(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-18
(54)【発明の名称】煙道ガスろ過の触媒効率の改善
(51)【国際特許分類】
B01D 53/86 20060101AFI20221111BHJP
B01D 53/90 20060101ALI20221111BHJP
B01J 38/00 20060101ALI20221111BHJP
B01J 23/90 20060101ALI20221111BHJP
【FI】
B01D53/86 222
B01D53/90 ZAB
B01J38/00 A
B01J23/90 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525670
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 US2020057757
(87)【国際公開番号】W WO2021086979
(87)【国際公開日】2021-05-06
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】チュオナン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン スターク
【テーマコード(参考)】
4D148
4G169
【Fターム(参考)】
4D148AA06
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4G169EB11
4G169EE06
4G169FC08
4G169GA20
(57)【要約】
本開示の幾つかの実施形態は、少なくとも1つのろ材を提供すること、ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料、及び、重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせを含む、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記煙道ガス流をろ材の断面を横切って流すこと、ここで、前記煙道ガス流は、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)を含むNOx化合物を含む、及び、前記堆積物の除去後に、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、を含む、少なくとも1つのろ材を再生する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させることは、上流のNO
2濃度を、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、
ここで、前記上流のNO
2濃度を、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、追加のNO
2を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
【請求項2】
前記煙道ガス流の温度は流動工程中に160℃~280℃の範囲である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記煙道ガス流は、酸素(O
2)、水(H
2O)、窒素(N
2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO
2)、三酸化硫黄(SO
3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は触媒粒子を含む、請求項1~5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、請求項6又は7記載の方法。
【請求項9】
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、請求項6~8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記多孔質触媒層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項6~9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、請求項6~10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバットであって、前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側の上に配置されている、少なくとも1つのフェルトバット、
を含む、請求項6~11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V
2O
3)、二酸化バナジウム(VO
2)、五酸化バナジウム(V
2O
5)、三酸化タングステン(WO
3)、三酸化モリブデン(MoO
3)、二酸化チタン(TiO
2)、二酸化ケイ素(SiO
2)、三酸化アルミニウム(Al
2O
3)、酸化マンガン(MnO
2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1~14のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項1~15のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項1~16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
NO
x除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、請求項1~17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物、
二酸化硫黄(SO
2)、及び、
アンモニア(NH
3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO
2を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
【請求項20】
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO
2濃度が上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させるように構成されており、前記煙道ガス流に追加のNO
2を導入することにより、上流のNO
2濃度を、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させる、システム。
【請求項21】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物、
二酸化硫黄(SO
2)、及び、
アンモニア(NH
3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO
2を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NO
x効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
【請求項22】
NO
x除去効率を維持することは、NO
x除去効率を初期NO
x効率の70%~99%の範囲に維持することを含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
NO
x除去効率を維持することは、NO
2濃度を定期的に増加させることを含む、請求項21又は22記載の方法。
【請求項24】
NO
2濃度を定期的に増加させることは、1~40,000時間ごとにNO
2を増加させることを含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
NO
2濃度を定期的に増加させることは、一定の時間間隔でNO
2を増加させることを含む、請求項23又は24記載の方法。
【請求項26】
NO
2濃度を定期的に増加させることは、可変時間間隔でNO
2を増加させることを含む、請求項23又は24記載の方法。
【請求項27】
前記可変時間間隔はランダム時間間隔である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
NO
2濃度を提供することは、NO
2濃度を連続的に提供することを含む、請求項21記載の方法。
【請求項29】
上流のNO
x化合物の総流量の2%~99%の流量でNO
2を提供することを含む、NO
2濃度を連続的に提供することをさらに含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させることは、上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
【請求項31】
前記煙道ガス流の温度は、流動工程中に160℃~280℃の範囲である、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記煙道ガス流は、酸素(O
2)、水(H
2O)、窒素(N
2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO
2)、三酸化硫黄(SO
3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項30又は請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、請求項30~32のいずれか1項記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、請求項30~33のいずれか1項記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は、触媒粒子を含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、請求項35又は36記載の方法。
【請求項38】
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、請求項35~37のいずれか1項記載の方法。
【請求項39】
前記多孔質触媒層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項35~37のいずれか1項記載の方法。
【請求項40】
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、請求項35~39のいずれか1項記載の方法。
【請求項41】
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバット、
を含み、前記少なくとも1つのフェルトバットは前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側上に配置されている、請求項35~40のいずれか1項記載の方法。
【請求項42】
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項41記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V
2O
3)、二酸化バナジウム(VO
2)、五酸化バナジウム(V
2O
5)、三酸化タングステン(WO
3)、三酸化モリブデン(MoO
3)、二酸化チタン(TiO
2)、二酸化ケイ素(SiO
2)、三酸化アルミニウム(Al
2O
3)、酸化マンガン(MnO
2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項30~43のいずれか1項記載の方法。
【請求項45】
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項30~44のいずれか1項記載の方法。
【請求項46】
上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項30~45のいずれか1項記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H
2O
2)、オゾン(O
3)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、請求項30~46のいずれか1項記載の方法。
【請求項48】
NO
x除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、請求項30~47のいずれか1項記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも1つの酸化剤はH
2O
2である、請求項47又は48記載の方法。
【請求項50】
H
2O
2は、前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO
2に酸化するのに十分な量で前記煙道ガス流に導入され、ここで、前記煙道ガス中のNOの少なくとも一部をNO
2に酸化することにより、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の上流の濃度を有するNO
2をもたらす、請求項49記載の方法。
【請求項51】
前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO
2に酸化することにより、上流のNO
x化合物の総濃度の25%~50%の上流濃度を有するNO
2をもたらす、請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2O
2は、前記煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも30%をNO
2に酸化するのに十分な量である、請求項50記載の方法。
【請求項53】
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2O
2は、前記煙道ガス流中のNO濃度の30%~50%をNO
2に酸化するのに十分な量である、請求項50記載の方法。
【請求項54】
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2O
2は、前記煙道ガス流の総質量に基づいて0.1wt%のH
2O
2~30wt%のH
2O
2である、請求項50記載の方法。
【請求項55】
前記煙道ガス流にアンモニア(NH
3)を添加することをさらに含む、請求項30~54のいずれか1項記載の方法。
【請求項56】
NH
3は、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度で添加される、請求項55記載の方法。
【請求項57】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物、
二酸化硫黄(SO
2)、及び、
アンモニア(NH
3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
【請求項58】
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置され、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO
2濃度が上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させるように構成されており、そして前記上流のNO
2濃度は、前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システム。
【請求項59】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物、
二酸化硫黄(SO
2)、及び、
アンモニア(NH
3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NO
x効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
【請求項60】
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含み、そして、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、上流のNO
2を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させると、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させるように構成されている、ろ材。
【請求項61】
上流のNO
2を、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、請求項60記載のろ材。
【請求項62】
上流のNO
2を、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、追加のNO
2を前記煙道ガス流に導入することを含む、請求項60又は61記載のろ材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、ろ材、少なくとも1つのろ材を再生する方法、及び煙道ガス流を洗浄する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
石炭火力発電所、都市ごみ焼却炉及び石油精製所は、実質的な種類及び量の環境汚染物質、窒素酸化物(NOx化合物)、水銀(Hg)蒸気及び粒子状物質(PM)を含む大量の煙道ガスを発生する。米国において、石炭を燃やすだけで、毎年約2,700万トンのSO2及び45トンのHgが発生する。したがって、石炭火力発電所の煙道ガスなどの工業上の煙道ガスから、NOx化合物、硫黄酸化物、水銀蒸気及び微粒子物質を除去するための方法を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
要旨
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、
を含む方法であって、
ここで、前記方法は前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法に関する。
【0004】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定してNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、及び、
前記ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は前記煙道ガス流を洗浄する、方法に関する。
【0005】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置されている、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る煙道ガス流の流れを受け取るように構成されている、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、そして、前記上流のNO2濃度は、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することにより、前記上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システムに関する。
【0006】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記ろ材の上流側から前記ろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、及び、
前記ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
により、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む方法であって、
ここで、前記方法は前記煙道ガス流を洗浄する、方法に関する。
【0007】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法に関する。
【0008】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は前記煙道ガス流を洗浄する、方法に関する。
【0009】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置されている、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されている、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されている、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、そして前記上流のNOxの濃度は、前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システムに関する。
【0010】
本開示の幾つかの態様は、
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は前記煙道ガス流を洗浄する方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面
本開示の幾つかの実施形態は、添付の図面を参照して、例としてのみ本明細書に記載されている。ここで詳細に図面を具体的に参照すると、示されている実施形態は、例として、そして本開示の実施形態の例示的な議論の目的のためであることが強調される。これに関して、図面とともになされた記載は、本開示の実施形態がどのように実施されうるかを当業者に明らかにする。
【0012】
【
図1】
図1A~1Dは、本開示による、例示的なろ材の実施形態を示している。
【0013】
【
図2】
図2は、例示的なろ材上でのNO及びNO
2ガス混合物による現場フロースルー再生後の例示的なNO
x除去効率を示している。
【0014】
【
図3】
図3は、例示的なろ材上でのNO及びNO
2ガス混合物による現場フロースルー再生後の例示的な相対的NO
x除去効率を示している。
【0015】
【
図4】
図4は、NO及びNO
2混合物による現場フロースルー再生中の、例示的なろ材の下流側から測定した例示的なNO
x濃度を示している。
【0016】
【
図5】
図5は、例示的なろ材上でのNO、NO
2及びNH
3ガス混合物による現場フロースルー再生後の例示的な相対的NO
x除去効率を示している。
【0017】
【
図6】
図6は、NO、NO
2及びNH
3を含む混合物による現場フロースルー再生中の例示的なろ材の下流側から測定した例示的なNO
x濃度を示している。
【0018】
【
図7】
図7は、NO、NO
2及びNH
3を含む混合物による例示的なろ材上での現場フローバイ再生後の例示的なNO
x除去効率を示している。
【0019】
【
図8】
図8は、NO、NO
2及びNH
3を含む混合物による例示的なフィルタバッグ上での現場フロースルー再生後の例示的なNO
x除去効率を示している。
【0020】
【
図9】
図9は、下流にSO
2及び過剰なNO
2を含む場合の「長期的な」NO
x除去効率の例を示している。
【0021】
【
図10】
図10は、下流にSO
2を含むが、過剰なNO
2を含まない場合の「長期的な」NO
x除去効率の例を示している。
【0022】
【
図11】
図11は、例示的な「長期的な」NO
x除去効率測定における下流のNO
2濃度の例を示している。
【0023】
【
図12】
図12は、SO
2への暴露によるNO、NO
2及びNH
3混合物による現場フロースルー再生の前、その中及びその後のNO
x除去効率及び下流のNO
2濃度の例を示している。
【0024】
【
図13】
図13は、SO
2への暴露によるNO、NO
2及びNH
3混合物による現場フロースルー再生(148時間)の前、その中及びその後のNO
x除去効率の例を示している。
【0025】
【
図14】
図14は、SO
2への暴露による例示的なNO、NO
2及びNH
3混合物による断続的な現場フロースルー再生によるNO
x除去効率を示している。
【0026】
【
図15】
図15は、SO
2及びNOを含むシミュレートされた煙道ガス流に1wt%の過酸化水素(H
2O
2)を注入したときのNO及びNO
2の濃度変化の例を示している。
【0027】
【
図16】
図16は、異なる温度でSO
2及びNOを含むシミュレートされた煙道ガス流に1wt%のH
2O
2を注入したときのNOからNO
2への転化率の例を示している。
【0028】
【
図17】
図17は、異なる温度でSO
2及びNOを含むシミュレートされた煙道ガス流に0.3wt%のH
2O
2を注入したときのNOからNO
2への転化率の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
詳細な説明
開示された利点及び改善の中で、本開示の他の目的及び利点は、添付の図と併せて以下の記載から明らかになるであろう。本開示の詳細な実施形態は、本明細書に開示されているが、開示された実施形態は、様々な形態で具現化されうる開示の単なる例示であることが理解されるべきである。さらに、本開示の様々な実施形態に関して与えられた実施例のそれぞれは、例示的であり、限定的ではないことが意図されている。
【0030】
明細書及び特許請求の範囲全体を通して、以下の用語は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、本明細書で明示的に関連付けられた意味をとる。本明細書で使用されるときに、「1つの実施形態において」、「実施形態において」及び「幾つかの実施形態において」という句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らないが、そうである場合もある。さらに、本明細書で使用されるときに、「別の実施形態において」及び「幾つかの他の実施形態において」という句は、必ずしも異なる実施形態を指すとは限らないが、そうである場合もある。本開示のすべての実施形態は、本開示の範囲又は主旨から逸脱することなく組み合わせることができることが意図されている。
【0031】
本明細書で使用されるときに、「に基づく(ベースとする)」という用語は排他的ではなく、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、記載されていない追加の要因に基づくことを可能にする。さらに、本明細書全体を通して、「a」、「an」及び「the」の意味は、複数形の参照を含む。「in」の意味には、「in」及び「on」が含まれる。
【0032】
本明細書で参照されるすべての以前の特許、刊行物及び試験方法は、それらの全体が参照により組み込まれる。
【0033】
