(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 471/14 20060101AFI20221109BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20221109BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20221109BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20221109BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20221109BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20221109BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20221109BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20221109BHJP
A61P 5/14 20060101ALI20221109BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20221109BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20221109BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20221109BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20221109BHJP
A61K 31/438 20060101ALI20221109BHJP
C07D 519/00 20060101ALI20221109BHJP
A61K 31/439 20060101ALI20221109BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20221109BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20221109BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
C07D471/14 CSP
A61K31/4545
A61K45/00
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P17/06
A61P3/10
A61P37/06
A61P35/00
A61P11/06
A61P17/00
A61P37/08
A61P5/14
A61P1/04
A61P35/02
A61P25/00
A61P21/00
A61K31/438
C07D519/00 311
A61K31/439
A61K31/496
A61K31/55
A61K31/437
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022516640
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2020095605
(87)【国際公開番号】W WO2021051899
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】201910872780.1
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521295620
【氏名又は名称】イー―ニシエイト バイオファーマシューティカルズ (ハンジョウ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】沈 旺
(72)【発明者】
【氏名】劉 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】バイ ルージュン
(72)【発明者】
【氏名】劉 宇飛
(72)【発明者】
【氏名】羅 秋平
(72)【発明者】
【氏名】柯 平波
(72)【発明者】
【氏名】ゴン ヤンチュアン
【テーマコード(参考)】
4C065
4C072
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C065AA05
4C065BB06
4C065CC03
4C065DD05
4C065EE03
4C065HH01
4C065JJ01
4C065KK01
4C065KK04
4C065KK09
4C065LL01
4C065PP08
4C065PP09
4C065PP10
4C065PP13
4C065PP15
4C065PP18
4C072MM02
4C072UU01
4C084AA19
4C084MA02
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA01
4C084ZA68
4C084ZA89
4C084ZA94
4C084ZA96
4C084ZB08
4C084ZB13
4C084ZB15
4C084ZB26
4C084ZB27
4C084ZC06
4C084ZC20
4C084ZC35
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB05
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA68
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB08
4C086ZB13
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC06
4C086ZC20
4C086ZC35
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、以下の構造式で表される化合物、又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、代謝産物及び薬学的に許容される塩又はプロドラッグであることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供し、当該化合物は、患者の自己免疫疾患又は増殖性疾患を予防、取り扱い、治療又は緩和すること、及び/又はプロテインキナーゼの活性を阻害又は調節することに使用される。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体であって、以下の構造式で表される化合物、又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、代謝産物及び薬学的に許容される塩又は又はプロドラッグである、
【化1】
ことを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項2】
シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体であって、以下の構造式で表される化合物、又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、代謝産物及び薬学的に許容される塩又はプロドラッグであり、
【化2】
環Aは、以下の構造の環状基から選択され、
【化3】
前記R
1は、同じ又は異なる一つ又は複数の置換基であり、
前記R
1は水素、アルキル基から選択され、
前記R
10は、シアノ基又は末端がシアノ基である基から選択され、
R
2は、水素、置換又は無置換のアルキル基、アミノ基、置換されたアミノ基から選択され、
R
20は、水素、アミノ保護基から選択される、ことを特徴とするシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項3】
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体は、以下の構造式で表される化合物であり、
【化4】
nは1-3の自然数から選択され、
前記Xは、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のヘテロアルキレン基、-(CH
2)
mN(R
3)-、-(CH
2)
mC(O)N(R
3)-、-(CH
2)
mC(O)-から選択され、
Xと環Aとの結合は単結合又は二重結合であり、
R
3は、水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のヘテロアルキル基から選択され、
mは1-3の自然数から選択される、ことを特徴とする請求項2に記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項4】
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体は、以下の構造式で表される化合物であり、
【化5】
A、X、R
1、及びR
2は上記の定義と同様であり、
YはCR
4、Nから選択され、
R
4は水素、ヒドロキシ基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基から選択される、ことを特徴とする請求項2に記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項5】
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体は、以下の構造式で表される化合物であり、
【化6】
前記aは0、1、2、3であり、
前記R10’は末端がシアノ基である基から選択される、ことを特徴とする請求項2に記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項6】
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体は、以下の構造式で表される化合物であり、
【化7】
Zは置換又は無置換のアルキレン基から選択され、
R
5は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のヘテロアルキル基から選択される、ことを特徴とする請求項2に記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項7】
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体は、以下の構造式で表される化合物、及びその立体異性体、同位体異性体、塩であり、
【化8】
R
5は水素、メチル基から選択される、ことを特徴とする請求項2に記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体。
【請求項8】
シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体の調製方法であって、
S1、II-1を原料とし、そのNH基がニトロシル化され、ニトロソ生成物II-2が形成されることと、
S2、還元反応により、ニトロソ生成物II-2を化合物II-3に変化させることと、
S3、化合物II-3を塩基性条件で化合物II-4と反応させ、化合物II-5を得ることと、
S4、化合物II-5におけるニトロ基を水素化し、アミノ基に還元して、化合物II-6を得ることと、
S5、化合物II-6を閉環反応するにより、化合物II-7を得ることと、
S6、化合物II-7を脱保護して、目的生成物を得ることと、
により、前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を調製し、
II-1~II-7の構造は、
【化9】
であることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体の調製方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体と、薬学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤、補剤、又は媒介物の少なくとも一種とを含み、
前記シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体の使用量は、医薬組成物の合計質量の0.01-99.9%であることを特徴とする、医薬組成物。
【請求項10】
付加的治療剤をさらに含み、
前記付加的治療剤は、抗炎症薬、免疫調節剤又は免疫抑制剤、神経栄養因子、心血管疾患を治療するための活性剤、糖尿病を治療するための活性剤、及び自己免疫疾患を治療するための活性剤から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
患者の自己免疫疾患又は増殖性疾患を予防、取り扱い、治療又は緩和するために使用する、及び/又はプロテインキナーゼの活性を阻害又は調節するために使用することを特徴とする、医薬品の調製における請求項1~8のいずれかに記載の化合物、又は請求項9又は10に記載の医薬組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品合成分野に属し、具体的に、本発明は、JAK酵素阻害剤、並びにその調製方法及び使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プロテインキナーゼ(Protein kinases)は、タンパク質をリン酸化する反応を触媒する酵素であり、細胞の成長、生存、分化、器官形成、形態形成、血管新生、組織修復及び再生などを含む細胞増殖及び細胞分化が含まれた細胞シグナルを調節する重要な因子である。
【0003】
インターフェロン(IFN)ファミリー、糖タンパク質130(gpl30)ファミリー、γ-Cファミリー(共通γ鎖、CD132ファミリー)、及び単鎖ファミリーなどの多くのサイトカインのシグナル伝達は、Janusキナーゼファミリー(JAK)、及びJAKキナーゼの下流にあるシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)に関与する。現在、4つの既知の哺乳類JAKファミリーメンバーが存在する:JAK1(Janusキナーゼ-1ともいう)、JAK2(Janusキナーゼ-2ともいう)、JAK3(Janusキナーゼ-3)、及びTYK2(タンパク質チロシンキナーゼ2ともいう)。
【0004】
JAKキナーゼのレベルでのシグナル伝達の遮断は、炎症性疾患、自己免疫疾患、骨髄増殖性疾患、及びガンの治療法の開発の見通しを提供する。JAKキナーゼの阻害は、乾癬及び皮膚感作などの皮膚免疫疾患の治療にも寄与する。関節リウマチを治療するためのトファシチニブ(Toficitinib)とバリシチニブ(Baricitinib)、及び骨髄線維症と急性移植片対宿主病を治療するためのルキソリチニブ(ruxolitinib)が販売されている。
【0005】
ただし、一部の既存のJAK酵素阻害剤には、明らかな毒性と副作用もある。JAK阻害剤による免疫関連の副作用として、肺炎、ウイルス感染症(例えば、帯状疱疹感染症)、細菌感染症、放線菌感染症(マイコバクテリア感染症)、真菌感染症、免疫力の低下(例えば、NK細胞の減少)を含む感染症、及び貧血がある。しかし、肺塞栓症(致死となる可能性がある)などの非免疫性の副作用もある。研究によると、現在既存のJAK阻害剤は、JAKキナーゼファミリーメンバーに対して選択性がなく、その肺塞栓症である副作用がJAK2の阻害に関連する。
【0006】
以上より、現在、当分野では、Janusキナーゼ又はその関連するキナーゼの阻害剤、特にJAK1に対する選択性が高い阻害剤の開発が急務である。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、JAK1キナーゼに対して活性が高く、JAK2キナーゼに対して比較的に良好な選択性が有する新規阻害剤並びにその調製方法及び使用を提供することを目的とする。
【0008】
本発明は、以下の構造式で表される化合物、又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、ラセミ体、水和物、溶媒和物、代謝産物及び薬学的に許容される塩又はプロドラッグであることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供する。
【化1】
ここで、環Aは、ヘテロシクリル基、縮合ヘテロシクリル基、スピロヘテロシクリル基であり、
上記のR
1は、同じ又は異なる一つ又は複数の置換基であり、
上記のR
1は、水素、ヒドロキシ基、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のヘテロアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のヘテロシクロアルキル基から選択され、
上記のR
10は、シアノ基又は末端がシアノ基である基から選択され、当該末端がシアノ基である基は、飽和又は不飽和のいずれの態様であってよもく、
R
2は、水素、ヒドロキシ基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、置換されたアミノ基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のヘテロアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のヘテロシクロアルキル基から選択され、
R
20は、水素、アミノ保護基から選択される。
【0009】
上記の環Aとして、最も好ましくは、4-9個の原子からなるヘテロシクリル基、又は6-12個の原子からなる縮合ヘテロビシクリル基、又は6-12個の原子からなるスピロヘテロビシクリル基であり、
ここで、ヘテロ原子は、1-3個であって、窒素、酸素、又は硫黄から選択される。
【0010】
上記の環Aは、以下の構造で表される構造又はそれに類似な構造であってもよい。
【化2】
【0011】
本発明において、置換又は無置換のアルキル基について、
上記の無置換のアルキル基は、通常、炭素数が6以下の分岐鎖アルキル基、又は分岐鎖アルキル基であり、
上記の置換のアルキル基は、アルキル基の炭素鎖における水素原子の一つ以上がその他の基により置換されたものであり、ここで、その他の基は、シクロアルキル基(
【化3】
等に類似した態様で置換し、当該シクロアルキル基の環におけるいずれの水素原子がさらにハロゲン、シアノ基、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などの基により置換されてもよい)、ヘテロシクロアルキル基(即ち、上記のシクロアルキル基に基づいて、そのアルキル基の環における少なくとも一つの炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されている)、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、カルボキシル基、シアノ基(-CN)、スルホニル基(-SO
2R
a、R
aはアルキル基、アリール基等である)、アルキニル基(-C≡CH、-C≡CR
b、R
bはアルキル基、アリール基等である)、アミド基(-C(O)NR
xR
y、R
xR
yはアルキル基、アリール基等である)、エステル基(-C(O)O-R
z、R
zはアルキル基、アリール基等である)、アリール基、ヘテロアリール基等の基である。
【0012】
本発明において、置換又は無置換のシクロアルキル基について、
上記の無置換のシクロアルキル基は、通常、炭素数が3-8のシクロアルキル基であり、
上記の置換の環アルキル基は、シクリル基の環における一つ又は複数の水素原子がその他の基により置換されたものであり、ここで、上記のその他の基は、アルキル基、置換のアルキル基(上記と同様である)、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、カルボキシル基、シアノ基(-CN)、スルホニル基(-SO2Ra、Raは水素、アルキル基、アリール基等である)、アルキニル基(-C≡CH、-C≡CRb、Rbはアルキル基、アリール基等である)、アミド基(-C(O)NRxRy、RxRyはアルキル基、アリール基等である)、エステル基(-C(O)O-Rz、Rzはアルキル基、アリール基等である)、アリール基、ヘテロアリール基等の基である。
【0013】
本発明において、置換又は無置換のヘテロアルキル基は、上記の置換又は無置換のアルキル基に基づいて、その炭素鎖における一つ又は複数の炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されたものである。
【0014】
本発明において、置換又は無置換のヘテロシクロアルキル基は、上記の置換又は無置換のシクロアルキル基に基づいて、その環における一つ又は複数の炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されたものである。
【0015】
本発明において、置換又は無置換のアルコキシ基について、
上記の無置換のアルコキシ基は、通常、炭素数が6以下の分岐鎖アルコキシ基、又は分岐鎖アルコキシ基であり、
上記の置換のアルコキシ基は、アルキル基の炭素鎖における水素原子の一つ以上がその他の基により置換されたものであり、ここで、その他の基は、シクロアルキル基(
【化4】
等に類似した態様で置換し、当該シクロアルキル基の環におけるいずれの水素原子がさらにハロゲン、シアノ基、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などの基により置換されてもよい)、ヘテロシクロアルキル基(即ち、上記のシクロアルキル基に基づいて、そのアルキル基の環における少なくとも一つの炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されている)、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、カルボキシル基、シアノ基(-CN)、スルホニル基(-SO
2R
a、R
aは水素、アルキル基、アリール基等である)、アルキニル基(-C≡CH、-C≡CR
b、R
bはアルキル基、アリール基等である)、アミド基(-C(O)NR
xR
y、R
xR
yはアルキル基、アリール基等である)、エステル基(-C(O)O-R
z、R
zはアルキル基、アリール基等である)、アリール基、ヘテロアリール基等の基である。
【0016】
本発明において、置換されたアミノ基は、アミノ基(-NH2)における水素原子の一つ以上がその他の基により置換されたものであり、ここで、その他の基は、アルキル基、シクロアルキル基、アミド基、エステル基等の基であってもよい。
【0017】
さらに、本発明は、以下の構造で表される化合物であることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供する。
【化5】
ここで、nは1-3の自然数から選択され、
上記のXは、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のヘテロアルキレン基、-(CH
2)
mN(R
3)-、-(CH
2)
mC(O)N(R
3)-、-(CH
2)
mC(O)-から選択され、
Xと環Aとの結合は単結合又は二重結合であり、
R
3は、水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のヘテロアルキル基から選択され、
mは1-3の自然数から選択される。
【0018】
本発明において、置換又は無置換のアルキレン基について、
上記の無置換のアルキレン基は-(CH
2)
m-の態様であり、
上記の置換のアルキレン基は、-(CH
2)
m-の炭素鎖における水素原子の一つ以上がその他の基により置換されたものであり、当該その他の基は、アルキル基、シクロアルキル基(
【化6】
等に類似した態様で置換し、当該シクロアルキル基の環におけるいずれの水素原子がさらにハロゲン、シアノ基、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などの基により置換されてもよい)、ヘテロシクロアルキル基(即ち、上記のシクロアルキル基に基づいて、そのアルキル基の環における少なくとも一つの炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されている)、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、カルボキシル基、シアノ基(-CN)、スルホニル基(-SO
2R
a、R
aは水素、アルキル基、アリール基等である)、アルキニル基(-C≡CH、-C≡CR
b、R
bはアルキル基、アリール基等である)、アミド基(-C(O)NR
xR
y、R
xR
yはアルキル基、アリール基等である)、エステル基(-C(O)O-R
z、R
zはアルキル基、アリール基等である)、アリール基、ヘテロアリール基等の基である。
【0019】
本発明において、置換又は無置換のヘテロアルキレン基は、上記の無置換のアルキレン基における一つ又は複数の炭素原子が酸素、硫黄、窒素により置換されたものである。
【0020】
さらに、本発明は、以下の構造式で表される化合物であることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供する。
【化7】
ここで、A、X、R
1、及びR
2は、上記の定義と同様であり、
Yは、CR
4、Nから選択され、
R
4は水素、ヒドロキシ基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基から選択される。
【0021】
さらに、本発明は、以下の構造式で表される化合物であることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供する。
【化8】
ここで、上記のaは、0、1、2、3であり、
上記のR
10’は、末端がシアノ基である基から選択される。
【0022】
さらに、本発明は、以下の構造式で表される化合物であることを特徴とする、シアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体を提供する。
【化9】
ここで、Zは、置換又は無置換のアルキレン基から選択され、
R
5は、水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のヘテロアルキル基から選択される。
【0023】
また、本発明は、さらに、具体的な反応方程式が以下の通りであることを特徴する上記のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体の調製方法を提供する。
【化10】
【0024】
具体的に、以下のステップで製造される。
S1、II-1を原料とし、そのNH基がニトロシル化され、ニトロソ生成物II-2が形成され、
S2、還元反応により、ニトロソ生成物II-2を化合物II-3に変化させ、
S3、化合物II-3を塩基性条件で化合物II-4と反応させ、化合物II-5を得、
S4、化合物II-5におけるニトロ基を水素化し、アミノ基に還元して、化合物II-6を得、
S5、化合物II-6を閉環反応するにより、化合物II-7を得、
S6、化合物II-7を脱保護して、目的生成物を得る。
【0025】
上記の反応の具体的な過程は、以下の通りであってもよい。式II-1で表される化合物は、直接獲得してもよく、又は既知の通常な合成方法によって獲得してもよい。式II-1は、HNO2(NaNO2に酸を加えて獲得する)、又はアルキル基亜硝酸エステル(例えば、亜硝酸ブチル、亜硝酸イソペンチル)により、ニトロソ基化され、「N」亜硝酸生成物II-2を得る。鉄粉、又は亜鉛粉、又は触媒水素化により、中間生成物II-2をII-3に変化させることができる。II-3及びII-4(Arは、フェニル基又はベンジル基から選択され、合成はKulagowski、J J、et al.、Journal of Medicinal Chemistry(2012)55、5901を参照する)は、塩基性条件下で反応して(乾燥なNa2CO3、無水DMF、加熱)、化合物II-5を得る。化合物II-5におけるニトロ基が水素化(Pt-C、1気圧の水素ガス)により、アミノ基に還元され、II-6を得る。閉環反応は、複数の既知の条件により実現することができる。一般的な条件として、II-6を酸性の条件下で、オルト酸トリエステル(R2(OMe)3、例えば、オルト酢酸トリエチル)と反応させること、又はII-6及びアミドをトリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート又はその他のオニウム塩により脱水することがある。最後に、水酸化ナトリウム水溶液で脱保護させ、式Iで表される化合物が生成する。
【0026】
なお、本発明はさらに、上記のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体と、薬学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤、補剤、及び媒介物の少なくとも一種とを含むことを特徴とする、医薬組成物を提供する。
ここで、上記のシアノ基により置換された環状ヒドラジン誘導体の使用量は、医薬組成物の合計質量の0.01-99.9%である。
【0027】
さらに、本発明は、さらに付加的治療剤を含むことを特徴とする、医薬組成物を提供する。
上記の付加的治療剤は、抗炎症薬、免疫調節剤又は免疫抑制剤、神経栄養因子、心血管疾患を治療するための活性剤、糖尿病を治療するための活性剤、及び自己免疫疾患を治療するための活性剤から選択される。
【0028】
なお、本発明による化合物又は医薬組成物は、患者の自己免疫疾患又は増殖性疾患を予防、取り扱い、治療又は緩和するために使用する、及び/又はプロテインキナーゼの活性を阻害又は調節するために使用することを特徴とする使用がある。
【0029】
ここで、自己免疫疾患は、関節リウマチ、乾癬、I型糖尿病、臓器移植による合併症、異種移植、糖尿病、ガン、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、白血病、リンパ腫、ループス、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症であってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0030】
実施例1
【化11】
1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化12】
【0031】
ステップA:
4-クロロ-7-アザインドール(50.0g、327.8mmol)を1Lのジクロロメタンに溶かし、そして0℃で、それぞれ、トリエチルアミン(66.3g、655.6mmol)、p-トルエンスルホニルクロリド(64.4g、37.6mmol)、及び4-ジメチルアミノピリジン(0.4g、3.3mmol)を添加し、そして室温で16時間撹拌した。反応終了後、500mLの水を入れて洗浄し、有機相を分離し、乾燥させ、ろ過し、減圧で溶媒を留去し、化合物4-クロロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(99.8g、収率99%)を得た。
【0032】
ステップB:
化合物4-クロロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(50.0g、163.0mmol)を600mLのジクロロメタンに溶かした。0℃で、テトラブチルアンモニウムニトラート(74.4g、244.5mmol)、及び無水トリフルオロ酢酸(53.1g、252.6mmol)を入れ、そして窒素ガス保護で室温にて20時間反応させた。反応終了後、500mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を入れてクエンチし、有機相を分離し、1.2Lのジクロロメタンで二回に分けて水相を抽出した。有機相を合併し、適量の水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、得られたスラリー状物を80mLの酢酸エチルで超音波にて叩解し、ろ過し、フィルターケーキを乾燥させ、化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(30.1g、収率52%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.08(s,1H),8.26(d,J=4.0Hz,1H),8.05(d,J=8.4Hz,2H),7.47(d,J=8.4Hz,2H),7.09(d,J=4.0Hz,1H),2.37(s,3H).
