IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マイアー ブルガー (ジャーマニー) アクチエンゲゼルシャフトの特許一覧

特表2022-547903ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体、およびそのような太陽電池構造体を製造するための方法ならびに装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体、およびそのような太陽電池構造体を製造するための方法ならびに装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0747 20120101AFI20221109BHJP
【FI】
H01L31/06 455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022514784
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-04
(86)【国際出願番号】 IB2020057263
(87)【国際公開番号】W WO2021044232
(87)【国際公開日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】102019123785.8
(32)【優先日】2019-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517002591
【氏名又は名称】マイアー ブルガー (ジャーマニー) ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Meyer Burger (Germany) GmbH
【住所又は居所原語表記】An der Baumschule 6-8, D-09337 Hohenstein-Ernstthal, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】マルセル ケーニヒ
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151AA02
5F151AA05
5F151AA16
5F151DA07
5F151FA04
5F151GA04
(57)【要約】
本発明は、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体、およびそのような太陽電池構造体を製造するための方法ならびに装置に関する。本発明によれば、まず始めに、基板の裏側に裏側真性層が形成され、その後、基板の表側に表側真性層と表側ドーピング層とが形成され、最後に、基板の裏側に裏側ドーピング層が形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)を製造するための方法であって、
・前記裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の吸収体を形成するために、第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)が提供され、
・前記半導体基板(2)の表側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)が生成され、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に、前記半導体基板(2)のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)が生成され、
・前記半導体基板(2)の裏側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)が生成され、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)のエミッタを形成するために、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)が生成され、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)が生成され、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)が生成され、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)上に、表側コンタクト部(9)が生成され、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)上に、裏側コンタクト部(10)が生成される、
方法において、
前記表側真性層(4)および前記裏側真性層(3)と、前記表側ドーピング層(5)および前記裏側ドーピング層(6)とが、以下の順序で生成され、すなわち、
・前記半導体基板(2)の裏側に、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)が生成され、
・次に、前記半導体基板(2)の表側に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)が生成され、
・次に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に、前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)が生成され、
・次に、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)が生成される
ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記半導体基板(2)として、nドーピングされた半導体基板が使用され、
前記表側ドーピング層(5)を生成するために、リンによってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用され、
前記裏側ドーピング層(6)を生成するために、ホウ素によってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用される、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記半導体基板(2)の表側での前記少なくとも1つの表側真性層(4)の生成と、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上での前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)の生成とは、同一の層堆積反応器(44)において直接的に連続して行われるプロセスで実施される、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)は、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、前記半導体基板(2)の側縁部(50)から間隔を置いて堆積され、
これにより、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の裏側における縁部領域(51)は、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)によって被覆されず、
前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)を形成するための全ての方法ステップにおいて、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)と前記表側導体層(7)との間に電気的なコンタクトが生じなくなっている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)であって、当該ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)からなる吸収体と、
・前記吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)と、
