側又は場所に位置付けられている読み取りデバイス4を使用してRFIDタグを読み取る。
【0087】
印読み取りデバイス4はまた、印354内に収容された情報を復号化するために適合された任意の技術を利用することができる。例えば、印読み取りデバイス4は、非接触光学ベースのスキャナ4Aであり得る。言い換えれば、印読み取りデバイス4は、静止画像カメラ、ビデオカメラ、バーコードスキャナ、又はCCDリーダであり得る。他の実施形態では、印読み取りデバイス4は、無線ベースのデバイス(RFIDタグの形態を採る印354を読み取ることが可能である)、接触ベースのデバイス(タッチプローブ)、光ベースのデバイス(LiDAR若しくは光検出器を有する光源)、又は他の同様のデバイスであり得る。
【0088】
一旦、印読み取りデバイス4が、印354を読み取ることを試みると、印読み取りデバイス4は、印354が適切に読み取られたかどうかを設置者に通知する。例えば、印読み取りデバイス4は、設置者が印354において印読み取りデバイス4を向け、印読み取りデバイス4を所定の時間にわたり起動したが、印読み取りデバイス4が、印354内に収容された情報を読み取り、及び/又は復号化することができない場合に設置者にエラーを通知する。対照的に、印読み取りデバイス4は、コネクタシステム10が通過し、設置者が印354で印読み取りデバイス4を向け、印読み取りデバイス4を起動させたときに設置にエラーがなく、印読み取りデバイス4が、印354内に収容された情報を読み取り、復号化することができることを設置者に通知する。以下でより詳細に考察されるように、印354内に含まれる情報は、シリアル番号、部品番号、用途情報(例えば、車両識別番号)、構成要素情報(例えば、配電アセンブリ)又はデバイス情報(例えば、オルタネータ)であり得る。
【0089】
一旦、印読み取りデバイス4が、印354内に含まれる情報を復号化すると、この情報は、印354を越える環境、用途、構成要素、又はデバイスに関する情報と組み合わされて、関連するコネクタデータセットを作成し得る。印354から取得されておらず、別のソースによって提供される情報としては、(i)コネクタアセンブリの構成要素、すなわち、オスコネクタアセンブリ、メスコネクタアセンブリ、及びCPAアセンブリの嵌合の時間(分、時、日、年、を含む)、(ii)場所、(iii)設置者の名前又は他の工場情報、(iv)日、月、及び/又は年の生産数、(v)印読み取りデバイス4が最後に較正された日付、(vi)用途情報(例えば、車両識別番号)、(vii)構成要素情報(例えば、配電アセンブリ)、又は(viii)デバイス情報(例えば、オルタネータ)が含まれる。例えば、印読み取りデバイス4は、地理的場所、時間、車両のタイプ、車両内の設置場所、及びコネクタシステム10が共に結合する構成要素を記録することができる。
【0090】
関連付けられたコネクタデータが、次いで、データベース5に直接送信されるか、イントラネットを通ってデータベース5にルーティングされるか、又はインターネットを介してデータベース5にルーティングされることができる。この関連付けられたコネクタデータの送信は、以下を使用して実行されることができ、それらは、(i)有線通信プロトコル(例えば、任意のUSBベースの通信プロトコル(例えば、USB1.0、2.0、3.0)、イーサネット(例えば、802.3)、FireWire、又は任意の他のタイプのパケットベースの有線通信技術)、又は(ii)無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、ZigBee、Wi-Fi(例えば、802.11a、b、g、n)、Wi-Fi Max(例えば、802.16e)、デジタル強化無線電気通信(DECT)、セルラー通信技術(例えば、CDMA-1X、UMTS/HSDPA、GSM/GPRS、TDMA/EDGE、EV/DO、又はLTE)、近距離通信(NFC)、又はカスタム設計無線通信技術)である。
【0091】
一旦関連付けられたコネクタデータがデータベース5によって受信されると、所定の時間にわたり記憶される。データベース5は、ローカルデータベース又は遠隔データベース(例えば、クラウドサーバなどのネットワーク有効データベース)であり得る。データベース5は、ユーザ又は設置者が外部デバイスをデータベース5に接続して記録された記録を閲覧することを可能にする。そのようなデバイスは、ラップトップ又はスマートフォンを含むインターネット可能デバイスであり得る。インターネット接続可能デバイスを使用してアクセス可能な遠隔データベースに記録を記憶することの利点には、(i)ローカルデータベースが破壊又は喪失した場合であっても、記録が維持されることを確実にする能力、ii)場所に関係なくこれらへのアクセスを提供する能力(すなわち、コネクタが車両製造の完了時に適切に係合されたことを示す証明を伴う任意の販売権を提供する能力)、又は遠隔ネットワークアクセス可能なデータベースを使用する他の既知の利点を提供する能力が含まれる。
【0092】
上述の構成要素は、同じ基本目標を達成するために異なる形態をとり得るか、又は異なる技術を使用し得ることを理解すべきである。更に、上述の構成要素のうちのいくつかは、このシステム3に対して省略され得ることも理解されるべきである。例えば、データベースは特定の実施形態において省略され得る。
【0093】
コネクタシステム10の第1の実施形態は、
図3~
図24B内に示されており、以下で説明され、及び/又は図面内に示される複数の構成要素で構成されている。コネクタシステム10は、オスコネクタアセンブリ200と、メスコネクタアセンブリ600と、CPAアセンブリ350と、を含む。オスコネクタアセンブリ200は、通常、ワイヤ又はリードに結合され、一方でメスコネクタアセンブリ600は、製品、構成要素、又はデバイス内に、又はそれらに設置されている。
【0094】
図3~
図24Bは、オスコネクタアセンブリ200の様々な図面を提供する。オスコネクタアセンブリ200は、(i)オスハウジングアセンブリ220と、(ii)オス端子アセンブリ430と、(iii)リード又はワイヤ590と、を備える。オスハウジングアセンブリ220は、本体226と、端子受容部260と、を有する。本体226は、側壁228a~228d及び前壁236の配置を含む。側壁228a~228dの配置は、オス端子アセンブリ430とワイヤ590の範囲を受容するように構成されている受容部230を形成する。受容部230は、側壁228a~228dと一体形成されている前壁236によって閉鎖されている。
【0095】
図3~
図24Bに示すように、オス端子受容部260は、端子受容部側壁262a~262d及び端子周囲壁264の配置から形成される。側壁262a~262dは、ボウル形状の受容部266を形成する。受容部266は、オス端子アセンブリ430の大部分をぴったりと受容するように構成されている。この構成は、オス端子アセンブリ430に追加の剛性を提供し、オス端子アセンブリ430の露出量を制限する。しかしながら、オス端子アセンブリ430の全体は、オス端子アセンブリ430がメス端子アセンブリ800に接触することを防止されることから、オス端子受容部260又は本体226内に包囲されていない。したがって、オス端子アセンブリ430のメス端子アセンブリ800への結合を容易にするために、側壁262a~262dはそれぞれ、そこを通るオス端子開口部268a~268dを有する。オス端子開口部268a~268dは、側壁262a~262dの中間部分を通って配置され、オス端子アセンブリ430の範囲が側壁262a~262dを通って延在して、オス端子アセンブリ430がメス端子アセンブリ800に接触することを可能にするように構成されている。
【0096】
図3、
図10~
図11A、
図13、
図14A、
図16、
図17A、
図19、
図20A、及び
図22は、オス端子アセンブリ430の様々な図を提供する。具体的には、オス端子アセンブリ430は、ばね部材440a及びオス端子470を含む。オス端子470は、オス端子本体472と、オス端子接続部材又はプレート474と、を含む。オス端子接続プレート474は、オス端子本体472に結合され、オス端子アセンブリ430をコネクタシステム10の外部にあるデバイス(例えば、オルタネータ)に接続する構造(例えば、
図2に示すようなリード又はワイヤ590)の一範囲を受容するように構成されている。ワイヤ590は、通常、接続プレート474に溶接されるが、ワイヤ590を接続プレート474に接続する他の方法(例えば、ワイヤ590を接続プレート474の一部として形成する)が、本開示によって企図されている。
【0097】
