(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】フレキシブル相互接続デバイスおよびフレキシブル相互接続デバイスを制御する方法
(51)【国際特許分類】
H02J 3/16 20060101AFI20221107BHJP
【FI】
H02J3/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515937
(86)(22)【出願日】2019-09-11
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 CN2019105403
(87)【国際公開番号】W WO2021046760
(87)【国際公開日】2021-03-18
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519431812
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・スウィツァーランド・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY SWITZERLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ホー
(72)【発明者】
【氏名】ユアン、チュンミン
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066AA09
5G066AE09
5G066DA04
5G066FA02
5G066FB15
(57)【要約】
複数のコンバータを含むFIDを制御する方法(100)およびFID。この方法は、複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けるステップ(102)と、複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準有効電力値を決定するステップ(104)と、複数の電圧信号と、複数の基準電圧信号と、複数の電流信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準無効電力値を決定するステップ(106)と、決定した基準有効電力値と決定した基準無効電力値とに基づいて、複数のコンバータを制御するステップ(108)とを含む。本明細書のこの方法により、電気通信障害の場合であっても異なるフィーダ間の平衡負荷を実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンバータを含むフレキシブル相互接続デバイスを制御する方法(100)であって、前記方法は、
複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、前記複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けるステップ(102)と、
前記複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいて、前記複数のコンバータの各々の基準有効電力値を決定するステップ(104)と、
前記複数の電圧信号と、前記複数の基準電圧信号と、前記複数の電流信号とに基づいて、前記複数のコンバータの各々の基準無効電力値を決定するステップ(106)と、
前記決定した基準有効電力値と前記決定した基準無効電力値とに基づいて、前記複数のコンバータを制御するステップ(108)とを含む、方法(100)。
【請求項2】
前記基準有効電力値を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、
前記電圧差に基づいて有効電力の絶対値を決定するステップと、
前記絶対値を、前記絶対値に対応するソーティング符号で乗算することにより、有効電力値を計算するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記有効電力の絶対値を決定するステップは、
前記電圧差を比例積分器によって積分することにより、積分値を生成するステップと、
前記積分値をフィルタリングすることにより、前記有効電力の絶対値を生成するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の電圧信号と前記複数の基準電圧信号とに基づいて前記ソーティング符号を生成するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ソーティング符号を生成するステップは、
前記複数の電圧信号の電圧と、前記複数の基準電圧信号のうちの対応する基準電圧信号との間のそれぞれの電圧差を計算するステップと、
前記電圧差の平均値を計算するステップと、
前記電圧差のうちの1つと前記平均値との間の比率を計算するステップと、
それぞれの前記比率についての前記ソーティング符号をヒステリシスブロックを用いて決定するステップとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記比率についての前記ソーティング符号を前記ヒステリシスブロックを用いて決定するステップは、
前記比率が前記ヒステリシスブロックの第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から前記第1の符号の逆である第2の符号に変更するステップと、
前記比率が前記ヒステリシスブロックの第2のヒステリシスしきい値以下の場合、前記第2の符号から前記第1の符号に変更するステップとを含み、前記第2のヒステリシスしきい値は前記第1のヒステリシスしきい値よりも低い、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の符号は、+1であり、吸収エネルギを示し、前記第2の符号は、-1であり、出力エネルギを示す、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基準有効電力値を決定するステップは、前記計算した有効電力値に基づいて、有効電力をディスパッチすることにより、前記複数のコンバータのそれぞれの前記基準有効電力値を生成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記有効電力をディスパッチすることは、
前記計算した有効電力値が0よりも大きい場合、前記計算した有効電力値を前記基準有効電力値として出力することと、
前記計算した有効電力値が0よりも低い場合、共有有効電力値を前記基準有効電力値として出力することとを含み、前記共有有効電力値は、0よりも大きい前記計算した有効電力値を、0よりも低い前記計算した有効電力値の数で除算したものの合計を表す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のヒステリシスしきい値および前記第2のヒステリシスしきい値は、電力平衡、前記複数のコンバータの変換周波数、および前記フレキシブル相互接続デバイスの電力損失のうちの少なくとも1つに基づいて選択されるように構成される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のコンバータの前記基準無効電力値を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと、前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとに基づいて、基準電流信号を決定するステップと、
前記複数の電流信号のうちの1つと、複数の位相角のうちの対応する1つとに基づいて、無効電流信号を決定するステップと、
前記基準電流信号と前記無効電流信号とに基づいて、前記基準無効電力値を決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記基準電流値を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、
