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特表2022-548014ピーエルシーシステムのエラー状態制御方法
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  • 特表-ピーエルシーシステムのエラー状態制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ピーエルシーシステムのエラー状態制御方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20221109BHJP
   G05B 9/02 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
G05B19/05 N
G05B9/02 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516012
(86)(22)【出願日】2020-03-12
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 KR2020003442
(87)【国際公開番号】W WO2021049727
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0112567
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100140822
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 光広
(72)【発明者】
【氏名】パク,チャングー
【テーマコード(参考)】
5H209
5H220
【Fターム(参考)】
5H209GG04
5H209HH12
5H220BB09
5H220CX05
5H220JJ28
5H220JJ41
5H220MM06
(57)【要約】
本発明はピーエルシーシステムのエラー状態制御方法に関するもので、a)ピーエルシーシステム設定のためのコンピュータで遂行される制御プログラムを利用して、ピーエルシーシステムの中央処理装置で遂行可能であり、外部モジュールの信号をオン、オフまたは遮断させるエラーイベントタスクを作成してピーエルシーシステムのメモリに保存する段階と、b)前記ピーエルシーシステムの中央処理装置でメモリに保存されたプログラムを段階的に遂行する段階と、c)前記中央処理装置で前記外部モジュールからエラー発生を知らせる信号が受信されるかを確認する段階と、d)前記c)段階でエラー発生を知らせる信号が受信された場合、エラーイベントタスクを遂行して前記中央処理装置がエラーモードで動作することを遮断する段階を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)ピーエルシーシステム設定のためのコンピュータで遂行される制御プログラムを利用して、ピーエルシーシステムの中央処理装置で遂行可能であり、外部モジュールの信号をオン、オフまたは遮断させるエラーイベントタスクを作成してピーエルシーシステムのメモリに保存する段階;
b)前記ピーエルシーシステムの中央処理装置で前記メモリに保存されたプログラムを段階的に遂行する段階;
c)前記中央処理装置で前記外部モジュールからエラー発生を知らせる信号が受信されるかを確認する段階;および
d)前記c)段階でエラー発生を知らせる信号が受信された場合、エラーイベントタスクを遂行して前記中央処理装置がエラーモードで動作することを遮断する段階を含む、ピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項2】
前記d)段階は、
エラーが発生した外部モジュールに対するエラーイベントタスクがある時、
エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数未満の場合にはエラーイベントタスクを遂行し、
エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数以上の場合には中央処理装置がエラーモードで動作する、請求項1に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項3】
前記d)段階は、
前記エラー発生を知らせる信号が受信された場合、外部モジュールに対するエラーイベントタスクがあるかを確認する段階を含んで、
エラーイベントタスクがない場合、中央処理装置がエラーモードで動作する、請求項1に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項4】
前記d)段階は、
エラーが発生した外部モジュールに対するエラーイベントタスクがある時、
エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数未満の場合にはエラーイベントタスクを遂行し、
エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数以上の場合には中央処理装置がエラーモードで動作する、請求項3に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項5】
前記設定された回数は、
前記外部モジュールによりそれぞれ異なるように設定され得ることを特徴とする、請求項2に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項6】
前記c)段階の確認の結果、エラー発生を知らせる信号が受信されていなければ、前記b)段階を再遂行する、請求項2に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項7】
