(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-18
(54)【発明の名称】光発電モジュールのストリング接続のための方法および装置、並びにそれらのデバイスおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H01L 31/042 20140101AFI20221111BHJP
【FI】
H01L31/04 500
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022530874
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(85)【翻訳文提出日】2022-07-25
(86)【国際出願番号】 SG2020050692
(87)【国際公開番号】W WO2021107873
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】201911175761.X
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522178636
【氏名又は名称】エンヴィジョン デジタル インターナショナル ピーティーイー.エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】ENVISION DIGITAL INTERNATIONAL PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】1 Harbourfront Avenue,#17-01 Keppel Bay Tower,Singapore 098632(SG)
(71)【出願人】
【識別番号】522178647
【氏名又は名称】シャンハイ エンヴィジョン デジタル シーオー.,エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI ENVISION DIGITAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.15,Lane 55,Chuanhe Road China(Shanghai)Pilot Free Trade Zone Shanghai(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】フー,イジエ
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ニン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シュー
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,グオクン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ティアンミン
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151JA07
(57)【要約】
光発電モジュールのストリング接続のための方法および装置が開示される。この方法には:接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得すること;n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類すること;m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成すること、ここで、i番目のパーティションには、n
i 個の光発電モジュールが含まれ、k個の接続ソリューション候補の各々は、n
i 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従ってn
i 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し;k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からターゲット接続ソリューションを選択すること、が含まれる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータデバイスに適用可能な、光発電モジュールのストリング接続のための方法であって、
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得すること、ここで、nは、1より大きい整数であり、
前記n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、前記n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類すること、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり、
前記m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成すること、ここで、前記i番目のパーティションには、n
i 個の光発電モジュールが含まれ、前記k個の接続ソリューション候補の各々は、前記n
i 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従って前記n
i 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、n
i は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算すること、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記m個のパーティション内の前記i番目のパーティションについて前記k個の接続ソリューション候補を生成することは、
前記i番目のパーティションのマトリックスを生成すること、ここで、前記マトリックスは、前記i番目のパーティション内の前記n
i 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成され、
前記マトリックスに基づいて前記k個の接続ソリューション候補を生成すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
前記マトリックスに基づいて前記k個の接続ソリューション候補を生成することは、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従って前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得すること、
前記k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順により前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補を取得すること、
を含み、
前記モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、前記マトリックスには、少なくとも1つの光発電アレイが含まれ、前記モジュール選択優先度は、第1の光発電アレイの光発電モジュール、第2の光発電アレイの光発電モジュール、第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番の降順であり、
前記第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、前記第2の光発電アレイは、第1の方向で前記第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、前記第3の光発電アレイは、第2の方向で前記第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、前記第1の光発電アレイと前記第2の光発電アレイの間の距離は、前記第1の光発電アレイと前記第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、前記プリセットのモジュールストリング容量および前記プリセットのモジュール選択優先度に従って前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得することは、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、前記モジュールストリング容量に従って同じ光発電アレイ内の光発電モジュールを優先的に接続することで光発電モジュールのストリングを取得すること、
未接続の光発電モジュールが光発電アレイに存在する場合に、前記光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続すること、
前記n
i 個の光発電モジュールが接続された後に、1つの接続ソリューション候補を取得すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、
前記光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続することは、
前記未接続の光発電モジュールとは異なる光発電アレイに属し、前記未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールを決定すること、
前記ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合に、前記ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングを切断すること、
前記ターゲット光発電モジュールを前記未接続の光発電モジュールに接続することで、前記光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングを取得すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法において、
前記m個のパーティション内の前記i番目のパーティションについて前記k個の接続ソリューション候補を生成する前に、
前記n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報を取得すること、
前記n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値を決定すること、
前記最大値および前記最小値に基づいて、前記i番目のパーティションのモジュールストリング容量を設定すること、ここで、前記モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、前記モジュールストリング容量は、前記最大値と前記最小値の間である、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法において、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択することは、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値を決定すること、
