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特表2022-547945面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ
<図1>
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図1
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図2
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図3
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図4
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図5
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図6
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図7
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図8
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図9
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図10A
  • 特表-面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ 図10B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】面外方向磁場集中のための磁束コンセントレータ
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/02 20060101AFI20221109BHJP
   G01R 33/07 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
G01R33/02 V
G01R33/07
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515619
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 US2020049640
(87)【国際公開番号】W WO2021050406
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】16/565,130
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【弁護士】
【氏名又は名称】佐藤 仁
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(72)【発明者】
【氏名】美藤 成
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン スタッセン クック
(72)【発明者】
【氏名】ドック ウォン リー
(72)【発明者】
【氏名】キース ライヤン グリーン
(72)【発明者】
【氏名】大竹 健二
【テーマコード(参考)】
2G017
【Fターム(参考)】
2G017AA01
2G017AC07
2G017AD53
(57)【要約】
構造(100)が、表面を含む基板(110)を含む。また、構造(100)は、基板(110)内であり、基板(110)の表面の下方に配置される水平型ホールセンサ(120)を含む。構造(100)はさらに、基板(110)の表面の上方に配置される保護オーバーコート層(140)と、保護オーバーコート層(140)の上方に配置される球形状磁気コンセントレータ(134)とを含む。球形状磁気コンセントレータ(134)の代わりに、又は、球形状磁気コンセントレータ(134)に加えて、構造(100)は、基板(110)内であり、水平型ホールセンサ(120)の下方に配置される埋め込み磁気コンセントレータ(132)を含み得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造であって、
表面を含む基板と、
前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサと、
前記基板の前記表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、
前記保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータと、
を含む、構造。
【請求項2】
請求項1に記載の構造であって、前記球形状磁気コンセントレータが前記水平型ホールセンサの上方に配置される、構造。
【請求項3】
請求項1に記載の構造であって、さらに、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、前記保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータのアレイとを含む、構造。
【請求項4】
請求項3に記載の構造であって、前記球形状磁気コンセントレータが、それぞれ、前記水平型ホールセンサの上方に配置される、構造。
【請求項5】
構造であって、
表面を含む基板と、
前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサと、
前記基板内であり、前記水平型ホールセンサの下方に配置される埋め込み磁気コンセントレータと、
を含む、構造。
【請求項6】
請求項5に記載の構造であって、前記埋め込み磁気コンセントレータが、棒、角錐、円筒、及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される形状を含む、構造。