オス端子本体472は、(i)オス端子側壁482a~482dの配置、及び(ii)第1又は上部の端子壁480を含む。オス端子側壁482a~482dの配置は、互いに結合され、直角プリズムを概して形成する。オス端子側壁482a~482dの配列内にある2つのオス端子側壁482a、482cは、(i)概して「U字形」構成を有する側壁部分492a、492c、及び(ii)接触アーム494a~494hを含む。側壁部分492a、492cは、実質的に平坦であり、中間セグメントを備えるU字形構成を有する。接触アーム494a~494hは、(i)側壁部分492a、492cの中間セグメントの範囲から、(ii)上部オス端子壁480から離れて、そして(iii)接触アーム開口部の範囲にわたって、延在している。この構成は、国際出願第US2018/019787号の
図9~
図15、
図18、
図21~
図31、
図32、
図41~
図42、
図45~
図46、
図48、及び
図50に示される端子の構成に対して有益であり、この構成が、(i)全長を短くすることができ、このことが、形成に必要な金属材料が少なくなり、オス端子470がより狭い制限空間に設置され得ることを意味することと、(ii)より高い電流運搬能力を有することと、(iii)組み立てがより容易であることと、(iv)接触アーム494a~494hが第1のオス端子側壁部分492a~492dの内側に位置付けられていることにより改善された構造的剛性と、(iv)国際出願第US2019/036010号と関連して開示されている利点と、(v)本明細書に開示されるか、又は本開示から当業者によって推測され得る他の有益な特徴と、を可能にすることがその理由である。
【0098】
接触アーム494a~494hは、外向きの角度で上部オス端子壁480から離れて延在する。この構成により、オス端子アセンブリ430がメス端子アセンブリ800に挿入されるときに、メス端子アセンブリ800によって、接触アーム494a~494hがオス端子470の中心に向かって内側に偏向又は変位されることを可能にしている。この内向きの偏向は、
図22及び国際出願第US2019/036010号に含まれる他の図において最もよく示されている。この内向きの偏向は、接触アーム494a~494hがメス端子アセンブリ800と接触して配置されることを確実にすることによって、適切な機械的かつ電気的な接続が作成されることを確実にするのに役立つ。オス端子470は、通常、単一片の材料(例えば、金属)から形成されている。したがって、オス端子470は、単一片のオス端子470であり、一体形成された特徴部を有する。これらの特徴部を一体形成するために、オス端子470は、通常、ダイカットプロセスを使用して形成される。しかしながら、成型又は積層造形プロセス(例えば、3Dプリント)の使用などの、オス端子470を形成する他のタイプが利用され得ることを理解されたい。他の実施形態では、オス端子470の特徴部は、一体片から成されない場合があるか、又は一体形成されない場合があり、代わりに、共に溶接されている別個の片から形成される場合がある。
【0099】
図3、
図10~
図11A、
図13、
図14A、
図16、
図17A、
図19、
図20A、及び
図22は、オス端子470の第1の実施形態と共に機能するように構成されているばね部材440aの図を示す。ばね部材440aは、概して、(i)アーチ状ばねセクション448a~448d、及び(ii)ばねアーム452a~452hを含む。アーチ状ばねセクション448a~448dは、ばね部材壁444の後方範囲とばねアーム452a~452hとの間に延在する。ばねアーム452a~452hは、互いに接続されていない。この構成により、ばねアーム452a~452hの全方向性が可能になり、このことがオス端子470とメス端子アセンブリ800との間の機械的結合を容易にする。ばね部材440aは、通常、単一片の材料(例えば、金属)から形成されている。これらの特徴部を一体形成するために、ばね部材440aは、通常、ダイ形成プロセスを使用して形成されている。以下において、また国際出願第US2019/036010号において、より詳細に考察されるように、ばね部材440aが、金属の平坦な板で形成され、オス端子470と共に設置され、メス端子アセンブリ800に接続されているとき、また、高温にさらされているとき、ばね部材440aは、ばね部材440aが平坦な板に戻ろうとする事実に部分的に起因して、外向きのばね熱力(S
TF)を接触アーム494a~494hに加える。しかしながら、成型、又は積層造形プロセス(例えば、3Dプリント)の使用などの他のタイプのばね部材440aの形成法も利用され得ることを理解されたい。他の実施形態では、ばね部材440aの特徴部は、一片から形成されなくてもよく、又は一体形成されなくてもよいが、代わりに、共に溶接される別個の部品から形成されてもよい。
【0100】
図3~
図22Bは、メスコネクタアセンブリ600の様々な図を提供する。メスコネクタアセンブリ600は、(i)メスハウジング620と、(ii)メス端子アセンブリ800と、を含む。メスハウジング620は、メス端子アセンブリ800を受容するように構成されている実質的に矩形のレセプタクル653を形成する側壁642a~642dの配置を含む本体640を有する。メスハウジング620の側壁642a~642dのうちの少なくとも1つは、オス端子アセンブリ430の挿入中に接触アーム494a~494hを変位させるための手段を有する。
図3、
図10~
図11A、
図13、
図14A、
図16、
図17A、
図19、
図20A、及び
図22を具体的に参照すると、メスハウジング620の側壁642a~642d及び内部セグメント651は、以下に詳細に説明するように、オス端子アセンブリ430をメスハウジング620のレセプタクル653に挿入する間にオス端子アセンブリ430の接触アーム494a~494hの範囲とぴったりと係合するように設計されている。内部セグメント651は、内部角において側壁642a~642dの外側表面に対して角度付けされているか、又は傾斜されている。この例示的な実施形態では、内部角度αは、0.01度~15度、好ましくは1度~7度、最も好ましくは5度である。また、内部角度αは実質的に一定になっている。この角度付き内部セグメント651は、オペレータ(例えば、作業者又はロボット)がオスコネクタアセンブリ200をメスコネクタアセンブリ600のレセプタクル653に挿入する間に、これら2つの構成要素がスライド可能に係合するため、接触アーム494a~494hを内側に穏やかに圧縮するように設計されている。
【0101】
他の実施形態では、内部セグメント651の傾斜付き又は角度付き構成は一定ではなくてもよく、寸法は異なっていてもよく、内部セグメント651は、ハウジング620内で連続的ではなくてもよく、代わりに、それは不連続的であってもよく、それによって特定の場所にのみ存在し得ることを理解されたい。内部セグメント651は、通常、同一材料から、残りのメスハウジングが、ポリマー(例えば、ナイロン又はプラスチック)などから形成されていることも理解されたい。金属接触アーム494a~494hと金属メス端子アセンブリ800との間の摩擦と比較して、金属接触アーム494a~494hとポリマー材料との間には摩擦が少ないことから、ポリマー材料を利用することは有益である。代替的な実施形態では、コーティング、裏張り、又は他の材料が内部表面652を裏張り又はコーティングするために使用され得、接触アーム494a~494hとの摩擦を低減する。
【0102】
図3~
図22Bは、メス端子アセンブリ800の様々な図を示す。メス端子アセンブリ800は、(i)メス端子本体810と、(ii)メス端子接続プレート816と、を備える。接続プレート816は、メス端子本体810に直接接続されており、コネクタシステム10の外側の構造(例えば、ラジエータファン)に結合されるように構成されている。メス端子本体810は、管状構成を有し、互いに結合されて実質的に矩形の形状を形成するメス端子側壁812a~812dの配置から構成されている。具体的には、メス端子側壁812a~812dの配置の1つのメス端子側壁812aは、(i)メス端子側壁812a~812dの配置の別の1つのメス端子側壁812cと実質的に平行であり、かつ、(ii)メス端子側壁812a~812dの配置の2つのメス端子側壁812b、812dに実質的に垂直である。メス端子本体810は、メス端子受容部814を画定する。メス端子受容部814は、オス端子470がメス端子受容部814に挿入されたときに、オス端子470の範囲に電気的及び機械的の両方で結合されるように設計及び構成される。
【0103】
メス端子アセンブリ800は、通常、単一片の材料(例えば、金属)に形成される。したがって、メス端子アセンブリ800は、一片のメス端子アセンブリ800であり、一体的に形成された特徴部を有する。特に、接続プレート816は、メス端子本体810と一体的に形成され、具体的には、1つのメス端子側壁812cと一体的に形成されている。これらの特徴部を一体形成するために、メス端子アセンブリ800は、通常、ダイカットプロセスを使用して形成される。しかしながら、成型又は積層造形製造プロセス(例えば、3Dプリント)など、メス端子アセンブリ800を形成する他のタイプが利用され得ることを理解されたい。他の実施形態では、メス端子アセンブリ800の特徴部は、一片から形成されることができず、又は一体形成されることができないが、代わりに、共に溶接される別個の片から形成され得る。
