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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-21
(54)【発明の名称】多目的眼科測定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/14 20060101AFI20221114BHJP
   A61B 3/00 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
A61B3/14
A61B3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516424
(86)(22)【出願日】2020-09-11
(85)【翻訳文提出日】2022-04-21
(86)【国際出願番号】 FR2020051578
(87)【国際公開番号】W WO2021048509
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】1910131
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522099456
【氏名又は名称】ウ-スウィン・デヴロップマン
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】イヴ-ヴァンサン・ブロティエ
(72)【発明者】
【氏名】アルノー・オバン
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン・ペラン
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA02
4C316AA03
4C316AB07
4C316AB16
4C316FA01
4C316FC02
4C316FY02
4C316FY05
(57)【要約】
眼科測定装置は、患者の視野を覆うのに適した大きさおよび湾曲の半透明板(10a)を包囲するフレームが設けられる前面(40)を備える眼科測定ユニット(43)と、半透明板の背後に位置付けられ、半透明板の均一なバックライトを提供するための装置(23)と、半透明板における孔(14)と一致して配置される対物レンズが搭載される少なくとも1つのカメラと、患者の目を明るくするための、半透明板の縁における開口における1つまたは複数の点光源(46)と、1つまたは複数の追加の眼科測定装置を半透明板に留め付けるための手段(41)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の視野を覆うのに適した大きさおよび湾曲の半透明板(10a)を包囲するフレームが設けられる前面(40)を備える眼測定筐体(43)と、前記半透明板の背後から前記半透明板を照明するための装置(23)と、前記半透明板における孔(14)と一致して配置されるレンズが設けられる少なくとも1つのカメラ(21、22)と、前記患者の目を明るくするための、前記半透明板における開口(46a)における1つまたは複数の点光源(46)と、前記半透明板において受け入れられる1つまたは複数の補完眼科測定装置を固定するための固定手段(41)とを有することを特徴とする眼科測定装置。
【請求項2】
前記半透明板の背後から前記半透明板を照明するための前記装置(23)は、白色光源および/または近赤外光源からの光を拡散する同一化箱を備える、請求項1に記載の眼科測定装置。
【請求項3】
前記点光源(46)は青色発光ダイオードを備える、請求項1または2に記載の眼科測定装置。
【請求項4】
前記カメラのレンズと一列にされる少なくとも1つの孔(14)が設けられる試験パターン(10)を担持する半透明フレーム(16)から成る補完検査装置が搭載され、前記フレームは、前記眼科測定装置の前記固定手段(41)を補完する補完固定手段(18)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の眼科測定装置。
【請求項5】
前記筐体は、患者の頭に位置決めされるヘルメット(110)に固定するための手段(51)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の眼科測定装置。
【請求項6】
前記固定手段は、前記装置の上方カバー(43b)の下に配置され、前記ヘルメットの補完固定手段と協働するように意図される、請求項5に記載の眼科測定装置。
【請求項7】
前記筐体は、前記患者が寄り掛かる眼科テーブルフレーム(47)に固定するための手段を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の眼科測定装置。
【請求項8】
前記眼科テーブルフレーム(47)に固定するための前記手段は、前記フレームの直立部の端(44b)を受け入れるための座部(431)が設けられる上方カバー(43a)を備える、請求項7に記載の眼科測定装置。
【請求項9】
前記筐体は、照明手段および前記カメラを制御するための手段、前記カメラから来るビデオまたは写真のデータを取得するための手段、および、取得された前記ビデオまたは写真のデータのコンピュータ処理を含む1つまたは複数の測定コンピュータプログラムを含む計算手段を備えるマイクロプロセッサ(24)を伴う少なくとも1つの電子基板と、前記測定コンピュータプログラムに従って前記装置を制御するために、および、前記電子基板(24)によって実行される前記コンピュータ処理からの眼科測定の結果を表示するために、前記装置に組み込まれるタッチスクリーン(25)とを備える独立型筐体である、請求項1から8のいずれか一項に記載の眼科測定装置。
【請求項10】
患者の頭に位置決めされる眼科測定ヘルメット(110)と、前記ヘルメットに固定される、請求項1から9のいずれか一項に記載の眼科測定装置(43)とを備える眼科測定組立体。
【請求項11】
