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特表2022-548578バックライト付きディスプレイのためのバックライトユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】バックライト付きディスプレイのためのバックライトユニット
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20221114BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20221114BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20221114BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20221114BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221114BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20221114BHJP
【FI】
F21S2/00 481
F21V5/00 530
F21V5/02 100
F21V5/04 200
F21V5/04 600
F21V5/00 320
F21Y115:10
F21Y105:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516023
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 US2020049907
(87)【国際公開番号】W WO2021050523
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/898,693
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/929,309
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/023,618
(32)【優先日】2020-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522095274
【氏名又は名称】ブライトビュー テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー, ケニス エル.
(72)【発明者】
【氏名】シェン, ビン
(72)【発明者】
【氏名】ポープ, マシュー ケー.
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA08
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA13
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA04
3K244GA11
3K244GA14
(57)【要約】
本発明は、概して、バックライト付きディスプレイのバックライトユニットに関し、具体的には、発光ダイオード(LED)光源を伴うバックライト付きディスプレイのためのバックライトユニットに関する。バックライトユニットは、発光ダイオードのアレイと、発光ダイオードのアレイの上方に位置付けられる、少なくとも2つの光学フィルムと、少なくとも2つの光学フィルムの上方に位置付けられる、輝度増強フィルムの対とを含む。光学フィルムの大部分は、その少なくとも1つの表面上に複数の光分割微細構造を有する、光分割光学フィルムである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトユニットであって、
発光ダイオードのアレイと、
前記発光ダイオードのアレイの上方に位置付けられる少なくとも2つの光学フィルムと、
前記少なくとも2つの光学フィルムの上方に位置付けられる輝度増強フィルムの対と
を備え、
前記少なくとも2つの光学フィルムの大部分は、その少なくとも1つの表面上に複数の光分割微細構造を有する光分割光学フィルムである、バックライトユニット。
【請求項2】
前記少なくとも2つの光学フィルムの全ては、その少なくとも1つの表面上に前記複数の光分割微細構造を有する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記発光ダイオードのアレイの上方に、かつ前記輝度増強フィルムの対の下方に位置付けられる色変換層をさらに備える、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項4】
前記色変換層は、少なくとも1つの光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記色変換層は、複数の光分割微細構造を備える少なくとも1つの表面を有する、請求項4に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記色変換層の上方に、かつ前記輝度増強フィルムの対の下方に位置付けられる少なくとも1つの付加的光分割光学フィルムをさらに備える、請求項4に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記少なくとも2つの光学フィルムは、その第1の側上の第1の方向に延在する複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第2の方向に延在する複数の第1の楕円形レンズ構造とを備える第1の光分割光学フィルムを備え、前記第2の方向は、前記第1の方向に略直交し、前記第1の側は、前記発光ダイオードのアレイに面する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
前記少なくとも2つの光学フィルムは、前記第1の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる第2の光分割光学フィルムを含み、前記第2の光分割光学フィルムは、その第1の側上の実質的に前記第1の方向に延在する複数の第2の平行線形プリズムと、その第2の側上の前記第2の方向に延在する複数の第2の楕円形レンズ構造とを備え、前記第2の光分割光学フィルムの第1の側は、前記第1の光分割光学フィルムの第2の側に面する、請求項7に記載のバックライトユニット。
【請求項9】
前記少なくとも2つの光学フィルムは、前記第2の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる第3の光分割光学フィルムを含み、前記第3の光分割光学フィルムは、その第1の側上に実質的に前記第2の方向に延在する複数の第3の平行線形プリズムを備える、請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記第3の光分割はさらに、その第2の側上に複数の微細構造を備える、請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
前記第3の光分割光学フィルムの第2の側は、前記第2の光分割光学フィルムの第2の側に面する、請求項10に記載のバックライトユニット。
【請求項12】
前記光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に延在する複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の前記第1の方向に延在する複数の第2の平行線形プリズムとを備える第1の光分割光学フィルムである、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項13】
前記光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の前記第1の方向に延在する複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の前記第1の方向に延在する複数の第2の平行線形プリズムとを備える第2の光分割光学フィルムである、請求項12に記載のバックライトユニット。
