(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】データ伝送制御方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04L 45/50 20220101AFI20221109BHJP
H04L 45/24 20220101ALI20221109BHJP
【FI】
H04L45/50
H04L45/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515902
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2020105671
(87)【国際公開番号】W WO2021047321
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910860821.5
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911159775.2
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】姚 俊▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 志波
(72)【発明者】
【氏名】董 杰
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 新▲ジュン▼
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA08
5K030HD03
5K030LB05
(57)【要約】
この出願は、リソースの浪費の問題を解決するためのデータ伝送制御方法及び装置を開示する。この出願では、ネットワークデバイスのインタフェースで、データパケットを転送するための、インタフェースリソースオブジェクトを決定するために、1つ以上の識別情報が加えられる。加えられる1つ以上の識別情報は、1つのグローバル識別情報を含む。グローバル識別情報はネットワークスライスに対応することができ、異なるネットワークスライスはグローバル識別情報の異なる値に対応する。グローバルネットワーク識別子は、1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトに対応する。1つのインタフェースリソースオブジェクトは、1つのネットワークスライスだけによって占められてもよく、又は、1つのインタフェースリソースオブジェクトは、複数のネットワークスライスによって共同で共有されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークデバイスにより第1のデータパケットを取得するステップであって、前記第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運ぶ、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定するステップであって、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含むデータ伝送制御方法。
【請求項2】
前記第1のネットワークデバイスにより、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、ルーティング・転送テーブルに基づいて前記送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定するステップであって、前記ルーティング・転送テーブルは前記送信先アドレスと前記ターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含み、前記ターゲットインタフェース識別子は前記ターゲットインタフェースを識別するのに使用される、ステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の識別情報と前記ターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係があり、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップ
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、
前記第1のマッピング・転送テーブルは、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子と前記ターゲットインタフェース識別子及び前記第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマッピング・転送テーブルに基づいて、前記第1の識別情報に対応し、前記ターゲットインタフェース識別子によって識別される前記ターゲットインタフェース上にある前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子を決定するステップであって、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子は前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用される、ステップ
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第1のホップ単位動作(PHB)が使用され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のPHB及び前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップを含む、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1よりも大きい整数であり、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップであって、MはN以下の正の整数である、ステップ
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記サービスフローを転送するために使用されるPHBは、前記N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために使用されるべき前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成される前記PHB及び前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するステップ
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
Nは2であり、前記第1の識別情報は一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応し、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定するステップ、又は、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトと前記二次インタフェースリソースオブジェクトとが使用されるべきであると決定するステップ、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記一次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、前記二次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップ、又は、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクト及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送し、前記第3のPHB及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップ、
を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のPHBは、完全優先転送(EF)、クラスセレクタ(CS)、相対的優先転送(AF)、及び、ベストエフォート(BE)のうちのいずれか1つであり、又は、前記第3のPHBは、EF、CS、AF、及び、BEのうちのいずれか1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信するステップ、又は、
前記第1のネットワークデバイスにより、端末デバイスから第1のデータパケットを受信するステップ、
を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のネットワークデバイスは前記第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであり、第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、第2のデータパケットを受信するステップであって、前記第2のデータパケットは第1のネットワークスライスと関連付けられる、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットを取得するために、前記第1のネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間の対応関係に基づいて前記第1の識別情報を前記第2のデータパケットに挿入するステップと、
を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記バインディングインタフェースは、前記第1のネットワークデバイスと前記第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記第1の識別情報を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレスを含み、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内のK個のビットを占め、Kは正の整数である、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記K個のビットは前記送信先アドレス内のK個の連続した最下位ビットであり、又は、前記K個のビットは前記送信先アドレス内のK個の連続した最上位ビットである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の識別情報の異なる値は異なるネットワークスライスに対応する、請求項3から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
コントローラによって送信される、前記ネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間のマッピング関係及び前記第1のネットワークデバイス上の前記ターゲットインタフェースにおける前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を、前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップ、
を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得するステップであって、前記第1のデータパケットはルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶ、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記ルーティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定するステップであって、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含むデータパケット伝送制御方法。
【請求項25】
前記ルーティング情報は送信先アドレスである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレス及び前記第1の識別情報を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記送信先アドレス及び前記第1の識別情報を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレスを含み、前記送信先アドレスは前記ルーティング情報と前記第1の識別情報とを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記ルーティング情報は前記送信先アドレス内の最上位ビットを占め、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内の最下位ビットを占め、又は、前記ルーティング情報は前記送信先アドレス内の最下位ビットを占め、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内の最上位ビットを占める、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレス及びトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレス及びフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
第1のネットワークスライスを作成するときに、コントローラにより、前記第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を作成するステップであって、前記第1のネットワークスライスは前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用できる、ステップと、
前記コントローラにより、前記第1のネットワークスライスの前記識別子と前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係及び前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係を前記第1のネットワークデバイスに送信するステップと、
を含むデータパケット伝送制御方法。
【請求項34】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
データ伝送制御装置であって、前記装置は第1のネットワークデバイスに適用され、
第1のデータパケットを取得し、前記第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運び、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように構成される、処理モジュールと、
前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するように構成される送信モジュールと、
を備えるデータ伝送制御装置。
【請求項36】
前記処理モジュールは、ルーティング・転送テーブルに基づいて前記送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定し、前記ルーティング・転送テーブルは、前記送信先アドレスと前記ターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含み、前記ターゲットインタフェース識別子は前記ターゲットインタフェースを識別するために使用されるように特に構成される、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記第1の識別情報と前記ターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間には1対1のマッピング関係があり、
前記処理モジュールは、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、前記第1のマッピング・転送テーブルは、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子と前記ターゲットインタフェース識別子及び前記第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、
前記処理モジュールは、前記第1のマッピング・転送テーブルに基づき、前記第1の識別情報に対応し、前記ターゲットインタフェース識別子によって識別される前記ターゲットインタフェース上にある前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子を決定し、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子は前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用されるように特に構成される、
請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第1のホップ単位動作(PHB)が使用され、
前記処理モジュールは、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のPHB及び前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される、請求項37又は38に記載の装置。
【請求項40】
前記第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1よりも大きい整数であり、
前記処理モジュールは、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定し、MはN以下の正の整数であるように特に構成される、請求項35又は36に記載の装置。
【請求項41】
前記サービスフローを転送するために使用されるPHBは、前記N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために使用されるべき前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成される前記PHBと前記M個のインタフェースリソースオブジェクトとを使用することによって、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するように特に構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
Nは2であり、前記第1の識別情報は一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応し、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合に、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する、又は、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合に、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトと前記二次インタフェースリソースオブジェクトとが使用されるべきであると決定するように特に構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記一次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、前記二次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する、又は、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクト及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第2のPHB及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送し、前記第3のPHB及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記第2のPHBは、完全優先転送(EF)、クラスセレクタ(CS)、相対的優先転送(AF)、及び、ベストエフォート(BE)のうちのいずれか1つであり、又は、
前記第3のPHBは、EF、CS、AF、及び、BEのうちのいずれか1つである、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記装置は、
前記第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信する、又は、
端末デバイスから第1のデータパケットを受信する、ように構成される受信モジュール
を更に備える請求項35から44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記第1のネットワークデバイスは前記第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであり、前記装置は、
第2のデータパケットを受信するように構成される受信モジュールであって、前記第2のデータパケットは第1のネットワークスライスと関連付けられる、受信モジュールを更に備え、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットを取得するために、前記第1のネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間の対応関係に基づいて前記第1の識別情報を前記第2のデータパケットに挿入するように更に構成される、
請求項35から44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、請求項35から46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記バインディングインタフェースは、前記第1のネットワークデバイスと前記第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記第1の識別情報を含む、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項49に記載の装置。
【請求項52】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレスを含み、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内のK個のビットを占め、Kは正の整数である、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項53】
前記K個のビットは、前記送信先アドレス内のK個の連続した最下位ビットである、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項55】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
前記第1の識別情報の異なる値は異なるネットワークスライスに対応する、請求項37から55のいずれか一項に記載の装置。
【請求項57】
前記受信モジュールは、
コントローラによって送信される、前記ネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間のマッピング関係及び前記第1のネットワークデバイス上の前記ターゲットインタフェースにおける前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を受信する、
ように更に構成される、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
データパケット伝送制御装置であって、前記装置は、コントローラに適用されるとともに、
第1のネットワークスライスを作成するときに、前記第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を作成し、前記第1のネットワークスライスが前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用できるように構成される、処理モジュールと、
前記第1のネットワークスライスの前記識別子と前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係及び前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係を前記第1のネットワークデバイスに送信するように構成される送信モジュールと、
を備えるデータパケット伝送制御装置。
【請求項59】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは通信メッセージを受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースと通信し、前記通信メッセージに基づいて請求項1から32のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項61】
通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは通信メッセージを受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースと通信し、前記通信メッセージに基づいて請求項33又は34に記載の方法を実施するように構成される、
コントローラ。
【請求項62】
命令を含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータで実行されるときに、前記コンピュータが請求項1から34のいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項63】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータで実行されるときに、前記コンピュータが請求項1から34のいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
請求項35から57のいずれか一項に記載の装置と、請求項58又は59のいずれかに記載の装置とを備える、又は、請求項60に記載のネットワークデバイスと、請求項61に記載のコントローラとを備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年9月11日に中国国家知識産権局に出願された「データ伝送制御方法及び装置」なる名称の中国特許出願第201910860821.5号に基づく優先権を主張するとともに、2019年11月22日に中国国家知識産権局に出願された「データ伝送制御方法及び装置」なる名称の中国特許出願第201911159775.2号に基づく優先権を主張し、これらの出願は、それらの全体が参照により本願に組み入れられる。
【0002】
この出願の実施形態は、通信技術の分野に関し、特に、データ伝送制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、サービスフロー転送中、ネットワークデバイスは、通常、データパケット内の送信先アドレスに基づいてネクストホップネットワークデバイスを探し、その後、データパケットをネクストホップネットワークデバイスに転送する。しかしながら、ネットワークデバイスは、ネクストホップネットワークデバイスと通信するための複数のインタフェースを有する場合がある。この場合、ネットワークデバイスは、通常、データパケットをネクストホップネットワークデバイスに転送するためにインタフェースをランダムに選択するか又はインタフェースのアクティビティ状態に基づいてインタフェースを選択する。その結果、転送リソースは異なるサービスフローについて分離されることができず、幾つかのインタフェースが選択されないままになり、その結果、インタフェースリソースの浪費をもたらす場合がある。
【発明の概要】
【0004】
この出願の実施形態は、インタフェースリソースの浪費の問題を解決するために、データ伝送制御方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、この出願の一実施形態はデータ伝送制御方法を提供する。方法において、第1のネットワークデバイスは、送信先アドレス及び第1の識別情報を運ぶ第1のデータパケットを取得する。その後、第1のネットワークデバイスは、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する。ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースである。第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。更に、第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定し、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。
【0006】
この実施形態において、第1の識別情報は、自己定義グローバルポリシー識別子(Self-definition global policy identification、略称SDGP ID)と称される場合がある。SDGP IDは、グローバルな意味を有し、転送リソース(インタフェースリソースオブジェクト)を選択するために使用される。グローバル識別情報は、代替的に別の名前に命名されてもよいことが理解される。第1の識別情報の異なる値は、異なるネットワークスライスに対応することができる。
【0007】
前述の解決策では、転送経路が決定された後、言い換えると、ターゲットインタフェースが決定された後、転送のためにターゲットインタフェース上にある1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトが転送プレーン上の第1の識別情報を使用して示される。更に、2つのネットワークデバイス間には実際には1つの経路しかない。しかしながら、転送プレーンでは、異なるサービスフローが実際には異なる伝送経路に対応する。このようにして、トポロジ経路計算結果が再利用され、インタフェースリソースの浪費が低減される。ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであってもよく、また、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。この場合、データパケットは、サブインタフェースをランダムに選択することによって転送されないが、第1の識別情報は、データパケットを転送するために使用されるべき1つ以上のインタフェースを識別するために使用される。すなわち、データパケットのための複数の伝送経路は、インタフェースリソース利用を改善するために、2つのネットワークデバイス間の全てのインタフェースに基づいて計画される。
【0008】
ターゲットインタフェースは物理インタフェースであってもよく、インタフェースリソースオブジェクトは物理サブインタフェースであってもよい。或いは、ターゲットインタフェースは物理インタフェースであってもよく、インタフェースリソースオブジェクトは論理サブインタフェース又はパケットオブジェクトであってもよい。この場合、ネットワークデバイス間に物理インタフェースが1つしかないとき、インタフェースリソース利用率を向上させるために、ネットワークデバイス用の物理インタフェース上に複数の論理サブインタフェース又はパケットキューを構成することができる。したがって、2つのネットワークデバイス間には複数の伝送経路がある。制御プレーンでの転送経路の計算中、転送経路は、物理インタフェースのみに基づいて決定され得る。転送プレーンでは、異なるサービスフローが実際には異なる伝送経路に対応する。このようにして、トポロジ経路計算結果が再利用され、インタフェースリソースの浪費が低減される。
【0009】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスは、以下の態様で送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定することができ、すなわち、第1のネットワークデバイスは、送信先アドレスとターゲットインタフェース識別子との間にあってルーティング・転送テーブルに含まれる対応関係に基づいて送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定する。ターゲットインタフェース識別子は、ターゲットインタフェースを識別するために使用される。
