(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(54)【発明の名称】容器およびキャップの汚染除去方法および対応する汚染除去ユニット
(51)【国際特許分類】
B65B 55/04 20060101AFI20221109BHJP
B65B 55/08 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
B65B55/04 M
B65B55/04 C
B65B55/04 V
B65B55/08 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516652
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(85)【翻訳文提出日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 EP2020075852
(87)【国際公開番号】W WO2021053007
(87)【国際公開日】2021-03-25
(32)【優先日】2019-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504102770
【氏名又は名称】シデル パルティシパション
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ル・ペシュール,アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ショメル,ニコラ
(57)【要約】
本発明は、プラスチック材料製の一連のキャップ(6)および一連の容器(2)であって、容器(2)の各々が一連のキャップ(6)のうちの1つのキャップ(6)によって塞がれるように意図されたキャップ(6)および容器(2)の汚染除去方法に関し、本方法は、
放射手段(14)によって汚染除去放射線(15)を放射するステップと、
搬送経路に沿って第1の把持手段(13)によって放射手段(14)に一連の容器を搬送するステップと、
搬送経路に沿って第2の把持手段(17)によって放射手段(14)に一連のキャップを搬送するステップと、
を備え、
一連のキャップおよび一連の容器の搬送において、第2の把持手段(17)は、搬送経路に沿って、放射手段(14)の前方で第1の把持手段(13)と交互になることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料製の一連のキャップ(6)および一連の容器(2)の汚染除去方法であって、容器(2)のそれぞれが一連のキャップ(6)のうちの一つによって塞がれるように意図されており、方法は、
放射手段(14)によって汚染除去放射線(15)を放射するステップと、
搬送経路に沿って、第1の把持手段(13)によって放射手段(14)に一連の容器を搬送するステップと、
搬送経路に沿って、第2の把持手段(17)によって放射手段(14)に一連のキャップを搬送するステップと、
を備え、
一連のキャップおよび一連の容器の搬送において、第2の把持手段(17)は、搬送経路に沿って、放射手段(14)の前方で第1の把持手段(13)と交互に交替することを特徴とする、汚染除去するための方法。
【請求項2】
容器およびキャップは軸線を有し、容器および/またはキャップは、少なくとも汚染除去放射線の放射ステップ中に当該軸線を中心に回転される、請求項1に記載の汚染除去方法。
【請求項3】
汚染除去放射線が電子ビームを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の汚染除去方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法を実施するための汚染除去ユニット(4)であって、
汚染除去放射線(15)を放射するための放射手段(14)と、
第1の把持手段(13)を有し、それらを放射手段(14)に搬送する第1の搬送手段(12)と、
キャップ(6)を保持し、それらを放射手段(14)に搬送するための第2の把持手段(17)を有する第2の搬送手段(16)と、
を備え、
2つの第1の隣接する把持手段(13)は、それらの間に間隔(E)を画定し、第2の搬送手段(16)の一方は、放射手段(14)の前方で第2の把持手段(17)が第1の把持手段(13)と交互に交替する搬送部分を有することによって、2つの第1の隣接する搬送手段(12)の間の間隔に配置されることを特徴とする、汚染除去ユニット(4)。
【請求項5】
