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特表2022-547848ヒータ及びこのヒータを用いた電気加熱システム
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  • 特表-ヒータ及びこのヒータを用いた電気加熱システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ヒータ及びこのヒータを用いた電気加熱システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20221109BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20221109BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/53
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514182
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 CN2020114231
(87)【国際公開番号】W WO2021047543
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910847206.0
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027992
【氏名又は名称】湖北中烟工業有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】China Tobacco Hubei Industrial Corporation Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】李 丹
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲華▼臣
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲亭▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲義▼坤
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AC22
4B162AC34
4B162AC50
4B162AD06
4B162AD12
4B162AD23
(57)【要約】
本発明は、ヒータ及びこのヒータを用いた電気加熱システム。本発明のヒータは、タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための加熱素子を含み、前記加熱素子には、複数の発熱抵抗体が間隔を置いて設けられ、前記発熱抵抗体の両端にはそれぞれ電極部が接続され、前記電極部の自由端が熱源部を接続する、ここで、複数の前記発熱抵抗体は、前後または共同で作動して発熱する。本発明の電気加熱システムは、ヒータ収容部を含む、前記ヒータ収容部は、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するためのヒータを収容する。本発明は、加熱素子全体の加熱速度を向上させかつ加熱均一性を良好にすることができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための加熱素子を含む、前記加熱素子には複数の発熱抵抗体が間隔を置いて設けられ、前記発熱抵抗体の両端にそれぞれ電極部が接続され、前記電極部の自由端が熱源部を接続する、ここで、複数の前記発熱抵抗体は、前後または共同で作動して発熱することを特徴とするヒータ。
【請求項2】
1つの第一電極と、複数の第二電極と、各発熱抵抗体の第一端は、電気リード線によって前記第一電極に共通に接続され、各発熱抵抗体の第二端は、電気リード線によってそれぞれ1つの前記第二電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項3】
前記電極部は、複数の第三電極と複数の第四電極とを含む、各発熱抵抗体の第一端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第三電極に接続され、各発熱抵抗体の第二端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第四電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項4】
複数の前記発熱抵抗体は、前記加熱素子の第一端部と前記加熱素子の第二端部とに間隔を置いて設けられ、ここで、前記加熱要素の第一端部は、前記タバコ製品の開始段に接触するために用いられ、前記加熱要素の第二端部は、前記タバコ製品の中後段に接触するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項5】
前記発熱抵抗体が前記電極部を介して前記熱源部に接続されると、前記発熱抵抗体は活性化され、前記発熱抵抗体は活性化されて作動状態と休止状態とに動作することを特徴とする請求項4に記載のヒータ。
【請求項6】
前記加熱素子の第一端部及び第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されることを特徴とする請求項5に記載のヒータ。
【請求項7】
前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は前記作動状態にあり、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は前記休止状態にあるまたは、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体が前記作動状態にあり、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体が前記休止状態にあることを特徴とする請求項6に記載のヒータ。
【請求項8】
前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体は、交互に作動していることを特徴とする請求項7に記載のヒータ。
【請求項9】
前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体は、共同で作動していることを特徴とする請求項6に記載のヒータ。
