(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(54)【発明の名称】スロットネゴシエーション方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
H04L 41/0896 20220101AFI20221107BHJP
【FI】
H04L41/0896
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516136
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020114221
(87)【国際公開番号】W WO2021047538
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910867102.6
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911008430.7
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】易 科
(72)【発明者】
【氏名】李 旺乾
(72)【発明者】
【氏名】胡 永健
(72)【発明者】
【氏名】何 向
(57)【要約】
本出願は、スロットネゴシエーション方法およびデバイスに関する。本方法は、TXが、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを要求するために、第1のFlexEオーバーヘッドフレームをRXに送信することを含む。RXが再起動状態にあるとき、RXは、受信された第1のFlexEオーバーヘッドフレームに応答しない。加えて、RXは、定期的に更新される第2のFlexEオーバーヘッドフレームをTXに送信する。第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1のFlexEオーバーヘッドフレームに対する応答ではないと判定したことに応答して、TXは、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを送信し、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを再び要求する。本出願の方法によれば、RXの誤応答によって引き起こされるTX側での誤ったカレンダ切り替えが回避され得る。これは、既存のスロットネゴシエーションメカニズムによって引き起こされ得るサービスの中断を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークデバイスによって実行されるスロットネゴシエーション方法であって、
第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップと、
前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないと判定するステップと、
第3のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含むスロットネゴシエーション方法。
【請求項2】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項3】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される、請求項1または2に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項4】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項5】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップと、
前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の指示情報に基づいて、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答であると判定するステップと
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項7】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項6に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項8】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項6に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項9】
第2のネットワークデバイスによって実行されるスロットネゴシエーション方法であって、
第1のネットワークデバイスによって送信された第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
第2のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用される第1の指示情報を含む、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含むスロットネゴシエーション方法。
【請求項10】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項11】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される、請求項9または10に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項12】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項13】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項14】
前記方法は、
第4のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップをさらに含み、
前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の指示情報を搬送し、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用される、
請求項9から13のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項15】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項14に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項16】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項14に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項17】
第1のネットワークデバイスであって、
通信インターフェースと、
前記通信インターフェースに接続されたプロセッサと
を備え、前記第1のネットワークデバイスは、前記通信インターフェースおよび前記プロセッサを使用して、請求項1から8のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行するように構成されている、
第1のネットワークデバイス。
【請求項18】
第2のネットワークデバイスであって、
通信インターフェースと、
前記通信インターフェースに接続されたプロセッサと
を備え、前記第2のネットワークデバイスは、前記通信インターフェースおよび前記プロセッサを使用して、請求項9から16のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行するように構成されている、第2のネットワークデバイス。
【請求項19】
請求項17に記載の第1のネットワークデバイスと、請求項18に記載の第2のネットワークデバイスとを備える通信システム。
【請求項20】
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
プログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータ上で動作するとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行することが可能である、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年9月12日に中国国家知識産権局に出願された「スロットネゴシエーション方法およびデバイス」と題された中国特許出願第201910867102.6号、および2019年10月22日に中国国家知識産権局に出願された「スロットネゴシエーション方法およびデバイス」と題された中国特許出願第201911008430.7号の優先権を主張し、これら両方の全体は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信分野に関し、特に、スロットネゴシエーション方法、デバイス、システム、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
フレキシブルイーサネット(英語:Flex Ethernet、FlexE)技術は、ベアラネットワーク上でサービス分離ベアリングおよびネットワークスライシングを実施するためのインターフェース技術である。フレキシブルイーサネット技術は、最近の2年間で急速に発展しており、様々な主要な標準化機構によって広く受け入れられている。FlexE規格は、光インターネットフォーラム(英語:Optical Internet Forum、OIF)インターフェース物理層規格から生じており、柔軟な帯域幅調整、データ分離、および5Gサービスへの完全な適合などの特徴を有する。FlexE技術は、媒体アクセス制御(英語:Medium Access Control、MAC)層を物理リンクインターフェース層(代わりに英語でPHYと呼ばれる場合がある)から分離するために、IEEE802.3に基づいてフレキシブルイーサネットプロトコル層(代わりに英語でFlexE Shim層と呼ばれる場合がある)を導入している。このようにして、柔軟なレートマッチングが実施される。時分割多重(英語:Time Division Multiplexing、TDM)配信メカニズムに基づいて、FlexE Shimは、送信チャネルのハード帯域幅分離を実施するために、複数のFlexEクライアント(英語:client)のデータをスケジューリングし、スロット方式で複数の異なるサブチャネルにデータを配信する。1つのサービスデータフローは、異なるレートのサービスをマッチさせるために、1つ以上のスロットに割り当てられ得る。
【0004】
現在のOIF規格の定義によれば、FlexE Shim層は、FlexE clientとFlexE Groupとの間のスロットマッピング関係およびcalendarの作業メカニズムを表すために、オーバーヘッドフレーム(英語:Overhead Frame、OH Frame)およびオーバーヘッドマルチフレーム(英語:OH MultiFrame)を定義している。既存のFlexEオーバーヘッドフレームスロットネゴシエーションメカニズムでは、送信端がスロット割り当てテーブル切り替え要求(代わりにスロットネゴシエーション要求と呼ばれる場合がある)を受信端に送信するとき、受信端は、いくつかの理由(例えば、デバイスの電源が切られる、関連するサービスのユニキャスト障害が発生する、または障害が修正されたためにボードのコールドリセットがトリガされる)でリセットされる。この場合、受信端が誤って応答し、したがって、送信端から受信端へのサービスが中断される。したがって、FlexEサービスへの前述の影響を効果的に回避する方法が、解決されるべき緊急の問題になっている。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、既存のFlexEオーバーヘッドフレームスロットネゴシエーションメカニズムにおける受信端の誤応答によって引き起こされるトラフィックの中断を解決するために、スロットネゴシエーション方法、ネットワークデバイス、通信システム、記憶媒体、およびコンピュータプログラム製品を提供する。本出願の技術的解決策は、ネットワークデバイス間のスロットネゴシエーションの精度を改善し、サービスの中断を防止し得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本出願はスロットネゴシエーション方法を提供する。本方法は、第1のネットワークデバイスによって実行される。本方法は、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、第1の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップと、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定するステップと、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、第2の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップとを含む。
【0007】
前述の方法では、スロットネゴシエーション要求に使用される第1のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信した後、第1のネットワークデバイスは、受信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1のネットワークデバイスによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定し得る。したがって、第1のネットワークデバイスは、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行しない。第1のネットワークデバイスは、スロットネゴシエーション要求に使用される第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに再び送信し、第3のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の要求情報を使用して、第2のネットワークデバイスにアクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行するように要求する。したがって、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって行われたスロットネゴシエーション要求に対する応答として第2のFlexEオーバーヘッドフレームを誤って識別せず、間違ってカレンダを切り替えない。前述の方法は、既存のスロットネゴシエーションメカニズムに起因する誤動作によって引き起こされるサービスの中断を防止する。
【0008】
任意選択の設計では、本方法は、第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップと、
第4のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の指示情報に基づいて、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であると判定するステップとをさらに含んでもよい。
【0009】
任意選択の設計では、本方法は、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であると判定したことに応答して、第1のネットワークデバイスがスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えることをさらに含む。
【0010】
任意選択の設計では、本方法は、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように示すために、第5のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信することをさらに含む。
【0011】
第2の態様によれば、本出願はスロットネゴシエーション方法を提供する。本方法は、第2のネットワークデバイスによって実行される。本方法は、第1のネットワークデバイスによって送信された第1のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、第1の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
第2のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信するステップであって、第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用される第1の指示情報を含む、ステップと、
第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、第2の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップとを含む。
【0012】
前述の方法では、第2のネットワークデバイスによって第1のネットワークデバイスに定期的に送信されるフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームは、フレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームが第1のネットワークデバイスによって送信されたフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームに対する応答ではないことを示すために使用される指示情報を含む。したがって、第1のネットワークデバイスは、受信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1のネットワークデバイスによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定し得る。したがって、第1のネットワークデバイスは、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行しない。第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスによって送信された、スロットネゴシエーション要求に使用される第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し得る。この場合、第2のネットワークデバイスがアクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行する準備ができている場合、第2のネットワークデバイスは、第3のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の要求情報の指示に基づいてアクティブ/スタンバイカレンダ切り替えの動作を実行し得る。したがって、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスとのスロットネゴシエーションを正しく実行し得る。前述の方法は、スロットネゴシエーションを保証し、既存のスロットネゴシエーションメカニズムによって引き起こされるサービスの中断を防止する。