【0033】
ステップC:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.58g、4.5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.75g、13.5mmol)、及び1-アミノ-4-ピペリジノール(0.58g、5.0mmol)を50mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出した(3×50mL)。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-オール(0.91g、収率47%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:432.2(M+1).
【0034】
ステップD:
化合物1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-オール(0.91g、2.1mmol)を15mLのエタノールと5mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(0.45g、8.4mmol)及び鉄粉(0.59g、10.5mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、4.5時間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、適量の酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-オール(0.75g、収率88%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:402.2(M+1).
【0035】
ステップE:
化合物1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-オール(750mg、1.87mmol)を10mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(2.77g、18.7mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら0.5時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オール(453mg、収率59%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:412.2(M+1).
【0036】
ステップF:
化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オール(150mg、0.36mmol)を10mLのジクロロメタンに溶かし、メタンスルホニルクロリド(82mg、0.72mmol)及びトリエチルアミン(109mg、1.08mmol)を入れ、室温で撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イルメタンスルホナート(144mg、収率82%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:490.2(M+1)。
【0037】
ステップG:
化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イルメタンスルホナート(95mg、0.19mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、シアン化ナトリウム(82mg、1.67mmol)を入れ、80℃に昇温し、窒素ガス保護で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、適量の水酸化ナトリウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出した(3×20mL)。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(42mg、収率50%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:421.2(M+1)。
【0038】
ステップH:
化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(42mg、0.1mmol)を8mLのメタノールに溶かし、カリウムtert-ブトキシド(56mg、0.5mmol)を入れ、室温で撹拌しながら6時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(12mg、収率45%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.56(s,1H),8.49(s,1H),7.46(t,1H),6.84(dd,J=3.0,1.8Hz,1H),3.45-3.36(m,2H),3.32-3.28(m,2H),3.24-3.12(m,1H),2.24-2.14(m,2H),2.14-2.03(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:267.2(M+1).
【0039】
実施例2
【化13】
2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化14】
【0040】
ステップA:
1-Boc-4-シアノメチルピペリジン(5.0g、22.3mmol)を20mLのジクロロメタンに溶かし、0℃で、徐々にトリフルオロ酢酸20mLを入れた。そして室温で2時間撹拌した。反応完了後、減圧で濃縮し、化合物4-シアノメチルピペリジントリフルオロアセテート(5.53g、収率100%)を得た。
【0041】
ステップB:
化合物4-シアノメチルピペリジントリフルオロアセテート(5.53g、20.0mmol)、亜硝酸ナトリウム(2.76g、40.0mmol)を30mLの水に溶かし、0℃で、徐々に酢酸5.0mLを滴下した。35℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応終了後、反応液は炭酸ナトリウムでpHを8に調整し、250mLの酢酸エチルで五回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、化合物1-ニトロソ-4-シアノメチルピペリジン(5.3g、収率70%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:154.1(M+1).
【0042】
ステップC:
化合物1-ニトロソ-4-シアノメチルピペリジン(5.2g、20.0mmol)を15mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(3.92g、60.0mmol)を入れ、0℃で徐々に酢酸15mLを滴下した。滴下完了後、30℃で撹拌しながら3時間反応させた。反応完了後、反応液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、化合物1-アミノ-4-シアノメチルピペリジン(5.3g、収率60%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:140.1(M+1).
【0043】
ステップD:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3.51g、10.0mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(7.75g、60.0mmol)、及び1-アミノ-4-シアノメチルピペリジン(2.09g、15.0mmol)を200mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、200mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、300mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(2.02g、収率44%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:455.1(M+1).
【0044】
ステップE:
化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(1.37g、3.0mmol)を60mLのエタノールと20mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(0.64g、12.0 mmol)及び鉄粉(0.67g、12.0mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、2.5時間撹拌した。反応完了後、反応液を濾過し、50mLの酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。ろ液に50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出した(3×70mL)。有機相を合併し、150mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、ろ液を減圧で濃縮し、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(1.02g、収率80%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:425.1(M+1).
【0045】
ステップF:
化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(424mg、1.0mmol)を10mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(1.48g、10mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら0.5時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(256mg、収率59%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:435.2(M+1).
【0046】
ステップG:
化合物2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(95mg、0.2mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、60%の水素化ナトリウム(40mg、1.0mmol)を入れ、室温で撹拌しながら6時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(24mg、収率42%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.07(s,1H),8.81(s,1H),8.13(s,1H),7.40(s,1H),6.80(s,1H),3.56-3.19(m,4H),2.48(d,J=6.4Hz,2H),2.13-2.08(m,2H),2.07-1.94(m,1H),1.91-1.75(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:281.2(M+1)。
【0047】
実施例3
【化15】
2-(1-(メチルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化16】
【0048】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(190mg、1.0mmol)及びアセトアミド(59mg、1.0mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(212mg、0.5mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(2-メチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(180mg、収率80%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:448.1(M+1).
【0049】
ステップB:
化合物2-(1-(2-メチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(180mg、0.4mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液4mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(2-メチルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(70mg、収率60%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.46(s,1H),7.48(t,J=3.0Hz,1H),6.70(dd,J=3.2Hz,1.6Hz,1H),3.57(t,J=10.2Hz,2H),3.13(d,J=10.2Hz,2H),2.64(d,J=6.4Hz,2H),2.52(s,3H),2.15-2.04(m,1H),2.00-1.89(m,2H),1.68-1.56(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:295.2(M+1)。
【0050】
実施例4
【化17】
2-(1-(エチルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化18】
【0051】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(190mg、1.0mmol)及びプロピオンアミド(73mg、1.0mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(212mg、0.5mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(2-エチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(180mg、収率78%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:462.1(M+1).
【0052】
ステップB:
化合物2-(1-(2-エチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(180mg、0.39mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液4mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(2-エチルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(75mg、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.49(s,1H),7.48(t,J=3.0Hz,1H),6.71(dd,J=3.2Hz,1.6Hz,1H),3.59(t,J=10.2Hz,2H),3.12(d,J=10.2Hz,2H),2.92(q,J=7.5Hz,2H),2.65(d,J=6.4Hz,2H),2.16-2.05(m,1H),2.00-1.91(m,2H),1.68-1.56(m,2H),1.31(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:309.2(M+1)。
【0053】
実施例5
【化19】
2-(1-(2-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化20】
【0054】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(135mg、0.71mmol)及びヒドロキシアセトアミド(53mg、0.71mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(100mg、0.24mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(2-(ヒドロキシメチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(80mg、収率72%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:465.1(M+1).
【0055】
ステップB:
化合物2-(1-(2-(ヒドロキシメチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(80mg、0.17mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(2-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(20mg、収率38%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.92(s,1H),8.54(s,1H),7.50(t,J=3.0Hz,1H),6.73(dd,J=3.2,1.8Hz,1H),5.31(t,J=6.0Hz,1H),5.16(q,J=6.6Hz,1H),4.70(d,J=6.0Hz,2H),3.57(t,J=10.2Hz,2H),3.15(dd,J=10.2Hz,2H),2.64(d,J=6.4Hz,2H),2.15-2.04(m,1H),1.98-1.89(m,2H),1.72-1.60(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:311.2(M+1)。
【0056】
実施例6
【化21】
2-(1-(2-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化22】
【0057】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(135mg、0.71mmol)及び3-ヒドロキシプロピオンアミド(64mg、0.71mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(100mg、0.24mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(2-(ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(60mg、収率52%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:479.1(M+1).
【0058】
ステップB:
化合物2-(1-(2-(ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(60mg、0.13mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(2-(ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(20mg、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.87(s,1H),8.49(s,1H),7.48(d,J=3.4Hz,1H),6.71(d,J=3.4,1.8Hz,1H),4.80(brs,1H),3.84(t,J=7.0Hz,2H),3.59(t,J=10.4Hz,2H),3.16-3.06(m,4H),2.65(d,J=6.4Hz,2H),2.15-2.04(m,1H),1.98-1.89(m,2H),1.72-1.60(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:325.1(M+1)。
【0059】
実施例7
【化23】
(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化24】
【0060】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(251mg、1.32mmol)及びR-ラクトアミド(118mg、1.32mmol)を8mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(189mg、0.44mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(110mg、収率52%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:479.1(M+1).
【0061】
ステップB:
化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(110mg、0.23mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(30mg、収率40%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.92(s,1H),8.55(s,1H),7.50(d,J=3.4Hz,1H),6.73(d,J=3.4Hz,1H),5.31(s,1H),5.16(q,J=6.6Hz,1H),3.65-3.53(m,2H),3.15(dd, J=30.2,10.0Hz,2H),2.64(d,J=6.4Hz,2H),2.17-2.04(m,1H),1.98-1.89(m,2H),1.72-1.60(m,2H),1.56(d,J=6.6Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:325.0(M+1)。
【0062】
実施例8
【化25】
(S)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化26】
【0063】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(298mg、1.56mmol)及びS-ラクトアミド(140mg、1.56mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(222mg、0.52mmol)を溶かした5mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、30mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(S)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(160mg、収率64%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:479.1(M+1).
【0064】
ステップB:
化合物(S)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(160mg)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物(S)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(44.6mg、収率41%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.92(s,1H),8.55(s,1H),7.50(d,J=3.4Hz,1H),6.73(d,J=3.4Hz,1H),5.31(s,1H),5.16(q,J=6.6Hz,1H),3.65-3.53(m,2H),3.15(dd,J=30.2,10.0Hz,2H),2.64(d,J=6.4Hz,2H),2.17-2.04(m,1H),1.98-1.89(m,2H),1.72-1.60(m,2H),1.56(d,J=6.6Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:325.0(M+1)。
【0065】
実施例9
【化27】
2-(1-(2-アミノイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化28】
【0066】
ステップA:
4-ヒドロキシメチルピペリジン(3.01g、26.1mmol)、亜硝酸ナトリウム(2.76g、40.0mmol)を30mLの水に溶かし、0℃で徐々に酢酸4.0mLを滴下した。30℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応液は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを8に調整し、250mLの酢酸エチルで五回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、化合物1-ニトロソ-4-ヒドロキシメチルピペリジン(2.87g、収率76%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:145.1(M+1).
【0067】
ステップB:
化合物1-ニトロソ-4-ヒドロキシメチルピペリジン(2.87g、20.0mmol)を15mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(5.23g、80.0mmol)を入れ、0℃の条件で徐々に酢酸15mLを滴下した。滴下完了後、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、粗生成物である化合物1-アミノ-4-ヒドロキシメチルピペリジン(3.02g、収率65%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:131.1(M+1).
【0068】
ステップC:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.32g、6.6mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.41g、26.4mmol)、及び1-アミノ-4-ヒドロキシメチルピペリジン(1.03g、7.9mmol)を60mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で、撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、100mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×100mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メタノール(2.11g、収率71%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:446.2(M+1)。
【0069】
ステップD:
化合物(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.5g、3.37mmol)を30mLの無水ジクロロメタンに溶かし、0℃で、トリエチルアミン(1.02g、10.1mmol)を入れ、そしてメタンスルホニルクロリド(465mg、4.06mmol)を滴下し、窒素ガス保護で、室温にて18時間反応させた。反応終了後、0℃で水を入れてクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(3×80mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(1.6g、収率91%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:524.1(M+1).
【0070】
ステップE:
化合物(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(300mg、0.57mmol)、鉄粉(193mg、3.44mmol)、及び塩化アンモニウム(61mg、1.15mmol)を9mLのエタノールと3mLの水との混合溶液に懸濁させ、窒素ガス保護で、75℃にて2時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、生成物である(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(85mg、収率30%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:494.1(M+1).
【0071】
ステップF:
化合物(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(80mg、0.16mmol)及び臭化シアン(0.08mL)を10mLのメタノールに溶かし、密封チューブに入れ、30℃で20時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、生成物である(1-(2-アミノ-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル))メチルメタンスルホナート(90mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:519.1(M+1).
【0072】
ステップG:
化合物(1-(2-アミノ-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル))メチルメタンスルホナート(80mg、0.15mmol)、トリメチルシアノシラン(31mg、0.31mmol)、及び炭酸カリウムを10mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、窒素ガス保護で、室温にて20時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(3×20mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(1-(2-アミノ-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(60mg、収率87%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:450.1(M+1).
【0073】
ステップH:
化合物2-(1-(2-アミノ-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(60mg、0.13mmol)をジクロロメタン(10mL)とメタノール(10mL)との混合溶液に溶かし、炭酸カリウム(301mg、2.18mmol)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて18時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(5×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物2-(1-(2-アミノイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(20mg、収率51%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.50(s,1H),8.11(s,1H),7.37(t,J=3.2Hz,1H),6.54(dd,J=3.2,2.0Hz,1H),6.24(s,1H),3.49(t,J=10.2Hz,2H),3.04(d,J=10.2Hz,2H),2.61(d,J=6.8Hz,1H),2.03-1.96(m,1H),1.91-1.88(m,2H),1.72-1.68(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:296.1(M+1).
【0074】
実施例10
【化29】
N-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)メタンスルホンアミド
実施するための形態は以下の通りである。
【化30】
【0075】
ステップA:
窒素ガス下で、Boc-グリシンアミド(328mg、1.88mmol)及びトリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(358mg、1.88mmol)を15mLの無水テトラヒドロフランに入れ、30℃で2時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。残留物を15mLのエタノールに溶かし、窒素ガス下で化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(160mg、0.38mmol)を入れ、75℃で撹拌しながら1時間反応させた。減圧で反応液を濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)及び酢酸エチル(15mL)を入れ、5分間撹拌した。有機相を分離し、45mLの酢酸エチルで水相を3回抽出した。有機相を合併し、10mLの水で洗浄し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物tert-ブチル-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)カーバメート(200mg、収率94%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:564.2(M+1).
