(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】差動信号電流センサ
(51)【国際特許分類】
G01R 15/20 20060101AFI20221114BHJP
【FI】
G01R15/20 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022512723
(86)(22)【出願日】2019-09-20
(85)【翻訳文提出日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2019107032
(87)【国際公開番号】W WO2021051400
(87)【国際公開日】2021-03-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521126966
【氏名又は名称】スージョウ リテルヒューズ オーブイエス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ、ジアンフェイ
【テーマコード(参考)】
2G025
【Fターム(参考)】
2G025AA00
2G025AB01
2G025AC01
(57)【要約】
さまざまな差動信号電流センサデバイスが開示される。いくつかの実施形態において、電流センサデバイスは、電流方向において電流を伝導するための導体を含み得る。導体は、第1の周縁から、導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、第2の周縁から中心軸の方に延在する第2のスロットを含み得る。電流センサデバイスは、第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサをさらに含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流方向において電流を伝導するための導体であって、
第1の周縁から、前記導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、
第2の周縁から前記中心軸の方に延在する第2のスロット
を有する導体と、
前記第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、前記第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサと
を備える、電流センサデバイス。
【請求項2】
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットは、前記導体の長さに沿って互いに対してオフセットされる、請求項1に記載の電流センサデバイス。
【請求項3】
前記導体はバスバーである、請求項1または2に記載の電流センサデバイス。
【請求項4】
前記導体の長さは前記導体の幅および厚さを上回る、請求項1から3のいずれか一項に記載の電流センサデバイス。
【請求項5】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは集積回路である、請求項1から4のいずれか一項に記載の電流センサデバイス。
【請求項6】
印刷回路基板をさらに備え、前記導体は前記印刷回路基板上に位置付けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載の電流センサデバイス。
【請求項7】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは、垂直磁束を測定するために前記導体に対して配置され、前記第1のスロットにおける前記垂直磁束は第1の方向に配向され、前記第2のスロットにおける前記垂直磁束は、前記第1の方向と反対の第2の方向に配向される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電流センサデバイス。
【請求項8】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは、前記導体と直接接触しない、請求項1から7のいずれか一項に記載の電流センサデバイス。
【請求項9】
電流方向において電流を伝導するための導体であって、
第1の周縁から、前記導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、
第2の周縁から前記中心軸の方に延在する第2のスロットを有し、
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットは、前記導体の長さに沿って互いにオフセットされる、導体と、
前記第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、前記第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサと
を備える、差動信号電流センサデバイス。
【請求項10】
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットは互いに垂直に延在する、請求項9に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項11】
前記導体はバスバーである、請求項9または10に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項12】
前記導体の長さは幅および厚さを上回る、請求項9から11のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項13】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは集積回路である、請求項9から12のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項14】
印刷回路基板をさらに備え、前記導体は前記印刷回路基板上に位置付けられる、請求項9から13のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項15】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは、垂直磁束を測定するために前記導体に対して配置され、前記第1のスロットにおける前記垂直磁束は第1の方向に配向され、前記第2のスロットにおける前記垂直磁束は、前記第1の方向と反対の第2の方向に配向される、請求項9から14のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項16】