【0104】
CPAアセンブリ350は、オスコネクタアセンブリ200及びメスコネクタアセンブリ600の部分と結合されているか、又は一体形成された複数の部品で構成されている。CPAアセンブリ350は、(i)印354、(ii)CPAレセプタクル358を形成するCPA側壁配置356、(iii)弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360、(iv)メス又は内部結合部材362、及び(v)ロック部材364を含む。印354は、コネクタシステム10及びCPAアセンブリ350の構成に応じて2つの異なる構成に配置されるように構成されており、一方の構成では、印354は記録システム3によって読み取り不能であり、他方の構成では、印354は記録システム3によって読み取り可能である。印354は、シリアル番号、部品番号、用途情報(例えば、車両識別番号)、構成要素情報(例えば、配電アセンブリ)、又はデバイス情報(例えば、オルタネータ)を含み得る。印354は、バーコード(例えば、単一又は多次元バーコード)、クイックレスポンス(QR)コード、SnapTag、Microsoft Tag、Blipper、MaciCode、Data Matrix、Bokode、Aztec Code、CueCat、PDF417、Semacode、ShotCode、Touchatag、SPARQCode、SQRコード、RFID、NFC、Bluetooth、記録システム3によって読み取ることができる形状の集合、記録システム3によって読み取ることができる無線ベースのデバイス、記録システム3によって読み取ることができる突出部の集合、異なる色形状の集合、又は上記の組み合わせであり得る。言い換えれば、印350は、任意のパターン、任意の色であることができ、任意のテクスチャを有し、二次元構成、又は三次元構成を有することができる。
【0105】
図1、
図3、
図24aに示されるように、印354は、QRコードであり、オスハウジングアセンブリ220上、かつメスハウジング620の後方に形成される。印354は、コネクタシステム10から取り外されるように設計されておらず、(i)コネクタシステム10の可動範囲(例えば、ハンドル)、(ii)オスハウジングアセンブリ220の側面、又は(iii)オスハウジングアセンブリ220の底部には形成されていない。更に、印350は、0.2mmよりも大きく、好ましくは4mmよりも大きく、最も好ましくは8mmよりも大きくてもよい。印記録デバイス4が印350を読み取る時間を加速し、偽陰性読み取り値の数を最小限に抑えるために、印354のサイズを拡大することが望ましい。しかしながら、印354が大き過ぎると、設計者がコネクタシステム10のサイズを増大する必要があるため、いくつかの点では非実用的になる。したがって、設計は、これら2つの要因のバランスを取ならければならない。印354は、エッチングプロセスを使用してか、又はモデル内にそれを含んでハウジングアセンブリ220と一体形成され得ることを理解されたい。他の実施形態では、印354は、ハウジングアセンブリ220と一体形成されなくてもよく、代わりに、ハウジングに適用されるステッカーであってもよい。更に、印354はまた、コネクタアセンブリ10が設置される場所に出荷される前に、ハウジングアセンブリ220に結合されるか、若しくはそれと共に形成され得るか、又はそれが設置される場所に近接する場所で生成され得るか、若しくはコネクタシステム10に適用され得る。例えば、レーザは、コネクタが用途、製品、構成要素、又はデバイス内に含まれるときに近接している時間で、設置場所に隣接するコネクタアセンブリ10に印354を追加するために使用され得る。
【0106】
CPA側壁配置356は、オスハウジングアセンブリ220の前壁236から延在し、「U字形」構成で配置されている。CPA側壁配置356とオスハウジングアセンブリ220の前壁236との組み合わせは、CPA受容部358を形成する。CPA受容部358は、(i)弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が結合されているスタンドオフ361を収容するように、及び(ii)メス又は内部係合部材362を含む、メスハウジング620の範囲まで、設計されている。スタンドオフ361は、オスハウジングアセンブリ220の前壁236から延在し、(i)オスコネクタアセンブリ200のメスコネクタアセンブリ600への結合が接続状態SCに到達するときに、弾性変形可能なオス又は外部係合部材360が変形することを可能にする第1のギャップ又は空間363と、(ii)オスコネクタアセンブリ200がメスコネクタアセンブリ600に結合されているときに、メスハウジング620の範囲を受容するように設計された第2の空間365と、を形成する。
【0107】
弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360は、(i)スタンドオフ361から延在するスペーサ366と、(ii)スペーサ366から下方に延在し、スペーサ366に実質的に垂直に位置付けられている第1の部分368a、及びスペーサ366から上方に、かつ前壁236から離れて延在する第2の部分368bを有する細長い本体368と、(iii)ヘッド又は上部係合構造370と、(iv)突出部371と、(v)底部係合構造374と、を含む。以下でより詳細に説明するように、ヘッド又は上部係合構造370は、CPAアセンブリをロック位置PLに置くために、ロック部材364がそれと相互作用することができるように設計されている。更に、ヘッド又は上部係合構造370はまた、設置者によってアクセス可能であるように設計されており、設置者がヘッド又は上部係合構造370に力を加え、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が、メス又は内部結合部材362と係合解除するようになっている。突出部371は、前壁236と相互作用して、設置者がロック部材364上に加えた力が、スペーサ366を損傷しないこと、及び底部係合構造374が適切な位置にあり、メス又は内部係合構造362と相互作用すること、を確実にするように設計されている。最終的に、底部係合構造374は、細長い本体368から離れて水平方向に延在し、メス又は内部結合部材362と相互作用するように設計されている。具体的には、CPAアセンブリがロック位置PLにあるとき、底部係合構造374は、(i)オスコネクタアセンブリ200が、メスコネクタアセンブリ600と結合され得ることを防止するか、又は(ii)オスコネクタアセンブリ200が、メスコネクタアセンブリ600から偶発的に接続解除されることを防止する。
【0108】
メス又は内部結合部材362は、メスハウジングアセンブリ620から延在し、(i)前壁236から下方に、かつそこから離れて延在し、底部係合構造374と相互作用するように設計されている傾斜表面362aと、(ii)コネクタシステム10が接続状態SCにあるときに底部係合構造374を保持するように設計されている保持表面362bと、を含む。最終的に、ロック部材364は、ハウジングアセンブリ220の範囲にわたって摺動し、CPAアセンブリ350をロック位置PLとロック解除位置PUとの間で移動させるように設計されている。ロック部材364は、ロック部材364が、ロック位置PLとロック解除位置PUとの間を移動するときに、実質的にオスハウジングアセンブリ220の大部分に重なるように寸法設定されている。例えば、ロック部材364は、実質的にオスハウジングアセンブリ220の大部分に重なるように寸法設定されたレセプタクルを画定する上壁364a及び少なくとも1つの側壁364bで構成されている。オスハウジングアセンブリ220及びメスハウジングアセンブリ620の構成と共に、ロック部材264の構成は、コネクタを接続状態SCから接続解除状態SDCに移動させることなく、コネクタシステム10が約1000ニュートンの力に耐えることを可能にする。加えて、ロック部材364の摺動移動は、印354を(i)アクセス可能にし、隠蔽解除され、又は視認可能、したがって読み取り可能にするか、又は(ii)アクセス不能にし、隠蔽され、かつ/又は視認可能ではなく、読み取り可能でないようにする。言い換えれば、ロック部材364は、印354の上を摺動し、印をアクセス可能で、隠蔽解除され、かつ/又は視認可能な状態から、アクセス不能で、隠蔽され、かつ/又は視認可能でない状態に移動させるように設計されている。ロック部材364は、ハウジングアセンブリ220の残りの部分と同じ非導電性プラスチックから作製され得るか、又は電波の伝送を遮断するように設計された他の材料を含み得ることを理解されたい。例えば、印354がRFIDタグである場合、ロック部材364は、印354がアクセス不能であるか、隠蔽されているときに、RFIDタグが読み取られることを遮断することができる材料を含むように設計される。