【0076】
ステップB:
化合物tert-ブチル-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)カーバメート(100mg、0.18mmol)を3mLのジクロロメタンに溶かし、氷浴下でトリフルオロ酢酸(1mL)を滴下した。窒素ガス保護で室温に昇温し、4時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。5mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を入れ、5分間撹拌した。15mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を合併し、5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物2-(1-(2-(アミノメチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(82mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:464.1(M+1)。
【0077】
ステップC:
化合物2-(1-(2-(アミノメチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(82mg、0.06mmol)を3mLのジクロロメタンに溶かし、氷浴及び窒素ガス保護でトリエチルアミン(54mg、0.53mmol)及びメタンスルホニルクロリド(30mg、0.27mmol)を入れた。氷浴で2時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)を入れ、室温で30分間撹拌した。15mLのジクロロメタンで3回抽出し、有機相を合併し、3mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物N-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)メタンスルホンアミド(30mg、収率71%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:542.1(M+1).
【0078】
ステップD:
化合物N-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)メタンスルホンアミド(16mg、0.03mmol)を3mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム溶液(1mL、1.0mmol)を入れた。35℃で6時間撹拌した。9mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。15mLの酢酸エチルで残留物を3回抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。残留物を高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物N-((1-(4-(シアノメチル)ピペリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル)メタンスルホンアミド(48mg、収率51%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.96(s,1H),8.57(s,1H),7.60(s,1H),7.52(t,J=2.6Hz,1H),6.75(d,J=2.6Hz,1H),4.52(s,2H),3.57(t,J=10.2Hz,2H),3.23-3.19(m,2H),2.99(s,3H),2.63(d,J=6.5Hz,2H),2.15-2.06(m,1H),1.98-1.91(m,2H),1.74-1.62(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:388.1(M+1).
【0079】
実施例11
【化31】
2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化32】
ステップA:
4-ピペリジンエタノール(21.1g、100mmol)を200mLの水及び90mLの酢酸に溶かし、亜硝酸ナトリウム(41.4g、600mmol)を200mLの水に溶かした。0℃で、亜硝酸ナトリウム水溶液を徐々に反応系に滴下し、室温で16時間反応させた。反応完了後、150mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-ニトロソ-4-ピペリジンエタノール(9.5g、収率60%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:159.1(M+1)。
【0080】
ステップB:
化合物1-ニトロソ-4-ピペリジンエタノール(8.0g、50.1mmol)を40mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(3.14g、48.0mmol)を入れ、室温で酢酸8mLを滴下した。滴下完了後、30℃で撹拌しながら15分間反応させた。反応完了後、反応液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、粗生成物である化合物1-アミノ-4-ピペリジンエタノール(4.37g、収率60%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:145.1(M+1).
【0081】
ステップC:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.46g、7.0mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.5g、35.0mmol)、及び1-アミノ-4-ピペリジンエタノール(2.20g、10.0mmol)を200mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で、撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、300mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エタノール(1.97g、収率61%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:460.2(M+1).
【0082】
ステップD:
化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エタノール(1.17g、2.55mmol)を50mLのジクロロメタンに溶かし、メタンスルホニルクロリド(876mg、7.65mmol)及びトリエチルアミン(1.28g、12.75mmol)を入れ、室温で撹拌しながら2時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、粗生成物である化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(1.37g、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:518.2(M+1)。
【0083】
ステップE:
化合物2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(1.37g、3.0mmol)を45mLのエタノールと15mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(0.64g、12.0mmol)及び鉄粉(0.67g、12.0mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、3時間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、適量の酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。ろ液に50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(1.26g、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:430.2(M+1).
【0084】
ステップF:
化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(582mg、1.35mmol)を25mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(1.00g、6.75mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(253mg、収率42%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:440.2(M+1).
【0085】
ステップG:
化合物2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)エチルメタンスルホナート(253mg、0.45mmol)を16mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、それぞれ炭酸カリウム(187mg、1.35mmol)及びトリメチルシアノシラン(134mg、1.35mmol)を入れ、100℃に昇温し、窒素ガス保護で撹拌しながら20時間反応させた。反応完了後、適量の水酸化ナトリウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×100mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物3-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(97mg、収率48%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:449.2(M+1)。
【0086】
ステップH:
化合物3-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(97mg、0.22mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(30mg、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.82(s,1H),8.58(s,1H),8.55(s,1H),7.44(t,J=2.8Hz,1H),6.73(dd,J=3.1,1.9Hz,1H),3.36-3.33(m,1H),3.31-3.26(m,3H),2.61(t,J=7.0Hz,2H),1.96-1.90(m,2H),1.71-1.46(m,5H).LCMS ESI(+)m/z:295.2(M+1).
【0087】
実施例12
【化33】
6-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化34】
【0088】
ステップA:
ジエチル(シアノメチル)ホスホナート(3.72g、21.0mmol)を30mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、0℃で、60%の水素化ナトリウム(0.84g、21mmol)を入れ、この温度で0.5時間反応させ、そして4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.09g、10.5mmol)を含有する水素化アルミニウムリチウム溶液(10mL)を滴下し、そして窒素ガス保護で、室温にて3時間反応させた。反応終了後、0℃で水を入れてクエンチし、酢酸エチル(240mL)で三回に分けて抽出し、乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、生成物である4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.2g、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.19(s,1H),3.54-3.48(m,4H),2.56(t,J=6.0Hz,1H),2.33(t,J=6.0Hz,1H).
【0089】
ステップB:
カリウムtert-ブトキシド(1.11g、9.9mmol)を20mLのジメチルスルホキシドに溶かし、トリメチルスルホキソニウムヨージド(2.18g、9.9mmol)を徐々に入れ、室温で1.5時間反応させ、この反応液に、4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.0g、9.0mmol)を含有するジメチルスルホキシド溶液を入れ、窒素ガス保護で、45℃に昇温し、16時間撹拌した。反応終了後、塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(240mL)で三回に分けて抽出し、乾燥させ、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、生成物である1-シアノ-6-アザスピロ[2,4]オクタン-6-カルボン酸tert-ブチル(1.8g、収率85%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:237.1(M+1).
【0090】
ステップC:
化合物1-シアノ-6-アザスピロ[2,4]オクタン-6-カルボン酸tert-ブチル(1.8g、7.6mmol)を20mLのジクロロメタンに溶かし、氷浴で、トリフルオロ酢酸(2mL)を滴下し、75℃に昇温し、18時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、粗生成物である6-アザ-スピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリルトリフルオロアセテート(1.0g、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:137.1(M+1).
【0091】
ステップD:
化合物6-アザ-スピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリルトリフルオロアセテート(1.0g、7.4mmol)を10mLの水及び1mLの氷酢酸に溶かし、氷浴で亜硝酸ナトリウム(1.0g、14.7mmol)を含有する水溶液を滴下し、室温で20時間撹拌した。反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチル(240mL)で三回に分けて抽出し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物6-ニトロソ-6-アザ-スピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(0.6g、収率50%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:166.1.
【0092】
ステップE:
6-ニトロソ-6-アザ-スピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(0.3g、1.8mmol)、亜鉛粉(1.17g、18mmol)をメタノール(5mL)及び酢酸(0.5mL)に懸濁させ、窒素ガス保護で、室温にて2時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、生成物である6-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(274mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:152.1(M+1)
【0093】
ステップF:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(634mg、1.8mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.32g、18mmol)及び6-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(274mg、1.8mmol)を10mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で、撹拌しながら18時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、100mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×100mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物6-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(430mg、収率51%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:467.1(M+1).
【0094】
ステップG:
化合物6-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(430mg、0.92mmol)を20mLのエタノールと4mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(99mg、1.84mmol)及び鉄粉(300mg、5.54mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、3時間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、適量の酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。ろ液に20mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×20mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物6-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(347mg、収率62%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:437.1(M+1).
【0095】
ステップH:
化合物6-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(230mg、0.53mmol)を5mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(392mg、2.65mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら2時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物6-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(120mg、収率51%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:446.1(M+1).
【0096】
ステップI:
化合物6-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(110mg、0.25mmol)を10mLのメタノールと10mLのジクロロメタンとの混合溶媒に入れ、炭酸カリウム(681mg、4.9 mmol)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて18時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(5×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物6-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(20mg、収率28%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.59(s,1H),8.57(s,1H),7.47(t,J=3.0Hz,1H),6.77(dd,J=3.2,2.0Hz,1H),3.41-3.32(m,4H),2.09-1.78(m,5H),1.27-1.19(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:293.1(M+1).
【0097】
実施例13
【化35】
6-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化36】
【0098】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.31g、6.9mmol)及びR-ラクトアミド(612mg、6.9mmol)を20mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを10mLの無水エタノールに溶かして、化合物6-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(504mg、1.11mmol)を溶かした10mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、100mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×100mL)、有機相を合併し、200mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物6-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(590mg、収率52%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:490.1(M+1).
【0099】
ステップB:
化合物6-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(290mg、0.59mmol)を15mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液5mLを入れ、30℃で撹拌しながら6時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物6-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボニトリル(80mg、収率28%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.18(s,1H),8.64(s,1H),7.64(t,J=2.8Hz,1H),7.47(d,J=8.0Hz,1H),6.68(dd,J=3.3,1.8Hz,1H),5.26(q,J=6.4Hz,1H),3.78-3.62(m,2H),3.33-3.16(m,2H),2.43-2.22(m,2H),1.60(d,J=6.6Hz,3H),1.49(d,J=13.8Hz,1H),1.40-1.21(m,4H).LCMS ESI(+)m/z:337.1(M+1).
【0100】
実施例14
【化37】
2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化38】
【0101】
ステップA:
1-Boc-4-シアノメチルピペリジン(4.5g、20.0mmol)を130mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、窒素ガス保護、氷浴条件下でナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液(2M、30mL、60.0mmol)を滴下した。滴下完了後、氷浴条件下で10分間撹拌し、そしてヨードメタン(6.53g、46.0mmol)を20mLの無水テトラヒドロフランで希釈し、反応液に徐々に滴下し、滴下完了後、室温、窒素ガス保護で、撹拌しながら16時間反応させた。反応液を適量の塩化アンモニウム飽和溶液でクエンチし、150mLの水を入れ、600mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物である化合物4-(2-シアノプロプ-2-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.02g、収率79%)を得た。
【0102】
ステップB:
化合物4-(2-シアノプロプ-2-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.02g、15.0mmol)を30mLのジクロロメタンに溶かし、0℃で、トリフルオロ酢酸15mLを徐々に入れた。室温で4時間撹拌した。減圧で濃縮し、化合物2-メチル-2-(ピペリジン-4-イル)プロパンニトリルトリフルオロアセテート(3.79g、収率100%)を得た。
【0103】
ステップC:
化合物2-メチル-2-(ピペリジン-4-イル)プロパンニトリルトリフルオロアセテート(3.79g、粗生成物、15.0mmol)、亜硝酸ナトリウム(1.55g、22.5mmol)を50mLの水に溶かし、0℃で、徐々に酢酸2.6mLを滴下した。35℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応液は炭酸ナトリウムでpHを8に調整し、250mLの酢酸エチルで五回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、化合物2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(2.01g、収率74%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:182.1(M+1).
【0104】
ステップD:
化合物2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(1.00g、5.0mmol)を30mLのメタノールに溶かし、それぞれ亜鉛粉(4.71g、88.0mmol)及び酢酸6mLを入れ、30℃で25分間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(4.73g、収率80%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:168.2(M+1).
【0105】
ステップE:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(2.11g、6.0mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.88g、30.0mmol)及び2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(1.01g、6.0mmol)を150mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、250mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、300mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-メチル-2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(1.47g、収率50%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:483.1(M+1).
【0106】
ステップF:
化合物2-メチル-2-(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(1.47g、3.0mmol)を75mLのエタノールと25mLの水との混合溶液中に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(0.64g、12.0mmol)及び鉄粉(0.67g、12.0mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、2時間撹拌した。反応完了後、反応液を濾過し、50mLの酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。ろ液に50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×150mL)、有機相を合併し、150mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、粗生成物である化合物2-メチル-2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(1.74g)を得た。LCMS ESI(+)m/z:453.1(M+1).
【0107】
ステップG:
化合物2-メチル-2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(540mg、1.2mmol)を30mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(890mg、6.00mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら45分間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-メチル-2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(301mg、収率54%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:463.1(M+1).
【0108】
ステップH:
化合物2-メチル-2-(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(301mg、0.65mmol)を12mLのメタノール及び6mLのテトラヒドロフランに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液4mLを入れ、35℃で撹拌しながら6時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(71mg、収率35%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.85(s,1H),8.56(s,1H),8.53(s,1H),7.46(t,J=2.9Hz,1H),6.74(dd,J=3.3,1.9Hz,1H),3.40-3.33(m,4H),2.09-1.99(m,2H),1.76-1.60(m,3H),1.38(s,6H).LCMS ESI(+)m/z:309.0(M+1)。
【0109】
実施例15
【化39】
(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化40】
【0110】
ステップA:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(633mg、3.33mmol)及びR-ラクトアミド(297mg、3.33mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを5mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-メチル-2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)プロパンニトリル(504mg、1.11mmol)を溶かした10mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、100mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(289mg、収率57%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:507.2(M+1).
【0111】
ステップD:
化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(289mg、0.57mmol)を15mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液5mLを入れ、30℃で撹拌しながら6時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを7-8に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)-2-メチルプロパンニトリル(110mg、収率54%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.92(s,1H),8.55(s,1H),7.50(t,J=3.0Hz,1H),6.74(dd,J=3.3,1.8Hz,1H),5.30(d,J=6.3Hz,1H),5.21-5.13(m,1H),3.66-3.51(m,2H),3.20(dd,J=30.4,10.2Hz,2H),2.02(d,J=10.7Hz,2H),1.88(t,J=12.0Hz,1H),1.74-1.61(m,2H),1.57(d,J=6.6Hz,3H),1.40(s,6H).LCMS ESI(+)m/z:353.2(M+1)。
【0112】
実施例16
【化41】
2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イリデン)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化42】
【0113】
ステップA:
デス-マーチンペルヨージナン(2.5g、6mmol)を50mLのジクロロメタンに懸濁させ、そして化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オール(1.2g、3mmol)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて3時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オン(550mg、収率45%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:410.1(M+1).
【0114】
ステップB:
化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オン(110mg、0.27mmol)を12mLのメタノールに溶かし、0℃で水酸化ナトリウム水溶液(2N、3mL)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、ジクロロメタンで抽出し(5×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オン(50mg、収率73%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.62(s,1H),8.56(s,1H),7.47(t,J=3.0Hz,1H),6.92(dd,J=3.6,2.0Hz,1H),3.64-3.26(m,4H),2.72-1.88(m,4H).LCMSESI(+)m/z:256.1(M+1).
【0115】
ステップC:
シアノメチルホスホン酸ジエチル(53mg、0.3mmol)を2mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、窒素ガス保護、0℃で60%の水素化ナトリウム(24mg、0.6mmol)を入れ、30分間撹拌した。化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-オン(37mg、0.15mmol)を1mLの無水テトラヒドロフランに溶かして反応液に入れ、室温、窒素ガス保護で、撹拌しながら3時間反応させた。反応完了後、適量の飽和塩化アンモニウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×10mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イリデン)アセトニトリル(15mg、収率39%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.84(s,1H),8.60(s,1H),8.56(s,1H),7.45(d,J=3.2Hz,1H),6.79(d,J=3.2Hz,1H),5.74(s,1H),3.42-3.33(m,4H),2.86-2.83(m,2H),2.74-2.71(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:279.1(M+1).
【0116】
実施例17
【化43】
2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化44】
【0117】
ステップA:
化合物4-メチル-4-ピペリジンカルボル酸エチル塩酸塩(2.0g、9.6mmol)を10mLの水に溶かした。0℃で、亜硝酸ナトリウム(1.66g、24.1mmol)を入れ、さらに酢酸(1.16g、19.2mmol)を滴下した。そして30℃で一晩撹拌した。反応終了後、反応液を0℃に冷却した後に、炭酸水素ナトリウムで溶液のpHを7-8に調整し、酢酸エチルで抽出し(2×20mL)、有機相を合併し、そして塩水で洗浄し(40mL)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、黄色の油状化合物である1-ニトロソ-4-メチル-4-ピペリジンカルボル酸エチル(1.91g、収率99%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:201.1(M+1).
【0118】
ステップB:
化合物1-ニトロソ-4-メチル-4-ピペリジンカルボル酸エチル(1.91g、9.5mmol)を50mLのテトラヒドロフランに溶かした。0℃で、2.5Mの水素化アルミニウムリチウム溶液(11.4mL、28.6mmol)を徐々に入れた。窒素ガス環境下で室温にて3時間撹拌した。反応終了後、反応液を0℃に冷却し、水(1.1mL)を徐々に入れ、そして15%水酸化ナトリウム(1.1mL)及び水(3.3mL)を入れ、室温で15分間撹拌した後に、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1-アミノ-4-メチル-4-ヒドロキシメチルピペリジン(1.15g、収率80%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:145.1(M+1).
【0119】
ステップC:
化合物1-アミノ-4-メチル-4-ヒドロキシメチルピペリジン(806mg、5.6mmol)、化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(966mg、2.8mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.13g、16.5mmol)を50mLのイソプロパノールに溶かし、反応液を88℃で一晩撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、黄色の固体化合物である(4-メチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メタノール(787mg、収率62%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:460.1(M+1).
