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特表2022-547880拡張現実コンピュータ技術を使用したリスト作成の自動化
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】拡張現実コンピュータ技術を使用したリスト作成の自動化
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221109BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20221109BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
G06Q30/06
G06T19/00 600
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514624
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(85)【翻訳文提出日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 US2020051066
(87)【国際公開番号】W WO2021055472
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】62/900,764
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/773,177
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521138109
【氏名又は名称】メルカリ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】オ,ビョン モク
【テーマコード(参考)】
5B050
5L049
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA13
5B050CA07
5B050DA04
5B050EA12
5B050EA13
5B050EA19
5B050FA05
5L049BB22
5L049BB66
(57)【要約】
本明細書において提供されるのは、コンピュータ技術を使用して、電子商取引サイト上で「販売対象物」(FSO)を売るための一貫した高品質のリストの作成を自動化するための、システム、装置、製品、方法、及び/又はコンピュータ・プログラム製品の実施形態、及び/又はそれらの実施形態の組合せ及び部分的組合せである。いくつかの実施形態は、FSOのカテゴリを識別するステップと、テンプレート・データベースからカテゴリ用のテンプレートにアクセスするステップと、FSOの画像を生成するために、このテンプレートを使用して、コンピュータが生成する拡張現実(AR)環境を介してユーザをナビゲートするステップと、この画像のうち1つ又は複数を分析して、FSOの特性を決定するステップと、画像及び特性を使用して、FSOのリストを生成するステップとによって、動作するように構成される。いくつかの実施形態において、テンプレートは、履歴データベースからのカテゴリの特定の過去のリストから生成され、この特定の過去のリストは、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数に基づいて選択される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工知能(AI)及び機械学習(ML)技術を使用して、「販売対象物」(FSO)用の一貫した高品質のリストの作成を自動化するためのコンピュータにより実施される方法であって、
FSOのカテゴリを識別するステップと、
テンプレート・データベースから前記カテゴリ用のテンプレートにアクセスするステップと、
前記FSOの画像を生成するために、前記テンプレートを使用して、コンピュータが生成する拡張現実(AR)環境を介してユーザをナビゲートするステップと、
前記画像のうち1つ又は複数を分析して、前記FSOの特性を決定するステップと、
前記画像及び前記特性を使用して、前記FSO用のリストを生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記テンプレートが、履歴データベースからの前記カテゴリの特定の過去のリストから生成され、前記特定の過去のリストが、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リストを追跡するステップと、
前記追跡するステップから取得された情報を使用して、AI技術及びML技術を使用して前記カテゴリ用の前記テンプレートを改良するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記識別するステップの前に、前記カテゴリ用の前記テンプレートを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記テンプレートを前記生成するステップが、
前記カテゴリについて、履歴データベースから成功リストを選択するステップであって、「成功」が、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数を使用して定義される、選択するステップと、
前記選択されたリストにおける共通の写真を識別するステップと、
前記共通の写真を使用して前記テンプレートを生成するステップと、
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのコンピューティング装置によって実行された際に、前記少なくとも1つのコンピューティング装置に、人工知能(AI)及び機械学習(ML)の技術を使用して、「販売対象物」(FSO)用の一貫した高品質のリストを自動的に作成するための動作を実行させる命令を記録した有形のコンピュータ読取り可能な装置であって、
前記動作が、
FSOのカテゴリを識別するステップと、
テンプレート・データベースから前記カテゴリ用のテンプレートにアクセスするステップと、
前記FSOの画像を生成するために、前記テンプレートを使用して、コンピュータが生成する拡張現実(AR)環境を介してユーザをナビゲートするステップと、
前記画像のうち1つ又は複数を分析して、前記FSOの特性を決定するステップと、
前記画像及び前記特性を使用して、前記FSO用のリストを生成するステップと、
を含む、装置。
【請求項7】
前記テンプレートが、履歴データベースからの前記カテゴリの特定の過去のリストから生成され、前記特定の過去のリストが、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数に基づいて選択される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記動作がさらに、
前記リストを追跡するステップと、
