(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】自動車加熱可能なレドーム構造及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/03 20060101AFI20221114BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20221114BHJP
B60S 1/62 20060101ALI20221114BHJP
B60R 13/00 20060101ALN20221114BHJP
【FI】
G01S7/03 246
B29C45/14
B60S1/62 110C
B60S1/62 120Z
B60R13/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516177
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2022-03-10
(86)【国際出願番号】 CN2020114037
(87)【国際公開番号】W WO2021047509
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】201910860939.8
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522096802
【氏名又は名称】寧波信泰機械有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522096813
【氏名又は名称】寧波敏実汽車零部件技術研発有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】皇甫楽暁
(72)【発明者】
【氏名】馬志国
(72)【発明者】
【氏名】謝力峰
(72)【発明者】
【氏名】童海星
(72)【発明者】
【氏名】李臣
(72)【発明者】
【氏名】陳兵
(72)【発明者】
【氏名】柳卓之
(72)【発明者】
【氏名】叶国強
【テーマコード(参考)】
3D024
3D225
4F206
5J070
【Fターム(参考)】
3D024BA03
3D024BA07
3D024CA14
3D024CA16
3D225AA03
3D225AA11
3D225AC10
3D225AD22
4F206AD07
4F206AH17
4F206JA07
4F206JB12
4F206JB20
4F206JL02
4F206JN12
4F206JW41
5J070AF03
5J070AK40
(57)【要約】
自動車加熱可能なレドーム構造及びその製造方法を提供することを課題とする。本発明によって提供される自動車加熱可能なレドーム構造は、ダイヤフラム、電熱線、及びフロントカバーを含み、電熱線がコーティングを有し、コーティングを有する電熱線が設定されたレイアウトに従って印刷されたダイヤフラムには一体化された加熱ダイヤフラム部品が形成され、加熱ダイヤフラム部品は本体部及び折り曲げエリアを含み、本体部はフロントカバーの前面に設置され、折り曲げエリアが折り曲げられた後にフロントカバーの後端の片側に設置され、折り曲げエリアには、電熱線に電気的接続される導電片が溶接され、導電片にコネクタが接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤフラム、電熱線、及びフロントカバーを含み、前記電熱線がコーティングを有し、コーティングを有する電熱線が設定されたレイアウトに従って印刷されたダイヤフラムには一体化された加熱ダイヤフラム部品が形成される自動車加熱可能なレドーム構造であって、加熱ダイヤフラム部品は本体部及び折り曲げエリアを含み、前記本体部はフロントカバーの前面に設置され、折り曲げエリアが折り曲げられた後にフロントカバーの後端の片側に設置され、折り曲げエリアには、電熱線に電気的接続される導電片が溶接され、導電片にコネクタが接続される、
ことを特徴とする自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項2】
前記折り曲げエリアに導電取付穴が開けられ、導電片の一端は導電取付穴を通過してダイヤフラム内部の電熱線に電気的接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項3】
前記フロントカバーの後端の片側と折り曲げエリアとの係合部は組立用ベンドアッセンブリを有し、前記組立用ベンドアッセンブリとフロントカバーとは一体的に射出成形されており、前記組立用ベンドアッセンブリはダイヤフラム上当接部を含み、前記ダイヤフラム上当接部は突起ヘッドを有し、折り曲げエリアには、突起ヘッドに嵌合する位置決め穴があり、ダイヤフラム上当接部の中間部にノッチがあり、導電片はコネクタが接続されてノッチから突き出る、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項4】