第1の把持手段(13)および第2の把持手段(17)は、同一平面内に位置することを特徴とする、請求項4に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項6】
請求項4または5に記載の汚染除去ユニット(4)であって、
容器(2)用の第1の供給ライン(7)およびキャップ(6)用の第2の供給ライン(8)と連通する入力カルーセル(9)と、
入力カルーセル(9)によって供給される処理カルーセル(10)と、
処理カルーセル(10)によって供給される出力カルーセル(11)と、
を備え、
入力カルーセル(9)、処理カルーセル(10)および出力カルーセル(11)の各々が、第1の搬送手段(12)および第2の搬送手段(16)を支持することを特徴とする、汚染除去ユニット(4)。
【請求項7】
把持手段(13、17)は、処理カルーセル(10)上の容器(2)およびキャップ(6)を駆動する回転駆動手段(19)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項8】
回転駆動手段(19)は、
容器(2)およびキャップ(6)と接触して、それらを摩擦によって回転駆動するように意図されたパッド(21)と、
パッド(21)を回転させるためのモータ手段(22)と、
を備えることを特徴とする、請求項7に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項9】
パッド(21)は、
容器(2)またはキャップ(6)と接触している使用位置と、
容器(2)またはキャップ(6)から分離される休止位置と、
の間で移動可能であり、
各パッド(21)は、カム経路(23)と、パッド(21)に固定されたローラ(24)とによって、その使用位置または休止位置に位置決めされることを特徴とする、請求項8に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項10】
第1の把持手段(13)は、処理カルーセル(10)上で容器(2)を支持する支持手段(20)を備えることを特徴とする、請求項6~9のいずれか一項に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項11】
支持手段(20)は、容器(2)の底部を受け入れるように意図された基部(29)を備え、各基部(29)は、
容器(2)の底部と接触する使用位置と
容器(2)の底部から分離される休止位置と、
の間で移動可能であり、
各基部(29)は、カム経路(30)と、基部(29)に固定されたローラ(31)とによって、その使用位置またはその休止位置に位置決めされることを特徴とする、請求項10に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項12】
各基部(29)は、その使用位置で自由に回転することを特徴とする、請求項11に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項13】
第1の搬送手段は、容器のネック部のための支持リングと協働するように構成されることを特徴とする、請求項4~12のいずれか一項に記載の汚染除去ユニット(4)。
【請求項14】
容器製造機械(1)であって、
ブローユニット(3)と、
キャッピングユニット(5)と、
請求項4~13のいずれか一項に記載の汚染除去ユニット(4)と、
を備え、
汚染除去ユニット(4)は、ブローユニット(3)とキャッピングユニット(5)との間に挿入される、容器製造機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、プラスチック材料製の容器の設計および製造の分野である。
【0002】
より具体的には、本発明は、プラスチック容器製造機械用の汚染除去ユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
プラスチック材料で作られた容器の製造において、プリフォームが加熱され、次いでブローされて最終的またはほぼ最終的な形態を得る。
【0004】
容器がその最終形態にあるとき、容器は充填され、次いでキャップされてから包装またはパレタイズされ、販売業者に出荷される。
【0005】
充填され、キャップされる前に、容器は、特に吹き込み中にボトル内に存在する微生物の全部または一部が除去され、容器の内容物が、一旦充填されると、特にその官能的品質において分解されることができないように汚染除去される。
【0006】
そのために、容器は、最終形態になると、例えば微生物の全部または一部を除去する、電子ビームの形態の汚染除去放射線の前で動かされることによって汚染除去される汚染除去ユニットを通過する。
【0007】