【0010】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスは、以下の態様で第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定することができ、すなわち、第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報とターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間の1対1のマッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定する。前述の形態では、第1の識別情報と第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係があり、異なるサービスフローが異なるインタフェースリソースオブジェクトを使用して転送される。すなわち、異なるサービスフローの伝送経路間の分離を実施するために、2つのネットワークデバイス間の1つの伝送経路を使用することによって異なるサービスフローがネクストホップネットワークデバイスに送信される。
【0011】
ネットワークスライスへの適用のシナリオでは、異なるネットワークスライスによって異なるインタフェースリソースオブジェクトが使用され得る。2つのネットワークデバイス間のターゲットインタフェースは複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応し、また、異なるインタフェースリソースオブジェクトは異なるネットワークスライスによって使用され得る。第1の識別情報を使用することによって、インタフェースリソースオブジェクトが区別され、すなわち、異なるネットワークスライスが区別される。Flex-Algo IDを使用することによって異なる経路が計算された後、異なるネットワークスライス間のデータプレーン転送リソースが第1の識別情報を使用することによって転送プレーン上で分離される。更に、2つのネットワークデバイス間には実際には1つの経路しかない。しかしながら、転送プレーンでは、異なるデータが実際には異なる伝送経路に対応する。このようにして、トポロジ経路計算結果が再利用され、リソースの浪費が低減される。
【0012】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、また、第1のマッピング・転送テーブルは、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子とターゲットインタフェース識別子及び第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含む。更に、第1のネットワークデバイスは、以下の態様でマッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定することができ、すなわち、第1のネットワークデバイスは、第1のマッピング・転送テーブルに基づいて、第1の識別情報に対応し、ターゲットインタフェース識別子によって識別されるターゲットインタフェース上にある第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子を決定する。第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子は、第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用される。
【0013】
想定し得る形態では、第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第1のホップ単位動作(PHB)が使用され、また、第1のネットワークデバイスが少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することは、マッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、第1のネットワークデバイスが、第1のPHB及び第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することを含む。
【0014】
想定し得る形態では、第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1よりも大きい整数であり、また、第1のネットワークデバイスが第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定することは、第1のネットワークデバイスが、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定することを含み、MがN以下の正の整数である。
【0015】
前述の形態において、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトは、第1の識別情報がマッピングされる複数のインタフェースリソースオブジェクトから決定される。例えば、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトは、サービスフローを転送するサービスの品質を確保してサービスフローを転送する柔軟性を向上させるために、サービスフローのトラフィックとN個のインタフェースリソースオブジェクトにそれぞれ対応する帯域幅とに基づいて第1の識別情報がマッピングされる複数のインタフェースリソースオブジェクトから決定され得る。
【0016】
例えば、前述の形態がネットワークスライスシナリオに適用される場合、第1の識別情報の異なる値は異なるネットワークスライスに対応する。異なるネットワークスライスは、第1のネットワークデバイス上及び第2のネットワークデバイス上の複数のインタフェースリソースオブジェクト内の1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトにそれぞれマッピングされてもよい。リソース利用率を改善するために、同じインタフェースリソースオブジェクトが2つ以上のネットワークスライスによって共有されてもよい。
【0017】
想定し得る形態では、データパケットを転送する前に、第1のネットワークデバイスは、コントローラによって送信される、ネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を受信する。少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトは、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトがマッピングされるネットワークスライス識別子によって識別されるネットワークスライスによって使用され得る。
【0018】
想定し得る形態において、サービスフローを転送するために使用されるPHBは、N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、第1のネットワークデバイスが少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、第1のネットワークデバイスが、M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成されるPHBとM個のインタフェースリソースオブジェクトとを使用することによって第1のデータパケットが属するサービスフローを転送することを含む。PHBは、第1の識別情報の各値に対応するそれぞれのインタフェースリソースオブジェクトごとに構成される。リソース利用率を改善するために、同じインタフェースリソースオブジェクトが2つ以上のサービスフローによって共有されてもよく、同じインタフェースリソースオブジェクトが異なるサービスフローについて異なるPHBを使用してもよい。
【0019】
想定し得る形態では、例えば、第1の識別情報が2つのインタフェースリソースオブジェクトに対応する。言い換えると、Nが2であり、また、第1の識別情報は、一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応する。第1のネットワークデバイスは、以下の態様で、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定することができ、すなわち、第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する。
【0020】
或いは、第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する。
【0021】
想定し得る形態では、一次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、二次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、また、第1のネットワークデバイスが少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第1のネットワークデバイスが、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送すること、又は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第1のネットワークデバイスが、第2のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、又は、第3のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することを含む。
【0022】
想定し得る形態において、第2のPHBは、完全優先転送(EF)、クラスセレクタ(CS)、相対的優先転送(AF)、及び、ベストエフォート(BE)のうちのいずれか1つであり、又は、第3のPHBは、EF、CS、AF、及び、BEのうちのいずれか1つである。
【0023】
例えば、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると第1のネットワークデバイスが決定する場合、第2のPHBはEFであり、第3のPHBはAFであり、或いは、第2のPHBはEFであり、第3のPHBはBEである。
【0024】
前述の形態では、サービスフローのトラフィックがインタフェースリソースオブジェクトのトラフィックよりも大きい場合、殆どのトラフィックについて完全優先転送が使用され、また、トラフィックの残りの部分についてサービスレベルが低下された後、リソース利用率を改善するために、トラフィックの残りの部分は、他のサービスフローと共有されるインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって転送され得る。
【0025】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスは、以下の態様で第1のデータパケットを取得することができ、すなわち、1つの態様において、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信する。他の態様において、第1のネットワークデバイスは、端末デバイスから第1のデータパケットを受信する。この形態において、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであってもよく、又は、第1のデータパケットの転送経路内の中間ネットワークデバイスであってもよい。
【0026】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスである場合、第1のネットワークデバイスは、以下の態様で第1のデータパケットを取得することができ、すなわち、第1のネットワークデバイスが第2のデータパケットを受信し、この場合、第2のデータパケットが第1のネットワークスライスと関連付けられ、その後、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットを取得するために、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間の対応関係に基づいて第1の識別情報を第2のデータパケットに挿入する。
【0027】
想定し得る形態では、ターゲットインタフェースがバインディングインタフェースであり、バインディングインタフェースは、第1のネットワークデバイスと第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される。
【0028】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが第1の識別情報を含む。例えば、第1のデータパケットのパケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、拡張TLVは第1の識別情報を含む。他の例において、第1の識別情報は、エントロピーラベルとして第1のデータパケットのパケットヘッダに含まれる。
【0029】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが送信先アドレスを含み、第1の識別情報が送信先アドレス内のK個のビットを占め、Kが正の整数である。例えば、K個のビットが送信先アドレス内のK個の連続した最下位ビットであり、又は、K個のビットが送信先アドレス内のK個の連続した最上位ビットである。
【0030】
想定し得る形態において、第1のデータパケットのパケットヘッダはトラフィッククラスフィールドを含み、また、トラフィッククラスフィールドは第1の識別情報を含む。
【0031】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダがフローラベルを含み、フローラベルが第1の識別情報を含む。
【0032】
第2の態様によれば、この出願の一実施形態はデータパケット伝送制御方法を更に提供し、第1のネットワークスライスを作成するときに、コントローラが、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を作成するステップであって、第1のネットワークスライスは少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用できる、ステップと、コントローラが、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を第1のネットワークデバイスに送信するステップとを含む。
【0033】
一例において、第1の識別情報の値は、インタフェースリソースオブジェクトと1対1の対応関係にある。すなわち、異なるネットワークスライスは、1つのインタフェースリソースオブジェクトのみを占める。他の例において、第1の識別情報の1つの値は、複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応し得る。異なるネットワークスライスは第1の識別情報の異なる値に対応し、異なるネットワークスライスはインタフェースリソースオブジェクトを共有する。
【0034】
想定し得る形態において、コントローラは、第1の識別情報がマッピングされる少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトのためのPHBを構成する。例えば、コントローラは、第1の識別情報の異なる値がマッピングされる同じインタフェースリソースオブジェクトについて異なるPHBを構成する。
【0035】
想定し得る形態において、ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、また、第1のインタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、或いは、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。
【0036】
第3の態様によれば、この出願の一実施形態はデータパケット伝送制御方法を提供し、第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得するステップであって、第1のデータパケットがルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶ、ステップと、第1のネットワークデバイスがルーティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定するステップであって、ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、ステップと、第1のネットワークデバイスが第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップと、第1のネットワークデバイスが少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するステップとを含む。
【0037】
想定し得る形態では、ルーティング情報が送信先アドレスである。
【0038】
想定し得る形態において、第1のデータパケットのパケットヘッダは、送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0039】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが拡張タグ長値(TLV)を含み、拡張TLVが送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0040】
想定し得る形態では、第1の識別情報がエントロピーラベルとして第1のデータパケットのパケットヘッダに含まれる。
【0041】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが送信先アドレスを含み、送信先アドレスがルーティング情報及び第1の識別情報を含む。
【0042】
想定し得る形態では、ルーティング情報が送信先アドレス内の最上位ビットを占め、第1の識別情報が送信先アドレス内の最下位ビットを占め、又は、ルーティング情報が送信先アドレス内の最下位ビットを占め、第1の識別情報が送信先アドレス内の最上位ビットを占める。
【0043】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが送信先アドレス及びトラフィッククラスフィールドを含み、トラフィッククラスフィールドが第1の識別情報を含む。
【0044】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが送信先アドレス及びフローラベルを含み、フローラベルが第1の識別情報を含む。
【0045】
第4の態様によれば、この出願の一実施形態がデータ伝送制御装置を提供する。装置は、第1の態様又は第3の態様における第1のネットワークデバイスに適用される。すなわち、装置は、第1のネットワークデバイスであってもよく、又は、第1のネットワークデバイスに適用され得るチップであってもよい。装置は、第1の態様の各実施形態を実施する機能を有する、又は、第3の態様の各実施形態を実施する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実行されてよく、又は、対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。
【0046】
第5の態様によれば、第2の態様で提供される方法実施形態の発明概念と同じ発明概念に基づいて、この出願の一実施形態がデータ伝送制御装置を提供する。装置は、第2の態様におけるコントローラに適用される。すなわち、装置は、コントローラであってもよく、又は、コントローラに適用され得るチップであってもよい。装置は、第2の態様の各実施形態を実施する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実行されてよく、又は、対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。
【0047】
第6の態様によれば、この出願の一実施形態は、プロセッサ及び通信インタフェースを含むネットワークデバイスを提供する。通信インタフェースは、通信メッセージを受信するように構成される。プロセッサは、通信インタフェースと通信し、通信インタフェースによって受信される通信メッセージを使用することによって第1の態様又は第1の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法或いは第3の態様のいずれかの実施方法におけるデータ伝送制御方法を実行する。任意選択で、ネットワークデバイスがメモリを更に含む。メモリは、命令を記憶するように構成される。ネットワークデバイスが起動すると、プロセッサがメモリに記憶された命令を実行し、それにより、ネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する、或いは、ネットワークデバイスは、第3の態様又は第3の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する。メモリがネットワークデバイスの外部に配置されてもよいことに留意すべきである。加えて、メモリがネットワークデバイス内に位置される場合、メモリは、プロセッサに組み込まれてもよく又はプロセッサから独立していてもよい。ネットワークデバイスがメモリを更に含んでもよい。プロセッサは、バスを使用することによって通信インタフェースに結合される。メモリは、読み取り可能なメモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよい。
【0048】
第7の態様によれば、この出願の一実施形態は、プロセッサ及び通信インタフェースを含むコントローラを提供する。通信インタフェースは、通信メッセージを受信するように構成される。プロセッサは、通信インタフェースと通信し、通信インタフェースによって受信される通信メッセージを使用することによって第2の態様又は第2の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する。任意選択で、ネットワークデバイスがメモリを更に含む。メモリは、命令を記憶するように構成される。ネットワークデバイスが起動すると、プロセッサがメモリに記憶される命令を実行し、それにより、装置は、第2の態様又は第2の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する。メモリがネットワークデバイスの外部に配置されてもよいことに留意すべきである。加えて、メモリがネットワークデバイス内に位置される場合、メモリは、プロセッサに組み込まれてもよく又はプロセッサから独立していてもよい。装置がバスを更に含んでもよい。プロセッサは、バスを使用することによって通信インタフェースに結合される。メモリは、読み取り可能なメモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよい。
【0049】
第8の態様によれば、この出願の一実施形態は、第4の態様に係る装置及び第5の態様に係る装置を含む或いは第6の態様に係るネットワークデバイス及び第7の態様に係るコントローラを含むシステムを更に提供する。想定し得る形態において、システムは、この出願の実施形態で提供される解決策において2つのネットワークデバイスと相互作用する他のネットワークデバイス、例えば、伝送経路内の他のネットワークデバイス、すなわち、第2のネットワークデバイスを更に含んでもよい。
【0050】
第9の態様によれば、この出願の一実施形態は可読記憶媒体を更に提供する。可読記憶媒体はプログラム又は命令を記憶する。プログラム又は命令がコンピュータ上で実行されると、前述の態様のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法が実行される。
【0051】
第10の態様によれば、この出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行できるようにされる。
【0052】
加えて、第3の態様から第9の態様までの任意の形態態様によってもたらされる技術的効果については、第1の態様及び第2の態様の異なる実装によってもたらされる技術的効果を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】この出願の一実施形態に係るネットワークシステムの概略的なアーキテクチャ図である。
【
図2】この出願の一実施形態に係る差別化サービスの概略アーキテクチャ図である。
【
図3】この出願の一実施形態に係るIPv4 パケットの概略構造図である。
【
図4】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの概略構造図である。
【
図5】この出願の一実施形態に係るISIS FAD Sub-TLVの概略構造図である。
【
図6】この出願の一実施形態に係るネットワークスライスを作成する概略的なフローチャートである。
【
図7】この出願の一実施形態に係るスライスTLVのフォーマットの概略図である。
【
図8】この出願の一実施形態に係るFlex-Algorithm sub-TLVの概略構造図である。
【
図9】この出願の一実施形態に係るSDGP-ID sub-TLVの概略構造図である。
【
図10】この出願の一実施形態に係るネットワークスライスに対応する転送経路の概略図である。
【
図11】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDとサブインタフェースとの間のマッピング関係の概略図である。
【
図12】この出願の一実施形態に係るデータパケット転送手順の概略図である。
【
図13】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDを運ぶIPv6パケットの概略構造図である。
【
図14】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDを運ぶIPv4パケットの概略構造図である。
【
図15】この出願の一実施形態に係るMPLSパケットの概略構造図である。
【
図16】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDベースのパケット転送プロセスの概略図である。
【
図17A】この出願の一実施形態に係るIPv6パケット内の送信先アドレスの概略構造図である。
【
図17B】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの概略構造図である。
【
図18】この出願の一実施形態に係るSRv6パケット内のSIDの概略構造図である。
【
図19】この出願の一実施形態に係るSRv6パケットの概略構造図である。
【
図20】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの他の概略構造図である。
【
図21】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの更に他の概略構造図である。
【
図22】この出願の一実施形態に係るリソースIDとサブインタフェースとの間のマッピング関係の概略図である。
【
図23】この出願の一実施形態に係るデータパケット転送手順の他の概略図である。
【
図24】この出願の一実施形態に係る装置1900の概略構造図である。
【
図25】この出願の一実施形態に係る装置2000の概略構造図である。
【
図26】この出願の一実施形態に係る装置2100の概略構造図である。
【
図27】この出願の一実施形態に係る装置2200の概略構造図である。
【
図28】この出願の一実施形態に係る装置2300の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
この出願の実施形態は、
図1に示されるように、コントローラ及びネットワークデバイスを含むネットワークシステムに適用することができる。ネットワークデバイスは、ノードと称されてもよく、ネットワークシステムにおいてルーティング・転送機能を与えるデバイスである。例えば、ネットワークデバイスは、ルータ、スイッチ、転送器、又は、ラベルスイッチングルータ(label switching router,LSR)であってもよい。これは限定されない。
図1において、例えば、ネットワークシステムは、A、B、C、D、E、F、G及びHの8つのネットワークデバイスを含む。ネットワークシステムに含まれるネットワークデバイスの数がこの出願の実施形態では限定されないことが理解されるべきである。
【0055】
この出願の実施形態が詳しく説明される前に、この出願の実施形態における技術的概念が最初に説明される。
【0056】
(1)ネットワークスライス
第5世代(5th generation、5G)モバイル通信技術システムにおいてネットワークスライス(network slice)の概念が提案される。1つのネットワークスライスは、特定の種類の使用ケース又は1つの使用ケースの接続及び通信サービス要件を満たす。5Gシステム全体は、異なる接続能力を満たす大量のネットワークスライスを含む。現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)プロトコルでは、3つのタイプのネットワークスライス、すなわち、高度モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband,eMBB)、超高信頼・低レイテンシー通信(ultra-reliable low latency communications,uRLLC)、及び、大規模マシンタイプ通信(massive machine type connection,mMTC)が定義される。ネットワークスライスの各タイプは、特定のサービスタイプ用である。例えば、eMBBスライスタイプは、高いデータレート及び高いモビリティを有するサービスのために使用される。uRLLCスライスは、高信頼性及び低レイテンシーを伴う通信シナリオを処理するために使用され得る。mMTCスライスは、大量のデバイス、少量のデータ、及び、稀なアクセスがあって、レイテンシーが許容されるサービス(例えば、センサ及びウェアラブルデバイスサービス)のために使用され得る。ユーザ及びサービスがネットワークサービスのカスタマイズに対する益々高い要求を有するにつれて、異なるネットワークサービスが更に区別される。5G通信ネットワークの徹底的な研究及び大規模な商業的展開により、近い将来にネットワークスライスのタイプが大幅に増大し得る。
【0057】
(2)サービスレベル合意(service level agreement,SLA)は、ネットワーク内で転送されるときにサービスフローがどのように扱われるべきかについて、ユーザ(例えば、サービスプロバイダとサービス対話を行なう個人、企業、又は、近隣のインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider,ISP)及びサービスプロバイダによって署名された合意である。SLAは、支払プロトコルなどの多くの態様を含む。SLAにおいて、技術的記述部は、サービスレベル仕様(Service Level Specification,SLS)と称される。SLSの焦点は、トラフィック調整仕様(Traffic Conditioning Specification,TCS)である。TCSには、各サービスレベルの詳細な性能パラメータ、例えば、平均レート、ピークレート、コミットされたバーストサイズ、及び、最大バーストサイズが記述される。TCSは、差別化サービス(DiffServ)ネットワークにおけるトラフィック調整の主な基礎である。
【0058】
(3)DiffServは、サービス品質(Quality of Service,QoS)のために提供されるサービスモデルである。ネットワーク輻輳が発生すると、DiffServモデルは、輻輳問題を解決するために、サービスの異なるサービスレベル合意に基づいてトラフィック調整及び転送を差別的に実行する。IPネットワークの柔軟性及び高スケーラビリティが十分に考慮され、複雑なサービス品質保証がパケットで運ばれる情報を使用することによってシングルホップ動作に変換され、また、追加のシグナリング対話は必要とされない。
【0059】
DiffServの基本的な考え方は、ネットワークのエッジで到来するフローを異なるタイプに分類し、統一された管理のために同じタイプのフローを組み合わせ、同じ伝送レート、レイテンシー、及びジッタなどのサービスパラメータの品質を保証し、ネットワーク内の各タイプのフローを別々に処理することである。サービス分類及び収束は、ネットワーク内のエッジノードによって実行される。データパケットはまずサービスタイプで識別され、サービスタイプはパケットヘッダフィールドに記録される。その後、パケットは、特定のトラフィック調整ポリシーに基づいてネットワークに送信される。ネットワーク内の内部ノードは、パケットヘッダをチェックして、パケットがどのように処理されるかを決定する。
図2は、DiffServネットワークモデルの一例を示す。
