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特表2022-548385電池パックおよびこれを含むデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-18
(54)【発明の名称】電池パックおよびこれを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20221111BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20221111BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20221111BHJP
   H01M 50/222 20210101ALI20221111BHJP
   H01M 50/227 20210101ALI20221111BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M50/583
H01M50/505
H01M50/222
H01M50/227
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517932
(86)(22)【出願日】2020-07-20
(85)【翻訳文提出日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 KR2020009537
(87)【国際公開番号】W WO2021107317
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0153521
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジュファン・シン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンスク・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン・チャン・ホン
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA37
5H040AS07
5H040AT01
5H040DD03
5H040LL04
5H040LL06
5H040NN03
5H043AA04
5H043BA15
5H043BA16
5H043BA17
5H043FA04
5H043GA03
5H043JA11F
5H043JA17
5H043KA14
5H043KA15
5H043KA22
5H043LA21F
(57)【要約】
本発明の一実施形態による電池パックは、複数の電池セルをそれぞれ含む第1電池モジュールと第2電池モジュール、前記第1電池モジュールから延びた第1バスバーと前記第2電池モジュールから延びた第2バスバー、前記第1バスバーと前記第2バスバーを連結するヒューズ、および少なくとも一部が前記ヒューズの下端部に位置する耐熱性のある固定部材を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルをそれぞれ含む第1電池モジュールと第2電池モジュール、
前記第1電池モジュールから延びた第1バスバーと前記第2電池モジュールから延びた第2バスバー、
前記第1バスバーと前記第2バスバーを連結するヒューズ、および
少なくとも一部が前記ヒューズの下端部に位置する耐熱性のある固定部材
を含む電池パック。
【請求項2】
前記ヒューズは、電気絶縁性のある非伝導部を含み、
前記固定部材が前記非伝導部の下端部に位置する、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第1電池モジュールの最下端は、前記第2電池モジュールの最上端より高く位置する、請求項1又は2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記第1バスバーは、前記第1電池モジュールの方向に行くほど上向きになり、
前記第2バスバーは、前記第2電池モジュールの方向に行くほど下向きになる、請求項3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールは、層状構造を形成する、請求項3又は4に記載の電池パック。
【請求項6】
前記固定部材は、セラミック素材、ガラス繊維(Fiber glass)およびプラスチック素材のうちの少なくとも一つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項7】
前記ヒューズを内部に収容するヒューズボックスを含み、
前記ヒューズボックスは、前記ヒューズを囲み、一側が開放された外周フレーム、および前記外周フレームの開放された前記一側を覆うカバーを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項8】
前記外周フレームは、前記固定部材の外周面を囲む固定部材フレームを含む、請求項7に記載の電池パック。
【請求項9】
前記固定部材フレームは、前記外周フレームと一体化した、請求項8に記載の電池パック。
【請求項10】
前記ヒューズボックスは、射出物を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項11】
前記固定部材は、前記ヒューズの外周面のうちの少なくとも一部を囲むクランプ部を含み、