それと並行して、容器に収容された製品と接触することもできるキャップもまた汚染除去され、第1の汚染除去ユニットから離れた第2の汚染除去ユニットを通過し、次いで容器に充填した後にキャップを容器上に固定することを可能にするキャップ装着機に導かれる。
【0008】
したがって、キャップおよび容器はそれぞれ、異なる汚染除去される経路を辿り、キャッピング工程のために一緒にされる。
【0009】
したがって、その結果、プラスチック容器製造機械では大きな電力消費となる。
【0010】
これを軽減するために、最初に容器が充填されるように保管される前に最初に汚染除去され、次にキャップがキャッピングステップのために保管されるように順次汚染除去される、単一の汚染除去ユニットを使用することが可能である。
【0011】
しかしながら、これは、容器およびキャップが、汚染除去されると、滅菌環境に保管されなければならないことを意味する。
【0012】
したがって、製造機械は、汚染除去ユニットから貯蔵場所へのキャップおよびボトルの移動を確実にするために、汚染除去されたキャップおよび容器ならびに無菌搬送ゾーンのための貯蔵場所を有さなければならない。
【0013】
実際、キャップまたは容器が使用される前に外気中に貯蔵されるか、または外気中で搬送される場合、それらは、例えば周囲空気中に存在する微生物によって再び汚染される可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、特に、従来技術の欠点を軽減することである。
【0015】
より具体的には、本発明の目的は、プラスチック容器製造機械用の汚染除去ユニットを提案することであり、これは従来技術のユニットと比較してより安価であり、より嵩張らない。
【0016】
本発明の別の目的は、容器が得られた瞬間から容器がキャップによって密封されるまでのプラスチック容器の製造サイクル時間を短縮することを可能にする、そのような汚染除去ユニットを提供することである。
【0017】
本発明のさらに別の目的は、メンテナンスが簡単なそのような汚染除去ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
これらの目的、および以下に現れる他の目的は、本発明によって達成される。
【0019】
一態様によれば、本発明は、プラスチック材料製の一連のキャップおよび一連の容器を汚染除去するための方法に関し、容器のそれぞれが一連のキャップ(6)のうちの一つによって塞がれるように意図されており、本方法は、
放射手段によって汚染除去放射線を放射するステップと、
搬送経路に沿って第1の把持手段によって放射手段に一連の容器を搬送するステップと、
搬送経路に沿って第2の把持手段によって放射手段に一連のキャップを搬送するステップと、
を備え、
一連のキャップおよび一連の容器の搬送において、第2の把持手段は、搬送経路に沿って、放射手段の前方で第1の把持手段と交互に入れ替わる方法である。
【0020】
有利には、容器およびキャップは軸線を有し、容器および/またはキャップは、少なくとも汚染除去放射線の放射ステップ中に軸線を中心に回転する。
【0021】
有利には、汚染除去放射線は電子ビームを含む。
【0022】
別の態様によれば、本発明は、上述の方法を実施するための汚染除去ユニットに関し、汚染除去ユニットは、
汚染除去放射線を放射するための放射手段と、
第1の把持手段を有し、それらを放射手段に搬送する第1の搬送手段と、
キャップを保持し、それらを放射手段に搬送するための第2の把持手段を有する第2の搬送手段と、
を備え、
2つの第1の隣接する把持手段は、それらの間に間隔(E)を画定し、第2の搬送手段の一方は、放射手段の前方で第2の把持手段が第1の把持手段と交互に入れ替わる搬送部分を有することによって、2つの第1の隣接する搬送手段の間の間隔に配置されることを特徴とする。
【0023】
変形例によれば、本発明はまた、キャップによって塞がれるようになっているプラスチック容器の製造機械用の汚染除去ユニットに関し、汚染除去ユニットは、
汚染除去放射線を放射するための放射手段と、
容器をそれらのネック部によって保持し、それらを放射手段に搬送するための第1の把持手段を有する第1の搬送手段と、
を備え、
汚染除去ユニットは、キャップを保持し、キャップを放射手段に搬送するための第2の把持手段を有する第2の搬送手段をも備え、
2つの第1の隣接する把持手段は、それらの間に間隔を画定し、第2の搬送手段は、第2の把持手段が放射手段の前方で第1の把持手段と交互に入れ替わる搬送部分を有することによって第1の搬送手段に対して配置されること、
を特徴とする。
【0024】
したがって、このような汚染除去ユニットは、キャップおよび容器の同時汚染除去を実行することを可能にする。
