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特表2022-548059無線通信システムにおいてデータを送受信する方法及びその装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてデータを送受信する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20221109BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221109BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20221109BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/04 131
H04W72/04 136
H04W52/02 111
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516190
(86)(22)【出願日】2020-06-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 KR2020007879
(87)【国際公開番号】W WO2021060669
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0117568
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ジェ ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソン フン
(72)【発明者】
【氏名】アギワル, アニル
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067GG11
(57)【要約】
無線通信システムにおいてデータを送受信するための方法及び装置に関し、無線通信システムにおける端末の動作方法は、基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報とDRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含むDRXに関する構成情報を受信する段階と、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信する段階と、DCIに基づいてDRXでウェークアップを識別する段階と、DRXでウェークアップが識別されない場合、DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を有する。
【選択図】図1D

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける端末の動作方法であって、
基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信する段階と、
前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信する段階と、
前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別する段階と、
前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別する段階は、
前記基地局から前記DCIを受信する段階と、
前記DCIがウェークアップを示す場合、前記DRXでウェークアップを識別する段階と、を含み、
前記DCIがウェークアップを示さない場合、前記DRXでウェークアップは、識別されないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記周期的なCSIの報告を指示する情報は、前記タイマが開始されていない場合、前記周期的なCSIの報告の遂行を指示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階は、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれている場合、前記周期的なCSIの報告を行う段階を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれていない場合、前記周期的なCSI報告は、遂行されないことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記DCIに関する構成情報は、前記DCIの探索時間の開始時点と前記タイマの開始時点との間のオフセット情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記DRXでウェークアップが識別された場合、
前記タイマを開始することにより、前記タイマに関連する情報によって示された持続期間の間、PDCCHモニタリングを遂行する段階と、
前記タイマに関連する情報によって示された持続時間の間、周期的なCSIの報告を行う段階と、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線通信システムにおける端末であって、
送受信部と、
基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信し、前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信し、前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別し、前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備えることを特徴とする端末。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記基地局から前記DCIを受信し、
前記DCIがウェークアップを示す場合、前記DRXでウェークアップを識別するように更に構成され、
前記DCIがウェークアップを示さない場合、前記DRXでウェークアップは、識別されないことを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記周期的なCSIの報告を指示する情報は、前記タイマが開始されていない場合、前記周期的なCSIの報告の遂行を指示することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれている場合、前記周期的なCSIの報告を行うように更に構成されることを特徴とする請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれていない場合、前記周期的なCSI報告は、遂行されないことを特徴とする請求項10に記載の端末。
【請求項13】
前記DCIに関する構成情報は、前記DCIの探索時間の開始時点と前記タイマの開始時点との間のオフセット情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の端末、
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記DRXでウェークアップが識別された場合、
前記タイマを開始することにより、前記タイマに関連する情報によって示された持続期間の間、PDCCHモニタリングを行い、
前記タイマに関連する情報によって示された持続時間の間、周期的なCSIの報告を行うように更に構成されることを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項15】
基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信する段階と、
前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信する段階と、
前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別する段階と、
前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を遂行させるプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおいてデータを送受信する方法及びその装置に係り、より詳細には、チャネル状態情報(CSI:channel state information)を伝送する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