【請求項10】
前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されないまたは前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されないことを特徴とする請求項5に記載のヒータ。
【請求項11】
各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体の温度値をリアルタイムで監視するための温度制御センサをそれぞれ接続することを特徴とする請求項5に記載のヒータ。
【請求項12】
前記温度制御センサは、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体が予熱温度に達したことを検出する後、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体を活性化して予熱する、あるいは、前記温度制御センサは、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体が予熱温度に達したことを検出した後、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体を活性化して予熱することを特徴とする請求項11に記載のヒータ。
【請求項13】
各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体をタイミング的に開閉するためのタイマーをそれぞれ接続することを特徴とする請求項5に記載のヒータ。
【請求項14】
前記タイマタイミングが前記発熱抵抗体をオンにした場合には、前記発熱抵抗体タイミングが前記動作状態にあるか、又は前記タイマタイミングが前記発熱抵抗体をオフにした場合には、前記発熱抵抗体タイミングが前記休止状態になるようにすることを特徴とする請求項13に記載のヒータ。
【請求項15】
各前記発熱抵抗体は、前記加熱素子にそれぞれ塗布、接着又は組み合わせられることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項16】
前記加熱素子は、熱伝導材料からなることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項17】
前記加熱素子は、セラミック材料からなることを特徴とする請求項16に記載のヒータ。
【請求項18】
前記加熱素子は、ニードル型加熱素子、楕円柱型加熱素子、テーパ型加熱素子、円筒形加熱素子、または角柱型加熱素子であることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項19】
前記熱源部は電源であることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項20】
ヒータ収容部を含む、前記ヒータ収容部は、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するための請求項1~19のいずれか1項に記載のヒータを収容することを特徴とする電気加熱システム。
【請求項21】
複数の前記発熱抵抗体は、それぞれ前記電極部を介して前記熱源部に接続され、前記ヒータは、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するために用いられることを特徴とする請求項20に記載の電気加熱システム。
【請求項22】
前記第一電極が前記熱源部に接続され、各前記第二電極はいずれも前記熱源部に接続されている場合、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されるまたは前記第一電極が前記熱源部に接続され、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が、前記第二電極を介して前記熱源部に接続されると、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が活性化される請求項21に記載の電気加熱システム。
【請求項23】
各前記第三電極はいずれも前記熱源部に接続され、各前記第四電極はいずれも前記熱源部に接続されている場合、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されるまたは前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が、前記第三電極及び前記第四電極を介してそれぞれ前記熱源部に接続されると、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が活性化されることを特徴とする請求項21に記載の電気加熱システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒータ及びこのヒータを用いた電気加熱システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒータが活性化された後、喫煙プロセス全体に使用されるか、または使用者が吸引するたびにヒータが活性化される。従来のエアロゾル生成システム内部で採用されている加熱素子は、熱伝導材料、例えばセラミック材料からなり、熱伝導材料の外側には、通常、加熱抵抗構造が設けられており、加熱抵抗構造は、電気フィラメントや回路基板などの形態に設けられ、電気リード線に接続されており、電気リード線は、電源から加熱抵抗構造に電気エネルギーを伝達し、加熱素子に伝達する。ヒータはエアロゾル生成システムの核心部品の一つであるため、そのプロセスと機能はエアロゾル生成システムに重要な影響を及ぼす。しかしながら、従来の加熱素子に採用されている外側加熱抵抗構造は、伝熱経路が単一となるように設計されており、加熱素子の受熱速度が遅く、受熱均一性が悪いなどの問題があった。
【発明の概要】
【0003】
上記問題に対して、本発明の目的は、加熱素子全体の加熱速度を向上させかつ加熱均一性を良好にすることができるヒータ、加熱システム及びこのヒータを用いたタバコ製品を提供することである。
上記目的を達成するために、一方、本発明はヒータを提案する。前記ヒータは、タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための加熱素子を含み、前記加熱素子には、複数の発熱抵抗体が間隔を置いて設けられ、前記発熱抵抗体の両端毎に電極部が接続され、前記電極部の自由端が熱源部を接続する、ここで、複数の前記発熱抵抗体は、前後または共同で作動して発熱する。