【0025】
したがって、容器製造機械の設置面積は、特にその電力消費と同様に低減される。
【0026】
さらに、このような汚染除去ユニットは、キャップが容器のネック部の間に挿入されるため、特に容器のネック部の間の未使用の汚染除去放射線の量を制限することを可能にする。したがって、最初に失われた汚染除去放射線の一部が、ここでは使用される。
【0027】
有利には、第1の把持手段および第2の把持手段は、同一平面内に位置する。
【0028】
これにより、例えば、キャップおよび容器の同時汚染除去のためのその動作能力を増加させながら、汚染除去ユニットの設置面積を節約することが可能になる。
【0029】
好ましくは、汚染除去ユニットは、
容器用の第1の供給ラインおよびキャップ用の第2の供給ラインと連通する入力カルーセルと、
入力カルーセルによって供給される処理カルーセルと、
処理カルーセルによって供給される出力カルーセルと、
を備え、
入力カルーセル、処理カルーセルおよび出力カルーセルの各々は、第1の搬送手段および第2の搬送手段を支持する。
【0030】
汚染除去ユニットのこの構成は、容器およびキャップの搬送を単純化することを可能にする。実際、1つの同じカルーセルがキャップと容器の両方を搬送することができるので、カルーセルの数を増やす必要はない。
【0031】
好ましい実施形態によれば、把持手段は、処理カルーセル上の容器およびキャップを駆動する回転駆動手段を備える。
【0032】
処理カルーセル上の容器およびキャップを駆動する回転駆動手段は、本体およびキャップの表面のすべてが、その曝露時に汚染除去放射線によって処理されることを可能にする。したがって、枢動することによって、キャップおよび容器は汚染除去放射線に完全に曝され、したがって完全に汚染除去される。
【0033】
この場合、回転駆動手段は、有利には、
容器およびキャップと接触して、それらを摩擦によって回転駆動するように意図されたパッドと、
パッドを回転させるためのモータ手段と、
を備える。
【0034】
パッドとの接触によるキャップおよび容器の駆動は、それらの回転における損傷を回避することを可能にする。実際、クランプを含むシステムは、キャップおよび容器に凹みマークを残すことができる。
【0035】
好ましくは、パッドは、
容器またはキャップと接触している使用位置と、
容器またはキャップから分離される休止位置と、
の間で移動可能であり、
各パッドは、使用位置または休止位置にカム経路およびパッドに固定されたローラによって位置決めされる。
【0036】
したがって、パッドの使用位置と休止位置との間のパッドの駆動は機械的に制御され、その結果、エネルギーを消費する専用の制御を必要としない。
【0037】
さらに、パッドの動きの機械的制御は、長い作業寿命および低い摩耗リスクを提供する。
【0038】
有利には、第1の把持手段は、処理カルーセル上で容器を支持する支持手段を備える。
【0039】
これらの基部は、汚染除去ユニット内の容器の良好な把持性を高めることを可能にする。
【0040】
好ましい実施形態によれば、支持手段は、容器の底部を受け入れるように意図された基部を備え、各基部は、
容器の底部と接触している使用位置と
容器の底部から分離される休止位置と、
の間で移動可能であり、
各基部は、カム経路および基部に固定されたローラによって、使用位置または休止位置に位置決めされる。
【0041】
したがって、使用位置と休止位置との間の基部の駆動は、機械的に制御され、その結果、エネルギーを消費する専用の制御を必要としない。
【0042】
さらに、基部の動きの機械的制御は、長い作業寿命および低い摩耗リスクを提供する。
【0043】
有利には、各基部はその使用位置で自由に回転する。
【0044】
したがって、基部は、容器の回転運動に伴って容器の底部を損傷する可能性のある摩擦を防止する。
【0045】
有利には、汚染除去放射線は電子ビームを含む。
【0046】
有利には、第1の搬送手段は、容器のネック部のための支持リングと協働するように構成される。キャップは、第1の把持手段が第2の把持手段とは全く異なるように支持リングを有さない。
【0047】
本発明はまた、容器製造機械に関し、容器製造機械は、
ブローユニットと、
キャッピングユニットと、
前述の汚染除去ユニットと、
を備え、
汚染除去ユニットは、ブローユニットとキャッピングユニットとの間に挿入される。
【0048】
本発明の他の特徴および利点は、例示的かつ非限定的な例として与えられる本発明の好ましい実施形態の以下の説明、および添付の図面を読むとより明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明による汚染除去ユニットを含むプラスチック容器製造機械の斜視概略図である。