・前記吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)と、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に形成された、前記吸収体のドーピングよりも高濃度の前記第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)と、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に形成された、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)からなるエミッタと、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)と、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)と、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)上に形成された表側コンタクト部(9)と、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)上に形成された裏側コンタクト部(10)と
を有する、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)において、
前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の側縁部(50)では、前記半導体基板(2)の縁部領域上に内側から外側に向かって以下の順序で、すなわち、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)、
・その上に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)、
・その上に、前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)、
・その上に、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)
の順序で層シーケンスが設けられている
ことを特徴とする、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)。
【請求項6】
前記半導体基板(2)は、nドーピングされた半導体基板であり、
前記表側ドーピング層(5)は、リンによってドーピングされており、
前記裏側ドーピング層(6)は、ホウ素によってドーピングされている、
請求項5記載の、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)は、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、前記半導体基板(2)の側縁部(50)から間隔を置いて堆積されており、
これにより、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の裏側における縁部領域(51)は、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)によって被覆されず、
前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)と前記表側導体層(7)との間に電気的なコンタクトが生じなくなっている、
請求項5または6記載の、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)。
【請求項8】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)を製造するための装置(30,40)であって、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)からなる吸収体と、
・前記吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)と、
・前記吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)と、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に形成された、前記吸収体のドーピングよりも高濃度の前記第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)と、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に形成された、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)からなるエミッタと、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)と、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)と、
・前記少なくとも1つの表側導体層(7)上に形成された表側コンタクト部(9)と、
・前記少なくとも1つの裏側導体層(8)上に形成された裏側コンタクト部(10)と
を有する、装置(30,40)において、
当該装置(30,40)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成し、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成し、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成し、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するために、3つの層堆積ストランド(31;32または42;33)のみを有し、
・第1の層堆積ストランド(31)は、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(36)を有し、
・第2の層堆積ストランド(32または42)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成するための、かつ前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(39,41または44)を有し、
・第3の層堆積ストランド(33)は、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(43)を有し、
前記第1の層堆積ストランド(31)と前記第2の層堆積ストランド(32または42)との間、および前記第2の層堆積ストランド(32または42)と前記第3の層堆積ストランド(33)との間に、少なくとも1つの基板輸送および回転システム(37)が設けられている
ことを特徴とする、装置(30,40)。
【請求項9】
前記第1の層堆積ストランド(31)は、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成するための裏側真性層堆積反応器(36)を有し、
前記第2の層堆積ストランド(42)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成するための、かつ前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成するための単一の表側層堆積反応器(44)を有し、
前記第3の層堆積ストランド(33)は、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するための裏側ドーピング層堆積反応器(43)を有し、
前記少なくとも1つの基板輸送および回転システム(37)は、前記第2の層堆積ストランド(42)の前または中の、前記表側層堆積反応器(44)の前に設けられている、
請求項8記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための方法であって、
・裏側エミッタ型の太陽電池構造体の吸収体を形成するために、第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板が提供され、
