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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】シリンジ制御アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20221109BHJP
   A61M 5/145 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
A61M5/142 530
A61M5/145 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516602
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 US2020050754
(87)【国際公開番号】W WO2021055292
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】16/572,384
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オダ、トッド
(72)【発明者】
【氏名】マンスール、ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】メイソン、ユージン
(72)【発明者】
【氏名】フラウスト、トマス
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066CC01
4C066DD12
(57)【要約】
シリンジ制御アセンブリが、本明細書に説明される。シリンジ制御アセンブリは、アセンブリ本体と、第1のシリンジと、第2のシリンジと、ポンプアセンブリとを含む。第1および第2のシリンジは、アセンブリ本体のシリンジ取り付けラックに解放可能に結合される。ポンプアセンブリは、第1のポンプユニットと第2のポンプユニットとを含む。各ポンプユニットは、各それぞれのシリンジと流体連通している。プライミング構成では、第1のポンプユニットは、第1のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成され、第2のポンプユニットは、第2のシリンジ空洞内に流体流を圧送するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンジ制御アセンブリであって、
シリンジ取り付けラックを備えるアセンブリ本体と、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第1のシリンジであって、第1のシリンジ空洞を画定する第1のシリンジ本体と、第1のシリンジポートとを備え、前記第1のシリンジポートが、前記第1のシリンジ空洞と流体連通している、第1のシリンジと、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第2のシリンジであって、第2のシリンジ空洞を画定する第2のシリンジ本体と、第2のシリンジポートとを備え、前記第2のシリンジポートが、前記第2のシリンジ空洞と流体連通している、第2のシリンジと、
前記アセンブリ本体に結合されたポンプアセンブリであって、
第1のポンプチュービングを介して前記第1のシリンジポートと流体連通している第1のポンプユニットと、
第2のポンプチュービングを介して前記第2のシリンジポートと流体連通している第2のポンプユニットとを備え、プライミング構成では、前記第1のポンプユニットが、前記第1のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成され、前記第2のポンプユニットが、前記第2のシリンジ空洞内に流体流を圧送するように構成される、ポンプアセンブリと、
を備える、シリンジ制御アセンブリ。
【請求項2】
マニホールド入口とマニホールド出口とを備える流体マニホールドであって、前記マニホールド入口および前記マニホールド出口が、流体連通しており、前記マニホールド出口が、前記第1のポンプユニットと流体連通している、流体マニホールドと、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第3のシリンジであって、第3のシリンジ空洞を画定する第3のシリンジ本体と、第3のシリンジポートとを備え、前記第3のシリンジポートが、前記第3のシリンジ空洞と流体連通している、第3のシリンジと
をさらに備え、
前記ポンプアセンブリが、
第3のポンプチュービングを介して前記第3のシリンジポートと流体連通している第3のポンプユニットをさらに備え、押し込み構成では、前記第3のポンプユニットが、前記第3のシリンジ空洞から前記マニホールド入口内に流体流を向けるように構成され、前記第1のポンプユニットが、前記第1のシリンジ空洞および前記マニホールド出口から流体流を受け取るように構成される、
請求項1に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項3】
前記流体マニホールドが、前記シリンジ取り付けラックと前記ポンプアセンブリとの間に配置される、請求項2に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項4】
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第4のシリンジであって、第4のシリンジ空洞を画定する第4のシリンジ本体と、第4のシリンジポートとを備え、前記第4のシリンジポートが、前記第4のシリンジ空洞と流体連通している、第4のシリンジ
をさらに備え、
前記ポンプアセンブリが、
第4のポンプチューブを介して前記第4のシリンジポートと流体連通している第4のポンプユニットをさらに備え、前記第4のポンプユニットが、前記第4のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成される、
請求項1に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項5】
同時送達構成では、前記第4のポンプユニットが、前記第4のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成され、その一方で前記第1のポンプユニットが、前記第1のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成される、請求項4に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項6】
