(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】電界効果トランジスタと直列に接続された絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20221114BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20221114BHJP
H01L 21/337 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
H01L29/80 E
H01L27/088 B
H01L27/06 102A
H01L29/80 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022516333
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(85)【翻訳文提出日】2022-05-16
(86)【国際出願番号】 SE2020050823
(87)【国際公開番号】W WO2021049990
(87)【国際公開日】2021-03-18
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515317134
【氏名又は名称】ケー.エクランド イノベーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クラス-ハカン エクランド
(72)【発明者】
【氏名】ラーズ ヴェストリング
【テーマコード(参考)】
5F048
5F102
【Fターム(参考)】
5F048AC01
5F048AC06
5F048AC09
5F048AC10
5F048BA03
5F048BB02
5F048BB19
5F048BC03
5F048BC07
5F048BD01
5F048BD05
5F048BD09
5F048BG13
5F048BG14
5F102GA01
5F102GA14
5F102GB01
5F102GC02
5F102GC05
5F102GD04
5F102GL03
5F102HC01
(57)【要約】
電界効果トランジスタ(2)FETと直列に接続された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)を備え、FET(2)は、いくつかの平行な導電性層(n1~n5、p1~p4)を備える、半導体デバイスであって、第1の導電型の基板(11)は、両方のトランジスタ(1、2)の下を伸張して、半導体デバイスの基礎として配置され、第2の導電型の第1の層(n1)は、基板(11)上に伸張して配置され、この第1の層(n1)の上部には、いくつかの導電性層が配置され、この導電性層は、第1の導電型の層(p1~p4)を両側に備えた第1の導電型のドープされたエピタキシャル層(n2~n4)によって形成されたチャネルを有し、デバイスの最も上側の層(p5)は、好ましくは、すぐ下にあるいくつかの平行な導電性層(p1~p4、n1~n4)より実質的に厚く、電界効果トランジスタ(2)JFETは、JFETのソース側の第2の導電型のディープポリトレンチDNPT、(22)によって絶縁され、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)は、両側の第1の導電型のディープポリトレンチ、DPPT(22、23)によって絶縁され、論理およびアナログ制御機能を備えるさらなる絶縁された領域(5)が、両側の第1の導電型のディープポリトレンチ、DPPT、(23、24)によって絶縁される、半導体デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧電界効果トランジスタ(2)JFETと直列に接続された、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)IGFETを備え、
前記JFET(2)は、いくつかの平行な導電性層(n1~n5、p1~p4)を備える半導体デバイスであって、
第1の導電型の基板(11)は、前記半導体デバイスの基礎として配置され、両方のトランジスタ(1、2)の下で伸張し、
第2の導電型(n1)の第1の層は、前記基板(11)上に伸張して配置され、
前記第1の層(n1)の上部には、いくつかの導電性層が配置され、前記導電性層は、両側に第1の導電型の層(p1~p4)を備えた、前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(n2~n4)のいくつかによって形成されたチャネルを有し、
前記デバイスの最も上側の層(p5)は、好ましくは、すぐ下にあるいくつかの平行な導電性層(p1~p4、n1~n4)より実質的に厚く、
前記高電圧電界効果トランジスタ(2)JFETは、前記JFETのソース側で第2の導電型ディープポリトレンチDNPT(22)によって絶縁され、
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)は、両側の前記第1の導電型のディープポリトレンチ、DPPT(22、23)によって絶縁され、
論理およびアナログ制御機能を備えるさらなる絶縁された領域(5)は、両側の前記第1の導電型のディープポリトレンチ、DPPT(23、24)によって絶縁されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項2】
前記最も上側の導電性層(p5)は、前記デバイスの表面に前記第2の導電型のマスクされた、注入された層(nx)(31)を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記JFETソース(18)に近い側に前記第1の導電型のドープされたゲートを備える前記層(p1~p5)は、前記ドープされたゲートを備える前記層(p1~p5)の他方の部分より高いドーピングを有する遮蔽領域(17”)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記JFETソース(18)に近い側で前記基板(11)上に伸張して配置された前記第2の導電型(n1)の前記第1の層には、前記第1の導電型の遮蔽層(29)が設けられ、前記遮蔽層は、前記第2の導電型(n1)の前記第1の層からのすべての電流が、前記第2の導電型ディープポリトレンチDNPT(21)を介して前記ソース(18)に到達することをブロックすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記JFETソース(18)に近い側で前記基板(11)上に伸張して配置された前記第2の導電型の前記第1の層(n1)には、前記n1層の中間に少なくとも1つのp領域(pa、pb)が設けられ、前記少なくとも1つのp領域(pa、pb)の上部および下方に新しいチャネルを作り出すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項6】