前記クランプ部は、前記ヒューズの下端部を支える、請求項1から10のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項12】
前記クランプ部は、前記ヒューズの下端部、一方の側面部および上端部を囲みながら前記下端部を支える、請求項11に記載の電池パック。
【請求項13】
前記ヒューズは円筒形であり、前記クランプ部は円形のクランプ形態である、請求項11又は12に記載の電池パック。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の電池パックを一つ以上含むデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、2019年11月26日付韓国特許出願第10-2019-0153521号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本発明は、電池パックおよびこれを含むデバイスに関し、より具体的には、ヒューズを含む電池パックおよびこれを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
製品群による適用容易性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有している二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源により駆動する電気自動車またはハイブリッド自動車、電力貯蔵装置などに普遍的に応用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させることができるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点から、環境にやさしく、エネルギー効率性の向上のための新しいエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうちリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという長所のため、脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレータを間に置いて配置された電極組立体と、電極組立体を電解液と共に密封収納する外装材、つまり、電池ケースとを備える。
【0006】
一般的にリチウム二次電池は、外装材の形状により、電極組立体が金属缶に内装されている角型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内装されているパウチ型二次電池とに分類され得る。
【0007】
小型機器に利用される二次電池の場合、2~3個の電池セルが配置されるが、自動車などのような中大型デバイスに利用される二次電池の場合は、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール(Battery module)が利用される。このような電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列または並列に連結されてセル積層体を形成することによって容量および出力が向上する。また、複数の電池モジュールは、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0008】
電池パックは、多数の電池モジュールが組み合わされた構造からなっているため、一部の電池モジュールが過電圧、過電流または過発熱される場合には電池パックの安全性と作動効率が大きく問題になるため、これらを検出して制御するための手段が必要である。
【0009】
そこで、電池パックは、ワイヤーの短絡などにより過電流が流れる場合、溶断されて電流の流れを遮断するヒューズを備える。ただし、電池パック内部に過電圧、過電流または過発熱などの異常状態が発生する場合、ヒューズを囲むヒューズボックスが溶けて内部構造物と接触する問題が発生することがある。この場合、ヒューズが電流を遮断することができず、電池パック内部に追加的なイベントが発生して電池パックの安全性が大きく低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の実施形態は、既に提案された方法の前記のような問題点を解決するために提案されたものであって、電池パック内部に装着されたヒューズに対する追加的な固定装置を配置して安全性が向上した電池パックおよびこれを含むデバイスを提供することをその目的とする。
【0011】
ただし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は、前述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張され得る。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態による電池パックは、複数の電池セルをそれぞれ含む第1電池モジュールと第2電池モジュール、前記第1電池モジュールから延びた第1バスバーと前記第2電池モジュールから延びた第2バスバー、前記第1バスバーと前記第2バスバーを連結するヒューズ、および少なくとも一部が前記ヒューズの下端部に位置する耐熱性のある固定部材を含む。
【0013】
前記ヒューズは、電気絶縁性のある非伝導部を含み、前記固定部材が前記非伝導部の下端部に位置することができる。
【0014】
前記第1電池モジュールの最下端は、前記第2電池モジュールの最上端より高く位置することができる。
【0015】