前記推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補を前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションとして決定すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
光発電モジュールのストリング接続のための装置であって、
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得するように構成された、情報取得モジュールと、ここで、nは、1より大きい整数であり、
前記n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、前記n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類するように構成された、モジュール分類モジュールと、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり、
前記m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成された、ソリューション生成モジュールと、ここで、前記i番目のパーティションには、n
i 個の光発電モジュールが含まれ、前記k個の接続ソリューション候補の各々は、前記n
i 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従って前記n
i 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、n
i は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算するように構成された、使用量計算モジュールと、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択するように構成された、ソリューション選択モジュールと、
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項9】
プロセッサと、コンピュータプログラムを記憶したメモリとを含むコンピュータデバイスであって、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによってロードおよび実行されると、請求項1乃至請求項7のいずれかに定義される光発電モジュールのストリング接続のための方法を前記プロセッサに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項10】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによってロードおよび実行されると、請求項1乃至請求項7のいずれかに定義される光発電モジュールのストリング接続のための方法を前記プロセッサに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、太陽光発電の技術分野に関するものであり、特に、光発電モジュールのストリング接続のための方法および装置、並びにそれらのデバイスおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電所の基本的な発電ユニットは、光発電モジュールである。太陽光発電所を建設する過程で、光発電モジュールをストリングに接続する必要がある。
【0003】
関連技術において、各ストリング内の光発電モジュールが接続された後、光発電モジュールのストリングの正極および負極が両端に残される。光発電モジュールのストリングをコンバイナーボックスに接続するには、光発電モジュールのストリングの正極と負極の一方をケーブルで他方の極の近傍に接続する必要があり、光発電モジュールのストリングは、同じケーブルチャネルを介してコンバイナーボックスまたはインバーターに接続される。したがって、光発電モジュールの各ストリングの正極と負極の間の距離が短いほど、ケーブルの使用量は少なくなる。光発電モジュールが太陽光発電地域に配備された後、関係者は図面上で光発電モジュールのストリング接続のための方法を手作業で設計できるが、図面上で繰り返し変更が必要になるため、効率は低くなる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、光発電モジュールのストリング接続方法を手作業で設計することで引き起こされる低効率の技術的問題を解決することができる、光発電モジュールのストリング接続のための方法および装置、並びにデバイスおよび記憶媒体を提供する。技術的な解決策は、以下のとおりである。
【0005】
一態様において、本開示の実施形態は、コンピュータデバイスに適用される、光発電モジュールのストリング接続のための方法を提供する。この方法には、以下が含まれる:
【0006】
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得すること、ここで、nは、1より大きい整数であり;
【0007】
n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類すること、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり;
【0008】
m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成すること、ここで、i番目のパーティションには、ni 個の光発電モジュールが含まれ、k個の接続ソリューション候補の各々は、ni 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従ってni 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、ni は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり;
【0009】
k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算すること;
【0010】
k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択すること。
【0011】
いくつかのオプションの実施形態において、m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成することには、以下が含まれる:
【0012】
i番目のパーティションのマトリックスを生成すること、ここで、マトリックスは、i番目のパーティション内のni 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成され;
【0013】
マトリックスに基づいてk個の接続ソリューション候補を生成すること。
【0014】
いくつかのオプションの実施形態において、マトリックスに基づいてk個の接続ソリューション候補を生成することには、以下が含まれる:
【0015】
ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従ってni 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得すること;
【0016】
k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順によりni 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補を取得すること;
【0017】
ここで、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、マトリックスには、少なくとも1つの光発電アレイが含まれ、モジュール選択優先度は:第1の光発電アレイの光発電モジュール、第2の光発電アレイの光発電モジュール、第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番の降順であり;
【0018】
第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、第2の光発電アレイは、第1の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、第3の光発電アレイは、第2の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり;第1の光発電アレイと第2の光発電アレイの間の距離は、第1の光発電アレイと第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい。
【0019】
いくつかのオプションの実施形態において、ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従ってni 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得することには、以下が含まれる:
【0020】
ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、モジュールストリング容量に従って同じ光発電アレイ内の光発電モジュールを優先的に接続することで光発電モジュールのストリングを取得すること;
【0021】
未接続の光発電モジュールが光発電アレイに存在する場合に、光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続すること;
【0022】
ni 個の光発電モジュールが接続された後に、1つの接続ソリューション候補を取得すること。
【0023】
いくつかのオプションの実施形態において、光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続することには、以下が含まれる:
【0024】
未接続の光発電モジュールとは異なる光発電アレイに属し、未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールを決定すること;
【0025】
ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合に、ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングを切断すること;
【0026】
ターゲット光発電モジュールを未接続の光発電モジュールに接続することで、光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングを取得すること。