・半導体基板の表側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層が生成され、
・少なくとも1つの表側真性層上に、半導体基板のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層が生成され、
・半導体基板の裏側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層が生成され、
・少なくとも1つの裏側真性層上に裏側エミッタ型の太陽電池構造体のエミッタを形成するために、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層が生成され、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層が生成され、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層が生成され、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層上に、表側コンタクト部が生成され、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層上に、裏側コンタクト部が生成される、
方法に関する。
【0002】
本発明はさらに、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体であって、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板からなる吸収体と、
・吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層と、
・吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層と、
・少なくとも1つの表側真性層上に形成された、吸収体のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層と、
・少なくとも1つの裏側真性層上に形成された、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層からなるエミッタと、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層と、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層と、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層上に形成された表側コンタクト部と、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層上に形成された裏側コンタクト部と
を有する、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体に関する。
【0003】
本発明はさらに、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための装置であって、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板からなる吸収体と、
・吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層と、
・吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層と、
・少なくとも1つの表側真性層上に形成された、吸収体のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層と、
・少なくとも1つの裏側真性層上に形成された、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層からなるエミッタと、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層と、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層と、
・少なくとも1つの表側導体層上に形成された表側コンタクト部と、
・少なくとも1つの裏側導体層上に形成された裏側コンタクト部と
を有する、装置に関する。
【0004】
欧州特許出願公開第2682990号明細書から、ヘテロ接合による表側エミッタを有する太陽電池を製造するための方法が公知である。この公知の方法では、まず始めに、第1の導電型のドーピングを有する半導体基板の表側に、表側アモルファス真性半導体層と表側アモルファスドーピング半導体層とからなる層スタックが堆積される。表側アモルファスドーピング半導体層は、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有する。その後、半導体基板の裏側に、裏側アモルファス真性半導体層と裏側アモルファスドーピング半導体層とからなる層スタックが堆積される。裏側アモルファスドーピング半導体層は、半導体基板と同じ導電型のドーピングを有する。
【0005】
続いて、表側に、導電性かつ透明の層が反射防止層として構造化されることなく堆積され、その後、基板の縁部に形成された層スタック上に導電性の裏側被覆部が堆積されないように、かつこれにより、基板の縁部において導電性の層が電気的にコンタクトされないように、裏側に、導電性の裏側被覆部がマスクを介して被着される。最後に、表側コンタクト部および裏側のコンタクト部が生成される。
【0006】
上記の層被着シーケンスにより、基板の側縁部において、交互のドーピングを有する層シーケンス、すなわち、それぞれ反射防止層が上に設けられているn-p-nまたはp-n-pのシーケンスが生成される。欧州特許出願公開第2682990号明細書には、形成されるべき太陽電池における有利な縁部絶縁を達成するために、記載された層堆積シーケンスが必ず遵守されなければならないことが指摘されている。とりわけ、表側アモルファス真性半導体層と表側アモルファスドーピング半導体層からなる表側層スタックは、太陽電池の縁部でのシャント抵抗の発生のリスクを回避するために、裏側アモルファス真性半導体層と裏側アモルファスドーピング半導体からなる裏側層スタックの前に堆積されるべきである。
【0007】
特開2001-044461号明細書は、ヘテロ接合を有する表側エミッタ型の太陽電池構造体における望ましくない太陽電池の縁部でのシャントを回避するために、まず始めに、裏側アモルファス真性半導体層と裏側アモルファスドーピング層とからなる層スタックを、半導体基板領域よりも小さい領域の上にだけ堆積させること、すなわち、基板の縁部から間隔を置いて堆積させることを提案している。その後にようやく、表側アモルファス真性半導体層と表側アモルファスドーピング半導体層とからなる層スタックを、基板の表側に堆積させるべきである。
【0008】
同様の手順は、米国特許出願公開第2017/0207351号明細書にも記載されている。
【0009】
上に挙げた従来技術とは異なり、本発明は、裏側エミッタを有するヘテロ接合型の太陽電池構造体から出発する。表側エミッタを有するヘテロ接合型の太陽電池と比較して、そのような太陽電池は、導電性かつ透明の表側導体層の光電特性と、表側コンタクト部の設計とに関してさほど厳しい要件を課さなくてもよいという利点を有する。
【0010】
このような裏側エミッタ・ヘテロ接合型の太陽電池の場合、従来技術では、まず始めに、光の入射のために企図された基板の表側に、真性半導体層と、半導体基板と同じ導電型でドーピングされたアモルファス半導体層とを堆積させ、その後にようやく、基板の裏側に、真性半導体層と、半導体基板とは異なるようにドーピングされたアモルファス半導体層とを形成することが通例である。
【0011】
しかしながら、公知の裏側エミッタ・ヘテロ接合型の太陽電池では、シャント抵抗および逆電流が相当な値をとるおそれがあり、その結果、太陽電池の特性が損なわれることが示されている。
【0012】
したがって、本発明の課題は、裏側エミッタ・ヘテロ接合型の太陽電池における太陽電池の電気的な太陽電池特性を改善することである。