本明細書で使用されるときに、「煙道ガス流」という用語は、燃焼プロセス(例えば、限定するわけではないが、石炭燃焼プロセス)の少なくとも1つの副生成物を含むガス混合物を指す。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、燃焼プロセスから生じる濃度と比較して高濃度の少なくとも1つのガスを含むことができる。例えば、1つの非限定的な例において、煙道ガス流は、水蒸気が煙道ガスに加えられうる「スクラビング」プロセスに供されることができる。したがって、幾つかのそのような実施形態において、煙道ガス流は、燃焼による初期水蒸気濃度と比較して高い濃度の水蒸気を含むことができる。同様に、幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、燃焼プロセスから出される少なくとも1つのガスの初期濃度と比較して、より低い濃度の少なくとも1つのガスを含むことができる。これは、例えば、燃焼後に少なくとも1つのガスの少なくとも一部を除去することによって起こりうる。幾つかの実施形態において、煙道ガスは、複数の燃焼プロセスの副生成物の組み合わせであるガス混合物の形態をとることができる。
【0034】
本明細書で使用されるときに、「フロースルー」という用語は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通過するように、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を横切って流れることを意味する。「フロースルー」構成の幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、少なくとも1つのろ材の断面に対して垂直に流される。
【0035】
本明細書で使用されるときに、「フローバイ」という用語は、煙道ガスが少なくとも1つのろ材の断面を通過しないように、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を横切って流れないことを意味する。「フローバイ」構成の幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、少なくとも1つのろ材の断面に平行に流れる。
【0036】
本明細書で使用されるときに、「上流」は、ろ材に入る前の煙道ガス流の位置を指す。 「フロースルー」の関係において、「上流」は、ろ材の断面に入る前の煙道ガス流の位置を指すことができる。「フローバイ」の関係において、「上流」は、ろ材を含むエンクロージャ(例えば、ハウジング、フィルタバッグ又は本明細書に記載の他の適切なエンクロージャ)に入る前の煙道ガス流の位置を指すことができる。
【0037】
本明細書で使用されるときに、「下流」は、ろ材を出た後の煙道ガス流の位置を指す。 「フロースルー」の関係において、「下流」は、ろ材の断面を出た後の煙道ガス流の位置を指すことができる。「フローバイ」の関係において、「下流」は、ろ材を含むエンクロージャ(例えば、ハウジング、フィルタバッグ又は本明細書に記載の他の適切なエンクロージャ)を出た後の煙道ガス流の位置を指すことができる。
【0038】
本明細書で使用されるときに、「NOx化合物」という用語は、任意の窒素酸化物を指す。幾つかの非限定的な実施形態において、「NOx化合物」は、既知の環境汚染物質である窒素のガス状酸化物を具体的に指すことができる。
【0039】
本明細書で使用されるときに、実施例に記載の「触媒複合物品」という用語は、本明細書に記載の任意の実施形態による、少なくとも1つの触媒材料と少なくとも1つの追加材料との組み合わせを含む任意の材料を指す。追加の材料は、特定のタイプの材料に限定されず、例えば、膜、フェルトバット、セラミック基材(限定するわけではないが、セラミックキャンドルを含む)、ハニカム基材、モノリス基材又はそれらの任意の組み合わせであることができる。触媒複合物品は、幾つかの非限定的な例では、多孔質触媒フィルムであることができる。
【0040】
本開示の幾つかの実施形態は、少なくとも1つのろ材を再生する方法に関する。本明細書で使用されるときに、「少なくとも1つのろ材を再生する」は、再生後に、少なくとも1つのろ材が、再生前の煙道ガス流の少なくとも1つの成分の除去効率と比較して、煙道ガス流の少なくとも1つの成分のより高い除去効率を有することを意味する。例えば、幾つかの非限定的な実施形態において、再生後に、少なくとも1つのろ材は、再生前のNO、NO2又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つの成分の除去効率と比較して、より高いNO、NO2又はそれらの組み合わせの除去効率を有することができる。
【0041】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V2O3)、二酸化バナジウム(VO2)、五酸化バナジウム(V2O5)、三酸化タングステン(WO3)、三酸化モリブデン(MoO3)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、三酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マンガン(MnO2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である。
【0042】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材は上流側及び下流側を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される。幾つかの実施形態において、複数のろ材は、単一のフィルタバッグ内に配置される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのフィルタバッグは、少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容される。幾つかの実施形態において、複数のフィルタバッグは、単一のフィルタバッグハウジング内に配置される。
【0043】
幾つかの実施形態において、1つのろ材は、多孔質保護層及び多孔質触媒層を含む。幾つかの実施形態において、多孔質触媒層は、少なくとも1つの触媒材料を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、多孔質触媒層上に配置される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、多孔質触媒層内にある(例えば、その中に埋め込まれている)。
【0044】
幾つかの実施形態において、多孔質保護層は、微孔質層を含む。幾つかの実施形態において、微孔質層は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む。
【0045】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、少なくとも1つの接着剤によってろ材に接着される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、少なくとも1つの接着剤によって多孔質触媒層に接着される。幾つかの例示的な実施形態において、少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの接着剤による多孔質触媒層への少なくとも1つの触媒材料の接着がコーティングされたフィルタバッグを形成するようにしたフィルタバッグの形態である。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、コーティングされたフィルタバッグが触媒粒子でコーティングされるようにした触媒粒子の形態である。
【0046】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの接着剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、高分子量ポリエチレン(HMWPE)、高分子量ポリプロピレン(HMWPP)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン(THV)、クロロフルオロエチレン(CFE)又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの接着剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、高分子量ポリエチレン(HMWPE)、高分子量ポリプロピレン(HMWPP)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン(THV)、クロロフルオロエチレン(CFE)及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる。
【0047】
幾つかの実施形態において、多孔質触媒層は、少なくとも1つのポリマー基材を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのポリマー基材は、以下のうちの少なくとも1つ:ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)、超高分子量ポリエチレン、ポリパラキシリレン、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのポリマー基材は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)、超高分子量ポリエチレン、ポリパラキシリレン、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる。
【0048】
幾つかの実施形態において、多孔質触媒層は、少なくとも1つのセラミック基材を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのセラミック基材は、本明細書に記載のセラミックキャンドルの形態である。幾つかの実施形態において、1つのセラミック基材は、セラミック繊維を含む。幾つかの実施形態において、セラミック繊維は、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類金属ケイ酸塩、アルミノシリケート又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0049】
幾つかの実施形態において、多孔質触媒層は、多孔質触媒フィルム及び1つ以上のフェルトバットを含む層状アセンブリの形態である。幾つかの実施形態において、1つ以上のフェルトバットは、多孔質触媒フィルムの少なくとも片側に配置される。幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムは、少なくとも1つの触媒材料を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は多孔質触媒フィルム上に配置される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの触媒材料は、多孔質触媒フィルム内にある(例えば、その中に埋め込まれている)。
【0050】
幾つかの実施形態において、1つ以上のフェルトバットは、以下の少なくとも1つ:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、1つ以上のフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる。
【0051】
幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムは膜を含む。幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムはポリマー膜を含む。幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムは、フルオロポリマー膜を含み、多孔質触媒フルオロポリマーフィルムと呼ばれることがある。幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムは、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む。
【0052】
幾つかの実施形態において、多孔質触媒フィルムは、ePTFE膜内に交絡された触媒粒子を含む。幾つかの実施形態において、ePTFE膜は、ノード、フィブリル又はそれらの任意の組み合わせを含む微細構造を有する。幾つかの実施形態において、触媒粒子は、微細構造内に交絡されることができる。幾つかの実施形態において、触媒粒子は、ノード内に交絡されることができる。幾つかの実施形態において、触媒粒子は、フィブリル内に交絡されることができる。幾つかの実施形態において、触媒粒子は、ノード及びフィブリル内に交絡されることができる。
【0053】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材は、セラミックキャンドルの形態である。幾つかの実施形態において、セラミックキャンドルは、少なくとも1つのセラミック材料を含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのセラミック材料は、シリカ-アルミネート、カルシウム-マグネシウム-シリケート、カルシウム-シリケート繊維又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる。幾つかの実施形態において、触媒粒子は、少なくとも1つのセラミック材料上にコーティングを形成する。
【0054】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材は、煙道ガス流から以下の少なくとも1つ:固体粒子、液体エアロゾル又はそれらの任意の組み合わせを捕捉するように構成された任意の材料を含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材は、以下の少なくとも1つ:フィルタバッグ、ハニカム、モノリス又はそれらの任意の組み合わせの形態である。
【0055】
幾つかの実施形態において、少なくともろ材は、重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の少なくとも1つの触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の少なくとも1つの触媒材料内に配置される。幾つかの実施形態において、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去して、下記に本明細書でさらに詳細に記載されるように、少なくとも1つのろ材の除去効率(例えば、NOx除去効率)を高めることができる。
【0056】
幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.1質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の1質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の10質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の25質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の50質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の75質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の95質量%~99質量%の範囲の濃度で存在する。
【0057】
幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~95質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~75質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~50質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~25質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~10質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~1質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~0.1質量%の範囲の濃度で存在する。
【0058】
幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の0.1質量%~95質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の1質量%~75質量%の範囲の濃度で存在する。幾つかの実施形態において、ABS堆積物は、提供工程の間に、少なくとも1つのろ材の10質量%~50質量%の範囲の濃度で存在する。
【0059】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材を再生する方法は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通過するように、煙道ガス流を少なくとも1つのろ材を通して(すなわち、少なくとも1つのろ材の断面を横切って)流すことを含む。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、少なくとも1つのろ材の上流側から下流側に流される。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、少なくとも1つのろ材の断面に対して垂直に流される。
【0060】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材を再生する方法は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通過しないように、煙道ガス流を少なくとも1つのろ材にフローバイさせる(すなわち、少なくとも1つのろ材の断面に対して非横断方向に流す)ことを含む。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、少なくとも1つのろ材の断面に対して平行に流される。
【0061】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、160℃~280℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、175℃~280℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、200℃~280℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、225℃~280℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、250℃~280℃の範囲である。
【0062】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、160℃~250℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、160℃~225℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、160℃~200℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、160℃~175℃の範囲である。
【0063】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、175℃~250℃の範囲である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、200℃~225℃の範囲である。
【0064】
少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~450℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、200℃~450℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、250℃~450℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、300℃~450℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、350℃~450℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、400℃~450℃の範囲である。
【0065】
少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~400℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~350℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~300℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~250℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、170℃~200℃の範囲である。
【0066】
少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、200℃~400℃の範囲である。少なくとも1つのろ材がセラミック基材(例えば、セラミックキャンドル)の形態であるか又はそれを含む実施形態などの幾つかの実施形態において、煙道ガス流の温度は、流動工程の間に、250℃~350℃の範囲である。
【0067】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流はNOx化合物を含む。幾つかの実施形態において、NOx化合物は、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)を含む。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、以下の少なくとも1つ:酸素(O2)、水(H2O)、窒素(N2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む。
【0068】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材を再生する方法は、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率のこの増加は、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせを除去することの結果として起こりうる。
【0069】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の5%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の10%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の25%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の50%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の75%~99%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の95%~99%の範囲に増加させることを含む。
【0070】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~95%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~75%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~50%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~25%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~10%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~5%の範囲に増加させることを含む。
【0071】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の5%~95%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の10%~75%の範囲に増加させることを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、NO2濃度を、NOx化合物の総濃度の25%~50%の範囲に増加させることを含む。
【0072】
幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。
【0073】
幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.01wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.1wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて1wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて10wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて20wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて30wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて40wt%~50wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。
【0074】
幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~40wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~30wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~20wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~10wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~1wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~0.1wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.001wt%~0.01wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。
【0075】
幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.01wt%~40wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて0.1wt%~30wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流の総質量に基づいて1wt%~20wt%の範囲の量で煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによって増加される。
