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特表2022-547776支柱アセンブリ及び創外固定システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】支柱アセンブリ及び創外固定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/60 20060101AFI20221109BHJP
【FI】
A61B17/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502258
(86)(22)【出願日】2020-07-14
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 US2020041922
(87)【国際公開番号】W WO2021011532
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】62/874,104
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518284743
【氏名又は名称】エーエムディーティー ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AMDT HOLDINGS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100090251
【氏名又は名称】森田 憲一
(72)【発明者】
【氏名】マラニー,マイケル ダヴリュー.
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL18
4C160LL21
4C160LL32
4C160LL42
(57)【要約】
本開示は、長さ調整可能な支柱アセンブリ、及びそのような支柱アセンブリを利用する創外固定システムを提供する。支柱アセンブリは、第1の外ねじ付きロッド部材を備えている外ねじ付きロッド部分と、内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えた支柱筒アセンブリとを具備し、ロッド部分は支柱筒部分の内部空洞内を伸びて調整部分の少なくとも1つのキーと選択的に螺合している。支柱アセンブリはさらに、第1の外ねじ付きロッド部材の端部に第1の継手アセンブリ、及び支柱筒部分の端部に第2の継手アセンブリを具備している。第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の第2の端部を露出するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ調整可能な支柱アセンブリであって、
第1の外ねじ付きロッド部材を備えている外ねじ付きロッド部分、
内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えている支柱筒アセンブリであって、ロッド部分が支柱筒部分の内部空洞の内部を伸びており調整部分の少なくとも1つのキーと選択的に螺合している、支柱筒アセンブリ、
第1の外ねじ付きロッド部材の端部の第1の継手アセンブリであって、第1のプラットフォームに着脱自在に結合して第1の外ねじ付きロッド部材と第1のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第1の継手アセンブリ、並びに
支柱筒部分の端部の第2の継手アセンブリであって、第2のプラットフォームに着脱自在に結合して支柱筒アセンブリと第2のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第2の継手アセンブリ、
を具備しており、
第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の端部を露出させるように構成されている、支柱アセンブリ。
【請求項2】
第2の継手アセンブリは自在継手を具備している、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項3】
自在継手は、第1のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している、請求項2に記載の支柱アセンブリ。
【請求項4】
十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている、請求項3に記載の支柱アセンブリ。
【請求項5】
十字型アセンブリは十字型アセンブリの第1の着脱式ピン部分を介して第2のヨーク部分に結合されている、請求項4に記載の支柱アセンブリ。
【請求項6】
第1の着脱式ピン部分は、第2のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸び、かつ十字型アセンブリの第2のピン部分に結合されている、請求項5に記載の支柱アセンブリ。
【請求項7】
第2のピン部分は、第1のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸びる、請求項6に記載の支柱アセンブリ。
【請求項8】
第1の着脱式ピン部分及び第2のピン部分は、自在継手ブロックを介して共に結合される、請求項7に記載の支柱アセンブリ。
【請求項9】
第1の着脱式ピン部分は、自在継手ブロックの貫通孔を通って伸びるピンを具備している、請求項8に記載の支柱アセンブリ。
【請求項10】
第2のピン部分は、自在継手ブロックの1対の対応する開孔部の中を伸びる1対のピン部材を具備している、請求項9に記載の支柱アセンブリ。
【請求項11】
ロッド部分の端部は内ねじ付き内部軸方向開孔部を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項12】
ロッド部分は、第1の外ねじ付きロッド部材の端部分に対して同軸上に結合された第2の外ねじ付きロッド部材を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項13】
第1の外ねじ付きロッド部材及び第1の外ねじ付きロッド部材は、連続的な外ねじ形状を形成する外ねじを備えている、請求項12に記載の支柱アセンブリ。
【請求項14】
第1の外ねじ付きロッド部材及び第1の外ねじ付きロッド部材は接続部材を介して結合され、かつ接続部材の第1の部分は第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合され、接続部材の第2の部分は第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合される、請求項13に記載の支柱アセンブリ。
【請求項15】
接続部材の第1の部分及び第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチのねじ山を備え、かつ接続部材の第2の部分及び第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチとは異なる第2のピッチのねじ山を備えている、請求項14に記載の支柱アセンブリ。
【請求項16】
調整部分及び/又は支柱筒部分を選択的に回転することにより少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項17】
調整部分を選択的に回転することにより支柱筒部分が回転し、かつ支柱筒部分の回転により少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項18】
調整部分はさらに、支柱筒部分の端部衿部分及び該端部衿部分の対応する開孔部を通って伸びる少なくとも1つのピン部材の上に、移動可能なように結合されたスリーブ部材を具備している、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項19】
少なくとも1つのピン部材の第1の端部分は少なくとも1つのキーの裏側と係合し、かつ少なくとも1つのピン部材の第2の端部分はスリーブ部材の内表面と係合する、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項20】
少なくとも1つのキーの裏側は陥凹部を備え、少なくとも1つのピン部材の第2の端部分は該陥凹部の中に位置決めされている、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項21】
スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのピン部材が少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分と螺合した状態に位置決めするように、少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、カム面として構成された少なくとも1つの第1の部分を備えている、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項22】
少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している時は、スリーブ部材の回転により、少なくとも1つのピン部材、少なくとも1つのキー及び支柱筒部分の回転がもたらされる、請求項21に記載の支柱アセンブリ。
【請求項23】
スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのキーが外ねじ付きロッド部分から螺合解除されるように、少なくとも1つのキーを少なくとも1つのピン部材が位置決めするように少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、緩和面として構成された少なくとも1つの第2の部分を備えている、請求項21に記載の支柱アセンブリ。
【請求項24】
調整部分はさらに、自然状態で少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分から径方向に離れるように付勢する、少なくとも1つの付勢部材を具備している、請求項23に記載の支柱アセンブリ。
【請求項25】
スリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分及び少なくとも1つの第2の部分は、軸方向及び/又は角度方向に間隔をおいて配置されている、請求項23に記載の支柱アセンブリ。
【請求項26】
調整部分は、スリーブ部材が通常状態では少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している配置状態に付勢されるような、支柱筒部分に対する軸方向及び/又は角度方向の配置構成に、スリーブ部材を付勢する、少なくとも1つのばね部材をさらに具備している、請求項25に記載の支柱アセンブリ。
【請求項27】
創外骨固定システムであって、
開口部を画成しており第1の身体構造物に結合されるように構成された第1のプラットフォームと、
開口部を画成しており第2の身体構造物に結合されるように構成された第2のプラットフォームと、
請求項1~26に記載の支柱アセンブリのうちいずれかを具備している少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリと
を具備しているシステム。
【請求項28】
第1の継手アセンブリが第1のプラットフォームと着脱自在に結合され、かつ第2の継手アセンブリが第2のプラットフォームと着脱自在に結合されている、請求項27に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年7月15日に出願された「External Fixations Systems and Strut Assemblies Thereof」という表題の米国仮特許出願公開第62/874,104号に基づく通常の出願であり、同仮出願に基づく利益を主張する。米国仮特許出願公開第62/874,104号は参照によりその全体が本願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して創外固定システム及び関連方法に関する。より具体的には、本開示は、骨断片/身体構造物断片に添着するように構成された1対のプラットフォームの間を結合する、創外骨固定システム及び関連方法のための長さ調整可能な支柱アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