【0013】
上記の課題は、1つには、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための方法であって、
・裏側エミッタ型の太陽電池構造体の吸収体を形成するために、第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板が提供され、
・半導体基板の表側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層が生成され、
・少なくとも1つの表側真性層上に、半導体基板のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層が生成され、
・半導体基板の裏側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層が生成され、
・少なくとも1つの裏側真性層上に裏側エミッタ型の太陽電池構造体のエミッタを形成するために、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層が生成され、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層が生成され、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層が生成され、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層上に、表側コンタクト部が生成され、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層上に、裏側コンタクト部が生成され、
表側真性層および裏側真性層と、表側ドーピング層および裏側ドーピング層とが、以下の順序で生成され、すなわち、
・半導体基板の裏側に、少なくとも1つの裏側真性層が生成され、
・次に、半導体基板の表側に、少なくとも1つの表側真性層が生成され、
・次に、少なくとも1つの表側真性層上に、少なくとも1つの表側ドーピング層が生成され、
・次に、少なくとも1つの裏側真性層上に、少なくとも1つの裏側ドーピング層が生成される、
方法よって解決される。
【0014】
驚くべきことに、本発明による方法では、まず始めに、基板の裏側に、アモルファス真性半導体層、すなわち裏側真性層が生成され、次に、基板の表側に、アモルファス真性半導体層と、アモルファスドーピング半導体層とが生成され、その後にようやく、基板の表側に、半導体基板とは異なるようにドーピングされたアモルファス半導体層、すなわち表側ドーピング層が生成されることによって、本発明に従って製造された全ての太陽電池におけるシャント抵抗および逆電流が格段に改善される。さらに、サーモグラフィ測定により、基板の縁部での漏れ電流が、本発明による方法シーケンスによって大幅に減少することが判明した。さらに、本発明に従って製造された太陽電池のパッシベーションの品質が向上し、このことは、より高い開放電圧と、裏側エミッタ・ヘテロ接合型の太陽電池のより良好な曲線因子とにおいて示されている。さらに、本発明による手順によれば、太陽電池の効率が向上する。
【0015】
本発明による方法の好ましい変形例では、半導体基板として、nドーピングされた半導体基板が使用され、表側ドーピング層を生成するために、リンによってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用され、裏側ドーピング層を生成するために、ホウ素によってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用される。ホウ素は、リンよりも速く拡散し、したがって、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための設備においてリンよりも速く広がるので、アモルファス層を堆積させる際に、ホウ素がドーピングされた裏側ドーピング層を最後の層として堆積させることは、設備の清浄性に対して特にポジティブな効果をもたらす。
【0016】
本発明による方法の好ましい実施形態では、半導体基板の表側での少なくとも1つの表側真性層の生成と、少なくとも1つの表側真性層上での少なくとも1つの表側ドーピング層の生成とは、同一の層堆積反応器において直接的に連続して行われるプロセスで実施される。これにより、表側真性層および表側ドーピング層を製造するために、単一の層堆積反応器だけしか必要なくなり、このことにより、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための装置が全体としてより簡単かつより低コストになる。
【0017】
さらに、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層が、少なくとも1つの裏側ドーピング層上に、半導体基板の側縁部から間隔を置いて堆積され、これにより、裏側における縁部領域が、導電性かつ透明の裏側導体層によって被覆されず、導電性かつ透明の裏側導体層を形成するための全ての方法ステップにおいて、導電性かつ透明の裏側導体層と表側導体層との間に電気的なコンタクトが生じなくなっている場合には、本発明によるヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体の特に良好な縁部絶縁が得られる。
【0018】
上記の課題はさらに、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体であって、当該ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板からなる吸収体と、
・吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層と、
・吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層と、
・少なくとも1つの表側真性層上に形成された、吸収体のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層と、
・少なくとも1つの裏側真性層上に形成された、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層からなるエミッタと、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層と、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層と、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層上に形成された表側コンタクト部と、
・少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層上に形成された裏側コンタクト部と
を有し、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体の側縁部では、半導体基板の縁部領域上に内側から外側に向かって以下の順序で、すなわち、
・少なくとも1つの裏側真性層、
・その上に、少なくとも1つの表側真性層、
・その上に、少なくとも1つの表側ドーピング層、
・その上に、少なくとも1つの裏側ドーピング層
の順序で層シーケンスが設けられている、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体によっても解決される。
【0019】
裏側エミッタ型の太陽電池構造体の側縁部、すなわち縁部領域における層構成により、内側から外側に向かって連続する層が、以下の順序で、すなわち、
・少なくとも1つの表側真性層、
・その上に、少なくとも1つの表側ドーピング層、
・次に、少なくとも1つの裏側真性層、
・次に、少なくとも1つの裏側ドーピング層
の順序で存在するか、または重なり合っているような従来の層構成を、自身の側縁部において有する裏側エミッタ型の太陽電池構造体と比較して、本発明に従って製造された太陽電池のシャント抵抗および逆電流が格段に改善されることとなる。
【0020】