順次送達構成では、前記第1のポンプユニットが前記第1のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成された後、前記第4のポンプユニットが、前記第4のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成される、請求項4に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項7】
第1のシリンジが、前記第1のシリンジポートと流体連通している第1の逆止バルブを備え、前記第1の逆止バルブが、前記第1のシリンジ空洞内への逆流を防止する、請求項1に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項8】
第2のシリンジが、前記第2のシリンジポートと流体連通している第2の逆止バルブを備え、前記第2の逆止バルブが、前記第2のシリンジ空洞からの流出を防止する、請求項1に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項9】
前記第1のポンプユニットが、
前記第1のシリンジポートと流体連通しているポンプと、
前記ポンプに結合されたモータであって、前記ポンプを作動させるように構成される、モータと
を備える、請求項1に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項10】
前記ポンプが、前記第1のシリンジポートと流体連通しているポンプ空洞を備える、請求項9に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項11】
前記モータが、前記ポンプアセンブリに結合される、請求項9に記載のシリンジ制御アセンブリ。
【請求項12】
薬剤を送達する方法であって、
第1の薬剤シリンジからチュービングの送達流路内に薬剤を圧送することと、
前記チュービングの戻り流路から戻りシリンジ内に医療用流体を圧送することと
を含む方法。
【請求項13】
医療用流体の圧送および前記第1の薬剤シリンジからの薬剤の圧送を同時に行うこと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の薬剤シリンジから薬剤を圧送した後、生理食塩水シリンジから前記チュービングの前記送達流路内に生理食塩水を圧送すること
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
第2の薬剤シリンジから前記チュービングの前記送達流路内に薬剤を圧送すること
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の薬剤シリンジおよび前記第2の薬剤シリンジから同時に薬剤を圧送すること
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の薬剤シリンジおよび前記第2の薬剤シリンジから薬剤を順次に圧送すること
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
薬剤送達システムであって、
シリンジ制御アセンブリであって、
シリンジ取り付けラックを備えるアセンブリ本体と、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第1のシリンジであって、第1のシリンジ空洞を画定する第1のシリンジ本体と、第1のシリンジポートとを備え、前記第1のシリンジポートが、前記第1のシリンジ空洞と流体連通している、第1のシリンジと、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第2のシリンジであって、第2のシリンジ空洞を画定する第2のシリンジ本体と、第2のシリンジポートとを備え、前記第2のシリンジポートが、前記第2のシリンジ空洞と流体連通している、第2のシリンジと、
前記アセンブリ本体に結合されたポンプアセンブリであって、
第1のポンプチュービングを介して前記第1のシリンジポートと流体連通している第1のポンプユニットと、
第2のポンプチュービングを介して前記第2のシリンジポートと流体連通している第2のポンプユニットと
を備える、ポンプアセンブリと
を備える、シリンジ制御アセンブリと、
送達流路および戻り流路を画定するチュービングであって、プライミング構成では、前記送達流路が、前記第1のポンプユニットと流体連通して、前記第1のシリンジ空洞から前記送達流路を通って流体流を圧送し、前記戻り流路が、前記第2のポンプユニットと流体連通して、前記戻り流路から前記第2のシリンジ空洞内に流体流を圧送する、チュービングと
を備える、薬剤送達システム。
【請求項19】
前記シリンジ制御アセンブリが、
マニホールド入口とマニホールド出口とを備える流体マニホールドであって、前記マニホールド入口および前記マニホールド出口が、流体連通しており、前記マニホールド出口が、前記第1のポンプユニットと流体連通している、流体マニホールドと、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第3のシリンジであって、第3のシリンジ空洞を画定する第3のシリンジ本体と、第3のシリンジポートとを備え、前記第3のシリンジポートが、前記第3のシリンジ空洞と流体連通している、第3のシリンジと、
をさらに備え、
前記ポンプアセンブリが、
第3のポンプチューブを介して前記第3のシリンジポートと流体連通している第3のポンプユニットをさらに備え、押し込み構成では、前記第3のポンプユニットが、前記第3のシリンジ空洞から前記マニホールド入口内に流体流を導くように構成され、前記第1のポンプユニットが、前記第1のシリンジ空洞および前記マニホールド出口から前記送達流路を通って流体流を圧送するように構成される、
請求項18に記載の薬剤送達システム。
【請求項20】
前記シリンジ制御アセンブリが、
前記シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第4のシリンジであって、第4のシリンジ空洞を画定する第4のシリンジ本体と、第4のシリンジポートとを備え、前記第4のシリンジポートが、前記第4のシリンジ空洞と流体連通している、第4のシリンジ
