(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】カビ発酵組成物から、糸状菌および他の成分を分離する方法、および分離された成分の使用法
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20221109BHJP
A23L 33/135 20160101ALI20221109BHJP
A23L 33/14 20160101ALI20221109BHJP
A23L 33/185 20160101ALI20221109BHJP
A23L 13/00 20160101ALI20221109BHJP
A23L 17/00 20160101ALI20221109BHJP
A23K 10/10 20160101ALI20221109BHJP
A23K 50/40 20160101ALI20221109BHJP
【FI】
A23L5/00 Z
A23L33/135
A23L33/14
A23L33/185
A23L13/00 A
A23L17/00 A
A23K10/10
A23K50/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576235
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 US2020038613
(87)【国際公開番号】W WO2020206470
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521554594
【氏名又は名称】テラミノ インク.
【氏名又は名称原語表記】TERRAMINO INC.
【住所又は居所原語表記】2940 7th Street, Berkeley, California 94710 The United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(74)【代理人】
【識別番号】100137903
【氏名又は名称】菅野 亨
(72)【発明者】
【氏名】リー キンバリー
(72)【発明者】
【氏名】ニクソン ジョシュア
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
4B018
4B035
4B042
【Fターム(参考)】
2B005AA06
2B150AA01
2B150AA06
2B150AB02
2B150AB03
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2B150DD12
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4B042AK10
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4B042AP15
(57)【要約】
カビ発酵組成物から、従来、廃棄物と考えられている成分を分離する方法が記載されている。廃棄物成分は、濾過されていない組成物から、または組成物から分離された分離流から、分離できる。いくつかの実施形態では、カビ発酵組成物の生成に使用される糸状菌は、特に分離の標的とされる。分離された廃棄物成分の様々な製品への組み込みも本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、分離された成分は、人間の消費のために考案された代替肉製品および他の食品に使用される。分離された成分は、動物用飼料において、他の発酵プロセスの原料として、または食品の処理、化粧品の開発、または化学プロセスでの使用にも使用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法であって、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
最終的な前記カビ発酵組成物を生成するプロセス中に、前記カビ発酵組成物から、第1の分離組成物を分離するステップと、
前記第1の分離組成物から、第2の分離組成物を単離または分離するステップとを備え、前記第2の分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
前記1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択される、方法。
【請求項2】
前記カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カビ発酵飲料は日本酒であり、前記第1の分離組成物は酒粕であるか、または、前記カビ発酵飲料はみりんであり、前記第1の分離組成物はみりん粕である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カビ発酵食品は、醤油であり、前記第1の分離組成物は、醤油粕である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数の分離成分のうちの少なくとも1つの分離成分は、糸状菌である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1の分離物質から、前記第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
前記第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
前記第1の分離組成物と溶媒との混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、前記混合物を加熱するステップと、
前記混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、前記1つまたは複数の分離成分は、前記固形物画分の一部である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の分離組成物から、前記第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
前記第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、前記1つまたは複数の分離成分は、前記固形物画分の一部である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1の組成物から、前記第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、前記第1の分離組成物を加熱するステップと、
前記第1の分離組成物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、
前記1つまたは複数の分離成分は、前記固形物画分の一部である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1の分離物質から、前記第2の分離組成物を分離または単離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、前記第1の分離組成物を加熱するステップと、
前記第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
前記混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、前記1つまたは複数の分離成分は、前記固形物画分の一部である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の分離組成物から、前記第2の分離組成物を分離または単離するステップは、前記第1の分離組成物から、アルコール分を除去するステップを備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の分離組成物から、前記アルコール分を除去するステップは、前記第1の分離組成物から、アルコールを沸騰させるステップと、前記第1の分離組成物を選択性膜に通すことによって、前記第1の分離組成物から、アルコールを分離するステップと、または、その組合せとを備えた、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第2の分離組成物は、乾燥重量ベースで55重量%より大きいタンパク質分を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
食品であって、
1つまたは複数の分離成分を備えた第2の分離組成物を備え、前記第2の分離組成物は、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
前記カビ発酵組成物を生成するプロセス中に、前記カビ発酵組成物から、第1の分離組成物を分離するステップと、
前記第1の分離組成物から、前記第2の分離組成物を単離または分離するステップとによって生成され、
前記1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択される、食品。
【請求項15】
前記1つまたは複数の成分は、糸状菌を備えた、請求項14に記載の食品。
【請求項16】
前記カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、請求項14に記載の食品。
【請求項17】
前記カビ発酵飲料は日本酒であり、前記第1の分離組成物は酒粕であるか、または、前記カビ発酵飲料はみりんであり、前記第1の分離組成物はみりん粕である、請求項16に記載の食品。
【請求項18】
前記カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、請求項14に記載の食品。
【請求項19】
前記カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離物質は、醤油粕である、請求項18に記載の食品。
【請求項20】
前記食品は、肉またはシーフードの代替または類似の食品である、請求項14に記載の食品。
【請求項21】
前記食品は、人間の消費のために考案された食品である、請求項14に記載の食品。