創外固定デバイスは、特定の臨床上の必要に基づいて、骨又は組織の断片を所望の相対配置状態に位置調整することにより骨及び組織の状態を治療するために使用されてきた。創外固定デバイスの1つの形態は、ヘキサポッド型固定デバイスである。ヘキサポッド型デバイス、又は正式名スチュワートプラットフォームは、6自由度(6DOF)のパラレルマニピュレータ又は支柱を備えている。一般にこれらのデバイスは、対象物を、基部に対して全3種の直交軸上の平行移動(X、Y、Zの位置)及びその全3種の直交軸の周りにおける回転(ロール、ピッチ、ヨー及び姿勢)を行って操作する能力を有している。
【0004】
骨又は組織の固定システムとして構成される場合、ヘキサポッド型システムは典型的には骨固定のプラットフォームとしての役割を果たす1対のリングを備えている。このプラットフォームは、典型的にはプラットフォームどうしの間を伸びる6本の支柱と接続されている。支柱及びプラットフォームは、一般には3つの直交軸の周りでの3種の回転を可能にする球面継手又はカルダン継手によって接続される。これらの支柱には長さ調整が可能なものもあるが、該支柱の最小長及び/又は最大長が特定の臨床的状況の要求を満たさない場合がある。例えば、プラットフォーム間の距離を特定の支柱により得られる距離よりも短い距離へと最小化するにはより短い支柱を使用する必要があるが、これは当然ながら支柱の調整可能範囲(すなわち最大長)を制限する。
【0005】
その結果、現行のヘキサポッド型骨固定システムは、プラットフォームどうしが互いに接近する必要があるときに使用するための「短い」支柱と、プラットフォームどうしがより離れる必要があるときに使用するための「長い」支柱とを提供する、様々な長さ(すなわち様々な長さ範囲)の一群の支柱を利用する。多くの場合、これらの支柱は、骨又は組織の矯正の過程で徐々に長く又は短くなるように次の長さの支柱と交換しなければならないが、これは多くの時間を要し、交換される支柱を再使用できないとすれば多くの費用も要する作業である。そのようなシステムをさらに複雑にしているのは、状況によって様々に異なる長さの支柱が要求されるということである。例えば、最初に極端な角度又は回転が存在する場合、通常は様々に異なる長さの支柱が必要とされる。そのような状況において様々な長さの支柱の正しい組み合わせを選択する作業は、典型的には手術室で試行錯誤して行なわれる、多くの時間を要する作業である。そのようなシステム及び状況は結果として過剰量の在庫も必要とし、これは費用もかかるうえ適切に利用するには混乱を伴うことも多い。
【0006】
支柱を物理的に変更することは、面倒であることを別としても、緊急的な方法で変形の整復を試みる場合のシステムの利用可能な動作範囲をも制限する。この状況では、そのような緊急の矯正が遂行されて整復部の保持が手術室スタッフに委ねられる一方で、位置を定められたプラットフォームの間にどの支柱が適合するかを手術室スタッフの別の人員が選び出すまで、支柱は通常は追加されない。この作業には多くの時間がかかり、大量の在庫を必要とする。
【0007】
現行のヘキサポッド型固定システムは、典型的には、プラットフォームと支柱との間に、適用時に締める必要のある1以上の締結具の使用を必要とする接続部も利用する。そのため、6本の支柱の両端部をプラットフォームに対して(すなわち12箇所の接続部を)、場合によっては試行錯誤しながら接続することは、困難かつ多くの時間を要する作業である。問題を複雑にしているのは、多くの現行のヘキサポッド型固定システムが、道具を使用して適用しなければならない分離型の締結具を利用するという事実である。これらの締結具及び道具は、該固定システムが使用される間、例えば整復を維持しようとする間の手術室の環境の中で把握しておかなければならない部品及び材料の集合をさらに増大させる。
【0008】
従って、プラットフォームに結合されたままで長さ調整範囲を広げ、関連する在庫の量を減少させ、比較的速やかに取り付けることが可能であり、かつ費用を低減するヘキサポッド型固定システム及び関連方法が望ましい。
【発明の概要】
【0009】
1つの態様では、本開示は、第1のプラットフォーム、第2のプラットフォーム、及び少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリを具備している、創外骨固定システムを提供する。第1及び第2のプラットフォームはそれぞれ開口部を画成し、かつ身体構造物に結合されるように構成されている。少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリは、少なくとも第1のねじ付きロッド部材を備えている外ねじ付きロッド部分と、内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えた支柱筒アセンブリとを具備し、ロッド部分は支柱筒部分の内部空洞の内部を伸びて、調整部分の少なくとも1つのキーと螺合している。少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリは、第1のねじ付きロッド部材の第1の端部を第1のプラットフォームと着脱自在に結合する第1の継手アセンブリをさらに具備し、第1の継手アセンブリは、第1のねじ付きロッド部材と第1のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にしている。少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリはさらに、支柱筒部分の端部を第2のプラットフォームと着脱自在に結合する第2の継手アセンブリを具備し、第2の継手アセンブリは、支柱筒アセンブリと第2のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にしている。第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の第2の端部を露出させるように構成されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、調整部分及び/又は支柱筒部分の選択的な回転により、少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2のプラットフォームの間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される。
【0011】
いくつかの実施形態では、創外骨固定システムは第2のねじ付きロッド部材及び外ねじ付き接続要素をさらに具備し、第2のねじ付きロッド部材及び第1のねじ付きロッド部材は、支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の第2の端部が露出されたときに第1及び第2のねじ付きロッド部材を互いに結合するために、内ねじを備えており接続要素の外ねじの対応する部分と螺合するように構成されている。いくつかのそのような実施形態では、接続要素の外ねじの第1の部分及び第1のねじ付きロッドの内ねじは第1のピッチを有し、かつ接続要素の外ねじの第2の部分及び第2のねじ付きロッドの内ねじは、第1のピッチとは異なる第2のピッチを有している。
【0012】
いくつかの実施形態では、第2の継手アセンブリは自在継手を具備している。いくつかのそのような実施形態では、自在継手は、第1のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している。いくつかのそのような実施形態では、十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている。
【0013】
別の態様では、本開示は長さ調整可能な支柱システムを提供する。該システムは、第1のねじ付きロッド部材を備えている外ねじ付きロッド部分と、内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えた支柱筒アセンブリとを具備し、ロッド部分は支柱筒部分の内部空洞の内部を伸びて調整部分の少なくとも1つのキーと螺合している。該システムは、第1のねじ付きロッド部材の第1の端部に第1の継手アセンブリをさらに具備し、第1の継手アセンブリは、第1のプラットフォームに着脱自在に結合して第1のねじ付きロッド部材と第1のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている。システムはさらに、支柱筒部分の端部に第2の継手アセンブリを具備し、第2の継手アセンブリは、第2のプラットフォームに着脱自在に結合して支柱筒アセンブリと第2のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている。第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の第2の端部を露出させるように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態では、調整部分及び/又は支柱筒部分の選択的な回転により少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される。
【0015】
いくつかの実施形態では、システムは第2のねじ付きロッド部材及び外ねじ付き接続要素をさらに具備し、第2のねじ付きロッド部材及び第1のねじ付きロッド部材は、支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の第2の端部が露出されたときに第1及び第2のねじ付きロッド部材を結合させるために、内ねじを備えており接続要素の外ねじの対応する部分と螺合するように構成されている。いくつかのそのような実施形態では、接続要素の外ねじの第1の部分及び第1のねじ付きロッドの内ねじは第1のピッチを有し、かつ接続要素の外ねじの第2の部分及び第2のねじ付きロッドの内ねじは、第1のピッチとは異なる第2のピッチを有している。
【0016】
いくつかの実施形態では、第2の継手アセンブリは自在継手を具備している。いくつかのそのような実施形態では、自在継手は、第1のプラットフォームに結合するように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している。いくつかのそのような実施形態では、十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている。
【0017】
別の態様において、本開示は、長さ調整可能な支柱アセンブリであって、第1の外ねじ付きロッド部材を備えた外ねじ付きロッド部分と;内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えた支柱筒アセンブリであって、ロッド部分が支柱筒部分の内部空洞の内部を伸びており調整部分の少なくとも1つのキーと選択的に螺合している、支柱筒アセンブリと;第1の外ねじ付きロッド部材の端部の第1の継手アセンブリであって、第1のプラットフォームに着脱自在に結合して第1の外ねじ付きロッド部材と第1のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第1の継手アセンブリと;支柱筒部分の端部の第2の継手アセンブリであって、第2のプラットフォームに着脱自在に結合して支柱筒アセンブリと第2のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第2の継手アセンブリと、を具備している支柱アセンブリを提供する。第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の端部を露出させるように構成されている。
【0018】