4G(4th-generation)通信システムの商用化以後、増加の勢にある無線データトラフィック需要を充足させるために、改善された5G(5th-generation)通信システム又はpre-5G通信システムを開発するための努力がなされている。そのような理由により、5G通信システム又はpre-5G通信システムは、4Gネットワーク以後(beyond 4G network)の通信システム又はLTE(long term evolution)システム以後(post LTE)のシステムと呼ばれている。高いデータ伝送率を達成するために、5G通信システムは、超高周波(mmWave)帯域(例えば、60ギガ(60GHz)帯域のようなもの)における具現が考慮されている。超高周波帯域における電波経路の損失緩和及び電波伝達の距離延長のために、5G通信システムでは、ビームフォーミング(beamforming)、巨大配列多重入出力(massive MIMO(multi input multi output))、全次元多重入出力(FD-MIMO:full dimensional MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beam-forming)、及び大規模アンテナ(large scale antenna)の技術が論議されている。また、システムのネットワーク改善のために、5G通信システムでは、進化した小型セル、改善された小型セル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN(radio access network))、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、機器間通信(D2D:device to device communication)、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協力通信(cooperative communication)、CoMP(coordinated multi-points)、及び受信干渉除去(interference cancellation)のような技術開発がなされている。それ以外にも、5Gシステムでは、進歩したコーディング変調(ACM:advanced coding modulation)方式であるFQAM(hybrid FSK and QAM modulation)及びSWSC(sliding window superposition coding)、並びに進歩した接続技術であるFBMC(filter bank multi carrier)、NOMA(non-orthogonal multiple access)、及びSCMA(sparse code multiple access)などが開発されている。
【0003】
一方、インターネットは、人間が情報を生成して消費する人間中心の連結網において、事物のような分散された構成要素間で情報をやり取りして処理する事物インターネット(IoT(internet of things))網に進化している。クラウドサーバなどとの連結を介するビッグデータ(big data)処理技術などがIoT技術に結合されたIoE(internet of everything)技術も提起されている。IoT具現のために、センシング技術、有無線通信及びネットワークインフラ、サービスインターフェース技術、並びにセキュリティ技術のような技術要素が要求され、最近では、事物間の連結のためのセンサネットワーク(sensor network)、事物間通信(M2M:machine to machine)、MTC(machine type communication)のような技術が研究されている。IoT環境では、連結された事物で生成されたデータを収集して分析し、人間の生活に新たな価値を創出する知能型IT(internet technology)サービスが提供される。IoTは、既存のIT(information technology)技術と多様な産業との融合及び複合を介して、スマートホーム、スマートビルディング、スマートシティ、スマートカー若しくはコネックティッドカー、スマートグリッド、ヘルスケア、スマート家電、先端医療サービスなどの分野にも応用される。
【0004】
それにより、5G通信システムをIoT網に適用するための多様な試みがなされている。例えば、センサネットワーク、事物間通信(M2M)、MTCのような技術が5G通信技術であるビームフォーミング、MIMO、及びアレイアンテナなどの技法によって具現されている。上述のビッグデータ処理技術として、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN)の適用も、3eG技術とIoT技術との融合の一例と言うことができるであろう。
【0005】
上述のような無線通信システムの発展によって多様なサービスを提供することができるようになることにより、そのようなサービスを円滑に提供するための方案が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、無線通信システムにおいてチャネル状態情報(CSI)を伝送する装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による無線通信システムにおける端末の動作方法は、基地局からDRX(discontinuous reception)に関する設定情報を受信する段階と、前記設定情報に基づいて周期的にWUS(wakeup signal)を受信する段階と、前記WUSに基づいて前記基地局のスケジューリングに関する前記端末のモニタリングを活性化するか否かを識別する段階と、前記識別の結果に基づいてチャネル状態情報(CSI:channel state information)を前記基地局に伝送する段階と、を有する。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線通信システムにおける端末の動作方法は、基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクル(cycle)に関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間(duration)のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信する段階と、前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップ(wake up)の指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信する段階と、前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別する段階と、前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を有する。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線通信システムにおける端末は、送受信部と、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信し、前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信し、前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別し、前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備える。
【0010】
本発明の一実施形態は、基地局から、RRC(radio resource control)シグナリングを介して、DRX(discontinuous reception)のサイクルに関連する情報と前記DRXのサイクル内でPDCCH(physical downlink control channel)をモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含む前記DRXに関する構成情報を受信する段階と、前記基地局から、前記RRCシグナリングを介して、前記DRXでウェークアップの指示に関連するDCI(downlink control information)に関する構成情報を受信する段階と、前記DCIに基づいて前記DRXでウェークアップを識別する段階と、前記DRXでウェークアップが識別されない場合、前記DCIに関する構成情報に周期的なCSI(channel state information)の報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を遂行させるプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、無線通信システムにおける端末は、送受信するデータ量などにより、チャネル状態を報告する方法を動的に調節することによって端末の電力消耗を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】本発明の説明のためのLTEシステムの構造を示す図である。
図1B】本発明の説明のためのLTEシステムにおける無線プロトコルの構造を示す図である。
図1C】本発明の一実施形態による端末における搬送波集積(AC:carrier aggregation)技術について説明するための図である。
図1D】本発明の一実施形態による端末のDRX(discontinuous reception)動作について説明するための図である。
図1E】本発明の一実施形態による端末の電力消耗を更に一層減らすために導入するウェークアップ信号(WUS:wake up signal)とDRXとが同時に設定された場合の動作について説明するための図である。
図1F】本発明の一実施形態によるWUSとDRXとが同時に設定された場合の端末の動作順序を示すフローチャートである。
図1G】本発明の一実施形態による無線通信システムにおける端末の構成を示すブロック図である。
図1H】本発明の一実施形態による無線通信システムにおける基地局の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。また、本発明の実施形態の説明において、関連する公知機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それらは、ユーザ、運用者の意図又は慣例などによっても異なる。従って、それらの定義は、本明細書全般に亘る内容を基になされるものである。
【0014】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することで、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、それぞれ異なる多様な形態に具現され得る。但し、本発明の実施形態は、本発明の開示を完全にものにし、本発明が属する技術分野において当業者に、発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義される。明細書全体に亘り、同一参照符号は、同一構成要素を指称する。
【0015】