【0027】
いくつかのオプションの実施形態において、この方法には、m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成する前に、更に以下が含まれる:
【0028】
ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報を取得すること;
【0029】
ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値を決定すること;
【0030】
最大値および最小値に基づいて、i番目のパーティションのモジュールストリング容量を設定すること、ここで、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、モジュールストリング容量は、最大値と最小値の間である。
【0031】
いくつかのオプションの実施形態において、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択することには、以下が含まれる:
【0032】
k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値を決定すること;
【0033】
推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補をi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションとして決定すること。
【0034】
別の態様において、本開示の実施形態は、光発電モジュールのストリング接続のための装置を提供し、これには以下が含まれる:
【0035】
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得するように構成された、情報取得モジュール、ここで、nは、1より大きい整数であり;
【0036】
n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類するように構成された、モジュール分類モジュール、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり;
【0037】
m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成された、ソリューション生成モジュール、ここで、i番目のパーティションには、ni 個の光発電モジュールが含まれ、k個の接続ソリューション候補の各々は、ni 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従ってni 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、ni は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり;
【0038】
k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算するように構成された、使用量計算モジュール;
【0039】
k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択するように構成された、ソリューション選択モジュール。
【0040】
いくつかのオプションの実施形態において、ソリューション生成モジュールには、以下が含まれる:
【0041】
i番目のパーティションのマトリックスを生成するように構成された、マトリックス生成サブモジュール、ここで、マトリックスは、i番目のパーティション内のni 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成され;
【0042】
マトリックスに基づいてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成された、ソリューション生成サブモジュール。
【0043】
いくつかのオプションの実施形態において、ソリューション生成サブモジュールは、ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従ってni 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得するように構成される。
【0044】
ソリューション生成サブモジュールは更に、k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順によりni 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補を取得するように構成される。
【0045】
モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、マトリックスには、少なくとも1つの光発電アレイが含まれ、モジュール選択優先度は:第1の光発電アレイの光発電モジュール、第2の光発電アレイの光発電モジュール、第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番の降順である。
【0046】
第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、第2の光発電アレイは、第1の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、第3の光発電アレイは、第2の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり;第1の光発電アレイと第2の光発電アレイの間の距離は、第1の光発電アレイと第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい。
【0047】
いくつかのオプションの実施形態において、ソリューション生成サブモジュールには、ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、モジュールストリング容量に従って同じ光発電アレイ内の光発電モジュールを優先的に接続することで光発電モジュールのストリングを取得するように構成された、モジュールストリング接続ユニット;
【0048】
未接続の光発電モジュールが光発電アレイに存在する場合に、光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続するように構成された、アレイ間接続ユニット;
【0049】
ni 個の光発電モジュールが接続された後に、1つの接続ソリューション候補を取得するように構成された、ソリューション生成ユニット、が含まれる。
【0050】
いくつかのオプションの実施形態において、アレイ間接続ユニットは、未接続の光発電モジュールとは異なる光発電アレイに属し、未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールを決定し;ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合に、ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングを切断し;ターゲット光発電モジュールを未接続の光発電モジュールに接続することで、光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングを取得するように構成される。
【0051】
いくつかのオプションの実施形態において、この装置には更に、ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報を取得し;ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値を決定し;最大値および最小値に基づいてモジュールストリング容量を設定するように構成された容量設定モジュールが含まれ、ここで、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、モジュールストリング容量は、最大値と最小値の間である。
【0052】
いくつかのオプションの実施形態において、ソリューション選択モジュールは、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値を決定し;推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補をターゲット接続ソリューションとして決定するするように構成される。
【0053】
更に別の態様において、本開示の実施形態は、コンピュータデバイスを提供する。コンピュータデバイスは、プロセッサと、コンピュータプログラムを記憶したメモリとを含む。コンピュータプログラムは、プロセッサによってロードおよび実行されると、上記のような光発電モジュールのストリング接続のための方法をプロセッサに実行させる。
【0054】
更に別の態様において、本開示の実施形態は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータプログラムは、プロセッサによってロードおよび実行されると、上記のような光発電モジュールのストリング接続のための方法をプロセッサに実行させる。
【0055】
本開示の実施形態による技術的解決策は、少なくとも以下の有益な効果を達成する:
【0056】
光発電モジュールの位置情報を取得することで、光発電モジュールをパーティション化する。各パーティションにおいて、異なる光発電モジュールを開始ポイントとして、プリセットの接続ソリューションに従って、k個の接続ソリューション候補が生成され、次に、k個の接続ソリューション候補の各々に対応する推定ケーブル使用量に基づいて、ターゲット接続ソリューションが選択される。本開示の実施形態によって提供される技術的解決策において、一方では、k個の接続ソリューション候補がプリセットの接続ソリューションに従って自動的に生成され、そこからターゲット接続ソリューションが選択され、これにより、光発電モジュールのストリング接続効率が改善される。他方では、光発電モジュールは分割され、各パーティションに対応するターゲット接続ソリューションが決定される。光発電モジュールの欠落の問題が発生する可能性が高い手作業のストリング接続と比較して、本開示は、光発電モジュールの接続が欠落する状態を回避し、完全性を保証することができる。
【0057】
上記の一般的な説明および以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、本開示を限定することはできないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
本開示の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下は、実施形態を説明するために必要な添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の添付の図面は、本開示のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、当業者は、創造的な努力なしに、これらの添付の図面から他の図面を依然として導き出すことができる。