いくつかの実施形態では、第2の継手アセンブリは自在継手を具備している。いくつかのそのような実施形態では、自在継手は、第1のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している。いくつかのそのような実施形態では、十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている。そのようないくつかの実施形態では、十字型アセンブリは十字型アセンブリの第1の着脱式ピン部分を介して第2のヨーク部分に結合されている。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分は、第2のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸び、かつ十字型アセンブリの第2のピン部分に結合されている。いくつかのそのような実施形態では、第2のピン部分は、第1のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸びる。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分及び第2のピン部分は、自在継手ブロックを介して共に結合される。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分は、自在継手ブロックの貫通孔を通って伸びるピンを具備している。いくつかのそのような実施形態では、第2のピン部分は、自在継手ブロックの1対の対応する開孔部の中を伸びる1対のピン部材を具備している。
【0019】
いくつかの実施形態では、ロッド部分の端部は、内ねじ付きの内部軸方向開孔部を備えている。
【0020】
いくつかの実施形態では、ロッド部分は、第1の外ねじ付きロッド部材の端部分に対して同軸上に結合された第2の外ねじ付きロッド部材を備えている。いくつかのそのような実施形態では、第1の外ねじ付きロッド部材及び第1の外ねじ付きロッド部材は、連続的な外ねじ形状を形成する外ねじを備えている。いくつかのそのような実施形態では、第1の外ねじ付きロッド部材及び第1の外ねじ付きロッド部材は接続部材を介して結合され、かつ接続部材の第1の部分は第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合され、接続部材の第2の部分は第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合される。いくつかのそのような実施形態では、接続部材の第1の部分及び第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチのねじ山を備え、かつ接続部材の第2の部分及び第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチとは異なる第2のピッチのねじ山を備えている。
【0021】
いくつかの実施形態では、調整部分及び/又は支柱筒部分を選択的に回転することにより少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される。いくつかの実施形態では、調整部分を選択的に回転することにより支柱筒部分が回転し、かつ支柱筒部分の回転により少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される。
【0022】
いくつかの実施形態では、調整部分はさらに、支柱筒部分の端部衿部分及び該端部衿部分の対応する開孔部を通って伸びる少なくとも1つのピン部材の上に、移動可能なように結合されたスリーブ部材を具備している。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つのピン部材の第1の端部分は少なくとも1つのキーの裏側と係合し、かつ少なくとも1つのピン部材の第2の端部分はスリーブ部材の内表面と係合する。いくつかのさらなるそのような実施形態では、少なくとも1つのキーの裏側は陥凹部を備えて、少なくとも1つのピン部材の第2の端部分は該陥凹部の中に位置決めされている。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのピン部材が少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分と螺合した状態に位置決めするように、少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、カム面として構成された少なくとも1つの第1の部分を備えている。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している時は、スリーブ部材の回転により、少なくとも1つのピン部材、少なくとも1つのキー及び支柱筒部分の回転がもたらされる。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのキーが外ねじ付きロッド部分から螺合解除されるように、少なくとも1つのキーを少なくとも1つのピン部材が位置決めするように少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、緩和面として構成された少なくとも1つの第2の部分を備えている。いくつかのそのような実施形態では、調整部分はさらに、自然状態で少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分から径方向に離れるように付勢する、少なくとも1つの付勢部材を具備している。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分及び少なくとも1つの第2の部分は、軸方向及び/又は角度方向に間隔をおいて配置されている。いくつかのそのような実施形態では、調整部分は、スリーブ部材が通常状態では少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している配置状態に付勢されるような、支柱筒部分に対する軸方向及び/又は角度方向の配置構成に、スリーブ部材を付勢する、少なくとも1つのばね部材をさらに具備している。
【0023】
別の態様では、本開示は、創外骨固定システムであって、開口部を画成しており第1の身体構造物に結合されるように構成された第1のプラットフォームと;開口部を画成しており第2の身体構造物に結合されるように構成された第2のプラットフォームと;上記に開示された支柱アセンブリのうちのいずれかを具備している少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリと、を具備しているシステムを提供する。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の継手アセンブリが第1のプラットフォームと着脱自在に結合され、かつ第2の継手アセンブリが第2のプラットフォームと着脱自在に結合されている。
【0025】
本開示の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、本開示の様々な態様についての以降の詳細な説明を添付図面と合わせれば明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書中に記載された創外骨固定システム及び関連方法を例証する目的で、例証の実施形態が示される。これらの例証の実施形態は、開示される創外固定システムの正確な配置構成及び操作に関して全く限定するものではなく、他の類似の実施形態も想定されている。
【0027】
図1】創外骨固定システムのための支柱アセンブリを示す立面斜視図。
【0028】
図2図1の支柱アセンブリを示す別の立面斜視図。
【0029】
図3図1の支柱アセンブリを示す正面図。
【0030】
図4図1の支柱アセンブリを示す背面図。
【0031】
図5図1の支柱アセンブリを示す左側面図。
【0032】
図6図1の支柱アセンブリを示す右側面図。
【0033】
図7図1の支柱アセンブリを示す上面図。
【0034】
図8図1の支柱アセンブリを示す下面図。
【0035】
図9A図1の支柱アセンブリの分解立面斜視図。
【0036】
図9B図1の支柱アセンブリの長さ調整装置の分解側面図。
【0037】
図9C図1の長さ調整装置の分解立面斜視図。
【0038】
図10】1対の創外骨固定プラットフォームの間に結合された図1~9Cの支柱アセンブリを示す側面図。
【0039】
図11図10の支柱アセンブリの筒端部の継手をプラットフォームから取り外して示す側面図。
【0040】
図12図11の支柱アセンブリの筒端部の継手を示す斜視図。
【0041】
図13】筒端部の継手の構成部品が取り外されて支柱アセンブリのねじ付きロッドが露出している、図12の支柱アセンブリの筒端部を示す斜視図。
【0042】
図14】ねじ付きロッドの端部からキャップ部材が取り外されてねじ付きロッドの内部空洞が露出している、図13の支柱アセンブリの筒端部を示す斜視図。
【発明の詳細な説明】
【0043】
本発明の様々な実施形態の要素について述べる場合、冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」及び「前記(said)」は、1又は複数の要素があることを意味するように意図されている。用語「具備している、含んでいる(comprising)」、「備えている(including)」及び「有している(having)」は、包括的であるように意図されており、記載された要素以外の追加の要素が存在しうることを意味する。パラメータのいかなる例も、開示された実施形態の他のパラメータを除外しない。任意の特定の実施形態に関して本明細書中に記載、例証又は他の方法で開示された構成部分、態様、特徴、構成、配置構成、使用方法などは、本明細書中に開示された任意の他の実施形態にも同様に適用可能である。
【0044】
本開示は、多くの時間を要する支柱長の選択及び組み立ての困難を伴うことなくヘキサポッド型システムの望ましい安定特性及び可動特性を備えている、6自由度(6DOF)の骨又は組織固定システム及び関連する固定方法を提供する。該固定システムは比較的広い動作範囲を有する支柱アセンブリ110を備えて、手術室における緊急的整復が、システムそれ自体並びに整復作業中の1以上の支柱110を選択及び交換する必要によって制限されないようになっている。いくつかの実施形態では、本開示の固定システム、支柱アセンブリ110及び関連する固定方法は、骨折又は変形、例えば比較的長い骨の骨折又は変形の修復に特に有利である。
【0045】
支柱アセンブリ110及び/又はその構成部品は、米国特許出願公開第2018/0344354号明細書に開示された支柱アセンブリと類似しているか又は同一であってよく、米国特許出願公開第2018/0344354号は参照によりその全体が本願に組み込まれる。さらに、図面には単一の支柱アセンブリ110が示されているが、本開示による固定システム及び関連する固定方法は、米国特許出願公開第2018/0344354号明細書に開示されるように、1対のプラットフォームに移動可能なように結合されて該プラットフォームの間を伸びる、単一の支柱アセンブリ110を数本含むことになる。
【0046】
図1~9Cに示されるように、1つの実施形態において、固定システム又はデバイスは、支柱本体5の内側にねじで結合されたねじ付きロッドアセンブリ25で各々形成された支柱アセンブリ110を備えている。さらに以下に説明されるように、ねじ付きロッドアセンブリ25は第1の支柱ねじ又はロッド12と、可能性として第2の増設支柱ねじ又はロッド13とを備えることができる。ねじ付きロッドアセンブリ25は、図1~9Cに示されるように、外ねじを備えることができる。図3に示されるように、ねじ付きロッドアセンブリ25は長手方向軸X-Xを備える、又は規定することが可能であり、かつ軸X-Xに沿って長尺状であってよい。いくつかの実施形態では、ねじ付きロッドアセンブリ25は円筒状であってもよい。
【0047】
図1~9Cに示されるように、ねじ付きロッドアセンブリ25は支柱本体5の内部に平行移動可能に受承されることができる。従って支柱本体5は、例えば長手方向軸X-Xに沿ってねじ付きロッドアセンブリ25を中に/通して受け入れるように構成された、ねじ無しでありかつ可能性としてほぼ平滑な空洞を備えることができる。支柱本体5、及び可能性としてその空洞は、図1~9Cに示されるように、長手方向軸X-Xに沿ってねじ付きロッドアセンブリ25の長さよりも短い長さを画定することができる。支柱本体5は、ねじ付きロッドアセンブリ25が支柱本体5を通って自由に延在及び/又は平行移動するように構成可能である。