【請求項14】
前記光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の前記第1の方向に略直交する第2の方向に延在する複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の前記第2の方向に延在する複数の第2の平行線形プリズムとを備える第2の光分割光学フィルムである、請求項12に記載のバックライトユニット。
【請求項15】
前記光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に延在する複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の前記第1の方向に略直交する第2の方向に延在する複数の第2の平行線形プリズムとを備える第1の光分割光学フィルムである、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項16】
前記光学フィルムのうちの2つは、光分割光学フィルムであり、各光分割光学フィルムは、その第1の側上の複数の微細構造と、その第2の側上の第1の方向に延在する複数の平行線形プリズムとを備え、各微細構造は、四角錐の形状を有する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項17】
前記光学フィルムのうちの3つは、光分割光学フィルムであり、各光分割光学フィルムは、その第1の側上の複数の微細構造と、その第2の側上の第1の方向に延在する複数の平行線形プリズムとを備え、各微細構造は、四角錐の形状を有する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項18】
バックライトユニットであって、
発光ダイオードのアレイと、
前記発光ダイオードのアレイの上方に位置付けられ、前記発光ダイオードのアレイによって放出される光を受光するように構成される光学フィルムの下側スタックであって、光学フィルムの前記下側スタックは、
前記発光ダイオードのアレイに面するその第1の側上に複数の第1の光分割微細構造を備える第1の光分割光学フィルムであって、前記複数の第1の光分割微細構造は、前記発光ダイオードのアレイから受光された光を分割するように構築および配列される、第1の光分割光学フィルムと、
前記第1の光分割光学フィルムの上方に位置付けられ、前記第1の光分割光学フィルムに面するその第1の側上に複数の第2の光分割微細構造を備える第2の光分割光学フィルムであって、前記複数の第2の光分割微細構造は、前記第1の光分割光学フィルムから受光された光を分割するように構築および配列される、第2の光分割光学フィルムと
を備える、光学フィルムの下側スタックと、
前記光学フィルムの下側スタックの上方に位置付けられ、前記光学フィルムの下側スタックから光を受光するように構成される色変換層と、
前記色変換層の上方に位置付けられ、前記色変換層から光を受光するように構成される光学フィルムの上側スタックと、
前記光学フィルムの上側スタックの上方に位置付けられ、前記光学フィルムの上側スタックから光を受光するように構成される輝度増強フィルムの対と
を備える、バックライトユニット。
【請求項19】
前記複数の第1の光分割微細構造は、複数の第1の平行線形プリズムを備え、前記複数の第2の光分割微細構造は、前記複数の第1の平行線形プリズムに直交して配向される複数の第2の平行線形プリズムを備える、請求項18に記載のバックライトユニット。
【請求項20】
前記第1の光分割光学フィルムはさらに、その第2の側上に複数の第1のランダム粗面微細構造を備え、前記第2の光分割光学フィルムはさらに、その第2の側上に複数の第2のランダム粗面微細構造を備える、請求項19に記載のバックライトユニット。
【請求項21】
前記光学フィルムの下側スタックはさらに、前記第2の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる第3の光学フィルムを備える、請求項18に記載のバックライトユニット。
【請求項22】
前記第3の光学フィルムは、前記第2の光分割光学フィルムに面する複数の微細構造を備える、請求項21に記載のバックライトユニット。
【請求項23】
前記第3の光学フィルムの複数の微細構造はそれぞれ、概して、四辺角錐の形状を有する、請求項22に記載のバックライトユニット。
【請求項24】
前記光学フィルムの上側スタックは、前記色変換層の上方に位置付けられる第3の光分割光学フィルムを備える、請求項18に記載のバックライトユニット。
【請求項25】
前記光学フィルムの上側スタックはさらに、前記第3の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる第4の光分割光学フィルムを備える、請求項24に記載のバックライトユニット。
【請求項26】
前記色変換層は、複数の光分割微細構造を備える少なくとも1つの表面を有する、請求項18に記載のバックライトユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全ての全内容が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2019年9月11日に出願された、米国仮特許出願第62/898,693号、2019年11月1日に出願された、米国仮特許出願第62/929,309号、および2020年5月12日に出願された、米国仮特許出願第63/023,618号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、概して、バックライト付きディスプレイのバックライトユニットに関し、具体的には、発光ダイオード(LED)光源を伴うバックライト付きディスプレイのためのバックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
改良された画像品質を追求するために、液晶ディスプレイ(LCD)は、個々の短波長(青色)LED112のアレイ110を含む、図1に図式的に図示されるバックライトユニットアーキテクチャ100をますます使用している。図2Aおよび2Bは、配光測定器によって測定されるような、単一のLEDから放出される光の典型的な強度分布を角度の関数として図示する。図示されるように、LED源は、天底に対して略対称な光分布を放出するランバーシアン源に近似し、天底において最も高い光の強度を伴う。
【0004】
図1に再び目を向けると、バックライトユニット100が、バックライトユニット100の上方に位置する液晶を含有するLCDパネル(図示せず)により均一な光を送達し得るように、一連のフィルムが、青色LED112から放出される光を広げる、または拡散するために使用され得る。図示されるように、バックライトユニット100は、典型的には、体積拡散器または円形拡散器であり得る、拡散器フィルム120と、例えば、LED110によって放出される青色光の一部を緑色および赤色光に変換するために、量子ドットまたは蛍光体材料のいずれかを使用する、色変換層130と、色変換層130から出射する光を広げる、または拡散するように構成される、ランダムテクスチャ加工面からもたらされる、体積拡散器または円形拡散器であり得る、拡散器フィルム140と、多くの場合、相互に対して約90度回転される2つのプリズムフィルムである、2つの輝度増強フィルム(BEF)150、160とを含む。LCDパネルに送達されている光の全体的均一性および輝度を改良するために使用される、バックライトユニット100における付加的フィルムが、存在し得る。いくつかのバックライトユニットでは、白色LEDが、色変換層を伴わずに使用され得る。
【0005】