前記追跡するステップから取得された情報を使用して、AI技術及びML技術を使用して前記カテゴリ用の前記テンプレートを改良するステップと
を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記動作がさらに、前記識別するステップの前に、前記カテゴリの前記テンプレートを生成するステップを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記テンプレートを前記生成するステップが、
前記カテゴリについて、履歴データベースから成功リストを選択するステップであって、「成功」が、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数を使用して定義される、選択するステップと、
前記選択されたリストにおける共通の写真を識別するステップと、
前記共通の写真を使用して前記テンプレートを生成するステップと
を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
人工知能(AI)及び機械学習(ML)の技術を使用して、「販売対象物」(FSO)用の一貫した高品質のリストを自動的に作成するためのシステムであって、
メモリと、
前記メモリに結合され、
テンプレート・データベースからカテゴリ用のテンプレートにアクセスするステップと、
前記FSOの画像を生成するために、前記テンプレートを使用して、コンピュータが生成する拡張現実(AR)環境を介してユーザをナビゲートするステップと、
前記画像のうち1つ又は複数を分析して、前記FSOの特性を決定するステップと、
前記画像及び前記特性を使用して、前記FSO用のリストを生成するステップと、
を含む動作を実行するように構成される少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、システム。
【請求項12】
前記テンプレートが、履歴データベースからの前記カテゴリの特定の過去のリストから生成され、前記特定の過去のリストが、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数に基づいて選択される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作がさらに、
前記リストを追跡するステップと、
前記追跡するステップから取得された情報を使用して、AI技術及びML技術を使用して前記カテゴリ用の前記テンプレートを改良するステップと、
を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記動作がさらに、前記識別するステップの前に、前記カテゴリ用の前記テンプレートを生成するステップを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記テンプレートを前記生成するステップが、
前記カテゴリについて、履歴データベースから成功リストを選択するステップであって、「成功」が、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数を使用して定義される、選択するステップと、
前記選択されたリストにおける共通の写真を識別するステップと、
前記共通の写真を使用して前記テンプレートを生成するステップと、
を含む、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2019年9月16日出願の「拡張現実コンピュータ技術を使用したリスト作成の自動化」と題する米国特許仮出願第62/900,764号(代理人整理番号4223.0120000)、及び2020年1月27日出願の「拡張現実コンピュータ技術を使用したリスト作成の自動化」と題する米国特許出願第16/773,177号(代理人整理番号4223.0120001)の優先権を主張し、それらの両方は、全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
分野
[0002] 本開示は一般に、電子商取引サイト用のリストの作成を自動化するための拡張現実システムの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] MERCARI、EBAY、AMAZON、POSHMARK、LETGO、CRAIGSLISTなどの、ユーザが不必要な自分の物品を売ることのできる、数多くの電子商取引サイトが存在する。従来、こうしたサイトで売るには、ユーザは、販売用の自分の物品を売り出すためのリストを手動で作成しなければならない。このようなリストの質は、大きく変動することがあり、また、リストを作成するユーザの経験、ユーザが物品についてもっている情報(メーカ、モデル、ブランド、サイズ、色、特徴など)、ユーザの写真撮影技能、リストを作成するときにユーザが急かされているかどうか、ユーザがこのタイプの物品を売ろうとしたのはこれが最初かどうかなどの、数多くの要因に依存することがある。良好に構築されたリストは、関連付けられた物品が売れる可能性を高めることになるので、コンピュータ技術を利用して、リストの質を高め、それを標準化することができれば有利になるはずである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 本明細書において提供されるのは、コンピュータ技術を使用して、電子商取引サイト上で「販売対象物」(FSO)を売るための一貫した高品質のリストの作成を自動化するための、システム、装置、製品、方法、及び/又はコンピュータ・プログラム製品の実施形態、及び/又はそれらの実施形態の組合せ及び部分的組合せである。一実施形態では、このコンピュータ技術は、リストを作成するための拡張現実(AR)体験をユーザに提供する。このコンピュータ技術は、人工知能(AI)及び機械学習のコンピューティング技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア及び/又は他の技術を利用して、次第にAR体験を強化及び改善する。
【0005】