前記エラーイベントタスクの遂行回数の確認は、
前記エラーイベントタスクの遂行前または後に実施する、請求項2に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項8】
前記a)段階は、
前記コンピュータはイベントタスク登録画面で使用者がタスクを選択し、タスクの属性をエラー発生時と選択してエラーイベントタスクを設定できるようにモニターに表示する、請求項2に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【請求項9】
前記コンピュータは使用者がタスクの属性をエラー発生時と選択すると、エラーリストをモニターに表示して使用者がエラーを選択できるように提供することを特徴とする、請求項8に記載のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピーエルシーシステムのエラー状態制御方法に関し、さらに詳細には、デバッギング処理を最小化できるピーエルシーシステムのエラー状態制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にPLC(Programmable Logic Controller)は工場自動化のための無接点順次制御回路システムに主に使用され、継電器、タイマ、カウンタなどの要素をハードウェア的に連結して制御システムを構成したり、プログラムを変更できる無接点シーケンスの制御に使われる。
【0003】
PLCの長所は、高速、耐環境性、取り扱い容易性、経済性の長所があり、単純な順次制御器ではなく数多くの制御要素を備えプログラムが可能なリアルタイム複合制御が可能であるという点にある。
【0004】
通常PLCは多数のセンサに連結される入力回路、モータなどの制御対象に連結される出力回路、入力による処理を遂行するためのプログラムを保存する内部および外部メモリ、入力回路を通じて入力された信号をプログラムに従って処理して出力回路を通じて出力できるように処理する中央処理装置を含む。
【0005】
PLCの信頼性を高めるためにはシステム自体の安定性が重要な要素であるが、システムの運営中に発生する定義されていないエラーによって異常が発生した場合、これを効果的に処理できるかも重要な要素である。
【0006】
従来のPLCシステムは予期しないエラーが発生して制御動作に異常が発生した場合、自主的にエラーモード(Error Mode)に進入するように設計される。
【0007】
このために、PLCの中央処理装置は自己診断機能を含んでいるが、中央処理装置が検出できない入出力制御部分に対しては別途のセーフ回路を具現しなければならない問題点があった。
【0008】
通常、エラーモードへの動作時に出力をすべてオフにさせ、警告を発生させるように具現されており、場合によってはパラメータ設定によってすべての出力を現状に維持またはオフにさせる方式を使ったりもする。
【0009】
このような従来PLCシステムのエラー状態制御方法を添付した図面を参照して説明すると次の通りである。
【0010】
図1は、従来PLCシステムのスキャンフローチャートである。
【0011】
図1を参照すると、従来PLCシステムは、初期化処理段階(S11)と、入力イメージ領域リフレッシュ段階(S12)、プログラム演算処理段階(S13)、出力イメージ領域リフレッシュ段階(S14)、終了処理段階(S15)、エラー発生判断段階(S16)と、エラーが発生した場合、動作状態からエラーモードに進入するエラーモード進入段階(S17)を含む。
【0012】
PLCシステムでスキャン(SCAN)とは、PLCの基本的なプログラム遂行方式で作成されたプログラムを最初から最後まで繰り返し演算遂行する過程を意味する。
【0013】
まず、S11段階では電源のオン動作または電源のリセット動作によってPLCが初めて駆動される段階であり、データの初期化および各モジュールの初期化作業が遂行される。
【0014】
その後、S12段階では入力モジュールの状態を読み込んでメモリに保存する。この時の入力モジュールは各種センサを意味し、センサの状態値を読み込んで初期データとしてPLCの内部メモリに保存する。
【0015】
その後、S13段階のようにPLCの中央処理装置は内部メモリまたは外部メモリに保存されたプログラムを遂行し、この時、前記メモリに保存されたデータをプログラムの遂行に利用する。
【0016】
プログラムの遂行は作成されたプログラムの最初から最後まで連続的に演算される。
【0017】
図2は、PLCの中央処理装置で演算処理するプログラムの例示図である。
【0018】
図2に図示した通り、プログラムは多数の処理プログラムを含むスキャンプログラム100と使用者プログラムに追加されたイベントタスク200を含むことができる。
【0019】
イベントタスクは周期、デバイス条件などにより多様な遂行が可能なように追加され得る。
【0020】
その後、S14段階のようにプログラム演算が終了した状態でその演算の結果である出力値は出力イメージ領域に保存され、保存されたデータを出力モジュールに出力する。この時の出力モジュールは各種外部デバイスであり、代表的に電動機であり得る。
【0021】
このように、与えられた使用者プログラムにより演算を遂行した後に再び最初に戻るために、S15段階のように終了処理を遂行する。この時の終了処理は中央処理装置に含まれた自己診断モジュールを通じての自己診断および使用者イベントがあるかを確認する過程である。
【0022】
使用者イベントは非常に多様に発生し得るが、スキャンプログラムの変更や特定の入力モジュールまたは出力モジュールの分離、新しい連結など物理的な環境変化を含むことができる。
【0023】