前記電圧差を比例積分器によって積分することにより、前記基準電流値を生成するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記無効電流を決定するステップは、前記複数の電流信号のうちの1つと、前記複数の位相角のうちの対応する1つとに、パーク変換を適用することにより、前記無効電流値を生成するステップを含む、請求書10に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の基準電圧信号は、グリッドコードによって規定された公称電圧、または、変圧器の二次側の電圧を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサ(601)を備えるフレキシブル相互接続デバイス(10)。
【請求項16】
請求項15に記載のフレキシブル相互接続デバイスを備える電子システム(1)。
【請求項17】
記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いて請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを提供することを含む、フレキシブル相互接続デバイス(10)を製造する方法。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体(608)であって、前記1つ以上のプログラムは、請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するための命令を含む、コンピュータ読取可能記憶媒体(608)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態の例は、概して電気分野に関し、より具体的にはフレキシブル相互接続デバイス(FID:flexible interconnection device)およびフレキシブル相互接続デバイスを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
再生可能エネルギの発展および増加し続ける電力消費に伴い、従来の配電網は、ますます複雑化し、電圧逸脱、低い力率、および異なるフィーダ間の不均衡な負荷分散等の、増加する課題に直面している。
【0003】
他方、従来の配電網は、フィーダの動作を制御するために複雑で迅速な電気通信を必要とする。電気通信障害の場合、フィーダは制御センターから制御されなくなり重大な問題を引き起こす可能性がある。
【0004】
上記課題のうちの少なくとも1つを解決するために、さまざまな方策が提案されてきた。「Verification of control method for a loop distribution system using a loop power flow controller(ループ潮流コントローラを使用するループ配電システムの制御方法の検証)」、 N. Okada, Proc. IEEE PES Power Systems Conference and Exposition, 2006, pp. 2116-2123は、スタンドアロン制御システムを用いた2端子「ループフローコントローラ(LPC:loop flow controller)」を提案している。スタンドアロン制御システムは、ローカル電圧を用いた有効電力フローおよび無効電力制御方法に基づいて実現される。しかしながら、スタンドアロン制御システムは、非常に複雑な計算を必要とし、膨大な計算リソースおよびコストを要し、2端子システムに限定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
本開示の実施形態の例は、FIDの制御の解決策を提案する。
【0006】
第1の局面において、複数のコンバータを含むFIDを制御する方法が提供される。この方法は、複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けるステップと、複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準有効電力値を決定するステップと、複数の電圧信号と、複数の基準電圧信号と、複数の電流信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準無効電力値を決定するステップと、決定した基準有効電力値と決定した基準無効電力値とに基づいて、複数のコンバータを制御するステップとを含む。
【0007】
第2の局面において、FIDが提供される。このFIDは、第1の局面の方法を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。
【0008】
第3の局面において、電子システムが提供される。この電子システムは、第2の局面のFIDを備える。
【0009】
第4の局面において、フレキシブル相互接続デバイスを製造する方法が提供される。この方法は、記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いて第1の局面の方法を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを提供することを含む。
【0010】
第5の局面において、複数のコンバータを含むFIDの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。この1つ以上のプログラムは、第1の局面の方法を実行するための命令を含む。
【0011】
本開示の実施形態に従い、本開示の実施形態に係る解決策は、電気通信障害の場合であっても、異なるフィーダ間で平衡した負荷を実現することができる。
【0012】
添付の図面を参照する以下の詳細な説明を通して、本明細書に開示される実施形態の例の上記およびその他の目的、特徴ならびに利点は、一層理解しやすくなるであろう。図面において、本明細書に開示されるいくつかの実施形態の例は、一例として非限定的に示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、電気システムを示す図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、
図1の有効電力ユニットを示す図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、
図1の無効電力ユニットを示す図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、FIDを制御する方法を示す図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、FIDを製造する方法を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態の例に係る、
図4の方法を実現するデバイスの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面全体を通して、同一または対応する参照符号は同一または対応する部分を示す。
詳細な説明
以下、本明細書に記載の主題が、いくつかの実施形態の例を参照しながら説明される。これらの実施形態は、本明細書に記載の主題の範囲に対する何らかの限定を示唆するためではなく、当業者が上記主題をより適切に理解しそうすることによってこの主題を実現することを可能にすることのみを目的として、説明される。
【0015】
「備える」または「含む」という用語およびその変形は、「含むがそれに限定されない」ことを意味するオープンな用語と理解されねばならない。「または」という用語は、文脈上特に明記されていない限り、「および/または」と理解されねばならない。「~に基づく」という用語は、「~に少なくとも一部基づく」と理解されねばならない。「~するように動作可能」という用語は、ユーザまたは外部機構によって引き起こされる動作により実現可能な機能、作用、動きまたは状態を意味する。「一実施形態」および「ある実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されねばならない。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されねばならない。