LED112が、図3に図示されるアレイ110等のアレイにおいて配列されるとき、個々のLED112を隠蔽し、明るい均一な光をLCDパネルに提示することが、望ましい。上記のように、本目標を達成することに対する1つのアプローチは、LED112によって放出される光のビームを拡散する、広げる、または不明瞭にするために、バックライトユニット100内に拡散器フィルム120等の1つまたはそれを上回る拡散器を含むことである。図4は、単一のLED112によって放出される光のそのような拡散を図示的に図示し、灰色のより濃い色合いは、灰色のより薄い色合いよりも明るい光を表す。そのような拡散はまた、光の平均エネルギーを低減させ得る。
【0006】
加えて、LCDを含む電子デバイスは、ますます薄くなっている。結果として、そのようなディスプレイのバックライトユニットもまた、ますます薄くなっており、これは、効果的な様式でLED112によって放出されている光を管理する別の課題を提示する。例えば、図5Aに図式的に図示されるように、拡散器フィルム120が、LED112のアレイ110にわたって設置されるとき、LEDによって放出される光の個々の点は、隣接するLED112からのより低い強度を有する光が、重複し始め、より高い強度を伴う光の面積を作成するように、拡散される。拡散器フィルム120の厚さが、増加される場合、これは、より薄いバックライトユニット100のために望ましくない場合があり、光の個々の点は、なおもさらに広げられ、光のより良好な均一性を提供し得るが、図5Bに図式的に図示されるように、依然として、より明るい領域およびより暗い領域が、存在する。
【0007】
青色LED112のアレイ110および薄型を有する、LCDディスプレイのためのバックライトユニット100を有するが、さらに個々のLED112を効果的に隠蔽しながら、明るい均一な光をLCDパネルに送達することが、望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある実施形態によると、発光ダイオードのアレイと、発光ダイオードのアレイの上方に位置付けられる、少なくとも2つの光学フィルムと、少なくとも2つの光学フィルムの上方に位置付けられる、輝度増強フィルムの対とを含む、バックライトユニットが、提供される。少なくとも2つの光学フィルムの大部分は、その少なくとも1つの表面上に複数の光分割微細構造を有する、光分割光学フィルムである。
【0009】
ある実施形態では、少なくとも2つの光学フィルムの全ては、その少なくとも1つの表面上に複数の光分割微細構造を有する。
【0010】
ある実施形態では、バックライトユニットは、発光ダイオードのアレイの上方に、かつ輝度増強フィルムの対の下方に位置付けられる、色変換層を含む。ある実施形態では、色変換層は、少なくとも1つの光分割光学フィルムの上方に位置付けられる。ある実施形態では、色変換層は、複数の光分割微細構造を備える、少なくとも1つの表面を有する。
【0011】
ある実施形態では、バックライトユニットは、色変換層の上方に、かつ輝度増強フィルムの対の下方に位置付けられる、少なくとも1つの付加的光分割光学フィルムを含む。
【0012】
ある実施形態では、少なくとも2つの光学フィルムは、その第1の側上の第1の方向に延在する、複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第2の方向に延在する、複数の第1の楕円形レンズ構造とを備える、第1の光分割光学フィルムを含む。第2の方向は、第1の方向に略直交する。第1の側は、発光ダイオードのアレイに面する。ある実施形態では、少なくとも2つの光学フィルムは、第1の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、第2の光分割光学フィルムを含む。第2の光分割光学フィルムは、その第1の側上の実質的に第1の方向に延在する、複数の第2の平行線形プリズムと、その第2の側上の第2の方向に延在する、複数の第2の楕円形レンズ構造とを含む。第2の光分割光学フィルムの第1の側は、第1の光分割光学フィルムの第2の側に面する。
【0013】
ある実施形態では、少なくとも2つの光学フィルムは、第2の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、第3の光分割光学フィルムを含む。第3の光分割光学フィルムは、その第1の側上に実質的に第2の方向に延在する、複数の第3の平行線形プリズムを含む。ある実施形態では、第3の光分割光学フィルムはさらに、その第2の側上に複数の微細構造を含む。ある実施形態では、第3の光分割光学フィルムの第2の側は、第2の光分割光学フィルムの第2の側に面する。
【0014】
ある実施形態では、光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に延在する、複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第1の方向に延在する、複数の第2の平行線形プリズムとを含む、第1の光分割光学フィルムである。ある実施形態では、光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に延在する、複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第1の方向に延在する、複数の第2の平行線形プリズムとを含む、第2の光分割光学フィルムである。ある実施形態では、光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に略直交する第2の方向に延在する、複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第2の方向に延在する、複数の第2の平行線形プリズムとを含む、第2の光分割光学フィルムである。
【0015】
ある実施形態では、光学フィルムのうちの少なくとも1つは、その第1の側上の第1の方向に延在する、複数の第1の平行線形プリズムと、その第2の側上の第1の方向に略直交する第2の方向に延在する、複数の第2の平行線形プリズムとを含む、第1の光分割光学フィルムである。
【0016】
ある実施形態では、光学フィルムのうちの2つは、光分割光学フィルムである。各光分割光学フィルムは、その第1の側上の複数の微細構造と、その第2の側上の第1の方向に延在する、複数の平行線形プリズムとを含む。各微細構造は、四角錐の形状を有する。
【0017】
ある実施形態では、光学フィルムのうちの3つは、光分割光学フィルムである。各光分割光学フィルムは、その第1の側上の複数の微細構造と、その第2の側上の第1の方向に延在する、複数の平行線形プリズムとを含む。各微細構造は、四角錐の形状を有する。
【0018】
本発明のある側面によると、発光ダイオードのアレイと、発光ダイオードのアレイの上方に位置付けられ、発光ダイオードのアレイによって放出される光を受光するように構成される、光学フィルムの下側スタックとを含む、バックライトユニットが、提供される。光学フィルムの下側スタックは、発光ダイオードのアレイに面する、その第1の側上に複数の第1の光分割微細構造を含む、第1の光分割光学フィルムを含み、複数の第1の光分割微細構造は、発光ダイオードのアレイから受光された光を分割するように構築および配列される。光学フィルムの下側スタックは、第1の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、第2の光分割光学フィルムを含む。第2の光分割光学フィルムは、第1の光分割光学フィルムに面する、その第1の側上に複数の第2の光分割微細構造を含み、複数の第2の光分割微細構造は、第1の光分割光学フィルムから受光された光を分割するように構築および配列される。バックライトユニットは、光学フィルムの下側スタックの上方に位置付けられ、光学フィルムの下側スタックから光を受光するように構成される、色変換層と、色変換層の上方に位置付けられ、色変換層から光を受光するように構成される、光学フィルムの上側スタックと、光学フィルムの上側スタックの上方に位置付けられ、光学フィルムの上側スタックから光を受光するように構成される、輝度増強フィルムの対とを含む。
【0019】
ある実施形態では、複数の第1の光分割微細構造は、複数の第1の平行線形プリズムを含み、複数の第2の光分割微細構造は、複数の第1の平行線形プリズムに直交して配向される、複数の第2の平行線形プリズムを含む。