【0013】
任意選択の設計では、本方法は、第2のネットワークデバイスが第4のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信することをさらに含んでもよい。
【0014】
第4のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の指示情報を搬送し、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用される。
【0015】
任意選択の設計では、本方法は、第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスによって送信された第5のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第5のFlexEオーバーヘッドフレームの指示に基づいてスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えることをさらに含む。
【0016】
任意選択の設計では、第1の要求情報は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される第1の要求パケットである。
【0017】
任意選択の設計では、第1の要求情報は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送されるCRフィールドおよびCCCフィールドによって示される情報である。CRフィールドの値とCCCフィールドの値とは異なる。
【0018】
任意選択の設計では、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、第1の応答パケットは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される。
【0019】
任意選択の設計では、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、第1のフィールドは、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる。
【0020】
任意選択の設計では、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない。
【0021】
任意選択の設計では、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、第2の応答パケットは、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用される。
【0022】
任意選択の設計では、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用され、第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない。
【0023】
任意選択の設計では、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第2のフィールドによって示される情報であり、第2のフィールドは、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる。
【0024】
第3の態様によれば、本出願は、トランシーバユニットおよび処理ユニットを含む第1のネットワークデバイスを提供する。第1のネットワークデバイスが第1の態様および第1の態様の任意選択の設計のいずれか1つによる方法を実行する場合、トランシーバユニットは、送受信動作を実行するように構成され、処理ユニットは、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、第1のネットワークデバイスが第1の態様による方法を実行する場合、トランシーバユニットは、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信し、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するように構成される。処理ユニットは、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定するように構成される。
【0025】
第4の態様によれば、本出願は、トランシーバユニットおよび処理ユニットを含む第2のネットワークデバイスを提供する。第2のネットワークデバイスが第2の態様および第2の態様の任意選択の設計による方法を実行する場合、トランシーバユニットは、送受信動作を実行するように構成され、処理ユニットは、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、第2のネットワークデバイスが第2の態様による方法を実行する場合、トランシーバユニットは、第1のネットワークデバイスによって送信された第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第2のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信し、第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するように構成される。処理ユニットは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームを生成するように構成される。
【0026】
第5の態様によれば、本出願は、メモリと、メモリに接続されたプロセッサとを含む第1のネットワークデバイスを提供する。メモリは命令を記憶し、プロセッサは命令を読み出し、これにより、第1のネットワークデバイスは、第1の態様および第1の態様の任意選択の設計のいずれか1つによる方法を実行する。
【0027】
第6の態様によれば、本出願は、メモリと、メモリに接続されたプロセッサとを含む第2のネットワークデバイスを提供する。メモリは命令を記憶し、プロセッサは命令を読み出し、これにより、第2のネットワークデバイスは、第2の態様および第2の態様の任意選択の設計のいずれか1つによる方法を実行する。
【0028】
第7の態様によれば、本出願は、通信インターフェースと、通信インターフェースに接続されたプロセッサとを含む第1のネットワークデバイスを提供し、通信インターフェースおよびプロセッサによって、第1のネットワークデバイスは、第1の態様および第1の態様の任意選択の設計による方法を実行するように構成される。通信インターフェースは、送受信動作を実行するように構成され、プロセッサは、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、第1のネットワークデバイスが第1の態様による方法を実行する場合、通信インターフェースは、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信し、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するように構成される。プロセッサは、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定するように構成される。
【0029】
第8の態様によれば、本出願は、通信インターフェースと、通信インターフェースに接続されたプロセッサとを含む第2のネットワークデバイスを提供し、通信インターフェースおよびプロセッサによって、第2のネットワークデバイスは、第2の態様および第2の態様の任意選択の設計による方法を実行するように構成される。通信インターフェースは、送受信動作を実行するように構成され、プロセッサは、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、第2のネットワークデバイスが第2の態様による方法を実行する場合、通信インターフェースは、第1のネットワークデバイスによって送信された第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第2のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信し、第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するように構成される。プロセッサは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームを生成するように構成される。
【0030】
第9の態様によれば、本出願は、第3の態様、第5の態様、または第7の態様のいずれか1つによる第1のネットワークデバイスと、第4の態様、第6の態様、または第8の態様のいずれか1つによる第2のネットワークデバイスとを含む通信システムを提供する。
【0031】
第10の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、第1の態様の可能な設計、または第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行する。
【0032】
第11の態様によれば、本出願は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。プログラムがコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、第1の態様の可能な設計、または第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】フレキシブルイーサネットプロトコルに基づくFlexE汎用アーキテクチャの概略図である。
【
図2】4つの物理リンクインターフェースをボンディングする(4つのPHYを集約する)FlexE Groupのスロット割り当てステータスの概略図である。
【
図3】本出願によるFlexE通信システムの適用シナリオの概略図である。
【
図4】本出願によるFlexE技術を使用してデータを送信するための手順の概略図である。
【
図5】OIF IA-FLEXE-02.1規格による100GEインターフェースのオーバーヘッドフレームおよびオーバーヘッドマルチフレームの構造の概略図である。
【
図6】スロットネゴシエーション方法の概略フローチャートである。
【
図7】RXの誤応答が発生するシナリオを説明するための概略図である。
【
図8】本出願によるスロットネゴシエーション方法の概略図である。
【
図9】本出願によるオーバーヘッドフレームを拡張するパケットフォーマットの概略図である。
【
図10】本出願によるスロットネゴシエーション処理方法の概略フローチャートである。
【
図11】本出願によるスロットネゴシエーション処理方法の概略フローチャートである。
【
図12a】本出願によるCR Requestパケットのフォーマットの概略図である。
【
図12b】本出願によるCR Ackパケットのフォーマットの概略図である。
【
図12c】本出願によるLLDPパケットのフォーマットの概略図である。
【
図12d】本出願によるCR Requestパケットのフォーマットの概略図である。
【
図12e】本出願によるCR Requestパケットのフォーマットの概略図である。
【
図13】本出願によるスロットネゴシエーション処理方法の概略フローチャートである。
【
図14】本出願によるスロットネゴシエーション方法の概略フローチャートである。
【
図15】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【
図16】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【
図17】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【
図18】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本出願における「1」、「2」、「3」、「4」、「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」などの序数は、異なる対象を区別するために使用されているが、複数の対象の順番を限定するためには使用されていない。加えて、「含む」および「有する」という用語は排他的ではない。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、列挙されていないステップまたはユニットをさらに含み得る。
【0035】
本出願におけるFlexEに関連する従来技術については、OIFによって策定されたFlexE規格IA OIF-FLEXE-01.0、IA OIF-FLEXE-02.0、またはIA OIF-FLEXE02.1の関連する説明を参照されたい。前述の規格の全体は参照によりここに組み込まれる。
【0036】
図1は、フレキシブルイーサネットプロトコルに基づくFlexE汎用アーキテクチャの概略図の例である。
図1に示されているように、FlexE Groupは、4つのPHYを含む。FlexE Clientは、FlexE Group内の指定されたスロット(1つ以上のスロット)で送信されるクライアントデータフローを表す。1つのFlexE Groupは複数のFlexE Clientを搬送し得、1つのFlexE Clientは1つ以上のユーザサービスデータフロー(代わりにMAC Clientと呼ばれる場合がある)に対応し得る。FlexE Shim層は、FlexE ClientからMAC Clientへのデータ適応および変換を提供する。FlexEは、PHYボンディング、チャネライゼーション、サブレーティング、および他の機能を実施するために、PHYの任意のグループを介した任意の数の異なるFlexE Clientのマッピングおよび送信をサポートし得る。複数のPHYは、1つのFlexEグループ(代わりに英語でFlexE Groupと呼ばれる場合がある)にボンディングされ、FlexE Groupは、FlexE Shim層を介して配信およびマッピングされた1つ以上のFlexE Clientデータフローを搬送するために使用される。例として、100GE PHYが使用される。FlexE Shim層は、FlexE Group内の各100GE PHYを20スロット(slot)データベアラチャネルに分割し得、各slotに対応する帯域幅は5Gbpsである。
【0037】
図2は、4つの物理リンクインターフェースをボンディングする(4つのPHYを集約する)FlexE Groupのスロット割り当てステータスの概略図である。
図2に示されているように、各PHYは20個のスロットを有する。したがって、FlexE Groupは20×4個のスロットを有する。
図2に示されているように、
図1のFlexE Groupが4つのPHYを含む例が説明のために使用される。4つのPHYは、PHY A 1201、PHY B 1202、PHY C 1203、およびPHY D 1204である。スロット割り当てテーブル(代わりに英語でcalendarと呼ばれる場合がある)は、FlexE Groupに対応する。1つのFlexE Groupに含まれる単一の物理リンクに対応するスロットマッピングテーブルは、サブカレンダ(英語でsub-calendarと呼ばれる場合がある)と呼ばれる場合がある。FlexE calendarは、1つ以上のsub-calendarからなり得る。各sub-calendarは、単一の物理リンク上の20個のスロット(slot)が対応するFlexEclientにどのように割り当てられるかを示し得る。言い換えれば、各sub-calendarは、単一の物理リンク上のスロットとFlexE clientとの間の対応関係を示し得る。
図2に示されているように、各PHYは、図においてslot 0からslot 19によって表されている20個のスロットに対応し得る。
図2は、PHY A 1201、PHY B 1202、PHY C 1203、およびPHY D 1204の各々に対応する20個のスロットの概略図である。
【0038】
図3は、本出願によるFlexE通信システムの適用シナリオの概略図である。
図3に示されているように、FlexE通信システム100は、ネットワークデバイス1、ネットワークデバイス2、ユーザ機器1、およびユーザ機器2を含む。ネットワークデバイス1は中間ノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス1は、別のネットワークデバイスを介してユーザ機器1に接続される。ネットワークデバイス1はエッジノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス1はユーザ機器1に直接接続される。ネットワークデバイス1は中間ノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス1は、別のネットワークデバイスを介してユーザ機器1に接続される。代わりに、ネットワークデバイス1はエッジノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス1はユーザ機器1に直接接続される。ネットワークデバイス2は中間ノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス2は、別のネットワークデバイスを介してユーザ機器2に接続される。代わりに、ネットワークデバイス2はエッジノードであってもよい。この場合、ネットワークデバイス2はユーザ機器2に直接接続される。ネットワークデバイス1はFlexEインターフェース1を含み、ネットワークデバイス2はFlexEインターフェース2を含む。FlexEインターフェース1は、FlexEインターフェース2に隣接する。各FlexEインターフェースは、送信ポートおよび受信ポートを含む。従来のイーサネットインターフェースとの違いは、1つのFlexEインターフェースが複数のClientを搬送し得、論理インターフェースとして使用されるFlexEインターフェースが複数の物理インターフェースを含み得ることにある。
図3に示されている順方向チャネル上のサービスデータのフロー方向は、
図3では実線の矢印で示されており、逆方向チャネル上のサービスデータのフロー方向は、
図3では破線の矢印で示されている。本発明の実施形態では、送信チャネルの例として順方向チャネルが使用される。送信チャネル上のサービスデータのフロー方向は、ユーザ機器1、ネットワークデバイス1、ネットワークデバイス2、およびユーザ機器2である。
【0039】
図3は、2つのネットワークデバイスおよび2つのユーザ機器の例のみを示していることを理解されたい。ネットワークは、任意の他の数のネットワークデバイスおよびユーザ機器を含み得る。これは、本出願の実施形態では限定されない。
図3に示されているFlexE通信システムは、説明のための例にすぎない。本出願で提供されるFlexE通信システムの適用シナリオは、
図3に示されているシナリオに限定されない。本出願で提供される技術的解決策は、FlexE技術を使用してデータ送信が実行されるすべてのネットワークシナリオに適用可能である。
【0040】
図4を参照して、以下では、
図3に示されているネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2がFlexE技術を使用してデータを送信する手順をさらに説明する。
【0041】