前記組立用ベンドアッセンブリは接着剤オーバーフローグルーブをさらに含み、接着剤オーバーフローグルーブはダイヤフラム上当接部の両側に位置し、ダイヤフラム上当接部の下端側には複数のサイドスペーサーが離間して配列され、隣接する2つのサイドスペーサーの間は側部溝を有し、前記接着剤オーバーフローグルーブは側部溝に連通する、
ことを特徴とする請求項3に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項5】
前記電熱線のダイヤフラム内部にレイアウト印刷された端部は密巻き構造を有し、当該密巻き構造の密巻き方向は縦方向である、
ことを特徴とする請求項4に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項6】
以上のダイヤフラム、電熱線、フロントカバー、導電片及びコネクタで構成される全体は、リヤカバーとともに一体成形品としてインサート射出成形される、
ことを特徴とする請求項5に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項7】
前記コネクタに倣いブロックが設置され、前記倣いブロックは2つのピンホールを有し、コネクタはピンホールを通過する、
請求項6に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項8】
前記コネクタの底部には、倣いブロックに嵌合する突起構造が設置される、
ことを特徴とする請求項7に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項9】
当該自動車加熱可能なレドーム構造はリヤカバーをさらに含み、前記リヤカバーには電気接続コネクタが一体的に射出成形され、前記コネクタと倣いブロックとは一体的にインサート射出成形された後に電気接続コネクタに組み立てられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の自動車加熱可能なレドーム構造。
【請求項10】
自動車加熱可能なレドームの製造方法であって、
上記請求項6に記載の自動車加熱可能なレドーム構造を含み、
コーティング付きの電熱線を設定されたレイアウトに従って、印刷されたダイヤフラムの背面に溶接するステップ1、
ステップ1で処理された後のダイヤフラムを高圧成形装置内で成形し、一体化された加熱ダイヤフラム部品を形成して切断するステップ2、
成形された加熱ダイヤフラム部品をIML金型内に入れてフロントカバーを射出成形するとともに組立用ベンドアッセンブリを射出成形するステップ3、
加熱ダイヤフラム部品の折り曲げエリアの側に導電取付穴を開け且つ導電片を溶接するステップ4、
加熱ダイヤフラム部品の折り曲げエリアをフロントカバー後端に折り曲げ、且つ組立用ベンドアッセンブリに当接させるステップ5、
ホットメルト又は接着によってコネクタを組立用ベンドアッセンブリに組み立てるステップ6、
組立用ベンドアッセンブリの接着剤オーバーフローグルーブに接着剤を注射して側部溝内に流動させることで、ダイヤフラム折り曲げエリアの側部を組立用ベンドアッセンブリの下側部に接着するステップ7、
その後、フロントカバーをリヤカバー金型内に入れてインサート射出成形を行うステップ8、に従って行われる、
ことを特徴とする自動車加熱可能なレドームの製造方法。
【請求項11】
ステップ1における電熱線の端部は密巻き構造のように設計され、密巻き構造の密巻き方向は縦方向である、
ことを特徴とする請求項10に記載の自動車加熱可能なレドームの製造方法。
【請求項12】
ステップ2において加熱ダイヤフラム部品を切断する際に折り曲げエリアを残しておく必要がある、
ことを特徴とする請求項10に記載の自動車加熱可能なレドームの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車部品の技術分野に関し、具体的に自動車加熱可能なレドーム構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
寒い時期に自動車レドームの表面は凍結しやすく、レーダ波の効果的な透過を確保するために、レドーム表面の氷を取り除く必要性が非常に高く、現在、市場に出回っている自動車加熱可能なレドームは、電熱線を設定されたレイアウトに従ってダイヤフラムに溶接し、電熱線の端部及びダイヤフラムはプラスチックとともにインサート射出成形されてアウターパネルを形成し、射出成形と同時に、開口部の電熱線の両側が露出して導電片及び電熱線を一体に溶接することを確保し、シーラントを用いてアウターパネルをダイヤフラムに付け、且つコネクタ付きのインナーパネルとアウターパネルを一体に接続し、クロムめっき部材でラベルの最外側に係止してシール穴を遮蔽するという解決手段を用い、以上から分かるように、この構造のレドームは構造全体が複雑で、工程も複雑で、全体の製造コストが高い。
