(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】反射性マルチビーム要素を使用するマルチビューバックライト、マルチビューディスプレイ、及び方法
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20221107BHJP
F21V 9/40 20180101ALI20221107BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20221107BHJP
G02B 30/33 20200101ALI20221107BHJP
H04N 13/32 20180101ALI20221107BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20221107BHJP
F21Y 103/00 20160101ALN20221107BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221107BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20221107BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20221107BHJP
【FI】
F21S2/00 435
F21S2/00 434
F21S2/00 431
F21V9/40 400
G02F1/13357
G02B30/33
H04N13/32
F21Y101:00 100
F21Y103:00
F21Y115:10
F21Y115:20
F21Y115:30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515995
(86)(22)【出願日】2020-09-10
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 US2020050157
(87)【国際公開番号】W WO2021050694
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514274546
【氏名又は名称】レイア、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LEIA INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【氏名又は名称】藤田 尚
(72)【発明者】
【氏名】ファタル,デイヴィッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】ホークマン,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ブコウスキー,コルトン
(72)【発明者】
【氏名】マ,ミン
【テーマコード(参考)】
2H199
2H391
3K244
5C061
【Fターム(参考)】
2H199BA12
2H199BB02
2H199BB17
2H199BB22
2H199BB27
2H199BB29
2H199BB42
2H391AA15
2H391AB04
2H391AB08
2H391AB21
2H391AC25
2H391AC27
2H391AC32
3K244AA01
3K244BA16
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA02
3K244DA03
3K244DA05
3K244EA02
3K244EA12
3K244EC03
3K244EC13
3K244EC14
3K244EC27
3K244EC30
3K244ED03
3K244ED13
3K244ED14
3K244ED27
5C061AB14
5C061AB16
(57)【要約】
マルチビューバックライト、マルチビューディスプレイ、及びマルチビューバックライトの動作方法は、マルチビュー画像のビュー方向に対応する方向を伴う指向性光ビームを有する、放射光を提供するように構成された反射性マルチビーム要素を含む。マルチビューバックライトは、光を導くように構成された導光体、及び反射性マルチビーム要素のアレイを含み、各反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素を含み、導波光の一部を放射光として反射的に散乱出力させるように構成される。マルチビューディスプレイは、マルチビューバックライト、及びマルチビュー画像を提供するために指向性光ビームを変調するライトバルブのアレイを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチビューバックライトであって、
所定のコリメーション係数を有する導波光として、第1の伝播方向に光を導くように構成された導光体と、
前記導光体にわたって互いに離間した反射性マルチビーム要素アレイであって、前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含み、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として、前記導波光の一部を反射的に散乱出力するように構成された反射性マルチビーム要素アレイと、を備え、
前記各反射性マルチビーム要素のサイズは、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイ内にある、ライトバルブのサイズの25%~200%である、マルチビューバックライト。
【請求項2】
前記反射性マルチビーム要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の内部に延在する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項3】
前記反射性マルチビーム要素が前記導光体の表面に配置され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の内部から離れて前記導光体の前記表面から突出して、前記導光体の材料を含む、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項4】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料の範囲が前記反射性マルチビーム要素の範囲に限定され、反射性アイランドを形成する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項5】
前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成された傾斜角を有する、反射ファセットを含む、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項6】
前記反射ファセットの前記傾斜角が、前記導光体の表面に対して25度~45度である、請求項5に記載のマルチビューバックライト。
【請求項7】
前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、湾曲した反射面を備え、前記湾曲した反射面の曲率が、前記指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成されている、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項8】
前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素内にある、前記複数の反射性サブ要素のうちの各反射性サブ要素の密度が、前記放射光の相対発光強度を決定するように構成され、前記密度は、前記導光体の長さに沿った前記反射性マルチビーム要素の位置の関数である、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項9】
前記複数の反射性サブ要素のうちの少なくとも2つの反射性サブ要素が、前記放射光内で異なる反射散乱プロファイルを有する、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項10】
前記導光体が、前記第1の伝播方向とは反対の第2の伝播方向に光を導くように更に構成され、前記複数の反射性サブ要素のうちの各反射性サブ要素は、前記マルチビューディスプレイの前記それぞれのビュー方向に対応する前記方向を有する指向性光ビームを含む放射光として、前記第2の伝播方向を有する前記導波光の一部を反射的に散乱させるように構成される、請求項1に記載のマルチビューバックライト。
【請求項11】
請求項1に記載のマルチビューバックライトを含むマルチビューディスプレイであって、前記マルチビューディスプレイは、前記マルチビューディスプレイの前記それぞれのビュー方向に対応する指向性ビューを有するマルチビュー画像を提供するために、前記指向性光ビームを変調するように構成された前記ライトバルブのアレイを更に含む、マルチビューディスプレイ。
【請求項12】
マルチビューディスプレイであって、
導波光として第1の伝播方向に光を導くように構成された導光体と、
前記導光体にわたって互いに離間した反射性マルチビーム要素アレイであって、前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素のそれぞれが複数の反射性サブ要素を含み、マルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む放射光として、前記導波光の一部を反射的に散乱出力するように構成された反射性マルチビーム要素アレイと、
前記マルチビュー画像を提供するために、前記指向性光ビームを変調するように構成されたライトバルブのアレイと、を備え、
前記各反射性マルチビーム要素のサイズは、前記ライトバルブのアレイ内にあるライトバルブのサイズの25%~200%である、マルチビューディスプレイ。
【請求項13】
前記導波光は、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートされ、前記放射光の放射パターンは、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項14】
前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記反射性サブ要素のあるものは前記導光体の内部に延在しており、前記反射性サブ要素のあるものは前記導光体の表面から突出している、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項15】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料は前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定されている、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項16】