【0020】
ある実施形態では、第1の光分割光学フィルムはまた、その第2の側上に複数の第1のランダム粗面微細構造を含み、第2の光分割光学フィルムはまた、その第2の側上に複数の第2のランダム粗面微細構造を含む。
【0021】
ある実施形態では、光学フィルムの下側スタックはまた、第2の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、第3の光学フィルムを含む。ある実施形態では、第3の光学フィルムは、第2の光分割光学フィルムに面する、複数の微細構造を含む。ある実施形態では、第3の光学フィルムの複数の微細構造はそれぞれ、概して、四辺角錐の形状を有する。
【0022】
ある実施形態では、光学フィルムの上側スタックは、色変換層の上方に位置付けられる、第3の光分割光学フィルムを含む。ある実施形態では、光学フィルムの上側スタックはまた、第3の光分割光学フィルムの上方に位置付けられる、第4の光分割光学フィルムを含む。
【0023】
ある実施形態では、色変換層は、複数の光分割微細構造を含む、少なくとも1つの表面を有する。
【0024】
本発明のこれらならびに他の側面、特徴、および特性、ならびに動作の方法および構造の関連する要素の機能および部品の組み合わせならびに製造の経済性は、その全てが本明細書の一部を形成する、付随の図面を参照して、以下の説明および添付される請求項の考慮に応じて、より明白となるであろう。しかしながら、図面が、図示および説明のみを目的とし、本発明の限定の定義として意図されないことを明確に理解されたい。本明細書および請求項に使用されるように、「a」、「an」、および「the」の単数形は、文脈が明確に別様に指示しない限り、複数指示物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下の図の構成要素は、本開示の一般的原理を強調するために図示され、必ずしも縮尺通りに描かれていないが、図のうちの少なくとも1つは、縮尺通りに描かれ得る。対応する構成要素を指定する参照文字は、一貫性および明確性のために、図全体を通して、必要に応じて繰り返される。
【0026】
図1図1は、LCDディスプレイのためのLEDのアレイを含む、典型的なバックライトユニットの概略図である。
【0027】
図2A図2Aは、配光測定器によって測定されるような、角度の関数としてのLEDからの光出力の分布の3次元プロットである。
【0028】
図2B図2Bは、2次元において表される、図2Aの測定された光分布である。
【0029】
図3図3は、図1のバックライトユニットのLEDのアレイの一部の上面図の概略図である。
【0030】
図4図4は、光が拡散器フィルムを通して通過した後の単一のLEDからの光出力の分布の上面図の概略図である。
【0031】
図5A図5Aは、LEDによって放出された光が拡散器フィルムを通して通過した後の図3のLEDのアレイの上面図の概略図である。
【0032】
図5B図5Bは、LEDによって放出された光が、図5Aに関して使用される拡散器フィルムを上回る厚さを有する拡散器フィルムを通して通過した後の図3のLEDのアレイの概略図である。
【0033】
図6図6は、本発明の実施形態による、LCDディスプレイのためのバックライトユニットの概略図である。
【0034】
図7図7は、本発明の実施形態による、図6のバックライトユニットの光学フィルムの下側スタックの概略図である。
【0035】
図8図8は、本発明の実施形態による、図7の光学フィルムの下側スタックの2つの光分割光学フィルムの概略図である。
【0036】
図9図9は、配光測定器によって測定されるような、光が図8の2つの光分割光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の3次元プロットである。
【0037】
図10図10は、配光測定器によって測定されるような、光が、図9の光分布を有する2つの光分割光学フィルムよりも高い屈折率を有する図8の2つの光分割光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の3次元プロットである。
【0038】
図11図11は、図10の測定された光分布および光が円形拡散器を通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の測定された分布の2次元プロットである。
【0039】
図12A図12Aは、光が図8の2つの光分割光学フィルムを通して通過した後の単一のLEDからの光出力の分布の上面図の概略図である。
【0040】
図12B図12Bは、LEDによって放出された光が、図8の光分割光学フィルムを通して通過した後の図6のLEDのアレイの一部の上面図の概略図である。
【0041】
図13図13は、配光測定器によって測定されるような、光が図10の光分布を有する2つの光分割光学フィルムおよび中程度の拡散を提供する円形拡散器を通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の3次元プロットである。
【0042】
図14図14は、配光測定器によって測定されるような、光が図10の光分布を有する2つの光分割光学フィルムおよび非常に高い拡散性を提供する体積拡散器を通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の3次元プロットである。
【0043】
図15図15は、図10、13、および14の測定された光分布の2次元プロットである。
【0044】
図16図16は、本発明の実施形態による、図7の光学フィルムの下側スタックの第3の光学フィルムの概略図である。
【0045】
図17図17は、配光測定器によって測定されるような、光が図10の光分布を有する2つの光分割光学フィルムおよび図16の第3の光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の3次元プロットである。
【0046】
図18図18は、光が高屈折率を有する2つの光分割光学フィルムおよび体積拡散器を通して通過した後の2次元における位置の関数としてのLED光源からの光の強度を示す、モデル化プログラムからの出力プロットである。
【0047】
図19図19は、光が高屈折率を有する2つの光分割光学フィルムおよび図16の第3の光学フィルムを通して通過した後の2次元における位置の関数としてのLED光源からの光の強度を示す、モデル化プログラムからの出力プロットである。
【0048】
図20図20は、光が高屈折率を有する2つの光分割光学フィルムの別の実施形態および図16の第3の光学フィルムを通して通過した後の2次元における位置の関数としてのLED光源からの光の強度を示す、モデル化プログラムからの出力プロットである。
【0049】
図21A図21Aは、本発明のある実施形態による、光分割光学フィルムの第1の側の概略図である。
【0050】
図21B図21Bは、図21Aの光分割光学フィルムの第2の側の一部の拡大された顕微鏡写真である。
【0051】
図22A図22Aは、配光測定器によって測定されるような、光が図21Aおよび21Bに図示される単一の光分割光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の2次元プロットである。
【0052】
図22B図22Bは、配光測定器によって測定されるような、本発明のある実施形態による、光が単一の光分割光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の2次元プロットである。
【0053】
図22C図22Cは、配光測定器によって測定されるような、本発明のある実施形態による、光が単一の光分割光学フィルムを通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の分布の2次元プロットである。
【0054】
図23図23は、本発明のある実施形態による、光分割光学フィルムの概略図である。
【0055】
図24図24は、本発明のある実施形態による、光分割光学フィルムの概略図である。
【0056】