をさらに備え、
前記ポンプアセンブリが、
第4のポンプチュービングを介して前記第4のシリンジポートと流体連通している第4のポンプユニットをさらに備え、二次薬剤送達構成では、前記送達流路が、前記第1のポンプユニットおよび前記第4のポンプユニットと流体連通して、前記第4のシリンジ空洞から前記チュービングの第2の送達流路を通って流体流を圧送する、
請求項18に記載の薬剤送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、薬剤送達システムに関し、特に、シリンジ制御アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
医療処置は、一般に「IVセット」と呼ばれる可撓性チュービングおよびフィッティングの配置を介して流体源、例えばシリンジに接続された静脈内(IV)カテーテルを使用して、患者に医療用流体(例えば、生理食塩水または薬液)を注入することを含むことが多い。IVセットの特定の構成は、例えば6フィート超の延長長さのチュービングを有し得る。さらに、チュービングは、液体薬剤の注入の前に生理食塩水でプライミングされ得る。
【0003】
いくつかの用途では、IVカテーテルの使用中、液体薬剤が患者に送達される前に、プライミングプロセスからの生理食塩水が患者に送達され得る。
【発明の概要】
【0004】
開示する主題は、シリンジ制御アセンブリに関する。特定の実施形態では、シリンジ制御アセンブリであって、シリンジ取り付けラックを備えるアセンブリ本体と、シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第1のシリンジであって、第1のシリンジ空洞を画定する第1のシリンジ本体と、第1のシリンジポートとを備え、第1のシリンジポートは、第1のシリンジ空洞と流体連通している、第1のシリンジと、シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第2のシリンジであって、第2のシリンジ空洞を画定する第2のシリンジ本体と、第2のシリンジポートとを備え、第2のシリンジポートは、第2のシリンジ空洞と流体連通している、第2のシリンジと、アセンブリ本体に結合されたポンプアセンブリであって、第1のポンプチュービングを介して第1のシリンジポートと流体連通している第1のポンプユニットと、第2のポンプチュービングを介して第2のシリンジポートと流体連通している第2のポンプユニットとを備え、プライミング構成では、第1のポンプユニットは、第1のシリンジ空洞から流体流を引き出すように構成され、第2のポンプユニットは、第2のシリンジ空洞内に流体流を圧送するように構成される、ポンプアセンブリとを備える、シリンジ制御アセンブリが、開示される。
【0005】
特定の実施形態では、薬剤を送達する方法であって、第1の薬剤シリンジからチュービングの送達流路内に薬剤を圧送することと、チュービングの戻り流路から戻りシリンジ内に医療用流体を圧送することとを含む、方法が開示される。
【0006】
特定の実施形態では、薬剤送達システムであって、シリンジ制御アセンブリであって、シリンジ取り付けラックを備えるアセンブリ本体と、シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第1のシリンジであって、第1のシリンジ空洞を画定する第1のシリンジ本体と、第1のシリンジポートとを備え、第1のシリンジポートは、第1のシリンジ空洞と流体連通している、第1のシリンジと、シリンジ取り付けラックに解放可能に結合された第2のシリンジであって、第2のシリンジ空洞を画定する第2のシリンジ本体と、第2のシリンジポートとを備え、第2のシリンジポートは、第2のシリンジ空洞と流体連通している、第2のシリンジと、アセンブリ本体に結合されたポンプアセンブリであって、第1のポンプチュービングを介して第1のシリンジポートと流体連通している第1のポンプユニットと、第2のポンプチュービングを介して第2のシリンジポートと流体連通している第2のポンプユニットとを備える、ポンプアセンブリと、送達流路および戻り流路を画定するチュービングであって、プライミング構成では、送達流路は、第1のポンプユニットと流体連通して、第1のシリンジ空洞から送達流路を通って流体流を圧送し、戻り流路は、第2のポンプユニットと流体連通して、戻り流路から第2のシリンジ空洞内に流体流を圧送する、チュービングとを備える、薬剤送達システムが開示される。
【0007】
本主題の技術の様々な構成は、本開示から当業者に容易に明らかになり、本主題の技術の様々な構成は、例示として示され説明されることが、理解される。認識されるように、本主題の技術は、他の異なる構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて本主題の技術の範囲から逸脱することなく、他の様々な点で改変が可能である。したがって、概要、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないとみなされるものとする。
【0008】
さらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、開示する実施形態を示し、説明と一緒になって、開示する実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の様々な態様による、プライミング構成にある薬剤送達システムの斜視図である。
図2】本開示の様々な態様による、送達構成にある図1の薬剤送達システムの斜視図である。
図3】本開示の様々な態様による、押し込み構成にある図1の薬剤送達システムの斜視図である。
図4】本開示の様々な態様による、図1のシリンジ制御アセンブリの逆斜視図である。
図5】本開示の様々な態様による、図1のシリンジ制御アセンブリの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示するシリンジ制御アセンブリは、薬剤および生理食塩水の流体流を制御するために、それぞれのポンプユニットを備えたシリンジを組み込んでいる。シリンジ制御アセンブリは、薬剤および生理食塩水などの医療用流体の送達および戻りの流れを制御することができる。流体流の医療用流体を制御することによって、薬剤および他の医療用流体のプライミングおよび送達を単純化することができる。
【0011】