【0016】
特に指定または限定されない限り、「装着される」、「接続される」、「支持される」、および「結合される」という用語ならびにこれらの変形は、広い範囲で使用され、直接的および間接的な装着、接続、支持、および結合を含む。さらに、「接続される」および「結合される」は物理的または機械的な接続または結合に限定されない。以下の説明において、同様の参照番号および名称は、図面における同一、同様、または対応する部分を説明するために用いられる。その他の明示的および暗示的な定義が以下に含まれている可能性がある。
【0017】
先に述べたように、従来の配電網は、電圧逸脱、低い力率、および異なるフィーダ間の不平衡な負荷分散等の課題に直面している。加えて、従来の配電網は、グローバル制御センターと各種フィーダとの間の電気通信を必要とする。電気通信障害の場合、フィーダは制御センターから制御されなくなり重大な問題を引き起こす可能性がある。スタンドアロン方式が提案されているが、この方式は非常に複雑な計算、コスト、および計算リソースを必要とする。
【0018】
図1は、本開示のいくつかの実施形態の例に係る、電気システム1を示す。電気システム1は、3つの交流(AC)源AC1、AC2およびAC3を含む。3つのAC源は、電力を供給する3つのフィーダとみなすことができる。3つのAC源は、それぞれ3つの変圧器T1、T2およびT3に結合される。
【0019】
3つの変圧器T1、T2およびT3の各々は、一次側および二次側を含み、一次側における第1の電圧から二次側における第2の電圧に変換するためのものである。3つの変圧器T1、T2およびT3は、それぞれ3つの負荷分岐L1、L2およびL3に接続される。各負荷分岐は、この負荷分岐に結合された複数の負荷を有する。
【0020】
図1において、3つの負荷L11、L12およびL13が負荷分岐L1に接続され、2つの負荷L21およびL22が負荷分岐L2に接続され、4つの負荷L31、L32、L33およびL34が負荷分岐L3に接続されている。一例において、負荷L11、L12およびL3は商用負荷であってもよく、負荷L21およびL22は住宅用負荷であってもよく、負荷L31、L32、L33およびL34は工業用負荷であってもよい。
【0021】
負荷分岐には異なる数の負荷が示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。一例において、負荷分岐の負荷の数は、任意の数とすることができる。
【0022】
図1には3つのAC源AC1、AC2およびAC3が示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。一例において、電気システム1は、2つのまたは4つ以上のAC源を含み得る。この場合、変圧器および負荷分岐は、対応するACの各々に適合するようにされてもよい。
【0023】
別の例において、すべての負荷分岐に対してAC源が1つのみ存在する。この場合、複数の変圧器が異なる電源を提供する役割を果たし得る。たとえば、変圧器の二次側は、9.5kV~10.5kV等の異なる電圧間で調整されてもよい。
【0024】
負荷分岐L1、L2およびL3は、FID10に結合される。本明細書において、FIDは、フィーダを電気システムに組み込むまたはフィーダを電気システムから取り除くことができるよう、フィーダに結合された任意の数の分岐を含むようにフレキシブルに拡張可能なデバイスを意味する。
【0025】
FID10は、コンバータユニット12と制御装置20とを含み得る。コンバータユニット12は、負荷分岐に対応する複数のコンバータを含み得る。FID10は、複数の分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを検知する少なくとも1つのセンサ(図示せず)を含み得る。
【0026】
別の例において、FID10は、複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを、外部センサから受けてもよい。
【0027】
図1の例において、コンバータユニット12は3つのコンバータ14、16および18を含む。コンバータ14、16および18は、電力をこれらの間で分配できるように互いに結合される。
【0028】
コンバータ14、16および18は、AC電圧をDC電圧に変換する、またはDC電圧をAC電圧に変換するために独立して動作してもよく、制御装置20の制御に従ってエネルギを吐き出すまたは吸い込むために独立して動作してもよい。
【0029】
コンバータユニット12は、
図1ではFID10の中にあるものとして示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。一例において、FID10は、FID10の外部のコンバータユニットを含み得る。
【0030】
一例において、制御装置20は、有効電力ユニット30と、無効電力ユニット40と、コンバータコントローラ50とを含み得る。有効電力ユニット30は、複数の分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号を受けてもよく、複数の電圧信号および複数の基準電圧信号に基づいて各フィーダの有効電力を決定してもよい。
【0031】
たとえば、有効電力ユニット30は、負荷分岐L1、L2およびL3のそれぞれの電圧を示す電圧信号を受けてもよい。負荷分岐L1、L2およびL3の電圧は、負荷分岐L1、L2およびL3内のいずれかの場所に位置する、たとえば、変圧器T1、T2およびT3の二次側と第1の負荷L11、L21およびL31との間のノードに位置する、または負荷分岐L1、L2およびL3内の負荷間のノードに位置する、センサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【0032】
別の例において、負荷分岐L1、L2およびL3の電圧は、それぞれ、最後のノードL13、L22およびL34とコンバータ13、16および18との間で、センサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【0033】
一例において、複数の基準電圧信号は、グリッドコードによって規定された、10kV等の公称電圧を表していてもよい。別の例において、複数の基準電圧信号は、変圧器T1、T2およびT3の二次側の電圧を表していてもよい。
【0034】
次に、有効電力ユニット30は、複数の電圧信号および複数の基準電圧信号に基づいて、コンバータ14、16および18の各々の基準有効電力値を決定してもよい。この決定の詳細については以下で
図2を参照しながら説明する。
【0035】
負荷分岐L1、L2およびL3の電圧ならびに負荷分岐L1、L2およびL3の電流は、負荷分岐L1、L2およびL3内のいずれかの場所における、たとえば、変圧器T1、T2およびT3の二次側と第1の負荷L11、L21およびL31との間のノードにおける、または、負荷分岐L1、L2およびL3内の負荷間のノードにおけるセンサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【0036】
別の例において、負荷分岐L1、L2およびL3は、それぞれ、最後のノードL13、L22およびL34とコンバータ13、16および18との間で、センサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【0037】
一例において、複数の基準電圧信号は、10kV等の、電力網の公称電圧を表していてもよい。別の例において、複数の基準電圧信号は、変圧器T1、T2およびT3の二次側の電圧を表していてもよい。
【0038】
無効電力ユニット40は、複数の電圧信号、複数の基準電圧信号、および複数の電流信号に基づいて、コンバータ14、16および18の各々の基準有効電力値を決定してもよい。この決定の詳細については以下で説明する。この決定の詳細については以下で