開口部(30、17’、30)は、前記ソース接続領域(21)内に配置され、すべてのゲート層(17)が前記ディープポリトレンチDPPT(22)と接触することを可能にすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記第1の導電型のフィンガ(17’)は、前記ソース接続領域(21)内の前記開口部(30、17’、30)を通じて伸張して配置されて、前記遮蔽領域(17’’)を前記ディープポリトレンチDPPT(22)に接続することを特徴とする請求項3または6に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記DPPT材料のフィンガ(17’)は、前記ソース接続領域(21)内の前記開口部(30、17’、30)を通じて伸張して配置されて、前記ディープポリトレンチDPPT(22)を前記ソースの近くで規則的な間隔で前記p層p1~p5に接続することを特徴とする請求項3または6に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記基板(11)は、前記DPPT(22~24)と接続されて、前記第2の導電型の前記第1の層(n1)の第2のゲートとして作用することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記第1の導電型のドープされたゲートは、エピタキシャル的に形成された層(p1~p4)であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記第1の導電型のドープされたゲート(p1およびp2)は、導電性層(n1およびn2)を作り出す、前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(N1)のイオン注入形成された層であり、次いで同じ手順が、後続の前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(N2~N4)の堆積後に繰り返されており、最後に、第1の導電型のドープされたエピタキシャル層(PX)が、堆積されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記JFET(2)のドレイン側(19)のチャネル層(n1~n5)は一緒になって、ディープnポリトレンチDNPT(20)に接続され、前記JFET(2)のソース側(18)の前記チャネル層(n1~n5)は一緒になって、ディープnポリトレンチDNPT(21)に接続されることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)のドレイン接触(16)は、前記電界効果トランジスタJFET(2)のソース接触(18)に電気的に接触されることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)は、MOSトランジスタ(1)であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項15】
一体型の高速ショットキーダイオードは、DNPT(21)と前記DPPT(22)との間に並列に接続され、nチャネル層(27)を、前記MOSトランジスタ(1)から絶縁されたショットキー金属(28)に接触させることによって前記JFETの前記ソース側に実装されることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項16】
前記デバイスは、ラッチ無しLIGBTであり、前記ラッチ無しLIGBTにおいて、前記JFET(2)の前記ドレイン(19)の前記ドーピングは、第2の導電型から第1の導電型に変更されており、横方向PNPトランジスタを作り出し、前記横方向PNPトランジスタにおいて、前記PNPのベースは、前記MOSトランジスタ(1)によって給電されることを特徴とする請求項12に記載の半導体デバイス。
【請求項17】
前記第1の導電型の前記層は、p層であり、前記第2の導電型の前記層は、n層であることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項18】
前記第1の導電型の前記層は、n層であり、前記第2の導電型の前記層は、p層であることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された電圧および電流能力を備えた、電界効果トランジスタと直列に接続された絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える半導体デバイスに関し、特に非常に低いオン抵抗を有するデバイスに関する。本発明は、2019年3月14日出願の本出願者の先行出願(特許文献1)のさらなる開発である。
【背景技術】
【0002】
JFETとシリコン内で直列に接続されたMOSFETなどの絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、今日まで長い間、低電圧アナログおよびデジタル機能と同じチップ上に高電圧電力デバイスを組み合わせるためのこの業界の主力となっている。
【0003】
電圧および電流能力を改良するために、片面JFETから、たとえば、特許文献2によって得られるような、オン抵抗を半分に低減する対称JFETに進化してきており、この文献は、高電圧MOSトランジスタを形成するために同じチップ上に直列に接続された、絶縁ゲート型電界効果トランジスタおよび両面接合ゲート型電界効果トランジスタを説明している。さらなる開発は、特許文献3に示されるように、オン抵抗を30%にさらに低減する直列の2チャネルを備えたJFETを有する。
【0004】