【発明の概要】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の現状に対して、自動車加熱可能なレドーム構造及びその製造方法を提供することであり、従来の大量生産の方法と比較して、工程がシンプルで、フロントカバーとリヤカバーとの結合力が高く、コストが低いという利点がある。
【0004】
本発明が上記技術的課題を解決するために用いる技術的解決手段は以下のとおりである。自動車加熱可能なレドーム構造は、ダイヤフラム、電熱線、及びフロントカバーを含み、前記電熱線がコーティングを有し、コーティングを有する電熱線が設定されたレイアウトに従って印刷されたダイヤフラムには一体化された加熱ダイヤフラム部品が形成される。前記自動車加熱可能なレドーム構造は、加熱ダイヤフラム部品は本体部及び折り曲げエリアを含み、前記本体部はフロントカバーの前面に設置され、折り曲げエリアが折り曲げられた後にフロントカバーの後端の片側に設置され、折り曲げエリアには、電熱線に電気的接続される導電片が溶接され、導電片にコネクタが接続されることを特徴とする。
【0005】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記折り曲げエリアに導電取付穴が開けられ、導電片の一端は導電取付穴を通過してダイヤフラム内部の電熱線に電気的接続される。
【0006】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記フロントカバーの後端の片側と折り曲げエリアとの係合部は組立用ベンドアッセンブリを有し、前記組立用ベンドアッセンブリとフロントカバーとは一体的に射出成形されており、前記組立用ベンドアッセンブリはダイヤフラム上当接部を含み、前記ダイヤフラム上当接部は突起ヘッドを有し、折り曲げエリアには、突起ヘッドに嵌合する位置決め穴があり、ダイヤフラム上当接部の中間部にノッチがあり、導電片はコネクタが接続されてノッチから突き出る。
【0007】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記組立用ベンドアッセンブリは接着剤オーバーフローグルーブをさらに含み、接着剤オーバーフローグルーブはダイヤフラム上当接部の両側に位置し、ダイヤフラム上当接部の下端側には複数のサイドスペーサーが離間して配列され、隣接する2つのサイドスペーサーの間は側部溝を有し、前記接着剤オーバーフローグルーブは側部溝に連通する。
【0008】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記電熱線のダイヤフラム内部にレイアウト印刷された端部は密巻き構造を有し、当該密巻き構造の密巻き方向は縦方向である。
【0009】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、以上のダイヤフラム、電熱線、フロントカバー、導電片及びコネクタで構成される全体は、リヤカバーとともに一体成形品としてインサート射出成形される。
【0010】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記コネクタに倣いブロックが設置され、前記倣いブロックは2つのピンホールを有し、コネクタはピンホールを通過する。
【0011】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、前記コネクタの底部には、倣いブロックに嵌合する突起構造が設置される。
【0012】
上記自動車加熱可能なレドーム構造では、当該自動車加熱可能なレドーム構造はリヤカバーをさらに含み、前記リヤカバーには電気接続コネクタが一体的に射出成形され、前記コネクタと倣いブロックとは一体的にインサート射出成形された後に電気接続コネクタに組み立てられる。
【0013】
