(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ストロー蓋アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/30 20060101AFI20221109BHJP
【FI】
B65D41/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514545
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(85)【翻訳文提出日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 US2020049313
(87)【国際公開番号】W WO2021050367
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518156163
【氏名又は名称】ヘレン オブ トロイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】コナー マクナマラ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ロバート ハイン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ティー.バーガ
(72)【発明者】
【氏名】ジャレット ボルコフ
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DC03
3E084EC03
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB26
3E084KB01
3E084LA16
3E084LB02
3E084LC01
(57)【要約】
ストロー蓋弁アセンブリは、キャップと、スパウトと、弁部材とを有する。キャップは飲料容器と接続し、弁収容通路を有する。スパウトはキャップと接続し、飲用位置と閉位置との間で回動する。スパウトは、飲用位置にあるときに飲料容器と流体連通し、閉位置にあるときに閉鎖される。内側通路を有する。弁部材は、キャップ内に収容可能であり、キャップが飲料容器と接続されかつ弁部材がキャップ内に収容されるときに飲料容器と流体連通する、飲料通路及び通気路を有する。弁部材は、スパウトが飲用位置にありかつ弁部材がキャップ内に収容されるときに、弁部材の最上面が周囲に露出されるように、弁収容通路内に収容可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストロー蓋弁アセンブリにおいて、
前記ストロー蓋弁アセンブリは、
飲料容器と接続するように構成されたキャップであって、前記キャップは弁収容通路を有する、キャップと、
前記キャップと回動可能に接続され、飲用位置と閉位置との間で回動軸線を中心に回動可能であるスパウトであって、前記飲用位置にあるときに前記飲料容器と流体連通しかつ前記閉位置にあるときに前記飲料容器から閉鎖される、内側通路を有するスパウトと、
前記キャップ内に収容可能な弁部材であって、前記弁部材は、飲料通路と通気路とを有し、前記キャップが前記飲料容器と接続されておりかつ前記弁部材が前記キャップ内の作動位置に収容されるときに前記飲料通路と前記通気路の両方が前記飲料容器と流体連通している、弁部材とを備え、
前記弁部材は、前記スパウトが前記飲用位置にありかつ前記弁部材が前記キャップ内の前記作動位置に収容されるときに前記弁部材の最上面が周囲に露出されるように、前記弁収容通路内で収容可能である、ストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項2】
前記弁部材は、前記弁部材が前記キャップ内の前記作動位置に収容されたときに前記弁収容通路を充填しかつ前記弁収容通路の内側に対して密封する、弾性材料からなる一体的に形成されたピースである、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項3】
前記飲料通路は、下側通路と上側通路との間に肩部を有し、前記肩部は、前記下側通路よりも小さな直径を有し、前記下側通路は、前記下側通路内の関連するストローを収容するように構成される、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項4】
前記弁部材は、前記飲料通路の上側飲料開口を囲む柔軟なシールリングを有し、前記柔軟なシールリングは、前記スパウトが前記飲用位置にあるときに凹形状に向かって変形し、前記柔軟なシールリングが前記凹形状にあるとき、前記シールリングの最下端縁が前記肩部から離間する、請求項3に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項5】
前記弁部材は、前記飲料通路の上側飲料開口を囲む柔軟なシールリングを有し、前記柔軟なシールリングは、前記スパウトの凸状外面に適合することができる自己調整シールである、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項6】