ここで、処理フローチャートにおける各ブロックとフローチャートとの組み合わせは、コンピュータプログラムインストラクションによって遂行されるということが理解されなければならない。それらのコンピュータプログラムインストラクションは、汎用コンピュータ、特殊用コンピュータ、又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置のプロセッサに搭載され、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置のプロセッサを介して遂行されるそれらのインストラクションがフローチャートブロックで説明された機能を遂行する手段を生成することになる。それらのコンピュータプログラムインストラクションは、特定方式によって機能を具現するために、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を指向するコンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能なメモリに保存される。コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能なメモリに保存されたインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を遂行するインストラクション手段を内包する製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ上又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置上に搭載されるため、コンピュータ上又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置上で一連の動作段階が遂行され、コンピュータで実行されるプロセスを生成し、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装置を遂行するインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を実行するための各段階を提供する。
【0016】
また、各ブロックは、特定された論理的機能を実行するための1以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメント、又はコードの一部を示す。また、いくつかの代替実行例において、ブロックで言及された機能が順序を外れて生じることも可能であるということに注目しなければならない。例えば、続けて図示されている2つのブロックは、実は、実質的に同時に遂行されることも可能であり、或いはそのブロックが、折々当該機能により、逆順に遂行されることも可能である。
【0017】
ここで、本実施形態で使用される「~部」という用語は、ソフトウェア、FPGA(field programmable gate array)、又はASIC(application specific integrated circuit)のようなハードウェア構成要素を意味し、「~部」は、ある役割を遂行する。しかし、「~部」は、ソフトウェア又はハードウェアに限定される意味ではない。「~部」は、アドレッシングすることができる記録媒体にあるようにも構成され、1又はそれ以上のプロセッサを再生させるようにも構成される。従って、一例として、「~部」は、ソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素、及びタスク構成要素のような構成要素、並びにプロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素及び「~部」のうちで提供される機能は、更に少数の構成要素及び「~部」に結合されたり、追加される構成要素と「~部」とに更に分離されたりする。それだけではなく、構成要素及び「~部」は、デバイス内又はセキュリティマルチメディアカード内の1又はそれ以上のCPUを再生させるように具現される。また、本実施形態において「~部」は、1以上のプロセッサを含み得る。
【0018】
以下において、本発明に関する説明に際し、関連する公知機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
以下、説明で使用される接続ノード(node)を識別するための用語、網客体(ネットワークエンティティ)(network entity)を称する用語、メッセージを称する用語、網客体間のインターフェースを称する用語、多様な識別情報を称する用語などは、説明の便宜のために例示されたものである。従って、本発明は、後述する用語に限定されるものではなく、同等な技術的意味を有する対象を称する他の用語が使用され得る。
【0020】
以下、説明の便宜のために、本発明は、3GPP LTE(3rd generation partnership project long term evolution)規格で定義している用語及び名称を使用する。しかし、本発明は、上述の用語及び名称によって限定されるものではなく、他の規格によるシステムにも、同一に適用され得る。特に、本発明は、3GPP NR(new radio:第5世代移動通信標準)に適用される。本発明において、eNBは、説明の便宜のためにgNBと混用されて使用される。即ち、eNBとして説明した基地局は、gNBを示す。また、端末という用語は、携帯電話、NB-IoT機器、センサだけではなく、他の無線通信機器を示す。
【0021】
以下、基地局は、端末の資源割り当てを行う主体であり、gNodeB、eNodeB、NodeB、BS(base station)、無線接続ユニット、基地局制御器、又はネットワーク上のノードのうちの少なくとも一つである。端末は、UE(user equipment)、MS(mobile station)、セルラフォン、スマートフォン、コンピュータ、又は通信機能を遂行するマルチメディアシステムを含む。ここで、上述の例示に制限されるものではないということは、言うまでもない。
【0022】
本発明は、ウェークアップ信号(WUS)が設定された無線通信システムにおいて、チャネル状態(channel state)報告(report)を伝送するための方法及びその装置に関するものである。
【0023】
本発明は、無線通信システムにおいて、不連続受信(DRX)技術が使用される場合に、チャネル状態を報告する方法について定義する。
【0024】
本発明の一実施形態において、端末は、送受信するデータ量などにより、チャネル状態を報告する方法を動的に調節することにより、端末の電力消耗を減らすことができる。
【0025】
図1Aは、本発明の説明のためのLTEシステムの構造を示す図である。
【0026】
図1Aを参照すると、無線通信システムは、いくつかの基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)、MME(mobility management entity)1a-25、及びS-GW(serving-gateway)1a-30によって構成される。ユーザ端末(UE又は端末)1a-35は、基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)及びS-GW 1a-30を介して、外部ネットワークに接続する。
【0027】
基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)は、セルラ網の接続ノードであり、網に接続する端末に無線接続を提供する。即ち、基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)は、ユーザのトラフィックをサービスするために、端末のバッファ状態、可用伝送電力状態、チャネル状態のような状態情報を組み合わせてスケジューリングし、端末とコア網(CN:core network)との間の連結を支援する。MME 1a-25は、端末に対する移動性管理機能は言うまでもなく、各種制御器能を担当する装置であり、多数の基地局に連結され、S-GW 1a-30は、データベアラ(bearer)を提供する装置である。また、MME 1a-25及びS-GW 1a-30は、網に接続する端末に対する認証(authentication)、ベアラ管理などを更に行い、基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)から到着したパケット、又は基地局(1a-05、1a-10、1a-15、1a-20)に伝達するパケットを処理する。
【0028】
図1Bは、本発明の説明のためのLTEシステムにおける無線プロトコルの構造を示す図である。
【0029】
図1Bを参照すると、LTEシステムの無線プロトコルは、端末及びeNB(eNodeB)において、それぞれPDCP(packet data convergence protocol)(1b-05、1b-40)、RLC(radio link control)(1b-10、1b-35)、MAC(medium access control)(1b-15、1b-30)によってなる。PDCP(1b-05、1b-40)はIPヘッダ圧縮/復元のような動作を担当し、無線リンク制御(RLC)(1b-10、1b-35)はPDCP PDU(packet data unit)を適切な大きさに再構成する。MAC(1b-15、1b-30)は、1端末に構成された様々なRLC階層装置に連結され、RLC PDUをMAC PDUに多重化させ、MAC PDUからRLC PDUを逆多重化させる動作を遂行する。物理階層(PHY)(1b-20、1b-25)は、上位階層データをチャネルコーディングして変調し、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを作り、無線チャネルに伝送し、また無線チャネルを介して受信したOFDMシンボルを復調し、チャネルデコーディングし、上位階層に伝達する動作を行う。また、物理階層(PHY)において、更なる誤謬訂正のためにHARQ(hybrid ARQ(automatic repeat request))を使用し、受信端において送信端から伝送したパケットを受信したか否かを1ビットで伝送する。それを、HARQ ACK/NACK情報と言う。アップリンク(uplink)伝送に対するダウンリンク(downlink)HARQ ACK/NACK情報はPHICH(physical hybrid-ARQ indicator channel)物理チャネルを介して伝送され、ダウンリンク伝送に対するアップリンクHARQ ACK/NACK情報はPUCCH(physical uplink control channel)物理チャネルやPUSCH(physical uplink shared channel)物理チャネルを介して伝送される。また、アップリンクHARQ ACK/NACK情報は、PUCCHを介してダウンリンク信号の強度及び品質(CSI)を周期的に報告するのにも使用される。PUCCHは、一般的に後述するPCellのアップリンクで伝送されるが、基地局は、端末が支援する場合、当該端末により後述するSCellに更にPUCCHを伝送するようにし、それは、PUCCH SCellと称される。
