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特表2022-548080電磁干渉からマルチレベルマルチポートコネクタアセンブリを保護するための方法およびデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】電磁干渉からマルチレベルマルチポートコネクタアセンブリを保護するための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6581 20110101AFI20221109BHJP
   H01R 13/6587 20110101ALI20221109BHJP
   H01R 13/655 20060101ALI20221109BHJP
   H01R 12/58 20110101ALI20221109BHJP
   H01R 12/57 20110101ALI20221109BHJP
   H01R 12/71 20110101ALI20221109BHJP
   H01R 12/75 20110101ALI20221109BHJP
   H01R 13/6582 20110101ALI20221109BHJP
【FI】
H01R13/6581
H01R13/6587
H01R13/655
H01R12/58
H01R12/57
H01R12/71
H01R12/75
H01R13/6582
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516309
(86)(22)【出願日】2020-10-05
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 US2020054197
(87)【国際公開番号】W WO2021067907
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】62/910,462
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】デビット エル ブランカー
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】ハツェルトン ピー アベリー
(72)【発明者】
【氏名】スコット ディー ソマーズ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー エル カプシチンスキ
(72)【発明者】
【氏名】ビル チェン
(72)【発明者】
【氏名】リー チュワン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA16
5E021FB02
5E021FC16
5E021FC20
5E021FC21
5E021LA01
5E021LA09
5E021LA15
5E021LA20
5E223AB58
5E223AB59
5E223AB62
5E223AB64
5E223AB65
5E223AB67
5E223AB74
5E223BA06
5E223BA07
5E223BA09
5E223BB01
5E223BB12
5E223CA25
5E223CB63
5E223CD01
5E223DA05
5E223DB09
5E223DB11
5E223DB23
5E223EA07
5E223EB04
5E223EB12
5E223EB23
5E223EB32
5E223EB35
(57)【要約】
【解決手段】高速、低速、および電力端子を含み得るマルチレベルマルチコネクタアセンブリ(1a)は、電磁干渉から保護され、アセンブリは、上部ポートコネクタを保護し、かつ下部ポートコネクタの上に配置されて、電磁干渉(EMI)の範囲から少なくとも上部および下部ポートコネクタに対する遮蔽を提供するように構成された電磁遮蔽ケージを備え、上部ポートコネクタの少なくとも一部は、電磁遮蔽ケージが下部ポートコネクタの上に配置されると、下部ポートコネクタの上に配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチレベルマルチポートコネクタアセンブリであって、
上部ポートコネクタを保護し、かつ下部ポートコネクタの上方に配置されて、電磁干渉(EMI)の範囲から少なくとも前記上部および下部ポートコネクタに対する遮蔽を提供するように構成された電磁遮蔽のケージを備え、前記上部ポートコネクタの少なくとも一部が前記下部ポートコネクタの上方に配置され、前記電磁遮蔽のケージが前記下部ポートコネクタの上方に配置される、マルチレベルマルチポートコネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記上部および下部ポートコネクタの各々が、電力および通信の信号導体を備え、該信号導体が、少なくとも高速通信信号を伝導するように動作可能である、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記下部ポートコネクタが、表面実装技術(SMT)コネクタを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記上部ポートコネクタが、圧入コネクタを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記上部および下部ポートコネクタが、ボールグリッドアレイ、はんだ充填、圧入、SMT、または光ファイバを使用して接続されるように構成される、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記ケージが、カバー、ケージベース、上部バックカバー、下部バックカバー、フロントのエンドシールドを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記カバーおよび前記フロントのエンドシールドが、前記ケージの内部に空気を流入させるか、または該ケージの内部から空気を流出させるように動作可能な1つ以上の関連する開口部を備える、請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記1つ以上の開口部の各々が、前記アセンブリの内部内の構成要素に対するEMIの影響を低減するための幅および深さを有するように構成される、請求項7に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記フロントのエンドシールドが、該エンドシールドの周囲の一部または実質的にすべての周りに形成された複数の導電性変形可能要素を備え、前記要素が接地導体の一部を備える、請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記ケージが、内部ヒートシンク、第1の締結クリップ、上部ヒートシンク、および第2の締結クリップをさらに備える、請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記内部ヒートシンクが、前記カバーの全長と実質的に同じ長さを有する、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記第1の締結クリップが、前記ケージ内の構成要素と接触するように前記内部ヒートシンクに力を加えるように動作可能な1つ以上の変形可能要素を備える、請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記上部ポートコネクタまたは下部ポートコネクタが、バイパスコネクタの一部を備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、ケーブルを使用して前記回路基板に接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、前記下部ポートコネクタが、前記基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、前記下部ポートコネクタが、ケーブルを使用して前記基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、前記下部ポートコネクタが、前記基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記下部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子を備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項18】
電磁干渉からマルチレベルマルチポートコネクタアセンブリを遮蔽するための方法であって、
下部ポートコネクタを回路基板に接続することと、
上部ポートコネクタおよび前記接続された下部ポートコネクタを電磁遮蔽のケージで保護して、少なくとも前記上部および下部ポートコネクタを電磁干渉(EMI)の範囲から遮蔽することと、
を含む方法。
【請求項19】
前記上部および下部コネクタから少なくとも高速通信信号および電力を伝導することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記下部ポートコネクタを接続することが、表面実装技術(SMT)を使用して前記下部ポートコネクタを実装することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
圧入接続を使用して前記上部ポートコネクタを前記回路基板に接続することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記上部ポートコネクタおよび前記下部ポートコネクタが、SMT、圧入接続、ボールグリッドアレイ、はんだ充填、または光ファイバを使用して前記回路基板に接続されるように構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記ケージが、カバー、ケージベース、上部バックカバー、下部バックカバー、およびEMIフロントエンドシールドを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記ケージ中の1つ以上の開口部を使用して、前記ケージの内部に空気を流入させるか、または該ケージの内部から空気を流出させることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記1つ以上の開口部の各々が、前記ケージの内部の構成要素に対するEMIの影響を低減するための幅および深さを有するように構成される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
フロントエンドシールドの周囲の一部または実質的にすべての周りに形成された複数の導電性変形可能要素から接地導体を形成することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記上部ポートコネクタまたは下部ポートコネクタが、バイパスコネクタの少なくとも一部を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記上部ポートコネクタが、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備え、前記方法が、ケーブルを使用して両方の端子セットを前記回路基板に接続することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記下部ポートコネクタが、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備え、前記方法が、両方の端子セットを前記回路基板に直接接続することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記上部ポートコネクタが、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備え、前記方法が、ケーブルを使用して前記高速通信信号端子を前記回路基板に接続することと、前記低速通信信号端子または電力端子を前記回路基板に直接接続することとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