図25図25は、本発明のある実施形態による、光分割光学フィルムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
詳細な説明
図6は、本発明の実施形態による、バックライトユニット600の一部を図式的に図示する。図示されるように、バックライトユニット600は、上記に説明されるものと同一の青色発光LED112であり得る、LED612のアレイ610と、光学フィルムの下側スタック620と、光学フィルムの下側スタック620の上方の色変換層630と、色変換層630の上方の1つまたはそれを上回る拡散器フィルムを含み得る、光学フィルムの上側スタック640と、光学フィルムの上側スタック640の上方の第1の輝度増強フィルム(「BEF」)650と、第1のBEF650の上方の第2の輝度増強フィルム(「BEF」)660とを含む。第1のBEF650および第2のBEF660は、当技術分野で公知であるように、実質的に同一の構造を有するが、相互に対して90°旋回され得る。色変換層630は、当技術分野で公知であるように、例えば、蛍光体または量子ドットを含み、青色波長から赤色および緑色波長等、LED612から放出されている光の一部の波長を変化させるように構成されてもよい。
【0058】
図7は、図6の光学フィルムの下側スタック620のより詳細な概略図である。図示されるように、LED612と色変換層630との間に位置付けられる光学フィルムである、光学フィルムの下側スタック620は、第1の光分割光学フィルム622と、第2の光分割光学フィルム624と、随意の第3の光学フィルム626とを含む。第3の光学フィルム626は、例えば、下記にさらに詳細に説明されるように、体積拡散器フィルムまたは別の光分割光学フィルムであってもよい。付加的光学フィルムが、光学フィルムの下側スタック620において使用されてもよい。図示される実施形態は、いかようにも限定であることを意図していない。
【0059】
本明細書に定義されるように、「光学フィルム」は、高分子フィルムである。本明細書に定義されるように、「光分割光学フィルム」は、少なくとも1つの表面上に複数の光分割マイクロレンズまたは微細構造を含む、高分子フィルムである。本明細書に定義されるように、「光分割微細構造」は、コリメートビームが、微細構造に対して軸上に指向されるとき、コリメートビームが、軸上により低い相対的強度の領域を伴う2つまたはそれを上回るビームに分割される、微細構造である。
【0060】
例えば、光分割微細構造は、プリズムの形態であり、入射ビームを2つのビームに分割してもよく、2つのビームの間の角度は、プリズム角度およびプリズム材料の屈折率に依存する。ある実施形態では、90度の角度および1.5の屈折率を伴うプリズムが、入射する軸上ビームを約±25度において2つのビームに分割してもよい。ある実施形態では、光分割微細構造は、三辺角錐の形態であり、入射する軸上ビームを3つのビームに分割してもよい。ある実施形態では、光分割微細構造は、四辺角錐の形態であり、入射する軸上ビームを4つのビームに分割してもよい。ある実施形態では、光分割微細構造は、円錐の形態であり、入射する軸上ビームを円錐リングに分割してもよい。
【0061】
そのような光分割微細構造は、当技術分野で公知の多くの技法を使用して作成されてもよい。例えば、ある実施形態では、光分割微細構造の形状は、好適なマスタ金型および熱硬化性ポリマーまたは紫外線(UV)光硬化性ポリマーを使用して基板上に鋳造されてもよい、もしくは形状は、圧縮成型または他の成型を通して熱可塑性基板の中に刻印されてもよい、もしくは押出-エンボス加工または射出成型を使用して基板と同時に作成されてもよい。微細構造は、マスタを複写することによって生成されてもよい。例えば、光学フィルムは、本発明の譲受人に譲渡された、「Systems And Methods for Fabricating Optical Microstructures Using a Cylindrical Platform and a Rastered Radiation Beam」と題された、Rinehart et al.の米国特許第7,190,387 B2号、「Methods for Mastering Microstructures Through a Substrate Using Negative Photoresist」と題された、Freese et al.の米国特許第7,867,695 B2号、および/または「Methods for Fabricating Microstructures by Imaging a Radiation Sensitive Layer Sandwiched Between Outer Layers」と題された、Wood et al.の米国特許第7,192,692 B2号(その全ての開示は、本明細書に完全に記載される場合と同様に参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、所望の形状を含有するマスタの複写によって作製されてもよい。マスタ自体が、これらの特許に説明されるレーザ走査技法を使用して加工されてもよく、また、これらの特許に説明される複写技法を使用して微細構造を提供するために複写されてもよい。
【0062】
ある実施形態では、当技術分野で公知のレーザホログラフィが、感光性材料において所望の微細構造を作成する、ホログラフィックパターンを作成するために使用されてもよい。ある実施形態では、半導体、ディスプレイ、回路基板、および当技術分野で公知の他の一般的な技術において使用されるような投射または接触フォトリソグラフィが、微細構造を感光性材料に露光させるために使用されてもよい。ある実施形態では、マスクを使用するか、または集束および変調されたレーザビームを使用するかのいずれかのレーザアブレーションが、材料において印を含む微細構造を作成するために使用されてもよい。ある実施形態では、当技術分野で公知の微細加工(ダイヤモンド機械加工としても公知である)が、固体材料から所望の微細構造を作成するために使用されてもよい。ある実施形態では、当技術分野で公知の付加製造(3D印刷としても公知である)が、固定材料において所望の微細構造を作成するために使用されてもよい。
【0063】
図8は、図7の第1の光分割光学フィルム622および第2の光分割光学フィルム624として使用され得る、第1の光分割光学フィルム810ならびに第2の光分割光学フィルム820のある実施形態を図式的に図示する。第1の光分割光学フィルム810は、LEDのアレイ610によって放出される個々の光のビームを受光し、各光のビームを2つの光のビームに分割するように構成される。第2の光分割光学フィルム820は、第1の光分割光学フィルム810から光のビームを受光し、各光のビームを2つの光のビームに分割するように構成され、それによって、第1の光分割光学フィルム810によって受光された個々の光のビームが、第2の光分割光学フィルム820から出射することに応じて、4つの光のビームに分割されることをもたらす。図8に図示されるように、第1の光分割光学フィルム810は、下向きに(かつLEDのアレイに向かって、図示せず)面する第1の光分割光学フィルム810の片側を横断して延在する、平行線形プリズムの形態における複数の光分割微細構造812を含む。第1の光分割光学フィルム810はまた、平行線形プリズム812の反対の側上に複数のランダム粗面微細構造814を含む。同様に、第2の光分割光学フィルム820は、下向きに、かつ第1の光分割光学フィルム810に向かって面する第2の光分割光学フィルム820の片側を横断して延在する、平行線形プリズムの形態における複数の光分割微細構造822と、平行線形プリズム822の反対の側上の複数のランダム粗面微細構造824とを含む。
【0064】
第1の光分割光学フィルム810および第2の光分割光学フィルム820は、第1の光分割光学フィルム810の複数の光分割微細構造812が、第2の光分割光学フィルム820の複数の光分割微細構造822に対して90°に配向されるように、相互に対して配向され、これは、配光測定器によって測定され、図9に図示されるように、個々のLED(図2A参照)からの元の光のビームが、4つの光のビームに分割されることを可能にする。複数の光分割微細構造812、822の屈折率を増加させることによって、個々のLEDからの元の光のビームは、配光測定器によって測定され、図10に図示されるように、4つの光のビームに分割され、なおもさらに広げられ得る。