以下に記載する詳細な説明は、本主題の技術の様々な構成の説明として意図され、本主題の技術が実施され得る唯一の構成を表すことを意図するものではない。詳細な説明は、本主題の技術の完全な理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。しかし、本主題の技術がこれらの特定の詳細なしで実施され得ることは当業者には明らかであろう。いくつかの例では、本主題の技術の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造および構成要素が、ブロック図形式で示されている。同様の構成要素は、理解を容易にするために同一の要素番号でラベル付けされている。参照番号は、共通要素の別個のインスタンスを示すために添え字を有することもあるが、一般的には、添え字なしの同じ番号によって参照される。
【0012】
以下の説明は、開示するシリンジ制御アセンブリを使用した医療用流体の投与に向けられるものであるが、この説明は使用の一例にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではないことを理解されたい。開示するシリンジ制御アセンブリの様々な態様は、医療用流体の投与を提供することが望ましい任意の用途で使用され得る。
【0013】
開示するシリンジ制御アセンブリは、特定の従来のシリンジに関して発見されたいくつかの課題を克服する。特定の従来のシリンジの1つの課題は、シリンジが生理食塩水などの過剰な医療用流体を患者に送達し得ることである。さらに、従来のシリンジは、手動で順次前進および後退させる必要があり得る。過剰な医療用流体は、医療用流体の送達を遅延させる可能性があり、未熟児などの流体制限患者には許容されない可能性があり、また、従来のシリンジの手動操作は誤りを被ることがあるため、従来のシリンジを使用することは望ましくない。
【0014】
したがって、本開示によれば、過剰な医療用流体を患者に送達することを排除または実質的に低減し、シリンジの操作を単純化する、本明細書において説明するシリンジ制御アセンブリを提供することが有利である。開示するシリンジアセンブリは、患者に送達される過剰な医療用流体を低減しながら、単純化された動作を可能にするポンプユニットを提供する。
【0015】
過剰な医療用流体の送達を防止するシリンジ制御アセンブリの一例をここで論じる。
【0016】
図1は、本開示の様々な態様による、プライミング構成にある薬剤送達システム100の斜視図である。図示する例では、薬剤送達システム100は、薬剤送達システム100をプライミングするために使用される生理食塩水などの過剰な流体を送達することなく、カテーテル112を介してシリンジ制御アセンブリ130から患者に薬剤を送達する。
【0017】
任意選択で、薬剤を投与またはプライミングする前に、多管腔チュービング120の送達流路122aを生理食塩水でプライミングして、送達流路122a内の空気または閉じ込められたガスを除去することができる。生理食塩水は、シリンジ制御アセンブリ130から送達流路122aを通ってバルブ110に前進させることができる。
【0018】
多管腔チュービング120の送達流路122aからの生理食塩水は、バルブ110内に受け入れられ得る。プライミング構成では、バルブ110は、送達流路122aからの生理食塩水がカテーテル112に入るのを防ぐことができ、代わりに、プライミングされた生理食塩水をシリンジ制御アセンブリ130に戻すことを可能にするために戻り流路124を通るように生理食塩水を向けることができる。同様に、送達流路122bが、生理食塩水でプライミングされ得る。
【0019】
図示する例では、シリンジ制御アセンブリ130は、送達流路122a内の薬剤を前進させて、送達流路122aをプライミングする。有利には、送達流路122aを薬剤でプライミングすることによって、薬剤は、遅延を少なくし、多管腔チュービング120の送達流路122aをプライミングするために使用される生理食塩水を送達することなく、患者の近位のカテーテル112を介して患者に送達され得る。
【0020】
薬剤を送達流路122aに導入するために、シリンジ制御アセンブリ130は、第1の薬剤ポンプユニット148を含み、この薬剤ポンプユニットは、チュービング146を介して第1の薬剤シリンジ140から薬剤を圧送または引き出し、送達流路122aを通るように薬剤を圧送しまたは向ける。
【0021】
図示する実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130によって投与される第1の薬剤は、第1の薬剤シリンジ140内に貯蔵される。任意選択で、第1の薬剤シリンジ140は、使い捨てである。第1の薬剤シリンジ140は、シリンジ本体内に画定された空洞142内に第1の薬剤を貯蔵する。空洞142からの第1の薬剤は、第1の薬剤ポンプユニット148によってポート144を通って引き出される。第1の薬剤は、ポート164からチュービング146を介して第1の薬剤ポンプユニット148に向けられる。いくつかの実施形態では、ポート144は、第1の薬剤シリンジ140の空洞142内への第1の薬剤、生理食塩水、または他の医療用流体の逆流を防止するための逆止バルブを含むことができる。図示するように、第1の薬剤シリンジ140は、シリンジ取り付けラック132に解放可能に結合され得る。任意選択で、シリンジ取り付けラック132は、第1の薬剤シリンジ140または他の構成要素の迅速な取り付け、取り外し、または交換を可能にするための迅速な解放取り付け点を含むことができる。シリンジ取り付けラック132は、アセンブリ本体134に結合され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の薬剤ポンプユニット148は、第1の薬剤シリンジ140から薬剤への流体流を提供するために流体圧力を付与するポンプを含む。本明細書に説明するように、様々なタイプのポンプが利用され得る。同様に、ポンプを作動させるために、様々なタイプのモータまたはアクチュエータが使用され得る。図示するように、第1の薬剤ポンプユニット148は、ポンプアセンブリ138に結合され得る。ポンプアセンブリ138は、アセンブリ本体134に結合され得る。任意選択で、ポンプアセンブリ138は、シリンジ制御アセンブリ130のベース139の一部を形成することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、提供される流体流量および/または流体圧力などの第1の薬剤ポンプユニット148の動作パラメータは、動作前または動作中のいずれかで調整され得る。任意選択で、いくつかの実施形態では、第1の薬剤ポンプユニット148は、オン/オフバルブとして機能することができ、ポンプ部分がアクティブであるときにそこを通る流れを可能にし、ポンプ部分が非アクティブであるときにそこを通る流れ(逆流およびクロスフローを含む)を防止する。