前記下部ポートコネクタが、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備え、前記方法が、ケーブルを使用して前記高速通信信号端子を前記回路基板に接続することと、前記低速通信信号端子または電力端子を前記回路基板に直接接続することとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して前記回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、前記下部ポートコネクタが、前記基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、前記基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項33】
前記下部ポートコネクタが、低速通信信号端子または電力端子を備え、前記方法が、ケーブルを使用して前記端子を前記回路基板に接続することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月4日に出願された米国仮出願第62/910462号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、コネクタの分野に関し、より具体的には、高データレート用途での使用に適したコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、本発明のより良い理解を容易にするのに役立ち得る態様を紹介する。したがって、このセクションの記述は、この観点から読まれるべきであり、先行技術であるものまたは先行技術でないものについての承認として理解されるべきではない。
【0004】
今日まで、複数の高速コネクタをコンパクトに含有すると同時に電磁干渉(EMI)遮蔽を提供するコネクタアセンブリを製造することは困難であった。
【0005】
したがって、この課題に対する解決策を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、様々な例示的な入力/出力(I/O)コネクタアセンブリについて説明する。本発明のアセンブリは、とりわけ、電磁干渉(EMI)保護を含む。
【0007】
一実施形態では、本発明のマルチレベルマルチポートコネクタアセンブリは、上部ポートコネクタを保護し、かつ下部ポートコネクタの上に配置されて、電磁干渉(EMI)の範囲から少なくとも上部および下部ポートコネクタに対する遮蔽を提供するように構成された電磁遮蔽ケージを備えてもよく、電磁遮蔽ケージが下部ポートコネクタの上に配置されると、上部ポートコネクタの少なくとも一部が下部ポートコネクタの上に配置される。そのような実施形態では、上部および下部ポートコネクタの各々は、電力および通信信号導体を備えてもよく、信号導体は、少なくとも高速通信信号を伝導するように動作可能である。
【0008】
上部ポートコネクタおよび下部ポートコネクタの両方を備える本発明のコネクタアセンブリでは、下部ポートコネクタは、表面実装技術(SMT)コネクタを備えてもよく、一方、上部ポートコネクタは、圧入コネクタを備えてもよい。あるいは、上部および下部ポートコネクタの各々は、ボールグリッドアレイ、はんだ充填、圧入、SMT、または光ファイバを使用して接続されるように構成されてもよい。
【0009】
実施形態では、ケージは、他の構成要素の中でも、カバー、ケージベース、上部バックカバー、下部バックカバー、およびフロントエンドシールドを備えてもよく、カバーおよびフロントエンドシールドは、ケージの内部に空気を流入させるか、またはケージの上記内部から空気を流出させるように動作可能な1つ以上の関連する開口部を備えてもよい。なおさらに、1つ以上の開口部の各々は、例えば、アセンブリの内部内の構成要素に対するEMIの影響を低減するための幅および深さを有するように構成されてもよい。さらに、本発明のケージは、内部ヒートシンク、第1の締結クリップ、上部ヒートシンク、および第2の締結クリップを備えてもよく、内部ヒートシンクの一実施形態は、カバーの全長と実質的に同じ長さを有してもよい。
【0010】
実施形態では、本発明のフロントエンドシールドは、エンドシールドの周囲の一部または実質的にすべての周りに形成された複数の導電性変形可能要素を備えてもよく、要素は、接地導体の一部を備え、本発明の第1の締結クリップは、ケージ内の構成要素と接触するように内部ヒートシンクに力を加えるように動作可能な1つ以上の変形可能要素を備えてもよい。
【0011】
上部ポートコネクタまたは下部ポートコネクタは、例えば、バイパスコネクタの一部を備えてもよい。
【0012】
上述の接続技術に加えて、本発明のアセンブリは、上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、下部ポートコネクタが、基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備えるように構成されてもよい。
【0013】
あるいは、本発明のコネクタアセンブリは、上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、下部ポートコネクタが、ケーブルを使用して基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備えるように構成されてもよい。
【0014】
別の代替的なコネクタアセンブリは、上部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備え、下部ポートコネクタが、基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備えるように構成されてもよい。
【0015】
さらに別の代替的なコネクタアセンブリは、下部ポートコネクタが、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子を備えるように構成されてもよい。
【0016】
本発明のコネクタアセンブリに加えて、本発明者らは、マルチレベルマルチポートコネクタアセンブリをEMIから遮蔽するための本発明の方法を提供する。そのような方法の1つは、下部ポートコネクタを回路基板に実装することと、上部ポートコネクタおよび実装された下部ポートコネクタを電磁遮蔽ケージで保護して、少なくとも上部ポートコネクタおよび下部ポートコネクタを電磁干渉(EMI)の範囲から遮蔽することとを含んでもよい。そのような方法は、少なくとも高速通信信号および電力を上部および下部コネクタから伝導することをさらに含んでもよい。