【0048】
さらに以下に説明されるように、支柱本体5の一方の端部の継手は、図10に示されるように第1のプラットフォーム120に結合されるように構成され、かつねじ付きロッドアセンブリ25の反対側の端部は第2のプラットフォーム130に結合されるように構成される。このように、支柱本体5及びねじ付きロッドアセンブリ25は、支柱アセンブリ110に比較的広い範囲の長さ調整機能をもたらすように、かつその結果として第1及び第2のプラットフォーム120、130の間の距離及び/又は配向を与えるように、軸X-Xに沿って互いに対して平行移動することができる。
【0049】
第1及び/又は第2のプラットフォーム120、130は、開口部及び/又は軸の周囲に少なくとも部分的に(かつ可能性としては身体装着時に骨及び/又は組織の周囲に少なくとも部分的に)伸びるように、リング又は部分リングであってよい。支柱アセンブリ110は、第1及び第2のプラットフォーム120、130に対して該プラットフォームの軸の周りに結合させることができる。例えば、複数の支柱アセンブリ110が第1及び第2のプラットフォーム120、130に対して周沿いに位置決め及び結合されてもよく、かつ各々の支柱アセンブリ110が、第1及び第2のプラットフォーム120、130に対して該プラットフォーム120、130の軸の周囲の様々な位置に取り付けられてよい。そのため、支柱アセンブリ110が、第1及び第2のプラットフォーム120、130の軸に対して角度をなしてもよい。
【0050】
支柱アセンブリ110は、ねじ付きロッドアセンブリ25が支柱本体5から伸びるための(又はその逆の)ゆとりを提供するような構成で配置構成して第1及び第2のプラットフォーム120、130に結合させることができる。例えば、支柱アセンブリ110は、隣接した比較的狭い間隔で配置された継手を2つ1組として第1及び第2のプラットフォーム120、130に結合されてもよく、かつそのような2つ1組の支柱アセンブリ110が、第1及び第2のプラットフォーム120、130の周りで比較的厳密に大きな距離を置いて配置されてもよい。それにより支柱アセンブリ110は、交互式のパターン又は配向で第1及び第2のプラットフォーム120、130に接合されてもよい。しかしながら、他のいくつかの実施形態では、支柱アセンブリ110は同じ向き又は配向で第1及び第2のプラットフォーム120、130の間を伸びていてもよい。
【0051】
図1~9Cに示され、かつ上述されるように、ねじ付きロッドアセンブリ25(第1の支柱ねじ又はロッド12、及び可能性として第2の増設の支柱ねじ又はロッド13を具備している)を支柱本体5の開放空洞内に入れて、ねじ付きロッドアセンブリ25の長さ調整装置の対応する内ねじと係合させることができる。いくつかの実施形態では、図9A~9Cに示されるように、支柱アセンブリ110の支柱本体5は、長さ調整装置の少なくとも1つのねじ付きキー8を介してねじ付きロッドアセンブリ25と螺合させることができる。少なくとも1つのキー8は、ねじ付きロッドアセンブリ25の外ねじに対応/係合する内ねじを備える、又は形成することができる。支柱アセンブリ110は、少なくとも1つのキー8(例えば2個、3個又はそれ以上のキー8)を手動で径方向に移動(すなわち軸X-Xに関して径方向に内外に平行移動)させてねじ付きロッドアセンブリ25を着脱することができるように、構成可能である。
【0052】
図1~9Cに示されるように、少なくとも1つのねじ付きキー8は支柱本体5の端部衿部分7の内側の内部開口部/空洞の中に提供されてよく、かつ少なくとも1つのねじ付きキー8の作動は、外側スリーブ又はリング6の回転(例えば、可能性としては軸X-Xの周りの手動式回転)及び/又は長手方向の平行移動(例えば、可能性としては軸X-Xに沿った手動式平行移動)によって行われてもよい。外側スリーブ6は、図1~9Cに示されるように、端部衿部分7の上/周囲に、回転自在及び/又は平行移動自在に提供可能である。図9A~9Cに示されるように、少なくとも1つのピン9が衿部分7を通って(例えば対応する貫通孔又は開孔部を通って)径方向に伸びて、少なくとも1つのねじ付きキー8の裏側/内側の表面を支えてもよい。少なくとも1つのねじ付きキー8の裏側/内側の表面は、図9A~9Cに示されるように、少なくとも1つのピン9が中に配置されて支えとなる、開孔部、空洞又は陥凹部17を備えることができる。
【0053】
外側スリーブ6は内側カミング表面を備えて、スリーブ6が(例えば軸X-Xに沿って)長手方向(longitudally)/軸方向に平行移動及び/又は(例えば軸X-Xの周りで)回転されたときに、該カミング表面が少なくとも1本のピン9及び少なくとも1つのねじ付きキー8を径方向に外側へ移動させてねじ付きロッドアセンブリ25から離れて係合解除させるようになっているか、又は少なくとも1本のピン9を径方向に内側へ押し進め、次いで少なくとも1つのねじ付きキー8を径方向に内側へ押してねじ付きロッドアセンブリ25(すなわち第1の支柱ねじ12及び/又は第2の増設の支柱ねじ13)と係合させるようになっているかのいずれかであってよい。外側スリーブ6はさらに、少なくとも1つのねじ付きキー8が外側スリーブ6のカミング表面を介してねじ付きロッドアセンブリ25と強制的に係合しているときの軸X-Xの周りの外側スリーブ6の回転により、少なくとも1つのねじ付きキー8がねじ付きロッドアセンブリ25の周りで回転して、ねじ付きロッドアセンブリ25が支柱本体5を通って軸方向(外側スリーブ6の回転の方向に応じた軸線方向(すなわち支柱アセンブリ110を延長又は短縮する方向))に平行移動されるように、構成されていてもよい。例えば、外側スリーブ6は、該スリーブの回転が少なくとも1本のピン9に接触して作用し、次いでピンが衿部分7に(該衿部分の開孔部を介して)、及び少なくとも1つのねじ付きキー8に(例えば、該キーの開孔部、空洞又は陥凹部17を介して)接触して作用して、支柱本体5及び少なくとも1つのねじ付きキー8を回転させ、かつ支柱本体5と対応するねじ付きロッド12、13との間の軸方向/長手方向の配置構成の(少なくとも1つのねじ付きキー8及び対応するねじ付きロッド12、13のねじ山を介した)調整をもたらすように、構成されていてもよい。従って外側スリーブ6を手動で軸方向及び/又は回転方向に調整することにより、支柱アセンブリ110の選択的な長さ調整(すなわち、ねじ付きロッドアセンブリ25の継手と支柱本体5の継手との間のX-X軸方向の長さ、かつその結果として第1及び第2のプラットフォーム120、130の間の距離及び配向)を提供することができる。
【0054】
いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つのねじ付きキー8が外側スリーブ6のカミング表面を介してねじ付きロッドアセンブリ25と強制的に係合されている時に軸X-Xの周りで外側スリーブ6が回転することにより、支柱本体5及び少なくとも1つのねじ付きキー8がねじ付きロッドアセンブリ25の周りで回転してねじ付きロッドアセンブリ25が支柱本体5を通って軸方向に平行移動されるようになっている。そのような実施形態では、支柱本体5を第1のプラットフォーム120に結合している継手30は、軸X-Xの周りでの支柱本体5のそのような回転を可能とするように構成されている。
【0055】
いくつかの実施形態では、外側スリーブ6は、該スリーブの内側カム表面が自然状態又は中立状態で少なくとも1つのキー8をねじ付きロッドアセンブリ25との係合状態に強制/維持するような配置状態に、弾性的に保持されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、図9A~9Cに示されるように、支柱アセンブリ110は、自然状態又は中立状態で外側スリーブ6を軸方向/長手方向及び/又は回転方向に支柱本体5の端部衿部分7の上の配置状態に弾性的に維持するばね4を備えて、カム表面が少なくとも1本のピン9を少なくとも1つのキー8に対して付勢し/押付けて少なくとも1つのキー8がねじ付きロッドアセンブリ25と係合するようになっていてもよい。そのような実施形態では、支柱アセンブリ110は、外側スリーブ6の内側カミング表面が少なくとも1つのキー8を付勢するか又は押付けて(少なくとも1本のピン9を介して)ねじ付きロッドアセンブリ25と係合させないように、かつ少なくとも1つのキー8がねじ付きロッドアセンブリ25との係合を解除することができるように、外側スリーブ6を軸X-Xに沿って軸方向に平行移動、及び/又は軸X-Xの周りで回転式に平行移動させることが可能であるように構成されてよい。例えば、支柱アセンブリ110は、図9A~9Cに示されるように、常に/自然状態で少なくとも1つのキー8をねじ付きロッドアセンブリ25から径方向に離れるように付勢する、少なくとも1つの付勢部材17(例えば少なくとも1つの割リング又はばね)を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、支柱アセンブリ110は複数の環状に/角度をなして配置構成されたキー8を備えてもよく、かつ少なくとも1つの付勢部材17がキー8の内側表面(例えば内部の溝部)に位置決めされて、外側スリーブ6がその自然状態又は中立状態のばね4による付勢配置状態にある時に少なくとも1つの付勢部材17は弾性変形せしめられ、その結果少なくとも1つの付勢部材17が予荷重の径方向力をキー8に対して加え、この力がねじ付きロッドアセンブリ25から径方向に離れるように作用するようになっていてもよい。従って、外側スリーブ6を回転及び/又は(例えば、ばね4に抗して)径方向に平行移動させて、該スリーブのカム表面がもはやピン部材9をキー8に対して径方向に内側に押し付けないようにし、かつその結果として少なくとも1つの付勢部材17の予荷重がキー8をねじ付きロッドアセンブリ25から離れる(すなわち係合解除する)ように押し進める/径方向に平行移動させることが可能となるようにすることができる。外側スリーブ6のそのような構造/配置構成では、支柱アセンブリ110の軸方向長を、ねじ付きロッドアセンブリ25と支柱本体5との関係を自由に調整することにより粗く調節することができる。
【0056】
ねじ付きロッドアセンブリ25は、ねじ付きロッドアセンブリ25の既存の構成部品(第1の支柱ねじ12)の外ねじとほぼ同一の外ねじを備え、かつその他の点でねじ付きロッドアセンブリ25の既存の構成部品とほぼ同様の、少なくとも1つの増設のねじ付きロッド13の使用により延長されてもよい。例えば、少なくとも1つの増設のねじ付きロッド13は、ねじ付きロッドアセンブリ25の第1の支柱ねじ12の外ねじと同じねじピッチを備えることができる。少なくとも1つの増設のねじ付きロッド13(及び/又はねじ付きロッドアセンブリ25の自由端を形成している既存の構成部品、例えば第1の支柱ねじ12)は、複合物のピッチが接合されたロッド全体にわたり連続するようにそれぞれのねじピッチを確実に位置合わせ(clocking)する端部構造を備えることができる。
【0057】
ねじ付きロッドアセンブリ25は、いくつかの方法論により増設のねじ付きロッド13で延長させることができる。一例(図示せず)では、ねじ付きロッドアセンブリ25のねじ付きロッドは、同心配置されて増設ねじ付きロッド13の中央チャネル内に据えられたキャップねじを備えていてもよい。増設のねじ付きロッド13は、キャップねじが増設のねじ付きロッド13の端部から出て伸びるがキャップねじの頭部は空洞の中に維持又は捕捉されているように、構成可能である。既存の第1のねじ付きロッド12は、キャップねじの露出した部分と螺合するための同心状のテープ付き穴(taped hole)を備えることができる。ねじ付きロッドアセンブリ25をさらに延長するための追加の増設ねじ付きロッド13を受け入れるために、先に設置されたねじ付きロッド13は、空洞内の捕捉されたキャップねじの後方にねじ山付きインサートを受け入れるように構成されていてもよい。ねじ山付きインサートは、次の増設ねじ付きロッド13のキャップねじを受け入れるための同心状のテープ付き穴(taped hole)を備えることができる。このようにして、任意の数の増設ねじ付きロッド13を、その場でねじ付きロッドアセンブリ25に追加することができる。