その後、S16段階のように入力モジュールと出力モジュールを含む外部機器から故障エラーが発生したかを確認する。
【0024】
この時の故障エラーは、センサなどの入力モジュールと電動機などの出力モジュールを含む外部機器自体で故障発生時にPLCの中央処理装置に送る故障診断信号の有無に基づいて判断する。
【0025】
前記S16段階で外部機器から故障診断信号が入力されていないものと判断されると、前記S11段階を再び遂行する。
【0026】
反面、外部機器から故障診断信号が入力されたものと判断されると、S17段階のエラーモードに進入する。
【0027】
ここでエラーモードはPLCの中央処理装置が動作状態(Run)ではなく停止状態にあるもので、使用者がPADT(Programmable Debugging Tool)を使ってエラー状態を解決または強制解除し再びリセットをしないとPLCの中央処理装置が動作状態で動作しないことになる。
【0028】
この時、PLCによって連結された入力モジュールおよび出力モジュールの数は、システムによりその数に差はあるが工場自動化に適用される場合、非常に多くの外部機器と連結される。
【0029】
従来にはすべての外部機器の故障診断信号によってPLCの中央処理装置が反応して故障診断信号が入力されると、エラーモードに進入するためPLCの動作状態が頻繁な確率で停止し、リセットのためには使用者が直接エラーモードを解除しなければならないためメンテナンスに時間が多く必要とされ、費用が増加することになる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
前記のような問題点を勘案した本発明が解決しようとする課題は、エラーモード進入の頻度を減らし得るピーエルシーシステムのエラー状態制御方法を提供することにある。
【0031】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、PLCシステムの柔軟性を向上させ、使用者の介入を減らし得るピーエルシーシステムのエラー状態制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
前記のような技術的課題を解決するための本発明のピーエルシーシステムのエラー状態制御方法は、a)ピーエルシーシステム設定のためのコンピュータで遂行される制御プログラムを利用して、ピーエルシーシステムの中央処理装置で遂行可能であり、外部モジュールの信号をオン、オフまたは遮断させるエラーイベントタスクを作成してピーエルシーシステムのメモリに保存する段階と、b)前記ピーエルシーシステムの中央処理装置でメモリに保存されたプログラムを段階的に遂行する段階と、c)前記中央処理装置で前記外部モジュールからエラー発生を知らせる信号が受信されるかを確認する段階と、d)前記c)段階でエラー発生を知らせる信号が受信された場合、エラーイベントタスクを遂行して前記中央処理装置がエラーモードで動作することを遮断する段階を含む。
【0033】
本発明の実施例において、前記d)段階は、前記エラー発生を知らせる信号が受信された場合、外部モジュールに対するエラーイベントタスクがあるかを確認する段階を含んで、エラーイベントタスクがない場合、中央処理装置がエラーモードで動作することができる。
【0034】
本発明の実施例において、前記d)段階は、エラーが発生した外部モジュールに対するエラーイベントタスクがある時、エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数未満の場合にはエラーイベントタスクを遂行し、エラーイベントタスクの遂行回数が設定された回数以上の場合には中央処理装置がエラーモードで動作することができる。
【0035】
本発明の実施例において、前記設定された回数は前記外部モジュールによりそれぞれ異なるように設定され得る。
【0036】
本発明の実施例において、前記c)段階の確認の結果、エラー発生を知らせる信号が受信されていなければ、前記b)段階を再遂行することができる。
【0037】
本発明の実施例において、前記エラーイベントタスクの遂行回数の確認は、前記エラーイベントタスクの遂行前または後に実施することができる。
【0038】
本発明の実施例において、前記a)段階は、前記コンピュータはイベントタスク登録画面で使用者がタスクを選択し、タスクの属性をエラー発生時と選択してエラーイベントタスクを設定できるようにモニターに表示することができる。
【0039】
本発明の実施例において、前記コンピュータは使用者がタスクの属性をエラー発生時と選択すると、エラーリストをモニターに表示して使用者がエラーを選択できるように提供することができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明はエラーが発生した外部機器がPLCシステム全体に及ぼす影響により、エラーが発生時に正常動作またはエラーモード動作を選択的に遂行するように制御することによって、エラーモード進入の頻度を減らして維持および保守に所要する時間を減らすことができ、費用を節減できる効果がある。
【0041】
また、本発明は特定の外部機器のエラーの発生が周期的または反復的であるかを確認して、設定された数までのエラー発生に対してはエラーモード進入なしに正常動作を遂行し、設定された数を超過するエラーの発生に対してはエラーモードに進入するなどシステムの設計を使用者が任意に変更できるようにすることによって、PLCシステムの制御柔軟性を向上させると共に使用者の介入を減らして管理が容易となるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】従来PLCシステムのスキャン動作フローチャートである。
【0043】
図2】PLCシステムで処理されるプログラムの例示図である。
【0044】