1つの具体的な実施形態では、前記電極部は、1つの第一電極と、複数の第二電極と、各発熱抵抗体の第一端は、電気リード線によって前記第一電極に共通に接続され、各発熱抵抗体の第二端は、電気リード線によってそれぞれ1つの前記第二電極に接続されている。
1つの具体的な実施形態では、前記電極部は、複数の第三電極と、複数の第四電極とを含む。各発熱抵抗体の第一端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第三電極に接続され、各発熱抵抗体の第二端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第四電極に接続されている。
1つの具体的な実施形態では、複数の前記発熱抵抗体は、前記加熱素子の第一端部と前記加熱素子の第二端部とに間隔を置いて設けられ、ここで、前記加熱要素の第一端部は、前記タバコ製品の開始段に接触するために用いられ、前記加熱要素の第二端部は、前記タバコ製品の中後段に接触するために用いられる。
1つの具体的な実施形態では、前記発熱抵抗体が前記電極部を介して前記熱源部に接続されると、前記発熱抵抗体は活性化され、前記発熱抵抗体は活性化されて作動状態と休止状態とに動作する。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子の第一端部及び第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化される。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は前記作動状態にあり、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は前記休止状態にあるまたは、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体が前記作動状態にあり、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体が前記休止状態にある。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体は、交互に作動している。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体は、共同で作動している。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されないまたは前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されない。
1つの具体的な実施形態では、各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体の温度値をリアルタイムで監視するための温度制御センサをそれぞれ接続する。
1つの具体的な実施形態では、前記温度制御センサは、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体が予熱温度に達したことを検出する後、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体を活性化して予熱する、あるいは、前記温度制御センサは、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体が予熱温度に達したことを検出した後、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体を活性化して予熱する。
1つの具体的な実施形態では、各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体をタイミング的に開閉するためのタイマーをそれぞれ接続する。
1つの具体的な実施形態では、前記タイマタイミングが前記発熱抵抗体をオンにした場合には、前記発熱抵抗体タイミングが前記動作状態にあるか、又は前記タイマタイミングが前記発熱抵抗体をオフにした場合には、前記発熱抵抗体タイミングが前記休止状態になるようにする。
1つの具体的な実施形態では、各前記発熱抵抗体は、前記加熱素子にそれぞれ塗布、接着又は組み合わせられる。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子は、熱伝導材料からなる。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子は、セラミック材料からなる。
1つの具体的な実施形態では、前記加熱素子は、ニードル型加熱素子、楕円柱型加熱素子、テーパ型加熱素子、円筒形加熱素子、または角柱型加熱素子である。
1つの具体的な実施形態では、前記熱源部は電源である。
一方、本発明は、電気加熱システムを提案する。前記電気加熱システムは、ヒータ収容部を含む、前記ヒータ収容部は、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するためのヒータを収容する。
1つの具体的な実施形態では、複数の前記発熱抵抗体は、それぞれ前記電極部を介して前記熱源部に接続され、前記ヒータは、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するために用いられる。
1つの具体的な実施形態では、前記第一電極が前記熱源部に接続され、各前記第二電極はいずれも前記熱源部に接続されている場合、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されるまたは前記第一電極が前記熱源部に接続され、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が、前記第二電極を介して前記熱源部に接続されると、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が活性化される。
1つの具体的な実施形態では、各前記第三電極はいずれも前記熱源部に接続され、各前記第四電極はいずれも前記熱源部に接続されている場合、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されるまたは前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が、前記第三電極及び前記第四電極を介してそれぞれ前記熱源部に接続されると、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が活性化される。