電流方向において電流を伝導するための導体であって、
第1の周縁から、前記導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、
第2の周縁から前記中心軸の方に延在する第2のスロットを有し、
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットは、前記導体の長さに沿って互いにオフセットされる、導体と、
前記第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、前記第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサと
を備え、
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサは、前記導体を通る前記電流によって生成される垂直磁束を測定し、前記第1のスロットにおける前記垂直磁束は第1の方向に配向され、前記第2のスロットにおける前記垂直磁束は、前記第1の方向と反対の第2の方向に配向される、差動信号電流センサデバイス。
【請求項17】
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットは互いに平行に延在し、前記第1の電流センサは前記第1の周縁と前記中心軸との間に配置され、前記第2の電流センサは前記第2の周縁と前記中心軸との間に配置される、請求項16に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項18】
前記導体はバスバーであり、前記バスバーの長さは前記バスバーの幅および厚さを上回る、請求項16または17に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項19】
前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサはホール効果センサである、請求項16から18のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【請求項20】
印刷回路基板をさらに備え、前記導体は前記印刷回路基板上に位置付けられる、請求項16から19のいずれか一項に記載の差動信号電流センサデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、一体型電流センサ構造の分野に関する。より詳細には、本開示の実施形態は差動信号電流センサに関する。
【背景技術】
【0002】
電流センサは、ワイヤで電流(ACまたはDC)を検出するデバイスであり、その電流に比例する信号を生成する。生成された信号は、アナログ電圧もしくは電流、またはさらにはデジタル出力であり得る。導電ワイヤにおける電流を検出かつ測定するための1つの方法には、ホール効果に基づくホールセンサを使用する。ホール効果は、材料における電流、および電流に対して垂直に加えられた磁場に対して横方向に、(ワイヤなどの)導電材にわたる電圧差(ホール電圧)の発生である。電圧差は測定可能であり、加えられた磁場が認識される場合、導電材における電流は演繹可能である。このような電流センサは磁気電流センサと呼ばれ得る。
【0003】
多くの場合、浮遊磁場を磁気電流センサから除くまたは緩和することが望ましい。演繹された電流は磁気センサに加えられた局所磁場に左右されるため、いずれの未知のまたは望ましくない磁場も不正確な測定を引き起こす可能性がある。広範囲の周波数に対する直流および交流両方の測定時に一貫性のある精確な電流測定を提供することも望ましい。
【0004】
従って、浮遊磁場がある環境における一貫性のある精確な電流測定を提供する電流センサ構造、および幅広い周波数範囲を有する電流が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの手法では、電流センサデバイスは、電流方向において電流を伝導するための導体であって、第1の周縁から、導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、第2の周縁から中心軸の方に延在する第2のスロットを含む導体であり得る。電流センサデバイスは、第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサをさらに含み得る。
【0006】
別の手法では、差動信号電流センサデバイスは、電流方向において電流を伝導するための導体であって、第1の周縁から、導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、第2の周縁から中心軸の方に延在する第2のスロットを含む導体を含み得る。第1のスロットおよび第2のスロットは、導体の長さに沿って互いにオフセットされ得る。差動信号電流センサデバイスは、第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサをさらに含み得る。
【0007】
さらに別の手法では、差動信号電流センサデバイスは、電流方向において電流を伝導するための導体であって、第1の周縁から、導体の長さに沿って延在する中心軸の方に延在する第1のスロット、および、第2の周縁から中心軸の方に延在する第2のスロットを含む導体を含み得る。第1のスロットおよび第2のスロットは、導体の長さに沿って互いにオフセットされ得る。差動信号電流センサデバイスは、第1のスロット内に位置付けられる第1の電流センサ、および、第2のスロット内に位置付けられる第2の電流センサをさらに含み得、第1の電流センサおよび第2の電流センサは、導体を通る電流によって生成される垂直磁束を測定し、第1のスロットにおける垂直磁束は第1の方向に配向され、第2のスロットにおける垂直磁束は、第1の方向と反対の第2の方向に配向される。
【0008】
添付の図面は、開示された実施形態の、これらの原理の実際的応用のためにこれまで案出された例示的な手法を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態による電流センサデバイスの上面図である。
【0010】
【
図2】本開示の実施形態による
図1の電流センサデバイスの導体の斜視図である。
【0011】
【
図3】本開示の実施形態による磁束線を示す
図2のバスバーの側面図である。
【0012】
【
図4】本開示の実施形態による
図1の電流センサデバイスの回路図である。
【0013】
【
図5】本開示の実施形態によるハウジングを含む電流センサデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面は必ずしも一定の縮尺であるわけではない。図面は単なる表現であり、本開示の具体的なパラメータを描写することを意図するものではない。図面は、本開示の例示的な実施形態を示すことが意図され、従って、範囲の限定とみなされるように意図されていない。図面において、同様の番号付けは同様の要素を表す。