【0059】
【
図1】本開示の一実施形態に関する光発電システムの概略構造図を示す。
【0060】
【
図2】直線に接続された光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示す。
【0061】
【
図3】U字型に接続された光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示す。
【0062】
【
図4】U字型に接続された別の光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示す。
【0063】
【
図5】S字型に接続された光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示す。
【0064】
【
図6】本開示の一実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための方法のフローチャートを示す。
【0065】
【
図7】本開示の一実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続するための別の方法のフローチャートを示す。
【0066】
【
図8】本開示の一実施形態に関する光発電マトリックスの概略図を示す。
【0067】
【
図9】本開示の一実施形態に関する別の光発電マトリックスの概略図を示す。
【0068】
【
図10】本開示の一実施形態に関する光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングの概略図を示す。
【0069】
【
図11】本開示の一実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための装置のブロック図を示す。
【0070】
【
図12】本開示の別の実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための装置のブロック図を示す。
【0071】
【
図13】本開示の一実施形態に関するコンピュータデバイスの構造ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0072】
例示的な実施形態が本明細書で詳細に説明され、その例が添付の図面に示されている。以下の説明が添付の図面を参照する場合、特に明記しない限り、異なる添付の図面における同じ番号は、同じまたは類似の要素を示す。以下の例示的な実施形態に記載されている実施方法は、本開示と一致する全ての実施方法を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されるように、本開示のいくつかの態様と一致する方法の単なる例である。
【0073】
図1を参照すると、
図1は、本開示の一実施形態に関する光発電システムの概略構造図を示している。
図1に示すように、光発電システム100は、光発電モジュールのストリング110と、インバーター120と、コンバイナーボックス130と、ボックス型変圧器140と、グリッド接続ポイント150とを含む。光発電モジュールのストリング110、インバーター120、コンバイナーボックス130、ボックス型変圧器140、およびグリッド接続ポイント150は、順番に接続され得る。
【0074】
光発電システム100は、複数の光発電モジュールのストリング110を含み、光発電モジュールのストリング110は、複数の光発電モジュール111を直列に接続することで得られる。
【0075】
図2、3、4、および5を参照すると、
図2は、直線に接続された光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示し;
図3は、U字型に接続された光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示し;
図4は、U字型に接続された別の光発電モジュールのストリングの概略図を例示的に示し;
図5は、S字型に接続された光発電モジュールのストリング概略図を例示的に示している。光発電モジュールのストリング110の接続方法には、
図2に示されるような直線接続、
図3および
図4に示されるようなU字型接続、および
図5に示されるようなS字型接続が含まれ得る。
【0076】
光発電モジュール111は、光発電システム100の基本的な発電ユニットであり、高効率結晶シリコン太陽電池と、超白色テクスチャ強化ガラスと、エチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体と、透明ポリフッ化ビニル複合フィルム背面板と、アルミニウム合金フレームとで構成される。光発電モジュール111は、長い耐用年数および優れた耐圧性の特徴を有する。光発電モジュールの出力電力は、太陽光の日射量に比例する。日光が強いほど、モジュールの出力は高くなる。太陽電池モジュール111の構造タイプには、ガラスシェルタイプ、ボトムボックスタイプ、平板タイプ、およびカバープレートなしの完全接着シールタイプが含まれる。
【0077】
インバーター120は、整流および反転機能を実施するように構成される。整流は交流を直流に変換するプロセスであり、反転は直流を交流に変換するプロセスである。
【0078】
コンバイナーボックス130は、光発電モジュールの整然とした接続を確保するように構成される。コンバイナーボックス130は、光発電システム100の保守および検査中に回路を容易に遮断することができ、光発電システムが故障したときの停電の範囲を減らすことができる。ユーザは、同じ仕様の特定の数の光発電モジュール111を直列に接続して、1つの光発電モジュールのストリング110を形成し、次に、いくつかの光発電モジュールのストリング110をコンバイナーボックス130に並列に接続することができる。それぞれの光発電モジュールのストリング110の電流がコンバイナーボックス130に集中した後、それぞれの光発電モジュールのストリング110はボックス型変圧器140に接続される。
【0079】
ボックス型変圧器140は、コンバイナーボックス内の電流の電圧を変更するように構成される。ボックス型変圧器140によって変換された電流は、グリッド接続ポイント150を介して地方自治体の電力グリッドに接続され得る。ボックス型変圧器140によると、従来の変圧器はボックス型シェルに集中している。ボックス型変圧器は、小型、軽量、低騒音、低損失、高信頼性などの特徴があり、住宅街、商業施設、灯台、空港、工場・鉱山、企業、病院、学校や他の場所などで広く使用されている。
【0080】
本開示の実施形態による方法において、各ステップを実行する対象は、コンピュータデバイスであり得る。コンピュータデバイスは、データの計算、処理、および保存機能を備えた電子デバイスである。コンピュータデバイスは、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、およびスマートロボットなどの端末であってもよく、またサーバであってもよい。
【0081】
以下、本開示の技術的解決策が、いくつかの実施形態を通じて紹介および説明される。
【0082】
図6を参照すると、
図6は、本開示の一実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための方法のフローチャートを示している。本実施形態において、この方法は、主に、説明のために上記で紹介したコンピュータデバイスに適用される。この方法には、以下のステップが含まれ得る:
【0083】
ステップ601において、接続されるn個の光発電モジュールの位置情報が取得され、ここで、nは、1より大きい整数である。
【0084】
光発電モジュールが配置された後、各光発電モジュールの位置情報が入力され得る。位置情報には、屋根、平坦な地面、カーポートの屋根など、光発電モジュールが配置されている領域が含まれ得る。光発電モジュールが行と列に配置されている場合、位置情報には、各光発電モジュールが位置する行と列の情報が含まれ得る。
【0085】
いくつかの任意の実施形態において、光発電モジュールの敷設条件は、最初は画像として表すことができる。画像は、写真または簡略化された設計図であり得る。その後、コンピュータデバイスは、画像認識などの技術を使用して画像を分析し、それにより、光発電モジュールの位置情報を取得して記憶することができる。
【0086】
ステップ602において、n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールがm個のパーティションに分類される。
【0087】
各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数である。
【0088】
いくつかのオプションの実施形態において、n個の光発電モジュールは、屋根、平坦な地面、カーポートの屋根などの光発電モジュールが配置されている領域、および、それぞれの領域における光発電モジュールの数および分配条件に従って、異なるパーティションに分類される。
【0089】
いくつかのオプションの実施形態において、同じパーティション内の光発電モジュールは、同じ領域に存在する場合があり;および/または、同じパーティション内の光発電モジュールによって形成される図形の形状は、通常の幾何学的図形である。
【0090】
いくつかのオプションの実施形態において、光発電モジュールが屋根と平坦な地面の両方に配置されている場合、屋根上の光発電モジュールと平坦な地面上の光発電モジュールは異なるパーティションとなる。
【0091】
いくつかのオプションの実施形態において、光発電モジュールが配置される同じ面積を有する屋根と平坦な地面について、屋根上の光発電モジュールの数が平坦な地面上の光発電モジュールの数の2倍である場合、言い換えると、屋根上の光発電モジュールの密度が平坦な地面状の光発電モジュールの密度の2倍である場合、屋根上の光発電モジュールのパーティションの数は、平坦な地面上の光発電モジュールのパーティションの数よりも多くなる可能性がある。
【0092】
ステップ603において、m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補が生成される。
【0093】
i番目のパーティションには、ni 個の光発電モジュールが含まれる。k個の接続ソリューション候補の各々は、ni 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従ってni 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、ni は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数である。
【0094】
