(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】ガラスリボンを製造するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
C03B 13/18 20060101AFI20221107BHJP
C03B 13/16 20060101ALI20221107BHJP
C03B 13/04 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
C03B13/18
C03B13/16
C03B13/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516047
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 US2020049307
(87)【国際公開番号】W WO2021050366
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ボンバ,リチャード ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ペリス,ジェームズ ポール
(57)【要約】
ガラス製造装置は、進行方向に延びる進行経路を規定する給送装置を含む。給送装置は、この給送装置から進行方向に進行経路に沿ってガラスリボンを搬送する。ガラス製造装置は、第1の成形ロールと、間隙を規定するために、第1の成形ロールから離間させられた第2の成形ロールとを含む。第1の成形ロールと第2の成形ロールとは、ガラスリボンを進行経路に沿って間隙の内部に受け入れる。第1の成形ロールと第2の成形ロールとに駆動装置が連結されている。この駆動装置は、間隙の幅を変更するために、第2の成形ロールから独立した第1の成形ロールの移動または第1の成形ロールから独立した第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス製造装置であって、
進行方向に延びる進行経路を規定する給送装置であって、該給送装置から前記進行方向に前記進行経路に沿ってガラスリボンを搬送するように構成された給送装置と、
第1の成形ロールと、
間隙を規定するために、前記第1の成形ロールから離間させられた第2の成形ロールであって、前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとは、前記ガラスリボンを前記進行経路に沿って前記間隙の内部に受け入れるように構成されている、第2の成形ロールと、
前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとに連結された駆動装置であって、前記間隙の幅を変更するために、前記第2の成形ロールから独立した前記第1の成形ロールの移動または前記第1の成形ロールから独立した前記第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせるように構成された駆動装置と
を備える、ガラス製造装置。
【請求項2】
前記駆動装置は、前記第1の成形ロールに連結された第1の移動用駆動装置と、前記第2の成形ロールに連結された第2の移動用駆動装置とを備え、前記第1の移動用駆動装置は、前記第1の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を、前記進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿って移動させるように構成されており、前記第2の移動用駆動装置は、前記第2の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を前記移動軸線に沿って移動させるように構成されている、請求項1記載のガラス製造装置。
【請求項3】
フレームと、
第1の内側端部と第1の外側端部とを備える第1の支持軸および第2の内側端部と第2の外側端部とを備える第2の支持軸であって、前記第1の支持軸と前記第2の支持軸とは、前記フレームに組み付けられており、前記第1の成形ロールは、前記第1の支持軸の前記第1の外側端部と前記第2の支持軸の前記第2の外側端部とに組み付けられている、第1の支持軸および第2の支持軸と、
第3の内側端部と第3の外側端部とを備える第3の支持軸および第4の内側端部と第4の外側端部とを備える第4の支持軸であって、前記第3の支持軸と前記第4の支持軸とは、前記フレームに組み付けられており、前記第2の成形ロールは、前記第3の支持軸の前記第3の外側端部と前記第4の支持軸の前記第4の外側端部とに組み付けられている、第3の支持軸および第4の支持軸と
を備える伝達装置をさらに備える、請求項2記載のガラス製造装置。
【請求項4】
前記第1の内側端部と前記第2の内側端部とは、前記第1の移動用駆動装置に取り付けられており、前記第3の内側端部と前記第4の内側端部とは、前記第2の移動用駆動装置に取り付けられている、請求項3記載のガラス製造装置。
【請求項5】
前記伝達装置は、取付けプレートを備え、前記第3の内側端部と前記第4の内側端部とは、前記取付けプレートの第1の側に取り付けられており、前記第2の移動用駆動装置は、前記取付けプレートの第2の側に取り付けられており、前記第2の移動用駆動装置は、前記取付けプレートと、前記第3の支持軸と、前記第4の支持軸とを前記移動軸線に沿って移動させるように構成されている、請求項4記載のガラス製造装置。
【請求項6】
前記第1の支持軸と前記第2の支持軸とは、前記取付けプレートを貫いて延在していて、前記取付けプレートの移動から独立して前記移動軸線に沿って移動する、請求項5記載のガラス製造装置。
【請求項7】
ガラスリボンを製造する方法であって、
第1の成形ロールと第2の成形ロールとの間に規定された間隙に前記ガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップと、
前記ガラスリボンを前記間隙に通すステップと、
前記進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿った、前記第2の成形ロールから独立した前記第1の成形ロールの移動または前記移動軸線に沿った、前記第1の成形ロールから独立した前記第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせることによって、前記間隙の幅を変更するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記第1の成形ロールおよび前記第2の成形ロールを組み立てるステップと、該組み立てるステップの後、前記間隙の前記幅の変動を減少させるために、前記第1の成形ロールまたは前記第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップとをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記間隙の前記幅を変更するステップは、前記間隙の長さに沿った前記間隙の前記幅の変動に適応するために、前記第1の成形ロールの一方の端部を移動させるステップを含む、請求項7または8記載の方法。
【請求項10】
前記ガラスリボンが前記間隙の内部に受け入れられるときに、前記間隙の前記幅を変更するステップを行う、請求項7から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記ガラスリボンの特性を監視するステップと、前記特性に基づき、前記間隙の前記幅を変更するステップとをさらに含む、請求項7から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
ガラスリボンを製造する方法であって、
第1の成形ロールおよび第2の成形ロールを組み立てるステップと、
前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとの間に規定された間隙の幅の変動を減少させるために、前記第1の成形ロールまたは前記第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップと、
前記間隙に前記ガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップと、
前記ガラスリボンを前記間隙に通すステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記組み立てるステップは、第1の軸を第1のローラの第1の側に取り付け、第2の軸を前記第1のローラの第2の側に取り付けて、前記第1の成形ロールを形成するステップと、第3の軸を第2のローラの第1の側に取り付け、第4の軸を前記第2のローラの第2の側に取り付けて、前記第2の成形ロールを形成するステップとを含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記組み立てるステップは、前記第1の軸を第1の軸受にかつ前記第2の軸を第2の軸受に取り付けるステップと、前記第3の軸を第3の軸受にかつ前記第4の軸を第4の軸受に取り付けるステップとを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第1の成形ロールおよび前記第2の成形ロールを組み立てるステップの後に前記機械加工するステップを行う、請求項12から14までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は、米国特許法第119条のもと、2019年9月12日に出願された米国仮特許出願第62/899,450号の優先権の利益を主張し、その内容は本明細書の依拠するところであって、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、ガラスリボンを製造するための方法に関し、より詳細には、駆動装置を備えたガラス製造装置によってガラスリボンを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラス製造装置によって溶融材料からガラスリボンを製造することが知られている。溶融材料を受け入れることができる間隙を規定するために、一対の成形ロールが離間させられてよい。溶融材料は間隙を通過することができ、その後、溶融材料を扁平なガラスリボンへと変化させることができる。間隙リングが間隙の幅を制御するようになっており、この間隙の幅を調整するためには、ガラス製造装置が停止させられ、間隙リングを変更することによって、成形ロール同士を分離する距離が調整される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、生産を一時的に停止させることは非効率的であり、コストを要してしまう。その上、間隙の幅の変動が生じることがあり、例えば、成形ロール同士の一方の端部が、反対の側の端部よりも互いに近くなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下に、詳細な説明に記載した幾つかの実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の簡単な概要を提示する。
【0006】
ガラスリボンを製造する方法であって、第1の成形ロールと第2の成形ロールとの間に規定された間隙にガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップと、ガラスリボンを間隙に通すステップとを含む、方法が示してある。この方法は、第1の成形ロールを第2の成形ロールから独立して移動させることによって、間隙の幅を変更するステップを含む。第1の成形ロールを独立して移動させることによって、成形ロールの長さに沿って間隙の幅を変更することができ、これによって、成形ロールの長さに沿った間隙幅の変動を調整することができる。さらに、サーボモータが、第1の成形ロールおよび/または第2の成形ロールの移動を制御することができる。この場合、サーボモータによって、成形ロールの増分調整を提供することができ、生産を停止させることなく調整を行うことが可能となり、これによって、効率を高めることができる。間隙の幅の変動をさらに減少させるためには、第1の成形ロールと第2の成形ロールとが、組み立てられた後に機械加工されてよい。
【0007】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、進行方向に延びる進行経路を規定する給送装置を備える。この給送装置は、この給送装置から進行方向に進行経路に沿ってガラスリボンを搬送するように構成されている。ガラス製造装置は、第1の成形ロールを備える。ガラス製造装置は、間隙を規定するために、第1の成形ロールから離間させられた第2の成形ロールを備える。第1の成形ロールと第2の成形ロールとは、ガラスリボンを進行経路に沿って間隙の内部に受け入れるように構成されている。ガラス製造装置は、第1の成形ロールと第2の成形ロールとに連結された駆動装置を備える。駆動装置は、間隙の幅を変更するために、第2の成形ロールから独立した第1の成形ロールの移動または第1の成形ロールから独立した第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせるように構成されている。
【0008】
幾つかの実施形態では、駆動装置は、第1の成形ロールに連結された第1の移動用駆動装置と、第2の成形ロールに連結された第2の移動用駆動装置とを備える。第1の移動用駆動装置は、第1の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を、進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿って移動させるように構成されている。第2の移動用駆動装置は、第2の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を移動軸線に沿って移動させるように構成されている。
【0009】
幾つかの実施形態では、第1の成形ロールは、この第1の成形ロールの第1の端部と第2の端部との間で第1の成形軸線を中心として延在する第1の半径方向外側面を備える。この第1の半径方向外側面は、第1の成形ロールの第1の端部と第2の端部との間で第1の成形軸線に沿って一定の直径を有する。
【0010】
幾つかの実施形態では、第2の成形ロールは、この第2の成形ロールの第1の端部と第2の端部との間で第2の成形軸線を中心として延在する第2の半径方向外側面を備える。この第2の半径方向外側面は、第2の成形ロールの第1の端部と第2の端部との間で第2の成形軸線に沿って一定の直径を有する。
【0011】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置は、フレームを備えた伝達装置をさらに備える。この伝達装置は、第1の内側端部と第1の外側端部とを備える第1の支持軸および第2の内側端部と第2の外側端部とを備える第2の支持軸を備える。第1の支持軸と第2の支持軸とは、フレームに組み付けられている。第1の成形ロールは、第1の支持軸の第1の外側端部と第2の支持軸の第2の外側端部とに組み付けられている。伝達装置は、第3の内側端部と第3の外側端部とを備える第3の支持軸および第4の内側端部と第4の外側端部とを備える第4の支持軸を備える。第3の支持軸と第4の支持軸とは、フレームに組み付けられている。第2の成形ロールは、第3の支持軸の第3の外側端部と第4の支持軸の第4の外側端部とに組み付けられている。
【0012】
幾つかの実施形態では、第1の内側端部と第2の内側端部とは、第1の移動用駆動装置に取り付けられており、第3の内側端部と第4の内側端部とは、第2の移動用駆動装置に取り付けられている。
【0013】
幾つかの実施形態では、伝達装置は、取付けプレートを備える。第3の内側端部と第4の内側端部とは、取付けプレートの第1の側に取り付けられており、第2の移動用駆動装置は、取付けプレートの第2の側に取り付けられている。第2の移動用駆動装置は、取付けプレートと、第3の支持軸と、第4の支持軸とを移動軸線に沿って移動させるように構成されている。
【0014】
幾つかの実施形態では、第1の支持軸と第2の支持軸とは、取付けプレートを貫いて延在していて、取付けプレートの移動から独立して移動軸線に沿って移動する。
【0015】
幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置は、サーボモータを備える。
【0016】
幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置は、空気圧シリンダまたはサーボモータのうちの1つ以上を備える。
【0017】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、第1の成形ロールと第2の成形ロールとの間に規定された間隙にガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップを含む。方法は、ガラスリボンを間隙に通すステップを含む。方法は、進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿った、第2の成形ロールから独立した第1の成形ロールの移動または移動軸線に沿った、第1の成形ロールから独立した第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせることによって、間隙の幅を変更するステップを含む。
【0018】
幾つかの実施形態では、方法は、第1の成形ロールおよび第2の成形ロールを組み立てるステップと、この組み立てるステップの後、間隙の幅の変動を減少させるために、第1の成形ロールまたは第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップとを含む。
【0019】
幾つかの実施形態では、間隙の幅を変更するステップは、間隙の長さに沿った間隙の幅の変動に適応するために、第1の成形ロールの一方の端部を移動させるステップを含む。
【0020】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンが間隙の内部に受け入れられるときに、間隙の幅を変更するステップを行う。
【0021】
幾つかの実施形態では、方法は、ガラスリボンの特性を監視するステップと、特性に基づき、間隙の幅を変更するステップとを含む。
【0022】
幾つかの実施形態では、特性は、第1の成形ロールもしくは第2の成形ロールの1つ以上に加えられる力またはガラスリボンの厚さのうちの1つ以上を含む。
【0023】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、第1の成形ロールおよび第2の成形ロールを組み立てるステップを含む。方法は、第1の成形ロールと第2の成形ロールとの間に規定された間隙の幅の変動を減少させるために、第1の成形ロールまたは第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップを含む。方法は、間隙にガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップを含む。方法は、ガラスリボンを間隙に通すステップを含む。
【0024】
幾つかの実施形態では、組み立てるステップは、第1の軸を第1のローラの第1の側に取り付け、第2の軸を第1のローラの第2の側に取り付けて、第1の成形ロールを形成するステップと、第3の軸を第2のローラの第1の側に取り付け、第4の軸を第2のローラの第2の側に取り付けて、第2の成形ロールを形成するステップとを含む。
【0025】
幾つかの実施形態では、組み立てるステップは、第1の軸を第1の軸受にかつ第2の軸を第2の軸受に取り付けるステップと、第3の軸を第3の軸受にかつ第4の軸を第4の軸受に取り付けるステップとを含む。
【0026】
幾つかの実施形態では、第1の成形ロールおよび第2の成形ロールを組み立てるステップの後に機械加工するステップを行う。
【0027】
本明細書に開示した実施形態の付加的な特徴および利点は、以下の詳細な説明に示してあり、部分的にその説明から当業者に明らかであるかまたは以下の詳細な説明、特許請求の範囲および添付の図面を含め、本明細書に記載した実施形態を実施することによって認識される。当然ながら、前述の概説および以下の詳細な説明は両方とも、本明細書に開示した実施形態の本質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図した実施形態を提示している。添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成している。図面は、本開示の様々な実施形態を示しており、説明とともに、その原理および動作を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0028】
これらの特徴、実施形態および利点ならびに別の特徴、実施形態および利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことで、いっそう理解しやすくなる。
【
図1】本開示の実施形態によるガラス製造装置の例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図2】本開示の実施形態による、
図1の範囲2における駆動装置の拡大図である。
【
図3】本開示の実施形態による、
図2の範囲3における駆動装置の端部の拡大図である。
【
図4】本開示の実施形態による、
図3の4-4線に沿った駆動装置の例示的な実施形態の側面図である。
【
図5】本開示の実施形態による、
図2の5-5線に沿った駆動装置の例示的な実施形態の側面図である。
【
図6】本開示の実施形態による、
図4の6-6線に沿った駆動装置の例示的な実施形態の平面図である。
【
図7】本開示の実施形態による、第1の成形ロールが第2の成形ロールに対して相対的に可動である駆動装置の例示的な実施形態の、
図4の7-7線に沿った平面図である。
【
図8】本開示の実施形態による、第2の成形ロールが第1の成形ロールに対して相対的に可動である駆動装置の例示的な実施形態の、
図6に類似の平面図である。
【
図9】本開示の実施形態による成形ロールの例示的な実施形態の分解図である。
【
図10】本開示の実施形態による、第1の軸と第2の軸とに取り付けられたローラを備えた成形ロールの例示的な実施形態の斜視図である。
【
図11】本開示の実施形態による、第1の軸受ブロックに取り付けられた第1の軸と、第2の軸受ブロックに取り付けられた第2の軸とを備えた成形ロールの例示的な実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
複数の例示的な実施形態を示した添付の図面を参照しながら、これらの実施形態を以下により詳細に説明する。同一または類似の部材を指すために、図面を通じて可能な限り同一の参照符号を使用する。ただし、本開示は、多数の異なる形態で実施されてよく、本明細書に記載した実施形態に限定すると解釈すべきではない。
【0030】
本開示は、ガラス製造装置およびガラスリボンを成形するための方法に関する。この出願の目的では、「ガラスリボン」は、粘性状態にあるガラスリボン、(例えば室温で)弾性状態にあるガラスリボンおよび/または粘性状態と弾性状態との間の粘弾性状態にあるガラスリボンのうちの1つ以上と考えてよい。以下に、ガラスリボンを成形するための方法および装置を例示的な実施形態によって説明する。
図1に概略的に示したように、幾つかの実施形態では、例示的なガラス製造装置100は、ガラス材料、例えばガラスリボン105の流れをスロットドローするための給送スロット103を有する給送装置101を備えていてよい。幾つかの実施形態では、この給送装置101は、給送スロット103における下側の端部109で終端した給送管107を備えていてよい。例えば、この給送管107は、給送装置101からガラス成形材料105を進出させることができる通路を備えていてよい。給送スロット103は、給送管107からガラスリボン105を進出させることができる開口、穴等を有していてよい。幾つかの実施形態では、給送管107は、重力の方向に沿って向けられていてよく、これによって、ガラスリボン105を給送管107に通して重力の方向に沿って下向きに流すことができる。
【0031】
幾つかの実施形態では、給送装置101は、成形装置115に向かって進行方向113に延びる進行経路111を規定してよい。給送装置101は、この給送装置101から進行方向113で進行経路111に沿ってガラスリボン105を搬送してよい。成形装置115は、互いに向かい合った一対の成形ロール、例えば、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを備えていてよい。幾つかの実施形態では、第2の成形ロール119は、間隙121を規定するために、第1の成形ロール117から離間させられていてよい。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とは、互いに逆回転してよい。例えば、
図1に示した向きでは、第1の成形ロール117が時計回り方向に回転してよいのに対して、第2の成形ロール119は反時計回り方向に回転してよい。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とは、ガラスリボン105を進行経路111に沿って間隙121の内部に受け入れてよい。ガラスリボン105は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間に蓄えられてよく、その後、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とは、ガラスリボン105を扁平、肉薄かつ平滑な状態にして、ガラスリボン123を形成することができる。
【0032】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン123は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とから進出してよく、一対の引張ロール125,127へと給送されてよい。両方の引張ロール125,127は、ガラスリボン123を下向きに引っ張ってよく、幾つかの実施形態では、ガラスリボン123に張力を発生させて、このガラスリボン123を安定かつ/または延伸させることができる。幾つかの実施形態では、引張ロール125,127は互いに逆回転してよい。例えば、
図1に示した向きでは、一方の引張ロール125が時計回り方向に回転してよいのに対して、他方の引張ロール127は反時計回り方向に回転してよい。幾つかの実施形態では、ガラスリボン123は、進行経路111に沿って進行方向113に移動してよい。幾つかの実施形態では、ガラスリボン123は、このガラスリボン123の鉛直方向の位置に基づき、1つ以上の材料状態を有していてよい。例えば、1つの位置(例えば、成形ロール117,119の直ぐ下側)では、ガラスリボン123が粘性材料を含んでいてよいのに対して、別の位置(例えば、引張ロール125,127の直ぐ上側)では、ガラスリボン123はガラス状態の非晶質の固形物を含んでいてよい。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに駆動装置129が連結されていてよい。
図2~
図11に関連して説明するように、駆動装置129は、第1の成形ロール117または第2の成形ロール119のうちの1つ以上を移動させて、間隙121の寸法を調整することができる。
【0033】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、ガラスリボン、例えば粘性のガラス材料105を進行方向113で進行経路111に沿って、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間に規定された間隙121に導入することを含んでいてよい。例えば、ガラスリボン105は、給送装置101から進出して、進行経路111に沿って進行してよい。ガラスリボン105は、幾つかの実施形態では、重力の方向に沿って下向きであってよい進行方向113に進行してよい。幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、ガラスリボン105を間隙121に通して、ガラスリボン123を形成するステップを含んでいてよい。例えば、ガラスリボン105が間隙121を通過するとき、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とが、ガラスリボン105を扁平、肉薄かつ平滑な状態にして、扁平なガラスリボン123を形成することができる。
【0034】
図2には、
図1の範囲2における、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに連結された駆動装置129を備えた成形装置115が示してある。
図1には、駆動装置129が、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに連結されているものとして示してあるが、駆動装置129はそれに限定されるものではない。例えば、幾つかの実施形態では、付加的または代替的に、駆動装置129が引張ロール125,127に連結されていてよい。駆動装置129は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを制御する駆動装置129に関して本明細書に記載したのと実質的に同様に引張ロール125,127を制御してよい。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117は、第1の成形軸線203を中心として第1の成形ロール117の第1の端部205と第2の端部207との間に延在する第1の半径方向外側面201を備えていてよい。幾つかの実施形態では、この第1の半径方向外側面201は、第1の端部205と第2の端部207との間で第1の成形軸線203に沿って一定の直径を有していてよい。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117は、1つ以上の軸受ブロック、例えば、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とに取り付けられていてよい。第1の成形ロール117の第1の端部205は、第1の軸受ブロック211に取り付けられていてよく、第1の成形ロール117の第2の端部207は、第2の軸受ブロック213に取り付けられていてよい。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とは、第1の成形ロール117の回転を容易にすることができる1つ以上の構造体を備えていてよい。例えば、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とは、軸受、例えば球面軸受を備えていてよく、この軸受によって、第1の成形ロール117が、第1の成形軸線203を中心として第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とに対して相対的に回転することが可能となる。第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とは、第1の成形ロール117の回転を可能にしつつ、x方向、y方向、z方向またはそれらの組合せのうちの1つ以上の方向への第1の成形ロール117の不本意な移動を制限することができる。
【0035】