【請求項22】
前記食品は、動物用飼料またはペットフードである、請求項14に記載の食品。
【請求項23】
前記食品は、タンパク質含有粉末である、請求項14に記載の食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願へのクロスリファレンス)
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2019年6月21日出願の米国仮特許出願第62/864,946号に対する米国特許法第119条(e)項に基づく優先権を主張する。
【0002】
本出願は、一般に、カビ発酵組成物から、糸状菌および他の成分を分離する方法、ならびに代替肉および他の食品、動物用飼料、および他の用途における分離された成分の使用法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
様々な食品、およびアルコール飲料を含む飲料の製造における菌類の使用は、何世紀にもわたって知られている。菌類は、食品または飲料を製造するプロセスの一部として、食品または飲料の、いくつかの態様を発酵させるためによく使用される。多くの事例では、食品または飲料の製造に使用される発酵プロセスの後に、発酵プロセスから生成された廃棄物の流れが、食品または飲料の組成物から分離される分離または濾過プロセスが続く。この廃棄物の流れは、多くの場合、固形成分と液体成分との両方を含み、固形成分は、発酵プロセス中に使用される菌類の一部を含む場合がある。
【0004】
カビ発酵食品および飲料の製造から生成される廃棄物の流れは、廃棄物の流れの成分が、ほとんど、またはまったく有用性がないと考えられてきたため、廃棄物と見なされる。いくつかの事例では、廃棄物の流れは、ソースとして、マリネの材料として、または調味料として使用されてきた。この方式で使用される場合、廃棄物の流れ全体が通常、ソース、マリネ、または調味料に組み込まれる(すなわち、ソース、マリネ、または調味料に組み込まれる前に、廃棄物の流れに対してそれ以上の処理または分離は実行されない)。
【0005】
カビ発酵組成物の廃棄物の流れおよび/またはその成分について、以前に特定された限定的な使用法に関わらず、廃棄物の流れの菌類成分は、実用的ではない廃棄物として一貫して扱われてきた。そのため、カビ発酵組成物の生成で生成される廃棄物の流れから、菌類成分を特異的に分離するための技術は開発されていない。さらに、廃棄物の流れの菌類成分を組み込んだ、人間の消費のために安全な精製食品は開発されていない。同様の問題は、従来、役に立たないと考えられてきたカビ発酵組成物廃棄物の流れの他の成分に関しても生じている。そのため、これらの廃棄物の流れは、農業投入物としての使用など、ほとんどの場合廃棄または手放され、したがって、生成されるごみの量を増やし、および/または、カビ発酵組成物の生成のこの副産物から経済的利益を得る可能性を排除または最小化する。
【0006】
したがって、カビ発酵組成物の生成から形成される廃棄物の流れの、あまり所望されない成分の新しい使用法を開発することは有益であろう。同様に、これらの成分を廃棄物の流れから、効果的に分離する方法を開発することも有用であろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1A】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1B】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1C】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1D】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1E】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1F】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1G】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1H】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1I】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【
図1J】本明細書に記載の様々な実施形態による、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載されているものは、従来、廃棄物と見なされているカビ発酵組成物の成分を分離する方法、および様々な用途におけるこれら成分の使用法である。いくつかの実施形態では、カビ発酵組成物から、またはカビ発酵組成物の生成で生成される分離流から、糸状菌を分離する方法が記載されている。澱粉などの他の成分を分離する方法も記載されている。
【0009】
カビ発酵組成物から分離された成分が組み込まれた様々な製品、および様々な製品におけるカビ発酵組成物から分離された成分の使用法も本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、分離された糸状菌は、代替肉および他の食品に組み込まれる。本明細書に記載された分離された成分の他の使用法は、動物用飼料、食品処理、化粧品の製造、または化学プロセスを含む。
【0010】
図1を参照して示すように、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法100は、一般に、濾過されていないカビ発酵組成物を提供するステップ110と、濾過されていないカビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離するステップ120とを含む。
図1Aを参照して示すように、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法100Aは、一般に、濾過されていないカビ発酵組成物を提供するステップ110Aと、カビ発酵組成物から、分離流を分離するステップ120Aと、分離流から、1つまたは複数の成分を分離または単離するステップ130Aとを含む。
【0011】
本明細書に記載の方法は、一般に、1つまたは複数の成分をカビ発酵組成物から、またはカビ発酵組成物の生成で生成される分離流から分離または単離するステップに関する。方法100のステップ110、または方法100Aのステップ110Aにおいて、カビ発酵組成物が提供される。本明細書で使用される場合、「カビ発酵組成物」という用語は、一般に、食品または飲料組成物を生成するプロセス中に、食品または飲料組成物の1つまたは複数の要素を発酵させるために、カビを使用する、任意の食品または飲料組成物を含む。「カビ発酵組成物」への言及は、アルコール性組成物と非アルコール性組成物との両方を含む。カビ発酵飲料の非限定的な例は、日本酒、みりん、焼酎、ソジュ、タンスル、酒醸、清州、甘酒、泡盛、どぶろく、紹興酒、タクジュ、ヤクジュ、マッコリ、サムス、タパイ、タプイ、タイ酒、ルヒ、パチワイ、およびブレムバリを含むが、これらに限定されない。より一般的には、カビ発酵飲料は、植物物質を糸状菌で糖化することによって生成される任意のアルコール飲料であり得、その中では、前記糸状菌を含む副産物が生成される。
【0012】
カビ発酵食品の非限定的な例は、醤油、テンペ、および味噌を含むが、これらに限定されない。カビ発酵組成物がステップ110またはステップ110Aで提供される場合、カビ発酵組成物は、完成品状態(すなわち、販売、流通、人間の消費などに適している)であり得るか、または未完成品状態(すなわち、組成物が販売、流通、消費される前に、さらに処理ステップが実行される場合など)であり得る。
【0013】
ステップ110または110Aで提供されるカビ発酵組成物の生成に使用される特定の種類のカビは、一般に限定されない。カビ発酵組成物が、たとえば日本酒である実施形態では、カビは、糸状菌の一種であるニホンコウジカビであり得る。他の実施形態では、カビは、クモノスカビまたはショウユコウジカビであり得る。より一般的に言えば、いくつかの実施形態では、カビ発酵組成物は、カビ成分として糸状菌を使用して作られる。糸状菌は、一般に、カビ発酵飲料の生成中に真菌の菌糸体の成長が見られるあらゆる種類の菌を含む。カビではないが、本明細書に記載の実施形態は、キノコ発酵組成物、または多細胞構造または菌糸体を生成する任意の菌類にも適用され得る。
【0014】
ステップ110または110Aで提供されるカビ発酵組成物の生成中、様々な成分/要素が、組成物を生成するプロセス中に1つまたは複数の機能を果たしながら、組成物の一次または他の最終形態において所望されることも、有用であることも、および/または有益であることもないプロセスの、1つまたは複数の特定のステップ中に使用される。いくつかの実施形態では、これらの成分は、意味のあるまたは実質的な手法で組成物に悪影響を及ぼさず、したがって、最終的な組成物に有用性がないにも関わらず、組成物に残される。他の実施形態では、組成物を生成するプロセス中に、組成物がその最終形態になる前に、これらの成分が組成物から除去されるステップが行われる。通常、これらの成分は、複数の成分を含む廃棄物の流れの一部として組成物から分離され、組成物生成プロセスの終わり頃に、組成物からいくらか不正確に分離される。
【0015】
しかしながら、本明細書に記載の実施形態では、以下でさらに詳細に説明するように、他の用途で使用できる高濃度の1つまたは複数の成分を得るために、より正確な分離および/または単離が実行される。したがって、方法100のステップ120において、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分が(最終形態または最終前形態において)分離される一方、方法100Aのステップ120Aおよびステップ130Aにおいて、カビ発酵組成物から、分離流が分離され、次に、分離流から、1つまたは複数の特定の成分が分離または単離される。
【0016】
組成物の生成中に、組成物から、特定の成分が除去される時点は、一般に限定されない。いくつかの実施形態では、分離は、組成物生成中の2つの一般的な時点のうちの1つで生じる。