【請求項7】
請求項5に記載の構造であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、前記基板内に配置される埋め込み磁気コンセントレータのアレイとをさらに含み、前記埋め込み磁気コンセントレータが、それぞれ、前記水平型ホールセンサの下方に配置される、構造。
【請求項8】
請求項5に記載の構造であって、さらに、
前記基板の前記表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、
前記保護オーバーコート層の上方であり、前記水平型ホールセンサの上方に配置される球形状磁気コンセントレータと、
を含む、構造。
【請求項9】
請求項8に記載の構造であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、前記保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータのアレイとをさらに含み、前記球形状磁気コンセントレータが、それぞれ、前記水平型ホールセンサの上方に配置される、構造。
【請求項10】
請求項5に記載の構造であって、さらに、
前記基板の前記表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、
前記基板の前記表面の上方であり、前記保護オーバーコート層の下方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータと、
を含む、構造。
【請求項11】
請求項10に記載の構造であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、前記基板内に配置される埋め込み磁気コンセントレータのアレイとをさらに含み、前記埋め込み磁気コンセントレータが、それぞれ、前記水平型ホールセンサの下方に配置される、構造。
【請求項12】
構造を形成する方法であって、
表面を含む基板を形成することと、
前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に、水平型ホールセンサを配置することと、
前記基板の前記表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、
前記保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータを置くことと、
を含む、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記置く工程が、前記水平型ホールセンサの上方に前記球形状磁気コンセントレータを置くことを含む、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、さらに、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、前記保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置くこととを含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータの前記アレイを置く工程が、前記水平型ホールセンサの上方に前記球形状磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む、方法。
【請求項16】
構造を形成する方法であって、
表面を含む基板を形成することと、
前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に水平型ホールセンサを配置することと、
前記基板内であり、前記水平型ホールセンサの下方に埋め込み磁気コンセントレータを形成することと、
を含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記埋め込み磁気コンセントレータが、棒、角錐、円筒、及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される形状を含む、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、前記基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成することとをさらに含み、前記基板内に埋め込み磁気コンセントレータの前記アレイを形成する工程が、前記水平型ホールセンサの下方に前記埋め込み磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む、方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法であって、さらに、
前記基板の前記表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、
前記保護オーバーコート層の上方であり、前記水平型ホールセンサの上方に球形状磁気コンセントレータを置くことと、
を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、前記保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置くこととをさらに含み、前記保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータの前記アレイを置く工程が、前記水平型ホールセンサの上方に前記球形状磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む、方法。
【請求項21】
請求項16に記載の方法であって、さらに、
前記基板の前記表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、
前記基板の前記表面の上方であり、前記保護オーバーコート層の下方に、パターン化された磁気コンセントレータを形成することと、