各パーティション内で、複数の接続ソリューション候補が光発電モジュールに利用可能であり得る。i番目のパーティションについて、i番目のパーティション内のni 個の光発電モジュールの接続は、コンピュータデバイス内のプリセットのプログラムを呼び出すことでシミュレートすることができ、それにより、k個の接続ソリューション候補が生成される。プリセットの接続ソリューションは、プリセットのプログラムで設定される。
【0095】
いくつかのオプションの実施形態において、プリセットの接続ソリューションは、光発電モジュールの接続のためのプリセットルールを表す。
【0096】
ステップ604において、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量が計算される。
【0097】
k個の接続ソリューション候補の各々について、推定ケーブル使用量を同じ計算方法で計算して、k個の接続ソリューション候補の各々に対応する推定ケーブル使用量を取得することができる。
【0098】
いくつかのオプションの実施形態において、光発電モジュールをケーブルで直列に接続することで光発電モジュールのストリングが得られる。
【0099】
いくつかのオプションの実施形態において、各光発電モジュールは、正極および負極を備えている。2つの光発電モジュールが接続されている場合、一方の光発電モジュールの正極はケーブルを介して他方の光発電モジュールの負極に接続される。
【0100】
いくつかのオプションの実施形態において、g個の光発電モジュールは、それぞれ1、2、3、4、・・・gのように番号が付され、gは、2以上の整数であり、(g-1)本のケーブルは、それぞれ1、2、3、4、・・・(g-1)のように番号が付される。g個の光モジュールを直列に接続して光発電モジュールのストリングを形成する場合、第2の光発電モジュールの正極を第1のケーブルで第1の光発電モジュールの負極に接続し;第3の光発電モジュールの正極を第2のケーブルで第2の光発電モジュールの負極に接続し;第4の光発電モジュールの正極を第3のケーブルで第3の光発電モジュールの負極に接続し;同様にして最後に、g番目の光発電モジュールの正極を(g-1)番目のケーブルで(g-1)番目の光発電モジュールの負極に接続してもよく、これにより、g個の光発電モジュールを含む光発電モジュールのストリングが得られる。光発電モジュールのストリングの両端は、それぞれ第1の光発電モジュールの正極とg番目の光発電モジュールの負極である。第1の光発電モジュールの正極とg番目の光発電モジュールの負極は、ケーブルを介して同じインバーターまたは同じコンバイナーボックスに接続される。
【0101】
いくつかのオプションの実施形態において、推定ケーブル使用量は、それぞれの光発電モジュール間に接続されたケーブルの全長として表すことができる。光発電モジュールの位置情報に基づいて、互いに接続された隣接する光発電モジュール間の距離を取得することができる。接続ソリューション候補が決定された後、接続ソリューション候補の推定ケーブル使用量を、互いに接続された隣接する光発電モジュール間の距離に基づいて計算することができる。
【0102】
いくつかのオプションの実施形態において、互いに接続された隣接する光発電モジュール間の距離の合計が、接続ソリューション候補の推定ケーブル使用量として概算され;または、互いに接続された隣接する光発電モジュール間に接続された正極と負極の間の距離の合計が、接続ソリューション候補の推定ケーブル使用量として概算される。
【0103】
ステップ605において、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションが選択される。
【0104】
ターゲット接続ソリューションは、i番目のパーティション内の光発電モジュールの接続に実際に実行される接続ソリューションである。
【0105】
いくつかのオプションの実施形態において、ステップ605には、以下のサブステップが含まれ得る:
【0106】
1.k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値が決定される。
【0107】
2.推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補がターゲット接続ソリューションとして決定される。
【0108】
推定ケーブル使用量の最小値を決定する方法には、それぞれの推定ケーブル使用量をサイズ順に機械的に分類し、推定ケーブル使用量の最小値を選択すること;または、それぞれの推定ケーブル使用量に対してペアワイズ比較を実行して、比較された2つの推定ケーブル使用量の小さい方の値を選択し、全ての推定ケーブル使用量が比較されるまで、小さい方の値を残りの推定ケーブル使用量と比較し続けること、ここで、最終の比較から得られた小さい方の値が推定ケーブル使用量の最小値である、が含まれる。
【0109】
要約すると、本開示の実施形態では、光発電モジュールの位置情報を取得することで、光発電モジュールがパーティション化される。各パーティションにおいて、異なる光発電モジュールを開始ポイントとして、プリセットの接続ソリューションに従って、k個の接続ソリューション候補が生成され、次に、k個の接続ソリューション候補の各々に対応する推定ケーブル使用量に基づいて、ターゲット接続ソリューションが選択される。本開示の実施形態によって提供される技術的解決策において、一方では、k個の接続ソリューション候補がプリセットの接続ソリューションに従って自動的に生成され、そこからターゲット接続ソリューションが選択され、これにより、光発電モジュールのストリング接続効率が改善される。他方では、光発電モジュールは分割され、各パーティションに対応するターゲット接続ソリューションが決定される。光発電モジュールの欠落の問題が発生する可能性が高い手作業のストリング接続と比較して、本開示は、光発電モジュールの接続が欠落する状態を回避し、完全性を保証することができる。
【0110】
図7を参照すると、
図7は、本開示の別の実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための方法のフローチャートを示している。本実施形態において、この方法は、主に、説明のために上記で紹介したコンピュータデバイスに適用される。この方法には、以下のステップが含まれ得る:
【0111】
ステップ701において、接続されるn個の光発電モジュールの位置情報が取得され、ここで、nは、1より大きい整数である。
【0112】
このステップの詳細は、
図6の実施形態におけるステップ601のものと同一または類似しており、本明細書では説明を繰り返さない。
【0113】
ステップ702において、n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールがm個のパーティションに分類される。
【0114】
このステップの詳細は、
図6の実施形態のステップ602のものと同一または類似しており、本明細書では説明を繰り返さない。
【0115】
ステップ703において、i番目のパーティションのマトリックスが生成される。
【0116】
マトリックスは、i番目のパーティション内のni 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成される。
【0117】
i番目のパーティション内の光発電モジュールが行と列に配置されている場合、マトリックスは2ビットマトリックスであり得る。マトリックス内の要素は、マトリックスの行と列の交点に配置され、マトリックス内の要素は、パーティション内の交点の対応する位置に光発電モジュールがあるかどうかを示す。
【0118】
例として、パーティション内の交点の対応する位置に光発電モジュールがある場合は、交点の要素は1として表され得る。そうではなく、パーティション内の交点の対応する位置に光発電モジュールがない場合は、交点の要素は0として表され得る。したがって、マトリックスには、ni 1個の要素が含まれる。
【0119】
ステップ704において、マトリックスに基づいてk個の接続ソリューション候補が生成される。
【0120】
上記のマトリックスに基づいて、プリセットの接続ソリューションに従ってマトリックス内のni 1個の要素を接続することができ、これにより、k個の接続ソリューション候補が得られる。
【0121】
いくつかのオプションの実施形態において、最初に開始ポイントとしてni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールが選択されてもよく、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従ってni 個の光発電モジュールを接続することで接続ソリューション候補が得られる。次に、k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順によりni 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補が得られる。
【0122】
図8を参照すると、
図8は、本開示の一実施形態に関する光発電マトリックスの概略図を示している。
図8に示すように、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、マトリックスには、少なくとも1つの光発電アレイが含まれ、優先度の降順でのモジュール選択優先度は:第1の光発電アレイの光発電モジュール、第2の光発電アレイの光発電モジュール、第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番である。
【0123】
図9を参照すると、
図9は、本開示の一実施形態に関する別の光発電マトリックスの概略図を示している。
図9に示すように、第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、第2の光発電アレイは、第1の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、第3の光発電アレイは、第2の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり;第1の光発電アレイと第2の光発電アレイの間の距離は、第1の光発電アレイと第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい。
【0124】
いくつかのオプションの実施形態において、ni 個の光発電モジュールの一部をそれぞれ開始ポイントとして用いて、ni 個の光発電モジュールを接続して、それぞれの開始ポイントに対応する接続ソリューション候補を生成し;または、ni 個の光発電モジュールの各々を開始ポイントとして、ni 個の光発電モジュールを接続して、それぞれの開始ポイントに対応する接続ソリューション候補を生成する。
【0125】
いくつかのオプションの実施形態において、ni 個の光発電モジュールの一部は、マトリックスのそれぞれのコーナーポイントにある要素に対応する光発電モジュールである。
【0126】
いくつかのオプションの実施形態において、ni 個の光発電モジュールの一部は、マトリックスのエッジにある要素に対応する光発電モジュールである。