図1および方法100の実施形態では、分離ステップ120は、組成物から分離流を分離するステップの一部として通常除去されるであろう廃棄物の、すべてではないにしてもほとんどが、組成物にまだ含まれているときに実行される。たとえば、日本酒の生成の場合、(一般的に酒粕と呼ばれる)廃棄物の流れは、日本酒生成プロセス全体の終わり頃に日本酒から除去される。酒粕は、米粒/澱粉、水、酵母、および糸状菌を含み得る。しかしながら、組成物が依然として廃棄物の大部分またはすべてを含む場合に、1つまたは複数の成分の分離が実行される実施形態では、日本酒から、廃棄物(すなわち、酒粕)の流れ全体を分離する前に、1つまたは複数の成分が除去される。一例では、日本酒と、酒粕となるものとの混合物が存在する時点まで、日本酒生成が実行され、その時点で、1つまたは複数の成分が、日本酒と酒粕との組合せからの分離の標的とされる。いくつかの実施形態では、特に、糸状菌が、日本酒と酒粕との組合せからの除去の標的とされ、糸状菌の分離後に、日本酒と、酒粕の残りの成分(たとえば、澱粉、酵母など)との組合せが残る。日本酒から、澱粉および他の廃棄物成分を分離するために、後続の処理ステップが使用されるが、この実施形態では、少なくとも1つの成分(たとえば、糸状菌)がすでに分離されている。
【0017】
図1Aおよびステップ120Aおよび130Aの実施形態では、カビ発酵組成物と、カビ発酵飲料の生成において生成された分離流は、ステップ120Aにおいて分離され、その後、ステップ130Aにおいて、分離流から、個々の成分が分離および/または単離される。ステップ130Aは、(第2の分離組成物の形態であり得る)所望される成分を得るために、分離流から所望される成分が分離される分離と、分離流から、所望される成分を残すために、所望されない成分が分離される単離とのいずれか、または両方を適用できる。日本酒の場合、日本酒と酒粕は、伝統的な日本酒の生成方法に従って分離され、酒粕の流れから、1つまたは複数の成分が分離または単離される。再び糸状菌を具体例として使用すると、日本酒から分離された酒粕は、糸状菌、澱粉、酵母、水などを含み、ステップ130Aは、酒粕から、濃縮された量の糸状菌を除去または単離するように酒粕を処理することを含む。
【0018】
上記の実施形態は、組み合わせた組成物および将来の分離流(たとえば、事前に濾過された、または濾過されていない組成物)から、または、一次組成物から分離された後の分離流からのいずれかで、成分を除去/単離することに特に重点を置いて、カビ発酵組成物生成プロセスの異なる段階で、成分を除去および/または単離する方法を示す。上記の実施形態は、糸状菌を除去する能力を強調しているが、他の成分または成分の組合せもまた、製造プロセスの様々な時点で分離/単離され得ることが理解されるべきである。
【0019】
上記で論じたように、分離成分(分離組成物の形態など)を分離および/または単離できるカビ発酵組成物は、一般に限定されない。カビ発酵組成物の具体例として日本酒が提供され、特定の種類の日本酒を使用できる。廃棄物成分を分離/単離できる日本酒の具体的な種類としては、生酒、原酒、無濾過、濁り酒、清酒などがある。分離成分を分離/単離できる他のカビ発酵飲料は、みりん、甘酒、およびマッコリを含むが、これらに限定されない。これら飲料の任意の特定の種類を使用できる。
【0020】
分離成分が、組み合わされた組成物および将来の分離流から、または分離流から分離/単離されるか否かに関わらず、分離成分を分離/単離する特定の方式は、一般に限定されない。分離/単離される特定の分離成分、分離成分が分離/単離される特定の組成、および他の考慮事項に基づいて、異なる分離/単離技法およびプロセスが使用され得る。一般的に言えば、飲料から分離成分(または組成物)を分離/単離するために、物理的、化学的、酵素的、温度、および生物学的分離/単離技法を、それらの任意の順序での様々な組合せを含めて使用できる。
【0021】
ステップ120またはステップ130Aで使用できる成分を分離/単離する物理的方法は、濾過されていない組成物(すなわち、将来の分離流と組み合わされる組成物)、または振動ふるいまたは振動膜を介して分離された流れを、ふるいにかけるステップと、濾過されていない組成物または分離流を、ポンプ(または加圧流を生成する他の方法)を用いて、ふるい/膜に対して押し込むステップと、真空を使用して、濾過されていない組成物または分離流をふるい/膜を介して引くステップと、遠心分離を使用して、濾過されていない組成物または分離流をふるい/膜に押し込むステップと、遠心分離を使用して、濾過されていない組成物または分離流の密度成分によって分離するステップと、濾過されていない組成物または分離流のベルト濾過と、ふるい/膜を通過する濾過されていない組成物または分離流の接線方向の流れと、ふるい/膜を通過する濾過されていない組成物または分離流の重力送りと、液体から固形物を除去するために、濾過されていない組成物または分離流を押し込むステップと、水または他の溶液中での経時的な沈降による、濾過されていない組成物または分離流の粒子サイズ分離と、または、溶液中での経時的な沈降による、濾過されていない組成物または分離流の密度分離とを含むことができるが、これらに限定されない。ふるい/膜を使用する場合、ふるい/膜からこびりつきをこすり落とす、または移動させる追加の方法も、分離/単離技法に組み込むことができる。特定の分離成分の分離および/または標的の分離を最大化するために、ふるい目の大きさ、遠心分離速度、真空圧力などのパラメータも調整できる。
【0022】
化学的および/または酵素的分離技法は、特定の成分を選択的に溶解するための溶媒の使用を含むことができる。分離/単離プロセスで溶媒を使用する場合、特定の種類の溶媒に限定されない。いくつかの実施形態において、溶媒は、水またはアルコールであり得る。化学的および/または酵素的分離は、特定の成分を分解/消化する酵素を生成するために、微生物による追加の発酵を使用することも含むことができる。分離を最大化し、および/または、特定の成分を分離の標的とするために、特定の種類と量の溶媒、および特定の生物を調整できる。いくつかの実施形態では、使用される酵素はアミラーゼ酵素であるが、他の酵素も使用に適切であり得る。
【0023】
温度分離/単離技法は、成分を可溶化するか、またはそれらを酵素消化に対してより感受的にし、それによって分離を増加させるために、濾過されていない組成物または分離流の熱処理を含むことができる。分離を最大化し、および/または、特定の成分を分離の標的とするために、様々な温度範囲を使用できる。アルコールなどの特定の揮発性分子成分は、加熱または真空、あるいはそれらの組合せの間に除去され得る。
【0024】
生物学的分離/単離技法は、特定の成分を消化するために生物による追加の発酵を使用するステップを含むことができる。特定の種類の生物は、分離を最大化するため、および/または、特定の成分を分離のための標的にするように調整できる。
【0025】
本明細書で企図される追加の分離/単離技法は、プロセスで使用されるカビまたは酵母を、その初期使用後も生存させ続けるステップと、カビまたは酵母が、特定の成分を分解するかまたは特定の成分を消化する酵素を生成できるようにするステップとを含む。
【0026】
前述のように、分離/単離を最大化するため、および/または分離/単離のために特定の成分を標的とするために、上記の分離技法のうちの1つまたは複数を組み合わせて、特定の順序で使用することができる。これら技法の組合せは、1つの種類の分離/単離技法からの複数の技法(たとえば、複数の物理的分離/単離技法)または、異なる種類の分離/単離技法からの複数の分離/単離技法(たとえば、1つまたは複数の化学的分離/単離技法と組み合わせた1つまたは複数の物理的分離/単離技法など)を含むことができる。
【0027】
図1Bを参照して示すように、カビ発酵組成物から成分を分離するための方法100Bは、一般に、濾過されていないカビ発酵組成物を提供するステップ110Bと、カビ発酵組成物から、分離流を分離するステップ120Bと、混合物を形成するように、分離流を溶媒と組み合わせるステップ130Bと、1つまたは複数の第1の分離成分を除去するように、混合物を加熱するステップ140Bと、残りの固形物から、溶解固形物を有する溶媒を分離するステップ150Bとを備える。
【0028】
ステップ110Bおよび120Bは、一般に、上記でより詳細に論じられたステップ110Aおよび120Aと同じガイドラインに従う。ステップ130B、140B、および150Bは、一般に、上記で論じたようなステップ130Aを実行するための特定の例示的な方法を提供し、ここでは、1つまたは複数の所望される成分が、分離流から分離および/または単離される。
【0029】
ステップ130Bにおいて、溶媒と分離流の成分との相互作用を促進するために、溶媒が分離流と組み合わされ、溶媒と分離流とがともに混合される。いくつかの実施形態では、ステップ130Bにおいて使用される溶媒は、分離流の所望される成分と相互作用する(たとえば、溶解する)溶媒である。他の実施形態では、溶媒は、分離流の所望されない成分と相互作用するものとできる。水またはアルコールを含む非限定的ではあるが例示的な溶媒を用いて、任意の適切な溶媒を使用できる。分離流に添加される溶媒の量も一般に限定されず、分離流の成分との所望される量の相互作用を提供するために必要な任意の量で使用され得る。前述のように、溶媒と分離流の成分との間の相互作用を促進するために、混合が使用され得、任意の適切な時間、および任意の適切な速度のために、任意の適切な混合技法または装置を使用できる。混合は必要ないことがあり得ることも理解されるべきである。
【0030】
ステップ140Bにおいて、溶媒と分離流との混合物は、蒸発によって、混合物から、1つまたは複数の所望されない成分を除去するために加熱される。一般的に言えば、分離流から分離される所望される最終成分の一部ではない混合物中の低沸点成分を沸騰させるために、加熱ステップ140Bを使用できる。混合物が加熱される温度は、一般に限定されないが、温度は、所望されない成分のみが混合物から沸騰するように厳密に制御され得る。加熱ステップで使用される温度は、加熱ステップ後に溶媒が混合物中に留まることが望ましい実施形態において、ステップ130Bで使用される溶媒によって影響を受ける可能性がある。混合物を加熱する任意の手段を使用でき、加熱は、1つ多い相および1つまたは複数の温度で実行できる。いくつかの実施形態では、所望される成分を沸騰させるために、加熱ステップを補完し、より低温度または高温度を必要とするため、修正された圧力が使用される。