図4に示されているように、PHY1、PHY2、PHY3、およびPHY4は、FlexE groupにボンディングされる。ネットワークデバイス1は、FlexE groupインターフェース、すなわちFlexEインターフェース1およびFlexEインターフェース2を介してネットワークデバイス2に接続される。FlexE groupインターフェースは、FlexEインターフェースと呼ばれる場合もある。FlexE groupインターフェースは、物理インターフェースのグループをボンディングすることによって形成される論理インターフェースである。FlexE groupインターフェースは、合計6つのclient、すなわちclient1からclient6を搬送する。client1およびclient2のデータは、送信のためにPHY1にマッピングされる。client3のデータは、送信のためにPHY2およびPHY3にマッピングされる。client4のデータは、送信のためにPHY3にマッピングされる。client5およびclient6のデータは、送信のためにPHY4にマッピングされる。ボンディング機能を実施するために、異なるFlexE clientがFlexE group上でマッピングおよび送信を実行することが知られ得る。詳細は以下の通りである。
【0042】
FlexE groupはボンディンググループとも呼ばれる。各FlexE groupに含まれる複数のPHYは、論理的なボンディング関係を有する。論理的なボンディング関係は、異なるPHY間に物理的な接続関係が存在し得ないことを意味する。したがって、FlexE group内の複数のPHYは、物理的に互いに独立し得る。FlexE内のネットワークデバイスは、複数のPHYの論理ボンディングを実施するために、PHYの番号を使用して、FlexE groupに含まれる特定のPHYを識別し得る。例えば、各PHY番号は、1から254の範囲の番号を使用して識別され得、0および255は予約番号である。PHYの番号は、ネットワークデバイスのインターフェースに対応し得る。2つの隣接するネットワークデバイスは、同じPHYを識別するために同じ番号を使用する必要がある。FlexE groupに含まれるPHYの番号は連続している必要はない。通常、2つのネットワークデバイス間に1つのFlexE groupが存在する。しかしながら、本出願は、2つのネットワークデバイス間に1つのFlexE groupのみが存在することを限定しない。言い換えれば、2つのネットワークデバイス間に複数のFlexE groupが存在してもよい。1つのPHYが、少なくとも1つのclientを搬送するために使用され得、1つのclientが、少なくとも1つのPHYで送信され得る。
【0043】
FlexE clientは、ネットワークの様々なユーザインターフェースに対応し、既存のIP/Ethernetネットワークの従来のサービスインターフェースと一致する。FlexE clientは、帯域幅要件に基づいて柔軟に構成され得、様々なレートのイーサネットMACデータフロー(例えば、10Gbit/s、40Gbit/s、n×25Gbit/s、さらには非標準レートのデータフロー)をサポートし、例えば、64B/66B符号化データストリームとしてFlexE shim層に送信され得る。FlexE clientは、物理アドレスに基づくイーサネットフローとして解釈され得る。同じFlexE groupを使用して送信されるクライアントは同じクロックを共有する必要があり、これらのクライアントは、割り当てられたスロットレートに基づいて適応を実行する必要がある。
【0044】
FlexE shimは、従来のイーサネットアーキテクチャにおけるMAC層とPHY(PCSサブ層)層との間の追加の論理層である。それは、calendarスロット配信メカニズムによってFlexE技術を実施するためのコアアーキテクチャである。FlexE shimの主な機能は、同じクロックに基づいてデータをスライスし、スライスされたデータを、事前に分割して取得されたスロット(slot)にカプセル化することである。次に、分割によって取得された各スロットは、事前構成されたカレンダに基づいて、送信のためにFlexE group内のPHYにマッピングされる。各スロットは、FlexE group内の1つのPHYにマッピングされる。
【0045】
Calendarは、代わりにスロットテーブルと呼ばれる場合がある。FlexE Groupはcalendarに対応し、1つのFlexE Groupに含まれる単一の物理リンク(PHY)に対応するスロットマッピングテーブルは、サブカレンダ(英語:sub-calendar)と呼ばれる場合がある。FlexE calendarは、1つ以上のsub-calendarからなり得る。各sub-calendarは、単一の物理リンク上の20個のスロット(英語でslotと呼ばれる場合がある)が対応するFlexEclientにどのように割り当てられるかを示し得る。言い換えれば、各sub-calendarは、単一の物理リンク上のスロットとFlexE clientとの間の対応関係を示し得る。既存の規格では、各FlexEオーバーヘッドフレームに2つのCalendarが指定されることが定義されている。2つのカレンダは、現在のアクティブカレンダ(Calendar A)および現在のスタンバイカレンダ(Calendar B)である。
【0046】
FlexEでは、物理インターフェース送信用の固定フレームフォーマットが構築され、TDMスロット分割が実行される。以下では、説明のための例として既存のFlexEフレームフォーマットを使用する。FlexEのスロット分割粒度は66Bであり得、これは1つの64B/66Bコードブロックに対応し、各64/66Bコードブロックは1つのスロットで搬送される。1つのFlexEフレームは8行を含む。各行の最初の64B/66BビットブロックはFlexEオーバーヘッドブロックである。スロット分割のためのペイロード領域がオーバーヘッドブロックに続く。66ビットの粒度では、ペイロード領域は20×1023の66ビットベアラ空間に対応する。例として、100GEインターフェースが使用される。100GEインターフェースの帯域幅は、20個のスロットに分割される。各スロット帯域幅は約5Gbpsであり、これがslotと呼ばれる。64B/66Bは、64ビットビットブロック、および64ビットビットブロックを符号化することによって取得される66ビットコードブロックとして理解され得る。FlexEは、インターリーブおよび多重化方式で単一の物理インターフェース上で複数の送信チャネルを実施する、すなわち、複数のスロットを実施する。FlexEはインターフェース技術にすぎず、関連する切り替え技術は、既存のイーサネットパケットに基づいて実行されてもよいし、またはFlexEに基づいて交差方式で実行されてもよい。ここでは詳細は説明されない。
【0047】
上記で説明されたように、FlexE shim層は、calendar作業メカニズムおよびclientとFlexE group内のスロットとの間のマッピング関係を実施するために、オーバーヘッドフレームおよびオーバーヘッドマルチフレームを定義する。前述のオーバーヘッドフレームは、代わりにフレキシブルイーサネットオーバーヘッドフレーム(英語:FlexE overhead frame)と呼ばれ得、前述のオーバーヘッドマルチフレームは、代わりにフレキシブルイーサネットオーバーヘッドマルチフレーム(英語:FlexE overhead Multiframe)と呼ばれる場合があることに留意されたい。FlexE shim層は、オーバーヘッドによってインバンド管理チャネルを提供し、自動ネゴシエーションによってリンクを確立するために、2つの相互接続されたFlexEインターフェース間の構成および管理情報の送信をサポートする。
【0048】
FlexEの各PHY上のデータは、FlexEオーバーヘッドフレーム(overhead frame、OH)のコードブロックを周期的に挿入することによってアライメントされる。例えば、1023×20個の66Bペイロードデータコードブロックの間隔で、1つの66BオーバーヘッドコードブロックFlexE OHが挿入されてもよい。FlexE Implementation Agreementプロトコルによれば、1つのFlexE Groupは、各PHYを介して事前設定された時間間隔でFlexEオーバーヘッドフレームの1つの64B/66BコードブロックをリモートPHYに送信する。1つのFlexEオーバーヘッドフレームから連続して送信される、FlexEオーバーヘッドフレームの8つの64B/66Bコードブロック。FlexEでは、両端の通信デバイスが、同じカレンダを使用してFlexEクライアントに対応するデータフローを送受信することを保証するために、オーバーヘッドフレーム内のいくつかのフィールドがカレンダを搬送し、そのカレンダが、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してリモート通信デバイスのPHYに同期されることが定義されている。具体的には、1つのオーバーヘッドフレームは8つのオーバーヘッドブロック(英語:overhead block)を有し、オーバーヘッドブロックは、オーバーヘッドスロット(英語:overhead slot)と呼ばれる場合もある。オーバーヘッドブロックは、例えば、64B/66B符号化におけるコードブロックであってもよく、1023*20blocksの間隔で一度現れるが、オーバーヘッドブロックは異なるフィールドを有する。
【0049】
図5は、OIF IA-FLEXE-02.1規格による100GEインターフェースのオーバーヘッドフレームおよびオーバーヘッドマルチフレームの構造の概略図である。以下では、
図5を参照して、FlexEオーバーヘッドフレーム(以下、略してオーバーヘッドフレームと呼ばれる)の構造について簡単に説明する。
図5に示されているように、1つのオーバーヘッドフレームは、8つのオーバーヘッドブロックを含む。オーバーヘッドフレームは、通信デバイス間のスロットネゴシエーションを案内するために、オーバーヘッドブロック1(block1)からオーバーヘッドブロック3(block3)内の以下のビットフィールド(代わりにフィールドと呼ばれる場合がある)を指定する。オーバーヘッドフレーム内のオーバーヘッドブロック4(block4)からオーバーヘッドブロック8(block8)は、管理チャネル(英語:management channel)であり、管理チャネルは、1588パケット、同期イーサネットパケット、DCNパケット、およびリンク探索パケットなどを搬送するために使用され得る。パケットが、通信デバイスによって正しく復号化され得る符号化フォーマットである限り、管理チャネルを介して搬送され得るパケットのタイプに制限はない。
【0050】
以下では、
図5に示されているオーバーヘッドフレームにおけるスロットネゴシエーションに関連するいくつかのビットフィールドについて説明する。
【0051】
C:使用中の現在のカレンダ構成(Calendar configuration in use)を示すために使用される1bit。Cビットは、オーバーヘッドフレーム内の3つの位置にあり、同じ意味を有すると定義される。このビットフィールドは、信頼性を保証するために主に使用される。以下の説明では、このビットフィールドは、CCCフィールドで表される。例えば、CCCの値が0である場合、それは、現在のアクティブカレンダがCalendar Aであることを示す。CCCの値が1である場合、それは、現在のアクティブカレンダがCalendar Bであることを示す。本出願では、オーバーヘッドフレーム内の3つのC bitの値は常に同じであり、具体的には、すべての値が0であるか、またはすべての値が1であることに留意されたい。CCCの値が1である場合、それは、3つのCビットの値がすべて1であることを示す。CCCの値が0である場合、それは、3つのCビットの値がすべて0であることを示す。
【0052】
CR:スロットネゴシエーション要求を示すために使用される1bit。スロットネゴシエーション要求は、代わりにカレンダ切り替え要求(Calendar Switch Request)と呼ばれる場合がある。送信端デバイスと受信端デバイスとの間の定期的なオーバーヘッドフレーム更新手順では、CRフィールドの値は、現在のアクティブカレンダを示すためにCCCフィールドの値と一致する。送信端がスロットネゴシエーション要求を開始した後、CRフィールドの値はCCCフィールドの値と異なり、CRフィールドの値は、スタンバイカレンダを指し、CCCフィールドの値は現在のアクティブカレンダを指す。当業者は、「スロットネゴシエーション要求」および「カレンダ切り替え要求」が同じ意味を表現し得、これら2つが本出願ではしばしば交換可能に使用されることを理解し得る。
【0053】
CA:カレンダ切り替え確認応答(Calendar Switch Acknowledge)フィールドを示すために使用される1bit。既存の規格では、CAフィールドはセマンティクスに曖昧性を有する。このフィールドは、送信端デバイス(以下、TXと呼ばれる)によって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する受信端デバイス(以下、RXと呼ばれる)の応答を示すために使用され、カレンダを示すために使用される。RXによって返送されたオーバーヘッドフレームで搬送されたCAフィールドの値が、TXによって送信され、RXによって受信されたオーバーヘッドフレームで搬送されたCRフィールドの値と一致する場合、TXは、RXによって返送されたオーバーヘッドフレームが、TXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対するRXの応答であり、RXは、CAフィールドによって示されたカレンダに切り替える準備ができていると見なす。TXは、アクティブカレンダからスタンバイカレンダに切り替え、CCCフィールドの値を、スロットネゴシエーション要求が送信された時点に対応するCRフィールドの同じ値に変更し、オーバーヘッドフレームに含まれるCCCフィールドをRXに送信する。CR=CCCであるオーバーヘッドフレームを受信した後、RXもアクティブカレンダからスタンバイカレンダに切り替える。
【0054】
図6を参照して、以下では、例として
図3に示されているシナリオに基づいて、ネットワークデバイス間でスロットネゴシエーションを実行するための方法100について簡単に説明する。説明を簡単にするために、
図6では、ネットワークデバイス1はTXとして識別され、ネットワークデバイス2はRXとして識別される。いくつかの理由で、TXは、アクティブスロットテーブルCalendar AからスタンバイCalendar Bへの切り替えを開始する。例えば、スロットテーブルの切り替えをトリガする理由は、
(a)TXにおいて、FlexE Clientのスロット帯域幅が変更される、
(b)TXおよび/もしくはRX方向において、PHYがFlexE Groupに追加もしくはFlexE Groupから削除されるか、またはPHYのステータスが変更される、または
(c)TXおよび/もしくはRX方向のデバイスが、初期化を再起動している、
であり得る。
【0055】
スロットテーブル切り替えを遂行するために、TXとRXとの間でスロットネゴシエーション方法100が実行される。本方法は、以下のステップを含む。
【0056】
S101:TXは、スロットネゴシエーション要求を開始し、RXに、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求する。具体的には、TXは、CRをCalendar B(CR=1)に設定し、CCCをCalendar A(CCC=0)に設定し、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してスロットネゴシエーション要求をRXに送信する。TXは、RXがCA情報で応答するのを待つ。
【0057】
S102:RX方向は、TXのスロットネゴシエーション要求(CR=1/CCC=0)を受信する。RX方向の準備ができており、受信されたCalendar B構成情報が有効である場合、CAがCalendar B(CA=1)に設定され、CAが、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してTXに送信される。
【0058】
S103:RX方向からスロットネゴシエーション応答(CA=1)を受信した後、TXは、ローカルアクティブスロットテーブルをCalendar Bに切り替え、CCCをCalendar B(CCC=1)に変更し、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してCCCをRXに送信する。FlexEオーバーヘッド(CR=1/CCC=1)を受信した後、RXもローカルアクティブスロットテーブルをCalendar Bに切り替える。
【0059】
S101からS103は、通常の場合の完全なスロットネゴシエーション手順を説明している。TXがCalendar BからCalendar Aへの切り替えを開始する手順も同様である。当業者は、S101の後、TXが長期間にわたってRXからスロットネゴシエーション応答を受信しなかった場合、TXは再びスロットネゴシエーション要求を周期的に送信することを理解し得る。以降のステップはS102およびS103と同じであり、詳細は再び説明されない。
【0060】
前述の方法100で説明されたFlexEオーバーヘッドスロットネゴシエーションメカニズムにはRXの誤応答の問題がある。
図7を参照して、以下では、前述の問題を引き起こすシナリオについて具体的に説明する。
【0061】
図7では、FlexE Groupの両端のTXとRXとの間に通信接続が確立されている。いくつかの理由(例えば、デバイスの電源が切られる、関連するサービスボードが取り外されて挿入される、またはボードのコールドリセットが障害の自己修復によってトリガされる)で、RXデバイスは再起動される。RX側では、FlexE Groupに関するすべてのネゴシエーションデータがクリアされる。RXのアクティブスロットテーブルは、デフォルトではCalendar Aである。この場合、RXによって送信されるオーバーヘッドフレーム内のCAフィールド、CRフィールド、およびCCCフィールドの値はすべて0である。TX側では、TXの現在のアクティブカレンダはCalendar Bである。RX方向の再起動中にFlexE GROUP内のPHYのPCS層がUPに復元され、TXの準備が整ったとき、RXとのスロットネゴシエーションを実行するためのスロットネゴシエーション要求がトリガされる。TXの準備は、
FlexE groupにPHYを追加するステップ:FlexE Group number構成に基づいて、対応するFlexE groupの管理下にあるようにPHYが追加される、および
TXスロットを更新するステップ:TXはスロット構成を配信する、
を含む。
【0062】
特定のスロットネゴシエーション方法200は、以下のステップを含む。
【0063】
S201:TXは、カレンダ切り替えを要求するために、スロットネゴシエーション要求を開始する。TXは、CRをCalendar A(CR=0)に設定し、CCCをCalendar B(CCC=1)に設定し、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してスロットネゴシエーション要求をRXに送信する。TXは、RX方向がCA情報で応答するのを待つ。
【0064】
RX方向がスロットネゴシエーション要求を受信したとき、再起動および復元手順はまだ進行中であり、関連する処理データは準備されない。したがって、RX方向の準備は整っていない。したがって、RX方向はスロットネゴシエーション要求に応答しない。RX方向の準備は、
