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特表2022-547663放出ストッパ、ストッパが設けられた容器およびキット、ならびにこれらに関連する放出方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-15
(54)【発明の名称】放出ストッパ、ストッパが設けられた容器およびキット、ならびにこれらに関連する放出方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/28 20060101AFI20221108BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20221108BHJP
   G01N 1/04 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
B65D51/28 100
G01N1/10 V
G01N1/04 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513308
(86)(22)【出願日】2020-09-10
(85)【翻訳文提出日】2022-04-08
(86)【国際出願番号】 IB2020058406
(87)【国際公開番号】W WO2021048778
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】102019000016112
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511021077
【氏名又は名称】コパン イタリア エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】マルテッロ, ジョルジオ
【テーマコード(参考)】
2G052
3E084
【Fターム(参考)】
2G052AA28
2G052BA19
2G052DA02
2G052DA12
2G052JA23
2G052JA26
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB05
3E084BA02
3E084CA01
3E084DA01
3E084DC03
3E084EA02
3E084EB02
3E084EC03
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084KB01
3E084LA00
3E084LA14
3E084LB02
(57)【要約】
容器30と取り外し可能に結合され、物質Sを収容し、容器内に放出する、放出ストッパ1であって、ストッパは、容器に直接結合されるように構成され、容器上へのストッパの取り外し可能な締結を可能にする結合要素10を備える、第1の本体1aと、ストッパの所定の軸線Xに沿って第1の本体に対して軸方向に移動可能であり、外部環境から一時的に隔離された、物質用のリザーバを構成するリザーバ20を規定するように第1の本体と協働する、第2の本体1bと、リザーバと外部環境との連通を可能にするように開閉可能および/または破壊可能な、リザーバの壁の少なくとも一部を構成する膜15とを備え、ストッパが、リザーバが外部環境から隔離される第1の閉鎖構成と、リザーバが外部環境と連通している第2の開放構成とを含み、膜が、ストッパとは別個の穿孔または開放要素40、41、42によって開放されるように構成される、放出ストッパ。
【選択図】 図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(30)に取り外し可能に結合されるのに適し、および/またはそのように意図され、物質(S)を収容するように、かつ前記容器(30)内に選択的に放出するように構成された放出ストッパ(1)であって、前記ストッパ(1)が、
前記容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、前記結合要素(10)が、前記容器(30)の開口部に対応して前記ストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適し、前記容器上への前記ストッパの第1の取り付け構成を規定し、前記第1の取り付け構成において、好ましくは前記ストッパが前記容器を閉じる、第1の本体(1a)と、
前記第1の本体(1a)に対して結合され、移動可能であり、前記物質(S)を収容するように構成された少なくとも1つのリザーバ(20)を前記第1の本体(1a)と共に規定する第2の本体(1b)であって、前記リザーバ(20)が、前記ストッパの少なくとも第1の閉鎖構成において外部環境から隔離される、第2の本体(1b)と、
前記リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、前記取り付け構成において前記容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、前記閉鎖要素(15)が、前記リザーバ(20)を前記容器(30)の内側と連通させるために、前記ストッパ(1)とは異なる、前記容器(30)内に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、前記ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)と
を備える、放出ストッパ(1)。
【請求項2】
前記第2の本体(1b)が、前記ストッパ(1)の所定の軸線(X)に沿って前記第1の本体に対して軸方向に並進移動可能であり、および/または前記第2の本体(1b)の少なくとも下側部分が、前記リザーバ(20)を規定するために前記第1の本体(1a)の内側に移動可能に収容され、および/または前記リザーバ(20)が、前記第1の本体(1a)、特に少なくとも前記第1の本体(1a)の横方向壁と、前記第2の本体(1b)、特に前記第2の本体(1b)の下側部分(28)との間に封じ込められ、より具体的には前記第1の本体の前記下側部分(28)によって中央に限定される、請求項1に記載のストッパ。
【請求項3】
前記穿孔要素(40、41、42)の少なくとも一部を前記閉鎖要素(15)に向けるおよび/または駆動することを容易にするのに適した、任意選択的に前記第1の本体(1a)に配置された、テーパ部分または要素(14)を備え、前記テーパ部分(14)が、前記閉鎖要素(15)に対して長手方向外側にある位置、および/または前記閉鎖要素(15)に面する位置に配置され、および/または前記テーパ部分または要素(14)が、前記第1の本体(1a)と一体であり、略漏斗形状であり、前記容器(30)の内側からアクセス可能であるように構成され、および/または前記閉鎖要素(15)が、前記ストッパ(1)とは異なる、また前記容器とは異なる、および/または前記容器の内側に移動可能に、任意選択的に取り外し可能に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、前記ストッパの少なくとも前記第2の開放構成を規定する、請求項2に記載のストッパ。
【請求項4】
前記第2の本体(1b)が、前記穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の取り外し可能な係合を可能にするように構成された、特に、対置による導入による前記穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の前記取り外し可能な係合のための、空洞(6)を備え、前記ストッパが、開放構成にあるときにのみ、特に軸方向最小延長構成に実質的に近接しているかまたは対応しているときにのみ、対置による前記導入を可能にするように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項5】
前記容器(30)のヘッド部分に対して取り外し可能に結合されるのに適し、および/またはそのように意図され、および/または前記第1の本体(1a)が、前記容器(30)のヘッド部分に対して取り外し可能に結合されるように構成され、意図され、特に、前記第1の本体(1a)が、前記容器(30)のヘッド部分に剛性に一体化され、および/または固定されるように構成され、および/または前記容器(30)のヘッド部分に当たるように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項6】
前記閉鎖要素(15)が、前記第1の本体(1a)に配置され、および/または前記第1の本体(1a)と一体であり、および/または少なくとも前記ストッパが前記第1の閉鎖構成にあるとき、前記閉鎖要素が、前記第1の本体(1a)と一体であり、
および/または前記閉鎖要素(15)が、固体、特に粉末、液体および/または気体を保持するように構成され、特別に設計された防水要素である、請求項1~5のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項7】
前記閉鎖要素が、任意選択的に弱化部分が設けられた、膜(15)または折り畳み式隔壁であり、および/または
前記閉鎖要素が、任意選択的に操作者によって手動で引き起こされる、前記第1の本体(1a)に対する前記第2の本体(1b)の軸方向加圧によって前記リザーバ(20)上に引き起こされる圧力に耐えるように構成され、前記閉鎖要素が、前記穿孔または開放要素(40、41、42)によって引き起こされる機械的対置によって最初に壊れるのに適した弱化部分を備え、および/または
前記開放構成において、前記物質が、少なくとも部分的に前記容器(30)内に放出され、および/または前記ストッパが、前記開放構成にあるときに前記物質を前記容器(30)内に放出するように構成され、特に、前記容器(30)に結合されたときに、前記容器(30)と前記リザーバ(20)の組立体によって特定される容積全体の隔離部を外部環境から隔離したままにすることによって、および/または特に、前記閉鎖要素(15)の前記破壊によって特定される前記開口部を通した前記物質の限定的放出を引き起こすことによって、前記物質を前記容器(30)内に放出するように構成される、
請求項1~6のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項8】
前記容器(30)内での前記閉鎖要素(15)の解放および/または落下を防止するように構成された前記閉鎖要素の保持要素を備え、前記保持要素が、特に、前記第1の本体(1a)の内側に前記閉鎖要素(15)を保持するように構成され、
前記保持要素が、前記穿孔または開放要素(40、41、42)と対置されたとき、前記閉鎖要素(15)が寄り掛かるか、または折り重なる肩部(15s)を備え、
前記肩部(15s)が、前記リザーバ(20)と前記閉鎖要素との間のチャネルに実質的に対応して配置される、
請求項1~7のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項9】
前記開放動作構成において、前記閉鎖要素(15)が、前記肩部(15s)によって保持され、前記チャネルと前記チャネル内に配置された前記穿孔または開放要素(40、41、42)の一部との間に捕捉され、
前記閉鎖要素(15)が、破片または部分を解放することなく壊れるように構成される、請求項8に記載のストッパ。
【請求項10】
前記第2の本体(1b)が、前記第1の本体(1a)に対して移動可能であり、その軸方向移動により、少なくとも、長手方向軸線(X)に沿った前記ストッパ(1)の軸方向最大延長構成と、前記長手方向軸線(X)に沿った前記ストッパ(1)の軸方向最小延長構成とを規定し、
前記第1の閉鎖構成が、前記軸方向最大延長構成を含み、前記第2の開放構成が、前記軸方向最小延長構成を含み、
前記第2の開放構成が、前記最大延長構成に対応する長手方向延長と前記長手方向最小延長構成に対応する長手方向延長との間の、任意選択的に略中間の、長手方向延長に対応して生じる、
請求項1~9のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項11】
前記第1の本体(1a)が、前記閉鎖要素(15)の存在によって互いに分離された、横方向壁によって横方向に範囲を定められた上側空洞(1c)と、下側空洞とを備え、
前記第2の本体(1b)が、前記第1の本体(1a)の前記上側空洞(1c)に対応して設置されるように構成される、
請求項1~10のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項12】
前記第2の本体(1b)が、密閉および線形並進制限要素(2)を備える中間セクションを備え、前記密閉および線形並進制限要素が、前記リザーバ(20)の容積部の封じ込めを行い、前記第1の本体(1a)に対する前記第2の本体(1b)のストロークを前記ストッパの前記線形最大延長構成と前記線形最小延長構成との間に制限するように構成され、
前記第2の本体(1b)が、前記中間セクションが長手方向に介在する上側部分(25)および下側部分(28)を備え、
前記密閉要素(2)の半径方向最外セクションによって実質的に特定される直径が、前記第2の本体(1b)の前記上側部分(25)および/または前記下側部分(28)によって特定される直径よりも大幅に大きく、
前記密閉要素(2)が、任意選択的に第1の上側高さに、使用中に前記第1の本体(1a)の前記横方向壁の内面から突出する保持部分(23)と係合するように構成された肩部(2s)を備え、前記保持部分(23)と前記肩部(2s)との間の前記係合は、前記第2の本体(1b)が事前に挿入されているときに前記第1の本体(1a)から前記第2の本体(1b)を完全に引き出すことができないようなものであり、
および/または前記密閉要素(2)が、前記リザーバ(20)の容積部の前記密閉および封じ込めを行うように特に構成された区切り壁(2g)を備え、前記区切り壁が、前記軸方向最小延長構成において、前記第1の本体(1a)に対する前記第2の本体(1b)の並進の制限も行うような構造を有する、
請求項1~11のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項13】
前記第1の本体(1a)が、任意選択的に、前記第1の本体(1a)によって規定される最小高さと最大高さとの間の略中間の高さに配置された、および/または前記閉鎖要素(15)が位置する高さに実質的に対応する高さに配置された、環状凹部を備え、前記環状凹部は、前記第1の本体(1a)の冷却、特に、前記環状凹部が前記第1の本体(1a)の終端部分に対して対応して配置された前記第1の本体(1a)の部分の冷却を加速するように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項14】
前記第1の本体(1a)が、前記第2の本体(1b)が前記第1の本体(1a)に導入されたときに所定量の空気の排出を可能にするように構成された、圧力解放要素(29)を備え、
前記圧力解放要素(29)が、少なくとも前記軸方向最大延長構成に達したときに前記リザーバ(20)自体の気密性に影響を及ぼすことなく、前記第1の本体(1a)内への前記第2の本体(1b)の非動作取り付け構成において前記第2の本体(1b)が前記第1の本体(1a)に導入されるときに、所定量の空気の排出を可能にするように構成され、
任意選択的に、前記圧力解放要素(29)が、前記第1の本体(1a)の前記横方向壁の前記内面のヘッド部分に対応して配置された、および/または前記上側空洞(1c)のヘッド部分に対応して配置されたノッチを備える、
請求項10に従属する場合の、請求項11~13のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項15】
前記第2の本体(1b)が、前記リザーバ(20)の底部と結合されるように構成され、前記リザーバ(20)の前記底部によって特定される形状に実質的に従う形状を有する、任意選択的にベル形状の凹部(5)を有し、
任意選択的に、前記凹部(5)が、前記空洞(6)に開口し、前記空洞(6)が、前記穿孔または開放要素(40、41、42)の複数の拘束リブ(7)を有する、
請求項1~14のいずれか一項に記載のストッパ。
【請求項16】
生物学的試料を貯蔵するための容器(30)であって、少なくとも1つのそれ自体の第1の部分(33)に少なくとも対応して開閉可能である本体を備え、前記本体が、横方向壁と前記横方向壁に結合された底壁(32)とを備え、前記容器(30)が、穿孔または開放要素(40、41、42)を実現するために、その内部に、スワブ(42)およびロッドが設けられた微生物学的試料収集デバイスを収容するように、かつ請求項1~15のいずれか一項に記載のストッパ(1)に取り外し可能に結合されるように構成され、
前記容器(30)が、前記ストッパ(1)を前記容器(30)に取り外し可能に接続した後に、前記スワブ(42)が対応して位置する部分とは反対側の前記微生物学的試料収集デバイスの前記ロッドの終端部分(41)が、前記閉鎖要素(15)の穿孔および前記第1の本体(1a)内での前記ロッド(40)の前記終端部分(41)の部分的な導入を行うような、またはそのように構成される、長手方向延長および底壁(32)の形状を有する、容器(30)。
【請求項17】
任意選択的に前記容器(30)の前記横方向壁と中断なしに接続された、略「V字」形状の底部(32)を備え、前記底部(32)に対応して、前記横方向壁が、前記容器(30)の本体の中心に向かって漸進的に先細りになり、前記底部(32)が、前記生物学的試料を収集するために前記容器(30)の長手方向軸線(X)に沿った前記ロッド(40)および/または前記スワブ(42)のセンタリングを及ぼすように構成され、
前記底部(32)が、前記長手方向軸線(X)に沿った前記ロッド(40)の前記センタリングに寄与するために、前記ストッパ(1)の案内部分(13s、13v)、特に第2の壁(13s)と協働する、
請求項16に記載の容器。
【請求項18】
放出ストッパ(1)によって閉鎖されるように構成された、任意選択的に請求項16または請求項17に記載の容器である、容器(30)と、
前記放出ストッパ(1)のための穿孔または開放要素を実現するのに適した、生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)と、
前記容器(30)に取り外し可能に結合されるのに適し、物質(S)を収容するように、かつ前記容器(30)内に放出するように構成された放出ストッパ(1)であって、
前記放出ストッパ(1)が、前記容器(30)に取り外し可能に締結されるのに適し、および/またはそのように意図され、物質(S)を収容するように、かつ前記容器(30)内に選択的に放出するように構成されたストッパ(1)であり、前記ストッパ(1)が:
前記容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、前記結合要素が、前記容器(30)の開口部に対応して前記ストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適し、前記容器上への前記ストッパの第1の取り付け構成を規定し、前記第1の取り付け構成において、好ましくは前記ストッパが前記容器を閉じる、第1の本体(1a)と、
前記第1の本体(1a)に対して結合され、移動可能であり、好ましくは前記ストッパ(1)の所定の軸線(X)に沿って軸方向に並進移動可能であり、前記物質(S)を収容するように構成された少なくとも1つのリザーバ(20)を前記第1の本体(1a)と共に規定する第2の本体(1b)であって、前記リザーバ(20)が、前記ストッパの少なくとも第1の閉鎖構成において外部環境から隔離される、第2の本体(1b)と、