【0024】
任意選択で、第1の薬剤ポンプユニット148は、第1の薬剤シリンジ140から多管腔チュービング120の送達流路122a内に、送達流路122aの容積に等しい所望の量の薬剤を圧送または分配するように構成され得る。換言すれば、第1の薬剤ポンプユニット148は、カテーテル112を介した投与のための第1の薬剤をプライミングするために、第1の薬剤で送達流路122aをプライミングするために送達流路122aの容積をバルブ110まで満たすように動作され得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、送達流路122aへの第1の薬剤のプライミングは、制御され、自動化され、または他の方法で単純化され得る。例えば、第1の薬剤ポンプユニット148の動作は、所望の量の第1の薬剤が送達流路122aに導入されることを可能にするために開始、停止、またはシーケンスされるように、制御または自動化され得る。
【0026】
任意選択で、シリンジ制御アセンブリ130は、二次薬剤または追加量の第1の薬剤の投与を容易にするための第2の薬剤シリンジ150を含む。本明細書において説明するように、二次薬剤は、第1の薬剤と同時に投与するか、または逐次的に投与することができる。同様に、二次薬剤を送達流路122b内で前進させて、送達流路122bをプライミングすることもできる。
【0027】
薬剤を送達流路122bに導入するために、シリンジ制御アセンブリ130は、第2の薬剤ポンプユニット158を含み、この薬剤ポンプユニットは、チュービング156を介して第2の薬剤シリンジ150から薬剤を圧送または引き出し、送達流路122bを通るように薬剤を圧送しまたは向ける。
【0028】
図示する実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130によって投与される第2の薬剤は、第2の薬剤シリンジ150内に貯蔵される。任意選択で、第2の薬剤シリンジ150は、使い捨てである。第2の薬剤シリンジ150は、シリンジ本体内に画定された空洞152内に第2の薬剤を貯蔵する。空洞152からの第2の薬剤は、第2の薬剤ポンプユニット158によってポート154を通って引き出される。第2の薬剤は、ポート154からチュービング156を介して第2の薬剤ポンプユニット158に向けられる。いくつかの実施形態では、ポート154は、第2の薬剤シリンジ150の空洞152内への第2の薬剤、生理食塩水、または他の医療用流体の逆流を防止するための逆止バルブを含むことができる。図示するように、第2の薬剤シリンジ150は、シリンジ取り付けラック132に解放可能に結合され得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、第2の薬剤ポンプユニット158は、第2の薬剤シリンジ150から薬剤への流体流を提供するために流体圧力を付与するポンプを含む。図示するように、第2の薬剤ポンプユニット158は、ポンプアセンブリ138に結合され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、提供される流体流量および/または流体圧力などの第2の薬剤ポンプユニット158の動作パラメータは、動作前または動作中のいずれかで調整され得る。任意選択で、いくつかの実施形態では、第2の薬剤ポンプユニット158は、オン/オフバルブとして機能することができ、ポンプ部分がアクティブであるときにそこを通る流れを可能にし、ポンプ部分が非アクティブであるときにそこを通る流れ(逆流およびクロスフローを含む)を防止する。
【0031】
任意選択的に、第2の薬剤ポンプユニット158は、第2の薬剤シリンジ150から多管腔チュービング120の送達流路122b内に、送達流路122bの容積に等しい所望の量の薬剤を圧送または分配するように構成され得る。換言すれば、第2の薬剤ポンプユニット158は、カテーテル112を介した投与のための第2の薬剤をプライミングするために、送達流路122bを第2の薬剤でプライミングするために送達流路122bの容積をバルブ110まで満たすように動作され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、送達流路122b内への第2の薬剤のプライミングは、制御され、自動化され、または他の方法で単純化され得る。例えば、第2の薬剤ポンプユニット158の動作は、所望の量の第2の薬剤が送達流路122bに導入されることを可能にするために開始され、停止され、またはシーケンスされるように制御または自動化され得る。理解され得るように、第2の薬剤ポンプユニット158は、第1の薬剤ポンプユニット148と順次または同時に送達流路122bをプライミングするように構成され得る。
【0033】
図示するように、第1の薬剤が多管腔チュービング120の送達流路122aに導入されると、送達流路122aを通して事前にプライミングされた任意の生理食塩水または他の医療用流体が変位される。同様に、第2の薬剤が多管腔チュービング120の送達流路122bに導入されると、送達流路122bを通して事前にプライミングされた任意の生理食塩水または他の医療用流体が変位される。変位した流体は、バルブ110によって戻り流路124内に向けられる。いくつかの用途では、第1の薬剤ポンプユニット148および/または第2の薬剤ポンプユニット158からの圧力は、変位した医療用流体をシリンジ制御アセンブリ130に流すのに十分であり得る。いくつかの実施形態では、戻り流路124からの変位した流体は、シリンジ制御アセンブリ130によって引き出され、または圧送され得る。
【0034】
例えば、戻り流路124からの変位した医療用流体の流れを促進するために、シリンジ制御アセンブリ130は、戻りポンプユニット178を含み、この戻りポンプユニットは、戻り流路124からの変位した流体を圧送し、または引き出し、チュービング176を介して戻りシリンジ170にこの流体を圧送し、または向ける。
【0035】