【
図2】本発明による汚染除去ユニットを示す上部縦断面図である。
【
図3】本発明による汚染除去ユニット内に配置されるように意図された容器およびキャップの位置合わせを表す概略図である。
【
図5】本発明による汚染除去ユニット内のキャップおよび容器を駆動するための回転駆動手段の詳細図である。
【
図6】本発明による汚染除去ユニットにおける、容器を支持する支持手段の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1は、本発明によるプラスチック材料製の容器2を製造するための機械1を示す。
【0051】
そのような製造機械1は、
ブローユニット3と、
汚染除去ユニット4と、
キャッピングユニット5と、
を備える。
【0052】
従来から知られているブローユニット3は、予め加熱されたプラスチック材料で作られたプリフォームから、最終形態を有する容器2を得ることを可能にする。
【0053】
容器2がブローユニット3を出ると、容器2は、次いで汚染除去ユニット4に導かれて汚染除去される、すなわち容器2が一般に液体で満たされる前に容器2が含む可能性がある微生物のすべてまたは一部を除去する。
【0054】
容器2を封止するように意図され、一般に射出によって製造されるキャップ6もまた、容器2が充填されるときに、キャッピングユニット5内の容器2のキャッピングのために使用される前に汚染除去される。
【0055】
キャッピングユニット5には、一方では第1の供給ライン7に沿って充填された容器2が供給され、他方では第2の供給ライン8に沿って汚染除去されたキャップ6が供給される。
【0056】
次いで、キャッピングユニット5において、キャップ6は、充填された容器2上、特にそれらのネック部上に導入され、それにより、それらを密閉し、したがってそれらが含有する製品、一般に液体をその中に含有する。
【0057】
従来技術の技術によれば、キャップ6および容器2は、キャッピングユニット5内で結合 される前に、それぞれの側面が汚染除去される。
【0058】
図2は、キャップ6および容器2が同時に汚染除去される、本発明による汚染除去ユニット4を示す。
【0059】
これは、特に、
図3および
図4に示すように、汚染除去ユニット4内のキャップ6および容器2の鋭い位置決めによって行われる。
【0060】
より具体的には、
図3および
図4に示すように、取り付けられた容器2は、汚染除去ユニット4内で前後に一列に変位され、それらの間に非占有間隔Eを画定する。
【0061】
より具体的には、
図2、
図3および
図4に示すように、容器2の2つの連続するネック部の間に、空の間隔Eが、汚染除去されるキャップ6を収容することを可能にする。
【0062】
したがって、
図2に示すように、汚染除去ユニット4は、ブローユニット3またはバッファ貯蔵ゾーンから来る容器2の第1の供給ライン7と、貯蔵ゾーンまたは供給ホッパから来るキャップ6の第2の供給ライン8と、に連結されている。
【0063】
図2および
図4を参照すると、汚染除去ユニット4は、
容器2の第1の供給ライン7およびキャップ6の第2の供給ライン8と連通する入力カルーセル9と、
入力カルーセル9と連通する処理カルーセル10と、
処理カルーセル10と連通する出力カルーセル11と、
を備える。
【0064】
入力カルーセル9は、第1の供給ライン7および第2の供給ライン8の各々から、汚染除去されるキャップ6および容器2、特にこれらの容器2のネック部を受け取ることを可能にする。
【0065】
したがって、各ラインからの供給により、入力カルーセル9上で、汚染除去される容器2の2つのネック部の間に、汚染除去されるキャップ6を挿入することが可能である。
【0066】
そのために、汚染除去ユニット4は、
容器2を、それらのネック部によって保持し、それらを汚染除去ユニット4の汚染除去放射線15を放射する放射手段14に搬送するための第1の把持手段13を有する第1の搬送手段12と、
放射手段14にキャップ6を搬送するためにキャップ6を保持する第2の把持手段17を有する第2の搬送手段16と、
を備える。
【0067】
図3および
図4の詳細図に示すように、汚染除去ユニット4は、第1の隣接する把持手段13がそれらの間に間隔Eを画定し、第2の搬送手段16が第1の搬送手段12に対して配置されて、第2の把持手段17を第1の把持手段13と交互に放射手段14の前方に配置するように構成される。
【0068】
言い換えると、各カルーセル上で、第1の把持手段13と第2の把持手段17との間の交替を観察することが可能である。
図4は、例えば処理カルーセル10を使用することによるこの交替を示す。