【0109】
CPAアセンブリ350の構成は、構成要素の異なる配置、組み合わせ、又は数量を含み得ることもまた、理解されるべきである。例えば、CPAアセンブリ350の組み合わせは、CPAアセンブリをロック位置PL又はロック解除位置PUに置くために、磁力、ばね力を使用するか、部分回転を必要とするか、又は完全な回転力若しくはこれらの力の組み合わせを必要とする。別の実施形態では、(i)スペーサは、CPA側壁配置の前壁から延在することができ、(ii)メス又は内部結合部材、及び弾性的に変形可能なオス又は外部結合部材の位置関係は、メスが外部結合部材であり、弾性的に変形可能なオスが内部結合部材であるように切り替えられ得る。この代替的な実施形態は、ヘッド又は上部係合構造がコネクタの中心から離れて変形することを可能にすることになる。メス又は内部結合部材の場所は、弾性的に変形可能なオス又は外部結合部材の移動量を低減するために(メスハウジングの底部から離れて)上方に移動され得る。
【0110】
図2、及び
図3~
図22に示されるコネクタシステムの画像を参照すると、このプロセスにおける第1の工程990は、用途、構成要素、又はデバイス内にメスコネクタアセンブリ600を設置することである。メスコネクタアセンブリ600が用途、構成要素、又はデバイスに設置された後、設置者は、用途、構成要素、又はデバイス内に以前に設置されたオスコネクタアセンブリ200を把持し、工程991において、ロック部材364がロック解除位置P
Uにあることを確認する。これは、ロック部材364がロック位置P
Lにある場合、オスコネクタアセンブリ200は、メスコネクタアセンブリ600に結合することができないためである。具体的には、
図9~
図11Bは、接続解除状態S
DCにある接続システム、及びロック部材364がロック位置P
Lにあることを示す。この構成では、ロック部材364がヘッド又は上部係合構造370と係合することから、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360は、第1のギャップ又は空間363の中に変形することができない。弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360を第1の空間363の中に変形することを可能にすることなく、底部係合構造374は、コネクタシステム10の中心から外側に離れて変形することができず、底部係合構造374がメス又は内部結合部材362を乗り越えることを可能にする。したがって、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360とメス又は内部結合部材362との間の相互作用は、オスコネクタアセンブリ200が、メスコネクタアセンブリ600に機械的又は電気的に結合されることを防止する。
【0111】
上述のように、ロック部材364がこのロック位置PLにあるとき、印354は、アクセス可能であり、隠蔽解除され、及び/又は視認可能である。したがって、設置者がこの時点で印読み取りデバイス4を使用して印354を読み取ることを試みた場合、設置者は、偽陽性読み取り値を受信し得る。印読み取りデバイス4が、コネクタシステム10が適切に共に結合されていると考えることを意味する。それにもかかわらず、設置者は、オスコネクタアセンブリ200がメスコネクタアセンブリ600に機械的又は電気的に結合されていないことが明らかであるため、この偽陽性の読み取り値を認識するべきである。以下で考察されるように、他の実施形態は、これらの偽陽性読み取り値に対処する異なる構成を有するが、偽陽性読み取りが起こったときに識別することが容易であるべきである。
【0112】
図9~
図11Bに関連して上述の問題を克服するために、設置者は、CPAアセンブリをロック解除位置P
Uに配置し、それにより、印354をアクセス不能であり、隠蔽され、及び/又は視認不能にする。具体的には、これらの工程は、
図12~
図14Bに関連して示されている。ここで、設置者は、下向きかつ後向きのロック解除力F
Uを加え、ロック部材364に、(i)ロック部材364の範囲が、オスハウジングアセンブリ220の上部から延在するロック突出部221に乗り上げるようにさせ、(ii)ロック部材364をコネクタシステム10の後方範囲に向かって移動させる。ロック部材364が後方位置にあるとき、これはロック解除位置P
Uにある。この構成では、ロック部材364がヘッド又は上部係合構造370と係合していないため、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360は、第1の空間363の中に変形することができる。弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が第1の空間363の中に変形することを可能にすることで、底部係合構造374がメス又は内部結合部材362を乗り越えることを可能にするように、底部係合構造374は、コネクタシステム10の中心から外向きに離れて変形することができる。
【0113】
コネクタアセンブリを接続状態SCに配置する次の工程は、ユーザが下向きの結合力FCをオスコネクタアセンブリ200上に加えることを必要とする。この力FCは、第1に接触アーム494a~494hが、内部セグメント651と係合するようにし、このことが、接触アーム494a~494hのオス端子470の中心に向けた圧縮を開始する。次に、接触アーム494a~494hのこの内向きの圧縮により、ばねアーム452a~452hをオス端子470の中心に向けて内側に変形させる。上で考察されるように、ばね部材440aは、この内向きの圧縮に抵抗し、外向きのばね付勢力FSBを接触アーム494a~494h上に加える。接触アーム494a~494hが圧縮されている間、結合力FCはまた、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360を第1の空間363の中に変形させる。一旦、結合力FCが、底部係合構造374がメス又は内部結合部材362を乗り越えるのに十分であると、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360は、その元来の、又は非変形位置に戻ることができる。弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360の戻りは、変形位置から非変形位置に移動するときに、可聴音(例えば、クリック音)を生じることができる。この可聴音は、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が適切に着座し、それにより業界規格及び/又は要件(例えば、USCAR)を満たしていることを組み立て者に通知する。一旦、この結合力FCが、オス端子本体472がメス端子アセンブリ800内に完全に着座するようにさせると、接触アーム494a~494hは、メス端子アセンブリ800と機械的及び電気的に係合し、底部係合構造374は、メス又は内部結合部材362の保持表面362bの下に位置付けられている。それにより、オスコネクタアセンブリ200をメスコネクタアセンブリ600に接続し、接続状態SCを形成する。
【0114】
図2に戻ると、このプロセス993の次の工程は、CPAアセンブリ350をロック位置P
Lに配置し、それによって、印をアクセス可能にし、隠蔽解除され、かつ/又は視認可能にする。具体的には、このことは
図18~
図20Bに関連付けて示されている。ここで、ロック力F
Lは、ロック部材364に加えられ、ロック部材364が、後方のロック解除位置P
Uから前方のロック位置P
Lに移動される。このロック力F
Lは、結合力F
Cと実質的に垂直になっている。一旦、ロック力F
Lが、ロック部材の範囲が、オスハウジングアセンブリ220の上部から延在するロック突出部221の前に位置付けられるようにすると、CPAアセンブリ350は、ロック位置P
Lにあるようになる。このように、ロック部材364がヘッド又は上部係合構造370と係合しているため、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360は、第1の空間363の中に変形することができない。弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が第1の空間363の中に変形することを可能にすることなく、底部係合構造374がメス又は内部結合部材362を乗り越えることを可能にするように、底部係合構造374は、コネクタシステム10の中心から外向きに変形することができない。したがって、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360とメス又は内部結合部材362との間の相互作用は、オスコネクタアセンブリ200が、メスコネクタアセンブリ600から機械的又は電気的に結合解除されることを防止する。