を含む、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、前記基板内であり、前記基板の前記表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、前記基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成することとをさらに含み、前記基板内に埋め込み磁気コンセントレータの前記アレイを形成する 工程が、前記水平型ホールセンサの下方に前記埋め込み磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
二次元(2D)速度及び方向センサは、水平ホールセンサと垂直ホールセンサの両方を用いる。ホールセンサは、磁場の大きさを測定するために用いられる。その出力電圧は、ホールセンサを介する磁場の強さに正比例する。ホールセンサは、近接感知、位置、速度検出、及び電流感知応用例のために用いられ得る。また、2Dパルスエンコーダも水平ホールセンサを用いるが、例えば、磁気コンセントレータディスクのピックアンドプレースを介して、パッケージレベルの堆積を介して形成される感度向上磁気コンセントレータと共に用いる。磁気コンセントレータはディスク形状であるので、ホールセンサ付近の磁場強度は弱く、低い構造感度となる。
【発明の概要】
【0002】
少なくとも一つの例において、或る構造が、或る表面を含む基板を含む。また、この構造は、基板内及び基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサを含む。この構造はさらに、基板の表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータとを含む。
【0003】
別の例において、或る構造が、或る表面を含む基板を含む。また、この構造は、基板内及び基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサを含む。この構造はさらに、基板内及び水平型ホールセンサの下方に配置される埋め込み磁気コンセントレータを含む。
【0004】
さらに別の例において、或る構造を形成する方法が、表面を含む基板を形成することと、基板内及び基板の表面の下方に水平型ホールセンサを配置することと、基板の表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータを置くこととを含む。
【0005】
さらに別の例において、或る構造を形成する方法が、表面を含む基板を形成することと、基板内及び基板の表面の下方に水平型ホールセンサを配置することと、基板内であり、水平型ホールセンサの下方に埋め込み磁気コンセントレータを形成することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
次に、種々の例の詳細な説明について、添付の図面を参照する。
【0007】
図1】基板と、水平型ホールセンサと、レベル間誘電体酸化物層と、保護オーバーコート層と、埋め込み磁気コンセントレータと、球形状磁気コンセントレータとを含む構造の断面概略側面図である。
【0008】
図2】基板と、水平型ホールセンサと、レベル間誘電体酸化物層と、保護オーバーコート層と、埋め込み磁気コンセントレータと、パターン化された磁気コンセントレータとを含む構造の断面概略側面図である。
【0009】
図3】保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータを含む構造の頂部側斜視図である。
【0010】
図4】基板内及び(図1の向きに対して)水平型ホールセンサの下方に配置される円筒又は棒形状埋め込み磁気コンセントレータを含む構造の底部側斜視図である。
【0011】
図5】基板内に配置される角錐形状埋め込み磁気コンセントレータを含む構造の底部側斜視図である。図1の向きに対して(すなわち、図1に示す棒形状埋め込み磁気コンセントレータを角錐形状埋め込み磁気コンセントレータで置き換えることによって)、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータは、水平型ホールセンサの下方に配置される。
【0012】
図6】基板内に配置される円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータを含む構造の底部側斜視図である。図1の向きに対して(すなわち、図1に示す棒形状埋め込み磁気コンセントレータを円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータで置き換えることによって)、円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータは、水平型ホールセンサの下方に配置される。
【0013】
図7】保護オーバーコート層の下方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータを含む構造の頂部側斜視図である。保護オーバーコート層は図示しない。
【0014】
図8】保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータのアレイを含む構造の頂部側概略斜視図である。
【0015】
図9】基板内に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータのアレイを含む構造の頂部側概略斜視図である。
【0016】
図10A】基板内に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータのアレイと、棒形状埋め込み磁気コンセントレータのアレイの上方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータとを含む構造の頂部側概略斜視図である。
【0017】