【0069】
好ましくは、第1の把持手段13および第2の把持手段17はクランプの形態をとり、その2つのジョーは互いに対して不動である。別の実施形態では、第2の把持手段はノッチの形態をとる。
【0070】
したがって、上から見ると、把持手段13、17はU字の形態をとる。
【0071】
図3に見られるように、汚染除去放射線15の放射は、鎖線で示される略矩形の窓18上で行われる。
【0072】
したがって、その幅全体にわたって、各容器2が汚染除去放射線15によって到達されることが分かる。したがって、(特に直径に関して)容器2の本体よりも小さい寸法を有するネック部において、汚染除去放射線15は、容器2の上方だけでなく、ネック部の両側に材料のない領域もスキャンすることとなる。
【0073】
したがって、2つの連続するネック部の間にキャップ6を挿入することによって、汚染除去放射線15はキャップ6の材料に遭遇し、したがって容器2の汚染除去と同時にキャップ6の汚染除去を可能にする。
【0074】
有利には、第1の把持手段13および第2の把持手段17は同一平面内に位置する。次いで、キャップ6は、容器2のネック部と同じ平面内に配置される。
【0075】
第1の実施形態によれば、処理カルーセル10によって支持された把持手段13、17は、入力カルーセル9および出力カルーセル11によって支持された把持手段13、17に対して、より低いレベルに配置される。
【0076】
第2の実施形態によれば、処理カルーセル10によって支持される把持手段13、17は、入力カルーセル10および出力カルーセル11によって支持される把持手段13、17に対して、より高いレベルに配置される。
【0077】
第1または第2の実施形態とは無関係に、出力カルーセル11の把持手段13、17および入力カルーセル10の把持手段13、17は優先的に同一平面上にある。
【0078】
容器2およびキャップ6の完全な汚染除去を得るために、容器2およびキャップ6は、それらの周囲のすべてが汚染除去放射線15に曝されるように180°回転されなければならない。
【0079】
これは、
図5および
図6に示す回転駆動手段19および支持手段20を使用して行われる。
【0080】
次に、
図5を参照して、キャップ6および容器2を駆動する回転駆動手段19について説明する。
【0081】
これらの回転駆動手段19は、
容器2およびキャップ6と接触して、それらを摩擦によって回転駆動するように意図されたパッド21と、
パッド21を回転させるためのモータ手段22と、
を備える。
【0082】
有利には、パッド21は、ゴムなどの弾性変形可能な材料から、または汚染除去放射線15に反応しない不活性材料から作製される。
【0083】
この材料は、一方では汚染除去放射線15に耐えることを可能にするが、容器2またはキャップ6との接触時にその形状を変更して、キャップ6および容器2の回転を駆動する摩擦による協働を可能にする。
【0084】
容器2およびキャップ6が処理カルーセル10によって引き継がれるとき、回転駆動手段19は、キャップ6および容器2を処理カルーセル10に投入または処理カルーセルから搬出することを可能にするように動作不能である必要がある。
【0085】
そのために、パッド21は、
容器2またはキャップ6と接触している使用位置と、
それらが容器2またはキャップ6から分離される休止位置と、
を採用することができる。
【0086】
したがって、使用位置または休止位置をとることができるように、各パッド21は、カム経路23とパッド21に固定されたローラ24とによって移動が制御され、ローラ24はカム経路23と協働する。
【0087】
より具体的には、カム経路23は、処理カルーセル10の上方に取り付けられたクラウンリングの形態をとり、ローラ24は、ロッド25によってパッド21に連結されている。
【0088】
次いで、ロッド25は、処理カルーセル10に固定されたフレーム26を通過し、戻し手段27を介して前記フレーム26に取り付けられる。戻し手段27は、ローラ24をカム経路23に追従させることを可能にする。
【0089】
したがって、カム経路23を形成するクラウンリングは、処理カルーセル10から離れた点にローラ24を配置することを可能にする凹部28を有する表面を有する。
【0090】
この凹部は、パッド21がその休止位置にあり、したがってキャップ6および容器2から分離される部分を形成する。
【0091】
一方、パッド21が使用位置にあるとき、パッドはモータ手段22によって回転駆動され、摩擦によってキャップ6および容器2を回転駆動して、汚染除去放射線15の前を通過する間にキャップ6および容器2を旋回させる。
【0092】