前記柔軟なシールリングは、前記スパウトの前記凸状外面に接触していないときに外側凸状面を有し、前記柔軟なシールリングが前記スパウトの前記凸状外面に接触しているときに前記柔軟なシールリングの前記外側凸状面が凹状構成に向かって変形する、請求項5に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項7】
前記スパウトは、前記最上面からオフセットされた凸状外面を有し、前記弁部材は、前記弁部材が前記キャップ内の前記作動位置に収容されたときに、前記凸状外面が当接する、凹状当接面を有する、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項8】
前記弁部材は、前記最上面内に配置された前記通気路の上側通気開口と、前記凹状当接面内に配置された前記飲料通路の上側飲料開口とを有する、請求項7に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項9】
前記スパウトは、前記スパウトが前記閉位置にあるときに前記上側通気開口を閉鎖する通気口閉鎖部を有する、請求項8に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項10】
前記通気口閉鎖部は、前記スパウトから延びるバンプである、請求項9に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項11】
前記スパウト及び前記キャップは、前記スパウトを前記キャップに回動可能に接続させるための協働軸特徴部を有し、前記協働軸特徴部は、軸と、前記軸を収容する円形凹部とを有し、前記スパウト及び前記キャップの内の1つは、前記円形凹部から出る流路を有し、前記軸は、前記キャップから前記スパウトを選択的に取り外すことができるように、前記流路内で収容可能である、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項12】
前記スパウトが前記飲用位置にあるときに、前記スパウトを前記キャップから前記流路の長さと整列した方向に引き離すときに前記スパウトを前記キャップから取り外されるのを防ぐように、前記流路が配向されている、請求項11に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項13】
前記スパウトが前記閉位置にあるとき、前記流路は、前記スパウトを前記キャップから前記流路の長さと整列した方向に引き離すように配向されることにより、前記スパウトを前記キャップから取り外すことができる、請求項12に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項14】
前記スパウトに前記円形凹部及び前記流路が設けられ、前記キャップに前記軸が設けられている、請求項11に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【請求項15】
前記弁部材は、前記通気路のための上側通気開口を有し、前記スパウトは、前記スパウトが前記閉位置にあるときに前記上側通気開口を閉鎖する通気口閉鎖部を有する、請求項1に記載のストロー蓋弁アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロー蓋アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ストロー蓋キャップを有する飲料容器は、キャップに対して回動するスパウトを有することが多い。従来、これらのストロー蓋上のシールは、典型的には、スパウトが閉位置にあるときにスパウトの一端におけるボールとキャップとの間で圧縮されてシールを作るOリングガスケットである。これらのシールは、この圧縮が不十分な場合に漏れやすい。また、Oリングが長時間磨耗すると漏れの原因となることがある。
【0003】
特許文献1(米国特許第3,568,895号明細書)には、インサートと協働する回動スパウトを有する供給閉鎖キャップが開示されているが、この供給閉鎖キャップは通気口を欠いており、ストローと協働する点については記載されていない。このインサートは、出口穴が設けられた半球状のソケット形成体で形成された主ディスク本体を有する。スパウトは、球状の基部を有し、そこからアーム部分が延びる。出口通路が、基部及びアーム部分を貫通して延在する。インサートの出口穴は、スパウトの基部に設けられた凹部の内側に下端が取り付けられたプラグによって密封される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第3,568,895号明細書
【発明の概要】
【0005】
以上を考慮すると、ストロー蓋弁アセンブリは、キャップと、スパウトと、弁部材とを有する。キャップは、飲料容器と接続するように構成されており、弁収容通路を有する。スパウトは、キャップと接続し、飲用位置と閉位置との間で回動軸線を中心に回動する。スパウトは、飲用位置にあるときに飲料容器と流体連通し、閉位置にあるときに飲料容器から閉鎖される、内側通路を有する。弁部材はキャップ内に収容可能である。弁部材は、飲料通路と通気路とを有し、これらの通路の両方が、キャップが飲料容器と接続されて弁部材がキャップ内の作動位置に収容されるときに、飲料容器と流体連通している。弁部材は、スパウトが飲用位置にありかつ弁部材がキャップ内の作動位置に収容されるときに、弁部材の最上面が周囲に露出されるように、弁収容通路内に収容可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、飲料容器から取り外されたストロー蓋キャップアセンブリの斜視図である。