【0058】
別の例では、ねじ山付きターンバックルが、その場にあるロッド又は先に設置されたねじ付きロッド(例えば事前に設置された増設ねじ付きロッド13の第1のねじ付きロッド12)と増設のねじ付きロッド13との間の接続要素として利用されてもよい。ねじ山付きターンバックルは、第1のねじ付きロッド12のような先に設置されたねじ付きロッド、及び増設のねじ付きロッド13の、中央チャネルの内ねじと螺合するように構成される。ターンバックルは、右回りの外ねじを備えた第1の部分及び左回りの外ねじを備えた第2の部分を備えることができる。ターンバックルはさらに、ターンバックルへのトルク伝達手段を提供するために構成された一端に組み込まれたソケット又は他の適切な駆動機構も備えることができる。そのような実施形態では、その場にあるか又は先に設置されたねじ付きロッドの内ねじは、その向きがターンバックルの駆動機構の反対端の向きと同じであるねじピッチを備え、同時に増設のねじ付きロッド13は、ターンバックルの駆動機構を有する端部と同じねじ山の向きを有することが可能である。駆動要素を増設ねじ付きロッド13の中央チャネルの中へと挿入して、ターンバックルの駆動機構と係合させることも可能である。増設のねじ付きロッド13を、駆動要素及び該駆動要素に係合されたターンバックルの駆動機構のシャフト上にある状態で、その場の又は先に設置されたねじ付きロッドと同軸上に置き、かつターンバックルにトルクを加えてその場の又は先に設置されたねじ付きロッド及び増設のねじ付きロッド13の両方に同時に螺入することが可能である。その場の又は先に設置されたねじ付きロッド及び増設のねじ付きロッド13の外ねじのねじ山位置合わせ(Thread clocking)は、その場の又は先に設置されたねじ付きロッド及び増設のねじ付きロッド13の嵌合端部の相互嵌合機構により行われてもよい。
【0059】
別例として、ねじ付きロッドアセンブリ25は、図9A~9Cに示されるように、何らかの事前組立て手段を提供又は可能にするターンバックルの接続要素22を備えて、増設のねじ付きロッド13及び接続要素22を設置時に別々に扱う必要がないようにすることができる。上述のターンバックルと同様に、接続要素22は、第1のねじ付きロッド12のような先に設置されたねじ付きロッド及び増設ねじ付きロッド13の中央チャネルの内ねじ58と螺合するように構成可能である。接続要素22は、第1のピッチの外ねじを備えた第1の部分60と、第1のピッチとは異なる第2のピッチの外ねじを備えた第2の部分61とを備えることができる。例えば、第1のピッチが細かいねじピッチ、かつ第2のピッチが粗いねじピッチであってもよい(又はその逆でもよい)。第1及び第2の部分60、61の外ねじのピッチは異なっていてもよい一方で、ねじの向きは同じであってよい。このように、先に設置されたねじ付きロッド12の内ねじは少なくともその第1の端部に第1のピッチ又は第2のピッチ(及び対応するねじの向き)を備えることが可能であり、かつ増設のねじ付きロッド13の内ねじは少なくともその第1の端部に第1のピッチ又は第2のピッチのうちの他方(及び対応するねじの向き)を備えることができる。
【0060】
増設のねじ付きロッド13の第1の端部の反対側にある第2の端部の内ねじは、第1のピッチ又は第2のピッチのうち他方を備えた第1の端部と同じねじピッチを備えることができる。その結果として増設のねじ付きロッド13の第2の端部は、ねじ付きロッドアセンブリ25をさらに延長するためにさらなる増設のねじ付きロッド13が設置されることを可能とし、かつそれにより、その場においてねじ付きロッドアセンブリ25の長さを、及びそれにより範囲を、さらに広げることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、先に設置されたねじ付きロッド12の内ねじは粗いねじピッチを備え、かつ増設のねじ付きロッド13の内ねじは細かいねじピッチを備えていてもよい(又はその逆でもよい)。そのような実施形態では、接続要素22が第1の回転方向にトルクを加えられ、それに応じて先に設置されたねじ付きロッド12及び増設のねじ付きロッド13の内ねじに螺合される場合、接続要素22は、回転されるにつれて所与の速度で増設ロッド13から外へと進む一方で、相対的に速い速度で先に設置されたねじ付きロッド12の中へと進み、こうして増設のねじ付きロッド13が先に設置されたねじ付きロッド12と差動的に接続される。接続要素22は、該接続要素22にそのようなトルク伝達を(例えば先に設置されたねじ付きロッド12のチャネルを通して)提供するために構成された、一方の端部に組み込まれたソケット又は別の適切な駆動機構を備えていてもよい。
【0062】
このように、接続要素22は、先に設置されたねじ付きロッド12を取り外したり該ロッド12の妨げとなったりすることなく、増設のねじ付きロッド13を先に設置されたねじ付きロッド12に結合するために利用することができる(すなわち、その場で設置することが可能である)。いくつかの実施形態では、接続要素22は増設のねじ付きロッド13と螺合され、かつ増設のねじ付きロッド13は先に設置されたねじ付きロッド12よりも細かいピッチの内ねじを備えていてもよい(又はその逆であってもよい)。図9A~9Cに示されるように、接続要素22は第1及び第2の部分60、61の間にねじ山が無い部位63を備えていてもよい。ねじ山が無い部位63により、接続要素22のより細かいピッチのねじ付き部分60又は61を、増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12のうちより細かいピッチの内ねじを備えたほうの中へ最初に幾分深く螺入させることが可能となる。
【0063】
上記のように、1つの接続要素22の典型的な使用法について例証するために創外骨固定システムの2つのねじ付きロッド12、13を利用しているが、接続要素22は、任意の2本のロッド部材又は部分(創外骨固定システムの一部であるか別の整形外科用又は非整形外科用の装置又はシステムの一部であるかを問わない)を引き寄せて(又は間隔を空けて)かつ結合するために利用可能である。さらに、接続要素22は外ねじ60、61を有するものとして、また第1及び第2のロッド12、13は嵌合する内ねじを有するものとして図示及び説明されているが、接続要素22が内ねじを有し、かつ部材が外ねじを有していてもよい。
【0064】
最初に第2のロッド又は部材13と接続要素22とが比較的細かいピッチのねじで螺合され、共に(例えばツールによって)回転すなわちトルクを加えられて、比較的粗い(course)ピッチのねじにより第1のロッド又は部材12に螺合することができる。そのような実施形態では、接続要素22のねじ山が無い部分63は、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間に伸びることができる。第2のロッド又は部材13及び接続要素22は、第1及び第2のロッド又は部材12、13が接触するまでは一体として共に回転されて、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間の相対的な回転が防止されるようになっていてもよい。接続要素22は、接続要素22が第1及び第2のロッド又は部材12、13を通って軸方向に移動するように、そこからさらに回転されてもよい。しかしながら、接続要素22と第2のロッド又は部材13との間のねじ接続部のピッチが接続要素22と第1のロッド又は部材12との間のねじ接続部よりも細かいことにより、接続要素22は、第1のロッド又は部材12よりも第2のロッド又は部材13を通って回転される時により遅く、すなわちより短い距離を、移動することができる。このようにして接続要素22は、第1及び第2のロッド又は部材12、13を結び付けて、例えば第1及び第2のロッド又は部材12、13の外ねじが整列又は連続している配置構成とすることができる。留意点は、接続要素22並びに第2のロッド部材12及び第1のロッド又は部材12それぞれの、比較的細かいピッチのねじと比較的細かいピッチのねじとの組み合わせにより、物理的制約から単一のピッチでは達成できない可能性がある(すなわち、細かいねじピッチ及び粗い(course)ねじピッチの間のねじピッチの差に等しいねじピッチは現実的には物理的に達成できないかもしれない)極めて高い軸方向の精度又は調整が、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間にもたらされるということである。
【0065】
いくつかの実施形態では、接続要素22は、先に設置されたねじ付きロッド12と結合される前に、増設のねじ付きロッド13に取り付けられるか又は他の方法で予め設置されてよい。増設のねじ付きロッド13に係合された接続要素22のねじ山を最も効率的に使用するために、増設のねじ付きロッド13及び/又は接続要素22は、接続要素22が先に設置されたねじ付きロッド12の中に螺入される時に増設のねじ付きロッド13及び接続要素22が一緒に回転するように構成されるとよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、先に設置されたねじ付きロッド12の少なくとも自由端及び増設のねじ付きロッド13の両端部は、先に設置されたねじ付きロッド12及び増設のねじ付きロッド13の端部の外ねじの間の正確なタイミングを確実にする、キーイング要素を備えることができる。使用時、接続要素22の第1の部分60は増設のねじ付きロッド13のチャネル内に予め設置可能であり、かつそれにより接続要素22の第2の部分61は増設のねじ付きロッド13から伸びることができる。増設のねじ付きロッド13及び接続要素22にトルクが加えられて(例えば、一体として共に回転されて)、接続要素22の第2の部分61が先に設置されたねじ付きロッド12の空洞の内ねじに螺合するように、かつそれにより先に設置されたねじ付きロッド12の中へ軸方向に移動して増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12を結び付けるように、なっていてもよい。増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12のキーイング要素は、ロッドの嵌合面が互いに最適な距離内にあるときに、キーイング要素の嵌合面が互いに接触して増設のねじ付きロッド13と先に設置されたねじ付きロッド12との間の相対的回転を防止するように、構成可能である。
【0067】
そのような実施形態では、増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12のキーイング要素は、増設のねじ付きロッド13と先に設置されたねじ付きロッド12との間の相対的な軸方向の平行移動を可能にする、嵌合面に対応する凹部を備えることができる。そのような状況において、接続要素22の駆動機構が増設のねじ付きロッド13のチャネルを介して係合され、かつ回転せしめられて、接続要素22が増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12の空洞を通って異なる速度でねじ送り式に移動することにより、増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12を互いに向かって軸方向に移動させるようになっていてもよい。接続要素22は、増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12の嵌合端面が互いに接触するまでトルクを加えられてよい。増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12は、増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12のキー要素の嵌合端面が係合した時に増設のねじ付きロッド13及び先に設置されたねじ付きロッド12が確実又は強固に結合され、かつそれらの外ねじのピッチが適正に位置合わせされるように、構成可能である。
【0068】