【0017】
追加の実施形態では、下部ポートコネクタを実装することは、表面実装技術(SMT)を使用して下部ポートコネクタを接続することを含んでもよく、上部ポートコネクタを回路基板に接続することは、圧入接続を使用することを含んでもよい。
【0018】
他の接続技術が使用されてもよい。例えば、上部ポートコネクタおよび下部ポートコネクタは、例えば、SMT、圧入接続、ボールグリッドアレイ、はんだ充填、または光ファイバを使用して回路基板に接続されてもよい。
【0019】
前述のように、例示的な方法では、ケージは、カバー、ケージベース、上部バックカバー、下部バックカバー、およびEMIフロントエンドシールドを備えてもよい。
【0020】
本発明の方法は、(1)1つ以上の開口部の各々が、ケージの内部内の構成要素に対するEMIの影響を低減する幅および深さを有するように構成されてもよい、ケージ中の1つ以上の開口部を使用してケージの内部に空気を流入させるか、またはケージの内部から空気を流出させること、(2)フロントエンドシールドの周囲の一部または実質的にすべての周りに形成された複数の導電性変形可能要素から接地導体を形成すること、などの追加の特徴をなおさらに含んでもよい。
【0021】
同様に、前述のように、本発明の方法の各々において、上部ポートコネクタまたは下部ポートコネクタは、バイパスコネクタの少なくとも一部を備えてもよい。
【0022】
本発明の上部および下部ポートコネクタは、高速、低速、および電力端子の組み合わせを備えてもよく、いくつかの方法で回路基板に接続されてもよい。
【0023】
例えば、1つの本発明の方法では、上部ポートコネクタは、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備える。そのような方法は、ケーブルを使用して両方の端子セットを回路基板に接続することを含んでもよい。
【0024】
別の本発明の方法では、下部ポートコネクタは、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備える。そのような方法は、両方の端子セットを回路基板に直接接続することを含んでもよい。
【0025】
さらなる本発明の方法は、上部ポートコネクタを備え、上部ポートコネクタは、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備える。そのような方法は、ケーブルを使用して高速通信信号端子を回路基板に接続することと、低速通信信号端子または電力端子を回路基板に直接接続することとを含んでもよい。
【0026】
さらに別の本発明の方法は、下部ポートコネクタを備え、下部ポートコネクタは、高速通信信号端子および低速通信信号端子または電力端子を備える。そのような方法は、ケーブルを使用して高速通信信号端子を回路基板に接続することと、低速通信信号端子または電力端子を回路基板に直接接続することとをさらに含んでもよい。
【0027】
2つの追加の本発明の方法は、(i)ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子、および基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子を備える上部ポートコネクタ、ならびに基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子、および基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子を備える下部ポートコネクタと、(ii)低速通信信号端子または電力端子を備える下部ポートコネクタと、を備える。そのような後者の方法は、ケーブルを使用して端子を回路基板に接続することを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明は例として示されており、同様の参照番号が類似の要素を示す添付の図面によって限定されない。
【0029】
図1】本発明の実施形態による例示的な本発明のコネクタアセンブリの斜視図である。
図2A】本発明の実施形態によるアセンブリの正面図である。
図2B】本発明の実施形態によるアセンブリの背面図である。
図3】本発明の実施形態による例示的な遮蔽ケージを構成するために使用され得る例示的な構成要素の「分解」図である。
図4】本発明の実施形態による例示的な開口部を示す図である。
図5】本発明の実施形態による例示的な開口部を示す図である。
図6】本発明の実施形態による例示的なコネクタアセンブリの斜視内部図である。
図7】本発明の実施形態による例示的なコネクタアセンブリの上部ポートコネクタの部分分解図である。
図8A】本発明の実施形態による例示的なコネクタの側面図である。
図8B】本発明の実施形態による例示的なコネクタの側面図である。
図9】本発明の実施形態による例示的なアセンブリの内部の例証的な図である。
図10】本発明の実施形態による、回路基板に接続された上部ポートコネクタの高速通信信号端子および低速または電力端子を有する本発明のアセンブリを示す図である。
図11】本発明の実施形態による、回路基板に接続された上部ポートコネクタの高速通信信号端子および低速または電力端子を有する本発明のアセンブリを示す図である。
図12】本発明の実施形態による本発明のアセンブリを示す図である。
図13】本発明の実施形態による本発明のアセンブリを示す図である。
図14】本発明の実施形態によるモジュラーセクションを備える本発明のアセンブリを示す図である。
図15】本発明の実施形態によるモジュラーセクションを備える本発明のアセンブリを示す図である。
図16】本発明の実施形態によるモジュラーセクションを備える本発明のアセンブリを示す図である。
図17】本発明の実施形態によるモジュラーセクションを備える本発明のアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の特定の実施形態は、様々な図およびスケッチを参照して以下に開示される。説明および例示の両方は、理解を高めることを意図して作成されている。例えば、図中の要素のいくつかの寸法は、他の要素に対して誇張されている場合があり、商業的に成功した実装に有益であるか、または必要でさえある周知の要素は、実施形態の妨害が少なく、より明確な提示が達成され得るように示されない場合がある。