自動車加熱可能なレドームの製造方法であって、上記自動車加熱可能なレドーム構造を含み、コーティング付きの電熱線を設定されたレイアウトに従って、印刷されたダイヤフラムの背面に溶接するステップ1、ステップ1で処理された後のダイヤフラムを高圧成形装置内で成形し、一体化された加熱ダイヤフラム部品を形成して切断するステップ2、成形された加熱ダイヤフラム部品をIML金型内に入れてフロントカバーを射出成形するとともに組立用ベンドアッセンブリを射出成形するステップ3、加熱ダイヤフラム部品の折り曲げエリアの側に導電取付穴を開け且つ導電片を溶接するステップ4、加熱ダイヤフラム部品の折り曲げエリアをフロントカバー後端に折り曲げ、且つ組立用ベンドアッセンブリに当接させるステップ5、ホットメルト又は接着によってコネクタを組立用ベンドアッセンブリに組み立てるステップ6、組立用ベンドアッセンブリの接着剤オーバーフローグルーブに接着剤を注射して側部溝内に流動させることで、ダイヤフラム折り曲げエリアの側部を組立用ベンドアッセンブリの下側部に接着するステップ7、その後、フロントカバーをリヤカバー金型内に入れてインサート射出成形を行うステップ8に従って行われることを特徴とする。
【0014】
上記自動車加熱可能なレドームの製造方法では、ステップ1における電熱線の端部は密巻き構造のように設計され、密巻き構造の密巻き方向は縦方向である。
【0015】
上記自動車加熱可能なレドームの製造方法では、ステップ2において加熱ダイヤフラム部品を切断する際に折り曲げエリアを残しておく必要がある。
【0016】
従来技術と比べて、本発明は、加熱ダイヤフラムに折り曲げエリアがあり、折り曲げプロセスは溶接構造の露出を回避することができ、遮蔽構造を取りやめ、インサート射出成形プロセスによってコネクタとラベル本体との接続がより牢固になり、従来の技術的解決手段と比較して、構造と工程がシンプルで、フロントカバーとリヤカバーとの結合力が高く、コストが低いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】自動車加熱可能なレドーム構造の分解構造全体の概略図である。
【
図6】
図1に倣いブロック及びリヤカバーが追加された構造概略図である。
【
図7】フロントカバー、倣いブロック及び電気接続コネクタの組み合わせの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は本発明の具体的な実施例であり、図面に合わせて本発明の技術的解決手段をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0019】
1ダイヤフラム
2電熱線
3フロントカバー
4本体部
5折り曲げエリア
6導電取付穴
7導電片
8密巻き構造
9コネクタ
10組立用ベンドアッセンブリ
11ダイヤフラム上当接部
12突起ヘッド
13位置決め穴
14ノッチ
15接着剤オーバーフローグルーブ
16サイドスペーサー
17側部溝
18倣いブロック
19ピンホール
20突起構造
21リヤカバー
22電気接続コネクタ
図1及び
図2に示すように、本自動車加熱可能なレドーム構造は、ダイヤフラム1、電熱線2及びフロントカバー3を含み、電熱線2がコーティングを有し、コーティングを有する電熱線2が設定されたレイアウトに従って印刷されたダイヤフラム1には一体化された加熱ダイヤフラム部品が形成され、ここで、電熱線2は主に加熱という役割を果たし、こうすればレドーム表面の氷の層を除去することで、レーダ波の効果的な透過を確保することができ、電熱線2にコーティングを増設すれば電熱線2をよりよく保護することができる。加熱ダイヤフラム部品は本体部4及び折り曲げエリア5を含み、本体部4はフロントカバー3の前面に設置され、折り曲げエリア5が折り曲げられた後にフロントカバー3の後端の片側に設置され、ここで、本特許の最大の革新的な点は、一体化された加熱ダイヤフラム部品に折り曲げエリア5を事前に残しておき、折り曲げプロセスを用いてフロントカバー3の後端の片側まで直接折り曲げることであり、このようにして溶接構造の露出を回避し、遮蔽構造を取りやめる。折り曲げエリア5には、電熱線2に電気的接続される導電片7が溶接され、導電片7にコネクタ9が接続され、ここで、導電片7が内部の電熱線2に電気的接続されているため、コネクタ9を用いて電気を入れてから電熱線2に加熱させることができる。
【0020】
図3、
図4及び
図5に示すように、好ましくは、折り曲げエリア5全体の電気的接続を容易にするために、折り曲げエリア5に導電取付穴6が開けられ、導電片7の一端は導電取付穴6を通過してダイヤフラム1内部の電熱線2に電気的接続され、ここで、導電取付穴6を通過することはダイヤフラム1の表層を貫通することに相当し、導電片7がダイヤフラム1の表層を通過して内部の電熱線2に電気的接続することを容易にし、このように電熱線2による加熱の有効性を確保する。
図3に示すように、電熱線2の電気的接触をより十分にするために、ここで、電熱線2のダイヤフラム1内部にレイアウト印刷された端部は密巻き構造8を有し、当該密巻き構造8の密巻き方向は縦方向であり、導電接触面積を増加させ、このように、導電片7に接続される電熱線2が一本さえあれば加熱を実現でき、接続側の信頼性を確保する。以上のダイヤフラム1、電熱線2、フロントカバー3、導電片7及びコネクタ9で構成される全体は、リヤカバーとともに一体成形品としてインサート射出成形され、インサート射出成形プロセスによってコネクタ9とラベル本体との接続がより牢固になり、製品全体の信頼性がより優れる。