【0076】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの酸化剤は、有機過酸化物、金属過酸化物、ペルオキシ酸又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0077】
本開示の幾つかの実施形態に適することができる少なくとも1つの有機過酸化物の例としては、限定するわけではないが、アセチルアセトンペルオキシド、アセチルベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、ジ-(1-ナフトイル)ペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、エチルヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペルオキシド又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。本開示の幾つかの実施形態に適することができる少なくとも1つの金属過酸化物の例としては、限定するわけではないが、過酸化バリウム(BaO2)、過酸化ナトリウム(Na2O2)又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0078】
本開示の幾つかの実施形態に適することができる少なくとも1つのペルオキシ酸の例としては、限定するわけではないが、ペルオキシモノ硫酸(H2SO5)、ペルオキシ硝酸(HNO4)、ペルオキシモノリン酸(H3PO5)又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0079】
本開示の幾つかの実施形態に適することができる少なくとも1つの酸化剤のさらなる例としては、限定するわけではないが、過炭酸ナトリウム(Na2H3CO6)、過ホウ酸ナトリウム(Na2H4B2O8)、過硫酸カリウム(K2S2O8)、過マンガン酸カリウム(KMnO4)、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、次亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO))、二酸化塩素(ClO2)、塩素酸カリウム(KClO3)、塩素酸ナトリウム(NaClO3)、塩素酸マグネシウム(Mg(ClO3)2)、過塩素酸アンモニウム(NH4ClO4)、過塩素酸(HClO4)、過塩素酸カリウム(KClO4)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)、塩素酸ナトリウム(NaClO2)、次亜塩素酸リチウム(LiOCl)、次亜塩素酸カルシウムCa(OCl)2、次亜塩素酸バリウムBa(ClO)2、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、ビスマス酸ナトリウム(NaBiO3)又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0080】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H2O2)、オゾン(O3)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの酸化剤は、H2 O2、O3、ヒドロキシルラジカル及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる。
【0081】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つの酸化剤は、H2O2を含むか、それからなるか、又はそれから本質的になる。
【0082】
幾つかの実施形態において、H2O2は、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO2に酸化するのに十分な量で煙道ガス流に導入される。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも10%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも20%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも30%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも40%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも50%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも60%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも70%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも80%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも95%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の少なくともすべてをNO2に酸化するのに十分な量である。
【0083】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の10%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の20%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の30%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の40%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の50%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の60%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の70%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の80%~90%をNO2に酸化するのに十分な量である。
【0084】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の10%~80%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の20%~70%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の30%~60%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の30%~50%をNO2に酸化するのに十分な量である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流中のNO濃度の40%~50%をNO2に酸化するのに十分な量である。
【0085】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、1wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、5wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、10wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、15wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、20wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、25wt%のH2O2~30wt%のH2O2である。
【0086】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~25wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~20wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~15wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~10wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~5wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、0.1wt%のH2O2~1wt%のH2O2である。
【0087】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、1wt%のH2O2~25wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて5wt%のH2O2~20wt%のH2O2である。幾つかの実施形態において、煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、煙道ガス流の総質量に基づいて、10wt%のH2O2~15wt%のH2O2である。
【0088】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の10%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の25%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の50%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の75%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の90%~99%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。
【0089】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~90%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~75%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~50%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~25%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の2%~10%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。
【0090】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の10%~90%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の10%~75%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。幾つかの実施形態において、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部のNO2への酸化は、NOx化合物の総濃度の25%~50%の範囲の上流濃度を有するNO2をもたらす。
【0091】
幾つかの実施形態において、NO2の濃度は、煙道ガス流に追加のNO2を導入することによって増加される。幾つかの実施形態において、追加のNO2の少なくとも一部は、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部を、本明細書に記載の少なくとも1つの酸化剤でNO2に酸化することによって導入される。幾つかの実施形態において、追加のNO2は、例えば、少なくとも1つのガス注入システムによって、煙道ガス流に直接導入される。幾つかの実施形態において、追加のNO2は、直接導入及び酸化の組み合わせによって導入されうる。幾つかの実施形態において、追加のNO2を導入することは、煙道ガス流中のNOの少なくとも一部を煙道ガス流から除去し、NOをNO2に酸化し、得られたNO2の少なくとも一部を煙道ガス流に再導入することを含む。幾つかの実施形態において、得られたNO2は、NO及びNO2を含むガス混合物として煙道ガス流に再導入されうる。
【0092】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率の増加は、アンモニア(NH3)を添加することをさらに含む。幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄すること(本明細書で以下に記載されるとおり)は、NH3を添加することを含む。幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄すること及び少なくとも1つのろ材を再生することの組み合わせは、NH3を添加することを含む。
【0093】
幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.001%~0.5%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.01%~0.5%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.1%~0.5%の範囲の濃度で添加される。
【0094】
幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.1%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.05%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.005%の範囲の濃度で添加される。
【0095】
幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.005%~0.1%の範囲の濃度で添加される。幾つかの実施形態において、NH3は、煙道ガス流の濃度の0.005%~0.05%の範囲の濃度で添加される。
【0096】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも0.5%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも1%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも5%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも10%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも25%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも50%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも75%高い。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも100%高い。
【0097】
幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載されるように、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することにより、少なくとも1つのろ材を再生することができる。
【0098】
幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも10%を除去することを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも25%を除去することを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも50%を除去することを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも75%を除去することを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも95%を除去することを含む。幾つかの実施形態において、NOx除去効率の増加は、少なくとも1つのろ材から、すべてのABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせを除去することを含む。
【0099】
幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~90質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~50質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~20質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~10質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~5質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~1質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.01質量%~0.1質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。
【0100】
幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.1質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の1質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の5質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の10質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の20質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の50質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の90質量%~98質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。
【0101】
幾つかの実施形態において、増加工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の0.1質量%~90質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の1質量%~50質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。幾つかの実施形態において、NOx除去効率を増加させる工程の後に、ABS堆積物は、少なくとも1つのろ材の5質量%~20質量%の範囲の濃度で、少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される。
【0102】
本開示の幾つかの実施形態は、煙道ガス流を洗浄する方法に関する。本明細書で使用されるときに、「煙道ガス流を洗浄すること」とは、「煙道ガス流を洗浄すること」の後に、煙道ガス流の少なくとも1つの成分(例えば、限定するわけではないが、NO、NO2又はそれらの組み合わせ)が「煙道ガス流を洗浄すること」の前の少なくとも1つの成分の濃度と比較してより低い濃度で存在することを意味する。本明細書に記載されるときに、「煙道ガス流を洗浄すること」は、「少なくとも1つのろ材を再生すること」と必ずしも相互に排他的ではない。というのは、幾つかの実施形態において、再生前の少なくとも1つのろ材は、再生後の「少なくとも1つのろ材」と比較して、より低い効率で、なおも「煙道ガス流を洗浄すること」ができる。
【0103】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄する間に、少なくとも1つのろ材を再生することができる。幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄する前に、少なくとも1つのろ材を再生することができる。幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄した後に、少なくとも1つのろ材を再生することができる。幾つかの実施形態において、方法は、「煙道ガス流を洗浄する」構成と「少なくとも1つのろ材を再生する」構成との間で切り替えることを含むことができる。幾つかの実施形態において、「煙道ガス流を洗浄する」方法からの少なくとも1つの工程、構成要素又はそれらの組み合わせを、「少なくとも1つのろ材を再生する」方法で使用することができ、また、逆もできる。
【0104】
幾つかの実施形態において、煙道ガス流を洗浄する方法は、本明細書に記載されるとおりのろ材を通して煙道ガス流を通過させることを含む(すなわち、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通過するように、ろ材の断面を横断する)ことができる。
【0105】
煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、NOx化合物を含むことができる。幾つかの実施形態において、NOx化合物は、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)を含むことができる。幾つかの実施形態において、煙道ガス流は、二酸化硫黄(SO2)及びアンモニア(NH3)をさらに含むことができる。
【0106】
幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも1mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも2mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも5mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも10mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも25mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも50mg/m3の量で存在する。幾つかの実施形態において、SO2、NH3及びNOx化合物は、煙道ガス流の総体積に基づいて、少なくとも100mg/m3の量で存在する。
【0107】
煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することを含むことができる。本明細書で使用されるときに、「一定のNOx除去効率」は、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率が所定の量を超えて変化しないことを意味する。
【0108】
煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±0.1%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±0.5%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±1%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±2%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±3%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±4%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。煙道ガス流を洗浄する方法の幾つかの実施形態において、この方法は、±5%を超えて変化しない少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を維持することを含むことができる。
【0109】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の5%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の10%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の25%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の50%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の75%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の95%~99%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。
【0110】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~95%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~75%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~50%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~25%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~10%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の2%~5%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。
【0111】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の5%~95%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の10%~75%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の上流側から測定して、NOx化合物の総濃度の25%~50%の範囲でNO2濃度を提供することを含む。
【0112】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.001%~0.5%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.01%~0.5%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.1%~0.5%の範囲に制御することを含むことができる。