前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記放射光の前記指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成された傾斜角を有する反射ファセットを備え、前記傾斜角は、前記放射光の前記指向性光ビームが集合する方向を決定するように構成されている、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項17】
前記反射性マルチビーム要素内の、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素の密度が、前記放射光の相対発光強度を決定するように構成され、前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記複数の反射性サブ要素のうちの別の反射性サブ要素の反射散乱プロファイルとは異なる反射散乱プロファイルを有する、一方又は両方である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項18】
前記ライトバルブのアレイの各ライトバルブは、前記マルチビューディスプレイのマルチビューピクセルを表すセットに配置され、前記ライトバルブは、前記マルチビューピクセルのサブピクセルを表し、前記反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、前記マルチビューディスプレイの前記マルチビューピクセルと一対一の対応関係である、請求項12に記載のマルチビューディスプレイ。
【請求項19】
マルチビューバックライトの動作方法であって、
所定のコリメーション係数を有する導波光として、導光体の長さに沿った伝播方向に光を導くステップと、
マルチビューディスプレイの様々なビュー方向のそれぞれに対応する、様々な方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するために、反射性マルチビーム要素のアレイを使用して前記導波光の一部を前記導光体から反射するステップであって、前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が複数の反射性サブ要素を含んでいるステップとを含み、
前記各反射性マルチビーム要素のサイズは、前記マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイ内にある、ライトバルブのサイズの25%~200%である、マルチビューバックライトの動作方法。
【請求項20】
前記複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素が、前記導光体の表面上に配置され、前記反射性サブ要素のあるものは前記導光体の内部に延在しており、前記反射性サブ要素のあるものは前記導光体の表面から突出しており、前記放射光の放射パターンは、前記導波光の前記所定のコリメーション係数の関数である、請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【請求項21】
前記反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素が、前記複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、前記複数の反射性サブ要素の反射面をコーティングする反射性材料を更に含み、前記反射性材料は前記反射性マルチビーム要素の境界内に限定されている、請求項19に記載のマルチビューバックライトの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年9月12日出願の米国仮特許出願第62/899,699号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発に関する記載
なし
【背景技術】
【0003】
電子ディスプレイは、多種多様なデバイス及び製品のユーザに情報を伝達するための、ほぼどこにでもある媒体である。最も一般的に利用される電子ディスプレイとしては、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンスディスプレイ(EL)、有機発光ダイオード(OLED)及びアクティブマトリクスOLED(AMOLED)ディスプレイ、電気泳動ディスプレイ(EP)、並びに電気機械的又は電気流体的光変調を利用する様々なディスプレイ(例えば、デジタルマイクロミラーデバイス、エレクトロウェッティングディスプレイなど)が挙げられる。一般に、電子ディスプレイは、アクティブディスプレイ(すなわち、光を放射するディスプレイ)、又はパッシブディスプレイ(すなわち、別の光源によって供給される光を変調するディスプレイ)のいずれかに分類することができる。アクティブディスプレイの例には、CRT、PDP、及びOLED/AMOLEDがある。パッシブディスプレイの例には、LCD及びEPディスプレイがある。パッシブディスプレイは、限定するものではないが本質的に低消費電力であることを含め、魅力的な性能特性を示すことが多いが、発光する能力がないために、多くの実用的なアプリケーションにおいて、いくらか使用が限られるように感じられることがある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載の原理による例及び実施形態の様々な特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解することができ、図面では、同様の参照番号は同様の構造要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイの斜視図を示す。
【0006】
【
図2】本明細書に記載の原理による一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイの、ビュー方向に対応する特定の主角度方向を有する光ビームの角度成分の、図表的表現を示す。
【0007】
【
図3A】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの断面図を示す。
【0008】
【
図3B】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの平面図を示す。
【0009】
【
図3C】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの斜視図を示す。
【0010】
【
図4A】本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの一部の断面図である。
【0011】
【
図4B】本明細書に記載の原理の別の実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの一部の断面図である。
【0012】
【
図5A】本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例における反射性サブ要素の断面図である。
【0013】
【
図5B】本明細書に記載の原理の別の実施形態による、一例における反射性サブ要素の断面図である。
【0014】
【
図5C】本明細書に記載の原理の実施形態による、一例における反射性サブ要素の断面図である。
【0015】
【
図5D】本明細書に記載の原理の別の実施形態による、一例における反射性サブ要素の断面図である。
【0016】
【
図6】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例における一対の反射性マルチビーム要素の斜視図を示す。
【0017】
【
図7】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイのブロック図を示す。
【0018】
【
図8】本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの動作方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
特定の例及び実施形態は、上記の参照図面に示したある特徴に加えて、又はその代わりとなる他の特徴を有する。これらの特徴及び他の特徴については、上記の図を参照しながら以下で詳述する。
【0020】
本明細書に記載の原理による例及び実施形態は、マルチビューディスプレイ又は三次元(3D)ディスプレイへ応用することのできる、マルチビューバックライトを提供する。特に、本明細書に記載の原理と一致する実施形態は、放射光を提供するように構成された反射性マルチビーム要素アレイを使用する、マルチビューバックライトを提供する。この放射光は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する、指向性光ビームを含む。様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素は、放射光として導光体から光を反射的に散乱出力させるように構成された、複数の反射性サブ要素を含む。反射性マルチビーム要素内に複数の反射性サブ要素が存在することで、放射光の反射散乱特性の粒度制御が容易になり得る。例えば、反射性サブ要素は、様々な反射性マルチビーム要素に関連する散乱方向、大きさ、及びモアレ軽減の粒度制御を実現することができる。本明細書に記載のマルチビューバックライトを使用するマルチビューディスプレイの用途には、携帯電話(例えば、スマートフォン)、時計、タブレットコンピュータ、モバイルコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ)、パーソナルコンピュータ及びコンピュータモニタ、自動車ディスプレイコンソール、カメラディスプレイ、及び様々な他のモバイル並びに実質的に非モバイルのディスプレイアプリケーションやデバイスが含まれるが、これらに限定されない。
【0021】
本明細書では、「二次元ディスプレイ」又は「2Dディスプレイ」は、画像が見られる方向に関わらず(すなわち、2Dディスプレイの所定の視野角又は範囲内で)、実質的に同じ画像のビューを提供するように構成されたディスプレイとして定義される。多くのスマートフォン及びコンピュータモニタに見られる従来の液晶ディスプレイ(LCD)が、2Dディスプレイの例である。ここで対照的に「マルチビューディスプレイ」は、様々なビュー方向で、又は様々なビュー方向からマルチビュー画像の様々なビューを提供するように構成された、電子ディスプレイ又は電子ディスプレイシステムとして定義される。具体的には、いくつかの実施形態によれば、様々なビューは、マルチビュー画像のシーン又はオブジェクトの様々な斜視図を表すものである。