【0127】
いくつかのオプションの実施形態において、接続ソリューション候補を取得する方法には、以下のステップが含まれ得る:
【0128】
1.ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールが出発ポイントとして選択され、モジュールストリング容量に従って、同じ光発電アレイ内の光発電モジュールが、光発電モジュールのストリングに優先的に接続される。
【0129】
2.未接続の光発電モジュールが光発電アレイ内に存在する場合、光発電アレイをまたがって光発電モジュールが接続される。
【0130】
3.ni 個の光発電モジュールが接続されると、接続ソリューション候補が得られる。
【0131】
いくつかのオプションの実施形態において、U字型接続が、光発電モジュールをストリングに接続するために優先的に選択され、直線接続が、光発電モジュールをストリングに接続するために2番目に選択され、その後にS字型接続が、光発電モジュールをストリングに接続するために選択される。
【0132】
未接続の光発電モジュールは、そのような未接続の光発電モジュールが配置されている光発電アレイ内の他の未接続の光発電モジュールと優先的にストリングに接続される。そのような未接続の光発電モジュールが配置されている光発電アレイ内の未接続の光発電モジュールの数がモジュールストリング容量より少ない場合、光発電アレイをまたがって隣接する光発電アレイ内の光発電モジュールに光発電モジュールのストリングが接続される。
【0133】
いくつかのオプションの実施形態において、光発電モジュールのストリングのモジュールストリング容量は同じである。
【0134】
図10を参照すると、
図10は、本開示の一実施形態に関する光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングの概略図を示している。
図10に示されるように、ステップ2には、以下のサブステップも含まれ得る:
【0135】
(1)未接続の光発電モジュールとは異なる光発電アレイに属し、未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールが決定される。
【0136】
(2)ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合、ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングが切断される。
【0137】
(3)ターゲット光発電モジュールを未接続の光発電モジュールに接続することで光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングが得られる。
【0138】
いくつかのオプションの実施形態において、それぞれの光発電アレイ内の未接続の光発電モジュールをストリングに接続することで、光発電モジュールの数がモジュールストリング容量よりも少ない光発電モジュールのストリングを得ることができる。
【0139】
いくつかのオプションの実施形態において、未接続の光発電モジュールを互いに接続することで、接続済みの光発電モジュールのストリングを切断する必要なしに、モジュールストリング容量と等しい数の光発電モジュールを有する光発電モジュールのストリングを得ることができる。
【0140】
ステップ705において、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量が計算される。
【0141】
このステップの詳細は、
図6の実施形態におけるステップ604のものと同一または類似しており、本明細書では説明を繰り返さない。
【0142】
ステップ706において、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の候補接続ソリューションからi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションが選択される。
【0143】
このステップの詳細は、
図6の実施形態におけるステップ605のものと同一または類似しており、本明細書では説明を繰り返さない。
【0144】
要約すると、本開示の実施形態では、パーティションに対応するマトリックスを生成することで光発電モジュールの配置が単純化され、ターゲット接続ソリューションを決定するプロセスが単純化される。
【0145】
本開示の実施形態において、光発電モジュールが接続される場合、同じ光発電アレイ内の光発電モジュールが優先的に接続される。光発電アレイをまたがって光発電モジュールが接続される場合、距離の近い第2の光発電アレイ内の光発電モジュールを優先的に接続し、総接続距離を可能な限り短縮することで、ケーブルの使用量を削減する。
【0146】
例示的な実施形態において、ステップ704の前に、以下のサブステップが更に含まれ得る:
【0147】
1.ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報が取得される。
【0148】
2.ni 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値が決定される。
【0149】
3.最大値および最小値に基づいてモジュールストリング容量が設定され、ここで、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、モジュールストリング容量は、最大値と最小値の間である。
【0150】
光発電モジュールのパラメータには、光発電モジュールの開回路電圧、動作電圧、定格電力、開回路電圧温度係数、動作電圧温度係数、動作条件下での極高温および極低温などが含まれる。履歴環境情報には、i番目のパーティションの履歴最高温度、履歴最低温度などが含まれる。
【0151】
いくつかのオプションの実施形態において、最大値および最小値を決定することは、それぞれ以下の式1および式2を参照することができる。
【0152】
式1:
【0153】
【0154】
式2:
【0155】
【0156】
Nminは、モジュールストリング容量の最小の整数値を表し;Nmaxは、モジュールストリング容量の最大の整数値を表し;Kvは、光発電モジュールの開回路電圧温度係数を表し、単位は%/℃であり;Kv'は、光発電モジュールの開回路電圧温度係数を表し、単位は%/℃であり;tは、光発電モジュールの動作条件下での極低温を表し、単位は℃であり;t'は、光発電モジュールの動作条件下での極高温を表し、単位は℃であり;Vdcmaxは、インバーターで許可される最大直流入力電圧を表し、単位はV(ボルト)であり;Vmpptminは、インバーターの最大電力点追従(MPPT)ソーラーコントローラーの最小電圧値を表し、単位はVであり;Vocは、光発電モジュールの開回路電圧を表し、単位はVであり;Vpmは、光発電モジュールの動作電圧を表し、単位はVであり;rminは、オーバーマッチ率の最小値を表し;rmaxは、オーバーマッチ率の最大値を表し;Pinvは、インバーターの定格電力を表し、単位はW(ワット)であり;Pmodは、光発電モジュールの定格電力を表し、単位はWであり;Minは、インバーターの入力数を表す。
【0157】
上記の実施形態において、モジュールストリング容量の最大値および最小値が式によって計算され、合理的なモジュールストリング容量を最大値と最小値の間で選択することができる。一方では、モジュールストリング容量が過度に低いために光発電システムの発電効率が低くなりすぎないようにし、それによって光発電システムの発電効率を可能な限り改善する。他方では、光発電モジュールやインバーターは、モジュールストリング容量が大きすぎるために焼損することはなく、それによって光発電モジュールおよびインバーターの耐用年数が長くなる。
【0158】
以下では、本開示の方法の実施形態を実装するように構成することができる、本開示の装置の実施形態を説明する。本開示の装置の実施形態で開示しない詳細については、本開示の方法の実施形態を参照することができる。
【0159】
図11を参照すると、
図11は、本開示の一実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための装置のブロック図を示している。
図11と組み合わせて、装置11000は、上記の方法例を実現する機能を有し、その機能は、ハードウェアによって、またはハードウェアを介して対応するソフトウェアを実行することによって実現され得る。装置11000は、コンピュータ装置であってもよく、またはコンピュータ装置に設定されてもよい。
図11に示すように、装置11000は、情報取得モジュール11100と、モジュール分類モジュール11200と、ソリューション生成モジュール11300と、使用量計算モジュール11400と、ソリューション選択モジュール11500とを含み得る。
【0160】
情報取得モジュール11100は、接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得するように構成され、ここで、nは、1より大きい整数である。
【0161】
モジュール分類モジュール11200は、n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類するように構成され、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数である。
【0162】
ソリューション生成モジュール11300は、m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成され、ここで、i番目のパーティションには、ni 個の光発電モジュールが含まれ、k個の接続ソリューション候補の各々は、ni 個の光発電モジュールの1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従ってni 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも1つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、ni は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数である。
【0163】
使用量計算モジュール11400は、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算するように構成される。
【0164】
ソリューション選択モジュール11500は、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、k個の接続ソリューション候補からi番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択するように構成される。
【0165】