図示する実施形態では、戻りポンプユニット178は、戻り流路124内の変位した流体に流体圧力を付与するためのポンプを含む。図示するように、戻りポンプユニット178は、ポンプアセンブリ138に結合され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、提供される流体流量および/または流体圧力などの戻りポンプユニット178の動作パラメータは、動作前または動作中のいずれかで調整され得る。任意選択で、いくつかの実施形態では、戻りポンプユニット178は、オン/オフバルブとして機能することができ、ポンプ部分がアクティブであるときにそこを通る流れを可能にし、ポンプ部分が非アクティブであるときにそこを通る流れ(逆流およびクロスフローを含む)を防止する。
【0037】
任意選択で、戻りポンプユニット178は、プライミング動作を容易にするように構成され得る。例えば、戻りポンプユニット178は、プライミング中に導入された薬剤または他の流体の量に対応する量の変位した流体を圧送または分配するように構成され得る。他の実施形態では、戻りポンプユニット178は、第1の薬剤ポンプユニット148および/または第2の薬剤ポンプユニット158のプライミング動作中に同時に動作することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、戻りポンプユニット178は、プライミング動作が完了するまで、第1の薬剤ポンプユニット148および/または第2の薬剤ポンプユニット158と協働して開始、停止、またはシーケンスされるように制御され得る。
【0039】
図示する実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130によって受け入れられた、変位した流体は、戻りシリンジ170内に貯蔵される。任意選択で、戻りシリンジ170は、使い捨てである。戻りシリンジ170は、戻りシリンジ本体内に画定された空洞172内に戻り流体を貯蔵する。戻り流体は、戻りポンプユニット178と流体連通しているポート174によって空洞172に導入され得る。チュービング176は、戻りポンプユニット178からの流れをポート174に向けることができる。いくつかの実施形態では、ポート174は、空洞172からの戻り流体の流出を防止するための逆止バルブを含むことができる。図示するように、戻りシリンジ170は、シリンジ取り付けラック132に解放可能に結合され得る。
【0040】
図2は、本開示の様々な態様による、送達構成にある図1の薬剤送達システム100の斜視図である。図示する例では、シリンジ制御アセンブリ130は、カテーテル112を介して患者に薬剤を分配する。
【0041】
送達動作中、第1の薬剤ポンプユニット148は、第1の薬剤シリンジ140から、プライミングされた送達流路122a内に第1の薬剤を送達するように作動される。第1の薬剤が送達流路122a内に送出されるとき、バルブ110は、送達流路122aからカテーテル112を介して患者への薬剤の流れを可能にするように作動される。いくつかの実施形態では、バルブ110は、流体圧力または他の作動機構によって作動される。任意選択で、バルブ110は、カテーテル112の長さを最小にし、患者に投与される生理食塩水の量を減らし、薬剤の送達時間を短縮するために、患者の近位に位置することができる。
【0042】
任意選択で、第2の薬剤ポンプユニット158は、第2の薬剤シリンジ150から、プライミングされた送達流路122b内に第2の薬剤を送出するように作動される。同様に、バルブ110は、送達流路122bからカテーテル112を介して患者への薬剤の流れを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、第2の薬剤は、第1の薬剤の後に連続して患者に送達され得る。いくつかの用途では、第2の薬剤は、第1の薬剤と同時に送達することができ、第1の薬剤および第2の薬剤の流れは、バルブ110で合流してカテーテル112を介して患者に投与される。
【0043】
図3は、本開示の様々な態様による、押し込み構成にある図1の薬剤送達システム100の斜視図である。図示する例では、シリンジ制御アセンブリ130は、多管腔チュービング120の送達流路122aおよび/または送達流路122bを通して生理食塩水を前進させて、カテーテル112を介して残りの薬剤を患者に前進させることができる。
【0044】
例えば、第1の薬剤がシリンジ制御アセンブリ130から排出された後、第1の薬剤は、送達流路122aの容積内に留まることがある。薬剤が所望の投与量で患者に完全に送達されることを確実にするために、シリンジ制御アセンブリ130を利用して生理食塩水「プッシュ」を投与して、第1の薬剤シリンジ140内の薬剤が使い果たされた後に送達流路122aを通って薬剤を前進させ続けることができる。いくつかの用途では、生理食塩水は、薬剤が患者に完全に投与されるまで、送達流路122aを通して投与され得る。同様に、生理食塩水は、薬剤が患者に完全に投与されるまで送達流路122bを通って投与され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130は、生理食塩水シリンジ160を含み、この生理食塩水シリンジは、送達流路122aおよび/または送達流路122b内の生理食塩水プッシュの投与を容易にして、その中の残りの薬剤を前進させる。
【0046】
送達流路122aおよび/または送達流路122bに生理食塩水を導入するために、シリンジ制御アセンブリ130は、生理食塩水ポンプユニット168を含み、この生理食塩水ユニットは、チュービング166を介して生理食塩水シリンジ160から生理食塩水を圧送し、または引き出し、送達流路122aおよび/または送達流路122bを通るように生理食塩水を圧送し、または向ける。
【0047】