図2では、DiffServ機能を実装するように構成されたネットワークノードは、差別化サービス(Differentiated Service,DS)ノードと呼ばれる。DSノードは、機能ごとにDS境界ノードとDS内部ノードとに分類することができる。DS境界ノードは、他のDSドメインやDS機能を持たないドメインを接続するための役割を担うノードである。DS境界ノードは、DSドメインに入るサービスフローを分類し、サービスフローに対して可能なトラフィック調整を実行する役割を果たす。DS内部ノードは、同じDSドメイン内のDS境界ノード及び別の内部ノードに接続するように構成される。DS内部ノードは、差別化サービスコードポイント(Differentiated Services Code Point,DSCP)値に基づいて単純なフロー分類を実行し、対応するフローに対してトラフィック調整を実行するだけでよい。DSドメイン(DS Domain)は、同じサービスプロビジョニングポリシーを使用し、同じホップ単位動作(Per Hop Behavior,PHB)を実施する接続されたDSノードのグループを含む。DSドメインは、同じ管理部門の1つ以上のネットワークを含む。DSドメインは、ISP又は企業のイントラネットであってもよい。
【0060】
(4)PHBは、ホップバイホップ動作とも称され得る。異なるPHBは、IPv4パケットとIPv6パケットとで異なるDSCP値を使用して表わされ得る。DSCP値は、IPv4パケットヘッダ内のサービスタイプ(type of service,ToS)フィールドに位置され、IPv6パケットヘッダ内のトラフィッククラス(traffic class,TC)フィールドに位置される。
【0061】
図3は、IPv4パケットのフォーマットの一例を示す。IPv4パケットのVersion(バージョン)フィールドは、データパケットのIPバージョン番号を表わす。ヘッダ長(Header length)フィールドは、データパケットのパケットヘッダの長さを表わす。Total Length(全長)フィールドは、データパケットの全長を表わし、データパケットにおけるペイロードの長さを計算するために使用され得る。Identification(識別)フィールドは、16ビットの長さを有し、通常、フラグフィールド及びフラグメント・オフセット・フィールドを有するデータパケット断片化に使用される。データパケットの元の長さが、データパケットが通過することになるデータリンクの最大伝送単位(maximum transmission unit,MTU)を超える場合、データパケットはより小さいデータパケットに断片化される必要がある。例えば、5000バイトのデータパケットがネットワークを通過するとき、MTUが1500バイトであるデータリンクがある場合、すなわち、データフレームが最大1500バイトを有するデータパケットを収容することができる場合、ノードは、データがフレーム化される前にデータパケットを複数のデータパケットに断片化する必要があり、各データパケットの長さは1500バイトを超えるべきではない。その後、ルータは、受信デバイスが同じデータパケットに属するフラグメントを識別できるように、全てのデータパケットの識別フィールドに同じマークを付ける。フラグ(IP Flags)フィールドは、3ビットの長さを有し、第1のビットは使用されない。第2のビットは、ドントフラグメント(DF)ビットであり、ルータは、第2のビットが1に設定された後、データパケットをフラグメント化することができない。データパケットがMTU値を超える場合、ルータは、データパケットを転送することができないが、データパケットを廃棄し、送信元にエラーメッセージを送信する。フラグメントオフセット(Fragment Offset)フィールドは、13ビットの長さを有し、ヘッダ開始点に対するフラグメント開始点のオフセットを示すために使用される。フラグメントは順不同で到着する可能性があり、フラグメント・オフセット・フィールドは、受信機が正しい順序でデータパケットを再アセンブルすることを可能にし得る。有効時間(Time To Live)フィールドは、8ビットの長さを有し、送信のためのホップ数を示すために使用される。プロトコル(Protocol)フィールドは、8ビットの長さを有し、データパケットのプロトコル番号を示す。ヘッダチェックサム(Header Checksum)フィールドは、IPパケットヘッダの誤り訂正フィールドである。送信元アドレス(Source Address)フィールド及び送信先アドレス(Destination Address)フィールドは、データパケットの送信元ノードのIPアドレス及び送信先ノードのIPアドレスをそれぞれ表わす。データ部がデータパケットで運ばれるデータであるオプションフィールド(Options)がある。
【0062】
図4は、IPv6パケットのフォーマットの一例を示す。IPv6パケットのVersion(バージョン)は、データパケットのIPバージョン番号を表わす。TCフィールドは、サービスを区別するために使用され、データパケットのサービスタイプを識別するために使用される。フローラベル(flow label)フィールドは、同じサービスフローに属するデータパケットをマークするために使用される。フローラベル、送信元アドレス、及び送信先アドレスは、サービスフローを一緒に一意的に識別する。同じサービスフロー内の全てのデータパケットは同じフローラベルを有すため、同じQoS要件を有するフローに対する処理が容易になる。ペイロード長(payload)フィールドは、データパケットのペイロードのバイト長を含む。次ヘッダ(next Header)フィールドは、IPv6基本ヘッダに続く次の拡張パケットヘッダフィールドにおけるプロトコルタイプを定める。ホップ制限(hop limit)フィールドは、通常、8ビットの長さを有する。ノードがデータパケットを1回転送するたびに、このフィールドの値は1だけ減少する。このフィールドの値が0に達すると、データパケットは廃棄される。送信元アドレス及び送信先アドレスは、データパケットの送信元ノードのIPアドレス及び送信先ノードのIPアドレスをそれぞれ表わす。
【0063】
PHBは、同じDSCPを有するパケットに対してDSノードによって使用される外部から可視の転送動作を記述する。PHBは、優先度によって、又は、例えばパケットレイテンシー、ジッタ、又はパケット損失率のような幾つかの可視サービス特性によって定義され得る。PHBは、外部から見える転送挙動の幾つかのみを定義し、特定の実施態様を定めない。現在、標準プロトコルには、4つのタイプのPHB、すなわち、クラスセレクタ(Class Selector,CS)、完全優先転送(Expedited Forwarding,EF)、相対的優先転送(Assured Forwarding,AF)、及び、ベストエフォート(Best-Effort,BE)が定義される。BEはデフォルトPHBである。
【0064】
CSによって表わされるサービスレベルは、既存のネットワークで使用されるIP優先度と同じである。EFは、いずれの場合でも任意のDSノードから送信される情報フローのレートが指定されたレート以上である必要があるそのような転送処理として定義される。EF PHBは、DSドメインで再マーキングすることはできず、境界ノードでのみ再マーキングすることができる。AFは以下の要件を満たす。すなわち、ユーザがISPの帯域幅サービスに加入するとき、トラフィック量は加入した仕様を超えることが許容される。加入した仕様を超えないトラフィックの転送品質を確保することが要求される。仕様を超えるトラフィックは、単純に破棄されるのではなく、サービス処理が低下した後も転送され続ける。BEは、従来のIPパケット配信サービスに対応しており、到達可能性にのみ焦点を当てており、別の態様に関する要件を課すものではない。
【0065】
(5)フレキシブルアルゴリズム(Flex-Algorithm,Flex-Algo)
Flex-Algorithmは、ドラフト [draft-ietf-lsr-flex-algo] で定義される。現在、最良の経路は、内部ゲートウェイプロトコル(interior gateway protocol,IGP)を使用することによって計算され得る(経路計算と呼ばれ得る)。IGPは、自律型ネットワーク内のゲートウェイ(ホスト及びルータ)間でルーティング情報を交換するためのプロトコルである。IGPプロトコルでは、リンクに割り当てられたIGPメトリック(metric)に基づいて、ネットワーク内の最良経路が計算される。IGPメトリックはトラフィック要件を反映しないため、IGPメトリックに基づいて計算された最良経路は、通常、トラフィックエンジニアリング経路に置き換えられる。多くのネットワークには、リソース予約プロトコルトラフィックエンジニアリング(resource reservation protocol-traffic engineer,RSVP-TE)又はセグメントルーティングトラフィックエンジニアリング(segment routing-traffic engineering,SR-TE)などの各種のトラフィックエンジニアリングが配備される。この場合、ネットワークでは、最短IGP経路のメトリック又は制約を使用して、RSVP-TE又はSR-TEに基づいて最良経路を計算することが強制される。Flex-Algorithmでは、IGPドメイン内のノードが同じ制約に基づいて制約ベースの経路を計算して分散TEを実装するように、IGPドメインをフラッディングする制約の組み合わせを定義することが提案される。それぞれのFlexible-Algorithmで定義された制約の組み合わせは、Flexible-Algorithm IDを使用して表わすことができる。Flexible-Algorithm IDは、128から255の範囲の数値識別子であり、構成を通じてフレキシブルアルゴリズム定義(Flexible-Algorithm Definition,FAD)に関連付けられる。
【0066】
FADは、(a)計算タイプ(Calc-Type)、(b)メトリックタイプ(Metric-Type)、及び、(c)リンク制約を含むセットである。
【0067】
Metric-Typeは、Flex-Algorithmの計算プロセスで使用されるメトリックタイプを識別する。Metric-Typeが0である場合、それはIGP metricを示す。Metric-Typeが1である場合、それは最小一方向リンク遅延(min unidirectional link delay)を示す。Metric-Typeが2である場合、それはTE metricを示す。
【0068】
Calc-Typeが0の場合、それは最短経路優先(Strict Shortest Path First,SPF)を示す。Calc-Typeが1の場合、厳密な(strict)SPFを示す。
【0069】
リンク制約は、include/exclude admin-group(リンク色:color)を用いて記述される。リンク色は、アフィニティ属性とも呼ばれ、リンク属性を表わす32ビットのベクトルである。例えば、リンク色は、リンク帯域幅、性能、又は管理ポリシーを表わすために使用される。同じ色のリンクは、同じリンク属性に対応する。例えば、リンクが緑色に着色されている場合、緑色に着色された異なるリンクのリンク属性は同じである。
【0070】
例えば、ISIS FAD Sub-TLVは、Flex-Algorithm定義のコンテンツを運ぶために使用される。
図5は、ISIS FAD Sub-TLVの概略構造図である。
図5において、TypeフィールドはTLVのタイプを識別し、LengthフィールドはTLVのバイト長を表し、Flex-AlgorithmフィールドはFlexible-Algorithm ID値を識別し、Metric-Typeフィールドは、Flexible-Algorithmの計算プロセスで使用されるMetricタイプを識別する。Calc-Typeフィールドは、指定されたIGPアルゴリズムに対して定義された計算モデルを識別し、メトリック及び制約を継承することはできない。優先度(Priority)フィールドは0から255の範囲であり、TLVをアドバタイズするための優先度を識別する。サブTLV(Sub-TLV)フィールドは任意である。例えば、Exclude Admin Group Sub-TLV、Include-Any Admin Group Sub-TLV、Include-All Admin Group Sub-TLVをSub-TLVsに追加することで、異なるリンクに対して異なるリンク属性(color)を設定してもよい。Exclude Admin Group Sub-TLVは、Flex-Algorithm経路計算中に除外される規則をアドバタイズするために使用される。Include-Any Admin Group Sub-TLVは、Flex-Algorithm経路計算中に含まれる必要がある任意の規則をアドバタイズするために使用される。Include-All Admin Group Sub-TLVは、Flex-Algorithm経路計算中に含める必要がある全てのルールをアドバタイズするために使用される。
【0071】
現在、ネットワークスライスシナリオでは、Flexible-Algorithm技術をネットワークスライスと組み合わせて使用することができ、異なるネットワークスライスは、Flexible-Algorithm IDを使用することによって区別される。すなわち、異なるネットワークスライスに異なるサービスフローを転送するために、異なるネットワークスライスに対して異なる制約属性が定義される。各Flexible-Algorithm IDによって識別されるアルゴリズム制約に基づいて経路計算を実行するとき、コントローラ側は、各Flexible-Algorithm IDによって識別されるアルゴリズム制約に基づいて経路計算を実行し、転送経路を計算し、ルーティングテーブルを生成する必要がある。異なるネットワークスライスが同じ転送デバイスに対応する場合でも、トポロジ経路計算結果は再利用することができず、その結果、インタフェースリソースの浪費をもたらす。
【0072】
非ネットワークスライスシナリオでは、ネットワークデバイスは、ネクストホップネットワークデバイスと通信するように構成された複数のインタフェースを有することができる。この場合、ネットワークデバイスは、通常、データパケットをネクストホップネットワークデバイスに転送するためにインタフェースをランダムに選択する又はインタフェースのアクティビティ状態に基づいてインタフェースを選択する。その結果、転送リソースを分離することができず、幾つかのインタフェースがアイドルであり、それにより、インタフェースリソースの浪費をもたらす可能性がある。
【0073】
これに基づいて、この出願の実施形態は、データ伝送制御方法及び装置を提供する。ネットワークデバイスのインタフェース上で、データパケットを転送するための、インタフェースリソースオブジェクトを決定するために、1つ以上の識別情報が追加される。ネットワークデバイスのインタフェースは、物理インタフェース、又は、複数の物理インタフェースを組み合わせることによって得られるバインディングインタフェースであってもよい。インタフェースリソースオブジェクトは、物理インタフェース、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース(例えば、チャネライズドサブインタフェース又はFlex-Eサブインタフェース)、又は、パケットキューであってもよい。異なるインタフェースリソースオブジェクトは、異なるインタフェース転送リソースに対応し得る。
【0074】
以下の例では、データパケットを転送するための、ネットワークデバイスのインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを決定するために、1つの識別情報が追加される。この出願の実施形態では、1つのグローバル識別情報が追加され、グローバル識別情報は、データパケットを転送するためにインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを選択するために使用される。グローバル識別情報は、第1の識別情報と呼ばれてもよく、又は、自己定義グローバルポリシー識別子(Self-definition global policy identification,略してSDGP ID)と呼ばれてもよい。SDGP IDは、グローバルな意味を有し、転送リソースを選択するために使用される。或いは、グローバル識別情報は別の名前で呼ばれてもよい。これは、この出願の実施形態では限定されない。この出願の実施形態では、グローバル識別情報がSDGPIDと呼ばれる例を使用することによって説明が与えられる。コントローラは、SDGPIDの異なる値と1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を作成する。SDGP IDの同じ値が複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応する場合、同じインタフェースリソースオブジェクトが複数のSDGP-IDに対応してもよい。当然ながら、1つのインタフェースリソースオブジェクトは1つのSDGP-IDに対応してもよい。SDGPIDの異なる値と1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を作成した後、コントローラは、マッピング関係をネットワークデバイス側に送信する。ネットワークデバイス側の第1のネットワークデバイスが例として使用される。第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて第1のデータパケットを取得し、その後、第1のデータパケットで運ばれる送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する。ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースである。第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。その後、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットで運ばれる第1の識別情報(SDGP-ID
)に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定し、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに更に転送する。
【0075】
この出願の実施形態では、SDGP IDがベアラネットワークのネットワークスライス技術に適用される場合、以下のように、すなわち、SDGP IDの異なる値が異なるネットワークスライスに対応すると定義することができる。異なるネットワークスライスは、1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトに対応し、1つのインタフェースリソースオブジェクトは、1つのネットワークスライスによって使用されてもよく、又は、複数のネットワークスライスによって使用されてもよい。一例として、ソフトウェア定義ネットワーク(software defined network,SDN)への適用のシナリオが使用される。自己定義グローバルポリシー識別子に対応するインタフェースリソースオブジェクトは、SDNコントローラによって定義され、ネットワークデバイス側に配信されてもよい。データパケット転送プロセスにおいて、自己定義グローバルポリシー識別子はデータパケットで運ばれ、データパケットは送信先アドレスを更に運ぶ。ネットワークデバイスは、データパケットを解析し、送信先アドレスを使用して、ネットワークデバイス上に存在してネクストホップネットワークデバイスに接続されるインタフェースを決定し、その後、サービスフローを転送するために、SDGP-IDに基づいてインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを選択する。この出願の実施形態におけるデータパケットは、IPv4パケットヘッダ、マルチプロトコルラベルスイッチング(multi-protocol label switching,MPLS)パケット、又はIPv6パケットであり得るが、これらに限定されない。
【0076】
以降の説明では、ネットワークスライスへの適用のシナリオが例として使用される。
【0077】
以下では、最初に、SDGP-IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係がある例を使用して説明する。
【0078】
図6は、ネットワークスライス作成プロセスにおいてコントローラによってSDGP-IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を配信する概略フローチャートである。
【0079】
S601.コントローラは、スライスマネージャによって送信されたネットワークスライス作成要求を受信し、この場合、ネットワークスライス作成要求は、ネットワークスライス要件情報を含み得る。例えば、ネットワークスライス要件情報は、ネットワークスライス名(Network Slicing ID)、ネットワークスライスタイプ、及びSLA要件などのパラメータを含み得る。ネットワークスライスの作成を要求する場合、スライスマネージャは、一度に1つのネットワークスライスを作成するように要求してもよく、又は、一度に複数のネットワークスライスを作成するように要求してもよい。
【0080】
S602.コントローラは、ネットワークスライス要件情報に基づいてネットワークスライスを作成する。例えば、コントローラは、ネットワークスライス要件情報に基づいてネットワークスライスを作成するように構成されたネットワークスライス管理モジュールを含んでもよい。具体的には、コントローラによって作成されたネットワークトポロジがネットワークスライスの要件を満たす場合、コントローラは、ネットワークトポロジをネットワークスライスに割り当て、ネットワークスライスのマルチトポロジ(multi-topologies,MT)ID又はFlex-Algorithm IDを構成することができる。コントローラによって作成されたネットワークトポロジのいずれもがネットワークスライスの要件を満たさない場合、コントローラは、ネットワークスライス要件情報に基づいてネットワークトポロジを作成し、MT-ID又はFlex-Algorithm IDを生成することができる。コントローラは、更に、ネットワークスライスの自己定義グローバルポリシー識別子(SDGP ID)を構成し、対応するインタフェースリソースオブジェクトをネットワークスライスに割り当てる必要がある。異なるネットワークスライスは異なるSDGP-IDに対応する。例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、ネットワークデバイス上のサブインタフェースである。異なるサブインタフェースは、異なるネットワークスライスの転送リソースとして使用され、異なるサブインタフェースは、異なる自己定義グローバルポリシー識別子(SDGP ID)に対応する。
【0081】
ネットワークトポロジは、Flex-algo技術又はマルチトポロジ(MT)技術を使用して取得することができることに留意すべきである。Flex-algo技術を用いて取得されたネットワークトポロジの識別子は、Flex-Algorithm IDと呼ばれ、マルチトポロジ技術を用いて取得されたネットワークトポロジの識別子は、MT-IDと呼ばれる。
【0082】
以降の説明では、Flex-algo技術を用いてネットワークトポロジが取得される例が用いられる。
【0083】
ネットワークスライス構成モデルは、ネットワークトポロジ(MT-ID又はFlex-Algorithm ID)及びグローバルポリシー識別子(SDGP-ID)を含む。ネットワークスライス構成モデルは、コントローラを使用することによって又はユーザ定義の構成方法でネットワークデバイスに配信される。各ネットワークデバイスは、ネットワーク内の全てのネットワークデバイスが同じ Network-Slicing IDを有するネットワークスライスについて同じネットワークスライス構成モデルを有するようにするべく、Network-Slicing TLVをアドバタイズすることによって、ネットワーク内のネットワークスライス構成モデルをフラッディングすることができる。Network Slicing TLVは、トップレベルのTLVであってもよく、又は、現在アドバタイズされるべきTLVのサブTLV(sub-TLV)として使用されてもよい。例えば、Network Slicing TLVは、Router capabilities TLVのsub-TLVとして使用されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0084】
例えば、ネットワークスライス構成モデルは、Network-slicing ID:1であってもよい。Flex-Algorithm ID:128;SDGP-ID:100
【0085】
図7は、Network-Slicing TLVのフォーマットの概略図である。
図7において、TypeはTLVのタイプを表し、LengthはTLVの長さを表し、Flagsは現在フラグビット定義がないことを表し、これは予約ビットであり、Network-Slicing-IDはネットワークスライス識別子を表し、Optional sub-sub-TLVsは、ネットワークスライスのTLVに含まれるサブTLVタイプを表わす。
【0086】
例えば、Optional sub-sub-TLVsは、Topo sub-TLV/Flex-Algorithm sub-TLV、及び、SDGP-ID sub-TLVを含み得る。Topo sub-TLV/Flex-Algorithm sub-TLVは、Flex-Algorithm IDを運ぶために使用され、SDGP-ID sub-TLVは、SDGP-IDを運ぶために使用される。
図8は、Topo sub-TLV/Flex-Algorithm sub-TLVの概略構造図である。
図8において、Topo ID/Flex-Algorithm IDは、ネットワークトポロジ識別子を表わす。
図9は、SDGP-ID sub-TLVの概略構造図である。
図9において、Reservedは、予約ビットを表わす。
【0087】
S603.コントローラは、作成されたネットワークスライスに関する情報をターゲットネットワークデバイスに送信する。ターゲットネットワークデバイスは、ネットワークスライスに対応するネットワークトポロジに基づいてコントローラによって決定されたネットワークデバイスとして理解されてもよい。コントローラは、
図1に示されるように、ネットワークスライス1に対応するネットワークトポロジを決定し、ネットワークトポロジは、A、B、C、D、E、F、G及びHを含む。コントローラは、ネットワークトポロジ内のエッジネットワークデバイス(例えば、ネットワークデバイスA)に、ネットワークスライス1に関する情報を送信することができ、その後、エッジネットワークデバイス(例えば、ネットワークデバイスA)は、ネットワークトポロジ内のネットワークデバイス(B、C、D、E、F、G及びH)に、ネットワークスライス1に関する情報をフラッディング方式で通知することができ、すなわち、エッジネットワークデバイスはターゲットネットワークデバイスである。コントローラは、コントローラに対する接続を確立するネットワークトポロジ内の各ネットワークデバイスに、ネットワークスライス1に関する情報を送信することができる。例えば、A、B、C、D、E、F、G及びHが全てコントローラに接続される場合、コントローラは、ネットワークスライス1に関する情報をA、B、C、D、E、F、G及びHに送信することができる。ネットワークスライスに関する情報は、ネットワークトポロジ、SDGP-ID、及びSDGP IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間の対応関係を含む。SDGP-IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間には1対1の対応関係があってもよく、又は、1つのSDGP-IDが2つ以上のインタフェースリソースオブジェクトに対応してもよい。
【0088】
転送経路が、ネットワークトポロジ、Flex-Algorithm IDに対応するアフィニティ属性、metricタイプなどに基づいて計算されるとき、コントローラは、経路計算を実行し、経路計算結果をヘッドエンドネットワークデバイスに送信することができる。或いは、ヘッドエンドネットワークデバイスは、経路計算を実行し、経路計算結果をコントローラに報告することができる。ネットワークデバイスは、IGPプロトコルに基づいて隣接ラベルを割り当て、割り当てられた隣接ラベルをコントローラに報告することができ、その結果、コントローラは、隣接ラベル及び経路計算結果に基づいて、データパケットを転送するために使用されるラベルスタックリストを生成する。隣接ラベルを割り当てた後、各ネットワークデバイスは、ネットワーク全体に隣接ラベルをフラディングし、その結果、ネットワーク内の各ネットワークデバイスは、データパケットを転送するときにネクストホップネットワークデバイスを決定するために、IGPプロトコルを使用して、別のネットワークデバイスによってアドバタイズされた隣接ラベルを知る。
【0089】
コントローラ又はネットワークデバイスは、異なるネットワークトポロジに対する転送経路を別々に計算し、すなわち、異なるFlex-Algorithm IDについて異なる転送経路を計算する。しかしながら、異なるネットワークスライスによって使用される転送経路は同じであってもよく、すなわち、異なるネットワークスライスは同じネットワークトポロジを再利用する。したがって、コントローラ/ネットワークデバイスは、同じネットワークトポロジの異なるネットワークスライスについて転送経路を1回だけ計算する必要がある。コントローラが転送経路を計算する場合、コントローラは、経路計算制御モジュールを更に含むことができる。経路計算制御モジュールは、異なるネットワークトポロジに基づいて経路計算を実行し、経路計算結果をネットワークスライス管理モジュールに送信して、ネットワークスライスと経路計算によって取得された転送経路との間の関連付けを確立する。ネットワークスライス構成モデルは、転送プレーンでのデータ分離を確保するために異なるSDGP-IDを定義する。
図10では、2つのFlex-Algorithm ID 128,129が定義され、2つのFlex-Algorithm ID 128,129のための経路属性定義として、異なるmetricタイプが用いられる。Flex-Algorithm ID 128については、経路計算制約としてIGP metricが使用され、Flex-Algorithm ID 129については、経路計算制約として遅延(link-delay)Metricが使用される。異なるセグメントルートは、異なるFlex-Algorithm IDについて構成され、セグメントルートは、ネットワークトポロジを区別するために使用される。2つのFlex-Algorithm IDが同じアフィニティ属性に対応し、すなわち、2つのFlex-Algorithm IDのネットワークトポロジが同じであり、すなわち、ネットワーク内の全てのネットワークデバイスであると仮定する。しかしながら、経路計算のためのmetricタイプは異なるため、同じリンクのための異なるMetricタイプは異なり、したがって、2つのFlex-Algorithm IDの経路計算結果は異なる。
【0090】
例えば、ネットワークスライスは、SRv6(Segment Routing IPv6)を介して構成される。
【0091】
Flex-Algorithm ID 128については、IGP Metricを用いてノードAからノードDへの最短経路を計算し、経路計算結果はA→B→C→Dとなる。
【0092】
Flex-Algorithm ID 128の定義については、以下の内容を参照されたい。
Flex-Aglo id 128:
Metric:igp-metric
Calc-type:0
リンク制約:Affinity(アフィニティ属性)例えば、リンク制約が緑色である場合、それは、Flex-Algorithm ID 128が経路計算に使用されるときに緑色のリンクを除外又は含むことを示す。
【0093】
Flex-Algorithm ID 129については、遅延Metricを用いてノードAからノードDへの最短経路を計算し、経路計算結果はA→E→F→G→Dとなる。
【0094】
Flex-Algorithm ID 129の定義については、以下の内容を参照されたい。
Flex-Algorithm ID 129:
Metric:link-delay-metric
Calc-type:0
リンク制約:Affinity.例えば、リンク制約が紫色である場合、それは、Flex-Algorithm ID 129が経路計算に使用されるときに紫色のリンクを除外又は含むことを示す。
【0095】
図10を参照すると、一例として3つのネットワークスライスが使用される。
ネットワークスライス1:Network Slicing ID:1;Flex-Algorithm ID:128;SDGP-ID:1
ネットワークスライス2:Network Slicing ID:2;Flex-Algorithm ID:128;SDGP-ID:2
ネットワークスライス3:Network Slicing ID:3;Flex-Algorithm ID:129;SDGP-ID:3
【0096】
ネットワークスライス1及びネットワークスライス2は、同じFlex-Algorithm ID 128を使用する。したがって、ネットワークスライス1及びネットワークスライス2のトポロジは同じであり、経路計算結果は制御プレーン上で同じである。しかしながら、SDGP IDは異なり、したがって、転送プレーンにおいてデータ分離を実施することができる。ネットワークスライス3のFlex-Algorithm IDは、ネットワークスライス1及びネットワークスライス2のものとは異なり、ネットワークスライス3の遅延metric値を使用して経路計算が実行される。したがって、制御プレーン上の経路計算結果は、IGP metricを使用した経路計算によって得られるネットワークスライス1及びネットワークスライス2の経路計算結果とは異なる。