【0120】
ステップD:
化合物(4-メチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メタノール(2.69g、5.9mmol)を30mLのジクロロメタンに溶かし、そしてトリエチルアミン(1.19g、11.7mmol)及びメタンスルホニルクロリド(805mg、7.0mmol)を入れ、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、黄色の固体化合物である(4-メチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(3.06g、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:538.0(M+1).
【0121】
ステップE:
化合物(4-メチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(2.96g、5.5mmol)を90mLのエタノールに溶かし、そして鉄粉(2.46g、44.1mmol)を入れ、及び、塩化アンモニウム(2.36g、44.1mmol)を水(30mL)に溶かした溶液を入れ、80℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液をろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、固体化合物である(4-メチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(2.14g、収率77%)を得た。LC-MS:m/z508.1(M+1).
【0122】
ステップF:
化合物(4-メチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(1.3g、2.5mmol)を40mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(1.85g、12.5mmol)を入れ、116℃に昇温し、45分間撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、固体化合物である(4-メチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(1.24g、収率94%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:518.0(M+1).
【0123】
ステップG:
化合物(4-メチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(100mg、0.19mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、そしてシアン化ナトリウム(47mg、0.97mmol)を入れ、120℃で16時間撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製、調製し、化合物2-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)アセトニトリル(28mg、収率49%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.72(s,1H),8.80(s,1H),8.17(s,1H),7.38(t,J=2.8Hz,1H),6.82(dd,J=3.1,2.1Hz,1H),3.52-3.36(m,2H),3.36-3.24(m,2H),2.49(s,2H),2.04-1.98(m,2H),1.90-1.82(m,2H),1.37(s,3H).LCMS ESI(+)m/z:295.1(M+1).
【0124】
実施例18
【化45】
(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化46】
【0125】
ステップA:
R-ラクトアミド(263mg、2.96mmol)及びトリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(561mg、2.96mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶かし、28℃で2時間撹拌した。ロータリーエバポレーターで乾固させた油状物及び化合物(4-メチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(500mg、0.99mmol)をエタノール(30mL)に溶かし、75℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(R)-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(337mg、収率60%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:548.0(M+1).
【0126】
ステップB:
化合物(R)-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチルメタンスルホナート(200mg、0.36mmol)、トリメチルシアノシラン(106mg、1.07mmol)及び炭酸カリウム(148mg、1.07mmol)を10mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、反応液を120℃で72時間撹拌した。反応終了後、30mLの水を入れ、ジクロロメタンで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、食塩水(100mL)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、化合物(R)-2-(1-(2-(1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-4-メチルピペリジン-4-イル)アセトニトリル(48mg、収率40%)が調製された。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.95(s,1H),8.55(s,1H),7.55(t,J=3.0Hz,1H),6.64(dd,J=3.2,2.0Hz,1H),5.28(d,J=6.0Hz,1H),5.20-5.14(m,1H),3.65-3.60(m,2H),3.60-3.55(m,2H),2.68(s,2H),1.96-1.94(m,2H),1.88-1.80(m,2H),1.35(s,3H).LCMS ESI(+)m/z:339.1(M+1).
【0127】
実施例19
【化47】
2-(4-ヒドロキシ-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-ピペリジン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化48】
【0128】
ステップA:
リチウムジイソプロピルアミド(2M、50mL、100.0mmol)を150mLのテトラヒドロフランに入れ、-78℃、窒素ガス保護で、アセトニトリル(4.10g、100.0mmol)を入れ、-78℃を維持する条件で1時間撹拌した。そして、N-Boc-4-ピペリドン(10.0g、50.0mmol)を50mLのテトラヒドロフランで溶かし、反応系に滴下した。滴下完了後、徐々に室温に昇温し、反応を1時間維持した。反応完了後、適量の飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、150mLの水を入れ、600mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、300mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物N-Boc-4-シアノメチル-4-ヒドロキシピペリジン(6.2g、収率52%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:241.2(M+1).
【0129】
ステップB:
化合物N-Boc-4-シアノメチル-4-ヒドロキシピペリジン(6.2g、25.8mmol)を60mLのジクロロメタンに溶かし、0℃の条件下で15mLのトリフルオロ酢酸を入れた。滴下完了後、室温で撹拌しながら5時間反応させた。反応完了後、減圧で反応液を濃縮し、化合物4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジントリフルオロアセテート(5.12g、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:141.1(M+1).
【0130】
ステップC:
化合物4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジントリフルオロアセテート(5.12g、25.0mmol)を30mLの水及び50mLの酢酸に溶かし、亜硝酸ナトリウム(2.59g、37.5mmol)を15mLの水に溶かした。0℃で、亜硝酸ナトリウム水溶液を徐々に反応系に滴下し、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、減圧で反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-ニトロソ-4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジン(2.60g、収率61%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:170.1(M+1).
【0131】
ステップD:
化合物1-ニトロソ-4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジン(2.30g、13.5mmol)を100mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(17.8g、272.0mmol)を入れ、室温で酢酸20mLを滴下した。滴下完了後、30℃で撹拌しながら15分間反応させた。反応完了後、反応液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、粗生成物である化合物1-アミノ-4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジン(1.78g、収率85%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:156.1(M+1).
【0132】
ステップE:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(4.02g、11.4mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.89g、45.6mmol)及び1-アミノ-4-(シアノメチル)-4-ヒドロキシピペリジン(1.78g、11.4mmol)を150mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃(油浴温度)で、撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、200mLの水を入れ、600mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、精製し、化合物2-(4-ヒドロキシ-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(3.25g、収率61%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:471.2(M+1).
【0133】
ステップF:
化合物2-(4-ヒドロキシ-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(3.25g、3.9mmol)を90mLのエタノールと30mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(0.88g、16.55mmol)及び鉄粉(0.92g、16.55mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、2.5時間撹拌した。反応完了後、反応液を濾過し、50mLの酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄した。ろ液に50mLの水を入れ、240mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、100mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)アセトニトリル(1.88g、62%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:441.2(M+1).
【0134】
ステップG:
化合物2-(1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)アセトニトリル(562mg、1.28mmol)を25mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(948mg、6.40mmol)を入れ、116℃に昇温し、1時間撹拌した。室温に冷却し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(4-ヒドロキシ-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(360mg、収率62%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:426.2(M+1).
【0135】
ステップH:
2-(4-ヒドロキシ-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(360mg、0.80mmol)を15mLのメタノール及び5mLのテトラヒドロフランに溶かし、2Nの水酸化ナトリウム水溶液5mLを入れ、室温条件で撹拌しながら16時間反応させた。反応液は酢酸でpH値を8-9に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(4-ヒドロキシ-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-ピペリジン-4-イル)アセトニトリル(60mg、収率26%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.76-8.16(m,2H),7.48(s,1H),6.90(s,1H),5.45(s,1H),3.85-3.54(m,2H),3.08(d,J=9.9Hz,2H),2.81(s,2H),2.03-1.91(m,2H),1.86(d,J=12.2Hz,2H).LCMS ESI(+)m/z:297.1(M+1)。
【0136】
実施例20
【化49】
2-(8-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化50】
【0137】
ステップA:
ノルトロピン(3.01g、26.13mmol)を80mLの水に溶かし、0℃で濃塩酸80mLを入れ、30℃で亜硝酸ナトリウム(43.5g、630.2mmol)を数回に分けて入れ、30℃の条件で続けて撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、600mLの酢酸エチルで四回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物8-ニトロソ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(8.62g、収率70%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:157.1(M+1).
【0138】
ステップB:
化合物8-ニトロソ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(7.0g、44.8mmol)を150mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(29.3g、448.0mmol)を入れ、0℃の条件で酢酸30mLを滴下した。滴下完了後、30℃で撹拌しながら20分間反応させた。反応完了後、反応液をろ過し、ろ液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、粗生成物である化合物8-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(3.43g、収率54%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:143.1(M+1).
【0139】
ステップC:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3.52g、10.0mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.17g、40.0mmol)及び8-アミノ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(1.72g、12.0mmol)を150mLのイソプロパノールに入れた(懸濁液)。95℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、室温に冷却し、300mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(3.17g、収率70%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:458.2(M+1).
【0140】
ステップD:
化合物8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(3.17g、7.0mmol)を120mLのエタノールと40mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(1.50g、28.0mmol)及び鉄粉(1.56g、28.0mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、2時間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、適量の酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄し、ろ液に200mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物8-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(3.02g、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:428.2(M+1).
【0141】
ステップE:
化合物8-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(2.95g、6.9mmol)を80mLの酢酸に溶かし、オルトギ酸トリエチル(5.11g、34.5mmol)を入れ、116℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(2.31g、収率77%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:438.2(M+1).
【0142】
ステップF:
デス-マーチンペルヨージナン(3.01g、7.1mmol)を80mLのジクロロメタンに溶かし、化合物8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オール(2.05g、4.7mmol)を20mLのジクロロメタンに溶かし、反応液に滴下し、室温で撹拌しながら2時間反応させた。反応完了後、反応液をそれぞれ60mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び60mLの飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン(1.3g、収率64%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:436.2(M+1)。
【0143】
ステップG:
シアノメチルホスホン酸ジエチル(798mg、4.5mmol)を30mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、窒素ガスで保護し、0℃で60%の水素化ナトリウム(180mg、4.5mmol)を入れて30分間撹拌した。化合物8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-オン(1.31g、3.0mmol)を15mLの無水テトラヒドロフランに溶かして反応液に入れ、室温、窒素ガス保護で、撹拌しながら2時間反応させた。反応完了後、適量の飽和塩化アンモニウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(879mg、収率64%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:459.2(M+1)。
【0144】
ステップH:
化合物2-(8-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(820mg、1.8mmol)を24mLのメタノール及び8mLのテトラヒドロフランに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液8mLを入れ、35℃で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを8-9に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物2-(8-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(302mg、収率55%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.81(s,1H),8.55(s,1H),8.26(s,1H),7.43(t,J=2.9Hz,1H),6.90(dd,J=3.2,1.9Hz,1H),5.76(s,J=2.0Hz,1H),3.98(d,J=20.5Hz,2H),3.00(d,J=14.7Hz,2H),2.79(d,J=15.0Hz,1H),2.57(d,J=15.2Hz,1H),2.36-2.22(m,2H),1.83-1.64(m,2H).LCMS ESI(+)m/z:305.2(M+1)。
【0145】
実施例21
【化51】
2-(8-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化52】
【0146】
ステップA:
化合物2-(8-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(100mg、0.33mmol)を10mLのメタノールに溶かし、パラジウム炭素(106mg、0.10mmol)を入れ、水素ガス風船の条件下で、常温にて撹拌しながら16時間反応させた。反応液をろ過し、適量のメタノールでフィルター残留物を洗浄し、減圧でろ液を濃縮し、高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(8-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル(ジアステレオマー混合物、35mg、収率40%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.80(s,1H),8.53(s,1H),8.24(s,0.38H),8.20(s,0.62H),7.45-7.42(m,1H),6.89(dd,J=3.2,2.0Hz,0.38H),6.81(dd,J=3.2,2.0Hz,0.62H),3.82(s,2H),2.75(d,J=8.1Hz,1.24H),2.63(d,J=8.1Hz,0.76H),2.59-2.57(m,0.38H),2.41-2.34(m,0.62H),2.34-2.10(m,3H),1.98-1.84(m,3H),1.84-1.70(m,0.76H),1.64-1.58(m,1.24H).LCMS ESI(+)m/z:307.2(M+1)。
【0147】
実施例22
【化53】
2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化54】
【0148】
ステップA:
デス-マーチンペルヨージナン(7.30g、17.1mmol)を70mLのジクロロメタンに溶かし、化合物8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-オール(5.20g、11.4mmol)を50mLのジクロロメタンに溶かして、反応液に滴下し、室温にて撹拌しながら3時間反応させた。反応完了後、適量の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を入れ、ジクロロメタンで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、500mLの飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-オン(5.6g、収率72%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:456.2(M+1).
【0149】
ステップB:
シアノメチルホスホン酸ジエチル(3.27g、18.5mmol)を100mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、窒素ガスで保護し、0℃で60%の水素化ナトリウム(738mg、60%、18.5mmol)を入れ、30分間撹拌した。化合物8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-3-オン(5.6g、12.3mmol)を100mLの無水テトラヒドロフランに溶かして、反応液に入れ、室温、窒素ガス保護で撹拌しながら3時間反応させた。反応完了後、適量の飽和塩化アンモニウム水溶液を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発・濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(4.37g、収率74%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:479.2(M+1).
【0150】
ステップC:
化合物2-(8-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(2.37g、5.0mmol)を120mLのエタノールと40mLの水との混合溶液に入れ(懸濁液)、そして塩化アンモニウム固体(1.32g、24.8mmol)及び鉄粉(1.38g、24.8mmol)をこの順に入れた。80℃に昇温し、2時間撹拌した。反応完了後、反応液をろ過し、適量の酢酸エチルでフィルター残留物を洗浄し、ろ液に200mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×250mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(8-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(1.58g、収率65%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:449.2(M+1)。
【0151】
ステップD:
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(661mg、3.48mmol)及びR-ラクトアミド(310mg、3.48mmol)を20mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で撹拌しながら2時間反応させた。減圧で濃縮し、無色の油状物を得、それを15mLの無水エタノールに溶かして、化合物2-(8-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(520mg、1.16mmol)を溶かした15mLの無水エタノールに入れた。75℃に昇温し、撹拌しながら1時間反応させた。反応完了後、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、50mLの水を入れ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、100mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(480mg、収率82%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:503.2(M+1)。
【0152】
ステップF:
化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(360mg、0.71mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、35℃で撹拌しながら8時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを8-9に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(32mg、収率12%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.77(d,J=26.3Hz,1H),8.49(d,J=5.7Hz,1H),7.46-7.30(m,1H),6.95(dd,J=115.2,2.4Hz,1H),5.47(s,1H),4.98-4.80(m,1H),4.31-3.72(m,2H),2.73(d,J=7.0Hz,1H),2.70-2.54(m,3H),2.38-1.73(m,6H),1.64(d,J=6.2Hz,3H),1.57-1.44(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:326.2(M+1)。
【0153】
実施例23
【化55】
2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化56】
【0154】
ステップA:
化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イリデン)アセトニトリル(480mg、0.96mmol)を35mLのメタノールに溶かし、パラジウム炭素(202mg、0.19mmol)を入れ、水素ガス風船の条件下で、室温にて撹拌しながら16時間反応させた。反応液をろ過し、適量のメタノールでフィルター残留物を洗浄し、減圧でろ液を濃縮し、粗生成物である化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル(360mg、収率74%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:505.2(M+1)。
【0155】
ステップB:
化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル(360mg、0.71mmol)を9mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3mLを入れ、35℃で撹拌しながら8時間反応させた。反応完了後、酢酸でpHを8-9に調整し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-(8-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)アセトニトリル(ジアステレオマー、32mg、収率12%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.80(s,1H),11.73(s,1H),8.49(s,1H),8.48(s,1H),7.43(t,J=2.4Hz,1H),7.35(t,J=2.5Hz,1H),7.09(d,J=2.1Hz,1H),6.80(d,J=2.7Hz,1H),5.55-5.45(m,1H),5.45-5.35(m,1H),4.98-4.88(m,1H),4.88-4.78(m,1H),4.25(t,J=6.4Hz,1H),4.05-4.00(m,1H),3.84(t,J=6.4Hz,1H),3.80-3.75(m,1H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),2.66(d,J=5.8Hz,2H),2.64-2.52(m,4H),2.38-1.73(m,12H),1.65(s,3H),1.64(s,3H),1.56-1.50(m,1H),1.50-1.44(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:326.2(M+1)。
【0156】
実施例24
【化57】
3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化58】
【0157】
ステップA:
1-Boc-ピペラジン(1.86g、10.0mmol)を20mLの水及び9mLの酢酸に溶かし、亜硝酸ナトリウム(4.14g、60.0mmol)を20mLの水に溶かした。0℃で、亜硝酸ナトリウム水溶液を徐々に反応系に滴下し、室温で撹拌しながら16時間反応させた。反応完了後、150mLの酢酸エチルで三回に分けて抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-Boc-4-ニトロソピペラジン(1.46g、収率68%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:159.1(M+1).
【0158】
ステップB:1-Boc-4-アミノピペラジン
室温で、1-Boc-4-ニトロソピペラジン(1.46g、6.8mmol)を10mLのメタノールに溶かし、亜鉛粉(2.20g、 33.8mmol)を入れ、0℃に冷却し、酢酸(20mL)を徐々に滴下し、そして窒素ガス保護で、室温に昇温し、2時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを9-10に調整し、40mLの水を入れ、180mLのジクロロメタンで三回に分けて抽出し、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物1-Boc-4-アミノピペラジン(1.18g、収率86%)を得た。
【0159】
ステップC:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.18g、5.87mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(7.10g、55mmol)及び1-Boc-4-アミノピペラジン(1.18g、5.87mmol)を60mLのイソプロパノールに入れ(懸濁液)、窒素ガス保護で、100℃に昇温し、16時間撹拌した。反応終了後、室温に冷却し、エチルエーテルを入れ、黄色の固体が大量に析出し、ろ過し、固体を収集し、乾燥させ、生成物である1-Boc-4-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペラジン(2.16g、収率76%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:517.1(M+1).
【0160】
ステップD:
化合物1-Boc-4-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペラジン(1.8g、3.49mmol)を45mLのエタノールに溶かし、鉄粉(1.17g、20.9mmol)、塩化アンモニウム(0.37g、6.98mmol)及び水15mLをこの順に入れ、75℃に昇温し、2時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、生成物である1-Boc-4-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペラジン(930mg、収率54%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:487.1(M+1).