【0022】
図1は、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイ10の斜視図を示す。
図1に示すように、マルチビューディスプレイ10は、見られることになるマルチビュー画像を表示するためのスクリーン12を備える。スクリーン12は、例えば、電話(例えば、携帯電話、スマートフォンなど)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータのコンピュータモニタ、カメラのディスプレイ、又は実質的に他の任意のデバイスの電子ディスプレイの、表示画面とすることができる。マルチビューディスプレイ10は、スクリーン12に対して様々なビュー方向16にマルチビュー画像の様々なビュー14を提供する。ビュー方向16は、スクリーン12から様々な異なる主角度方向に延びる矢印として示されている。様々なビュー14は、それらの矢印(すなわち、ビュー方向16を示す矢印)の終端において、影付きの多角形のボックスとして示されている。4つのビュー14及び4つのビュー方向16のみが示されているが、すべて例示を目的としたものであり、限定を目的としたものではない。
図1では様々なビュー14がスクリーンの上方にあるものとして示されているが、マルチビュー画像がマルチビューディスプレイ10に表示されるとき、これらのビュー14は、実際にはスクリーン12上、又はスクリーン12の近傍に現れることに留意されたい。ビュー14をスクリーン12の上方に示しているのは、単に説明を簡略にするためであり、ビュー方向16のうち、特定のビュー14に対応するそれぞれのビュー方向からマルチビューディスプレイ10を見ていることを表すためである。2Dディスプレイは、マルチビューディスプレイ10によって提供されるマルチビュー画像の様々なビュー14とは対照的に、通常、2Dディスプレイでは表示画像の単一のビュー(例えば、ビュー14と同様の1つのビュー)を提供するように構成されることを除いて、マルチビューディスプレイ10と実質的に同様であり得る。
【0023】
本明細書の定義によれば、ビュー方向、又は同等にマルチビューディスプレイのビュー方向に対応する方向を有する光ビームは、通常、角度成分{θ,φ}で与えられる主角度方向、又は単に「方向」を有する。本明細書では、角度成分θは、光ビームの「仰角成分」又は「仰角」と呼ばれる。角度成分φは、光ビームの「方位角成分」又は「方位角」と呼ばれる。定義によれば、仰角θは、垂直面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に対して直交する面)内の角度であり、方位角φは、水平面(例えば、マルチビューディスプレイスクリーンの平面に対して平行な面)内の角度である。
【0024】
図2は、本明細書で説明される原理による実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイの、ビュー方向(例えば、
図1のビュー方向16)に対応する特定の主角度方向を有する、光ビーム20の角度成分{θ,φ}の図表的表現である。加えて、本明細書の定義によれば、光ビーム20は特定の点から放射される、又は発散するものである。つまり、定義によれば、光ビーム20は、マルチビューディスプレイ内の特定の原点に関連付けられた、中心光線を有する。
図2はまた、光ビーム(又はビュー方向)の原点Oも示している。
【0025】
本明細書では、「マルチビュー画像」及び「マルチビューディスプレイ」という用語で使用される「マルチビュー」という用語は、様々な遠近を表す、又は複数のビューのビュー間における角度視差を含む、複数のビューとして定義される。加えて、本明細書では、「マルチビュー」という用語は、2つを超える異なるビュー(すなわち、少なくとも3つのビューであり、一般的には3つを超えるビュー)を明示的に含む。そのため、本明細書で用いる「マルチビューディスプレイ」は、シーン又は画像を表すために2つの異なるビューしか含まない立体視ディスプレイとは、明示的に区別される。ただし、マルチビュー画像及びマルチビューディスプレイは、本明細書の定義によれば、2つを超えるビューを含むが、マルチビュー画像は、マルチビューのビューのうち2つのみ(例えば、各眼あたり1つのビュー)を一度に見るように選択することにより、(例えば、マルチビューディスプレイ上で)画像の立体視対として見る場合があることに留意されたい。
【0026】
「マルチビューピクセル」は、本明細書では、マルチビューディスプレイの様々なビューの、複数の同様なビューのそれぞれにある、「ビュー」ピクセルを表す、ピクセルのセットとして定義される。具体的には、マルチビューピクセルは、マルチビュー画像の様々なビューの、それぞれのビューピクセルに対応する、又はビューピクセルを表す、個々のピクセル又はピクセルのセットを有することができる。したがって、本明細書の定義によれば、「ビューピクセル」は、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル内のビューに対応する、ピクセル又はピクセルのセットである。いくつかの実施形態では、ビューピクセルは、1つ又はそれ以上のカラーサブピクセルを含むことができる。更に、マルチビューピクセルのビューピクセルは、本明細書の定義によれば、ビューピクセルのそれぞれが、様々なビューのうちの対応するビューの所定のビュー方向に関連付けられるという点で、いわゆる「指向性ピクセル」である。更に、様々な例及び実施形態によれば、マルチビューピクセルの異なるビューピクセルは、異なるビューのそれぞれにおいて、同等又は少なくとも実質的に同様の位置、又は座標を有することができる。例えば、第1のマルチビューピクセルは、マルチビュー画像の異なるビューのそれぞれにおける{x1,y1}に位置する個々のビューピクセルを有することができ、第2のマルチビューピクセルは、異なるビューのそれぞれにおける{x2,y2}に位置する個々のビューピクセルを有することができ、以下同様である。
【0027】
本明細書では、「導光体」は、全内部反射を用いて構造内で光を導く構造体として定義される。特に、導光体は、導光体の動作波長において実質的に透明なコアを含むことができる。「導光体」という用語は、通常、全内部反射を利用して、導光体の誘電体材料と、その導光体を取り囲む材料又は媒質との間の界面で、光を導く誘電体光導波路を指す。定義によれば、全内部反射のための条件は、導光体の屈折率が、導光体材料の表面に隣接する周囲の媒質の屈折率より大きいことである。いくつかの実施形態では、導光体は、全内部反射を更に促進するために、前述の屈折率差に加えて、又はその代わりに、コーティングを含むことができる。このコーティングは、例えば、反射性コーティングでもよい。導光体には、プレート又はスラブガイド、及びストリップガイドの一方又は両方が含まれるが、これらに限定されない、いくつかの導光体の任意のものにすることができる。
【0028】
更に本明細書では、「プレート導光体」のように導光体に適用される場合の「プレート」という用語は、「スラブ」ガイドと呼ばれることもある、区分的又は微分的に平坦な層又はシートとして定義される。特に、プレート導光体は、導光体の頂面及び底面(すなわち、対向面)によって境界を定められた、2つの実質的に直交する方向に光を導くように構成された導光体として定義される。更に、本明細書の定義によれば、頂面及び底面は互いに分離されており、少なくとも微分的な意味で、互いに実質的に平行にすることができる。すなわち、プレート導光体の任意の微分的に小さな区画内で、頂面及び底面は実質的に平行又は同一平面上にある。いくつかの実施形態では、プレート導光体は実質的に平坦(すなわち、平面に限定される)であり、したがって、プレート導光体は平面導光体である。他の実施形態では、プレート導光体は、1つの次元、又は2つの直交する次元で湾曲していてもよい。例えば、プレート導光体は、一次元に湾曲させて、円筒形状のプレート導光体を形成することができる。しかしながら、任意の曲率が、光を導くためにプレート導光体内で全内部反射が維持されることを確実にするように、十分に大きい曲率半径を有する。
【0029】
本明細書の定義によれば、「マルチビーム要素」は、複数の指向性光ビームを含む放射光を生成する、バックライト又はディスプレイの構成物又は要素である。いくつかの実施形態では、マルチビーム要素は、バックライトの導光体に光学的に結合されて、導光体内で導かれた光の一部を結合出力又は散乱出力させることによって、複数の光ビームを提供することができる。他の実施形態では、マルチビーム要素は、指向性光ビームとして放射される光を生成することができる(例えば、光源を備えていてもよい)。更に、マルチビーム要素によって生成された複数の指向性光ビームの各指向性光ビームは、本明細書の定義によれば、互いに異なる主角度方向を有する。特に、定義によれば、複数の指向性光ビーム内のある指向性光ビームは、複数の指向性光ビーム内の別の指向性光ビームとは異なる、所定の主角度方向を有する。更に、複数の指向性光ビームは、ライトフィールドを表すことができる。例えば、複数の指向性光ビームは、実質的に円錐形の空間領域に限定されてもよく、又は複数の光ビームにおける指向性光ビームの異なる主角度方向を含む、所定の角度広がりを有してもよい。このように、組み合わされた指向性光ビーム(すなわち、複数の光ビーム)の所定の角度広がりは、ライトフィールドを表すことができる。
【0030】
様々な実施形態によれば、様々な複数の指向性光ビームの異なる主角度方向は、限定するものではないが、マルチビーム要素のサイズ(例えば、長さ、幅、面積など)、及び向き又は回転によって決定される。いくつかの実施形態では、マルチビーム要素は、本明細書の定義によれば、「拡張された点光源」、すなわち、マルチビーム要素の範囲にわたって分布した複数の点光源と考えることができる。更に、マルチビーム要素によって生成された指向性光ビームは、本明細書の定義によれば、
図2に関して上述したように、角度成分{θ,φ}で与えられる主角度方向を有する。
【0031】
本明細書では、「コリメータ」は、光をコリメートするように構成された、実質的に任意の光学デバイス又は装置として定義される。様々な実施形態によれば、コリメータによって提供されるコリメーションの量は、実施形態ごとに所定の程度又は量で変動し得る。更に、コリメータは、2つの直交する方向(例えば、垂直方向及び水平方向)の、一方又は両方においてコリメーションを提供するように構成することができる。すなわち、いくつかの実施形態によれば、コリメータは、光コリメーションを提供する2つの直交方向の一方又は両方の形状を含むことができる。