図10B図10Aに示す構造の上面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本記載の或る態様が、磁気コンセントレータと、少なくとも一つの水平ホールセンサとの組み合わせを用いて、ホールセンサの感度を向上させるためのものである。ホールセンサは、磁場の大きさを測定するために用いられるデバイスである。その出力電圧は、ホールセンサを介する磁場の強さに正比例する。ホールセンサは、近接感知、位置、速度検出、方向検出、回転検出、及び電流感知応用例のために用いられる。ホールセンサは、磁気スイッチにおいて、又は回転スイッチ或いはシフタにおいて用いられ得、そこでは、ホールセンサが、そうしたスイッチ或いはシフタの方向又は回転の変化を測定する。
【0019】
水平ホールセンサは長手方向軸を有し、この長手方向軸は、水平であり、同じく水平方向に延在する基板の平坦な上側表面に対して平行である。同様に、垂直ホールセンサは長手方向軸を有し、この長手方向軸は、垂直であり、基板の平坦な上側水平表面に対して垂直である。水平ホールセンサが垂直磁場を測定し、反対に、垂直ホールセンサが水平磁場を測定する。「水平」及び「垂直」という用語の使用は、地表面のみを参照して限定されると解釈されるべきでない。そうした使用は、構造の要素に対して解釈されるべきである。例えば、図1における構造は、例えば90度回転され得る。このように回転されても、水平ホールセンサ120は、依然として「水平ホールセンサ」と考えられ、依然として垂直磁場を測定する。「頂部」、「底部」、「上方」、及び「下方」などのその他の用語も同様に解釈されるべきである。
【0020】
一例において、図1は、基板110と、水平型ホールセンサ120と、レベル間誘電体酸化物層125と、埋め込み磁気コンセントレータ132と、保護オーバーコート層140と、球形状磁気コンセントレータ134とを含む構造100の断面概略側面図を示す。図1に図示されるように、磁場が面外に(すなわち、垂直方向に)印加される。基板110は、Si、ガラス、セラミック等を含み得る。基板110の表面の下方に、水平型ホールセンサ120が在る。水平型ホールセンサ120は、ホールセンサ120が磁場を測定し得るように、回路(図示せず)に電気的に接続される。回路要素は、基板110上に、例えば、レベル間誘電体酸化物層125内に集積され得る。レベル間誘電体酸化物層125は、ホールセンサ及び関連する集積回路のための金属配路を含む。代替として、回路要素は、離れた場所に(例えば、別の基板上に)配置され得る。図1は、埋め込み磁気コンセントレータ132と球形状磁気コンセントレータ134の両方が用いられることを図示するが、いずれかの磁気コンセントレータが単独で用いられてもよい。両方の磁気コンセントレータが用いられる場合、磁気コンセントレータの一つのみが用いられる場合よりも、磁場の集中効果がさらに増幅/増大される。
【0021】
ウエハ処理の間、保護オーバーコート層140が形成される前に、例えば、ビア又は孔が形成される、基板110の底部表面を介する(シリコン貫通ビア(TSV)などの)エッチングプロセスと、その後に続く、強磁性材料(例えば、NiFe)のスパッタリング又は噴霧などによる、エッチングされた/ビア領域を充填するための堆積プロセスとによって、埋め込み磁気コンセントレータ132が形成される。充填材料(すなわち、その結果の埋め込み磁気コンセントレータ132の材料)は後述される。
【0022】
埋め込み磁気コンセントレータ132は棒形状であり、(例えば、10μm~100μmの水平方向の厚さ(直径)及び60μm~800μmの垂直方向の高さの)NiFeなどの強磁性材料を含む。埋め込み磁気コンセントレータ132の頂部表面は、ホールセンサ120の下方に、10μm~100μmの範囲の距離、離間される一方、埋め込み磁気コンセントレータ132の底部表面は、基板110の底部表面まで延在する。
【0023】
埋め込み磁気コンセントレータ132をホールセンサ120の下方に配置することによって、ホールセンサ120の上方から実質的に垂直に印加される磁場が、ホールセンサ120の表面に垂直に当たり、ホールセンサ120において集中され、それにより、ホールセンサ120に達する前に、磁場の増幅/増大を提供する。ホールセンサ120は、増幅された磁場を受け取る。言い換えると、埋め込み磁気コンセントレータ132をホールセンサ120の下方に有することで、磁場がホールセンサ120の底部を出るとき、及び、磁場が基板110の底部表面を出る前に、磁場が集中した状態に保たれる。
【0024】
一例において、球形状磁気コンセントレータ134は、図1の構造100に含まれ得る。球形状磁気コンセントレータ134は、ピックアンドプレース又は他の堆積プロセスによって形成され得る。球形状磁気コンセントレータ134は、NiFeなどの強磁性材料を含み、30μm~450μmの範囲内の直径を備えて形成される。球形状磁気コンセントレータ134の底部表面は、水平型ホールセンサ120の上方に、4μm~50μmの範囲の距離を離間される。
【0025】
球形状磁気コンセントレータ134は、保護オーバーコート層140の上方に、任意選択で、例えば、ポリアミドの層(これは、10~30μmの厚さであり得る)内に置かれる。ポリアミド層(図示せず)は、用いられる場合は、保護オーバーコート層140の上に形成される。球形状磁気コンセントレータ134は、ポリアミド層内に形成され得、或いは代替として、ポリアミド層の上方に形成され得る。ポリアミドは、接合、温度安定性を助け、ダイの機械的安定性を助ける、良好な機械的伸び及び引っ張りの強さを有し、その結果、ダイは、モールド化合物からの圧力/応力の変化に影響を受けにくくなる。
【0026】
球形状磁気コンセントレータ134をホールセンサ120の上方に配置することによって、及び球形状によって、球形状磁気コンセントレータ134の上方から実質的に垂直に印加される磁場が、ホールセンサ120の表面に垂直に当たり、ホールセンサ120において集中され、それにより、ホールセンサ120に達する前に磁場の増幅/増大を提供する。ホールセンサ120は、増幅された磁場を受け取る。