本発明によるヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体の好ましい実施形態では、半導体基板は、nドーピングされた半導体基板であり、表側ドーピング層は、リンによってドーピングされており、裏側ドーピング層は、ホウ素によってドーピングされている。
【0021】
本発明によるヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体の有利な実施形態は、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層が、少なくとも1つの裏側ドーピング層上に、半導体基板の側縁部から間隔を置いて堆積されており、これにより、裏側における縁部領域が、導電性かつ透明の裏側導体層によって被覆されず、導電性かつ透明の裏側導体層と表側導体層との間に電気的なコンタクトが生じなくなるように構成されている。
【0022】
上記の課題はさらに、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための装置であって、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板からなる吸収体と、
・吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層と、
・吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層と、
・少なくとも1つの表側真性層上に形成された、吸収体のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層と、
・少なくとも1つの裏側真性層上に形成された、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層からなるエミッタと、
・少なくとも1つの表側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層と、
・少なくとも1つの裏側ドーピング層上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層と、
・少なくとも1つの表側導体層上に形成された表側コンタクト部と、
・少なくとも1つの裏側導体層上に形成された裏側コンタクト部と
を有し、当該装置は、半導体基板の表側に少なくとも1つの表側真性層を生成し、半導体基板の裏側に少なくとも1つの裏側真性層を生成し、少なくとも1つの表側真性層上に少なくとも1つの表側ドーピング層を生成し、少なくとも1つの裏側真性層上に少なくとも1つの裏側ドーピング層を生成するために、3つの層堆積ストランドのみを有し、
・第1の層堆積ストランドは、半導体基板の裏側に少なくとも1つの裏側真性層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有し、
・第2の層堆積ストランドは、半導体基板の表側に少なくとも1つの表側真性層を生成するための、かつ少なくとも1つの表側真性層上に少なくとも1つの表側ドーピング層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有し、
・第3の層堆積ストランドは、少なくとも1つの裏側真性層上に少なくとも1つの裏側ドーピング層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有し、
第1の層堆積ストランドと第2の層堆積ストランドとの間、および第2の層堆積ストランドと第3の層堆積ストランドとの間に、少なくとも1つの基板輸送および回転システムが設けられている、装置によって解決される。
【0023】
従来技術とは異なり本発明による装置では、半導体基板は、まず始めに、少なくとも1つの裏側真性層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有する第1の層堆積ストランドを通過し、次に、回転され、その後にようやく、半導体基板の表側に少なくとも1つの表側真性層を生成するための、かつ少なくとも1つの表側真性層上に少なくとも1つの表側ドーピング層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有する第2の層堆積ストランドに供給され、その後、再び回転されて、最後にようやく、少なくとも1つの裏側真性層上に少なくとも1つの裏側ドーピング層を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器を有する第3の層堆積ストランドに輸送される。
【0024】
本発明による装置の好ましい実施形態では、第1の層堆積ストランドは、半導体基板の裏側に少なくとも1つの裏側真性層を生成するための裏側真性層堆積反応器を有し、第2の層堆積ストランドは、半導体基板の表側に少なくとも1つの表側真性層を生成するための、かつ少なくとも1つの表側真性層上に少なくとも1つの表側ドーピング層を生成するための単一の表側層堆積反応器を有し、第3の層堆積ストランドは、少なくとも1つの裏側真性層上に少なくとも1つの裏側ドーピング層を生成するための裏側ドーピング層堆積反応器を有し、少なくとも1つの基板輸送および回転システムは、第2の層堆積ストランドの前または中の、表側層堆積反応器の前に設けられている。
【0025】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1a~図1iは、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を生成するための本発明による方法の実施形態のプロセスシーケンスの部分ステップを、それぞれ生成された層シーケンスの断面図に基づいて概略的に示す図である。
図2】真性半導体層およびアモルファス半導体層が形成された後の、本発明によるヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体の中間製品の側縁部に形成された層スタックを概略的に示す図である。
図3】ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための本発明による装置の部分領域の考えられる基本構造を概略的に示す図である。
図4】ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体を製造するための本発明による装置の部分領域のさらなる考えられる基本構造を概略的に示す図である。
【0027】
図1a~図1iは、例えば図1iに断面図で概略的に示されているような、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1を製造するための本発明による方法の1つの実施形態のプロセスシーケンスの部分ステップを、それぞれ生成された層シーケンスの断面図に基づいて概略的に示す。個々の図面に示されている層の層厚さは、縮尺通りには図示されていない。それぞれの層厚さの相互の比率も縮尺通りには図示されていないが、ある1つの層が別の層よりもより薄く図示されている場合には、その層は、典型的には実際にもより薄くなっている。
【0028】
図面において、それぞれの層構造体のうちのそれぞれ上方に示されている側は、それぞれの層構造体の表側であり、下方に示されている側は、それぞれの層構造体の裏側である。表側は、完成した裏側エミッタ型の太陽電池構造体1において光が入射することが想定されている方の側である。
【0029】
図1aは、結晶性半導体基板2を概略的に示し、この結晶性半導体基板2の表側および裏側には空気酸化物層21,22が形成されている。半導体基板2は、第1の導電型のドーピングを有する。図示の実施例では、半導体基板2は、nドーピングされたシリコン基板であるが、本発明の他の実施形態では、他の半導体材料から形成されていてもよいし、かつ/またはpドーピングを有していてもよい。nドーピングは、好ましくはリンドーピングであるが、少なくとも1つの他のドーピング材料および/または少なくとも1つの追加的なドーピング材料によって形成されていてもよい。
【0030】
図示の例では、空気酸化物層21,22は、0.2~3.0nmの間の厚さを有するSiO層である。
【0031】
空気酸化物層21,22は、事前に清浄化された半導体基板2上に雰囲気中で自動的に形成される。半導体基板2は、完成した裏側エミッタ型の太陽電池構造体1において吸収体を形成する。
【0032】