図示する実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130によって投与される生理食塩水は、生理食塩水シリンジ160内に貯蔵される。任意選択で、生理食塩水シリンジ160は、使い捨てである。生理食塩水シリンジ160は、シリンジ本体内に画定された空洞162内に生理食塩水を貯蔵する。空洞162からの生理食塩水は、生理食塩水ポンプユニット168によってポート164を通って引き出される。生理食塩水は、ポート164からチュービング166を介して生理食塩水ポンプユニット168に向けられる。いくつかの実施形態では、ポート164は、生理食塩水シリンジ160の空洞162内への薬剤、生理食塩水、または他の医療用流体の逆流を防止するための逆止バルブを含むことができる。図示するように、生理食塩水シリンジ160は、シリンジ取り付けラック132に解放可能に結合され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、生理食塩水ポンプユニット168は、生理食塩水シリンジ160から薬剤への流体流を提供するために流体圧力を付与するポンプを含む。図示するように、生理食塩水ポンプユニット168は、ポンプアセンブリ138に結合され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、提供される流体流量および/または流体圧力などの生理食塩水ポンプユニット168の動作パラメータは、動作前または動作中のいずれかで調整され得る。いくつかの実施形態では、生理食塩水ポンプユニット168は、第1の薬剤ポンプユニット148および/または第2の薬剤ポンプユニット158と流体連通し、同時に動作され得る。任意選択で、いくつかの実施形態では、生理食塩水ポンプユニット168は、オン/オフバルブとして機能することができ、ポンプ部分がアクティブであるときにそこを通る流れを可能にし、ポンプ部分が非アクティブであるときにそこを通る流れ(逆流およびクロスフローを含む)を防止する。
【0050】
任意選択で、生理食塩水ポンプユニット168は、生理食塩水シリンジ160から多管腔チュービング120の送達流路122aおよび/または送達流路122b内に、所望の量の薬剤を患者に押し込む、または投与するのに十分である所望の量の生理食塩水を圧送または分配するように構成され得る。いくつかの実施形態では、送達流路122aおよび/または送達流路122b内の薬剤の押し込みは、制御され、自動化され、または他の方法で単純化され得る。例えば、生理食塩水ポンプユニット168の動作は、所望の量の生理食塩水が送達流路122aおよび/または送達流路122bに導入されることを可能にするために、開始、停止、またはシーケンスされるように制御または自動化され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、生理食塩水ポンプユニット168は、生理食塩水シリンジ160から生理食塩水マニホールド136に生理食塩水を向けて、送達流路122aおよび/または送達流路122bに生理食塩水を分配する。いくつかの実施形態では、生理食塩水マニホールド136は、アセンブリ本体134に結合されるか、または形成され得る。任意選択で、生理食塩水マニホールドは、シリンジ取り付けラック132とポンプアセンブリ138との間に配置され得る。図示するように、生理食塩水マニホールド136は、マニホールド入口チュービング167を介してマニホールド入口135で生理食塩水ポンプユニット168から生理食塩水の流れを受け入れる。生理食塩水マニホールド136内の生理食塩水の流れは、マニホールド出口チュービング169aを介して第1のマニホールド出口137aによって第1の薬剤ポンプユニット148に向けられ、マニホールド出口チュービング169bを介して第2のマニホールド出口137bによって第2の薬剤ポンプユニット158に向けられる。本明細書に説明するように、第1の薬剤ポンプユニット148および第2の薬剤ポンプユニット158は、それらを通る流れを許容または防止することができる。
【0052】
例えば、送達流路122a内の薬剤の生理食塩水プッシュを提供するために、第1の薬剤ポンプユニット148は、生理食塩水が生理食塩水マニホールド136から送達流路122aに、そこを通るように薬剤を前進させながら流れるのを可能にするように動作することができる。生理食塩水の逆流を防止するために、生理食塩水ポンプユニット168は、過駆動されるか、そうでなければ第1の薬剤ポンプユニット148よりも大きな流体出力を提供するように構成され得る。任意選択で、送達流路122b内の薬剤の生理食塩水プッシュを提供するために、第2の薬剤ポンプユニット158は、生理食塩水が生理食塩水マニホールド136から送達流路に、そこを通るように薬剤を前進させながら流れるのを可能にするように動作することができる。同様に、生理食塩水の逆流を防止するために、生理食塩水ポンプユニット168は、過駆動されるか、そうでなければ第2の薬剤ポンプユニット158よりも大きな流体出力を提供するように構成され得る。
【0053】
図4は、本開示の様々な態様による、図1のシリンジ制御アセンブリ130の逆斜視図である。図5は、本開示の様々な態様による、図1のシリンジ制御アセンブリ130の部分断面図である。いくつかの実施形態では、シリンジ制御アセンブリ130は、薬剤送達システム100のための流体流を制御および方向付けるために、第1の薬剤ポンプユニット148、第2の薬剤ポンプユニット158、生理食塩水ポンプユニット168、および/または戻りポンプユニット178を含むことができる。図4および図5は第1の薬剤ポンプユニット148を示しているが、第1の薬剤ポンプユニット148の実施形態に関して説明した特徴は、第2の薬剤ポンプユニット158、生理食塩水ポンプユニット168、および/または戻りポンプユニット178の実施形態に関して含まれてもよい。
【0054】
図示するように、第1の薬剤ポンプユニット148は、医療用流体を加圧し、流体流を提供するための回転ポンプ184を含む。任意選択で、回転ポンプ184は、使い捨てであることができる。動作中、ポンプ空洞186は、第1の薬剤シリンジ140から流体の流れを受け入れることができる。作動されると、回転ポンプ184は、ポンプ空洞186内の流体を加圧して流体流を提供することができる。
【0055】
回転ポンプ184は、モータ180によって回転可能である。モータ180のシャフトは、回転ポンプ184に結合されて、カップリング182によって回転を伝達することができる。カップリング182は、止めねじ183で固定され得る。いくつかの実施形態では、カップリング182は、回転ポンプ184とモータ180との間の接続に所望の予圧を提供するようにばね185で付勢され得る。いくつかの実施形態では、モータ180は、回転ポンプ184の位置の制御を可能にし、薬剤の正確な分配を可能にするステッパモータである。
【0056】
本開示は、当業者が本明細書において説明する様々な態様を実施することを可能にするために提供される。本開示は、本主題の技術の様々な例を提供し、本主題の技術はこれらの例に限定されない。これらの態様に対する様々な改変が、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様に適用されてもよい。
【0057】