FlexE groupにPHYを追加するステップ:FlexE group number構成に基づいて、対応するFlexE groupの管理下にあるようにPHYが追加される、
FlexE groupを確立するステップ:RXは、TXからFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、解析によって内部Group numberおよびPHY numberを取得し、内部Group numberおよびPHY numberがRXのローカル構成と一致することを確認し、最終的に、FlexE groupの確立が成功したと見なす、および
CR中断を有効にするステップ:FlexE groupおよびPHYのデータが準備できると、TXのスロットネゴシエーション要求を受信するためにCR中断が有効にされる、
を含む。
【0065】
RX方向は、以下の動作を実行するためにCR中断を有効にする。
(a)RX方向によって受信されたFlexEオーバーヘッドフレーム内のCRおよびCCCが一致しない場合、スロットネゴシエーション要求は、新しいスロットネゴシエーション要求と見なされる、
(b)RXは、FlexEオーバーヘッドフレームからCRによって指定されたカレンダに関する情報を抽出し、カレンダ内のFlexE Client IDに基づいて、物理MACに対応するスタンバイカレンダ情報を構成する(RX側のデバイスが再起動されたため、RX側の物理MACのアクティブカレンダは空であり、無効である)、
(c)受信されたFlexEオーバーヘッドフレーム内のCRの値に基づいて、RX方向は、FlexEオーバーヘッドフレームを使用して対応するCAでTX方向に応答し、RX方向は、TXからのCR=CCCである応答を待つ、および
(d)TXからのCR=CCCであるFlexEオーバーヘッドフレームを受信した後、RX側は、物理MACのスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替える。
【0066】
RXが(a)から(d)の動作を遂行しない場合、RX側の物理MACのスロット情報は空であるか、またはTX側のスロット構成と一致せず、これはトラフィックの中断につながる。
【0067】
S202:RXは、一定の周期間隔でTXに更新されたFlexEオーバーヘッドフレームを送信する。
【0068】
上記で説明されたように、TXによって送信されたスロットネゴシエーション要求を受信した後、RX方向の準備は整っておらず、したがって、RX方向はスロットネゴシエーション要求に対して有効な応答を行わない。しかしながら、RXは、FlexEオーバーヘッドフレームをTXに周期的に送信する。RXによってTXに定期的に送信されるFlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CAの値はデフォルトで0に設定される。この場合、TXが待っている、RXからの応答内のCAも0であるため、TXは、RXによって定期的に送信されたFlexEオーバーヘッドフレームがS201で送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答であると誤って見なし、したがって、以下で説明されるS203を引き続き実行する。TXがスロットネゴシエーションを必要としない場合、TXは別のスロットネゴシエーション要求を開始しない。RXによって定期的に送信されるFlexEオーバーヘッドフレームが、TXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に誤って応答することが知られ得る。
【0069】
S203:RX方向によって送信されたFlexEオーバーヘッドフレームを受信した後、TXは、FlexEオーバーヘッドフレームで搬送されたCAが0であるため、ローカルアクティブスロットテーブルをCalendar Aに切り替え、CCCをCalendar A(CCC=0)に変更し、FlexEオーバーヘッドフレームを使用してRXに送信する。
【0070】
RXがS203でTXによって送信されたFlexEオーバーヘッドフレームを受信した後に、RXが前述の準備を行ったとしても、RXは、S201でTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求を実際には正しく処理しない。したがって、RXは正しいスロット情報を取得し得ず、したがって、TXからRXへのトラフィックは中断される。
【0071】
TXおよびRXがスロットネゴシエーションを実行するときに、RX側のデバイスがいくつかの理由で再起動状態にある場合、RX側によって定期的に送信されるFlexEオーバーヘッドフレームは、TX側によって送信されたスロットネゴシエーション要求に誤って応答し得ることが知られ得る。したがって、TXは、RXがスロットネゴシエーション要求に対して有効な応答を行ったと誤って見なす。しかしながら、実際の状況は、TXおよびRXが有効なスロットネゴシエーションを実行しないものである。前述の状況を回避し、スロットネゴシエーションの精度を改善し、通常のサービスが影響を受けるのを防止する方法が、解決されるべき問題になる。前述の問題を解決するために、本出願はスロットネゴシエーション方法300を提供する。
【0072】
以下では、
図8を参照して、本出願のこの実施形態における方法300について詳細に説明する。方法300が適用可能なネットワークアーキテクチャは、ネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2を含む。例えば、ネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2は、例えば、
図3に示されているネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2であってもよい。ネットワークデバイス1とネットワークデバイス2とは、単一のPHYを使用して接続されるか、またはFlexE groupを使用して接続されてもよい。ネットワークアーキテクチャは、例えば、
図3に示されているネットワークアーキテクチャであってもよい。
図8を参照して、以下では、
図3に示されているアーキテクチャを使用して方法300の例について説明する。方法300は、以下のステップを含む。
【0073】
S301:ネットワークデバイス1は、FlexEオーバーヘッドフレーム1をネットワークデバイス2に送信する。
【0074】
具体的には、FlexEオーバーヘッドフレーム1は、要求情報1を含む。要求情報1は、ネットワークデバイス2にアクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行するように要求するために、言い換えれば、ネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される。
【0075】
特定の実施態様では、要求情報1は、FlexEオーバーヘッドフレーム1内のCRフィールドおよびCCCフィールドによって示される情報である。例えば、FlexEオーバーヘッドフレーム1で搬送されるCRフィールドの値は0であり、CCCフィールドの値は1である。CRフィールドとCCCフィールドの値が異なる場合、FlexEオーバーヘッドフレーム1は、代わりにカレンダ切り替え要求1と呼ばれる場合があるスロットネゴシエーション要求1を送信するために使用される。CCCフィールドの値が1である場合、それは、現在のアクティブカレンダがカレンダ1であることを示す。CRフィールドの値が0である場合、それは、スタンバイカレンダ、すなわちカレンダ2を現在のアクティブカレンダに切り替えることが要求されていることを示す。CRフィールドが1であり、CCCフィールドが0である場合、それは、カレンダ2からカレンダ1への切り替えが要求されていることを示す。CRフィールドが0であり、CCCフィールドが1である場合、それは、カレンダ1からカレンダ2への切り替えが要求されていることを示す。特定の実施態様では、現在のOIF規格によれば、カレンダ1は、規格で定義されたCalendar Bであってもよく、カレンダ2は、規格で定義されたCalendar Aである。
【0076】
特定の実施態様では、要求情報1は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケット1であり得る。代わりに、要求パケット1は、スロットネゴシエーション要求パケット1と呼ばれる場合がある。管理チャネルを介して搬送される要求パケットの具体的なフォーマットについては、
図12aまたは
図12cおよび
図12dを参照して、以下の具体的な説明を参照されたい。当業者は、管理チャネルを介して搬送される要求パケットのフォーマットが本出願で提供される例に限定されないことを理解し得る。管理チャネルを介して搬送される要求パケットの具体的なフォーマットは、本出願では具体的に限定されない。
【0077】
S302:ネットワークデバイス2は、FlexEオーバーヘッドフレーム1を受信する。
【0078】
ネットワークデバイス2が再起動状態にあるとき、ネットワークデバイス2は、実際の処理を実行することなく、受信されたFlexEオーバーヘッドフレーム1に対して破棄動作を実行し得る。
【0079】
S303:ネットワークデバイス2は、FlexEオーバーヘッドフレーム2をネットワークデバイス1に送信する。
【0080】
FlexEオーバーヘッドフレーム2は、一定期間に基づいてネットワークデバイス2によってネットワークデバイス1に定期的に送信されるFlexEオーバーヘッドフレームである。FlexEオーバーヘッドフレーム2内のCAフィールドの値は、FlexEオーバーヘッドフレーム1内のCRフィールドの値と同じである。例えば、FlexEオーバーヘッドフレーム1で搬送されるCRフィールドの値は0であり、FlexEオーバーヘッドフレーム2のCAフィールドの値も0である。
【0081】
S304:ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2によって送信されたFlexEオーバーヘッドフレーム2を受信する。
【0082】
S305:ネットワークデバイス1は、FlexEオーバーヘッドフレーム2で搬送された指示情報1に基づいて、FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答ではないと判定する。FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答ではないことは、FlexEオーバーヘッドフレーム2がスロットネゴシエーション要求1に対する応答ではなく、FlexEオーバーヘッドフレーム1に対する応答ではないことも意味する。
【0083】
ネットワークデバイス1が、FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答ではないと判定することは、ネットワークデバイス1が、受信されたFlexEオーバーヘッドフレームが、ネットワークデバイス1によって送信されたスロットネゴシエーション要求1に対してネットワークデバイス2によって行われた信頼できる応答ではないことを正しく識別し得ることを意味する。S305の具体的な説明は以下で詳細に説明され、ここでは詳細は再び説明されない。
【0084】
S306:ネットワークデバイス1は、FlexEオーバーヘッドフレーム3をネットワークデバイス2に送信する。
【0085】
S301と同様に、FlexEオーバーヘッドフレーム3は、ネットワークデバイス2にアクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行するように要求するために、言い換えれば、ネットワークデバイス2にスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される要求情報2を含む。要求情報2の具体的なフォーマットは要求情報1のフォーマットと同じであり、要求情報2が異なるFlexEオーバーヘッドフレームで搬送される点に違いがある。したがって、要求情報2の説明については、要求情報1の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0086】
FlexEオーバーヘッドフレーム3で搬送されるCRフィールドの値は0であり、FlexEオーバーヘッドフレーム3で搬送されるCCCフィールドの値は1である。ネットワークデバイス1が、FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答ではないと判定した場合、ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2にスロットネゴシエーション要求を再び送信する。FlexEオーバーヘッドフレーム3は、スロットネゴシエーション要求2、すなわちカレンダ切り替え要求2を送信するために使用される。言い換えれば、ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2とのスロットネゴシエーションを再び実行するように要求し、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求する。
【0087】
S307:ネットワークデバイス2は、FlexEオーバーヘッドフレーム3を受信する。
【0088】
S308:ネットワークデバイス2は、受信された要求情報2に応答して、FlexEオーバーヘッドフレーム4をネットワークデバイス1に送信する。
【0089】
具体的には、ネットワークデバイス2がデバイスの再起動を遂行し、関連する準備を行っていた場合、ネットワークデバイス2はCR中断を有効にし、ネットワークデバイス1によって送信されたスロットネゴシエーション要求2に応答する。ネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2は、ネゴシエーション結果に基づいてカレンダ切り替えの動作を引き続き実行する。当業者は、この時点で、ネットワークデバイス2がまだ再起動状態にあるか、または関連する準備を行っていない場合、ネットワークデバイス1が、ネットワークデバイス2がネットワークデバイス1によって送信されたスロットネゴシエーション要求に対して有効な応答を行ったと判定するまで、スロットネゴシエーション要求が繰り返しトリガされることを理解し得る。FlexEオーバーヘッドフレーム4は指示情報2を含み、指示情報2は、FlexEオーバーヘッドフレーム4が要求情報2に対する応答であることを示すために使用される。
【0090】
S309:ネットワークデバイス1は、FlexEオーバーヘッドフレーム4を受信する。
【0091】
S310:ネットワークデバイス1は、指示情報2に基づいて、FlexEオーバーヘッドフレーム4が要求情報2に対する応答であると判定し、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替える。
【0092】
S310の具体的な説明は、S305を参照して以下で説明される。
【0093】
S311:ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2にスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように示すために、FlexEオーバーヘッドフレーム5をネットワークデバイス2に送信する。
【0094】
FlexEオーバーヘッドフレーム5内のCCCフィールドの値は、FlexEオーバーヘッドフレーム5内のCRフィールドの値と同じであり、これらの値は、FlexEオーバーヘッドフレーム1内のCRフィールドの値と同じである。
【0095】
S312:ネットワークデバイス2は、FlexEオーバーヘッドフレーム5を受信し、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替える。
【0096】
当業者は、FlexEオーバーヘッドフレーム3が時系列において必ずしもFlexEオーバーヘッドフレーム2の直後のオーバーヘッドフレームではなく、ネットワークデバイス1が複数のスロットネゴシエーション要求をネットワークデバイス2に送信した後に送信されるオーバーヘッドフレームであってもよいことを理解し得る。本出願で言及されている「CR中断」という動作は、ネットワークデバイスがスロットネゴシエーション要求オーバーヘッドフレーム(受信されたFlexEオーバーヘッドフレーム内のCRおよびCCCの値が異なる場合、受信されたFlexEオーバーヘッドフレームはスロットネゴシエーション要求であると見なされる)を受信した後に、ネットワークデバイスが、オーバーヘッドフレームで搬送されたカレンダ情報を読み出し、ローカルスロットテーブル構成を更新することを意味する。特定の実施態様では、CR中断は、プロセッサ上のソフトウェアによって実施され得る。プロセッサは、ネットワーク転送チップに接続されたインターフェースを介して、レジスタに記憶されたオーバーヘッドフレーム情報を読み出し、オーバーヘッドフレームで搬送された最新のカレンダ構成情報に基づいてローカルカレンダ構成を更新する。別の特定の実施態様では、CR中断は、転送チップを使用して実施されてもよい。例えば、処理論理が、スロットネゴシエーションオーバーヘッドフレーム内の情報を読み出し、オーバーヘッドフレームで搬送された最新のカレンダ構成情報に基づいてローカルカレンダ構成を更新するようにチップ内に設定されてもよい。
【0097】
本出願で提供されるスロットネゴシエーション方法では、指示情報は、RXによってTXに返送されるFlexEオーバーヘッドフレームで搬送され、これにより、指示情報は、FlexEオーバーヘッドフレームがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答であるかどうかを示し得る。TXが、指示情報に基づいて、受信されたFlexEオーバーヘッドフレームがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定した場合、TXは、RXがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に応答したことをTXが確認するまで、スロットネゴシエーション要求を再び送信する。このようにして、RXがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に誤応答することからトラフィックが中断されるという問題が回避され得る。
【0098】
以下では、前述の方法300のS305およびS310で言及された指示情報1および指示情報2について具体的に説明する。本出願では、ネットワークデバイス1は、以下の方式1から方式3(判定方式はここでは限定されない)で、受信されたFlexEオーバーヘッドフレームが、ネットワークデバイス1によって送信された要求情報(またはスロットネゴシエーション要求)に対する応答であるかどうかを判定し得る。
【0099】
方式1:指示情報1および指示情報2は、FlexEオーバーヘッドフレーム内の新たに拡張されたフィールドによって示される情報であり、新たに拡張されたフィールドはCAフィールドではない。例えば、指示情報1および指示情報2を識別するために、