【0113】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.1%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.01%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.001%の範囲に制御することを含むことができる。
【0114】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.001%~0.1%の範囲に制御することを含むことができる。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、ろ材の下流側から測定して、NO2濃度を、煙道ガス流の濃度の0.01%~0.1%の範囲に制御することを含むことができる。
【0115】
幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも75%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも80%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも85%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも90%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも95%の量で維持される。幾つかの実施形態において、NOx効率は、初期NOx効率の少なくとも99%の量で維持される。
【0116】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~99%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の75%~99%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の80%~99%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の85%~99%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の90%~99%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の95%~99%の範囲に維持される。
【0117】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~95%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~90%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~85%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~80%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~75%の範囲に維持される。
【0118】
幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の75%~95%の範囲に維持される。幾つかの実施形態において、少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の80%~90%の範囲に維持される。
【0119】
幾つかの実施形態において、NOx効率はNO2を増加させることによって維持される。幾つかの実施形態において、NO2は定期的に増加される。幾つかの実施形態において、NO2は連続的に増加される。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、一定の時間間隔で起こる。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、可変の時間間隔で起こる。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、ランダムな時間間隔で起こる。
【0120】
幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、10~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、100~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1,000~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、5,000~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、10,000~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、20,000~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、30,000~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。
【0121】
幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~30,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~20,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~10,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~5,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~1,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~100時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1~10時間ごとにNO2を増加させることを含む。
【0122】
幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、10~30,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、100~20,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。幾つかの実施形態において、NO2の定期的な添加は、1,000~5,000時間ごとにNO2を増加させることを含む。
【0123】
幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の5%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の10%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の20%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の30%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の40%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の50%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の60%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の70%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の80%~99%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の95%~99%の流量でNO2を提供することを含む。
【0124】
幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~95%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~90%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~80%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~70%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~60%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~50%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~40%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~30%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~20%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~10%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~5%の流量でNO2を提供することを含む。
【0125】
幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の5%~95%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の10%~90%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の20%~80%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の30%~70%の流量でNO2を提供することを含む。幾つかの実施形態において、NO2の連続添加は、上流のNOx化合物の総流量の40%~60%の流量でNO2を提供することを含む。
【0126】
図1A~1Dは、本開示による例示的なろ材の実施形態を示している。
【0127】
図1Aを参照すると、少なくとも1つのろ材101を少なくとも1つのフィルタバッグ100に収容することができる。煙道ガス流102は、断面Aを通して通過することによって少なくとも1つのろ材101を通って流れることができる。煙道ガス流102は、煙道ガス流102が少なくとも1つのろ材101を通って流れると、垂直に向けられた矢印によって示されるように、少なくとも1つのフィルタバッグをフローバイすることができる。
【0128】
図1Bは、本開示の幾つかの実施形態による例示的なろ材101を示している。
図1Bに示されるように、NO
x化合物及び固体粒子107を含むことができる煙道ガス流102は、断面Aを通って、ろ材101の上流側103からろ材の下流側104に流れることができる。図示されていないが、ろ材101の上流側103は、幾つかの実施形態において、フィルタバッグ100などのフィルタバッグの外側に対応することができる。同様に、ろ材101の下流側104は、フィルタバッグ100などのフィルタバッグの内側に対応することができる。幾つかの実施形態において、ろ材101は、少なくとも1つの保護膜106及び1つ以上フェルトバット108を、以下の少なくとも1つ:ろ材101の上流側103、ろ材101の下流側104又はそれらの任意の組み合わせの上に含むことができる。幾つかの実施形態において、1つ以上のフェルトバット108は、多孔質触媒フィルム105上に配置されることができる。幾つかの実施形態において、1つ以上のフェルトバット108及び多孔質触媒フィルム105の組み合わせは、多孔質触媒層と呼ばれることができる(
図1Bには図示されず)。
【0129】
図1Cは、多孔質触媒フィルム105の非限定的な例示的な実施形態を示す。示されるように、多孔質触媒フィルム105は、多孔質触媒フィルム105の少なくとも1つの表面上に触媒粒子109を含むことができる。ABS堆積物110は、触媒粒子109の表面上に配置されることができる。
【0130】
図1Dは、ろ材101の追加の非限定的な例示的な実施形態を示す。示されるように、ろ材101は、多孔質触媒層111を含むことができる。幾つかの非限定的な実施形態において、ろ材101は、フィルタバッグの形態をとることができる。幾つかの実施形態において、多孔質触媒層111は、触媒粒子などの触媒材料(
図1Dには示されていない)でコーティングされうる。幾つかの実施形態において、触媒材料は、本明細書に記載の1つ以上の接着剤(図示せず)によって多孔質触媒層111に取り付けさせることができる。幾つかの実施形態において、ろ材101は、多孔質保護膜106を含むことができる。
【0131】
ここで、本開示の少なくとも幾つかの非限定的な態様を、以下[E1、E2、E3、E4…]と称する以下の番号付けされた実施形態を参照して記載する。
E1.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記煙道ガス流を前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO2濃度を、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
E2.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)、硫酸アンモニウム(AS)又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材にフロースルー又はフローバイで煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO 2濃度を、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度でアンモニア(NH3)を添加することをさらに含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
E3.
前記煙道ガス流の温度は流動工程中に160℃~280℃の範囲である、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E4.
前記煙道ガス流は、以下の少なくとも1つ:酸素(O2)、水(H2O)、窒素(N2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E5.
前記煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記煙道ガス流は前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って流される、実施形態2の方法。
E6.
前記煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過しないように、前記煙道ガス流は前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って流されない、実施形態2の方法。
E7.
前記煙道ガス流は前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に流される、実施形態1、3~5又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E8.
前記煙道ガス流は、前記少なくとも1つのろ材の断面に平行に流される、実施形態6の方法。
E9.
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、実施形態1、3~5、7又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E10.
前記少なくとも1つのろ材は多孔質保護層及び多孔質触媒層を含み、前記多孔質触媒層は前記少なくとも1つの触媒材料を含む、実施形態1、3~5、7、9のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E11.
前記多孔性保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態10の方法。
E12.
前記少なくとも1つの触媒材料は少なくとも1つの接着剤によってろ材に接着されている、先行の実施形態のいずれかの方法。
E13.
前記少なくとも1つの接着剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、高分子量ポリエチレン(HMWPE)、高分子量ポリプロピレン(HMWPP)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン(THV)、クロロフルオロエチレン(CFE)又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、実施形態12の方法。
E14.
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、実施形態9~10、12又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E15.
前記少なくとも1つのポリマー基材は、以下の少なくとも1つ:ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)、超高分子量ポリエチレン、ポリパラキシリレン、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、ファイバーグラス又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態14の方法。
E16.前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、実施形態9~10、12の方法。
E17.
前記少なくとも1つのセラミック基材はセラミック繊維を含み、前記セラミック繊維はアルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類金属ケイ酸塩、アルミノシリケート又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態16の方法。
E18.
前記多孔質触媒層は、多孔質触媒フィルム及び1つ以上のフェルトバットを含む層状アセンブリの形態であり、前記1つ以上のフェルトバットは前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側の上に配置される、実施形態9~10又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E19.
前記1つ以上のフェルトバットは、以下の少なくとも1つ:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態18の方法。
E20.
前記多孔質触媒フィルムは延伸リテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態18、19又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E21.
前記触媒粒子は多孔質触媒層内に交絡されている、実施形態10、18~19又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E22.
前記多孔質触媒層は、以下の少なくとも1つ:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態10、18~20又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E23.
前記少なくとも1つのろ材はセラミックキャンドルの形態であり、前記セラミックキャンドルは少なくとも1つのセラミック材料を含む、実施形態1~8又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E24.
前記煙道ガス流の温度は流動工程中に170℃~450℃の範囲である、実施形態16、17、22又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E25.
前記少なくとも1つのセラミック材料は、シリカ-アルミネート、カルシウム-マグネシウム-シリケート、カルシウム-シリケート繊維又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、実施形態23、24又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E26.
前記少なくとも1つの触媒は触媒粒子の形態であり、前記触媒粒子は前記少なくとも1つのセラミック材料上にコーティングを形成する、実施形態24~25又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E27.
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V2O3)、二酸化バナジウム(VO2)、五酸化バナジウム(V2O5)、三酸化タングステン(WO3)、三酸化モリブデン(MoO3)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、三酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マグネシウム(MnO2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E28.
ABS堆積物は、提供工程の間に、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で、前記少なくとも1つのろ材の前記触媒材料上に配置される、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E29.
ABS堆積物は、増加工程の間に、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で、前記少なくとも1つのろ材の前記触媒材料上に配置される、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E30.
前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することによってNO2の濃度を増加させる、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E31.
前記少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H2O2)、オゾン(O3)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、実施形態21の方法。
E32.
前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することによってNO2の濃度を増加させる、実施形態21の方法。
E33.
前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度でNH3を添加することをさらに含む、実施形態1、3、4、7、9~32又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E34.
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、提供工程中よりも増加工程後のほうが少なくとも0.5%高い、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E35.
前記少なくとも1つのろ材は、以下の少なくとも1つ:フィルタバッグ、ハニカム構造、モノリス構造又はそれらの任意の組み合わせの形態である、実施形態2の方法。
E36.
NOx除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することを含む、先行の実施形態のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E37.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面をろ材の上流側からろ材の下流側に通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E38.
SO2、NH3及びNOx化合物は、前記煙道ガス流の総体積に基づいて少なくとも1mg/m3の量で存在する、実施形態37の方法。
E39.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面をろ材の上流側からろ材の下流側に平行に流れるように、前記少なくとも1つのろ材の断面にフローバイで前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E40.
SO2、NH3及びNOx化合物は、前記煙道ガス流の総体積に基づいて少なくとも1mg/m3の量で存在する、実施形態39の方法。
E41.
前記少なくとも1つのろ材は、以下の少なくとも1つ:ハニカム構造、モノリス構造又はそれらの任意の組み合わせの形態である、実施形態39の方法。
E42.
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、ろ材であって、
前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
を含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加すると、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されている、ろ材。
E43.
前記少なくとも1つのろ材は、アンモニア(NH3)が前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度で添加されるときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率をさらに増加させるように構成されている、実施形態42のろ材。
E44.
上流側、
下流側、及び、
少なくとも1つの触媒材料、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度が、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供され、そして、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度が、前記煙道ガス流の総濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御されるときに、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持するように構成されている、ろ材。
E45.