【0032】
本明細書では、「コリメーション係数」は、光がコリメートされる程度として定義される。具体的には、コリメーション係数は、本明細書の定義によれば、コリメートされた光ビーム内の光線の角度広がりを画定する。例えば、コリメーション係数σは、コリメートされた光ビーム内の光線の大部分が、特定の角度広がり(例えば、コリメートされた光ビームの中心角又は主角度方向の周りの±σ度)内にあることを規定することができる。いくつかの例によれば、コリメートされた光ビームの光線は、角度に関してガウス分布を有することができ、その角度広がりは、コリメートされた光ビームのピーク強度の半分で決定される角度とすることができる。
【0033】
本明細書では、「光源」は、光の源(例えば、光を生成して放射するように構成された光エミッタ)として定義される。例えば、光源には、起動時又はオン時に光を放射する発光ダイオード(LED)などの光エミッタを含むことができる。特に、本明細書では、光源には、実質的に任意の光源であるか、又は発光ダイオード(LED)、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード、プラズマベースの光エミッタ、蛍光灯、白熱灯、及び実質的に任意であるその他光源のうちの1つ又はそれ以上が含まれるが、これらに限定されない、実質的に任意の光エミッタを含むことができる。光源によって生成される光は、色を有してもよい(すなわち、特定の波長の光を含んでもよい)し、様々な波長(例えば、白色光)であってもよい。いくつかの実施形態では、光源は、複数の光エミッタを備えることができる。例えば、光源は、光エミッタのセット又はグループを含むことができ、そのうちの少なくとも1つの光エミッタが、そのうちの少なくとも1つの他の光エミッタが生成する光の色又は波長とは異なる、色、すなわち波長を有する光を生成する。これらの異なる色には、例えば原色(例えば、赤、緑、青)を含むことができる。
【0034】
更に、本明細書で使用される場合、冠詞「a」は、特許技術におけるその通常の意味、すなわち「1つ又はそれ以上の」を有することが意図されている。例えば、「反射性マルチビーム要素」は1つ又はそれ以上の反射性マルチビーム要素を意味し、したがって、本明細書では「反射性マルチビーム要素」は「反射性マルチビーム要素(複数可)」を意味する。また、本明細書における「頂部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上向き」、「下向き」、「正面」、「背面」、「第1の」、「第2の」、「左」、又は「右」に対するいかなる言及も、本明細書では限定を意図するものではない。本明細書では、「約」という用語は、特に明記しない限り、値に適用されたときは通常その値を生成するために用いられる機器の許容範囲内を意味するか、若しくは±10%、又は±5%、又は±1%を意味する。更に、本明細書で使用される「実質的に」という用語は、大多数、又はほとんどすべて、又はすべて、又は約51%~約100%の範囲内の量を意味する。更に、本明細書における例は、例示にすぎず、説明の目的で提示されたものであり、限定のためのものではないことが意図される。
【0035】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューバックライトが提供される。
図3Aは、本明細書に記載の原理と一致する一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の断面図を示す。
図3Bは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一実施おけるマルチビューバックライト100の平面図を示す。
図3Cは、本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の斜視図を示す。
図3Cの斜視図は、本明細書における説明を容易にするためのみに、部分的に切り欠いて示してある。
【0036】
図3A~
図3Cに示すマルチビューバックライト100は、互いに異なる主角度方向を有する指向性光ビーム(例えばライトフィールドとして、又はライトフィールドを表す)を含む、放射光102を提供するように構成される。特に、放射光102の各指向性光ビームは、マルチビューバックライト100から反射的に散乱出力され、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向、又は同等にマルチビューディスプレイによって表示されるマルチビュー画像の様々なビュー方向に対応する様々な方向に、マルチビューバックライト100から離れるように向けられる。いくつかの実施形態では、放射光102の各指向性光ビームは、マルチビューコンテンツ、例えばマルチビュー画像を有する情報の表示を容易にするために(例えば、以下で説明するようにライトバルブを使用して)、変調することができる。マルチビュー画像は、例えば、三次元(3D)コンテンツを表すか、又は含むことができる。
図3A~
図3Cはまた、ライトバルブ108のアレイを含むマルチビューピクセル106を示す。そこから放射光102の各指向性光ビームが反射的に散乱され、ライトバルブ108に向かう、マルチビューバックライト100の表面は、マルチビューバックライト100の「放射面」と呼ばれることがある。
【0037】
図3A~
図3Cに示すように、マルチビューバックライト100は、導光体110を備える。導光体110は、所定のコリメーション係数σを有するか、又はそれに従った導波光104として、第1の伝播方向103に光を導くように構成されている。例えば、導光体110は、光導波路として構成された誘電体材料を含むことができる。誘電体材料は、誘電体光導波路を取り囲む媒体の第2の屈折率よりも大きい、第1の屈折率を有することができる。この屈折率の差は、導波光104の1つ又は複数の導波モードにしたがって、導光体110の全内部反射を促進するように構成することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、導光体110は、光学的に透明な誘電体材料が延展された実質的に平面のシートを含む、スラブ又はプレート光導波路(すなわち、プレート導光体)とすることができる。誘電体材料の実質的に平坦なシートは、全内部反射を使用して導波光104を導くように構成される。様々な例によれば、導光体110の光学的に透明な材料には、これらに限定されないが、様々なタイプのガラス(例えばシリカガラス、アルミノケイ酸アルカリガラス、ホウケイ酸ガラスなど)、及び実質的に光学的に透明なプラスチック又はポリマー(例えば、ポリ(メタクリル酸メチル)又は「アクリルガラス」、ポリカーボネートなど)のうちの1つ又はそれ以上を含む、様々な誘電体材料のいずれかを含む、又はいずれかで作ることができる。いくつかの例では、導光体110は、導光体110の表面(例えば頂面及び底面の一方又は両方)の少なくとも一部に、クラッディング層(図示せず)を更に含むことができる。いくつかの例によれば、このクラッディング層を使用して、全内部反射を更に促進することができる。特に、クラッディングは、導光体材料の屈折率よりも大きい屈折率を有する材料を含むことができる。
【0039】
更に、いくつかの実施形態によれば、導光体110は、導光体110の第1の表面110’(例えば、「前」面、「頂」面、又は側面)と第2の表面110’’(例えば、「後」面、「底」面、又は側面)との間で、非ゼロ伝播角度で全内部反射によって導波光104を導くように構成される。特に、導波光104は、導光体110の第1の表面110’と第2の表面110’’との間で、非ゼロ伝播角度で反射又は「バウンド」することによって、導波光ビームとして伝播する。いくつかの実施形態では、導波光104は、様々な色の光を表す、複数の導波光ビームを含むことができる。様々な色の光は、様々な色固有の非ゼロ伝播角度のそれぞれで、導光体110によって導くことができる。説明を簡略にするために、非ゼロ伝播角度は、
図3A~
図3Cには示していないことに留意されたい。ただし、第1の伝播方向103を示す太矢印は、
図3Aの導光体の長さに沿った、導波光104の伝播方向の概略を示すものである。
【0040】
本明細書で定義されるように、「非ゼロ伝播角度」は、導光体110の表面(例えば、第1の表面110’、又は第2の表面110’’)に対する角度である。更に、様々な実施形態によれば、非ゼロ伝播角度は、ゼロよりも大きく、かつ導光体110内の全内部反射の臨界角よりも小さい。例えば、導波光104の非ゼロ伝播角度は、約10度(10°)~約50度(50°)の間、又はいくつかの例では、約20度(20°)~約40度(40°)の間、又は約25度(25°)~約35度(35°)の間であり得る。例えば、非ゼロ伝播角度は約30度(30°)であってもよい。他の例では、非ゼロ伝播角度は約20°、又は約25°、又は約35°であってもよい。更に、特定の非ゼロ伝播角度が、導光体110内の全内部反射の臨界角よりも小さくなるように選択される限り、特定の実装に対して特定の非ゼロ伝播角度を(例えば、任意に)選択することができる。
【0041】
導光体110内の導波光104は、非ゼロ伝播角度(例えば約30~35度)で導光体110に導入する、又は誘導することができる。いくつかの実施形態では、これらに限定されないが、レンズ、ミラー又は同様のリフレクタ(例えば、傾斜コリメートリフレクタ)、回折格子、及びプリズム(図示せず)、並びにそれらの様々な組み合わせなどの構造体を使用して、光を導波光104として導光体110に導入することができる。他の例では、構造体を使用せずに、又は実質的に使用せずに、(すなわち、直接又は「突き合わせ」結合を使用して)導光体110の入力端部に光を直接導入することができる。導波光104は、導光体110内に導かれると、導光体110に沿って、通常は入力端部から離れる第1の伝播方向103に伝播するように構成される。
【0042】
更に、所定のコリメーション係数σを有する導波光104は、「コリメート光ビーム」又は「コリメート導波光」と呼ばれることがある。本明細書では、「コリメート光」又は「コリメート光ビーム」は、コリメーション係数σによって許容される場合を除いて、通常、光ビームの光線が光ビーム(例えば、導波光ビーム)内で、互いに実質的に平行である光のビームとして定義される。更に、本明細書での定義によれば、コリメートされた光ビームから発散する、又は散乱される光線は、コリメート光ビームの一部とは見なされない。
【0043】