図1bは、さらなる方法ステップ後における図1aからの半導体基板2を示し、ここでは、半導体基板2が、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1を製造するための装置に装填される。図3および図4には、そのような装置30,40についての例の部分領域が示されている。
【0033】
装填中、半導体基板2の両側は、典型的には200℃未満の温度で雰囲気に曝されており、これにより、またしても、半導体基板2の表側および裏側に空気酸化物層23,24、すなわちここでは0.2~3.0nmの厚さを有するSiO層が形成されるか、または空気酸化物層23,24の厚さの分だけ空気酸化物層21,22が成長する。
【0034】
図1cに概略的に示されている本発明による方法のさらなる方法ステップでは、空気酸化物層21,22,23,24を有する半導体基板2の裏側に、少なくとも1つのアモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層3が堆積される。少なくとも1つの裏側真性層3の堆積は、好ましくはPECVD法によって実施される。
【0035】
図1cからの層構造体が次の層堆積反応器へと輸送されて回転される、図1dに示されているステップでは、図1cからの層構造体の表側および裏側に、再び空気酸化物層25,26が形成される。図示の例では、空気酸化物層25,26は、0.2~3.0nmの厚さを有するSiO層である。空気酸化物層25は、表側に既に存在する空気酸化物層21,23上に直接的に成長する。空気酸化物層26は、堆積された裏側真性層3上に成長する。
【0036】
裏側真性層3の堆積後、層21,23,25が上に設けられている半導体基板2の表側に、少なくとも1つのアモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層4と、半導体基板2のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有する少なくとも1つのアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層5とが堆積される。このことは、図1eにおいて見て取ることができる。半導体基板2は、図示の実施例ではnドーピングされているので、ここでは、表側ドーピング層5もnドーピングされており、好ましくはリンによってドーピングされている。
【0037】
表側真性層4は、表側ドーピング層5とは別個にそれぞれ異なる層堆積反応器において堆積可能である。しかしながら、図示の実施例において実施されたように、表側ドーピング層5を中間の基板処理なしに同一の層堆積反応器において表側真性層4の直後に堆積させると、特に有利である。その場合には、表側真性層4と表側ドーピング層5との間に空気酸化物が形成されることが回避される。
【0038】
この層またはこれらの層が堆積された後に必要とされる基板処理の間に、基板が次の層堆積反応器へと輸送されて再度回転されている際に、図1eに概略的に示されている生成された層構造体は、再度雰囲気に到達し、これによって層構造体の両側に、再び空気酸化物層27,28が成長し、このことは、図1fに示されている。空気酸化物層27,28は、本実施例では0.2~3.0nmの層厚さを有するSiO層である。
【0039】
さらなる基板処理の後、図1fに示されている層配列の裏側に、第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる裏側ドーピング層6が生成される。このことは、図1gに示されている。図示の実施例では、裏側ドーピング層6は、pドーピングされたアモルファスシリコン層である。具体的には、本例で使用されているpドーピングは、ホウ素ドーピングであるが、本発明の他の実施形態では、他のドーピングであってよい。裏側ドーピング層6は、その上に設けられる後述の電気的なコンタクト部のために、形成されるべきヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1のエミッタを形成する。
【0040】
次いで、図1gからの層構造体は、少なくとも1つのさらなる層堆積反応器に輸送され、この輸送中、層構造体は、再度雰囲気条件に曝されている。この際、ここでも約0.2~3.0nmの薄さである空気酸化物層29,30が、層構造体の表側および裏側に形成され、このことは、図1hにおいて見て取れる。
【0041】
その後、図1iに概略的に示されているように、図1hからの層構造体の表側および裏側に、導電性かつ透明の表側導体層7および裏側導体層8が生成される。導電性かつ透明の表側導体層7および裏側導体層8は、好ましくは導電性かつ透明の酸化物(TCO)からなる。図示の実施例では、導電性かつ透明の表側導体層7および裏側導体層8は、インジウムスズ酸化物層(ITO層)である。
【0042】
図示の実施例では、導電性かつ透明の裏側導体層8は、少なくとも1つの裏側ドーピング層6上に、半導体基板2の側縁部50から間隔を置いて堆積されている。裏側ドーピング層6の堆積は、例えばマスクを介して実施可能である。これにより、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1の裏側における縁部領域51は、導電性かつ透明の裏側導体層8によって被覆されないままになる。構造化された堆積により、導電性かつ透明の裏側導体層8が堆積されている間にも、導電性かつ透明の裏側導体層8と表側導体層7との間に電気的なコンタクトが生じなくなる。
【0043】
最後に、導電性かつ透明の表側導体層7および裏側導体層8上に、それぞれ表側コンタクト部9および裏側コンタクト部10が生成される。表側コンタクト部9および裏側コンタクト部10は、図示の実施例では銀から形成されており、太陽電池の前側および裏側にフィンガ形状で設けられている。しかしながら、表側コンタクト部9および裏側コンタクト部10は、他の導電性材料から形成されていてもよいし、かつ/または他の形状で被着されていてもよい。
【0044】
上記の実施形態から分かるように、それぞれの基板輸送時に、空気酸化物層21,22,23,24,25,26,27,28,29,30が生成され、これらの空気酸化物層21,22,23,24,25,26,27,28,29,30は、半導体基板2とその上に堆積される真性層3,4との間の障壁、裏側真性層3と裏側ドーピング層6との間の障壁、および表側ドーピング層5ならびに裏側ドーピング層6と、その上にそれぞれ堆積される表側導体層7ならびに裏側導体層8との間の障壁を形成する。これらの障壁は、電荷担体の輸送を阻止し、したがって、形成されるべきヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1の太陽電池特性を劣化させてしまう。上記のように、表側ドーピング層4の直後に同一の層堆積反応器において表側ドーピング層5を堆積させたことにより、表側真性層4と表側ドーピング層5との間にそのような障壁が形成されることを回避することが可能となった。
【0045】
さらに、ホウ素ドーピングされた裏側ドーピング層6をアモルファス半導体層の最後の層として堆積させるという本発明によるプロセスステップシーケンスにより、表側ドーピング層5に含まれているリンよりも高い拡散係数を有するホウ素の、裏側ドーピング層6からの拡散が最小限に制限される。これによっても、形成されるべきヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1の太陽電池特性に有利な影響がもたらされる。
【0046】
図2において概略的に見て取れるように、本発明による手順は、さらなる別の有利な効果も有する。図2には、図1iからの本発明によるヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1の中間製品が概略的に示されている。図1a~図1iでは、見やすくするために太陽電池の縁部にそれぞれ形成される層シーケンスを省略したが、図2では、アモルファス半導体層3,4,5,および6が堆積された後であって、かつさらなる層7,8,9,10が形成される前におけるこの層シーケンスが、特に大きく図示されている。
【0047】