この最新の特許は、特許文献4によってさらに改良されており、この文献は、平行な複数の導電性層が基板内の共通のNウエル内に、または基板の上部のN型エピ層内に垂直に実装されたJFETを提案している。その後、絶縁ゲート型電界効果トランジスタおよびJFETの直列接続が行われる場合、オン抵抗のさらなる低減が外部から行われ、パフォーマンスが高周波数において改良され、信頼性が高められることが可能であることも示されており、これは、たとえば特許文献5において説明されている。この特許では、いくつかの平行なJFETチャネルが、JFETチャネルの数と合致するように最適化されることが可能であるサイズの絶縁ゲート型電界効果トランジスタと直列に共通Nウエル内に実装されることも提案されている。これは、外部接続であるため、接続がシリコン内の内部にあるような特許文献4では行われることは可能ではない。
【0005】
平行な導電性層の数は、実際的には、絶縁ゲート型トランジスタおよびさらにこの特許では15μmに設定されるNウエルの深さによって設定される。類似の制限は、特許文献5においても存在し、注入エネルギーによって設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】PCT/SE2019/050229
【特許文献2】米国特許第4,811,075号明細書
【特許文献3】米国特許第5,313,082号明細書
【特許文献4】米国特許第6,168,983号明細書
【特許文献5】米国特許第8,264,015号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】High-Voltage Integrated Circuits:History,State of the Art,And Future Prospects.IEEE Transactions on Electron Devices,Vol.64.No.3
【発明の概要】
【0008】
イオン注入で複数の導電性層を作製する提案された概念は、上記で指摘されたような基本的制限であるエネルギー注入が非常に高いことにより、期待通りには成功していない。
【0009】
他の制限問題は、注入された原子のプロファイルの移動度および広がりを低下させる放射損傷である。現況技術は、たとえば2017年3月のDon Disneyらの非特許文献1に従うと、依然として2~3の平行な導電性層である。
【0010】
現在の手法では、導電性層が、エピタキシャル層によってより良好な制御で放射損傷を有さずに作製されることが提案されている。さらに、Asが、イオン注入においてPの代わりにドーパントとして使用されることが可能であり、それによってより高い移動度を与える。エピタキシャル技術では、平行に作製されることが可能である導電性層の数に対する基本的な制限はない。
【0011】
導電性層の抵抗が知られているとき、パフォーマンスの予想は、デバイスについての性能指数Ron*Aとして容易に行われることが可能である。
6~8導電性層について得られるのは:
230Vデバイスについては、Ron*Aは、500mΩmm2の現況技術と比較して約100mΩmm2である。
700Vデバイスについては、Ron*Aは、たとえば、2017年3月のDon Disneyらの非特許文献1に従うと、現況技術の15Ω*mm2と比較して約2Ω*mm2である。
【0012】
面積の利点は、当然ながらコスト低減だけでなく、静電容量の劇的な低減、切り替え速度の上昇、および極めて高い効率性を意味する。1200Vであっても、垂直電力MOSデバイスおよびSiCデバイスと競合する実際の機会が存在する。
【0013】
これはすべて、6~8の適度な数の平行な導電性層を備えている。層の数は、基本的な制限が存在しないため、唯一実用的で、容易に増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
次に、添付の図に示され、先行出願の実施形態を含むいくつかの非限定的な実施形態を用いて、本発明がさらに説明される。
【
図1】いくつかの導電性層を備えるJFETと直列のMOSトランジスタの形態の、従来の発明に従う半導体デバイスの第1の実施形態の概略図である。
【
図2】各エピタキシャル層内に2つのp層が注入された、いくつかの導電性層を備えるJFETと直列のMOSトランジスタの形態の、従来の発明に従う半導体デバイスの第2の実施形態の図である。
【
図3】BOX層を備えたSOI技術における、
図1に類似するデバイスの実装を示す図である。
【
図4】
図1または
図3に従うデバイスについての、ドレインから接地まで平行にショットキーダイオードを作り出すための別の任意選択のゲート注入マスクの図である。
【
図5】
図2に従うデバイスについての、ドレインから接地まで平行にショットキーダイオードを作り出すための任意選択のゲート注入マスクの図である。
【
図6】ドレインのドーピングがp+に変更されているSOI上に実装された、
図2に従うデバイスに基づくLIGBTデバイスの図であり、LIGBTデバイスは、DPPTと接触して置かれてラッチ無しLIGBTを作り出している。
【
図7】CMOS互換性のためにp型上部層を備えた、
図1に類似する、いくつかの導電性層を備えるJFETと直列のMOSトランジスタの形態の本発明に従う半導体デバイスの第1の実施形態を示す図である。
【
図8】総抵抗を低下させるために底部層内に追加の導電層を備えた、
図1のデバイスの代替の解決策の図である。
【
図9】CMOS互換性のためにP型上部層を備えた、
図2に類似する、各エピタキシャル層内に2つのp層が注入された、いくつかの導電性層を備えるJFETと直列のMOSトランジスタの形態の従来の発明に従う半導体デバイスの第2の実施形態を示す図である。
【
図10】総抵抗を低下させるために底部層内に追加の導電層を備えた、
図2に示される半導体デバイスの代替の解決策の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1では、右のJFET2と直列接続の左のMOSトランジスタ1が示され、JFET2は、いくつかの導電性層、JFETチャネルを備え、JFETチャネルは、図に示されるように平行なn層n1~n5によって形成され、共通のp層p1~p4ゲートによって分離されている。層は、エピタキシャルリアクタ内に、またはn層が一方のリアクタ内に、p層が他方のリアクタ内に堆積される2つのリアクタ内に原位置に堆積される。ウェハがインターロックを通じて真空下で一方から他方に輸送されれば大きな利点となる。第1の層は、10Ωcmから135Ωcmの範囲の抵抗率を有するp型基板の上部で開始する。層の厚さおよびドーピングは、リサーフ原理によって決定され、これは、層の厚さおよびドーピングの積が、約2
*10
12チャージ/cm
2でなければならないことを意味し、これは、この条件が満たされる限り、厚さおよびドーピングが変動できることを意味する。