【0030】
本図面に図示していないが、端末と基地局とのPDCP階層の上位にはそれぞれRRC(radio resource control)階層が存在し、RRC階層は、無線資源制御のために、接続、測定に関連する設定制御メッセージをやり取りする。
【0031】
なお、PHY階層は、1又は複数個の周波数/搬送波によってなり、複数個の周波数を同時に設定して使用する技術は、搬送波集成(CA:carrier aggregation)と称される。CA技術とは、端末(又は、UE)と基地局(E-UTRAN NodeB、eNB)との通信のために、1つの搬送波だけ使用していたのを、主搬送波と1又は複数個の副搬送波とを追加して使用し、副搬送波の数ほど伝送量を画期的に増やすことができる技術を意味する。一方、LTEにおいては、主搬送波を使用する基地局内のセルは、PCell(primary cell)であり、副搬送波を使用する基地局内のセルは、SCell(secondary cell)と称される。
【0032】
図1Cは、本発明の一実施形態による端末における搬送波集積(CA)技術について説明するための図である。
【0033】
図1Cを参照すると、1つの基地局において、一般的に、様々な周波数帯域に亘り、多重搬送波(carriers)が送出されて受信される。例えば、基地局1c-05から、中心周波数がf1である搬送波1c-15と、中心周波数がf3である搬送波1c-10が送出される場合、従来、1つの端末が2つの搬送波のうちの1つの搬送波を利用してデータを送受信した。しかし、搬送波集積能を有している端末は、同時にいくつかの搬送波からデータを送受信することができる。基地局1c-05は、搬送波集積能を有している端末1c-30については、状況により、更に多くの搬送波を割り当てることにより、端末1c-30の伝送速度を速めることができる。
【0034】
伝統的な意味において、1つの基地局から送出されて受信される1つの順方向搬送波と1つの逆方向搬送波とが1つのセルを構成する場合、搬送波集積とは、端末が同時にいくつかのセルを介してデータを送受信することと理解される。それを介して、最大伝送速度は、集積される搬送波の数に比例して上昇する。
【0035】
以下、本発明の説明において、端末が任意の順方向搬送波を介してデータを受信したり、任意の逆方向搬送波を介してデータを伝送したりするということは、搬送波を特徴づける中心周波数と周波数帯域とに対応するセルで提供される制御チャネルとデータチャネルとを利用してデータを送受信するということと同一の意味を有する。また、以下において、本発明の実施形態は、説明の便宜のために、NRシステムを仮定して説明するが、本発明は、搬送波集積を支援する各種無線通信システムに適用される。
【0036】
図1Dは、本発明の一実施形態による端末のDRX動作について説明するための図面である。
【0037】
一実施形態において、DRXとは、端末の電力消耗を最小化させるために、基地局の設定により、スケジューリング情報を得るために、全ての物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタリングする代わりに、設定情報により一部のPDCCHのみをモニタリングする技術を意味する。
【0038】
図1Dを参照すると、基本的なDRX動作は、DRX周期1d-00を有し、on-duration 1d-05時間の間だけPDCCHをモニタリングする。連結モードにおいて、DRX周期は、long DRXとshort DRXとの2つの値が設定される。一般的な場合に、long DRX周期が適用され、必要により、基地局は追加してshort DRX周期を設定する。Long DRX周期とshort DRX周期とがいずれも設定された場合、端末は、Short DRX CycleTimerを開始すると共にshort DRX周期から反復し、Short DRX CycleTimerが満了した後まで新規トラフィックがない場合、端末はshort DRX周期からlong DRX周期に変更する。on-duration 1d-05時間の間に新たなパケットに関するスケジューリング情報がPDCCHによって受信されると(1d-10)、端末は、Inactivity Timer 1d-15を開始する。端末は、Inactivity Timerの間、アクティブ状態を維持する。即ち、端末は、PDCCHモニタリングを持続させる。また、端末は、HARQ RTT(round trip time)timer 1d-20も開始する。HARQ RTT timerは、端末がHARQ RTT時間の間、不要にPDCCHをモニタリングすることを防止するために適用され、タイマ動作時間の間、端末はPDCCHモニタリングを遂行する必要がない。但し、InactivityTimerとHARQ RTT timerとが同時に動作する間に、端末は、InactivityTimerを基準にPDCCHモニタリングを持続させる。HARQ RTT timerが満了すると、DRX retransmission timer 1d-25が開始される。一実施形態において、DRX retransmission timerが動作する間に、端末は、PDCCHモニタリングを行わなければならない。一般的に、DRX retransmission timer動作時間の間、HARQ再送信のためのスケジューリング情報が受信される(1d-30)。スケジューリング情報を受信すると、端末は、即座にDRX retransmission timerを中止させ、更にHARQ RTT timerを開始する。上述の動作は、パケットが成功裏に受信されるまで持続される(1d-35)。また、更には、端末がon-duration或いはInactivity Timerが動作する間、基地局がそれ以上当該端末に伝送するデータがない場合、基地局は、DRX Command MAC CE(MAC control element)メッセージを伝送する。それを受信した端末は、動作しているon-durationタイマとInactivity Timerとをいずれも止め、short DRXが設定された場合にshort DRX周期を先ず使用し、long DRXのみが設定された場合にlong DRX周期を使用する。
【0039】
図1Eは、本発明の一実施形態による端末の電力消耗を更に一層減らすために導入するウェークアップ信号(WUS)とDRXとが同時に設定された場合の動作について説明するための図である。
【0040】
図1Eを参照すると、ウェークアップ信号(WUS)は、端末が基地局からのスケジューリングをモニタリングしなければならないか、即ちウェークアップしているか、或いは続けてスリープ(sleep)であるかということを知らせる信号(1e-01、1e-03、1e-05、1e-07)を意味する。一実施形態において、WUSは、特殊に設計された物理チャネルであるか、又はPDCCHで伝送される新たなスケジューリング情報(例えば、DCI)である。DCIである場合、当該DCIが伝送され、端末が当該PDCCHをモニタリングしなければならない資源(coreset及びsearch space)が別途に設定される。例えば、端末は、更に狭い帯域幅だけモニタリングし、当該DCIが伝送されるか否かを判断する。その場合、端末が一般的なスケジューリングのためにPDCCHをモニタリングする場合と比較して、端末の電力消耗が減る。図1Eにおいて、WUS(1e-01、1e-03、1e-05、1e-07)が消耗する電力(power)が、端末がウェークアップしてPDCCHをモニタリングしている区間(1e-11)に比べて、縦軸における長さが若干短い理由である。
【0041】
図1Eにおいて、WUSが伝送される時点が、DRX cycleの開始地点(即ち、on-durationが開始する地点)よりも前にあると仮定する。図1Eにおいて、説明の便宜のために、WUSとon-duration(DRXのアクティブタイム)との時間が連続して生じるように図示しているが、実際には、端末の処理時間などを考慮して、二者(例:WUSとon-durationとの時間)間のオフセット(offset)がある。WUSの位置は、on-durationの到来時期対比で、前のオフセットのような方法によって設定される。或いは、上述のように、PDCCHをモニタリングしなければならない資源(coreset及びsearch space)を基地局が設定するときに、基地局は、DRX周期を考慮して当該資源を設定することもできる。
【0042】
それにより、一実施形態において、WUSが端末にウェークアップしていることを示す場合(on或いはwake-up)、端末は、上述のDRX動作に合わせてon-durationでウェークアップし、定義されたDRX動作によりPDCCHをモニタリングする(1e-11、1e-23)。しかし、WUSが続けてスリープであることを示した場合(off或いはsleep)、端末は、on-durationでも遂行せずに、次のWUSが受信されるまでインアクティブ状態を維持する(1e-21、1e-25)。