太陽電池の縁部には、図示の実施例ではnドーピングされた半導体基板2から開始してn-i-i-n-pの層シーケンスが生成される。これに対して従来技術では、従来のプロセスシーケンスからn-i-n-i-pの層シーケンスが生成される。半導体基板2の縁部または側縁部における二重の真性層3,4は、形成された構造体を、太陽電池の縁部でのシャント抵抗および漏れ電流の形成から保護するように思われる。
【0048】
図3および図4には、上記のようなヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体1を製造するための考えられる設備コンセプトまたは装置30,40の部分領域が概略的に示されている。図3に部分的に概略的に示されている装置30と、図4に部分的に示されている装置40とは、それぞれアモルファス半導体層3,4,5,6を形成するために3つの層堆積ストランド31,32または42,33を有する。
【0049】
第1の層堆積ストランド31には、半導体基板2の裏側に少なくとも1つの裏側真性層3を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器36が設けられている。
【0050】
第2の層堆積ストランド32または42には、半導体基板2の表側に少なくとも1つの表側真性層4を生成するための、かつ少なくとも1つの表側真性層4上に少なくとも1つの表側ドーピング層5を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器39,41;44が設けられている。装置40では、第2の層堆積ストランド42は、半導体基板2の表側に少なくとも1つの表側真性層4を生成するための、かつ少なくとも1つの表側真性層4上に少なくとも1つの表側ドーピング層5を生成するための単一の表側層堆積反応器44のみを有する。
【0051】
第3の層堆積ストランド33には、少なくとも1つの裏側真性層3上に少なくとも1つの裏側ドーピング層6を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器43が設けられている。
【0052】
第1の層堆積ストランド31と第2の層堆積ストランド32または42との間、および第2の層堆積ストランド32または42と第3の層堆積ストランド33との間には、基板輸送および回転システム37が設けられている。装置30,40では、単一の基板輸送および回転システム37のみが設けられており、この単一の基板輸送および回転システム37は、表側層堆積反応器39,41または44の前に配置されている。
【0053】
個々の層堆積反応器の間および前には、それぞれ1つのロック装置45が設けられている。
【0054】
それぞれの層堆積ストランド31,32または42,33の始めには、それぞれ1つの装填および取り外し装置35が設けられている。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図1f
図1g
図1h
図1i
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-03-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)を製造するための方法であって、
・前記裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の吸収体を形成するために、第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)が提供され、
・前記半導体基板(2)の表側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)が生成され、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に、前記半導体基板(2)のドーピングよりも高濃度の第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)が生成され、
・前記半導体基板(2)の裏側に、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)が生成され、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)のエミッタを形成するために、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)が生成され、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)が生成され、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)が生成され、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)上に、表側コンタクト部(9)が生成され、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)上に、裏側コンタクト部(10)が生成される、
方法において、
前記表側真性層(4)および前記裏側真性層(3)と、前記表側ドーピング層(5)および前記裏側ドーピング層(6)とが、以下の順序で生成され、すなわち、
・前記半導体基板(2)の裏側に、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)が生成され、
・次に、前記半導体基板(2)の表側に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)が生成され、
・次に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に、前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)が生成され、
・次に、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)が生成され
前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)は、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、前記半導体基板(2)の側縁部(50)から間隔を置いて堆積され、
これにより、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の裏側における縁部領域(51)は、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)によって被覆されず、
前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)を形成するための全ての方法ステップにおいて、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)と前記表側導体層(7)との間に電気的なコンタクトが生じなくなっている
ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記半導体基板(2)として、nドーピングされた半導体基板が使用され、
前記表側ドーピング層(5)を生成するために、リンによってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用され、
前記裏側ドーピング層(6)を生成するために、ホウ素によってドーピングされたアモルファス半導体材料が使用される、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記半導体基板(2)の表側での前記少なくとも1つの表側真性層(4)の生成と、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上での前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)の生成とは、同一の層堆積反応器(44)において直接的に連続して行われるプロセスで実施される、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)であって、当該ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)からなる吸収体と、