【0016】
図内の第1のチャネル領域は、1*1016/cm3のドーピングで2μm厚さであるように選択され、そのため上記の条件を満たす。後続の層の厚さおよびドーピングは、次いで、4*1016/cm3のドーピングで0.5μmであるように選択され、実際には好きな層数であることができる。
【0017】
実用的な例として、平行なn層n1~n5の数は、好ましくはより厚く2.5μmで作製されたn5エピタキシャル層の前で止められ、n5エピタキシャル層は、0.5μmの厚さおよび1*1012/cm2のチャージを有する、マスクされた、注入されたpx層17を上側ゲートとして有する。px層17は、2μmの厚さで5*1015/cm3のドーピング密度を有するチャネル層を作製する最も上側のチャネルのためのゲートとして作用するだけである。ドレイン側のチャネル層は一緒になって、ディープNポリトレンチDNPT、20に接続され、そしてソース側のチャネル層もまた、ディープNポリトレンチDNPT、21に接続される。JFET2は、ディープPポリトレンチ、DPPT22によって、それと同時にp層p1~p4を接続することによって絶縁され、p層p1~p4は、通常接地され、他の方向でp層p1~p4に接触するために、開口部30を備えたソースDNPTを約5μmの所与の間隔で分断する。JFET2のそのように形成された絶縁された領域3に加えて、追加のDPPT23が、たとえば、図では4および5の絶縁されたn島を作り出すことができる。
【0018】
第1の導電型のMOSトランジスタ1の絶縁されたn領域4の本体領域12内には、たとえばp型材料が配置され、1cm3あたり1*1017から1*1018原子の間でドープされる。本体領域12は、通常、デバイスの表面の下方を1μm以下の深さまで延びる。MOSトランジスタ1の本体領域12内には、たとえばn+型材料が1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされた、第2の導電型のソース領域13が、配置される。ソース領域13は、デバイスの表面の下方をたとえば、0.4μm以下で延びる。第1の導電型のソース領域13の左の本体領域12内の本体接触領域121は、1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされる。本体接触領域121は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。本体領域12と本体接触領域121の両方は、本体領域12および本体接触領域121を、形成されたポケット領域の外側に延ばすことによって基板に電気的に接続されてよい。
【0019】
第2の導電型の、MOSトランジスタ1のドレイン接触領域16は、たとえばn+型材料が、1cm3あたり1*1018から1*1020の間でドープされる。ドレイン接触領域16は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0020】
JFET2の絶縁された領域3内には、たとえばn+型材料が1*1018および1*1020原子でドープされた、第2の導電型のソース領域18およびドレイン領域19が、位置する。ソース領域18およびドレイン領域19は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0021】
MOSトランジスタ1のドレイン接触16は、JFET2のソース接触18と電気的に接続され、こうしてJFET2と直列のMOSトランジスタ1を構成する。
【0022】
デバイスの降伏電圧は、JFET2のソース領域18とドレイン領域19との間のドリフト領域LDおよび基板抵抗率によって決定される。
【0023】
たとえば論理およびアナログ制御機能のために、いくつかの絶縁された領域5が、容易に作製されることが可能である。
【0024】
論理およびMOSデバイスが、絶縁されたn層内に
図1に示されるように、そして先行出願に説明されるように実装されることが可能である場合、p層が、MOSデバイスの論理および作動にもかなり好ましくなり、これは、本発明の目的である。
【0025】
同じようにして、絶縁されたp領域が、作り出されることが可能である。
図7を参照されたい。p層p4の後、薄いエピタキシャルn層n5が堆積され、次いで、好ましくはより厚く2.5μmで作製されたエピタキシャルp層p5が堆積され、このp層p5は、マスクされた、注入されたnx層31を有する。0.5μmの厚さおよび1
*10
12/cm
2のチャージを有する上側導電性層であるとき、下にあるp5層の厚さは、2μmであり、2
*10
12/cm
2のチャージを有し、これは1
*10
16/cm
3のドーピング密度に対応する。p型領域4および5は、2.5μmの厚さで同じドーピング密度を有し、このドーピング密度は、現況技術のCMOSの標準である。1
*10
15/cm
3の開始材料のp型ドーピング密度を有するCMOSのためのより古い標準もまた、p5エピタキシャル層を2つのp層、すなわち1μm厚さで2
*10
16のドーピングを有する第1のp層と、その上部の1.5μmの厚さで1
*10
15のドーピングを有する他方のp層とで挟むことによって、容易に達成されることが可能である。そして、マスクされたnx層31は、p5層の上部を覆わなければならない。
【0026】
デバイスは、好ましくは、図では右に鏡像を備えて、対称的に作製されることが可能であり、26は、対称線を示す。
【0027】
図1に示されるデバイスが作動するための重要な要件は、JFET2内のFETのいずれのピンチ電圧も、MOSトランジスタ1の絶縁破壊電圧より低いことである。ピンチ電圧は、FETの共通表面18上に現れ、次いで、絶縁されたMOSトランジスタ1のドレイン16に接続される。
図1では、p基板11の上部の第1の層n1がより太く示され、これは、高い絶縁破壊電圧についての要件を満たすためである。約800Vの絶縁破壊電圧の場合、層の厚さは、約6~7μmで、50V以上のピンチ電圧を有さなければならない。これは、MOSトランジスタが良好な余力で50Vに耐えることを意味する。また、50VのMOSトランジスタは、10VのMOSデバイスより低いパフォーマンスでより多くのスペースを占有する。したがって、残りのn層が、10Vピンチ電圧から開始するように設計され、第1の層が
図1に示されるような遮蔽層29によってJFET2のソース18から遮蔽されることが、提案される。
【0028】