第2の成形ロール119は、第1の成形ロール117と実質的に同一であってよい。例えば、幾つかの実施形態では、第2の成形ロール119は、第2の成形軸線223を中心として第2の成形ロール119の第1の端部225と第2の端部227との間に延在する第2の半径方向外側面221を備えていてよい。幾つかの実施形態では、この第2の半径方向外側面221は、第1の端部225と第2の端部227との間で第2の成形軸線223に沿って一定の直径を有していてよい。幾つかの実施形態では、第1の半径方向外側面201および第2の半径方向外側面221は、一定の直径を有することに限定されていない。むしろ、幾つかの実施形態では、第1の半径方向外側面201または第2の半径方向外側面221のうちの1つ以上は、一定でない直径、例えば、第1の半径方向外側面201および/または第2の半径方向外側面221が延在する軸線に沿って変化する直径を有していてよい。第2の成形軸線223は、第1の成形軸線203に対して実質的に平行であってよい。幾つかの実施形態では、第2の成形ロール119は、1つ以上の軸受ブロック、例えば、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とに取り付けられていてよい。第2の成形ロール119の第1の端部225は、第3の軸受ブロック231に取り付けられていてよく、第2の成形ロール119の第2の端部227は、第4の軸受ブロック233に取り付けられていてよい。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック211、第2の軸受ブロック213、第3の軸受ブロック231または第4の軸受ブロック233のうちの1つ以上は実質的に同一であってよい。例えば、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とは、第2の成形ロール119の回転を容易にすることができる1つ以上の構造体を備えていてよい。例えば、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とは、軸受、例えば球面軸受を備えていてよく、この軸受によって、第2の成形ロール119が、第2の成形軸線223を中心として第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とに対して相対的に回転することが可能となる。第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とは、第2の成形ロール119の回転を可能にしつつ、x方向、y方向、z方向またはそれらの組合せのうちの1つ以上の方向への第2の成形ロール119の不本意な移動を制限することができる。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック211と第3の軸受ブロック231とが、成形ロール117,119の一方の側(例えば、第1の成形ロール117の第1の端部205および第2の成形ロール119の第1の端部225)に位置していてよいのに対して、第2の軸受ブロック213と第4の軸受ブロック233とは、成形ロール117,119の反対の側(例えば、第1の成形ロール117の第2の端部207および第2の成形ロール119の第2の端部227)に位置していてよい。
【0036】
幾つかの実施形態では、駆動装置129は、1つ以上の移動用駆動装置、例えば、第1の成形ロール117に連結された第1の移動用駆動装置241と、第2の成形ロール119に連結された第2の移動用駆動装置243とを備えていてよい。幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置241は、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とに連結されていてよく、これによって、第1の移動用駆動装置241が、第1の成形ロール117の第1の端部205と第2の端部207との移動を制御することができる。
図2には、幾つかの実施形態において2つの移動用駆動装置を備えた第1の移動用駆動装置241が示してあるが、この第1の移動用駆動装置241は1つ以上の移動用駆動装置を備えていてよい。例えば、
図2に示したように、第1の移動用駆動装置241は、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えていてよい。第1の端部移動用駆動装置245は、第1の軸受ブロック211に連結されていてよく、この第1の軸受ブロック211を移動軸線、例えば、第1の移動軸線251に沿って移動させることができる。第2の端部移動用駆動装置247は、第2の軸受ブロック213に連結されていてよく、この第2の軸受ブロック213を移動軸線、例えば、第2の移動軸線253に沿って移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の移動軸線251と第2の移動軸線253とは、互いに実質的に平行であってよい。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245は、第1の軸受ブロック211を第1の移動軸線251に沿って、第2の成形ロール119に近づく第1の方向261および/または第2の成形ロール119から離れる第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の軸受ブロック213を第2の移動軸線253に沿って、第2の成形ロール119に近づく第1の方向261および/または第2の成形ロール119から離れる第2の方向263に移動させることができる。
【0037】
幾つかの実施形態では、(例えば、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えた)第1の移動用駆動装置241は、第1の成形ロール117の第1の端部205と第2の端部207との移動を独立して制御することができる。例えば、幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245が、第1の端部205を第1の方向261に移動させることができるのに対して、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の端部207を第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245が、第1の端部205を第2の方向263に移動させることができるのに対して、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の端部207を第1の方向261に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245は、第1の端部205を第1の距離だけ第1の方向261に移動させることができ、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の端部207を(例えば、第1の距離と等しくてもよいし、異なっていてもよい)第2の距離だけ第1の方向261に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245は、第1の端部205を第1の距離だけ第2の方向263に移動させることができ、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の端部207を(例えば、第1の距離と等しくてもよいし、異なっていてもよい)第2の距離だけ第2の方向263に移動させることができる。
【0038】
第1の移動用駆動装置241は、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えていることに限定されておらず、それどころか、幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置241は、ただ1つの移動用駆動装置を備えていてよい。例えば、第1の移動用駆動装置241が、ただ1つの移動用駆動装置を備えている場合には、第1の移動用駆動装置241は、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とに連結されていてよく、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とを第1の移動軸線251と第2の移動軸線253とに沿って、それぞれ第1の方向261または第2の方向263に移動させることができる。第1の移動用駆動装置241が、(例えば
図2に示したように)2つの移動用駆動装置を備えている場合と異なり、第1の移動用駆動装置241が、ただ1つの第1の移動用駆動装置を備えている場合には、第1の成形ロール117の第1の端部205と第2の端部207とは、互いに同じ方向に一緒に移動するように制限されている(例えば、第1の端部205と第2の端部207とは第1の方向261に一緒に移動するかまたは第1の端部205と第2の端部207とは第2の方向263に一緒に移動する)。
【0039】
幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置241はサーボモータを備えていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置241が、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えている場合、第1の端部移動用駆動装置245はサーボモータを備えていてよく、第2の端部移動用駆動装置247はサーボモータを備えていてよい。サーボモータは、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213との移動の増分制御を提供することができる。例えば、ガラス製造装置100が運転中であって、ガラスリボン105が第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに給送されている間、サーボモータによって、第1の軸受ブロック211および/または第2の軸受ブロック213を所望の距離だけ移動させることが可能となる。したがって、1つ以上のサーボモータを備えた第1の移動用駆動装置241は、第2の成形ロール119に対して相対的な第1の成形ロール117の位置のより正確な制御と、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間のより正確な間隙幅とを提供することができる。さらに、ガラス製造装置100が運転中である間、1つ以上のサーボモータを備えた第1の移動用駆動装置241によって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間の間隙幅の調整が容易になり、これによって、停止時間を減じることができると共に効率を高めることができる。
【0040】
第2の移動用駆動装置243に関して、幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233とに連結されていてよく、これによって、第2の移動用駆動装置243は、第2の成形ロール119の第1の端部225と第2の端部227との移動を制御することができる。
図2には、2つの移動用駆動装置を備えた第2の移動用駆動装置243が示してあるが、幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、1つ以上の移動用駆動装置を備えていてよい。例えば、
図2に示したように、第2の移動用駆動装置243は、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えていてよい。第3の端部移動用駆動装置265は、第3の軸受ブロック231に連結されていてよく、この第3の軸受ブロック231を移動軸線、例えば第1の移動軸線251に沿って移動させることができる。第4の端部移動用駆動装置267は、第4の軸受ブロック233に連結されていてよく、この第4の軸受ブロック233を移動軸線、例えば第2の移動軸線253に沿って移動させることができる。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265は、第3の軸受ブロック231を第1の移動軸線251に沿って第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第4の端部移動用駆動装置267は、第4の軸受ブロック233を第2の移動軸線253に沿って第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができる。
【0041】
幾つかの実施形態では、(例えば、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えた)第2の移動用駆動装置243は、第2の成形ロール119の第1の端部225と第2の端部227との移動を独立して制御することができる。例えば、幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265が、第1の端部225を第1の方向261に移動させることができるのに対して、第4の端部移動用駆動装置267は、第2の端部227を第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265が、第1の端部225を第2の方向263に移動させることができるのに対して、第4の端部移動用駆動装置267は、第2の端部227を第1の方向261に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265は、第1の端部225を第1の距離だけ第1の方向261に移動させることができ、第4の端部移動用駆動装置267は、第2の端部227を(例えば、第1の距離と等しくてもよいし、異なっていてもよい)第2の距離だけ第1の方向261に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265は、第1の端部225を第1の距離だけ第2の方向263に移動させることができ、第4の端部移動用駆動装置267は、第2の端部227を(例えば、第1の距離と等しくてもよいし、異なっていてもよい)第2の距離だけ第2の方向263に移動させることができる。
【0042】
第2の移動用駆動装置243は、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えていることに限定されておらず、それどころか、幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、ただ1つの移動用駆動装置を備えていてよい。例えば、第2の移動用駆動装置243が、ただ1つの移動用駆動装置を備えている場合には、第2の移動用駆動装置243は、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とに連結されていてよく、第1の軸受ブロック211と第2の軸受ブロック213とを第1の移動軸線251と第2の移動軸線253とに沿って、それぞれ第1の方向261または第2の方向263に移動させることができる。第2の移動用駆動装置243が、(例えば
図2に示したように)2つの移動用駆動装置を備えている場合と異なり、第2の移動用駆動装置243が、ただ1つの第1の移動用駆動装置を備えている場合には、第1の成形ロール117の第1の端部225と第2の端部227とは、互いに同じ方向に一緒に移動するように制限されている(例えば、第1の端部225と第2の端部227とは第1の方向261に一緒に移動するかまたは第1の端部225と第2の端部227とは第2の方向263に一緒に移動する)。
【0043】
幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、空気圧シリンダまたはサーボモータのうちの1つ以上を備えていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243が、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えている場合、第3の端部移動用駆動装置265は、空気圧シリンダまたはサーボモータのうちの1つ以上を備えていてよく、第4の端部移動用駆動装置267は、空気圧シリンダまたはサーボモータのうちの1つ以上を備えていてよい。空気圧シリンダが、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233との移動の増分制御をあまり提供することができないのに対して、第1の移動用駆動装置241は、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233との位置における如何なる不正確さをも相殺することができるサーボモータを備えていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、空気圧シリンダは、第2の成形ロール119を2つの位置(例えば、第1の位置または開放位置と、第2の位置または閉鎖位置と)の間で調整することができる。第1の位置または開放位置は、第2の位置または閉鎖位置よりも第1の成形ロール117から十分に離間させられていてよい。運転中、1つ以上の空気圧シリンダを備えた第2の移動用駆動装置243は、第2の成形ロール119を第2の位置または閉鎖位置に維持することができる。第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間の間隙の幅を調整するために、第1の移動用駆動装置241のサーボモータは、第2の成形ロール119の位置が維持されている間、第1の成形ロール117を第2の成形ロール119に対して相対的に増分的に移動させることができる。幾つかの実施形態では、空気圧シリンダは、第2の成形ロール119に加えられた増加させられた力に応答して、少なくともある程度の適応性または「順応性」を有している。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスリボン105の内部の材料の固化片が、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間に不本意に存在してしまうことがある。このとき、固化片は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間の間隙幅よりも大きいサイズを有している。固化片は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに力を加えてしまう。空気圧シリンダによって、第2の成形ロール119が第1の方向261に移動することが可能となると共に固化片が間隙を通過することが可能となり、これによって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに対する損傷を低減させることができる。