【0115】
図2に戻ると、このプロセス994での次の工程は、印534を読み取るための印記録デバイス4の利用である。そのようなことを行うために、設置者は印読み取りデバイス4をコネクタシステム10の上に位置付け、印読み取りデバイス4を下向きに向けて、それがコネクタシステム10の上部をスキャンするようにさせる。この下向きのスキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ200をメスコネクタアセンブリ600に結合するためにオスコネクタアセンブリ200に加えられている結合力F
Cと概して同一方向にあり、及び/又は(ii)オス端子本体472の接触アーム494a~494h上のばね部材440aによって加えられているばね付勢力F
SBに実質的に垂直である。ここで、印(すなわち、QRコード)から取得される情報354は、コネクタのタイプ、コネクタに含有される材料、コネクタを製造した会社、いつコネクタが製造されたか、及びどこでコネクタが製造されたかである。上述のように、他の情報は、この特定の実施形態に関連付けられていない印354から取得され得る。
【0116】
工程994で印354が読み取られると、印読み取りデバイス4は、コネクタシステムが接続状態SCにあり、CPAアセンブリがロック位置PLにあることを設置者に通知する。工程994が発生すると、印354から取得された情報は、印354の外側にあるか、又はその中に含まれていない情報と関連付けられることができる。例えば、そのような情報は、(i)分、時、日、年、を含む時間、(ii)場所、(iii)設置者の名称又は他の施設情報、(iv)日、月、年の製造番号、(v)印読み取りデバイス4が前回較正された日付、(vi)適用情報(例えば、車両識別番号)、(vii)構成要素情報(例えば、配電アセンブリ)又は(viii)デバイス情報(例えば、オルタネータ)を含み得る。すべての情報が工程996において関連付けられると、関連付けられたコネクタデータが、工程997においてデータベース5にアップロードされることができる。工程998では、関連付けられたコネクタデータは、データベース5にアクセスできるデバイス(例えば、コンピュータ)を使用して局所的に、又は遠隔的に見ることができる。
【0117】
最後に、オスコネクタアセンブリ200は、下方かつ後方のロック解除力FUをロック部材364に加えることによって接続状態SCから切断状態SDCへと移動させることができ、(i)ロック部材364の範囲がオスハウジングアセンブリ220の上部から延在するロック突出部221を乗り越えさせ、(ii)ロック部材364をコネクタシステム10の後方範囲に向けて移動させる。ロック部材364がロック解除位置PUにあると、設置者は、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360に後方の力と、オスコネクタアセンブリ200上に上向きの力と、を加える。これにより、弾性的に変形可能なオス又は外部係合部材360が第1の空間363の中に変形し、底部係合構造374がメス又は内部結合部材362を乗り越えることを可能にする。設置者は、コネクタシステムを接続解除状態SDCに移動させるために上向きの力を加え続ける。
【0118】
全体として、印354は、オスハウジングアセンブリ220及びメスハウジング620の後方に接続されている。印354は、コネクタシステム10から取り外されるように設計されておらず、(i)コネクタシステム10の可動範囲(例えば、ハンドル)の上、(ii)オスハウジングアセンブリ220の上、又は(iii)オスハウジングアセンブリ220の底部の上には形成されていない。加えて、下向きのスキャン方向(S
D)は、(i)オスコネクタアセンブリ200をメスコネクタアセンブリ600に結合するためにオスコネクタアセンブリ200に加えられる結合力F
Cと同じ概略的な方向にあり、及び/又は(ii)オス端子本体472の接触アーム494a~494h上のばね部材440aによって加えられるばね付勢力F
SBに実質的に垂直にある。最後に、第1の実施形態の印354は、(i)アクセス不能であり得、及び/若しくは、隠蔽(
図23A~
図23Bに示される)され得、このことが印354を読み取り不能にするか、又は(ii)アクセス可能であり得、及び/若しくは、隠蔽解除(
図24A~
図24Bに示される)され得、このことが印354を読み取り可能にする。
【0119】
接触アーム494a~494hを含むオス端子470は、銅などの第1の材料、高度に導電性の銅合金(例えば、C151又はC110)、アルミニウム、及び/又は別の好適な導電性材料で形成され得る。第1の材料は、好ましくは、IACS(International Annealed Copper Standard、すなわち、市販の銅の導電率の経験的に導出された標準値)の80%を越える導電性を有する。例えば、C151は、通常、IACSに準拠している純粋な銅で標準の導電率の95%を有する。同様に、C110は、IACSの101%の導電率を有する。特定の動作環境又は技術的用途では、高応力及び/又は過酷な気象用途に望ましい耐腐食特性を有するため、C151を選択することが好ましくなり得る。オス端子470の第1の材料は、C151であり、ASTM B747規格に従って、室温で約115~125ギガパスカル(GPa)の弾性係数(ヤング率)、並びに17.6ppm/摂氏度(摂氏20~300度)及び17.0ppm/摂氏度(摂氏20~200度)の熱膨張係数(CTE)を有することが報告されている。ばね部材440aは、ばね鋼、ステンレス鋼(例えば、301SS、1/4硬度)などの第2の材料、及び/又は(例えば、ヤング率によって測定される場合)より大きな剛性と、オス端子470の第1の材料よりも弾力性と、を有する別の好適な材料から形成され得る。第2の材料は、好ましくは、第1の材料の導電率よりも低い導電率を有する。第2の材料はまた、室温で約193GPaであり得る、かつ、約17.8ppm/摂氏度(摂氏0~315度)及び16.9ppm/摂氏度(摂氏0~100度)の端子膨張係数(CTE)であり得るヤング率を有する。
【0120】
上述の例示的な実施形態に基づいて、ばね部材440aのヤング率及びCTEは、オス端子470のヤング率及びCTEよりも大きくなっている。したがって、オス端子470が、コネクタシステム10を高温(例えば、約150℃)での繰り返しの熱サイクルにさらす高電力用途で使用される場合、(i)オス端子470は可鍛性になり、幾分かの機械的弾力性を失い、すなわち、オス端子470内の銅材料が軟化し、(ii)ばね部材440aは、可鍛性にはならず、又はオス端子470と比較して大きく機械的剛性を失う。したがって、(例えば、ダイ形成プロセスを利用して)機械的に冷たい形状にされたばね部材440aを利用する場合、ばね部材440aは高温にさらされ、ばね部材440aは、少なくともその非圧縮状態に戻るようになり、このことは、オス端子アセンブリ430をメス端子アセンブリ800内に挿入する前に生じ、好ましくは元の平坦な状態に戻るようになり、このことは、ばね部材440aの形成の前に生じる。そうすることで、ばね部材440aは、オス端子470の自由端488上に概して外向きの熱ばね力S
TF(
図22のF
SBとラベル付けされた矢印で示されるように、)を加える。この熱ばね力F
STは、システム10が設置されている環境において、高温及び/又は低温を含む局所温度条件に依存する。したがって、ばね付勢力F
SBと熱ばね力F
STとの組み合わせは、結果として生じる付勢力F
SRBを提供し、これが接触アーム494a~494hの外側表面がメス端子アセンブリ800の内側表面と接触するように強制されることを確実にし、オス端子470が、メス端子アセンブリ800に挿入されているとき、及びシステム10の動作中に、電気的及び機械的な接続を確実にする。加えて、繰り返えされる熱サイクル事象では、オス端子アセンブリ430は、外向きに配向された結果として生じるばね力F
SRBの増加を発生させ、これがシステム10の繰り返えされる動作中にメス端子アセンブリ800に加えられる。
【0121】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図25A~
図26Bは、コネクタシステム1010の第2の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返さないが、実施形態にわたって、1000によって分離された同様の番号が、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ1200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム1010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能性に類似するか、又は同一であることを理解されたい。