・前記吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)と、
・前記吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)と、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に形成された、前記吸収体のドーピングよりも高濃度の前記第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)と、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に形成された、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)からなるエミッタと、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)と、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)と、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)上に形成された表側コンタクト部(9)と、
・前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)上に形成された裏側コンタクト部(10)と
を有する、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)において、
前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の側縁部(50)では、前記半導体基板(2)の縁部領域上に内側から外側に向かって以下の順序で、すなわち、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)、
・その上に、前記少なくとも1つの表側真性層(4)、
・その上に、前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)、
・その上に、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)
の順序で層シーケンスが設けられ
前記少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)は、前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に、前記半導体基板(2)の側縁部(50)から間隔を置いて堆積されており、
これにより、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)の裏側における縁部領域(51)は、前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)によって被覆されず、
前記導電性かつ透明の裏側導体層(8)と前記表側導体層(7)との間に電気的なコンタクトが生じなくなっている
ことを特徴とする、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)。
【請求項5】
前記半導体基板(2)は、nドーピングされた半導体基板であり、
前記表側ドーピング層(5)は、リンによってドーピングされており、
前記裏側ドーピング層(6)は、ホウ素によってドーピングされている、
請求項記載の、ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体。
【請求項6】
ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)を製造するための装置(30,40)であって、前記ヘテロ接合による裏側エミッタ型の太陽電池構造体(1)は、
・第1の導電型のドーピングを有する結晶性半導体基板(2)からなる吸収体と、
・前記吸収体の表側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの表側真性層(4)と、
・前記吸収体の裏側に形成された、アモルファス真性半導体材料からなる少なくとも1つの裏側真性層(3)と、
・前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に形成された、前記吸収体のドーピングよりも高濃度の前記第1の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの表側ドーピング層(5)と、
・前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に形成された、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型のドーピングを有するアモルファス半導体材料からなる少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)からなるエミッタと、
・前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の表側導体層(7)と、
・前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)上に形成された少なくとも1つの導電性かつ透明の裏側導体層(8)と、
・前記少なくとも1つの表側導体層(7)上に形成された表側コンタクト部(9)と、
・前記少なくとも1つの裏側導体層(8)上に形成された裏側コンタクト部(10)と
を有する、装置(30,40)において、
当該装置(30,40)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成し、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成し、前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成し、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するために、3つの層堆積ストランド(31;32または42;33)のみを有し、
・第1の層堆積ストランド(31)は、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(36)を有し、
・第2の層堆積ストランド(32または42)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成するための、かつ前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(39,41または44)を有し、
・第3の層堆積ストランド(33)は、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するための少なくとも1つの層堆積反応器(43)を有し、
前記第1の層堆積ストランド(31)と前記第2の層堆積ストランド(32または42)との間、および前記第2の層堆積ストランド(32または42)と前記第3の層堆積ストランド(33)との間に、少なくとも1つの基板輸送および回転システム(37)が設けられている
ことを特徴とする、装置(30,40)。
【請求項7】
前記第1の層堆積ストランド(31)は、前記半導体基板(2)の裏側に前記少なくとも1つの裏側真性層(3)を生成するための裏側真性層堆積反応器(36)を有し、
前記第2の層堆積ストランド(42)は、前記半導体基板(2)の表側に前記少なくとも1つの表側真性層(4)を生成するための、かつ前記少なくとも1つの表側真性層(4)上に前記少なくとも1つの表側ドーピング層(5)を生成するための単一の表側層堆積反応器(44)を有し、
前記第3の層堆積ストランド(33)は、前記少なくとも1つの裏側真性層(3)上に前記少なくとも1つの裏側ドーピング層(6)を生成するための裏側ドーピング層堆積反応器(43)を有し、
前記少なくとも1つの基板輸送および回転システム(37)は、前記第2の層堆積ストランド(42)の前または中の、前記表側層堆積反応器(44)の前に設けられている、
請求項記載の装置。
【国際調査報告】