【0044】
幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、空気圧シリンダを備えていることに限定されておらず、その代わりに、サーボモータを備えていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243が、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えている場合、第3の端部移動用駆動装置265はサーボモータを備えていてよく、第4の端部移動用駆動装置267はサーボモータを備えていてよい。サーボモータは、第3の軸受ブロック231と第4の軸受ブロック233との移動の増分制御を提供することができる。例えば、ガラス製造装置100が運転中であって、ガラスリボン105が第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに給送されている間、サーボモータによって、第3の軸受ブロック231および/または第4の軸受ブロック233を所望の距離だけ移動させることが可能となる。したがって、1つ以上のサーボモータを備えた第2の移動用駆動装置243は、第1の成形ロール117に対して相対的な第2の成形ロール119の位置のより正確な制御と、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間のより正確な間隙幅とを提供することができる。さらに、ガラス製造装置100が運転中である間、1つ以上のサーボモータを備えた第2の移動用駆動装置243によって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間の間隙幅の調整が容易になり、これによって、停止時間を減じることができると共に効率を高めることができる。
【0045】
図2~
図3を参照すると、幾つかの実施形態では、駆動装置129は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに連結されていてよい伝達装置271を備えていてよい。例えば、幾つかの実施形態では、この伝達装置271は、一方の側で第1の移動用駆動装置241と第2の移動用駆動装置243とに連結されていてよく、反対の側で第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに連結されていてよい。伝達装置271は、第1の移動用駆動装置241および第2の移動用駆動装置243からの出力運動をそれぞれ第1の成形ロール117および第2の成形ロール119に伝達して、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを移動させることができる。伝達装置271は、1つ以上の支持軸、例えば、第1の支持軸273、第2の支持軸275、第3の支持軸277、第4の支持軸279、第5の支持軸281および第6の支持軸283を備えていてよい。第1の支持軸273と、第3の支持軸277と、第5の支持軸281とは、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との第1の側に(例えば、第1の端部205と第1の端部225とに隣り合って)位置していてよい。第2の支持軸275と、第4の支持軸279と、第6の支持軸283とは、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との第2の側に(例えば、第2の端部207と第2の端部227とに隣り合って)位置していてよい。
【0046】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、(例えば
図1に示した)ガラスリボン123のリボンの特性を監視することと、この特性に基づき、間隙121の幅を変更することとを含んでいてよい。例えば、幾つかの実施形態では、特性は、第1の成形ロール117もしくは第2の成形ロール119のうちの1つ以上に加えられる力またはガラスリボン123の厚さのうちの1つ以上を含んでいてよい。幾つかの実施形態では、稼働中、ガラスリボン105は、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに力を加えることがある。この力は、例えば、(例えば
図2~
図3に示した)力モニタ291を用いて監視されてよい。この力モニタ291は、例えば第3の軸受ブロック231に接続されていてよいが、幾つかの実施形態では、力モニタ291は、別の軸受ブロック、例えば、第1の軸受ブロック211、第2の軸受ブロック213(例えば
図2に示した)または第4の軸受ブロック233(例えば
図2に示した)のうちの1つ以上に接続されていてよい。力モニタ291は、ガラスリボン105によって第2の成形ロール119に加えられた力を監視してよい。幾つかの実施形態では、力モニタ291によって検出された力に基づき、間隙121の幅が変更されてよい。例えば、幾つかの実施形態では、力モニタ291によって検出された力が、予め設定された力範囲よりも大きい場合には、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを互いに離間させることによって、間隙121の幅を増加させることができる。幾つかの実施形態では、力モニタ291によって検出された力が、予め設定された力範囲よりも小さい場合には、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを互いに接近させることによって、間隙121の幅を減少させることができる。
【0047】
幾つかの実施形態では、ガラスリボン123の特性は、第1の成形ロール117または第2の成形ロール119のうちの1つ以上に加えられる力に限定されていない。むしろ、幾つかの実施形態では、特性は、ガラスリボン123の厚さを含んでいてよい。ガラスリボン123の厚さは、例えば、オペレータによる目視検査装置等を用いて監視されてよい。監視中、ガラスリボン123の厚さが、予め設定された厚さ範囲よりも大きい場合には、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを互いに接近させることによって、間隙121の幅を減少させることができ、これによって、ガラスリボン123の厚さを減少させることができる。幾つかの実施形態では、ガラスリボン123の厚さが、予め設定された厚さ範囲よりも小さい場合には、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とを互いに離間させることによって、間隙121の幅を増大させることができ、これによって、ガラスリボンの厚さを増大させることができる。
【0048】
図3には、
図2の範囲3における伝達装置271の一部が示してある。幾つかの実施形態では、伝達装置271はフレーム301を備えていてよい。このフレーム301は、第1の成形ロール117と駆動装置(例えば、第1の端部移動用駆動装置245および第3の端部移動用駆動装置265)との間に位置決めされていてよい。幾つかの実施形態では、フレーム301は、1つ以上の開口、例えば、第1の開口303、第2の開口305および第3の開口307を規定する壁を備えていてよい。幾つかの実施形態では、フレーム301の開口は支持軸を収容してよい。例えば、第1の開口303は第1の支持軸273を収容してよく、第2の開口305は第3の支持軸277を収容してよく、第3の開口307は第5の支持軸281を収容してよい。幾つかの実施形態では、第1の開口303、第2の開口305および第3の開口307は、第1の支持軸273、第3の支持軸277および第5の支持軸281よりも大きな横断サイズを有していてよい。例えば、第1の開口303は、第1の支持軸273の横断サイズ(例えば
図3における直径)よりも大きくてよい横断サイズ(例えば
図3における直径)を有していてよい。第2の開口305は、第3の支持軸277の横断サイズ(例えば
図3における直径)よりも大きくてよい横断サイズ(例えば
図3における直径)を有していてよい。第3の開口307は、第5の支持軸281の横断サイズ(例えば
図3における直径)よりも大きくてよい横断サイズ(例えば
図3における直径)を有していてよい。幾つかの実施形態では、第1の開口303が第1の支持軸273よりも大きいため、この第1の支持軸273は、例えば、水平にかつスライド式に組み付けられることによって、フレーム301に組み付けられてよい。幾つかの実施形態では、第2の開口305が第3の支持軸277よりも大きいため、この第3の支持軸277は、例えば、水平にかつスライド式に組み付けられることによって、フレーム301に組み付けられてよい。幾つかの実施形態では、第3の開口307が第5の支持軸281よりも大きいため、この第5の支持軸281は、例えば、水平にかつスライド式に組み付けられることによって、フレーム301に組み付けられてよい。水平にかつスライド式に組み付けられることによって、第1の支持軸273は、この第1の支持軸273が延在する軸線に沿って第1の開口303の内部でフレーム301に対して相対的に移動することができ、第3の支持軸277は、この第3の支持軸277が延在する軸線に沿って第2の開口305の内部でフレーム301に対して相対的に移動することができ、かつ/または第5の支持軸281は、この第5の支持軸281が延在する軸線に沿って第3の開口307の内部でフレーム301に対して相対的に移動することができる。
【0049】
幾つかの実施形態では、伝達装置271は、取付けプレート、例えば第1の取付けプレート309(と、例えば、
図5~
図8に示した第2の取付けプレート500と)を備えていてよい。この第1の取付けプレート309は、フレーム301と駆動装置(例えば、第1の端部移動用駆動装置245および第3の端部移動用駆動装置265)との間に位置決めされていてよい。幾つかの実施形態では、第1の取付けプレート309は、フレーム301に対して実質的に平行に延在する壁を備えていてよい。第1の取付けプレート309は、フレーム301から離間させられていてよく、第1の取付けプレート309は、第1の支持軸273、第3の支持軸277および/または第5の支持軸281が貫通する1つ以上の開口を規定している。
【0050】
図4には、
図3の4-4線に沿った駆動装置129の側面図が示してある。幾つかの実施形態では、第1の取付けプレート309は、1つ以上の開口、例えば第1の取付け開口401を規定していてよい。幾つかの実施形態では、第1の取付けプレート309は、1つ以上の支持軸、例えば第1の支持軸273を収容してよい。例えば、この第1の支持軸273は、第1の取付け開口401の内部に収容されてよい。幾つかの実施形態では、この第1の取付け開口401は、第1の支持軸273の横断サイズ(例えば
図4における直径)よりも大きくてよい横断サイズ(例えば
図4における直径)を有していてよい。第1の支持軸273は、第1の取付けプレート309に組み付けられて(例えば、水平にかつスライド式に組み付けられて)よく、第1の支持軸273は、この第1の支持軸273が延在する第1の移動軸線402に沿って第1の取付け開口401の内部で第1の取付けプレート309に対して相対的に可動である。
【0051】
幾つかの実施形態では、第1の支持軸273は、第1の内側端部403と第1の外側端部405とを備えていてよく、第1の支持軸273は、第1の内側端部403と第1の外側端部405との間で第1の移動軸線402に沿って実質的に線形に延在している。第1の成形ロール117は、第1の支持軸273の第1の外側端部405に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第1の外側端部405は、例えば、第1の軸受ブロック211に設けられた開口の内部に収容されていることによって、第1の軸受ブロック211に取り付けられてよい。第1の外側端部405は、種々の手段で第1の軸受ブロック211に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第1の外側端部405は、第1の軸受ブロック211に設けられた開口にねじ込まれてよく、第1の外側端部405は、第1の軸受ブロック211の開口に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第1の外側端部405は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第1の軸受ブロック211に取り付けられてよい。第1の外側端部405は、第1の軸受ブロック211に取り付けられていることによって、例えば、第1の支持軸273が第1の移動軸線402に沿って移動するときに、第1の軸受ブロック211を移動させることができる。第1の成形ロール117は、第1の軸受ブロック211に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第1の成形ロール117は、第1の軸受ブロック211に対して相対的に回転可能である。こうして、第1の成形ロール117は、第1の軸受ブロック211を介して第1の支持軸273の第1の外側端部405に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0052】
幾つかの実施形態では、第1の内側端部403は、第1の移動用駆動装置241、例えば第1の端部移動用駆動装置245に取り付けられてよい。第1の内側端部403は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第1の端部移動用駆動装置245に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245は、第1の移動軸線402に沿った移動用駆動力を発生させることができ、この移動用駆動力によって、第1の支持軸273を第1の移動軸線402に沿って第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の支持軸273は、第1の取付けプレート309を貫いて延在していてよく、もしあるならば、この第1の取付けプレート309の移動から独立して第1の移動軸線402に沿って移動することができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245によって、第1の支持軸273が第1の移動軸線402に沿って移動させられるときに、第1の支持軸273によって、第1の移動軸線402に沿った第1の軸受ブロック211の対応する移動を生じさせることができる。第1の軸受ブロック211のこの移動は、第1の成形ロール117の第1の端部205の移動を生じさせることができ、この場合には、第1の移動用駆動装置241によって、第1の移動軸線251に沿って、例えば、第1の支持軸273と第1の軸受ブロック211との移動を介して、第1の成形ロール117の第1の端部205を移動させることができるようになっている。
【0053】