【0122】
コネクタシステム10の第1の実施形態と同様に、印1354は、オスハウジングアセンブリ1220上及びメスハウジング1620の後方に配置されている。印1354は、コネクタシステム1010から取り外されるように設計されておらず、コネクタシステム1010(例えば、ハンドル)の可動範囲には形成されない。第1の実施形態とは異なり、複数の印1354は、オスハウジングアセンブリ1220の異なる側に配置されて、物体がコネクタアセンブリ1010の上部の視野を妨害する場合、設置者が印1354を適切に読み取ることができることを確実にする。例えば、印1354は、設置者が印1354をこれら3つの方向のうちのいずれかからスキャンすることを可能にするように、オスハウジングの両側及び上部に配置され得る。したがって、スキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ1200をメスコネクタアセンブリ1600に結合するためにオスコネクタアセンブリ1200に加えられる結合力F
Cと同じ一般的な方向、(ii)結合力F
Cとは異なる方向、(iii)接触アーム1494a~1494h上のばね部材440aによって加えられる付勢力F
SBと実質的に平行で、及び/又は(iv)付勢力F
SBに実質的に垂直、であることができる。最後に、コネクタシステム1010の第2の実施形態の印1354は、(i)アクセス不能及び/若しくは隠蔽され得(
図25A~
図25Bに示される)、これは印1354を読み取り不能にするか、又は(ii)アクセス可能及び/若しくは隠蔽解除され得(
図26A~
図26Bに示される)、これは印1354を読み取り可能にする。
【0123】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図27A~
図28Bは、コネクタシステム2010の第3の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返されないが、実施形態にわたり2000によって分離される同様の番号は、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ2200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム2010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能に類似しているか、又は同一であることを理解されたい。
【0124】
コネクタシステム10、1010の初めの2つの実施形態とは異なり、印2354は、2つの部分に分割されており、第1の部分2354b、2354dは、CPAアセンブリ2350上に配置され、第2の部分2354a、2354cは、メスハウジング2620上に配置されている。この構成は、印2354の第1及び第2の範囲が、位置合わせされず、そのため印読み取りデバイス4によって読み取り可能ではないことから、コネクタシステム2010が接続状態S
Cにないときに、偽陽性の読み取りが起こり得ないことを確実にする。また、第2の実施形態のように、複数の印2354は、オスハウジングアセンブリ2200の異なる側の上に配置されて、設置者が、印2354を異なる角度から適切に読み取ることができることを確実にする。例えば、印2354は、設置者が印2354をこれら3つの方向のうちのいずれかからスキャンすることを可能にするように、オスハウジングアセンブリ2220の両側及び上部に配置され得る。したがって、スキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ1200をメスコネクタアセンブリ1600に結合するためにオスコネクタアセンブリ1200に加えられる結合力FCと同じ一般的な方向、(ii)結合力F
Cとは異なる方向、(iii)接触アーム1494a~1494h上のばね部材440aによって加えられる付勢力F
SBと実質的に平行で、及び/又は(iv)付勢力F
SBに実質的に垂直、であることができる。最後に、コネクタシステム2010の第3の実施形態は、印2354a~2354dが、読み取り不能(
図27A~
図27Bに示される)であるか、又は読み取り可能(
図26A~
図26Bに示される)であるように構成されることができる。印2354が読み取り不能又は読み取り可能であるかどうかに関係なく、印2354の少なくともある範囲は、常にアクセス可能であり、及び/又は隠蔽解除されている。
【0125】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図29~
図43Bは、コネクタシステム3010の第4の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返されないが、実施形態にわたり3000によって分離される同様の番号は、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ3200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム3010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能に類似しているか、又は同一であることを理解されたい。
【0126】
第4の実施形態のCPAアセンブリ3350の主要な機能は、初めの3つの実施形態350、1350、2350のCPAアセンブリと同様である。しかしながら、これらのCPAアセンブリ350、1350、2350、3350の間には、いくつかの構造的な違いがある。これらの違いには、(i)第1の実施形態内に収容されているロック部材364が取り外され、前壁3236から延在し、CPA側壁配置3356内に収容されたレールのセット内で上下に摺動する摺動部材3365で置き換えられていることと、(ii)印3350が、オスハウジングアセンブリ220上に位置付けられず、代わりに、オスハウジング3220及びメスハウジング3620に対して移動する摺動部材3356上に位置付けられていることと、(iii)オスコネクタアセンブリ3200の前方範囲に形成された窓3223と位置合わせされるときに、印3354がアクセス可能であるか、又は隠蔽解除されていることと、が含まれる。これらの構造的変化は、印が、印読み取りデバイス4をコネクタシステム3010の前に位置付け、コネクタシステム3010の前部をスキャンするように、印読み取りデバイス4を後方に角度を付けることにより読み取られることを必要とする。この後方のスキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ3200をメスコネクタアセンブリ3600に結合するためにオスコネクタアセンブリ3200に加えられる結合力F
Cの方向とは異なる方向であり、(ii)結合力F
Cとは異なる方向であり、(iii)接触アーム3494a~3494h上のばね部材3440aによって加えられる付勢力F
SBに実質的に平行であり、(iv)ばね部材3440aによって加えられる付勢力F
SBに実質的に垂直である。最後に、コネクタシステム3010の第4の実施形態の印3354は、(i)印3354を読み取り不能にする、部分的にアクセス不能又は部分的に隠蔽(
図29に示される)されており、(ii)印3354を読み取り可能にする、アクセス可能又は隠蔽解除(
図30に示される)されている。
【0127】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図44A~
図44Bは、コネクタシステム4010の第5の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返されないが、実施形態にわたり4000によって分離される同様の番号は、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ4200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム4010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能に類似しているか、又は同一であることを理解されたい。
【0128】
コネクタシステム4010の第5の実施形態は、第4の実施形態のCPAアセンブリ3350に近似しているCPAアセンブリ4350を利用する。しかしながら、第4の実施形態とは異なり、印4354は、2つの部分に分割されており、第1の部分は、CPAアセンブリ4350上に配置され、第2の部分は、メスハウジング4620上に配置されている。第3の実施形態と同様に、この構成は、印4354の第1及び第2の範囲が、位置合わせされず、そのため印読み取りデバイス4によって読み取り可能ではないことから、コネクタシステム4010が接続状態S