【0031】
ステップ150Bにおいて、混合物は、混合物の残りの固形物画分(すなわち、溶媒に溶解されていない固形物)である、(溶解された固形成分を含む)溶媒画分に分離される。混合物の成分および選択された溶媒に応じて、所望される成分は、溶媒画分に溶解された固形物、または溶媒画分から分離された固形物であり得る。ステップ150Bを実行するために任意の適切な分離機器を使用することができ、所望される分離を効果的に実行する任意の特定の操作パラメータを使用できる。所望される成分が、溶媒における溶解固形物である場合、溶媒から固形物を除去するためにさらなる処理ステップを実行できる。1つの非限定的な例では、分離ステップ150Bを実行するために、遠心分離が使用される。
【0032】
方法100Bの特定の実施形態では、この方法は、酒粕またはみりん粕から糸状菌を分離するために使用される。この特定の実施形態では、ステップ110Bは、一般に、酒粕またはみりん粕になるものを除去する前に、濾過されていない日本酒またはみりんを提供することを含み、ステップ120Bは、濾過されていない日本酒またはみりんから、酒粕またはみりん粕を分離することを含む。ステップ130Bでは、酒粕またはみりん粕に溶媒が添加され、酒粕およびみりん粕とともに使用するのに適した1つの溶媒は水である。ステップ140Bにおいて、酒粕またはみりん粕から、アルコールおよび他の揮発性化合物を除去するために、水と、酒粕またはみりん粕のいずれかとの混合物が加熱される。ステップ150Bにおいて、酒粕またはみりん粕の残りの固形成分から、糸状菌が溶解している水溶媒画分が分離されるように、分離が実行される。同様の方法は、醤油、または糸状菌を含む任意の他の同様の分離流の生成で生成される醤油粕にも適用可能であり得る。
【0033】
図1Bに示される方法は、溶媒添加ステップと加熱ステップとの両方を含むが、この方法は、溶媒添加ステップまたは加熱ステップのうちの1つのステップを使用しても実行できることを理解されたい。
図1Gに示されるように、方法100Gは、
図1Bの方法100Bに類似しているが、溶媒添加ステップを排除しており、これによって、方法100Gは、カビ発酵組成物を提供するステップ110Gと、カビ発酵組成物から、第1の分離流を分離するステップ120Gと、第1の分離流から、1つまたは複数の成分を除去するために、第1の分離流を加熱するステップ130Gと、残りの固形物から、溶解固形物を有する液体を分離するステップ140Gとを含む。同様に、
図1Hは、
図1Bの方法100Bに類似しているが、加熱ステップを排除している方法100Hを示しており、これによって、方法100Hは、カビ発酵組成物を提供するステップ110Hと、カビ発酵組成物から、第1の分離流を分離するステップ120Hと、混合物を形成するように、溶媒を第1の分離流と組み合わせるステップ130Gと、混合物の残りの固形物から、溶解固形物を含む溶媒を分離するステップHOGとを含む。
【0034】
前述のように、カビ発酵組成物は、飲料または食品であってよい。カビ発酵組成物が、味噌ペーストなどの食品である場合、カビ発酵食品から分離成分を分離するために、特定の技法が適用され得る。
図1Cを参照して示すように、カビ発酵食品であり得るカビ発酵組成物から成分を分離するための方法100Cは、一般に、カビ発酵組成物を提供するステップ110Cと、カビ発酵組成物を溶媒と組み合わせるステップ120Cと、1つまたは複数の所望されない第1の成分を除去するために、混合物を加熱するステップ130Cと、残りの固形物から、溶解固形物を含む溶媒を分離するステップ140Cとを備える。
【0035】
ステップ110Cは、一般に、上記でより詳細に論じられたステップ110と同じガイドラインに従い、カビ発酵組成物は、特に、味噌ペーストなどのカビ発酵食品であり得る。ステップ120C、130C、および140Cは、一般に、上記で詳細に論じられたステップ130B、140B、および150Bと同じガイドラインに従う。
【0036】
ステップ120Cにおいて、溶媒と、カビ発酵食品組成物の成分との間の相互作用を促進するために、溶媒が、カビ発酵食品組成物と組み合わされ、溶媒と、カビ発酵食品組成物とがともに混合される。いくつかの実施形態では、ステップ120Cで使用される溶媒は、カビ発酵食品組成物の所望される成分と相互作用する(たとえば、溶解する)溶媒である。他の実施形態では、溶媒は、カビ発酵食品組成物の所望されない成分と相互作用するものであってよい。水またはアルコールを含む非限定的ではあるが例示的な溶媒を用いて、任意の適切な溶媒を使用できる。カビ発酵食品組成物に添加される溶媒の量もまた、一般に限定されず、カビ発酵食品組成物の成分との所望される量の相互作用を提供するために必要な任意の量で使用され得る。前述のように、溶媒と、カビ発酵食品組成物の成分との間の相互作用を促進するために、混合が使用され得、任意の適切な時間および任意の適切な速度のために、任意の適切な混合技法または装置を使用できる。混合は必要ない場合もあり得ることも理解されるべきである。
【0037】
ステップ130Cにおいて、蒸発によって、混合物から、1つまたは複数の所望されない成分を除去するために、溶媒と、カビ発酵食品組成物との混合物が加熱される。一般的に言えば、カビ発酵食品組成物から分離される、所望される最終成分の一部ではない混合物中の低沸点成分を沸騰させるために、加熱ステップ130Cを使用できる。混合物が加熱される温度は、一般に限定されないが、温度は、所望されない成分のみが混合物から沸騰するように厳密に制御され得る。加熱ステップで使用される温度は、加熱ステップの後に溶媒が混合物中に留まることが所望される実施形態において、ステップ120Cにおいて使用される溶媒によって影響を受ける可能性がある。混合物を加熱する任意の手段を使用でき、加熱は、1つ多い相および1つまたは複数の温度で実行できる。いくつかの実施形態では、所望される成分を沸騰させるために、加熱ステップを補完し、より低温度または高温度を必要とするため、修正された圧力が使用される。
【0038】
ステップ140Cにおいて、混合物は、混合物の残りの固形物画分(すなわち、溶媒に溶解されていない固形物)である、(溶解された固形成分を含む)溶媒画分に分離される。混合物の成分および選択された溶媒に応じて、所望される成分は、溶媒画分に溶解された固形物、または溶媒画分から分離された固形物であり得る。ステップ140Cを実行するために任意の適切な分離機器を使用でき、所望される分離を効果的に実行する任意の特定の操作パラメータを使用できる。所望される成分が溶媒における溶解固形物である場合、溶媒から固形物を除去するためにさらなる処理ステップを実行できる。1つの非限定的な例では、分離ステップ140Cを実行するために、遠心分離が使用される。
【0039】
図1Cに示される方法は、溶媒添加ステップと加熱ステップとの両方を含むが、この方法は、溶媒添加ステップまたは加熱ステップのうちの一方を使用しても実行できることを理解されたい。
図11に示すように、方法1001は、
図1Cの方法100Cに類似しているが、溶媒添加ステップを排除しており、方法1001は、カビ発酵組成物を提供するステップ1
101と、カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を除去するために、カビ発酵組成物を加熱するステップ120Iと、残りの固形物から、溶解固形物を含む液体を分離するステップ1301とを含む。同様に、
図1Jは、
図1Cの方法100Cに類似しているが、加熱ステップを排除しており、方法100Jは、カビ発酵組成物を提供するステップ110Jと、混合物を形成するように、溶媒を、カビ発酵組成物と組み合わせるステップ120Jと、混合物の残りの固形物から、溶解固形物を含む溶媒を分離するステップ130Jとを含む。
【0040】
図1Dを参照して示すように、カビ発酵組成物から成分を分離するための方法100Dは、一般に、濾過されていないカビ発酵組成物を提供するステップ110Dと、カビ発酵組成物を、中にいくつかの固形物を有する液体画分と、固形画分とに分離するステップ120Dとを備える。
図1Dには示されていないが、方法100Dはさらに、カビ発酵組成物から特定の成分を沸騰させることを目的として、ステップ120Dの前に、任意の加熱ステップをさらに含むことができる。それに加えて、さらに以下でより詳細に説明するように、方法100Dは、任意で、ステップ120Dで生成された液体画分に対して実行される後処理を含み得る。
【0041】
ステップ110Dは、一般に、以前により詳細に論じられたステップ110と同じガイドラインに従う。いくつかの実施形態では、ステップ110Dで提供されるカビ発酵組成物は、濾過されていないカビ発酵飲料などのカビ発酵飲料である。ステップ120Dは、以前に説明したステップ150Bまたはステップ140Cと類似または同一にできる。
【0042】
ステップ120Dにおいて、カビ発酵組成物は、固形物画分と、固形物と液体とが組み合わされた画分とに分離される。ステップ120Dにおける分離は、一般に、生成される固形物画分が、他の存在する固形物よりもタンパク質分が多い糸状菌などの所望される成分を含むように、カビ発酵組成物を分離するように考案される。液体画分は、一般に、カビ発酵組成物の液体成分を含むが、特定のサイズおよび/または密度の固形物などのいくつかの固形物も含み、その結果、固形物は、分離後に液体画分とともに留まるようになる。上述した分離が実行されるという条件で、ステップ120Dを実行するために、任意の適切な分離機器を使用でき、所望される分離を効果的に実行する任意の特定の操作パラメータを使用できる。1つの非限定的な例では、遠心分離が、分離ステップ120Dのために使用される。
【0043】