ここで、層n1からの電流および抵抗への寄与がないとう問題を解決するために、次に、遮蔽層29を取り除き、新しいp領域paをn1層の中間にソースに近づけて置き、次いでpaの上部に一方、paの下方に他方の2つの新しいチャネルを形成し、その両方のチャネルが10Vをずっと下回ってピンチすることが、提案される。paの長さは、約3μmであり、チャージは、1
*10
13/cm
2程度である。これは、
図8に示される。2つの短いチャネルは、n1層の抵抗をドレインからソースにかけて非常にわずかに上昇させる(10~15%)。総合的には、第5の導電性層が、前の4つに平行に加えられて、オン抵抗を約20%低減する。より厚いn1層を必要とする依然として高い降伏電圧については、別のp領域pb、場合によっては必要とされるパフォーマンスが達成されるまでそれ以上の領域pcなどを加えることが、提案される。
【0029】
共通のJFETのピンチ電圧、または実際にはソース電圧は、JFETのドレイン電圧がたとえば800Vまで上昇するときに低く、一定でなければならない。これは、ドレイン電圧が上昇するときにソース電圧の上昇が存在するときには起こらない。JFETソース18の近くでゲート層p1~p5内のドーピングを上昇させることによって、ゲート層p1~p5の縁に沿って遮蔽領域17”をこうして形成し、そうしてスーパージャンクションFETと直列の従来のFETを形成し、この場合ゲート層は、完全に空乏化されることはない。これは、JFETのドレイン電圧が800Vまで上昇するときにJFET2のソース電圧を一定にする。これは、さらに、重要なミラー静電容量を大幅に低下させる。示される領域内のドーピングは実質的に上昇しているので、これは、ゲート層を接地に接触させる頻度をかなり少なくし、JFETの有効幅を増大させるために使用されることが可能である。遮蔽領域内のチャージは、2*1013/cm2程度であることができる。
【0030】
ゲート層p1~p5は、好ましくは、同じ領域で層をDPPT層22と接触させるフィンガ17’によって接地され、この領域では、DNPT21はマスク内の開口部30によって分断されて、フィンガ17’がゲート層から伸張し、n+ソース18、18’の接触が中断される領域を作り出す。すべてのゲート層はまた、ソースDNPT21が各p層p1~p5と接触するために分断される領域内にDPPT22から伸張するDPPTのフィンガによって、したがってフィンガ17’を置き換えることによって接続されることが可能である。DPPTフィンガは、4~5μmごとに非常に頻繁にp層と接触してよい。DPPTフィンガはまた、n層のためのサイドゲートとしても作用し、そのため、上記で説明されたような遮蔽領域17”とほぼ同じパフォーマンス利点を与える。
【0031】
基板11は、第1の導電型のものであり、通常は、第1の導電型の層と同様に接地される。ドレイン、すなわちn1層上の電圧が上昇するとき、層は、基板、および第1のp層p1から空乏化される。それにより、基板は、第2の導電型の第1の層n1の第2のゲートとして作用する。
【0032】
図2は、JFET2と直列接続のMOSトランジスタ1を示し、JFETは、いくつかの導電性層、
図2では平行な導電性n層であり、パターン化された共通P層、ゲートによって分離されたJFETチャネルを備える。
【0033】
2μmの厚さを有する第1のn型エピタキシャル層が、10Ωcmから135Ωcmの範囲の抵抗率のp基板の上部で成長する。ウェハは、リアクタから取り出され、2つの導電性層、n1およびn2が、注入されたゲート層p1およびp2によって形成される。
【0034】
層の厚さおよびドーピングは、リサーフ原理によって決定され、これは、層の厚さおよびドーピングの積が、約2*1012チャージ/cm2でなければならないことを意味し、これは、この条件が満たされる限り、厚さおよびドーピングが変動できることを意味する。
【0035】
図内の第1のチャネル領域n1は、4*1016/cm3のドーピングで0.5μm厚さであるように選択され、そのため上記の条件を満たす。
【0036】
後続の層の厚さおよびドーピングは、次いで、4*1016/cm3のドーピングで0.5μmであるように選択され、実際には好きな層数であることができる。
【0037】
実用的な例として、5つのエピタキシャル層N1~N5が堆積され、そのそれぞれは、2つの注入されたp層を有する。
【0038】
ドレイン側のチャネル層は一緒になって、表面内のn+ドレイン注入部3に接続される。ソース側のチャネル層は一緒になって、表面内のn+ドレイン注入部3に接続される。
【0039】
JFET2は、JFETのソース側のディープpポリトレンチDPPT22によって絶縁される。ソース側のDPPT22は、所与の間隔をあけてp層p1~p10を接続するフィンガを有する。
【0040】
上側p10ゲート層17は、マスク内の開口部30を通じてDPPT層と接触させられ、この開口部は、フィンガ17’がゲート層から伸張し、n+ソース18、18’の接触が中断される領域を作り出している。同じマスクが、すべての他のゲート層を作り出し、接触させるために使用される。フィンガ17’は、n層すべてが接触していることを確実にする。
【0041】
第1の導電型の絶縁されたn領域の本体領域内または部分的にその中では、たとえばp型材料が、1cm3あたり1*1017および1*1018原子の間でドープされる。本体領域12は、通常、デバイスの表面の下方を1μm以下の深さまで延びる。
【0042】
MOSトランジスタ1の本体領域12の第2の導電型のソース領域13内では、たとえばn+型材料が、1cm3あたり1*1018および1*1020原子でドープされる。ソース領域13は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。第1の導電型のソース領域の左の本体領域12内の本体接触領域121は、1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされる。本体接触領域121は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。本体領域12と本体接触領域121の両方は、本体領域12および本体接触領域121をポケット領域の外側に延ばすことによって、基板に電気的に接続されてよい。
【0043】
第2の導電型のドレイン接触領域16は、たとえばn+型材料が、1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされる。ドレイン接触領域16は、表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0044】
JFETの絶縁された領域3には、たとえばn+型材料が1cm3あたり1*1018および1*1020原子でドープされた、第2の導電型のソース領域18およびドレイン19が、位置する。ソース領域18およびドレイン領域19は、表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0045】
MOSトランジスタ1のドレイン接触16は、JFET2のソース接触18に電気的に接触され、こうしてJFET2と直列のMOSトランジスタ1を構成する。
【0046】
デバイスの降伏電圧は、ドリフト領域LDおよび基板抵抗率によって決定される。
【0047】
これまで論じたように、n型の代わりにp型の最も外側の厚い層を有することが有益であることができ、これは、本発明の目的である。
【0048】
図2に示されるデバイスはまた、エピ層N4内のp8を取り除き、N4エピ層の厚さを2μmから1.5μmに低減し、ドーピング密度が1
*10
16/cm
3である2.5μm厚さのpエピ層PXをその上部に堆積させることによって、変更されることが可能である。その上部には、厚さ0.5μmおよび1
*10
12/cm
2のチャージを有するnx層31が、注入される。これは、
図9に示される。下にあるp層の厚さは、このとき、2μmであり、2
*10
12/cm
2のチャージを有し、これは1
*10
16/cm
3のドーピング密度に対応する。p型領域4および5は、2.5μmの厚さで同じドーピング密度を有し、このドーピング密度は、現況技術CMOSの標準である。1
*10
15/cm
3の開始材料のp型ドーピング密度を有するCMOSのためのより古い標準もまた、p5エピタキシャル層を2つのp層、すなわち1μm厚さで2
*10
16のドーピングを有する第1のp層と、その上部の1.5μmの厚さで1
*10
15のドーピングを有する他方のp層とで挟むことによって、容易に達成されることが可能である。そして、マスクされたnx層31は、p5層の上部を覆わなければならない。DNPTはまた、ソース側にも付加される。
【0049】
いくつかの絶縁された領域は、論理およびアナログ制御機能のための例5として容易に作製されることが可能である。
【0050】
図2に示されるデバイスが作動するための重要な要件は、JFET2内のFETのいずれのピンチ電圧も、MOSトランジスタ1の絶縁破壊電圧より低いことである。ピンチ電圧は、FETの共通表面18上に現れ、次いで、絶縁されたMOSトランジスタ1のドレイン16に接続される。
図1に説明されるのと同じように、p基板11の上部の第1の層n1はより厚く、これは、高い絶縁破壊電圧についての要件を満たすためである。約800Vの絶縁破壊電圧については、層の厚さは、約6~7μmで、50V以上のピンチ電圧を有さなければならない。これは、MOSトランジスタが良好な余力で50Vに耐えることを意味する。また、50VのMOSトランジスタは、10VのMOSデバイスより低いパフォーマンスでより多くのスペースを占有する。したがって、残りのn層が、10ピンチ電圧で開始するように設計され、第1の層が
図2に示されるような遮蔽層29によってJFET2のソース18から遮蔽されることが、提案される。
【0051】
ここで第1の層29から電流および抵抗への寄与がないという問題を解決するために、p1が、
図10に示されるように取り除かれる。そのためp2の下の厚さは、6μmにならなければならない。この層は、n2と名付けられる。その厚さのほぼ中間には、新しいp領域paが置かれ、次いでpaの上部に一方およびpaの下方に他方の2つの新しいチャネルを作り出し、その両方のチャネルは、10Vをずっと下回ってピンチする。2つの短いチャネルは、n2層の抵抗をドレインからソースにかけてわずかに上昇させる(10~15%)。より厚いn2の層を必要とする依然として高い降伏電圧については、別のp領域pb、場合によっては必要とされるパフォーマンスが達成されるまでそれ以上の領域pcなどを加えることが、提案される。
【0052】
共通のJFETのピンチ電圧、または実際にはソース電圧18は、JFETのドレイン電圧19がたとえば800Vまで上昇するときに低く、一定でなければならない。これは、ドレイン電圧が上昇するときにソース電圧の上昇が存在するときには起こらない。JFETソース18の近くでゲート層p1~p10内のドーピングを上昇させることによって、ゲート層p1~p10の縁に沿って遮蔽領域17”を形成し、そうしてスーパージャンクションFETと直列の従来のFETを形成し、この場合、ゲート層は、完全に空乏化されることはない。これは、JFETのドレイン電圧が800Vまで上昇するときにJFET2のソース電圧18を一定にする。これは、さらに、重要なミラー静電容量を大幅に低下させる。示される領域内のドーピングは実質的に上昇しているので、これは、ゲート層を接地に接触させる頻度をかなり少なくし、JFETの有効幅を増大させるために使用されることが可能である。遮蔽領域内のチャージは、2*1013/cm2であることができる。
【0053】
図3は、JFET2と直列接続のMOSトランジスタ1を示し、JFET2は、いくつかの導電性層、図では平行なn層n1~n5であり、共通P層、p1~p4のゲートによって分離されたJFETチャネルを備える。層は、p基板11によって担持された酸化層10の上部にエピタキシャルリアクタ内で原位置に堆積される。酸化層10の上部には、エピタキシャル層n1~n5、p1~p4の成長を開始する前の薄い結晶シード層が存在する。
【0054】
層の厚さおよびドーピングは、リサーフ原理によって決定され、これは、層の厚さおよびドーピングの積が、約2*1012チャージ/cm2でなければならないことを意味し、これは、この条件が満たされる限り、厚さおよびドーピングが変動できることを意味する。
【0055】
図では、エピタキシャル層は、等しい厚さ0.5μmおよび4*1016/cm3のドーピングで開始され、実際には好きな層数であることができる。
【0056】
実用的な例として、エピタキシャル層の数は、n5エピタキシャル層の前で止められ、n5エピタキシャル層は、より厚く4.5μmで作製され、0.5μmの厚さおよび1*1012のチャージを有する、マスクされた、注入されたpx層17を上側ゲートとして有する。注入されたpx層は、4μmの厚さで5*1015/cm3のドーピング密度を有するチャネル層を作製する1つのチャネルのためのゲートとして作用するだけである。
【0057】
pxゲート層17は、
図1のデバイスと同じようにして、フィンガ17’によってDPPT22と接触される。