幾つかの実施形態では、第3の支持軸277は、第3の内側端部413と第3の外側端部415とを備えていてよく、第3の支持軸277は、第3の内側端部413と第3の外側端部415との間で第3の移動軸線417に沿って実質的に線形に延在している。第2の成形ロール119は、第3の支持軸277の第3の外側端部415に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第3の外側端部415は、例えば、第3の軸受ブロック231に設けられた開口419の内部に収容されていることによって、第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。第3の外側端部415は、種々の手段で第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第3の外側端部415は、第3の軸受ブロック231に設けられた開口419にねじ込まれてよく、第3の外側端部415は、第3の軸受ブロック231の開口419に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第3の外側端部415は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。第3の外側端部415は、第3の軸受ブロック231に取り付けられていることによって、例えば、第3の支持軸277が第3の移動軸線417に沿って移動するときに、第3の軸受ブロック231を移動させることができる。第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231に対して相対的に回転可能である。こうして、第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231を介して第3の支持軸277の第3の外側端部415に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0054】
幾つかの実施形態では、第3の支持軸277と(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117とは、互いに相対的にかつ互いに独立して移動することができる。例えば、第3の支持軸277が、(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117に対して相対的に移動することができるのに対して、(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117は、第3の支持軸277に対して相対的に移動することができる。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック211は、第3の支持軸277を収容しかつ貫通させることができる開口421を規定してよい。幾つかの実施形態では、第3の支持軸277は、第1の軸受ブロック211に取り付けられなくてよく、これによって、第3の支持軸277と第1の軸受ブロック211とが、互いに独立して移動することができる。例えば、第1の軸受ブロック211に設けられた開口421は、第3の支持軸277の横断サイズよりも大きい横断サイズを有していてよい。結果として、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第3の支持軸277の移動が、第1の軸受ブロック211の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第1の軸受ブロック211の移動が、第3の支持軸277の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第3の内側端部413は、第1の取付けプレート309に取り付けられてよい。第3の内側端部413は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第1の取付けプレート309に取り付けられてよく、例えば、第3の内側端部413は、第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられてよい。
【0055】
幾つかの実施形態では、第5の支持軸281は、第5の内側端部433と第5の外側端部435とを備えていてよく、第5の支持軸281は、第5の内側端部433と第5の外側端部435との間で第5の移動軸線437に沿って実質的に線形に延在している。第2の成形ロール119は、第5の支持軸281の第5の外側端部435に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第5の外側端部435は、例えば、第3の軸受ブロック231に設けられた開口441の内部に収容されていることによって、第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。第5の外側端部435は、種々の手段で第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第5の外側端部435は、第3の軸受ブロック231に設けられた開口441にねじ込まれてよく、第5の外側端部435は、第3の軸受ブロック231の開口441に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第5の外側端部435は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。第5の外側端部435は、第3の軸受ブロック231に取り付けられていることによって、例えば、第5の支持軸281が第5の移動軸線437に沿って移動するときに、第3の軸受ブロック231を移動させることができる。第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231に対して相対的に回転可能である。こうして、第2の成形ロール119は、第3の軸受ブロック231を介して第5の支持軸281の第5の外側端部435に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0056】
幾つかの実施形態では、第5の支持軸281と(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117とは、互いに相対的にかつ互いに独立して移動することができる。例えば、第5の支持軸281が、(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117に対して相対的に移動することができるのに対して、(例えば第1の軸受ブロック211に取り付けられた)第1の成形ロール117は、第5の支持軸281に対して相対的に移動することができる。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック211は、第5の支持軸281を収容しかつ貫通させることができる開口443を規定してよい。幾つかの実施形態では、第5の支持軸281は、第1の軸受ブロック211に取り付けられなくてよく、これによって、第5の支持軸281と第1の軸受ブロック211とが、互いに独立して移動することができる。例えば、第1の軸受ブロック211に設けられた開口443は、第5の支持軸281の横断サイズよりも大きい横断サイズを有していてよい。結果として、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第5の支持軸281の移動が、第1の軸受ブロック211の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第1の軸受ブロック211の移動が、第5の支持軸281の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第5の内側端部433は、第1の取付けプレート309に取り付けられてよい。第5の内側端部433は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第1の取付けプレート309に取り付けられてよく、例えば、第5の内側端部433は、第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられてよい。
【0057】
幾つかの実施形態では、第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、第1の支持軸273の互いに反対の側に位置決めされていてよく、第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、第1の軸受ブロック211を貫いて延在している。幾つかの実施形態では、第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、第1の支持軸273が第1の軸受ブロック211に取り付けられているため、第1の支持軸273よりも大きな距離にわたってフレーム301を越えて延在していてよい。幾つかの実施形態では、第3の支持軸277および第5の支持軸281は、第3の軸受ブロック231の上側および下側に向かって第3の軸受ブロック231に取り付けられてよい。第1の方向261または第2の方向263への第1の取付けプレート309の移動は、第3の支持軸277および第5の支持軸281をそれぞれ第1の方向261または第2の方向263に移動させ、これによって、第2の成形ロール119の第1の端部225を移動させることができる。
【0058】
図5には、
図2の5-5線に沿った駆動装置129の側面図が示してある。幾つかの実施形態では、伝達装置271は、(例えば
図3~
図4に示した)第1の取付けプレート309と実質的に同一であってよい第2の取付けプレート500を備えていてよい。この第2の取付けプレート500は、1つ以上の開口、例えば第2の取付け開口501を規定していてよい。幾つかの実施形態では、第2の取付けプレート500は、1つ以上の支持軸、例えば第2の支持軸275を収容してよく、この第2の支持軸275は、第2の取付け開口501の内部に収容されている。幾つかの実施形態では、この第2の取付け開口501は、第2の支持軸275の横断サイズ(例えば
図5における直径)よりも大きくてよい横断サイズ(例えば
図5における直径)を有していてよい。第2の支持軸275は、第2の取付けプレート500に組み付けられて(例えば、水平にかつスライド式に組み付けられて)よく、第2の支持軸275は、この第2の支持軸275が延在する第2の移動軸線502に沿って第2の取付け開口501の内部で第2の取付けプレート500に対して相対的に可動である。
【0059】
幾つかの実施形態では、第2の支持軸275は、第2の内側端部503と第2の外側端部505とを備えていてよく、第2の支持軸275は、第2の内側端部503と第2の外側端部505との間で第2の移動軸線502に沿って実質的に線形に延在している。第1の成形ロール117は、第2の支持軸275の第2の外側端部505に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第2の外側端部505は、例えば、第2の軸受ブロック213に設けられた開口の内部に収容されていることによって、第2の軸受ブロック213に取り付けられてよい。第2の外側端部505は、種々の手段で第2の軸受ブロック213に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第2の外側端部505は、第2の軸受ブロック213に設けられた開口にねじ込まれてよく、第2の外側端部505は、第2の軸受ブロック213の開口に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第2の外側端部505は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第2の軸受ブロック213に取り付けられてよい。第2の外側端部505は、第2の軸受ブロック213に取り付けられていることによって、例えば、第2の支持軸275が第2の移動軸線502に沿って移動するときに、第2の軸受ブロック213を移動させることができる。第2の成形ロール119は、第2の軸受ブロック213に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第2の成形ロール119は、第2の軸受ブロック213に対して相対的に回転可能である。こうして、第2の成形ロール119は、第2の軸受ブロック213を介して第2の支持軸275の第2の外側端部505に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0060】
幾つかの実施形態では、第2の内側端部503は、第1の移動用駆動装置241、例えば第2の端部移動用駆動装置247に取り付けられてよい。第2の内側端部503は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第2の端部移動用駆動装置247に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の移動軸線502に沿った移動用駆動力を発生させることができ、この移動用駆動力によって、第2の支持軸275を第2の移動軸線502に沿って第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第2の支持軸275は、第2の取付けプレート500を貫いて延在していてよく、もしあるならば、この第2の取付けプレート500の移動から独立して第2の移動軸線502に沿って移動することができる。幾つかの実施形態では、第2の端部移動用駆動装置247によって、第2の支持軸275が第2の移動軸線502に沿って移動させられるときに、第2の支持軸275によって、第2の移動軸線502に沿った第2の軸受ブロック213の対応する移動を生じさせることができる。第2の軸受ブロック213のこの移動は、第1の成形ロール117の第2の端部207の移動を生じさせることができ、この場合には、第1の移動用駆動装置241によって、第1の移動軸線251に沿って、例えば、第1の支持軸273と第1の軸受ブロック211との移動を介して、第1の成形ロール117の第2の端部207を移動させることができるようになっている。
【0061】
幾つかの実施形態では、第4の支持軸279は、第4の内側端部513と第4の外側端部515とを備えていてよく、第4の支持軸279は、第4の内側端部513と第4の外側端部515との間で第4の移動軸線517に沿って実質的に線形に延在している。第2の成形ロール119は、第4の支持軸279の第4の外側端部515に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第4の外側端部515は、例えば、第4の軸受ブロック233に設けられた開口519の内部に収容されていることによって、第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。第4の外側端部515は、種々の手段で第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第4の外側端部515は、第4の軸受ブロック233に設けられた開口519にねじ込まれてよく、第4の外側端部515は、第4の軸受ブロック233の開口519に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第4の外側端部515は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。第4の外側端部515は、第4の軸受ブロック233に取り付けられていることによって、例えば、第4の支持軸279が第4の移動軸線517に沿って移動するときに、第4の軸受ブロック233を移動させることができる。第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233に対して相対的に回転可能である。こうして、第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233を介して第4の支持軸279の第4の外側端部515に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0062】