前記リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、前記取り付け構成において前記容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、前記閉鎖要素(15)が、前記リザーバ(20)を前記容器(30)の内側と連通させるために、前記ストッパ(1)とは異なる、前記容器(30)の内側に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、前記ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)とを備える、放出ストッパ(1)と
を備える、キット。
【請求項19】
請求項1~15のいずれか一項に記載の放出ストッパ内、または請求項18に記載のキット内に物質を分配するための方法であって、
前記物質が前記閉鎖要素(15)によって範囲を定められた前記リザーバ(20)内に堆積されるように、前記物質を前記ストッパ(1)の前記第1の本体(1a)内に配置するステップと、
前記第1の本体(1a)内に少なくとも部分的に前記第2の本体(1b)を配置する後続のステップであって、前記配置によって、前記リザーバ(20)および前記物質の封じ込めが、外部環境から分離された閉鎖容積部内に引き起こされる、ステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記ストッパ(1)を容器(30)に結合するステップであって、前記結合の結果として、前記容器(30)には、その開口部に対応した前記ストッパ(1)の存在によって、閉鎖され限定された容積部が設けられる、ステップと、
穿孔または開放要素(40、41、42)を前記容器(30)の内側に配置するステップであって、
前記ストッパ(1)と前記容器(30)および/または前記穿孔または開放要素(40、41、42)との結合により、前記容器(30)の内側を前記リザーバ(20)と直接連通させるように、前記閉鎖要素(15)の穿孔または開放または破損が行われる、ステップと、
前記ストッパ(1)の軸方向加圧が行われた後にまたはそれと併せて前記ストッパ(1)の前記第2の本体(1b)に圧力を及ぼすステップであって、それによって前記第1の本体(1a)内への前記第2の本体(1b)の漸進的な導入を引き起こし、前記第1の本体(1a)内への前記第2の本体(1b)の前記漸進的な導入により、前記リザーバ(20)の前記容積部の対応する漸進的な減少および前記容器(30)内への前記物質の漸進的な分配が行われる、ステップと
を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記閉鎖要素(15)の前記穿孔または前記開放または破壊により、前記第1の本体(1a)からの前記閉鎖要素(15)の少なくとも部分的な分離が行われ、前記閉鎖要素(15)が、少なくとも前記穿孔または開放または破壊の前に前記第1の本体(1a)の一体部分である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項1~15のいずれか一項に記載の放出ストッパ(1)と、
生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)であって、略軸方向の延長を有するロッド(40)と、前記ロッドの一端に作製された、または前記ロッド(40)が堅固におよび/または剛性に取り付けられた、スワブ(42)、任意選択的にフロック付きスワブとを備える、要素(40、41、42)とを備え、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵の前記要素(40、41、42)は、前記ロッド(40)が少なくとも部分的に中空であり、前記ロッド(40)の内側の空洞(41i)と前記ロッド(40)自体の外側の表面との間で物質、特に流体を通過させることによって、生物学的および/または微生物学的試料の貯蔵のための前記要素(40、41、42)の第1の部分と前記スワブ(42)の実質的に対応するまたは近接した第2の部分との間を前記物質、特に前記流体が通過するのを可能にするように構成されており、この場合生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵の前記要素(40、41、42)が、請求項1~15のいずれか一項に記載の前記放出ストッパ(1)のリザーバからの物質(S)、特に流体の少なくとも部分的な漏出を引き起こすように構成され、意図されることを特徴とする、
キット。
【請求項23】
生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための前記要素(40、41、42)が、第1の移送ダクト(40k)、任意選択的に第1のセットの移送ダクト(40k)と、少なくとも第2の移送ダクト(40f)、任意選択的に第2のセットの移送ダクト(40f)とを備え、前記第1の移送ダクト(40k)および前記第2の移送ダクト(40f)、任意選択的に前記第1のセットの移送ダクト(40k)および前記第2のセットの移送ダクト(40f)が、前記空洞(41i)と連通している、請求項22に記載のキット。
【請求項24】
代替的に、
前記第2の移送ダクト(40f)、または前記第2のセットの移送ダクト(40f)が、前記スワブ(42)が存在する高さに配置され、および/または前記スワブ(42)を被せられおよび/または前記スワブ(42)によって囲まれ、または
前記第2の移送ダクト(40f)または前記第2のセットの移送ダクト(40f)が、前記スワブ(42)が存在する前記ロッド(40)の部分とは異なる前記ロッド(40)の部分に置かれる、
請求項23に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容器用の閉鎖要素の分野に関し、詳細には、放出ストッパに関する。また、本開示は、上記で言及したストッパが設けられた容器に関し、また、容器内の物質の放出方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
放出ストッパは、決定された条件で、例えばストッパが関連付けられた容器内に放出するための液体または固体の形状、例えば粉末形状の物質を貯蔵するのに適した容器用のストッパである。既知のタイプの放出ストッパは、典型的には、物質がストッパ内の所定の容積の凹部内に収容される第1の動作構成と、凹部が開放されて物質の解放を可能にする第2の動作構成とを含む。典型的には、物質の放出は、ストッパが容器に拘束された構成において容器内で行われる。
【0003】
既知のタイプのストッパは、典型的には容器自体に直接接続されていない可動部分を示すことができ、これは、凹部を外部環境と連通させる膜を開くのに適した破壊要素を示す。
【0004】
そのようなストッパは、意図せずに開かれ、物質を放出する可能性がある。開放は、容器に適切に固定されたストッパを用いて、または容器から自由なストッパを用いて行うことができる。物質が有害であるか、または分解しやすい場合、容器からの物質の放出は危険となり、または分解をもたらし、その結果物質を実質的に使用できないことになり得る。
【0005】
放出ストッパは、専門の操作者だけでなく、個人の使用者も使用することが多く、子供が扱う可能性あることに留意されたい。
【0006】
生物学的および微生物学的試料の収集および/貯蔵および/または分析の分野では、試験管、またはより一般的にはストッパによって閉鎖可能な容器を使用することが知られており、この容器内では、収容される生物学的試料は、自由であり、またはサンプリング要素によって堆積される。
【0007】
生物学的材料の試料は、有毒なまたは別の形の毒性であり得る試薬による処理に供される必要があり得ることも知られている。
【0008】
特定の種類の分析では、試薬の使用は、化学反応、試薬の分解、または操作者の安全性の理由から、閉鎖環境での使用、すなわち容器内での直接放出に従わなければならない。それにもかかわらず、特定の試薬は非常に高価であり、それらの分散は、上記で言及した問題を引き起こすリスクに加えて、かなりの費用を伴う可能性もある。
【0009】
米国特許出願公開第2013/0092690号明細書から、薬剤を収容するのに適したストッパを備えた生物学的試料用の容器が知られている。ストッパは、アンプルと、ストッパハウジングの内部を移動する穿孔要素とを有する。ストッパが不適切に操作され、特にその長手方向軸に沿って加圧されると、アンプルの内容物が不注意に放出され、その結果、操作者が危険にさらされるリスクが生じ、および/またはアンプルに収容された薬剤が不可避的に分散する可能性がある。
【0010】
本セクションは、本発明の目的が対処することを意図しているいくつかの問題を示すためにのみ提示されていることに留意されたい。このセクションに説明される可能性のある実施形態は、本明細書に説明されているという理由だけで、最新技術の一部として理解されるべきではない。
【0011】
また、多くの放出ストッパには、互いにシールリングが設けられた大量の別々の部品を備える構造が設けられており、ストッパ自体の構造的および取り付けの複雑さを引き起こす原因となっていることが観察されている。これらのシールリングは、特に、経時的にその塑性変形能力を失う可能性があるシリコーンまたはゴム状材料で作られており、その結果、ストッパ内に収容される物質の漏出のリスクを伴う。加えて、このシリコーンまたはゴム状材料は、ストッパのリザーバ内に存在するいくつかの物質または試薬と化学的に適合しないか、または別の形で反応する可能性がある。本出願人は、実際に、物質を収容するストッパがしばしば長期間、さらには1年より長く保管されることを観察した。
【0012】
本開示の目的は、上記で説明した欠点を解決するのに役立つ、放出ストッパ、そのストッパ用の容器、ならびに容器、ストッパ、および生物学的試料を収集するための要素を備えるキットを説明することである。
【発明の概要】
【0013】
次に、本開示の目的が、本発明の主な特徴を説明することを目的とするいくつかの態様を参照して説明される。本明細書に記載の態様は、代替的および/または累積的な組み合わせで互いに、および/または詳細な説明もしくは関連する特許請求の範囲の一部と組み合わせることができる。
【0014】
一態様によれば、容器(30)に取り外し可能に結合されるのに適し、および/またはそのように意図され、物質(S)を収容するように、かつ容器(30)内に選択的に放出するように構成された放出ストッパ(1)であって、ストッパ(1)は、
容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、結合要素(10)は、容器(30)の開口部に対応してストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適しており、容器上へのストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパ容器を閉じる、第1の本体(1a)と、
第1の本体(1a)に対して結合され、移動可能であり、好ましくはストッパ(1)の所定の軸線(X)に沿って軸方向および並進移動可能であり、物質(S)を収容するように構成された少なくとも1つのリザーバ(20)を第1の本体(1a)と共に規定する第2の本体(1b)であって、リザーバ(20)は、ストッパの少なくとも第1の閉鎖構成において外部環境から隔離される、第2の本体(1b)と、
リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、リザーバ(20)を容器(30)の内側と連通させるために、ストッパ(1)とは異なる、容器内に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)とを備える、放出ストッパ(1)が説明される。
【0015】
別の非限定的な態様によれば、ストッパは、
前記リザーバ(20)が外部環境から隔離される第1の閉鎖構成と、
前記リザーバ(20)が外部環境と連通する第2の開放構成とを含み、
前記膜(15)または折り畳み式隔壁は、前記ストッパ(1)とは異なる穿孔または開放要素(40、41、42)によって開放されるように構成される。
【0016】
本開示によれば、「破壊可能」は、完全性をもはや回復することができないように一部が破損され得る、および/またはストッパの第1の閉鎖構成をもはや回復することができない閉鎖要素(15)を意味する。
【0017】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)は、膜または折り畳み式隔壁を備えるか、または膜または折り畳み式隔壁であり、任意選択的に弱化部分が設けられる。
【0018】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)は、第1の本体(1a)に配置され、および/または第1の本体(1a)と一体であり、および/または少なくともストッパが第1の閉鎖構成にあるとき、閉鎖要素(15)は、第1の本体(1a)と一体である。
【0019】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)は、固体、特に粉末、液体および/または気体を保持するように構成され、特に設計された防水要素である。
【0020】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体の少なくとも下側部分(28)は、リザーバ(20)を規定するように、第1の本体の内部に移動可能に収容される。
【0021】
別の非限定的な態様によれば、ストッパは、穿孔要素(40、41、42)の少なくとも一部を閉鎖要素(15)に向けるおよび/または駆動することを容易にするのに適した、任意選択的に第1の本体(1a)に配置された、テーパ部分または要素(14)を備え、テーパ部分(14)は、膜(15)に対して長手方向外側にある位置、および/または閉鎖要素(15)に面する位置に配置される。
【0022】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)は、ストッパ(1)とは異なる、容器とは異なる、および/または容器内に移動可能に、任意選択的に取り外し可能に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する。
【0023】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、生体物質の容器(30)用のストッパである。
【0024】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、不透明材料で作られたストッパである。
【0025】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体(1b)は、穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の取り外し可能な係合を可能にするように構成された、特に、対置による導入による穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の取り外し可能な係合のための、空洞(6)を備え、ストッパは、開放構成にあるときにのみ、特に軸方向最小延長構成に実質的に近接しているかまたは対応しているときにのみ、対置による導入を可能にするように構成される。
【0026】
別の非限定的な態様によれば、リザーバ(20)は、特に少なくとも第1の本体(1a)の横方向壁による第1の本体(1a)と、第2の本体(1b)、特に第2の本体(1b)の下側部分(28)との間に封じ込められ、より具体的には、第1の本体の下側部分(28)によって中央に限定されており、および/または第2の本体(1b)の下側部分(28)は、少なくとも部分的にリザーバ(20)の内側に導入される。
【0027】
別の非限定的な態様によれば、テーパ部分または要素(14)は、第1の本体(1a)と一体であり、略漏斗状であり、容器(30)の内側から、および/またはストッパが前記容器に設置されたときにアクセス可能であるように構成される。
【0028】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素は、第1の本体(1a)に対する第2の本体(1b)の軸方向加圧によってリザーバ(20)上に引き起こされる、任意選択的に操作者によって手動で引き起こされる圧力に耐えるように構成され、閉鎖要素は、穿孔または開放要素(40、41、42)によって引き起こされる機械的対置によって最初に破壊するのに適した弱化部分を備える。
【0029】
別の非限定的な態様によれば、前記開放構成において、物質(S)は、容器(30)の内側に少なくとも部分的に放出され、および/またはストッパは、開放構成にあるときに物質(S)を容器(30)内に放出するように構成され、特に、容器(30)に結合されたときに、容器(30)-リザーバ(20)の組立体によって特定される容積全体の隔離部を外部環境から隔離した状態に保つことによって、および/または特に膜(15)の破壊によって特定された開口部を通してのみの物質の放出を引き起こすことによって、物質(S)を容器(30)内に放出するように構成される。
【0030】
別の非限定的な態様によれば、ストッパは、容器(30)内での閉鎖要素(15)の解放および/または落下を防止するように構成された閉鎖要素の保持要素を備える。保持要素は、特に、第1の本体(1a)の内部に閉鎖要素(15)を保持するように構成される。
【0031】
別の非限定的な態様によれば、保持要素は、穿孔または開放要素(40、41、42)と対置されたときに、閉鎖要素(15)がそれに対して寄り掛かるか、または折り重なる肩部(15s)を備える。
【0032】
別の非限定的な態様によれば、肩部(15s)は、リザーバ(20)と閉鎖要素(15)自体との間のチャネルに実質的に対応して配置される。
【0033】
別の非限定的な態様によれば、開放動作構成において、閉鎖要素(15)は、肩部(15s)によって保持され、チャネルとチャネル内に配置された穿孔または開放要素(40、41、42)の一部との間に捕捉される。
【0034】
別の非限定的な態様によれば、前記開放動作構成において、膜(15)は、肩部(15s)によって保持され、チャネルとチャネル内に配置された穿孔または開放要素(40、41、42)の一部との間に捕捉される。
【0035】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)は、切屑または部分を解放することなく壊れるように構成される。
【0036】
別の非限定的な態様によれば、膜(15)は、剛性または略剛性である。
【0037】
別の非限定的な態様によれば、
第2の本体(1b)は、第1の本体(1a)に対して移動可能であり、その軸方向移動により、少なくとも、長手方向軸線(X)に沿ったストッパ(1)の軸方向最大延長構成と、長手方向軸線(X)に沿ったストッパ(1)の軸方向最小延長構成とを規定し、
第1の閉鎖構成は軸方向最大延長構成を含み、第2の開放構成は軸方向最小延長構成を含み、
第2の開放構成は、最大延長構成に対応する長手方向延長と長手方向最小延長構成に対応する長手方向延長との間の、任意選択的に略中間の長手方向延長に対応して起こる。