ステップ120Dにおいて生成された、中に固形物が含まれる液体画分は、さらなる処理に供され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、液体画分は、液体含有画分における固形物と液体とを分離するために、濾過などのさらなる分離プロセスに供される。液体画分から固形物を除去することにより、従来廃棄物として処理されてきたすべての固形物成分を除去した最終的なカビ発酵飲料組成物などの最終組成物を生成できる。液体画分から除去された固形物は、一般に、ステップ120Dにおいて実行される分離によって標的とされない非タンパク質ベースの成分などの廃棄物成分を含み得る。
【0044】
図1Eおよび
図1Fは、それぞれ
図1Cおよび
図1Bに示される方法の変形であり、
図1Eおよび
図1Fは、溶媒添加ステップおよび加熱ステップの順序を、
図1Cおよび
図1Bに示されているものから変更する。したがって、
図1Eにおいて、方法100Eは、(
図1Cにおける加熱ステップ130Cの前に実行される溶媒添加ステップ120Cとは対照的に)溶媒添加ステップ130Eの前に実行される加熱ステップ120Eを含み、
図1Fにおいて、方法100Fは、(
図1Bにおける加熱ステップ140Bの前に実行される溶媒添加ステップ130Bとは対照的に)溶媒添加ステップHOFの前に実行される加熱ステップ130Fを含む。
【0045】
また前述したように、濾過されていない組成物または分離流の任意の特定の成分を、分離/単離の標的にできる。いくつかの実施形態では、分離/単離される成分は、効用がないことに限定されると従来考えられてきたもの、および/または、そうでなければ廃棄物として廃棄または手放されるであろう成分である。分離/単離の標的にできる例示的な成分は、糸状菌、酵母、澱粉、または残留遊離未消化タンパク質(米タンパク質など)を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の高タンパク質成分は、分離および/または単離の標的とされ、それにより、タンパク質分が高く、高いタンパク質成分が分離/単離された組成物と比較してより高いタンパク質濃度を有する分離/単離された組成物を生成する。いくつかの実施形態では、分離された組成物は、乾燥重量ベースで(すなわち、分離された組成物から液体が除去された場合)55重量%を超えるタンパク質である。他の実施形態では、乾燥重量ベースでの分離された組成物のタンパク質分は、35重量%より大きく、40重量%より大きく、45重量%より大きく、50重量%より大きく、60重量%より大きく、65重量%より大きく、70重量%より大きく、75重量%より大きく、または80重量%より大きい。
【0046】
分離/単離はまた、分離される組成物のタンパク質分パーセンテージが、分離される物質が、そこから分離される物質のタンパク質分パーセンテージと比較して、特定のパーセンテージだけ増加するように実行でき、タンパク質分パーセンテージは、乾燥重量ベースの重量%である。いくつかの実施形態において、分離される物質への分離の直前のカビ発酵組成物からのタンパク質分パーセンテージのパーセンテージ増加(タンパク質分パーセンテージは、乾燥重量ベースでの重量%)は、少なくとも150%の増加、少なくとも160%の増加、少なくとも170%の増加、少なくとも180%の増加、少なくとも190%または少なくとも200%の増加である。たとえば、分離物質の分離の直前のカビ発酵組成物は、カビ発酵組成物の乾燥重量ベースで30重量%のタンパク質分パーセンテージを有し得る。本明細書に記載の分離後、分離物質は、分離された物質の乾燥重量ベースで、55重量%のタンパク質分パーセンテージを有し得、これは、タンパク質分パーセンテージにおける183%の増加を表す。
【0047】
分離/単離は、分離された物質のアルコール度数が低くなるようにも実行できる。言い換えれば、分離物質が分離される最初のカビ発酵組成物が、アルコール含有カビ発酵組成物である場合、分離は、アルコール含有カビ発酵組成物から分離された分離物質が、アルコール含有カビ発酵組成物から、非常にわずかなアルコールしか含まないように実行でき、したがって、アルコール度数は低い。いくつかの実施形態では、分離された物質のアルコール度数は、5重量%未満のアルコール、4重量%未満のアルコール、3重量%未満のアルコール、2重量%未満のアルコール、または1重量%未満のアルコールである。
【0048】
濾過されていない組成物または分離流からの分離成分の分離/単離は、様々な純度レベルまで実行できる。たとえば、いくつかの実施形態では、特定の成分は、標的成分が、分離される物質の約1重量%より大きく、約5重量%より大きく、約10重量%より大きく、約15重量%より大きく、約20重量%より大きく、約25重量%より大きく、約30重量%より大きく、約35重量%より大きく、約40重量%より大きく、約45重量%より大きく、約50重量%より大きく、約55重量%より大きく、約60重量%より大きく、約65重量%より大きく、約70重量%より大きく、約75重量より大きく、約80重量%より大きく、約85重量%より大きく、約90重量%より大きく、約95重量%より大きく、または約100重量%になるように分離/単離される。分離流における残りの成分は、澱粉および酵母などの他の分離された成分を含む、濾過されていない組成物または分離流中の他の任意の物質にできる。分離流における標的成分の純度レベルは、分離の標的である特定の成分に基づいて変化する可能性がある。たとえば、糸状菌が分離の標的とされる場合の分離流における糸状菌の純度レベルは、他の成分が分離の標的とされる場合の分離流における別の成分(たとえば、澱粉)の純度レベルよりも高いまたは低い場合がある。
【0049】
上記の記述は、分離流が、最終前形態のカビ発酵組成物から分離され、その後、1つまたは複数の成分が、分離流から分離される
図1Aおよび方法100Aを特に参照して、分離流からの1つまたは複数の成分の分離を説明する。しかしながら、分離流から他の成分を除去し、それによって所望される成分を残すことによって、所望の成分を分離できることを理解されたい。言い換えれば、分離流に残るものが、1つまたは複数の所望される成分であり、分離流が、効果的に1つまたは複数の所望される成分になるように、1つまたは複数の成分を分離流から除去できる。この種の分離の1つの特定の非限定的な例において、分離流は、1つまたは複数の所望される成分に加えてアルコール成分を含み得、分離流は、アルコール成分が分離流から除去されるように処理され、1つまたは複数の所望される成分を残す。そのような実施形態では、分離流のアルコール成分は、沸騰および/または膜分離によって分離できるが、分離流からアルコールを除去するための他の適切な方法を使用できる。分離流から1つまたは複数の成分を除去して、分離流内に、1つまたは複数の所望される成分を残すこの方法は、分離流として日本酒から分離された酒粕と、酒粕からのアルコールの除去とに特に適用可能であり、それによって、酒粕内に、所望される成分(たとえば、糸状菌)を残す。
【0050】
上記のように、様々な分離技法を、任意の順序で任意の組合せで使用できる。したがって、複数の分離ステップを含むいくつかの実施形態では、方法は、分離流から、分離流の成分が除去され、それによって、分離流に、所望される成分を残すステップと、その後、さらに所望される成分または成分の集合を分離するステップとを含み得る。
【0051】
分離/単離されると、1つまたは複数の成分は、様々な異なる製品に組み込まれ、それによって、以前は廃棄物と見なされ、そのように廃棄された成分の有益な高価値の使用を提供できる。成分の特定の使用は、分離された特定の成分に依存する可能性があるが、一般的に言えば、タンパク質を多く含む成分は、代替肉、人間の消費のための他の食品(たとえば、プロテインバーなどのタンパク質強化食品など)、または高品質の動物やペットの飼料などの製品に役立つことができる。他の分離された成分は、他の発酵プロセス、食品処理、化粧品、および化学プロセスの原料として使用できる。
【0052】
糸状菌が、濾過されていない組成物または分離流から分離される実施形態では、代替肉の生産における糸状菌の特に有益な使用。本明細書で使用される場合、「代替肉」という用語は、一般に、肉(シーフードを含む)の食感、風味、および栄養を模倣するために組み合わされた風味、脂肪、結合剤、およびタンパク質の組合せを意味する。代替肉は、肉類似物または肉模倣物と呼ばれることもある。糸状菌は、以下でより詳細に論じられた様々な理由から、代替肉の優れたベースタンパク質として機能する。代替肉におけるベースタンパク質として使用される糸状菌の量は、一般的に限定されない。いくつかの実施形態では、糸状菌は、代替肉における唯一のタンパク質ベースとして使用されるが、他の実施形態では、糸状菌は、他のタンパク質および/または食品成分(たとえば、脂肪、油など)と組み合わせて使用できる。
【0053】
濾過されていないカビ発酵組成物から分離された糸状菌は、微細構造レベルで、動物の筋線維とほぼ同じサイズであるため、代替肉を調製する際の使用に非常に適している。これは、糸状菌が複雑なマトリクスに配置されたときに、肉に似た食感を有することを意味する。また、菌類は糸状であるため、菌糸は肉に似た螺旋構造で形成される。対照的に、植物ベースの物質は、一般に、微細構造レベルで肉と同じ食感を達成できないため、糸状菌よりも代替肉には適していない。
【0054】
濾過されていないカビ発酵組成物から分離された糸状菌はまた、たとえば、最初の発酵プロセスから存在する揮発性の風味成分を除去するために、本明細書に記載の分離方法を利用した後、一般に中性の味を有する。そのため、肉の味を模倣するために提供される風味を含む代替肉に組み込まれる場合、糸状菌は、(通常、加水分解植物タンパク質、酵母ベースの抽出物、および他の天然風味、および/または人工風味を含む)肉のような味を作り出すために使用される特別に考案された風味に悪影響を及ぼさない。糸状菌の味をマスキングし、他の風味が肉のような味を提供できるようにするために必要な味マスキングは、最小限であるか、まったく必要ない。糸状菌は、わずかに香ばしく、代替肉やベースタンパク質源としての使用にもより適している。これは、肉のような味を作り出すために提供される他の風味を圧倒しないようにするために、マスクする必要がある、非常に強い味を持っている植物ベースのタンパク質とは対照的である。
【0055】