【0097】
S604.ネットワークデバイスは、SDGP IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間の、コントローラによって配信された対応関係に基づいて、転送・マッピングテーブルを生成する。
【0098】
図10を参照すると、3つのネットワークスライスに対応する転送リソースが矢印によって示される。3つの異なるネットワークスライスは異なるSDGP-IDを使用し、したがって、SDGP-IDによって識別されるインタフェースリソースオブジェクトは異なる。コントローラは、ネットワークデバイスが転送・マッピングテーブルを生成するように、SDGP-IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係をネットワークデバイスに配信する。例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、サブインタフェースである。例えば、ネットワークデバイスAとネットワークデバイスBとの間には複数のサブインタフェースが存在する。
【0099】
ネットワークデバイスAとネットワークデバイスBとの間には複数のサブインタフェースがある。
図11を参照すると、一例として3つのサブインタフェースが使用される。SDGP-IDとサブインタフェースとの間の転送・マッピングテーブルが確立される必要がある。例えば、複数のサブインタフェースは、バインディングインタフェース、例えばTrunkインタフェースを形成することができる。具体的には、コントローラは、Trunkセットモデルを使用することによってバインディングインタフェースを構築することができる。Trunkセットモデルでは、バインディングインタフェース内の対応するサブインタフェースは、バインディングインタフェース内のサブインタフェースについて構成された属性(例えば、帯域幅)に基づいてインデックス付けされ得る。Trunkインタフェースは、層3で動作する(層3 IPが構成され、IGP近隣関係が確立される)。サブインタフェースは層2で機能する(IPは構成されない)。IGP近隣関係は、実際のサブインタフェースの代わりにTrunkインタフェースに基づいてネットワークデバイス間で確立される。この場合、隣接者間に並列リンクがあるとき、IGPルーティングプロトコルを使用して維持する必要がある隣接の数を減らすことができる。IGP近隣関係は、Trunkインタフェースのみに基づいて確立され、例えば、
図11のTrunkインタフェースに基づいて確立されたIGP近隣関係である。ネットワークデバイスAの転送プレーンにおいて、転送・マッピングテーブルは、表1に示すように、サブインタフェースと各Trunkインタフェース及びSDGP-IDとの間の関係に基づいて生成され維持される。
【0100】
【0101】
異なるネットワークデバイス間で構成されたTrunkインタフェースの識別子が異なることを理解すべきである。例えば、ネットワークデバイスAとネットワークデバイスBとの間のTrunkインタフェースは、Trunk0インタフェースと呼ばれ、識別子はAである。例えば、ネットワークデバイスAとネットワークデバイスEとの間のTrunkインタフェースは、Trunk1インタフェースと呼ばれる場合があり、識別子はBである。ネットワークスライスに関する情報をネットワークデバイスに配信するとき、コントローラは、Trunkインタフェースの識別子と、Trunkインタフェースの識別子によって示されるTrunkインタフェースに含まれるサブインタフェースとをネットワークデバイスに通知することができる。
【0102】
一例では、SDGP-IDとサブインタフェースとは1対1の対応関係に限定されず、1つのSDGP-IDが2つ以上のサブインタフェースに対応してもよい。サービスフローの転送中に、サービスフローはオフロード方式で転送されてもよい。すなわち、サービスフローは、SDGP-IDに対応する複数のサブインタフェースを使用して転送される。
【0103】
SDGP-IDがインタフェースリソースオブジェクトと1対1対応関係である場合、ネットワークデバイスによってサービスフローを転送する手順を
図12に示す。
【0104】
S1201.第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運ぶ。第1のデータパケットはサービスフロー内の任意のデータパケットである。
【0105】
S1202.第1のネットワークデバイスは、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。
【0106】
ネットワークトポロジでは、第1のネットワークデバイスに接続された複数のネットワークデバイスが存在してもよく、第1のネットワークデバイスは、異なるインタフェースを介して異なるネットワークデバイスに接続される。第1のネットワークデバイスは、送信先アドレスを使用して、サービスフローを転送するためのネクストホップネットワークデバイス(すなわち、第2のネットワークデバイス)を決定することができ、すなわち、ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースである。
【0107】
例えば、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定するとき、第1のネットワークデバイスは、ルーティング・転送テーブルに基づいて送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定することができ、ターゲットインタフェース識別子は、ターゲットインタフェースを決定するべく、ターゲットインタフェースを識別するために使用される。ルーティング・転送テーブルは、送信先アドレスとターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含む。ターゲットインタフェース識別子は、第1のデータパケットの転送経路内のネクストホップネットワークデバイスを示す。
【0108】
S1203.第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定する。
【0109】
例えば、第1の識別情報とターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間には1対1のマッピング関係がある。マッピング関係は、第1のネットワークデバイスが第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定することができるように、第1のネットワークデバイスに記憶され得る。例えば、ターゲットインタフェース上に複数のインタフェースリソースオブジェクトがある。例えば、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースである。バインディングインタフェースは複数のサブインタフェースを含み、インタフェースリソースオブジェクトはサブインタフェースである。この場合、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットを転送するために、バインディングインタフェースに含まれる複数のサブインタフェースから第1の識別情報がマッピングされるサブインタフェースを決定する。
【0110】
第1の識別情報と第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間の1対1のマッピング関係をターゲットインタフェースに記憶するとき、第1のネットワークデバイスは、マッピング関係をテーブルの形式で記憶してもよい。例えば、第1のネットワークデバイスは第1の転送・マッピングテーブルを記憶し、この場合、第1の転送・マッピングテーブルは、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子とターゲットインタフェース識別子及び第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、そのため、第1のネットワークデバイスは、第1の転送・マッピングテーブルに基づいて、第1の識別情報に対応し、しターゲットインタフェース識別子によって識別されるターゲットインタフェース上に存在する第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子を決定し、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子は、第1のインタフェースリソースオブジェクトを更に決定するために、第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するのに使用される。
【0111】
S1204.第1のネットワークデバイスは、第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。
【0112】
第1のネットワークデバイスは、サービスフローの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであってもよく、又は、転送経路内の中間ネットワークデバイスであってもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0113】
第1のネットワークデバイスが中間ネットワークデバイスである場合、プレビアスホップネットワークデバイスから第1のネットワークデバイスによって受信されたデータパケットは第1の識別情報を運ぶ。第1のネットワークデバイスがヘッドエンドネットワークデバイスである場合、端末デバイスから受信されたデータパケットは第1の識別情報を運ぶことができる。すなわち、第1の識別情報は、端末デバイスがデータパケットを送信するときに第1の識別情報をデータパケットに付加することによって第1のネットワークデバイスに送信されてもよい。或いは、端末デバイスによって送信されたデータパケットは第1の識別情報を運ばない場合もある。この場合、ヘッドエンドネットワークデバイスとして機能する第1のネットワークデバイスが端末デバイスから第2のデータパケットを受信すると、第2のデータパケットは第1の識別情報を運ばない。第2のデータパケットが第1のネットワークスライスに関連付けられていると決定するとき、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットを取得するために、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間の対応関係に基づいて第1の識別情報を第2のデータパケットに挿入する。第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間の対応関係は、ネットワークスライスが作成されて第1のネットワークデバイスに配信されるときにコントローラによって作成されてもよい。加えて、異なるサービス間の相互アクセスは、データプレーン上で拡張された第1の識別情報を使用することによって分離され得る。転送経路の入口にあるネットワークデバイスは、パケットを受信するときに識別をカプセル化し、パケットが中間ネットワークデバイスから送信されるときに識別をチェックする。これにより、ネットワークのリスク耐性能力及びセキュリティ保証が向上する。例えば、攻撃パケットが生成された場合、殆どの攻撃パケットは、インタフェースパケットチェックによって排除することができる。
【0114】
第1の識別情報は、第1のデータパケットのパケットヘッダで運ばれ得る。第1の識別情報は、第1のデータパケットのパケットヘッダ内で複数の方法で運ばれ得る。幾つかの方法を例として以下に説明する。
【0115】
第1の方法では、第1の識別情報と送信先アドレスの両方が2つの情報として第1のデータパケットのパケットヘッダで運ばれる。
【0116】
例えば、第1の識別情報は、拡張TLV又はサブTLVで運ばれてもよい。第1のデータパケットは、IPv6パケットであってもよく、又は、IPv4パケットであってもよく、又は、マルチプロトコルラベルスイッチング(multi-protocol label switching,MPLS)パケットであってもよく、又は、別のタイプのパケットであってもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
【0117】
一例において、第1のデータパケットはIPv6パケットであり、第1の識別情報(すなわち、SDGP-ID)は、iPv 6データパケットのIPv6ホップバイホップオプションヘッダ(iPv6 hop-by-hop optionヘッダ)で運ばれ得る。
図13は、SDGP-IDを運ぶiPv6データパケットのパケットヘッダの概略構造図である。新たに追加されたTLVタイプは、SDGP-IDを運ぶためにパケットヘッダの拡張ヘッダで使用される。
図13において、Next Headerは、次のパケットヘッダのプロトコルタイプを表し、Header Ext Lenは、拡張ヘッダ(Next Headerによって占められるバイトを除く)の長さを表し、Typeは、オプションタイプを識別し、対応する以下のタイプ固有のデータType-Specific data フィールドは、SDGP-IDを運び、Lengthは、SDGP-IDのデータ長を表わす。
【0118】
別の例では、第1のデータパケットがIPv4パケットである。
図3に示されるIPv4パケットの構造を参照すると、第1の識別情報(すなわち、SDGP-ID)は、IPv4パケットヘッダのオプション(Options)フィールドで運ばれ得る。自己定義TLVタイプは、IPv4パケットのOptionsに使用され得る。
図14を参照すると、自己定義TLVは、Type、Length、及びSDGP-IDを含む。Typeは、optionフィールドのタイプを識別するために使用され、Lengthは、自己定義TLVの長さを示し、SDGP-IDは、データパケットを転送するために使用されるインタフェースリソースオブジェクトを示すために使用される。
【0119】
更に別の例では、第1のデータパケットはMPLSパケットであり、第1の識別情報(すなわち、SDGP-ID)はエントロピーラベルとしてMPLSパケットで運ばれ得る。
図15は、SDGP-IDを運ぶMPLSパケットのフォーマットの一例を示す。
図15において、ETHは層2イーサネットパケットヘッダを示す。TunnelLラベル/VPNラベル/MPLSラベルは、アウトバウンドインタフェース又は転送経路のネクストホップを識別するために使用される。予約ラベルは、予約ラベルの下位層ラベルがネットワークスライスラベルであることを識別するために使用される。ネットワークデバイスの各ホップは、SDGPラベルにアクセスし、SDGPラベルのラベル値、すなわちSDGP-ID値を識別し、SDGP-IDによって識別されるインタフェースリソースオブジェクトに問い合わせ、MPLSパケットを転送する。
【0120】
一例では、
図16を参照すると、転送経路は、ネットワークデバイスA→ネットワークデバイスB→ネットワークデバイスCである。ネットワークデバイスA、ネットワークデバイスB、及びネットワークデバイスCのそれぞれに3つのサブインタフェース、すなわち、サブインタフェース0(interface 0)、サブインタフェース1(interface 1)、及びサブインタフェース2(interface 2)がある。異なるネットワークデバイス上の同じ属性(例えば、帯域幅)のサブインタフェースの命名方法は同じであってもよく、又は確かに異なっていてもよいことが理解されるべきである。
図16では、一例として同じ命名方法が使用される。各ネットワークデバイス上で、サブインタフェース0、サブインタフェース1、及びサブインタフェース2は、バインディングインタフェース、例えばTrunk0を形成する。サブインタフェース0はネットワークスライス1の転送リソースであり、サブインタフェース1はネットワークスライス2の転送リソースであり、サブインタフェース2はネットワークスライス3の転送リソースである。サブインタフェース0は、SDGP-ID 1に対応し、サブインタフェース1は、SDGP-ID 2に対応し、サブインタフェース2は、SDGP-ID 3に対応する。例えば、ネットワークデバイスAは、データパケット1を受信し、データパケット1内の送信先アドレスAに基づいてルーティング・転送テーブルを検索して、バインディングインタフェースを決定する。例えば、送信先アドレスAは、ルーティング・転送テーブル内のアウトバウンドTrunk0に対応する。その後、ネットワークデバイスAは、ネットワークスライス1の転送リソース、すなわち、サブインタフェース0を使用して、データパケット1内のアウトバウンドTrunk0及びSDGP-ID(例えば、データパケット1で運ばれるSDGP-IDはSDGP-ID 1である)に基づいて、データパケット1をネットワークデバイスBに転送する。ネットワークデバイスは、同様に、データパケット1を、サブインタフェース0を使用してネットワークデバイスCに転送することを決定する。
【0121】
一例では、SDGP-IDに対応するインタフェースリソースオブジェクトは、サービスフローを転送するために使用されるPHBに更に関連付けられ得る。したがって、SDGP-IDを使用して決定されたインタフェースリソースオブジェクトを使用してデータパケットを転送するとき、第1のネットワークデバイスは、SDGP-IDに対応するインタフェースリソースオブジェクトに関連付けられたPHBによって示される転送挙動を使用してデータパケットを転送する。ネットワークデバイスは、マッピングを介して転送テーブルに、SDGP-IDに対応するインタフェースリソースオブジェクトによって使用されるPHBを更に追加してもよく、又は、独立したテーブル又は別の非テーブル方式でPHBを確実に記憶してもよい。これはこの出願では特に限定されない。
【0122】
第2の方法では、第1の識別情報は送信先アドレスフィールドを再利用することができ、第1の識別情報は送信先アドレスの一部として第1のデータパケットのパケットヘッダで運ばれる。
【0123】
一例では、IPv6パケットが使用され、第1の識別情報(SDGP-ID)は、IPv6パケットヘッダの送信先アドレス(DA)フィールドに拡張される。DAフィールド内のSDGP-IDの位置は、この出願のこの実施形態では限定されない。説明を簡単にするために、送信先アドレス内のターゲットインタフェースを決定するために使用される情報は、ルーティング情報と呼ばれる。例えば、SDGP-IDは、ルーティング情報に隣接していてもよく、又は、当然ながら、ルーティング情報に隣接していなくてもよく、SDGP-IDは、ルーティング情報の一部であってもよい。例えば、ルーティング情報はDAフィールド内の最上位ビットに位置され、第1の識別情報は別のビットに位置される。確かに、第1の識別情報は代替としてDAフィールド内の最上位ビットに位置されてもよく、ルーティング情報は最下位ビットに位置されてもよい。
【0124】
例えば、
図17A及び
図17Bに示されるように、IPv6DAは128bitであり、DA内の幾つかのbitはSDGP-IDを識別するために定義される。
【0125】
図10に示される転送経路が一例として使用される。例えば、ネットワークデバイスAによってローカルに維持されるルーティングテーブルを表2に示す。
【0126】
【0127】
例えば、送信先アドレス内の16個の最下位ビットはSDGP-IDである。ネットワークデバイスAは第1のデータパケットを受信し、第1のデータパケット内のDAはc0a8:2048::2である。c0a8:2048::/ 32が最長IP一致規則に基づいて一致した場合、対応するアウトバウンドインタフェースは、AからBへのアウトバウンドインタフェース、すなわちTrunk0インタフェースである。DAの16bit内の128ビットの最下位ビットは、SDGP-IDを識別するために定義され、例えば、c0a8:2048::2の16bitの最下位ビットの値は2である。したがって、転送・マッピングテーブルは、SDGP-ID 2に基づいて照会される。例えば、表3に示すように、Trunk0インタフェース内のサブインタフェースinterface2が決定される。すなわち、第1のデータパケットは、サブインタフェース2を使用してネットワークデバイスBに転送される。
【0128】
【0129】
別の例として、IPv6転送シナリオを介したセグメントルーティング(Segment Routing)が使用される。例えば、IPv6 DAは、SRv6で規定されるSRv6 SIDである。同様に、前述の方法を使用することができ、拡張SRv6 SIDフォーマットのK個のbitがSDGP-IDを識別するために使用される。
図18は、SRv6 SIDの構造の一例を示す。Locatorは、位置特定機能を有する。Functionは、デバイスの命令を示し、対応する機能動作を実行するためにSRv6 SIDを生成するノードを示すために使用される。Argumentsは、任意のパラメータフィールドであり、パケットのフローやサービスなどの情報を定義するために使用される。例えば、SDGP-IDは、Argument内の情報であってもよく、又は、Argumentとは独立したK bitであってもよい。
【0130】
図19は、SRv6データパケットの構造の一例を示す。Next Headerは、SRHの直後のパケットヘッダのタイプを表わす。Hdr Ext Lenは、SRHヘッダの長さを表し、主にSegment List [0]~SegmentList [n] が占める長さである。Routing Typeは、ルートヘッダタイプを表わすために使用される。SRH Typeは4である。Segments Left(SL)は、送信先ノードに到達する前にアクセスされるべき中間ノードの数を表わす。Last Entryは、セグメントリストの最後の要素のインデックスを表わす。Flagsは、データパケットの幾つかのフラグを表わす。Tagは、同じグループ内のパケットを識別する。Segment List [n] はセグメントリストを表わす。Segment List は、経路の最後のセグメントから符号化される。Segment List は、IPv6アドレスの形式である。Segment List [n] はSRv6経路で処理される最初のセグメントリストであり、Segment List [n-1] は処理される2番目のセグメントリストであり、Segment List [n-3] は処理される3番目のセグメントリストであり、...Segment List [0] は処理されるn+1番目のセグメントリストである。SRv6ノードを通過するたびに、Segments Left(SL)フィールドが1減少し、IPv6 DA情報が1回変更される。Segments Left 及び Segments Listフィールドはともに、IPv6 DA情報を決定する。SL値がn(n-0)である場合、IPv6 DA値はSegments List [n] の値である。SL値がn-1である場合、IPv6 DA値はSegments List [n-1] の値である。アナログ的には、SL値が1である場合、IPv6 DA値はSegments List [1] の値である。SL値が0である場合、IPv6 DA値はSegments List [0] の値である。
【0131】
SRv6 SIDがローカルノードのSIDでない場合、SRv6 SIDは一般的なIPv6 DAであり、第1の識別情報がIPv6パケット内の送信先アドレスを再使用する前述の例では、パケットは転送方式で転送される。SRv6 SIDがローカルノードのSIDである場合、アウトバウンドインタフェース/ネクストホップに関する情報は、転送情報ベース(forward information dataBase,FIB)テーブル(及び/又はルーティングテーブル)、転送・マッピングテーブルなどを問い合わせることによって見つけられ、その後、運ばれるSDGP-ID情報に基づいてサブインタフェースが決定される。
【0132】
一例では、SRv6データは、End SID及びEnd.X SIDに基づいて転送される。End SIDは、Endpoint SIDを表し、ネットワーク内の送信先アドレスのプレフィックス(Prefix)を識別するために使用され、グローバルに可視であり、システム内でグローバルに有効である。End.X SIDは、層3交差接続のEndpoint SIDを表し、ネットワーク内のリンクを識別するために使用され、グローバルに可視であり、ローカルに有効である。
【0133】
SRv6データパケットを受信した後、ノードは、送信先アドレスに対応するSRv6 SIDがEnd SID又はEnd.X SIDであるかどうかを決定するために、送信先アドレス(SRv6 SID)に基づいてローカルSIDテーブルにまず問い合わせる。SRv6 SIDがEnd SIDである場合、ノードは引き続きFIBテーブル(及び/又はルーティングテーブル)を照会し、IPv6 FIBテーブルに基づいてSRv6 SIDに対応するターゲットインタフェースを照会し、SRv6 SID内のSDGP-IDに基づいて転送・マッピングテーブルを照会することによりサブインタフェースを決定し、その後、決定されたサブインタフェースを使用してデータパケットを転送する。SRv6 SIDがEnd.X SIDである場合、FIBテーブルに問い合わせることなくSRv6 SIDのネクストホップ(アウトバウンドインタフェース)が決定され、転送・マッピングテーブルが、サブインタフェースを決定するためにSRv6 SIDにおけるSDGP-IDに基づいて問い合わせられ、その後、決定されたサブインタフェースを使用してデータパケットが転送される。
【0134】
第3の方法では、第1の識別情報は、第1のデータパケットのパケットヘッダ内の別のフィールド、例えば、トラフィッククラス(traffic class,TC)フィールド、フローラベル(flow label)フィールド、又は送信元アドレスフィールドを再利用することができる。
【0135】
一例では、IPv6パケットが使用され、第1の識別情報はtraffic classフィールドを再使用する。traffic classフィールドの全部又は一部は、第1の識別情報を示すために使用されてもよい。例えば、
図20を参照すると、traffic classフィールドの全てが、第1の識別情報を示すために使用される。フローラベルフィールド内の第1の識別情報の位置及び第1の識別情報によって占められるビット数は、この出願のこの実施形態では特に限定されない。
【0136】
第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得した後に、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットのパケットヘッダ内の送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、その後、パケットヘッダのtraffic classフィールドから第1の識別情報を取得し、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定し、その後、第1のインタフェースリソースオブジェクトを用いて第1のデータパケットを転送する。
【0137】
別の例では、IPv6パケットが使用され、第1の識別情報はフローラベルフィールドを再利用する。フローラベルフィールドの全部又は一部は、第1の識別情報を示すために使用されてもよい。例えば、
図21を参照すると、フローラベルフィールドの一部は、第1の識別情報を示すために使用される。例えば、フローラベルフィールド内の最上位ビットは、フローラベル情報を示すために使用され、最下位ビットは、第1の識別情報を示すために使用される。別の例では、フローラベルフィールド内の最下位ビットは、フローラベル情報を示すために使用され、最上位ビットは、第1の識別情報を示すために使用される。フローラベルフィールド内の第1の識別情報の位置及び第1の識別情報によって占められるビット数は、この出願のこの実施形態では特に限定されない。
【0138】
第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得した後に、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットのパケットヘッダ内の送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、その後、パケットヘッダのフローラベルフィールドから第1の識別情報を取得し、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定し、その後、第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを転送する。
【0139】
以下では、SDGP-IDが複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応する例を使用して説明する。SDGP-IDは、特定のサービスフローの転送ポリシーを示すために、QoS用の差別化サービス(DiffServ)モデルと組み合わされる。異なる転送ポリシーは、ネットワークデバイスのインタフェース上の1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトを示し、インタフェースリソースオブジェクトの転送挙動を示す。
【0140】
ネットワークスライス要件情報に基づいてネットワークスライスを作成するとき、コントローラは、ネットワークスライスのためのSDGP-IDを構成し、ネットワークスライスのためのインタフェースリソースオブジェクトを構成する。コントローラは、SDGP-IDが複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応し得るように構成する。異なるSDGP-IDは、同じインタフェースリソースオブジェクトに対応し得る。SDGP-IDに対応するインタフェースリソースオブジェクトは、サービスフローを転送するために使用されるPHBに関連付けられる。異なるSDGP-IDに対応する同じインタフェースリソースオブジェクトに関連付けられたPHBは異なり得ることに留意すべきである。すなわち、異なるネットワークスライスに属する1つのインタフェースリソースオブジェクトは、異なるネットワークスライスの異なるPHBに対応し得る。異なるPHBは異なる転送挙動に対応し、異なる転送挙動は異なるサービスレベルを提供する。SDGP-ID 1が例として使用される。SDGP-ID 1は、ターゲットインタフェース上のN個のインタフェースリソースオブジェクトに対応し、Nは1より大きい整数である。ネットワーク全体において、インタフェースリソースオブジェクトは、リソースID(Resource-ID、Res-ID)を使用して識別され得る。ネットワークスライスに関する情報をターゲットネットワークデバイスに送信するとき、コントローラは、SDGP-IDとN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係、及びリソースIDとターゲットネットワークデバイス上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係をターゲットネットワークデバイスに送信する。各SDGP-ID及びSDGP-IDに対応する各インタフェースリソースオブジェクトによって使用されるPHBに対してコントローラによって構成された複数のインタフェースリソースオブジェクトは、転送ポリシーと見なされ、各ターゲットネットワークデバイスに配信され得る。一例では、SDGP-IDとN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係、及びターゲットネットワークデバイス上のリソースIDとインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係は、ネットワークスライスに関する情
報の一部として、コントローラによってターゲットネットワークデバイスに送信され得る。異なるSDGP-IDは異なるネットワークスライスに対応し、そのため、コントローラは、SDGP-IDとネットワークスライスの識別子との対応関係をターゲットネットワークデバイスに送信することができ、ターゲットネットワークデバイスは、その対応関係をネットワーク全体にフラディングすることが理解され得る。或いは、コントローラは、SDGP-IDとネットワークスライスの識別子との間の対応関係を、ネットワークスライスに対応するネットワークトポロジ内の各ネットワークデバイスに配信する。
【0141】
一例として、3つのネットワークスライスが使用される。SDGP-ID 1はネットワークスライス1に対応し、SDGP-ID 2はネットワークスライス2に対応し、SDGP-ID 3はネットワークスライス3に対応する。
【0142】
ネットワークスライス1は、高優先度ネットワークスライスであり、低いパケット損失率、低いレイテンシー、低いジッタ、及び決定された帯域幅を有する転送サービスを提供する。ネットワークスライス1の場合、平均帯域幅は25Gであり、ピーク帯域幅は50Gである。スライスのサービス品質を保証するために、スライスはピークトラフィックに基づいてリソースを割り当て、スライスの帯域幅は50Gに設定される。
【0143】