【0038】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、閉鎖要素(15)の存在によって互いに分離された、横方向壁によって横方向に範囲を定められた上側空洞(1c)と、下側空洞とを備える。
【0039】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、容器(30)のヘッド部分に対して取り外し可能に結合されるのに適しており、および/またはそのようになるように定められており、および/または第1の本体(1a)は、容器(30)のヘッド部分に対して取り外し可能に結合されるように構成され、そのようになるように定められている。
【0040】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、容器(30)のヘッド部分に剛性に接合されおよび/または固定されるように構成され、および/または容器(30)のヘッド部分に当たるように構成される。
【0041】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体(1b)は、前記第1の本体(1a)の上側空洞(1c)に対応して設置されるように構成される。
【0042】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体(1b)は、中間セクションを備え、中間セクションは、リザーバ(20)の容積部の封じ込めを行い、第1の本体(1a)に対する第2の本体(1b)のストロークをストッパの線形最大延長構成と線形最小延長構成との間に制限するように構成された、密閉および線形並進制限要素(2)を備える。
【0043】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体は、中間セクションが長手方向に挿入される上側部分(25)および下側部分(28)とを備える。
【0044】
別の非限定的な態様によれば、密閉要素(2)の半径方向最外セクションによって実質的に特定される直径は、第2の本体(1b)の上側部分(25)および/または下側部分(28)によって特定される直径よりも大幅に大きい。
【0045】
別の非限定的な態様によれば、密閉要素(2)は、任意選択的に第1の上側高さに、第1の本体(1a)の横方向壁の内面から突出する保持部分(23)と使用中に係合するように構成された肩部(2s)を備え、保持部分(23)と肩部(2s)との間の係合は、第2の本体(1b)が事前に挿入されているときに第1の本体(1a)から第2の本体(1b)を完全に引き出すことができなくするようなものである。
【0046】
別の非限定的な態様によれば、密閉要素(2)は、リザーバ(20)の容積部の密閉および封じ込めを行うように特に構成された区切り壁(2g)を備え、区切り壁は、軸方向最小延長構成において第1の本体(1a)に対する第2の本体(1b)の並進の制限も行うような構造を有する。
【0047】
別の非限定的な態様によれば、区切り壁(2g)は、前記長手方向軸線(X)に直交するセクションに沿って規定された円形輪郭上に延長する半径方向外側部分を有し、任意選択的に、丸みを帯びた輪郭を有する半径方向外側部分を含む。
【0048】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)の側壁の内面は、上側空洞内に配置されたアンダーカット(17)を有し、区切り壁(2g)は、それ自体を前記アンダーカット(17)に導入するように構成された部分を有する。
【0049】
別の非限定的な態様によれば、上記で言及した部分は、アンダーカットの1つを辿る形状を有する。
【0050】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、任意選択的に、第1の本体(1a)によって規定される最小高さと最大高さとの間の略中間の高さに配置された、および/または閉鎖要素(15)が位置する高さに実質的に対応する高さに配置された、環状凹部を含む。環状凹部は、第1の本体(1a)の冷却、特に、環状凹部が第1の本体(1a)の終端部分に対して対応して配置された第1の本体(1a)の部分の冷却を加速するように構成される。
【0051】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、第2の本体(1b)が第1の本体(1a)に導入されたときに所定量の空気の排出を可能にするように構成された圧力解放要素(29)を備える。
【0052】
別の非限定的な態様によれば、圧力解放要素(29)は、少なくとも軸方向最大延長構成に達したときにリザーバ(20)自体の気密性に影響を及ぼすことなく、第1の本体(1a)内への第2の本体(1b)の非動作取り付け構成において第2の本体(1b)が第1の本体(1a)に導入されるときに、所定量の空気の排出を可能にするように構成される。
【0053】
別の非限定的な態様によれば、軸方向最大延長構成において、区切り壁(2g)は、圧力解放要素によってとられる最小またはそれ以上の内側高さに対してより低いまたはそれ以上の内側高さにある。
【0054】
別の非限定的な態様によれば、圧力解放要素(29)は、第1の本体(1a)の横方向壁の内面のヘッド部分に対応して配置され、および/または上側空洞(1c)のヘッド部分に対応して配置された、ノッチを備える。
【0055】
別の非限定的な態様によれば、ストッパは、酸および/または腐食性物質に耐性のあるプラスチック材料で実現され、および/または生物学的試料と接触したときに物質を放出しない生体適合性プラスチック材料で実現されることを特徴とする。
【0056】
別の非限定的な態様によれば、ストッパは、生分解性材料、特に生分解性プラスチック材料で実現される。
【0057】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、操作者の手または指との摩擦を可能にすることができる要素が設けられた把持部分を備える。
【0058】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、特に長手方向軸線(X)によって実質的に特定される方向に明らかに平行な方向に沿って配置された複数の凹部またはローレットを備える。
【0059】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体(1b)は、任意選択的にベル形状の凹部(5)を有し、凹部(5)は、リザーバ(20)の底部と結合するように構成され、前記リザーバ(20)の底部によって特定された形状を実質的に辿る形状を有する。
【0060】
別の非限定的な態様によれば、前記凹部(5)は、対置による導入による穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の取り外し可能な係合を可能にするように構成された空洞(6)上に開く。前記ストッパは、開放構成にあるときにのみ、特に軸方向最小延長構成に実質的に近接しているか、または対応しているときにのみ対置による導入を可能にするように構成されている。
【0061】
別の非限定的な態様によれば、前記空洞(5)は、空洞(6)上で開き、空洞(6)は、穿孔または開放要素(40、41、42)の複数の拘束リブ(7)を有する。
【0062】
別の非限定的な態様によれば、空洞(6)には、空洞自体の中心に向かって半径方向に延び、および/またはストッパ(1)の長手方向軸線と実質的に一致する軸線に沿って実質的に位置合わせされたリブ(7)が設けられ、前記リブ(7)は、空洞(6)に対する穿孔または開放要素(40、41、42)の一部の挿入および抜き出しにおいて摩擦力を及ぼし、物質(S)の少なくとも一部のリザーバ(20)から外部への移送を支援するように構成される。
【0063】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、その外面の1つ上に把持部分(1z)が設けられた側壁を備え、把持部分(1z)は、少なくとも本明細書で説明されるストッパの容器(30)上への結合時にユーザの指の摩擦を容易にするように構成されたローレット加工および/またはリブを任意選択的に特徴とする。
【0064】
別の非限定的な態様によれば、把持部分(1a)は、側壁の基部内または下側部分に配置される。
【0065】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)は、第1の本体(1a)の冷却の実現時に冷却を均等化するように構成された冷却促進部分を備え、任意選択的に、冷却促進部分は、第1の本体(1a)の実質的に中間領域内に配置される。
【0066】
別の非限定的な態様によれば、冷却促進部分は、任意選択的に第1の本体(1a)の側壁の全周にわたって延びる環状凹部(1y)を備える。
【0067】
別の非限定的な態様によれば、物質(S)は、任意選択的に粒状および/または粉末形態の固体材料および/または任意選択的にゼラチン状材料および/またはニュートン流体および非ニュートン流体の液体材料を含み、および/または任意選択的に気体および/または蒸気形態の気体材料を含む。
【0068】
別の非限定的な態様によれば、放出ストッパ(1)は使い捨てストッパである。
【0069】
別の非限定的な態様によれば、第2の本体(1b)は、少なくとも1つのリブ(3)、好ましくは複数のリブ(3)を備える。前記リブ(3)は、第1の本体(1a)に対する前記第2の本体(1b)のオフセットを抑え、および/またはオフセットを制限し、任意選択的に、第1の本体(1a)の軸線に対する第2の本体(1b)の軸線の傾斜の可能性を制限するように構成される。
【0070】
別の非限定的な態様によれば、前記少なくとも1つのリブ(3)は、第2の本体(1b)の上側部分(25)内に配置され、上側部分(25)の側壁から半径方向に離れ、その結果、第2の本体(1b)が第1の本体(1a)に導入されると、第1の本体(1a)の側壁の内面と実質的に接触する。
【0071】
別の非限定的な態様によれば、第1の本体(1a)の前記横方向壁は、第2の本体(1b)が内部に導入される空洞を規定するのに寄与する。
【0072】
別の非限定的な態様によれば、少なくとも1つのリブ(3)は、密閉および線形並進制限要素(2)を備える中間セクションに対して上方に配置される。
【0073】
別の態様によれば、キットであって、
放出ストッパ(1)によって閉鎖されるように構成された容器(30)と、
放出ストッパ(1)のための穿孔または開放要素を実現するのに適した、生体試料の収集および保存のための要素(40、41、42)と、
容器(30)と取り外し可能に結合されるのに適し、物質(S)を収容するように、かつ容器(30)内に放出するように構成された放出ストッパ(1)であって、容器(30)を取り外し可能に締結するのに適しており、および/またはそのように意図されており、物質(S)を収容するように、かつ容器(30)内に選択的に放出するように構成された放出ストッパ(1)であり、ストッパ(1)は、
容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、結合要素(10)は、容器(30)の開口部に対応してストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適し、容器上へのストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここにおいて好ましくはストッパは容器を閉じる、第1の本体(1a)と、
第1の本体(1a)に対して結合され移動可能であり、好ましくはストッパ(1)の所定の軸線(X)に沿って軸方向および並進移動可能であり、物質(S)を収容するように構成された少なくとも1つのリザーバ(20)を第1の本体(1a)と共に規定する、第2の本体(1b)であって、リザーバ(20)は、ストッパの少なくとも第1の閉鎖構成において外部環境から隔離される、第2の本体(1b)と、
リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、閉鎖要素(15)は、リザーバ(20)を容器(30)の内側と連通させるために、ストッパ(1)とは異なる、容器の内側に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)とを備える、ストッパ(1)とを備えるキットが、説明される。
【0074】
別の非限定的な態様によれば、穿孔または開放要素(40、41、42)はロッド(40)を備え、キットには、容器(30)の長手方向延長とロッド(40)の長手方向延長との間の寸法比、特に差、特に、軸線(X)に沿った容器(30)の軸方向延長の前記軸線(X)に沿った長手方向延長と、同じ軸線に沿ったロッド(40)の軸方向延長の長手方向延長との差が存在する。ロッド(40)の長手方向延長は、容器(30)の長手方向延長に対して、ロッド(40)が容器(30)内に導入されたときに、閉鎖要素(15)が開放または破損できるように、ロッド(40)が閉鎖要素(15)と干渉できるようなものである。
【0075】
別の非限定的な態様によれば、ロッド(40)は、容器(30)の内側に配置されたとき、ロッドが容器自体によって規定された形状から突出するような長手方向延長を有する。
【0076】
別の非限定的な態様によれば、生物学的試料の貯蔵のための容器(30)であって、少なくとも1つのそれ自体の第1の部分(33)に対応して開放可能であり、横方向壁と横方向壁(30)に結合された底壁(32)とが設けられた本体を備え、前記容器(30)は、穿孔または開放要素(40、41、42)を実現するように、前述の態様の1つまたは複数によるストッパ(1)と取り外し可能に結合されるように構成される、容器(30)が、説明される。
【0077】
別の非限定的な態様によれば、容器は、ロッド(40)とスワブ(42)、任意選択でロッド(40)が剛性に取り付けられたフロック付きスワブとが設けられた、生物学的試料の収集および/または貯蔵のための要素(40、41、42)を備える。
【0078】
別の非限定的な態様によれば、容器は、ストッパ(1)を容器(30)に取り外し可能に結合した後にスワブ(42)が位置する部分とは反対側のロッドの終端部分(41)により、閉鎖要素(15)の穿孔および第1の本体(1a)内のロッド(40)の終端(41)の部分的な導入が行われるような長手方向延長を有する。
【0079】
別の非限定的な態様によれば、容器は、任意選択的に容器(30)の横方向壁を中断することなく接続された略「V」形状の底部(32)を備え、底部(32)に対応して、横方向壁は、容器(30)の本体の中心に向かって徐々に先細りになる。底部(32)は、生物学的試料を収集するために容器(30)の長手方向軸線(X)に沿ったロッド(40)および/またはスワブ(42)のセンタリングを行うように構成されている。
【0080】
別の非限定的な態様によれば、底部(32)は、前記長手方向軸線(X)に沿ったロッド(40)のセンタリングに寄与するために、前記ストッパ(1)のガイド部分(13s、13v)、特に第2の壁(13s)と協働する。
【0081】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)は、プラスチック材料で実現される、任意選択的に単一のプラスチック材料のみで実現される容器であり、任意選択的にプラスチック材料は生体適合性であり、および/または生物学的試料と接触して物質を放出しない。
【0082】
別の態様によれば、前述の態様の1つまたは複数による放出ストッパ内の物質の分配のための方法、および/または前述の態様の1つまたは複数によるキットが説明され、方法は以下のステップ:
物質が閉鎖要素(15)によって範囲を定められたリザーバ(20)内に堆積するように、物質をストッパ(1)の第1の本体(1a)内に配置するステップと、
第1の本体(1a)内に少なくとも部分的に第2の本体(1b)を配置する後続のステップであって、配置によって、リザーバ(20)および物質の封じ込めが、外部環境から分離された閉鎖容積部内に引き起こされる、ステップとを含む。
【0083】
別の非限定的な態様によれば、物質をストッパの第1の本体(1a)内に配置する少なくともステップおよび/または第2の本体(1b)を少なくとも部分的に第1の本体(1a)内に配置する後続のステップは、ストッパ組付機によって自動的に実行される。
【0084】
別の非限定的な態様によれば、方法は、ストッパ(1)を容器(30)と結合するステップをさらに含み、結合の結果として、容器(30)には、その開口部に対応したストッパ(1)の存在によって、閉鎖され限定された容積部が設けられる。
【0085】
別の非限定的な態様によれば、方法は、ストッパ(1)の軸方向加圧が行われた後にまたはそれと併せてストッパ(1)の第2の本体(1b)に圧力を及ぼすステップであって、それによって第1の本体(1a)内への第2の本体(1b)の漸進的な導入を引き起こす、ステップをさらに含み、第1の本体(1a)内への第2の本体(1b)の漸進的な導入により、リザーバ(20)の容積部の対応する漸進的な減少および容器(30)内への物質(S)の漸進的な分配が行われる。
【0086】
したがって、別の態様によれば、容器(30)、特に生物学的および/または微生物学的材料の試料用の容器内の物質を、前述の態様のうちの1つまたは複数による放出ストッパを介して分配するための方法であって、
ストッパ(1)を容器(30)に結合するステップであって、結合の結果として、容器(30)には、その開口部に対応したストッパ(1)の存在によって、閉鎖され限定された容積部が設けられる、ステップと、
穿孔または開放要素(40、41、42)を容器(30)の内側に配置するステップであって、
ストッパ(1)と容器(30)および/または穿孔または開放要素(40、41、42)との結合により、容器(30)の内側をリザーバ(20)と直接連通させるように、閉鎖要素(15)の穿孔が行われる、ステップと、
ストッパ(1)の軸方向加圧が行われた後にまたはそれと併せてストッパ(1)の第2の本体(1b)に圧力を及ぼすステップであって、それによって第1の本体(1a)内の第2の本体(1b)の漸進的な導入を引き起こし、第1の本体(1a)内の第2の本体(1b)の漸進的な導入により、リザーバ(20)の容積部の対応する漸進的な減少および容器(30)内の物質の漸進的な分配が行われる、ステップとを含む、方法が、説明される。
【0087】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)の穿孔または開放または破損により、第1の本体(1a)からの閉鎖要素(15)の少なくとも部分的な分離が行われ、閉鎖要素(15)は、少なくとも穿孔または開放または破砕の前は第1の本体(1a)の一体部分である。
【0088】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)と穿孔または開放要素(40、41、42)との結合により、閉鎖要素(15)の穿孔または開放または破損が行われ、任意選択的に、容器(30)の内部をリザーバ(20)と直接連通させるような、ストッパ(1)の膜(15)または折り畳み式隔壁の穿孔または開放または破損が、行われる。
【0089】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)の穿孔または開放または破損は、ストッパ(1)が容器(30)に係合する前に、および/またはストッパ(1)が容器(30)に直接結合する前に行われる。