【0027】
一実装において、保護オーバーコート層140は(例えば、2.8μmの厚さの)SiON又はその他の誘電性材料の層であるが、その他の厚さが代替として用いられ得る。
【0028】
一例において、図2は、基板210と、水平型ホールセンサと、レベル間誘電体酸化物層225と、保護オーバーコート層240と、パターン化された磁気コンセントレータ230、231とを含む構造200の断面概略側面図を示す。図2に図示するように、磁場が面内に(すなわち、水平方向に)印加される。埋め込み磁気コンセントレータ232は、図1において用いられている埋め込み磁気コンセントレータ132と同じものであり得る。埋め込み磁気コンセントレータ232に加えて、パターン化された磁気コンセントレータ230、231のいずれか又は両方が用いられ得る。
【0029】
パターン化された磁気コンセントレータ230(すなわち、保護オーバーコート層240の下方に形成されているもの)は、2019年7月24日に出願された同時係属中の米国出願、出願番号第16/521,053(’053出願)において開示されたタイプ(例えば、サイズ、形状、及び/又は、磁性材料の多層を含む)であり得る。’053出願における磁気コンセントレータの近傍の層も、この例において同様に用いられ得る。パターン化された磁気コンセントレータ230は、’053出願において磁気コンセントレータを形成するために記載されたプロセスの任意のものを用いて形成され得る。付加的な水平ホールセンサが、’053出願において開示されたものと同様に、パターン化された磁気コンセントレータ230の下方(すなわち、基板210内)に置かれてもよい。
【特許文献1】米国出願番号第16/521,053
【0030】
パターン化された磁気コンセントレータ230の代替として、又はこれに加えて、パターン化された磁気コンセントレータ231が用いられ得る。パターン化された磁気コンセントレータ231が保護オーバーコート層240の上方に形成されているが、パターン化された磁気コンセントレータ231は、’053出願において開示されたタイプ(例えば、サイズ、形状、及び/又は磁性材料の多層を含む)であり得る。’053出願における磁気コンセントレータの近傍の層も、この例において同様に用いられ得る。パターン化された磁気コンセントレータ231は、’053出願において磁気コンセントレータを形成するために記載されたプロセスの任意のものを用いて形成され得る。付加的な水平ホールセンサが、’053出願において開示されたものと同様に、パターン化された磁気コンセントレータ231の下方(すなわち、基板210内)に置かれてもよい。
【0031】
’053出願においても開示されているように、パターン化された磁気コンセントレータ230、231の一方又は両方を用いる結果として、入力磁場は、水平から垂直に向け直されるか又は変換される。
【0032】
埋め込み磁気コンセントレータ232と、パターン化された磁気コンセントレータ230、231のいずれか又は両方との組み合わせが用いられるとき、磁気コンセントレータの任意の一つが用いられる場合より、磁場の集中効果が、ホールセンサに達する前にさらに増幅/増大される。
【0033】
一例において、図3は、基板310と、保護オーバーコート層340の上方に配置される球形状磁気コンセントレータ334とを含む構造300の頂部側斜視図を示す。簡潔さの目的で、水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。球形状磁気コンセントレータ334は、例えば、30μm~450μmの範囲の直径を有し得る。基板310は、0.7mm~2mmの範囲の幅及び60~800μmの範囲の深さ/厚さを有し得る。ホールセンサは、1~3μmの範囲の厚さ(すなわち、ホールのウェルの深さ)を有し得、基板310の頂部表面から3~5μmの距離を離間され得る。保護オーバーコート層(図示せず)は任意の厚さを有し得る。
【0034】
一例において、図4は、基板410内であり、(図1の向きに対して)水平型ホールセンサの下方に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータ432を含む構造400の底部側斜視図を示す。保護オーバーコート層440が示される。簡潔さの目的で、水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。
【0035】
一例において、図5は、基板510内に配置される角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532を含む構造500の底部側斜視図を示す。図1の向きに対して(すなわち、図1に示した棒形状埋め込み磁気コンセントレータを、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータと置き換えることによって)、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532は、水平型ホールセンサ(図示せず)の下方に配置される。保護オーバーコート層540が示されている。簡潔さの目的で、水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532は、中空であってもよく、又は充填されてもよい。いずれのシナリオにおいても、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532及び/又はその充填材は、NiFeなどの強磁性材料を含む。角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532は、10μm~100μmの水平方向の幅及び60μm~800μmの垂直方向の高さを有し得る。角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532の頂点は、ホールセンサの下方に、10μm~100μmの範囲の距離を離間され、一方で、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532の底部表面(すなわち、ベース)は基板510の底部表面まで延在する。角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532は、(例えば、ウェットエッチングによって)基板510内に形成される。角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532に関する上記の寸法及び間隔は、エッチングの角度によって制限され得る:例えば、(100)及び(111)面ウエハに対し54.7度。