【0161】
ステップE:
化合物1-Boc-4-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピペラジン(930mg、1.91mmol)を30mLのトルエンに溶かし、オルトギ酸トリエチル(2mL)、ピリジン塩酸塩(23mg、0.2mmol)をこの順に入れ、窒素ガス保護で、115℃に昇温し、3時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、生成物である1-Boc-4-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン(760mg、収率80%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:497.1.
【0162】
ステップF:
化合物1-Boc-4-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン(200mg、0.4mmol)を5mLの1,4-ジオキサンに溶かし、氷浴で、塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4N、2mL)を入れ、窒素ガス保護で、室温に昇温し、16時間撹拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターで乾固させ、化合物4-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン塩酸塩(180mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:397.1(M+1).
【0163】
ステップG:
化合物4-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン塩酸塩(200mg、0.51mmol)を10mLのメタノールに溶かし、0℃で水酸化ナトリウム水溶液(2N、3mL)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、ジクロロメタンで抽出し(3×80mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(120mg、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:243.1(M+1).
【0164】
ステップH:
化合物1-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(48mg、0.2mmol)、ブロモアセトニトリル(31mg、0.26mmol)及びトリエチルアミン(61mg、0.6mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水40mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(3×40mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)アセトニトリル(8mg、収率16%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.18(s,1H),8.93(s,1H),8.74(s,1H),7.57(t,J=3.2Hz,1H),6.81(dd,J=3.2Hz,2.0Hz,1H),3.91(s,2H),3.41-3.39(m,4H),2.87-2.81(m,4H).LCMS ESI(+)m/z:282.1(M+1).
【0165】
実施例25
【化59】
3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)プロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化60】
【0166】
ステップA:
化合物1-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(52mg、0.22mmol)、トリエチルアミン(108mg、1.1mmol)を3mLの3-アリルニトリルに溶かし、窒素ガス保護で、100℃にて1時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(5×40mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)プロパンニトリル(32mg、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.84(s,1H),8.61(s,1H),8.56(s,1H),7.45(s,1H),6.74(d,J=2.4Hz,1H),3.34(s,4H),2.78-2.71(m,8H).LCMS ESI(+)m/z:296.1(M+1).
【0167】
実施例26
【化61】
3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)オキソプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化62】
【0168】
ステップA:
化合物1-(ピペラジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(70mg、0.29mmol)、HATU (165mg、0.43mmol)、2-シアノ酢酸(30mg、0.35mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(112mg、0.87mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(3×60mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、化合物3-(4-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピペラジン-1-イル)オキソプロパンニトリル(30mg、収率33%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.85(s,1H),8.57(s,1H),8.56(s,1H),7.45(t,J=2.8Hz,1H),6.78(dd,J=3.2,2.0Hz,1H),4.19(s,2H),3.85-3.70(m,4H),3.33-3.30(m,4H).LCMS ESI(+)m/z:310.1(M+1).
【0169】
実施例27
【化63】
2-(1-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アゼパン-4-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化64】
【0170】
ステップA:
ヒドロキシルアミン塩酸塩(6.12g、88.1mmol)を25mLの水に溶かし、酢酸ナトリウム(9.64g、118mmol)を入れ、室温で10分間撹拌した。反応系に化合物p-シクロヘキサノンカルボン酸エチル(10.0g、58.8mmol)を滴下した。45℃で16時間撹拌した。50mLの酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合併し、20mLの水で洗浄し、20mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物4-カルボン酸エチルシクロヘキサノンオキシム(10.9g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.02(brs,1H),4.19-4.09(m,2H),3.20-3.10(m,1H),2.60-2.51(m,1H),2.49-2.40(m,1H),2.21-2.00(m,4H),1.82-1.66(m,2H),1.26(t,J=7.1Hz,3H).
【0171】
ステップB:
化合物4-カルボン酸エチルシクロヘキサノンオキシム(3.32g、12.9mmol)をピリジン(15mL)に溶かし、-15℃、窒素ガス保護で、p-トルエンスルホニルクロリド(4.10g、21.5mmol)を入れた。-15℃、窒素ガス保護で、2時間撹拌した。60mLの氷水に注ぎ、20分間撹拌し、吸引ろ過し、30mLの水で洗浄した。フィルターケーキを収集し、減圧で乾燥させ、化合物4-((p-トルエンスルホニルオキシ)イミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸エチル(4.87g、収率80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.85(d,J=8.3Hz,2H),7.34(d,J=8.0Hz,2H),4.13(q,J=7.1Hz,2H),3.07-2.97(m,1H),2.58-2.46(m,2H),2.45(s,4H),2.28-2.12(m,2H),2.11-1.96(m,2H),1.85-1.64(m,2H),1.25(t,J=7.1Hz,3H).
【0172】
ステップC:
化合物4-((p-トルエンスルホニルオキシ)イミノ)シクロヘキサン-1-カルボン酸エチル(16.6g、45.9mmol)を35mLの酢酸に溶かし、室温で16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。40mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を入れ、15分間撹拌し、150mLの酢酸エチルで水相を3回抽出した。有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物7-オキソアゼパン-4-カルボン酸エチル(5.33g、収率63%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.30(s,1H),4.15(q,J=7.1Hz,2H),3.41-3.29(m,1H),3.29-3.17(m,1H),2.68-2.52(m,2H),2.52-2.39(m,1H),2.15-2.00(m,2H),1.92-1.76(m,2H),1.37-1.18(m,3H).
【0173】
ステップD:
化合物7-オキソアゼパン-4-カルボン酸エチル(3.72g、20.1mmol)を50mLのテトラヒドロフランに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で、水素化アルミニウムリチウム(3.81g、100mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に滴下した。室温で2時間撹拌し、60℃で4時間撹拌した。0℃に冷却し、水(4mL)、15%水酸化ナトリウム溶液(4mL)、水(8mL)をこの順に滴下した。室温で3時間撹拌した。ケイソウ土で吸引ろ過し、50mLのテトラヒドロフランで洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物4-ヒドロキシメチルアゼパン(2.31g、収率89%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.56-3.45(m,2H),3.08-2.72(m,4H),1.94-1.73(m,4H),1.66-1.52(m,1H),1.50-1.35(m,2H).
【0174】
ステップE:
化合物4-ヒドロキシメチルアゼパン(2.31g、17.9mmol)を100mLのジクロロメタンに溶かし、室温で亜硝酸ナトリウム(3.70g、53.6mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(10.2g、53.6mmol)をこの順に入れた。35℃で2時間撹拌し、減圧で反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-ニトロソ-4-ヒドロキシメチルアゼパン(2.19g、収率77%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.83-4.63(m,1H),4.12-3.96(m,1H),3.92-3.70(m,1H),3.68-3.43(m,3H),2.30-2.14(m,1H),2.09-1.79(m,3H),1.78-1.40(m,3H),1.27-1.00(m,1H).
【0175】
ステップF:
化合物1-ニトロソ-4-ヒドロキシメチルアゼパン(1.10g、6.95mmol)を20mLのジクロロメタンに溶かし、氷浴、窒素ガス保護でトリエチルアミン(1.19g、10.4mmol)及びメタンスルホニルクロリド(1.19g、10.4mmol)を滴下した。氷浴で2時間撹拌した。水(10mL)を入れ、室温で15分間撹拌した。酢酸エチル(100mL)を入れ、有機相を分離し、水(30mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物である化合物(1-ニトロソアゼパン-4-イル)メチルメタンスルホナート(1.64g、収率100%)を得た。
【0176】
ステップG:
化合物(1-ニトロソアゼパン-4-イル)メチルメタンスルホナート(1.64g、6.94mmol)を10mLの無水N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶かし、窒素ガス下で、シアン化ナトリウム溶液(1.02g、20.8mmol)を入れた。80℃で5時間撹拌した。減圧で濃縮した。反応液を20mLの水に注ぎ、40mLの酢酸エチルで3回抽出した。有機相を合併し、水(20mL)で洗浄し、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物1-ニトロソ-4-シアノメチルアゼパン(1.09g、収率94%)を得た。
【0177】
ステップH:
化合物1-ニトロソ-4-シアノメチルアゼパン(600mg、3.59mmol)を20mLのメタノールに溶かし、室温で亜鉛粉(4.69g、71.8mmol)を入れ、酢酸(5mL)を一滴ずつ入れた。35℃で15分間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、20mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮し、得られた油状物である1-アミノ-4-シアノメチルアゼパンを、そのまま次のステップに用いる。
【0178】
ステップI:
前のステップの粗生成物である化合物1-アミノ-4-シアノメチルアゼパンを25mLのイソプロパノールに溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.20mL、17.1mmol)及び4-クロロ-5-ニトロ-1-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.00g、2.84mmol)をこの順に入れ、窒素ガス保護で85℃に加熱し、撹拌しながら16時間反応させた。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-((5-ニトロ-1-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(450mg、収率34%)を得た。
【0179】
ステップJ:
化合物2-(1-((5-ニトロ-1-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(527mg、1.12mmol)を25mLのエタノールに入れ、室温で鉄粉(1.26g、22.5mmol)及び飽和塩化アンモニウム(1.5mL)をこの順に入れ、75℃で撹拌しながら5分間反応させた。熱いうちにケイソウ土で吸引ろ過し、20mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により、化合物2-(1-((5-アミノ-1-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(200mg、収率41%)を得た。
【0180】
ステップK:
窒素ガス下で、R-ラクトアミド(107mg、1.23mmol)及びトリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(234mg、1.24mmol)を8mLの乾燥テトラヒドロフランに入れ、30℃で2時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。残留物を3mLの乾燥エタノールに溶かし、窒素ガス下で化合物2-(1-((5-アミノ-1-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(180mg、0.41mmol)を入れ、75℃で撹拌しながら1時間反応させた。減圧で反応液を濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)及び酢酸エチル(15mL)を入れ、5分間撹拌した。有機相を分離し、15mLの酢酸エチルで水相を3回抽出した。有機相を合併し、10mLの水で洗浄し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-(1-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(980mg、収率49%)を得た。
【0181】
ステップL:
化合物2-(1-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アゼパン-4-イル)アセトニトリル(98mg、0.2mmol)を3mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム溶液(1mL、1.0mmol)を入れた。35℃で7時間撹拌した。40mLのジクロロメタンで反応液を希釈し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。残留物をTLCにより調製し、化合物2-(1-(2-((R)-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-6-アゼパン-4-イル)アセトニトリル(40mg、収率59%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.87(s,1H),8.59-8.47(m,1H),7.52-7.44(m,1H),6.76-6.64(m,1H),5.36-5.25(m,1H),5.25-5.14(m,1H),3.90-3.62(m,2H),3.28-3.01(m,2H),2.69-2.59(m,2H),2.12-1.63(m,7H),1.58(d,J=6.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:339.1(M+1).
【0182】
実施例28
【化65】
3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化66】
【0183】
ステップA:
化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(4.80g、13.7mmol)、tert-ブトキシカルボニルヒドラジン(1.98g、15.0mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.81mL、27.3mmol)を100mLのイソプロパノールに入れた。85℃、窒素ガス保護で16時間撹拌した。反応終了後、減圧で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物2-(5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]-4-イル)カルバジン酸tert-ブチル(4.56g、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.73(s,1H),9.11(s,1H),8.06(d,J=8.4Hz,2H),7.61(d,J=4.1Hz,1H),7.31(d,J=8.1Hz,2H),6.96(d,J=4.1Hz,1H),6.68(s,1H),2.40(s,3H),1.46(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:448.1(M+1).
【0184】
ステップB:
化合物2-(5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]-4-イル)カルバジン酸tert-ブチル(4.56g、10.2mmol)を250mLのメタノールに溶かし、窒素ガス下で、10%パラジウム炭素(2.78g)を入れた。混合物を水素ガス雰囲気で、室温にて16時間撹拌した。反応液をろ過し、メタノール(20mL)で2回洗浄した。ろ液を減圧させ、溶媒を留去し、化合物2-(5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]-4-イル)カルバジン酸tert-ブチル(4.25g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.99(d,J=8.3Hz,2H),7.87(s,1H),7.49(d,J=4.1Hz,1H),7.23(d,J=8.2Hz,3H),6.69(d,J=4.1Hz,1H),6.56(s,2H),2.36(s,4H),1.43(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:418.1(M+1).
【0185】
ステップC:
化合物2-(5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]-4-イル)カルバジン酸tert-ブチル(4.25g、10.2mmol)、オルトギ酸トリエチル(1.81g、12.2mmol)及びピリジン塩酸塩(116mg、1.0mmol)を150mLのトルエンに入れた。窒素ガス下で115℃に昇温し、2時間撹拌した。反応終了後、反応液を減圧させ、溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物tert-ブチル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)カーバメート(4.35g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.77(s,1H),8.05(d,J=8.3Hz,2H),7.91(brs,1H),7.91(s,1H),7.58(d,J=2.8Hz,1H),7.25(d,J=8.4Hz,1H),6.58(d,J=2.8Hz,1H),2.35(s,3H),1.49(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:428.1(M+1).
【0186】
ステップD:
化合物tert-ブチル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)カーバメート(3.69g、8.63mmol)を400mLのアセトンに溶かし、水酸化ナトリウム(726mg、13.0mmol)粉末を入れ、室温で10分間撹拌した。反応液に2-ブロモ酪酸エチル(5.05g、25.9mmol)を入れ、室温で1.5時間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、ジクロロメタン(50mL)でフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物エチル2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酪酸メチル(4.08g、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.89(s,1H),8.38(s,1H),8.14(d,J=8.4Hz,2H),7.78(d,J=4.0Hz,1H),7.29(d,J =8.3Hz,2H),6.69(d,J=3.9Hz,1H),4.98-4.79(m,1H),4.33(q,J=7.1Hz,2H),2.38(s,3H),1.59-1.48(m,2H),1.36(t,J=9.2,5.1Hz,3H),1.33-1.12(m,9H),0.81(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:542.2(M+1).
【0187】
ステップE:
化合物エチル2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酪酸メチル(4.08g、7.53mmol)を33mLのジクロロメタンとメタノールとの混合溶媒(体積比は10:1である)に溶かし、氷浴で4Nの塩化水素のジオキサン溶液(15mL)を滴下した。窒素ガス保護で室温に昇温し、16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。80mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を入れ、5分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酪酸メチル(3.10g、収率93%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.85(s,1H),8.10(d,J=8.4Hz,2H),8.03(s,1H),7.77(d,J=3.9Hz,1H),7.27(s,1H),7.25(s,1H),6.91(d,J=4.0Hz,1H),5.74(d,J=7.8Hz,1H),4.33-4.16(m,2H),3.85-3.76(m,1H),2.35(s,3H),1.92-1.82(m,2H),1.26(t,J=7.2Hz,3H),1.14(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:442.1(M+1).
【0188】
ステップF:
化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酪酸メチル(3.10g、7.02mmol)を200mLのエタノールに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で、水素化ホウ素ナトリウム(797mg、21.1mmol)を入れ、室温で48時間撹拌した。O℃で反応に1Nの希塩酸溶液を滴下し、反応液を中性に調整した。50mLの水を入れ、室温で撹拌した。1Nの希塩酸で中性に調整し、減圧で溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、30mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)ブチル-1-オール(1.97g、収率69%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.69(s,1H),8.30(s,1H),8.02(d,J=8.4Hz,2H),7.92(d,J=4.0Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,2H),7.16(d,J=4.0Hz,1H),6.95(d,J=2.7Hz,1H),4.89(t,J=5.0Hz,1H),3.54-3.44(m,1H),3.37-3-.34(m,1H),3.23-3.15(m,1H),2.33(s,3H),1.42-1.32(m,2H),0.83(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:400.1(M+1).
【0189】
ステップG:
氷浴による冷却及び窒素ガス保護で、120mLのトルエンに、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)ブチル-1-オール(1.72g、4.31mmol)、DBU(3.28g、21.5mmol)及びDPPA(3.55g、12.9mmol)を入れた。75℃に昇温し、16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物N-(1-アジドブタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.10g、収率60%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.88(s,1H),8.12(d,J=8.4Hz,2H),7.96(s,1H),7.81(d,J=4.0Hz,1H),7.27(d,J=8.4Hz,2H),7.01(d,J=4.0Hz,1H),5.41(s,1H),3.68(dd,J=12.0,2.8Hz,1H),3.47-3.34(m,2H),1.52-1.41(m,2H),0.91(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:425.1(M+1).
【0190】
ステップH:
化合物N-(1-アジドブタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.10g、2.59mmol)を200mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で、10%パラジウム炭素(220mg)を入れた。水素ガスに置換し、水素ガス雰囲気で、室温にて6時間撹拌した。吸引ろ過し、20mLのメタノールでフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ブタン-1,2-ジアミン(1.03g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.88(s,1H),8.12(d,J=8.4Hz,2H),7.97(s,1H),7.76(d,J=3.9Hz,1H),7.27(d,J=8.0Hz,2H),7.12(d,J=4.0Hz,1H),5.99(d,J=2.0Hz,1H),3.15(s,1H),3.09(dd,J=13.1,3.3Hz,1H),2.64(dd,J=13.1,8.8Hz,1H),2.36(s,3H),1.44-1.27(m,3H),0.83(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:399.1(M+1).