【0090】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)、特に膜(15)または折り畳み式隔壁の穿孔は、ストッパ(1)を容器(30)に漸進的にねじ込む前に行われる。
【0091】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)と容器(30)との結合により、膜または折り畳み式隔壁の穿孔は、容器(30)内に配置されたときにのみ穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分によって引き起こされるように行われる。
【0092】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)上のストッパ(1)の結合は、容器(30)上へのストッパ(1)の第1の本体(1a)の取り外し可能な結合、特に容器(30)のヘッド部分に対する第1の本体(1a)の取り外し可能な結合を含む。
【0093】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)が容器(30)上に結合されると、第1の本体(1a)は、容器(30)のヘッド部分に剛性に接合され、および/または固定され、および/または容器(30)のヘッド部分に当たる。
【0094】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)上へのストッパ(1)の取り外し可能な結合は、ストッパ(1)、特にストッパ(1)の第1の本体(1a)の容器(30)上への漸進的なねじ込みを含む。
【0095】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)の穿孔または開放または破損は、容器(30)上へのストッパ(1)の係合の後および/または容器(30)上へのストッパ(1)の直接結合の後、任意選択的にストッパ(1)および容器(30)によって形成された組立体の軸方向加圧の後、および/または容器(30)上へのストッパ(1)の少なくとも部分的なねじ込みの後に行われる。
【0096】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)、特に膜(15)または折り畳み式隔壁の穿孔は、容器(30)上へのストッパ(1)の漸進的なねじ込みによって行われる。
【0097】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)上へのストッパ(1)の漸進的なねじ込みの完了により、ストッパ(1)と容器(30)との結合ステップの完了が行われ、容器(30)には、その開口の1つに対応して、ストッパ(1)の存在によって閉鎖され限定された容積部が設けられる。
【0098】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖要素(15)の穿孔に続いて、穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分(41)は、第1の本体(1a)の内側に少なくとも部分的に導入され、第1の本体(1a)上および/または第1の本体(1a)内の閉鎖要素(15)の保持を行い、特に閉鎖要素(15)が、それ自体、物質(S)排出のチャネルの横方向表面と、前記排出チャネルに実質的に対応して配置された肩部(15s)との間に捕捉される。
【0099】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)の漸進的な軸方向加圧は、ストッパ(1)の軸方向最小延長構成に対応して終了し、第2の本体(1b)は、最大部分が第1の本体(1a)内に導入され、任意選択的に、第2の本体(1b)は、第1の本体(1a)内に完全に導入される。前記軸方向最小延長構成において、リザーバ(20)は、最大部分の場合、任意選択的に実質的に完全に物質(S)がない状態である。
【0100】
別の非限定的な態様によれば、軸方向最小延長構成に対応して、第2の本体(1b)は、ストッパ(1)の軸方向延長が動作上不可能であるように、第1の本体(1a)に対してブロックの位置にある。ブロックの位置は、第1の本体(1a)の横方向壁の内面に対応して存在する環状凹部に対応して第2の本体(1b)の停止リング(28p)が係合することによって決定される。
【0101】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)の漸進的な軸方向加圧により、ストッパの長手方向軸線(X)によって実質的に特定される方向に第1の本体(1a)の側壁の内面上で第2の本体(1b)の可撓性スカート(2g)が摺動し、それによって、液体および/または気体および/または粉末材料のシールは、物質(S)の少なくとも一部を閉鎖要素(15)の破壊によって開放チャネルからのみ漏出させるように行われる。
【0102】
別の非限定的な態様によれば、軸方向加圧により、スカート(2g)の摺動は、スカート(2g)の弾性変形によって起こり、その後、前記スカート(2g)の半径方向外側部分は、第1の本体(1a)の横方向壁の内面に対して、軸方向加圧自体によって引き起こされる第1の本体(1a)内の第2の本体(1b)の前進方向に対して実質的に直交方向に向けられた力を及ぼす。
【0103】
別の非限定的な態様によれば、本方法は、第2の本体(1b)に対応して実現される空洞(6)に対応する穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分(41)の取り外し不能な係合を含み、前記取り外し不能な係合は、ストッパ(1)の実質的な軸方向加圧の結果として起こり、任意選択的に、ストッパ(1)の軸方向最小延長構成に実質的に対応してまたは近接して起こる。
【0104】
別の態様によれば、生物学的および/または微生物学的試料を収容するように構成されたおよび/または具体的にそのように意図された容器での使用のための、前述の態様の1つまたは複数によるストッパの使用、ならびに/あるいは生物学的および/または微生物学的材料の試料の反応および/または分析を可能にするのに適した物質を収容するための、前述の態様の1つまたは複数によるストッパの使用が、説明される。
【0105】
別の態様によれば、本態様の1つまたは複数によるストッパ1を組み立てるためのマシンであって、物質(S)が閉鎖要素(15)によって範囲を定められたリザーバ(20)内に堆積されるように、ストッパ(1)の第1の本体(1a)内に物質(S)を配置するおよび/または注入する動作を少なくとも実行するように構成された操作要素を備え、操作要素はまた、第1の本体(1a)内に少なくとも部分的に第2の本体(1b)を配置する後続の動作を実行するように構成され、それにより、この配置によって、外部環境から分離された、閉鎖容積部内のリザーバ(20)および物質の封じ込めが行われ、操作要素は、第1の本体(1a)内の物質(S)の配置および/または注入に続いて、第2の本体(1b)の配置の動作を自動的に実行するように構成される、マシンが、説明される。
【0106】
別の態様によれば、本明細書では、容器(30)に取り外し可能に結合されるのに適し、および/またはそのように意図され、物質(S)を収容するように、かつ容器(30)内に選択的に放出するように構成された放出ストッパ(1)であって、ストッパ(1)は、
容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、結合要素(10)は、容器(30)の開口部に対応してストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適し、容器上のストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパは容器を閉じる、第1の本体(1a)と、
リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、リザーバ(20)を容器(30)の内側と連通させるために、ストッパ(1)とは異なる、容器内に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)とを備え、
ストッパは、容器(30)上に係合するのに適した閉鎖インジケータ(10k)を備える、放出ストッパ(1)が、説明される。
【0107】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、容器(30)の内側空洞の密閉に寄与するように、容器(30)上に対置を生成するように構成および/または意図される。
【0108】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、内側空洞の密閉および/または隔離を完了するように、ストッパ(1)が容器(30)上に適切に設置されている構成をユーザが特定することを可能にするように構成される。
【0109】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、容器(30)の閉鎖構成を決定する容器(30)上に置かれた相手方閉鎖インジケータ(30k)上に係合するのに適するか、またはそれに対応している。
【0110】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、容器(30)に配置された相手方閉鎖インジケータ(30k)に係合するのに適し、またはそれに対応して、容器(30)の完全閉鎖および/または容器(30)の内部容積部の密閉および/または完全区切りの構成を決定する。
【0111】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、ストッパ(1)の壁から突出する要素であり、任意選択的にストッパ(1)の壁から突出するリングであり、相手方閉鎖インジケータ(30k)は、容器(30)に配置された凹部、任意選択的に環状凹部を備える。
【0112】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ(10k)は、ストッパ(1)の壁に配置された凹部であり、任意選択的にストッパ(1)の壁に配置された環状凹部であり、相手方閉鎖インジケータ(30k)は、容器(30)の壁から突出する要素、任意選択的に容器(30)の側部から突出するリングを備える。
【0113】
別の態様によれば、キットであって、
前述の態様の1つまたは複数による放出ストッパ(1)と、
所定の閉鎖容積部を規定するために放出ストッパ(1)によって閉鎖可能な内側空洞が設けられた容器(30)とを備え、容器(30)は、その壁の1つに配置され、少なくとも閉鎖使用構成において放出ストッパ(1)に配置された閉鎖インジケータ(10k)と係合するのに適した相手方閉鎖インジケータ(30k)を備え、ストッパ(1)上の閉鎖インジケータ(10k)の係合により、容器(30)の閉鎖構成、任意選択的に容器(30)の完全な閉鎖、および/または密閉および/または容器(30)の内側容積部の完全な区切りが行われる、キットが説明される。
【0114】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)は、ストッパ(1)が対応してそれ自体に取り外し可能に係合するねじ(34)を備え、相手方閉鎖インジケータ(30k)は、容器(30)のねじ(34)に対応しておよび/またはその近くに配置される。
【0115】
別の非限定的な態様によれば、ねじ(34)は、容器(30)のネック部に対応して、および/またはその実質的な端部の一部分内に実現される。
【0116】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)は、雄ねじ付き容器であり、および/または容器(30)の横方向表面の外面上に実現された雄ねじ(34)が設けられる。任意選択的に、ねじ(34)は、容器自体の外側に向かって半径方向に延びる。
【0117】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)は、雌ねじ付き容器であり、および/または容器(30)の横方向表面の内面上に実現された雌ねじ(34)が設けられる。任意選択的に、ねじ(34)は、容器自体の内側に向かって半径方向に延びる。
【0118】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、容器(30)のねじ(34)に係合するのに適した相手方ねじ(10)を備え、ストッパ(1)の閉鎖インジケータ(10k)は、相手方ねじ(10)に対応しておよび/またはその近くに配置される。
【0119】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、雌ねじ付きストッパであり、任意選択的に相手方ねじ(10)は、ストッパ(1)の外側側壁の内面に対応して配置される。
【0120】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)は、容器(30)の少なくとも一部、特に容器(30)の終端部分を取り外し可能に収容するのに適した空洞を備える。空洞(11)は、任意選択的に環状空洞である。
【0121】
別の非限定的な態様によれば、ストッパ(1)の外側側壁の内面は、空洞(11)に面する。
【0122】
別の非限定的な態様によれば、相手方ねじ(10)は、空洞(11)に対応して配置される。
【0123】
別の非限定的な態様によれば、ガイド部分(13s、13v)は、空洞(11)を内側に区切る、特に環状空洞(11)を内側に区切る環状壁(13v)を備える。
【0124】
別の非限定的な態様によれば、相手方ねじ(10)は、環状壁(13v)に配置される。
【0125】
別の非限定的な態様によれば、閉鎖インジケータ要素が相手方閉鎖インジケータ(30k)に係合される閉鎖構成において、容器および/またはストッパ、および/または閉鎖インジケータ要素および/または相手方閉鎖インジケータ(30k)が対応して存在するストッパおよび/または容器の壁の一部に少なくとも局所的な弾性変形が存在し、ならびに/または閉鎖インジケータおよび/または相手方閉鎖インジケータ(30k)に少なくとも局所的な弾性変形が存在する。
【0126】
別の態様によれば、放出ストッパ(1)、任意選択的には前述の態様の1つまたは複数による放出ストッパ(1)を開放する方法であって、
容器自体の開口部を通して容器(30)の内側に穿孔または開放要素(40、41、42)を導入するステップであって、前記開口部は、この穿孔または開放要素(40、41、42)が容器(30)から取り外し可能であり、および/または容器(30)の内側で少なくとも部分的に移動可能であるように、放出ストッパ(1)を取り外し可能に収容するのに適している、ステップと、
容器(30)の開口部に実質的に対応して放出ストッパ(1)を配置するステップとを含み、
配置するステップの結果として、放出ストッパ(1)のリザーバ(20)の開放を可能にするのに適した閉鎖要素(15)が、前記穿孔または開放要素(40、41、42)によって開放および/または破損および/または破壊されて、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の力の行使によって、容器(30)の内側における、リザーバ(S)の内側に収容された所定量の物質(S)の少なくとも一部の放出を可能にする、方法が説明される。
【0127】
本発明の別の態様によれば、容器(30)と取り外し可能に結合されるのに適し、および/またはそのように定められており、物質(S)を収容するように、かつ容器(30)内に選択的に放出するように構成された放出ストッパ(1)を開放する方法であって、ストッパ(1)は、
容器(30)に直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、容器(30)の開口部に対応してストッパ(1)の取り外し可能な締結を可能にするのに適し、容器上のストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパは容器(30)を閉じる、第1の本体(1a)と、
リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器(30)の内側に面する閉鎖要素(15)であって、閉鎖要素(15)は、リザーバ(20)を容器(30)の内側と連通させるために、ストッパ(1)とは異なる、容器内に収容された穿孔または開放要素(40、41、42)の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(15)とを備え、
ストッパ(1)は、任意選択的に閉鎖インジケータ(10k)を備え、閉鎖インジケータ(10k)は、容器(30)に配置された相手方閉鎖インジケータ(30k)に係合するのに適するか、またはそれに対応し、容器(30)の閉構成を規定し、
方法は、
穿孔または開放要素(40、41、42)を容器自体の開口部を通して容器(30)の内側に導入するステップであって、前記開口部は、この穿孔または開放要素(40、41、42)が容器(30)から取り外し可能であり、および/または容器(30)の内側で少なくとも部分的に移動可能であるように、放出ストッパ(1)を移動可能に収容するのに適している、ステップと、
容器(30)の開口部に実質的に対応して放出ストッパ(1)を配置するステップとを含み、
配置するステップの結果として、閉鎖要素(15)は、前記穿孔または開放要素(40、41、42)によって開放および/または破損および/または破壊されて、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の力の行使によって、容器(30)の内側における、リザーバ(20)の内側に収容された所定量の物質(S)の少なくとも一部の放出を可能にする、方法が、説明される。
【0128】
別の非限定的な態様によれば、配置するステップは、放出ストッパ(1)の閉鎖要素(15)と実質的に接触させて穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分を配置することを含み、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の、閉鎖要素(15)の開放および/または破損および/または破壊を引き起こすことを意図した力の行使は、穿孔または開放要素の終端部分により、閉鎖要素(15)の少なくとも一部の脆弱化およびそれに続く放出ストッパ(1)および容器(30)によって形成された組立体の全体的な長手方向延長の減少が行われるような、および/またはストッパ(1)のリザーバ(20)内側への穿孔または開放要素(40、41、42)の終端部分の導入が行われるような、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の加圧、特に軸方向加圧を含む。
【0129】
別の非限定的な態様によれば、配置するステップは、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の直接結合を含み、このときそれらの表面は直接相互に接触する。任意選択的に、配置するステップは、相互のねじ(10、34)が互いに直接接触して係合する、放出ストッパ(1)と容器(30)との間の直接結合を含み、配置するステップの後、閉鎖要素(15)は、ストッパ(1)の少なくとも一部が容器(30)に対して回転する、容器(30)上に放出ストッパ(1)をねじ込むステップの結果、およびそのステップにより、穿孔または開放要素(40、41、42)によって開放および/または破損および/または破壊される。