【0065】
図11は、図10の測定された光分布(1100によって表される)および光が円形拡散器を通して通過した後の図2Aの光分布を有するLED源からの光出力の測定された分布(1110によって表される)の2次元プロットである。図示されるように、光分割光学フィルム810、820の対は、LEDから受光された光を分割し、円形拡散器よりも広く(すなわち、0°にある天底から離れるように)光を広げ、また、円形拡散器と比較して、軸上(すなわち、天底)光を抑制する。軸上光は、LEDに向かって戻るように軸上光を反射させることによって抑制され、これは、光分割光学フィルム810、820の対の上方に見られないようにLEDを隠蔽することに役立つ。
【0066】
図12Aは、図4に図式的に図示される単一のLED112によって放出される光に対する円形拡散器の効果と対照的に、単一のLED612によって放出される光に対する2つの光分割光学フィルム810、820の効果を図式的に図示する。図12Bは、図5Aおよび5Bに図式的に図示されるLED112のアレイ110に対する円形拡散器の効果と対照的に、LED612のアレイ610によって放出される光に対する2つの光分割光学フィルム810、820の効果を図式的に図示する。描写されるように、2つの光分割光学フィルム810、820による光出力は、概して、円形拡散器による光出力よりも明るく、均一である。
【0067】
光分割光学フィルム810、820の対による光出力の均一性のさらなる向上を調査するために、中程度の拡散を提供する円形拡散器が、より高い屈折率(図10に図示される出力)を有する光分割光学フィルム810、820の対にわたって設置され、3つのフィルムのスタックを通して通過する光が、配光測定器を用いて測定された。結果は、図13に図示され、光が光分割光学フィルム810、820の対によって4つに分割された後のガウス拡散が、光分割光学フィルム810、820の対によって作成される光の望ましい広がりの多くを抑制するように見えることを示す。
【0068】
非常に高い拡散性を提供する体積拡散器が、より高い屈折率を有する光分割光学フィルム810、820の対にわたって設置され、3つのフィルムのスタックを通して通過する光が、配光測定器を用いて測定された。結果は、図14に図示され、光が光分割光学フィルム810、820の対によって4つに分割された後の増加された拡散が、光分割光学フィルム810、820の対によって作成される光の望ましい広がりをさらに阻止するように見えることを示す。
【0069】
図15は、図10、13、および14の測定された光分布の2次元プロットである。より具体的には、図15は、より高い屈折率を有する光分割光学フィルム810、820の対から出射することに応じた(1100によって表される)、中程度の拡散を提供する円形拡散器フィルムから出射することに応じた(1500によって表される)、および非常に高い拡散性を提供する体積拡散器から出射することに応じた(1510によって表される)光に関する2次元光強度分布の比較を図示し、増加する拡散が、光分割光学フィルム810、820の対によって提供される望ましい広がりを減少させることを示す。
【0070】
円形拡散器および体積拡散器を用いて見られた類似する効果が、色変換層630を用いても同様に見出された。具体的には、蛍光体フィルムもまた、2つまたはそれを上回る光分割光学フィルム810、820によって作成される光の望ましい広がりの一部を抑制し得る。したがって、また、フィルムの下側スタック620に加えて、光学フィルムの上側スタック640において色変換層630の上方に光分割光学フィルム810、820の対(およびいくつかの実施形態では、単一の光分割光学フィルム)を使用する、ならびに/もしくは色変換層630の一方または両方の表面に光分割微細構造を追加することが、望ましくあり得る。
【0071】
図16は、本発明のある実施形態による、光学フィルムの下側スタック620において第3の光学フィルム626として使用され得る、光学フィルム1600を図式的に図示する。図示されるように、光学フィルム1600は、その片側上に四(四辺)角錐の形態における複数の微細構造1610を含む。光学フィルム1600は、より高い屈折率を有する光分割光学フィルム810、820の対の上に設置され、複数の微細構造1610は、光分割光学フィルム810、820の対に面し、3つのフィルム810、820、1600のスタックを通して通過する光が、配光測定器を用いて測定された。結果は、図17に図示され、光が、光分割光学フィルム810、820の対によって4つに分割された後、四角錐の形態における複数の微細構造1610を有する光学フィルム1600が、両方向において光分割光学フィルム810、820によって提供される光の広がりの均一性を増加させることを示し、これは、望ましい。ある実施形態では、四角錐の形態における複数の微細構造1610を有する光学フィルム1600が、光分割光学フィルム810、820の対の代わりに使用されてもよい。
【0072】
本発明の実施形態による、光学フィルムのスタックの効果をさらに調査するために、Synopsis, Inc.によるLightTools照明設計ソフトウェアが、第3の光学フィルム626の上の位置の関数(x-y座標における)としての光の強度である、点広がり関数(「PSF」)に対する光学フィルムの下側スタック620内の3つの光学フィルム622、624、626の種々のスタックの効果をモデル化するために使用された。図18は、光分割光学フィルム810、820の対および非常に高い拡散性を提供する体積拡散器の形態における第3のフィルムを使用したモデル化結果を図示する。図14の配光測定器を用いて測定されたものと同様に、図18は、比較的に狭い点広がり関数(PSF)を図示する。
【0073】
図19は、光分割光学フィルム810、820の対および複数の微細構造1610を有する第3の光学フィルム1600を使用した結果を図示する。図17の配光測定器を用いて測定されたものと同様に、図19は、図18の体積拡散器の結果と比較して、複数の微細構造1610(四角錐)による高い角度の広がりの維持を図示する。
【0074】
図20は、上記に説明される光分割光学フィルム810、820の対に類似する高屈折率を有するが、複数のランダム粗面構造814、824を伴わない2つの交差プリズムフィルムと、複数の微細構造1610を有する第3の光学フィルム1600を使用したときのモデル化結果を図示する。本明細書に定義されるように、「高屈折率」は、例えば、1.7等の1.65を上回る屈折率を意味する。図示されるように、その片側上にランダム粗面微細構造を伴わないプリズムを伴う交差フィルムは、ランダム粗面微細構造814、824を有する光分割光学フィルム810、820の対よりも低い均一性を提供し、これは、より大きい単一のスポット(図19)と比較して、4つの明確に異なるスポット(図20)をもたらす。
【実施例
【0075】
バックライトユニット600におけるフィルムの異なる組み合わせの効果を試験するために、光学フィルムの一連の組み合わせが、光学フィルムの下側スタック620および光学フィルムの上側スタック640のために使用され、同一の色変換層630(蛍光体フィルム)を光学フィルムの下側スタック620と光学フィルムの上側スタック640との間に伴った。光学フィルムの下側スタック620および光学フィルムの上側スタック640のために使用されたフィルムは、それぞれ、複数の微細構造を有する、光分割光学フィルムの対と、体積拡散器の形態における拡散器フィルムの対とであった。下記の表1に要約されるように、4つの異なる組み合わせが、使用された。
【表1】
【0076】