図3を参照しながら説明する。
【0039】
コンバータコントローラ50は、決定された基準有効電力値および決定された基準無効電力値に基づいて、電力をこれらの間で分配するようにコンバータユニット12を制御してもよい。
【0040】
有効電力ユニット30、無効電力ユニット40およびコンバータコントローラ50は、独立したものとして示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。一例において、有効電力ユニット30と無効電力ユニット40とコンバータコントローラ50とが1つのユニットとして実現されてもよい。
【0041】
たとえば、有効電力ユニット30、無効電力ユニット40およびコンバータコントローラ50は、コンピュータ読取可能記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムとして実現されてもよい。1つ以上のプログラムは、フレキシブル相互接続デバイス10内の1つ以上のプロセッサ(図示せず)によって実行されるように構成される。
【0042】
別の例において、有効電力ユニット30、無効電力ユニット40およびコンバータコントローラ50は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス等のハードウェアデバイスとして実現されてもよい。
【0043】
図2は、本開示のいくつかの実施形態の例に係る、
図1の有効電力ユニット30を示す。有効電力ユニット30は、ソーティングユニット35と、電圧制御ユニット37と、ディスパッチユニット39とを含み得る。
【0044】
電圧制御ユニット37は、複数の電圧制御分岐を含み得るものであり、電圧制御分岐の数は、負荷分岐の数に対応する。
図2には3つの負荷分岐に対応する3つの電圧制御分岐が存在する。
【0045】
第1の電圧制御分岐において、第1の加算ユニット32aにより、第1の負荷分岐L1の電圧信号V1と、複数の基準電圧信号のうちの第1の基準電圧信号VRef1との間の電圧差E1が計算される。
【0046】
第2の電圧制御分岐において、第2の加算ユニット32bにより、第2の負荷分岐L2の電圧信号V2と、複数の基準電圧信号のうちの第2の基準電圧信号VRef2との間の電圧差E2が計算される。
【0047】
第3の電圧制御分岐において、第3の加算ユニット32cにより、第3の負荷分岐L3の電圧信号V3と、複数の基準電圧信号のうちの第3の基準電圧信号VRef3との間の電圧差E3が計算される。
【0048】
次に、電圧差E1、E2およびE3は、それぞれ第1の比例積分器(PI:proportion integrator)34a、第2のPI 34bおよび第3のPI 34cによって積分されて積分値が生成され、その後、それぞれ第1のフィルタ36a、第2のフィルタ36bおよび第3のフィルタ36cによってフィルタリングされて、3つのコンバータの有効電力の絶対値P1、P2およびP3が決定される。
【0049】
第1の乗算器38a、第2の乗算器38bおよび第3の乗算器38cが、3つの絶対値P1、P2およびP3を、これらの絶対値に対応するそれぞれのソーティング符号(+1/-1)で乗算することにより、3つのフィーダの有効電力値を計算する。ソーティング符号はそれぞれ+1および-1からなる群から選択されてもよい。
【0050】
電圧差E1、E2およびE3は、加算器31によって合計され、その後、電圧差E1、E2およびE3の合計は、平均ユニット33によって平均されて、電圧差E1、E2およびE3の平均値EAが生成される。平均値EAならびに電圧差E1、E2およびE3は、ソーティングユニット35に送られる。ソーティングユニット35を適用することにより、FIDのコンバータの各々を、インバータ/整流器モードで働くように管理することができる。
【0051】
ソーティングユニット35は、複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいてソーティング符号を生成するように構成される。具体的には、ソーティングユニット35は、平均値EAと、複数の電圧信号および複数の基準電圧信号に関係付けられる電圧差E1、E2およびE3とに基づいて、ソーティング符号を生成するように構成される。
【0052】
一例において、ソーティングユニット35は、フィルタ351と、比例ユニット353と、ヒステリシスブロック355とを含む。平均値EAならびに電圧差E1、E2およびE3は、フィルタ351によってフィルタリングされてノイズが取り除かれる。別の例において、ソーティングユニット35は、比例ユニット353およびヒステリシスブロック355のみを含みフィルタリングしないものであってもよい。
【0053】
比例ユニット353は、電圧差E
1、E
2およびE
3と平均値E
Aとの間のそれぞれの比率を計算するように構成される。
図2の例において、比例ユニット353は、それぞれの比率値PV
1=E
1/E
A、PV
2=E
2/E
AおよびPV
3=E
3/E
Aをヒステリシスブロック355に出力する。
【0054】
ヒステリシスブロック355は、それぞれの比率についてのソーティング符号を決定するように構成される。一例において、ヒステリシスブロック355は、第1のヒステリシスしきい値と、第1のヒステリシスしきい値よりも低い第2のヒステリシスしきい値とを含む。比率値PV1、PV2およびPV3の各々は、上記2つのヒステリシスしきい値のうちの少なくとも一方と比較される。
【0055】
ヒステリシスブロック355の出力S1は、比率値PV1が、ヒステリシスブロック355の第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から、第1の符号の逆である第2の符号に変化する。一例において、第1の符号は、+1であり、吸収エネルギを示し、第2の符号は、-1であり、出力エネルギを示す。
【0056】
同様に、ヒステリシスブロック355の出力S2は、比率値PV2が、ヒステリシスブロック355の第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から、第1の符号の逆である第2の符号に変化し、ヒステリシスブロック355の出力S3は、比率値PV3が、ヒステリシスブロック355の第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から、第1の符号の逆である第2の符号に変化する。
【0057】
発明者らは、第1のヒステリシスしきい値と第2のヒステリシスしきい値との間のヒステリシス幅が、有効電力平衡結果(Pbalance)、コンバータ変換周波数(fconversion)(インバータ/整流器動作モードから整流器/インバータ動作モードへの変換)、およびFIDシステムの電力損失(Ploss)に関係することを、見出した。一例において、ヒステリシス幅は、Pbalance、fconversion、およびPlossのうちの少なくとも1つに基づいて選択されてもよい。
【0058】
以下の表1は、具体例としてのヒステリシス幅設定に対するFIDシステム動作特性の一例を示す。
【0059】
【0060】
表1は、ヒステリシス幅および関連する特性の具体例を示しているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、第1および第2のヒステリシスしきい値によって定められるヒステリシス幅は、実際の工学技術用途の仕様に応じて変化し得る。
【0061】
生成されたソーティング符号S1、S2およびS3は、この例において、+1および-1からなる群より独立して選択されてもよい。乗算器38aは、絶対値P1をソーティング符号S1で乗算することにより、第1の有効電力値M1を計算する。乗算器38bは、絶対値P2をソーティング符号S2で乗算することにより、第2の有効電力値M2を計算する。乗算器38cは、絶対値P3をソーティング符号S3で乗算することにより、第3の有効電力値M3を計算する。