本発明は、以上のような技術案を採用することにより、以下のような利点を有する。
1、本発明は複数の発熱抵抗体を設置し、複数の発熱抵抗体は前後または共同で発熱することができ、そして熱を加熱素子に迅速に伝達し、加熱素子全体の加熱速度を向上させ、かつ加熱均一性が良い。2、本発明は、1つの第一電極及び複数の第二電極を設け、加熱素子の第一端部及び/又は第二端部に位置する発熱抵抗体の活性化を容易にすることができ、柔軟性が良く、制御性が良い。3、本発明は第一電極を設け、複数の発熱抵抗体の第一端が第一電極を共用し、構造の空間利用率を向上させることができる。4、本発明は、複数の第三電極及び複数の第三電極を設け、加熱素子の第一端部及び/又は第二端部に位置する発熱抵抗体の活性化を容易にすることができ、柔軟性が良く、制御性が良い。5、本発明の加熱素子の第一端部と第二端部の発熱抵抗体は交互に作動することができ、加熱素子の第一端部と第二端部が交互に熱を受けることを実現することができ、さらに加熱素子全体の加熱速度と加熱均一性を向上させ、柔軟性が良く、簡便かつ効率的である。6、本発明は温度制御センサを設け、加熱素子の受熱速度と受熱均一性をさらに高めることができ、かつ温度制御性が良い。7、本発明は、発熱抵抗体の作動時間又は休止時間を正確に制御することができ、加熱素子の加熱均一性をさらに向上させるタイマーを設けたものである。8、本発明は構造が簡単で、使用が便利で、市場の見通しが広い。
本発明の他の特徴および利点は、後述する明細書に記載され、明細書から部分的に明らかになるか、または本発明を実施することによって理解されるであろう。本発明の目的および他の利点は、明細書、特許請求の範囲、および図面において特に示される構成によって達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面は本発明の更なる理解を提供するために用いられ、明細書の一部を構成し、以下の実施形態とともに本発明を説明するために用いられるが、本発明に対する制限は構成されていない。
図1】本発明のヒータの実施例1の構成図である。
図2】本発明のヒータの実施例1のライン塗布構造を示す模式図である。
図3】本発明のヒータの実施例2の構成図である。
図4】本発明のヒータの実施例2のライン塗布構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下、本発明の実施形態について図面及び実施例を併せて詳細に説明することにより、本発明が技術的手段をどのように適用して技術的問題を解決し、技術的効果を達成する実現過程を十分に理解し、実施することができる。なお、衝突を構成しない限り、本発明における各実施例及び各実施例における各特徴は互いに結合することができ、形成された技術案はいずれも本発明の保護範囲内である。
【0006】
図1図2に示すように、本発明の実施の形態1に係るヒータは、タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための加熱素子1を含む、加熱素子1には2つの発熱抵抗体2が間隔を置いて設けられ、各発熱抵抗体2の両端に電極部3がそれぞれ接続され、電極部3の自由端が熱源部を接続するために用いられる。ここで、電極部3の自由端が熱源部に接続されている場合には、2つの発熱抵抗体2が前後または共同で作動して発熱することができ、加熱素子1に熱が急速に伝達され、加熱素子1全体の加熱速度が向上し、加熱均一性が良好となる。
【0007】
さらに、電極部3は、1つの第一電極31と2つの第二電極32とを含む。2つの発熱抵抗体2の第一端は、電気リード線4を介して第一電極31に共通に接続され、2つの発熱抵抗体2の第二端は、電気リード線4を介してそれぞれ1つの第二電極32に接続されている。2つの発熱抵抗体2の第一端は第一電極31を共用しており、構造の空間利用率を向上させることができる。
【0008】
さらに、2つの発熱抵抗体2は、加熱素子1の第一端部と加熱素子1の第二端部とに間隔を置いて設けられている。ここで、加熱要素1の第一端部はタバコ製品の開始段に接触するために用いられ、加熱要素1の第二端部はタバコ製品の中後段に接触するために用いられる。
【0009】
さらに、発熱抵抗体2が電極部3を介して熱源部に接続されると、発熱抵抗体2が活性化され、発熱抵抗体2が活性化されて作動状態と休止状態とに動作する。
【0010】
さらに、加熱素子1の第一端部および第二端部に位置する発熱抵抗体2はいずれも活性化される。
【0011】
さらに、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は作動状態であり、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は休止状態である。あるいは、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2が作動状態であり、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が休止状態である。具体的には、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は作動状態であり、このとき加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は休止状態である。すなわち、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は、活性化されただけで作動しない状態(待機状態)である。あるいは、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は作動状態であり、このとき加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は休止状態である。すなわち、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は、活性化されただけで作動しない状態(待機状態)である。従って、必要に応じて、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2を活性化してしばらく動作させた後、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化して動作させることができる。