【0031】
例証および説明の両方における単純さおよび明確さは、当業者が、当技術分野で既に知られていることを考慮して、本発明を効果的に作製、使用、および最良の実施を可能にするために求められる。当業者であれば、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、以下に説明する特定の実施形態に対して様々な修正および変更を行い得ることを理解するであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的または包括的ではなく例証的かつ例示的であると見なされるべきであり、以下に記載される特定の実施形態に対するすべてのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0032】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、明示的に開示された組み合わせに限定されることを意図しない。したがって、特に明記しない限り、本明細書に開示された特徴を一緒に組み合わせて、簡潔にするために別途示されなかった追加の組み合わせを形成してもよい。
【0033】
本明細書で提供される開示は、その好ましいおよび例示的な実施形態に関して特徴を説明する。添付の特許請求の範囲および趣旨内の多数の他の実施形態、修正および変形が、本開示の検討から当業者には思い浮かぶであろう。
【0034】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」という用語またはその任意の他の変形は、非排他的な包含を指すことを意図しており、その結果、要素のリストを含むプロセス、方法、製品、または装置は、リスト中のそれらの要素のみを含まず、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、製品、または装置に固有の他の要素を含んでもよい。
【0035】
本明細書で使用される「1つの(a)」または「1つの(an)」という用語は、1つ以上として定義される。本明細書で使用される「複数」という用語は、2つまたは3つ以上として定義される。本明細書で使用される「別の」という用語は、少なくとも第2またはそれ以上として定義される。
【0036】
本明細書で別段の指示がない限り、「第1」および「第2」、「上部」および「下部」などのような関係用語の使用は、あるエンティティまたは動作を別のエンティティまたは動作から区別するためにのみ使用され、そのようなエンティティまたは動作間の実際のそのような関係、順序、または重要性を必ずしも必要とせず、または暗示しない。
【0037】
本明細書で使用される「含む(including)」および/または「有する」という用語は、含む(comprising)(すなわち、オープン言語)と定義される。本明細書で使用される「結合された」という用語は、必ずしも直接的ではなく、必ずしも機械的ではないが、接続されていると定義される。本明細書における「または」または「および/または」の使用は、包括的(A、B、もしくはCは、任意の1つもしくは任意の2つもしくは3つすべての文字を意味する)であり、排他的ではないと定義され(排他的であることが明示的に示されていない限り)、したがって、場合によっては「および/または」の使用は、他のどこかでの「または」の使用が、「または」の使用を排他的である、と意味すると解釈されるべきではない。「表示」(例えば、「示す」および「表示」)という単語に由来する用語は、示されているオブジェクト/情報を通信または参照するために利用可能なすべての様々な技法を包含することを意図している。示されているオブジェクト/情報を通信または参照するために利用可能な技術のいくつかの例には、すべてではないが、示されているオブジェクト/情報の伝達、示されているオブジェクト/情報の識別子の伝達、示されているオブジェクト/情報を生成するために使用される情報の伝達、示されているオブジェクト/情報の部分または一部の伝達、示されているオブジェクト/情報のいくつかの導出の伝達、および示されているオブジェクト/情報を表すいくつかのシンボルの伝達が含まれる。
【0038】
本明細書で使用される場合、「高速」および「高データレート」という語句は、当業者の文脈または知識がそうでないことを示さない限り、同義であることを意味する。同様に、「低速」および「低データレート」という語句は、当業者の文脈または知識がそうでないことを示さない限り、同義であることを意味する。
【0039】
本明細書で使用される場合、「~するように動作可能である」という語句は、当業者の文脈または知識がそうでないことを示さない限り、「~するように機能する」ことを意味する。
【0040】
ここで図1を参照すると、例示的な本発明のマルチレベルマルチポートコネクタアセンブリ1aの斜視図が示されている。図示のように、アセンブリ1aは、上部ポートコネクタ3b(視界から隠されているが、図6を参照されたい)および下部ポートコネクタ3aを保護するように構成された電磁遮蔽ケージ2と、本発明の一実施形態による回路基板4とを備えてもよい。
【0041】
より詳細には、図1aに示す実施形態では、ケージ2は、下部ポートコネクタ3aの上に配置され、かつ電磁干渉(EMI)の範囲から少なくとも上部および下部ポートコネクタ(ならびにケージ内の他の構成要素)のための遮蔽を提供し、上部ポートコネクタ3b(再び、図示せず)の少なくとも一部は、下部ポートコネクタ3aの上に配置され、ここでも電磁遮蔽ケージ2は、下部ポートコネクタ3aの上に配置される。
【0042】
コネクタ3a、3bは、例えば、光スモールフォームファクタプラガブルアプリケーションまたは2倍密度光スモールフォームファクタプラガブルアプリケーションに使用されるものなどの入力/出力(I/O)コネクタを備えてもよい。構成されているように、アセンブリは、マルチポートマルチレベルEMI遮蔽コネクタと呼ばれてもよい。
【0043】
より詳細には、実施形態では、コネクタ3a、3bの各々は、電気信号または光信号を伝導するように構成されてもよい。後者の場合、各コネクタは、光-電気(O/E)または電気-光(E/O)変換回路を備えてもよい。追加の実施形態では、各コネクタ3a、3bは、増幅器およびリタイミング回路などの能動電気デバイスを含んでもよい。