上流側、
下流側、及び、
少なくとも1つの触媒材料、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を横切ってろ材の上流側からろ材の下流側に流れないように、前記ろ材の断面にフローバイで煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度がNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供され、そして、
前記ろ材の下流側から測定したNO2濃度が、前記煙道ガス流の総濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御されるときに、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持するように構成されている、ろ材。
E46.
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置されている、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加するように構成されている、システム。
E47.
ろ材、
ここで、前記ろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、及び、
フィルタバッグ、
ここで、前記ろ材は前記フィルタバッグ内に配置されている、
を含む、フィルタバッグハウジングであって、
ここで、前記フィルタバッグは前記フィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記フィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含み、
ここで、前記フィルタバッグハウジングは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されている、フィルタバッグハウジング。
E48.
初期NOx効率の少なくとも70%の量でNOx除去効率を維持するように、NO2を前記煙道ガス流に定期的に添加する、実施形態1~41又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E49.
NO2の定期的な添加は、1~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む、実施形態48の方法。
E50.
定期的な添加は一定の時間間隔で行われる、実施形態48、49又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E51.
前記定期的な添加は可変時間間隔で起こる、実施形態48、49又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E52.
前記可変時間間隔はランダム時間間隔である、実施形態51の方法。
E53.
初期NOx効率の少なくとも70%の量でNOx除去効率を維持するように、NO2を前記煙道ガス流に連続的に添加する、実施形態1~41又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E54.
NO2の連続的な添加は、上流のNOx化合物の総流量の2%~99%の流量でNO2を提供することを含む、実施形態53の方法。
E55.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を、
前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、及び、
前記ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E56.
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率は、初期NOx効率の70%~99%の範囲に維持される、実施形態55の方法。
E57.
NOx除去効率を維持している間に、NO2濃度は定期的に増加される、実施形態55、60又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E58.
NO2の定期的な増加は、1~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む、実施形態57の方法。
E59.
前記定期的な増加は一定の時間間隔で起こる、実施形態57、58又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E60.
前記定期的な増加は可変時間間隔で起こる、実施形態57、58又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E61.
前記可変時間間隔はランダム時間間隔である、実施形態60の方法。
E62.
NO2濃度を提供する間に、NO2濃度は連続的に提供される、実施形態55、60のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの方法。
E63.
NO2の連続的な提供は、上流のNOx化合物の総流量の2%~99%の流量でNO2を提供することを含む、実施形態62の方法。
E64.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記煙道ガス流を前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO 2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
E65.
前記煙道ガス流の温度は流動工程中に160℃~280℃の範囲である、実施形態64の方法。
E66.
前記煙道ガス流は、酸素(O2)、水(H2O)、窒素(N2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、実施形態64又は実施形態65の方法。
E67.
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、実施形態64~66のいずれかの方法。
E68.
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、実施形態64~67のいずれかの方法。
E69.
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層を含み、前記多孔質触媒層は触媒粒子を含む、実施形態68の方法。
E70.
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態69の方法。
E71.
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、実施形態69又は実施形態70の方法。
E72.
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、実施形態69~71のいずれかの方法。
E73.
前記多孔質触媒層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態69~72のいずれかの方法。
E74.
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、実施形態69~73のいずれかの方法。
E75.
前記多孔質触媒層は、層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバットであって、前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側の上に配置されている、少なくとも1つのフェルトバット、
を含む、実施形態69~74のいずれかの方法。
E76.
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態75の方法。
E77.
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態75又は76の方法。
E78.
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V2O3)、二酸化バナジウム(VO2)、五酸化バナジウム(V2O5)、三酸化タングステン(WO3)、三酸化モリブデン(MoO3)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、三酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マンガン(MnO2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態64~77のいずれかの方法。
E79.
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、実施形態64~75のいずれかの方法。
E80.
上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つの触媒材料上に配置される、実施形態64~79のいずれかの方法。
E81.
NOx除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、実施形態64~80のいずれかの方法。
E82.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E83.
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することにより、上流のNO2濃度を、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させる、システム。
E84.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E85.
NOx除去効率を維持することは、NOx除去効率を初期NOx効率の70%~99%の範囲に維持することを含む、実施形態84の方法。
E86.
NOx除去効率を維持することは、NO2濃度を定期的に増加させることを含む、実施形態84又は85の方法。
E87.
NO2濃度を定期的に増加させることは、1~40,000時間ごとにNO2を増加させることを含む、実施形態86の方法。
E88.
NO2濃度を定期的に増加させることは、一定の時間間隔でNO2を増加させることを含む、実施形態86又は87の方法。
E89.
NO2濃度を定期的に増加させることは、可変時間間隔でNO2を増加させることを含む、実施形態86又は87の方法。
E90.
前記可変時間間隔はランダム時間間隔である、実施形態89の方法。
E91.
NO2濃度を提供することは、NO2濃度を連続的に提供することを含む、実施形態84の方法。
E92.
上流のNOx化合物の総流量の2%~99%の流量でNO2を提供することを含む、NO2濃度を連続的に提供することをさらに含む、実施形態91の方法。
E93.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させることは、上流のNO 2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
E94.
前記煙道ガス流の温度は、流動工程中に160℃~280℃の範囲である、実施形態93の方法。
E95.
前記煙道ガス流は、酸素(O2)、水(H2O)、窒素(N2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、実施形態93又は実施形態94の方法。
E96.
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、実施形態93~95のいずれかの方法。
E97.
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、実施形態93~96のいずれかの方法。
E98.
前記少なくとも1つのろ材は、
触媒保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は、触媒粒子を含む、実施形態97の方法。
E99.
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態98の方法。
E100.
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、実施形態98又は実施形態99の方法。
E101.
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、実施形態98~100のいずれかの方法。
E102.
前記多孔質触媒層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態98~101のいずれかの方法。
E103.
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、実施形態98~102のいずれかの方法。
E104.
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバット、
を含み、前記少なくとも1つのフェルトバットは前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側に配置されている、実施形態98~103のいずれかの方法。
E105.
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、実施形態104の方法。
E106.
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態104の方法。
E107.
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V2O3)、二酸化バナジウム(VO2)、五酸化バナジウム(V2O5)、三酸化タングステン(WO3)、三酸化モリブデン(MoO3)、二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、三酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マンガン(MnO2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態93~106のいずれかの方法。
E108.
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、実施形態93~107のいずれかの方法。
E109.
上流のNO2濃度を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、実施形態93~108のいずれかの方法。
E110.
前記少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H2O2)、オゾン(O3)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、実施形態93~109のいずれかの方法。
E111.
NOx除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、実施形態93~110のいずれかの方法。
E112.
前記少なくとも1つの酸化剤はH2O2である、実施形態110又は111の方法。
E113.
H2O2は、前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO2に酸化するのに十分な量で前記煙道ガス流に導入され、ここで、前記煙道ガス中のNOの少なくとも一部をNO2に酸化することにより、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の上流濃度を有するNO2をもたらす、実施形態112の方法。
E114.
前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO2に酸化することにより、上流のNOx化合物の総濃度の25%~50%の上流濃度を有するNO2をもたらす、実施形態113の方法。
E115.
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、前記煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも30%をNO2に酸化するのに十分な量である、実施形態113の方法。
E116.
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、前記煙道ガス流中のNO濃度の30%~50%をNO2に酸化するのに十分な量である、実施形態113の方法。
E117.
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH2O2は、前記煙道ガス流の総質量に基づいて0.1wt%のH2O2~30wt%のH2O2である、実施形態113の方法。
E118.
前記煙道ガス流にアンモニア(NH3)を添加することをさらに含む、実施形態93~117のいずれかの方法。
E119.
NH3は、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度で添加される、実施形態118の方法。
E120.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNOx除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度をNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E121.
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置され、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO2濃度が上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、そして前記上流のNO2濃度は、前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システム。
E122.
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物、
二酸化硫黄(SO2)、及び、
アンモニア(NH3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO2濃度を、NOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO2濃度をNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NOx効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
E123.
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、上流のNO2を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させると、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、上流のNO2を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、ろ材。
E124.