【0062】
ディスパッチユニット39は、3つの有効電力値M
1、M
2およびM
3を受け、計算されたそれぞれの有効電力値に基づいて、有効電力をディスパッチすることにより、複数のコンバータの基準有効電力値を生成するように構成される。3つのコンバータのためのディスパッチユニット39が
図2に示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、2つのコンバータまたは5つ以上のコンバータの場合、ディスパッチユニット39を、これらのコンバータの各々の電力をディスパッチするように、同様に構成することができる。
【0063】
図2において、ディスパッチユニット39は、3つの有効電力値M
1、M
2およびM
3に基づいて、第1のコンバータの第1の基準有効電力値R
1、第1のコンバータの第2の基準有効電力値R
2、および第1のコンバータの第3の基準有効電力値R
3を生成してもよい。
【0064】
有効電力値は、0よりも大きい場合、この有効電力値のコンバータが他のコンバータからエネルギを吸収する必要があることを表す。他方、有効電力値は、0よりも低い場合、この有効電力値のコンバータがエネルギを他のコンバータに出力する必要があることを表す。
【0065】
図2の3つのコンバータの例において、ディスパッチユニット39の動作原理は以下のように表すことができる。
・M
1<0、M
2>0およびM
3>0の場合、R
1=-(M
2+M
3)、R
2=M
2およびR
3=M
3であり、
・M
1<0、M
2<0およびM
3>0の場合、R
1=-M
3/2、R
2=-M
3/2およびR
3=M
3であり、
・M
1<0、M
2>0およびM
3<0の場合、R
1=-M
2/2、R
2=M
2およびR
3=-M
2/2であり、
・M
1>0、M
2<0およびM
3<0の場合、R
1=M
1、R
2=-M
1/2およびR
3=-M
1/2であり、
・M
1>0、M
2<0およびM
3>0の場合、R
1=M
1、R
2=-(M
1+M
3)およびR
3=M
3であり、
・M
1>0、M
2>0およびM
3<0の場合、R
1=M
1、R
2=M
2およびR
3=-(M
1+M
2)である。
【0066】
要約すると、ディスパッチユニット39は、計算された有効電力値が0よりも大きい場合、計算された有効電力値を基準有効電力値として出力し、計算された有効電力値が0よりも低い場合、共有有効電力値を基準有効電力値として出力するように構成され、この共有有効電力値は、0よりも大きい計算された有効電力値を、0よりも低い計算された有効電力値の数で除算したものの合計を表す。
【0067】
上記ディスパッチアルゴリズムは3コンバータユニットについて説明されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。
【0068】
たとえば、4コンバータユニットにおいても、ディスパッチユニットは、計算された有効電力値が0よりも大きい場合、計算された有効電力値を基準有効電力値として出力し、計算された有効電力値が0よりも低い場合、共有有効電力値を基準有効電力値として出力するように構成されてもよく、この共有電力値は、0よりも大きい計算された有効電力値を、0よりも低い計算された有効電力値の数で除算したものの合計を表す。
【0069】
結果として、ディスパッチユニット39は、コンバータコントローラ50が、グローバル制御センターからの電気通信に頼ることなくコンバータ14、16および18の動作を制御するようにして、電力を負荷分岐L1、L2およびL3間で伝送できるように、かつ、フィーダの平衡を実現できるようにしてもよい。
【0070】
電気通信障害の場合であっても、FID10は、有効にかつ適切に動作することができる。加えて、本実施形態のFID10は、複雑な計算なしでさまざまな数のコンバータに適応する機能を有する。言い換えると、FID10は、コンバータの数に関してフレキシブルであり互換性がある。
【0071】
図3は、本開示のいくつかの実施形態の例に係る、
図1の無効電力ユニット40を示す。無効電力ユニット40は、3つのコンバータ14、16および18のための3つの無効電力分岐を含む。
【0072】
3つの無効電力分岐が
図3に示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、無効電力ユニット40は、2つまたは4つ以上の無効電力分岐を含んでいてもよく、その数はコンバータの数に対応する。
【0073】
第1の分岐において、第1の加算ユニット41aにより、第1の負荷分岐L1の電圧信号V1と、複数の基準電圧信号のうちの第1の基準電圧信号VRef1との間の第1の電圧差E1を計算することができる。
【0074】
第1の負荷分岐L1の電圧信号V
1および複数の基準電圧信号のうちの第1の基準電圧信号V
Ref1は、
図2のものと同一であってもよい。別の例において、第1の電圧差E
1を
図2の第1の加算ユニット32aから直接得てもよい。
【0075】
次に、第1の電圧差E1は、PI 43aによって積分されて、第1の基準電流信号Iqref1が生成される。第1の分岐はさらにパーク変換ユニット45aを含み、パーク変換ユニット45aは、第1の負荷分岐L1における電流を示す電流信号の3つの位相電流Ia1、Ib1およびIc1と、第1の位相角Ph1とを受ける。第1の位相角Ph1は、2相座標系に投影される第1の負荷分岐L1の3相AC電圧の角度を表す。
【0076】
パーク変換ユニット45aは、3つの位相電流Ia1、Ib1およびIc1と第1の位相角Ph1とに基づいて、第1の無効電流信号Iq1を生成してもよい。第1の加算器47aにより、第1の電流差CD1が、第1の基準電流信号Iqref1および第1の無効電流信号Iq1に基づいて計算される。次に、第1の電流差CD1は、PI 49aによって積分されて、第1の基準無効電力値Qref1が生成される。
【0077】
第2の分岐において、第2の加算ユニット41bにより、第2の負荷分岐L2の電圧信号V2と、複数の基準電圧信号のうちの第2の基準電圧信号VRef2との間の第2の電圧差E2を計算することができる。
【0078】
第2の負荷分岐L2の電圧信号V
2および複数の基準電圧信号のうちの第2の基準電圧信号V
Ref2は、
図2のものと同一であってもよい。別の例において、第2の電圧差E
2を
図2の第2の加算ユニット32bから直接得てもよい。
【0079】
次に、第2の電圧差E2は、PI 43bによって積分されて、第2の基準電流信号Iqref2が生成される。第2の分岐はさらにパーク変換ユニット45bを含み、パーク変換ユニット45bは、第2の負荷分岐L2における電流を示す別の電流信号の3つの位相電流Ia2、Ib2およびIc2と、第2の位相角Ph2とを受ける。第2の位相角Ph2は、2相座標系に投影される第2の負荷分岐L2の3相AC電圧の角度を表す。
【0080】
パーク変換ユニット45bは、3つの位相電流Ia2、Ib2およびIc2と第2の位相角Ph2とに基づいて、第2の無効電流信号Iq2を生成してもよい。第2の加算器47bにより、第2の電流差CD2が、第2の基準電流信号Iqref2および第2の無効電流信号Iq2に基づいて計算される。次に、第2の電流差CD2は、第2のPI 49bによって積分されて、第2の基準無効電力値Qref2が生成される。
【0081】
第3の分岐において、第3の加算ユニット41cにより、第3の負荷分岐L3の電圧信号V3と、複数の基準電圧信号のうちの第3の基準電圧信号VRef3との間の第3の電圧差E3を計算することができる。
【0082】
第3の負荷分岐L3の電圧信号V
3および複数の基準電圧信号のうちの第3の基準電圧信号V
Ref3は、
図2のものと同一であってもよい。別の例において、第3の電圧差E
3を
図2の第3の加算ユニット32cから直接得てもよい。
【0083】
次に、第3の電圧差E3は、PI 43cによって積分されて、第3の基準電流信号Iqref3が生成される。第3の分岐はさらにパーク変換ユニット45cを含み、パーク変換ユニット45cは、第3の負荷分岐L3における電流を示すさらに他の電流信号の3つの位相電流Ia3、Ib3およびIc3と、第3の位相角Ph3とを受ける。第3の位相角Ph3は、2相座標系に投影される第3の負荷分岐L3の3相AC電圧の角度を表す。