【0044】
多くの場合、O/E、E/O変換回路、能動デバイス、およびリタイミング回路は、動作中にかなりの量の熱を生成する場合があるしたがって、本明細書でさらに説明するように、各コネクタは、1つ以上のヒートシンクを備えてもよい。
【0045】
続けて、各コネクタ3a、3bは、別個の電力および通信信号経路(すなわち、典型的には、ポートは互いに電気的に接続されていない)の一部を形成する1つ以上の別個の電力および通信信号導体を備えてもよい。実施形態では、アセンブリ1aのコネクタ3a、3bの信号導体によって、最大112ギガビット毎秒(Gbps)およびそれを超える少なくとも例示的な高速通信信号が伝送されてもよい。代替的な実施形態では、アセンブリ1aのコネクタ3a、3bの導体によって最大160Gbpsの通信信号が伝送されてもよい。
【0046】
一実施形態では、下部ポートコネクタ3aは、例えば、はんだ付けプロセスを使用して基板4に最初に実装され得る表面実装技術(SMT)コネクタであってもよい。その後、上部ポートコネクタ3b(再び、図示せず)およびケージ2は、上部ポートコネクタ3bおよびケージ2が、図2Aおよび図2Bに示すように下部ポートコネクタ3aの上に配置され、マルチレベルマルチポートコネクタアセンブリを形成するように、基板4に圧入されてもよく、図2Aはアセンブリ1aの正面図を示し、図2Bはアセンブリ1aの背面図を示す。そのように配置されると、ケージ2は、上部および下部ポートコネクタの両方を電磁干渉(EMI)(例えば、名目上10MHz~50GHzをカバーする)の範囲から遮蔽するように動作可能である。代替的な実施形態では、下部ポートコネクタ3aおよびケージ2/取り付けられた上部ポートコネクタ3bは、例えば、ボールグリッドアレイ、はんだ充填、圧入、SMT、光ファイバ技術、またはそのような技術の組み合わせを使用して基板4に接続されてもよい。結果として、上部ポートコネクタおよび実装された下部ポートコネクタ3a、3bの両方は、少なくとも上部および下部ポートコネクタ3a、3bを電磁干渉(EMI)の範囲から遮蔽するために電磁遮蔽ケージ2で保護される。
【0047】
ここで図3を参照すると、例示的な遮蔽ケージ2を構築するために使用され得る例示的な構成要素の「分解」図が示されている。示すように、ケージ2は、ケージベース21、上部バックカバー20a、下部バックカバー22a、ならびにEMIフロントエンドシールド24aを有する三面導電性カバー23a(例えば、上部および2つの側面)を備えてもよい。これらの構成要素20a、21、22a、23a、および24aの各々は、上部および下部コネクタなど、それらがそれぞれ覆う構成要素をEMIから遮蔽するように動作可能であり得る。実施形態では、構成要素20a、21、22a、23a、および24aは、例えば、十分に導電性の金属または導電性めっきプラスチックで構成されてもよいが、これらは、使用され得る導電性材料の種類のうちの2つだけである。
【0048】
フロントエンドシールド24aは、上部ポートコネクタ3bおよびコネクタ3bに接続された任意の構成要素などのケージ2によって囲まれた構成要素の温度を低下させるために、ケージ2の内部に空気を流入させる、および/またはケージ2の内部から空気を流出させるように動作可能な1つ以上の関連する穴、開口部、または通気口24b(まとめて「開口部」)を備えてもよい。さらに、フロントエンドシールド24aは、シールド24aの周囲の一部または実質的にすべての周りに形成され得る複数の導電性の変形可能な「フィンガ」または要素240a~n(まとめて「要素」であり、「n」は最後の要素を示す)をさらに備えてもよい。実施形態では、対応する対向する変形可能要素(図示せず)を有する別のデバイス(例えば、パドルカード、図9の構成要素5を参照されたい)は、他のデバイスがアセンブリ1aに「差し込まれ」ていると言えるように、要素240a~nの上に押し込まれて配置されてもよい。2セットの対向する変形可能要素の対向する力は、他方のデバイスをアセンブリ1aに固定する。なおさらに、実施形態では、要素240a~nは、導電性であるため、電気接地経路を確立し得る。
【0049】
続いて、ケージ2は、内部ヒートシンク25bおよび第1の締結クリップ25cを含み得るケージ中央セクション25aと、上部ヒートシンク26aおよび第2の締結クリップ26bとをさらに備えてもよく、後者の2つの構成要素は、カバー20a上に配置されるように構成される。図3は、ケージ2をちょうど今述べた構成要素のすべてを含むものとして示しているが、そのような構成要素のサブセットのみを含む他のコネクタアセンブリ実施形態が想定されることを理解されたい。なおさらに、追加の実施形態は、(i)図3に示されていない追加の構成要素、(2)より少ない構成要素(すなわち、図3に示す構成要素のサブセット)、および/または(iii)例えば、図3に示されていない追加の構成要素を有する、図3に示されている構成要素のサブセット、を含んでもよい。
【0050】
より詳細には、第1の締結クリップ25cは、ケージ中央セクション25a内にある内部ヒートシンク25bに力を加えるように動作可能な1つ以上の変形可能要素25eを備えてもよい。力の結果として、ヒートシンク25bは、下部ポートコネクタに挿入されたプラグモジュールなどのケージ2内の構成要素と接触する。第2の締結クリップ26bに目を向けると、実施形態では、クリップ26bは、ヒートシンク26aが、例えば、上部ポートコネクタに挿入されたプラグモジュール、O/Eおよび/またはE/O変換回路、能動デバイスおよび/またはリタイミング回路など、ケージ2によって囲まれ、かつケージ2内にある構成要素と接触するように、上部ヒートシンク26aに力を加えるように動作可能であり得る。
【0051】
本発明の実施形態では、本発明のアセンブリ1aは、アセンブリ1aの内部構成要素の温度を低下させるように動作可能なフロントエンドシールド24a以外の追加の構成要素を備えてもよい。例えば、カバー20a(図1参照)、上部バックカバー22a、下部バックカバー23a(図2B参照)、およびケージ中央セクション25a(図3参照)の各々は、ケージ2によって囲まれた構成要素の温度を低下させるために、ケージ2の内部に空気を流入させるように動作可能な、それぞれ1つ以上に対応して関連する開口部20b、22b、23b、および25dを備えてもよい。