【0130】
別の非限定的な態様によれば、穿孔または開放要素(40、41、42)は、略軸方向の延長を有するロッド(40)を備える。前記ロッド(40)は、少なくとも所定の位置、特に凹部またはノッチによって特定された弱化の部分において破壊可能である。
【0131】
別の非限定的な態様によれば、方法は、ロッド(40)を破損するステップを含み、ロッドを破損するステップは、容器(30)の内側に穿孔または開放要素(40、41、42)を導入するステップの後に実施される。
【0132】
別の態様によれば、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)であって、略軸方向の延長を有するロッド(40)と、スワブ(42)、任意選択的にロッドの端部に対応して実現されるか、またはロッド(40)が堅固におよび/または剛性に取り付けられたフロック付きスワブとを備え、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)は、ロッド(40)が少なくとも部分的に中空であり、ロッド(40)の内側空洞(40i)とロッド(40)自体の外面との間で物質、特に流体を通過させることによって、生物学的および/または微生物学的試料を貯蔵するための要素(40、41、42)の第1の部分とスワブ(42)に実質的に対応するまたは近接する第2の部分との間で物質、特に流体を通過させることを可能にするように構成されることを特徴とする、要素(40、41、42)が、説明される。
【0133】
別の非限定的な態様によれば、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)は、第1の移送ダクト(40k)、任意選択的に第1のセットの移送ダクト(40k)と、少なくとも第2の移送ダクト(40f)、任意選択的に第2のセットの移送ダクト(40f)とを備える。第1の移送ダクト(40k)および第2の移送ダクト(40f)、任意選択的に第1のセットの移送ダクト(40k)および第2のセットの移送ダクト(40f)は、空洞(41i)と連通している、
別の非限定的な態様によれば、第1の部分は、スワブ(42)が対応して配置されるロッド(40)の部分の反対側のロッド(40)の終端部分(41)である。
【0134】
別の非限定的な態様によれば、空洞(41i)は、少なくとも、
第1の移送ダクト(40k)が対応して位置するロッド(40)の第1の高さまたは部分であって、任意選択的に第1のセットの移送ダクト(40k)が位置する、ロッド(40)の第1の高さまたは部分と、
第2の移送ダクト(40f)が対応して存在するロッド(40)の第2の高さまたは部分であって、任意選択的に、第2のセットの移送ダクト(40f)が対応して存在する、ロッド(40)の第2の高さまたは部分との間を延びる。
【0135】
別の非限定的な態様によれば、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)は、放出ストッパのリザーバから、任意選択的に本明細書に説明する態様の1つまたは複数による放出ストッパのリザーバからの物質(S)、特に流体の少なくとも部分的な漏出を引き起こすように構成され意図される。
【0136】
別の非限定的な態様によれば、前記放出ストッパは、ストッパ(1)であって、
生物学的および/または微生物学的試料のために容器(30)と直接結合されるように構成され、結合要素(10)を備える第1の本体(1a)であって、結合要素は、容器(30)の開口部に対応してストッパ(1)の取り外し可能な固定を可能にするのに適し、容器上への前記ストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパは容器(30)を閉じる、第1の本体(1a)と、
リザーバ(20)の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器(30)の内側に面する閉鎖要素、任意選択的に膜(15)または折り畳み式隔壁であって、閉鎖要素、任意選択的に膜(15)または折り畳み式隔壁は、リザーバ(20)を容器の内側と連通させるために、任意選択的に容器の内側に収容されたときに生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)の作用によって、開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素、任意選択的に膜(15)または折り畳み式隔壁と、を備える、ストッパ(1)である。
【0137】
別の非限定的な態様によれば、第1の移送ダクト(40k)、任意選択的に第1のセットの移送ダクト(40k)は、ロッド(40)が放出ストッパのリザーバに導入されたときに、ロッドが前記リザーバの内側に位置するような高さに配置される。
【0138】
別の非限定的な態様によれば、第1の移送ダクト(40k)は空洞(41i)と一致し、および/または第1の移送ダクト(40k)は空洞(41)に対して軸方向であり、および/または空洞(41i)はロッド(40)の終端部分まで延び、ロッドのヘッド部分に開口する。
【0139】
別の非限定的な態様によれば、第1のセットの移送ダクト(40k)は、ロッド(40)上に半径方向に配置され、および/または第2のセットの移送ダクトは、ロッド(40)上に半径方向に配置される。
【0140】
別の非限定的な態様によれば、第2の移送ダクト(40f)または第2のセットの移送ダクト(40f)は、スワブ(42)が存在する高さに配置され、および/またはスワブ(42)を被せられ、および/またはスワブ(42)によって取り囲まれる。
【0141】
別の非限定的な態様によれば、第2の移送ダクト(40f)または第2のセットの移送ダクト(40f)は、スワブ(42)が対応して存在するロッド(40)の部分とは異なるロッド(40)の部分に対応して置かれる。
【0142】
別の態様によれば、本明細書に説明される態様の1つまたは複数による放出ストッパ(1)と、本明細書に説明される態様の1つまたは複数による生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素(40、41、42)とを備えるキットが、説明される。
【0143】
別の非限定的な態様によれば、キットはまた、放出ストッパ(1)によって閉鎖されるように構成された容器(30)を備える。
【0144】
別の非限定的な態様によれば、容器(30)は、本明細書に説明される態様の1つまたは複数による容器である。
【0145】
次に、本開示の目的が、添付の図面を参照して説明される好ましい非限定的な実施形態において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0146】
図1】生物学的試料を収容および/または貯蔵するための容器と結合された、本開示によるストッパの横方向図である。
図2】本開示のストッパ対象物の第1の本体の横方向図である。
図3】本開示のストッパ対象物の第2の本体の横方向図である。
図4】ストッパの第2の本体の、図3のA-A線に沿って切り取られた断面図である。
図4a】第2の本体の半径方向外側部分の第1の実現変形を示す図である。
図4b】第2の本体の一部の半径方向外側部分の第2の実現変形を示す図である。
図5】ストッパの第1の本体の、図2のA-A線に沿って切り取られた断面図である。
図5a図5の断面に対して直交する断面に沿って観察された、図5の一部の詳細を示す図である。
図6図5の断面の詳細を示す図である。
図7図5の断面のさらなる詳細を示す図である。
図8図1のA-A線に沿った断面図であり、本開示のストッパ対象物を、軸方向最大延長構成および物質Sを貯蔵する閉鎖構成において観察することが可能である。
図9】軸方向最大延長構成にあるときのストッパの第1の本体および第2の本体の詳細断面図である。
図10】ロッドおよびスワブが設けられた、生物学的材料の収集および貯蔵するための要素が設けられた、生物学的試料を収容および/または貯蔵するための容器の断面図である。
図11】生物学的材料の収集および貯蔵のための要素のロッドがストッパの第1の本体の一部である膜に近接している中間動作構成を示す図である。
図12】ロッドが、ストッパの長手方向軸線に対して部分的に傾斜した膜を破壊した中間動作構成を示す図であり、この構成は、図11に示す構成の時間的に後である。
図13図12に示す構成に続く構成を示す図であり、ここでは破壊された膜は、生物学的材料の収集および貯蔵のための要素のロッドと、第1の本体上に実現された肩部との間に捕捉される。
図14】容器内に配置され、ストッパの第1の本体内に部分的に導入されたロッドが観察される、ストッパと容器の組立体の断面図である。
図15】少なくとも一つの膜の破壊後、容器の底部に堆積した物質が観察される、ストッパと容器の組立体の断面図である。
図16図15に対応する詳細な断面図であり、第1の本体1aおよび第2の本体1bは、相互に軸方向最小延長構成にある。
図17】容器と結合されたときの放出ストッパの詳細な断面図である。
図18】本開示のロッド対象物の一実施形態を示す図である。
図19】本開示のロッド対象物の一実施形態を示す別の図である。
図20】本開示のロッド対象物の一実施形態を示す別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0147】
本開示は、生物学的試料を収容および/または貯蔵するための、場合によってはその後の瞬間に1つまたは複数の分析に提出されるための、例えばそれだけに限定されないが試験管などの容器30と結合されるのに適し、特にそのように意図された放出ストッパ1を示す。特に、本開示のストッパ対象物と容器30との間の結合は、容器自体の開口部に対応して行われ、ここで説明し、添付の図に表す実施形態では、容器自体の唯一の開口部も表す。この開口部は、容器30のヘッド部分内にあり、放出ストッパ1は、ヘッド部分に対して取り外し可能に結合されるように構成および/または意図されている。
【0148】
本開示の放出ストッパ1対象物は、そのリザーバの1つの内側に物質Sを収容するように、かつ物質Sをそのリザーバから容器30に所定の方法で放出するように構成されているため、「放出ストッパ」と呼ばれる。リザーバ内に収容された物質Sは、流体、特に液体、または固体形態、例えば粒状および/または粉末形態のいずれかであり得る物質である。
【0149】
前述の物質Sは、固体および液体に加えて、ゲル状物質とすることができ、またはそれを含むことができ、および/またはニュートン流体および/または非ニュートン流体を含むことができ、および/または気体または蒸気とすることができ、またはそれを含むことができる。したがって、本開示のストッパ対象物は、制限なく任意の形態の物質を収容することができる。特に、本開示のストッパ対象物はまた、電離放射線を放出する物質Sに適することができ、および/またはそれを収容するように意図され得る。
【0150】
図1は、参照符号1aおよび1bでそれぞれ示す第1の本体および第2の本体を有するストッパを示し、これらの本体は、特にストッパ1自体の軸線Xによって特定される主摺動方向に従って互いに対して移動可能である。軸線Xは、ストッパの長手方向軸を表し、説明の便宜上、容器30の長手方向軸線とも考えられる。詳細には、第1の本体1aは、軸線Xに対して中心付けられた方法で容器30に直接係合するように構成される。第1の本体1aと容器30との間に実現される結合は、第1の本体1aが容器30のヘッド部分にしっかりと一体化および/または締結されるように、すなわち容器30のヘッド部分に当たるように構成されるようなものである。
【0151】
本説明では、場合によっては部品および構成要素によってとられる高さを参照する。ここで、高さは最小値および最大値として輪郭付けられ、これらの高さは、特にストッパ1がヘッドに配置された状態で容器30が垂直に配置されている、添付の図に表す部分に関して意図される。高さは、ストッパまたは容器の異なる部分、特にそれ自体の終端部分に対して内側および外側として定義することもできる。
【0152】
ここで説明する実施形態では、第2の本体1bは、前記軸線Xに沿った線形並進によって第1の本体に対して摺動するが、この構成は限定的に理解されるべきではなく、その理由は、相互運動、特に第1の本体1aと第2の本体1bとの間の相互摺動は、軸線Xに沿った結果として生じる並進が、第1の本体1a上で実現される相手方ねじ上への第2の本体1bのねじ込みまたは回転によって与えられる合成運動によって行うことができるためである。
【0153】
ストッパ1は、限定された容積部のリザーバ20の内側に物質を収容するのに適しており、リザーバ20が外部環境に対して閉じられている第1の動作構成と、リザーバ20の内側に収容された物質を外部環境に放出するのに適している第2の動作構成とを有する。リザーバ20は、第1の本体1aと第2の本体1bとの間の結合によって規定され、特に第1の本体1aの側壁の内面によって略横方向に封じ込められ、第1の本体1aの壁および折り畳み式隔壁によって下方に封じ込められ、第1の本体1aの横方向壁の内面と特に継ぎ目なく接触する本体1bの一部によって上方に封じ込められる。
【0154】
以下の説明の部分でよりよく説明されるように、リザーバ20から外部環境への物質Sの放出は、容器30の内側での放出を伴って、好ましいが非限定的な動作構成において行われる。好ましい実施形態では、ストッパの第1の本体1aと第2の本体1bとの間に存在する相対移動性は、ストッパ1の軸方向最大延長構成とストッパ1の軸方向最小延長構成との間に複数の相対位置が想定され得るようなものである。好ましくは、軸方向最大延長位置は第1の動作構成の一部であり、第2の動作構成は軸方向最小延長構成を含む。いずれの場合でも、第1の動作構成および第2の動作構成の両方は、軸方向最大延長構成と軸方向最小延長構成との間の軸方向中間延長構成を含む。軸方向最大延長構成は、ストッパ1の載置構成でもある。これは、第1の動作構成と第2の動作構成との間の切り替えが、最小構成と最大構成との間の軸方向中間延長構成において行われることを決定する。言い換えれば、第2の開放構成は、最大延長構成に対応する長手方向延長と長手方向最小延長構成に対応する長手方向延長との間の、好ましくは実質的に中間に収容される長手方向延長に対応して生じる。この態様は、例えば、軸方向加圧を引き起こすストッパの本体に対する最小限の動作により、第1の動作構成と第2の動作構成との間の即時の切り替えを不用意に行われ得ることを防止するので、特定の安全な使用を可能にする。
【0155】
第1の動作構成から第2の動作構成への移行は、本明細書に説明し、特に添付の図に表す実施形態では、選択的に開閉可能なおよび/または破壊可能および/または穿孔可能な膜15または折り畳み式隔壁である少なくとも閉鎖要素の破壊によって与えられ、閉鎖要素は、したがって第1の動作構成において無傷であり、継ぎ目なく延びて、他の壁と共にリザーバ20の容積部を規定することに寄与する壁または壁の一部を規定する。第2の動作構成において、膜15または折り畳み式隔壁は、その少なくとも一部について、これが到達する壁との連続性をもはや示さず、したがって容器30の内側での物質の放出を可能にする。
【0156】
膜15、または折り畳み式隔壁は、第1の本体1a上に設置され、第1の本体1a自体の一部である。少なくとも閉鎖構成にあるとき、この膜15または折り畳み式隔壁は、第1の本体1aと一体である。
【0157】
膜15、または折り畳み式隔壁は、液体および/または気体に対して不透過性であり、したがってバリアを構成する。
【0158】
したがって、本開示の対象であるストッパ1は、膜15または折り畳み式隔壁の破壊が、本開示の目的のためにストッパ1の穿孔または開放の要素、より具体的には、全体として参照符号40、41、42によって特定される、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔または開放の要素を構成する、容器30内に取り外し可能に配置可能な外側要素によって与えられるストッパである。この穿孔または開放要素は、特に、生物学的および/または微生物学的試料の収集および貯蔵のための要素であり、膜15または折り畳み式隔壁の破壊を実際に行うのは、上記で言及した要素の終端部分である。したがって、これは、ストッパ自体の構成要素によって引き起こされず、または引き起こされることが可能ではなく、反対に、容器とは別個の、および/または移動可能に、特に取り外し可能に容器内に収容された要素によって引き起こされるものである。
【0159】
本明細書に説明する膜15または折り畳み式隔壁は、その閉鎖構成において交換可能ではなく、一旦開放されるかまたは別の形で破壊されると、リザーバ20の新たな閉鎖を可能にする構成においてもはや再構成することができない。その結果、本開示のストッパ1対象物は、使い捨てのストッパとなる。膜15または折り畳み式隔壁が以下に説明するように開放されたか、破損されたか、または別の形で破壊された後、リザーバ20の閉鎖構成はもはや復元することができない。
【0160】
図11および図5に示すように、第1の本体1aが、リザーバ20を下側空洞14と継ぎ目なく接続する短いチャネルに対応して配置された膜15または折り畳み式隔壁の存在によって互いに分離された上側空洞1cおよび下側空洞14を有することを観察することが可能である。上側空洞内では、第2の本体1bとの結合により、前述の物質を収容するのに適したリザーバ20が実現される。上側空洞1cは、参照番号1rおよび20’で特定される2つの部分に分割される。上側空洞の第1の部分(上側)は、第1の本体1aの上側開口部に直接面している。上側空洞1cの第2の部分(下側)は、第1の本体の実質的に中央の領域に位置し、第1の部分と連通しているが、本開示によれば、理想的には、以下の説明の部分でよりよく定義されるアンダーカットに対応して第1の部分から分割される。
【0161】
上側部分は、第1の直径を有する略円筒形の横方向表面を有する。下側部分は、略円筒形またはわずかにフレア状の横方向表面を有し、いずれの場合も上側部分がとる直径よりも小さい直径を有する。
【0162】
第1の本体1aは、外側に把持部分1zが設けられた横方向壁を備え、この把持部分は、好ましくは、リブが、軸線Xによって特定される方向に実質的に沿って(添付の図に示すように)配置されるか、もしくは交差する(解決策は示していない)ローレット加工によって、またはより一般的には、少なくとも、ここで説明するストッパの容器30上への結合時にユーザの指の摩擦を容易にするのに適した要素を特徴とする。把持部分1zはまた、操作器またはスピンドル、例えば自動ハンドリング機の把持を容易にするのにも有用である。添付の図に示す構成において、この把持部分1zは、横方向壁のベースセクションにある。別の形では、第1の本体1aの横方向壁の外面の上側セクションは、好ましくは滑らかであるが、これに限定されない。
【0163】