幾つかの実施形態では、第4の支持軸279と(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117とは、互いに相対的にかつ互いに独立して移動することができる。例えば、第4の支持軸279が、(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117に対して相対的に移動することができるのに対して、(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117は、第4の支持軸279に対して相対的に移動することができる。幾つかの実施形態では、第2の軸受ブロック213は、第4の支持軸279を収容しかつ貫通させることができる開口521を規定してよい。幾つかの実施形態では、第4の支持軸279は、第2の軸受ブロック213に取り付けられなくてよく、これによって、第4の支持軸279と第2の軸受ブロック213とが、互いに独立して移動することができる。例えば、第2の軸受ブロック213に設けられた開口521は、第4の支持軸279の横断サイズよりも大きい横断サイズを有していてよい。結果として、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第4の支持軸279の移動が、第2の軸受ブロック213の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第2の軸受ブロック213の移動が、第4の支持軸279の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第4の内側端部513は、第2の取付けプレート500に取り付けられてよい。第4の内側端部513は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第2の取付けプレート500に取り付けられてよく、例えば、第4の内側端部513は、第2の取付けプレート500の第1の側523に取り付けられてよい。
【0063】
幾つかの実施形態では、第6の支持軸283は、第6の内側端部533と第6の外側端部535とを備えていてよく、第6の支持軸283は、第6の内側端部533と第6の外側端部535との間で第6の移動軸線537に沿って実質的に線形に延在している。第2の成形ロール119は、第6の支持軸283の第6の外側端部535に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。例えば、第6の外側端部535は、例えば、第4の軸受ブロック233に設けられた開口541の内部に収容されていることによって、第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。第6の外側端部535は、種々の手段で第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。例えば、幾つかの実施形態では、第6の外側端部535は、第4の軸受ブロック233に設けられた開口541にねじ込まれてよく、第6の外側端部535は、第4の軸受ブロック233の開口541に設けられた雌ねじ山に螺合する雄ねじ山を備えている。幾つかの実施形態では、第6の外側端部535は、接着剤および/または機械的な締結具(例えば、ねじ、ボルト等)によって第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。第6の外側端部535は、第4の軸受ブロック233に取り付けられていることによって、例えば、第6の支持軸283が第6の移動軸線537に沿って移動するときに、第4の軸受ブロック233を移動させることができる。第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよく、第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233に対して相対的に回転可能である。こうして、第2の成形ロール119は、第4の軸受ブロック233を介して第6の支持軸283の第6の外側端部535に組み付けられてよく、例えば回転可能に組み付けられてよい。
【0064】
幾つかの実施形態では、第6の支持軸283と(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117とは、互いに相対的にかつ互いに独立して移動することができる。例えば、第6の支持軸283が、(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117に対して相対的に移動することができるのに対して、(例えば第2の軸受ブロック213に取り付けられた)第1の成形ロール117は、第6の支持軸283に対して相対的に移動することができる。幾つかの実施形態では、第2の軸受ブロック213は、第6の支持軸283を収容しかつ貫通させることができる開口543を規定してよい。幾つかの実施形態では、第6の支持軸283は、第2の軸受ブロック213に取り付けられなくてよく、これによって、第6の支持軸283と第2の軸受ブロック213とが、互いに独立して移動することができる。例えば、第2の軸受ブロック213に設けられた開口543は、第6の支持軸283の横断サイズよりも大きい横断サイズを有していてよい。結果として、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第6の支持軸283の移動が、第2の軸受ブロック213の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第1の方向261および/または第2の方向263に沿った第2の軸受ブロック213の移動が、第6の支持軸283の移動を生じさせることはできない。幾つかの実施形態では、第6の内側端部533は、第2の取付けプレート500に取り付けられてよい。第6の内側端部533は、種々の手段、例えば、機械的な締結具、溶接、接着剤、螺合等によって第2の取付けプレート500に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第6の内側端部533は、第2の取付けプレート500の第1の側523に取り付けられてよい。
【0065】
幾つかの実施形態では、第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、第2の支持軸275の互いに反対の側に位置決めされていてよく、第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、第2の軸受ブロック213を貫いて延在している。幾つかの実施形態では、第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、第2の支持軸275が第2の軸受ブロック213に取り付けられているため、第2の支持軸275よりも大きな距離にわたってフレーム301を越えて延在していてよい。幾つかの実施形態では、第4の支持軸279および第6の支持軸283は、第4の軸受ブロック233の上側および下側に向かって第4の軸受ブロック233に取り付けられてよい。第1の方向261または第2の方向263への第2の取付けプレート500の移動は、第4の支持軸279および第6の支持軸283をそれぞれ第1の方向261または第2の方向263に移動させ、これによって、第2の成形ロール119の第2の端部227を移動させることができる。
【0066】
図6には、
図4の6-6線に沿った駆動装置129の平面図が示してある。幾つかの実施形態では、この駆動装置129は、第1の方向261および/または第2の方向263への第1の成形ロール117の第1の端部205、第1の成形ロール117の第2の端部207、第2の成形ロール119の第1の端部225または第2の成形ロール119の第2の端部227の移動を独立して制御することができる。例えば、第1の取付けプレート309と第2の取付けプレート500とは、第1の取付けプレート309と第2の取付けプレート500との間に間隙を規定するために離間させられてよい。第1の取付けプレート309と第2の取付けプレート500とは、互いに独立して移動することができ、第1の取付けプレート309は、第1の方向261および/または第2の方向263に可動であり、第2の取付けプレート500は、第1の取付けプレート309から独立して、第1の方向261および/または第2の方向263に可動である。幾つかの実施形態では、第1の取付けプレート309は、第1の側423と、反対の第2の側601とを備えていてよい。第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられてよい(例えば、
図4に示したように、第3の支持軸277の第3の内側端部413と、第5の支持軸281の第5の内側端部433とは、第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられている)。第2の移動用駆動装置243、例えば第3の端部移動用駆動装置265は、第1の取付けプレート309の第2の側601に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265は、第1の取付けプレート309の第2の側601に取り付けられてよい第1の駆動軸603を備えていてよい。第3の端部移動用駆動装置265は、第1の駆動軸603を(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができ、これによって、第1の取付けプレート309を移動させることができる。第3の支持軸277と第5の支持軸281とが第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられているため、第1の取付けプレート309の移動が、第3の支持軸277と第5の支持軸281との移動を生じさせることができ、これによって、第2の成形ロール119の第1の端部225の対応する移動を生じさせることができる。
【0067】
幾つかの実施形態では、第2の取付けプレート500は、第1の側523と、反対の第2の側605とを備えていてよい。第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、第2の取付けプレート500の第1の側523に取り付けられてよい(例えば、
図5に示したように、第4の支持軸279の第4の内側端部513と、第6の支持軸283の第6の内側端部533とは、第2の取付けプレート500の第1の側523に取り付けられている)。第2の移動用駆動装置243、例えば第4の端部移動用駆動装置267は、第2の取付けプレート500の第2の側605に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第4の端部移動用駆動装置267は、第2の取付けプレート500の第2の側605に取り付けられてよい第2の駆動軸607を備えていてよい。第4の端部移動用駆動装置267は、第2の駆動軸607を(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができ、これによって、第2の取付けプレート500を移動させることができる。第4の支持軸279と第6の支持軸283とが第2の取付けプレート500の第1の側523に取り付けられているため、第2の取付けプレート500の移動が、第4の支持軸279と第6の支持軸283との移動を生じさせることができ、これによって、第2の成形ロール119の第2の端部227の対応する移動を生じさせることができる。
【0068】
図7には、
図4の7-7線に沿った駆動装置129の平面図が示してある。幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、間隙121の幅701を変更するために、進行経路111に対して実質的に直交してよい移動軸線703に沿った、第2の成形ロール119から独立した第1の成形ロール117の移動または移動軸線703に沿った、第1の成形ロール117から独立した第2の成形ロール119の移動のうちの少なくとも一方を生じさせることによって、間隙121の幅701を変更することを含んでいてよい。幾つかの実施形態では、駆動装置129は、間隙121の幅701を変更するために、第2の成形ロール119から独立した第1の成形ロール117の移動または第1の成形ロール117から独立した第2の成形ロール119の移動のうちの少なくとも一方を生じさせてよい。例えば、第1の移動用駆動装置241が、第1の成形ロール117の第1の端部205および/または第2の端部207を、第2の成形ロール119の第1の端部225および/または第2の端部227を移動させる第2の移動用駆動装置243から独立して移動させることができる。第1の支持軸273は、第1の軸受ブロック211と第1の端部移動用駆動装置245とに取り付けられてよく、例えば、第1の支持軸273の第1の外側端部405が、第1の軸受ブロック211に取り付けられていて、第1の支持軸273の第1の内側端部403が、第1の端部移動用駆動装置245に取り付けられている。幾つかの実施形態では、第1の支持軸273は、フレーム301と第1の取付けプレート309とに設けられた開口を貫いて延在していてよく(例えば
図4にも示した)、これによって、第1の支持軸273が、フレーム301と第1の取付けプレート309とから独立して移動することができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245は、第1の支持軸273を(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができる。第1の支持軸273の移動は、(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263への)第1の軸受ブロック211の移動を生じさせることができ、これによって、第1の成形ロール117の第1の端部205において間隙121の幅701を増減させることができる。
【0069】
幾つかの実施形態では、例えば、第1の移動用駆動装置241が複数の駆動装置(例えば、第1の端部移動用駆動装置245および第2の端部移動用駆動装置247)を備えている場合、第1の成形ロール117の第1の端部205と第1の成形ロール117の第2の端部207とは、互いに独立して移動することができる。例えば、第2の支持軸275は、第2の軸受ブロック213と第2の端部移動用駆動装置247とに取り付けられてよく、例えば、第2の支持軸275の第2の外側端部505が、第2の軸受ブロック213に取り付けられていて、第2の支持軸275の第2の内側端部503が、第2の端部移動用駆動装置247に取り付けられている。幾つかの実施形態では、第2の支持軸275は、フレーム301と第2の取付けプレート500とに設けられた開口を貫いて延在していてよく(例えば
図5にも示した)、これによって、第2の支持軸275が、フレーム301と第2の取付けプレート500とから独立して移動することができる。幾つかの実施形態では、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の支持軸275を(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができる。第2の支持軸275の移動は、(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263への)第2の軸受ブロック213の移動を生じさせることができ、これによって、第1の成形ロール117の第2の端部207において間隙121の幅701を増減させることができる。
【0070】
幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを互いに独立して運転することができ、これによって、第1の成形ロール117の第1の端部205の移動と第2の端部207の移動とを互いに独立させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を減少させるために、第1の端部移動用駆動装置245が、第1の支持軸273を第1の方向261に移動させることができるのに対して、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の支持軸275を第1の方向261に移動させることができ、これによって、第1の成形ロール117を第2の成形ロール119に近づく方向に移動させることができる。幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を増加させるために、第1の端部移動用駆動装置245が、第1の支持軸273を第2の方向263に移動させることができるのに対して、第2の端部移動用駆動装置247は、第2の支持軸275を第2の方向263に移動させることができ、これによって、第1の成形ロール117を第2の成形ロール119から離れる方向に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117の直径は、第1の成形ロール117の長さに沿って一定でなくてよく、これによって、第1の成形ロール117の一方の端部を第2の成形ロール119から、第1の成形ロール117の他方の端部と異なる距離離間させることができる。第1の成形ロール117の直径における差に適応するために、幾つかの実施形態では、第1の成形ロール117の一方の端部(例えば、第1の端部205または第2の端部207)を第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができるのに対して、第1の成形ロール117の他方の端部は不動のままであってよい。こうして、第1の移動用駆動装置241が、第1の成形ロール117の第1の端部205または第2の端部207のうちの1つ以上を、進行経路111に対して実質的に直交してよい移動軸線703に沿って移動させることができる。