【0191】
ステップI:
化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ブタン-1,2-ジアミン(1.03g、2.58mmol)を50mLのメタノールに溶かし、パラホルムアルデヒド(101mg、3.36mmol)を入れた。70℃に加熱し、16時間撹拌した。室温に冷却し、吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄した。ろ液を減圧させ、溶媒を留去し、化合物1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.06g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.94-8.77(m,1H),8.13-8.07(m,2H),7.79-7.67(m,1H),7.28-7.24(m,1H),7.08(m,1H),4.53-3.97(m,2H),3.80-3.37(m,3H),2.42-2.30(m,3H),1.83-1.59(m,2H),0.96-0.74(m,3H).LCMS ESI(+)m/z:411.1(M+1).
【0192】
ステップJ:
化合物1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(60mg、0.15mmol)を3mLのメタノールに溶かし、2Nの水酸化ナトリウム溶液(1.0mL、2.0mmol)を入れた。室温で16時間撹拌した。10mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。酢酸エチルで抽出し(3×5mL)、有機相を合併し、5mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。粗生成物である化合物1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(50mg、粗収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:257.1(M+1).
【0193】
ステップK:
化合物1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(50mg、0.2mmol)を4mLのジクロロメタンに溶かし、窒素ガス保護及び氷浴でシアノ酢酸(20mg、0.24mmol)、HOBT(37mg、0.27mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(38mg、0.31mmol)及びEDCI(60mg、0.31mmol)をこの順に入れた。室温で16時間撹拌した。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル(20mg、収率32%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.90(s,1H),8.75-8.17(m,2H),7.47(s,1H),6.70(s,1H),5.03-4.68(m,2H),4.24-3.85(m,4H),3.54-3.42(m,1H),1.51-1.28(m,2H),0.82-0.69(m,3H).LCMS ESI(+)m/z:324.1(M+1).
【0194】
実施例29
【化67】
3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリジン-1-イル)プロパンニトリル
【化68】
【0195】
ステップA:
化合物1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(70mg、0.17mmol)及びトリエチルアミン(86mg、0.85mmol)を3mLのアクリロニトリルに溶かした。120℃で、マイクロ波により、16時間撹拌した。減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物3-(4-エチル-3-(6-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリジン-1-イル)プロパンニトリル(50mg、収率63%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:464.1(M+).
【0196】
ステップO:
化合物3-(4-エチル-3-(6-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリジン-1-イル)プロパンニトリル(50mg、0.11mmol)を5mLの無水テトラヒドロフランに溶かし、氷浴で60%水素化ナトリウム(22mg、0.54mmol)を入れた。室温に昇温し、4時間撹拌した。反応液を15mLの飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。反応液を中和し、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリジン-1-イル)プロパンニトリル(150mg、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.03(s,1H),8.06-7.99(m,2H),7.85-7.81(m,2H),7.75-7.64(m,2H),7.49(d,J=8.4Hz,2H),7.29(dd,J=6.1,2.5Hz,1H),6.16-6.10(m, 2H),5.18(s,2H),2.01(s,1H),0.86-0.76(m,4H).LCMS ESI(+)m/z:310.1(M+1).
【0197】
実施例30
【化69】
3-(4-メチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化70】
【0198】
ステップA:
化合物tert-ブチル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)カーバメート(3.60g、8.42mmol)を400mLのアセトンに溶かし、水酸化ナトリウム(709mg、12.6mmol)粉末を入れ、室温で10分間撹拌した。反応液に2-ブロモプロピオン酸エチル(4.57g、25.3mmol)を入れ、室温で1.5時間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、ジクロロメタン(50mL)でフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピオン酸メチル(2.85g、収率64%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.92(s,1H),8.39(s,1H),8.15(d,J=8.2Hz,2H),7.80(d,J=3.9Hz,1H),7.30(d,J=8.3Hz,2H),6.71(d,J=4.0Hz,1H),5.24-5.04(m,1H),4.29(q,J=7.0Hz,2H),2.38(s,3H),1.40-1.14(m,15H).LCMS ESI(+)m/z:528.2(M+1).
【0199】
ステップB:
化合物2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピオン酸メチル(2.85g、5.4mmol)を30mLのジクロロメタンとメタノールとの混合溶媒(体積比は10:1である)に溶かし、氷浴で4Nの塩化水素のジオキサン溶液(10mL)を滴下した。窒素ガス保護で室温に昇温し、16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。30mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を入れ、5分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピオン酸メチル(2.12g、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.86(s,1H),8.11(d, J=8.4Hz,2H),8.05(s,1H),7.78(d,J=3.9Hz,1H),7.26(d,J=8.0Hz,2H),6.90(d,J=3.9Hz,1H),5.80(d,J=6.1Hz,1H),4.32-4.18(m,2H),4.00-3.91(m,1H),2.35(s,3H),1.43(d,J=7.1Hz,3H),1.27(t,J=7.1Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:428.0(M+1).
【0200】
ステップC:
化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピオン酸メチル(2.12g、4.96mmol)を50mLのエタノールに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で水素化ホウ素ナトリウム(563mg、14.9mmol)を入れ、室温で16時間撹拌した。0℃で反応に1Nの希塩酸溶液を滴下し、反応液を中性に調整し、減圧で溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、30mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピル-1-オール(1.48g、収率77%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.70(s,1H),8.29(s,1H),8.02(d,J=8.4Hz,2H),7.92(d,J=4.0Hz,1H),7.40(d,J=8.2Hz,2H),7.15(d,J=4.0Hz,1H),7.03(s,1H),4.94(d,J=5.2Hz,1H),3.46-3.33(m,4H),2.32(s,3H),0.90(d,J=5.7Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:386.1(M+1).
【0201】
ステップD:
氷浴による冷却及び窒素ガス保護で、100mLのトルエンに、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)プロピル-1-オール(1.68g、4.36mmol)、DBU(3.32g、21.8mmol)及びDPPA(3.60g、13.1mmol)を入れた。100℃に昇温し、4時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物N-(1-アジドプロプ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.26g、収率67%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.88(s,1H),8.12(d,J=8.2Hz,2H),7.95(s,1H),7.80(d,J=4.0Hz,1H),7.28(d,2H),6.98(d,J=4.0Hz,1H),5.49(s,1H),3.68-3.52(m,2H),3.49-3.37(m,1H),2.36(s,3H),1.84-1.53(m,2H),1.04(d,J=6.1Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:411.1(M+1).
【0202】
ステップE:
化合物N-(1-アジドプロプ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.20g、2.59mmol)を100mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で、10%パラジウム炭素(240mg)を入れた。水素ガスに置換し、水素ガス雰囲気で、室温にて16時間撹拌した。吸引ろ過し、20mLのメタノールでフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)プロパン-1,2-ジアミン(1.16g、収率98%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.88(s,1H),8.11(d,J=8.4Hz,2H),7.96(s,1H),7.76(d,J=3.9Hz,1H),7.26(d,J=8.4Hz,5H),7.10(d,J=4.0Hz,1H),6.06(s,1H),3.39-3.29(m,1H),3.02(dd,J=13.2,3.6Hz,1H),2.65(dd,J=13.2,9.2Hz,1H),2.35(s,3H),0.92(d,J=6.2Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:385.1(M+1).
【0203】
ステップF:
化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)プロパン-1,2-ジアミン(1.16g、3.02mmol)を50mLのメタノールに溶かし、パラホルムアルデヒド(109mg、3.62mmol)を入れた。70℃に加熱し、16時間撹拌した。室温に冷却し、吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄した。ろ液を減圧させ、溶媒を留去し、化合物1-(5-メチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.28g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.73(s,1H),8.57(s,1H),8.01(d,J=7.7Hz,2H),7.88(dd,J=21.5,3.9Hz,1H),7.39(d,J=7.7Hz,2H),7.24(d,J=8.7Hz,1H),4.40-4.24(m,1H),4.15-4.01(m,1H),3.87-3.72(m,1H),3.71-3.49(m,1H),3.22(dd,J=15.9,8.6Hz,1H),2.32(s,3H),1.55-1.44(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:397.1(M+1).
【0204】
ステップG:
化合物1-(5-メチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(400mg、1.01mmol)を9mLのメタノールに溶かし、2Nの水酸化ナトリウム溶液(3.0mL、6.0mmol)を入れた。35℃で40時間撹拌した。15mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。酢酸エチルで抽出し(3×6mL)、有機相を合併し、5mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。粗生成物である化合物1-(5-メチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(223mg、収率91%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:243.1(M+1).
【0205】
ステップH:
化合物1-(5-メチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(100mg、0.41mmol)を6mLのジクロロメタンに溶かし、窒素ガス保護及び氷浴でシアノ酢酸(42mg、0.50mmol)、HOBT(78mg、0.58mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(81mg、0.66mmol)及びEDCI(127mg、0.66mmol)をこの順に入れた。室温で16時間撹拌した。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物3-(4-メチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル(40mg、収率31%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.91(s,1H),8.60(s,1H),8.45(s,1H),7.47(s,1H),6.72(d,J=16.2Hz,1H),5.03-4.80(m,2H),4.21-3.92(m,4H),3.44-3.38(m,1H),3.31-3.23(m,1H),1.09-0.88(m,3H).LCMS ESI(+)m/z:310.1(M+1).
【0206】
実施例31
【化71】
3-(3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化72】
【0207】
ステップA:
化合物tert-ブチル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)カーバメート(4.00g、9.36mmol)を400mLのアセトンに溶かし、水酸化ナトリウム(787mg、14.0mmol)粉末を入れ、室温で10分間撹拌した。反応液に2-ブロモ酢酸エチル(4.69g、28.1mmol)を入れ、室温で1.5時間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、ジクロロメタン(400mL)でフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酢酸メチル(4.34g、収率90%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.91(s,1H),8.28(s,1H),8.12(d,J=8.2Hz,2H),7.81(d,J=3.9Hz,1H),7.29(d,J=8.4Hz,2H),6.72(d,J=4.0Hz,1H),5.17-4.78(m,1H),4.33-4.17(m,2H),4.15-3.96(m,1H),2.36(s,3H),1.62-1.36(m,3H),1.35-1.15(m,9H).LCMS ESI(+)m/z:514.1(M+1).
【0208】
ステップB:
化合物2-((tert-ブトキシカルボニル)(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酢酸メチル(4.34g、8.45mmol)を45mLのジクロロメタンとメタノールとの混合溶媒(体積比は10:1である)に溶かし、氷浴で4Nの塩化水素のジオキサン溶液(15mL)を滴下した。窒素ガス保護で室温に昇温し、16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮した。30mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を入れ、5分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し(3×30mL)、有機相を合併し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酢酸メチル(3.49g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.85(s,1H),8.10(d,J=8.4Hz,2H),7.78(d,J=4.0Hz,1H),7.24(d,J=8.4Hz,2H),6.92(d,J=4.0Hz,1H),5.73(s,1H),4.26(q,J=7.2Hz,2H),3.95(d,J=4.9Hz,2H),2.35(s,3H),1.27(t,J=7.2Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:414.0(M+1).
【0209】
ステップC:
化合物エチル2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)酢酸メチル(3.49g、4.96mmol)を100mLのエタノールに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で、水素化ホウ素ナトリウム(958mg、25.3mmol)を入れた。室温で16時間撹拌した。0℃で反応に1Nの希塩酸溶液を滴下し、反応液を中性に調整し、減圧で溶媒を留去した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、30mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)エチル-1-オール(2.98g、収率95%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:372.0(M+1).
【0210】
ステップD:
氷浴による冷却及び窒素ガス保護で、100mLのトルエンに、化合物2-((6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)エチル-1-オール(2.98g、8.02mmol)、DBU(6.11g、40.1mmol)及びDPPA(6.62g、24.1mmol)を入れた。110℃に昇温し、1時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物N-(1-アジドエタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.16g、収率36%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.86(s,1H),8.11(d,J=8.4Hz,2H),8.00(s,1H),7.80(d,J=4.0Hz,1H),7.26(d,J=8.4Hz,2H),6.94(d,J=4.0Hz,1H),5.40(t,J=5.2Hz,1H),3.61-3.54(m,2H),3.45-3.38(m,2H),2.35(s,3H).LCMS ESI(+)m/z:397.1(M+1).
【0211】
ステップE:
化合物N-(1-アジドエタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)-アミン(1.06g、2.59mmol)を60mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で、10%パラジウム炭素(212mg)を入れた。水素ガスに置換し、水素ガス雰囲気で、室温にて16時間撹拌した。吸引ろ過し、20mLのメタノールでフィルターケーキを洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、粗生成物である化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)エタン-1,2-ジアミン(1.16g、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:371.1(M+1).
【0212】
ステップF:
化合物N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)エタン-1,2-ジアミン(1.16g、3.13mmol)を50mLのメタノールに溶かし、パラホルムアルデヒド(113mg、3.76mmol)を入れた。70℃に加熱し、16時間撹拌した。室温に冷却し、吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄した。ろ液を減圧させ、溶媒を留去し、化合物1-(イミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(1.16g、収率97%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:383.1(M+1).
【0213】
ステップG:
化合物1-(イミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(400mg、1.05mmol)を9mLのメタノールに溶かし、2Nの水酸化ナトリウム溶液(3.0mL、6.0mmol)を入れた。室温で7時間撹拌した。10mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。15mLの酢酸エチルで残留物を3回抽出した。有機相を合併し、5mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。粗生成物である化合物1-(5-イミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(277mg、粗収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:229.1(M+1).
【0214】
ステップH:
化合物1-(5-イミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(100mg、0.44mmol)を6mLのジクロロメタンに溶かし、窒素ガス保護及び氷浴でシアノ酢酸(45mg、0.53mmol)、HOBT(83mg、0.61mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(86mg、0.70mmol)及びEDCI(134mg、0.70mmol)をこの順に入れた。室温で16時間撹拌した。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物3-(3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル(40mg、収率30%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.88(s,1H),8.58(s,1H),8.39-8.32(m,1H),7.50-7.43(m,1H),6.77-6.70(m,1H),4.95-4.79(m,2H),4.19-3.99(m,2H),3.86-3.74(m,4H).LCMS ESI(+)m/z:296.1(M+1).
【0215】
実施例32
【化73】
(R)-3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化74】
【0216】
ステップA:
化合物D-2-アミノ酪酸(25.0g、242mmol)を200mLのメタノールに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で塩化チオニル(35.2mL、485mmol)を滴下した。氷浴で1時間撹拌し、そして70℃に昇温し、3時間撹拌した。反応終了後、室温に降温し、減圧で濃縮し、化合物D-2-アミノ酪酸メチル塩酸塩(37.2g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.68(s,3H),3.96(s,1H),3.75(s,3H),1.90-1.80(m,2H),0.92(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:117.1(M+1).
【0217】
ステップB:
化合物D-2-アミノ酪酸メチル塩酸塩(10.0g、65.1mmol)を200mLのテトラヒドロフランに溶かし、室温で、トリエチルアミン(9.05mL、65.1mmol)及びベンズアルデヒド(7.60g、71.6mmol)をこの順に入れた。30℃で48時間撹拌し、ろ過し、75mLのテトラヒドロフランでフィルターケーキを洗浄し、減圧でろ液を濃縮し、200mLのメタノールに溶かし、氷浴で水素化ホウ素ナトリウム(2.71g、71.6mmol)を数回に分けて入れた。氷浴で3時間撹拌した。1Nの希塩酸で反応をクエンチし、pHを中性に調整した。酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、50mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物D-2-ベンジルアミノ酪酸メチル(11.4g、収率84%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.38-7.20(m,5H),3.81(d,J=13.0Hz,1H),3.72(s,3H),3.64(d,J=13.0Hz,1H),3.23(t,J=6.5Hz,1H),1.74-1.62(m,2H),0.94(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:208.1(M+1).
【0218】
ステップC:
化合物D-2-ベンジルアミノ酪酸メチル(11.4g、55.0mmol)を150mLのジクロロメタンに溶かし、室温で亜硝酸ナトリウム(5.69g、82.5mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(15.7g、82.5mmol)をこの順に入れた。30℃で2時間撹拌し、ろ過し、50mLのジクロロメタンでフィルターケーキを洗浄し、減圧でろ液を濃縮した。残留物を100mLの酢酸エチル及び50mLの水に分配した。有機相を分離し、酢酸エチルで抽出し(3×10mL)、有機相を合併し、30mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、化合物D-2-((N-ベンジル-N-ニトロソ)アミノ)酪酸メチル(12.3g、収率95%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.41-7.25(m,3.8H),7.11(m,1.2H),5.42-5.25(m,0.9H),5.00(d,J=14.8Hz,0.6H),4.95(dd,J=9.4,6.0Hz,0.6H),4.73(t,J=7.5Hz,0.4H),4.59(d,J=14.8Hz,0.6H),3.61(s,1.8H)),3.46(s,1.2H),2.29-1.90(m,1.6H),1.75-1.57(m,0.5H),0.87(t,J=7.4Hz,1.9H),0.81(dt,J=28.3,7.4Hz,3H),0.74(t,J=7.5Hz,1.2H).LCMS ESI(+)m/z:237.1(M+1).