図5に示されているFlexEオーバーヘッドフレーム内の予約(Reserved)フィールドに1つ以上のbitが追加される。代わりに、指示情報1および指示情報2を識別するために、FlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルに1つのフィールドが追加されてもよい。具体的には、FlexEオーバーヘッドフレーム2内の少なくとも1つの新たに追加されたbitが指示情報1であり、FlexEオーバーヘッドフレーム4内の少なくとも1つの新たに追加されたbitが指示情報2である。特定の実施態様では、各FlexEオーバーヘッドフレームに1bitが追加され、新たに追加されたビットの異なる値が、指示情報1と指示情報2とを別々に識別するために使用される。FlexEオーバーヘッドフレーム内の新たに追加されたbitの値が1である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレームが受信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答であることを示すために使用される。FlexEオーバーヘッドフレーム内の新たに追加されたbitの値が0である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレームがスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないことを示すために使用される。具体的には、FlexEオーバーヘッドフレーム2内の新たに追加されたbitの値が1である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答であることを示すために使用される。FlexEオーバーヘッドフレーム2内の新たに追加されたbitの値が0である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレーム2が要求情報1に対する応答ではないことを示すために使用される。同様に、FlexEオーバーヘッドフレーム4内の新たに追加されたbitの値が1である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレーム4が要求情報2に対する応答であることを示すために使用される。FlexEオーバーヘッドフレーム4内の新たに追加されたbitの値が0である場合、そのbitは、FlexEオーバーヘッドフレーム4が要求情報2に対する応答ではないことを示すために使用される。別の特定の実施態様では、指示情報1および指示情報2は、代わりに、ビットマップ(bit map)方式で識別されてもよい。例えば、各FlexEオーバーヘッドフレームに2ビットが追加され、各ビットは指示情報1および指示情報2に別々にマッピングされる。具体的な指示方式は再び説明されない。本出願は前述の実施態様に限定されないことを理解されたい。方式1の解決策では、FlexEオーバーヘッドフレーム内の新たに拡張されたフィールドは、RXによって送信されるFlexEオーバーヘッドフレームが、TXによって送信されたFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された要求情報に対する応答であるかどうかを示すために使用される。FlexEオーバーヘッドフレーム内のCAフィールドは、カレンダを示すために使用されるが、FlexEオーバーヘッドフレームが要求情報に対する応答であるかどうかを示すために使用されない。前述の実施態様では、既存のオーバーヘッドフレームフォーマットの変更なしで、従来技術におけるCAフィールドの曖昧性が解決され得、前述の問題によって引き起こされるトラフィックの中断が回避され、サービスの継続性および安定性が保証される。
【0100】
図9および
図10を参照して、1bitが拡張される例が、方式1を説明するために以下で使用される。
【0101】
図9に示されているように、FlexEオーバーヘッドフレーム内でアイドル状態である1Bitのビットフィールドが見つけられる。説明を簡単にするために、本出願では、このビットフィールドは一時的にRRフラグ(RX CR Ready Flag)ビットと呼ばれる。フラグの命名は本出願では限定されないことが理解されよう。
【0102】
(1)RX方向のFlexEGroupがアクティブ化され、PHYが追加され、TXにおけるCR中断が処理されると、RRフラグは1に設定される。RR=1である場合、RXによってTXに返送されるFlexEオーバーヘッドフレーム内のCAは、スロットネゴシエーション要求に応答して信頼できるカレンダを示すために使用される。
【0103】
(2)FlexEオーバーヘッドにおいてRR=0である場合、TXは、RX方向がスロットネゴシエーション要求に応答していないと見なす。TXは、スロットネゴシエーション要求を継続的に開始する。ネゴシエーションは、RRの値が1であり、かつCAの値が期待値であるFlexEオーバーヘッドフレームでRX方向が応答した場合にのみ成功したと見なされる。そうでなければ、スロットネゴシエーションステータスは維持される。
【0104】
図10を参照して、以下では、方式1における特定のスロットネゴシエーション方法3000について説明する。
【0105】
TXは、前述の理由で、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを開始する。
【0106】
S3301:TXはスロットネゴシエーション要求を開始する。
【0107】
TXは、スロットネゴシエーション要求を送信するために、RX方向にFlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0/CCC=1)を送信する。TXは、FlexEオーバーヘッドフレームを使用して、Calendar Aの最新の構成情報をRXに送信する。
【0108】
S3302:RXは、スロットネゴシエーション応答をTXに送信する。
【0109】
RX方向が準備を行った(例えば、FlexE Groupをアクティブ化し、PHYをGroupに追加し、スロットネゴシエーションのCR中断を有効にし、正常にTXからスロットネゴシエーション要求(CR=0/CCC=1)を受信して処理した)後、RXは、スロットネゴシエーション応答をTXに送信する。具体的には、RXは、スロットネゴシエーション要求に応答して、FlexEオーバーヘッドフレームをTXに送信する。FlexEオーバーヘッドフレームにおいて、RRフラグは1に設定され、CAフラグは0に設定される。
【0110】
S3303:TXは、Calendar BからCalendar Aに切り替え、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行するようにRXをトリガするために、FlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【0111】
TXは、FlexEオーバーヘッドフレーム(CA=0、RR=1)を受信し、FlexEオーバーヘッドフレームを有効な応答と見なす。次に、TXは、スロットネゴシエーションを遂行し、Calendar BからCalendar Aに切り替え、FlexE OHオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【0112】
TXが長期間にわたってRXから有効なスロットネゴシエーション応答を受信しなかった場合、TXは再びスロットネゴシエーション要求を周期的に送信する。
【0113】
S3304:TXからFlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)を受信した後、RXは、Calendar BからCalendar Aに切り替える。
【0114】
S3304の後、RXによってTXに送信される定期的に更新されるFlexEオーバーヘッドフレームにおいて、RRは、次にTXによって開始されるスロットネゴシエーション要求手順に使用されるようにするために、再び0に設定される。
【0115】
この実施態様では、S3301の後かつS3302の前に、以下の動作がさらに含まれ得ることに留意されたい。
【0116】
RXが準備を行っていない場合、RXは、RRが0に設定されたFlexEオーバーヘッドフレームをTXに周期的に送信する。
【0117】
TXは、RRが0に設定されたFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、FlexEオーバーヘッドがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定する。
【0118】
TXは、スロットネゴシエーション要求をRXに再び送信する。FlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CRは0に設定され、CCCは1に設定される。
【0119】
方式2:指示情報1および指示情報2は、FlexEオーバーヘッドフレーム内のCAフィールドによって示される情報であり得る。このようにして、既存の規格で定義されているCAフィールドのセマンティクスが変更される。具体的には、現在のOIF規格では、CAフィールドのセマンティクスは曖昧性を有し、CAフィールドは、ネゴシエーション応答を表現し、カレンダを示すために使用される。既存の規格におけるCAセグメントの定義の曖昧性は、本出願において上記で説明された技術的問題を引き起こす。この実施態様では、CAのセマンティクスが変更され、CAはネゴシエーション応答の有効性を示すために使用されるが、カレンダを示すためには使用されず、言い換えれば、ネゴシエーション出力を示すためには使用されない。例えば、オーバーヘッドフレーム内のCAが0である場合、それは、オーバーヘッドフレームがスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないことを示す。オーバーヘッドフレーム内のCAが1である場合、それは、オーバーヘッドフレームがスロットネゴシエーション要求に対する応答であることを示す。この場合、CAの値は、カレンダ構成、すなわちネゴシエーション出力に関連しない。CAフィールドは、RXによって送信されるFlexEオーバーヘッドフレームがTXによって送信されたカレンダネゴシエーション要求に対する応答であるかどうかを示すために使用される。具体的には、S305において、指示情報1は、FlexEオーバーヘッドフレーム2内のCAフィールドが第1の値に設定されている場合に示される情報である。S310において、指示情報2は、FlexEオーバーヘッドフレーム4内のCAフィールドが第2の値に設定されている場合に示される情報である。例えば、FlexEオーバーヘッドフレーム2内のCAフィールドが0に設定されている場合、CAフィールドは、FlexEオーバーヘッドフレーム2がスロットネゴシエーション要求1に対する応答であることを示すために使用され、カレンダを示すためには使用されない。FlexEオーバーヘッドフレーム4内のCAフィールドが1に設定されている場合、CAフィールドは、FlexEオーバーヘッドフレーム4がスロットネゴシエーション要求2に対する応答であることを示すために使用され、カレンダを示すためには使用されない。方式2では、
RXは、カレンダ切り替えのためのローカル準備を遂行する。TXに応答して送信されるFlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CAフィールドはもはやカレンダを示すためには使用されない。TXが、CAが第2の値に設定されているFlexEオーバーヘッドフレームを受信する限り、TXは、ネゴシエーションが完了したと見なし、カレンダ切り替え手順を継続する。
【0120】
方式2で提供される解決策は、従来技術におけるCAフィールドのセマンティクスを変更し、カレンダを示すためのCAのセマンティックスの特徴を放棄する、言い換えれば、ネゴシエーション出力を示すためのCAフィールドのセマンティックスの特徴を放棄する。CAフィールドは、ネゴシエーション出力ではなく、ネゴシエーション応答の有効性を示すために使用される。これにより、従来技術におけるCAフィールドの曖昧性が解消され、スロットネゴシエーション手順のエラーによって引き起こされるサービスへの影響が効果的に回避される。
【0121】
方式2で提供されるネゴシエーション手順400が、
図11を参照して以下で説明される。
【0122】
TXは、前述の理由で、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを開始する。
【0123】
S401:TXはスロットネゴシエーション要求を開始する。
【0124】
TXは、スロットネゴシエーション要求を送信するために、RX方向にFlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0/CCC=1)を送信する。TXは、FlexEオーバーヘッドフレームを使用して、Calendar Aの最新の構成情報をRXに送信する。
【0125】
S402:RXは、スロットネゴシエーション応答をTXに送信する。
【0126】
RX方向が準備を行った(例えば、FlexE Groupをアクティブ化し、PHYをGroupに追加し、スロットネゴシエーションのCR中断を有効にし、正常にTXからスロットネゴシエーション要求(CR=0/CCC=1)を受信して処理した)後、RXは、スロットネゴシエーション応答をTXに送信する。具体的には、RXは、スロットネゴシエーション要求に応答して、FlexEオーバーヘッドフレームをTXに送信する。FlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CAフラグは、1に設定され、FlexEオーバーヘッドフレームが受信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答であることを示すために使用される。
【0127】
S403:TXは、Calendar BからCalendar Aに切り替え、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行するようにRXをトリガするために、FlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【0128】
TXは、FlexEオーバーヘッドフレーム(CA=1)を受信し、FlexEオーバーヘッドフレームを有効な応答と見なす。次に、TXは、スロットネゴシエーションを遂行し、Calendar BからCalendar Aに切り替え、FlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【0129】
TXが長期間にわたってRXから有効なスロットネゴシエーション応答を受信しなかった場合、TXは再びスロットネゴシエーション要求を周期的に送信する。
【0130】
S404:TXからFlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)を受信した後、RXは、Calendar BからCalendar Aに切り替える。
【0131】
S404の後、RXによってTXに送信される定期的に更新されるFlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CAは、次にTXによって開始されるスロットネゴシエーション要求手順に使用されるようにするために、再び0に設定される。
【0132】
この実施態様では、S401の後かつS402の前に、以下の動作がさらに含まれ得ることに留意されたい。
【0133】
(a)RXが準備を行っていない場合、RXは、CAが0に設定されたFlexEオーバーヘッドフレームをTXに周期的に送信する。
【0134】
(b)スロットネゴシエーション要求を送信した後、TXは、CAが0に設定されたFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、FlexEオーバーヘッドがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定する。
【0135】
(c)TXは、スロットネゴシエーション要求をRXに再び送信する。FlexEオーバーヘッドフレームにおいて、CRは0に設定され、CCCは1に設定される。
【0136】
方式3:ネットワークデバイス1とネットワークデバイス2との間のスロットネゴシエーションを遂行するために、FlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルに要求パケットおよび応答パケットが追加される。このようにして、ネゴシエーション応答の有効性を示すためにパケットのグループが管理チャネルに追加される。オーバーヘッドフレーム内のCAフィールドの値は、カレンダを示すために使用され得る、すなわち、ネゴシエーション出力を表現するために使用され得るが、ネゴシエーション応答の有効性を示すためには使用されない。このようにして、スロットネゴシエーション要求およびスロットネゴシエーション応答を表現するために、要求パケット(本出願ではスロットネゴシエーション要求パケットとも呼ばれる)および応答パケット(本出願ではスロットネゴシエーション応答パケットとも呼ばれる)が管理チャネルに追加される。受信されたオーバーヘッドフレームの管理チャネルがスロットネゴシエーション応答パケットを搬送するかどうかに基づいて、TXは、オーバーヘッドフレームがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求パケットに対する応答であるかどうかを判定する。これにより、従来技術におけるCAフィールドの曖昧性が解消され、スロットネゴシエーション手順のエラーによって引き起こされるサービスへの影響が効果的に回避される。具体的には、方式3では、S305の指示情報1は、FlexEオーバーヘッドフレーム2の管理チャネルによって示される情報であり、S310の指示情報2は、FlexEオーバーヘッドフレーム4の管理チャネルによって示される情報である。指定された符号化フォーマットでパケットが送信される限り、FlexEオーバーヘッドフレームで提供される管理チャネルを介して搬送され得るパケットのタイプに制限はない。指定された符号化フォーマットは、ピアデバイスがパケットを正しく復号化し得ることを示す。本出願の実施態様で追加されるパケットフォーマットは、本出願では具体的に限定されない。以下では、イーサネットパケットフォーマットの例を使用してパケットについて説明する。スロットネゴシエーションの有効性を示すために使用されるパケットフォーマットは、本出願に示されているパケットフォーマットに限定されない。
【0137】
本出願で説明されている管理チャネルは、既存の規格で定義されたオーバーヘッドフレームの管理チャネルに準拠していることに留意されたい。例えば、管理チャネルは、既存の規格では、オーバーヘッドフレームの4番目から8番目のブロックとして定義されている。将来の業界標準または企業標準において、管理チャネルの定義が変更されても、本出願で説明されている管理チャネルは、様々な規格の管理チャネルの定義に適合する。
【0138】
【0139】
特定の実施態様において、
図12aは、管理チャネルに追加されるスロットネゴシエーション要求パケット(CR Request)のパケットフォーマットの例を提供する。
図12bは、管理チャネルに追加されるスロットネゴシエーション応答パケット(CR Ack)のパケットフォーマットの例を提供する。
【0140】
CR RequestパケットおよびCR Ackパケットのフォーマットは、
図12aおよび
図12bを参照して以下で説明される。
【0141】
SMACは送信元MACアドレスを示す。例えば、長さは6bitであってもよく、値は送信元ポートのMACアドレスであってもよい。
【0142】
DMACは宛先MACを示す。例えば、長さは6bitであってもよく、6bitの値はすべて1であってもよい。
【0143】