Cにないときに、偽陽性の読み取りが起こり得ないことを確実にする働きをする。第4の実施形態と同様に、このスキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ4200をメスコネクタアセンブリ4600に結合するためにオスコネクタアセンブリ4200に加えられる結合力F
Cの方向とは異なる方向であり、(ii)結合力F
Cとは異なる方向であり、(iii)接触アーム4494a~4494h上のばね部材4440aによって加えられる付勢力F
SBに実質的に平行であり、(iv)ばね部材4440aによって加えられる付勢力F
SBに実質的に垂直である。最後に、コネクタシステム4010の第5の実施形態は、印4354が、読み取り不能(図示せず)であるか、又は読み取り可能(
図44A~
図44Bに示される)であるように構成されることができる。印4354が読み取り不能又は読み取り可能であるかどうかに関係なく、印4354の少なくともある範囲は常にアクセス可能であり、隠蔽解除されている。
【0129】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図45A~
図47Bは、コネクタシステム5010の第6の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返されないが、実施形態にわたり5000によって分離される同様の番号は、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ5200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム5010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能に類似しているか、又は同一であることを理解されたい。
【0130】
コネクタシステム10、1010、2010、3010、4010の初めの5つの実施形態とは異なり、印5354は、メスハウジング5620の上にのみ配置されている。印5354は、印読み取りデバイス4をコネクタシステム10の上に位置付け、印読み取りデバイス4を下向きに角度を付けて、それがコネクタシステム10の上部をスキャンするようにすることによって読み取られることができる。特に、この下向きのスキャン方向S
Dは、コネクタシステム3010の第4の実施形態と関連して開示された摺動部材5365の上部に形成された開口部を通じて印5354を読み取る。この下向きのスキャン方向S
Dは、(i)オスコネクタアセンブリ5200をメスコネクタアセンブリ5600に結合するためにオスコネクタアセンブリ5200に加えられる結合力F
Cと同じ概略的な方向にあり、及び/又は(ii)接触アーム5494a~5949h上のばね部材5440aによって加えられる付勢力に実質的に垂直にある。最後に、コネクタシステム5010の第6の実施形態の印5354は、(i)(
図45Bに示される)アクセス不能及び/若しくは隠蔽された状態に置かれ、これが印5354を読み取り不能にし、又は(ii)(
図47Bに示される)アクセス可能及び/若しくは隠蔽解除されて置かれ、これが印5354を読み取り可能にする。
【0131】
上述され、
図1~
図24Bに示されるようなコネクタシステム10と同様に、
図48A~
図48Bは、コネクタシステム6010の第7の実施形態を示す。簡潔化のために、コネクタシステム10に関連する上記の開示は、以下で繰り返されないが、実施形態にわたり6000によって分離される同様の番号は、同様の構造を表すことを理解されたい。例えば、オス端子アセンブリ200に関する開示は、オス端子アセンブリ6200に等しい力を適用する。更に、コネクタシステム6010の機能性は、コネクタシステム10に関連して開示された機能に類似しているか、又は同一であることを理解されたい。この実施形態は、コネクタシステム3010の第4の実施形態に類似している。例えば、コネクタシステム6010の第7の実施形態の印6354は、(i)部分的にアクセス不能及び/若しくは部分的に隠蔽(
図48Aに示される)された状態に置かれることができ、このことが印6354を読み取り不能にし、又は(ii)アクセス可能又は隠蔽解除(
図48Bに示される)されて置かれることができ、このことが印6354を読み取り可能にする。しかしながら、これら実施形態の間の主要な違いは、単一のCPAアセンブリ3350が第4の実施形態3010に関連して使用され、複数のCPAアセンブリ6350がこの第7の実施形態に関連して使用されている。
【0132】
本明細書に含まれる図面及び開示は、コネクタシステムのいくつかの異なる実施形態10、1010、2010、3010、4010、5010、6010を考察しているが、これらは例示的な実施形態であり、他の実施形態も可能であることが理解されるべきである。例えば、別の可能な実施形態は、複数の印354の利用を含み、(i)ロック位置において、第1の印354Aは、アクセス可能であり、かつ/又は隠蔽解除されており、第2の印354Bは、アクセス不能になり、かつ/又は隠蔽され、(ii)ロック解除位置において、第1の印354Aはアクセス不能、かつ/又は隠蔽され、第2の印354Bはアクセス可能になり、かつ/又は隠蔽解除される。別の実施形態では、印354は、第1の印部分354C及び第2の印部分354Dを備え、第1の印部分354Cは、メスハウジングアセンブリ620又はオスハウジングアセンブリ220のうちの1つの上に配置され、第2の印部分354Dは、他の構成要素の上に形成される。
【0133】
更に、上記の実施形態のいずれも、(i)ハウジング内に嵌合するシールドと、(ii)国際出願第US2020/13757号において開示される導電性プラスチックから部分的に形成されたハウジングと、(iii)米国仮特許出願第63/058,061号に開示された内部インターロックと、(iv)米国仮特許出願第62/988,972号に開示されたコネクタ配向キーと、を含むように改変され得ることを理解されたい。
【0134】
更に、コネクタシステム10は、T4/V4/S3/D2/M2であり、システム10は、(i)T4は、システム100の150℃への曝露であり、(ii)V4は、重度の振動であり、(iii)S1は、密閉高圧噴霧であり、(iv)D2は、200kマイルの耐久性であり、(v)M2は、オスコネクタアセンブリ200をメスコネクタアセンブリ600に接続するのに必要な45ニュートン未満の力であることが理解されるべきである。CPAアセンブリ350、1350、2350、3350、4350、5350、6532は、本出願に含まれる図内に示されていない異なるコネクタシステムに関連して使用され得ることも理解されたい。特に、本明細書に開示されるCPAアセンブリは、国際出願第US2020/14484号、国際出願第US2020/13757号、国際出願第US2019/36127号、国際出願第US2019/36070号、国際出願第US2019/36010号、及び国際出願第US2018/019787号、米国特許出願第16/194,891号及び米国特許仮出願第62/897,962号、同第62/988,972号、同第63/051,639号及び同第63/058,061号の中で開示されたコネクタシステムに関連して使用され得る。加えて、本出願で開示されるオス端子アセンブリ430、3430、及びメス端子アセンブリ800、3800が、国際出願第US2018/019787号又は国際出願第US2019/36010号内で開示されたオス端子アセンブリ及びメス端子アセンブリで置き換えられ得ることが理解されるべきである。更に、これらのコネクタのいくつかの負荷軽減は、国際出願第US2020/14484号内に開示されている。
【0135】
更に、コネクタシステム10、1010、2010、3010、4010、5010、6010の代替的な構成が可能であることを理解されたい。例えば、任意の数のオス端子アセンブリ430、3430は、単一のオスハウジングアセンブリ220、1220、2220、3220、4220、5220、6220の中に位置付けられ得る。例えば、オスハウジングアセンブリ220、1220、2220、3220、4220、5220、6220は、複数の(例えば、2~30の、好ましくは2~8の、最も好ましくは2~4の)オス端子アセンブリ430、3430を含むように構成され得る。メスコネクタアセンブリ600、1600、2600、3600、4600、5600 6600は、これらの複数のオス端子アセンブリを単一のメス端子アセンブリ800、1800、2800、3800、4800、5800、6800の中に受け入れるように再構成され得る。代替的に、メスコネクタアセンブリ600、1600、2600、3600、4600、5600 6600は、複数のメス端子アセンブリ800、1800、2800、3800、4800、5800、6800を含むように再構成され得、ここで各メス端子アセンブリ800、1800、2800、3800、4800、5800、6800は、単一のオス端子アセンブリ430、3430を受け入れる。言い換えれば、本明細書に開示されるシステムは、(i)任意の数のオス端子アセンブリ430、3430、及びCPAアセンブリ350、1350、2350、3350、4350、5350、6532を含むことができ、(ii)メス端子アセンブリ800、1800、2800、3800、4800、5800、6800の数が、オス端子アセンブリ430、3430の数に等しいか、又はそれ以下である。