【0052】
実施形態に応じて、例えば、図4に示される開口部6などの上述の開口部の各々のうちの1つ以上は、六角形として成形されてもよい。あるいは、上述の開口部の各々のうちの1つ以上は、利用され得る多くの異なる種類の開口部形状のうちの2つだけを挙げるとすると、円として成形されてもよく、そのような開口部形状は、開口部が本発明のアセンブリの構成要素の温度を低下させるように機能することを可能にする。さらに、関連する開口部の所与のセットは、例えば、六角形の開口部のサブセットおよび円形の開口部のサブセットを含んでもよい。実施形態では、本発明のアセンブリの構成要素(例えば、構成要素20a、22a、23a、25a)の表面積および/または構造は、構成要素および開口部の寸法のために、円形の開口部よりも多くの六角形の開口部を含めることを可能にし得る(すなわち、円形の開口部よりも多くの六角形の開口部が構成要素に形成され得る)。
【0053】
さらに、例えば開口部20bなどの各開口部は、減衰させようとする1つまたは複数の周波数に応じてアセンブリ1aの内部内の構成要素に対するEMIの影響を低減する幅を有するように構成されてもよく、所望の減衰量(例えば、dB単位)に応じて内部の構成要素に対するEMIの影響を低減する押出深さを有するように構成されてもよい。例えば、開口部の幅が小さいほど、減衰させることができる上側カットオフ周波数は高くなり、一方、押出深さの開口部が深いほど、所与の周波数で所与の信号をより減衰させることができる(すなわち、信号のデシベルレベルを低減する)。実施形態では、本発明のアセンブリの一部として使用される開口部は、所望の減衰量に対応する幅および押出深さを有してもよい(すなわち、サイズ設定され得る)。
【0054】
さらに、実施形態では、開口部のグループ内の所与のサイズの開口部を非周期的に繰り返して、所与の周波数または周波数帯域での開口部から開口部への拡張または「利得」を回避し得る。
【0055】
例示的な開口部が図5に示されており、開口部40a、40b、40c、および40dは各々、同じ幅を有し、したがって、実質的に同じ周波数範囲で信号を減衰させる。しかしながら、例示的な開口部40b、40c、および40dは、開口部40aよりも大きい押出深さを有するので、そのような開口部は、例えば開口部40aよりも大きい所与の周波数で所与の信号を減衰させる(すなわち、開口部40b、40c、および40dは、開口部40aよりも信号のデシベルレベルを低下させる)。
【0056】
図5にも示すように、カバー20aの厚さは、所望のEMI、減衰レベルを達成するように設定され得る。例えば、所与の材料で構成される薄い厚さ42は、同じ所与の材料の厚い厚さ43よりも小さい望ましくない周波数を減衰し得る。なおさらに、カバー20aは、同じまたは異なる減衰材料(例えば、層は金属材料で構成することができ、一方他の層はめっきされたプラスチックなどの他の導電性材料で構成することができる)の複数の層44a~nで構成されてもよい。
【0057】
図6は、本発明の実施形態による、回路基板4に実装された上部ポートコネクタ3bおよび下部ポートコネクタ3aを有するコネクタアセンブリ1aの斜視内部図を示す。ここで図7を参照すると、上部ポートコネクタ3bの部分分解図が示されている。図示のように、コネクタ3bは、ケーブル3c(例えば、二軸、差動ケーブル)を有するバイパスコネクタを備えてもよく、各個別ケーブルは、コネクタ3bに出入りする高速シグナリング(例えば、112Gbps、最大160Gbpsを伝達するように動作可能であり得る。この実施形態では、上部ポートコネクタ3bは、高速ウェハ3d、中央に配置された低速/パワーウェハ3e、グラウンドウェハ3f、3g、ならびに上部および下部ハウジング3h、3iをそれぞれさらに備えてもよい。「バイパスコネクタ」とは、ある位置で回路基板に接続され、接続されたケーブルを介して、例えば同じ基板にも接続されている特定用途向け集積回路(ASIC)(または他の構成要素)の実質的に隣にある回路基板上の別の位置との間で信号を受け渡し、それによって例えばそのようなトレースに関連する信号損失、クロストーク、または他の悪影響を低減するために、回路基板の中間電気トレースをバイパスする、コネクタを意味する。
【0058】
図8Aおよび図8Bは、コネクタ3a、3bの側面図を示す。図示のように、図8bのコネクタ3bの図は、本発明の実施形態による部分断面図である。図示のように、低速信号または電力信号を伝送し得るウェハ3e内の導体は、回路基板4に接続されてもよく、一方高速信号を伝送し得るウェハ3d内の導体は、ケーブル3c(例えば、二軸ケーブル)に接続されてもよい。
【0059】
ここで図9を参照すると、カバー20aが取り外されたアセンブリ1aの内部の例証的な図が示されている。実施形態では、内部ヒートシンク25bは、カバー20aの全長と実質的に同じように延在してもよい。グラウンドウェハ3f(見えない)を覆うオーバーモールド7も示されている。実施形態では、オーバーモールド7は、例えばプラスチックで構成されてもよい。
【0060】
ここで図10および図11を参照すると、本発明のアセンブリ1aが示されており、上部ポートコネクタ3bのその高速通信信号端子(例えば、112Gbps)および低速(例えば、10Gbps未満)または電力端子(例えば、1.6アンペア)は、それぞれのケーブル30を使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。
【0061】
これらの速度および電力レベルは、単なる例示であることを理解されたい。例えば、代替的な実施形態では、コネクタは、例えば10Gbpsを超える速度(すなわち、データレート)を増加させるために、各導体(すなわち、導体接点)を電気的に絶縁するために関連し、かつ割り当てられたグラウンド接点を有する低速電源導体を備えてもよい。さらに、代替的な実施形態では、コネクタ3a、3bは、例えば、1.6アンペアを超える電力レベルを達成するために複数の並列電力端子接点を含んでもよい。
【0062】