いくつかの実施形態では、先に設置されたねじ付きロッド12の自由端、又は設置される場合は増設のねじ付きロッド13の自由端は、キーイング要素、嵌合端面及び/又はその凹部と嵌合するように構成されたガイドブッシュを備えることができる。ガイドブッシュは、支柱本体5の空洞の内部と接触するための比較的平滑な表面を提供し、かつそれによりその外ねじを保護するように作用することができる。ガイドブッシュを先に設置されたねじ付きロッド12に、又は設置される場合は増設のねじ付きロッド13の自由端に固定するために、キャップねじを利用することができる。
【0069】
接続要素22は、支柱アセンブリ25の第1の先に設置されたねじ付きロッド12及び第2の増設のねじ付きロッド13に関して上記に説明及び利用されているが、接続要素22が任意の他の追加のロッド部材とともに利用される場合もあることは、本明細書中において明確かつ具体的に企図されている。
【0070】
上述され、かつ図1~7、9A及び10~12に示されるように、支柱アセンブリ110の支柱本体5は、支柱本体5の回転及び角度形成をもたらす、第1のプラットフォーム120に結合する継手30を備えることができる。支柱本体5と第1のプラットフォーム120との間の継手30は、支柱本体5(及びその結果として支柱アセンブリ110全体)が、軸X-Xの周りでの回転を含めて、直交軸上の平行移動(X、Y、Zの位置)のすべてに関して回転又は角度形成すること(ロール、ピッチ、ヨー及び姿勢)を可能にするように構成される。継手30は、上述のように、軸X-Xの周りの(例えば外側スリーブ6による)支柱本体5の回転により支柱アセンブリ110の軸方向長を選択的に延長又は短縮することが少なくとも部分的には可能となるように、第1のプラットフォーム120に対する軸X-Xの周りの支柱本体5の回転を可能とすることができる。
【0071】
支柱アセンブリ110の第1のねじ付きロッド12も、ねじ付きロッドアセンブリ25(第1のねじ付きロッド12のみであれ、第1のねじ付きロッド12及びそこから伸びる少なくとも1本の第2のねじ付きロッド13であれ)の回転及び角度形成をもたらす、第2のプラットフォーム120に結合する継手31を備えることができる。ねじ付きロッドアセンブリ25の第1のねじ付きロッド12と第2のプラットフォーム130との間の継手31は、第1のねじ付きロッド12(及びその結果としてロッドアセンブリ25及び支柱アセンブリ110全体)が、軸X-Xの周りでの回転を含めて、直交軸上の平行移動(X、Y、Zの位置)のすべてに関して回転又は角度形成すること(ロール、ピッチ、ヨー及び姿勢)を可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、継手31は継手30と同じ構造のものであってよい。他のいくつかの実施形態では、継手31の構造は継手30の構造とは異なっている。
【0072】
図1~7、9A及び10~12に示されるように、支柱アセンブリ110の支柱本体5を第1のプラットフォーム120に結合する継手30は、自在継手(すなわち自在カップリング、U字継手、カルダン継手、スパイサー若しくはハーディ・スパイサー継手、又はフックの継手)であって、第1のプラットフォーム120に回転自在に結合される第1のヨーク部分、部材又はアセンブリと、支柱本体5に結合される(回転自在に、又は強固に/固定して結合される)第2のヨーク部分、部材又はアセンブリと、第1及び第2のヨーク部分のアーム部分の間/アーム部分に対して回転自在に結合される十字型装置又はアセンブリと、を備えているものを含むことができる。図2、9A及び10に示されるように、第1のヨーク部分又はアセンブリは、その軸方向端面から軸方向に伸びる開孔部を備えることができる。軸方向に伸びる開孔部は、図10に示されるように、第1のプラットフォーム120の開孔部を通って伸びて継手30の第1のヨーク部分を第1のプラットフォーム120に結合するボルト、ねじ又は同様の部材と結合するように構成可能である。いくつかの他の実施形態では、図1~6及び8~10の第2の継手31で示されるように、第1のヨーク部分又はアセンブリはその軸方向端面から軸方向に伸びるポストを備えてもよい。軸方向に伸びるポストは、第1のプラットフォーム120の開孔部を通って伸びて継手30の第1のヨーク部分を第1のプラットフォーム120に結合するように構成可能である。
【0073】
図1~7、9A及び10~12に示されるように、継手30の十字型装置又はアセンブリは、支柱本体5に結合された少なくとも第2のヨーク部分又はアセンブリから取り外し又は結合解除されるように構成可能である。例えば、十字型装置の、第2のヨーク部分のアームの間を伸びて該アームに回転自在に結合された部分は、図12及び13に示されるように、十字型装置及び第1のヨーク(その結果として潜在的に第1のプラットフォーム120)を第2のヨーク及び支柱本体5(及びその結果として支柱アセンブリ110全体)から、支柱アセンブリ110の長さを変更することなく分離又は他の方法で取り外すために、選択的に除去可能(例えば、ねじ送り式に除去可能)であってよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、図11及び12に示されるように、支柱筒5の端部の継手130を第1のプラットフォーム120から離脱又は結合解除して、支柱アセンブリ110を、継手130が第1のプラットフォーム120から離れるように、再配向すなわち角度形成及び/又は回転させる(例えば、ねじ付きロッドアセンブリ25と第2のプラットフォーム130との間の継手31の動きによって行う)ことが可能である。次いで継手130を、図13に示されるように、支柱筒5の内部空洞及びねじ付きロッドアセンブリ25の端部(すなわち第1のねじ付きロッド12又は「最後の」第2のねじ付きロッド13(含まれる場合)の端部)を露出させるために取り外し又は結合解除することができる。別例として、継手130を取り外し又は結合解除して支柱筒5を第1のプラットフォーム120(及びそこに結合した継手30のジョーク(joke))から離脱又は結合解除し、支柱アセンブリ110を再配向すなわち角度形成及び/又は回転させて(例えば、ねじ付きロッドアセンブリ25と第2のプラットフォーム130との間の継手31の動きによって行う)、図13に示されるように、継手130の第2のヨーク部分を備えた支柱筒5の端部を第1のプラットフォーム120から離して支柱筒5の内部空洞及びねじ付きロッドアセンブリ25の端部を露出させるようになっていてもよい。
【0075】
図13に示されるように、いくつかの実施形態では、ねじ付きロッドアセンブリ25の端部の端部(すなわち第1のねじ付きロッド12又は「最後の」第2の増設ねじ付きロッド13(含まれる場合)の端部)は、ねじ付きロッドアセンブリ25の端部の内側に結合(例えば螺合)してねじ付きロッドアセンブリ25(すなわち第1のねじ付きロッド12、又は含まれる場合は「最後の」第2の増設ねじ付きロッド13)のねじ付き内部空洞及びねじ付きロッドアセンブリ25の端部(例えばそのキー要素)を覆って伸びるか又は他の方法で接近を防止する、キャップ部材11を備えることができる。そのような実施形態では、キャップ部材11は、図14に示されるように、ねじ付きロッドアセンブリ25の端部から除去(例えば、ねじ送り式に除去)されてねじ付きロッドアセンブリ25の内ねじ付き開孔部及び端部を露出させることができる。
【0076】
ねじ付きロッドアセンブリ25の内ねじ付き開孔部及び端部が露出した状態で、増設のねじ付きロッド13を、ねじ付きロッドアセンブリ25(すなわち第1のねじ付きロッド12、又は含まれる場合は「最後の」第2の増設のねじ付きロッド13)の端部に接続要素22を介して結合して、ねじ付きロッドアセンブリ12の全体の長さを、かつそれにより支柱アセンブリ110によって提供される潜在的な総軸方向長さの調整性又は移動距離を、大きくすることができる。同様に、ねじ付きロッドアセンブリ25の内ねじ付き開孔部及び端部が露出した状態で、「最後の」増設のねじ付きロッド13を、ねじ付きロッドアセンブリ25の端部から(すなわち、第1のねじ付きロッド12、又は含まれる場合は「最後から2番目の」第2の増設のねじ付きロッド13から)、接続要素22を(例えば、「最後の」増設の第2のねじ付きロッド13の内部空洞及びドライバーを介して)除去することにより、結合解除又は除去して、ねじ付きロッドアセンブリ12の全体の長さを、かつそれにより支柱アセンブリ110によって提供される潜在的な総軸方向長さの調整性又は移動距離を、減少又は短縮することができる。
【0077】
上記の説明は例証であって、限定的ではないと意図されていることが理解されるべきである。数多くの変更及び改変が、当業者によって、以降の特許請求の範囲及びその均等物により定義されるような本発明の全体的な趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書中で行なわれることが可能である。例えば、上記の実施形態(及び/又はその態様)は互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、様々な実施形態の教示内容に対し、その範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を適応させるために多くの改変がなされることが可能である。本明細書中に記載された材料の寸法及び種類は、様々な実施形態のパラメータを規定するように意図されているが、それらは決して限定的ではなく例示にすぎない。他の多くの実施形態は、上記説明を検討すれば当業者には明白となろう。したがって、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、加えてそのような特許請求の範囲に当然付与される均等物の範囲全体とに関連して、決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「備えている(including)」及び「(そこでは)~である(in which)」は、それぞれ用語「具備している、含んでいる(comprising)」及び「(そこでは)~である(wherein)」に相当する平易な英語として使用される。さらに、以降の特許請求の範囲において、用語「第1の」、「第2の」、及び「第3の」などは、単に名札として使用されており、該用語の対象物に数字上の要件を課するようには意図されていない。さらに、用語「作動可能に接続された」は、本明細書中では、分離した別個の構成部分が直接的又は間接的に連結されて生じる接続、及び一体的に形成されている(すなわちモノリシックな)構成部分群から生じる接続の両方を指すために使用される。さらに、以降の特許請求の範囲における限定はミーンズ・プラス・ファンクション形式で書かれておらず、かつ、そのような特許請求の範囲の限定が「のための手段」という語を明らかに使用した後にさらなる構造物を伴わず機能を述べるのでないならば、米国特許法第112条の第6段落に基づいて解釈されるようには意図されない。任意の特定の実施形態によって、上述されたような目的又は利点のうち必ずしも全ては達成されない場合があることが、理解されるべきである。よって、例えば、当業者は、本明細書中に記載されたシステム及び技法が、本明細書中に教示された1つの利点又は一群の利点を達成又は最適化する方法で具体化又は実行されて、本明細書中に教示又は示唆される他の目的又は利点を必ずしも達成しない場合があることを、認識するであろう。
【0078】
本発明について、限られた数の実施形態のみに関して詳細に説明されてきたが、本発明がそのような開示された実施形態に限定されないことは容易に理解されるはずである。それどころか、本発明は、本明細書中に前述されていないが本発明の趣旨及び範囲に見合う、任意の数の変形、修正、代替又は等価な配置構成を組込むように改変されることが可能である。加えて、本発明の様々な実施形態について記載されてきたが、本開示の態様は記載された実施形態のうちの一部のみを備えうることが理解されるべきである。従って、本発明は先述の説明によって限定されると見なされるべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0079】