【0219】
ステップD:
水素化アルミニウムリチウム(3.21g、84.7mmol)を100mLのエチルエーテルに懸濁させ、室温、窒素ガス下で化合物D-2-((N-ベンジル-N-ニトロソ)アミノ)酪酸メチル(5.00g、21.2mmol)のエチルエーテル(10mL)溶液を滴下し、反応が還流するまで滴下の速度を維持した。40℃で撹拌しながら0.5時間反応させた。氷浴で、3.2mLの水、3.2mLの15%の水酸化ナトリウム溶液及び9.6mLの水をこの順に用い、反応をクエンチした。室温で5分間撹拌した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を濃縮し、得られた油状物である(R)-2-(1-ベンジルヒドラジニル)ブタ-1-オールはそのまま次のステップに用いられた。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.39-7.26(m,5H),3.88-3.66(m,4H),2.72-2.62(m,1H),1.74-1.62(m,1H),1.59-1.47(m,1H),0.98(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:195.1(M+1).
【0220】
ステップE:
前のステップの粗生成物である化合物(R)-2-(1-ベンジルヒドラジニル)ブタ-1-オールを100mLのイソプロパノールに溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.2mL、56.9mmol)及び化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(5.00g、14.2mmol)をこの順に入れ、窒素ガス保護で85℃に加熱し、撹拌しながら16時間反応させた。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(R)-2-(1-ベンジル-2-(5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ヒドラジニル)ブタ-1-オール(5.91g、二つのステップでの収率が82%である)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.01(d,J=112.2Hz,1H),9.00(d,J=5.2Hz,1H),8.02(dd,J=8.4,4.3Hz,2H),7.55-7.41(m,2H),7.33-7.06(m,7H),4.29-3.68(m,4H),3.10-2.90(m,1H),2.40(s,3H),1.87-1.42(m,2H),0.96(dt,J=36.8,7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:510.0(M+1).
【0221】
ステップF:
化合物(R)-2-(1-ベンジル-2-(5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ヒドラジニル)ブタ-1-オール(5.90g、11.6mmol)を120mLのエタノールに入れ、室温で鉄粉(12.9g、232mmol)及び飽和塩化アンモニウム(40mL)をこの順に入れ、80℃で撹拌しながら15分間反応させた。熱いうちにケイソウ土で吸引ろ過し、30mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮した。残留物を60mLの水及び60mLの酢酸エチルに分配した。有機相を分離し、60mLの酢酸エチルで水相を4回抽出した。有機相を合併し、30mLの水で洗浄し、30mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(R)-2-(1-ベンジル-2-(5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ヒドラジニル)ブタ-1-オール(2.45g、収率44%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.99(d,J=8.4Hz,3H),7.71(s,1H),7.45(d,J=4.1Hz,1H),7.26-7.16(m,7H),6.75(d,J=3.9Hz,1H),5.77(s,1H),4.03-3.90(m,2H),3.89-3.64(m,2H),2.36(s,3H),1.86-1.69(m,2H),1.50-1.39(m,1H),1.26(t,J=7.1Hz,1H),0.95(t,J=7.6Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:480.1(M+1).
【0222】
ステップG:
化合物(R)-2-(1-ベンジル-2-(5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ヒドラジニル)ブタ-1-オール(480mg、1.0mmol)を6mLの酢酸に溶かし、窒素ガス下で、オルトギ酸トリエチル(222mg、1.5mmol)を入れた。窒素ガス下で100℃にて15分間撹拌した。反応液を減圧させ、溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルの純物質)に通して、化合物(R)-2-(ベンジル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)ブタ-1-オール(316mg、収率65%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:490.1(M+1).
【0223】
ステップH:
氷浴による冷却及び窒素ガス保護で、8mLのトルエンに化合物(R)-2-(ベンジル(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミノ)ブタ-1-オール(316mg、0.65mmol)、DBU(491mg、3.23mmol)及びDPPA(533mg、1.94mmol)を入れた。100℃に昇温し、16時間撹拌した。減圧で反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物(R)-N-(1-アジドブタ-2-イル)-N-ベンジル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミン(216mg、収率65%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:515.2(M+1).
【0224】
ステップI:
化合物(R)-N-(1-アジドブタ-2-イル)-N-ベンジル-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミン(167mg、0.33mmol)を8mLのジクロロメタンに溶かし、窒素ガス保護で、無水塩化アルミニウム(346mg、2.6mmol)を入れ、室温で1時間撹拌した。反応液に10mLの飽和炭酸水素ナトリウムを入れ、5分間撹拌した。15mLのジクロロメタンで3回抽出し、有機相を合併し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧でろ液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物(R)-N-(1-アジドブタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミン(89mg、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.90(s,1H),8.22(s,1H),8.12(d,J=8.4Hz,2H),7.83(d,J=4.0Hz,1H),7.28(d,2H),7.03(d,J=4.0Hz,1H),5.65(s,1H),3.68(dd,J=12.0,2.8Hz,1H),3.50-3.33(m,2H),2.36(s,3H),1.54-1.44(m,2H),0.93(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:425.0(M+1).
【0225】
ステップJ:
化合物(R)-N-(1-アジドブタ-2-イル)-6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)アミン(86mg、2.59mmol)を6mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で、10%パラジウム炭素(43mg)を入れた。水素ガスに置換し、水素ガス雰囲気で、35℃にて2時間撹拌した。吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物(R)-N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ブタン-1,2-ジアミン(79mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:399.1(M+1).
【0226】
ステップK:
化合物(R)-N2-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ブタン-1,2-ジアミン(79mg、0.20mmol)を6mLのメタノールに溶かし、パラホルムアルデヒド(7mg、0.2mmol)を入れた。70℃に加熱し、16時間撹拌した。室温に冷却し、吸引ろ過し、5mLのメタノールで洗浄した。ろ液を減圧させ、溶媒を留去し、化合物(R)-1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(81mg、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.94-8.77(m,1H),8.13-8.07(m,2H),7.79-7.67(m,1H),7.28-7.24(m,1H),7.08(m,1H),4.53-3.97(m,2H),3.80-3.37(m,3H),2.42-2.30(m,3H),1.83-1.59(m,2H),0.96-0.74(m,3H).LCMS ESI(+)m/z:411.1(M+1).
【0227】
ステップL:
化合物(R)-1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-6-p-トルエンスルホニル-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(50mg、0.12mmol)を6mLのメタノールに溶かし、2Nの水酸化ナトリウム溶液(1.5mL、3.0mmol)を入れた。30℃で16時間撹拌した。10mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。15mLの酢酸エチルで残留物を3回抽出した。有機相を合併し、5mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。粗生成物である化合物(R)-1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(31mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:257.1(M+1).
【0228】
ステップM:
化合物(R)-1-(5-エチルイミダゾリジン-1-イル)-1,6-ジヒドロイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン(31mg、0.14mmol)を6mLのジクロロメタンに溶かし、窒素ガス保護及び氷浴でシアノ酢酸(15mg、0.17mmol)、HOBT(27mg、0.20mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(28mg、0.23mmol)及びEDCI(44mg、0.23mmol)をこの順に入れた。室温で16時間撹拌した。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物(R)-3-(4-エチル-3-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)イミダゾリン-1-イル)-3-オキソプロパンニトリル(12mg、収率26%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.89(s,1H),8.87-8.03(m,2H),7.47(s,1H),6.70(s,1H),5.05-4.69(m,2H),4.30-3.68(m,4H),3.56-3.41(m,1H),1.54-1.27(m,2H),0.85-0.68(m,3H).LCMS ESI(+)m/z:324.1(M+1).
【0229】
実施例33
【化75】
2-シアノ-N-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトアミド
実施するための形態は以下の通りである。
【化76】
【0230】
ステップA:
tert-ブチルピロリジン-3-イルカーバメート(4.33g、23.3mmol)を30mLの酢酸及び10mLの水に溶かし、0℃で、亜硝酸ナトリウム(3.21g、46.6mmol)を含有する水溶液(20mL)を徐々に滴下し、そして窒素ガス保護で、室温に昇温し、18時間撹拌した。反応終了後、0℃下で水を入れてクエンチし、酢酸エチル(240mL)で三回に分けて抽出、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、精製し、生成物である(1-ニトロソピロリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(4.58g、収率93%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:216.1(M+1).
【0231】
ステップB:
化合物(1-ニトロソピロリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(4.58g、21.3mmol)、亜鉛粉(13.8g、213mmol)を酢酸(5mL)及びメタノール(50mL)に懸濁させ、窒素ガス保護で室温にて2時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、粗生成物である(1-アミノピロリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(4.28g、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:202.1(M+1).
【0232】
ステップC:
化合物(1-アミノピロリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(7.75g、22mmol)を100mLのイソプロパノールに溶かし、そして(1-アミノピロリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(4.28g、21.3mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(11g、85.3mmol)を入れ、100℃に昇温し、20時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(6.6g、収率60%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:517.1(M+1).
【0233】
ステップD:
化合物1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(1.5g、2.9mmol)、鉄粉(977mg、17.4mmol)及び塩化アンモニウム(311mg、5.8mmol)を12mLのエタノール及び4mLの水に懸濁させ、窒素ガス保護で、75℃に昇温し、1時間撹拌した。反応終了後、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、生成物である1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(770mg、収率55%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:487.1.
【0234】
ステップE:
化合物1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(770mg、1.58mmol)、オルトギ酸トリエチル(1mL)及びピリジン塩酸塩(18mg、0.16mmol)を20mLのトルエンに溶かし、窒素ガス保護で、115℃に昇温し、2時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(700mg、収率89%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:497.1.
【0235】
ステップF:
化合物(1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-イル)tert-ブチルカーバメート(700mg、1.41mmol)を10mLのジクロロメタンに溶かし、0℃でトリフルオロ酢酸(2mL)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて5時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターで乾固させ、粗生成物である化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-アミノトリフルオロメタンスルホン酸塩(560mg、粗収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:397.1(M+1).
【0236】
ステップG:
化合物1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-アミノトリフルオロメタンスルホン酸塩(360mg、0.91mmol)を10mLのメタノールに溶かし、0℃で水酸化ナトリウム水溶液(2N、3mL)を入れ、窒素ガス保護で、30℃にて18時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、pHを8-9に調整し、ジクロロメタンで抽出し(6×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-アミノ(140mg、収率64%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:243.1(M+1).
【0237】
ステップH:
化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-アミノ(70mg、0.29mmol)、2-シアノ酢酸(29mg、0.35mmol)及びHATU(165mg、0.43mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、0℃でN,N-ジイソプロピルエチルアミン(112mg、0.87mmol)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、高速液体クロマトグラフィーにより調製・精製し、化合物2-シアノ-N-(1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトアミド(30mg、収率34%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.88(s,1H),8.76(d,J=6.8Hz,1H),8.57(s,1H),8.46(s,1H),7.47(t,J=3.0Hz,1H),6.75(dd,J=3.6,2.0Hz,1H),4.56-4.48(m,1H),3.70(d,J=1.4Hz,2H),3.68-3.63(m,1H),3.56-3.50(m,1H),3.45-3.39(m,1H),3.27-3.24(m,1H),2.50-2.44(m,1H),1.99-1.90(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:310.1(M+1).
【0238】
実施例34
【化77】
2-((1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アミノ)アセトニトリル
【化78】
【0239】
ステップA:
化合物1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピリジン-3-アミノ(70mg、0.29mmol)、ブロモアセトニトリル(42mg、0.35mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、0℃でトリエチルアミン(88mg、0.87mmol)を入れ、窒素ガス保護で、室温にて16時間撹拌した。反応終了後、水20mLを入れ、ジクロロメタンで抽出し(5×50mL)、有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで乾固させ、高速液体クロマトグラフィーにより調製・精製し、化合物2-((1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アミノ)アセトニトリル(12mg、収率15%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD-d4)δ9.03(s,1H),9.85(s,1H),7.66(d,J=3.4Hz,1H),7.20(d,J=3.4Hz,1H),4.09(s,2H),4.07-4.00(m,1H),3.89-3.84(m,1H),3.75-3.69(m,1H),3.65-3.58(m,2H),2.66-2.58(m,1H),2.24-2.16(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:282.1(M+1).
【0240】
実施例35
【化79】
(3S,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-カルボニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化80】
【0241】
ステップA:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-カルボン酸エチル-4-ヒドロキシピロリジン(20.0g、71.6mmol)を70mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶かし、室温でイミダゾール(10.7g、158mmol)及びTBDPSCl(23.6g、85.9mmol)を入れ、16時間撹拌した。反応液を水(700mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(3×60mL)、有機相を合併し、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-カルボン酸エチル-4-O-TBDPSピロリジン(34.3g、収率92%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.65-7.56(m,4H),7.46-7.30(m,11H),5.23-5.04(m,2H),4.60-4.47(m,1H),4.41(m,1H),3.70-3.47(s,3H),3.65-3.49(m,2H),2.29-2.21(m,1H),1.93-1.83(m,1H),1.03(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:518.2(M+1).
【0242】
ステップB:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-カルボン酸エチル-4-O-TBDPSピロリジン(10.0g、19.3mmol)を80mLのエタノール(体積比は10:1である)に溶かし、氷浴で水素化ホウ素ナトリウム(2.19g、58.0mmol)を数回に分けて入れた。室温に昇温し、16時間撹拌した。1Nの塩酸溶液で反応をクエンチし、中性に調整した。減圧で反応液を濃縮した。メタノール/酢酸エチルの混合溶媒(体積比は10:1であり、200mL)で3回抽出した。有機相を合併し、100mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。吸引ろ過し、減圧でろ液を濃縮し、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ヒドロキシメチル-4-O-TBDPSピロリジン(8.92g、収率94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.67-7.56(m,4H),7.46-7.29(m,11H),5.21-5.09(m,2H),4.38-4.25(m,2H),3.74-3.50(m,3H),3.31-3.20(m,1H),2.08-1.97(m,1H),1.56-1.45(m,1H),1.03(s,9H).
【0243】
ステップC:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ヒドロキシメチル-4-O-TBDPSピロリジン(23.0g、4.96mmol)を700mLのジクロロメタンに溶かし、室温でデス-マーチンペルヨージナン(29.9g、70.5mmol)を入れた。室温で1時間撹拌した。ケイソウ土で吸引ろ過し、50mLのジクロロメタン洗浄した。ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム(200mL)を入れ、30分間撹拌した。吸引ろ過し、有機相を分離し、ジクロロメタン(100mL)で水相を2回抽出した。有機相を合併し、30mLの食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ホルムアルデヒド-4-O-TBDPSピロリジン(14.0g、収率61%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.45(dd,J=57.2,2.9Hz,1H),7.68-7.55(m,4H),7.49-7.29(m,11H),5.25-5.09(m,2H),4.57-4.34(m,2H),3.74-3.34(m,2H),2.10(t,J=10.3Hz,1H),1.88-1.77(m,1H),1.05(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:488.2(M+1).
【0244】
ステップD:
氷浴、窒素ガス保護で、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(20.5g、57.4mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、カリウムtert-ブトキシド(6.44g、57.4mmol)を入れた。30℃に加熱し、30分間撹拌した。反応を0℃に冷却し、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ホルムアルデヒド-4-O-TBDPSピロリジン(14.0g、28.7mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液を滴下した。温度を維持しつつ1時間撹拌した。反応に水(150mL)及びEA(150mL)を入れ、有機相を分離し、酢酸エチル(150mL)で水相を2回抽出した。有機相を合併し、水(100mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-O-TBDPSピロリジン(13.0g、収率93%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.73-7.57(m,4H),7.49-7.27(m,11H),5.77-5.58(m,1H),5.22-4.90(m,4H),4.61-4.42(m,1H),4.39-4.31(m,1H),3.64-3.45(m,1H),3.46-3.28(m,1H),2.18-2.05(m,1H),1.78-1.62(m,1H),1.04(s,9H).LCMS ESI(+)m/z:487.2(M+1).
【0245】
ステップE:
1.0Mのn-ブチルアンモニウムフルオリド三水和物のテトラヒドロフラン(53.5mL、53.5mmol)溶液に、前のステップの反応で得られた粗生成物である化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-O-TBDPSピロリジンのテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下し、室温で16時間撹拌した。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-ヒドロキシピロリジン(6.15g、収率93%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.42-7.27(m,5H),5.86-5.67(m,1H),5.25-5.00(m,4H),4.57-4.40(m,2H),3.70-3.47(m,2H),2.21-2.06(m,1H),1.97-1.86(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:248.1(M+1).
【0246】
ステップF:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-ヒドロキシピロリジン(2.00g、8.09mmol)を50mLのジクロロメタンに溶かし、氷浴、窒素ガス保護でトリエチルアミン(2.25mL、16.2mmol)及びメタンスルホニルクロリド(1.39g、12.1mmol)を滴下した。氷浴で3時間撹拌した。水(50mL)を入れ、15分間撹拌した。酢酸エチル(150mL)を入れ、有機相を分離し、水(30mL)で2回洗浄し、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物である化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-メタンスルホナートピロリジン(2.63g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.45-7.28(m,5H),5.88-5.66(m,1H),5.28-5.04(m,5H),4.60-4.46(m,1H),4.06-3.84(m,1H),3.74-3.61(m,1H),3.00(s,3H),2.57-2.41(m,1H),2.13-2.01(m,1H).