【0021】
折り曲げエリア5の固定と取り付けを容易にするために、ここで、フロントカバー3の後端の片側と折り曲げエリア5との係合部は組立用ベンドアッセンブリ10を有し、組立用ベンドアッセンブリ10とフロントカバーとは一体的に射出成形されており、組立用ベンドアッセンブリ10はダイヤフラム上当接部11を含み、ダイヤフラム上当接部11は突起ヘッド12を有し、折り曲げエリア5には、突起ヘッド12に嵌合する位置決め穴13があり、このように位置決め穴13を介してダイヤフラム上の折り曲げエリア5を突起ヘッド12に押し付けて初歩的な位置決めを行うことができ、また、組立用ベンドアッセンブリ10は接着剤オーバーフローグルーブ15をさらに含み、接着剤オーバーフローグルーブ15はダイヤフラム上当接部11の両側に位置し、ダイヤフラム上当接部11の下端側には複数のサイドスペーサー16が離間して配列され、隣接する2つのサイドスペーサー16の間は側部溝17を有し、接着剤オーバーフローグルーブ15は側部溝17に連通し、ダイヤフラム上の折り曲げエリア5が位置決め穴13を介して突起ヘッド12に押し付けられて初歩的に位置決めされた後、接着剤オーバーフローグルーブ15を介して接着剤を側部溝17内に流動させ、これによって接着剤は側部溝17を充填し、さらには折り曲げエリア5及び組立用ベンドアッセンブリ10を一体に固定し、また、ダイヤフラム上当接部11の中間部にノッチ14があり、導電片7はコネクタ9が接続された後にノッチ14から突き出て、後続のコネクタの取り付けと引き出しが容易になる。
【0022】
6と
図7に示すように、コネクタ9に倣いブロック18が設置され、倣いブロック18は2つのピンホール19を有し、コネクタ9はピンホール19を通過し、ここで、倣いブロック18の構造は台座のインサート射出成形金型のシーリング構造を効果的に簡素化できるとともに、接着剤漏れのリスクを回避し、倣いブロックは、好ましくはフロントカバー材料との適合性が良い材料を選択し、AES、ABS、ASAなどの材料を含むが、これらに限定されない。コネクタ9の底部には、倣いブロック18に嵌合する突起構造20が設置され、ここで、突起構造20は、倣いブロック18が簡単にフロントカバー3から滑り落ちることのないように確保することができ、当該自動車加熱可能なレドーム構造はリヤカバー21をさらに含み、リヤカバー21には電気接続コネクタ22が一体的に射出成形され、コネクタ9と倣いブロック18とは一体的にインサート射出成形された後に電気接続コネクタ22に組み立てられ、このように、加熱レドーム全体は一体化され、電気接続コネクタ22を介して車内との制御と接続は容易になる。
【0023】
本特許のレドーム構造は主に以下の方法に従って製造する。ステップ1、コーティング付きの電熱線を設定されたレイアウトに従って、印刷されたダイヤフラム1の背面に溶接する。電熱線の端部は密巻き構造8のように設計され、密巻き構造8の密巻き方向は縦方向である。ステップ2、ステップ1で処理された後のダイヤフラム1を高圧成形装置で成形し、一体化された加熱ダイヤフラム部品を形成して切断する。加熱ダイヤフラム部品を切断する際に折り曲げエリア5を残しておく必要がある。ステップ3、成形された加熱ダイヤフラム部品をIML金型内に入れてフロントカバー3を射出成形する。ステップ4、加熱ダイヤフラム部品の折り曲げエリア5の側に導電取付穴6を開け且つ導電片7を溶接する。ステップ5、加熱ダイヤフラム部品折り曲げエリア5をフロントカバー3後端に折り曲げ、且つ組立用ベンドアッセンブリ10に当接させる。ステップ6、ホットメルト又は接着によってコネクタ9を組立用ベンドアッセンブリ10に組み立てる。ステップ7、組立用ベンドアッセンブリ10の接着剤オーバーフローグルーブ15に接着剤を注射して側部溝17内に流動させることで、ダイヤフラム折り曲げエリア5の側部を組立用ベンドアッセンブリ10の下側部に接着する。ステップ8、その後、フロントカバー3をリヤカバー金型内に入れてインサート射出成形を行う。以上の方法によって製造されるレドーム構造は、従来技術の解決手段と比較して、工程がシンプルで、フロントカバーとリヤカバーとの結合力が高く、コストが低いという利点を有する。
【0024】
本明細書で説明された具体的な実施例は本発明の精神を例示的に示して説明したものに過ぎない。当業者であれば、本発明の精神によって定義された範囲から逸脱しない限り、説明された具体的な実施例に対して様々な修正や補充を行っても良いし、類似する方法で代替しても良い。
【国際調査報告】