【0043】
一方、DRX動作において、端末は、on-durationが駆動される時間を含むアクティブタイムにおいてチャネル状態情報(CSI)を報告する。上述の手続きにより端末がWUS offを受信してon-durationが駆動されない場合、端末は、CSIを報告しない。そのような状況が持続される場合、基地局は、端末からCSI報告を受けることができず、端末に伝送するビームの方向を調整し難くなる。特に、NRのように、高周波でも動作するシステムにおいて、様々なDRX cycleの間にCSIを報告受けることができない場合、基地局は、端末のビーム方向をトラッキングするのに困難を経てしまう。
【0044】
それにより、一実施形態において、端末がWUS offを受信する場合、CSI伝送に対して次のようなオプションが考慮される。
【0045】
最初のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されないとしても、周期的なCSIを常時伝送する方法を含むものである。それにより、WUS on/off情報に拘わらず、端末は少なくともdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にCSIを報告し、これにより基地局は端末のチャネル状態及びビーム方向をトラッキングさせる。
【0046】
2番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に、条件によって選択的にCSIを報告する方法を含むものである。本オプションにおいて、WUS onが受信された場合にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるため、端末は、当該時間においてCSIを報告することができる。しかし、WUS offが受信された場合、端末は、現在のビーム方向の測定情報が所定の臨界値よりも大きい場合にはdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間の間にCSIを報告しない。しかし、所定の臨界値よりも測定値が小さい場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されないとしても、駆動されるように予定されていた時間にCSIを報告する。ビーム方向は、NRにおいて、伝送設定指示子状態(TCI(transmission configuration indicator) state)と称される。端末には、いくつかのTCI stateが設定される。端末は、そのうちのPDCCH受信のために1つのTCI stateを活性化させる。それにより、端末は、PDCCH受信のために活性化されたTCI stateに該当する基準信号(reference signal)を測定した値を所定の臨界値と比較する。また、一実施形態において、所定の臨界値は、基地局がRRCメッセージ(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)を使用して設定した値であり、基地局は、RSRP又はRSRQ、或いはその二つとも設定する。即ち、RSRPとRSRQとの臨界値がいずれも設定された場合、2つの条件(例えば、RSRP及びRSRQ)のうちの一つだけでも劣化した場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されないとしても、駆動されるように予定されていた時間にCSIを報告する。また、更には、当該TCI stateにおける信号強度/品質が低い場合、基地局からのPDCCH受信に関するTCI stateを変更するように、端末は、続けて基地局への命令を待つ。即ち、DRXが設定中であるが、上述の状況(例えば、当該TCI stateにおける信号強度/品質が低い場合)において、端末は、アクティブタイムを維持させて、基地局からのPDCCH受信のためのTCI stateを変更するために「TCI State Indication for UE-specific PDCCH MAC CE」というMAC階層の制御メッセージを受信する。アクティブタイムを維持させるために上述のような状況が生じたとき、端末は、DRX Inactivity Timerをdrx-onDurationTimer満了と共に1回開始させる。或いは、上述のような状況が生じたとき、端末は、MACCEを受信するまで別途のTimer駆動なしに続けてアクティブタイムを維持させる。続けてアクティブタイムが維持される場合、端末は、続けて周期的なCSI報告を行う。
【0047】
3番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合に、周期的なCSIを報告するか否かをRRC階層のメッセージとして設定する方法を含む。DRX設定情報及びWUSに関する詳細設定情報は、RRC階層のRRC Reconfigurationメッセージを使用して設定される。このとき、端末に、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも、周期的なCSIを報告するか否かということがRRC Reconfigurationメッセージとして設定される。例えば、低周波で動作する基地局の場合、ビームをトラッキングしなくても、動作に大きな無理がない。そのような場合のために、3番目のオプションは、本機能自体をsemi-staticに設定する方法を意味する。それにより、RRCでdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも周期的なCSIを報告するように設定された場合、端末は、当該時間の間、周期的にCSI報告を伝送する。また、更に、RRC設定情報には、WUS offである場合にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に報告するperiodic CSIのうちのN個だけの報告のみを端末が行うように追加して設定される。この場合、Nは、1以上の整数を意味する。それにより、drx-onDurationTimerタイマが長く周期的なCSI報告が何回か可能である場合にも、当該報告回数が制御される。
【0048】
4番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも周期的なCSIを報告するか否かを現在セルが動作する周波数によって決定する方法を含む。NRにおいて、動作周波数により、7.125GHzの周波数はFR1に定義され、24.250GHz以上の周波数はFR2に定義される。現在の端末が動作するセルの全ての周波数がFR1に属する場合、WUSがoffであると、端末は、周期的なCSI報告をしない。或いは、現在、端末が動作するセルのうちの1つのセルの周波数であってもFR2に属する場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも周期的なCSI報告を行う。
【0049】
【表1】
【0050】
5番目のオプションは、WUSがoffである場合に端末が周期的なCSI報告を行わないが、当該回数がRRCで設定された回数(例えば、N×DRX cycle)に到来した場合に端末が報告を行う方法を含む。
【0051】
6番目のオプションは、WUSメッセージ自体が、次に到来するdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に端末が周期的なCSIを報告するか否かを直接指示する方法を含む。例えば、上述の方法は、基地局が端末にWUS offを指示しても次に到来するdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に端末が周期的なCSIを報告するように指示する方法を意味する。
【0052】
上述の例示は、周期的なCSI報告についてのみ記述したが、同一方法が他の信号伝送にも適用され得る。例えば、アップリンクチャネル推定(channel estimation)のためのサウンディング基準信号(SRS:sounding reference signal)の場合にも、上述の方法を介してDRXが設定された場合、WUS offであるときに端末が信号を伝送する時点が調整される。
【0053】
図1Fは、本発明の一実施形態による、WUSとDRXとが同時に設定された場合の端末の動作順序を示すフローチャートである。
【0054】
図1Fを参照すると、端末が基地局に接続を行い、基地局に連結設定を行うシナリオが仮定される(1f-03)。一実施形態において、連結設定には、端末が基地局にランダムアクセスを行い、RRC階層の連結要請(RRC Setup Request)メッセージを伝送し、連結(RRC Setup)メッセージを受信し、それに関する確認(RRC Setup Complete)メッセージを伝送する手続きが含まれる。
【0055】
その後、端末は、基地局から各種設定を受信する。それは、RRC階層のRRC Reconfigurationメッセージを使用して伝送される(1f-05)。上述の設定には、SCellを追加/修正/解除して当該セルを使用するための各種設定情報が含まれる。また、上述の設定には、DRXを設定してDRXに使用される各種タイマ(retransmission Timer、DRX Start Offset、long DRX cycle、short DRX cycle、DRX Short Cycle Timer、inactivity Timer、onDuration Timer)の長さに関する情報が含まれる。また、上述の設定には、PCell及びSCellのダウンリンクデータ伝送のために、どのようなダウンリンクチャネル状況をどのように測定し、どのように報告するかということに関する測定設定関連情報が含まれる。また、WUS関連周期、及びWUSとon-duration(或いはDRX cycle)とのoffset情報も設定される。
【0056】