【0084】
パーク変換ユニット45cは、3つの位相電流Ia3、Ib3およびIc3と第3の位相角Ph3とに基づいて、第3の無効電流信号Iq3を生成してもよい。第3の加算器47cにより、第3の電流差CD3が、第3の基準電流信号Iqref3および第3の無効電流信号Iq3に基づいて計算される。次に、第3の電流差CD3は、PI 49cによって積分されて、第3の基準無効電力値Qref3が生成される。
【0085】
コンバータコントローラ50は、基準無効電力値Qref1、Qref2およびQref3を受け、グローバル制御センターからの電気通信に頼ることなくコンバータ14、16および18を制御して、無効電力をコンバータ14、16および18間で分配する。3つのコンバータ14、16および18の各々に対して無効電力を分配することにより、電気システムはより効果的に動作することができる。
【0086】
FIDにおける計算ユニットは、負荷分岐の電圧および電流を検知するまたは受けることにより、コンバータの各々について基準有効電力値および基準無効電力値を決定してもよい。コンバータは、FIDから遠く離れたグローバル制御センターからの電気通信に頼ることなく、基準有効電力値および基準無効電力値に基づいて動作してもよい。
【0087】
この場合、たとえケーブル断線等の電気通信障害が発生したとしても、FIDを含む電気システムは、1つ以上の分岐負荷からの余剰電力が電気システム内の他の分岐負荷によって均等に共有されるので、安全かつ有効に動作することができる。そのため、電気システム内のフィーダ間の平衡を実現することができる。加えて、本明細書のFIDは多端子システムに拡張することができ、したがって、このシステムは複雑な計算を要することなくフレキシブルに構成することができる。
【0088】
図4は、本開示のいくつかの実施形態の例に係る、FIDを制御する方法100を示す。102において、FIDは、複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けることができる。
【0089】
104において、FIDは、複数の電圧信号および複数の基準電圧信号に基づいて、複数のコンバータの各々についての基準有効電力値を決定することができる。
【0090】
106において、FIDは、複数の電圧信号、複数の基準電圧信号、および複数の電流信号に基づいて、複数のコンバータの各々についての基準無効電力値を決定することができる。
【0091】
108において、FIDは、決定された基準有効電力値および決定された基準無効電力値に基づいて、複数のコンバータを制御することができる。
【0092】
方法100が
図4に示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、
図1~
図3のすべての特徴は方法100に適用可能であることを理解されたい。
【0093】
図5は、本開示のいくつかの実施形態の例に係る、FIDを製造する方法200の一例を示す。202において、記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いて方法100を実行するように構成された1つ以上のプロセッサが提供される。
【0094】
1つ以上のプロセッサが
図5に示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積デバイス(ASIC)などのような、他の計算装置を利用して方法100を実行してもよい。
【0095】
方法200が
図5に示されているが、これは、説明のみを目的とし、本明細書に記載の主題の範囲についての何らかの限定を示唆するものではない。たとえば、
図1~
図3のすべての特徴は方法200に適用可能であることを理解されたい。
【0096】
図6は、本開示の実施形態を実現するためのデバイス600の概略図を示す。デバイス600は、上記システム100であってもよい。図示のように、デバイス600は、上記コントローラ610として機能することができる中央処理装置(CPU)601を含む。
【0097】
CPU601は、読出専用メモリ(ROM)602に格納されたコンピュータプログラム命令、または記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラム命令に基づいて、さまざまな適切な役割および処理を実行することができる。
【0098】
デバイス600の動作に必要なさまざまな種類のプログラムおよびデータをRAM603に格納することもできる。CPU601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して互いに接続されている。バス604には入出力(I/O)インターフェイス605も接続されている。
【0099】
キーボードやマウスなどのような入力ユニット606、さまざまな種類のディスプレイおよびスピーカなどのような出力ユニット607、ディスクおよび光ディスクなどのような記憶ユニット608、ならびにネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバなどのような通信ユニット609を含む、デバイス600内の複数の構成要素が、I/Oインターフェイス605に接続されている。通信ユニット609は、デバイス600がインターネット等のコンピュータネットワークおよび/またはさまざまな電気通信ネットワークを介して他のデバイスと情報/データを交換することを可能にする。
【0100】
方法100等の上記各手順および処理は、処理ユニット601によって実行することもできる。たとえば、いくつかの実施形態において、方法100は、マシン読取可能媒体たとえば記憶ユニット608に有形で含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。
【0101】
いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムを、ROM602および/または通信ユニット609を介して、部分的または完全にデバイス600にロードおよび/または実装することができる。コンピュータプログラムがRAM603にロードされCPU601によって実行されると、上記方法400の1つ以上のブロックにおける機能を実現することができる。
【0102】
一般的に、本開示のさまざまな実施形態は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはその任意の組み合わせによって実現することができる。いくつかの局面はハードウェアによって実現されてもよく、他の局面はファームウェアまたはソフトウェアで実現されてもよく、このファームウェアまたはソフトウェアは、コントローラ、マイクロプロセッサまたはその他の計算装置によって実行されてもよい。
【0103】
本開示の局面はブロック図およびフローチャートとして示され説明されているか、または、その他いくつかのグラフを用いて表されているが、本明細書に記載のブロック、デバイス、システム、技術または方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路もしくはロジック、ユニバーサルハードウェア、またはコントローラもしくはその他の計算装置、または、その任意の組み合わせによって、非限定的に実現可能であることを、理解されたい。
【0104】
一例において、記憶ユニット608は、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納してもよく、この1つ以上のプログラムは、方法100を実行するための命令を含む。
図1~
図3のすべての特徴は方法100に適用可能であることを理解されたい。
【0105】
以下、本明細書に記載の主題のいくつかの実装形態の例を列挙する。