【0136】
更に、オス端子アセンブリ430、3430は、(例えば、2~100の、好ましくは2~50の、最も好ましくは2~8の)任意の数の接触アーム1494、及び(例えば、2~100の、好ましくは2~50の、最も好ましくは2~8の)任意の数のばねアーム1452を有し得ることも理解されたい。上で考察されるように、接触アーム1494の数は、ばねアームの数に等しくなくてもよい。例えば、より多くの接触アーム1494が存在してもよく、したがってより多くのばねアーム1452が存在してもよい。代替的に、より少ない接触アーム1494が存在してもよく、したがって、より少ないばねアーム1452が存在してもよい。
参照により組み込まれる材料及び開示
【0137】
PCT出願番号、国際出願第US2020/14484号、国際出願第US2020/13757号、国際出願第US2019/36127号、国際出願第US2019/36070号、国際出願第US2019/36010号、及び国際出願第US2018/019787号、米国特許出願第16/194,891号並びに米国仮特許出願第62/897,658号、同第62/897,962号、同第62/897,962号、同第62/988,972号、同第63/051,639号及び同第63/058,061号に記載されており、それらの各々は、参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
【0138】
2010年3月に最終改定された「Connections for High Voltage On-Board Vehicle Electrical Wiring Harnesses-Test Methods and General Performance Requirements」と題するJ1742_201003を含むSAE規格であって、それらの各々が参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
【0139】
ASTM規格は、(i)「Standard Test Method for Measuring the Electromagnetic Shielding Effectiveness of Planar Materials」と題するD4935-18と、(ii)「Standard Test Methods for DC Resistance or Conductance of Insulating Materials」と題するASTM D257と、を含み、これらの各々が、参照として本明細書に組み込まれ、その一部を成している。
【0140】
米国国立規格協会及び/又はEOS/ESD Association,Inc.の規格は、「Surface Resistance Measurements of Static Dissipative Planar Materials」と題するANSI/ESD STM11.11を含み、これらの各々が、参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
【0141】
DIN規格は、Connectors for electronic equipment-Tests and measurements-Part 5-2:Current-carrying capacity tests;Test 5b:Current-temperature de rating(IEC 60512-5-2:2002)を含み、これらの各々が、参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
【0142】
USCAR規格は、(i)2013年2月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-7998-2を有するSAE/USCAR-2,Revision 6(ii)2017年8月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-8446-7を有するSAE/USCAR-12,Revision 5(iii)2014年12月に最終改訂されたSAE/USCAR-21,Revision 3(iv)2016年3月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-8319-4を有するSAE/USCAR-25,Revision 3(v)2008年8月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-2098-4を有するSAE/USCAR-37(vi)2016年5月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-8350-7を有するSAE/USCAR-38,Revision 1を含み、これらの各々が参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
【0143】
Federal Test Standard 101C及び4046を含む他の規格は、それらの各々が、参照により本明細書に完全に組み込まれ、その一部を成している。
産業上の利用可能性
【0144】
いくつかの実装が例示され、かつ説明されてきたが、本開示の趣旨から大幅に逸脱することなく、多くの改変が考えられ、保護の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。例えば、上述の構成要素の全体的な形状は、三角プリズム、五角プリズム、六角プリズム、八角プリズム、球体、円錐、四面体、立方体、十二面体、二十面体、八面体、楕円体、又は他の同様の形状に変更され得る。
【0145】
本明細書で使用される以下の用語は、概して、以下を意味するものと理解されたい。
a.「高電力」は、(i)電流に関係なく20ボルト~600ボルトの電圧、又は(ii)電圧に関係なく80アンペア以上の任意の電流にあるものを意味するものとする。
b.「高電流」は、電圧に関係なく、80アンペア以上の電流を意味するものとする。
c.「高電圧」は、電流に関係なく20ボルト~600ボルトの電圧を意味するものとする。
【0146】
見出し及び副見出しは、それがある場合、便宜上使用されており、限定するものではない。例示的な単語は、例又は例示として機能することを意味するために使用されている。用語が含まれ、使用され、同様のものが用いられる場合、そのような用語は、用語「含む」が特許請求の範囲の移行単語として使用される場合に解釈されるのと同様の様式で含まれることが意図されている。第1及び第2などの関係性用語は、そのようなエンティティ又は行為間の任意の実際のそのような関係又は順序を必ずしも必要とするか、又は意味することなく、1つの実体又は行為と別の実体又は行為とを区別するために使用され得る。
【0147】
一態様、態様、別の態様、いくつかの態様、1つ以上の態様、一実装、実装、別の実装、いくつかの実装、1つ以上の実装、一実施形態、実施形態、別の実施形態、いくつかの実施形態、1つ以上の実施形態、一構成、構成、別の構成、いくつかの構成、1つ以上の構成、主題技術、開示、本発明の開示、それらの他の変形、などの句は、便宜上のものであり、そのような句に関連する開示が主題技術に不可欠であることを意味するものではなく、そのような開示が主題技術のすべての構成に不可欠であることを意味するものではない。そのような句に関連する開示は、すべての構成、又は1つ以上の構成に適用され得る。そのような句に関連する開示は、1つ以上の実施例を提供し得る。態様又はいくつかの態様などの句は、1つ以上の態様を指し得、逆も同様であり、これは、他の前述の句と同様に適用される。
【0148】
本開示に対する多くの改変は、前述の説明を鑑みて当業者には明らかになるであろう。本開示を実施するための本発明者らに既知の最良の形態
を含む、本開示の好ましい実施形態が本明細書に記載されている。例示される実施形態は、単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【国際調査報告】