それにより、端末がRRC設定値を受信すると、端末は、RRC階層のRRC Reconfiguration Completeメッセージを伝送することにより、当該RRCメッセージを確かに受信したことを基地局に通知する。
【0057】
そして、受信した設定情報により、端末は、周期的にWUSを受信し(1f-07)、当該受信情報がon(即ち、ウェークアップである)であるか又はoff(即ち、続けてスリープである)であるかということを確認する(1f-09)。
【0058】
WUSでonを指示された場合、端末は、次に到来するdrx-onDurationTimer駆動時点においてdrx-onDurationTimerタイマを駆動させ、当該時間の間にPDCCHモニタリングを含む周期的なCSI報告などをいずれも行う(1f-11)。
【0059】
但し、WUSでoffを指示された場合、端末は、次に到来するdrx-onDurationTimerを駆動させずにPDCCHをモニタリングしない。しかし、端末は、周期的なCSIの報告については、以下のオプションののうちの一つを選択することができる。
【0060】
例えば、最初のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されないとしても、端末が周期的なCSIを常時伝送する方法を含む。それにより、WUS on/off情報に拘わらず、端末は少なくともdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にCSIを報告し、基地局は端末のチャネル状態及びビーム方向をトラッキングさせる。
【0061】
2番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に条件によって選択的にCSIを報告する方法を含む。本オプションにおいて、WUS onが受信された場合、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるため、端末は当該時間においてCSIを報告する。しかし、WUS offが受信された場合、端末は、現在のビーム方向の測定情報が所定の臨界値よりも大きい場合にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間の間、CSIを報告しない。しかし、所定の臨界値よりも測定値が小さい場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されなくても、駆動されるように予定されていた時間にCSIを報告する。ビーム方向は、NRにおいて、伝送設定指示子状態(TCI(transmission configuration indicator) state)と称される。端末には、いくつかのTCI stateが設定される。端末は、そのうちのPDCCH受信のために1つのTCI stateを活性させる。それにより、端末は、PDCCH受信のために活性化されたTCI stateに該当する基準信号(reference signal)を測定した値を、所定の臨界値と比較する。また、一実施形態において、所定の臨界値は基地局がRRCメッセージ(例えば、RRC Reconfigurationメッセージ)を使用して設定した値であり、基地局はRSRP又はRSRQ又はその二つとも設定する。即ち、RSRPとRSRQとの臨界値がいずれも設定された場合に2つの条件(例えば、RSRP及びRSRQ)のうちの一つだけでも劣化した場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されなくても、駆動されるように予定されていた時間、CSIを報告する。また、更に、当該TCI stateにおける信号強度/品質が低い場合に基地局からのPDCCH受信に関するTCI stateが変更されるように、端末は、続けて基地局への命令を待つ。即ち、DRXが設定中であるが上述の状況(例えば、当該TCI stateにおける信号強度/品質が低い場合)において、端末は、アクティブタイムを維持させ、基地局からのPDCCH受信のためのTCI stateを変更するために、「TCI State Indication for UE-specific PDCCH MAC CE」というMAC階層の制御メッセージを受信する。アクティブタイムを維持させるために上述のような状況が生じたとき、端末は、DRX Inactivity Timerをdrx-onDurationTimer満了と共に1回開始させる。或いは、上述のような状況が生じたとき、端末は、MACCEを受信するまで別途のTimer駆動なしに続けてアクティブタイムを維持させる。続けてアクティブタイムが維持される場合、端末は、続けて周期的なCSI報告を行う。
【0062】
3番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも、周期的なCSIを報告するか否かを、RRC階層のメッセージとして設定する方法を含む。DRX設定情報及びWUSに関する詳細設定情報は、RRC階層のRRC Reconfiguration メッセージを使用して設定される。このとき、端末にdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも、周期的なCSIを報告するか否かがRRC Reconfigurationメッセージとして設定される。例えば、低周波で動作する基地局の場合、ビームをトラッキングしなくても、動作に大きな無理がない。そのような場合のために、3番目オプションは、本機能自体をsemi-staticに設定する方法を意味する。それにより、RRCでdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも周期的なCSIを報告するように設定された場合、端末は、当該時間の間、周期的にCSI報告を伝送する。また、更に、RRC設定情報には、WUS offである場合、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に報告するperiodic CSIのうちのN個だけの報告のみを端末が行うように追加して設定される。このとき、Nは、1以上の整数を意味する。それにより、drx-onDurationTimerタイマが長く周期的なCSI報告が何回か可能である場合にも、当該報告回数が制御される。
【0063】
4番目のオプションは、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも、周期的なCSIを報告するか否かを現在のセルが動作する周波数によって決定する方法を含む。NRにおいて、動作周波数により、7.125GHzの周波数はFR1に定義され、24.250GHz以上の周波数はFR2に定義される。現在の端末が動作するセルの全ての周波数がFR1に属する場合、WUSがoffである場合に、端末は、周期的なCSI報告をしない。或いは、現在、端末が動作するセルのうちの1つのセルにおいてもFR2に属する場合、端末は、drx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間にWUS offである場合にも、周期的なCSI報告を行う。
【0064】
5番目のオプションは、WUSがoffである場合に端末が周期的なCSI報告を行わないが、当該回数が、基地局がRRCで設定した回数(例えば、N×DRX cycle)に到来した場合に報告を行う方法を含む。
【0065】
6番目のオプションは、WUSメッセージ自体が次に到来するdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に端末が周期的なCSIを報告するか否かを直接指示する方法を含む。例えば、上述の方法は、基地局が端末にWUS offを指示しても、次に到来するdrx-onDurationTimerタイマが駆動されるように予定されていた時間に端末が周期的なCSIを報告するように指示する方法を意味する。
【0066】
上述の例示は、周期的なCSI報告についてのみ記述しているが、同一方法が他の信号伝送にも適用される。例えば、アップリンクチャネル推定のためのサウンディング基準信号(SRS:sounding reference signal)の場合にも、上述の方法を介してDRXが設定された場合にWUS offであるとき、端末が信号を伝送する時点が調整される。
【0067】
上述の方法のうちの少なくとも1つの方法を介して、端末は、WUSがoffである場合に周期的なCSI報告を行うか否かを判断して報告を行うか又は省略する。
【0068】
図1Gは、本発明の一実施形態による無線通信システムにおける端末の構成を示すブロック図である。
【0069】
図1Gを参照すると、端末は、RF(radio frequency)処理部1g-10、基底帯域(baseband)処理部1g-20、保存部1g-30、及び制御部1g-40を含む。
【0070】
一実施形態において、RF処理部1g-10は、信号の帯域変換や増幅のような無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を遂行する。即ち、RF処理部1g-10は、基底帯域処理部1g-20から提供される基底帯域信号をRF帯域信号にアップ変換(up-convert)した後アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信されるRF帯域信号を基底帯域信号にダウン変換(down-convert)する。例えば、RF処理部1g-10は、送信フィルタ、受信フィルタ、増幅器、ミキサ(mixer)、オシレータ(oscillator)、DAC(digital to analog convertor)、ADC(analog to digital convertor)などを含む。図1Gにおいて、1つのアンテナだけを図示しているが、端末は、多数のアンテナを具備することができる。また、RF処理部1g-10は、多数のRFチェーンを含む。更に、RF処理部1g-10は、ビームフォーミング(beamforming)を行う。ビームフォーミングのために、RF処理部1g-10は、多数のアンテナ又はアンテナ要素(element)を介して送受信される信号のそれぞれの位相及び大きさを調節する。