各実施例1-4は、1.6mmの間隔を有するミニLEDのアレイを含む、ライトボード上に設置された。交差(すなわち、相互に対して90°に配向された)光分割光学フィルムの対が、光学フィルムの上側スタックにおいて使用されたとき、ユニットとしての交差光分割光学フィルムの対は、ミニLEDのアレイに対して時計回りに約20°旋回された。各スタックの総厚、スタックから出現する相対的平均エネルギー、および各スタックの範囲/平均エネルギーが、測定された。結果は、下記の表IIに要約される。
【表2】
【0077】
より高い相対的平均エネルギーは、バックライトユニット600から出射するより明るい光を示し、これは、望ましく、より低い範囲/平均エネルギーは、バックライトユニット600から出射するより均一な光を示し、これもまた、望ましい。試験結果は、光学フィルムの上側スタック640において2つの交差光分割光学フィルムを含むバックライトユニット600(実施例3および4)が、上側スタックにおいて2つの体積拡散器を含むバックライトユニット600(実施例1および2)と比較して、スタックから出射する有意により大きい平均エネルギーならびに有意により低い範囲/平均エネルギーを有していたことを示す。光学フィルムの下側スタック620および光学フィルムの上側スタック640の両方において2つの交差光分割光学フィルムを有する実施例4は、最も薄い厚さ、最も高い平均エネルギー、ならびに最も低い範囲/平均エネルギーを有し、これは、望ましい。
【0078】
付加的サンプルが、バックライトユニット600におけるフィルムの下側スタック620に関するフィルムの他の組み合わせ、ならびに発光ダイオード612のアレイ610に関する異なる間隔を調査するために作製された。実施例5に関して、3つの光分割光学フィルムのスタックが、光学フィルムの下側スタック620のために使用された。図21Aおよび21Bに図示される構造ならびに約0.11mmの全厚を有する、光分割光学フィルム2100が、第1の光分割光学フィルム622として使用された。図示されるように、光分割光学フィルム2100は、光分割光学フィルム2100の第1の側2110上の第1の方向FDに延在する、複数の平行線形プリズム2112(図21A参照)と、1°×60°の広がりを有し、光分割光学フィルム2100の第2の側2120上に提供された第1の方向FDに略直交する第2の方向SDに延在する、複数の楕円形レンズ微細構造2122とを含む。プリズム2112は、約1.7の屈折率を有する材料から作製された。実施例5に関する第2の光分割光学フィルム624に関して、同一の光分割光学フィルム2100が、使用されたが、約0.2mmの全厚を伴った。フィルム毎の複数の平行線形プリズム2112は、図8に図示される配向と比較して、第1の方向FDにおいて相互に略平行に整合され、LED612のアレイ610に面するように配向された。図22Aは、光が、LED612に面する複数の平行線形プリズムを伴う図21Aおよび21Bの光分割光学フィルム2100を通して通過した後のランバーシアン分布を有するLED612からの光出力の分布の2次元プロットを図示する。より薄い色は、より高い光強度を示す。
【0079】
実施例5はまた、第2の光分割光学フィルム624に面する第1の側上の複数のランダム化円錐微細構造と、第1の側の反対の第3の光分割光学フィルム626の第2の側上の複数の平行線形プリズムとを含む、第3の光分割光学フィルムを第3の光学フィルム626として含んでいた。プリズムは、1.7の屈折率を有する材料から作製され、第3の光分割光学フィルム626は、0.2mmの厚さを有していた。
【0080】
実施例6に関して、4つの光分割光学フィルムが、光学フィルムの下側スタック620のために使用された。本実施形態に関する第1の光分割光学フィルム622は、LED612のアレイ610に面する底部側上の複数の線形プリズムと、第1の光分割光学フィルム622の上部側上の複数の円形光分割微細構造とを有していた。本実施形態に関する第1の光分割光学フィルム622は、0.17mmの厚さを有し、プリズムは、約1.7の屈折率を有する材料から作製された。図22Bは、光が、LED612に面する複数の平行線形プリズムを伴う、本実施形態の第1の光分割光学フィルムを通して通過した後のランバーシアン分布を有するLED612からの光出力の分布の2次元プロットを図示する。より薄い色は、より高い光強度を示す。
【0081】
本実施形態に関する第2の光分割光学フィルム624は、LED612のアレイ610に面する底部側上の複数の平行線形プリズムと、第2の光分割光学フィルム624の上部側上の複数のランダム化円錐微細構造とを有していた。本実施形態に関する第2の光分割光学フィルム624は、0.12mmの厚さを有し、プリズムは、約1.7の屈折率を有する材料から作製された。図22Cは、光が、LED612に面する複数の平行線形プリズムを伴う、本実施形態の第2の光分割光学フィルムを通して通過した後のランバーシアン分布を有するLED612からの光出力の分布の2次元プロットを図示する。より薄い色は、より高い光強度を示す。
【0082】
第2の光分割光学フィルム624は、図8に図示されるものと同様に、第2の光分割光学フィルム624の複数の平行線形プリズムが、第1の光分割光学フィルム622の複数の平行線形プリズムに略直交するように、第1の光分割光学フィルム622に対して配向された。
【0083】
本実施例6の実施形態に関する第3の光分割光学フィルム626は、第2の光分割光学フィルム624に面する底部側上の複数の円形光分割微細構造と、第3の光分割光学フィルム626の上部側上の複数の平行線形プリズムとを有していた。フィルムは、0.11mmの厚さを有し、プリズムは、約1.7の屈折率を有する材料から作製された。第3の光分割光学フィルムの複数の平行線形プリズムは、第2の光分割光学フィルム624の複数の平行線形プリズムに平行であるように配向された。第4の光分割光学フィルムは、第3の光分割光学フィルム626と同一であったが、複数の平行線形プリズムは、第3の光分割光学フィルム626の複数の平行線形プリズムに略直交して配向された。
【0084】
また、実施例5および6に含まれるものは、色変換層630のために使用され、第3の光分割光学フィルム626の上方に位置する、0.12mmの厚さを有する、蛍光体フィルムと、色変換層630の上方に位置し、それぞれ、0.1mmの厚さを有する、交差輝度増強フィルム650、660の対とであった。いかなる光学フィルムの上側スタック640も、色変換層630と輝度増強フィルム650、660の対との間に使用されなかった。実施例5および6のために使用された光分割光学フィルムの概要が、下記の表IIIに要約される。
【表3】
【0085】
実施例5および6はそれぞれ、2.4mmの間隔を有するミニLEDのアレイを含む、ライトボード上に設置された。各スタック(色変換層および輝度増強フィルムを含む)の総厚、スタックから出現する相対的平均エネルギー、ならびに各スタックの範囲/平均エネルギーが、測定された。結果は、下記の表IVに要約される。
【表4】
【0086】
実施例5および6に関する試験結果は、光学フィルムの2つの下側スタックが、同一の厚さを有するにもかかわらず、光学フィルムの下側スタック620において3つの光分割光学フィルムを含むバックライトユニット600(実施例5)が、光学フィルムの下側スタック620において4つの光分割光学フィルムを含むバックライトユニット600(実施例6)と比較して、スタックから出射するより大きい平均エネルギー(より高い輝度)およびより低い範囲/平均エネルギー(より高い均一性)を有していたことを示す。
【0087】
試験結果は、その上面上の楕円形レンズ構造と、その底面上の平行線形プリズムとを有し、2つのフィルムのための平行線形プリズムが、実質的に同一の方向に、すなわち、30度以内、または望ましくは、15度以内に配向される、光学フィルムの下側スタック620における2つまたはそれを上回る光分割光学フィルムを使用することが有利であり得ることを示す。上記に説明される楕円形レンズ構造は、1°×60°の広がりを有していたが、他の形状も、使用されてもよい。例えば、本発明の実施形態によると、1°×40°または1°×90°の広がりを有する楕円形レンズ構造が、使用されてもよい。
【0088】