アイテム1:複数のコンバータを含むフレキシブル相互接続デバイスを制御する方法が提供される。この方法は、複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けるステップと、複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準有効電力値を決定するステップと、複数の電圧信号と、複数の基準電圧信号と、複数の電流信号とに基づいて、複数のコンバータの各々の基準無効電力値を決定するステップと、決定した基準有効電力値と決定した基準無効電力値とに基づいて、複数のコンバータを制御するステップとを含む。
【0106】
アイテム2:アイテム1の方法において、基準有効電力値を決定するステップは、複数の電圧信号のうちの1つと複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、電圧差に基づいて有効電力の絶対値を決定するステップと、絶対値を、絶対値に対応するソーティング符号で乗算することにより、有効電力値を計算するステップとを含む。
【0107】
アイテム3:アイテム1または2の方法において、有効電力の絶対値を決定するステップは、電圧差を比例積分器によって積分することにより、積分値を生成するステップと、積分値をフィルタリングすることにより、有効電力の絶対値を生成するステップとを含む。
【0108】
アイテム4:アイテム1~3のいずれかの方法は、複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいてソーティング符号を生成するステップをさらに含む。
【0109】
アイテム5:アイテム1~4のいずれかの方法において、ソーティング符号を生成するステップは、複数の電圧信号の電圧と、複数の基準電圧信号のうちの対応する基準電圧信号との間のそれぞれの電圧差を計算するステップと、電圧差の平均値を計算するステップと、電圧差のうちの1つと平均値との間の比率を計算するステップと、それぞれの比率についてのソーティング符号をヒステリシスブロックを用いて決定するステップとを含む。
【0110】
アイテム6:アイテム1~5のいずれかの方法において、比率についてのソーティング符号をヒステリシスブロックを用いて決定するステップは、比率がヒステリシスブロックの第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から第1の符号の逆である第2の符号に変更するステップと、比率がヒステリシスブロックの第2のヒステリシスしきい値以下の場合、第2の符号から第1の符号に変更するステップとを含み、第2のヒステリシスしきい値は第1のヒステリシスしきい値よりも低い。
【0111】
アイテム7:アイテム1~6のいずれかの方法において、第1の符号は、+1であり、吸収エネルギを示し、第2の符号は、-1であり、出力エネルギを示す。
【0112】
アイテム8:アイテム1~7のいずれかの方法において、基準有効電力値を決定するステップは、計算した有効電力値に基づいて、有効電力をディスパッチすることにより、複数のコンバータのそれぞれの基準有効電力値を生成するステップをさらに含む。
【0113】
アイテム9:アイテム1~8のいずれかの方法において、有効電力をディスパッチすることは、計算した有効電力値が0よりも大きい場合、計算した有効電力値を基準有効電力値として出力することと、計算した有効電力値が0よりも低い場合、共有有効電力値を基準有効電力値として出力することとを含み、共有有効電力値は、0よりも大きい計算した有効電力値を、0よりも低い計算した有効電力値の数で除算したものの合計を表す。
【0114】
アイテム10:アイテム1~9のいずれかの方法において、第1のヒステリシスしきい値および第2のヒステリシスしきい値は、電力平衡、複数のコンバータの変換周波数、およびフレキシブル相互接続デバイスの電力損失のうちの少なくとも1つに基づいて選択されるように構成される。
【0115】
アイテム11:アイテム1~10のいずれかの方法において、複数のコンバータの基準無効電力値を決定するステップは、複数の電圧信号のうちの1つと、複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとに基づいて、基準電流信号を決定するステップと、複数の電流信号のうちの1つと、複数の位相角のうちの対応する1つとに基づいて、無効電流信号を決定するステップと、基準電流信号と無効電流信号とに基づいて、基準無効電力値を決定するステップとを含む。
【0116】
アイテム12:アイテム1~11のいずれかの方法において、基準電流値を決定するステップは、複数の電圧信号のうちの1つと複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、電圧差を比例積分器によって積分することにより、基準電流値を生成するステップとを含む。
【0117】
アイテム13:アイテム1~12のいずれかの方法において、無効電流を決定するステップは、複数の電流信号のうちの1つと、複数の位相角のうちの対応する1つとに、パーク変換を適用することにより、無効電流値を生成するステップを含む。
【0118】
アイテム14:アイテム1~13のいずれかの方法において、複数の基準電圧信号は、グリッドコードによって規定された公称電圧、または、変圧器の二次側の電圧を示す。
【0119】
アイテム15:フレキシブル相互接続デバイス(FID)が提供される。このFIDは、アイテム1~14の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。
【0120】
アイテム16:電子システムが提供される。この電子システムは、アイテム15のフレキシブル相互接続デバイスを備える。
【0121】
アイテム17:FIDを製造する方法が提供される。このFIDは、記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いて請求項1~14の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを提供することを含む。
【0122】
アイテム17:1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体が提供され、この1つ以上のプログラムは、アイテム1~14の方法のいずれかを実行するための命令を含む。
【0123】
さらに、動作は特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示されている特定の順序でもしくは順番に実行されること、または示されているすべての動作が実行されることを要求するものと理解されてはならない。いくつかの状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利な場合がある。同様に、上記説明にはいくつかの特定の実装の詳細が含まれるが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に特有となり得る特徴の説明として解釈されねばならない。また、別々の実施形態の文脈で記載されているいくつかの特徴が、単一の実施形態で組み合わせて実現されてもよい。他方、単一の実施形態の文脈で記載されている各種特徴が、複数の実施形態において別々に、または任意の適切な下位の組み合わせで実現されてもよい。
【0124】
本主題は、構造的特徴および/または方法の動作に特有の表現で説明されているが、添付の請求項で規定される主題は、上記特定の特徴または動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、上記特定の特徴および動作は、請求項を実施する形態の例として開示されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンバータを含むフレキシブル相互接続デバイスを制御する方法(100)であって、前記方法は、
複数の負荷分岐のそれぞれの電圧を示す複数の電圧信号と、前記複数の負荷分岐のそれぞれの電流を示す複数の電流信号とを受けるステップ(102)と、