【0071】
一実施形態において、基底帯域処理部1g-20は、システムの物理階層規格により基底帯域信号間及びビット列間の変換機能を遂行する。例えば、データ伝送時、基底帯域処理部1g-20は、送信ビット列を符号化して変調することにより複素シンボルを生成する。また、データ受信時、基底帯域処理部1g-20は、RF処理部1g-10から提供される基底帯域信号を復調して復号することにより受信ビット列を復元する。例えば、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式による場合、データ伝送時、基底帯域処理部1g-20は、送信ビット列を符号化して変調することにより複素シンボルを生成し、複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT(inverse fast Fourier transform)演算及びCP(cyclic prefix)挿入を介してOFDMシンボルを構成する。また、データ受信時、基底帯域処理部1g-20は、RF処理部1g-10から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位に分割し、FFT(fast Fourier transform)演算を介して副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号を介して受信ビット列を復元する。
【0072】
一実施形態において、基底帯域処理部1g-20及びRF処理部1g-10は、上述のように信号を送受信する。それにより、基底帯域処理部1g-20及びRF処理部1g-10は、送信部、受信部、送受信部、又は通信部と称される。更に、基底帯域処理部1g-20及びRF処理部1g-10のうちの少なくとも一つは、それぞれ異なる多数の無線接続技術を支援するために多数の通信モジュールを含む。また、基底帯域処理部1g-20及びRF処理部1g-10のうちの少なくとも一つは、それぞれ異なる周波数帯域の信号を処理するためにそれぞれ異なる通信モジュールを含む。例えば、それぞれ異なる無線接続技術は、無線LAN(local area network)(例:IEEE 802.11)、セルラ網(例:LTE)などを含む。また、それぞれ異なる周波数帯域は、センチメートル波(SHF(super high frequency);例:2.5GHz、5GHz)帯域、mm波(millimeter wave;例:60GHz)帯域を含む。
【0073】
一実施形態において、保存部1g-30は、端末の動作のための基本プログラム、アプリケーション、設定情報のようなデータを保存する。特に、保存部1g-30は、無線LAN接続技術を利用して無線通信を行う無線LANノードに関する情報を保存する。そして、保存部1g-30は、制御部1g-40の要請により、保存されたデータを提供する。一実施形態によると、保存部1g-30は、上述の本発明の実施形態であるチャネル状態情報を伝送する動作を遂行するためのプログラムを保存する。
【0074】
一実施形態において、制御部1g-40は、端末の全般的な動作を制御する。例えば、制御部1g-40は、基底帯域処理部1g-20及びRF処理部1g-10を介して信号を送受信する。また、制御部1g-40は、保存部1g-40にデータを記録し、読み取る。そのために、制御部1g-40は、少なくとも1つのプロセッサを含む。例えば、制御部1g-40は、通信のための制御を遂行するCP(communication processor)、及び応用プログラムのような上位階層を制御するAP(application processor)を含む。本実施形態により、制御部1g-40は、多重連結モードで動作するための処理を行う多重連結処理部1g-42を含む。例えば、制御部1g-40は、端末が図1Eに示した端末の動作により、図示した手続きを遂行するように制御する。
【0075】
一実施形態によると、制御部1g-40は、上述の本発明の実施形態により、端末が動作する一連の過程を制御する。例えば、本発明の実施形態によるチャネル状態情報を伝送する方法を遂行するように端末の構成要素を制御する。
【0076】
本実施形態による制御部1g-40は、基地局から受信したWUS情報により、所定の動作を遂行し、所定の動作を行わないようにし、端末の電力消耗を減らし、必要により、ビーム方向を効率的にトラッキングする。
【0077】
図1Hは、本発明の一実施形態による無線通信システムにおける基地局の構成を示すブロック図である。
【0078】
図1Hに示すように、基地局は、RF処理部1h-10、基底帯域処理部1h-20、通信部1h-30、保存部1h-40、制御部1h-50を含む。
【0079】
一実施形態において、RF処理部1h-10は、信号の帯域変換や増幅のような無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を遂行する。即ち、RF処理部1h-10は、基底帯域処理部1h-20から提供される基底帯域信号をRF帯域信号にアップ変換した後アンテナを介して送信し、アンテナを介して受信されるRF帯域信号を基底帯域信号にダウン変換する。例えば、RF処理部1h-10は、送信フィルタ、受信フィルタ、増幅器、ミキサ、オシレータ、DAC、ADCなどを含む。図1Hにおいて、1つのアンテナだけを図示しているが、それに限定されるものではなく、多数のアンテナを具備することもできる。また、RF処理部1h-10は、多数のRFチェーンを含む。更に、RF処理部1h-10は、ビームフォーミングを行う。ビームフォーミングのために、RF処理部1h-10は、多数のアンテナ又はアンテナ要素を介して送受信される信号のそれぞれの位相及び大きさを調節する。RF処理部1h-10は、1以上のレイヤを伝送することによりダウンMIMO動作を遂行する。
【0080】
一実施形態において、基底帯域処理部1h-20は、物理階層規格により基底帯域信号間及びビット列間の変換機能を遂行する。例えば、データ伝送時、基底帯域処理部1h-20は、送信ビット列を符号化して変調することにより複素シンボルを生成する。また、データ受信時、基底帯域処理部1h-20は、RF処理部1h-10から提供される基底帯域信号を復調して復号することにより受信ビット列を復元する。例えば、OFDM方式による場合、データ伝送時、基底帯域処理部1h-20は、送信ビット列を符号化して変調することにより複素シンボルを生成し、複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT演算及びCP挿入を介してOFDMシンボルを構成する。また、データ受信時、基底帯域処理部1h-20は、RF処理部1h-10から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位に分割し、FFT演算を介して副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号を介して受信ビット列を復元する。基底帯域処理部1h-20及びRF処理部1h-10は、上述のように信号を送信及び受信する。それにより、基底帯域処理部1h-20及びRF処理部1h-10は、送信部、受信部、送受信部、通信部、又は無線通信部と称される。
【0081】
通信部1h-30は、ネットワーク内の他ノードと通信を行うためのインターフェースを提供する。即ち、通信部1h-30は、主基地局において他ノード、例えば補助基地局、コア網などに送信されるビット列を物理的信号に変換し、他ノードから受信される物理的信号をビット列に変換する。
【0082】
保存部1h-40は、主基地局の動作のための基本プログラム、アプリケーション、設定情報のようなデータを保存する。特に、保存部1h-40は、接続された端末に割り当てられたベアラに関する情報、接続された端末から報告された測定結果などを保存する。また、保存部1h-40は、端末に多重連結を提供するか又は中断するかの判断基準になる情報を保存する。そして、保存部1h-40は、制御部1h-50の要請により、保存されたデータを提供する。
【0083】
制御部1h-50は、主基地局の全般的な動作を制御する。例えば、制御部1h-50は、基底帯域処理部1h-20及びRF処理部1h-10を介して、又は通信部1h-30を介して信号を送受信する。また、制御部1h-50は、保存部1h-40にデータを記録し、読み取る。そのために、制御部1h-50は、少なくとも1つのプロセッサを含む。例えば、制御部1h-40は、通信のための制御を遂行するCP(communication processor)、及び応用プログラムのような上位階層を制御するAP(application processor)を含む。本実施形態により、制御部1h-40は、多重連結モードで動作するための処理を行う多重連結処理部1h-52を含む。
【0084】
制御部1h-50は、上述の本発明の実施形態によって、基地局が動作するように一連の過程を制御する。例えば、本発明の実施形態による無線通信システムにおけるチャネル状態情報を受信する方法を遂行するように基地局の構成要素を制御する。
【0085】
本発明の一実施形態によると、無線通信システムにおける端末の動作方法は、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXのサイクルに関連する情報とDRXのサイクル内でPDCCHをモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含むDRXに関する構成情報を受信する段階と、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXでウェークアップの指示に関連するDCIに関する構成情報を受信する段階と、DCIに基づいてDRXでウェークアップを識別する段階と、DRXでウェークアップが識別されない場合、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を有する。