[0005] いくつかの実施形態は、FSOのカテゴリを識別するステップと、テンプレート・データベースからカテゴリ用のテンプレートにアクセスするステップと、FSOの画像を生成するために、このテンプレートを使用して、コンピュータが生成する拡張現実(AR)環境を介してユーザをナビゲートするステップと、この画像のうち1つ又は複数を分析して、FSOの特性を決定するステップと、画像及び特性を使用して、FSO用のリストを生成するステップと、によって動作するように構成される。実施形態によっては、テンプレートは、履歴データベースからのカテゴリの特定の過去のリストから生成され、この特定の過去のリストは、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数に基づいて選択される。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態は、また、リストを追跡するステップと、この追跡するステップから取得された情報を使用して、AI技術及びML技術を使用してカテゴリ用のテンプレートを改良するステップと、によって動作するように構成されてもよい。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態は、カテゴリ用のテンプレートを生成するステップによって動作するようにさらに構成されてもよく、このようなテンプレートは、そのカテゴリについて、履歴データベースから成功リストを選択するステップであって、「成功」が、到達価格、販売までの時間、買い手のフィードバック、販売可能性スコア、及び/又は、当初売出し価格と最終販売価格との差のうちの1つ又は複数を使用して定義される、選択するステップと、選択されたリストにおける共通の写真を識別するステップと、共通の写真を使用してテンプレートを生成するステップと、によって生成される。
【0008】
図面の簡単な説明
[0008] 各添付図面は、本明細書に組み込まれ、また、本明細書の一部分を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009]ユーザが物品及びサービスを売買することのできる電子商取引サイトであって、そのような物品/サービスが本明細書において「販売対象物」(FSO)と呼ばれる電子商取引サイトを含む、いくつかの実施形態によるコンピューティング環境のブロック図を示す。
図2A】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2B】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2C】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2D】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2E】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2F】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2G】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2H】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2I】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2J】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図2K】[0010]いくつかの実施形態により、電子商取引サイト上でFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を容易にするために、コンピュータ技術を使用して実装された拡張現実体験を示す。
図3】[0011]いくつかの実施形態により、拡張現実体験を介してFSOを売るための一貫した高品質のリストの作成を自動化するためのフローチャートを示す。
図4】[0012]いくつかの実施形態により、人工知能及び機械学習のコンピュータ技術を使用してテンプレートを生成及び改良するためのフローチャートであって、このテンプレートを使用して、本明細書に記載の拡張現実体験を実装するフローチャートを示す。
図5】[0013]様々な実施形態を実施するのに有用な、例示的コンピュータ・システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0014] 各図面において、類似の参照番号は、全体として、同一又は類似の要素を示す。さらに、全体として、参照番号の左端の1つ又は複数の数字は、その参照番号が最初に表示される図面を特定する。
【0011】
詳細な説明
[0015] 本明細書において提供されるのは、コンピュータ技術を使用して、電子商取引サイト上で「販売対象物」(FSO)を売るための一貫した高品質のリストの作成を自動化するための、システム、装置、製品、方法、及び/又はコンピュータ・プログラム製品の実施形態、及び/又はそれらの実施形態の組合せ及び部分的組合せである。一実施形態では、このコンピュータ技術は、リストを作成するための拡張現実(AR)体験をユーザに提供する。このコンピュータ技術は、人工知能(AI)及び機械学習のコンピューティング技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア及び/又は他の技術を利用して、次第にAR体験を強化及び改善する。
【0012】
[0016] FSOは、ユーザが電子商取引サイトを介して売ろうと考える、任意の物品、製品、対象物、品物、物、部分、コンポーネント、サブコンポーネント、組合せ、商品、在庫、及び/又はサービスでもよい。電子商取引サイトで物品を売るとき、ユーザは「売り手」と呼ばれることがある。電子商取引サイトで物品を購入するとき、ユーザは「買い手」と呼ばれることがある。様々な時点において、所与のユーザは、買い手、売り手、又は同時に買い手と売り手になることができることに留意されたい。
【0013】
[0017] 図1には、いくつかの実施形態により、売り手122が自分のFSO124を売ることができ、買い手126がそのFSO124を購入することができる、電子商取引サイト104を含むコンピューティング環境102のブロック図が示してある。売り手122及び買い手126は、インターネット120を介して電子商取引サイト104にアクセスすることができる。
【0014】
[0018] 電子商取引サイト104は、複数のリスト110を記憶するリスト・データベース108を含んでもよい。このリスト110は、電子商取引サイト104上で、売り手のそれぞれのFSO124を売るために、売り手122によって作成されてもよい。そうするために、いくつかの実施形態によれば、売り手122は、自らの知識、技能、又は体験に関係なく、自動化された方式で、さらに一貫した高品質のリストを自らが作成できるようにする、拡張現実(AR)リスト生成モジュール106と対話してもよい。
【0015】
[0019] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、テンプレート・データベース114に記憶されたテンプレートで動作してもよい。このテンプレートは、テンプレート生成モジュール116によって生成及び更新されてもよい。
【0016】
[0020] ほんのいくつか例を挙げると、FSO124はそれぞれ、スマートフォン、Apple MacBook、園芸用具、男性用ベルト、オートバイ、事務机、女性用バッグ、漫画本などのカテゴリに関連付けられてもよい。こうしたカテゴリは、カテゴリ・データベース112に記憶される。
【0017】