【0015】
さらに、図のいくつかにおける特定の要素は省略され得、または説明を明確にするために原寸に比例させずに示され得る。断面図は、「スライス」、または「近視的な」断面図の形式であり得、説明を明確にするために、その他の場合は、「実際通りの」断面図では可視の特定の背景線が省略される。さらに、明確にするために、いくつかの参照番号は特定の図面で省略され得る。
【0016】
本開示による電流センサデバイスについて、ここで、方法の実施形態が示される添付の図面を参照しつつ、以下により詳しく説明する。このデバイスは、多くの異なる形式で具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が綿密かつ完全になるように、かつシステムおよび方法の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0017】
図1~
図2に移って、本開示の実施形態による差動信号電流センサデバイス(以下「デバイス」)100について説明する。示されるように、デバイス100は、導体102を横切る一連の破線矢印で示されるように、電流方向において電流(I)を伝導するための導体102を含み得る。示されるように、バスバーであり得る導体102は、第1の端部104とこの反対側の第2の端部106、第1の側108とこの反対側の第2の側110、および、第1の主面112とこの反対側の第2の主面114を含む。第1の端部104と第2の端部106との間で(例えば、x方向に沿って)延在する導体102の長さは、第1の側108と第2の側110との間で(例えば、y方向に沿って)延在する導体102の幅を上回る場合がある。さらに、導体102の長さおよび幅はこの厚さを上回る場合があり、この厚さは、第1の主面112と第2の主面114との間で(例えば、z方向に沿って)延在する。非限定的ではあるが、導体102は、複数の導体表面を有し得、かつ、材料、例えば、導電材の異なる電気的に絶縁された層を有する積層構造であり得る。
【0018】
さらに示されるように、導体102は1つまたは複数の切欠きもしくはスロットを含み得る。いくつかの実施形態において、導体102は、第1の周縁122から、導体102の長さに沿って延在する中心軸(CA)の方に延在する第1のスロット120Aを有する。導体102は、第2の周縁124から中心軸の方に延在する第2のスロット120Bをさらに含む。示されるように、第1の周縁122および第2の周縁124は、それぞれ、導体102の第1の側108および第2の側に対応する。第1のスロット120Aおよび第2のスロット120Bは、例えば、第1の主面112と第2の主面114との間で、導体102の厚さを通して延在し得る。非限定的ではあるが、第1のスロット120Aおよび第2のスロット120Bは、略長方形の形状または輪郭を有し得る。
【0019】
示されるように、第1のスロット120Aおよび第2のスロット120Bは、互いに対して中心軸に沿ってオフセットされ得る。言い換えれば、第1のスロット120Aおよび第2のスロット120Bは、導体102の中央部分133で分離されて、互いに平行に延在し得る。中央部分133は、電流Iが加えられる時、導体102が第1のスロット120Aおよび/または第2のスロット120Bの部位で過熱しないように保証し得る。
【0020】
さらに示されるように、デバイス100は、第1のスロット120A内に位置付けられる第1の電流センサ130、および、第2のスロット120B内に位置付けられる第2の電流センサ132を含み得る。第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、全体的に、導体102の表面と直接接触しない。いくつかの実施形態において、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、パッケージにおいて成型可能であり、かつ印刷回路基板136または他の配線基板上に配置可能である集積回路であり得る。集積回路は、集積回路パッケージ上のリード線またはピン142(
図2)を使用して、印刷回路基板136上のワイヤ、リードフレーム、半田バンプ、および他の導電体のいずれか1つまたは任意の組み合わせに電気的に接続可能である。示されるように、導体102は、印刷回路基板136上に位置付けられ得るおよび/または印刷回路基板136に結合され得る。他の実施形態において、導体102は、独立しており、印刷回路基板136のような別個のサポートを必要としない。
【0021】
印刷回路基板136は、電流を検知する集積回路のみを含むことができる、または制御または信号処理能力を提供する他の集積回路を含むことができる。いくつかの実施形態において、垂直ホールセンサが使用される。他の実施形態において、(ホール効果、AMR、GMR、または任意の他の適した検知技術を用いる)二軸または三軸磁場センサが使用される。例えば、面内磁場を検知する、巨大磁気抵抗センサ(GMR)、トンネル磁気抵抗センサ(TMR)、異方性磁気抵抗センサ(AMR)、フラックスゲートまたはロゴスキーコイルなどの代替的な磁気センサ技術も、ホールセンサの代わりに使用可能である。
【0022】
いくつかの実施形態において、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、単一チップ、単一集積回路、または単一のパッケージに一体化可能である。第1の電流センサ130および第2の電流センサ132のそれぞれは、中心軸からある距離でオフセットされ得る。例えば、第1の電流センサ130は第1の周縁122と中心軸との間に配置され、第2の電流センサ132は第2の周縁124と中心軸との間に配置される。さらに、上に論じられるように、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、導体102の中央部分133によって中心軸に沿って互いにオフセットされ得る。結果として、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、垂直磁束を測定するために導体102に対して配置される。
【0023】
オフセットはされるが、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、導体102の両側に向かい合って配置される。このような配置において、デバイス100は、第1の電流センサ130からの信号と第2の電流センサ132からの信号との差分をとって外部磁場を打ち消すことによって、デバイスの信号対雑音比が改善されるように差動的に動作可能である。このような実施形態は遮蔽の必要性を低減することができる。