前記第1バスバーは、前記第1電池モジュールの方向に行くほど上向きになり、前記第2バスバーは、前記第2電池モジュールの方向に行くほど下向きになることができる。
【0016】
前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールは、層状構造を形成することができる。
【0017】
前記固定部材は、セラミック素材、ガラス繊維(Fiber glass)およびプラスチック素材のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0018】
前記電池パックは、前記ヒューズを内部に収容するヒューズボックスを含み、前記ヒューズボックスは、前記ヒューズを囲み、一側が開放された外周フレーム、および前記外周フレームの開放された前記一側を覆うカバーを含むことができる。
【0019】
前記外周フレームは、前記固定部材の外周面を囲む固定部材フレームを含むことができる。
【0020】
前記固定部材フレームは、前記外周フレームと一体化することができる。
【0021】
前記ヒューズボックスは、射出物を含むことができる。
【0022】
前記固定部材は、前記ヒューズの外周面のうちの少なくとも一部を囲むクランプ部を含み、前記クランプ部は、前記ヒューズの下端部を支えることができる。
【0023】
前記クランプ部は、前記ヒューズの下端部、一方の側面部および上端部を囲みながら前記下端部を支えることができる。
【0024】
前記ヒューズは円筒形であり、前記クランプ部は円形のクランプ形態であり得る。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態によれば、電池パック内部に異常状態が発生してもヒューズがその下端部を支える固定部材により固定されて他の構造物と接触することを防止することができる。
【0026】
また、固定部材は、一部だけが絶縁性のあるヒューズ製品にも適用可能であるため、費用節減を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態による電池パックの斜視図である。
図2図1の電池パックに対する分解斜視図である。
図3図2の電池パックをx軸反対方向から眺めた正面図である。
図4図3のヒューズを拡大して示す斜視図である。
図5図4のヒューズをx軸反対方向から眺めた正面図である。
図6】固定部材、ヒューズ、第1バスバー、第2バスバーおよびサイドプレートを示す斜視図である。
図7図6の固定部材を示す斜視図である。
図8図1の電池パックに含まれている第1電池モジュールを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して本発明の多様な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0029】
本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0030】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ず図示されたところに限定されるのではない。図面において、複数の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0031】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には、中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ず重力反対方向に向かって「上」に位置することを意味するのではない。
【0032】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0033】
また、明細書全体において、「平面状」という時、これは対象部分を上方から見た時を意味し、「断面状」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た時を意味する。
【0034】
図1は本発明の一実施形態による電池パック100の斜視図であり、図2図1の電池パック100に対する分解斜視図である。
【0035】
図1および図2を参照すると、本実施形態による電池パック100は、複数の電池セルをそれぞれ含む第1電池モジュール110と第2電池モジュール120、第1電池モジュール110から延びた第1バスバー210と第2電池モジュール120から延びた第2バスバー220、第1バスバー210と第2バスバー220を連結するヒューズ300、および少なくとも一部がヒューズ300の下端部に位置する耐熱性のある固定部材を含む。固定部材については図4で詳細に後述する。
【0036】
第1電池モジュール110の最下端は、第2電池モジュール120の最上端より高く位置することができる。第1電池モジュール110と第2電池モジュール120は、層状構造を形成することができ、第1電池モジュール110が上層に位置し、第2電池モジュールが下層に位置することができる。
【0037】
一方、電池パック100は、第1電池モジュール110と第2電池モジュール120以外に電池モジュールをさらに含むことができる。例えば図2に示されているように、第1電池モジュール110を含む2個の電池モジュールが上層に位置しすることができ、第2電池モジュール120を含む4個の電池モジュールが下層に位置することができる。このように多数の電池モジュールを層状構造で配置することによって、電池パック100内の電池モジュールをよりコンパクトに配置することができる。
【0038】