代替肉において、濾過されていない組成物または分離流から分離された糸状菌の使用はまた、栄養上の利益も提供する。たとえば、糸状菌にはコレステロールが含まれていない。糸状菌はまた、完全なタンパク質(すなわち、完全なアミノ酸プロファイル)を提供する。糸状菌は、多くの微量栄養素も含み、ベータグルカン(プレバイオティクス繊維)の源である。
【0056】
濾過されていない組成物または分離流から分離された糸状菌の使用によって、費用および効率の利益もまた達成される。動物は食物を食べ、水を飲み、エネルギを消費して大きく成長する必要があるため、動物ベースの肉は、人間の消費のための肉/タンパク質を生成するには非常に非効率的である。それに加えて、動物は二酸化炭素を吐き出し、メタンを生成し、これらは両方とも、空気を汚染する可能性がある。使用される植物は、窒素固定であり、二酸化炭素を摂取するので、植物ベースの肉は、コストと効率の観点から、一般的に動物ベースの肉よりも優れている。しかしながら、タンパク質濃縮物またはタンパク質分離物を生成するための植物ベースのタンパク質の処理において、大量の植物バイオマスが無駄になる。対照的に、糸状菌を使用する代替肉は、特に、糸状菌が、カビ発酵飲料の生産から回収される場合、非常に効率的である。この糸状菌は、そうでなければ廃棄物として扱われるが、代わりに、非常に栄養が豊富でタンパク質が多い代替肉を作るために使用される。
【0057】
食品の安全性に関して、動物からの肉を処理するために使用される施設は非常に不衛生であると考えられていることに留意されたい。対照的に、発酵プロセスは、クリーンな(そして多くの場合、主に無菌の)環境で実行される。そのため、カビ発酵組成物から分離された糸状菌を組み込んだ代替肉を精製および生成するプロセスは、汚染を最小限に抑えることを保証する重要な管理点を備えた無菌環境で行うことができる。
【0058】
濾過されていないカビ発酵組成物から、または分離流から分離された成分は、人間の消費のために考案された他の食品にも使用できる。たとえば、分離された成分が、糸状菌、または残留未消化タンパク質または酵母などの発酵物質の他の高タンパク質成分である場合、高タンパク質の中性の味の物質は、食品を含むあらゆる高タンパク質製品のためのタンパク質ベースとして使用でき、低程度の水分、中程度の水分、高程度の水分が必要とされるか、または水分は必要とされない。いくつかの実施形態では、分離された高タンパク質の1つまたは複数の成分は、高タンパク質の食品を生成する際の、または、人間の消費のために考案された食品のサプリメントまたは強化成分としての使用に適したタンパク質粉末を生成するために、配合されるか、または粉末に加工される。分離された成分を組み込むことができる他の食品の非限定的な例は、プロテインバーまたはチップを含む。
【0059】
澱粉が、分離された成分である実施形態では、澱粉は、様々な製品に使用できる。たとえば、分離された澱粉成分は、高水分の澱粉溶液が必要とされるところならどこでも使用できるか、または小麦粉に乾燥させることができる。特定の例では、分離された澱粉を使用して、小麦粉を作ることができ、小麦粉は、その後、小麦粉を成分として必要とする焼き菓子や他の食品を作るために使用できる。分離された成分が酵母である実施形態では、酵母は、様々な製品で使用できる。
【0060】
人間の消費のために考案された食品への組み込みに加えて、糸状菌または澱粉などの分離された成分は、動物またはペットの飼料に組み込むこともできる。動物用飼料とペット用飼料との両方は、一般に、澱粉および/またはタンパク質を必要とする可能性があり、濾過されていない飲料または分離流から分離された成分が、この物質を供給できる。たとえば、一部の動物用飼料は、高いタンパク質分を必要とする場合があり、これは、分離された糸状菌に見られる、より中性の味と、微量栄養素の含有とにより、分離された糸状菌によって、植物ベースのタンパク質よりも、より良好に供給できる。
【0061】
他の実施形態では、他の発酵プロセスのための供給原料を提供するために、濾過されていないカビ発酵組成物または分離流から分離された成分を使用できる。
【0062】
いくつかの実施形態において、分離された成分は、機能性酵素または精製された化学製品を含む。これらの成分は、食品の処理および/または加工、化粧品の生成、ならびに化学プロセスなど、様々な使用法がある。
【0063】
分離された成分を組み込むことができる他の製品は、健康サプリメント、美容製品、(たとえば、澱粉の変換による)機能性成分、生物活性化合物、強化/栄養サプリメント、風味化合物などを含む。
【0064】
上記のように、本開示は、カビ発酵組成物からの成分の分離、および様々な製品におけるこれらの分離された成分の使用法に関するものであり、カビ発酵組成物は、食品または飲料製品のいずれかを含むことができる。醤油、テンペ、および味噌ペーストは、その製造においてカビ発酵を利用する食品のほんの一例であり、したがって、本明細書に記載の方法における使用に適している。いくつかの実施形態では、これらの食品は、それらの製造の少なくとも一部の間に、糸状菌および他の成分を含める。そのため、本明細書に記載されるような分離技法は、食品または飲料組成物から比較的高濃度の量の1つまたは複数の成分を分離するために、食品および飲料製品に等しく適用可能である。
【0065】
醤油および味噌ペーストに関して、両方の食品は、これらの食品の製造において使用される発酵ステップにおけるカビとして、ニホンコウジカビを適用する。そのため、上記のような特殊な分離技法を使用して、醤油または味噌ペーストから、糸状菌を特異的に標的として分離できる。廃棄物成分として醤油および味噌ペーストから従来除去されてきた他の成分も、本明細書に記載の分離技法を使用して、分離の標的にできる。繊維状菌類などの成分は、食品から分離されると、カビ発酵飲料から分離された成分の使用に関して上記でより詳細に説明したように、代替肉、他の食品(たとえば、高タンパク質食品)、動物用飼料、ペットフードなどに使用できる。
【0066】
テンペの製造は、リゾプス属カビを使用した大豆の発酵を必要とする。したがって、それらの製造に発酵を使用するテンペおよび同様の固形食品はまた、製造プロセスで使用される様々な成分を分離できるように、本明細書に記載の特殊な分離技法の対象とできる。テンペの場合、糸状菌は、テンペ製造プロセス中の分離の標的となる可能性のある成分の一例にすぎない。テンペの固形物状態の性質により、製造プロセス中にテンペから成分を分離するために、追加の技法を適用する必要があり得る。
【0067】
例示的な実施形態
【0068】
以下は、本明細書に記載の様々な技術の例示的な実施形態および態様の、非限定的で非網羅的な列挙である。
【0069】
実施形態1。
【0070】
カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法であって、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
最終的なカビ発酵組成物を生成するプロセス中に、カビ発酵組成物から、第1の分離組成物を分離するステップと、
第1の分離組成物から、第2の分離組成物を単離または分離するステップとを備え、第2の分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択される。
【0071】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0072】
カビ発酵飲料は日本酒であり、第1の分離組成物は酒粕であるか、または、カビ発酵飲料はみりんであり、第1の分離組成物はみりん粕である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0073】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0074】
カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離組成物は、醤油粕である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0075】
1つまたは複数の分離成分のうちの少なくとも1つの分離成分は、糸状菌である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0076】
第1の分離物質から、第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
第1の分離組成物と溶媒との混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、混合物を加熱するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、
1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0077】
第1の分離組成物から、第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0078】
第1の組成物から、第2の分離組成物を単離または分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、第1の分離組成物を加熱するステップと、
第1の分離組成物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0079】
第1の分離物質から、第2の分離組成物を分離または単離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、第1の分離組成物を加熱するステップと、
第1の分離組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0080】
第1の分離組成物から、第2の分離組成物を分離または単離するステップは、
第1の分離組成物から、アルコール分を除去するステップを備えた、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0081】
第1の分離組成物から、アルコール分を除去するステップは、第1の分離組成物から、アルコールを沸騰させるステップと、第1の分離組成物を選択性膜に通すことによって、第1の分離組成物から、アルコールを分離するステップと、または、その組合せとを備えた、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0082】