この書面による説明は、ベストモードを含めて本発明を開示するために、かつ同様に、任意のデバイス又はシステムを作製及び使用すること並びに任意の組込まれた方法を実施することを含めて、あらゆる当業者が本発明を実行することを可能にするために、実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつく他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、該実施例が特許請求の範囲の文字どおりの言葉と変わらない構造的要素を有する場合、又は該実施例が特許請求の範囲の文字どおりの言葉と実質的な差がない等価な構造的要素を備えている場合は、特許請求の範囲の範囲内にあると意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ調整可能な支柱アセンブリであって、
第1の外ねじ付きロッド部材を備えている外ねじ付きロッド部分、
内部空洞及び調整部分を有する支柱筒部分を備えている支柱筒アセンブリであって、ロッド部分が支柱筒部分の内部空洞の内部を伸びており調整部分の少なくとも1つのキーと選択的に螺合している、支柱筒アセンブリ、
第1の外ねじ付きロッド部材の端部の第1の継手アセンブリであって、第1のプラットフォームに着脱自在に結合して第1の外ねじ付きロッド部材と第1のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第1の継手アセンブリ、並びに
支柱筒部分の端部の第2の継手アセンブリであって、第2のプラットフォームに着脱自在に結合して支柱筒アセンブリと第2のプラットフォームとの間の角度形成及び回転を可能にするように構成されている、第2の継手アセンブリ、
を具備しており、
第2の継手の少なくとも1つの部分は、支柱筒部分の端部から選択的に取り外されて支柱筒部分の内部空洞及びロッド部分の端部を露出させるように構成されている、支柱アセンブリ。
【請求項2】
第2の継手アセンブリは自在継手を具備している、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項3】
自在継手は、第のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している、請求項2に記載の支柱アセンブリ。
【請求項4】
十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている、請求項3に記載の支柱アセンブリ。
【請求項5】
十字型アセンブリは十字型アセンブリの第1の着脱式ピン部分を介して第2のヨーク部分に結合されている、請求項4に記載の支柱アセンブリ。
【請求項6】
第1の着脱式ピン部分は、第2のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸び、かつ十字型アセンブリの第2のピン部分に結合されている、請求項5に記載の支柱アセンブリ。
【請求項7】
第2のピン部分は、第1のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸びる、請求項6に記載の支柱アセンブリ。
【請求項8】
第1の着脱式ピン部分及び第2のピン部分は、自在継手ブロックを介して共に結合される、請求項7に記載の支柱アセンブリ。
【請求項9】
第1の着脱式ピン部分は、自在継手ブロックの貫通孔を通って伸びるピンを具備している、請求項8に記載の支柱アセンブリ。
【請求項10】
第2のピン部分は、自在継手ブロックの1対の対応する開孔部の中を伸びる1対のピン部材を具備している、請求項9に記載の支柱アセンブリ。
【請求項11】
ロッド部分の端部は内ねじ付き内部軸方向開孔部を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項12】
ロッド部分は、第1の外ねじ付きロッド部材の端部分に対して同軸上に結合された第2の外ねじ付きロッド部材を備えている、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項13】
第1の外ねじ付きロッド部材及び第の外ねじ付きロッド部材は、連続的な外ねじ形状を形成する外ねじを備えている、請求項12に記載の支柱アセンブリ。
【請求項14】
第1の外ねじ付きロッド部材及び第の外ねじ付きロッド部材は接続部材を介して結合され、かつ接続部材の第1の部分は第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合され、接続部材の第2の部分は第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合される、請求項13に記載の支柱アセンブリ。
【請求項15】
接続部材の第1の部分及び第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチのねじ山を備え、かつ接続部材の第2の部分及び第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチとは異なる第2のピッチのねじ山を備えている、請求項14に記載の支柱アセンブリ。
【請求項16】
調整部分及び/又は支柱筒部分を選択的に回転することにより少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項17】
調整部分を選択的に回転することにより支柱筒部分が回転し、かつ支柱筒部分の回転により少なくとも1つのキーがロッド部分の周りで回転し、かつそれにより第1及び第2の継手の間の支柱アセンブリの軸方向長が調整される、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項18】
調整部分はさらに、支柱筒部分の端部衿部分及び該端部衿部分の対応する開孔部を通って伸びる少なくとも1つのピン部材の上に、移動可能なように結合されたスリーブ部材を具備している、請求項1に記載の支柱アセンブリ。
【請求項19】
少なくとも1つのピン部材の第1の端部分は少なくとも1つのキーの裏側と係合し、かつ少なくとも1つのピン部材の第2の端部分はスリーブ部材の内表面と係合する、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項20】
少なくとも1つのキーの裏側は陥凹部を備え、少なくとも1つのピン部材の第の端部分は該陥凹部の中に位置決めされている、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項21】
スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのピン部材が少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分と螺合した状態に位置決めするように、少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、カム面として構成された少なくとも1つの第1の部分を備えている、請求項18に記載の支柱アセンブリ。
【請求項22】
少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している時は、スリーブ部材の回転により、少なくとも1つのピン部材、少なくとも1つのキー及び支柱筒部分の回転がもたらされる、請求項21に記載の支柱アセンブリ。
【請求項23】
スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのキーが外ねじ付きロッド部分から螺合解除されるように、少なくとも1つのキーを少なくとも1つのピン部材が位置決めするように少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、緩和面として構成された少なくとも1つの第2の部分を備えている、請求項21に記載の支柱アセンブリ。
【請求項24】
調整部分はさらに、自然状態で少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分から径方向に離れるように付勢する、少なくとも1つの付勢部材を具備している、請求項23に記載の支柱アセンブリ。
【請求項25】
スリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分及び少なくとも1つの第2の部分は、軸方向及び/又は角度方向に間隔をおいて配置されている、請求項23に記載の支柱アセンブリ。
【請求項26】
調整部分は、スリーブ部材が通常状態では少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している配置状態に付勢されるような、支柱筒部分に対する軸方向及び/又は角度方向の配置構成に、スリーブ部材を付勢する、少なくとも1つのばね部材をさらに具備している、請求項25に記載の支柱アセンブリ。
【請求項27】
創外骨固定システムであって、
開口部を画成しており第1の身体構造物に結合されるように構成された第1のプラットフォームと、
開口部を画成しており第2の身体構造物に結合されるように構成された第2のプラットフォームと、
請求項1~26に記載の支柱アセンブリのうちいずれかを具備している少なくとも1つの長さ調整可能な支柱アセンブリと
を具備しているシステム。
【請求項28】
第1の継手アセンブリが第1のプラットフォームと着脱自在に結合され、かつ第2の継手アセンブリが第2のプラットフォームと着脱自在に結合されている、請求項27に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
いくつかの実施形態では、第2の継手アセンブリは自在継手を具備している。いくつかのそのような実施形態では、自在継手は、第のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している。いくつかのそのような実施形態では、十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】

いくつかの実施形態では、第2の継手アセンブリは自在継手を具備している。いくつかのそのような実施形態では、自在継手は、第のプラットフォームに結合されるように構成された第1のヨーク部分と、支柱筒部分の端部の第2のヨーク部分と、第1及び第2のヨーク部分と回転自在に結合した十字型アセンブリとを具備している。いくつかのそのような実施形態では、十字型アセンブリは第2のヨーク部分から選択的に取り外されるように構成されている。そのようないくつかの実施形態では、十字型アセンブリは十字型アセンブリの第1の着脱式ピン部分を介して第2のヨーク部分に結合されている。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分は、第2のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸び、かつ十字型アセンブリの第2のピン部分に結合されている。いくつかのそのような実施形態では、第2のピン部分は、第1のヨーク部分の1対の間隔を置いて配置されたアーム部分の間を伸びる。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分及び第2のピン部分は、自在継手ブロックを介して共に結合される。いくつかのそのような実施形態では、第1の着脱式ピン部分は、自在継手ブロックの貫通孔を通って伸びるピンを具備している。いくつかのそのような実施形態では、第2のピン部分は、自在継手ブロックの1対の対応する開孔部の中を伸びる1対のピン部材を具備している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】

いくつかの実施形態では、ロッド部分は、第1の外ねじ付きロッド部材の端部分に対して同軸上に結合された第2の外ねじ付きロッド部材を備えている。いくつかのそのような実施形態では、第1の外ねじ付きロッド部材及び第の外ねじ付きロッド部材は、連続的な外ねじ形状を形成する外ねじを備えている。いくつかのそのような実施形態では、第1の外ねじ付きロッド部材及び第の外ねじ付きロッド部材は接続部材を介して結合され、かつ接続部材の第1の部分は第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合され、接続部材の第2の部分は第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部の内側に螺合される。いくつかのそのような実施形態では、接続部材の第1の部分及び第1の外ねじ付きロッド部材の第1の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチのねじ山を備え、かつ接続部材の第2の部分及び第2の外ねじ付きロッド部材の第2の内ねじ付き内部軸方向開孔部は第1のピッチとは異なる第2のピッチのねじ山を備えている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】