【0247】
ステップG:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-メタンスルホナートピロリジン(2.63g、8.08mmol)を50mLの無水N,N-ジメチルホルムアミド(50mL)に溶かし、窒素ガス下でシアン化ナトリウム溶液(1.19g、24.3mmol)を入れた。80℃で7時間撹拌し、そして100℃で2時間撹拌した。反応液を300mLの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、有機相を合併し、水(50mL)で洗浄し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(2S,4S)-N-Cbz-2-ビニル-4-シアノピロリジン(1.17g、収率56%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.43-7.29(m,6H),5.95-5.81(m,1H),5.34-5.06(m,4H),4.50-4.39(m,1H),4.08-3.89(m,1H),3.71-3.62(m,1H),3.14-3.03(m,1H),2.58-2.47(m,1H),2.17-2.03(m,1H).LCMS ESI(+)m/z:257.1(M+1).
【0248】
ステップH:
化合物(2S,4S)-N-Cbz-2-ビニル-4-シアノピロリジン(1.17g、4.56mmol)を30mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で10%パラジウム炭素(234mg)を入れた。水素ガスに置換した。室温で16時間撹拌した。吸引ろ過し、10mLのメタノールで2回洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物(3S,5R)-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニド(567mg、収率100%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:125.1(M+1).
【0249】
ステップI:
化合物(3S,5R)-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニド(456mg、4.57mmol)を25mLのジクロロメタンに溶かし、室温で、亜硝酸ナトリウム(347mg、5.03mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(847mg、5.03mmol)をこの順に入れた。3時間撹拌し、ろ過し、20mLのジクロロメタンでフィルターケーキを洗浄し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(3S,5R)-1-ニトロソ-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニド(210mg、収率24%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.52-4.40(m,1H),4.31-4.19(m,1H),3.74-3.65(m,1H),3.20-3.09(m,1H),2.75-2.63(m,1H),2.40-2.28(m,1H),2.26-2.12(m,1H),2.01-1.90(m,1H),1.09(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:128.1(M+1).
【0250】
ステップJ:
化合物(3S,5R)-1-ニトロソ-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニド(210mg、1.37mmol)を6mLのメタノールに溶かし、室温で亜鉛粉(896mg、13.7mmol)を入れ、酢酸(2mL)を一滴ずつ入れた。30℃で2時間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、5mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮した。残留物を15mLのジクロロメタンで抽出し、吸引ろ過し、ろ液を濃縮し、得られた油状物である(3S,5R)-1-アミノ-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニドはそのまま次のステップに用いられた。LCMS ESI(+)m/z:140.1(M+1).
【0251】
ステップK:
前のステップの粗生成物である化合物(3S,5R)-1-アミノ-5-エチル-ピロリジン-3-メチルシアニドを12mLのイソプロパノールに溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.86g、14.4mmol)及び化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(758mg、2.16mmol)をこの順に入れ、窒素ガス保護で85℃に加熱し、撹拌しながら16時間反応させた。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(3S,5R)-5-エチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(282mg、二つのステップでの収率が43%である)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.17(s,1H),8.08(d,J=8.4Hz,2H),7.60(d,J=4.0Hz,1H),7.47(d,J=4.0Hz,1H),7.31(d,J=8.1Hz,2H),3.61(d,J=9.6Hz,1H),3.21-3.13(m,1H),2.98-2.90(m,1H),2.80-2.73(m,1H),2.62-2.53(m,1H),2.40(s,3H),1.52-1.43(m,1H),1.31-1.22(m,2H),0.87(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:455.1(M+1).
【0252】
ステップL:
化合物(3S,5R)-5-エチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(250mg、0.55mmol)を12mLのエタノールに入れ、室温で、鉄粉(922mg、16.5mmol)及び飽和塩化アンモニウム(2mL)をこの順に入れ、80℃で撹拌しながら0.5時間反応させた。熱いうちにケイソウ土で吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮した。残留物を6mLの水及び20mLの酢酸エチルに分配した。有機相を分離し、20mLの酢酸エチルで水相を2回抽出した。有機相を合併し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧で濃縮し、得られた粗生成物である化合物(3S,5R)-5-エチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニドはそのまま次のステップに用いられた。LCMS ESI(+)m/z:425.1(M+1).
【0253】
ステップM:
粗生成物である化合物(3S,5R)-5-エチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド、オルトギ酸トリエチル(122mg、0.82mmol)及びピリジン塩酸塩(6mg、0.05mmol)を15mLのトルエンに入れた。窒素ガス下で115℃に昇温し、2時間撹拌した。反応液を減圧させ、溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して、化合物(3S,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-メチルシアニド(82mg、収率34%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.90(s,1H),8.23-8.08(m,3H),7.81(s,1H),7.29(d,J=8.0Hz,2H),7.00(s,1H),3.86-3.72(m,1H),3.60-3.27(m,3H),2.74-2.63(m,1H),2.36(s,3H),2.19-2.09(m,1H),1.52-1.40(m,2H),0.80(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:435.1(M+1).
【0254】
ステップN:
化合物(3S,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-メチルシアニド(79mg、0.18mmol)を6mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム溶液(2.0mL、2.0mmol)を入れた。30℃で7時間撹拌した。10mLの水で反応液を希釈し、減圧でメタノールを留去した。10mLの酢酸エチルで残留物を4回抽出した。有機相を合併し、10mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。残留物を高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物(3S,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-カルボニトリル(20mg、収率40%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.85(s,1H),9.10-8.01(m,2H),7.46(s,1H),6.76(s,1H),3.92-3.52(m,4H),2.67(s,1H),1.98-1.87(m,1H),1.40-1.26(m,2H),0.72(t,J=7.4Hz,3H).LCMSESI(+)m/z:281.2(M+1).
【0255】
実施例36
【化81】
2-((5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル
実施するための形態は以下の通りである。
【化82】
【0256】
ステップA:
化合物(2S,4R)-N-Cbz-2-ビニル-4-ヒドロキシピロリジン(3.50g、14.2mmol)を200mLメタノールに溶かし、窒素ガス保護で10%パラジウム炭素(700mg)を入れた。水素ガスに置換した。室温で16時間撹拌した。吸引ろ過し、20mLのメタノールで2回洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、化合物(2S,4R)-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジン(1.63g、収率100%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.42(t,J=5.0Hz,1H),3.37-3.27(m,1H),3.19(dd,J=11.9,4.7Hz,1H),2.92(d,J=11.9Hz,1H),1.95(dd,J=13.5,6.4Hz,1H),1.62-1.37(m,3H),0.95(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:116.1(M+1).
【0257】
ステップB:
化合物(2S,4R)-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジン(1.63g、14.2mmol)を70mLのジクロロメタンに溶かし、室温で亜硝酸ナトリウム(1.46g、21.2mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(4.04g、21.2mmol)をこの順に入れた。3時間撹拌し、ろ過し、20mLのジクロロメタンでフィルターケーキを洗浄し、減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(2S,4R)-1-ニトロソ-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジン(1.78g、収率87%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.63-4.52(m,2H),3.86(d,J=15.8Hz,1H),3.61(ddd,J=15.5,4.8,1.7Hz,1H),2.37-2.26(m,2H),1.96-1.74(m,3H),1.04(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:145.1(M+1).
【0258】
ステップC:
化合物(2S,4R)-1-ニトロソ-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジン(950mg、6.59mmol)を45mLのメタノールに溶かし、室温で亜鉛粉(8.62g、132mmol)を入れ、酢酸(9mL)を一滴ずつ入れた。30℃で20分間撹拌した。反応液を吸引ろ過し、5mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮し、得られた油状物である(2S,4R)-1-アミノ-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジンはそのまま次のステップに用いられた。LCMS ESI(+)m/z:131.1(M+1).
【0259】
ステップD:
前のステップの粗生成物である化合物(2S,4R)-1-アミノ-2-エチル-4-ヒドロキシピロリジンを50mLのイソプロパノールに溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.70mL、26.3mmol)及び化合物4-クロロ-5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3.01g、8.56mmol)をこの順に入れ、窒素ガス保護で85℃に加熱し、撹拌しながら16時間反応させた。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(3R、5R)-5-エチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(1.61g、収率55%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.46(s,1H),9.07(s,1H),8.07(d,J=8.4Hz,2H),7.51(t,J=4.9Hz,1H),7.35-7.28(m,3H),4.53(d,J=5.5Hz,1H),3.67(dd,J=11.0,5.5Hz,1H),3.19-3.09(m,1H),2.76(dd,J=11.1,3.4Hz,1H),2.40(s,3H),2.13-2.05(m,1H),1.84-1.74(m,1H),1.68-1.62(m,2H),1.40-1.27(m,1H),0.84(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:446.1(M+1).
【0260】
ステップE:
化合物(3R、5R)-5-エチル-1-((5-ニトロ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(1.61g、3.61mmol)を80mLのエタノールに入れ、室温で鉄粉(6.05g、108mmol)及び飽和塩化アンモニウム(20mL)をこの順に入れ、80℃で撹拌しながら20分間反応させた。熱いうちにケイソウ土で吸引ろ過し、10mLのメタノールで洗浄し、ろ液を濃縮した。残留物を50mLの水及び50mLの酢酸エチルに分配した。有機相を分離し、50mLの酢酸エチルで水相を2回抽出した。有機相を合併し、10mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(3R,5R)-5-エチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(714mg、収率48%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.00(d,J=8.4Hz,2H),7.79(s,1H),7.40(d,J=4.0Hz,1H),7.23(d,J=8.0Hz,2H),6.89(d,J=4.0Hz,1H),5.61(s,1H),4.45(d,J=5.9Hz,1H),3.60(dd,J=11.0,5.6Hz,1H),3.05-2.97(m,1H),2.58(dd,J=10.9,3.7Hz,1H),2.42-2.36(m,1H),2.35(s,3H),2.01(dd,J=14.1,6.6Hz,1H),1.81-1.66(m,3H),1.37-1.26(m,2H),0.85(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:416.1(M+1).
【0261】
ステップF:
化合物(3R,5R)-5-エチル-1-((5-アミノ-1-p-トルエンスルホニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)アミノ)ピロリジン-3-メチルシアニド(75mg、0.18mmol)を1mLの酢酸に溶かし、窒素ガス下でオルトギ酸トリエチル(40mg、0.27mmol)を入れた。窒素ガス下で100℃にて5分間撹拌した。反応液を減圧させ、溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルの純物質)に通して、化合物(3R,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-オール(55mg、収率72%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:426.1(M+1).
【0262】
ステップG:
化合物(3R,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-オール(55mg、0.13mmol)を10mLのジクロロメタンに溶かし、室温でデス-マーチンペルヨージナン(112mg、0.26mmol)を入れた。室温で1時間撹拌した。ケイソウ土で吸引ろ過し、10mLのジクロロメタン洗浄した。ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を入れ、30分間撹拌した。吸引ろ過し、有機相を分離し、ジクロロメタン(10mL)で水相を2回抽出した。有機相を合併し、5mLの食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物(3R,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-オン(25mg、収率45%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:424.1(M+1).
【0263】
ステップH:
ジエチル(シアノメチル)ホスホナート(67mg、0.38mmol)を8mLのテトラヒドロフランに溶かし、氷浴、窒素ガス保護で、60%水素化ナトリウム(15mg、0.38mmol)を入れた。室温で0.5時間撹拌した。氷浴、窒素ガス保護で、化合物(3R,5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-オン(80mg、0.19mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1mL)を入れた。氷浴で2時間撹拌した。5mLの飽和塩化アンモニウム溶液を入れ、室温に昇温し、5分間撹拌した。酢酸エチルで抽出し(3×5mL)、有機相を合併し、3mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で濃縮し、粗生成物である化合物(R)-2-(5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イリデン)アセトニトリルはそのまま次のステップに用いられた。LCMS ESI(+)m/z:447.1(M+1).
【0264】
ステップI:
粗生成物である化合物(R)-2-(5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イリデン)アセトニトリルを10mLのメタノールに溶かし、窒素ガス保護で、10%パラジウム炭素(84mg)を入れた。水素ガスに置換した。室温で16時間撹拌した。吸引ろ過し、5mLのメタノールで2回洗浄した。減圧でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、化合物2-((5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル(67mg、収率79%)を得た。LCMS ESI(+)m/z:449.2(M+1).
【0265】
ステップJ:
化合物2-((5R)-5-エチル-1-(6-p-トルエンスルホニルイミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル(30mg、0.06mmol)を3mLのメタノールに溶かし、1Nの水酸化ナトリウム溶液(1.0mL、1.0mmol)を入れた。30℃で6時間撹拌した。5mLの酢酸エチルで残留物を4回抽出した。有機相を合併し、1mLの飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引ろ過し、減圧で溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーにより調製し、化合物2-((3S,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル(36-1、10mg、収率58%)及び2-((3R,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル(36-2、8mg、収率20%)を得た。
【0266】
化合物36-1:2-((3S,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.79(s,1H),9.10-7.84(m,2H),7.42(s,1H),6.84(s,1H),3.94-3.44(m,2H),3.37-3.25(m,2H),3.05-2.71(m,3H),1.52-1.40(m,1H),1.35-1.19(m,2H),0.69(t,J=7.5Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:295.1(M+1).
【0267】
化合物36-2:2-((3R,5R)-5-エチル-1-(イミダゾ[4,5-d]ピロロ[2,3-b]ピリジン-1(6H)-イル)ピロリジン-3-イル)アセトニトリル:1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ11.86(s,1H),8.56(s,2H),7.44(s,1H),6.74(s,1H),3.73-3.53(m,2H),3.30-3.22(m,1H),2.83(d,J=6.6Hz,2H),2.74-2.66(m,1H),2.11-1.90(m,2H),1.38-1.22(m,2H),0.71(t,J=7.4Hz,3H).LCMS ESI(+)m/z:295.1(M+1).
【0268】
実施例37
JAKキナーゼの低分子阻害剤の活性の検出
試験案
【0269】
1.試薬の準備
(1)キナーゼ反応緩衝液
キナーゼ反応緩衝液を調製した。成分:HEPES 50mM、pH7.5、EGTA 1mM、MgCl2 10mM、DTT 2mM、0.01%Tween20
【0270】
(2)1X検出緩衝液
検出緩衝液を調製し、脱イオン水9:1で10X検出緩衝液を1X測定緩衝液に希釈した。
【0271】
(3)4Xキナーゼ溶液
キナーゼ反応緩衝液でJAKキナーゼを4X最終濃度(JAK1:40nM、JAK2:0.5nM)に希釈した。
【0272】
(4)4X基質溶液
キナーゼ反応緩衝液でULightTM-JAK-1(Tyr1023)基質を200nM(最終濃度:50nM)に希釈した。
【0273】
(5)4X ATP溶液
キナーゼ反応緩衝液でATPを4X最終濃度(JAK1:160μM、JAK2:40μM)に希釈した。
【0274】
(6)4X測定化合物溶液
DMSOで測定用化合物を10mMのストック溶液に溶かし、3倍の勾配で目的濃度に希釈して調製し、各化合物は、10個の濃度ポイントを設定し、測定化合物の最終濃度は、10μM-0.5nMの範囲であった。
【0275】
(7)4X酵素反応停止液:
1X検出緩衝液でEDTAを40mM(EDTA最終濃度:10mM)に溶かした。
【0276】
(8)4X検出抗体溶液
1X検出緩衝液でEu標識検出抗体(anti-phosphotyrosine(PT66))を8nM(抗体最終濃度:2nM)に希釈した。
【0277】
2.試験プロセス
(1)384マイクロプレートに2.5μLの4Xキナーゼ溶液、及び2.5μLの希釈された濃度の異なる4X測定化合物溶液をこの順に入れ、各濃度には、二つの繰り返したウェルが設けられ、同時に酵素溶液のブランク対照群及び陰性対照群(DMSO群)を設置した。
【0278】
(2)384ウェルプレートを振とうし、酵素及び化合物を均一に混合し、回転速度1000で1分間遠心し、室温で60分間インキュベートした。
【0279】
(3)384ウェルプレートに4X基質溶液2.5μLを入れ、回転速度1000で1分間遠心した。
【0280】
(4)384ウェルプレートに4X ATP溶液2.5μLを入れ、回転速度1000で1分間遠心し、酵素反応を開始した。
【0281】
(5)JAK1は室温で2時間反応させ、JAK2は室温で1時間反応させた。
【0282】
(6)JAK1反応の各成分の最終濃度はそれぞれ、JAK1:10nM、基質:50nM、ATP:40uM、測定化合物の最終濃度は、10μM-0.5nMの範囲であった。
JAK2反応の各成分の最終濃度はそれぞれ、JAK2:0.125nM、基質:50nM、ATP:10μM、測定化合物の最終濃度は、10μM-0.5nMの範囲であった。
【0283】
(7)酵素反応終了後、384ウェルプレートの各ウェルに4X酵素反応停止液5μLを入れ、回転速度1000で1分間遠心し、室温で5分間インキュベートした。
【0284】
(8)384ウェルプレートの各ウェルに4X検出抗体溶液5μLを入れ、(検出抗体の最終濃度は2nMである)、回転速度1000で1分間遠心し、室温条件下で1時間インキュベートした。
【0285】
(9)抗体のインキュベートが終了した後、Envisionプレートリーダーにより各ウェルのシグナル値を測定した。
【0286】
3.データ分析
(1)酵素溶液のブランク対照群を100%阻害率とし、陰性対照群(DMSO群)を0%阻害率とし、検出化合物の各濃度に対応する百分率阻害率を計算した。
【0287】
(2)ソフトウェアGraphPad Prismにおいて、検出化合物の濃度の対数値及びそれに対応する百分率阻害率に対して、非線形回帰分析を行い、検出化合物の半数阻害濃度(IC50)を得、得られた試験結果を表1に示した。
【0288】
【国際調査報告】