TYPEはパケットタイプを示す。例えば、長さは2bitであってもよく、2bitの値は両方とも0であってもよい。
【0144】
GROUP NUMは、FlexE Group numberを示す。例えば、長さは2bitであってもよい。GROUP NUMは、パケットが属するFlexE Groupを示す。
【0145】
Flagはパケットサブタイプを示す。例えば、長さは20bitであってもよい。特定の実施態様では、CR Requestパケット内のFlagフィールドの値は文字列「CR Request」であってもよい。CR Ackパケット内のFlagフィールドの値は、文字列「CR Ack」であってもよい。
【0146】
別の特定の実施態様において、
図12cおよび
図12dは、CR RequestパケットおよびCR Ackの別の具体例を提供する。この例では、CR RequestおよびCR Ackパケットを搬送するために、リンク層発見プロトコル(英語:link layer discovery protocol、LLDP)パケットのペイロードで搬送される親TLVフィールドが拡張され、サブTLVタイプが追加される。
【0147】
LLDPパケットのペイロードは、連結された複数のTLVを含む。
図12cは、typeフィールド、lengthフィールド、およびvalueフィールドを含む親TLVを示す。valueフィールドは、複数のサブTLVによって連結され得る。例えば、ベンダによって予約されたTLVタイプ(TYPE=127)は、親TLVタイプである。以下では、CR RequestパケットおよびCR AckパケットをLLDPパケットの親TLVフィールドに追加する方法を説明するために、親TLV type127(Tフィールドの値は127である)を例として使用する。
【0148】
図12dは、
図12cに示されているvalueフィールドで拡張された、CR Requestパケットを示すために使用されるサブTLVの具体的なフォーマットの概略図である。
図12eは、
図12cに示されているvalueフィールドで拡張された、CR Requestパケットを示すために使用されるサブTLVの具体的なフォーマットの概略図である。
【0149】
図12dでは、サブTLVフィールドは、typeフィールド、lengthフィールド、およびvalueフィールドを含む。typeフィールドは、サブTLVのタイプがCR Requestパケットであることを示すために使用され、長さは、例えば7bitsであってもよい。Lengthフィールドは、Vフィールドの長さを示し、Lengthフィールドの長さは、例えば9bitsであってもよい。valueフィールドは、FlexE Group numberを搬送するために使用され、長さは、例えば2bytesであってもよい。
【0150】
図12dでは、サブTLVフィールドは、typeフィールド、lengthフィールド、およびvalueフィールドを含む。typeフィールドは、サブTLVのタイプがCR Ackパケットであることを示すために使用され、長さは、例えば7bitsであってもよい。Lengthフィールドは、Vフィールドの長さを示し、Lengthフィールドの長さは、例えば9bitsであってもよい。valueフィールドは、FlexE Group numberを搬送するために使用され、長さは、例えば2bytesであってもよい。
【0151】
当業者は、本出願の実施形態で提供されるCR RequestパケットおよびCR Ackパケットのパケットフォーマットが説明のための例にすぎず、パケットフォーマットに対する限定として解釈されるべきではないことを理解し得る。
【0152】
図13を参照して、以下では、方式3を使用して実行されるスロットネゴシエーション方法500の例について説明する。
【0153】
S501:TXは、スロットネゴシエーション要求をRXに送信するために、CR RequestパケットをRXに送信する。
【0154】
具体的には、TXは、スロットネゴシエーション要求1を送信するために、FlexEオーバーヘッドフレーム1をRXに送信する。FlexEオーバーヘッドフレーム1の管理チャネルは、要求情報1を搬送する。具体的には、要求情報1は、ネットワークデバイス2に現在のカレンダBからカレンダAに切り替えるように要求するためのCR Requestパケット1である。この場合、アクティブカレンダはカレンダBであり、スタンバイカレンダはカレンダAである。TXは、CR Requestパケット1をRXに送信し、RXからの応答を待つ。
【0155】
S501の後、2つの場合があり得る。
【0156】
(a)RXがCR Ackパケットで応答する場合、RXは準備ができていると見なされ、カレンダ切り替えが実行され得る。したがって、S501の後、S510からS512が実行される。
【0157】
(b)RX方向がCR Ackパケットで応答しない場合、S501の後、S502からS512が実行される。TXは、スロットネゴシエーションを再び要求するためにCR Requestパケットを再び送信し、RX方向からの応答を待つ。
【0158】
RX方向がCR Requestパケットを受信した後、
RX方向は、準備が行われた、例えば、RXのFlexE Groupがアクティブ化され、PHYがグループに追加され、CRスロットネゴシエーション中断が有効にされたと判定し、次に、FlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを使用してCR Ackパケットで応答する。
【0159】
RX方向がスロットネゴシエーションの準備ができていない場合、RX方向はCR Requestパケットに応答しない、言い換えれば、CR Ackパケットを送信しない。
【0160】
S502:RXは、定期的に更新されたFlexEオーバーヘッドフレーム2をTXに送信する。
【0161】
FlexEオーバーヘッドフレーム2の管理チャネルは、応答パケット1を搬送しない。この実施態様では、応答パケット1はCR Ackパケット1である。この場合、FlexEオーバーヘッドフレーム2の管理チャネルは、本出願ではFlexEオーバーヘッドフレーム2で搬送される指示情報1である。
【0162】
S503:TXはFlexEオーバーヘッドフレーム2を受信する。
【0163】
S504:TXは、FlexEオーバーヘッドフレーム2の管理チャネルに基づいて、FlexEオーバーヘッドフレーム2がスロットネゴシエーション要求1に対する応答ではないと判定する。
【0164】
S505:TXは、スロットネゴシエーション要求2を送信するために、FlexEオーバーヘッドフレーム3をRXに送信する。
【0165】
FlexEオーバーヘッドフレーム3の管理チャネルは、スロットネゴシエーション要求2を送信するために、要求情報2、すなわち、ネゴシエーション要求パケット2(CR Request packet 2)を搬送する。
【0166】
S506:RXは、FlexEオーバーヘッドフレーム3を受信する。
【0167】
S507:RXは、受信されたスロットネゴシエーション要求2に応答するために、FlexEオーバーヘッドフレーム4をTXに送信する。
【0168】
具体的には、FlexEオーバーヘッドフレーム4の管理チャネルは、応答パケット2、すなわちネゴシエーション応答パケット2(CR Ackパケット2)を搬送する。この場合、FlexEオーバーヘッドフレーム4の管理チャネルは、本出願ではFlexEオーバーヘッドフレーム4で搬送される指示情報2である。
【0169】
S508:TXはFlexEオーバーヘッドフレーム4を受信する。
【0170】
S509:TXは、指示情報2に基づいて、FlexEオーバーヘッドフレーム4がスロットネゴシエーション要求2に対する応答であると判定する。
【0171】
S510:TXは、Calendar BからCalendar Aに切り替える。
【0172】
S511:Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行するようにRXをトリガするために、FlexEオーバーヘッドフレーム5(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【0173】
S512:RXは、FlexEオーバーヘッドフレーム5を受信し、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行する。
【0174】
別の特定の実施態様では、TXとRXとの間のスロットネゴシエーション手順において、S501からS509は事前ネゴシエーション手順として使用される。S509の後かつS510の前に、TXは、事前ネゴシエーション手順が成功したと判定し、実際のネゴシエーション手順の実行を開始する。このようにして、既存のスロットネゴシエーション手順が変更されないままであることが保証され得る。実際のネゴシエーション手順では、CAフィールドの定義は、既存の規格のCAフィールドの定義に準拠している。実際のネゴシエーション手順では、事前ネゴシエーション手順は完了しており、言い換えれば、実際のネゴシエーションは、事前ネゴシエーションが成功した後にのみ開始される。したがって、RXがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に誤って応答するという問題が回避され得、通常のサービス転送が効果的に保証され得る。
【0175】
この実施態様で言及されている実際のネゴシエーション手順が以下で簡単に説明される。実際のネゴシエーション手順の説明については、上記で説明された方法100の具体的な説明を参照されたい。
【0176】
ステップA:TXは、RXへのスロットネゴシエーション要求3を開始する。
【0177】
具体的には、TXがその方向からCR Ackパケットを受信することは、RXがTXとのスロットネゴシエーションを実行する準備ができていることを示す。再び、TXは、スロットネゴシエーション要求3を開始するために、FlexEオーバーヘッドフレーム6をRXに送信する。TXおよびRXは、既存の手順に基づいてスロットネゴシエーションを開始し、スロットテーブルCalendar BからCalendar Aへの切り替えのネゴシエーションを開始する。TXは、現在の作業カレンダをカレンダBからカレンダAに切り替えるようにRXとネゴシエートするために、CR=0およびCCC=1であるFlexEオーバーヘッドフレーム6を使用して最新のCalendar AのコンテンツをRXに送信する。
【0178】
ステップB:RXは、スロットネゴシエーション要求3に対する応答をTXに送信する。
【0179】
RXは、以前にCR Ack要求でTXに応答しており、このため、TXからスロットネゴシエーション要求3(CR=0/CCC=1)を受信した後、RXは、TXからのスロットネゴシエーション要求2を処理する準備ができる。RXは、受信されたスロットネゴシエーション要求3に応答してCR中断を有効にし、カレンダAの構成を更新し、FlexEオーバーヘッドフレーム7をTXに送信する。RXは、応答を送信するためにFlexEオーバーヘッドフレーム7をTXに送信し、FlexEオーバーヘッドフレーム4において、CAフィールドは0に設定される。
【0180】
ステップC:TXは、ローカルアクティブカレンダをCalendar BからCalendar Aに切り替え、FlexEオーバーヘッドフレーム(CR=0、CCC=0)をRXに送信し、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行するようにRXをトリガする。
【0181】
ステップCの後、前述のステップS510からS512が継続され、ここでは詳細は再び説明されない。
【0182】
結論として、本出願で提供されるスロットネゴシエーション方法は、現在のOIF規格で定義されているFlexEオーバーヘッドスロットネゴシエーションメカニズムにおける誤応答を解決し得る。誤応答の本質は、FlexEオーバーヘッドスロットネゴシエーションの応答メッセージを識別することがCAビットフィールドの表現にのみ依存することである。ただし、CAビットフィールドは1Bitのみであり、ネゴシエーション出力とネゴシエーション応答の両方を表現する必要があるため、セマンティクスの表現に曖昧性がある。本出願の前述の解決策によれば、CAビットフィールドの曖昧性が効果的に除去される。したがって、TXは、受信されたFlexEオーバーヘッドがTXによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答であるかどうかを正確に判定し、判定結果に基づいて、スロットネゴシエーション要求またはカレンダ切り替えを再びトリガするかどうかを決定し得る。これは、TXおよびRXが正しいスロットネゴシエーションを実行し得ることを保証し、これにより、スロットネゴシエーション結果の精度が保証され、スロットネゴシエーションの成功率が効果的に改善され、従来技術におけるRXの誤応答によって引き起こされる、通常のフレキシブルイーサネットサービスに対するスロットネゴシエーションエラーの影響が低減される。
【0183】
図14は、本出願の一実施形態によるスロットネゴシエーション方法600の概略フローチャートである。方法600が適用可能なネットワークアーキテクチャは、少なくとも第1のネットワークデバイスおよび第2のネットワークデバイスを含む。例えば、第1のネットワークデバイスは、
図3に示されているネットワークデバイス1(TX)であってもよく、第2のネットワークデバイスは、
図3に示されているネットワークデバイス2(RX)であってもよい。
図14に示されている方法は、
図6から
図13を参照して説明されたいずれかの実施形態に示されている方法を具体的に実施し得る。例えば、
図14の第1のネットワークデバイスおよび第2のネットワークデバイスは、それぞれ、
図8に示されている方法300におけるネットワークデバイス1およびネットワークデバイス2であってもよい。
図14に示されている方法600は、以下のステップを含む。
【0184】
S601:第1のネットワークデバイスは、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信する。
【0185】
第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、第1の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される。
【0186】
S602:第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの第1のFlexEオーバーヘッドフレームを受信する。
【0187】
S603:第2のネットワークデバイスは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信する。
【0188】
S604:第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信する。
【0189】
S605:第1のネットワークデバイスは、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定する。
【0190】
S606:第1のネットワークデバイスは、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信する。
【0191】
S607:第2のネットワークデバイスは、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信する。
【0192】
第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、第2の要求情報は、第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される。
【0193】
特定の実施態様では、第1の要求情報は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される第1の要求パケットである。第1の要求パケットは、例えばスロットネゴシエーション要求パケットであってもよく、
図12aおよび
図12cに対応する実施形態で説明されたパケットフォーマットを有する。
【0194】
特定の実施態様では、第1の要求情報は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送されるCRおよびCCCフィールドによって示される情報である。CRフィールドとCCCフィールドの値が異なる場合、それは、第1のFlexEオーバーヘッドフレームがスロットネゴシエーション要求に使用されることを示す。
【0195】
特定の実施態様では、第2の要求情報は、第3のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される第2の要求パケットである。第2の要求パケットは、例えばスロットネゴシエーション要求パケットであってもよく、
図12aおよび
図12cに対応する実施形態で説明されたパケットフォーマットを有する。
【0196】
特定の実施態様では、第2の要求情報は、第3のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送されるCRおよびCCCフィールドによって示される情報である。CRフィールドとCCCフィールドの値が異なる場合、それは、第3のFlexEオーバーヘッドフレームがスロットネゴシエーション要求に使用されることを示す。
【0197】
特定の実施態様では、第1の指示情報は第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルであり、第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、第1の応答パケットは、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される。
【0198】
特定の実施態様では、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、第1のフィールドは、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる。
【0199】
特定の実施態様では、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、第1の指示情報は、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない。
【0200】
スロットネゴシエーション方法600によれば、第1のスロットネゴシエーション要求を第2のネットワークデバイスに送信した後、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって返されたFlexEオーバーヘッドフレームが第1のネットワークデバイスによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する応答ではないと判定した後に、新しいスロットネゴシエーション要求を再び送信する。したがって、第1のデバイスによって送信されたスロットネゴシエーション要求に対する第2のネットワークデバイスの応答として第2のネットワークデバイスによって送信された定期的に更新されるFlexEオーバーヘッドフレームを判定することによって引き起こされるサービスの中断が効果的に回避され得る。
【0201】
方法600では、S607の後に、方法600は以下をさらに含み得る。
【0202】
(a)第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、