【0086】
一実施形態によると、DCIに基づいてDRXでウェークアップを識別する段階は、基地局からDCIを受信する段階と、DCIがウェークアップを示す場合、DRXでウェークアップを識別する段階と、を含み、DCIがウェークアップを示さない場合、DRXでウェークアップは、識別されない。
【0087】
一実施形態によると、周期的なCSIの報告を指示する情報は、タイマが開始されていない場合、周期的なCSI報告の遂行を指示する。
【0088】
一実施形態によると、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階は、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれている場合、周期的なCSIの報告を行う段階を含む。
【0089】
一実施形態によると、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれていない場合、周期的なCSI報告は、行われない。
【0090】
一実施形態によると、DCIに関する構成情報は、DCIの探索時間の開始時点とタイマの開始時点との間のオフセット情報を含む。
【0091】
一実施形態によると、無線通信システムにおける端末の動作方法は、DRXでウェークアップが識別された場合、タイマを開始することにより、タイマに関連する情報によって示された持続期間の間、PDCCHモニタリングを遂行する段階と、タイマに関連する情報によって示された持続時間の間、周期的なCSIの報告を行う段階と、を更に含む。
【0092】
本発明の一実施形態によると、無線通信システムにおける端末は、送受信部と、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXのサイクルに関連する情報とDRXのサイクル内でPDCCHをモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含むDRXに関する構成情報を受信し、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXでウェークアップの指示に関連するDCIに関する構成情報を受信し、DCIに基づいてDRXでウェークアップを識別し、DRXでウェークアップが識別されない場合、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備える。
【0093】
一実施形態によると、少なくとも1つのプロセッサは、基地局から記DCIを受信し、DCIがウェークアップを示す場合、DRXでェークアップを識別するように更に構成され、DCIがウェークアップを示さない場合、DRXでウェークアップは、識別されない。
【0094】
一実施形態によると、周期的なCSIの報告を指示する情報は、タイマが開始されていない場合、周期的なCSI報告の遂行を指示しない。
【0095】
一実施形態によると、少なくとも1つのプロセッサは、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれている場合、周期的なCSIの報告を行うように更に構成される。
【0096】
一実施形態によると、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれていない場合、周期的なCSI報告は、遂行されない。
【0097】
一実施形態によると、DCIに関する構成情報は、DCIの探索時間の開始時点とタイマの開始時点との間のオフセット情報を含む。
【0098】
一実施形態によると、少なくとも1つのプロセッサは、DRXでウェークアップが識別された場合、タイマを開始することにより、タイマに関連する情報によって示された持続期間の間、PDCCHモニタリングを行い、タイマに関連する情報によって示された持続時間の間、周期的なCSIの報告を行うように更に構成される。
【0099】
本発明の一実施形態は、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXのサイクルに関連する情報とDRXのサイクル内でPDCCHをモニタリングするための持続期間のタイマに関連する情報とを含むDRXに関する構成情報を受信する段階と、基地局から、RRCシグナリングを介して、DRXでウェークアップの指示に関連するDCIに関する構成情報を受信する段階と、DCIに基づいてDRXでウェークアップを識別する段階と、DRXでウェークアップが識別されない場合、DCIに関する構成情報に周期的なCSIの報告を指示する情報が含まれているか否かに基づいて周期的なCSIの報告を行う段階と、を遂行させるプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。
【0100】
本発明の請求項、又は発明の詳細な説明に記載された実施形態による方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせの形態によって具現される(implemented)。
【0101】
ソフトウェアで具現される場合、1以上のプログラム(ソフトウェアモジュール)を保存するコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はコンピュータプログラム製品に保存される1以上のプログラムは、電子装置内の1以上のプロセッサによって実行可能に構成される(configured for execution)。1以上のプログラムは、電子装置に、本発明の請求項、又は明細書に記載された実施形態による方法を実行させる命令語を含む。
【0102】
そのようなプログラム(ソフトウェアモジュール、ソフトウェア)は、RAM(random access memory)・フラッシュメモリを含む揮発性(non-volatile)メモリ、ROM(read-only memory)、電気的消去可能なプログラム可能なROM(EEPROM)、磁気ディスク保存装置(magnetic disc storage device)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多目的ディスク(DVD)、若しくは他形態の光学保存装置、又はマグネチックカセット(magnetic cassette)に保存される。或いは、それらの一部又は全部の組み合わせによって構成されたメモリに保存される。また、それぞれの構成メモリは多数個含まれる。
【0103】
また、プログラムは、インターネット、イントラネット(intranet)、LAN、WLAN(wide LAN)、又はSAN(storage area network)のような通信ネットワーク、或いはそれらの組み合わせによって構成された通信ネットワークを介して、アクセスすることができる付着可能な(attachable)保存装置(storage device)に保存される。そのような保存装置は、外部ポートを介して、本発明の実施形態を遂行する装置に接続される。また、通信ネットワーク上の別途の保存装置が、本発明の実施形態を遂行する装置に接続される。
【0104】
本発明において、用語「コンピュータプログラム製品(computer program product)」又は「コンピュータ読み取り可能な記録媒体(computer readable medium)」は、メモリ、ハードディスクドライブにインストールされたハードディスク、及び信号のような媒体を全体的に称するために使用される。それらの「コンピュータプログラム製品」又は「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、本発明によるチャネル状態情報を報告する方法を提供する手段である。
【0105】
上述の本発明の具体的な実施形態において、本発明に含まれる構成要素は、提示された具体的な実施形態により、単数又は複数で表現されている。しかし、単数又は複数の表現は、説明の便宜のために提示された状況に適するように選択されたものであり、本発明は、単数又は複数の構成要素に制限されるものではなく、複数で表現された構成要素であるとしても、単数によって構成されるか又は単数で表現された構成要素であるとしても、複数によって構成され得る。
【0106】
なお、本発明の詳細な説明において、具体的な実施形態について説明したが、本発明の範囲から外れない限度内で、様々な変形が可能であるということは、言うまでもない。従って、本発明の範囲は、説明した実施形態に限って定められるものではなく、特許請求の範囲だけではなく、その特許請求の範囲と均等なものによっても定められる。
【符号の説明】
【0107】
1a-05、1a-10、1a-15、1a-20 ENB(基地局)
1a-25 MME(mobility management entity)
1a-30 S-GW(serving-gateway)
1b-05、1b-40 PDCP(packet data convergence protocol)
1b-10、1b-35 RLC(radio link control)
1b-15、1b-30 MAC(medium access control)
1b-20、1b-25 PHY(物理階層)
1c-05 基地局
1c-10、1c-15 搬送波
1c-30 端末
1d-00 不連続受信(DRX)周期
1d-05 on-duration
1d-15 InactivityTimer
1d-20 HARQ RTT(round trip time)timer
1d-25 DRX retransmission timer
1e-01、1e-03、1e-05、1e-07 ウェークアップ信号(WUS)
1g-10、1h-10 RF処理部
1g-20、1h-20 基底低域処理部
1g-30、1h-40 保存部
1g-40、1h-50 制御部
1g-42、1h-52 多重連結処理部
1h-30 通信部
eNB 基地局
UE 端末

図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
【国際調査報告】