いくつかの実施形態では、調整部分はさらに、支柱筒部分の端部衿部分及び該端部衿部分の対応する開孔部を通って伸びる少なくとも1つのピン部材の上に、移動可能なように結合されたスリーブ部材を具備している。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つのピン部材の第1の端部分は少なくとも1つのキーの裏側と係合し、かつ少なくとも1つのピン部材の第2の端部分はスリーブ部材の内表面と係合する。いくつかのさらなるそのような実施形態では、少なくとも1つのキーの裏側は陥凹部を備えて、少なくとも1つのピン部材の第の端部分は該陥凹部の中に位置決めされている。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのピン部材が少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分と螺合した状態に位置決めするように、少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、カム面として構成された少なくとも1つの第1の部分を備えている。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している時は、スリーブ部材の回転により、少なくとも1つのピン部材、少なくとも1つのキー及び支柱筒部分の回転がもたらされる。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面は、少なくとも1つのキーが外ねじ付きロッド部分から螺合解除されるように、少なくとも1つのキーを少なくとも1つのピン部材が位置決めするように少なくとも1つのピン部材を径方向に位置決めする、緩和面として構成された少なくとも1つの第2の部分を備えている。いくつかのそのような実施形態では、調整部分はさらに、自然状態で少なくとも1つのキーを外ねじ付きロッド部分から径方向に離れるように付勢する、少なくとも1つの付勢部材を具備している。いくつかのさらなるそのような実施形態では、スリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分及び少なくとも1つの第2の部分は、軸方向及び/又は角度方向に間隔をおいて配置されている。いくつかのそのような実施形態では、調整部分は、スリーブ部材が通常状態では少なくとも1つのピン部材がスリーブ部材の内表面の少なくとも1つの第1の部分と係合している配置状態に付勢されるような、支柱筒部分に対する軸方向及び/又は角度方向の配置構成に、スリーブ部材を付勢する、少なくとも1つのばね部材をさらに具備している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】

ねじ付きロッドアセンブリ25は、いくつかの方法論により増設のねじ付きロッド13で延長させることができる。一例(図示せず)では、ねじ付きロッドアセンブリ25のねじ付きロッドは、同心配置されて増設ねじ付きロッド13の中央チャネル内に据えられたキャップねじを備えていてもよい。増設のねじ付きロッド13は、キャップねじが増設のねじ付きロッド13の端部から出て伸びるがキャップねじの頭部は空洞の中に維持又は捕捉されているように、構成可能である。既存の第1のねじ付きロッド12は、キャップねじの露出した部分と螺合するための同心状のねじ穴を備えることができる。ねじ付きロッドアセンブリ25をさらに延長するための追加の増設ねじ付きロッド13を受け入れるために、先に設置されたねじ付きロッド13は、空洞内の捕捉されたキャップねじの後方にねじ山付きインサートを受け入れるように構成されていてもよい。ねじ山付きインサートは、次の増設ねじ付きロッド13のキャップねじを受け入れるための同心状のねじ穴を備えることができる。このようにして、任意の数の増設ねじ付きロッド13を、その場でねじ付きロッドアセンブリ25に追加することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
別の例では、ねじ山付きターンバックルが、その場にあるロッド又は先に設置されたねじ付きロッド(例えば第1のねじ付きロッド12又は事前に設置された増設ねじ付きロッド13)と増設のねじ付きロッド13との間の接続要素として利用されてもよい。ねじ山付きターンバックルは、第1のねじ付きロッド12のような先に設置されたねじ付きロッド、及び増設のねじ付きロッド13の、中央チャネルの内ねじと螺合するように構成される。ターンバックルは、右回りの外ねじを備えた第1の部分及び左回りの外ねじを備えた第2の部分を備えることができる。ターンバックルはさらに、ターンバックルへのトルク伝達手段を提供するために構成された一端に組み込まれたソケット又は他の適切な駆動機構も備えることができる。そのような実施形態では、その場にあるか又は先に設置されたねじ付きロッドの内ねじは、その向きがターンバックルの駆動機構の反対端の向きと同じであるねじピッチを備え、同時に増設のねじ付きロッド13は、ターンバックルの駆動機構を有する端部と同じねじ山の向きを有することが可能である。駆動要素を増設ねじ付きロッド13の中央チャネルの中へと挿入して、ターンバックルの駆動機構と係合させることも可能である。増設のねじ付きロッド13を、駆動要素及び該駆動要素に係合されたターンバックルの駆動機構のシャフト上にある状態で、その場の又は先に設置されたねじ付きロッドと同軸上に置き、かつターンバックルにトルクを加えてその場の又は先に設置されたねじ付きロッド及び増設のねじ付きロッド13の両方に同時に螺入することが可能である。その場の又は先に設置されたねじ付きロッド及び増設のねじ付きロッド13の外ねじのねじ山位置合わせ(Thread clocking)は、その場の又は先に設置されたねじ付きロッ
ド及び増設のねじ付きロッド13の嵌合端部の相互嵌合機構により行われてもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
最初に第2のロッド又は部材13と接続要素22とが比較的細かいピッチのねじで螺合され、共に(例えばツールによって)回転すなわちトルクを加えられて、比較的粗い(course)ピッチのねじにより第1のロッド又は部材12に螺合することができる。そのような実施形態では、接続要素22のねじ山が無い部分63は、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間に伸びることができる。第2のロッド又は部材13及び接続要素22は、第1及び第2のロッド又は部材12、13が接触するまでは一体として共に回転されて、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間の相対的な回転が防止されるようになっていてもよい。接続要素22は、接続要素22が第1及び第2のロッド又は部材12、13を通って軸方向に移動するように、そこからさらに回転されてもよい。しかしながら、接続要素22と第2のロッド又は部材13との間のねじ接続部のピッチが接続要素22と第1のロッド又は部材12との間のねじ接続部よりも細かいことにより、接続要素22は、第1のロッド又は部材12よりも第2のロッド又は部材13を通って回転される時により遅く、すなわちより短い距離を、移動することができる。このようにして接続要素22は、第1及び第2のロッド又は部材12、13を結び付けて、例えば第1及び第2のロッド又は部材12、13の外ねじが整列又は連続している配置構成とすることができる。留意点は、接続要素22並びに第2のロッド部材13及び第1のロッド又は部材12それぞれの、比較的細かいピッチのねじと比較的細かいピッチのねじとの組み合わせにより、物理的制約から単一のピッチでは達成できない可能性がある(すなわち、細かいねじピッチ及び粗い(course)ねじピッチの間のねじピッチの差に等しいねじピッチは現実的には物理的に達成できないかもしれない)極めて高い軸方向の精度又は調整が、第1及び第2のロッド又は部材12、13の間にもたらされるということである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
支柱アセンブリ110の第1のねじ付きロッド12も、ねじ付きロッドアセンブリ25(第1のねじ付きロッド12のみであれ、第1のねじ付きロッド12及びそこから伸びる少なくとも1本の第2のねじ付きロッド13であれ)の回転及び角度形成をもたらす、第2のプラットフォーム130に結合する継手31を備えることができる。ねじ付きロッドアセンブリ25の第1のねじ付きロッド12と第2のプラットフォーム130との間の継手31は、第1のねじ付きロッド12(及びその結果としてロッドアセンブリ25及び支柱アセンブリ110全体)が、軸X-Xの周りでの回転を含めて、直交軸上の平行移動(X、Y、Zの位置)のすべてに関して回転又は角度形成すること(ロール、ピッチ、ヨー及び姿勢)を可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、継手31は継手30と同じ構造のものであってよい。他のいくつかの実施形態では、継手31の構造は継手30の構造とは異なっている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
いくつかの実施形態では、図11及び12に示されるように、支柱筒5の端部の継手30を第1のプラットフォーム120から離脱又は結合解除して、支柱アセンブリ110を、継手30が第1のプラットフォーム120から離れるように、再配向すなわち角度形成及び/又は回転させる(例えば、ねじ付きロッドアセンブリ25と第2のプラットフォーム130との間の継手31の動きによって行う)ことが可能である。次いで継手30を、図13に示されるように、支柱筒5の内部空洞及びねじ付きロッドアセンブリ25の端部(すなわち第1のねじ付きロッド12又は「最後の」第2のねじ付きロッド13(含まれる場合)の端部)を露出させるために取り外し又は結合解除することができる。別例として、継手30を取り外し又は結合解除して支柱筒5を第1のプラットフォーム120(及びそこに結合した継手30のヨーク)から離脱又は結合解除し、支柱アセンブリ110を再配向すなわち角度形成及び/又は回転させて(例えば、ねじ付きロッドアセンブリ25と第2のプラットフォーム130との間の継手31の動きによって行う)、図13に示されるように、継手30の第2のヨーク部分を備えた支柱筒5の端部を第1のプラットフォーム120から離して支柱筒5の内部空洞及びねじ付きロッドアセンブリ25の端部を露出させるようになっていてもよい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
ねじ付きロッドアセンブリ25の内ねじ付き開孔部及び端部が露出した状態で、増設のねじ付きロッド13を、ねじ付きロッドアセンブリ25(すなわち第1のねじ付きロッド12、又は含まれる場合は「最後の」第2の増設のねじ付きロッド13)の端部に接続要素22を介して結合して、ねじ付きロッドアセンブリ25の全体の長さを、かつそれにより支柱アセンブリ110によって提供される潜在的な総軸方向長さの調整性又は移動距離を、大きくすることができる。同様に、ねじ付きロッドアセンブリ25の内ねじ付き開孔部及び端部が露出した状態で、「最後の」増設のねじ付きロッド13を、ねじ付きロッドアセンブリ25の端部から(すなわち、第1のねじ付きロッド12、又は含まれる場合は「最後から2番目の」第2の増設のねじ付きロッド13から)、接続要素22を(例えば、「最後の」増設の第2のねじ付きロッド13の内部空洞及びドライバーを介して)除去することにより、結合解除又は除去して、ねじ付きロッドアセンブリ25の全体の長さを、かつそれにより支柱アセンブリ110によって提供される潜在的な総軸方向長さの調整性又は移動距離を、減少又は短縮することができる。
【国際調査報告】