[0021] リスト110のそれぞれは、販売可能性モジュール119によって生成された販売可能性スコアを有してもよい。販売可能性スコアとは、所与のFSO124が、電子商取引サイト104上で売られることになる可能性がどの程度なのかの尺度である。たとえば、所与のFSO124の販売可能性スコアは0~1の数でもよく、この数は、所与の期間内に電子商取引サイト104上でFSO124が売れる可能性がどの程度かを示す。
【0018】
[0022] 販売可能性モジュール119が、所与のFSO124の販売可能性スコアを生成する際に使用してもよい情報には、たとえば画像の数、画像の品質などであるがそれらに限定されない、関連付けられたリスト110内の画像に関連付けられた情報が含まれ得る。
【0019】
[0023] 販売可能性モジュール119が、販売可能性スコアを生成する際に使用してもよい他の情報には、FSO124に関連付けられた価格(すなわち、FSO124の提示販売価格)が含まれ得る。たとえば、販売可能性モジュール119は、販売可能性スコアを決定する際に、この価格と、FSO124に類似する物品のメーカ希望小売価格(MSRP)とを比較してもよい。
【0020】
[0024] 販売可能性モジュール119が、販売可能性スコアを生成する際に使用してもよい追加情報には、FSO124に関連付けられたリスト110内の説明情報が含まれ得る。
【0021】
[0025] 販売可能性モジュール119が、販売可能性スコアを生成する際に使用してもよい他の情報には、FSO124に関連付けられた特徴が含まれ得る。例示的な特徴には、カテゴリ、ブランド、メーカ、モデル、製造業者、構成、カスタマイズ、色、シリアル・ナンバー、状態指標(たとえば、低品質、中古品、新品同様、新品)、地理的な場所などが含まれ得るが、それだけに限定されるものではない。
【0022】
[0026] 販売可能性モジュール119はまた、FSO124の販売可能性スコアを生成するときに、FSO124の売り手122に関連付けられた情報などの(ただし、それに限定されない)、他の情報を考慮してもよい。
【0023】
[0027] 販売可能性スコアを生成及び使用するための実施形態は、2019年2月28日出願の「販売可能性スコア及びキャンセル可能性スコアの決定」と題する米国特許出願第16/288,158号(代理人整理番号4223.0030001)にさらに記載されており、これは参考として全体が本明細書に援用されており、その実施形態のいずれも、本明細書においては販売可能性モジュール119のために使用されてもよい。
【0024】
[0028] 電子商取引サイト104は、履歴情報118のデータベースを含んでもよい。この履歴情報118は、売れた又は売れなかったリスト110、最高価格で売れたリスト110、最短時間で売れたリスト110、(販売可能性モジュール119によって決定される)最高販売可能性スコアを有するリスト、元の価格及び販売価格、関連付けられたFSO124の説明(メーカ、モデル、ブランド、サイズ、色、製造業者、損傷、製造年など)、各リスト110の閲覧回数、各リスト110での売出しの数及び金額、並びに元のリスト110に含まれているか、又は電子商取引サイト104上でリスト110が有効状態にあるとき(すなわち、販売又はキャンセルの前)に、電子商取引サイト104が追跡及び収集した他の任意の情報に関連する情報を記憶してもよい。
【0025】
[0029] 図2A~2Kには、いくつかの実施形態により、売り手122が、電子商取引サイト104上で自分の個々のFSO124を売るためのリスト110を作成するのを支援するために、ARリスト生成モジュール106が提供するAR体験の例が示してある。このAR体験は、売り手122が、自動化された方式で、これまでよりも一貫した高品質のリスト110を作成して、自分のFSO124が電子商取引サイト104上で売れる可能性を高めることができるようになる技術的な手法及び解決策である。
【0026】
[0030] 図2Aには、たとえば、売り手122Aが売りたいと考える女性用バッグ210が示してある。したがって、バッグ210は、FSO124Aを表す。売り手122Aは、電子商取引サイト104上で売るためのバッグ210を売り出すために、バッグ210用のリスト110を作成したいと考える。この目標に向けて、実施形態によっては、売り手122Aは、自分のスマートフォン204(又は、ノートブック・コンピュータ、タブレット、ウェアラブル、モノのインターネット(IoT)装置、機器などの、写真撮影機能及びアプリ実行能力を有する他のコンピュータ装置)のカメラ・アプリを、バッグ210に向ける。これが、図2Aの例に示してあり、バッグ210の画像214Aが、スマートフォン204のカメラ表示装置206に表示されている。
【0027】
[0031] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、画像認識の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術を使用して、画像214Aを分析して、FSO124A(すなわち、バッグ210)のカテゴリを識別してもよい。FSO124のカテゴリを自動的に識別するための例示的な実施形態は、2019年2月28日出願の「確率的アイテムマッチング及び検索」と題する米国特許出願第16/288,379号(代理人整理番号4223.0010001)、に提示されており、これは参考として全体が本明細書に援用され、それらの実施形態のいずれも、本明細書においてはFSO124のカテゴリを自動的に決定するのに使用されてもよい。
【0028】
[0032] 同様に又は代替的に、ARリスト生成モジュール106は、売り手122Aが、自らの売りたいと考えるFSO124Aのカテゴリを提示し、又はARリスト生成モジュール106が提案したカテゴリを確認することを要求するプロンプトを、ウィンドウ208内に提示してもよい。売り手122Aは、スマートフォン204のキーボードを使用することによって、又はスマートフォン204内の音声認識モジュール(図示せず)によって処理される音声入力などの他の任意の手段を介してカテゴリを提示してもよい。このカテゴリは、カテゴリ・データベース112に記憶されるカテゴリである。
【0029】
[0033] FSO124Aのカテゴリが識別されると(この場合「女性用ハンドバッグ」であり得る)、ARリスト生成モジュール106は、そのカテゴリに関連付けられたテンプレートを、テンプレート・データベース114から取り出してもよい。このテンプレートは、カテゴリごとにカスタマイズされ、売り手122Aをナビゲートして、拡張現実(AR)体験を通して、履歴データベース118内の履歴情報を介して所与のカテゴリのFSO124を売るのに役立つと決定されたFSO124Aの高品質写真を取得するのに使用されてもよい。次いで、こうした写真を使用して、電子商取引サイト104上でFSO124Aを売るためのリスト110を自動的に作成することができる。
【0030】