一方、上層に位置する電池モジュールと下層に位置する電池モジュールは、その間に水平プレート150が介されて層状構造で区別され得る。
【0039】
一方、電池パック100は、第1電池モジュール110と第2電池モジュール120をはじめとする電池モジュールを内部に収容する上部ケース130と下部ケース140を含むことができる。上部ケース130と下部ケース140は、ボルトおよびナット結合で締結され得る。
【0040】
図3図2の電池パック100をx軸反対方向から眺めた正面図である。より具体的には、図2の電池パック100に対して上部ケース130と下部ケース140を除去して示された正面図である。
【0041】
図3図2と共に参照すると、第1電池モジュール110から延びた第1バスバー210と第2電池モジュール120から延びた第2バスバー220をヒューズ300が連結する。電池パック内部に過電流などの異常状態が発生する場合、ヒューズ300が電流を遮断して第1電池モジュール110と第2電池モジュール120の間の電流を遮断することができる。
【0042】
第1電池モジュール110の一側面にはサイドプレート160が位置することができ、ヒューズ300がサイドプレート160に固定され得る。
【0043】
図4図3のヒューズ300を拡大して示す斜視図であり、より具体的には、ヒューズボックス500のカバー520が分解された状態を示す。
【0044】
図4図3と共に参照すると、本実施形態による電池パックは、少なくとも一部がヒューズ300の下端部に位置する耐熱性のある固定部材400を含む。
【0045】
また、本実施形態による電池パックは、ヒューズ300を内部に収容するヒューズボックス500を含むことができ、ヒューズボックス500は、ヒューズ300を囲んで一側(図4でx軸方向)が開放された外周フレーム510、および外周フレーム510の開放された前記一側を覆うカバー520を含むことができる。
【0046】
外周フレーム510とカバー520を含むヒューズボックス500は、絶縁設計のために射出物を含むことができ、ヒューズボックス500中の外周フレーム510は、ヒューズ300を電池パック内部で固定する役割を担当することができる。特に外周フレーム510は、サイドプレート160に締結されてヒューズ300をサイドプレート160に固定させることができる。
【0047】
しかし、電池パック内部に過電圧、過電流または過発熱などの異常状態が発生する場合、射出物を含むヒューズボックス500が高温により溶ける問題が発生することがある。結局、ヒューズボックス500内部にあったヒューズ300が外部に露出され、ヒューズ300の固定が良好に行われず、ヒューズ300が他の構造物と接触して電池パック内部に発火や爆発のような追加的なイベントにつながり得る。
【0048】
本発明の実施形態による電池パックは、少なくとも一部がヒューズ300の下端部に位置する耐熱性のある固定部材400を含んで、前記のような問題を解決しようとした。このような固定部材400は、セラミック素材、ガラス繊維(Fiber glass)およびプラスチック素材のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0049】
過電流などの異常状態が発生して、たとえヒューズボックス500が溶けるとしても、固定部材400が耐熱性を有しているため、固定が解除されたヒューズ300が下方へ移動することを防止することができる。
【0050】
結局、ヒューズ300が内部構造物などと接触することを防止して電池パックの追加的な発火や爆発を予防することができる。
【0051】
固定部材400は、サイドプレート160と垂直に突出した構造であり得る。より具体的に、このような固定部材400は、図4に示されているように、ヒューズ300とサイドプレート160との間に介された追加部材が突出して形成され得る。また、これとは異なり、サイドプレート160と一体化して突出した構造であり得る。
【0052】
一方、外周フレーム510は、固定部材400の外周面を囲む固定部材フレーム511を含むことができ、固定部材フレーム511は、外周フレーム510と一体化することができる。
【0053】
固定部材フレーム511を通じてヒューズボックス500が固定部材400上に安定的に配置され得、平常時の一般的な作動環境で外部衝撃などで起因したヒューズボックス500の流動や離脱を最小化することができる。
【0054】
一方、ヒューズ300は、ヒューズボックス500内で第1バスバー210および第2バスバー220のそれぞれとボルト330で締結され得る。
【0055】
図2および図3を再び参照すると、第1バスバー210は、第1電池モジュール110の方向に行くほど上向きになり、第2バスバー220は、第2電池モジュール120の方向に行くほど下向きになり得る。より詳細には、第1バスバー210は、第1電池モジュール110と連結された部分に行くほど上向きになり、第2バスバー220は、第2電池モジュール120と連結された部分に行くほど下向きになり得る。
【0056】
前述したように、第1電池モジュール110は、第2電池モジュール120より上層に位置することができるため、これらのそれぞれと連結された第1バスバー210と第2バスバー220は、上向きまたは下向きのように一定の角度を形成することができる。
【0057】
ヒューズボックス500が高温により溶ける場合、このように一定の角度を形成する第1バスバー210および第2バスバー220は、固定が解除されたヒューズ300の下方への移動や不規則な流動をさらに誘発することがある。
【0058】