いくつかの実施形態では、導光体110は、導波光104を「リサイクル」するように構成することができる。特に、第1の伝播方向103で導光体の長さに沿って導かれた導波光104は、第1の伝播方向103とは異なる別の伝播方向、すなわち第2の伝播方向103’に、その長さに沿って方向変更されることがある。例えば、導光体110は、光源に隣接する入力端部とは反対側の、導光体110の端部にリフレクタ(図示せず)を含むことができる。リフレクタは、導波光104をリサイクルされた導波光104として反射して、入力端部に向かって戻すように構成することができる。いくつかの実施形態では、(例えばリフレクタを用いた)光リサイクルの代わりに、又はこれに加えて、別の光源が、他の伝播方向すなわち第2の伝播方向103’の導波光104を提供することもできる。導波光104を再利用すること及び別の光源を使用することの、一方又は両方によって、第2の伝播方向103’を有する導波光104を提供することで、導波光104を複数回又は複数の方向から、例えば、後述する反射性マルチビーム要素に利用可能にすることによって、マルチビューバックライト100の輝度を増加させる(例えば、放射光102の各指向性光ビームの強度を増加させる)ことができる。いくつかの実施形態によれば、第1の伝播方向103及び第2の伝播方向103’のそれぞれに伝播する導波光104(例えば、コリメートされた導波光ビーム)は、同じ所定のコリメーション係数σを有するか、又はそれにしたがってコリメートされてもよい。他の実施形態では、第2の伝播方向103’に伝播する導波光104は、第1の伝播方向103に伝播する導波光104の所定のコリメーション係数σとは、異なる所定のコリメーション係数を有することができる。
図3Aでは、導波光104の第2の伝播方向103’(例えば、負のx方向に向けられる)を表す太矢印が示されている。
【0044】
図3A~
図3Cに示すように、マルチビューバックライト100は、導光体110にわたって互いに離間した、反射性マルチビーム要素120のアレイを更に備える。特に、アレイの反射性マルチビーム要素120は、有限の間隔で互いに分離され、導光体110の長さに沿った、独立した別個の要素である。すなわち、本明細書の定義では、アレイの反射性マルチビーム要素120は、有限(すなわち、非ゼロ)の要素間距離(例えば、有限の中心間距離)にしたがって互いに離間している。更に、いくつかの実施形態によれば、アレイの反射性マルチビーム要素120は、通常、交差したり重なり合ったりするなどして、互いに接触することはない。すなわち、アレイの反射性マルチビーム要素120は、概して別個のものであり、他の反射性マルチビーム要素120から分離されている。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120は、反射性マルチビーム要素120の個々のサイズよりも、大きい距離だけ離間していてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、アレイの反射性マルチビーム要素120は、一次元(1D)アレイ又は二次元(2D)アレイのいずれかとして構成することができる。例えば、反射性マルチビーム要素120は、線形1Dアレイ(例えば、反射性マルチビーム要素120の千鳥状のラインを構成する複数のライン)として配置することができる。別の例では、反射性マルチビーム要素120は、長方形の2Dアレイ又は円形の2Dアレイとして配置することができる。更に、このアレイ(すなわち、1D又は2Dアレイ)は、いくつかの例では、規則的又は一様なアレイとすることができる。具体的には、反射性マルチビーム要素120間の要素間距離(例えば、中心間距離又は間隔)は、このアレイにわたって、実質的に均一又は一定とすることができる。他の例では、反射性マルチビーム要素120間の要素間距離を、このアレイにわたって導光体110の長さに沿って、あるいは導光体110にわたって、一方又は両方で変動させることができる。
【0046】
様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素120は、複数の反射性サブ要素122を含む。更に、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素120は、導波光104の一部を、指向性光ビームを含む放射光102として、反射的に散乱出力させるように構成される。特に、様々な実施形態によれば、導波光の一部は、反射又は反射散乱を使用して、反射性マルチビーム要素120の反射性サブ要素によって、集合的に、反射的に散乱出力される。
図3A及び
図3Cは、放射光102の各指向性光ビームを、導光体110の第1の表面110’(すなわち、放射面)から方向付けられた、複数の発散矢印として示している。
【0047】
様々な実施形態によれば、そのサイズ内に複数の反射性サブ要素を含む各反射性マルチビーム要素120のサイズ(例えば、
図3Aの下側の「s」で示す)は、マルチビューディスプレイのライトバルブ108のサイズ(例えば、
図3Aの上側の「S」で示す)に相当する。本明細書では、「サイズ」は、長さ、幅、又は面積を含むがこれらに限定されない、様々な方法のいずれかで定義することができる。例えば、ライトバルブ108のサイズをその長さとすることができ、反射性マルチビーム要素120の相当するサイズも、反射性マルチビーム要素120の長さとすることができる。別の例では、サイズとは、反射性マルチビーム要素120の面積がライトバルブ108の面積に相当するような、面積を指すこともある。
【0048】
いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素120のサイズは、マルチビューディスプレイのライトバルブアレイ内にある、ライトバルブ108のサイズの約25パーセント(25%)~約200パーセント(200%)である。他の例では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブのサイズの約50パーセント(50%)超、又はライトバルブサイズの約60パーセント(60%)超、又はライトバルブサイズの約70パーセント(70%)超、又はライトバルブサイズの約75パーセント(75%)超、又はライトバルブサイズの約80パーセント(80%)超、又はライトバルブサイズの約85パーセント(85%)超、又はライトバルブサイズの約90パーセント(90%)超である。他の例では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブのサイズの約180パーセント(180%)未満、又はライトバルブサイズの約160パーセント(160%)未満、又はライトバルブサイズの約140%(140%)未満、又はライトバルブサイズの約120パーセント(120%)未満である。いくつかの実施形態によれば、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108の相当するサイズは、マルチビューディスプレイのビュー間の暗いゾーンを減らす、又はいくつかの例では最小化するように、選択することができる。更に、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108の相当するサイズは、マルチビューディスプレイのビュー(又はビューピクセル)間の重なりを低減し、かついくつかの例では最小化するように、選択することができる。
図3A~
図3Cは、放射光102の各指向性光ビームを変調するように構成された、ライトバルブ108のアレイを示す。ライトバルブアレイは、例えば、マルチビューバックライト100を使用する、マルチビューディスプレイの一部とすることができる。説明を容易にするために、ライトバルブ108のアレイはマルチビューバックライト100とともに、
図3A~
図3Cに示してある。
【0049】
図3A~
図3Cに示すように、様々な主角度方向を有する放射光102の指向性光ビームの個々の1つが、ライトバルブアレイ内にあるライトバルブ108の個々の1つを通過し、それによって変調することができる。更に、図示のように、ライトバルブ108のアレイはマルチビューピクセル106のサブピクセルに対応し、ライトバルブ108のセットは、マルチビューディスプレイのマルチビューピクセル106に対応する。特に、いくつかの実施形態では、ライトバルブアレイのライトバルブ108の異なるセットは、反射性マルチビーム要素120の対応する1つによって、又はそこから供給される放射光102の各指向性光ビームを受信し、変調するように構成される。すなわち、図示のように、各反射性マルチビーム要素120に対して、ライトバルブ108の1つの固有のセットがある。様々な実施形態では、液晶ライトバルブ、電気泳動ライトバルブ、及びエレクトロウェッティングに基づくライトバルブのうちの1つ又はそれ以上を含むが、これらに限定されない様々なタイプのライトバルブを、ライトバルブアレイのライトバルブ108として使用することができる。
【0050】
図3Aに示すように、マルチビューピクセル106のサブピクセルのサイズは、ライトバルブアレイ内のライトバルブ108のサイズに相当し得ることに留意されたい。他の例では、ライトバルブのサイズは、ライトバルブアレイの隣接するライトバルブ108間の距離(例えば、中心間距離)として定義することができる。例えば、ライトバルブ108は、ライトバルブアレイ内のライトバルブ108間の中心間距離よりも小さくてもよい。ライトバルブのサイズは、例えば、ライトバルブ108のサイズ、又はライトバルブ108間の中心間距離に相当するサイズの、いずれかとして定義することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120と、対応するマルチビューピクセル106(すなわち、サブピクセル106’のセット及び対応するライトバルブ108のセット)との間の関係は、一対一の関係とすることができる。すなわち、マルチビューピクセル106と反射性マルチビーム要素120とが、同数ずつ存在することがある。
図3Bは、例示を目的として一対一の関係を明示的に示すが、そこでは、ライトバルブ108の個別のセットを含む各マルチビューピクセル106を、破線で囲んで示してある。他の実施形態(図示せず)では、マルチビューピクセル106の数及び反射性マルチビーム要素120の数は、互いに異なることもある。
【0052】
いくつかの実施形態では、複数の反射性マルチビーム要素120の対間の要素間距離(例えば中心間距離)は、例えば、ライトバルブセットによって表される、対応するマルチビューピクセル106の対間のピクセル間距離(例えば中心間距離)に等しくすることができる。例えば、
図3Aに示すように、第1の反射性マルチビーム要素120aと第2の反射性マルチビーム要素120bとの間の中心間距離は、第1のライトバルブセット108aと第2のライトバルブセット108bとの間の中心間距離に実質的に等しい。他の実施形態(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120の対と、対応するライトバルブセットとの相対的な中心間距離は異なっていてもよく、例えば、反射性マルチビーム要素120は、マルチビューピクセル106を表すライトバルブセット間の間隔よりも大きい、又は小さい要素間の間隔を有することがある。