汚染除去ユニット4における容器2の回転中に容器2を案内するために、その第1の把持手段13は、前述したように、支持手段20を備える。
【0093】
支持手段20は、容器2を駆動する回転駆動手段19の反対側に配置され、容器2の底部を受けるようになっている。
【0094】
より具体的には、支持手段20は、基部29を備え、基部29は、容器2の底部と協働して容器2の回転中に容器が軸線外に傾くのを防止し、したがって容器を回転駆動手段19と支持手段20との間に垂直に延在するように強制するように意図されている。
【0095】
処理カルーセル10と入力カルーセル9または出力カルーセル11との間の様々な交換時に、容器2およびキャップ6から分離されなければならない回転駆動手段19と同様に、支持手段20もそのように分離されなければならない。
【0096】
そのために、基部29は、
容器2の底部と接触している使用位置と、
容器2の底部から分離される休止位置と、
を採用することができる。
【0097】
基部29はそれぞれ、カム経路30と、基部に固定されたローラ31とによって、使用位置または休止位置に駆動される。
【0098】
より具体的には、各ローラ31は、処理カルーセル10のフレーム26上で並進するように取り付けられたロッド32によって基部29に固定されている。
【0099】
カム経路30はまた、ローラ31がその上を循環するように意図されているクラウンリングの形態をとる。
【0100】
ロッド32は、戻し手段33を介して処理カルーセル10のフレーム上に取り付けられ、戻し手段33の目的は、支持手段20のローラ31をカム経路30と接触させ続けることである。
【0101】
カム経路30はまた、凹部34を有し、処理カルーセル10と入力カルーセル9または出力カルーセル11との間の容器2の交換を可能にするために、ローラ31を処理カルーセル10から、特に基部29の休止位置に分離することを可能にする。
【0102】
容器の回転中、基部29は自由に回転することができ、これにより、容器と基部29との間の摩擦を回避することが可能になる。
【0103】
言い換えれば、基部29は、それらが協働する容器2の回転運動に追従する。
【0104】
汚染除去ユニット4が動作しているとき、すなわち製造サイクル中に、容器2およびキャップ6は、それぞれ第1の供給ライン7および第2の供給ライン8によって汚染除去ユニット4に送られる。
【0105】
容器2およびキャップ6をそれぞれの供給ライン内で阻止する手段は、キャップ6または容器2の入力カルーセル9への通過を可能にして、2つの連続する容器2の間にキャップ6を位置決めすることを可能にする。
【0106】
次いで、容器2およびキャップ6は、処理カルーセル10に到達するまで、入力カルーセル9によって汚染除去ユニット4に送り込まれ、次いで容器およびキャップは入力カルーセル9を離れる。
【0107】
より具体的には、容器2およびキャップ6は、処理カルーセル10の第1の把持手段13および第2の把持手段17にそれぞれ収容されるようになる。
【0108】
次いで、処理カルーセル10は、容器2およびキャップ6を汚染除去放射線15に曝すように回転駆動される。
【0109】
処理カルーセル10の回転中、回転駆動手段19および支持手段20は、容器2の各々と接触して、特に容器2が汚染除去放射線15に曝されたときに、容器2を回転させることを可能にする。
【0110】
キャップ6はまた、回転手段19のパッド21が回転手段に押し付けられることによって回転され、キャップ6は、その回転において第2の把持手段17上を滑る。
【0111】
キャップ6および容器2が汚染除去されると、次いで、キャップ6および容器2は、処理カルーセル10によって出力カルーセル11へと方向付けられ、出力カルーセルは、それが有する第1の把持手段13および第2の把持手段17を使用して、汚染除去されたキャップ6および容器2を保持し、それらをキャッピングユニット5内に現れる搬送ラインへと方向付ける。
【0112】
好ましくは、キャッピングユニット5はまた、キャップ6および充填された容器2を組み立てることができるように充填ユニットを形成する。
【0113】
次いで、容器2のネック部間にキャップ6を配置することにより、単一の汚染除去ステップにおいて、キャップ6および容器2の両方を汚染除去することが可能になり、単一の汚染除去ユニット4のみが必要であるため、製造機械1のエネルギー消費の利益のためだけでなく、これらの同じ理由のために、製造機械1のコンパクトさの利益のためにもそうすることが可能になる。
【0114】
さらに、これは、汚染除去された容器2およびキャップ6を搬送するために単一の滅菌回路が必要であることを確実にすることを可能にする。
【国際調査報告】