単数形の要素への言及は、特に明記しない限り、「1つおよび1つのみ」を意味するものではなく、むしろ「1つまたは複数」を意味するものである。特に別段明記しない限り、「いくつか」という用語は、1つまたは複数を指す。男性の頭字語(例えば、彼の)には、女性および中性の性別(例えば、彼女のおよびその)が含まれ、その逆も同様である。見出しおよび小見出しがある場合、それらは便宜上使用されているにすぎず、本発明を限定するものではない。
【0058】
「例示的」という用語は、本明細書では「例または例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」として説明される態様または設計は、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。1つの態様では、本明細書に説明する様々な代替の構成および動作は、本明細書では少なくとも同等であると考えられ得る。
【0059】
「態様」などの語句は、そのような態様が本主題の技術に必須であること、またはそのような態様が本主題の技術のすべての構成に適用することを意味しない。態様に関する開示は、すべての構成、または1つまたは複数の構成に適用することができる。態様は、1つまたは複数の例を提供することができる。1つの態様などの語句は、1つまたは複数の態様を指してもよく、その逆も同様であってもよい。「実施形態」などの語句は、そのような実施形態が本主題の技術に必須であること、またはそのような実施形態が本主題の技術のすべての構成に適用することを意味しない。実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または1つまたは複数の実施形態に適用することができる。実施形態は、1つまたは複数の例を提供することができる。そのような実施形態などの語句は、1つまたは複数の実施形態を指してもよく、その逆も同様であってもよい。「構成」などの語句は、そのような構成が本主題の技術に必須であること、またはそのような構成が本主題の技術のすべての構成に適用することを意味しない。構成に関する開示は、すべての構成、または1つまたは複数の構成に適用することができる。構成は、1つまたは複数の例を提供することができる。そのような構成などの語句は、1つまたは複数の構成を指してもよく、その逆も同様であってもよい。
【0060】
1つの態様では、別段明記しない限り、特許請求の範囲を含む本明細書に記載するすべての測定値、値、格付け、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、近似的であり、正確ではない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能およびそれらが関連する技術分野で慣用的なものと一致する合理的な範囲を有することが意図されている。
【0061】
1つの態様では、「結合される」などの用語は、直接的に結合されることを指すことができる。別の態様では、「結合される」などの用語は、間接的に結合されることを指すことができる。
【0062】
「上(top)」、「下(bottom)」、「前(front)」、「後(rear)」などの用語は、本開示で使用される場合、通常の重力の基準系ではなく、任意の基準系を指すものとして理解されるべきである。したがって、上面、底面、前面、および後面は、重力の基準系内で上方、下方、斜め、または水平に延びることができる。
【0063】
本主題の技術の範囲から逸脱することなく、様々な項目が、異なるように配置され(例えば、異なる順序で配置されるか、または異なる方法で分割され)てもよい。当業者に知られている、または後に当業者に知られるようになる、本開示を通して説明する様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されることが意図される。さらに、本明細書に開示するものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、発明の開放であることを意図していない。請求項のいかなる要素も、35U.S.C.§112の第6パラグラフの規定の下で解釈されるものではないが、要素が「のための手段(means for)」という語句を使用して明示的に列挙されている、または方法請求項の場合、要素が「のためのステップ(step for)」という語句を使用して列挙されている場合は除く。さらに、「含む(include)」、「有する(have)」などの用語が使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える(comprise)」が特許請求の範囲においてつなぎ言葉として使用される場合に解釈されるような「備える(comprise)」という用語と同様に包括的であることが意図される。
【0064】
本開示の表題、背景技術、概要、図面の簡単な説明および要約は、本明細書によって本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示的な例として提供される。これは、特許請求の範囲または意味を限定するために使用されないことを理解して提出される。さらに、詳細な説明では、説明が例示的な例を提供し、本開示を簡素化する目的で様々な実施形態において様々な特徴が一緒にグループ化されていることが分かる。この開示方法は、特許請求する主題が各請求項に明示的に記載するよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映すると解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示する構成または動作のすべての特徴よりも少ない特徴にある。特許請求の範囲は、本明細書では詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個に特許請求する主題として独立している。
【0065】
特許請求の範囲は、本明細書に説明する態様に限定されることを意図するものではなく、言語特許請求の範囲と一致する全範囲が与えられ、すべての法的同等物を包含するものとする。それにもかかわらず、特許請求の範囲のいずれも、35U.S.C.§101,102または103の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、またはそのように解釈されるべきでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】