【
図2】
図2は、スパウトが閉位置にある状態のストロー蓋キャップアセンブリの別の斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの分解図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの分解図である。
【
図5】
図5は、
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの分解断面図である。
【
図6】
図6は、スパウトが閉位置にある状態の、
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの断面図である。
【
図7】
図7は、スパウトをキャップに回動可能に接続するための協働軸特徴部を示す、飲用位置にある
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの断面図である。
【
図8】
図8は、スパウトをキャップに回動可能に接続するための協働軸特徴部を示す、閉位置にある
図1に示すストロー蓋キャップアセンブリの断面図である。
【
図9】
図9は、弁部材が作動位置にありかつスパウトが飲用位置にある、ストロー蓋キャップアセンブリのスパウト及び弁部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、キャップ22と、スパウト24と、弁部材26とを有する、ストロー蓋弁アセンブリ20を示す。キャップ22は、飲料容器28の上側開口30を閉鎖するように飲料容器28と接続するように構成されている。スパウト24は、キャップ22と回動可能に接続している。スパウト24は、
図1に示されている飲用位置と
図2に示されている閉位置との間で回動可能である。弁部材26は、スパウト24及び弁部材26を通して、飲料容器28と周囲との間の選択的な流体連通を提供するように、スパウト24と協働するようにキャップ22内に収容可能である。
【0008】
図3を参照すると、示された実施形態では、キャップ22は、上側キャップ32と下側キャップ34と絶縁インサート36とを有するアセンブリである。組み立てると、上側キャップ32は、上側キャップ32と下側キャップ34との間に配置された絶縁インサート36と共に、下側キャップ34と接続する。組み立てられると、キャップ22は、弁部材26を選択的に収容するように構成された弁収容通路38(
図4)を有する。
図4は、ストロー蓋弁アセンブリ20を洗浄するために人が達成し得る方法で分解されたストロー蓋弁アセンブリ20を示している。
図3は、キャップ22を分解図で示しているが、しかしながら、例えば製造設備において、キャップ22が最終的に組み立てられた後、キャップ22は、
図3に示すように分解されることを意図していない。
【0009】
図3に戻って参照すると、上側キャップ32は、示された実施形態において平面図において円形である、上側壁42を有する。示された実施形態では筒状である外側壁44は、上側壁42の周囲から下方に垂下する。上側キャップ32は、さらに、示された実施形態において平面図において矩形であるスパウト収容凹部46を有する。スパウト収容凹部46は、上側壁42から垂直下方に垂下する、対向する凹部側壁48、52によって画定される。スパウト収容凹部46は、また、示された実施形態において平面状で水平に配向された、凹部床54によって画定される。スパウト収容凹部46は、また、遠位端壁56及び近位端壁58(
図5)を有し、これらの遠位端壁56及び近位端壁58は上側壁42から下方に垂下する。上側キャップ32は、また、弁収容通路38を画定する、下方に垂下する弁収容壁62を有する。
【0010】
スパウト24及びキャップ22は、スパウト24をキャップ22に回動可能に接続するための協働する軸特徴部を有する。示された実施形態では、上側キャップ32は、それぞれの対向する凹部側壁48、52から内方に延びる軸68、72を有する。軸68、72は、スパウト24がキャップ22に対して回動する回動軸線74(
図5)を画定する。上側キャップ32は、キャップ22が組み立てられたときに、弁収容通路38の両側に配置された凹部78、82を更に有する。凹部78、82は、回動軸線74から出る半径に実質的に追従する。
【0011】
下側キャップ34は、示された実施形態において平面図において円形である下側壁92を有する。下側壁92は、弁収容通路38の一部を画定する弁収容開口94を有する。内側壁96は、下側壁92から上方に延びている。下側キャップ34は、内側壁96から半径方向外側に延びる上側壁98も有する。下側キャップ34は、また、示された実施形態では筒状であり、上側壁98から上方及び下方に延びる外側壁102を有する。
図5を参照すると、キャップ22を飲料容器28(
図1)に接続しやすくするために、上側壁98の下の外側壁102に雌ねじ部104が設けられている。下側キャップ34の外側壁102は、キャップ22が組み立てられたときに上側キャップ32の外側壁44内に収容される。