あるいは、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化してしばらく動作させた後、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2を活性化して動作させる。例えば、加熱素子1が起動すると、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が活性化されてから、加熱素子1の第一端部が十分に予熱されてエアロゾルを揮発させることができるように、例えば30秒間動作する。そして、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化して、加熱素子1の第二端部を十分に予熱させ、エアロゾルの揮発を開始させることができるように、例えば30秒間動作させる。加熱素子1の異なる位置における2つの発熱抵抗体2を前後に活性化することにより、加熱素子1の第一端部と第二端部とが前後して熱を受けることができ、加熱素子1の第一端部と第二端部に位置する発熱抵抗体2が交互に作動状態、すなわち加熱素子1の第一端部と第二端部とが交互に熱を受けることができる、加熱素子1の全体的な加熱速度と加熱均一性をさらに向上させることができ、柔軟性が良く、簡便かつ効率的である。
【0012】
さらに、加熱素子1の第一端部および第二端部に位置する発熱抵抗体2は、いずれも作動状態にある。具体的には、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が活性化されて作動し、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2も活性化されて作動する。あるいは、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2が活性化されて作動し、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2も活性化されて作動する。加熱素子1の第一端部と第二端部との両発熱抵抗体2を活性化して共通に動作させることにより、加熱素子1の受熱速度と全体の受熱の均一性をさらに向上させることができる。以上のように、加熱素子1のある領域に位置する発熱抵抗体2が活性化されると、加熱素子1の他の領域に位置する発熱抵抗体2が作動状態であってもよく、休止状態であってもよい。また、加熱素子1のある領域に位置する発熱抵抗体2は、一定期間活性化して動作していてもよいし、動作状態が継続していてもよい。加熱素子1のある領域に位置する発熱抵抗体2と、加熱素子1の他の領域に位置する発熱抵抗体2とは、前後または同時に動作可能である。
【0013】
さらに、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は活性化され、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は活性化されない。あるいは、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2が活性化され、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が活性化されず、使い勝手が良く、柔軟性が良い。
【0014】
さらに、2つの発熱抵抗体2には、発熱抵抗体2の温度値をリアルタイムで監視するための温度制御センサがそれぞれ接続されている。
【0015】
さらに、温度制御センサは、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が予熱温度に達したことを検出した後、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化して予熱する。あるいは、温度制御センサは、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が予熱温度に達したことを検出した後、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化して予熱する。温度制御センサにより、加熱素子1の受熱速度と受熱均一性をさらに向上させることができ、温度制御性が良い。
【0016】
さらに、2つの発熱抵抗体2には、発熱抵抗体をタイミング的に開閉するためのタイマーがそれぞれ接続されている。
【0017】
さらに、タイマタイミングで発熱抵抗体2がオンされると、発熱抵抗体2がタイミング的に作動し、一定時間後には、タバコ製品にエアロゾルの揮発を開始するように指示する。あるいは、タイマタイミングで発熱抵抗体2を閉じると、発熱抵抗体2はタイミング的に休止する。タイマーにより発熱抵抗体2の作動時間や休止時間を正確に制御することができる。
【0018】
さらに、2つの発熱抵抗体2は、加熱素子1にそれぞれ塗布、接着または組み合わせられる。
【0019】
さらに、加熱素子1は、熱伝導材料を用いて作製される。
【0020】
さらに、加熱素子1は、セラミック材料からなる。
【0021】
さらに、熱源部は電源である。
【0022】
さらに、加熱素子は、ニードル型加熱素子、楕円柱型加熱素子、テーパ型加熱素子、円筒形加熱素子、または角柱型加熱素子である。
【0023】
使用時、第一電極31と第二電極32とがそれぞれ電源に連通している場合、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2と第二端部にある発熱抵抗体2が活性化して共同で作動して発熱し、加熱素子1に熱を伝達し、加熱素子1全体の加熱の均一性を実現する。
【0024】
上記実施例1に加えて、図3図4に示すように、本発明の実施例2において提案されたヒータは、実施例1と異なる点は、電極部3が2つの第三電極33と2つの第四電極34とを含むことである。このうち、2つの発熱抵抗体2の第一端は、電気リード線4を介してそれぞれ1つの第三電極33に接続され、2つの発熱抵抗体2の第二端は、電気リード線4を介してそれぞれ1つの第四電極34に接続され、2つの第三電極33と2つの第四電極34により、回路の信頼性を向上させることができる。
【0025】