第1のネットワークデバイスは、FlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の指示情報に基づいて、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であると判定する。
【0203】
(b)特定の実施態様では、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であると判定した場合、第1のネットワークデバイスは、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行する、すなわち、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替える。
【0204】
別の特定の方式では、方法600において、スロットネゴシエーションを実行するために要求パケットおよび応答パケットがFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルに追加される場合、ステップ(b)の後に、方法600は以下をさらに含み得る。
【0205】
(c)第1のネットワークデバイスは、第5のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信し、第5のFlexEオーバーヘッドフレーム内のCRフィールドとCCCフィールドとは異なり、第5のFlexEオーバーヘッドフレームは、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために、第3のスロットネゴシエーション要求を送信するために使用される。
【0206】
(d)第2のネットワークデバイスは、第5のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第6のFlexEオーバーヘッドフレームを第1のネットワークデバイスに送信する。
【0207】
第6のFlexEオーバーヘッドフレームは、第3のスロットネゴシエーション要求に対する応答である。
【0208】
(e)第1のネットワークデバイスは、第6のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第6のFlexEオーバーヘッドフレーム内のCAフィールドに基づいて、第6のFlexEオーバーヘッドフレームが第3のスロットネゴシエーション要求に対する応答であると判定する。
【0209】
(f)第1のネットワークデバイスは、アクティブ/スタンバイカレンダ切り替えを実行する、すなわち、スタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替える。
【0210】
特定の実施態様では、第2の指示情報は第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルであり、第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルは第2の応答パケットを搬送し、第2の応答パケットは、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用される。
【0211】
別の特定の実施態様では、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であることを示すために使用され、第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない。
【0212】
別の特定の実施態様では、第2の指示情報は、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第2のフィールドによって示される情報であり、第2のフィールドは、第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる。
【0213】
図14に示されている方法600が
図6から
図13のいずれか1つに対応する方法を実施するために使用される場合、例えば、第1の要求情報および第2の要求情報は、前述の方法の実施形態で説明された要求情報1および要求情報2に対応し得る。第1の指示情報および第2の指示情報は、例えば、前述の方法の例で説明された指示情報1および指示情報2に対応し得る。第1の要求情報、第2の要求情報、第1の指示情報、および第2の指示情報の具体的なフォーマット、ならびに方法600のステップの特定の実施態様については、前述の方法の実施形態の対応するステップの関連する説明を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0214】
以下では、
図15を参照して、本出願の一実施形態で提供されるネットワークデバイス700について説明する。ネットワークデバイス700は、
図3に示されているネットワークアーキテクチャに適用され得る。例えば、ネットワークデバイス700は、本出願におけるネットワークデバイス1(TX)またはネットワークデバイス2(RX)であってもよく、前述の
図6から
図14のいずれか1つに対応する実施形態の方法を実行するように構成される。ネットワークデバイス700は、代わりに、本出願で説明されている第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスであってもよく、
図14に対応する方法を実行するように構成される。ネットワークデバイス700は、トランシーバユニット701および処理ユニット702を含む。トランシーバユニット701は、送受信動作を実行するように構成され、処理ユニットは、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、ネットワークデバイス700が
図14に示されている方法600を実行するために第1のネットワークデバイスとして機能する場合、トランシーバユニット701は、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信し、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するように構成され得る。処理ユニット702は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定するように構成され得る。
【0215】
以下では、
図16を参照して、本出願の一実施形態で提供される別のネットワークデバイス800について説明する。ネットワークデバイス800は、
図3に示されているネットワークアーキテクチャに適用され得る。例えば、ネットワークデバイス800は、本出願で説明されているネットワークデバイス1(TX)またはネットワークデバイス2(RX)であってもよく、
図6から
図13のいずれか1つに対応する実施形態の方法においてネットワークデバイス1またはネットワークデバイス2によって実行される動作を実行するように構成される。ネットワークデバイス800は、代わりに、本出願で説明されている第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスであってもよく、
図14に対応する方法において第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスによって実行される動作を実行する。ネットワークデバイス800は、通信インターフェース801と、通信インターフェースに接続されたプロセッサ802とを含む。通信インターフェース801は、送受信動作を実行するように構成され、プロセッサ802は、送受信以外の動作を実行するように構成される。例えば、ネットワークデバイス800が
図14に示されている方法600を実行するために第1のネットワークデバイスとして機能する場合、通信インターフェース801は、第1のフレキシブルイーサネットFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信し、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、第3のFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するように構成され得る。プロセッサ802は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1の要求情報に対する応答ではないと判定するように構成され得る。
【0216】
以下では、
図17を参照して、本出願の一実施形態で提供される別のネットワークデバイス900について説明する。ネットワークデバイス900は、
図3に示されているネットワークアーキテクチャに適用され得る。例えば、ネットワークデバイス900は、本出願で説明されているネットワークデバイス1(TX)またはネットワークデバイス2(RX)であってもよく、
図6から
図13のいずれか1つに対応する実施形態の方法においてネットワークデバイス1またはネットワークデバイス2によって実行される動作を実行するように構成される。ネットワークデバイス900は、代わりに、本出願で説明されている第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスであってもよく、
図14に対応する方法において第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスによって実行される動作を実行する。ネットワークデバイス900は、メモリ901と、メモリに接続されたプロセッサ902とを含む。メモリ901は命令を記憶する。プロセッサ902は命令を読み出し、これにより、ネットワークデバイス900は、
図6から
図13のいずれか1つに対応する実施形態においてTXもしくはRXによって実行される方法を実行するか、または
図14に対応する実施形態において第1のネットワークデバイスもしくは第2のネットワークデバイスによって実行される方法を実行する。
【0217】
以下では、
図18を参照して、本出願の一実施形態で提供される別のネットワークデバイス1000について説明する。ネットワークデバイス1000は、
図3に示されているネットワークアーキテクチャに適用され得る。例えば、ネットワークデバイス1000は、本出願で説明されているネットワークデバイス1(TX)またはネットワークデバイス2(RX)であってもよく、
図6から
図13のいずれか1つに対応する実施形態の方法においてネットワークデバイス1またはネットワークデバイス2によって実行される動作を実行するように構成される。ネットワークデバイス1000は、代わりに、本出願で説明されている第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスであってもよく、
図14に対応する方法において第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスによって実行される動作を実行する。
図18に示されているように、ネットワークデバイス1000は、プロセッサ1010と、プロセッサに結合されたメモリ1020と、通信インターフェース1030とを含む。特定の実施態様では、メモリ1020はコンピュータ可読命令を記憶する。コンピュータ可読命令は、複数のソフトウェアモジュール、例えば、送信モジュール1021、処理モジュール1022、および受信モジュール1023を含む。前述のソフトウェアモジュールを実行した後、プロセッサ1010は、各ソフトウェアモジュールの指示に基づいて対応する動作を実行し得る。この実施形態では、ソフトウェアモジュールによって実行される動作は、実際には、ソフトウェアモジュールの指示に基づいてプロセッサ1010によって実行される動作を指す。例えば、ネットワークデバイス1000が
図14に示されている方法を実行するために第1のネットワークデバイスとして機能する場合、送信モジュール1021は、第1のFlexEオーバーヘッドフレームおよび第3ののFlexEオーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するように構成される。受信モジュール1023は、第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するように構成される。処理モジュール1022は、第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の指示情報に基づいて、第2のFlexEオーバーヘッドフレームが第1のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第1の要求情報に対する応答ではないと判定するように構成される。加えて、メモリ1020内のコンピュータ可読命令を実行した後、プロセッサ1010は、コンピュータ可読命令の指示に基づいて、ネットワークデバイス1、ネットワークデバイス2、第1のネットワークデバイス、または第2のネットワークデバイスによって実行され得るすべての動作を実行し得る。例えば、ネットワークデバイス1000がネットワークデバイス1またはネットワークデバイス2として機能する場合、ネットワークデバイス1000は、
図6から
図13に対応する実施形態においてネットワークデバイス1またはネットワークデバイス2によって実行されるすべての動作を別々に実行し得る。ネットワークデバイス1000が第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスとして機能する場合、ネットワークデバイス1000は、
図14に対応する実施形態において第1のネットワークデバイスまたは第2のネットワークデバイスによって実行されるすべての動作を別々に実行し得る。
【0218】
本出願で言及されているプロセッサは、中央処理装置(英語:central processing unit、略してCPU)、ネットワークプロセッサ(英語:network processor、略してNP)、またはCPUとNPの組み合わせであってもよい。代わりに、プロセッサは、特定用途向け集積回路(英語:application-specific integrated circuit、略してASIC)、プログラマブル論理デバイス(英語:programmable logic device、略してPLD)、またはこれらの組み合わせであってもよい。PLDは、複合プログラマブル論理デバイス(英語:complex programmable logic device、略してCPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(英語:field-programmable gate array、略してFPGA)、汎用アレイ論理(英語:generic array logic、略してGAL)、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。プロセッサ1010は、1つのプロセッサであってもよいし、または複数のプロセッサを含んでもよい。本出願で言及されているメモリは、ランダムアクセスメモリ(英語:random-access memory、略してRAM)などの揮発性メモリ(英語:volatile memory)、読み出し専用メモリ(英語:read-only memory、略してROM)、フラッシュメモリ(英語:flash memory)、ハードディスクドライブ(英語:hard disk drive、略してHDD)、もしくはソリッドステートドライブ(英語:solid-state drive、略してSSD)などの不揮発性メモリ(英語:non-volatile memory)、または前述のタイプのメモリの組み合わせであってもよい。メモリは、1つのメモリであってもよいし、または複数のメモリを含んでもよい。
【0219】
本出願の一実施形態は、第1のネットワークデバイスおよび第2のネットワークデバイスを含む通信システムをさらに提供する。第1のネットワークデバイスおよび第2のネットワークデバイスは、
図15から
図18のいずれか1つで説明されたネットワークデバイスであってもよく、
図6から
図14に対応する実施形態のいずれか1つの方法を実行するために使用される。
【0220】
本出願は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、
図6から
図13に対応するいずれかの実施形態においてネットワークデバイス1および/またはネットワークデバイス2によって実行される方法を実行し得る。
【0221】
本出願は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、
図14に対応する実施形態において第1のネットワークデバイスおよび/または第2のネットワークデバイスによって実行される方法を実行し得る。
【0222】
本出願は、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、
図6から
図13に対応するいずれかの実施形態においてネットワークデバイス1および/またはネットワークデバイス2によって実行される方法を実行し得る。
【0223】
本出願は、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、
図14に対応する実施形態において第1のネットワークデバイスおよび/または第2のネットワークデバイスによって実行される方法を実行し得る。
【0224】
当業者は、本明細書に開示されている実施形態で説明された例との組み合わせにおいて、モジュールおよび方法の動作が、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施され得ることを認識し得る。機能がハードウェアとソフトウェアのどちらによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計上の制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の用途ごとに実施するために異なる方法を使用し得る。
【0225】
簡便な説明のために、前述のシステム、装置、およびモジュールの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、ここでは詳細は再び説明されないことが、当業者によって明確に理解されよう。
【0226】
前述の実施形態の全部または一部は、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用して実施されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実施するために使用される場合、実施形態は、完全にまたは部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上でロードされて実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、または1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))方式またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)方式で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を組み込んだ、サーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブSolid State Disk(SSD))などであってもよい。
【0227】