【0058】
ドレイン側のチャネル層n1~n5は一緒になって、ディープNポリトレンチDNPT、20に接続され、そして、ソース側のチャネル層もまた、ディープNポリトレンチDNPT、21に接続される。JFET2は、ディープP型ポリトレンチ、DPPT22によって、それと同時にp層p1~p4を接続することによって絶縁され、p層p1~p4は、通常接地され、他の方向でp層p1~p4に接触するためにソースDNPT21を所与の間隔で中断する。絶縁された領域3に加えて、追加のDPPT23、24が、たとえば図では4および5である絶縁されたn島を作り出すことができる。
【0059】
第1の導電型の絶縁されたn領域4の本体領域12内または部分的にその中では、たとえばp型材料が、1cm3あたり1*1017から1*1018原子の間でドープされる。本体領域12は、デバイスの表面の下方を1μm以下の深さまで延びる。第2の導電型のMOSトランジスタ1の本体領域12内のソース領域13内に、たとえばn+型材料が、1cm3あたり1*1018および1*1020原子でドープされる。ソース領域13は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。第1の導電型のソース領域12の左の本体領域12内の本体接触領域121が、配置され、1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされる。本体接触領域121は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。本体領域12と本体接触領域121の両方は、本体領域12および本体接触領域121をポケット領域の外側まで延ばすことによって基板に電気的に接続されてよい。
【0060】
第2の導電型のドレイン接触領域16は、たとえばn+材料が、1cm3あたり1*1018から1*1020原子の間でドープされる。ドレイン接触領域16は、デバイスの表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0061】
JFET2の分離された領域3内には、たとえばn+型材料が1cm3あたり1*1018および1*1020原子でドープされた、第2の導電型のソース領域18およびドレイン領域19が、位置する。ソース領域18およびドレイン領域19は、表面の下方をたとえば0.4μm以下で延びる。
【0062】
MOSトランジスタ1のドレイン接触16は、JFET2のソース接触18に電気的に接触され、こうしてJFET2と直列のMOSトランジスタ1を構成する。デバイスの降伏電圧は、ドリフト領域LDによって決定される。
【0063】
いくつかの絶縁された領域5は、論理およびアナログ制御機能用に例として容易に作製されることが可能である。
【0064】
図3に関連して示され、説明される実施形態では、エピタキシャル層は、酸化層10の上部にある。そのような実装はまた、p層がエピタキシャルn層内に注入される
図2に関連して示され、説明される実施形態と共に提供されることが可能である。
【0065】
ドレインおよび接地と平行な高電圧ショットキーダイオードが、内部に容易に実装されることが可能である。
【0066】
図1のpxフィンガ17’は、
図4に参照されるように2つに分離されて、その中間にn型表面領域27を作り出し、ショットキー金属またはケイ化物とのこの接触28は、PN接合部と平行なショットキーダイオードを作り出す。高パフォーマンスダイオードは、ダイオードが順方向にバイアスされ、正常な逆転条件に切り替えられて戻ったときに多くの寄生電力を発生させる多くの自動車用途において非常に重要である。ダイオードは遅くなりすぎるが、一体化されたショットキーダイオードは、この問題を解決する。外部のダイオードを使用することは、必要ではない。
【0067】
対応するデバイスが、
図2のデバイスを使用し、p10フィンガを
図5に参照されるように2つに分離し、その中間にn型表面領域27を作り出すことによって形成され、ショットキー金属またはケイ化物とのこの接触28は、PN接合部と平行なショットキーダイオードを作り出す。
【0068】
横方向LIGBTは、MOSトランジスタと横方向PNPトランジスタの組み合わせであり、ここではMOSトランジスタは、PNPトランジスタのベースを駆動する。デバイスは、その電流能力を制限するラッチアップが発生しやすい。従来のデバイスでは、MOSトランジスタおよび横方向pnpは、同じNウエル(N領域)内に作製される。デバイスを分割することによって、劇的に増大された電流能力を有するラッチ無しのLIGBTが生成されることが可能である。特許文献5を参照されたい。
【0069】
図6では、
図2のデバイスは、ドレイン19のドーピングがp+に変更されているSOI上に実装され、DPPT20と接触して置かれる。これは、横方向PNPトランジスタを形成し、ここではエミッタは、P+接続されたDPPT20であり、ベースはすべて、ベース接触に接続された導電性のn層である。コレクタはすべて、DPPT20に接続されたゲート層である。ベースが外部MOSトランジスタによって給電されるとき、多くの導電性N領域を有するラッチ無しLIGBTが作り出されており、これによって電流能力を劇的に上昇させるはずである。
【0070】
図では右に鏡像を備えて対称的に作製されることが可能であるすべてのデバイスにおいて、参照記号26は、対称線を示す。
【0071】
本明細書で説明される本発明はまた、本明細書で説明されるすべてのn層がp層によって置き換えられ、それに対応して、p基板を含むすべてのp層がn層によって置き換えるように変更されることが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧接合電界効果トランジスタ(2)JFETと直列に接続された、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)IGFETを備え、
前記JFET(2)は、いくつかの平行な導電性層(n1~n5、p1~p5)を備える半導体デバイスであって、
第1の導電型の基板(11)は、前記半導体デバイスの基礎として配置され、両方のトランジスタ(1、2)の下で伸張し、
第2の導電型(n1)の第1の層は、前記基板(11)上に伸張して配置され、
前記第1の層(n1)の上部には、いくつかの平行な導電性層(n2~n5、p1~p5)が配置され、前記導電性層は、両側に第1の導電型の層(p1~p5)を備えた、前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(n2~n5)のいくつかによって形成されたチャネルを有し、