[0034] 図2Aには、第1のテンプレート216Aが示してある。前述の通り、このテンプレート216は、カテゴリごとにカスタマイズされる。また、図2Aの例に示すように、第1のテンプレート216Aは、バッグ210の2次元のアウトラインである。これは、テンプレート216A(並びに、図2B図2Iに示すその他のテンプレート216)が、FSO124Aのカテゴリ用にカスタマイズされるように生成されたことを示す。図4を参照して、テンプレート216の生成を以下に説明する。
【0031】
[0035] やはり図2Aを参照すると、ARリスト生成モジュール106は、(画像処理の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術によって)、画像214Aがテンプレート216Aよりも小さいことを認識する。したがって、ARリスト生成モジュール106は、バッグ210に近づくように(又は、写真でズームするように)、ウィンドウ208において売り手122Aに指示を出してもよい。売り手122Aがこのアクションをとると、バッグ210の画像214Bは、図2Bに示すようになり、ここで、画像214Bのサイズが大きくなって、テンプレート216Aの境界線にさらに近くなるように位置合せされる。
【0032】
[0036] 次いで、ARリスト生成モジュール106は、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに写真を撮るように指示してもよい。或いは、画像214Bがテンプレート216Aの境界線に実質的に位置合せされたことを検出すると、ARリスト生成モジュール106は、スマートフォン204でのカメラ・アプリに写真を撮るよう命令してもよい。その際に、ARリスト生成モジュール106は、バッグ210の高品質な写真を撮影するために、カメラの設定(焦点、シャッタ速度、絞り、ISO、ホワイト・バランス、フラッシュなど)を自動的に調整してもよい。
【0033】
[0037] 次いで、ARリスト生成モジュール106は、バッグ210の追加の写真を撮影するために、一連のテンプレート216によって売り手122Aをナビゲートし続けてもよい。前述の通り、このテンプレート216は、カテゴリごとにカスタマイズされる。所与のカテゴリ用のテンプレート216は、そのようなカテゴリの物品を売るのに有用且つ有効であると、ARリスト生成モジュール106によって決定されたFSO124のビューを表す。実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、電子商取引サイト104上でこれまでに売れたカテゴリのリスト110を分析することによって、所与のカテゴリ用のビュー(すなわち、テンプレート216)を決定してもよい。このような「売れた」リスト110は、履歴データベース118に記憶されてもよい。図4を参照して、この動作を以下でさらに説明する。
【0034】
[0038] 図2Cには、「女性用ハンドバッグ」のカテゴリ用の、第2の例示的なテンプレート216Bが示してある。第2のテンプレート216Bは、女性用ハンドバッグの2次元の側面ビューである。ARリスト生成モジュール106は、カメラ表示装置206内の画像214Cが、第2のテンプレート216Bにうまく一致するまで、バッグ210を回転及び位置決めするよう、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに指示してもよい。
【0035】
[0039] 売り手122Aがこのアクションをとると、バッグ210の画像214Dは図2Dに示すようになり、ここで、バッグ210は、画像214Dが第2のテンプレート216Bと位置合せされるように回転及び位置決めされている。次いで、ARリスト生成モジュール106は、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに写真を撮るように指示してもよい。或いは、前述の通り、画像214Dがテンプレート216Bの境界線に接近したことを検出すると、ARリスト生成モジュール106は、スマートフォン204でのカメラ・アプリに写真を撮るよう命令してもよい。
【0036】
[0040] 図2Eには、「女性用ハンドバッグ」のカテゴリ用の、第3の例示的なテンプレート216Cが示してある。第3のテンプレート216Cの目的は、バッグ210のラベル217の写真を撮ることでもよい。したがって、ARリスト生成モジュール106は、バッグ210を開き、ラベル217がカメラ表示装置206上の第3のテンプレート216C内に収まるように、スマートフォン204をバッグ210の上方に位置決めするよう、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに指示してもよい。
【0037】
[0041] 売り手122Aがこのアクションをとると、バッグ210の画像214Eは図2Fに示すようになり、ここで、バッグ210のラベル217は、第3のテンプレート216C内にあり、これと位置合せされる。次いで、ARリスト生成モジュール106は、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに写真を撮るように指示してもよい。或いは、前述の通り、テンプレート216C内にラベル217を検出すると、ARリスト生成モジュール106は、スマートフォン204でのカメラ・アプリに写真と撮るよう命令してもよい。
【0038】
[0042] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、よく知られた画像処理及び光学式文字認識(OCR)の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術を使用して、ラベル217上の情報を検出及び認識してもよい。このような情報には、製造業者、モデル、ブランド、デザイナ、サイズ、製造年及び製造場所、色、及び/又はFSO124A(すなわち、バッグ210)に関連する他の情報が含まれ得る。ARリスト生成モジュール106は、この情報の一部又はすべてを、FSO124A用のリスト110に含んでもよい。
【0039】
[0043] 図2Gには、「女性用ハンドバッグ」のカテゴリ用の、第4の例示的なテンプレート216Dが示してある。第4のテンプレート216Dは、女性用ハンドバッグの3次元のビューである。ARリスト生成モジュール106は、カメラ表示装置206内の画像214Fが、第4のテンプレート216Dと位置合せされるまで、スマートフォン204及び/又はバッグ210を位置決めするよう、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに指示してもよい。
【0040】
[0044] 売り手122Aがこのアクションをとると、バッグ210の画像214Fは図2Hに示すようになり、ここで、スマートフォン204及び/又はバッグ210は、画像214Fがカメラ表示装置206での第4のテンプレート216Dと位置合せされるように位置決めされている。しかし、図2Hに示すように、カメラ表示装置206は、花瓶220内の花の画像222も含む。この花の画像222は、リスト110の作成を妨げることのある背景内の物品(本明細書においては「背景雑音」と呼ばれる場合もある)を表す。