上記で言及した外側バンドの下側セクションと上側部分との間に、本出願人は、好ましくは接続曲線上に規定される環状凹部1yを実現しており、その空洞は、角点がなく、および/または第1の本体1aの横方向壁の横方向表面の全周に沿って延びる。この環状凹部1yは、好適には、実現時の第1の本体1aの冷却を標準化するように考えられる。本出願人は、実際、環状凹部1yに実質的に対応する横方向壁の部分がより大きい厚さの部分であり、したがって、第1の本体が実現されるプラスチック材料の溶融または成形後の冷却において、後に冷却され、例えば同じ本体の上側および下側終端部分より敏感にさらに高い温度で依然として生じる部分であることを観察した。本出願人は、特に材料の厚さおよび/または密度が高い領域の場合、この冷却時間の差が、製品の構造を弱める可能性があり、および/またはリザーバ20に収容される物質の一部の漏出を引き起こし得る目に見えない亀裂の形成につながる可能性があることを見出した。したがって、そのような凹部1yは、第1の本体1aの長手方向中央領域内の材料の量および/または密度を減少させ、本体自体の最終的な堅牢性を保証するのに寄与するという役割を有する。環状凹部1yが存在することが好ましいが、その存在は限定的に必須であると理解される必要はない。
【0164】
第1の本体が実現される上記で言及したプラスチック材料は、酸および/または腐食性物質、特にリザーバ20の内側に収容することができるものに耐性のあるプラスチック材料であり、それだけに限定されないが、生体適合性材料、すなわち生物学的試料と接触したときに物質を放出しないような性質の材料であることが好ましい。
【0165】
第1の本体1aを断面で観察することにより、把持部分1zに実質的に軸方向に対応する横方向壁が環状空洞11にどのように面するかを見ることができ、環状空洞11内には、容器30の横方向壁の上側部分33の外面に存在するねじ34に使用中に係合することができる相手方ねじ10が存在する。この部分は、容器30のヘッド部分を特定する。環状空洞11は、容器30の少なくとも一部、特に容器の端部の一部を収容するように構成される。把持部分1zは、第1の本体1の外側の横方向壁の一部に対応して実現され、この部分は、外面(把持部が存在する面)と、内面とをさらに有し、内面は環状空洞11に面する。添付の図に示す実施形態では、相手方ねじ10は、第1の本体1aの外側側壁のこの内面に実現される。したがって、本開示のストッパ1対象物は、雌ねじを有する。ストッパ上および容器30上に存在するねじは、ストッパと容器との間の結合要素の非限定的な例を実現し、容器の閉鎖は、まず第1に、容器30に対するストッパ1の少なくとも一部の回転運動(特に、長手方向軸線Xの周りの回転)によって行われ、この回転は、ねじにより、容器自体に対するストッパ1の長手方向軸線Xに沿った線形並進に正確に移行する。第1の本体1aはまた、生物学的試料を収集および/または貯蔵するための要素のロッド40を少なくとも一時的に案内し保持するのに適した案内部分13s、13vを有する。相手方ねじ10は、ストッパ1を容器30上に一時的に固定することを可能にするために取り外し可能な結合要素を実現する。
【0166】
本明細書に説明し、添付の図に表すロッド40は、特定の実施形態では、例えばそれだけに限定されないがフロック加工された材料のスワブ42が設けられた実質的に細長い形状の本体である。特定の実施形態では、このスワブ42は、ロッド40自体の本体に配置された1つまたは複数の弱化部分に対応してロッド40から分離されるように構成することができ、ロッド40は、スワブ42の内側にも延びることができる。
【0167】
環状空洞11は、その最大(または外側)半径が本体自体の横方向壁の内面によって与えられ、その最小(または内側)半径が案内部分13v、13sによって与えられる円形クラウンセクションを有する。
【0168】
この案内部分13s、13vは、特に、軸線Xによって特定される方向に沿って実質的に延びる第1の環状壁13v(これは、平面図で観察すると、外周が略円形であることを特定する)と、第1の本体1aの内側に向かって凸状であり、外側に向かって凹状である漏斗の形状の凹部14を特定するのに適した、好ましくは円形断面を有する第2のフレア状壁13sとを備え、凹部14は、特に容器30の内側からアクセス可能であり、ロッド40の終端部分を膜15または折り畳み式隔壁によって閉塞された開口部に向けるのに適したテーパ状の要素または部分を実現する。環状壁13vは、特にその内側輪郭を区切ることによって、環状空洞11を規定するのに寄与する。
【0169】
図17に詳細に示すように、第1の環状壁13vの所定の部分に対応して、好ましくは環状壁13vの上側部分に対応して、この環状壁13vの外面から半円形輪郭で実質的に延びるリング10kが存在する。ストッパ1の相手方ねじ10の近くに配置されたリング10kは、環状壁13v自体の一体および/または一部であり、特に、第1の本体1aの製造プロセスから実際に由来する同じ材料で実現される。したがって、このリング10kは、環状壁13vに継ぎ目なく接合されている。このリング10kは、主に容器30上のストッパ1の閉鎖を最適化するために設計され、特に容器30のネック部の対応する凹部に嵌合するように設計される。この凹部は、リング10kが半円形の輪郭を有する場合、半円形の凹部を有する。
【0170】
使用中に、ストッパ1が容器30にねじ込まれるねじ込みステップが実施されると、ねじ込みの完了は、容器30自体のネック部に存在する凹部へのリング10kの係合によって与えられる。リング10k、ひいては環状壁13vが十分に剛性のプラスチック材料で実現されると、容器30のネック部に存在する凹部へのリング10kの係合の瞬間に、音、特に「クリック音」が聞こえ、この音は、ねじ込みの完了が達成されたことを操作者が理解するのに役立つ。
【0171】
本開示のストッパ対象物の好ましい非限定的な実施形態では、容器30上へのストッパのねじ込みの完了は、容器30のネック部の対応する凹部に対応するリング10kの導入、および容器30の上縁に対する環状空洞11の底壁の接触によって与えられる。好ましくは、添付の図に示すように、環状空洞11の後壁は、軸線Xに対して直交方向に実質的に配置される。
【0172】
本出願人は、容器に対するストッパの閉鎖の完了を行うように構成されたリング10kの存在が、第1の本体1aに対して移動可能な第2の本体1bの存在を無視できることも指摘する。このために、本開示によれば、放出ストッパ1は、容器30に適するように設計され、および/または容器30に取り外し可能に結合されるように設計され、物質Sを収容するように、かつ容器30内に選択的に放出するように構成されることが可能であり、ストッパ1は、
容器30に直接結合されるように構成され、結合要素10を備える第1の本体1aであって、結合要素は、容器30の開口部に対応してストッパ1の取り外し可能な固定を可能にするのに適し、容器上へのストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパは容器を閉じる、第1の本体1aと、
リザーバ20の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器30の内側に面する閉鎖要素15であって、閉鎖要素15は、リザーバ20を容器の内側と連通させるために、ストッパ1とは異なる、容器内に収容された穿孔または開放要素40、41、42の作用によって、選択的に開閉可能および/または破壊可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素15とを備え、
ストッパは、容器30上に置かれた相手方閉鎖インジケータ30k上に係合するのに適し、またはこれに対応する閉鎖インジケータ10kを備え、容器30の閉鎖構成を決定する。
【0173】
特に、閉鎖インジケータ10kは、前述のリングによって表され、その一方で相手方閉鎖インジケータ要素は、容器30のネック部に配置された前述の凹部によって表される。本出願人は、反対の構成も実現することができ、この場合、容器30のネック部にはリング10kが存在し、ストッパ1上には対応する凹部が存在することを指摘している。これらの構成はいずれも、上記で言及した技術的効果を達成する。
【0174】
また、キットを定義することができ、キットは、前述の構成の放出ストッパ1に加えて、所定の閉鎖容積部を規定するために放出ストッパ1によって閉鎖可能な内側空洞を備えた容器30を備え、容器30は、その壁の1つに置かれ、少なくとも1つの閉鎖使用構成においてストッパ1に配置された閉鎖インジケータ10kと係合するのに適した相手方閉鎖インジケータ30kを備え、ストッパ1上の閉鎖インジケータ10kの係合により、容器30の閉鎖構成、任意選択的に容器30の完全な閉鎖、および/または容器30の内部容積部の密閉および/または完全な区切りが行われる。
【0175】
様々な代替形態における閉鎖インジケータ要素-相手方閉鎖インジケータ30kの上記で言及した組み合わせは、特にこれらの要素が相互に配置されるストッパおよび容器の壁(または代替的にまたは組み合わせてそれらの特定の実現および/または構成材料)が、相対的な弾性変形を可能にするようなものであるときに容器30の密閉およびその内部容積部の完全な区切りを実現するのに適した要素を実現することができ、この相対弾性変形は、閉鎖インジケータ要素が相手方閉鎖インジケータ30kに係合される閉鎖構成において、容器および/またはストッパならびに/または閉鎖インジケータ要素および/または相手方閉鎖インジケータ30kが対応して存在するストッパおよび/または容器の壁の一部に少なくとも局所的な弾性変形が存在し、ならびに/あるいは閉鎖インジケータおよび/または相手方閉鎖インジケータ30kに少なくとも局所的な弾性変形が存在することに留意されたい。本開示に説明する放出ストッパ1の実施形態の具体的な事例では、この弾性変形は、ストッパ1および容器30の本体がプラスチックで実現されることによって可能にすることができ、環状凹部によって表す相手方閉鎖インジケータ30kが容器30のネック部に対応して、したがってある程度の弾性を有することができる通常は開いている領域内に配置されることによって補助することができる。この弾性変形は、容器30の内側容積部の安全な密閉を可能にするように、長手方向軸線Xに対して実質的に横断方向、好ましくは直交する方向に力が発生するような、ストッパ1と容器30との間の接触を得ることを可能にするものである。
【0176】
閉鎖インジケータ10kはまた、内面が相手方閉鎖インジケータ30kなしである代替的な実施形態においても容器30の横方向表面のこの内面に寄り掛かることができるため、閉鎖インジケータ10k-相手方閉鎖インジケータ30kの組み合わせの存在は限定として意図されるべきではなく、いずれの場合にも容器30自体の空洞の密閉および/または完全な閉鎖を支援する技術的効果を満たす。
【0177】
添付の図から分かるように、漏斗状凹部14は、膜15または折り畳み式隔壁に対して長手方向外側の位置に置かれ、膜15または折り畳み式隔壁は、結果として、凹部14が位置する高さに対してより後方の位置、または同等により高い位置にある。この開口部は、ロッド40によって想定される直径よりもわずかに大きい直径を有する。ロッド40の上側部分は、正確には、膜15または折り畳み式隔壁の破壊を引き起こすことができる前述の外側要素である。詳細には、膜15または折り畳み式隔壁は、軸線Xに対して直交して延び、好ましくは、それだけに限定されないが、第2の壁13sの一体部分として実現され、したがって、略剛性であり、少なくとも偶発的な第2の本体1bに対する操作者の動作によって引き起こされ得る圧力に耐えるのに十分強い。第2の壁13sには、円形または円筒形セクションの壁によって横方向に範囲を定められた、リザーバ20の底壁を特定する内面が設けられている。
【0178】
第2の壁13sは、軸線Xに沿ってストッパ1の基部に向かって移動するようにフレア状にされ、前述の軸線Xに直交する平面で切断した断面に沿って第2の壁13sによって特定される円周の直径は、徐々に増加しているように見える。言い換えると、壁13sは、上方に、すなわち第1の本体1aのヘッド部分に向かって凸状である。
【0179】
第1の本体1aの横方向壁は、本体自体のヘッドまで継ぎ目なく延び、上側凹部を特定し、上側凹部は、上側空洞に対応し、第2の壁13sによって、正確にはその上面によって、および膜15が内部に存在する空洞によって底部で範囲を定められる。上側凹部は、第2の本体1bの少なくとも一部を収容するのに適しており、第1の本体1aに対する摺動を可能にするような形状を有する。特に、例えば図15または図16で観察可能なように、上側空洞1cは、ストッパ1の軸方向最小延長構成にあるときに第2の本体1bすべてを収容するようなサイズを有する。
【0180】
終端に対応して、上側空洞1cは、テーパ部分1iを有し、テーパ部分1iは、第2の本体1bの少なくとも一部の対置による導入を可能にするように構成され、また第2の本体1bの少なくとも一部を上側凹部内に保持させるように構成される。したがって、そのようなテーパ部分1iは、軸方向最大延長構成の意味で第2の本体のストロークを区切ることを可能にし、それによってストッパ1が前述の軸方向最大延長構成にあるときにリザーバ20によってとることができる最大容積の規定を間接的に引き起こす。軸線Xに直交する断面で上側空洞1cを観察することにより、上側終端から膜15または折り畳み式隔壁に向かって移動すると、一定の直径を有する第1のサブセクションの後、前記上側凹部の光は徐々に減少し、直径の周囲は、同じ上側凹部1r内の所定の深さ高さに達するまで徐々に減少することを確認することができる。そのような所定の深さの高さは、図5および図16において参照Qで概略的に示している。したがって、第1の本体の横方向壁の内面23は、テーパ状の断面表面を特定し、この断面表面は、第2の本体1bの一部の停止点を決定する、軸線Xによって特定される方向に実質的に直交する平面に沿って配向された壁の環状部分を有する肩部24に対応して終端する。第2の本体は、特にその要素の1つの弾性変形を伴う対置による導入によって上側凹部1rの内側に導入されると、前述の肩部24の後では、もはや凹部1r自体から抜き出すことはできない。肩部24によって引き起こされる直径の減少は、第1の本体1aに導入されたときに第2の本体1bのいかなる部分の塑性変形も引き起こさないようなものである。
【0181】
既に述べたように、上側空洞の第1のセクションと第2のセクションとの間には、環状に成形された「V地」形状のアンダーカット17が存在し、このアンダーカット17は、特にストッパ1が軸方向最小延長構成にあるとき、第2の本体1bの一部を収容するように構成される。
【0182】
このV字形アンダーカット17は、第2の本体1bの前述の部分のためのストッパとして機能し、その結果、本体1a内の第2の本体1bの導入によって引き起こされるストッパ1bの軸方向延長の漸進的な減少に伴って、第2の本体1bのそのような部分は、アンダーカット17によって形成されたVの頂点に到着して対置し、前述の長手方向軸線Xに沿った第2の本体1bの摺動の停止を引き起こす。
【0183】
本出願人は、軸方向最大延長構成において、第2の本体1bの外側横方向表面上に存在する肩部1sが、第1の本体1aの内側横方向表面上に存在する肩部24に対して配置され、そのような構成において、第2の本体1bの下側部分28の一部が、第1の本体1aの上側空洞の下側セクション内に部分的に導入されることを観察する。
【0184】
本出願人は、取り付けステップ中に、前述の下側セクションの内面上への第2の本体1bの結合によって引き起こされる意図しない圧力が、リザーバ20内に発生する可能性があることを観察した。このような圧力の悪影響を低減するために、本出願人は、第1の本体1aの上側セクション、特にヘッドセクションに、参照番号29で図11に示す圧力逃しカットを設けている。この圧力逃しカットは、好ましくは、それだけに限定されないが、軸線Xによって特定される方向に略平行な方向に配向され、少なくとも軸方向最大延長構成に達したときにリザーバ20自体の気密性に影響を及ぼすことなく、非動作状態において、すなわち取り付け中にリザーバ20の内側の圧力の排出を可能にするように構成される。
【0185】
特定の非限定的な実施形態では、本開示のストッパ対象物は、閉鎖構成とは異なる、および/または軸方向最大延長構成とは異なる、および/またはリザーバ20の開放に続く構成にあるとき、第2の本体に対する第1の本体の移動のブロックを引き起こすように特に構成された選択的ブロック要素を有する。選択的ブロックのこれらの要素は、例えば、V字形アンダーカット17に実質的に対応して、特に下側セクション20’の横方向壁の内面に配置された環状ノッチ20kを備えることができる。このノッチ20kは、好適には、存在する場合に第2の本体1bの下側部分28の横方向表面から半径方向に延びる対置リング28pを収容することを可能にするように構成される。このような打撃リングはまた、前記選択的ブロック要素の一部を実現する。好ましい非限定的な実施形態では、環状ノッチ20kによってとられる凹面は、等しい形状であり、対置リング28pによってとられる凸面とは逆である。対置リング28pおよび環状ノッチ20kは、ストッパが軸方向最小延長構成にあるときに、環状ノッチ20kの内側の対置リング28pの対置導入により、最小軸方向延長の上記構成におけるストッパのロックが行われることを可能にするために、互いに協働する。この態様により、例えば、ストッパがねじ込まれた容器が高度に、または飛行機内に持って行かれた場合に起こり得る容器の内側の圧力上昇および/または外部環境の圧力低下によって引き起こされる飛び出しによって、より大きな軸方向延長の軸方向構成においてストッパが意図せずに戻ることを防止することが可能である。また、この態様により、「使用された」ストッパに、生物学的材料用の容器の自動取り扱いデバイスに適合可能な同じ外側の一義的な幾何学的形状を常に設けることが可能であり、例えばこの取り扱いデバイスは、機械的または光学的センサによって物質Sが依然としてリザーバ20内にあるストッパと、第1と第2の本体との間の軸方向加圧によってストッパ自体のサイズが減少している「使用された」ストッパとの相違を検出することができる。特に、この態様により、自動コーキング解除デバイスを介してストッパ1を容易に取り扱えることが可能になる。
【0186】
本明細書に添付の図に表す特定の実施形態では、リザーバ20の横方向壁は完全に円筒形ではなく、フレア状である。軸線Xに直交する平面に沿ったそのセクションの直径は、ヘッド部分から第2の壁13sに向かって進むにつれて徐々に減少する。
【0187】
ロッド40の上側部分による膜15または折り畳み式隔壁の破壊は、以下で詳細に説明し、図11図12、および図13に示す形態で行われる。
【0188】
膜15または折り畳み式隔壁の破壊は、図10に概略的に示すように、容器30の内側に予め置かれたロッド40の上側部分を使用することによって達成される。この最初のステップでは、図11に示すように、膜15または折り畳み式隔壁は、無傷である。
【0189】
膜15または折り畳み式隔壁の破壊は、比、特に容器30の長手方向延長とロッド40の長手方向延長との間の寸法差によって、より正確には、軸線Xに沿った容器30の軸方向延長の軸線Xに沿った長手方向延長の、同じ軸に沿ったロッド40の軸方向延長の長手方向延長に対する差によって与えられる。ロッド40の長さは、ロッド40が容器30の内側に導入されたときに、ロッド40が膜15または折り畳み式隔壁を開放または破損できるように膜15または折り畳み式隔壁と干渉することができるように十分でなければならない。
【0190】