【0053】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素120の形状は、マルチビューピクセル106の形状に類似しているか、又は同等に、マルチビューピクセル106に対応するライトバルブ108のセット(又は「サブアレイ」)の形状に類似している。例えば、反射性マルチビーム要素120は正方形の形状を有し、マルチビューピクセル106(又は対応するライトバルブ108のセットの配置)は実質的に正方形であることがある。別の例では、反射性マルチビーム要素120は、長方形の形状を有する、すなわち、幅又は横方向寸法よりも大きい、長さ又は長手方向寸法を有することができる。この例では、反射性マルチビーム要素120に対応するマルチビューピクセル106(又は同等にライトバルブ108のセットの配置)は、類似した長方形の形状を有することができる。
図3Bは、正方形の反射性マルチビーム要素120、並びにライトバルブ108の正方形のセットを含む、対応する正方形のマルチビューピクセル106の、上面図又は平面図を示す。更に他の例(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120及び対応するマルチビューピクセル106は、限定するものではないが、三角形、六角形、及び円形を含むか、少なくともこれらに近似する様々な形状を有する。
【0054】
更に(例えば、
図3Aに示すように)、いくつかの実施形態によれば、各反射性マルチビーム要素120は、放射光102の指向性光ビームを、ただ1つのマルチビューピクセル106に提供するように構成される。特に、反射性マルチビーム要素120の所与の一つについて、マルチビューディスプレイの様々なビューに対応する様々な主角度方向を有する指向性光ビームは、
図3Aに示すように、単一の対応するマルチビューピクセル106及びそのサブピクセル、すなわち、反射性マルチビーム要素120に対応するライトバルブ108の単一のセットに実質的に限定される。したがって、マルチビューバックライト100の各反射性マルチビーム要素120は、マルチビューディスプレイの様々なビューに対応する、様々な主角度方向のセットを有する放射光102の対応する指向性光ビームのセットを提供する(すなわち、指向性光ビームのセットは、様々なビュー方向のそれぞれに対応する方向を有する光ビームを含む)。
【0055】
具体的には、
図3Aに示すように、第1のライトバルブセット108aは、第1の反射性マルチビーム要素120aからの放射光102の各指向性光ビームを受光し、変調するように構成される。更に、第2のライトバルブセット108bは、第2の反射性マルチビーム要素120bからの放射光102の各指向性光ビームを受光し、変調するように構成される。結果として、ライトバルブアレイ内のライトバルブセット(例えば、第1のライトバルブセット108a及び第2のライトバルブセット108b)のそれぞれは、異なる反射性マルチビーム要素120(例えば、要素120a、120b)と、異なるマルチビューピクセル106の両方にそれぞれ対応し、ライトバルブセットの個々のライトバルブ108は、それぞれのマルチビューピクセル106のサブピクセルに対応する。
【0056】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素120は、導光体110の表面上、又は表面に配置することができる。例えば、反射性マルチビーム要素120は、導光体110の放射面(例えば、第1の表面110’)とは反対側の、第2の表面110’’上に配置することができる。これらの実施形態のいくつかでは、複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素122は、導光体110の内部に延在してもよい。反射性マルチビーム要素120が導光体の表面上に配置される他の実施形態では、反射性サブ要素122は導光体の表面から突出し、導光体110の内部から離れてもよい。いくつかの実施形態では、例えば反射性サブ要素122が導光体の表面から突出する場合、反射性サブ要素122は導光体110の材料を含むことができる。他の実施形態では、反射性サブ要素122は、別の材料、例えば誘電体材料を含んでもよい。これらの実施形態のいくつかでは、他の材料は、導光体110と反射性サブ要素122との間の界面での、光の反射を低減又は実質的に最小化するために、導光体の材料の屈折率と屈折率整合させることができる。別の実施形態では、他の材料は、導光体の材料の屈折率よりも高い屈折率を有してもよい。例えば、そのような屈折率のより高い材料又は材料層を使用して、放射光102の輝度を改善することができる。他の実施形態(図示せず)では、反射性マルチビーム要素120は、導光体110内に配置することができる。特に、これらの実施形態では、複数の反射性マルチビーム要素120の反射性サブ要素は、導光体110の第1の表面110’と第2の表面110’’の両方の間にあり、両表面から離間していてもよい。
【0057】
図4Aは、本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の一部分を示す断面図である。
図4Aに示すように、マルチビューバックライト100は導光体110を備え、導光体110は、導光体110の第2の表面110’’に配置された反射性マルチビーム要素120を有する。
図4Aに示す反射性マルチビーム要素120は、導光体110の内部に延在する反射性サブ要素を有する、複数の反射性サブ要素を備える。導波光104は、反射性サブ要素122によって反射され、指向性光ビームを含む放射光102として導光体110の放射面(第1の表面110’)を出る。
【0058】
図4Bは、本明細書に記載の原理の別の一実施形態による、一例におけるマルチビューバックライト100の一部分を示す断面図である。
図4Bに示すように、このマルチビューバックライト100も導光体110を備え、導光体110は、第2の表面110’’に配置された反射性マルチビーム要素120を有する。ただし、
図4Bでは、反射性マルチビーム要素120は、導光体110の内部から離れるように導光体の表面から突出する反射性サブ要素を有する、複数の反射性サブ要素を備える。
図4Aと同様に、導波光104は、反射性サブ要素122によって反射され、指向性光ビームを含む放射光102として導光体110の放射面(第1の表面110’)を出るものとして、
図4Bに示されている。
【0059】
図4A及び
図4Bに示す反射性マルチビーム要素120の各反射性サブ要素122は、すべて互いに類似しているように示されているが、いくつかの実施形態(図示せず)では、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122は、互いに異なっていてもよいことに留意されたい。例えば、反射性サブ要素122は、反射性マルチビーム要素120内、及び反射性マルチビーム要素にわたって、異なるサイズ、異なる断面プロファイル、更には異なる向き(例えば、導波光伝播方向に対する回転)のうちの、1つ又はそれ以上を有することができる。別の例では、第1の反射性サブ要素122が、導光体内部に延在し、第2の反射性サブ要素122が、反射性マルチビーム要素120内で導光体の表面から離れて突出してもよい。特に、いくつかの実施形態によれば、複数の反射性サブ要素のうち、少なくとも2つの反射性サブ要素122は、放射光102内で互いに異なる反射散乱プロファイルを有することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素120は、複数の反射性サブ要素122の反射面に隣接して、これをコーティングする反射性材料を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、反射性材料の範囲は、反射性アイランドを形成するために、反射性マルチビーム要素120の範囲又は境界に限定されるか、又は実質的に限定される。
【0061】
図4Aは、限定ではなく例として、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122を充填する、反射性材料層として反射性材料124を示す。更に、この反射性材料層は、図示のように、反射性マルチビーム要素120の範囲に限定される範囲を有し、反射性アイランドを形成する。他の実施形態(図示せず)では、反射性材料層は、導光体内部に延在する反射性サブ要素122の反射面をコーティングするが、それを充填しない、又は実質的に充填しないように構成することができる。
【0062】
図4Bは、複数の反射性サブ要素の、図示された反射性サブ要素122の反射面をコーティングするように構成された、反射性材料層として反射性材料124を示す。他の実施形態(図示せず)では、反射性材料層は、
図4Aに示すものと同様の方法で、導光体の表面から離れるように突出する反射性サブ要素122の周りに、反射性アイランドを形成することができる。
【0063】
様々な実施形態では、これらに限定されないが、反射性金属(例えば、アルミニウム、ニッケル、銀、金など)及び様々な反射性金属ポリマー(例えば、ポリマーアルミニウム)など、多数の反射性材料のいずれかを、反射性材料124として使用することができる。反射性材料124の反射性材料層は、例えば、スピンコーティング、蒸着、及びスパッタリングを含むが、これらに限定されない様々な方法によって付着させることができる。いくつかの実施形態によれば、フォトリソグラフィ又は同様のリソグラフィ方法を使用して、堆積後の反射性材料層の範囲を画定して、反射性材料124を反射性マルチビーム要素120の範囲に限定し、反射性アイランドを形成することができる。
【0064】
上述したように、反射性マルチビーム要素120の、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122は、様々な断面プロファイルを有することができる。具体的には、断面プロファイルは、反射性マルチビーム要素120の放射パターンを制御するために、様々な傾斜角及び様々な表面曲率の一方又は両方を有する、様々な反射散乱面を呈するすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素122は、放射光102内の指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成された傾斜角を有する、反射ファセットを備えることができる。この傾斜角は、例えば、導光体の表面に対して約10度(10°)~約50度(50°)、又は約25度(25°)~約45度(45°)であり得る。別の例では、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素122は、湾曲した反射面を有することができる。これらの実施形態では、反射性サブ要素122の断面プロファイルにおける湾曲反射面の曲率又は曲線半径は、指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成することができる。