【0071】
図8には、
図4の6-6線に沿った
図6に類似の駆動装置129の平面図が示してある。幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を変更することは、第1の成形ロール117を第2の成形ロール119から独立して、進行経路111に対して実質的に直交する移動軸線703に沿って移動させることに限定されていない。むしろ、幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、第2の成形ロール119を第1の成形ロール117から独立して移動軸線703に沿って移動させることを含んでいてよい。例えば、第2の移動用駆動装置243が、第2の成形ロール119の第1の端部225および/または第2の端部227を、第1の成形ロール117の第1の端部205および/または第2の端部207を移動させる第1の移動用駆動装置241から独立して移動させることができる。第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、第3の軸受ブロック231と第3の端部移動用駆動装置265とに取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第3の支持軸277と第5の支持軸281とは、フレーム301に設けられた開口を貫いて延在していて、第1の取付けプレート309の第1の側423に取り付けられていてよく(例えば
図4にも示した)、これによって、第3の支持軸277と第5の支持軸281とが、フレーム301から独立して移動することができる。幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265は、第3の支持軸277と第5の支持軸281とを(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができる。第3の支持軸277と第5の支持軸281との移動は、(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263への)第3の軸受ブロック231の移動を生じさせることができ、これによって、第2の成形ロール119の第1の端部225において間隙121の幅701を増減させることができる。
【0072】
幾つかの実施形態では、例えば、第2の移動用駆動装置243が複数の駆動装置(例えば、第3の端部移動用駆動装置265および第4の端部移動用駆動装置267)を備えている場合、第2の成形ロール119の第1の端部225と第2の成形ロール119の第2の端部227とは、互いに独立して移動することができる。例えば、第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、第4の軸受ブロック233と第4の端部移動用駆動装置267とに取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、第4の支持軸279と第6の支持軸283とは、フレーム301に設けられた開口を貫いて延在していてよく(例えば
図5にも示した)、これによって、第4の支持軸279と第6の支持軸283とが、フレーム301から独立して移動することができる。幾つかの実施形態では、第4の端部移動用駆動装置267は、第4の支持軸279と第6の支持軸283とを(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263に)移動させるための動きを発生させることができる。第4の支持軸279と第6の支持軸283との移動は、(例えば、第1の方向261および/または第2の方向263への)第4の軸受ブロック233の移動を生じさせることができ、これによって、第2の成形ロール119の第2の端部227において間隙121の幅701を増減させることができる。
【0073】
幾つかの実施形態では、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを互いに独立して運転することができ、これによって、第2の成形ロール119の第1の端部225の移動と第2の端部227の移動とを互いに独立させることができる。例えば、幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を減少させるために、第3の端部移動用駆動装置265が、第3の支持軸277と第5の支持軸281とを第2の方向263に移動させることができるのに対して、第4の端部移動用駆動装置267は、第4の支持軸279と第6の支持軸283とを第2の方向263に移動させることができ、これによって、第2の成形ロール119を第1の成形ロール117に近づく方向に移動させることができる。幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を増加させるために、第3の端部移動用駆動装置265が、第3の支持軸277と第5の支持軸281とを第1の方向261に移動させることができるのに対して、第4の端部移動用駆動装置267は、第4の支持軸279と第6の支持軸283とを第1の方向261に移動させることができ、これによって、第2の成形ロール119を第1の成形ロール117から離れる方向に移動させることができる。幾つかの実施形態では、第2の成形ロール119の直径は、第2の成形ロール119の長さに沿って一定でなくてよく、これによって、第2の成形ロール119の一方の端部を第1の成形ロール117から、第2の成形ロール119の他方の端部と異なる距離離間させることができる。第2の成形ロール119の直径における差に適応するために、幾つかの実施形態では、第2の成形ロール119の一方の端部(例えば、第1の端部225または第2の端部227)を第1の方向261および/または第2の方向263に移動させることができるのに対して、第2の成形ロール119の他方の端部は不動のままであってよい。こうして、第2の移動用駆動装置243が、第2の成形ロール119の第1の端部225または第2の端部227のうちの1つ以上を移動軸線703に沿って移動させることができる。
【0074】
幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、間隙121の幅701を変更することを含んでいてよい。このためには、進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿った、第2の成形ロール119から独立した第1の成形ロール117の移動、または進行経路111に対して実質的に直交する移動軸線703に沿った、第1の成形ロールから独立した第2の成形ロールの移動、または移動軸線703に沿った、第1の成形ロール117から独立した第2の成形ロール119の移動のうちの少なくとも1つが実施される。例えば、第1の移動用駆動装置241が、第1の成形ロール117の移動を制御することができるのに対して、第2の移動用駆動装置243は、第2の成形ロール119の移動を制御することができる。幾つかの実施形態では、第1の移動用駆動装置241は、第1の成形ロール117を第2の成形ロール119から独立して移動させることができる。幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243は、第2の成形ロール119を第1の成形ロール117から独立して移動させることができる。
【0075】
幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を変更することは、間隙121の長さに沿った間隙121の幅701の変動に適応するために、第1の成形ロール117の一方の端部を移動させることを含んでいてよい。例えば、第1の移動用駆動装置241は、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えていてよい。第1の端部移動用駆動装置245が、第1の成形ロール117の第1の端部205の移動を制御することができるのに対して、第2の端部移動用駆動装置247は、第1の成形ロール117の第2の端部207の移動を制御することができる。幾つかの実施形態では、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とは、互いに独立して作業することができ、これによって、第1の端部205と第2の端部207とを互いに独立して調整することができる。こうして、第1の成形ロール117の一方の端部を移動させて、間隙121の長さに沿った間隙121の幅701の変動に適応することができる。例えば、第1の成形ロール117および/または第2の成形ロール119の幾何学形状のため、第1の端部205における間隙121の幅701が、第2の端部207における間隙121の幅701よりも大きくなってしまうことがある。幅701のこの変動に適応するために、第1の端部移動用駆動装置245が、第1の端部205を第2の成形ロール119に近づく方向(例えば第1の方向261)に移動させ、これによって、幅701の変動を減少させることができる。付加的または代替的には、第2の端部移動用駆動装置247が、第2の端部207を第2の成形ロール119から離れる方向(例えば第2の方向263)に移動させ、これによって、幅701の変動を減少させることができる。幾つかの実施形態では、間隙121の幅701を変更することは、(例えば
図1に示した)ガラスリボン105が間隙121の内部に受け入れられるときに行われてよい。例えば、第1の移動用駆動装置241は、1つ以上のサーボモータを備えていてよく、このサーボモータによって、運転中、生産を停止させることなく、第1の成形ロール117の移動および位置調整を容易にすることができる。
【0076】
図9には、成形ロール901、例えば、第1の成形ロール117または第2の成形ロール119の分解図が示してある。幾つかの実施形態では、成形ロール901は、(例えば
図1~
図8に示した)第1の成形ロール117および/または第2の成形ロールと実質的に同一であってよい。幾つかの実施形態では、成形ロール901は、ローラ903、例えば、断熱性の円筒体またはコーティングを備えていてよい。幾つかの実施形態では、ローラ903は、ステンレス鋼材料、インコネル材料またはセラミックコーティングされたステンレス鋼材料のうちの1つ以上を含んでいてよい。幾つかの実施形態では、ローラ903は、セラミックコーティング、スリーブまたは別のセラミックベース材料、例えばジルコニアを含んでいてよい。幾つかの実施形態では、ローラ903は、実質的に中空であってよく、実質的に円形の横断面、例えば直径を有していてよい。ローラ903は、成形軸線905に沿って延びていてよく、半径方向外側面907を備えていてよい。幾つかの実施形態では、この半径方向外側面907は、第1の端部909と第2の端部911との間で成形軸線905に沿って一定の直径を有していてよい。
【0077】
幾つかの実施形態では、成形ロール901は、1つ以上の軸、例えば、第1の軸915と第2の軸917とを備えていてよい。第1の軸915が、ローラ903の第1の側919に取り付けられてよいのに対して、第2の軸917は、ローラ903の第2の側921に取り付けられてよい。幾つかの実施形態では、ガラスリボンを製造する方法は、成形ロール901を組み立てる(例えば、第1の成形ロール117および第2の成形ロール119を組み立てる)ことを含んでいてよい。例えば、成形ロール901を組み立てることは、第1の軸915をローラ903の第1の側919に取り付け、第2の軸917をローラ903の第2の側921に取り付けて、成形ロール901を形成することを含んでいてよい。幾つかの実施形態では、第1の軸915は、ローラ903の第1の端部909に係合(例えば、接触、内部への収容等)してよい第1の端部キャップ923を備えていてよい。第2の軸917は、ローラ903の第2の端部911に係合(例えば、接触、内部への収容等)してよい第2の端部キャップ925を備えていてよい。幾つかの実施形態では、成形ロール901は、第1の軸915と第2の軸917とをローラ903に取り付けることができる1つ以上の締結具(例えば、ねじ、ボルト、接着剤等)を備えていてよい。この締結具は、第1の軸915と第2の軸917とをローラ903に取り付けた状態に維持して、ローラ903からの第1の軸915または第2の軸917の不本意な解離を制限することができる。
【0078】
図10には、第1の軸915と第2の軸917とをローラ903に取り付けることによって成形ロール901を組み立てた後の成形ロール901が示してある。成形ロール901(例えば、第1の成形ロール117および第2の成形ロール119)の組立て後、ガラスリボンを製造する方法は、成形ロール901(例えば、第1の成形ロール117および第2の成形ロール119)の1つ以上の表面を機械加工して、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間に規定される間隙(例えば、
図6~
図8に示した間隙121)の幅(例えば、
図7~
図8に示した幅701)の変動を減少させることを含んでいてよい。例えば、間隙121の幅701は、成形ロール901(例えば、
図6~
図8に示した第1の成形ロール117および第2の成形ロール119)の長さに沿って実質的に一定であることが有利である。実質的に一定の幅701を維持するためには、ローラ903、第1の軸915および第2の軸917の正確な寸法によって、間隙121の幅701の変動を減少させることができる。しかしながら、ローラ903、第1の軸915および第2の軸917の比較的正確な寸法が得られているとしても、成形ロール901の組立てによって生じた寸法の変動が相変わらず存在してしまうことがある。こういった変動を減少させるために、成形ロール901は(例えば、矢印で概略的に図示した機械加工1001によって)機械加工されてよい。例えば、機械加工1001は、成形ロール901(例えば、第1の成形ロール117および第2の成形ロール119)の組立て後に行われてよい。機械加工1001は、成形ロール901の1つ以上の表面の研削、切削等を含んでいてよい。幾つかの実施形態では、成形ロール901の1つ以上の表面は、例えば、第1の軸915の表面、第2の軸917の表面および/またはローラ903の半径方向外側面907を含んでいてよい。
【0079】
図11を参照すると、幾つかの実施形態では、成形ロール901を組み立てることは、第1の軸915を第1の軸受ブロック1103の第1の軸受1101に取り付けることと、第2の軸917を第2の軸受ブロック1107の第2の軸受1105に取り付けることとを含んでいてよい。幾つかの実施形態では、第1の軸受ブロック1103と第2の軸受ブロック1107とは、(例えば
図2に示した)第1の軸受ブロック211、第2の軸受ブロック213、第3の軸受ブロック231または第4の軸受ブロック233のうちの1つ以上と実質的に同一であってよい。第1の軸受1101は、第1の軸受ブロック1103の内部に収容されていてよく、第1の軸受1101は、第1の軸915を収容することができる開口を規定している。幾つかの実施形態では、第1の軸受1101によって、第1の軸受ブロック1103に対して相対的な第1の軸915の回転を容易にすることができる。第2の軸受1105は、第2の軸受ブロック1107の内部に収容されていてよく、第2の軸受1105は、第2の軸917を収容することができる開口を規定している。幾つかの実施形態では、第2の軸受1105によって、第2の軸受ブロック1107に対して相対的な第2の軸917の回転を容易にすることができる。幾つかの実施形態では、成形ロール901の(例えば