本明細書のすべての部分は、漸進的に説明されている。実施態様の同じまたは同様の部分については、相互参照が行われ得る。各実施態様は、他の実施態様との違いに着目している。特に、装置およびシステムの実施形態は、方法の実施形態と基本的に同様であり、したがって簡単に説明されている。関連する部分については、方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0228】
前述の説明は、本発明の特定の実施態様にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図されていない。本発明に開示されている技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形または置換も、本発明の保護範囲内にあるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0229】
100 FlexE通信システム
100 スロットネゴシエーション方法
200 スロットネゴシエーション方法
300 スロットネゴシエーション方法
400 ネゴシエーション手順
500 スロットネゴシエーション方法
600 スロットネゴシエーション方法
700 ネットワークデバイス
701 トランシーバユニット
702 処理ユニット
800 ネットワークデバイス
801 通信インターフェース
802 プロセッサ
900 ネットワークデバイス
901 メモリ
902 プロセッサ
1000 ネットワークデバイス
1010 プロセッサ
1020 メモリ
1021 送信モジュール
1022 処理モジュール
1023 受信モジュール
1030 通信インターフェース
3000 スロットネゴシエーション方法
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークデバイスによって実行されるスロットネゴシエーション方法であって、
第1のフレキシブルイーサネット
(FlexE
)オーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップ
であって、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではない
ことを示す第1の指示情報を含む、ステップと、
第3のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含むスロットネゴシエーション方法。
【請求項2】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項3】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示
す、請求項1または2に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項4】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項5】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示
す、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項1に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップ
であって、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム
は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答である
ことを示す第2の指示情報を含む、ステッ
プ
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項7】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項6に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項8】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項6に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項9】
第2のネットワークデバイスによって実行されるスロットネゴシエーション方法であって、
第1のネットワークデバイスによって送信された第1のフレキシブルイーサネット
(FlexE
)オーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
第2のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示
す第1の指示情報を含む、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含むスロットネゴシエーション方法。
【請求項10】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項11】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示
す、請求項9または10に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項12】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項13】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示
す、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項9に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項14】
前記方法は、
第4のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップをさらに含み、
前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームは
前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答であることを示す第2の指示情報を搬送
する、
請求項9から13のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項15】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項14に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項16】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項14に記載のスロットネゴシエーション方法。
【請求項17】
第1のネットワークデバイスであって、
通信インターフェースと、
前記通信インターフェースに接続されたプロセッサと
を備え、
前記通信インターフェースおよび前記プロセッサを使用して、前記第1のネットワークデバイスは、
第1のフレキシブルイーサネット(FlexE)オーバーヘッドフレームを第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第2のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示す第1の指示情報を含む、ステップと、
第3のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第2のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含む方法を実行するように構成されている、
第1のネットワークデバイス。
【請求項18】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項17に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項19】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される、請求項17に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項20】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項17に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項21】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項17に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項22】
前記方法は、
前記第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答であることを示す第2の指示情報を含む、ステップ
をさらに含む、請求項17に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項23】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項22に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項24】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項22に記載の第1のネットワークデバイス。
【請求項25】
第2のネットワークデバイスであって、
通信インターフェースと、
前記通信インターフェースに接続されたプロセッサと
を備え、
前記通信インターフェースおよび前記プロセッサを使用して、前記第2のネットワークデバイスは、
第1のネットワークデバイスによって送信された第1のフレキシブルイーサネット(FlexE)オーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームは第1の要求情報を含み、前記第1の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスにスタンバイカレンダをアクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと、
第2のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示す第1の指示情報を含む、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって送信された第3のFlexEオーバーヘッドフレームを受信するステップであって、前記第3のFlexEオーバーヘッドフレームは第2の要求情報を含み、前記第2の要求情報は、前記第2のネットワークデバイスに前記スタンバイカレンダを前記アクティブカレンダに切り替えるように要求するために使用される、ステップと
を含む方法を実行するように構成されている、
第2のネットワークデバイス。
【請求項26】
前記第1の要求情報は、前記第1のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルを介して搬送される要求パケットである、請求項25に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項27】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは第1の応答パケットを搬送せず、前記第1の応答パケットは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答であることを示すために使用される、請求項25に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項28】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内の第1のフィールドによって示される情報であり、前記第1のフィールドは、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドとは異なる、請求項25に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項29】
前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第1の指示情報は、前記第2のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第1の要求情報に対する応答ではないことを示すために使用され、前記第1の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項25に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項30】
前記方法は、
第4のFlexEオーバーヘッドフレームを前記第1のネットワークデバイスに送信するステップであって、
前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する応答であることを示す第2の指示情報を含む、ステップ
をさらに含む、請求項25に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項31】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの管理チャネルによって示される情報であり、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームの前記管理チャネルは、第2の応答パケットを搬送し、前記第2の応答パケットは、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用される、請求項30に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項32】
前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレーム内のカレンダ切り替え確認応答CAフィールドによって示される情報であり、前記第2の指示情報は、前記第4のFlexEオーバーヘッドフレームが前記第2の要求情報に対する前記応答であることを示すために使用され、前記第2の指示情報は、カレンダを示すために使用されない、請求項30に記載の第2のネットワークデバイス。
【請求項33】
請求項17
から24のいずれか一項に記載の第1のネットワークデバイスと、請求項
25から32のいずれか一項に記載の第2のネットワークデバイスとを備える通信システム。
【請求項34】
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行することが可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項35】
プログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータ上で動作するとき、前記コンピュータは、請求項1から16のいずれか一項に記載のスロットネゴシエーション方法を実行することが可能である、コンピュータプログラム製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0146
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0146】
別の特定の実施態様において、
図12cおよび
図12eは、CR RequestパケットおよびCR Ackの別の具体例を提供する。この例では、CR RequestおよびCR Ackパケットを搬送するために、リンク層発見プロトコル(英語:link layer discovery protocol、LLDP)パケットのペイロードで搬送される親TLVフィールドが拡張され、サブTLVタイプが追加される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0148】
図12dは、
図12cに示されているvalueフィールドで拡張された、CR Requestパケットを示すために使用されるサブTLVの具体的なフォーマットの概略図である。
図12eは、
図12cに示されているvalueフィールドで拡張された、CR
Ackパケットを示すために使用されるサブTLVの具体的なフォーマットの概略図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0150
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0150】
図12eでは、サブTLVフィールドは、typeフィールド、lengthフィールド、およびvalueフィールドを含む。typeフィールドは、サブTLVのタイプがCR Ackパケットであることを示すために使用され、長さは、例えば7bitsであってもよい。Lengthフィールドは、Vフィールドの長さを示し、Lengthフィールドの長さは、例えば9bitsであってもよい。valueフィールドは、FlexE Group numberを搬送するために使用され、長さは、例えば2bytesであってもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0172
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0172】
S511:TXは、Calendar BからCalendar Aへの切り替えを遂行するようにRXをトリガするために、FlexEオーバーヘッドフレーム5(CR=0、CCC=0)をRXに送信する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0179
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0179】
RXは、以前にCR Ack要求でTXに応答しており、このため、TXからスロットネゴシエーション要求3(CR=0/CCC=1)を受信した後、RXは、TXからのスロットネゴシエーション要求2を処理する準備ができる。RXは、受信されたスロットネゴシエーション要求3に応答してCR中断を有効にし、カレンダAの構成を更新し、FlexEオーバーヘッドフレーム7をTXに送信する。RXは、応答を送信するためにFlexEオーバーヘッドフレーム7をTXに送信し、FlexEオーバーヘッドフレーム7において、CAフィールドは0に設定される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0202
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0202】
(a)第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって送信された第4のFlexEオーバーヘッドフレームを受信し、
第1のネットワークデバイスは、第4のFlexEオーバーヘッドフレームで搬送された第2の指示情報に基づいて、第4のFlexEオーバーヘッドフレームが第2の要求情報に対する応答であると判定する。
【国際調査報告】