眼科テーブルフレーム(47)と、前記フレームに固定される、請求項1から9のいずれか一項に記載の眼科測定装置とを備える眼科測定組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の目において測定を実施するための眼科装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
医者が患者の目を観察している間に患者が特定の点を見る必要がある眼科装置が知られている。
【0003】
これまで、これらの眼科装置は大きな多用途性を提供していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、いくつかの種類の測定装置を一緒にまとめ、いくつかの構成で使用できるという意味において多用途性である眼科測定装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
より正確には、本出願は、患者の視野を覆うのに適した大きさおよび湾曲の半透明板を包囲するフレームが設けられる前面を備える眼測定筐体と、半透明板の背後から半透明板を照明するための装置と、半透明板における孔と一致して配置されるレンズが設けられる少なくとも1つのカメラと、患者の目を明るくするための、半透明板における開口における1つまたは複数の点光源と、半透明板において受け入れられる1つまたは複数の補完眼科測定装置を固定するための手段とを有する眼科測定装置を提案する。
【0006】
したがって、本発明は、いくつかの異なる検査を実行するためのいくつかの測定手段が設けられるコンパクトな装置を提案する。
【0007】
好ましくは、半透明板の背後から半透明板を照明するための装置は、白色光源および/または近赤外光源からの光を拡散する同一化箱を備える。
【0008】
したがって、照明は半透明板の段階において同質となる。
【0009】
有利な実施形態によれば、点光源は青色発光ダイオードを備える。
【0010】
このようなダイオードは、フルオレセインの下での検査に適している。
【0011】
具体的な実施形態によれば、本出願の眼科測定装置は、カメラレンズと一列にされる少なくとも1つの孔が設けられる試験パターンを担持する半透明フレームから成る補完検査装置が搭載され、前記フレームは、前記眼科測定装置の固定手段を補完する固定手段を備える。
【0012】
第1の実施形態によれば、筐体は、患者の頭に位置決めされるヘルメットに固定するための手段を備える。固定手段は、具体的には、装置の第2の上方カバーの下に配置され、ヘルメットの補完固定手段と協働するように意図される。
【0013】
第2の代替または補完の実施形態によれば、筐体は、患者が寄り掛かる眼科テーブルフレームに固定するための手段を備える。
【0014】
装置を前記眼科テーブルフレームに固定するための手段は、フレームの直立部の端を受け入れるための座部が設けられる上方カバーを備え得る。
【0015】
有利な実施形態によれば、筐体は、照明手段およびカメラを制御するための手段、カメラから来るビデオまたは写真のデータを取得するための手段、および、取得されたビデオまたは写真のデータのコンピュータ処理を含む1つまたは複数の測定コンピュータプログラムを含む計算手段を備えるマイクロプロセッサを伴う少なくとも1つの電子基板と、測定コンピュータプログラムに従って装置を制御するために、および、電子基板によって実行されるコンピュータ処理からの眼科測定の結果を表示するために、装置に組み込まれるタッチスクリーンとを備える。
【0016】
したがって、本発明の装置は、自立した多目的の検査装置を構成する。
【0017】
本発明は、第1の実施形態によれば、患者の頭に位置決めされる眼科測定ヘルメットと、ヘルメットに固定される眼科測定装置とを備える眼科測定組立体をさらに提案する。
【0018】
本発明は、第2の実施形態によれば、眼科テーブルフレームと、前記フレームに固定される眼科測定装置とを備える眼科測定組立体も提案する。
【0019】
したがって、本発明の測定装置は、接合板を変更することで2つの構成で使用することができる。
【0020】
本発明の他の特徴、詳細、および利点は、以下の詳細な記載を読むことと、添付の図面を分析することとから明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の眼科測定組立体の第1の実施形態の斜視図である。
図2図1の詳細を示す図である。
図3】本発明の装置の一部の概略図である。
図4】本発明の眼科測定組立体の第2の実施形態の斜視図である。
図5図4に関連する本発明の装置の例示の実施形態の斜視図である。
図6】本発明の実施形態の状況において使用され得る試験パターンを担持する半透明フレームを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面および以下の記載は、ほとんどの部分について、特定の性質の要素を含む。そのため、それらの要素は、本開示をよりよく理解するために供するだけでなく、適切な場合、その定義にも寄与する。
【0023】
ここで、図1が参照される。この図では、本発明の眼科測定組立体の第1の実施形態に対応して、眼科測定装置43が眼科テーブルフレーム47に搭載されている。
【0024】
フレームは、直立部44と、顎支持部45と、支持板50とを備える。直立部44は、支持板50に固定される下方縁と、顎支持部45を固定するための鉛直部受入アーム45aと、下方を向き、例えば筐体43にネジ留めされる眼科測定装置の上方カバー43aにおいて座部431に嵌まる端44bが設けられている湾曲した上方部44aとを有する。
【0025】
装置における直立部の固定は、直立部の端を前記カバーの座部に固定するネジなど、様々な従来の手段によって達成できる。
【0026】
眼科測定装置は、いくつかの種類の眼科測定を実施するための手段を含む筐体43を備える。これらの手段は、具体的には、眼を照明するための装置から成る。装置は、筐体43の後で包囲され、図3において概略的に示されている同一化箱などの同質のバックライト装置23が背後にある湾曲した半透明板10aと、図2において示され、開口46aにおいて半透明板の上方の縁および下方の縁にわたってここでは分配されている点状の照明手段46とから成る拡散照明手段を備える。