図10に示した)機械加工は、第1の軸受ブロック1103への第1の軸915の取付けおよび第2の軸受ブロック1107への第2の軸917の取付けの前または後に行われてよい。幾つかの実施形態では、運転中の熱膨張に適応するために、第1の軸受1101または第2の軸受1105の1つ以上は、それぞれ第1の軸受ブロック1103または第2の軸受ブロック1107に対して相対的に可動であってよい。例えば、第1の軸受1101は、第1の軸受ブロック1103に対して相対的に第1の方向1111および/または第2の方向1113に可動であってよい。第1の方向1111および第2の方向1113は、成形軸線905に対して実質的に平行であってよい。付加的または代替的に、幾つかの実施形態では、第2の軸受1105は、第2の軸受ブロック1107に対して相対的に第1の方向1111および/または第2の方向1113に可動であってよい。幾つかの実施形態では、第1の軸受1101と第2の軸受1105とは、(例えば、第1の方向1111および/または第2の方向1113への)成形軸線905に沿った移動および(例えば、第1の軸915と第2の軸917とが回転する際の)成形軸線を中心とした運動を容易にすることに限定されていない。むしろ、幾つかの実施形態では、第1の軸受1101および/または第2の軸受1105は、それぞれ第1の軸受ブロック1103および第2の軸受ブロック1107に対して相対的に旋回可能であってよい。例えば、幾つかの実施形態では、第1の軸受1101は、第1の軸受ブロック1103に対して相対的に旋回可能であってよく、かつ/または第2の軸受1105は、第2の軸受ブロック1107に対して相対的に旋回可能であってよい。例えば、第1の端部909が第2の端部911から独立して移動させられるかまたは第2の端部911が第1の端部909から独立して移動させられるとき、第1の軸受1101および/または第2の軸受1105の旋回によって、成形ロール901の運動を容易にすることができる。
【0080】
幾つかの実施形態では、ガラス製造装置100は、ガラスリボン123の製造に関連する種々の利点を提供することができる。例えば、第1の移動用駆動装置241または第2の移動用駆動装置243のうちの1つ以上が、サーボモータを備えていてよいのに対して、第1の移動用駆動装置241または第2の移動用駆動装置243のうちの他方は、空気圧シリンダまたはサーボモータを備えていてよい。第1の移動用駆動装置241および/または第2の移動用駆動装置243がサーボモータを備えることで、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との移動および位置のいっそうの増分制御を達成することができ、これによって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間のより正確な間隙幅を容易にすることができる。類似して、サーボモータによって、ガラス製造装置100の運転中に第1の成形ロール117および/または第2の成形ロール119の位置調整を容易にすることができる。例えば、サーボモータは、ガラス製造装置100が運転中であって、ガラスリボン105が第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに給送されている間、第2の成形ロール119に対して相対的な第1の成形ロール117の位置および/または第1の成形ロール117に対して相対的な第2の成形ロール1119の位置を調整することができ、これによって、停止時間を減じることができると共に効率を高めることができる。幾つかの実施形態では、第2の移動用駆動装置243が、空気圧シリンダを備えている場合、第2の成形ロール119を第1の成形ロール117から離れる方向に移動させることによって、材料の固化片が、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間の間隙121を通過することが可能となり、これによって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119とに対する損傷の可能性を低減させることができる。
【0081】
付加的または代替的には、駆動装置129によって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間のより正確な間隙幅を容易にすることができる。例えば、第1の移動用駆動装置241が、第1の端部移動用駆動装置245と第2の端部移動用駆動装置247とを備えている場合、第1の成形ロール117の第1の端部205と第2の端部207とを互いに独立して移動させることができる。この独立した移動によって、第1の成形ロール117の長さに沿った間隙幅の調整を容易にすることができる。このことは、第1の成形ロール117および/または第2の成形ロール119が、横断サイズの変化を有している場合に有利であり得る。類似して、第2の移動用駆動装置243が、第3の端部移動用駆動装置265と第4の端部移動用駆動装置267とを備えている場合、第2の成形ロール119の第1の端部225と第2の端部227とを互いに独立して移動させることができる。この独立した移動によって、第2の成形ロール119の長さに沿った間隙幅の調整を容易にすることができる。このことは、第1の成形ロール117および/または第2の成形ロール119が、横断サイズの変化を有している場合に有利であり得る。成形ロール117,119の横断サイズの変化を減少させるためには、成形ロール117,119の1つ以上の表面が、成形ロール117,119の組立て後に機械加工されてよい。この機械加工によって、第1の成形ロール117と第2の成形ロール119との間に規定される間隙121の幅の変動を減少させることができる。
【0082】
本明細書で使用する場合、「the」、「a」または「an」という用語は、「1つ以上」を意味しており、逆に明示的に示さない限り、「ただ1つ」に限定すべきではない。したがって、例えば、「a component(構成要素)」という言及は、文脈が特に明示しない限り、2つ以上のこのような構成要素を有する実施形態を含んでいる。
【0083】
本明細書で使用する場合、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータならびに別の量および特性が、正確でなく、また、正確である必要はないが、必要に応じて、公差、換算係数、四捨五入、測定誤差およびこれに類するものならびに当業者に知られている別の要因を反映させて、近似であってよく、かつ/またはより大きくてもよいし、より小さくてもよいことを意味している。「約」という用語を値または範囲の端点の記載に使用する場合、本開示は、言及した特定の値または端点を含んでいると解釈すべきである。本明細書中の数値または範囲の端点に「約」を記載するか否かにかかわらず、数値または範囲の端点は、2つの実施形態、つまり、一方は「約」により修飾されている実施形態、他方は「約」により修飾されていない実施形態を含んでいることを意図している。さらに、当然ながら、範囲の各々の端点は、他方の端点に関しても、他方の端点から独立しても重要である。
【0084】
本明細書で使用する場合の「実質的な」、「実質的に」という用語およびその変形語は、記載した特徴が、値もしくは記載と等しいかまたはほぼ等しいことを示すことを意図している。例えば、「実質的に平坦な」表面は、平坦またはほぼ平坦である表面を示すことを意図している。さらに、上で定義したように、「実質的に同様の」は、2つの値が等しいかまたはほぼ等しいことを示すことを意図している。幾つかの実施形態では、「実質的に同様の」は、互いの約10%以内の値、例えば、互いの約5%以内または互いの約2%以内の値を示してよい。
【0085】
本明細書で使用する場合、「備えた」および「含んだ」という用語ならびにその変形語は、特に示さない限り、同義的かつ非限定的と解釈するものとする。
【0086】
様々な実施形態をその特定の例示的かつ具体的な実施形態に関して詳しく説明してきたが、本開示は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなしに、開示した特徴の多くの修正および組合せが想定されるので、そのような実施形態に限定されると考えるべきではない。
【0087】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0088】
実施形態1
ガラス製造装置であって、
進行方向に延びる進行経路を規定する給送装置であって、該給送装置から前記進行方向に前記進行経路に沿ってガラスリボンを搬送するように構成された給送装置と、
第1の成形ロールと、
間隙を規定するために、前記第1の成形ロールから離間させられた第2の成形ロールであって、前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとは、前記ガラスリボンを前記進行経路に沿って前記間隙の内部に受け入れるように構成されている、第2の成形ロールと、
前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとに連結された駆動装置であって、前記間隙の幅を変更するために、前記第2の成形ロールから独立した前記第1の成形ロールの移動または前記第1の成形ロールから独立した前記第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせるように構成された駆動装置と
を備える、ガラス製造装置。
【0089】
実施形態2
前記駆動装置は、前記第1の成形ロールに連結された第1の移動用駆動装置と、前記第2の成形ロールに連結された第2の移動用駆動装置とを備え、前記第1の移動用駆動装置は、前記第1の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を、前記進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿って移動させるように構成されており、前記第2の移動用駆動装置は、前記第2の成形ロールの第1の端部または第2の端部のうちの1つ以上を前記移動軸線に沿って移動させるように構成されている、実施形態1記載のガラス製造装置。
【0090】
実施形態3
前記第1の成形ロールは、該第1の成形ロールの前記第1の端部と前記第2の端部との間で第1の成形軸線を中心として延在する第1の半径方向外側面を備え、該第1の半径方向外側面は、前記第1の成形ロールの前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記第1の成形軸線に沿って一定の直径を有する、実施形態2記載のガラス製造装置。
【0091】
実施形態4
前記第2の成形ロールは、該第2の成形ロールの前記第1の端部と前記第2の端部との間で第2の成形軸線を中心として延在する第2の半径方向外側面を備え、該第2の半径方向外側面は、前記第2の成形ロールの前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記第2の成形軸線に沿って一定の直径を有する、実施形態2または3記載のガラス製造装置。
【0092】
実施形態5
フレームと、
第1の内側端部と第1の外側端部とを備える第1の支持軸および第2の内側端部と第2の外側端部とを備える第2の支持軸であって、前記第1の支持軸と前記第2の支持軸とは、前記フレームに組み付けられており、前記第1の成形ロールは、前記第1の支持軸の前記第1の外側端部と前記第2の支持軸の前記第2の外側端部とに組み付けられている、第1の支持軸および第2の支持軸と、
第3の内側端部と第3の外側端部とを備える第3の支持軸および第4の内側端部と第4の外側端部とを備える第4の支持軸であって、前記第3の支持軸と前記第4の支持軸とは、前記フレームに組み付けられており、前記第2の成形ロールは、前記第3の支持軸の前記第3の外側端部と前記第4の支持軸の前記第4の外側端部とに組み付けられている、第3の支持軸および第4の支持軸と
を備える伝達装置をさらに備える、実施形態2から4までのいずれか1つ記載のガラス製造装置。
【0093】
実施形態6
前記第1の内側端部と前記第2の内側端部とは、前記第1の移動用駆動装置に取り付けられており、前記第3の内側端部と前記第4の内側端部とは、前記第2の移動用駆動装置に取り付けられている、実施形態5記載のガラス製造装置。
【0094】
実施形態7
前記伝達装置は、取付けプレートを備え、前記第3の内側端部と前記第4の内側端部とは、前記取付けプレートの第1の側に取り付けられており、前記第2の移動用駆動装置は、前記取付けプレートの第2の側に取り付けられており、前記第2の移動用駆動装置は、前記取付けプレートと、前記第3の支持軸と、前記第4の支持軸とを前記移動軸線に沿って移動させるように構成されている、実施形態6記載のガラス製造装置。
【0095】
実施形態8
前記第1の支持軸と前記第2の支持軸とは、前記取付けプレートを貫いて延在していて、前記取付けプレートの移動から独立して前記移動軸線に沿って移動する、実施形態7記載のガラス製造装置。
【0096】
実施形態9
前記第1の移動用駆動装置は、サーボモータを備える、実施形態2から8までのいずれか1つ記載のガラス製造装置。
【0097】
実施形態10
前記第2の移動用駆動装置は、空気圧シリンダまたはサーボモータのうちの1つ以上を備える、実施形態2から9までのいずれか1つ記載のガラス製造装置。
【0098】
実施形態11
ガラスリボンを製造する方法であって、
第1の成形ロールと第2の成形ロールとの間に規定された間隙に前記ガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップと、
前記ガラスリボンを前記間隙に通すステップと、
前記進行経路に対して実質的に直交する移動軸線に沿った、前記第2の成形ロールから独立した前記第1の成形ロールの移動または前記移動軸線に沿った、前記第1の成形ロールから独立した前記第2の成形ロールの移動のうちの少なくとも一方を生じさせることによって、前記間隙の幅を変更するステップと
を含む、方法。
【0099】
実施形態12
前記第1の成形ロールおよび前記第2の成形ロールを組み立てるステップと、該組み立てるステップの後、前記間隙の前記幅の変動を減少させるために、前記第1の成形ロールまたは前記第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップとをさらに含む、実施形態11記載の方法。
【0100】
実施形態13
前記間隙の前記幅を変更するステップは、前記間隙の長さに沿った前記間隙の前記幅の変動に適応するために、前記第1の成形ロールの一方の端部を移動させるステップを含む、実施形態11または12記載の方法。
【0101】
実施形態14
前記ガラスリボンが前記間隙の内部に受け入れられるときに、前記間隙の前記幅を変更するステップを行う、実施形態11から13までのいずれか1つ記載の方法。
【0102】
実施形態15
前記ガラスリボンの特性を監視するステップと、前記特性に基づき、前記間隙の前記幅を変更するステップとをさらに含む、実施形態11から14までのいずれか1つ記載の方法。
【0103】
実施形態16
前記特性は、前記第1の成形ロールもしくは前記第2の成形ロールの1つ以上に加えられる力または前記ガラスリボンの厚さのうちの1つ以上を含む、実施形態15記載の方法。
【0104】
実施形態17
ガラスリボンを製造する方法であって、
第1の成形ロールおよび第2の成形ロールを組み立てるステップと、
前記第1の成形ロールと前記第2の成形ロールとの間に規定された間隙の幅の変動を減少させるために、前記第1の成形ロールまたは前記第2の成形ロールの1つ以上の表面を機械加工するステップと、
前記間隙に前記ガラスリボンを進行方向で進行経路に沿って導入するステップと、
前記ガラスリボンを前記間隙に通すステップと
を含む、方法。
【0105】
実施形態18
前記組み立てるステップは、第1の軸を第1のローラの第1の側に取り付け、第2の軸を前記第1のローラの第2の側に取り付けて、前記第1の成形ロールを形成するステップと、第3の軸を第2のローラの第1の側に取り付け、第4の軸を前記第2のローラの第2の側に取り付けて、前記第2の成形ロールを形成するステップとを含む、実施形態17記載の方法。
【0106】
実施形態19
前記組み立てるステップは、前記第1の軸を第1の軸受にかつ前記第2の軸を第2の軸受に取り付けるステップと、前記第3の軸を第3の軸受にかつ前記第4の軸を第4の軸受に取り付けるステップとを含む、実施形態18記載の方法。
【0107】
実施形態20
前記第1の成形ロールおよび前記第2の成形ロールを組み立てるステップの後に前記機械加工するステップを行う、実施形態17から19までのいずれか1つ記載の方法。
【国際調査報告】