ネットワークスライス2は、低優先度のネットワークスライスであり、比較的低いレイテンシー、低いパケット損失率、及び高い信頼性でサービスを提供する。ネットワークスライス2の場合、平均帯域幅は10 Gであり、ピーク帯域幅は20Gである。スライスは平均トラフィックに基づいてリソースを割り当て、スライスの帯域幅は10Gに設定される。
【0144】
ネットワークスライス3は、低優先度のネットワークスライスであり、比較的低いレイテンシー、低いパケット損失率、及び高い信頼性でサービスを提供する。ネットワークスライス3の場合、平均帯域幅は5Gであり、ピーク帯域幅は10Gである。スライスは平均トラフィックに基づいてリソースを割り当て、スライスの帯域幅は5Gに設定される。
【0145】
例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、サブインタフェースである。
図22を参照すると、第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスのそれぞれに3つのサブインタフェースがある。第1のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースは、それぞれ、サブインタフェース1、サブインタフェース2、及びサブインタフェース3である。第2のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースは、それぞれ、サブインタフェース4、サブインタフェース5、及びサブインタフェース6である。
図22の接続関係に示されているように、第1のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースは第2のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースにそれぞれ接続される。サブインタフェース1はサブインタフェース4に接続され、50 G帯域幅が提供される。サブインタフェース2はサブインタフェース5に接続され、10 G帯域幅が提供される。サブインタフェース3はサブインタフェース6に接続され、5 G帯域幅が提供される。各サブインタフェースに対応する帯域幅は、ネットワーク構成中に計画されてもよく、又は各サブインタフェースの帯域幅は、ネットワークトポロジ計画中にコントローラによって計画されてもよい。
【0146】
ネットワークスライスの要件及びネットワークデバイス上のサブインタフェースの帯域幅に基づいて、異なるネットワークスライスについて異なる転送ポリシーが提供される。
【0147】
例えば、ネットワークスライス1は、ピークトラフィックに基づいて帯域幅リソースを割り当てて、優先度の高いサービスに対して信頼性の高いサービスを保証する。ネットワークスライス1は、第1のネットワークデバイスのサブインタフェース1及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース4を転送リソースとして使用することができ、EF転送挙動を使用することができる。ネットワークスライス2は、殆どのサービスフローに対して信頼できるサービスを提供するために、平均トラフィックに基づいて帯域幅リソースを割り当てる。ネットワークスライス2は、第1のネットワークデバイスのサブインタフェース2及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース5を転送リソースとして使用することができる。サービスフローのトラフィックが平均インタフェース帯域幅を超える場合、平均インタフェース帯域幅のトラフィックを超えるトラフィック部分は、サブインタフェース1及びサブインタフェース4を用いて転送されてよく、サービスレベルを下げることによって転送されてよく、例えば、AF方式で転送される。ネットワークスライス3は、殆どのサービスフローに対して信頼できるサービスを提供するために、平均トラフィックに基づいて帯域幅リソースを割り当てる。サービスフローのトラフィックが平均トラフィックを超える場合、平均トラフィックを超えるトラフィック部分は、サブインタフェース2及びサブインタフェース5を使用することによって転送され得、サービスレベルを下げることによって転送されてもよく、例えば、BE方式で転送され得る。
【0148】
これに基づいて、転送ポリシーは、転送ポリシーが異なるSDGP-IDについてそれぞれ構成されるように構成することができる。転送ポリシーは、各SDGP-IDに対応するサブインタフェースと、SDGP-IDに対応するサブインタフェースによって使用されるPHBとを含む。例えば、異なるSDGPに対応する転送ポリシーは、
SDGP-ID 1:第1のネットワークデバイスのサブインタフェース1及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース4、QoS:EF;
SDGP-ID 2:(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース2及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース5、QoS:EF)+(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース1及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース4+QoS:AF);及び
SDGP-ID 3:(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース3及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース6+QoS:EF)+(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース2及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース5+QoS:BE)。
であってもよい。
【0149】
リソースIDを使用してサブインタフェースが識別される場合、異なるネットワークデバイス上の同じ属性を有するサブインタフェースは同じリソースIDを使用する。すなわち、2つのネットワークデバイス間に1つの転送経路がある場合、リソースIDは、ネットワークデバイス間の転送経路内のサブ経路を識別するために使用される。例えば、
図22を参照すると、リソースID 1は、サブインタフェース1とサブインタフェース4との間のサブ経路を識別し、リソースID 2は、サブインタフェース2とサブインタフェース5との間のサブ経路を識別し、リソースID 3は、サブインタフェース3とサブインタフェース6との間のサブ経路を識別する。この場合、転送ポリシーは以下のように表現することができる。
SDGP-ID 1:Res-ID 1+QoS:EF;
SDGP-ID 2:(Res-ID 2+QoS:EF)+(Res-ID 1+QoS:AF);及び
SDGP-ID 3:(Res-ID 3+QoS:EF)+(Res-ID 2+QoS:BE)。
【0150】
ターゲットネットワークデバイスは、コントローラによって配信された転送ポリシーを受信する。すなわち、ターゲットネットワークデバイスは、SDGP-IDとN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係、及びリソースIDとターゲットネットワークデバイス上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を受信した後に、マッピング・転送テーブルを確立することができる。例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、サブインタフェースである。例えば、
図22を参照すると、第1のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースはバインディングインタフェースを形成し、第2のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースはバインディングインタフェースを形成する。例えば、バインディングインタフェースは、trunkインタフェースである。第1のネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、転送・マッピングテーブルは、表4に示すように、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。第2のネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、転送・マッピングテーブルは、表5に示すように、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。
【0151】
【0152】
【0153】
表4又は表5に示される転送・マッピングテーブルは、一例として使用されているにすぎないことを理解すべきである。ターゲットネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、複数のテーブルが、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。例えば、表4に対応するマッピング関係は、代替的に、表6及び表7の方法で確立されてもよい。
【0154】
【0155】
【0156】
一例では、ターゲットネットワークデバイスは、マッピングを介して転送テーブルに、SDGP-IDに対応するサブインタフェースによって使用されるPHBを追加することができ、又は、PHBを独立したテーブル又は別の非テーブル方式で確実に記憶することができる。これはこの出願では特に限定されない。例えば、表1に示すマッピング・転送テーブルを確立するとき、第1のネットワークデバイスは、表8に示すように、マッピング・転送テーブルに、SDGP-IDに対応するサブインタフェースによって使用されるPHBを追加することができる。
【0157】
【0158】
ネットワークデバイスによってサービスフローを転送する別の手順を、例を用いて以下に説明する。
【0159】
(1)第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットはルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶ。
【0160】
(2)第1のネットワークデバイスは、ルーティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。
【0161】
(3)第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する。
【0162】
(4)第1のネットワークデバイスは、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する。
【0163】
特定の実施において、ルーティング情報及び第1の識別情報は、2つの別々の情報として第1のデータパケットで運ばれる。例えば、ルーティング情報は送信先アドレスである。具体的には、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する方法、及び第1の識別情報に基づいてインタフェースリソースオブジェクトを決定する方法が上述される。ここでは詳細を説明しない。
【0164】
一例において、第1のデータパケットのパケットヘッダは、送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0165】
別の例では、第1のデータパケットのパケットヘッダが拡張タグ長値(TLV)を含み、拡張TLVは送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0166】
更に別の例において、第1の識別情報は、エントロピーラベルとして第1のデータパケットのパケットヘッダに含まれる。
【0167】
別の具体的な実施では、第1の識別情報が送信先アドレスを再利用することができ、送信先アドレスの一部は第1の識別情報を示すために使用される。
【0168】
一例では、第1のデータパケットのパケットヘッダが送信先アドレスを含み、送信先アドレスはルーティング情報及び第1の識別情報を含む。例えば、ルーティング情報は送信先アドレス内の最上位ビットを占め、第1の識別情報は送信先アドレス内の最下位ビットを占める。別の例では、ルーティング情報が送信先アドレス内の最下位ビットを占め、第1の識別情報は送信先アドレス内の最上位ビットを占める。
【0169】
更に別の具体的な実施において、第1の識別情報は、トラフィッククラスフィールドを再利用する。例えば、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレス(ルーティング情報)及びトラフィッククラスフィールドを含み、トラフィッククラスフィールドは第1の識別情報を含む。
【0170】
更に別の具体的な実施において、第1の識別情報はフローラベルフィールドを再利用し、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレス(ルーティング情報)及びフローラベルフィールドを含み、フローラベルは第1の識別情報を含む。
【0171】
一例において、ターゲットネットワークデバイスは、マッピングを介して各サブインタフェースに対応する帯域幅を転送テーブルに更に追加することができ、又は確かに、独立したテーブル又は別の非テーブル方式で帯域幅を記憶することができる。これはこの出願では特に限定されない。
【0172】
ネットワークデバイスによってサービスフローを転送する手順の詳細な説明については、
図23を参照されたい。
【0173】
S1801.第1のネットワークデバイスが第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運ぶ。第1のデータパケットはサービスフロー内の任意のデータパケットである。第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にはマッピング関係があり、Nは1より大きい整数である。
【0174】
第1のデータパケットを取得する具体的な方法については、
図12に対応する実施形態の説明を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0175】
S1802.第1のネットワークデバイスは、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。決定方法については、
図12に対応する実施形態の説明を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0176】
S1803.第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定し、MはN以下の正の整数である。
【0177】
S1804.第1のネットワークデバイスは、M個のインタフェースリソースオブジェクトのうちの1つを使用することによって第1のデータパケットを転送する。
【0178】
第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに用いられるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから決定するときに、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィックに基づいて、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに用いられるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定することができる。
【0179】
例えば、Nは2である。2つのインタフェースリソースオブジェクトを区別するために、2つのインタフェースリソースオブジェクトはそれぞれ、一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトと呼ばれる。言い換えると、第1の識別情報は、一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応する。第1のネットワークデバイスは、以下の態様で、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定することができる。
【0180】
第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たすと決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する。この場合、第1のネットワークデバイスは、一次インタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを転送する。第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する。この場合、第1のネットワークデバイスは、オフロード方式で、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送し、すなわち、一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用して、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送する。第1のデータパケットが一次インタフェースリソースオブジェクト又は二次インタフェースリソースオブジェクトのどちらを使用して転送されるべきかどうかは、第1のネットワークデバイスが一次インタフェースリソースオブジェクト又は二次インタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを転送するように、オフロードステータスに基づいて決定されてもよい。
【0181】
コントローラが、第1の識別情報に対応する異なるインタフェースリソースオブジェクトについて異なるPHBを構成する場合、例えば、第1の識別情報に対応する一次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、第1の識別情報に対応する二次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用される場合には、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する際、第1のネットワークデバイスは、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することができる。第2のPHBは、EF、AF、BE、CSのいずれであってもよい。
【0182】
第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために二次インタフェースリソースオブジェクト及び一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって及び第3のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットが属するサービスフローを別々に転送することができる。第2のPHBは、EF、AF、BE、及びCSのいずれか1つであってもよく、又は、第3のPHBは、EF、AF、BE、及びCSのいずれか1つであってもよい。一次インタフェースリソースオブジェクトに対応するPHBのサービスレベルは、通常、二次インタフェースリソースオブジェクトのサービスレベルよりも高い。例えば、第2のPHBはEFであり、第3のPHBはAFである。サービスフローがオフロード方式で転送される場合、一次インタフェースリソースオブジェクトはEFを使用してサービスフローの大部分のコンテンツに対して信頼できるサービスを確保し、サービスレベルが低下した後にコンテンツの他の部分がAF方式で転送される。別の例では、第2のPHBがEFであり、第3のPHBがBEである。サービスフローがオフロード方式で転送される場合、一次インタフェースリソースオブジェクトはEFを使用してサービスフローの大部分のコンテンツに対して信頼できるサービスを確保し、サービスレベルが低下した後にコンテンツの他の部分がBE方式で転送される。
【0183】
図22に示す例を続けると、表6に示されるとともに第1のネットワークデバイスによって構成されるマッピング・転送テーブルが例として使用される。
【0184】
ネットワークスライス1のサービスフロー1がSDGP-ID値1を運ぶ場合、第1のネットワークデバイスによってサービスフロー1を処理する手順は以下の通りである。
【0185】
A1.第1のネットワークデバイスは、SDGP-IDを運ぶデータパケット1を受信し、送信先アドレスを使用してローカルルーティングテーブルに問い合わせてアウトバウンドインタフェース/ネクストホップ、例えばTrunk0を取得し、この場合、ネクストホップネットワークデバイスは第2のネットワークデバイスである。
【0186】
A2.第1のネットワークデバイスは、データパケット1を解析し、マッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせて、SDGP-ID 1が完全優先転送(EF)のRes-ID 1及びPHBに対応すると決定する。
【0187】
A3.第1のネットワークデバイスは、データパケット1のTCフィールド内のPHBを完全優先転送(EF)に変更する。
【0188】
A4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェースinterface1を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 1に基づいてマッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせる。
【0189】
A5.第1のネットワークデバイスは、EF及びサブインタフェースinterface1に対応する転送挙動を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット1をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送することができる。
【0190】
ネットワークスライス2のサービスフロー2は、SDGP-ID値2を運ぶ。ネットワークデバイス側の処理手順は以下の通りである(ネットワークスライス2のリソースは10Gであり、現在のトラフィック値は15Gであると仮定する)。
【0191】
B1.第1のネットワークデバイスは、SDGP-IDを運ぶデータパケット2を受信し、送信先アドレスを使用してローカルルーティングテーブルに問い合わせてアウトバウンドインタフェース/ネクストホップEth-Trunk0を取得し、この場合、ネクストホップネットワークデバイスは第2のネットワークデバイスである。
【0192】
B2.第1のネットワークデバイスは、データパケット2を解析し、マッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせて、SDGP-ID 2が完全優先転送(EF)のRes-ID 2及びPHBに対応し、更に相対的優先転送(AF)のRes-ID 1及びPHBに対応すると決定する。
【0193】
B3.第1のネットワークデバイスは、データパケット2のTCフィールド内のPHBを完全優先転送(EF)に変更する。
【0194】
B4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェースinterface2を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 2に基づいて転送・マッピングテーブル(表6)に問い合わせる。
【0195】
B5.第1のネットワークデバイスは、EFに対応する転送挙動及びサブインタフェースinterface2を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット2をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送する。
【0196】
B6.第1のネットワークデバイスは、現在のサブインタフェース2の帯域幅がサービスフロー2の要件を満たさないことを識別し、サービスフロー2内の幾つかのパケットのTCフィールドをAFに変更し、サブインタフェースinterface1を獲得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 1を用いて転送・マッピングテーブル(表6)に問い合わせる。
【0197】
B7.第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて、そのTCフィールドが、EF及びサブインタフェースinterface1に対応する転送挙動を使用することによって、ネクストホップネットワークデバイス、すなわち、第2のネットワークデバイスに修正される幾つかのパケットを転送することができる。
【0198】
前述の説明から、サブインタフェースinterface1は、ネットワークスライス1とネットワークスライス2の両方のサービスフローを転送するために使用されることが分かる。サブインタフェースinterface1は、ネットワークスライス1にEF転送挙動をもたらし、サブインタフェース1は、サービスフローの帯域幅及びレイテンシーを確保するために、ネットワークスライス1のサービスフローに絶対優先キュースケジューリングを提供する。サブインタフェースinterface1は、ネットワークスライス2にAF転送挙動を提供する。サブインタフェース1は、インタフェースリソース帯域幅制限を超えないトラフィックのための転送品質保証を与え、制限を超えるトラフィックを廃棄せず、サービスレベルが低下した後にトラフィックを転送し続ける。
【0199】
ネットワークスライス3のサービスフロー3は、SDGP-ID値3を運ぶ。第1のネットワークデバイス上の処理手順は以下の通りである(スライス3のリソースは10 Gであり、現在のトラフィック値は10 Gであると仮定する)。
【0200】
C1.第1のネットワークデバイスは、SDGP-IDを運ぶデータパケット3を受信し、送信先アドレスを使用してローカルルーティングテーブルに問い合わせてアウトバウンドインタフェース/ネクストホップEth-Trunk0を取得し、この場合、ネクストホップネットワークデバイスは第2のネットワークデバイスである。
【0201】
C2.第1のネットワークデバイスは、データパケット3を解析し、マッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせて、SDGP-ID=3が完全優先転送(EF)のResID=3及びPHBに対応し、更に相対的優先転送(AF)のResID=2及びPHBに対応すると決定する。
【0202】
C3.第1のネットワークデバイスは、データパケット3のTCフィールド内のPHBを完全優先転送(EF)に変更する。
【0203】
C4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェースinterface3を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びResID=3に基づいて転送・マッピングテーブル(表6)問い合わせる。
【0204】
C5.第1のネットワークデバイスは、EFに対応する転送挙動及びサブインタフェースinterface3を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット3をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送する。
【0205】
C6.第1のネットワークデバイスは、現在のサブインタフェース3の帯域幅がサービスフロー3の要件を満たさないことを識別し、サービスフロー3内の幾つかのパケットのTCフィールドをBEに変更し、サブインタフェースinterface2を獲得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes ID=2を用いて転送・マッピングテーブル(表6)に問い合わせる。
【0206】
C7.第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて、そのTCフィールドが、BE及びサブインタフェースinterface2に対応する転送挙動を用いて、ネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに修正される幾つかのパケットを転送することができる。
【0207】
サブインタフェースinterface 2は、ネットワークスライス2とネットワークスライス3の両方のサービスフローを転送するために使用される。サブインタフェースinterface2は、ネットワークスライス2にEF転送挙動をもたらし、サブインタフェース2は、サービスフローの帯域幅及びレイテンシーを確保するために、ネットワークスライス3のサービスフローに絶対優先キュースケジューリングを提供する。サブインタフェースinterface2は、ネットワークスライス3にBE転送挙動をもたらし、サブインタフェース2は、ネットワークスライス3のサービスフローにベストエフォート転送挙動をもたらす。サブインタフェース2がフルロードで長時間実行されると、ネットワークスライス3のデータパケットが失われる可能性がある。
【0208】
SDGP-IDは、サービスフローの転送ポリシーを識別するために使用される。異なるネットワークスライスは、同じ転送リソースを共有することができる。転送リソースは、主に特定のネットワークスライスにサービスを提供する。転送リソースがアイドルである場合、転送リソースは、メインネットワークスライスのサービスフローの転送品質が確保される状態で、別のネットワークスライスのサービスフローに対応する転送品質保証を与えるために使用され、それにより、ネットワークリソースが完全に使用される。
【0209】
方法の実施形態と同じ処理原理に基づいて、この出願の一実施形態は、
図24に示されるように、装置1900を更に提供する。装置1900はネットワークデバイスに適用される。ネットワークデバイスは、
図6、
図10~
図12、
図16、
図22及び
図23に示される実施形態におけるネットワークデバイスであってもよく、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの動作を実行するように特に構成されてもよい。装置1900は、受信モジュール1901、処理モジュール1902、及び、送信モジュール1903を含み得る。装置1900は、具体的には、ネットワークデバイス内のプロセッサ、チップ、チップシステムなどであってもよい。処理モジュール1902は、装置1900の動作を制御及び管理するように構成される。受信モジュール1901は、情報又はパケットを受信するように構成される。送信モジュール1903は、情報又はパケットを送信するように構成される。処理モジュール1902は、受信モジュール1901によって受信された情報又はパケットを処理するように構成される。
【0210】
例えば、装置は第1のネットワークデバイスに適用される。実施シナリオにおいて、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運び、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースが第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように構成される。
【0211】
処理モジュール1902によって、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する具体的な実施については、
図12に示される実施形態のステップS1202の処理プロセスを参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0212】
処理モジュール1902によって、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する具体的な実施については、
図12に示される実施形態におけるステップS1203の処理プロセス又は
図23に示される実施形態におけるステップS1803の処理プロセスを参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0213】
送信モジュール1903は、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するように構成される。
【0214】
送信モジュール1903が少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを用いて第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する具体的な実施については、
図12に示される実施形態におけるステップS1204の処理プロセス又は
図23に示される実施形態におけるステップS1804の処理プロセスを参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0215】