図3】本発明の好ましい実施例に係るPLCシステムのエラー状態制御方法のフローチャートである。
【0045】
図4】エラーイベントタスクを登録する画面の例示図である。
【0046】
図5】登録されるイベントタスクの例示図である。
【0047】
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の構成および効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態で具現され得、多様な変更を加えることができる。ただし、本実施例に対する説明は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。添付された図面で構成要素は説明の便宜のためにその大きさを実際より拡大して図示したものであり、各構成要素の比率は誇張または縮小され得る。
【0049】
「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われ得る。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく「第1構成要素」は「第2構成要素」と命名され得、同様に「第2構成要素」も「第1構成要素」と命名され得る。また、単数の表現は文脈上明白に異なって表現しない限り、複数の表現を含む。本発明の実施例で使われる用語は異なって定義されない限り、該当技術分野で通常の知識を有する者に通常的に知られている意味で解釈され得る。
【0050】
本発明は「制御方法」に関するもので、特定の段階からなる制御方法の動作主体はPLCシステムをなす具体的なハードウェアであり、特にプログラムの演算処理とタスクの処理は特に説明がなくてもPLCシステムの中央処理装置でなされるものとする。
【0051】
【0052】
以下では、図面を参照して本発明の一実施例に係るPLCシステムのエラー状態制御方法について詳細に説明する。
【0053】
【0054】
図3は、本発明の好ましい実施例に係るPLCシステムのエラー状態制御方法のフローチャートである。
【0055】
図3を参照すると、本発明の好ましい実施例に係るPLCシステムのエラー状態制御方法は、初期化処理段階(S301)と、入力イメージ領域リフレッシュ段階(S302)、プログラム演算処理段階(S303)、出力イメージ領域リフレッシュ段階(S304)、終了処理段階(S305)、エラー発生判断段階(S306)と、エラーが発生した外部機器に対するエラーイベントタスクがあるかを確認する段階(S307)と、エラーイベントタスクがあればエラーイベントタスクを遂行する段階(S308)と、前記エラーイベントタスクを遂行した後、PLCのエラーモード進入の有無を確認するエラーモード進入確認段階(S309)と、前記S307段階の判断結果エラーイベントタスクがないか、前記S309段階の判断結果エラーモード動作が必要な場合、PLCの動作状態をエラーモードに切り替えるエラーモード進入段階(S310)を含む。
【0056】
【0057】
以下、前記のように構成される本発明の好ましい実施例に係るPLCシステムのエラー状態制御方法の構成と作用についてより詳細に説明する。
【0058】
PLCシステムは中央処理装置と、中央処理装置にセンサなどの入力モジュールの信号を入力する入力回路、演算結果を電動機などの外部モジュールに出力する出力回路と、データの保存のための内部または外部メモリを含む。
【0059】
中央処理装置は知られている通り、自己診断が可能なものにすることができる。
【0060】
本発明はPLCのスキャン前に使用者がエラーイベントタスク(Error Event Task)を登録する。
【0061】
この時、エラーイベントタスクは前述した図2のプログラム構造でのようにイベントタスク領域に登録されるものとする。
【0062】
図4はエラーイベントタスクを登録する画面の例示図であり、図5は登録されるイベントタスクの例示図である。
【0063】
図4図5をそれぞれ参照すると、使用者はモニターに表示されたエラーイベントタスク登録画面40で設定を遂行してイベントタスクを登録することができ、特に、イベントの種類をエラー発生時メニュー41を選択して具体化することができる。
【0064】
使用者の便宜のために制御プログラム内にエラーリストを予め登録したものであり得、使用者はエラーリスト選択ウィンドウ42を通じてエラーリストを選択することができる。
【0065】
この時、エラーリストは外部機器診断信号(ACK)の受信、演算エラー、I/Oモジュールエラー、浮動小数点エラーなどが挙げられる。
【0066】
このような制御プログラムを利用して使用者は外部モジュールに対するエラーイベントタスクを登録することができる。
【0067】
エラーイベントタスクの設定は非常に多様に設定することができ、外部モジュールが全体システムに及ぼす影響によって設定を変更することができる。
【0068】
例えば、システムに重要な影響を及ぼす外部モジュールに対してはエラーイベントタスクを登録しないことによって、エラーモードで動作するようにすることができる。
【0069】
また、特定の外部モジュールのエラーがシステム全体に及ぼす影響を考慮して、エラーイベントタスクの遂行回数を設定することができる。もし、システム全体に及ぼす影響が非常に小さい外部モジュールで発生するエラーが続けて繰り返されてもエラーモードで動作することを遮断することができ、重要度によりエラー繰り返し発生回数が10回、5回、3回まではエラーモードの動作なしに遂行し、それ以上のエラー繰り返しがある場合にはエラーモード動作を遂行するように設定することができる。
【0070】
エラー繰り返し発生回数の設定も各外部モジュールにより異なるように設定することができる。この時、システム全体に及ぼす影響がさらに小さい外部モジュールであるほど繰り返し回数をさらに大きい値に設定することができる。