【0036】
一例において、図6は、基板610内に配置される円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632を含む構造600の底部側斜視図を示す。図1の向きに対して(すなわち、図1に示した棒形状埋め込み磁気コンセントレータを、円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータと置き換えることによって)、円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632は、水平型ホールセンサ(図示せず)の下方に配置される。保護オーバーコート層640が示される。簡潔さの目的で、水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632は中空であっても、充填されてもよい。いずれのシナリオにおいても、円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632及び/又はその充填材は、NiFeなどの強磁性材料を含む。円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632は、10μm~100μmの水平方向の直径及び60μm~800μmの垂直方向の高さを有し得る。円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632の頂点は、ホールセンサの下方に、10μm~100μmの範囲の距離を離間され、一方で、円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632の底部表面は、基板610の底部表面まで延在する。円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632は、上述の角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532と同様の方式で形成され得る。円筒円錐形状埋め込み磁気コンセントレータ632に関する上記の寸法及び間隔は、エッチングの角度によって制限され得、例えば、(100)及び(111)面ウエハに対し54.7度である。
【0037】
一例において、図7は、保護オーバーコート層(図示せず)の下方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータ730を含む構造700の頂部側斜視図を示す。基板710及びレベル間誘電体酸化物層725が示される。簡潔さの目的で、水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。この例において、付加的な水平ホールセンサが、’053出願において開示されたものと同様に、パターン化された磁気コンセントレータ730の下方(すなわち、基板710内)に置かれ得る。
【0038】
磁気コンセントレータの種々のパターン化された形状及び場所は、ホールセンサのエリア付近の磁場を増大/増幅することによって、一層高い構造感度を可能にする。異なる磁気コンセントレータ形状は、異なる磁場出力を提供する一方で、ホールセンサ付近でそうした出力を集中させることによって、磁場を増大させる。下記の表1は、例えば、1mTの印加される垂直磁束(すなわち、球、角錐、及び棒形状磁気コンセントレータに対し面外)、又は1mTの印加される水平磁束(すなわち、パターン化された、角錐、及び棒形状磁気コンセントレータに対し面内)に起因する、上記の実施形態で記載された場所における、種々の例示の形状の磁気コンセントレータからの磁場の増大/増幅/集中を示す。例えば、1mTの垂直磁束が(150μmの直径を有する)球形状磁気コンセントレータに印加されるとき、垂直磁場出力は、2.8倍に増幅され得る。表1に示すように、角錐形状磁気コンセントレータは、他の形状の磁気コンセントレータよりも磁場を集中させる。角錐の頂点は、下方から、ホールセンサの近傍又は付近にあり、頂点において磁場を集中させる。頂点は、ホールセンサにおける又はその付近の地点を含むので、頂点によって経験される高度に集中した磁場は、ホールセンサに入力される。表1に列記された磁束増大は、単体で機能する各関連する磁気コンセントレータを想定する。しかし、磁気コンセントレータを組み合わせると(例えば、球と棒)、累積的磁束増大が実現する。
【表1】
【0039】
一例において、図8は、基板810と、保護オーバーコート層840の上方に配置される球形状磁気コンセントレータ834のアレイとを含む構造800の頂部側概略斜視図を示す。簡潔さの目的で、(各球形状磁気コンセントレータ834の下方に配置される)水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。
【0040】
一例において、図9は、基板910内であり、水平型ホールセンサの下方に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータ932のアレイを含む構造900の頂部側概略斜視図を示す。簡潔さの目的で、(それぞれ、棒形状埋め込み磁気コンセントレータ932の上方に配置される)水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。
【0041】