図23は、図6および7に図示される光学フィルムの下側スタック620における光分割光学フィルム622、624のうちの1つまたはそれを上回るものとして使用され得る、光分割光学フィルム2300のある実施形態を図式的に図示する。図示されるように、光分割光学フィルム2300は、光分割光学フィルム2300の第1の側2310上の第1の方向FDに延在する、複数の平行線形プリズム2312と、光分割光学フィルム2300の第2の側2320上の第1の方向FDに同様に延在する、複数の平行線形プリズム2322とを含む。ある実施形態では、光分割光学フィルム2300のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、両方のフィルム2300の平行線形プリズム2312、2322の全ては、実質的に同一の方向、例えば、第1の方向FDに整合されてもよい。
【0089】
ある実施形態では、光分割光学フィルム2300のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、2つの光分割光学フィルム2300のうちの一方は、一方のフィルムの複数の線形プリズム2312、2322が、他方のフィルムの複数の線形プリズム2312、2322に略直交して整合されるように配向されてもよい。例えば、一方のフィルム2300は、その複数の線形プリズム2312、2322を第1の方向FDに整合されてもよい一方、他方のフィルムは、その複数の線形プリズム2312、2322を第1の方向FDに略直交する第2の方向SDに整合されてもよい。
【0090】
ある実施形態では、光分割光学フィルム2300のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、2つの光分割光学フィルム2300のうちの一方は、その複数の線形プリズム2312、2322が、第1の方向FDに整合されるように配向されてもよい一方、他方のフィルムは、その複数の線形プリズム2312、2322を第1の方向FDに対する任意の方向に、例えば、第1の方向FDと第2の方向SDとの間の方向に整合される。
【0091】
図24は、図6および7に図示される光学フィルムの下側スタック620における光分割光学フィルム622、624のうちの1つまたはそれを上回るものとして使用され得る、光分割光学フィルム2400のある実施形態を図式的に図示する。図示されるように、光分割光学フィルム2400は、光分割光学フィルム2400の第1の側2410上の第1の方向FDに延在する、複数の平行線形プリズム2412と、光分割光学フィルム2400の第2の側2420上の第1の方向FDに略直交する第2の方向SDに延在する、複数の平行線形プリズム2422とを含む。ある実施形態では、光分割光学フィルム2400のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、フィルム2400の第1の側2410の平行線形プリズム2412の全ては、実質的に同一の方向、例えば、第1の方向FDに整合されてもよい。
【0092】
ある実施形態では、光分割光学フィルム2400のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、2つの光分割光学フィルム2400のうちの一方は、その第1の側2410の複数の線形プリズム2412が、他方のフィルム2400の第1の側2410の複数の線形プリズム2412に略直交して整合されるように配向されてもよく、したがって、一方のフィルムは、その複数の線形プリズム2412を第1の方向FDに整合される一方、他方のフィルムは、その複数の線形プリズム2412を第1の方向FDに略直交する第2の方向SDに整合される。
【0093】
ある実施形態では、光分割光学フィルム2400のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、2つの光分割光学フィルム2400のうちの一方は、第1の側2410のその複数の線形プリズム2412が、第1の方向FDに整合されるように配向されてもよい一方、他方のフィルムは、第1の側2410のその複数の線形プリズム2412を第1の方向FDに対する任意の方向に、例えば、第1の方向FDと第2の方向SDとの間の方向に整合される。
【0094】
図25は、図6および7に図示される光学フィルムの下側スタック620における光分割光学フィルム622、624のうちの1つまたはそれを上回るものとして使用され得る、光分割光学フィルム2500のある実施形態を図式的に図示する。図示されるように、光分割光学フィルム2500は、光分割光学フィルム2500の第1の側2510上の図16に関して上記に説明される複数の四(四辺)角錐1610と、光分割光学フィルム2500の第2の側2520上の第1の方向FDに延在する、複数の平行線形プリズム2522とを含む。ある実施形態では、光分割光学フィルム2500のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、フィルム2500の第2の側2520の平行線形プリズム2522の全ては、実質的に同一の方向、例えば、第1の方向FDに整合されてもよい。
【0095】
ある実施形態では、光分割光学フィルム2500のうちの2つが、光学フィルムの下側スタック620の第1および第2の光分割光学フィルム622、624として使用されるとき、2つの光分割光学フィルム2500のうちの一方は、その第2の側2520の複数の線形プリズム2520が、他方のフィルム2500の第2の側2520の複数の線形プリズム2522に略直交して整合されるように配向されてもよく、したがって、一方のフィルムは、その複数の線形プリズム2522を第1の方向FDに整合される一方、他方のフィルムは、その複数の線形プリズム2522を第1の方向FDに略直交する第2の方向SDに整合される。
【0096】
ある実施形態では、図6および7の光学フィルムの下側スタック620の第3の光学フィルム626はまた、図25の光分割光学フィルム2500であり、複数の線形プリズム2522は、第1の方向FDまたは第2の方向SDに整合されてもよい。
【0097】
本明細書に説明される実施形態は、いくつかの可能性として考えられる実装および実施例を表し、必ずしも本開示を任意の具体的実施形態に限定することを意図していない。代わりに、当業者によって理解されるであろうように、明確に説明されない場合であっても、種々の修正が、これらの実施形態に行われることができ、本明細書に説明される種々の実施形態の異なる組み合わせが、本発明の一部として使用され得る。例えば、光分割光学フィルムおよび拡散器光学フィルムは、例えば、国際特許出願公開第WO 2019/152382号(その全内容は、本明細書に組み込まれる)に開示される微細構造等の図面に描写される微細構造と異なる微細構造および異なる微細構造の組み合わせを含んでもよい。
【0098】
加えて、光学フィルムの上側スタック640は、光学フィルムの下側スタック620と同一のフィルムの組み合わせを含んでもよい、または異なるフィルムの組み合わせを含んでもよい。ある実施形態では、輝度増強フィルム650、660の下方に位置するバックライトユニット600のフィルムの大部分は、入射する光のビームを2つまたはそれを上回る光のビームに分割するように構成される、微細構造を有してもよい。ある実施形態では、バックライトユニット600における光学フィルムの全てまたはほぼ全ては、その少なくとも1つの表面上に、入射する光のビームを2つまたはそれを上回る光のビームに分割するように構成される、微細構造を有してもよい。光学フィルムの下側スタック620から出射する光の結果として生じる輝度および均一性は、光学フィルムの下側スタック620における種々の光学フィルム上のプリズムおよび微細構造の異なる組み合わせを使用することによって調節されてもよい。
【0099】
例証および上記に説明される実施形態は、いかようにも限定であることを意図しておらず、本明細書に説明される実施形態のいずれのそのような修正も、本開示の精神および範囲内に含まれ、続く請求項によって保護されることを意図している。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21A
図21B
図22A
図22B
図22C
図23
図24
図25
【国際調査報告】