【0024】
図3に示されるように、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、導体102を通る電流によって生成される垂直磁束140を測定し、第1のスロット120Aにおける垂直磁束140は第1の方向に(例えば、z方向に沿って上から下に)配向され、第2のスロット120Bにおける垂直磁束140は、第1の方向と反対の第2の方向に(例えば、z方向に沿って下から上に)配向される。言い換えれば、第1のスロット120Aにおける垂直磁束140は、導体102を通る際に第1の主面112から第2の主面114の方に進み、第2のスロット120Bにおける垂直磁束140は、導体102を通る際に第2の主面114から第1の主面112の方に進む。これらの方向が代替的な実施形態では逆になり得ることは理解されるであろう。
【0025】
図4は、本開示の実施形態による回路図としてのデバイス100を示す。1つの非限定的な実施形態では、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132は、オペアンプ144によって受信される各電圧(VOUT1およびVOUT2)を出力する。示されるように、第1の電流センサ130および第2の電流センサ132はホールセンサであり得る。オペアンプ144は、この2つの個々の入力(+、-)に加えられる信号間の差異である出力信号145(VOUT)を生成する。差動出力信号145は有益には、外部漂遊磁場に影響されない。
【0026】
ここで
図5に移ると、導体102を部分的に含むまたは覆うハウジング150を含むデバイス100の非限定的な例が示されている。いくつかの実施形態において、ハウジング150は、導体102を受けるための開口部152を含み得る。例えば、ハウジング150は、導体102の第1の主面112および第2の主面114に沿って延在して、導体102の第1の端部104および第2の端部106がハウジング150の外側に延在し得る。いくつかの実施形態において、ナイロンであり得るハウジング150は、この底面155に沿って印刷回路基板(図示せず)に結合可能である。さらに示されるように、デバイス100は、ハウジング150が含む第1の電流センサ130および第2の電流センサ132の印刷回路基板アセンブリ(図示せず)をカプセル化するための熱硬化性材料157をさらに含み得る。
【0027】
要するに、本明細書の実施形態は、高精度であり、温度の上昇に対して保護され、外部漂遊磁場による妨害の防止がなされた新規デバイスを提供する。さらに、本開示のデバイスは、例えば、外部漂遊磁場に影響されないための遮蔽としての集積磁気コンセントレータ(IMC)を必要としない。またさらに、本デバイスには、磁束のさらなる遮蔽は必要とされず、これによって、部品、ひいては費用が低減する。
【0028】
本明細書で使用される時、単数形で冠詞「a」または「an」を伴って挙げられた要素または段階は、このような排除が明示的に挙げられていない場合、複数の要素または段階を除外しないと理解されるものとする。さらに、本開示の「1つの実施形態」に対する言及は、挙げられた特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることは意図されていない。
【0029】
本明細書における「含む」、「備える」、または「有する」、およびこれらの変形の使用は、その後に列挙されるアイテムおよびこの等価物、ならびに追加のアイテムを包含することを意味している。それ故に、用語「含む」、「備える」、または「有する」、およびこれらの変形は、オープンエンド表現であり、本明細書において区別せずに使用可能である。
【0030】
「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、および「および/または」という言い回しは、本明細書で使用される時、オープンエンド表現であり、実施において接続的および離接的の両方である。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、ならびに「A、B、および/またはC」の表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBをまとめて、AおよびCをまとめて、BおよびCをまとめて、またはA、B、およびCをまとめて、を意味する。
【0031】
全ての方向についての言及(例えば、近位、遠位、上部、下部、上方、下方、左、右、横方向、長手方向、前部、後部、頂部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回り、および反時計回り)は、読者の本開示の理解を助けるために識別目的のためだけに使用される。この方向についての言及は、特に、本開示の位置、向き、または使用に関する限定をもたらさない。接続についての言及(例えば、取り付けられた、結合された、接続された、および接合された)は、別段指示されない限り、広く解釈されるべきであり、要素の集合間の中間部材、および要素間の相対運動を含み得る。そのように、接続についての言及は、2つの要素が直接接続され、互いに対して固定されることを必ずしも推論するものではない。
【0032】
さらに、識別についての言及(例えば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性または優先度を意味することを意図されているのではなく、別のものから1つの特徴を区別するために使用される。図面は、例示を目的とし、本明細書に添付された図面に反映された寸法、位置、順序、および相対的なサイズは変化し得る。
【0033】
さらに、「実質的な」または「およそ」という用語、および「近似」または「およそ」という用語は、いくつかの実施形態において区別せずに使用可能であり、当業者によって許容できる任意の相対的測定を使用して説明可能である。例えば、これらの用語は、意図された機能を提供可能である偏差を示すために、参照パラメータとの比較としての役割を果たす。非限定的ではあるが、参照パラメータからの偏差は、例えば、1%未満、3%未満、5%未満、10%未満、15%未満、および20%未満などであり得る。
【0034】
本開示の特定の実施形態が本明細書に説明されているが、本開示が、当技術分野が許容する限りの広い範囲にあり、かつ本明細書も同様に読まれ得るため、本開示はこれらに限定されない。従って、上記の説明は限定と解釈されるべきではない。むしろ、上記の説明は、特定の実施形態の例証に過ぎない。当業者は、本明細書に添付の請求項の範囲および主旨内で他の修正を想起するであろう。
【国際調査報告】