第2の分離組成物は、乾燥重量ベースで55重量%より大きいタンパク質分を有する、実施形態1の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0083】
実施形態2。
【0084】
食品であって、
1つまたは複数の分離成分を備えた第2の分離組成物を備え、第2の分離組成物は、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物を生成するプロセス中に、カビ発酵組成物から、第1の分離組成物を分離するステップと、
第1の分離組成物から、第2の分離組成物を単離または分離するステップとによって生成され、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択される。
【0085】
1つまたは複数の成分は、糸状菌を備えた、実施形態1または実施形態2の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0086】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0087】
カビ発酵飲料は日本酒であり、第1の分離組成物は酒粕であるか、または、カビ発酵飲料はみりんであり、第1の分離組成物はみりん粕である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0088】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0089】
カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離物質は、醤油粕である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0090】
食品は、肉またはシーフードの代替または類似の食品である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0091】
食品は、人間の消費のために考案された食品である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0092】
食品は、動物用飼料またはペットフードである、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0093】
食品は、タンパク質含有粉末である、実施形態1または実施形態2の1つまたは複数の態様の食品。
【0094】
実施形態3。
【0095】
カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法であって、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップとを備え、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、
分離組成物は、第2の分離組成物の乾燥重量ベースで、35%より大きく、40%より大きく、45%より大きく、50%より大きく、55%より大きく、または60%より大きいタンパク質分を有する。
【0096】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0097】
カビ発酵飲料は、日本酒、みりん、焼酎、またはソジュである、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0098】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0099】
カビ発酵食品は、醤油である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0100】
1つまたは複数の分離成分のうちの少なくとも1つの分離成分は糸状菌である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0101】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
残りの固形物および液体画分から、1つまたは複数の分離成分を備えた固形物画分を分離するステップを備え、
分離された固形物画分は、残りの固形物および液体画分の固形物部分よりもタンパク質分が高い、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0102】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
カビ発酵組成物と溶媒との混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、混合物を加熱するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0103】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0104】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0105】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態3の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0106】
実施形態4。
【0107】
食品であって、
1つまたは複数の分離成分を備えた分離組成物を備え、分離組成物は、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から分離組成物を分離するステップとによって生成され、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、
分離組成物は、第2の分離組成物の乾燥重量ベースで、35%より大きく、40%より大きく、45%より大きく、50%より大きく、55%より大きく、または60%より大きいタンパク質分を有する。
【0108】
1つまたは複数の成分は、糸状菌を備えた、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0109】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0110】
カビ発酵飲料は日本酒であり、第1の分離組成物は酒粕であるか、または、カビ発酵飲料はみりんであり、第1の分離組成物はみりん粕である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0111】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0112】
カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離物質は、醤油粕である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0113】
食品は、肉またはシーフードの代替または類似の食品である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0114】
食品は、人間の消費のために考案された食品である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0115】
食品は、動物用飼料またはペットフードである、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0116】
食品は、タンパク質含有粉末である、実施形態3または実施形態4の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0117】
実施形態5。
【0118】
カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法であって、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップとを備え、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、
分離組成物は、乾燥重量ベースで測定されるタンパク質分パーセンテージを有し、分離組成物のタンパク質分パーセンテージは、カビ発酵組成物から分離組成物を分離する直前の、元のカビ発酵組成物の乾燥重量ベースで測定されたタンパク質分パーセンテージの少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190、または少なくとも200%である。
【0119】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0120】
カビ発酵飲料は、日本酒、みりん、焼酎、またはソジュである、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0121】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0122】
カビ発酵食品は、醤油である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0123】
1つまたは複数の分離成分のうちの少なくとも1つの分離成分は、糸状菌である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0124】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
残りの固形物および液体画分から、1つまたは複数の分離成分を備えた固形物画分を分離するステップを備え、
分離された固形物画分は、残りの固形物および液体画分の固形部分よりもタンパク質分が高い、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0125】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