特定の実施において、処理モジュール1902は、ルーティング・転送テーブルに基づいて送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定するように特に構成される。ルーティング・転送テーブルは、送信先アドレスとターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含み、ターゲットインタフェース識別子は、ターゲットインタフェースを識別するために使用される。
【0216】
特定の実施において、第1の識別情報とターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係があり、及び
処理モジュール1902は、マッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される。
【0217】
特定の実施において、第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、第1のマッピング・転送テーブルは、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子と、ターゲットインタフェース識別子及び第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、及び、
処理モジュール1902は、第1のマッピング・転送テーブルに基づいて、第1の識別情報に対応し、ターゲットインタフェース識別子によって識別されるターゲットインタフェース上にある第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子を決定するように特に構成され、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子は、第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用される。第1のマッピング・転送テーブルを構築する具体的な態様については、
図6に示される実施形態の説明を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0218】
特定の実施において、第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するのに用いられるときには、第1のホップ単位動作(PHB)が用いられ、及び、
処理モジュール1902は、マッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、第1のPHB及び第1のインタフェースリソースオブジェクトを用いて第2のネットワークデバイスへ第1のデータパケットを転送するように特に構成される。
【0219】
特定の実施では、第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1より大きい整数であり、及び、
処理モジュール1902は、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成され、MはN以下の正の整数である。
【0220】
特定の実施において、サービスフローを転送するために使用されるPHBは、N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、及び、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに用いられるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、M個のインタフェースリソースオブジェクト及びM個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成されるPHBを用いて、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するように特に構成される。
【0221】
特定の実施において、Nは2であり、第1の識別情報は、一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応し、及び、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合に、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する、又は、第1のデータパケットが属するサービスフローのトラフィック要件を一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合に、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定するように特に構成される。
【0222】
特定の実施において、一次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、二次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、及び、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、或いは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第2のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、又は、第3のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される。
【0223】
特定の実施において、第2のPHBは、EF、CS、AF、及びBEのうちのいずれか1つであり、又は、第3のPHBは、EF、CS、AF、及びBEのうちのいずれか1つである。
【0224】
特定の実施において、装置は、
第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信する、又は、
端末デバイスから第1のデータパケットを受信するように特に構成される受信モジュール1901、
を更に含む。
【0225】
特定の実施において、第1のネットワークデバイスは第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであり、装置は、
第2のデータパケットを受信するように構成される受信モジュール1901であって、第2のデータパケットが第1のネットワークスライスと関連付けられる、受信モジュール1901
を更に含み、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットを取得するために、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間の対応関係に基づいて第2のデータパケットに第1の識別情報を挿入するように更に構成される。
【0226】
特定の実施において、ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは、物理インタフェース、論理インタフェース、又は、パケットキューであり、或いは、
ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。
【0227】
特定の実施において、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、バインディングインタフェースは、第1のネットワークデバイスと第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される。
【0228】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは第1の識別情報を含む。
【0229】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、拡張TLVは第1の識別情報を含む。
【0230】
特定の実施において、第1の識別情報はエントロピーラベルとして第1のデータパケットのパケットヘッダに含まれる。
【0231】
具体的な実施において、第1の識別情報に対応するインタフェースリソースオブジェクトは、第1のネットワークスライスによって使用される。
【0232】
別の実施シナリオにおいて、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットがルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースが第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように構成される。
【0233】
送信モジュール1903は、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用して第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するように構成される。
【0234】
特定の実施において、ルーティング情報が送信先アドレスである。処理モジュール1902は、第1のデータパケットから送信先アドレスを取得し、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、その後、第1のデータパケット内の第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される。
【0235】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0236】
想定し得る形態では、第1のデータパケットのパケットヘッダが拡張タグ長値(TLV)を含み、拡張TLVが送信先アドレス及び第1の識別情報を含む。
【0237】
特定の実施において、第1の識別情報はエントロピーラベルとして第1のデータパケットのパケットヘッダに含まれる。
【0238】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレスを含み、送信先アドレスはルーティング情報及び第1の識別情報を含む。処理モジュール1902は、第1のデータパケットから送信先アドレスを取得し、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、送信先アドレスから第1の識別情報を取得し、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも一つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される。
【0239】
特定の実施において、ルーティング情報が送信先アドレス内の最上位ビットを占め、第1の識別情報が送信先アドレス内の最下位ビットを占め、或いは、ルーティング情報が送信先アドレス内の最下位ビットを占め、第1の識別情報が送信先アドレス内の最上位ビットを占める。
【0240】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレス及びトラフィッククラスフィールドを含み、トラフィッククラスフィールドは第1の識別情報を含む。処理モジュール1902は、第1のデータパケットから送信先アドレスを取得し、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、第1のデータパケットのトラフィッククラスフィールドから第1の識別情報を取得し、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも一つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される。
【0241】
特定の実施において、第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレス及びフローラベルを含み、フローラベルは第1の識別情報を含む。処理モジュール1902は、第1のデータパケットから送信先アドレスを取得し、送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、第1のデータパケットのフローラベルフィールドから第1の識別情報を取得し、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される。
【0242】
この出願の実施形態は、ネットワークデバイスの構造を更に提供する。
図25に示されるように、ネットワークデバイス2000は、通信インタフェース2010及びプロセッサ2020を含んでもよい。ネットワークデバイス200は、前述の実施形態のいずれか1つの第1のネットワークデバイス、例えば、
図6、
図10~
図12、
図16、
図22及び
図23に示される実施形態のネットワークデバイスであってもよく、また、
図6、
図10~
図12、
図16、
図22及び
図23に示される実施形態のネットワークデバイスによって実行される動作を実行するように特に構成されてもよい。
【0243】
任意選択で、ネットワークデバイス2000はメモリ2030を更に含んでもよい。メモリ2030は、ネットワークデバイスの内部に配置されてもよく又はネットワークデバイスの外部に配置されてもよい。
図24に示される処理モジュール1902は、プロセッサ2020によって実装されてもよい。受信モジュール1901及び送信モジュール1903は、通信インタフェース2010によって実装されてもよい。通信インタフェース、プロセッサ、及び、メモリの間の特定の接続媒体は、この出願のこの実施形態では限定されない。この出願のこの実施形態において、メモリ2030、プロセッサ2020、及び、通信インタフェース2010は、
図25のバスを使用して接続される。
図25ではバスが太線を使用して表わされる。他の構成要素間の接続の態様は、説明のための一例にすぎず、制限を課すものではない。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分類されてもよい。表現を簡単にするために、
図25ではバスを表わすために太い線が1本だけ使用されているが、これはバスが1つしかないこと又は1種類のバスしかないことを意味するものではない。
【0244】
プロセッサ2020は、通信インタフェース2010を使用することによってパケット又はメッセージを送受信し、前述の実施形態のいずれか1つにおいてネットワークデバイスによって実行される任意の方法を実施するように構成される。実施プロセスにおいて、前述の方法の実施形態においてネットワークデバイス(例えば、第1のネットワークデバイス)によって実行される方法は、プロセッサ2020内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形態の命令を使用することによって完了されてもよい。簡潔にするために、ここでは詳細が説明されない。前述の方法を実施するためにプロセッサ2020によって使用されるプログラムコードは、メモリ2030に記憶されてもよい。メモリ2030はプロセッサ2020に結合される。
【0245】
他の実施において、プロセッサ2020は、第1のデータパケットを取得し、第1のデータパケットがルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定し、ターゲットインタフェースが第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定し、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するように構成される。
【0246】
この出願の実施形態は、ネットワークデバイスの構造を更に提供する。
図26に示されるように、ネットワークデバイス2100は、主制御基板及びインタフェース基板を含んでもよい。主制御基板及びインタフェース基板が含まれる。主制御基板はプロセッサ及びメモリを含み、また、インタフェース基板は、プロセッサ、メモリ、及び、インタフェースカードを含む。インタフェース基板のプロセッサは、インタフェースカードを使用することによってパケットを送受信するためにインタフェース基板のメモリ内のプログラム命令を呼び出すように構成される。主制御基板のプロセッサは、パケットにおける対応する処理機能を実行するために主制御基板のメモリ内のプログラム命令を呼び出すように構成される。
【0247】
方法の実施形態と同じ発明概念に基づいて、この出願の一実施形態は装置を更に提供する。
図27を参照すると、装置2200がコントローラに適用される。装置2200は、処理モジュール2201及び送信モジュール2202を含んでもよい。装置2200は、具体的には、コントローラ内のプロセッサ、チップ、又は、チップシステム、機能モジュールなどであってもよい。処理モジュール2201は、装置2200の動作を制御及び管理するように構成される。処理モジュール2201は、ネットワークスライスを作成する、ネットワークスライスに関する情報を生成するなどを行なうように構成される。送信モジュール2202は、ネットワークスライスに関する情報を送信するように構成される。
【0248】
例えば、処理モジュール2201は、第1のネットワークスライスを作成するときに、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を作成するように構成され、第1のネットワークスライスは、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することができる。第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を作成する具体的な態様については、前述の方法におけるネットワークスライス作成プロセスの説明の関連する記載を参照されたい。ここでは詳細を説明しない。
【0249】
送信モジュール2202は、第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと第1の識別情報との間のマッピング関係を第1のネットワークデバイスに送信するように構成される。
【0250】
ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、また、第1のインタフェースリソースオブジェクトは物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、或いは、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。
【0251】
この出願の一実施形態はコントローラの構造を更に提供する。
図28に示されるように、コントローラ2300は、通信インタフェース2310及びプロセッサ2320を含んでもよい。コントローラ2300は、前述の方法の実施形態におけるコントローラであってもよく、前述の方法の実施形態におけるコントローラの動作を実行するように構成される。任意選択で、コントローラ2300はメモリ2330を更に含んでもよい。メモリ2330は、コントローラの内部に配置されてもよく又はコントローラの外部に配置されてもよい。
図27に示される処理モジュール2201はプロセッサ2320によって実装されてもよい。送信モジュール2202は通信インタフェース2310によって実装されてもよい。
【0252】
この出願の実施形態において、プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、或いは、ディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよく、また、この出願の実施形態で開示される方法、ステップ、及び、論理ブロック図を実施又は実行してもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであってもよい。この出願の実施形態に関連して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接に実行されてもよく、又は、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって実行されてもよい。
【0253】
この出願のこの実施形態における結合は、装置、モジュール、又は、モジュール間の間接結合又は通信接続であり、電気的、機械的、又は、他の形態で実施されてもよく、装置、モジュール、又は、モジュール間の情報交換のために使用される。
【0254】
プロセッサがメモリと協働してもよい。メモリは、不揮発性メモリ、例えばハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)又はソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)であってもよく、又は、揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)であってもよい。メモリは、命令又はデータ構造の形態を成す予期されるプログラムコードを運ぶ又は記憶することができるとともにコンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体であるが、これに限定されない。
【0255】
前述の実施形態に基づいて、この出願の一実施形態はコンピュータ記憶媒体を更に提供する。記憶媒体はソフトウェアプログラムを記憶し、また、ソフトウェアプログラムが1つ以上のプロセッサによって読み出されて実行される際、前述の実施形態のうちのいずれか1つ以上で提供される方法が実施されてもよい。コンピュータ記憶媒体は、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、又は、光ディスクを含んでもよい。
【0256】
当業者であれば分かるように、この出願の実施形態は、方法、システム、又は、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてよい。したがって、この出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ伴う実施形態の形態を使用してもよい。更に、この出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、及び、光メモリなどを含むがこれらに限定されない)に実装されるコンピュータプログラムプロダクトの形態を使用してもよい。
【0257】
この出願は、この出願の実施形態に係る方法、デバイス(システム)、及び、コンピュータプログラムプロダクトのフローチャート及び/又はブロック図に関連して説明される。コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図における各プロセス及び/又は各ブロック並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるプロセス及び/又はブロックの組み合わせを実施するために使用されてもよいことが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、機械を生み出すために汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は、任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサのために提供されてもよく、それにより、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャート内の1つ以上のプロセス及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実装するための装置を生み出す。
【0258】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の態様で動作するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含む人工物を生み出す。命令装置は、フローチャート内の1つ以上のプロセス及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実装する。
【0259】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、それにより、一連の動作及びステップがコンピュータ又は他のプログラマブルデバイスで実行され、その結果、コンピュータ実装プロセスが生成される。したがって、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイスで実行される命令は、フローチャート内の1つ以上のプロセスで及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックで特定の機能を実現するステップを提供する。
【0260】
明らかに、当業者は、この出願の範囲から逸脱することなくこの出願の実施形態に対して様々な修正及び変形を行なうことができる。この出願は、以下の特許請求の範囲及びそれらの等価な技術によって規定される保護範囲内に入るという条件で、これらの修正及び変形を包含するように意図される。
【符号の説明】
【0261】
1900 装置
1901 受信モジュール
1902 処理モジュール
1903 送信モジュール
2000 ネットワークデバイス
2010 通信インタフェース
2020 プロセッサ
2030 メモリ
2100 ネットワークデバイス
2200 装置
2201 処理モジュール
2202 送信モジュール
2300 コントローラ
2310 通信インタフェース
2320 プロセッサ
2330 メモリ
【手続補正書】
【提出日】2022-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
想定し得る形態において、第1のネットワークデバイスは、以下の態様で第1の識別情報に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定することができる、すなわち、第1のネットワークデバイスは、第1の識別情報とターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間の1対1のマッピング関係に基づいて第1の識別情報に対応する第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定する。前述の形態では、第1の識別情報と第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係があり、異なるサービスフローが異なるインタフェースリソースオブジェクトを使用して転送される。すなわち、異なるサービスフローの伝送経路間の分離を実施するために、2つのネットワークデバイス間の複数の伝送経路を使用することによって異なるサービスフローがネクストホップネットワークデバイスに送信される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
前述の形態において、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトは、第1の識別情報がマッピングされるN個のインタフェースリソースオブジェクトから決定される。例えば、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトは、サービスフローを転送するサービスの品質を確保してサービスフローを転送する柔軟性を向上させるために、サービスフローのトラフィックとN個のインタフェースリソースオブジェクトにそれぞれ対応する帯域幅とに基づいて第1の識別情報がマッピングされる複数のインタフェースリソースオブジェクトから決定され得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
想定し得る形態では、一次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、二次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、また、第1のネットワークデバイスが少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第1のネットワークデバイスが、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送すること、又は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第1のネットワークデバイスが、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、又は、第3のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送することを含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
想定し得る形態において、ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、また、インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、或いは、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
第7の態様によれば、この出願の一実施形態は、プロセッサ及び通信インタフェースを含むコントローラを提供する。通信インタフェースは、通信メッセージを受信するように構成される。プロセッサは、通信インタフェースと通信し、通信インタフェースによって受信される通信メッセージを使用することによって第2の態様又は第2の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する。任意選択で、コントローラがメモリを更に含む。メモリは、命令を記憶するように構成される。コントローラが起動すると、プロセッサがメモリに記憶される命令を実行し、それにより、コントローラは、第2の態様又は第2の態様の実施方法のいずれか1つにおけるデータ伝送制御方法を実行する。メモリがコントローラの外部に配置されてもよいことに留意すべきである。加えて、メモリがコントローラ内に位置される場合、メモリは、プロセッサに組み込まれてもよく又はプロセッサから独立していてもよい。コントローラがバスを更に含んでもよい。プロセッサは、バスを使用することによって通信インタフェースに結合される。メモリは、読み取り可能なメモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
【
図1】この出願の一実施形態に係るネットワークシステムの概略的なアーキテクチャ図である。
【
図2】この出願の一実施形態に係る差別化サービスの概略アーキテクチャ図である。
【
図3】この出願の一実施形態に係るIPv4 パケットの概略構造図である。
【
図4】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの概略構造図である。
【
図5】この出願の一実施形態に係るISIS FAD Sub-TLVの概略構造図である。
【
図6】この出願の一実施形態に係るネットワークスライスを作成する概略的なフローチャートである。
【
図7】この出願の一実施形態に係るスライスTLVのフォーマットの概略図である。
【
図8】この出願の一実施形態に係るFlex-Algorithm sub-TLVの概略構造図である。
【
図9】この出願の一実施形態に係るSDGP-ID sub-TLVの概略構造図である。
【
図10】この出願の一実施形態に係るネットワークスライスに対応する転送経路の概略図である。
【
図11】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDとサブインタフェースとの間のマッピング関係の概略図である。
【
図12】この出願の一実施形態に係るデータパケット転送手順の概略図である。
【
図13】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDを運ぶIPv6パケットの概略構造図である。
【
図14】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDを運ぶIPv4パケットの概略構造図である。
【
図15】この出願の一実施形態に係るMPLSパケットの概略構造図である。
【
図16】この出願の一実施形態に係るSDGP-IDベースのパケット転送プロセスの概略図である。
【
図17A】この出願の一実施形態に係るIPv6パケット内の送信先アドレスの概略構造図である。
【
図17B】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの概略構造図である。
【
図18】この出願の一実施形態に係るSRv6パケット内のSIDの概略構造図である。
【
図19】この出願の一実施形態に係るSRv6パケットの概略構造図である。
【
図20】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの他の概略構造図である。
【
図21】この出願の一実施形態に係るIPv6パケットの更に他の概略構造図である。
【
図22】この出願の一実施形態に係るリソースIDとサブインタフェースとの間のマッピング関係の概略図である。
【
図23】この出願の一実施形態に係るデータパケット転送手順の他の概略図である。
【
図24】この出願の一実施形態に係る装置1900の概略構造図である。
【