【0027】
バックライト装置は、実行される眼科検査に応じて、白色光、近赤外光、または他の波長での1つまたは複数のLED23aを備え得る。
【0028】
点照明手段は、具体的には、発光ダイオード(LED)であり、フルオレセインでの検査に適する青色LEDを備える。
【0029】
照明手段は、筐体における電子基板24を用いて独立してスイッチオンおよびスイッチオフされる。
【0030】
装置の他の重要な特徴は、患者100の両方の目101における検査を可能とするために、少なくとも1つのカメラ、好ましくは2つのカメラの存在である。図1および図3における例によれば、2つのカメラ21a、22aが使用されている。カメラは、半透明板10aの中間部に形成されている孔14aに配置されているレンズ21、22を有する。これらのカメラは、患者の目101をフィルム撮影または写真撮影することができるように、カメラのレンズがほとんどの患者の目101の前になるように位置決めされている。
【0031】
カメラは、例えば、1920x1080の解像度を伴う1/4CCDセンサのカメラといった、小型カメラであり、カメラのレンズは、10mm~15mmの寸法がある孔14aと適合する。
【0032】
装置は自立しており、図3において概略的に示されている筐体は、この目的のために、マイクロプロセッサ24を伴う少なくとも1つの電子基板を備える。この基板は、例によれば、
- 照明手段23、46およびカメラ21a、22aを制御するための手段と、
- カメラから来るビデオまたは写真のデータを取得する手段と、
- 取得されたビデオまたは写真のデータのコンピュータ処理を実行するのに適する計算手段と、
- 操作者が装置を制御することを可能にするために、および、電子基板によって生成されるカメラからのデータのコンピュータ処理から取得された眼科測定の結果を表示するために、装置に組み込まれ、電子基板に連結されるタッチスクリーン25と
を備える。
【0033】
マイクロプロセッサ24を伴う電子基板は、知られている手法において、処理装置と、ランダムアクセスメモリと、装置管理プログラムの記憶部、測定プログラムの記憶部、および患者測定データのための保存部を伴う永久的な記憶装置とを備える。
【0034】
電子基板に組み込まれた測定プログラムは、角膜検査、涙液層の破壊の検査、または、照明手段およびカメラを使用する他の検査など、患者において目の検査を実行するために、様々な照明手段およびカメラを使用して眼科測定を実行するためのプログラムである。
【0035】
例によれば、電子基板は、例えば画面25にある情報の写しを提供するようにプログラムされたコンピュータタブレットなどの電気器具と通信することを可能にするアンテナ26を伴うWi-Fiモジュールを備える。基板は、例えば、遠隔コンピュータシステムにおいて測定を保存すること、または、基板24におけるプログラムを更新することを可能にするUSBポートなど、コンピュータポート27をさらに備える。
【0036】
ヘルメットの構成では、筐体は内蔵の電池を用いて動作することができ、フレーム搭載構成では、筐体は外部電力供給に連結され得る。
【0037】
図4は、本発明の眼科測定組立体の第2の実施形態を示している。この実施形態によれば、眼科測定装置43は、患者の頭を覆うように意図されているヘルメット110に固定されており、これは、カメラによる患者の目のより良好な監視を可能にする。ヘルメットは、患者の頭のための締め付け機構を作動させるサムホイール112を有する。眼科装置は、筐体の上方カバー43bの下に位置付けられる留め付け手段51によってヘルメットに固定され、これらの手段は、装置をヘルメットに固定するために、ヘルメットの相補的な溝に嵌まるタブ51aを備える。
【0038】
カバー43aのように、カバー43bは筐体にネジ留めされ得る。
【0039】
図5によれば、装置は、補完検査装置の支持部を固定するための手段41を備える。支持部は、図6に示された例では、前記カメラレンズと一列にされる少なくとも1つの孔14が設けられた試験パターン10を担持するフレームまたは取り外し可能半透明板16であり、前記フレームは、固定手段41を補完する固定手段18を備える。固定手段18、41は、磁石またはスナップ式の留め具などの固定手段とできる。支持部は、実施される検査に応じて容易に位置決めおよび取り外しさせることができる把持取っ手17を備える。
そのため、本発明の眼科測定装置は、フレームまたはヘルメットに搭載するのに適する接合板を用いて、標準化された筐体に基づいて、2つの構成、すなわち、テーブルトップ構成とヘルメット構成とで製作することができる。
【0040】
したがって、ヘルメットにおける使用と相性が良い軽量の材料を使用する本発明の測定装置は、いくつかの検査システムを一緒にまとめるモジュール式装置である。以下の請求項の主題であるこの装置は、示された例に限定されることはなく、例えば、半透明板の縁に示された点光源は、カメラの貫通孔の周り、または他の場所に位置決めされてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10a 半透明板
14、14a 孔
16 フレーム、取り外し可能半透明板
17 把持取っ手
18 固定手段
21、22 レンズ
21a、22a カメラ
23 バックライト装置、照明手段
23a LED
24 電子基板、マイクロプロセッサ
25 タッチスクリーン
26 アンテナ
27 コンピュータポート
41 固定手段
43 眼科測定装置、筐体
431 座部
43a、43b 上方カバー
44 直立部
44a 上方部
44b 端
45 顎支持部
45a 鉛直部受入アーム
46 照明手段
46a 開口
47 眼科テーブルフレーム
50 支持板
51 留め付け手段
51a タブ
100 患者
101 目
110 ヘルメット
112 サムホイール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】