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO2)、
を含むNOx化合物を含み、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、上流のNO2を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させると、前記少なくとも1つのろ材のNOx除去効率を増加させるように構成されており、前記上流のNO2を上流のNOx化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、前記煙道ガス流に追加のNO2を導入することを含む、ろ材。
【実施例】
【0132】
例
例1:NO及びNO2ガス混合物による触媒コーティングされた複合物品を含むろ材の現場「フロースルー」再生
【0133】
触媒コーティングされた複合物品の形態の触媒材料の非限定的な例を含む例示的なろ材を、米国特許第6,331,351号明細書に従って、ポリマー接着剤によって活性触媒粒子を表面に接着させた多孔質基材上で調製した。
【0134】
NO及びNO2混合物による現場「フロースルー」再生
【0135】
触媒でコーティングされた複合サンプルを含むろ材は、煙道ガス流に暴露された後に、フィールドから戻された。戻されたサンプルへの重硫酸アンモニウムの堆積は、フーリエ変換赤外分光法(FTIR, Thermal Nicolet iS50)によって確認した。現場での再生中に、触媒でコーティングされた複合サンプルを含む4.5インチ(約1.77cm)×4.5インチ(約1.77cm)のサンプルろ材を反応器に入れた。310ppmのNO、330ppmのNO2、4%のO2、8%の水蒸気分及びN2を含むガス混合物を、230℃で総流量2L/minで触媒コーティングされた複合サンプルをフロースルーするように設定した。気相のNO及びNO2濃度は、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でモニターした。NO及びNO2ガス混合物は、TG-20 O3ジェネレータ(Ozone solutions, Hull, IA)から生成されたO3によってNOをNO2に部分的に酸化することによって得られた。NOx除去効率は、現場再生処理の前と、現場再生処理の2、4、6、8、10時間後に測定した。
【0136】
NOx反応効率
【0137】
触媒コーティングされた複合物品を含むろ材を、230℃でシミュレートされた煙道ガスからの触媒NOx除去効率について試験した。シミュレートされた煙道ガスは、200ppmのNO、200ppmのNH3、5%のO2及びN2を含み、総流量は3.4L/minであった。NOx除去効率を決定するために、NOの上流(つまり、ろ材に暴露される前のチャンバに入るNOxの濃度)及び下流の濃度(つまり、ろ材に暴露された後のチャンバから出るNOxの濃度)をMKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)を用いてモニターした。NOx除去効率を以下の式に従って計算し、ここで、「NO」は、それぞれの流れにおけるNOの濃度を示す。
【0138】
NOx除去効率(「DeNOx」)(%)=(NOin-NOout)/NOin×100%
【0139】
結果を
図2に示す。
図2に示される時間の経過とともに改善されたNO
x除去効率は、ろ材がうまく再生されたことを示す。
【0140】
例2:NO及びNO2ガス混合物による触媒複合物品を含むろ材の現場「フロースルー」再生:
【0141】
触媒複合物品を含むろ材は、国際公開番号WO2019/099025号明細書に従って形成される。ろ材は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)+第一の上流側及び第二の下流側を有する触媒複合膜及び1つ以上のフェルトバットを含む層状アセンブリを有する触媒複合物品を含んだ。各フェルトバットは、PTFEステープル繊維から形成されたフリースから形成されていた。ろ材は、ニードルパンチングプロセス、ニードリングプロセス又はその両方によって形成された複数の穿孔によって互いに接続された。
【0142】
上記のろ材のPTFE+触媒複合膜を、米国特許第7,791,861号明細書に教示されている一般的な乾式混合方法を使用して調製し、次に、米国特許第3,953,556号明細書の教示に従って一軸に延伸された複合テープを形成した。得られた多孔質フィブリル化延伸PTFE(ePTFE)複合膜は、ePTFEノード及びフィブリルマトリックスに耐久的に交絡されて固定化された担持触媒粒子を含んだ。
【0143】
NO及びNO2混合物による現場「フロースルー」再生
【0144】
上記のサンプル触媒複合物品を含むサンプルろ材を、230℃で400ppmのNO、440ppmのNH3、3000ppmのSO2及び8%の水蒸気分によって現場汚染させ、Innovative combustion Technologies(ICT)から返送した。現場再生中に、ICTから返送された正方形の触媒複合サンプル(4.5インチx4.5インチ)を含む特定のろ材を反応器に入れた。330ppmのNO、330ppmのNO2、4%のO2、8%の水蒸気分及びN2を含むガス混合物を、230℃で総流量2L/minで触媒複合サンプルをフロースルーさせるように設定した。NO及びNO2ガス混合物は、TG-20 O3ジェネレータ(Ozone solutions, Hull, IA)から生成されたO3によってNOをNO2に部分的に酸化することによって得られた。NOx除去効率は、現場再生処理の前と、現場再生処理の4、10、15、21、24時間後に測定した。下流(すなわち、ろ材への暴露後にチャンバを出るNOxの濃度)の気相のNO及びNO2濃度を、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でモニターした。
【0145】
NOx反応効率
【0146】
サンプルの触媒複合物品を含むろ材を、シミュレートされた煙道ガスからの230℃での触媒NOx除去効率について試験した。シミュレートされた煙道ガスは、200ppmのNO、200ppmのNH3、5vol%のO2、5%の水蒸気分及びN2を含み、総流量は3.4L/minであった。NOx除去効率を決定するために、NOの上流(すなわち、ろ材への暴露前のチャンバに入るNOxの濃度)及び下流濃度(すなわち、ろ材への暴露後の対応するチャンバを出るNOxの濃度)をMKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でモニターした。NOx除去効率は、次の式に従って計算した。ここで、「NO」は、それぞれの流れにおけるNOの濃度を示す。
【0147】
NOx除去効率(「DeNOx」)(%)=(NOin-NOout)/NOin×100%
【0148】
相対DeNOx除去効率(%)=再生後のDeNOx/新鮮な対照サンプルのDeNOx
【0149】
結果を
図3及び4に示す。
図3及び4に示される時間の経過とともに改善されたNO
x除去効率は、ろ材がうまく再生されたことを示す。
【0150】
例3:NO、NO2及びNH3ガス混合物による触媒複合物品を含むろ材の現場「フロースルー」再生
【0151】
例2に記載されているように、触媒複合物品を使用した。
【0152】
NO、NO2及びNH3混合物による現場フロースルー再生
【0153】
例2に記載されているサンプル触媒複合物品を含むサンプルろ材を、230℃で400ppmのNO、440ppmのNH3、3000ppmのSO2及び8%の水蒸気分によって現場で汚染させ、Innovative combustion Technologies(ICT)から返送した。現場での再生中に、ICTから返送された正方形の触媒複合サンプル(4.5インチ×4.5インチ)を含む特定のろ材を反応器に入れた。330ppmのNO、330ppmのNO2、85ppmのNH3、4%のO2、8%の水蒸気分及びN2を含むガス混合物を、230℃で総流量2L/minで触媒複合サンプルをフロースルーするように設定した。NO +NO2ガス混合物は、TG-20 O3ジェネレータ(Ozone solutions, Hull, LA)から生成されたO3によってNOをNO2に部分的に酸化することによって得られた。NOx除去効率は、現場での再生処理の前と、現場での再生処理の4、10、15、21時間後に測定した。下流(すなわち、ろ材への暴露後にチャンバを出るNOxの濃度)の気相NO及びNO2濃度を、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments,Andover, IA)でモニターした。
【0154】
NOx反応効率
【0155】
サンプル触媒複合物品を含むろ材を、例2に記載されているように、シミュレートされた煙道ガスからの230℃での触媒NOx除去効率について試験した。
【0156】
NOx除去効率(「DeNOx」)(%)=(NOin-NOout)/NOin×100%
【0157】
相対DeNOx除去効率(%)=再生後のDeNOx/新鮮な対照サンプルのDeNOx
【0158】
結果を
図5及び6に示す。
図5及び6に示される時間の経過とともに改善されたNO
x除去効率は、ろ材がうまく再生されたことを示す。
【0159】
例4:NO、NO2及びNH3ガス混合物による触媒複合物品を含むろ材の現場「フローバイ」再生:
【0160】
例2に記載のとおりの触媒複合物品を使用した。
【0161】
NO、NO2及びNH3混合物による現場「フローバイ」再生
【0162】
例2に記載されているサンプル触媒複合物品を含むサンプルろ材を、230℃で400ppmのNO、440ppmのNH3、3000ppmのSO2及び8%の水蒸気分によって現場で汚染させ、Innovative combustion Technologies(ICT)から返送した。現場での再生中に、ICTから返送された正方形の触媒複合サンプル(4.5インチ×4.5インチ)を含む特定のろ材を中空の楕円形のシリンダステンレス鋼メッシュに巻き付け、反応器に入れた。330ppmのNO、330ppmのNO2、85ppmのNH3、4%のO2、8%水蒸気分及びN2を含むガス混合物を、230℃で総流量2L/minで触媒複合サンプルをフローバイさせるように設定した。NO+NO2ガス混合物は、TG-20 O3ジェネレータ(Ozone solutions, Hull, IA)から生成されたO3によってNOをNO2に部分的に酸化することによって得られた。NOx除去効率は、現場再生処理の前と、現場再生処理の4時間後に測定した。
【0163】
NOx反応効率
【0164】
サンプル触媒複合物品を含むろ材を、例2に記載されているように、シミュレートされた煙道ガスからの230℃での触媒NOx除去効率について試験した。
【0165】
NOx除去効率(「DeNOx」)(%)=(NOin-NOout)/NOin×100%
【0166】
相対DeNOx除去効率(%)=再生後のDeNOx/新鮮な対照サンプルのDeNOx
【0167】
結果を
図7に示す。
図7に示される時間の経過とともに改善されたNO
x除去効率は、ろ材がうまく再生されたことを示す。
【0168】
例5:NO、NO2及びNH3ガス混合物による触媒フィルタバッグを含むろ材の現場「フロースルー」再生
【0169】
4つの触媒フィルタバッグ(直径65mm、長さ1630mm)を、例2に記載された触媒複合物品から調製した。
【0170】
重硫酸アンモニウムの現場堆積
【0171】
サンプル触媒フィルタバッグを含むろ材を、Innovative combustion Technologiesで、230℃で4時間、200ppmのNO、240ppmのNH3、3000ppmのSO2及び8%の水蒸気分によって現場で汚染させた。
【0172】
NO、NO2及びNH3混合物による現場「フロースルー」再生
【0173】
現場再生中に、上記のように現場で汚染された4つの触媒フィルタバッグを含む特定のろ材を使用した。30ppmのNO、30ppmのNO2、8ppmのNH3、10%のO2、8%水蒸気分及びN2を含むガス混合物を、230℃で触媒フィルタバッグをフロースルーするように設定し、総流量は25.3SCFMで20時間であった。
【0174】
NOx反応効率
【0175】
サンプル触媒フィルタバッグを含むろ材を、230℃でシミュレートされた煙道ガスからのInnovative Combustion TechnologiesでのNOx除去効率について試験した。シミュレートされた煙道ガスは、200ppmのNO、190ppmのNH3、10%のO2、8%の水蒸気分及びN2を含み、総流量は25.3標準立方フィート/分(SCFM)であった。NOx除去効率を決定するために、NO及びNO2の上流(すなわち、ろ材への暴露前にチャンバに入るNOxの濃度)及び下流濃度(すなわち、ろ材への暴露後に対応するチャンバを出るNOxの濃度)を、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でモニターした。NOx除去効率は、次の式に従って計算した。ここで、「NOx」は、それぞれの流れにおけるNO及びNO2の総濃度を示す。
【0176】
NO
x除去効率(「DeNO
x」)(%)=(NO
xin-NO
xout)/NO
xin×100%
結果を
図8に示す。
図8に示される時間の経過とともに改善されたNO
x除去効率は、ろ材がうまく再生されたことを示す。
【0177】
例6:SO2への暴露による長期のNOx除去反応
【0178】
例2に記載されるとおりの触媒複合物品を使用した。
【0179】
NO、NO2及びNH3混合物による長期フロースルーDeNOx反応(ろ材の下流側に過剰なNO2がある場合及びない場合)
【0180】
サンプル触媒複合物品を含むろ材を、230℃でシミュレートされた煙道ガスからの触媒NOx除去効率について試験した。シミュレートされた煙道ガスには、13.5ppmのSO2、200ppmのNOx(NO+NO2)、200ppmのNH3、5%のO2、5%の水蒸気分及びN2を含み、総流量は3.4L/minであった。NO2はガスボンベから導入した。入口のNO2濃度は、下流(つまり、ろ材に暴露された後にチャンバを出るNOxの濃度)に過剰なNO2(1~8pm)がある及び過剰なNO2がないように制御された。NOx除去効率を決定するために、NO及びNO2の上流(すなわち、ろ材への暴露前にチャンバに入るNOxの濃度)及び下流濃度を、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でモニターした。NOx除去効率は、次の式に従って計算した。ここで、「NOx」は、それぞれの流れにおけるNO及びNO2の総濃度を示す。
【0181】
NO
x除去効率(「DeNO
x」)(%)=(NO
xin-NO
xout)/NO
xin×100%
結果を
図9~11に示す。
【0182】
例7:SO2への暴露を伴うNO、NO2及びNH3ガス混合物による触媒複合物品を含むろ材の現場「フロースルー」再生
【0183】
例2に記載されているとおりの触媒複合物品を使用した。
【0184】
SO2への暴露を伴うNO、NO2及びNH3混合物による現場フロースルー再生(ろ材の下流側で制御されたNO2滑り込みを伴う)
【0185】
例2に記載されたサンプル触媒複合物品を含むサンプルろ材を、230℃で400ppmのNO、440ppmのNH
3、3000ppmのSO
2及び8%の水蒸気分によって現場で汚染させ、Innovative combustion Technologies(ICT)から返送した。現場再生中に、ICTから返送された正方形の触媒複合サンプル(4.5インチ×4.5インチ)を含む特定のろ材を反応器に入れた。再生前(0~2時間)、再生中(3~51時間)、再生後(55~60時間)の触媒NO
x除去効率を
図12に示した。再生前後の触媒NO
x除去効率を、230℃で200ppmのNO、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%水蒸気分及びN
2で、総流量3.4L/minで試験した。再生中、シミュレートされた煙道ガスは、13.5ppmのSO
2、200ppmのNO
x(NO+NO
2)、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%の水蒸気分及びN
2を含み、総流量は3.4L/minであった。入口のNO
2濃度を、過剰なNO
2(1~5ppm、
図12)が下流(つまり、ろ材に暴露された後にチャンバを出るNO
xの濃度)に滑り込むように制御した。NO
2はガスシリンダから導入した。
【0186】
NOx除去効率を決定するために、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)を用いて、NO及びNO2の上流(すなわち、ろ材に暴露される前にチャンバに入るNOxの濃度)及び下流の濃度をモニターした。NOx除去効率を、次の式に従って計算した。ここで、「NOx」は、それぞれの流れにおけるNO及びNO2の総濃度を示す。
【0187】
NO
x除去効率(「DeNO
x」)(%)=(NO
xin-NO
xout)/NO
xin×100%
結果を
図12に示す。
【0188】
例8:SO2への暴露を伴うNO、NO2及びNH3ガス混合物による触媒複合物品を含むろ材の現場「フロースルー」再生
【0189】
例2に記載されているとおりの触媒複合物品を使用した。
【0190】
SO2への暴露を伴うNO、NO2及びNH3混合物による現場フロースルー再生(ろ材の下流側で制御されたNO2滑り込みを伴う)
【0191】
例2に記載されたサンプル触媒複合物品を含むサンプルろ材を、230℃で400ppmのNO、440ppmのNH
3、3000ppmのSO
2及び8%の水蒸気分によって現場で汚染させ、Innovative combustion Technologies(ICT)から返送した。現場再生中に、ICTから返送された正方形の触媒複合サンプル(4.5インチ×4.5インチ)を含む特定のろ材を反応器に入れた。現場再生の前に、触媒NO
x除去効率(
図13)は、230℃で200ppmのNO、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%の水蒸気分及びN
2で総流量3.4L/minで試験した。再生前のNO
x除去効率を確認した後に、6.2日(148時間)の現場フロースルー再生を行った。再生中、シミュレートされた煙道ガスは、13.5ppmのSO
2、200ppmのNO
x(NO+NO