【0012】
図3に戻って、絶縁インサート36は、U字形の下側本体部116を有する。U字形の下側本体部116は、キャップ22が最終的に組み立てられたときに、弁収容通路38に対応する凹部118を有する。絶縁インサート36は、さらに、凹部118の両側に対向するセグメント122、124を有する。それぞれの対向するセグメント122、124は、それぞれの細長い空隙部132、134を画定する、それぞれの内側壁126、128を有する。
【0013】
スパウト24は、基部150と、基部150から延びる延伸部152とを有する。内側通路154は、基部150及び延伸部152を貫通して延在する。内側通路154は、スパウト24が飲用位置(
図1)にあるときに飲料容器28と流体連通し、スパウト24が閉位置(
図2及び
図6)にあるときに飲料容器28から閉鎖される。
【0014】
基部150は、示された実施形態では丸みを帯びている。基部150は、凸状外面156を有する。スパウト24がキャップ22に接続されるとき、凸状外面156は、スパウト24がキャップ22に対して回動する回動軸線74から出る半径に追従する。
【0015】
延伸部152は、基部150から延びている。フランジ158は、内側通路154の最長寸法部にほぼ垂直な方向に延伸部152から離れて延びている。指又は親指を収容してキャップ22に対するスパウト24の回動移動を容易にするように、指用凹部162がフランジ158に設けられている。また、バンプ164は、延伸部152からフランジ158が延びる方向とほぼ反対の方向に延伸部152から延びている。バンプ164は、スパウト24が閉位置(
図6参照)にあるときに通気口閉鎖部として作動する。
【0016】
上述したように、スパウト24及びキャップ22は、スパウト24をキャップ22と回動可能に接続するための協働する軸特徴部を有する。軸特徴部は、軸68、72及び円形凹部168、172を有し、これらは、示された実施形態では、スパウト24の基部150に設けられている。各軸68、72は、それぞれの円形凹部168、172内に収容されており、これにより、スパウト24がキャップ22に対して回動することができる。示された実施形態では、スパウト24は、流路174、176をさらに有する。各流路174、176はそれぞれの円形凹部168、172から出る。各流路174、176は、それぞれの軸68、72の直径よりも僅かに大きくかつそこから出る円形凹部168、172の直径にほぼ等しい幅を有する。各軸68、72は、各流路174、176の長さ部と平行な方向に引っ張られたときに、キャップ22からスパウト24を選択的に取り外すことができるように、各流路174、176内に収容可能である。
【0017】
流路174、176の各々は、スパウト24が飲用位置にあるときにキャップ22からスパウト24が取り外されるのを防ぐように配向されている。
図7と
図8を比較すると分かるように、スパウト24が閉位置(
図8)にあるときに、使用者がフランジ158を掴んで、スパウト24をキャップ22に対して、各流路174、176の長さ(最長寸法)部と整列した方向(矢印180)に引くことができる。そうすることにより、スパウト24がキャップ22から取り外されるまで、軸68、72は円形凹部168、172から引っ張られて流路174、176に入る。対照的に、スパウト24が飲用位置にある
図7に見られるように、スパウト24がキャップ22と接触していてその方向で取り外しが防がれるので、各流路174、176の長さ部と整列した方向(矢印182)にスパウト24をキャップ22に対して引っ張ることを防ぐように、各流路174、176は配向されている。スパウト24をキャップ22から取り外した状態で、軸68、72を流路174、176に整列させることができ、軸68、72が円形凹部168、172に収容されるまで、スパウト24は、各流路174、176の長さ部に整列された方向にキャップ22に向かって押し込むことができる。
【0018】
示された実施形態に示された軸の特徴部は、軸68、72に類似した軸をスパウト24上に設けることができ、円形の凹部及び流路をキャップ22上に設けることができる点で逆にすることができる。
【0019】
キャップ22とスパウト24の両方は、弁部材26が作られるプラスチックと比較して、比較的より剛性の高いプラスチックから作ることができる。示された実施形態では、弁部材26は、シリコーンなどの弾性材料から作られている。弁部材26は、シリコーンの一体的に形成された固体片である主弁本体210を有する。主弁本体210は、弁収容通路38を充填し、弁収容通路38の内側を密封する。弁収容通路38は、キャップ22を通って下側壁92からスパウト収容凹部46の凹部床54まで延びている。これにより、ストローがキャップ上の比較的に永久的な特徴部と接続するストロー蓋キャップアセンブリと比較して、比較的に容易に洗浄することができる、キャップ22内の大きな開口が可能となる。
【0020】
弁部材26は、示された実施形態では平面状である最上面212を有する。弁部材26は、また、示された実施形態では同じく平面状である下面214を有する。通気路216は、下面214に設けられた下側通気開口218から、最上面212に設けられた上側通気開口222まで延びている。