非限定的な実施形態では、ストッパ1のねじ10を容器30の横方向壁の外面上のねじ34に漸進的にねじ込むことにより、ロッド40自体に向かうストッパ1の漸進的な接近が行われる。ロッドの上側部分は、壁13sによって、膜15または折り畳み式隔壁が存在する開口部に向かって案内される。ここで、横方向壁13sによって及ぼされる案内は、その形状によって適切に与えられ、ユーザによる特別な注意を必要としないことが指摘される。この態様により、軸線Xに沿って軸方向に位置合わせされず、および/または軸線Xに対して傾斜したロッド40は、容器上のストッパの単純で漸進的なねじ込みによって、膜15または折り畳み式隔壁が存在する開口部に向かって適切に正確に案内され得る。漸進的なねじ込みにより、ロッド40の上端が膜15と機械的に対置する状態に達し、ストッパのその後のさらなるねじ込みにより、膜15または折り畳み式隔壁の破壊が行われる(この状況は図12に概略的に示されている)。
【0191】
この時点で、この破壊により、前述のリザーバ20の開放が行われ、その結果、リザーバ20と容器30とが直接連通する。
【0192】
したがって、上記で説明した実施形態では、容器30上のストッパ1の単なる支持だけでは、リザーバ20の開放を可能にするように膜15または折り畳み式隔壁を破壊するのに十分ではない。
【0193】
先の実施形態に代わる実施形態では、ストッパ1が容器30の近くになると、ストッパ1のねじ34上へのねじ10の係合が実現され得る前、ストッパ1は、ロッド40上、特にスワブが存在する部分に対して反対側の端部分に「載置された」ままである。特に、この支持は、ロッド40が容器30によって特定される形状から外に延びるのに十分な長さであることによって与えることができる。ロッド40の端部が膜15または折り畳み式隔壁上に載っている状態で支持が行われる。ストッパ1の重量は、膜15または折り畳み式隔壁の破壊を引き起こすのに十分ではない。リザーバ20を開くことによって膜15または折り畳み式隔壁を破壊するために、ストッパ、特にストッパ自体の第1の本体1上に対する追加の圧力が必要とされる。この時点で、ロッド40の一部の第1の本体1a内の侵入が実現され、これにより、ねじ10をストッパ1のねじ34に接合する可能性が決定される。ストッパ1の第1の本体1aの容器30への漸進的なねじ込みにより、第1の本体1a内のロッド40の漸進的かつ常により大きい導入が行われる。
【0194】
本出願人は、膜15または折り畳み式隔壁の直径、または同等に第2の壁13sによって規定される開口部の直径が、その中に導入されるロッド40の部分の直径よりも大きく、特に著しく大きいことを指摘する。この態様により、液体の漏出、または同等にリザーバ20から容器30への物質の通過を有することが可能である。本開示では、これまで膜15およびロッド40の本体に関連して直径について論じてきたが、ロッド40が円形とは異なる形状、例えば多角形を有することができ、その場合、開口部のサイズは、いずれにしても、導入されるロッド40の部分が軸線Xに直交する平面に沿って有するセクションのサイズよりも大きくなければならないことを理解されたい。開口部とロッド40の本体との間には、対置による導入はなく、略自由な導入が存在し、ここでは、付随的に、ロッド40は自由に回転するか、または開口部自体の中にすき間を有する。本出願人は、使用中に、特に生物学的材料のサンプルを扱う場合、望ましくない材料が容器30の内側に分散されるのを防ぐ必要があることを観察した。この望ましくない材料の中には、破壊されると、本開示のストッパ1対象物の内部に保持されることが有効である膜15または折り畳み式隔壁が収容される。この効果を達成するのに適した技術的解決策の中でも、本出願人は、軸線Xに直交して配置され、破片を放出することなく破損するように設計された薄いプラスチック壁の形状の膜15または折り畳み式隔壁を実現した。この態様に加えて、本出願人は、不均一および/または非対称の形状の、但し好ましくは開口部の横方向壁との接合部に対応する位置に弱化部分が設けられた膜15または折り畳み式隔壁を設計した。この弱化は、好ましくは、膜15または折り畳み式隔壁自体の局所的な厚さを低減することによって実現される。
【0195】
任意選択的に、それだけに限定されないが、本開示のストッパ1対象物は、膜が容器30内に放出および/または落下するのを防止するように構成された、膜15または折り畳み式隔壁の保持要素を備える。添付の図に表す実施形態では、この保持要素は、リザーバ20を外側に接続するチャネルの近くに実現される肩部を備える。詳細には、膜15または折り畳み式隔壁がアクセスを与えるチャネルには、肩部15sが設けられており、この肩部15sは、軸線Xに平行な平面内に実質的に配置されるように曲げられた膜15または折り畳み式隔壁を含むのに適している。この肩部は、好ましくは弱化部分と正反対にある。図11図12および図13のシーケンスに示すように、容器30の本体へのストッパ1のねじ込みによって引き起こされる効果によって膜15または折り畳み式隔壁の弱化部分が折り畳まれると、膜は、肩部15sとの接合部のその部分の1つに対応して、矢印Pによって示す方向に徐々に曲がる。ロッド40の挿入が進むにつれて、膜は、軸線Xに実質的に直交する構成から、軸線Xに対して傾斜した構成を通って、軸線Xに略平行であり、開口部の横方向表面とロッド40自体との間に捕捉される構成に移行する。したがって、肩部15sの存在は、たとえ曲がった結果として肩部15sの近くの部分が完全に破断したとしても、膜15または折り畳み式隔壁がその破壊後に容器30内で折り畳まれることを不可能にする。好ましい非限定的な実施形態では、膜15または折り畳み式隔壁は、任意選択的に肩部15sとの接合部分の正反対に位置する弱化部分を有する。
【0196】
第2の本体1bは、図3(横方向図)および図4図3のA-A線に沿った断面図)に概略的に示されている。第2の本体1bは、ピストンとして作用し、使用中に、特に物質を凹部自体の内側に保持するリザーバ20の容積部の加圧を行い、膜15、または存在する場合には補助膜19の破壊に続いて開口部を通した漏出を強制するのに寄与する。
【0197】
第2の本体1bは、上側部分25と、上側部分25に軸方向に反対側の下側部分28と、これらの2つの間に長手方向に置かれた中間要素2または密閉要素とを備える。上側部分25は、少なくとも部分的に第1の特性直径を有する略円筒形状を有し、その中間部分に対応して、第1の特性直径よりも大きい第2の特性直径を有する第1の上側肩部2sを備える線形並進制限要素2を有する。図4では、2つの特性直径が、それぞれdおよびdで示されている。言い換えれば、第2の本体1bには、下側部分と上側部分との間に中間セクションが存在し、この中間セクションは、線形並進制限および密閉要素、特に軸線Xに沿った線形並進制限要素を備える。
【0198】
添付の図面に表す実施形態では、第2の本体1bの上側部分25は、上記で言及された上側部分から半径方向に逸脱する、参照番号3によって特定される複数のリブを備える。これらのリブは、例えば図3に見ることができ、この図で観察することができるように、それだけに限定されないが、これらは、最大延長のこれらの方向の1つについて、軸線Xに略平行に配向されるように配置されることが好ましい。最大径方向延長点におけるリブ3のセットは、前述の第1の特性直径dよりも大きい直径を有する円周によって外接される周囲を特定する。これらのリブ3の目的は、軸線Xに対する第1の本体1aに対する第2の本体1bの位置合わせを最適化すること、および/または第2の本体がストッパの軸線Xに対して振動して、第2の本体自体を、それ自体の軸の1つが第1の本体1aの軸線に対して傾斜するように配置する可能性を低減し、理想的には回避することに寄与することである。この態様により、中間要素または密閉要素の密閉は、第2の本体1b上に軸線X自体に対して著しく傾斜した方向に意図しない力が作用した場合でも最適化される。リブ3の半径方向最外側部分は、第1の本体1aの横方向壁の内面に実質的に接触している。
【0199】
肩部から出発する壁は、略V字形の環状ノッチ2iを決定し、これは、区切り壁2gによって下方に範囲を定められ、区切り壁2gは、第2の本体1bの円筒形またはわずかに切頭円錐形の下側部分28と再結合して、これと共に鋭角を形成する。第2の本体1bを正面から、軸線Xに平行な平面に沿って断面で観察することにより、区切り壁2gは結果として、下方向に、すなわち膜15へのアクセスを可能にするチャネルを封じ込めているリザーバ20の底部に向かって傾斜する。特に、区切り壁2gを長手方向軸線Xに平行な平面上のセクションに沿って観察することにより、この壁は、頂点を上向きにして逆Vに配向される。本出願人は、圧力がリザーバ20内で増加した場合に、下方傾斜が密閉を可能にすることを観察した。実際、圧力が上昇した場合、圧力によって加えられる力は、区切り壁2gを「開く」傾向があるが、区切り壁2gは、横方向壁によって横方向に限定される。このため、リザーバ20内の圧力が上昇するにつれて摩擦力が増加する。したがって、区切り壁は、リザーバ内の圧力上昇に従って、第1の本体1aの横方向壁の内面に対する耐圧性および/または対置力を増加させることができる構造を実現する。
【0200】
本出願人は、第2の本体1bの下側部分28の最大直径が、第1の本体1aの上側空洞1cの下側部分20’の横方向壁によって特定される直径よりも著しく小さいことを観察する。2つの要素の間に存在する光(環状)は、スワロテールの形状のアンダーカット17を越えた物質の漏出を可能にする。
【0201】
区切り壁2gは、その半径方向最外側部分が第2の特性直径dよりも大きい第3の特性直径dを有するように、第2の本体1bの円筒状部分から半径方向に延びる。この第3の特性直径dは、第2の特性直径よりわずかに大きいだけであり、1%から2%の間に収容される尺度で相対的に大きい。
【0202】
第2の本体1bの対応する部分の全周にわたって延在する区切り壁2gは、少なくとも第1の本体1a内の第2の本体の導入を可能にするような手段において第2の本体1bの下側円筒状部分に向かってそれ自体を曲げることができるような相対的な弾性可撓性を有する、スカートを規定する。特に、区切り壁2gの可撓性は、上記で説明した曲げにより、静止状態でこれによって実質的に特定される第3の特性直径dが、例えば、10%~20%、好ましくは15%だけ、破損することなく一時的に減少し、次いで弾性解放によって実質的に同じ第3の直径dに戻ることを可能にするようなものでなければならない。好都合なことに、少なくともこの区切り壁2gは、適切なプラスチック材料で実現される。しかし、ここで説明されるストッパの実施形態は、すべての第2の本体1bが、例えば成形のためにプラスチック材料で一体的に実現されるようなものである。第1の本体1aの場合と同様に、第2の本体1bも、好ましくは、酸および/または腐食性物質、特にリザーバ20の内側に収容することができるものに耐性のあるプラスチック材料で実現され、それだけに限定されないが、生体適合性材料、すなわち生物学的試料と接触したときに物質を放出しないような性質の材料であることが好ましい。
【0203】
区切り壁2gは、加圧中の第2の本体1bの移動中に行われる軸線Xに沿った線形並進動作中であっても、液体および粉末または粒状物質のシールを及ぼすことができるスクレーパとして作用する。この態様により、上記で言及した物質Sを収容するのに適したリザーバ20の封じ込めは、変形可能なシールリングまたはOリングを用いずに行われ、これは、本開示のストッパ対象物の実現を単純化し、分離可能な構成要素を減らし、特に大規模に生産経済性を最適化するのに寄与する。
【0204】
したがって、物質を収容することができるリザーバ20は、
区切り壁2gの下の第2の本体1bの横方向壁の外面と、第1の本体1aの横方向壁の上側部分1rの内面との間に規定された円筒環状部分、
(上側)区切り壁2g、
(第2の本体1bの下側部分28と第1の本体1aの上側空洞1cの下側部分20’の横方向壁との間に存在する環状光を通して)第2の本体1bの下側部分28の外面および第1の本体1aの上記で言及した上側空洞1cの下側部分20’を区切る横方向壁の内面、
第2の壁13s、
開口部分および対応する膜15または折り畳み式隔壁
の間に規定される。
【0205】
言い換えれば、リザーバ20は、互いに実質的に接合された上側領域および下側領域を特定する環状漏出部分を含む複雑な形状を有し、漏出部分は、寸法的相違、例えば前記第1の本体1aの上側空洞1c内に導入されたときの第2の本体1bの一部(特に下側部分)と、第1の本体1aの横方向壁の内面の一部との間の直径の差によって与えられる。
【0206】
区切り壁2gの半径方向最外側部分は、図4aの場合のように略鋭い縁を有する形状、または図4bの場合のように丸みを帯びた輪郭を有することができる。本出願人は、丸みを帯びた輪郭が、第1の本体1aの横方向壁の内面上の区切り壁2gの気密性を改善するのに寄与し、第1の本体1a上の傷を低減し、第1の本体1a内に第2の本体1bを設置した後の取り付けの容易さを改善することを見出した。丸みを帯びた輪郭はまた、さもなければ設置中に起こり得る区切り壁2gの縁部の塑性変形のリスクを低減する。そのような丸みは、円形の扇形状とすることができ、または角度点のない曲線上の他の定義された形状のものとすることができる。
【0207】
区切り壁2gとは異なり、第1の上側肩部2sによって特定されるリングは可撓性ではなく、好適には、第1の本体1aの空洞内の第2の本体1bのセンタリングを維持するように構成される。
【0208】
図4によく見えるように、第2の本体1bの下側部分は、下側部分の横方向壁の内面によって与えられるベル形状の凹部5を有し、ベル形状の凹部5は、軸線Xに対して傾斜し、それにより、第2の本体1bの下側終端部分に対応して存在するベルの口は、より大きい直径、明らかに最大を有し、ベルのヘッド部分は、凹んでおり、上記で言及した最大直径に対してより小さい直径を有する。
【0209】
本出願人は、特異な方法でベル5の形状を思い付いており、このベルは、リザーバ20がその下側部分内に存在する形状と一致し、特に、第2の壁13s(特に、その内面)およびこれが特定する開口部によって与えられる形状を有する。この態様により、第2の本体1bが最大部分について、第1の本体1aの内側に導入され、前述の軸方向最小延長構成を決定すると、ベル5の口部によって特定される下側環状外周4fは、第2の壁13sがリザーバ20内で特定するノッチの頂点で傾斜する。慎重な測定および設計上のクリアランスのために、この構成において、壁の内面によって特定されるベルの表面は、第1の本体1aの第2の壁13sの内面上に少なくとも部分的に、好ましくは略完全に傾斜しており、同時に、区切り壁2gもアンダーカット17内で実質的に傾斜している。この状態を図15および図16に示す。この態様により、ストッパの軸方向加圧のステップでは、リザーバ20に収容された物質の圧搾作用が存在し、これにより、ストッパ1が軸方向最小延長構成にあるときにストッパ1内に残る物質の量を可能な限り最小に、理想的には0に減らすことができる。
【0210】
ベル5のヘッドに対応して、使用中にロッド40の端部の一部を含む、特に対置による導入によってこれを保持するのに適したハウジング6が得られる。この目的のために、ハウジング6の内面には、複数の拘束リブ7が設けられ、これらの拘束リブは、好ましくはそれだけに限定されないが、軸線Xによって特定される方向に平行な方向に沿ってそれぞれが配置され、軸線Xによって特定されるハウジング6自体の中心に向かって終端する。このようにして、第2の本体1bが十分な尺度で第1の本体1a内に押し込まれたとき、ロッド40の上側端部分はハウジング6内に導入され、保持されたままである。その結果、操作者が容器30からストッパ1を取り外すとき、操作者はまた、ロッド40をストッパ自体と共に保持し、ストッパは、この時点でロッド40のハンドルとして作用し、それによってロッドと操作者との間の汚染のリスクを好適に低減し、ロッド上に存在する生物学的試料の一部および/または物質の残留物によって操作者が自から汚染するのを好都合に防止する。
【0211】
添付の図、特に図8図10図14および図15には、基本的には生物学的試料の収集および/または貯蔵および/または分析のための管である容器30の特定の実施形態が表されており、この容器は、好ましくはプラスチック材料、例えばそれだけに限定されないが、PPまたはPETまたは他のプラスチック材料で実現され、好ましくはその中に収容されるときに生物学的試料に物質を放出しないように設計される。特に、これはプラスチック試験管とすることができ、任意選択で透明であり、例えばそれだけに限定されないが、12mm×80mmに等しい。この形状は、限定として理解されるべきではない。図示の実施形態では、容器30は、ねじ34が対応して存在する単一の端部(上端)に対応して開いた略円筒形の本体を有する。
【0212】
本出願人は、膜15の破裂に実質的に対応して、ねじ-相手方ねじの結合が、任意選択であるが存在することが好ましいシールリング10kと一緒になって、容器30とストッパ1との間の水密結合を保証し、それによって容器およびストッパからのダスト、液体、およびガスの退出を防止するように、本開示のストッパ1対象物が容器30上にねじ込まれ始めることを観察する。この目的のために、ここで説明するねじおよび相手方ねじは、好ましくは、二重ねじのタイプである。これは、軸線Xに沿った高い送り出し速度を可能にし、そうでなければ単一のねじを使用することで可能性がある横方向壁の抵抗セクションの弱化を低減する。
【0213】
本出願人は、ねじ-相手方ねじ結合が、ねじ34が容器30の本体から延びるか、または容器30の本体上に実現された凹部を提供するようなものであり得ることを観察する。特に、ここまで説明し、添付の図に表した実施形態では、ねじ34は、容器30の横方向壁の外面上に存在し(容器は、したがって雄ねじを有すると言うことができる)、そのような外面から半径方向に延びる。この構成は限定として理解されるものではない。その理由は、限定的と理解されるものではないが、さらなる実施形態では、容器30のねじは、容器30の横方向壁の内面に配置することができるためである。ねじが容器30の横方向壁の内面上に存在し、したがって容器30が内側にねじを有する場合、ねじが半径方向内側に、特に容器30の中心まで延びるか、または容器30の横方向壁の内面上の凹部を通して実現される解決策があり得る。一貫して、ねじが容器30の横方向壁の内面上に作られる場合、本開示のストッパ1対象物上に存在する相手方ねじ10は、ストッパ1自体の外面上、または代替的に環状壁13v上のいずれかで実現することができる。
【0214】
容器30の反対側の端部(下端)は、V字形状の底部32によってマークされ、特に、横方向壁は、添付の図では前述の軸線Xを中心とする容器30の本体の中心に向かって漸進的に先細りになる。底部32は、軸線Xに沿った生物学的試料の収集のためのロッド40および/またはスワブ42のセンタリングを及ぼすように構成される。したがって、底部32のV字形状は、軸線Xに沿ったロッド40のセンタリングに寄与するために、案内部分13s、13v、特に第2の壁13sと協働する。任意選択的に、それだけに限定されないが、底部32によって形成されるVは頂点を有さず、底部32によって想定される形状は切頭V字形状である。この場合、底部を区切る壁は、軸線Xの平面に対して直交する平面に配置された中央セクションを有する。容器30の底部には、使用中に培地を堆積させることができる。
【0215】
支持スカートを実現する1つまたは複数の支持脚部31は、前記容器30を直立位置に保つために、容器30の下端に存在することができる。支持脚部31は、例えば成形プロセスにおいて容器30の本体と一体であることができ、また、継ぎ目なく互いに接合することができるように底部32と一体であることもできる。さらに、支持脚部31は、容器30の横方向壁とのリング継手から実現することができる。
【0216】