【0041】
[0045] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、よく知られた画像処理の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は、高周波数画像要素が現在のテンプレートの外側(すなわち、第4のテンプレート216Dの外側)に存在するかどうか検出する他の技術を使用して、背景雑音の存在を検出してもよい。何かが存在する場合、ARリスト生成モジュール106は、カメラ表示装置206が背景雑音を含むと結論付けてもよい。この場合、ARリスト生成モジュール106は、カメラ表示装置206内のFSO124以外の任意の対象物を除去するよう、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに指示してもよい。さらに、又は代替的に、ARリスト生成モジュール106は、カメラ表示装置206内の画像を処理して、背景雑音を自動的に除去してもよい。これには、任意の適切な画像処理及び/又はフィルタリング処理の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は、1つ若しくは複数のバイラテラル・フィルタを使用するなどの、他の技術を使用して実行してもよい。
【0042】
[0046] 背景雑音が除去された後、バッグ210の画像214Fは、図2Iに示すようになる。次いで、ARリスト生成モジュール106は、(ウィンドウ208内のメッセージを介して)売り手122Aに写真を撮るように指示してもよい。或いは、前述の通り、ARリスト生成モジュール106は、スマートフォン204でのカメラ・アプリに写真を撮るよう命令してもよい。
【0043】
[0047] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106は、よく知られた画像処理の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術を使用して、画像214Fを分析してバッグ210の寸法を決定してもよい。よく知られたこのような技術の一例が、APPLE MEASUREアプリである。このような処理の一例が図2Jに示してあり、ここで、バッグ210の画像214Fに寸法情報の注釈が付けられる。ARリスト生成モジュール106は、この注釈付き画像214Fを、バッグ210のリスト110に含んでもよい。
【0044】
[0048] 同様に又は代替的に、ARリスト生成モジュール106は、バッグ210(226として示してある)を持つ女性224の新規の画像250(図2K参照)を作成してもよい。この新規の画像250では、図2Jからの注釈付き画像214Fが、バッグ210及び平均サイズの女性224の寸法に基づいて、寸法合わせされている。ARリスト生成モジュール106は、この新規の画像250をリスト110に含んでもよい。
【0045】
[0049] したがって、FSO124のカテゴリに関連付けられたテンプレート216を介して売り手122Aをナビゲートすることによって、ARリスト生成モジュール106は、FSO124に関連する画像及び情報を取得して、リスト110に含めることができる。前述の通り、テンプレート216は、カテゴリ用にカスタマイズされ、そのようなカテゴリの物品を売るのに有用且つ有効であるとARリスト生成モジュール106によって決定された。したがって、革新的な技術を使用して、本開示は、売り手122のリストを作成する技能、知識、及び/又は体験、及び/又は、通常はリストを一貫性のない及び/又は低品質のものにする(本明細書に記載の)他の要因に関係なく、一貫した高品質のリスト110を自動的に生成することのできる実施形態を説明する。その結果、売り手は、電子商取引サイト104上で自分のFSO124が売れる可能性がさらに高いことを保証される。また、当業者には理解されるように、テンプレート216は、実世界でのユーザのビューにコンピュータ生成画像を重ね合わせるように動作するので、ARリスト生成モジュール106は、コンピュータ技術を使用して、これまでのことを可能にする拡張現実環境を効果的に生成する。
【0046】
[0050] 図3には、いくつかの実施形態により、拡張現実体験を介してFSO124を売るための一貫した高品質のリスト110の作成を自動化するための方法302のフローチャートが示してある。方法302は、ハードウェア(たとえば、回路、専用論理回路、プログラマブル論理回路、マイクロコードなど)、ソフトウェア(たとえば、処理装置上で実行される命令)、又はその組合せを含むことのできる処理ロジックによって実行することができる。本明細書において提示される開示を実行するには、必ずしも全てのステップが必要とされるわけではないことを理解されたい。さらに、当業者には理解されるように、ステップのいくつかは、同時に、又は図3に示す順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0047】
[0051] 図1及び図2A~2Kを参照して、方法302を説明する。しかし、方法302は、それらの例示的な実施形態に限定されるものではない。
【0048】
[0052] 304において、ARリスト生成モジュール106は、売り手122Aが売りたいと考えるFSO124Aのカテゴリを識別してもよい。実施形態によっては、売り手122AがFSO124Aの写真を撮ることによって、これを達成してもよい。次いで、前述の通り、ARリスト生成モジュール106は、画像認識の技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術を使用して、画像214Aを分析して、FSO124Aのカテゴリを識別してもよい。例としては、図2Aでのバッグ210がFSO124Aであると仮定する。
【0049】
[0053] 306において、ARリスト生成モジュール106は、テンプレート・データベース114から、識別されたカテゴリに関連付けられたテンプレートにアクセスしてもよい。前述の通り、テンプレートは、識別されたカテゴリ用にカスタマイズされる。
【0050】
[0054] 308において、ARリスト生成モジュール106は、テンプレートを介して売り手122Aをナビゲートして、FSO124Aの高品質写真を取得してもよい。この例は、図2A~2Kについて上記に述べている。
【0051】
[0055] 310において、ARリスト生成モジュール106は、写真の一部又はすべてを分析して、メーカ、モデル、ブランド、サイズ、色、製造業者、損傷、製造年などの、FSO124Aの特徴を取得及び決定してもよい。たとえば、ARリスト生成モジュール106は、図2E及び図2Fに関して前述した通り、バッグ210のタグ217を分析してもよい。同様に又は代替的に、ARリスト生成モジュール106は、312が示すように、FSO124Aの寸法を決定し、この寸法情報を使用して、1つ又は複数の画像を生成してもよい(図2J及び図2Kに関して前述した通り)。