前記複数の電圧信号と複数の基準電圧信号とに基づいて、前記複数のコンバータの各々の基準有効電力値を決定するステップ(104)と、
前記複数の電圧信号と、前記複数の基準電圧信号と、前記複数の電流信号とに基づいて、前記複数のコンバータの各々の基準無効電力値を決定するステップ(106)と、
前記決定した基準有効電力値と前記決定した基準無効電力値とに基づいて、前記複数のコンバータを制御するステップ(108)とを含む、方法(100)。
【請求項2】
前記基準有効電力値を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、
前記電圧差に基づいて有効電力の絶対値を決定するステップと、
前記絶対値を、前記絶対値に対応するソーティング符号で乗算することにより、有効電力値を計算するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記有効電力の絶対値を決定するステップは、
前記電圧差を比例積分器によって積分することにより、積分値を生成するステップと、
前記積分値をフィルタリングすることにより、前記有効電力の絶対値を生成するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の電圧信号と前記複数の基準電圧信号とに基づいて前記ソーティング符号を生成するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ソーティング符号を生成するステップは、
前記複数の電圧信号の電圧と、前記複数の基準電圧信号のうちの対応する基準電圧信号との間のそれぞれの電圧差を計算するステップと、
前記電圧差の平均値を計算するステップと、
前記電圧差のうちの1つと前記平均値との間の比率を計算するステップと、
それぞれの前記比率についての前記ソーティング符号をヒステリシスブロックを用いて決定するステップとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記比率についての前記ソーティング符号を前記ヒステリシスブロックを用いて決定するステップは、
前記比率が前記ヒステリシスブロックの第1のヒステリシスしきい値以上の場合、第1の符号から前記第1の符号の逆である第2の符号に変更するステップと、
前記比率が前記ヒステリシスブロックの第2のヒステリシスしきい値以下の場合、前記第2の符号から前記第1の符号に変更するステップとを含み、前記第2のヒステリシスしきい値は前記第1のヒステリシスしきい値よりも低い、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の符号は、+1であり、吸収エネルギを示し、前記第2の符号は、-1であり、出力エネルギを示す、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基準有効電力値を決定するステップは、前記計算した有効電力値に基づいて、有効電力をディスパッチすることにより、前記複数のコンバータのそれぞれの前記基準有効電力値を生成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記有効電力をディスパッチすることは、
前記計算した有効電力値が0よりも大きい場合、前記計算した有効電力値を前記基準有効電力値として出力することと、
前記計算した有効電力値が0よりも低い場合、共有有効電力値を前記基準有効電力値として出力することとを含み、前記共有有効電力値は、0よりも大きい前記計算した有効電力値を、0よりも低い前記計算した有効電力値の数で除算したものの合計を表す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のヒステリシスしきい値および前記第2のヒステリシスしきい値は、電力平衡、前記複数のコンバータの変換周波数、および前記フレキシブル相互接続デバイスの電力損失のうちの少なくとも1つに基づいて選択されるように構成される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のコンバータの前記基準無効電力値を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと、前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとに基づいて、基準電流信号を決定するステップと、
前記複数の電流信号のうちの1つと、複数の位相角のうちの対応する1つとに基づいて、無効電流信号を決定するステップと、
前記基準電流信号と前記無効電流信号とに基づいて、前記基準無効電力値を決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記基準電
流信号を決定するステップは、
前記複数の電圧信号のうちの1つと前記複数の基準電圧信号のうちの対応する1つとの間の電圧差を計算するステップと、
前記電圧差を比例積分器によって積分することにより、前記基準電流値を生成するステップとを含む、請求
項11に記載の方法。
【請求項13】
前記無効電
流信号を決定するステップは、前記複数の電流信号のうちの1つと、前記複数の位相角のうちの対応する1つとに、パーク変換を適用することにより、前記無効電
流信号を生成するステップを含む、請
求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の基準電圧信号は、グリッドコードによって規定された公称電圧、または、変圧器の二次側の電圧を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサ(601)を備えるフレキシブル相互接続デバイス(10)。
【請求項16】
請求項15に記載のフレキシブル相互接続デバイスを備える電子システム(1)。
【請求項17】
記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いて請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを提供することを含む、フレキシブル相互接続デバイス(10)を製造する方法。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体(608)であって、前記1つ以上のプログラムは、請求項1~14に記載の方法のいずれかを実行するための命令を含む、コンピュータ読取可能記憶媒体(608)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
別の例において、負荷分岐L1、L2およびL3の電圧は、それぞれ、最後のノードL13、L22およびL34とコンバータ14、16および18との間で、センサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
別の例において、負荷分岐L1、L2およびL3は、それぞれ、最後のノードL13、L22およびL34とコンバータ14、16および18との間で、センサ(図示せず)によって収集または検知されてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0121
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0121】
アイテム17:FIDを製造する方法が提供される。この方法は、記憶媒体に格納された1つ以上のプログラムを用いてアイテム1~14の方法のいずれかを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを提供することを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0122】
アイテム18:1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体が提供され、この1つ以上のプログラムは、アイテム1~14の方法のいずれかを実行するための命令を含む。
【国際調査報告】