2)、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%の水蒸気分及びN
2を含み、総流量は3.4L/minであった。入口のNO
2濃度を制御して、過剰なNO
2(1~12ppm)を下流(つまり、ろ材に暴露された後にチャンバを出るNO
xの濃度)で滑り込ませた。NO
2はガスシリンダから導入した。現場再生中の触媒NO
x除去効率を
図13に示した。現場再生後に、触媒NO
x除去効率を230℃で200ppmのNO、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%の水蒸気分及びN
2で試験し、総流量は3.4L/minであった。
図13に示されている。
【0192】
NOx除去効率を決定するために、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)でNO及びNO2の上流(すなわち、ろ材に暴露される前にチャンバに入るNOxの濃度)及び下流濃度をモニターした。NOx除去効率は、次の式に従って計算した。ここで、「NOx」は、それぞれの流れにおけるNO及びNO2の総濃度を示す。
【0193】
NOx除去効率(「DeNOx」)(%)=(NOxin-NOxout)/NOxin×100%
【0194】
【0195】
例9:ろ材の定期的な現場「フロースルー」再生によるSO2への暴露を伴う長期のNOx除去反応
【0196】
例2に記載されているとおりの触媒複合物品を使用した。
【0197】
SO2への暴露を伴うNO、NO2及びNH3混合物による定期的な現場フロースルー再生(ろ材の下流側で制御されたNO2滑り込みを伴う)
【0198】
例2に記載されたサンプル触媒複合物品を含むろ材を、230℃で400時間(16.7日)にわたってシミュレートされた煙道ガスからの触媒NO
x除去効率について試験した。シミュレートされた煙道ガスは、13.5ppmのSO
2、200ppmのNO、200ppmのNH
3、5%のO
2、5%の水蒸気分及びN
2を含み、総流量は3.4L/minであった。DeNO
x除去効率の経時変化を
図10に示し、生データ(
図14の試験されたDeNO
x)として使用して、動作時間の長期DeNO
x除去効率(
図14のシミュレートされたDeNO
x)の変化を外挿した。DeNO
x除去効率が72%に低下し、すなわち、初期DeNO
x除去効率(初期DeNO
x除去効率は92%であった、
図14)の78%に低下すると、NO、NO
2及びNH
3混合物(ろ材の下流側へのNO
2滑り込みが制御された状態)による現場フロースルー再生を開始する。例8によれば、NO、NO
2及びNH
3混合物(ろ材の下流側へのNO
2滑り込みが制御された状態)による148時間(6.2日)の現場フロースルー再生後に、DeNO
x除去効率は83%、すなわち、初期DeNO
x除去効率の90%に回復することができる(
図14)。最初の再生後に、DeNO
x除去効率が72%、すなわち、初期DeNO
x除去効率の78%に低下すると、定期的な現場フロースルー再生を定期的に行うことができる。このプロセスを
図14に示す。
【0199】
例10:SO2及びNOを含むシミュレートされた煙道ガス流への1wt%H2O2溶液の注入
【0200】
シリンジポンプを使用して、6.1mlの1wt%H2O2溶液を12.0ml/時の速度で、3.19L/minの流量のシミュレートされた煙道ガス流に注入した。シミュレートされた煙道ガス流は、35ppmのSO2及び200ppmのNOを含んだ。H2O2注入前、注入中、注入後のNO及びNO2の濃度は、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)によって、174℃、189℃、195℃及び204℃の幾つかの異なる温度で測定した。
【0201】
NOからNO2への転化効率は、H2O2注入中のNO及びNO2の濃度に基づいて計算され、NOからNO2への転化効率(「NOからNO2への転化率」)(%)=NO2/(NO+NO2)×100%
【0202】
結果を
図15及び16に示す。
図15及び16に示すように、NO
x除去効率は、限定するわけではないが、H
2O
2などの少なくとも1つの酸化剤を煙道ガス流に導入することによって改善できる。
【0203】
例11:SO2及びNOを含むシミュレートされた煙道ガス流への0.3wt%H2O2溶液の注入
【0204】
シリンジポンプを使用して、6.1mlの0.3wt%のH2O2溶液を12.0ml/時の速度でシミュレートされた煙道ガス流に注入した。シミュレートされた煙道ガス流の流量は3.19L/minで、35ppmのSO2及び200ppmのNOを含んだ。H2O2注入前、注入中、注入後のNO及びNO2の濃度は、MKS MULTI-GAS(商標) 2030D FTIRアナライザ(MKS Instruments, Andover, MA)によって、152℃及び190℃の2つの異なる温度で測定した。
【0205】
NOからNO2への転化効率は、H2O2注入中のNO及びNO2の濃度に基づいて計算され、NOからNO2への転化効率(「NOからNO2への転化率」)(%)=NO2/(NO+NO2)×100%
【0206】
結果を
図17に示す。
図17に示されるように、煙道ガス流に、限定するわけではないが、H
2O
2などの少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、NO
x除去効率を向上させることができる。
【0207】
上記の本開示の実施形態に対する変形、修正及び変更は、当該技術分野の当業者に明らかになるであろう。そのようなすべての変形、修正、変更などは、本開示の主旨及び範囲内に該当することが意図されており、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0208】
本開示の幾つかの実施形態が記載されてきたが、これらの実施形態は例示にすぎず、限定的ではなく、多くの修正が当業者に明らかになりうることが理解される。例えば、本明細書で論じられるすべての寸法は、例としてのみ提供されており、例示的であり、限定的ではないことが意図されている。
【0209】
本明細書で明確に識別される任意の特徴又は要素はまた、特許請求の範囲で規定されるとおりの本発明の実施形態の特徴又は要素として具体的に除外されうる。
【0210】
本明細書に記載の開示は、本明細書に具体的に開示されていない1つ以上の要素、1つ以上の制限がない状態で実施することができる。したがって、例えば、本明細書の各場合において、「含む」、「から本質的になる」及び「からなる」という用語のいずれかを、他の2つの用語のいずれかで置き換えることができる。使用されている用語及び表現は、説明の用語として使用され、限定ではなく、そして、このような用語及び表現の使用において、示され、説明されている機能又はその一部の均等形態を除外する意図はなく、様々な変更がその範囲内で可能であることが認識される。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0210
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0210】
本明細書に記載の開示は、本明細書に具体的に開示されていない1つ以上の要素、1つ以上の制限がない状態で実施することができる。したがって、例えば、本明細書の各場合において、「含む」、「から本質的になる」及び「からなる」という用語のいずれかを、他の2つの用語のいずれかで置き換えることができる。使用されている用語及び表現は、説明の用語として使用され、限定ではなく、そして、このような用語及び表現の使用において、示され、説明されている機能又はその一部の均等形態を除外する意図はなく、様々な変更がその範囲内で可能であることが認識される。
(態様)
(態様1)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させることは、上流のNO
2
濃度を、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、
ここで、前記上流のNO
2
濃度を、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、追加のNO
2
を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
(態様2)
前記煙道ガス流の温度は流動工程中に160℃~280℃の範囲である、態様1記載の方法。
(態様3)
前記煙道ガス流は、酸素(O
2
)、水(H
2
O)、窒素(N
2
)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO
2
)、三酸化硫黄(SO
3
)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、態様1又は2記載の方法。
(態様4)
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、態様1~3のいずれか1項記載の方法。
(態様5)
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、態様1~4のいずれか1項記載の方法。
(態様6)
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は触媒粒子を含む、態様1~5のいずれか1項記載の方法。
(態様7)
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、態様6記載の方法。
(態様8)
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、態様6又は7記載の方法。
(態様9)
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、態様6~8のいずれか1項記載の方法。
(態様10)
前記多孔質触媒層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様6~9のいずれか1項記載の方法。
(態様11)
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、態様6~10のいずれか1項記載の方法。
(態様12)
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバットであって、前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側の上に配置されている、少なくとも1つのフェルトバット、
を含む、態様6~11のいずれか1項記載の方法。
(態様13)
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、態様12記載の方法。
(態様14)
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様12又は13記載の方法。
(態様15)
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V
2
O
3
)、二酸化バナジウム(VO
2
)、五酸化バナジウム(V
2
O
5
)、三酸化タングステン(WO
3
)、三酸化モリブデン(MoO
3
)、二酸化チタン(TiO
2
)、二酸化ケイ素(SiO
2
)、三酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)、酸化マンガン(MnO
2
)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様1~14のいずれか1項記載の方法。
(態様16)
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、態様1~15のいずれか1項記載の方法。
(態様17)
上流のNO
2
濃度を上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、態様1~16のいずれか1項記載の方法。
(態様18)
NO
x
除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、態様1~17のいずれか1項記載の方法。
(態様19)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物、
二酸化硫黄(SO
2
)、及び、
アンモニア(NH
3
)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x
除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x
除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO
2
を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2
濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
(態様20)
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置されており、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO
2
濃度が上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させるように構成されており、前記煙道ガス流に追加のNO
2
を導入することにより、上流のNO
2
濃度を、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させる、システム。
(態様21)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物、
二酸化硫黄(SO
2
)、及び、
アンモニア(NH
3
)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、前記煙道ガス流に追加のNO
2
を導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2
濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NO
x
効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
(態様22)
NO
x
除去効率を維持することは、NO
x
除去効率を初期NO
x
効率の70%~99%の範囲に維持することを含む、態様21記載の方法。
(態様23)
NO
x
除去効率を維持することは、NO
2
濃度を定期的に増加させることを含む、態様21又は22記載の方法。
(態様24)
NO
2
濃度を定期的に増加させることは、1~40,000時間ごとにNO
2
を増加させることを含む、態様23記載の方法。
(態様25)
NO
2
濃度を定期的に増加させることは、一定の時間間隔でNO
2
を増加させることを含む、態様23又は24記載の方法。
(態様26)
NO
2
濃度を定期的に増加させることは、可変時間間隔でNO
2
を増加させることを含む、態様23又は24記載の方法。
(態様27)
前記可変時間間隔はランダム時間間隔である、態様26記載の方法。
(態様28)
NO
2
濃度を提供することは、NO
2
濃度を連続的に提供することを含む、態様21記載の方法。
(態様29)
上流のNO
x
化合物の総流量の2%~99%の流量でNO
2
を提供することを含む、NO
2
濃度を連続的に提供することをさらに含む、態様28記載の方法。
(態様30)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させることは、上流のNO
2
濃度を上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO
2
濃度を上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
(態様31)
前記煙道ガス流の温度は、流動工程中に160℃~280℃の範囲である、態様30記載の方法。
(態様32)
前記煙道ガス流は、酸素(O
2
)、水(H
2
O)、窒素(N
2
)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO
2
)、三酸化硫黄(SO
3
)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、態様30又は態様31記載の方法。
(態様33)
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、態様30~32のいずれか1項記載の方法。
(態様34)
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、態様30~33のいずれか1項記載の方法。
(態様35)
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は、触媒粒子を含む、態様34記載の方法。
(態様36)
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、態様35記載の方法。
(態様37)
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、態様35又は36記載の方法。
(態様38)
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、態様35~37のいずれか1項記載の方法。
(態様39)
前記多孔質触媒層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様35~37のいずれか1項記載の方法。
(態様40)
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、態様35~39のいずれか1項記載の方法。
(態様41)
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバット、
を含み、前記少なくとも1つのフェルトバットは前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側上に配置されている、態様35~40のいずれか1項記載の方法。
(態様42)