一例において、図10Aは、基板1010内であり、水平型ホールセンサの下方に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータ1032のアレイと、棒形状埋め込み磁気コンセントレータ1032のアレイの上方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータ1030とを含む構造1000の頂部側概略斜視図を示す。簡潔さの目的で、(それぞれ、棒形状埋め込み磁気コンセントレータ1032の上方に配置される)水平ホールセンサ及び残りの層は図示しない。この例において、付加的な水平ホールセンサが、’053出願において開示されたものと同様に、パターン化された磁気コンセントレータ1030の下方(すなわち、基板1010内)に置かれ得る。このように、ホールセンサが、棒の上方とパターン化された磁気コンセントレータ1030の先端の下方の両方に在る。図10Bは、図10Aに示した構造1000の上面概略図である。別の例示の構成が、パターン化された磁気コンセントレータ1030の先端の下にあるホールセンサの下に配置される棒形状埋め込み磁気コンセントレータ1032を有する。また、複数のホールセンサにより、この構成は、全ての方向(x、y、z)において印加される磁場を検出し得る。
【0042】
図1を再び参照すると、磁場(B)が上方から垂直に印加されるとき、球形状磁気コンセントレータ134はその磁場を集中させる。図3図6図8、及び図9における構造は、図1におけるように垂直に印加される入力磁場を用いるように設計される。重要なことだが、この構成により、(側部から水平に印加される磁場を測定する)垂直ホールセンサが本構造には必要とされない。
【0043】
図2を再び参照すると、磁場(B)が側部から水平に印加されるとき、パターン化された磁気コンセントレータ230はその磁場を集中させる。この集中は、パターン化された磁気コンセントレータ230の先端で生じるので、磁場は曲がり、水平から垂直への方向変換を生じさせる。この変換により、水平に印加される磁場(B)は弧を描くように進み、磁場が基板210に入ると、垂直磁場へ曲がる。言い換えると、面内(x-y)方向の入力磁場が、面外(z)方向の出力磁場に変換される。保護オーバーコート層240の上方のパターン化された磁気コンセントレータ231は、パターン化された磁気コンセントレータ230と同様に、すなわち、面内(x-y)方向の入力磁場を面外(z)方向の出力磁場に変換するという点で同様に機能する。水平ホールセンサ220は、垂直磁場内に配置されて、z方向における磁場のその測定を最大化する。図7図10A、及び図10Bにおける構造は、図2におけるような水平に印加される入力磁場を用いるように設計される。重要なことだが、この構成により、(側部から水平に印加される磁場を測定する)垂直ホールセンサが本構造には必要とされない。
【0044】
図1及び上記の表1を再び参照すると、z方向の1mTの印加される磁場が、z方向の14mTの最大出力となる。磁場の最大で6.2倍(棒端部からホールセンサまで10μmの離間と仮定した、表1に従った、球に対し2.8倍及び棒に対し3.4倍の組み合わせ)の感度向上/増幅/集中が、この構造により実現され得る。
【0045】
図2及び上記の表1を再び参照すると、x方向の1mTの印加される磁場が、z方向の14mTの最大出力となる。磁場の最大で10.4倍(棒端部からホールセンサまで10μmの離間と仮定した、表1に従った、スパッタリングされた、パターン化された磁気コンセントレータ230に対し7倍及び棒に対し3.4倍の組み合わせ)の感度向上/増幅/集中が、この構造により実現され得る。
【0046】
ホールセンサが、上面図から矩形形状のような形で示されるが、十字などのその他の形状であってもよい。また、単一のホールセンサの任意のものが、代替として、ホールセンサのアレイ(すなわち、二つ以上のホールセンサ)と置き換えられてもよい。アレイ(集合体)は、或る特定のアレイにおいて、二つまたは四つのセンサを互いに交差接続することによって作られ得る。アレイの目的は、オフセット及び抵抗を低減させることである。オフセットはセンサ精度にマイナスに影響する。そして、抵抗は、熱雑音を導入し、電圧のヘッドルームを設定する。
【0047】
上記の例の任意のものにおける磁気コンセントレータが、単体で、又は、別の例からの磁気コンセントレータの少なくとも一つと組み合わせて用いられ得る。付加的な磁気コンセントレータの使用は、磁場出力の付加的な増加を提供する。
【0048】
上記の例の任意のものにおいて、水平ホールセンサのみを用いることは、較正という点で、ホールセンサ間の起こり得るミスマッチの程度を低減し、一方で、水平ホールセンサと垂直ホールセンサの両方を用いることは、付加的又は広範な較正を必要とし、それにより、ウエハ製造及びパッケージングに著しい複雑さ及び時間を付加する。
【0049】
少なくとも図1及び図8を再び参照すると、少なくとも一つの例において、構造が、表面を含む基板を含む。また、この構造は、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサを含む。構造はさらに、基板の表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータとを含む。球形状磁気コンセントレータは、水平型ホールセンサの上方に配置される。構造はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータのアレイとを含み得る。球形状磁気コンセントレータは、それぞれ、水平型ホールセンサの上方に配置される。
【0050】