要約すると、本開示の実施形態では、光発電モジュールの位置情報を取得することで、光発電モジュールがパーティション化される。各パーティションにおいて、異なる光発電モジュールを開始ポイントとして、プリセットの接続ソリューションに従って、k個の接続ソリューション候補が生成され、次に、k個の接続ソリューション候補の各々に対応する推定ケーブル使用量に基づいて、ターゲット接続ソリューションが選択される。本開示の実施形態によって提供される技術的解決策において、k個の接続ソリューション候補がプリセットの接続ソリューションに従って自動的に生成され、そこからターゲット接続ソリューションが選択され、これにより、光発電モジュールのストリング接続効率が改善される。更に、光発電モジュールが分割され、各パーティションに対応するターゲット接続ソリューションが決定される。光発電モジュールの欠落の問題が発生する可能性が高い手作業のストリング接続と比較して、本開示は、光発電モジュールの接続が欠落する状態を回避し、完全性を保証することができる。
【0166】
例示的な実施形態において、
図12に示されるように、ソリューション生成モジュール11300には、マトリックス生成サブモジュール11310と、ソリューション生成サブモジュール11320とが含まれる。
【0167】
マトリックス生成サブモジュール11300は、i番目のパーティションのマトリックスを生成するように構成され、ここで、マトリックスは、i番目のパーティション内のni 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成される。
【0168】
ソリューション生成サブモジュール11320は、マトリックスに基づいてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成される。
【0169】
例示的な実施形態において、
図12に示されるように、ソリューション生成サブモジュール11320は、n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従ってn
i 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得するように構成される。
【0170】
ソリューション生成サブモジュール11320は更に、k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順によりni 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補を取得するように構成される。
【0171】
モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、マトリックスには、少なくとも1つの光発電アレイが含まれ、モジュール選択優先度は:第1の光発電アレイの光発電モジュール 、第2の光発電アレイの光発電モジュール、第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番の降順である。
【0172】
第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、第2の光発電アレイは、第1の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、第3の光発電アレイは、第2の方向で第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり;第1の光発電アレイと第2の光発電アレイの間の距離は、第1の光発電アレイと第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい。
【0173】
例示的な実施形態において、
図12に示されるように、ソリューション生成サブモジュール11320には、モジュールストリング接続ユニット11331と、アレイ間接続ユニット11332と、ソリューション生成ユニット11333とが含まれる。
【0174】
モジュールストリング接続ユニット11331は、ni 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、モジュールストリング容量に従って同じ光発電アレイ内の光発電モジュールを光発電モジュールのストリングに優先的に接続するように構成される。
【0175】
アレイ間接続ユニット11332は、未接続の光発電モジュールが光発電アレイに存在する場合に、光発電アレイをまたがって光発電モジュールを接続するように構成される。
【0176】
ソリューション生成ユニット11333は、ni 個の光発電モジュールが接続された後に、1つの接続ソリューション候補を取得するように構成される。
【0177】
例示的な実施形態において、
図12に示されるように、アレイ間接続ユニット11332は、未接続の光発電モジュールとは異なる光発電アレイに属し、未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールを決定し;ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合に、ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングを切断し;ターゲット光発電モジュールを未接続の光発電モジュールに接続することで、光発電アレイをまたがって光発電モジュールのストリングを取得するように構成される。
【0178】
例示的な実施形態において、
図12に示されるように、装置11000には更に、n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報を取得し;n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値を決定し;最大値および最小値に基づいてモジュールストリング容量を設定するように構成された容量設定モジュール11600含まれ、ここで、モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、モジュールストリング容量は、最大値と最小値の間である。
【0179】
例示的な実施形態において、ソリューション選択モジュール11500は、k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値を決定し;推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補をターゲット接続ソリューションとして決定するように構成される。
【0180】
図13は、本開示の一実施形態に関するコンピュータデバイスの構造ブロック図を示している。コンピュータデバイスは、上記の実施形態に関する光発電モジュールのストリング接続のための方法を実装するように構成される。
図13を参照すると、具体的には:
【0181】
コンピュータデバイス1300は、中央処理装置(CPU)1301と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1302および読み取り専用メモリ(ROM)1303を含むシステムメモリ1304と、システムメモリ1304および中央処理装置1301に接続されたシステムバス1305とを含む。コンピュータデバイス1300はまた、コンピュータ内の様々なデバイス間の情報伝送を支援する基本入出力(I/O)システム1306と、オペレーティングシステム1313、アプリケーションプログラム1314、および他のプログラムモジュール1312を記憶した大容量記憶装置1307とを含む。
【0182】
基本入出力システム1306は、情報を表示するためのディスプレイ1308と、ユーザが情報を入力するためのマウスおよびキーボードなどの入力デバイス1309とを含む。ディスプレイ1308および入力デバイス1309は両方とも、システムバス1305に接続された入出力コントローラ1310を介して中央処理装置1301に接続される。基本入出力システム1306はまた、キーボード、マウス、または電子スタイラスなどの複数の他のデバイスからの入力を受信および処理するための入出力コントローラ1310を含み得る。同様に、入出力コントローラ1310はまた、ディスプレイ画面、プリンタ、または他のタイプの出力デバイスへの出力を提供する。
【0183】
大容量記憶装置1307は、システムバス1305に接続された大容量記憶装置コントローラ(図示せず)を介して中央処理装置1301に接続される。大容量記憶装置1307およびそれに関連するコンピュータ可読媒体1300は、コンピュータに不揮発性ストレージを提供する。すなわち、大容量記憶装置1307は、ハードディスクまたはCD-ROM(Compact Disk Read-Only Memory)ドライブなどのコンピュータ可読媒体(図示せず)を含み得る。
【0184】
一般性を失うことなく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、並びに取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、またはその他のソリッドステートストレージ技術、CD-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)、またはその他の光ストレージ、テープカートリッジ、磁気テープ、ディスクストレージ、またはその他の磁気ストレージデバイスが含まれる。当業者は、コンピュータ記憶媒体が前述のものに限定されないことを知っているであろう。前述のシステムメモリ1304および大容量記憶装置1307は、まとめてメモリと呼ばれることがある。
【0185】
本開示の様々な実施形態によれば、コンピュータデバイス1300はまた、インターネットなどのネットワークによってネットワーク上のリモートコンピュータに接続して動作し得る。すなわち、コンピュータデバイス1300は、システムバス1305に接続されたネットワークインターフェースユニット1311によってネットワーク1312に接続されてもよく、または、言い換えれば、ネットワークインターフェースユニット1311はまた、他のタイプのネットワークまたはリモートコンピュータシステム(図示せず)に接続されてもよい。
【0186】
例示的な実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体も提供され、コンピュータプログラムが記憶媒体に記憶される。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、光発電モジュールのストリング接続のための上記の方法が実装される。
【0187】
例示的な実施形態では、コンピュータプログラム製品も提供される。コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、光発電モジュールのストリング接続のための上記の方法を実装するように構成される。
【0188】
本明細書に記載した各ステップの番号は、各ステップの実行可能な順序を例示的に示すに過ぎないことを理解されたい。いくつかの他の実施形態において、上記のステップはまた、番号の順序から外れて実行されてもよく、例えば、異なる番号の2つのステップが同時に実行され、または異なる番号の2つのステップが図面とは逆の順序で実行され、本開示の実施形態に限定されない。