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、態様41記載の方法。
(態様43)
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様41記載の方法。
(態様44)
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V
2
O
3
)、二酸化バナジウム(VO
2
)、五酸化バナジウム(V
2
O
5
)、三酸化タングステン(WO
3
)、三酸化モリブデン(MoO
3
)、二酸化チタン(TiO
2
)、二酸化ケイ素(SiO
2
)、三酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)、酸化マンガン(MnO
2
)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、態様30~43のいずれか1項記載の方法。
(態様45)
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、態様30~44のいずれか1項記載の方法。
(態様46)
上流のNO
2
濃度を上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、態様30~45のいずれか1項記載の方法。
(態様47)
前記少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H
2
O
2
)、オゾン(O
3
)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、態様30~46のいずれか1項記載の方法。
(態様48)
NO
x
除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、態様30~47のいずれか1項記載の方法。
(態様49)
前記少なくとも1つの酸化剤はH
2
O
2
である、態様47又は48記載の方法。
(態様50)
H
2
O
2
は、前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO
2
に酸化するのに十分な量で前記煙道ガス流に導入され、ここで、前記煙道ガス中のNOの少なくとも一部をNO
2
に酸化することにより、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の上流の濃度を有するNO
2
をもたらす、態様49記載の方法。
(態様51)
前記煙道ガス流中のNOの少なくとも一部をNO
2
に酸化することにより、上流のNO
x
化合物の総濃度の25%~50%の上流濃度を有するNO
2
をもたらす、態様50記載の方法。
(態様52)
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2
O
2
は、前記煙道ガス流中のNO濃度の少なくとも30%をNO
2
に酸化するのに十分な量である、態様50記載の方法。
(態様53)
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2
O
2
は、前記煙道ガス流中のNO濃度の30%~50%をNO
2
に酸化するのに十分な量である、態様50記載の方法。
(態様54)
前記煙道ガス流に導入される十分な量のH
2
O
2
は、前記煙道ガス流の総質量に基づいて0.1wt%のH
2
O
2
~30wt%のH
2
O
2
である、態様50記載の方法。
(態様55)
前記煙道ガス流にアンモニア(NH
3
)を添加することをさらに含む、態様30~54のいずれか1項記載の方法。
(態様56)
NH
3
は、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲の濃度で添加される、態様55記載の方法。
(態様57)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物、
二酸化硫黄(SO
2
)、及び、
アンモニア(NH
3
)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x
除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x
除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2
濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
(態様58)
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置され、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO
2
濃度が上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させるように構成されており、そして前記上流のNO
2
濃度は、前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システム。
(態様59)
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物、
二酸化硫黄(SO
2
)、及び、
アンモニア(NH
3
)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を、
ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2
濃度を、NO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2
濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
によって、初期NO
x
効率の少なくとも70%の量で維持すること、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
(態様60)
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、ろ材であって、
ここで、前記ろ材は、煙道ガス流が少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記ろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2
)、
を含むNO
x
化合物を含み、そして、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、上流のNO
2
を上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させると、前記少なくとも1つのろ材のNO
x
除去効率を増加させるように構成されている、ろ材。
(態様61)
上流のNO
2
を、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、態様60記載のろ材。
(態様62)
上流のNO
2
を、上流のNO
x
化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、追加のNO
2
を前記煙道ガス流に導入することを含む、態様60又は61記載のろ材。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通して通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、及び、
前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させることは、上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることを含み、前記上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させることは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記少なくとも1つのろ材を再生する、方法。
【請求項2】
前記煙道ガス流の温度は、流動工程中に160℃~280℃の範囲である、請求項
1記載の方法。
【請求項3】
前記煙道ガス流は、酸素(O
2)、水(H
2O)、窒素(N
2)、一酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO
2)、三酸化硫黄(SO
3)、1つ以上の炭化水素又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項
1又は請求項
2記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すことは、前記少なくとも1つのろ材の断面に垂直に前記煙道ガス流を流すことを含む、請求項
1~
3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのろ材は少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置され、前記少なくとも1つのフィルタバッグは少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に収容され、前記少なくとも1つの触媒材料は触媒粒子の形態である、請求項
1~
4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのろ材は、
多孔質保護層、及び、
多孔質触媒層、
を含み、前記多孔質触媒層は、触媒粒子を含む、請求項
5記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質保護層は微孔質層を含み、前記微孔質層は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項
5記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのろ材の多孔質触媒層は少なくとも1つのポリマー基材を含む、請求項
5又は
6記載の方法。
【請求項9】
前記多孔質触媒層は少なくとも1つのセラミック基材を含む、請求項
5~
7のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記多孔質触媒層はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(ETFE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリパラキシリレン(PPX)、ポリ乳酸、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリフェニレンスルフィド、グラスファイバー又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項
5~
7のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記触媒粒子は前記多孔質触媒層内に交絡されている、請求項
5~
9のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記多孔質触媒層は層状アセンブリの形態であり、前記層状アセンブリは、
多孔質触媒フィルム、及び、
少なくとも1つのフェルトバット、
を含み、前記少なくとも1つのフェルトバットは前記多孔質触媒フィルムの少なくとも片側上に配置されている、請求項
5~
10のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記多孔質触媒フィルムは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜を含む、請求項
12記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのフェルトバットは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フェルト、PTFEフリース、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フェルト、ePTFEフリース、織布フルオロポリマーステープル繊維、不織布フルオロポリマーステープル繊維又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項
12記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの触媒材料は、以下の少なくとも1つ:一酸化バナジウム(VO)、三酸化バナジウム(V
2O
3)、二酸化バナジウム(VO
2)、五酸化バナジウム(V
2O
5)、三酸化タングステン(WO
3)、三酸化モリブデン(MoO
3)、二酸化チタン(TiO
2)、二酸化ケイ素(SiO
2)、三酸化アルミニウム(Al
2O
3)、酸化マンガン(MnO
2)、ゼオライト又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項
1~
12のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
ABS堆積物は、提供工程中に前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~99質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項
1~
12のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
上流のNO
2濃度を上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加させた後に、ABS堆積物は、前記少なくとも1つのろ材の0.01質量%~98質量%の範囲の濃度で前記少なくとも1つのろ材の触媒材料上に配置される、請求項
1~
12のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの酸化剤は、過酸化水素(H
2O
2)、オゾン(O
3)、ヒドロキシルラジカル又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる、請求項
1~
12のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
NO
x除去効率を増加させることは、前記少なくとも1つのろ材から、ABS堆積物、AS堆積物又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも一部を除去することをさらに含む、請求項
1~
12のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記煙道ガス流にアンモニア(NH
3)を添加することをさらに含む、請求項
1~
19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
少なくとも1つのろ材を提供すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、少なくとも1つの触媒材料を含む、
煙道ガス流が前記少なくとも1つのろ材の断面を通してろ材の上流側からろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切って前記煙道ガス流を流すこと、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物、
二酸化硫黄(SO
2)、及び、
アンモニア(NH
3)、
を含む、
前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持すること、
ここで、前記少なくとも1つのろ材の一定のNO
x除去効率を維持することは、
ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供すること、ここで、前記ろ材の上流側から測定したNO
2濃度を、NO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲で提供することは、少なくとも1つの酸化剤を前記煙道ガス流に導入することを含む、及び、
ろ材の下流側から測定したNO
2濃度を、前記煙道ガス流の濃度の0.0001%~0.5%の範囲に制御すること、
を含む、
を含む、方法であって、
ここで、前記方法は、前記煙道ガス流を洗浄する、方法。
【請求項22】
少なくとも1つのろ材、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、
上流側、
下流側、
少なくとも1つの触媒材料、及び、
重硫酸アンモニウム(ABS)堆積物、硫酸アンモニウム(AS)堆積物又はそれらの任意の組み合わせ、
を含む、
少なくとも1つのフィルタバッグ、
ここで、前記少なくとも1つのろ材は、前記少なくとも1つのフィルタバッグ内に配置される、及び、
少なくとも1つのフィルタバッグハウジング、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグは、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジング内に配置され、
ここで、前記少なくとも1つのフィルタバッグハウジングは、煙道ガス流が、前記少なくとも1つのろ材の断面を通して前記少なくとも1つのろ材の上流側から前記少なくとも1つのろ材の下流側に通過するように、前記少なくとも1つのろ材の断面を横切る前記煙道ガス流の流れを受け取るように構成されており、
ここで、前記煙道ガス流は、
一酸化窒素(NO)、及び、
二酸化窒素(NO
2)、
を含むNO
x化合物を含む、
を含む、システムであって、
ここで、前記システムは、上流のNO
2濃度が上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加されたときに、前記少なくとも1つのろ材のNO
x除去効率を増加させるように構成されており、そして前記上流のNO
2濃度は、前記煙道ガス流に少なくとも1つの酸化剤を導入することにより、上流のNO
x化合物の総濃度の2%~99%の範囲に増加される、システム。
【国際調査報告】