前記デバイスの最も上側の層(p5)は、前記第1の導電型であり、すぐ下にあるいくつかの平行な導電性層(p1~p4、n1~n5)より実質的に厚く、および、前記最も上側の層(p5)の上部を覆う前記デバイスの表面に前記第2の導電型のマスク注入層(nx)(31)を有し、前記マスク注入層(31)は、前記JFETのソース接触(18)およびドレイン接触(19)に接続され、
前記接合電界効果トランジスタ(2)JFETは、前記JFETのソース側で第1の導電型ディープポリトレンチ(22)によって絶縁され、前記第1の導電型のディープポリトレンチ(22)は、前記第1の導電型の前記いくつかの平行な導電性層(p1~p5)に接続され、
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)は、両側の前記第1の導電型のディープポリトレンチ(22、23)によって絶縁され、
論理およびアナログ制御機能を備えるさらなる絶縁された領域(5)は、両側の前記第1の導電型のディープポリトレンチ(23、24)によって絶縁されることを特徴とする半導体デバイス。
【請求項2】
前記第1の導電型のドープされたゲートを含む前記層(p1~p5)は、前記JFETソース(18)に近い側に配置され、および、前記ドープされたゲートを含む前記層(p1~p5)の他方の部分より高いドーピングを有する遮蔽領域(17”)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記JFETソース(18)に近い側で前記基板(11)上に伸張して配置された前記第2の導電型(n1)の前記第1の層には、前記第1の導電型の遮蔽層(29)が設けられ、前記遮蔽層は、前記第2の導電型(n1)の前記第1の層からの電流のいずれもが、前記第2の導電型のディープポリトレンチ(21)を介して前記ソース(18)に到達することをブロックすることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記JFETソース(18)に近い側で前記基板(11)上に伸張して配置された前記第2の導電型の前記第1の層(n1)には、前記n1層の中間に少なくとも1つのp領域(pa、pb)が設けられ、前記少なくとも1つのp領域(pa、pb)の上部および下方に新しいチャネルを作り出すことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
開口部(30、17’、30)は、前記ソース接続領域(21)内に配置され、すべてのゲート層(17)が前記ディープポリトレンチ(22)と接触することを可能にすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記第1の導電型のフィンガ(17’)は、ソース接続領域(21)内の前記開口部(30、17’、30)を通じて伸張して配置されて、前記遮蔽領域(17’’)を前記ディープポリトレンチ(22)に接続することを特徴とする請求項2または5に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記第1の導電型材料のフィンガ(17’)は、前記ソース接続領域(21)内の前記開口部(30、17’、30)を通じて伸張して配置されて、前記第1の導電型の前記ディープポリトレンチ(22)を前記ソースの近くで規則的な間隔で前記p層(p1~p5)に接続することを特徴とする請求項2または5に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1の導電型のドープされたゲート(p1およびp2)は、導電性層(n1およびn2)を作り出す、前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(N1)のイオン注入形成層であり、次いで同じ手順が、後続の前記第2の導電型のドープされたエピタキシャル層(N2~N4)の堆積後に繰り返されており、最後に、第1の導電型のドープされたエピタキシャル層(PX)が堆積されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記JFET(2)のドレイン側(19)のチャネル層(n1~n5)は一緒になって、前記第2の導電型のディープポリトレンチ(20)に接続され、前記JFET(2)のソース側(18)の前記チャネル層(n1~n5)は一緒になって、前記第2の導電型のディープポリトレンチ(21)に接続されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)のドレイン接点(16)は、前記電界効果トランジスタJFET(2)のソース接触(18)に電気的に接触されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(1)は、MOSトランジスタ(1)であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項12】
一体型の高速ショットキーダイオードは、第2の導電型のディープポリトレンチ(21)と前記前記第1の導電型のディープポリトレンチ(22)との間で並列に接続され、nチャネル層(27)を前記MOSトランジスタ(1)から絶縁されたショットキー金属(28)に接触させることによって、前記JFETの前記ソース側に実装されることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記デバイスは、ラッチ無しLIGBTであり、前記ラッチ無しLIGBTにおいて、前記JFET(2)の前記ドレイン(19)の前記ドーピングは、第2の導電型から第1の導電型に変更されており、横方向PNPトランジスタを作り出し、前記横方向PNPトランジスタにおいて、前記PNPのベースは、前記MOSトランジスタ(1)によって給電されることを特徴とする請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記第1の導電型はp型であり、前記第2の導電型はn型であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【請求項15】
前記第1の導電型はn型であり、前記第2の導電型はp型であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体デバイス。
【国際調査報告】