【0065】
図5Aは、本明細書に記載の原理の一実施形態による、一例における反射性サブ要素122の斜視図を示す。
図5Bは、本明細書に記載の原理の別の実施形態による、一例における反射性サブ要素122の斜視図を示す。
図5Aでは、反射性サブ要素122は導光体110の内部に延在し、
図5Bでは、導光体の表面から突出して導光体内部から離れる反射性サブ要素122を示す。
図5A~
図5Bに示すように、反射性サブ要素122は、導光体の表面に対して約35度(35°)の傾斜角を有する、反射ファセット126を備える。
図5A及び
図5Bのそれぞれの反射ファセット126は、上述したように、所定のコリメーション係数σを有する導波光104を反射するように構成される。
【0066】
図5Cは、本明細書に記載の原理の実施形態による、一例における反射性サブ要素122の断面図を示す。
図5Dは、本明細書に記載の原理の別の実施形態による、一例における反射性サブ要素122の断面図を示す。
図5Cは、導光体110の内部に延在する反射性サブ要素122を示し、一方、
図5Dは、導光体の表面から突出して導光体内部から離れる反射性サブ要素122を示す。
図5C及び
図5Dのそれぞれにおいて、反射性サブ要素122は、湾曲した反射面128を備える。この湾曲した反射面128の曲率は、上述したように、所定のコリメーション係数σを有する、導波光104を反射するように構成される。特に、その曲率は、様々な実施形態によれば、指向性光ビームの角度広がりを集中させるか、又は広げることによって、放射光102の各指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素120内にある、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122の密度は、放射光102の相対発光強度を決定する、又は制御するように構成することができる。いくつかの実施形態では、反射性サブ要素122の密度は、導光体110の長さに沿った反射性マルチビーム要素120の位置の関数であり得る。例えば、反射性サブ要素122の密度は、導光体110に沿った導波光の強度の全体的な損失を補償するために、光源からの距離の関数として増加することができる。いくつかの実施形態では、距離の関数としての、導波光の強度の損失又は減少を補償することにより、導光体110にわたって、放射光に均一又は実質的に均一な強度をもたらすことができる。
【0068】
図6は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例における一対の反射性マルチビーム要素120の斜視図を示す。特に、
図6に示す一対の反射性マルチビーム要素120は、太い矢印で表されるように、導光体110に沿った距離の関数として異なる密度を有する反射性サブ要素122を含む。
図6では、反射性サブ要素122の異なる密度は、2つの反射性マルチビーム要素120のそれぞれで、複数の反射性サブ要素の、各反射性サブ要素122の配置に有無を設ける(すなわち、密度を増加又は減少させる)ことによって実現される。例えば、
図6に示す第1の反射性マルチビーム要素120aは、第2の反射性マルチビーム要素120bよりも多数の反射性サブ要素122を有する。いくつかの実施形態によれば、反射性サブ要素122が省略される位置122’は、導光体110の表面に置き換えることができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、マルチビューバックライト100の導光体110は、第1の伝播方向103とは反対側の、第2の伝播方向103’に光を導くように、更に構成される。これらの実施形態のいくつかでは、複数の反射性サブ要素の各反射性サブ要素122は、マルチビューディスプレイのそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光102として、第2の伝播方向を有する導波光104の一部を反射的に散乱出力させるように構成される。特に、第2の伝播方向103’を有する導波光104からの反射的に散乱出力された導波光の一部は、反射性サブ要素122によって散乱出力された、第1の伝播方向103を有する導波光104から反射的に散乱出力された導波光の一部と、組み合わされるように構成することができる。いくつかの実施形態によれば、反射的に散乱出力された光を組み合わせることで、放射光102の強度をより大きくすること、及び放射光102内の指向性光ビームの対称的な散乱プロファイルを形成することの、一方又は両方を実現することができる。
図4A~
図4Bは、2つの伝播方向(例えば、
図3Aに示す第1の伝播方向103及び第2の伝播方向103’の両方)を有する導波光104、並びに、導波光の一部の両方の伝播方向について、反射的に散乱出力させるように構成された、図示の反射性マルチビーム要素120内の反射性サブ要素122を示す。
【0070】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューディスプレイが提供される。マルチビューディスプレイは、マルチビュー画像を提供するために、マルチビューディスプレイのビューピクセルとして、変調光ビームを放射するように構成される。放射された変調光ビームは、互いに異なる主角度方向を有する。更に、放射された変調光ビームは、マルチビューディスプレイ又はマルチビュー画像の同等物の、複数のビュー方向又はビューに、選択的に向けることができる。非限定的な例では、マルチビュー画像は、対応するビュー方向の数に伴う、1×4(1×4)、1×8(1×8)、2×2(2×2)、4×8(4×8)、又は8×8(8×8)のビューを含むことができる。1方向のみで別の方向にはない複数のビュー(例えば、1×4及び1×8のビュー)を含むマルチビューディスプレイは、これらの構成が、1方向(例えば、水平視差としての水平方向)では異なるビュー又はシーンの視差を表すビューを提供することができるが、直交方向ではできない(例えば、垂直方向では視差がない)という点で、「水平視差単独」マルチビューディスプレイと呼ぶことができる。直交する2つの方向に2つ以上のシーンを含むマルチビューディスプレイは、そのビュー又はシーンの視差が、直交する両方の方向(例えば、水平視差と垂直視差の両方)で変化し得るという点で、完全視差マルチビューディスプレイと呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、マルチビューディスプレイは、三次元(3D)コンテンツ又は情報を有するマルチビュー表示を提供するように構成される。マルチビューディスプレイ又はマルチビュー画像の異なるビューは、例えば、マルチビューディスプレイによって表示されているマルチビュー画像内の情報について、「眼鏡なし」(例えば、自動立体視)表現を提供することができる。
【0071】
図7は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューディスプレイ200のブロック図を示す。様々な実施形態によれば、マルチビューディスプレイ200は、様々なビュー方向の異なるビューにしたがって、マルチビュー画像を表示するように構成される。具体的には、マルチビューディスプレイ200によって放出された放射光202の各変調指向性光ビームは、マルチビュー画像を表示するために使用することができ、様々なビューのピクセル(すなわち、ビューピクセル)に対応することができる。
図7では、限定ではなく例として、破線付き矢印を使用して、放射光202の各変調指向性光ビームを表してある。
【0072】
図7に示すように、マルチビューディスプレイ200は、導光体210を備える。導光体210は、導波光として第1の伝播方向に光を導くように構成される。様々な実施形態において、この光は、全内部反射にしたがって、例えば導波光ビームとして導くことができる。例えば、導光体210は、その入光縁部からの光を導波光ビームとして導くように構成された、プレート導光体であってもよい。いくつかの実施形態では、マルチビューディスプレイ200の導光体210は、マルチビューバックライト100に関して上述した、導光体110と実質的に同様であってもよい。
【0073】
図7に示すマルチビューディスプレイ200は、反射性マルチビーム要素220のアレイを更に備える。様々な実施形態によれば、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素220は、導光体110にわたって互いに離間している。反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素220は、複数の反射性サブ要素を含む。更に、反射性マルチビーム要素220は、マルチビューディスプレイ200によって表示されるマルチビュー画像のそれぞれのビュー方向に対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光202として、導波光を反射的に散乱出力させるように構成される。放射光202の各指向性光ビームは、互いに異なる主角度方向を有する。特に、様々な実施形態によれば、指向性光ビームの様々な主角度方向は、マルチビュー画像の様々なビューのそれぞれの、異なるビュー方向に対応する。いくつかの実施形態では、マルチビューディスプレイ200の反射性サブ要素を含む反射性マルチビーム要素220は、上述したマルチビューバックライト100の反射性マルチビーム要素120及び反射性サブ要素122と、それぞれ実質的に同様であってもよい。
【0074】