【0052】
[0056] 314において、ARリスト生成モジュール106は、308及び312で生成された画像及び写真、並びに310で取得されたFSO124Aに関連する情報を使用して、FSO124Aのリスト110を自動的に生成してもよい。
【0053】
[0057] 実施形態によっては、ARリスト生成モジュール106はまた、履歴データベース118内に含まれる、同じ又は同様のFSO124Aの過去のリストの履歴情報に基づいて、FSO124A用の提案売出し価格を生成してもよい。たとえば、ARリスト生成モジュール106は、この提案売出し価格として、ある特定の過去のリストの平均販売価格を使用してもよく、ここで、この特定の過去のリストは、最高販売価格、最短販売時間、売出しの数、初期売出し価格と最終販売価格の差などの任意の組合せに基づいて選択される。FSO124Aの提案売出し価格を生成するための実施形態が、2019年2月28日出願の「在庫取得及び価格決定システム」と題する米国特許出願第16/288,203号(代理人整理番号4223,0110001)に記載されており、これは、参考として全体が本明細書に援用され、その実施形態のいずれもが本明細書において使用され得る。
【0054】
[0058] 316において、ARリスト生成モジュール106は、レビュー及び編集用に、リスト110を売り手122Aに表示してもよい。
【0055】
[0059] 318において、売り手122Aがリスト110を編集及び承認した後、このリスト110は、リスト・データベース108に追加され、電子商取引サイト104上で公開されてもよい。その時点で、リスト110は有効状態にあり、買い手126によって閲覧及び購入されてもよい。
【0056】
[0060] 320において、ARリスト生成モジュール106は、電子商取引サイト104上で有効状態にあるとき、リスト110を追跡してもよい。リスト110を追跡している間に収集される情報を使用して、(テンプレート生成モジュール116と協働している)ARリスト生成モジュール106は、AI及びMLのコンピューティング技法、アルゴリズム、方法、モジュール、コンポーネント、ソフトウェア、及び/又は他の技術を使用して、FSO124Aに関連付けられたカテゴリのテンプレート216を改良してもよい。このような動作は、少なくとも部分的には、所与のカテゴリ用のテンプレートを生成するためのプロセスに類似していてもよく、ここで、図4についてこのプロセスを説明するものとする。
【0057】
[0061] 404において、所与のカテゴリについて、テンプレート生成モジュール116は、履歴データベース118から、ある特定のリスト110を選択してもよい。こうした特定のリスト110は、売れたFSO124Aについてのものである。また、こうした特定のリスト110は、「成功」したものであり、ここで、成功とは、達成した最高価格、最短販売時間、買い手からの高いフィードバック、最高販売可能性スコア、初期売出し価格と最終販売価格の間のわずかな差など、又はその任意の組合せなどの、任意の数の判定尺度によって定義されてもよい。
【0058】
[0062] 406において、テンプレート生成モジュール116は、選択されたこうしたリスト110内の写真を分析して、カテゴリ用のテンプレート216を生成してもよい。たとえば、408が示すように、テンプレート生成モジュール116は、選択されたリスト110に共通の写真を識別し、次いで、それらの共通の写真に基づいてテンプレート216(写真内でのFSO124のアウトラインなど)を生成してもよい。「女性用ハンドバッグ」カテゴリ用のテンプレート216の例を図2A~2Kに示す。
【0059】
[0063] 408に示すように、(320で前述した通り)リスト110を追跡する過程において、テンプレート生成モジュール116は、所与のカテゴリについての新規の「成功」リスト110の写真を分析して(成功は前述の通り定義される)、そのカテゴリ用のテンプレート216を修正又は拡張してもよい。
【0060】
例示的なコンピュータ・システム
[0064] 様々な実施形態及び/又はそこでの構成要素は、たとえば、図5に示すコンピュータ・システム500などの、1つ又は複数のコンピュータ・システムを使用して実装することができる。コンピュータ・システム500は、本明細書に記載の各機能を実行することのできる、任意のコンピュータ又はコンピューティング装置とすることができる。たとえば、1つ若しくは複数のコンピュータ・システム500、又はその各部分を使用して、本明細書に記載の任意の実施形態、及び/又はその任意の組合せ若しくは部分的組合せを実施することができる。
【0061】
[0065] コンピュータ・システム500は、プロセッサ504などの、1つ又は複数のプロセッサ(中央処理装置すなわちCPUとも呼ばれる)を備える。プロセッサ504は、通信インフラストラクチャ又はバス506に接続される。
【0062】
[0066] 1つ又は複数のプロセッサ504は、それぞれグラフィック処理装置(GPU)とすることができる。実施形態によっては、GPUは、数学的に特化したアプリケーションを処理するように設計された専用の電子回路であるプロセッサである。GPUは、コンピュータ・グラフィックス・アプリケーション、画像、ビデオなどに共通の、数学的に特化したデータなど、大きなデータ・ブロックの並列処理にとって効率的な並列構造を有することができる。
【0063】
[0067] コンピュータ・システム500はまた、モニタ、キーボード、ポインティング装置などの、1つ又は複数のユーザ入力/出力装置503を備え、1つ又は複数のユーザ入力/出力インターフェース502を介して通信インフラ506と通信する。
【0064】
[0068] コンピュータ・システム500はまた、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)などの、メイン・メモリすなわち主記憶装置508を備える。メイン・メモリ508には、1つ又は複数のレベルのキャッシュが含まれ得る。メイン・メモリ508は、制御ロジック(すなわち、コンピュータ・ソフトウェア)及び/又はデータを内部に記憶している。
【0065】
[0069] コンピュータ・システム500はまた、1つ又は複数の2次記憶装置すなわち2次メモリ510を備えることができる。2次メモリ510は、たとえば、ハード・ディスク・ドライブ512及び/又は取外し可能な記憶装置若しくはドライブ514を含むことができる。取外し可能な記憶ドライブ514は、フロッピー・ディスク・ドライブ、磁気テープ・ドライブ、コンパクト・ディスク・ドライブ、光記憶装置、テープ・バックアップ装置、及び/又は他の任意の記憶装置/ストレージ・ドライブとすることができる。
【0066】