ストッパ1の本体は、好ましくは、酸および/または腐食性物質に耐性があるプラスチック材料で実現され、および/または生物学的試料と接触したときに物質を放出しないように生体適合性プラスチック材料で実現される。特定の実施形態では、ストッパが実現されるプラスチック材料は不透明であり、したがって物質Sはストッパ自体の外側から見ることができない。物質Sを隠し、それを容器30内に自由に移動させないことにより、本明細書に説明するストッパ1にアクセスする可能性がある子供を含む特定の対象が、嚥下するか、または他の方法で物質Sと接触するリスクが低減される。不透明ストッパの使用は、リザーバ20に収容された物質Sが感光性である場合にも有効である。その理由は、このようにして、本開示のストッパ対象物が露光された領域に長時間放置されなければならない場合でも、物質S自体の分解のリスクが低減されるためである。
【0217】
これまで、容器30と結合するためのねじを有する放出ストッパ1について説明してきたが、この特定の技術的特徴は、限定的なものではない。実際、添付の図面に示さない実施形態では、取り外し可能な結合は、ストッパ1上に置かれ、容器30上に存在するアンダーカットに係合するのに適したクリップによって実現することができ、またはその逆に、容器30上に置かれ、ストッパ1の外面上に存在するアンダーカットに係合するのに適したクリップによって実現することができる。ここで、クリップは、閉鎖中に容器30に対するストッパ1の著しい加圧を引き起こすように構成することができ、その結果、ストッパ1および容器30によって形成された組立体の軸線Xに沿った軸方向延長の縮小をもたらし、それによって、この加圧または軸方向延長の低減による膜15の穿孔を間接的に可能にすることが観察される。
【0218】
ストッパ1の取り付け中、操作者、またはマシンでも、まず以下のステップを実行する。
【0219】
物質が前記膜15または折り畳み式隔壁によって範囲を定められたリザーバ20内に堆積されるように、物質をストッパ1の第1の本体1a内に配置するステップ、
第2の本体1bを第1の本体1a内に少なくとも部分的に配置する後続のステップであって、前記配置によって、外部環境から分離された、閉鎖容積部内のリザーバ20および物質の封じ込めが行われる、ステップ。
【0220】
本出願人は、少なくとも上記で説明した2つのステップが、ストッパ1を組み立てるためのマシンによって実現できることを観察する。この態様により、非常に短時間で大量のストッパ1を取り付けることができる。ここで説明するストッパの組み立ては、後続の作業を実施する操作者によって代替的に実施することができ、またはストッパ1の製造会社の特定の作業者によって代替的に実行することができる。
【0221】
特に、第1の本体1a内の物質Sの配置は、第1の本体1a内の流体、ゼラチン状材料または固体材料の注入とすることができ、それにより、この流体または固体材料は、最初に膜または折り重ね式隔壁の上に堆積され、次いで、第1の本体1a内に規定された空洞の上にある部分の一部を満たす。また、第1の本体1a内の物質Sの配置は、反応してガスまたは蒸気を形成することができる2つの主要な物質の導入を含むことができ、ガスまたは蒸気は、第2の本体1bによって実現されるシールによってリザーバ20内に捕捉することができる。注入が前述のマシンによって実施される場合、この注入は、物質の所定の一定の移送を有するために、(マシンからストッパ1への流体または固体材料の流れが知られている)所定の注入時間または前述のマシンのリザーバ内の流体または固体材料の重量の差を考慮して実施することができる。特定の実施形態では、マシンは、第1の本体1aを所定の位置に保持するためのグリッパ要素と、上述のように第1の本体1a内に少なくとも部分的に第2の本体1bを導入するための他の要素とを備えることができる。
【0222】
この連続するステップが実施されると、特に第1の本体内の第2の本体の導入により、リザーバ20の容積部が適切に規定され断熱されると、ストッパは、作動的に使用される準備が整う。
【0223】
生物学的材料のサンプリングおよび貯蔵の要素を介した使用において、操作者は、最初に対象の生物学的材料を収集し、この材料を、スワブ42が容器自体の底部に配置されるように生物学的材料のサンプリングおよび貯蔵の要素を注意して配置しながら、容器の内部に堆積させる。容器30の内側に培地がある場合、スワブ42を培地自体と接触させて好都合に配置することができる。
【0224】
結合の後続のステップにおいて、ストッパ1は、容器30および生物学的材料の収集および貯蔵のための要素と結合され、結合の完了後、容器30は、ストッパ1の存在によって、容器の開口部の1つに対応する、閉鎖された、限られた容積を有する。特に容器30内に収容されたロッド40との干渉によるストッパ1と容器30との結合の結果として、およびストッパ1と容器30との間の軸方向加圧により、容器30の内側をリザーバ20と直接連通させるような膜または折り畳み式隔壁の穿孔が、行われる。膜15の穿孔に続いて、区切り壁2gによって及ぼされる密閉作用は、容器30内の物質Sの全体的な放出を可能にしないことに留意されたい:漏出は、軸方向最小延長構成に向かう圧力作用がなくても存在することができるが、実際には、放出を完了するには第2の本体1bへの圧力の印加をさらに継続する必要がある。
【0225】
生物学的材料の収集および貯蔵のための要素の特定の実施形態によれば、特に、収集要素が導入される容器30の長手方向延長と比較したロッド40の長手方向延長に関連して、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔は、ねじ34と相手方ねじ10との間の接触の前、またはそのような接触の下流のいずれかで行われる。したがって、第1の場合、結合するステップは、最初に膜15または折り畳み式隔壁の穿孔または開放または破損を行い、ロッド40とストッパ1との間の相対的な摺動、特にロッド40とストッパ1の第1の本体1aとの間の相対的な摺動に続いて、ねじ34と相手方ねじ10との間の結合が行われ、したがって、ストッパ1と容器30との間の直接係合が行われ、その後、ストッパ1を実際に容器30上にねじ込んで、ロッド40を最終的に封じ込めることができる。したがって、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔または開放または破損の後にのみ、容器30上へのストッパ1の係合(したがって、直接結合)が存在する。本出願人は、特に、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔または開放または破損により、閉鎖要素が(少なくとも穿孔または開放または破損の前は)一体部分である第1の本体1aからの膜15または折り畳み式隔壁の少なくとも部分的な、任意選択で全体的な分離が行われることを指摘する。
【0226】
第2の場合、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔または開放のステップは、ねじ34と相手方ねじ10との間の係合の結果として生じる。この場合、取り外し可能な結合は、特にストッパ1の第1の本体1a内のストッパを容器30上に漸進的にねじ込むことを含み、膜15または折り畳み式隔壁の穿孔は、ストッパ1を容器30上に漸進的にねじ込むことによって生じる。
【0227】
容器30の容積部の内側に物質Sを放出するために、操作者は、第1の本体1a内の第2の本体1bの漸進的な導入を行うストッパ1の軸方向加圧が行われた後、またはそれと同時に圧力の作用を行使することによって第2の本体を操作する。軸線Xに沿った軸方向の摺動を伴った、第1の本体1a内の第2の本体1bの漸進的な導入により、リザーバ20の容積部の対応する漸進的な減少および容器30内の物質の漸進的な分配が行われ、この導入は、軸方向最小延長構成に達したときに終了する。この構成において、リザーバ20は実質的に空であり、すべての物質Sは実質的に容器30内にある。
【0228】
ストッパ1の漸進的な軸方向加圧により、ストッパの長手方向軸線Xによって実質的に特定される方向における第1の本体1aの側壁の内面上の区切り壁2g(またはその少なくとも一部、または半径方向の最も外側または端部)の摺動が行われる。摺動は、区切り壁2gの半径方向最外側または端部と前述の内面との間の摺動摩擦を決定し、この摩擦により、また内面の低い粗さにより、例えば膜15または折り畳み式隔壁の破壊によって開放チャネルからのみ物質Sを漏出させるように、液体および/または気体および/または粉末材料のシールが行われる。したがって、区切り壁2gの少なくとも一部に弾性変形が存在し、それに続いて、前記区切り壁2gの半径方向外側部分は、第1の本体1aの横方向壁の内面に対して、第1の本体1a内の第2の本体1bの前進方向に対して実質的に直交する方向に配向された、軸方向加圧自体によって引き起こされた力、または同等に、ストッパの長手方向軸線Xに対して実質的に直交する方向に配向された力を及ぼす。シールを外部環境に向けて維持するために、すなわちリザーバ20の容積部を限定するためのゴム状またはシリコーン材料のシールリングが存在しないことが観察される。好適には、ストッパ1の本体全体が単一のプラスチック材料で作られているため、シリコーン材料および/またはゴムの構成要素が存在しないことにより、リザーバ20内に収容された物質との相互作用および/または不適合のリスクを低減することが可能になる。これにより、可能性のある相互作用に対する比較は、物質Sと使用される特定の種類のプラスチック材料との間でのみ行われなければならないので、本明細書に説明するストッパ1を様々な種類の物質との使用において柔軟にすることが可能になる。さらに、シリコーン材料で作られたシールリングまたは同様の要素などの構成要素が存在しないことにより、亀裂のリスクが低減され、長期間の貯蔵を維持することが可能になる。シリコーン材料で作られたシールリングまたは同様の要素がないことはまた、本明細書に説明するストッパの製造コストを抑えるのにも役立つ。
【0229】
したがって、端部分41は、少なくとも部分的に第1の本体1aの内側に導入し、特に膜15をそれ自体、物質の排出チャネルの横方向表面、および前記排出チャネルに実質的に対応して配置された肩部15sの間に捕捉することによって、第1の本体1a内の膜15または折り畳み式隔壁の保持を引き起こす。
【0230】
ストッパ1と容器30との間の結合は、第1の本体1a内およびリザーバ20内の端部分41の導入が、ベル5の端部で得られるハウジング6内の係合を保証するのに十分であるようなものである。したがって、軸方向最小延長構成に実質的に近接して、端部分41は、ハウジング6内の対置による導入のために入り、リブ7の作用により、そこに保持されたままである。
【0231】
好ましくは、軸方向最小延長構成に対応して、第2の本体1bは、その結果、第1の本体1aに対するブロッキング位置になり、そのようなストッパ1の軸方向延長の結果、動作不能になる。言い換えると、ブロッキング位置は、第1の本体1aの横方向壁の内面に対応する本発明の環状凹部に対応する、第2の本体1bの停止リング28sの係合によって決定される。したがって、ロッド40の端部分41および第2の本体1bの第1の本体1aに対する二重および/または同時ロッキングの状態が生じる。
【0232】
本出願人は、容器30の本体に試薬物質が導入されると、リザーバ20から容器30内への物質Sの放出が化学反応を引き起こす可能性があることに留意する。その結果、本明細書に説明するストッパ1を用いて2つの化学試薬を互いに分離することにより、ストッパ1が容器30の本体にしっかりとねじ込まれているため、操作者は所望のときにのみ完全に安全に化学反応を開始することができることが、留意される。
【0233】
本出願人は、穿孔または開放要素、特に本明細書に説明する生物学的および/または微生物学的材料を収集するためのスワブが容器30に導入されるときのロッド40による膜15または折り畳み式隔壁の特徴的な穿孔機能が、前述のように第2の本体1bの存在によってマークされたストッパ1だけでなく、後述する実施形態によるストッパにも適用することができることを観察しており、このストッパは、
容器30と直接結合されるように構成され、結合要素10を備える第1の本体1aであって、結合要素は、容器30の開口部に対応するストッパ1の取り外し可能な固定を可能にするのに適し、容器上へのストッパの第1の取り付け構成を規定し、ここで好ましくはストッパは容器30を閉じる、第1の本体1aと、
リザーバ20の壁の少なくとも一部を構成し、取り付け構成において容器30の内側に面する閉鎖要素(特に膜15または折り畳み式隔壁)であって、閉鎖要素(特に膜15または折り畳み式隔壁)は、リザーバ20を容器の内側と連通させるために、ストッパ1とは異なる、容器の内側に収容された穿孔または開放要素40、41、42の作用によって、選択的に開閉可能および/または破断可能であるように構成され、ストッパの少なくとも第2の開放構成を規定する、閉鎖要素(特に膜15または折り畳み式隔壁)とを備える。
【0234】
特に、上記で言及したロッド40を介して膜15または折り畳み式隔壁を穿孔する方法はまた、ここで上記で表した特徴と組み合わせて、閉鎖インジケータ10kを備えるストッパにも適用することができ、この閉鎖インジケータ10kは、容器30に配置された相手方閉鎖インジケータ30k上に係合するのに適しまたはこれに対応しており、容器30の閉鎖構成を決定する。
【0235】
このようにして、方法は、
容器自体の開口部によって容器30の内側に穿孔または開放要素40、41、42を導入するステップであって、前記開口部は、この穿孔または開放要素40、41、42が容器30から取り外し可能であり、および/または容器30の内側で少なくとも部分的に移動可能であるように、放出ストッパ1を収容するのに適している、ステップと、
容器30の開口に実質的に対応して放出ストッパ1を配置するステップとを含む。
【0236】
配置するステップに続いて、閉鎖要素(特に膜15または折り畳み式隔壁)は、穿孔または開放要素40、41、42によって開放および/または破損および/または破壊されて、放出ストッパ1と容器30との間の力の行使により、容器30の内側における、リザーバSの内側に収容された所定量の物質Sの少なくとも部分的な放出を可能にする。
【0237】
非限定的な実施形態では、ロッド40には、少なくとも部分的に中空であり、リザーバ20からスワブ42への物質Sの通過を可能にするように、特に、リザーバ20から、実質的にスワブ42に対応または近接する位置まで物質Sを通過させることを可能にするように構成された、本体が設けられ得る。このようにして、物質、特に流体は、ロッド40の内側の空洞41iとロッド40の外側の表面との間を通過する。
【0238】
したがって、生物学的および/または微生物学的材料を収集するための要素の一実施形態は、少なくとも1つの第1の開口部、特に第1の移送ダクト40k、好ましくは第1のセットの移送ダクト40k、および少なくとも第2の開口部、特に第2の移送ダクト40f、好ましくは第2のセットの移送ダクト40fと連通する略軸方向の延長を有する空洞41iを備えるロッド40を備える。
【0239】
したがって、特定の実施形態では、空洞41iは、少なくとも、第1の移送ダクト40kが存在する第1の高さ(または同等に、ロッド40の第1の部分)、または存在する場合には第1のセットの移送ダクト40kと、第2の移送ダクトが存在する第2の高さ(またはロッド40の第2の部分)、または存在する場合には第2のセットの移送ダクト40fとの間を延びる。添付の図に示す実施形態では、第1の高さまたは第1の部分は、スワブ42が対応して存在するロッド40の部分と実質的に反対である、参照番号41によって特定されるロッド40の端部分に実質的に対応する。
【0240】
第1の移送ダクト40k、または存在する場合には第1のセットの移送ダクト40kは、好ましくは、ロッド40の第1の端部分に実質的に対応して配置され、特に、ロッド40がリザーバ20内に導入されると、この第1の移送ダクト40k、または存在する場合には第1のセットの移送ダクト40kが空洞41i内で物質Sの通過を可能にするような高さに配置される。
【0241】
図18に示す実施形態では、第1のセットの移送ダクト40kは、ロッド40の横方向表面領域の周囲にわたって半径方向に延び、第2のセットの移送ダクト40fは、ロッド40の横方向表面領域の周囲にわたって半径方向に延びる。この実施形態は、例えば、それだけに限定されないが、物質を第2のセットの移送ダクト40fを通してスワブ42上に均一に分散させることを可能にし、均一な浸漬を提供し、スワブ42のセクタを物質にうまく浸漬できないリスクを低減する。
【0242】
特に、第2のセットの移送ダクト40fは、リザーバ20に収容された物質がわずかにより高い高さでスワブ42と実質的に接触して流れることを可能にする。好ましくは、図19に示す実施形態では、スワブ42は、フロック付きスワブであり、ロッド40に導入される、空洞41iを有さないロッド40の一部の周りに配置される。
【0243】
あるいは、図19に示す実施形態では、第1の移送ダクト40kは、ロッド40の端部に実現される軸方向開口部、特に空洞41iを有する同軸ヘッド開口部である。図19は、単一の第2の移送ダクト40fを有する解決策を示しているが、この解決策は、上記で説明した実施形態のいずれにおいても、第2の移送ダクトまたは複数の移送ダクトの存在と組み合わせることができる。
【0244】
図20に示すさらなる実施形態では、第2の移送ダクト40f、または存在する場合には第2のセットの移送ダクト40fは、スワブ42が存在する高さに配置される。したがって、第2の移送ダクト40f、または第2のセットの移送ダクト40fは、スワブ42を被せられ、および/またはスワブ42によって囲まれる。したがって、この実施形態では、半径方向により内側の部分によって、リザーバからの移送およびスワブ42の直接浸漬を実施することが可能である。ここで説明する実施形態は、ここで説明する実施形態のいずれかによる第1の移送ダクト40kまたは第1のセットの移送ダクト40kと組み合わせることができる。
【0245】
第1および/または第2のセットの移送ダクト40k、40fが存在する場合、同じセットに属する複数の移送ダクトを同じまたは異なる高さに配置することができる。特に、複数の移送ダクトは、内側空洞41iの最大延長の方向(または、等価的に、ロッドの本体)に沿って軸方向に位置合わせして配置することができる。
【0246】
本明細書に説明する実施形態では、中空ロッドは、相互に移動可能な第1および第2の本体が設けられた放出ストッパに結合することができ、特に、本開示の1つの対象物などの放出ストッパに結合させることができ、または中空ロッドは、リザーバと、その内部に収容された物質の放出のために破壊可能である隔壁または膜とが設けられた、例えば上記で簡単に説明したものなどの従来の放出ストッパに結合させることもできる。
【0247】
本発明は、図に示す実施形態に限定されない。このため、特許請求の範囲に記載された特徴の後に参照符号が続く場合、これらの参照符号は、特許請求の範囲の明瞭性を高めることのみを目的として収容され、特許請求の範囲自体の限定を決して構成するものではないことが理解される。
【0248】
最後に、当業者にとって明らかな追加、修正、または変形は、添付の特許請求の範囲によって提供される保護の範囲を超えることなく、本開示の目的に適用することができることは明らかである。
図1
図2
図3
図4
図4a
図4b
図5
図5A
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】