使用時、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が第三電極33と第四電極34を介してそれぞれ熱源部に接続されると、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2が活性化されて作動し、加熱素子1の一定時間の予熱が実現される。そして、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を第三電極33と第四電極34とを介してそれぞれ熱源部に接続し、加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2を活性化させて作動させる。このとき、加熱素子1の第一端部に位置する発熱抵抗体2は作動状態であってもよく、休止状態であってもよい。加熱素子1の第二端部に位置する発熱抵抗体2は、一定期間作動してもよいし、持続作動状態であってもよい。加熱素子1の第一端部と第二端部とに位置する発熱抵抗体2は、交互または同時動作状態であってもよい。このため、加熱素子1の第一端部と第二端部にはそれぞれ発熱抵抗体2が設けられており、加熱素子1全体の加熱速度を向上させることができ、加熱均一性をより良くすることができる。
【0026】
上記ヒータに加える、一方、本発明が提案する電気加熱システムは、ヒータ収容部を含む、ヒータ収容部は、タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための上記ヒータを収容する。
【0027】
1つの具体的な実施形態では、複数の発熱抵抗体2は、電極部3を介して熱源部に接続されている。ヒータはタバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するために用いられる。
【0028】
1つの具体的な実施形態では、第一電極31が熱源部に接続され、2つの第二電極32はいずれも熱源部に接続されている場合、加熱素子1の第一端部と第二端部に位置する発熱抵抗体2はいずれも活性化されるまたは第一電極31が熱源部に接続され、加熱素子1の第一端部又は第二端部に位置する発熱抵抗体2が、第二電極32を介して熱源部に接続されると、加熱素子1の第一端部又は第二端部に位置する発熱抵抗体2が活性化される。
【0029】
1つの具体的な実施形態では、2つの第三電極33はいずれも熱源部に接続され、2つの第四電極34はいずれも前記熱源部に接続されている場合、加熱素子1の第一端部と第二端部に位置する発熱抵抗体2はいずれも活性化されるまたは加熱素子1の第一端部又は第二端部に位置する発熱抵抗体2が、第三電極33及び第四電極34を介してそれぞれ熱源部に接続されると、加熱素子1の第一端部又は第二端部に位置する発熱抵抗体2が活性化される。
【0030】
本発明に開示された実施の形態は、上述したようなものであるが、本発明の理解を容易にするために採用された実施の形態にすぎず、本発明を限定するものではない。いかなる本発明が属する技術分野における技術者は、本発明が開示する精神及び範囲を逸脱しないことを前提として、実施の形態及び細部においていかなる修正及び変化を行うことができるが、本発明の特許保護範囲は、添付の特許請求の範囲に規定された範囲を基準としなければならない。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ製品を加熱してエアロゾルを生成するための加熱素子を含む、前記加熱素子には複数の発熱抵抗体が間隔を置いて設けられ、前記発熱抵抗体の両端にそれぞれ電極部が接続され、前記電極部の自由端が熱源部を接続する、ここで、複数の前記発熱抵抗体は、前後または共同で作動して発熱する、前記電極部は、複数の第三電極と複数の第四電極とを含む、各発熱抵抗体の第一端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第三電極に接続され、各発熱抵抗体の第二端は、電気リード線によってそれぞれ1つの第四電極に接続されていることを特徴とするヒータ。
【請求項2】
複数の前記発熱抵抗体は、前記加熱素子の第一端部と前記加熱素子の第二端部とに間隔を置いて設けられ、ここで、前記加熱要素の第一端部は、前記タバコ製品の開始段に接触するために用いられ、前記加熱要素の第二端部は、前記タバコ製品の中後段に接触するために用いられることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
【請求項3】
前記発熱抵抗体が前記電極部を介して前記熱源部に接続されると、前記発熱抵抗体は活性化され、前記発熱抵抗体は活性化されて作動状態と休止状態とに動作することを特徴とする請求項に記載のヒータ。
【請求項4】
前記加熱素子の第一端部及び第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されることを特徴とする請求項に記載のヒータ。
【請求項5】
前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されないまたは前記加熱素子の第二端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化され、前記加熱素子の第一端部に位置する前記発熱抵抗体は活性化されないことを特徴とする請求項に記載のヒータ。
【請求項6】
各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体の温度値をリアルタイムで監視するための温度制御センサをそれぞれ接続することを特徴とする請求項に記載のヒータ。
【請求項7】
各前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体をタイミング的に開閉するためのタイマーをそれぞれ接続することを特徴とする請求項に記載のヒータ。
【請求項8】
ヒータ収容部を含む、前記ヒータ収容部は、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するための請求項1~のいずれか1項に記載のヒータを収容することを特徴とする電気加熱システム。
【請求項9】
複数の前記発熱抵抗体は、それぞれ前記電極部を介して前記熱源部に接続され、前記ヒータは、前記タバコ製品を加熱して前記エアロゾルを生成するために用いられることを特徴とする請求項に記載の電気加熱システム。
【請求項10】
各前記第三電極はいずれも前記熱源部に接続され、各前記第四電極はいずれも前記熱源部に接続されている場合、前記加熱素子の第一端部と第二端部に位置する前記発熱抵抗体はいずれも活性化されるまたは前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が、前記第三電極及び前記第四電極を介してそれぞれ前記熱源部に接続されると、前記加熱素子の第一端部又は第二端部に位置する前記発熱抵抗体が活性化されることを特徴とする請求項に記載の電気加熱システム。
【国際調査報告】