図25】この出願の一実施形態に係る
ネットワークデバイス2000の概略構造図である。
【
図26】この出願の一実施形態に係る
ネットワークデバイス2100の概略構造図である。
【
図27】この出願の一実施形態に係る装置2200の概略構造図である。
【
図28】この出願の一実施形態に係る
コントローラ2300の概略構造図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
CSによって表わされるサービスレベルは、既存のネットワークで使用されるIP優先度と同じである。EFは、いずれの場合でも任意のDSノードから送信される情報フローのレートが指定されたレート以上である必要があるそのような転送処理として定義される。EF PHBは、DSドメインで再マーキングすることはできず、境界ノードでのみ再マーキングすることができる。AFは以下の要件を満たす。すなわち、ユーザがISPの帯域幅サービスに加入するとき、トラフィック量は加入した仕様を超えることが許容される。加入した仕様を超えないトラフィックの転送品質を確保することが要求される。仕様を超えるトラフィックは、単純に破棄されるのではなく、サービスレベルが低下した後も転送され続ける。BEは、従来のIPパケット配信サービスに対応しており、到達可能性にのみ焦点を当てており、別の態様に関する要件を課すものではない。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
Calc-Typeが0の場合、それは最短経路優先(Shortest Path First,SPF)を示す。Calc-Typeが1の場合、厳密な(strict)SPFを示す。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
以下の例では、データパケットを転送するための、ネットワークデバイスのインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを決定するために、1つの識別情報が追加される。この出願の実施形態では、1つのグローバル識別情報が追加され、グローバル識別情報は、データパケットを転送するためにインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを選択するために使用される。グローバル識別情報は、第1の識別情報と呼ばれてもよく、又は、自己定義グローバルポリシー識別子(Self-definition global policy identification,略してSDGP ID)と呼ばれてもよい。SDGP IDは、グローバルな意味を有し、転送リソースを選択するために使用される。或いは、グローバル識別情報は別の名前で呼ばれてもよい。これは、この出願の実施形態では限定されない。この出願の実施形態では、グローバル識別情報がSDGPIDと呼ばれる例を使用することによって説明が与えられる。コントローラは、SDGPIDの異なる値と1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を作成する。SDGP IDの同じ値が複数のインタフェースリソースオブジェクトに対応する場合、同じインタフェースリソースオブジェクトがSDGP-IDの複数の値に対応してもよい。当然ながら、1つのインタフェースリソースオブジェクトがSDGP-IDの1つの値に対応してもよい。SDGPIDの異なる値と1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を作成した後、コントローラは、マッピング関係をネットワークデバイス側に送信する。ネットワークデバイス側の第1のネットワークデバイスが例として使用される。第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて第1のデータパケットを取得し、その後、第1のデータパケットで運ばれる送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する。ターゲットインタフェースは、第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースである。第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである。その後、第1のネットワークデバイスは、第1のデータパケットで運ばれる第1の識別情報(SDG
P-ID)に基づいてターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定し、少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに更に転送する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
この出願の実施形態では、SDGP IDがベアラネットワークのネットワークスライス技術に適用される場合、以下のように、すなわち、SDGP IDの異なる値が異なるネットワークスライスに対応すると定義することができる。異なるネットワークスライスは、1つ以上のインタフェースリソースオブジェクトに対応し、1つのインタフェースリソースオブジェクトは、1つのネットワークスライスによって使用されてもよく、又は、複数のネットワークスライスによって使用されてもよい。一例として、ソフトウェア定義ネットワーク(software defined network,SDN)への適用のシナリオが使用される。自己定義グローバルポリシー識別子に対応するインタフェースリソースオブジェクトは、SDNコントローラによって定義され、ネットワークデバイス側に配信されてもよい。データパケット転送プロセスにおいて、自己定義グローバルポリシー識別子はデータパケットで運ばれ、データパケットは送信先アドレスを更に運ぶ。ネットワークデバイスは、データパケットを解析し、送信先アドレスを使用して、ネットワークデバイス上に存在してネクストホップネットワークデバイスに接続されるインタフェースを決定し、その後、サービスフローを転送するために、SDGP-IDに基づいてインタフェース上のインタフェースリソースオブジェクトを選択する。この出願の実施形態におけるデータパケットは、IPv4パケット、マルチプロトコルラベルスイッチング(multi-protocol label switching,MPLS)パケット、又はIPv6パケットであり得るが、これらに限定されない。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
コントローラ又はネットワークデバイスは、異なるネットワークトポロジに対する転送経路を別々に計算する、すなわち、異なるFlex-Algorithm IDについて異なる転送経路を計算する。しかしながら、異なるネットワークスライスによって使用される転送経路は同じであってもよく、すなわち、異なるネットワークスライスは同じネットワークトポロジを再利用する。したがって、コントローラ/ネットワークデバイスは、同じネットワークトポロジの異なるネットワークスライスについて転送経路を1回だけ計算する必要がある。コントローラが転送経路を計算する場合、コントローラは、経路計算制御モジュールを更に含むことができる。経路計算制御モジュールは、異なるネットワークトポロジに基づいて経路計算を実行し、経路計算結果をネットワークスライス管理モジュールに送信して、ネットワークスライスと経路計算によって取得された転送経路との間の関連付けを確立する。ネットワークスライス構成モデルは、転送プレーンでのデータ分離を確保するために異なるSDGP-IDを定義する。
図10では、2つのFlex-Algorithm ID 128,129が定義され、2つのFlex-Algorithm ID 128,129のための経路属性定義として、異なるmetricタイプが用いられる。Flex-Algorithm ID 128については、経路計算制約としてIGP metricが使用され、Flex-Algorithm ID 129については、経路計算制約として遅延(link-delay)Metricが使用される。異なるセグメントルートは、異なるFlex-Algorithm IDについて構成され、セグメントルートは、ネットワークトポロジを区別するために使用される。2つのFlex-Algorithm IDが同じアフィニティ属性に対応する、すなわち、2つのFlex-Algorithm IDのネットワークトポロジが同じである、すなわち、ネットワーク内の全てのネットワークデバイスであると仮定する。しかしながら、経路計算のためのmetricタイプは異なるため、同じリンクのため
のMetricタイプは異なり、したがって、2つのFlex-Algorithm IDの経路計算結果は異なる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0097】
S604.ネットワークデバイスは、SDGP IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間の、コントローラによって配信された対応関係に基づいて、マッピング・転送テーブルを生成する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
図10を参照すると、3つのネットワークスライスに対応する転送リソースが矢印によって示される。3つの異なるネットワークスライスは異なるSDGP-IDを使用し、したがって、SDGP-IDによって識別されるインタフェースリソースオブジェクトは異なる。コントローラは、ネットワークデバイスが
マッピング・転送テーブルを生成するように、SDGP-IDとインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係をネットワークデバイスに配信する。例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、サブインタフェースである。例えば、ネットワークデバイスAとネットワークデバイスBとの間には複数のサブインタフェースが存在する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0099】
ネットワークデバイスAとネットワークデバイスBとの間には複数のサブインタフェースがある。
図11を参照すると、一例として3つのサブインタフェースが使用される。SDGP-IDとサブインタフェースとの間の
マッピング・転送テーブルが確立される必要がある。例えば、複数のサブインタフェースは、バインディングインタフェース、例えばTrunkインタフェースを形成することができる。具体的には、コントローラは、Trunkセットモデルを使用することによってバインディングインタフェースを構築することができる。Trunkセットモデルでは、バインディングインタフェース内の対応するサブインタフェースは、バインディングインタフェース内のサブインタフェースについて構成された属性(例えば、帯域幅)に基づいてインデックス付けされ得る。Trunkインタフェースは、層3で動作する(層3 IPが構成され、IGP近隣関係が確立される)。サブインタフェースは層2で機能する(IPは構成されない)。IGP近隣関係は、実際のサブインタフェースの代わりにTrunkインタフェースに基づいてネットワークデバイス間で確立される。この場合、隣接者間に並列リンクがあるとき、IGPルーティングプロトコルを使用して維持する必要がある隣接の数を減らすことができる。IGP近隣関係は、Trunkインタフェースのみに基づいて確立され、例えば、
図11のTrunkインタフェースに基づいて確立されたIGP近隣関係である。ネットワークデバイスAの転送プレーンにおいて、
マッピング・転送テーブルは、表1に示すように、サブインタフェースと各Trunkインタフェース及びSDGP-IDとの間の関係に基づいて生成され維持される。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0110】
第1の識別情報と第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間の1対1のマッピング関係をターゲットインタフェースに記憶するとき、第1のネットワークデバイスは、マッピング関係をテーブルの形式で記憶してもよい。例えば、第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、この場合、第1のマッピング・転送テーブルは、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子とターゲットインタフェース識別子及び第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、そのため、第1のネットワークデバイスは、第1のマッピング・転送テーブルに基づいて、第1の識別情報に対応し、しターゲットインタフェース識別子によって識別されるターゲットインタフェース上に存在する第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子を決定し、第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子は、第1のインタフェースリソースオブジェクトを更に決定するために、第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するのに使用される。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0119】
更に別の例では、第1のデータパケットはMPLSパケットであり、第1の識別情報(すなわち、SDGP-ID)はエントロピーラベルとしてMPLSパケットで運ばれ得る。
図15は、SDGP-IDを運ぶMPLSパケットのフォーマットの一例を示す。
図15において、ETHは層2イーサネットパケットヘッダを示す。Tunne
lラベル/VPNラベル/MPLSラベルは、アウトバウンドインタフェース又は転送経路のネクストホップを識別するために使用される。予約ラベルは、予約ラベルの下位層ラベルがネットワークスライスラベルであることを識別するために使用される。ネットワークデバイスの各ホップは、SDGPラベルにアクセスし、SDGPラベルのラベル値、すなわちSDGP-ID値を識別し、SDGP-IDによって識別されるインタフェースリソースオブジェクトに問い合わせ、MPLSパケットを転送する。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0120】
一例では、
図16を参照すると、転送経路は、ネットワークデバイスA→ネットワークデバイスB→ネットワークデバイスCである。ネットワークデバイスA、ネットワークデバイスB、及びネットワークデバイスCのそれぞれに3つのサブインタフェース、すなわち、サブインタフェース0(interface 0)、サブインタフェース1(interface 1)、及びサブインタフェース2(interface 2)がある。異なるネットワークデバイス上の同じ属性(例えば、帯域幅)のサブインタフェースの命名方法は同じであってもよく、又は確かに異なっていてもよいことが理解されるべきである。
図16では、一例として同じ命名方法が使用される。各ネットワークデバイス上で、サブインタフェース0、サブインタフェース1、及びサブインタフェース2は、バインディングインタフェース、例えばTrunk0を形成する。サブインタフェース0はネットワークスライス1の転送リソースであり、サブインタフェース1はネットワークスライス2の転送リソースであり、サブインタフェース2はネットワークスライス3の転送リソースである。サブインタフェース0は、SDGP-ID 1に対応し、サブインタフェース1は、SDGP-ID 2に対応し、サブインタフェース2は、SDGP-ID 3に対応する。例えば、ネットワークデバイスAは、データパケット1を受信し、データパケット1内の送信先アドレスAに基づいてルーティング・転送テーブルを検索して、バインディングインタフェースを決定する。例えば、送信先アドレスAは、ルーティング・転送テーブル内のアウトバウンドTrunk0に対応する。その後、ネットワークデバイスAは、ネットワークスライス1の転送リソース、すなわち、サブインタフェース0を使用して、データパケット1内のアウトバウンドTrunk0及びSDGP-ID(例えば、データパケット1で運ばれるSDGP-IDはSDGP-ID 1である)に基づいて、データパケット1をネットワークデバイスBに転送する。ネットワークデバイス
Bは、同様に、データパケット1を、サブインタフェース0を使用してネットワークデバイスCに転送することを決定する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0127】
例えば、送信先アドレス内の16個の最下位ビットはSDGP-IDである。ネットワークデバイスAは第1のデータパケットを受信し、第1のデータパケット内のDAはc0a8:2048::2である。c0a8:2048::/ 32が最長IP一致規則に基づいて一致した場合、対応するアウトバウンドインタフェースは、AからBへのアウトバウンドインタフェース、すなわちTrunk0インタフェースである。DAの16bit内の128ビットの最下位ビットは、SDGP-IDを識別するために定義され、例えば、c0a8:2048::2の16bitの最下位ビットの値は2である。したがって、マッピング・転送テーブルは、SDGP-ID 2に基づいて照会される。例えば、表3に示すように、Trunk0インタフェース内のサブインタフェース2が決定される。すなわち、第1のデータパケットは、サブインタフェース2を使用してネットワークデバイスBに転送される。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0130
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0130】
図19は、SRv6データパケットの構造の一例を示す。Next Headerは、SRHの直後のパケットヘッダのタイプを表わす。Hdr Ext Lenは、SRHヘッダの長さを表し、主にSegment List [0]~SegmentList [n] が占める長さである。Routing Typeは、ルートヘッダタイプを表わすために使用される。SRH Typeは4である。Segments Left(SL)は、送信先ノードに到達する前にアクセスされるべき中間ノードの数を表わす。Last Entryは、セグメントリストの最後の要素のインデックスを表わす。Flagsは、データパケットの幾つかのフラグを表わす。Tagは、同じグループ内のパケットを識別する。Segment List [n] はセグメントリストを表わす。Segment List は、経路の最後のセグメントから符号化される。Segment List は、IPv6アドレスの形式である。Segment List [n] はSRv6経路で処理される最初のセグメントリストであり、Segment List [n-1] は処理される2番目のセグメントリストであり、Segment List [n-
2] は処理される3番目のセグメントリストであり、...Segment List [0] は処理されるn+1番目のセグメントリストである。SRv6ノードを通過するたびに、Segments Left(SL)フィールドが1減少し、IPv6 DA情報が1回変更される。Segments Left 及び Segments Listフィールドはともに、IPv6 DA情報を決定する。SL値がn(n-0)である場合、IPv6 DA値はSegments List [n] の値である。SL値がn-1である場合、IPv6 DA値はSegments List [n-1] の値である。アナログ的には、SL値が1である場合、IPv6 DA値はSegments List [1] の値である。SL値が0である場合、IPv6 DA値はSegments List [0] の値である。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0131】
SRv6 SIDがローカルノードのSIDでない場合、SRv6 SIDは一般的なIPv6 DAであり、第1の識別情報がIPv6パケット内の送信先アドレスを再使用する前述の例では、パケットは転送方式で転送される。SRv6 SIDがローカルノードのSIDである場合、アウトバウンドインタフェース/ネクストホップに関する情報は、転送情報ベース(forward information dataBase,FIB)テーブル(及び/又はルーティングテーブル)、マッピング・転送テーブルなどを問い合わせることによって見つけられ、その後、運ばれるSDGP-ID情報に基づいてサブインタフェースが決定される。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0133
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0133】
SRv6データパケットを受信した後、ノードは、送信先アドレスに対応するSRv6 SIDがEnd SID又はEnd.X SIDであるかどうかを決定するために、送信先アドレス(SRv6 SID)に基づいてローカルSIDテーブルにまず問い合わせる。SRv6 SIDがEnd SIDである場合、ノードは引き続きFIBテーブル(及び/又はルーティングテーブル)を照会し、IPv6 FIBテーブルに基づいてSRv6 SIDに対応するターゲットインタフェースを照会し、SRv6 SID内のSDGP-IDに基づいてマッピング・転送テーブルを照会することによりサブインタフェースを決定し、その後、決定されたサブインタフェースを使用してデータパケットを転送する。SRv6 SIDがEnd.X SIDである場合、FIBテーブルに問い合わせることなくSRv6 SIDのネクストホップ(アウトバウンドインタフェース)が決定され、マッピング・転送テーブルが、サブインタフェースを決定するためにSRv6 SIDにおけるSDGP-IDに基づいて問い合わせられ、その後、決定されたサブインタフェースを使用してデータパケットが転送される。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0135】
一例では、IPv6パケットが使用され、第1の識別情報はtraffic classフィールドを再使用する。traffic classフィールドの全部又は一部は、第1の識別情報を示すために使用されてもよい。例えば、
図20を参照すると、traffic classフィールドの全てが、第1の識別情報を示すために使用される。
traffic classフィールド内の第1の識別情報の位置及び第1の識別情報によって占められるビット数は、この出願のこの実施形態では特に限定されない。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0148】
これに基づいて、転送ポリシーは、転送ポリシーが異なるSDGP-IDについてそれぞれ構成されるように構成することができる。転送ポリシーは、各SDGP-IDに対応するサブインタフェースと、SDGP-IDに対応するサブインタフェースによって使用されるPHBとを含む。例えば、異なるSDGP-IDに対応する転送ポリシーは、
SDGP-ID 1:第1のネットワークデバイスのサブインタフェース1及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース4、QoS:EF;
SDGP-ID 2:(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース2及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース5、QoS:EF)+(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース1及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース4+QoS:AF);及び
SDGP-ID 3:(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース3及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース6+QoS:EF)+(第1のネットワークデバイスのサブインタフェース2及び第2のネットワークデバイスのサブインタフェース5+QoS:BE)。
であってもよい。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0150
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0150】
ターゲットネットワークデバイスは、コントローラによって配信された転送ポリシーを受信する。すなわち、ターゲットネットワークデバイスは、SDGP-IDとN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係、及びリソースIDとターゲットネットワークデバイス上のインタフェースリソースオブジェクトとの間のマッピング関係を受信した後に、マッピング・転送テーブルを確立することができる。例えば、インタフェースリソースオブジェクトは、サブインタフェースである。例えば、
図22を参照すると、第1のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースはバインディングインタフェースを形成し、第2のネットワークデバイス上の3つのサブインタフェースはバインディングインタフェースを形成する。例えば、バインディングインタフェースは、trunkインタフェースである。第1のネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、
マッピング・転送テーブルは、表4に示すように、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。第2のネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、
マッピング・転送テーブルは、表5に示すように、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0153
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0153】
表4又は表5に示されるマッピング・転送テーブルは、一例として使用されているにすぎないことを理解すべきである。ターゲットネットワークデバイスの転送プレーンにおいて、複数のテーブルが、サブインタフェースと、Trunkインタフェース、SDGP-ID、及びRes-IDのそれぞれとの間の対応関係に基づいて生成されて維持される。例えば、表4に対応するマッピング関係は、代替的に、表6及び表7の方法で確立されてもよい。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0188
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0188】
A4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェース1を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 1に基づいてマッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせる。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0189
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0189】
A5.第1のネットワークデバイスは、EF及びサブインタフェース1に対応する転送挙動を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット1をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送することができる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0194
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0194】
B4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェース2を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 2に基づいてマッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせる。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0195
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0195】
B5.第1のネットワークデバイスは、EFに対応する転送挙動及びサブインタフェース2を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット2をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送する。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0196
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0196】
B6.第1のネットワークデバイスは、現在のサブインタフェース2の帯域幅がサービスフロー2の要件を満たさないことを識別し、サービスフロー2内の幾つかのパケットのTCフィールドをAFに変更し、サブインタフェース1を獲得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes-ID 1を用いてマッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせる。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0197
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0197】
B7.第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて、そのTCフィールドが、EF及びサブインタフェース1に対応する転送挙動を使用することによって、ネクストホップネットワークデバイス、すなわち、第2のネットワークデバイスに修正される幾つかのパケットを転送することができる。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0198
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0198】
前述の説明から、サブインタフェース1は、ネットワークスライス1とネットワークスライス2の両方のサービスフローを転送するために使用されることが分かる。サブインタフェース1は、ネットワークスライス1にEF転送挙動をもたらし、サブインタフェース1は、サービスフローの帯域幅及びレイテンシーを確保するために、ネットワークスライス1のサービスフローに絶対優先キュースケジューリングを提供する。サブインタフェース1は、ネットワークスライス2にAF転送挙動を提供する。サブインタフェース1は、インタフェースリソース帯域幅制限を超えないトラフィックのための転送品質保証を与え、制限を超えるトラフィックを廃棄せず、サービスレベルが低下した後にトラフィックを転送し続ける。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0203
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0203】
C4.第1のネットワークデバイスは、サブインタフェース3を取得するために、アウトバウンドインタフェース及びResID=3に基づいてマッピング・転送テーブル(表6)問い合わせる。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0204
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0204】
C5.第1のネットワークデバイスは、EFに対応する転送挙動及びサブインタフェース3を用いて、TCフィールドが修正されたデータパケット3をネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに転送する。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0205
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0205】
C6.第1のネットワークデバイスは、現在のサブインタフェース3の帯域幅がサービスフロー3の要件を満たさないことを識別し、サービスフロー3内の幾つかのパケットのTCフィールドをBEに変更し、サブインタフェース2を獲得するために、アウトバウンドインタフェース及びRes ID=2を用いてマッピング・転送テーブル(表6)に問い合わせる。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0206