【0071】
このような設定後に、図3に図示した通り、S301段階では電源のオン動作または電源のリセット動作によってPLCが初めて駆動される段階または一周期のプログラム演算が完了した状態であり、データの初期化および外部機器の初期化作業を遂行する。
【0072】
その後、S302段階では、入力モジュールの状態を読み込んでメモリに保存する。この時の入力モジュールは各種センサを意味し、センサの状態値を読み込んで初期データとしてPLCの内部メモリに保存する。
【0073】
その後、S303段階のようにPLCの中央処理装置は内部メモリまたは外部メモリに保存されたプログラムを遂行し、この時、前記メモリに保存されたデータをプログラムの遂行に利用する。
【0074】
プログラムの遂行は作成されたプログラムの最初から最後まで連続的に演算される。
【0075】
その後、S304段階のようにプログラム演算が終了した状態でその演算の結果である出力値は出力イメージ領域に保存され、保存されたデータを出力モジュールに出力する。この時の出力モジュールは各種外部デバイスであり代表的に電動機であり得る。
【0076】
このように与えられた使用者プログラムにより演算を遂行した後に再び最初に戻るために、S305段階のように終了処理を遂行する。この時の終了処理は中央処理装置に含まれた自己診断モジュールを通じての自己診断および使用者イベントがあるかを確認する過程である。
【0077】
使用者イベントは非常に多様に発生し得るが、スキャンプログラムの変更や特定の入力モジュールまたは出力モジュールの分離、新しい連結など物理的な環境変化を含むことができる。
【0078】
その後、S306段階のように入力モジュールと出力モジュールを含む外部モジュールから故障エラーが発生したかを確認する。
【0079】
この時の故障エラーは、センサなどの入力モジュールと電動機などの出力モジュールを含む外部モジュール自体で故障発生時にPLCの中央処理装置に送る故障診断信号(ACK)の有無に基づいて判断する。
【0080】
前記S306段階で外部モジュールから故障診断信号が入力されていないものと判断されると、前記S301段階を再び遂行する。
【0081】
前記S306段階で外部モジュールから故障診断信号(ACK)があれば、PLCの中央処理装置はS307段階のようにプログラムに該当外部モジュールのエラーイベントタスクが登録されているかを確認する。
【0082】
S307段階の確認の結果、登録されたエラーイベントタスクがなければ、S310段階のエラーモード進入を実行する。この時、エラーモード進入は前述した通り、エラーモードはPLCの中央処理装置が動作状態(Run)ではなく停止状態にあるものであり、使用者がPADT(Programmable Debugging Tool)を使ってエラー状態を解決または強制解除して再びリセットをしないとPLCの中央処理装置が動作状態にすることができない。
【0083】
前記S307段階の確認の結果、登録されたエラーイベントタスクがあるものと判断されると、PLCの中央処理装置は該当エラーイベントタスクを遂行する。
【0084】
前述した通り、エラーイベントタスクはエラー発生時これを無視してエラーモード進入を遮断し、そのままスキャン過程を進行できるようにすることができる。
【0085】
より具体的には、外部モジュールでエラー信号が入力されると、エラーイベントタスクの設定により外部モジュール信号をON、OFFまたは遮断するものに設定することができる。
【0086】
すなわち、外部モジュールが故障である場合、MOVE命令語を通じて実際には連結されている外部モジュールの信号をOFFにさせ、システムに装着されないものとして処理することによって、エラーモード進入を防止することができる。
【0087】
その後、S309段階のように再びエラーモード進入の有無を確認する。
【0088】
S309段階では同一の外部モジュールでのエラー発生が設定された数に到達したかを判断するものであり得、設定された数に到達していなければエラーモード進入を遮断し、前記S301段階を遂行する。
【0089】
設定された数に到達した場合、S310段階のエラーモード進入を遂行する。
【0090】
前記S309段階とS308段階はその順序を変更してもよい。
【0091】
これは設定された繰り返し数の超過の有無によりエラーモード進入の有無を決定する多様な設定方式によって自由に変更することができる。
【0092】
【0093】
このように、本発明はPLC動作中にエラーが発生した時、全体プログラムの遂行が停止しエラーモードに進入する方式を使わず、エラーが発生した外部モジュールが全体システムに及ぼす影響を考慮してその影響が少ない外部モジュールのエラー発生に対してはエラーモード進入を遮断することによって、過度に頻繁なエラーモード進入を防止して使用者自由度を高め、PLCシステムの柔軟性を高めることができる。
【0094】
【0095】
以上、本発明に係る実施例が説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該分野で通常的知識を有する者であれば、これから多様な変形および均等な範囲の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は次の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【産業上利用の可能性】
【0096】
本発明は工場自動化などに使われるPLCシステムに関するものであって、PLCの外部機器エラー状態を通信を通じて確認し、動作モードを決定するものであり、産業上の利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】