[0070] 取外し可能なストレージ・ドライブ514は、取外し可能な記憶ユニット518と情報をやり取りすることができる。取外し可能な記憶ユニット518は、コンピュータ・ソフトウェア(制御ロジック)及び/又はデータを記憶している、コンピュータが使用可能又は読取り可能な記憶装置を備える。取外し可能な記憶ユニット518は、フロッピー・ディスク、磁気テープ、コンパクト・ディスク、DVD、光学記憶ディスク、及び/又は他の任意のコンピュータ・データ記憶装置とすることができる。取外し可能なストレージ・ドライブ514は、よく知られた方式で、取外し可能な記憶ユニット518との間で、読出し及び/又は書込みをおこなう。
【0067】
[0071] 例示的な実施形態によれば、2次メモリ510は、コンピュータ・プログラム、及び/又は他の命令及び/又はデータを、コンピュータ・システム500からアクセスできるようにするための他の手段、助け、又は他の手法を含むことができる。このような手段、助け、又は他の手法には、たとえば、取外し可能な記憶ユニット522及びインターフェース520が含まれ得る。取外し可能な記憶ユニット522及びインターフェース520の例には、プログラム・カートリッジ及びカートリッジ・インターフェース(ビデオ・ゲーム機に見られるものなど)、取外し可能なメモリ・チップ(EPROM若しくはPROMなど)及び関連するソケット、メモリ・スティック及びUSBポート、メモリ・カード及び関連するメモリ・カード・スロット、及び/又は他の任意の取外し可能な記憶ユニット及び関連するインターフェースが含まれ得る。
【0068】
[0072] コンピュータ・システム500はさらに、通信インターフェース又はネットワーク・インターフェース524を備えることができる。通信インターフェース524によって、コンピュータ・システム500は、遠隔装置、遠隔ネットワーク、遠隔エンティティなどの任意の組合せ(参照番号528によって個別に且つまとめて参照される)と通信及び対話できるようになる。たとえば、通信インターフェース524によって、コンピュータ・システム500は、有線及び/又は無線とすることができ、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組合せを含むことのできる通信経路526を介して、遠隔装置528と通信できるようになる。通信経路526を介してコンピュータ・システム500との間で、制御論理及び/又は制御データを伝送することができる。
【0069】
[0073] 実施形態によっては、制御論理(ソフトウェア)が記憶される有形のコンピュータ使用可能又は読取り可能な媒体を含む、非一時的な有形の機器又は製品も、本明細書においてコンピュータ・プログラム製品又はプログラム記憶装置と呼ばれる。これには、コンピュータ・システム500、メイン・メモリ508、2次メモリ510、並びに取外し可能な記憶ユニット518及び522、並びに前述の任意の組合せを具体化する有形の製品が含まれるが、これらに限定されるものではない。このような制御ロジックは、1つ又は複数のデータ処理装置(コンピュータ・システム500など)によって実行された際に、このようなデータ処理装置を本明細書に記載の通り動作させる。
【0070】
[0074] 本開示に含まれる各教示に基づいて、図5に示すもの以外のデータ処理装置、コンピュータ・システム、及び/又はコンピュータ・アーキテクチャを使用して、本開示の実施形態をどのように作成及び使用すべきか当業者には明らかになろう。具体的には、実施形態は、本明細書に記載のもの以外のソフトウェア、ハードウェア、及び/又はオペレーティング・システムの実装形態で動作することができる。
【0071】
結論
[0075] 発明の概要及び要約書のセクションではなく、発明を実施するための形態が、特許請求の範囲を解釈するのに使用されるものであることを理解されたい。発明の概要及び要約書のセクションは、発明者が企図する1つ又は複数の例示的な実施形態を説明することができるが、あらゆる例示的な実施形態を説明することはできず、したがって、どのような形であれ、本開示又は添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0072】
[0076] 本開示は例示的な分野及び用途での例示的な実施形態を説明するが、本開示はそれらに限定されないことを理解されたい。他の実施形態及びそれについての修正形態が実現可能であり、本開示の範囲及び精神の範囲内にある。たとえば、このパラグラフの一般性を限定することなく、各実施形態は、各図に示され、及び/又は本明細書に記載されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はエンティティに限定されるものではない。さらに、(本明細書に明示的に記載されているかどうかにかかわらず)各実施形態は、本明細書に記載の各例を超える分野及び用途に対して重要な有用性を有する。
【0073】
[0077] 指定された機能及びその関係の実装形態を示す機能ブロックの助けを用いて、本発明において各実施形態をこれまで説明してきた。説明の都合上、こうした機能ブロックの境界は、本明細書において恣意的に画定されてきた。指定された機能及び関係(又は、その均等物)が適切に実行される限り、代替の境界を定義することができる。また、代替実施形態は、本明細書に記載のものとは異なる順序を使用して、機能ブロック、ステップ、動作、方法などを実行することができる。
【0074】
[0078] 本明細書における「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」、又は同様の文言への言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、あらゆる実施形態が、この特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示している。さらに、こうした文言は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性が一実施形態に関連して説明される場合、本明細書で明示的に言及又は説明されているかどうかにかかわらず、そのような特徴、構造、又は特性を他の実施形態に組み込むことは、当業者の知識の範囲内となるはずである。さらに、実施形態によっては、「結合された(coupled)」又は「接続された(connected)」という表現を、その派生語とともに使用して説明することができる。こうした用語は、必ずしも互いに同義語とするものではない。たとえば、実施形態によっては、「接続された(connected)」及び/又は「結合された(coupled)」という用語を使用して説明して、2つ以上の要素が、互いに物理的又は電気的に直接接触することを示すことができる。しかし、「結合された(coupled)」という用語は、2つ以上の要素が、互いに直接接触していないが、依然として互いに協働又は相互作用していることを意味することもできる。
【0075】
[0079] 本開示の幅及び範囲は、前述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ画定されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図3
図4
図5
【国際調査報告】