【0189】
上記に記載したものは、本開示の単なる例示的な実施形態であり、本開示を限定することを意図するものではない。本開示の意図および原則の範囲内で行われた任意の変更、同等物の置換、および改善は、全て本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータデバイスに適用可能な、
複数の光発電モジュール
を直列に接続して光発電モジュールのストリングを構成するための方法であって、
前記複数の光発電モジュールの各々は、光発電システムの基本的な発電ユニットであり、
前記方法は、
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得すること、ここで、nは、
3より大きい整数であり、
前記n個の光発電モジュールは、既に配置されており、
前記n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、前記n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類すること、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり、
前記m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成すること、ここで、前記i番目のパーティションには、n
i 個の光発電モジュールが含まれ、前記k個の接続ソリューション候補の各々は、前記n
i 個の光発電モジュールの
うちの異なる1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従って前記n
i 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも
2つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、n
i は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算すること、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記m個のパーティション内の前記i番目のパーティションについて前記k個の接続ソリューション候補を生成することは、
前記i番目のパーティションのマトリックスを生成すること、ここで、前記マトリックスは、前記i番目のパーティション内の前記n
i 個の光発電モジュールの位置分布を特徴付けるように構成され、
前記マトリックスに基づいて前記k個の接続ソリューション候補を生成すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
前記マトリックスに基づいて前記k個の接続ソリューション候補を生成することは、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、プリセットのモジュールストリング容量およびプリセットのモジュール選択優先度に従って前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得すること、
前記k個の接続ソリューション候補が生成されるまで、開始ポイントを置き換え、上記の手順により前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで別の接続ソリューション候補を取得すること、
を含み、
前記モジュールストリング容量は、
前記少なくとも2つの光発電モジュールのストリング
の各々に含まれる光発電モジュールの数であり、前記マトリックスには、
第1の光発電アレイ、第2の光発電アレイ、第3の光発電アレイが含まれ、これらの各々は、複数の光発電モジュールを含むと共に他の2つの光発電アレイから離間されており、前記モジュール選択優先度は、
前記第1の光発電アレイの光発電モジュール、
前記第2の光発電アレイの光発電モジュール、
前記第3の光発電アレイの光発電モジュールの順番の降順であり、
前記第1の光発電アレイは、現在生成されている光発電モジュールのストリング内の光発電モジュールが配置されている光発電アレイであり、前記第2の光発電アレイは、第1の方向で前記第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、前記第3の光発電アレイは、第2の方向で前記第1の光発電アレイに隣接する光発電アレイであり、前記第1の光発電アレイと前記第2の光発電アレイの間の距離は、前記第1の光発電アレイと前記第3の光発電アレイの間の距離よりも小さい、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、前記プリセットのモジュールストリング容量および前記プリセットのモジュール選択優先度に従って前記n
i 個の光発電モジュールを接続することで1つの接続ソリューション候補を取得することは、
前記n
i 個の光発電モジュールから1つの光発電モジュールを開始ポイントとして選択し、前記モジュールストリング容量に従って
前記第1の光発電アレイ内の光発電モジュールを
直列に優先的に接続することで
前記少なくとも2つの光発電モジュールのストリング
のうちの1つを取得すること、
未接続の光発電モジュールが
前記第1の光発電アレイに存在する場合に、前記
第1の光発電アレイをまたがって
前記未接続の光発電モジュールを接続すること、
前記n
i 個の光発電モジュールが接続された後に、1つの接続ソリューション候補を取得すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、
前記
第1の光発電アレイをまたがって
前記未接続の光発電モジュールを接続することは、
前記
第1の光発電アレイとは異なる光発電アレイに属し、前記未接続の光発電モジュールに最も近いターゲット光発電モジュールを決定すること、
前記ターゲット光発電モジュールがストリングに接続されている場合に、前記ターゲット光発電モジュールが配置されている光発電モジュールのストリングを切断すること、
前記ターゲット光発電モジュールを前記未接続の光発電モジュールに接続することで、前記
第1の光発電アレイをまたがる光発電モジュールのストリングを取得すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法において、
前記m個のパーティション内の前記i番目のパーティションについて前記k個の接続ソリューション候補を生成する前に、
配備されている前記n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報を取得すること、
前記n
i 個の光発電モジュールのパラメータおよび履歴環境情報に基づいて、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数の最大値および最小値を決定すること、
前記最大値および前記最小値に基づいて、前記i番目のパーティションのモジュールストリング容量を設定すること、ここで、前記モジュールストリング容量は、光発電モジュールのストリングに含まれる光発電モジュールの数であり、前記モジュールストリング容量は、前記最大値と前記最小値の間である、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法において、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択することは、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量の最小値を決定すること、
前記推定ケーブル使用量の最小値に対応する接続ソリューション候補を前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションとして決定すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
複数の光発電モジュール
を直列に接続して光発電モジュールのストリングを構成するための装置であって、
前記複数の光発電モジュールの各々は、光発電システムの基本的な発電ユニットであり、
前記装置は、
接続されるn個の光発電モジュールの位置情報を取得するように構成された、情報取得モジュールと、ここで、nは、
3より大きい整数であり、
前記n個の光発電モジュールは、既に配置されており、
前記n個の光発電モジュールの位置情報に基づいて、前記n個の光発電モジュールをm個のパーティションに分類するように構成された、モジュール分類モジュールと、ここで、各パーティションには、複数の光発電モジュールが含まれ、mは、1より大きくnより小さい整数であり、
前記m個のパーティション内のi番目のパーティションについてk個の接続ソリューション候補を生成するように構成された、ソリューション生成モジュールと、ここで、前記i番目のパーティションには、n
i 個の光発電モジュールが含まれ、前記k個の接続ソリューション候補の各々は、前記n
i 個の光発電モジュールの
うちの異なる1つを開始ポイントとして使用し、プリセットの接続ソリューションに従って前記n
i 個の光発電モジュールの接続をシミュレートすることで少なくとも
2つの光発電モジュールのストリングを取得し、ここで、iは、m以下の正の整数であり、n
i は、1より大きくnより小さい整数であり、kは、1より大きい整数であり、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量を計算するように構成された、使用量計算モジュールと、
前記k個の接続ソリューション候補にそれぞれ対応する推定ケーブル使用量に基づいて、前記k個の接続ソリューション候補から前記i番目のパーティションに対応するターゲット接続ソリューションを選択するように構成された、ソリューション選択モジュールと、
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項9】
プロセッサと、コンピュータプログラムを記憶したメモリとを含むコンピュータデバイスであって、
前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによってロードおよび実行されると、請求項1乃至請求項7のいずれかに定義される光発電モジュールのストリング接続のための方法を前記プロセッサに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項10】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサによってロードおよび実行されると、請求項1乃至請求項7のいずれかに定義される光発電モジュールのストリング接続のための方法を前記プロセッサに実行させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】