図11では、読者がコネクタ3a、3bを見ることができるように、アセンブリ1aのカバー20aが取り外されている。図示のように、例えば、高速通信信号端子は、上部ポートコネクタ3bの左および右側に配置されてもよく、一方、低速または電力端子は、高速通信信号端子(図示せず)の間の中央に配置されてもよい。この実施形態では、下部ポートコネクタ3aの高速通信信号端子および低速/電力端子は、基板4に直接接続されるように構成されてもよい(すなわち、ケーブルは使用されない)。
【0063】
ここで図12および図13を参照すると、それぞれのケーブル30a、30bを使用して基板4に接続されるように構成された上部ポートコネクタ3bおよび下部ポートコネクタ3aaの高速通信信号端子を有する本発明のアセンブリ1bがそれぞれ示されている。図13では、読者がコネクタ3aa、3bを見ることができるようにアセンブリ1bのカバー20aaが取り外されている。図13に示すように、コネクタ3aa、3bの高速通信信号端子は、それぞれのコネクタの左および右側に配置されてもよい。この実施形態では、上部および下部ポートコネクタ、3aa、3bの両方の中央に配置された低速/電力端子(図示せず)は、基板4に直接接続されるように構成されてもよい(すなわち、ケーブルは使用されない)。
【0064】
図1図13に示す実施形態では、上部ポートコネクタの低速/電力端子は、基板4に直接接続されるように構成されるものとして示されている。他の実施形態では、そのような端子は、それぞれのケーブル(例えば、個別のワイヤ、二軸、または低速信号を伝導することができる他の構成要素)を使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。
【0065】
例えば、ここで図14を参照すると、この実施形態では、本発明のアセンブリ100は、モジュラーセクション100a、100b、および100cを備えてもよく、例えば、セクション100bをセクション100cの上に配置し、セクション100aをセクション100bの上に配置することによって構築されてもよい。アセンブリ100は、図15に示すように、下部ポート300aおよび上部ポートコネクタ300bを備えてもよい。図15では、読者がコネクタ300a、bを見ることができるように、モジュラーセクションのカバーが取り外されている。実施形態では、上部ポートコネクタ300bの高速通信信号端子および低速/電力端子の両方はそれぞれ、それぞれのケーブル100d、100eを使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。図15に示すように、例えば、高速通信信号端子は、上部ポートコネクタ300bの左および右側に配置されてもよく、一方、低速または電力端子は、高速通信信号端子間の中央に配置されてもよい。
【0066】
ここで図16を参照すると、アセンブリ100と同様に、例えば、セクション1000aの上部にセクション1000bを配置し、セクション1000bの上部にセクション1000cを配置することによって構築され得るモジュラーセクション1000a、1000b、および1000cを備え得る本発明のアセンブリ1000が示されている。アセンブリ1000は、図17に示すように、下部ポート3000aおよび上部ポートコネクタ3000bを備えてもよい。図17では、読者がコネクタ3000a、bを見ることができるように、モジュラーセクションのカバーが取り外されている。実施形態では、上部ポートコネクタ3000bの高速通信信号端子および低速/電力端子はそれぞれ、それぞれのケーブル1000d、1000eを使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。図17に示すように、例えば、高速通信信号端子は、上部ポートコネクタ3000bの左および右側に配置されてもよく、一方、低速または電力端子は、高速通信信号端子間の中央に配置されてもよい。加えて、この実施形態では、下部ポートコネクタ3000aの高速通信信号端子もケーブル1000fを使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。本明細書に記載の下部ポートコネクタは、バイパスコネクタであり得ることを理解されたい。さらに、図では、下部ポートコネクタの低速または電力端子は、基板4に直接接続されるように構成されているように示されているが、代替的な実施形態では、そのような端子は、本明細書で前述した適切な低速構成要素を使用して基板4に接続されるように構成されてもよい。さらに追加の実施形態では、本発明のアセンブリは、本明細書で前述した特徴のうちの1つ以上を備えてもよく、加えて、ケーブルを使用して回路基板に接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える上部ポートコネクタを備えてもよい。さらに、そのようなアセンブリは、基板に直接接続されるように構成された高速通信信号端子と、基板に直接接続されるように構成された低速通信信号端子または電力端子とを備える下部ポートコネクタを備えてもよい。
【0067】
上部または下部ポートの端子を基板4などの別のデバイスに接続するために使用されるケーブルは、二軸ケーブルである必要はないことを理解されたい。例えば、他の種類のケーブルが使用されてもよい。なおさらに、同軸ケーブルまたは銅ケーブルの代わりに光ケーブルを使用してもよい。光ケーブルが使用される場合、本発明のアセンブリは、本明細書で前述したように光-電気変換回路(およびその逆)を組み込んでもよい。
【0068】
以下に含まれる特許請求の範囲の文言は、拡張された形で、すなわち、最も広いものから最も狭いものまで階層的に、参照により本明細書に組み込まれ、各可能な組み合わせは、固有の独立型の実施形態として説明される複数の従属請求項の参照によって示される。
【0069】
利益、他の利点、および問題の解決策は、本発明の特定の実施形態に関して上述されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、およびそのような利益、利点、もしくは解決策を引き起こすかもしくはもたらすか、またはそのような利益、利点、もしくは解決策をより顕著にする場合がある任意の要素は、いずれかまたはすべての請求項の重要な、必要な、または本質的な特徴もしくは要素として解釈されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】