図6に示されるように、上側通気開口222は、スパウト24が閉位置にあるときにバンプ164によって閉鎖される。スパウト24が飲用位置にあるとき、通気路216は周囲に通じている。
【0021】
下側通路224及び上側通路226を有する飲料通路が主弁本体210を通って延びている。飲料通路は、下側通路224と上側通路226との間に、下側通路224よりも小さい直径を有する肩部228を有する。下側通路224は、下面214に設けられた、下側飲料開口232で始まる。また、飲料通路は、さらに、柔軟なシールリング236によって囲まれている、上側飲料開口234を有し、これについては、以下により詳細に説明する。肩部228は、柔軟なシールリング236から軸線方向にオフセットされており、これにより、柔軟なシールリング236が肩部228に向かって屈曲し、ストロー蓋弁アセンブリ20から液体が漏れるのを防止するための適切なシールを提供することができる。下側通路224は、下側通路224内にストロー240を収容するように構成されている。ストロー240が挿入されるとき、ストロー240は、肩部228に接触するように挿入され、柔軟なシールリング236は、ストロー240の上端の上方で軸線方向にオフセットされ、これにより、柔軟なシールリング236の望ましい移動が可能になる。
【0022】
弁部材26は、弁部材26がスパウト24と協働してスパウト24の内側通路154とストロー240との間の選択的な連通を提供することができる作動位置(
図1、6及び9に示されている)になるように、キャップ22の弁収容通路38内に収容される。弁部材26は凹状当接面246を有する。示された実施形態では、凹状当接面246は、弁部材26がキャップ22内の作動位置に収容されたときに回動軸線74から出る半径に追従する。示された実施形態では、柔軟なシールリング236が凹状当接面246と接触していないとき、外側凸状面248が上側飲料開口234を囲んでいる。
図6に見られるように、柔軟なシールリング236と、凸状でなくなった外側凸状面248は、スパウト24の凸状外面156と接触したときに凹状構成に向かって付勢されて適切なシールを提供する。加えて、柔軟なシールリング236の外側凸状面248は、スパウト24の凸状外面156と接触しているときに凹状構成に向かって変形し、柔軟なシールリング236が凹状構成にあるときに柔軟なシールリング236の最下端縁252が肩部228から離間している。そのように、柔軟なシールリング236は、スパウトの凸状外面156の形状に適合可能な軽い圧力下にある自己調整シールを提供し、これにより、弁部材26の凹状当接面246に対する凸状外面156のいくらかの位置ずれを許容する。このように、ストロー蓋弁アセンブリ20における漏れの可能性は軽減される。図面は、外側凸状面248が上側飲料開口234を囲んでいるが、柔軟なシールリング236は、その外側面が凹状当接面246の輪郭に追従する点でも同様に機能し得る。この構成において、柔軟なシールリング236が
図6に示されるものと同様の凹状構成にある場合には、肩部228から離間した柔軟なシールリング236の最下端縁252を有することが依然として望ましい。
【0023】
弁部材26は、下面214から下方に垂下する下向きフランジ260を有する。下向きフランジ260に凹部262が設けられており、これにより、使用者は、キャップ22から弁部材26を取り外す際に、下向きフランジ260を握ることができる。弁部材26は、弁部材26が作動位置でキャップ22内に収容されたときに下側キャップ34と協働する外側凹部266を画定する下側外側フランジ264を更に有する。
【0024】
弁部材26は、キャップ22内に収容可能でありかつキャップ22から取り外し可能であり、これにより洗浄が容易となる。また、スパウト24はキャップ22から取り外し可能であり、これにより洗浄が容易となる。さらに、弁部材26は、飲料通路224、226及び通気路216を有し、これらの通路の両方が、キャップ22が飲料容器28と接続されかつ弁部材26がキャップ22内の作動位置に収容されるとき、ストロー240を通して飲料容器28と流体連通している。弁部材26は、スパウト24が飲用位置にありかつ弁部材26がキャップ22内の作動位置に収容されるとき、弁部材26の最上面212が周囲に露出されるように、弁収容通路38内に収容可能である。従来のストロー弁アセンブリの多くでは、通気開口は、より堅いキャップに設けられている。
【0025】
ストロー蓋弁アセンブリは、以上に詳細に説明した。前述の詳細な説明を読んで理解した上で修正や変更が行われる。しかしながら、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。その代わり、本発明は、添付の請求項及びその均等物によって広く規定される。種々の特徴及び機能、又は、代替例又は変形例が、望ましくは、多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わされうることが理解されよう。また、様々な現在予見されない又は予期されない、代替、修正、変形又は改良が当業者によって後になされることもあり、それらも、以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。
【国際調査報告】