カビ発酵組成物と溶媒との混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、混合物を加熱するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0126】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0127】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0128】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態5の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0129】
実施形態6。
【0130】
食品であって、
1つまたは複数の分離成分を備えた分離組成物を備え、分離組成物は、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップとによって生成され、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、分離組成物は、乾燥重量ベースで測定されるタンパク質分パーセンテージを有し、分離組成物のタンパク質分は、カビ発酵組成物から分離組成物を分離する直前の、元のカビ発酵組成物の乾燥重量ベースで測定されたタンパク質分の少なくとも150%、少なくとも160%、少なくとも170%、少なくとも180%、少なくとも190、または少なくとも200%である。
【0131】
1つまたは複数の成分は、糸状菌を備えた、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0132】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0133】
カビ発酵飲料は日本酒であり、第1の分離組成物は酒粕であるか、または、カビ発酵飲料はみりんであり、第1の分離組成物はみりん粕である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0134】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0135】
カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離物質は、醤油粕である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0136】
食品は、肉またはシーフードの代替または類似の食品である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0137】
食品は、人間の消費のために考案された食品である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0138】
食品は、動物用飼料またはペットフードである、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0139】
食品は、タンパク質含有粉末である、実施形態5または実施形態6の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0140】
実施形態7。
【0141】
カビ発酵組成物から、1つまたは複数の成分を分離する方法であって、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップとを備え、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、
分離組成物は、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、または1重量%未満のアルコール分を有する。
【0142】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0143】
カビ発酵飲料は、日本酒、みりん、焼酎、またはソジュである、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0144】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0145】
カビ発酵食品は、醤油である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0146】
1つまたは複数の分離成分のうちの少なくとも1つの分離成分は、糸状菌である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0147】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
残りの固形物および液体画分から、1つまたは複数の分離成分を備えた固形物画分を分離するステップを備え、
分離された固形物画分は、残りの固形物および液体画分の固形部分よりもタンパク質分が高い、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0148】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
カビ発酵組成物と溶媒との混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、混合物を加熱するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0149】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0150】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0151】
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップは、
混合物から1つまたは複数の揮発性成分を蒸発させるために、カビ発酵組成物を加熱するステップと、
カビ発酵組成物を溶媒と混合するステップと、
混合物を、液体画分と固形物画分とに分離するステップとを備え、1つまたは複数の分離成分は、固形物画分の一部である、実施形態7の任意の1つまたは複数の態様の方法。
【0152】
実施形態8。
【0153】
食品であって、
1つまたは複数の分離成分を備えた分離組成物を備え、分離組成物は、
カビ発酵組成物を提供するステップと、
カビ発酵組成物から、分離組成物を分離するステップとによって生成され、分離組成物は、1つまたは複数の分離成分を備え、
1つまたは複数の分離成分は、カビ、澱粉、酵母、残留未消化タンパク質、またはそれらの組合せからなる群から選択され、
分離組成物は、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、または1重量%未満のアルコール分を有する。
【0154】
1つまたは複数の成分は、糸状菌を備えた、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0155】
カビ発酵組成物は、カビ発酵飲料である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0156】
カビ発酵飲料は日本酒であり、第1の分離組成物は酒粕であるか、または、カビ発酵飲料はみりんであり、第1の分離組成物はみりん粕である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0157】
カビ発酵組成物は、カビ発酵食品である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0158】
カビ発酵食品は、醤油であり、第1の分離物質は、醤油粕である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0159】
食品は、肉またはシーフードの代替または類似の食品である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0160】
食品は、人間の消費のために考案された食品である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0161】
食品は、動物用飼料またはペットフードである、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0162】
食品は、タンパク質含有粉末である、実施形態7または実施形態8の任意の1つまたは複数の態様の食品。
【0163】
特に明記しない限り、(請求項を除く)本明細書で使用される寸法、物理的特性などを表すものなどのすべての数字および表現は、すべての事例において「ほぼ」または「約」という用語によって変更されると理解される。少なくとも、請求項への均等論の適用を限定する試みとしてではなく、「ほぼ」または「約」という用語によって変更された明細書または請求項に記載された各数値パラメータは、少なくとも、記載されている有効桁数に照らして、丸め技法を適用するステップによって、解釈されるべきである。さらに、本明細書に開示されるすべての範囲は、すべての部分範囲またはそこに含まれるすべての個々の値を列挙する請求項を包含し、それをサポートするものと理解されるべきである。たとえば、1から10の指定された範囲は、最小値が1以上で、最大値が10以下で終わる間にある、および/または、含む、すべての部分範囲(たとえば、5.5から10、2.34から3.56など)または個々の値、または1から10までの任意の値(たとえば、3、5.8、9.9994など)を述べる請求項のサポートを含み、提供すると考慮されるべきである。
【0164】
前述より、本発明の特定の実施形態は、例示の目的で本明細書に記載されているが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除いて限定されない。
【国際調査報告】