別の例において、構造を形成するための方法が、表面を含む基板を形成することと、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサを配置することと、基板の表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータを置くこととを含む。この置く工程は、水平型ホールセンサの上方に球形状磁気コンセントレータを配置することを含む。この方法はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置くこととを含む。保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置く工程は、水平型ホールセンサの上方に球形状磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む。
【0051】
少なくとも図1図2、及び図9を再び参照すると、別の例において、構造が、表面を含む基板を含む。また、この構造は、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサを含む。構造はさらに、基板内であり、水平型ホールセンサの下方に配置される埋め込み磁気コンセントレータを含む。埋め込み磁気コンセントレータは、棒、角錐、円筒、及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される形状を含み得る。構造はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、基板内に配置される埋め込み磁気コンセントレータのアレイとを含み得、埋め込み磁気コンセントレータは、それぞれ、水平型ホールセンサの下方に配置される。
【0052】
構造はさらに、基板の表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、保護オーバーコート層の上方及び水平型ホールセンサの上方に配置される球形状磁気コンセントレータとを含み得る。構造はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、保護オーバーコート層の上方に配置される球形状磁気コンセントレータのアレイとを含み得、球形状磁気コンセントレータは、それぞれ、水平型ホールセンサの上方に配置される。
【0053】
構造はさらに、基板の表面の上方に配置される保護オーバーコート層と、基板の表面の上方であり、保護オーバーコート層の下方に配置されるパターン化された磁気コンセントレータとを含み得る。構造はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に配置される水平型ホールセンサのアレイと、基板内に配置される埋め込み磁気コンセントレータのアレイとを含み得、埋め込み磁気コンセントレータは、それぞれ、水平型ホールセンサの下方に配置される。
【0054】
別の例において、構造を形成する方法が、表面を含む基板を形成することと、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサを配置することと、基板内であり、水平型ホールセンサの下方に埋め込み磁気コンセントレータを形成することとを含む。埋め込み磁気コンセントレータは、棒、角錐、円筒、及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される形状を含み得る。この方法はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成することとを含み得、基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成する工程は、水平型ホールセンサの下方に埋め込み磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む。
【0055】
方法はさらに、基板の表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、保護オーバーコート層の上方及び水平型ホールセンサの上方に球形状磁気コンセントレータを置くこととを含み得る。方法はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置くこととを含み得、保護オーバーコート層の上方に球形状磁気コンセントレータのアレイを置く工程は、水平型ホールセンサの上方に球形状磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む。
【0056】
方法はさらに、基板の表面の上方に保護オーバーコート層を形成することと、基板の表面の上方であり、保護オーバーコート層の下方にパターン化された磁気コンセントレータを形成することとを含み得る。方法はさらに、基板内であり、基板の表面の下方に水平型ホールセンサのアレイを配置することと、基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成することとを含み得、基板内に埋め込み磁気コンセントレータのアレイを形成する工程は、水平型ホールセンサの下方に埋め込み磁気コンセントレータをそれぞれ配置することを含む。
【0057】
上記の例において説明された任意の特定の磁気コンセントレータ(すなわち、それらのタイプ及び位置)は、上記の例における他の言及されたタイプ(及び位置)の磁気コンセントレータの任意のもの又は全てと組み合わせて用いられ得る。例えば、パターン化された磁気コンセントレータ230は、角錐形状埋め込み磁気コンセントレータ532と組み合わせて用いられ得る。
【0058】
本記載において、「結合する」という用語は、間接的或いは直接的な有線或いはワイヤレス接続を意味する。このように、第1のデバイスが第2のデバイスに結合する場合、そうした接続は、直接接続を介するもの、又は、他のデバイス及び接続を介した間接接続を介するものであり得る。「~に基づく」という記載は、「~に少なくとも部分的基づく」ことを意味する。それゆえ、XがYに基づく場合、Xは、Y及び任意の数のその他の要因の関数であり得る。
【0059】
特許請求の範囲内で、説明された実施形態における改変が可能であり、その他の実施形態が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
【国際調査報告】