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0206】
C7.第1のネットワークデバイスは、サービスフローにおいて、そのTCフィールドが、BE及びサブインタフェース2に対応する転送挙動を用いて、ネクストホップネットワークデバイス、すなわち第2のネットワークデバイスに修正される幾つかのパケットを転送することができる。
【手続補正37】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0207
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0207】
サブインタフェース2は、ネットワークスライス2とネットワークスライス3の両方のサービスフローを転送するために使用される。サブインタフェース2は、ネットワークスライス2にEF転送挙動をもたらし、サブインタフェース2は、サービスフローの帯域幅及びレイテンシーを確保するために、ネットワークスライス3のサービスフローに絶対優先キュースケジューリングを提供する。サブインタフェース2は、ネットワークスライス2にBE転送挙動をもたらし、サブインタフェース2は、ネットワークスライス3のサービスフローにベストエフォート転送挙動をもたらす。サブインタフェース2がフルロードで長時間実行されると、ネットワークスライス3のデータパケットが失われる可能性がある。
【手続補正38】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0220
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0220】
特定の実施において、サービスフローを転送するために使用されるPHBは、M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、及び、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するのに用いられるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、M個のインタフェースリソースオブジェクト及びM個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成されるPHBを用いて、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するように特に構成される。
【手続補正39】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0222
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0222】
特定の実施において、一次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、二次インタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、及び、
処理モジュール1902は、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、或いは、第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、第2のPHB及び一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送する、又は、第3のPHB及び二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって第1のデータパケットを第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される。
【手続補正40】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0242
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0242】
この出願の実施形態は、ネットワークデバイスの構造を更に提供する。
図25に示されるように、ネットワークデバイス2000は、通信インタフェース2010及びプロセッサ2020を含んでもよい。ネットワークデバイス
2000は、前述の実施形態のいずれか1つの第1のネットワークデバイス、例えば、
図6、
図10~
図12、
図16、
図22及び
図23に示される実施形態のネットワークデバイスであってもよく、また、
図6、
図10~
図12、
図16、
図22及び
図23に示される実施形態のネットワークデバイスによって実行される動作を実行するように特に構成されてもよい。
【手続補正41】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0250
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0250】
ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、また、インタフェースリソースオブジェクトは物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、或いは、ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである。
【手続補正42】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0253
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0253】
この出願のこの実施形態における結合は、装置、又は、モジュール間の間接結合又は通信接続であり、電気的、機械的、又は、他の形態で実施されてもよく、装置、又は、モジュール間の情報交換のために使用される。
【手続補正43】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークデバイスにより第1のデータパケットを取得するステップであって、前記第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運ぶ、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定するステップであって、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含むデータ伝送制御方法。
【請求項2】
前記第1のネットワークデバイスにより、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、ルーティング・転送テーブルに基づいて前記送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定するステップであって、前記ルーティング・転送テーブルは前記送信先アドレスと前記ターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含み、前記ターゲットインタフェース識別子は前記ターゲットインタフェースを識別するのに使用される、ステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の識別情報と前記ターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間に1対1のマッピング関係があり、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップ
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、
前記第1のマッピング・転送テーブルは、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子と前記ターゲットインタフェース識別子及び前記第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のマッピング・転送テーブルに基づいて、前記第1の識別情報に対応し、前記ターゲットインタフェース識別子によって識別される前記ターゲットインタフェース上にある前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子を決定するステップであって、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子は前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用される、ステップ
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第1のホップ単位動作(PHB)が使用され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のPHB及び前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップを含む、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1よりも大きい整数であり、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップであって、MはN以下の正の整数である、ステップ
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記サービスフローを転送するために使用されるPHBは、前記N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために使用されるべき前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成される前記PHB及び前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するステップ
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
Nは2であり、前記第1の識別情報は一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応し、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定するステップ、又は、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトと前記二次インタフェースリソースオブジェクトとが使用されるべきであると決定するステップ、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記一次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、前記二次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する前記ステップは、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップ、又は、
前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクト及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第1のネットワークデバイスにより、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送し、前記第3のPHB及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップ、
を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のPHBは、完全優先転送(EF)、クラスセレクタ(CS)、相対的優先転送(AF)、及び、ベストエフォート(BE)のうちのいずれか1つであり、又は、前記第3のPHBは、EF、CS、AF、及び、BEのうちのいずれか1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信するステップ、又は、
前記第1のネットワークデバイスにより、端末デバイスから第1のデータパケットを受信するステップ、
を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のネットワークデバイスは前記第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであり、第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスにより、第2のデータパケットを受信するステップであって、前記第2のデータパケットは第1のネットワークスライスと関連付けられる、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1のデータパケットを取得するために、前記第1のネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間の対応関係に基づいて前記第1の識別情報を前記第2のデータパケットに挿入するステップと、
を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記バインディングインタフェースは、前記第1のネットワークデバイスと前記第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記第1の識別情報を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレスを含み、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内のK個のビットを占め、Kは正の整数である、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記K個のビットは前記送信先アドレス内のK個の連続した最下位ビットであり、又は、前記K個のビットは前記送信先アドレス内のK個の連続した最上位ビットである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の識別情報の異なる値は異なるネットワークスライスに対応する、請求項3から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
コントローラによって送信される、前記ネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間のマッピング関係及び前記第1のネットワークデバイス上の前記ターゲットインタフェースにおける前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を、前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップ、
を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1のネットワークデバイスにより、第1のデータパケットを取得するステップであって、前記第1のデータパケットはルーティング情報及び第1の識別情報を運ぶ、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記ルーティング情報に基づいてターゲットインタフェースを決定するステップであって、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するステップと、
を含むデータパケット伝送制御方法。
【請求項25】
前記ルーティング情報は送信先アドレスである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレス及び前記第1の識別情報を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記送信先アドレス及び前記第1の識別情報を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは送信先アドレスを含み、前記送信先アドレスは前記ルーティング情報と前記第1の識別情報とを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記ルーティング情報は前記送信先アドレス内の最上位ビットを占め、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内の最下位ビットを占め、又は、前記ルーティング情報は前記送信先アドレス内の最下位ビットを占め、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内の最上位ビットを占める、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダ
は送信先アドレス及びトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダ
は送信先アドレス及びフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
第1のネットワークスライスを作成するときに、コントローラにより、前記第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を作成するステップであって、前記第1のネットワークスライスは前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用
する、ステップと、
前記コントローラにより、前記第1のネットワークスライスの前記識別子と前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係及び前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係を前記第1のネットワークデバイスに送信するステップと、
を含むデータパケット伝送制御方法。
【請求項34】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前
記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
データ伝送制御装置であって、前記装置は第1のネットワークデバイスに適用され、
第1のデータパケットを取得し、前記第1のデータパケットは送信先アドレス及び第1の識別情報を運び、前記送信先アドレスに基づいてターゲットインタフェースを決定し、前記ターゲットインタフェースは、前記第1のネットワークデバイス上に存在し、第2のネットワークデバイスに接続するように構成されるインタフェースであり、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスのネクストホップネットワークデバイスであり、前記第1の識別情報に基づいて前記ターゲットインタフェース上の少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを決定するように構成される、処理モジュールと、
前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するように構成される送信モジュールと、
を備えるデータ伝送制御装置。
【請求項36】
前記処理モジュールは、ルーティング・転送テーブルに基づいて前記送信先アドレスに対応するターゲットインタフェース識別子を決定し、前記ルーティング・転送テーブルは、前記送信先アドレスと前記ターゲットインタフェース識別子との間の対応関係を含み、前記ターゲットインタフェース識別子は前記ターゲットインタフェースを識別するために使用されるように特に構成される、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記第1の識別情報と前記ターゲットインタフェース上の第1のインタフェースリソースオブジェクトとの間には1対1のマッピング関係があり、
前記処理モジュールは、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定するように特に構成される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1のネットワークデバイスは第1のマッピング・転送テーブルを記憶し、前記第1のマッピング・転送テーブルは、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの識別子と前記ターゲットインタフェース識別子及び前記第1の識別情報のそれぞれとの間の対応関係を含み、
前記処理モジュールは、前記第1のマッピング・転送テーブルに基づき、前記第1の識別情報に対応し、前記ターゲットインタフェース識別子によって識別される前記ターゲットインタフェース上にある前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子を決定し、前記第1のインタフェースリソースオブジェクトの前記識別子は前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを識別するために使用されるように特に構成される、
請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記第1のインタフェースリソースオブジェクトがサービスフローを転送するために使用されるときに第1のホップ単位動作(PHB)が使用され、
前記処理モジュールは、前記マッピング関係に基づいて前記第1の識別情報に対応する前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記第1のPHB及び前記第1のインタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される、請求項37又は38に記載の装置。
【請求項40】
前記第1の識別情報とN個のインタフェースリソースオブジェクトとの間にマッピング関係があり、Nは1よりも大きい整数であり、
前記処理モジュールは、前記第1の識別情報がマッピングされる前記N個のインタフェースリソースオブジェクトから、前記第1のデータパケットが属するサービスフローを転送するために使用されるべきM個のインタフェースリソースオブジェクトを決定し、MはN以下の正の整数であるように特に構成される、請求項35又は36に記載の装置。
【請求項41】
前記サービスフローを転送するために使用されるPHBは、前記N個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成され、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために使用されるべき前記M個のインタフェースリソースオブジェクトを決定した後に、前記M個のインタフェースリソースオブジェクトのそれぞれについて構成される前記PHBと前記M個のインタフェースリソースオブジェクトとを使用することによって、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するように特に構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
Nは2であり、前記第1の識別情報は一次インタフェースリソースオブジェクト及び二次インタフェースリソースオブジェクトに対応し、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていると決定する場合に、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する、又は、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローのトラフィック要件を前記一次インタフェースリソースオブジェクトの帯域幅が満たしていないと決定する場合に、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトと前記二次インタフェースリソースオブジェクトとが使用されるべきであると決定するように特に構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記一次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第2のPHBが使用され、前記二次インタフェースリソースオブジェクトが前記サービスフローを転送するために使用されるときに第3のPHBが使用され、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第2のPHB及び前記一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットを前記第2のネットワークデバイスに転送する、又は、前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを転送するために前記一次インタフェースリソースオブジェクト及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトが使用されるべきであると決定する場合に、前記第2のPHB及び前記
一次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送し、前記第3のPHB及び前記二次インタフェースリソースオブジェクトを使用することによって前記第1のデータパケットが属する前記サービスフローを前記第2のネットワークデバイスに転送するように特に構成される、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記第2のPHBは、完全優先転送(EF)、クラスセレクタ(CS)、相対的優先転送(AF)、及び、ベストエフォート(BE)のうちのいずれか1つであり、又は、
前記第3のPHBは、EF、CS、AF、及び、BEのうちのいずれか1つである、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記装置は、
前記第1のネットワークデバイスのプレビアスホップネットワークデバイスから第1のデータパケットを受信する、又は、
端末デバイスから第1のデータパケットを受信する、ように構成される受信モジュール
を更に備える請求項35から44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記第1のネットワークデバイスは前記第1のデータパケットの転送経路内のヘッドエンドネットワークデバイスであり、前記装置は、
第2のデータパケットを受信するように構成される受信モジュールであって、前記第2のデータパケットは第1のネットワークスライスと関連付けられる、受信モジュールを更に備え、
前記処理モジュールは、前記第1のデータパケットを取得するために、前記第1のネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間の対応関係に基づいて前記第1の識別情報を前記第2のデータパケットに挿入するように更に構成される、
請求項35から44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、請求項35から46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記バインディングインタフェースは、前記第1のネットワークデバイスと前記第2のネットワークデバイスとの間に近隣関係を確立するように構成される、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダは拡張タグ長値(TLV)を含み、前記拡張TLVは前記第1の識別情報を含む、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記第1の識別情報がエントロピーラベルとして前記第1のデータパケットの前記パケットヘッダに含まれる、請求項49に記載の装置。
【請求項52】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダは前記送信先アドレスを含み、前記第1の識別情報は前記送信先アドレス内のK個のビットを占め、Kは正の整数である、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項53】
前記K個のビットは、前記送信先アドレス内のK個の連続した最下位ビットである、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはトラフィッククラスフィールドを含み、前記トラフィッククラスフィールドは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項55】
前記第1のデータパケットのパケットヘッダはフローラベルを含み、前記フローラベルは前記第1の識別情報を含む、請求項35から48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
前記第1の識別情報の異なる値は異なるネットワークスライスに対応する、請求項37から55のいずれか一項に記載の装置。
【請求項57】
前記受信モジュールは、
コントローラによって送信される、前記ネットワークスライスの識別子と前記第1の識別情報との間のマッピング関係及び前記第1のネットワークデバイス上の前記ターゲットインタフェースにおける前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を受信する、
ように更に構成される、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
データパケット伝送制御装置であって、前記装置は、コントローラに適用されるとともに、
第1のネットワークスライスを作成するときに、前記第1のネットワークスライスの識別子と第1の識別情報との間のマッピング関係及び第1のネットワークデバイス上のターゲットインタフェースにおける少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間のマッピング関係を作成し、前記第1のネットワークスライスが前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトを使用
するように構成される、処理モジュールと、
前記第1のネットワークスライスの前記識別子と前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係及び前記少なくとも1つのインタフェースリソースオブジェクトと前記第1の識別情報との間の前記マッピング関係を前記第1のネットワークデバイスに送信するように構成される送信モジュールと、
を備えるデータパケット伝送制御装置。
【請求項59】
前記ターゲットインタフェースは物理インタフェースであり、前
記インタフェースリソースオブジェクトは、物理サブインタフェース、論理サブインタフェース、又は、パケットキューであり、又は、
前記ターゲットインタフェースはバインディングインタフェースであり、前記インタフェースリソースオブジェクトは物理インタフェースである、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは通信メッセージを受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースと通信し、前記通信メッセージに基づいて請求項1から32のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
ネットワークデバイス。
【請求項61】
通信インタフェース及びプロセッサを備え、
前記通信インタフェースは通信メッセージを受信するように構成され、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースと通信し、前記通信メッセージに基づいて請求項33又は34に記載の方法を実施するように構成される、
コントローラ。
【請求項62】
命令を含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータで実行されるときに、前記コンピュータが請求項1から34のいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項63】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータで実行されるときに、前記コンピュータが請求項1から34のいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
請求項35から57のいずれか一項に記載の装置と、請求項58又は59のいずれかに記載の装置とを備える、又は、請求項60に記載のネットワークデバイスと、請求項61に記載のコントローラとを備えるシステム。
【国際調査報告】