したがって、本発明での固定部材400が一定の角度を形成するようになったバスバー210、220と連結されたヒューズ300と共に備えられる時、安全性向上の効果がより極大化することができる。
【0059】
図5図4のヒューズ300をx軸反対方向から眺めた正面図であり、より具体的には、ヒューズ300の内部を投影して示した図面である。
【0060】
図5を参照すると、ヒューズ300は、電気絶縁性のある非伝導部320を含み、固定部材400が非伝導部320の下端部に位置することができる。また、ヒューズ300は、電気絶縁性のない伝導部310をさらに含むことができ、非伝導部320は伝導部310の間に位置することができる。ただし、このような伝導部310と非伝導部320の位置は一つの例示的な構成であり、本発明の実施形態はこれに制限されない。
【0061】
本発明では、電気絶縁領域である非伝導部320を活用して、固定部材400がヒューズ300の下端部を支える時、構造的な短絡が発生しないようにできる。言い換えれば、過電流などの異常状態でヒューズボックス500が溶けてヒューズ300が固定部材400と接触しても、固定部材400が非伝導部320の下端部で接触するため、追加的な短絡発生の可能性を低減させることができる。
【0062】
また、全体が絶縁性のない非伝導部320と伝導部310を全て備えて部分的にだけ絶縁性のあるヒューズ300製品にも固定部材400を適用することができるため、費用節減を期待することができる。
【0063】
図6は、本発明の変形された実施形態として、固定部材400a、ヒューズ300、第1バスバー210、第2バスバー220およびサイドプレート160を示す斜視図であり、説明の便宜のために、その他の構成は図示を省略した。図7図6の固定部材400aに対する斜視図である。
【0064】
図6および図7を参照すると、本実施形態による耐熱性のある固定部材400aは、ヒューズ300の外周面のうちの少なくとも一部を囲むクランプ部410を含むことができ、クランプ部410は、ヒューズ300の下端部を支えることができる。
【0065】
より具体的に、固定部材400aは、第1電池モジュール(図示せず)の一側面に位置するサイドプレート160に固定され得、クランプ部410は、ヒューズ300の下端部、一方の側面部および上端部を囲みながら前記下端部を支える形態で構成され得る。この時、前記一方の側面部は、サイドプレート160が位置する方向の側面であり、一方の側面部と対向する他方の側面部は、クランプ部410により囲まれないまま開放され得る。
【0066】
ヒューズ300は円筒形であり得、これによってクランプ部410も円形のクランプ形態で構成され得る。
【0067】
具体的に図示していないが、前述のヒューズボックスがヒューズ300をその内部に収容することができる。
【0068】
クランプ部410を含む固定部材400aは、ヒューズ300の下端部を支えるだけでなく、その外周面のうちの少なくとも一部を囲むため、ヒューズ300をサイドプレート160に安定的に固定させることができる。過電圧、過電流または過発熱などの異常状態でヒューズ300が下方へ移動することを防止するだけでなく、外部衝撃や振動状況でヒューズ300の安定した固定を可能にする。
【0069】
前述のとおり、固定部材400aは耐熱性を有することが好ましく、セラミック素材、ガラス繊維(Fiber glass)およびプラスチック素材のうちの少なくとも一つを含むことができる。また、クランプ部410は、ヒューズ300中の電気絶縁性のある非伝導部を囲むことができる。
【0070】
一方、サイドプレート160、ボルト330、第1電池モジュール(図示せず)の方向に行くほど上向きになる第1バスバー210、および第2電池モジュール(図示せず)の方向に行くほど下向きになる第2バスバー220は、前述の構成と互いに同一乃至類似していてもよい。
【0071】
図8図1の電池パック100に含まれている第1電池モジュール110を示す斜視図である。
【0072】
図8を参照すると、第1電池モジュール110は、複数の電池セル111を含むことができる。より具体的に、複数の電池セル111が既設定された方向に沿って積層された後、モジュールケースに収納されて第1電池モジュール110を構成することができる。
【0073】
複数の電池セル111は、その種類に特別な制限がないため、パウチ型二次電池または角型二次電池であり得るが、パウチ型二次電池であることが好ましい。
【0074】
一方、第1電池モジュール110を例に挙げて本発明での電池モジュールについて説明しており、図1での第2電池モジュール120をはじめとする他の電池モジュールも図8で説明した第1電池モジュール110と互いに同一乃至類似の構造を有することができる。
【0075】
前述した本実施形態による一つまたはそれ以上の電池パックは、多様なデバイスに適用され得る。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段に適用され得るが、これに制限されず、二次電池を使用することができる多様なデバイスに適用可能である。
【0076】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0077】
100:電池パック
110:第1電池モジュール
120:第2電池モジュール
150:水平プレート
160:サイドプレート
210:第1バスバー
220:第2バスバー
300:ヒューズ
400:固定部材
500:ヒューズボックス
510:外周フレーム
520:カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】