図7に示すように、マルチビューディスプレイ200は、ライトバルブ230のアレイを更に備える。ライトバルブ230のアレイは、放射光202の各指向性光ビームを変調して、マルチビュー画像を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、ライトバルブ230のアレイは、マルチビューバックライト100に関して上述した、ライトバルブ108のアレイと実質的に同様であってもよい。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素のサイズは、ライトバルブアレイ内にあるライトバルブ230のサイズの、約25パーセント(25%)~約200パーセント(200%)である。他の実施形態では、反射性マルチビーム要素120及びライトバルブ108に関して上述したように、反射性マルチビーム要素220及びライトバルブ230には、他の相対サイズを使用することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、導波光は、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートすることができる。いくつかの実施形態では、放射光の放射パターンは、導波光の所定のコリメーション係数の関数である。例えば、所定のコリメーション係数は、マルチビューバックライト100に関して上述した、所定のコリメーション係数σと実質的に同様であってもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素220の、複数の反射性サブ要素のうちの反射性サブ要素は、導光体210の表面上に配置される。例えば、この表面は、マルチビューバックライト100に関して上述したように、導光体210の放射面とは反対側の、導光体210の表面であってもよい。いくつかの実施形態では、反射性サブ要素は、導光体の内部に延在してもよい。他の実施形態では、反射性サブ要素は、導光体の表面から突出してもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素220は、複数の反射性サブ要素の反射面に隣接して、これをコーティングする反射性材料(例えば、これらに限定されないが、反射性金属又は金属ポリマー)を更に含む。いくつかの実施形態では、この反射性材料は、反射性マルチビーム要素220及び境界を限定された反射性材料を含む、反射性アイランドを形成するために、反射性マルチビーム要素220の境界内に限定される。この反射性材料は、上述した、反射性マルチビーム要素120の反射性材料124と実質的に同様であってもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素は、放射光202の各指向性光ビームの放射パターンを制御するように構成された傾斜角を有する、反射ファセットを含む。いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素の、各反射性サブ要素の傾斜角は、放射光202の各指向性光ビームが集合する方向を決定するように構成される。他の実施形態では、反射性サブ要素は、湾曲した反射面を含む。この湾曲した反射面は、例えば、実質的に滑らかな曲率を有する、湾曲した断面プロファイルを有することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素220内にある複数の反射性サブ要素の、各反射性サブ要素の密度は、放射光の相対発光強度を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素は、複数の反射性サブ要素の、別の反射性サブ要素の反射散乱プロファイルとは、異なる反射散乱プロファイルを有する。
【0080】
いくつかの実施形態では、ライトバルブアレイのライトバルブ230は、マルチビューディスプレイ200のマルチビューピクセルを表すセットに配置される。いくつかの実施形態では、このライトバルブは、マルチビューピクセルのサブピクセルを表す。いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの各反射性マルチビーム要素220と、マルチビューディスプレイ200の各マルチビューピクセルは、一対一の対応関係である。
【0081】
これらの実施形態のいくつか(
図7には図示せず)では、マルチビューディスプレイ200は、光源を更に備えることができる。この光源は、非ゼロ伝播角度で導光体210に光を提供するように構成することができ、いくつかの実施形態では、導光体210内に、ある導波光の所定の角度広がりを提供するために、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートされる。いくつかの実施形態では、この光源は、マルチビューバックライト100に関して上述した、光源130と実質的に同様であってもよい。いくつかの実施形態では、複数の光源を使用することができる。例えば、一対の光源を、導光体210の2つの異なる縁部又は端部(例えば、対向する端部)で使用して、2つの異なる伝播方向を有する導波光として、光を導光体210に提供することができる。
【0082】
本明細書に記載の原理のいくつかの実施形態によれば、マルチビューバックライト動作方法が提供される。
図8は、本明細書に記載の原理と一致する実施形態による、一例におけるマルチビューバックライトの動作方法300のフロー図を示す。
図8に示すように、マルチビューバックライトの動作方法300は、導波光として導光体の長さに沿った伝播方向に光を導くステップ310を含む。いくつかの実施形態では、ステップ310では非ゼロ伝播角度で光を導くことができる。更に、この導波光はコリメートされてもよく、例えば、所定のコリメーション係数にしたがってコリメートすることができる。いくつかの実施形態によれば、この導光体は、マルチビューバックライト100に関して上述した、導光体110と実質的に同様であってもよい。特に、様々な実施形態によれば、この光は、導光体内で全内部反射にしたがって導かれてもよい。
【0083】
図8に示すように、マルチビューバックライトの動作方法300は、マルチビューディスプレイの様々なビュー方向のそれぞれに対応する、様々な方向を有する指向性光ビームを含む放射光を提供するために、反射性マルチビーム要素のアレイを使用して、導波光の一部を導光体から反射するステップ320を更に含む。様々な実施形態では、指向性光ビームの様々な方向は、マルチビューディスプレイのビュー方向のそれぞれに対応する。様々な実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素を含む。いくつかの実施形態では、各反射性マルチビーム要素のサイズは、マルチビューディスプレイのライトバルブのアレイ内にある、ライトバルブのサイズの25%~200%である。
【0084】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素は、上述のマルチビューバックライト100の反射性マルチビーム要素120と、実質的に同様である。特に、反射性マルチビーム要素の複数の反射性サブ要素は、上述の複数の反射性サブ要素122と、実質的に同様であってもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、複数の反射性サブ要素の反射性サブ要素は、導光体の表面上に配置される。いくつかの実施形態では、反射性サブ要素のあるものは、導光体の内部に延在し、あるものは導光体の表面から突出する。様々な実施形態では、放射光の放射パターンは、導波光の所定のコリメーション係数の関数とすることができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、反射性マルチビーム要素アレイの反射性マルチビーム要素は、複数の反射性サブ要素の反射面に隣接してこれをコーティングする、反射性材料を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、この反射性材料は、反射性マルチビーム要素の境界内に限定される。この反射性材料は、上述した反射性マルチビーム要素120の反射性材料124と実質的に同様であってもよい。
【0087】
いくつかの実施形態(図示せず)では、マルチビューバックライトの動作方法は、光源を使用して導光体に光を供給することを更に含む。提供された光は、導光体内で非ゼロ伝播角度を有することができ、かつ/又はコリメーション係数にしたがって導光体内でコリメートされて、導光体内で導波光の所定の角度広がりの一方又は両方を提供することができる。いくつかの実施形態では、この光源は、上述したマルチビューバックライト100の光源130と実質的に同様であってもよい。
【0088】
いくつかの実施形態(例えば、
図8に示すように)では、マルチビューバックライトの動作方法300は、マルチビュー画像を提供するために、反射性マルチビーム要素によって反射的に散乱出力された放射光の指向性光ビームを、ライトバルブを使用して変調するステップ330を更に含む。いくつかの実施形態によれば、複数のライトバルブ又はライトバルブのアレイは、マルチビューピクセルのサブピクセルに対応し、ライトバルブアレイのライトバルブのセットは、マルチビューディスプレイの各マルチビューピクセルに対応するか、又は各マルチビューピクセルとして配置される。すなわち、ライトバルブは、例えば、マルチビューピクセルのサブピクセルのサイズに相当するサイズ、又はサブピクセル間の中心間間隔に相当するサイズを有することができる。いくつかの実施形態によれば、複数のライトバルブは、上述したように、マルチビューバックライト100の上述したライトバルブ108のアレイと実質的に同様であってもよい。特に、ライトバルブの異なるセットは、第1のライトバルブセット108a及び第2のライトバルブセット108bが、異なるマルチビューピクセル106へ対応するのと同様の方法で、異なるマルチビューピクセルに対応することができる。更に、ライトバルブアレイの個々のライトバルブは、上述のライトバルブ108が上記参照の説明においてサブピクセルに対応するように、マルチビューピクセルのサブピクセルに対応することができる。
【0089】
このように、マルチビュー画像の様々な指向性ビューに対応する方向を有する指向性光ビームを含む、放射光を提供するために、反射性サブ要素を含む反射性マルチビーム要素を使用する、マルチビューバックライト、マルチビューバックライトの動作方法、及びマルチビューディスプレイの例及び実施形態を説明してきた。上述の例は、本明細書に記載の原理を表す多くの具体的な例の、いくつかの例示にすぎないことを理解されたい。明らかに、当業者は、以下の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、多数の他の構成を容易に考案することができる。
【符号の説明】
【0090】
10 マルチビューディスプレイ
12 スクリーン
14 ビュー
16 ビュー方向
20 光ビーム
100 マルチビューバックライト
102 放射光
103 第1の伝播方向
103’ 第2の伝播方向
104 導波光
106 マルチビューピクセル
106’ サブピクセル
108 ライトバルブ
108a 第1のライトバルブセット
108b 第2のライトバルブセット
110 導光体
110’ 導光体110の第1の表面
110’’ 導光体110の第2の表面
120 反射性マルチビーム要素
120a 第1の反射性マルチビーム要素
120b 第2の反射性マルチビーム要素
122 反射性サブ要素
122’ 反射性サブ要素122が省略される位置
124 反射性材料
126 反射ファセット
128 湾曲した反射面
130 光源
200 マルチビューディスプレイ
202 放射光
210 導光体
220 反射性マルチビーム要素/反射性サブ要素を有する反射性マルチビーム要素のアレイ
230 ライトバルブ/ライトバルブアレイ
300 マルチビューバックライトの動作方法
【国際調査報告】